JP4760851B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤの氷雪上性能を確保しつつタイヤのウェット性能、耐摩耗性能および低燃費性能を両立できる空気入りタイヤに関する。
一般に、トラック・バス用の冬季用タイヤは、10月〜11月頃に新品で車両に装着されて1年間で摩耗寿命を終える。このようなタイヤでは、冬季使用時にはスタッドレスタイヤとしての氷雪上性能が要求され、春季から夏季までの使用時には耐摩耗性能および低燃費性能が要求される。したがって、ライフサイクルに応じて異なるタイヤ性能が要求される。
ここで、従来の冬季用タイヤでは、幅方向溝の溝深さが摩耗率60[%]〜70[%]のときに無くなるように設定されていることが多い。このため、春季から夏季までの時期に燃費が悪化する傾向にある。また、幅方向溝が無くなると溝面積が急激に変化するため、タイヤ特性が急変する傾向にある。このような課題を有する従来の空気入りタイヤとして、特許文献1に記載される技術が知られている。
特開平11−34614号公報
この発明は、タイヤの氷雪上性能を確保しつつタイヤのウェット性能、耐摩耗性能および低燃費性能を両立できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する少なくとも2本の周方向主溝と、タイヤ幅方向に延在する複数の幅方向溝と、前記周方向主溝および前記幅方向溝により区画されて成るブロック列とをトレッド部に有すると共に、新品時にスタッドレスタイヤとして使用される空気入りタイヤであって、タイヤ接地面における前記周方向主溝の総溝面積および前記幅方向溝の総溝面積の和と接地面積との比を溝面積比Gと呼ぶと共に、前記周方向主溝の残溝深さが1.6[mm]のときを100[%]としてトレッド部の摩耗率を定義するときに、タイヤ新品時における溝面積比GがG≧30[%]であり、摩耗率50[%]時における溝面積比GがG≦25[%]であり、摩耗率が10[%]進行したときの溝面積比Gの変化量が10[%]以下であり、前記周方向主溝の溝幅方向の断面視にて、前記周方向主溝が直線状の溝壁面を有すると共にθ≧8[deg]となる溝壁角度θを有し、且つ、少なくとも一本の前記周方向主溝の溝壁角度θがタイヤ周方向に向かうにつれて変化することを特徴とする。
この空気入りタイヤでは、タイヤの新品時における溝面積比Gが所定値以上(G≧30[%])に設定されるので、タイヤの氷雪上性能が適正に確保される利点がある。また、摩耗中期(摩耗率50[%]時)における溝面積比Gが所定値以下(G≦25[%])に設定されるので、タイヤのウェット性能、耐摩耗性能および低燃費性能(低転がり抵抗性能)のバランスが適正化される利点がある。また、摩耗率が10[%]進行したときの溝面積比Gの変化量が所定値以下(10[%]以下)に設定されるので、摩耗進行時におけるタイヤ特性の急激な変化が抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、周方向主溝の溝壁角度θの範囲が適正化されるので、タイヤの転がり抵抗が低減される利点がある。 また、この空気入りタイヤでは、溝壁角度θの変化により、陸部(ブロック列)の剛性が高められる。これにより、陸部の倒れ込みが抑制されて、タイヤの転がり抵抗が減少する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤの新品時から摩耗率30[%]までにおける溝面積比GがG≧25[%]であり、且つ、摩耗率40[%]から摩耗率70[%]までにおける溝面積比Gが10[%]≦G≦25[%]の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、タイヤ新品時から摩耗率30[%]までにおける溝面積比GがG≧25[%]であることにより、摩耗初期におけるタイヤの氷雪上性能がより適正に確保される利点がある。また、摩耗率40[%]から摩耗率70[%]までにおける溝面積比Gが10[%]≦G≦25[%]の範囲内にあることにより、摩耗中期におけるタイヤのウェット性能、耐摩耗性能および低燃費性能のバランスがより適正化される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、摩耗率90[%]時における溝面積比GがG≧10[%]の範囲にある。
この空気入りタイヤでは、摩耗率90[%]時にて適正な溝面積が確保されるので、摩耗末期にてタイヤのウェット性能が適正に確保される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記ブロック列のタイヤ幅方向のエッジを構成する線分をタイヤ周方向に正投影したときのエッジ成分の合計を幅方向エッジ成分と呼ぶときに、摩耗率50[%]時における幅方向エッジ成分がタイヤ新品時における幅方向エッジ成分に対して60[%]以上の範囲にある。
この空気入りタイヤでは、摩耗率50[%]時におけるブロック列のエッジ成分が適正に確保されるので、摩耗中期におけるタイヤの氷雪上性能が適正に確保される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、トレッド部にベルト補強層が配置されるときに、トレッド部センター領域にある前記周方向主溝の溝底から前記ベルト補強層までのトレッドゴムの厚さtが3.0[mm]≦t≦5.5[mm]の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、周方向主溝の溝下におけるトレッドゴムの厚さtが適正化されるので、タイヤの転がり抵抗が効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、トレッドゴムの100[℃]加熱時におけるtanδが0.01≦tanδ≦0.10の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、トレッドゴムのtanδが適正化されるので、トレッド部のヒステリシスロスが低減される。これにより、タイヤの転がり抵抗が効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、重荷重用空気入りタイヤに適用される。
この空気入りタイヤでは、タイヤが冬季用タイヤとして10月〜11月頃に新品で車両に装着されたときに溝面積比Gが適正に確保されるので、摩耗初期におけるタイヤの氷雪上性能がより適正に確保される利点がある。また、春季から夏季までの使用時にて溝面積比Gが小さく(G≦25[%])設定されるので、摩耗中期におけるタイヤのウェット性能、耐摩耗性能および低燃費性能のバランスがより適正化される利点がある。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、タイヤの新品時における溝面積比Gが所定値以上(G≧30[%])に設定されるので、タイヤの氷雪上性能が適正に確保される利点がある。また、摩耗中期(摩耗率50[%]時)における溝面積比Gが所定値以下(G≦25[%])に設定されるので、タイヤのウェット性能、耐摩耗性能および低燃費性能(低転がり抵抗性能)のバランスが適正化される利点がある。また、摩耗率が10[%]進行したときの溝面積比Gの変化量が所定値以下(10[%]以下)に設定されるので、摩耗進行時におけるタイヤ特性の急激な変化が抑制される利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤを示すトレッド平面図である。図2〜図6は、図1に記載した空気入りタイヤの作用を示す説明図である。図7〜図9は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。図10は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
[空気入りタイヤ]
この空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在する少なくとも2本の周方向主溝21、22と、タイヤ幅方向に延在する複数の幅方向溝31〜33と、これらの周方向主溝21、22および幅方向溝31〜33により区画されて成る複数のブロック列41〜43とをトレッド部に有する(図1参照)。したがって、空気入りタイヤ1は、ブロック列41〜43を基調としたトラクションパターンを有する。
例えば、この実施例では、4本の周方向主溝21、22がトレッド部に形成されている(図1参照)。また、トレッド部センター領域には、隣り合う周方向主溝21、22を繋ぐ複数の幅方向溝31〜33が配置されている。そして、これらの周方向主溝21、22および幅方向溝31〜33により、トレッド部センター領域に3列のブロック列41、42が形成されている。また、トレッド部ショルダー領域には、タイヤ幅方向外側に位置する周方向主溝22とトレッド部の端部とによって区画されたブロック列43が形成されている。
ここで、タイヤの接地面における周方向主溝21、22の総溝面積Aおよび幅方向溝31〜33の総溝面積Bの和A+Bと、タイヤの接地面積Xとの比を溝面積比G=(A+B)/X×100[%]と呼ぶ。また、周方向主溝21、22の残溝深さ(トレッド面に対して略平行に摩耗が進行したときの残溝深さ)が1.6[mm]のときを基準(100[%])としてトレッド部の摩耗率を定義する。
このとき、この空気入りタイヤ1では、新品時(摩耗率0[%])における溝面積比GがG≧30[%]であり、また、摩耗率50[%]時における溝面積比GがG≦25[%]である(図1〜図5参照)。また、摩耗率が10[%]進行したときの溝面積比Gの変化量が10[%]以下である。また、このとき、タイヤの新品時から摩耗率30[%]までにおける溝面積比GがG≧25[%]であり、且つ、摩耗率40[%]から摩耗率70[%]までにおける溝面積比Gが10[%]≦G≦25[%]の範囲内にあることが好ましい。
かかる構成では、タイヤの新品時における溝面積比Gが所定値以上(G≧30[%])に設定されるので(図1および図5参照)、タイヤの氷雪上性能が適正に確保される利点がある。また、摩耗中期(摩耗率50[%]時)における溝面積比Gが所定値以下(G≦25[%])に設定されるので(図2および図5参照)、タイヤのウェット性能、耐摩耗性能および低燃費性能(低転がり抵抗性能)のバランスが適正化される利点がある。また、摩耗率が10[%]進行したときの溝面積比Gの変化量が所定値以下(10[%]以下)に設定されるので(図5参照)、摩耗進行時におけるタイヤ特性の急激な変化が抑制される利点がある。
また、タイヤ新品時から摩耗率30[%]までにおける溝面積比GがG≧25[%]であることにより(図1および図5参照)、摩耗初期におけるタイヤの氷雪上性能がより適正に確保される利点がある。また、摩耗率40[%]から摩耗率70[%]までにおける溝面積比Gが10[%]≦G≦25[%]の範囲内にあることにより(図2、図3および図5参照)、摩耗中期におけるタイヤのウェット性能、耐摩耗性能および低燃費性能のバランスがより適正化される利点がある。
なお、溝面積比Gが摩耗率の増加に応じて徐々に減少する構成としては、例えば、周方向主溝21、22の溝底あるいは幅方向溝31〜33の溝底に段階的な底上部が設けられる構成、周方向主溝21、22あるいは幅方向溝31〜33の溝壁角度が調整される(摩耗進行により溝幅が狭くなる)構成などが採用され得る(図示省略)。また、これらの構成では、ブロック列41〜43の剛性が確保されるので、タイヤの転がり抵抗が減少してタイヤの低燃費性能が向上する利点がある。
なお、この空気入りタイヤ1では、摩耗率90[%]時における溝面積比GがG≧10[%]の範囲にあることが好ましい(図4および図5参照)。これにより、摩耗末期にて適正な溝面積が確保されるので、タイヤのウェット性能が適正に確保される利点がある。
また、ブロック列41〜43のタイヤ幅方向のエッジを構成する線分をタイヤ周方向に正投影したときのエッジ成分の合計を幅方向エッジ成分と呼ぶ。このとき、この空気入りタイヤ1では、摩耗率50[%]時における幅方向エッジ成分がタイヤ新品時における幅方向エッジ成分に対して60[%]以上の範囲にあることが好ましい(図6参照)。かかる構成では、摩耗率50[%]時におけるブロック列41〜43のエッジ成分が適正に確保されるので、摩耗中期におけるタイヤの氷雪上性能が適正に確保される利点がある。
[付加的事項]
また、この空気入りタイヤ1では、少なくとも1本の周方向主溝21(22)の溝壁角度θがタイヤ周方向に向かうにつれて変化することが好ましい(図7参照)。例えば、この実施例では、トレッド部の平面視にて、周方向主溝21(22)の溝壁角度θがタイヤ周方向に向かうに連れて波状あるいはジグザグ状に変化する。かかる構成では、溝壁角度θの変化により、陸部(ブロック列41)の剛性が高められる。これにより、陸部の倒れ込みが抑制されて、タイヤの転がり抵抗が減少する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、少なくとも1本の周方向主溝21(22)の溝壁角度θがθ≧8[deg]の範囲にあることが好ましい(図8参照)。かかる構成では、周方向主溝21(22)の溝壁角度θの範囲が適正化されるので、タイヤの転がり抵抗が低減される利点がある。例えば、θ<8[deg]となると、タイヤ転動時にてトレッド部の歪みが増加したときに、ブロックの倒れ込みが発生してタイヤの転がり抵抗が増加する。したがって、θ≧8[deg]としてブロックの断面形状を台形状とすることにより、ブロックの倒れ込みが抑制されてタイヤの転がり抵抗が減少する。なお、溝壁角度θは、周方向主溝21(22)の溝深さ方向の断面視にて、陸部の踏面に対する垂線と周方向主溝21(22)の溝壁面との傾斜角により定義される。
また、この空気入りタイヤ1では、トレッド部にベルト補強層5が配置されるときに、トレッド部センター領域にある周方向主溝21、22の溝底からベルト補強層5までのトレッドゴムの厚さtが3.0[mm]≦t≦5.5[mm]の範囲内にあることが好ましい(図9参照)。かかる構成では、周方向主溝21、22の溝下におけるトレッドゴムの厚さtが適正化されるので、タイヤの転がり抵抗が効果的に低減される利点がある。例えば、5.5[mm]<tとなると、タイヤ接地時におけるトレッドゴムの歪みが大きくなり、ブロックの倒れ込みが発生してタイヤの転がり抵抗が増加する。また、t<3.0[mm]となると、ストーンドリリングなどによる外傷がベルト補強層まで到達し易くなるため故障の原因となり易く、また、クラックが発生し易くなる。
また、この空気入りタイヤ1では、トレッドゴムの100[℃]加熱時におけるtanδが0.01≦tanδ≦0.10の範囲内にあることが好ましい。かかる構成では、トレッドゴムのtanδが適正化されるので、トレッド部のヒステリシスロスが低減される。これにより、タイヤの転がり抵抗が効果的に低減される利点がある。例えば、0.10<tanδとなると、タイヤ転動時におけるトレッドゴムの発熱量が増加してタイヤの転がり抵抗が増加する。また、tanδ<0.01では、タイヤの製造性が悪化する。
[適用対象]
例えば、トラック・バス用の冬季用タイヤは、10月〜11月頃に新品で車両に装着されて1年間で摩耗寿命を終える。このようなタイヤでは、冬季使用時にはスタッドレスタイヤとして氷雪上性能が要求され、春季から夏季までの使用時には耐摩耗性能および低燃費性能が要求される。したがって、ライフサイクルに応じて異なるタイヤ性能が要求される。
そこで、この空気入りタイヤ1は、トラック・バス用の冬季用タイヤなどの重荷重用空気入りタイヤに適用されることが好ましい。これにより、空気入りタイヤ1が冬季用タイヤとして10月〜11月頃に新品で車両に装着されたときに、溝面積比Gが適正に確保されるので(図1および図5参照)、摩耗初期におけるタイヤの氷雪上性能がより適正に確保される利点がある。また、春季から夏季までの使用時にて溝面積比Gが小さく(G≦25[%])設定されるので(図2、図3および図5参照)、摩耗中期におけるタイヤのウェット性能、耐摩耗性能および低燃費性能のバランスがより適正化される利点がある。
[性能試験]
この実施例では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)低転がり抵抗性能、(2)スノー制動性能、(3)ウェット性能に関する性能試験が行われた(図10参照)。この性能試験では、タイヤサイズ275/80R22.5の空気入りタイヤがJATMA規定の適用リムに装着され、この空気入りタイヤに規定内圧が負荷される。
(1)低転がり抵抗性能に関する性能試験では、ドラム式転がり抵抗試験機が用いられ、空気入りタイヤに荷重30.89[kN]が負荷されて転がり抵抗が計測される。そして、この測定結果に基づいて指数評価が行われる。この評価は、従来の空気入りタイヤ(従来例)を基準(100)とした指数値により示され、その指数値が大きいほど、転がり抵抗が減少する傾向にあり好ましい。
(2)スノー制動性能に関する性能試験では、空気入りタイヤが車両総重量25[t](6×2)の重荷重用車両に装着され、スノー路面にて走行速度40[km/h]からの制動距離が評価される。この評価は、従来の空気入りタイヤ(従来例)を基準(100)とした指数値により示され、その指数値が大きいほど好ましい。
(3)ウェット制動性能に関する性能試験では、空気入りタイヤが車両総重量25[t](6×2)の重荷重用車両に装着され、ウェット路面にて走行速度40[km/h]からの制動距離が評価される。この評価は、従来の空気入りタイヤ(従来例)を基準(100)とした指数値により示され、その指数値が大きいほど好ましい。
なお、これらの性能試験(1)〜(3)における指数評価は、新品時にて95以上であれば許容範囲内にあるといえる。また、摩耗率50[%]時にて70以上であれば許容範囲内にあるといえ、85以上であればより好ましい。
従来例1の空気入りタイヤでは、周方向主溝の本数が4本であり、タイヤ新品時における溝面積比GがG=38[%]かつ摩耗率50[%]時における溝面積比GがG=32[%]に設定されている(図5および図10参照)。一方、参考例1〜3の空気入りタイヤ1では、周方向主溝の本数が4本であり、タイヤ新品時における溝面積比GがG=38[%]かつ摩耗率50[%]時における溝面積比GがG≦25[%]に設定されている。
試験結果に示すように、タイヤの新品時における溝面積比Gが適正化されることにより、摩耗初期にてタイヤのスノー制動性能(氷雪上性能)が適正に確保されることがわかる(図10参照)。また、摩耗率50[%]時における溝面積比Gが適正化されることにより、摩耗中期にてタイヤのウェット性能および低転がり抵抗性能(低燃費性能)のバランスが適正化されることがわかる。
また、参考例1と参考例2とを比較すると、幅方向溝31〜33の溝壁角度が7[deg]に設定されて幅方向エッジ成分が適正化されることにより、タイヤの低転がり抵抗性能およびスノー制動性能が向上することがわかる。また、参考例2と参考例3とを比較すると、周方向主溝21、22の溝壁角度θに変化が設けられることにより、タイヤの低転がり抵抗性能が向上することがわかる。
以上のように、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤの氷雪上性能を確保しつつタイヤのウェット性能、耐摩耗性能および低燃費性能を両立できる点で有用である。
この発明の実施例にかかる空気入りタイヤを示すトレッド平面図である。 図1に記載した空気入りタイヤの作用を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの作用を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの作用を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの作用を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの作用を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
21、22 周方向主溝
31〜33 幅方向溝
41〜43 ブロック列
5 ベルト補強層

Claims (7)

  1. タイヤ周方向に延在する少なくとも2本の周方向主溝と、タイヤ幅方向に延在する複数の幅方向溝と、前記周方向主溝および前記幅方向溝により区画されて成るブロック列とをトレッド部に有すると共に、新品時にスタッドレスタイヤとして使用される空気入りタイヤであって、
    タイヤ接地面における前記周方向主溝の総溝面積および前記幅方向溝の総溝面積の和と接地面積との比を溝面積比Gと呼ぶと共に、前記周方向主溝の残溝深さが1.6[mm]のときを100[%]としてトレッド部の摩耗率を定義するときに、
    タイヤ新品時における溝面積比GがG≧30[%]であり、摩耗率50[%]時における溝面積比GがG≦25[%]であり、摩耗率が10[%]進行したときの溝面積比Gの変化量が10[%]以下であり、
    前記周方向主溝の溝幅方向の断面視にて、前記周方向主溝が直線状の溝壁面を有すると共にθ≧8[deg]となる溝壁角度θを有し、且つ、
    少なくとも一本の前記周方向主溝の溝壁角度θがタイヤ周方向に向かうにつれて変化することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. タイヤの新品時から摩耗率30[%]までにおける溝面積比GがG≧25[%]であり、且つ、摩耗率40[%]から摩耗率70[%]までにおける溝面積比Gが10[%]≦G≦25[%]の範囲内にある請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 摩耗率90[%]時における溝面積比GがG≧10[%]の範囲にある請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ブロック列のタイヤ幅方向のエッジを構成する線分をタイヤ周方向に正投影したときのエッジ成分の合計を幅方向エッジ成分と呼ぶときに、摩耗率50[%]時における幅方向エッジ成分がタイヤ新品時における幅方向エッジ成分に対して60[%]以上の範囲にある請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. トレッド部にベルト補強層が配置されるときに、トレッド部センター領域にある前記周方向主溝の溝底から前記ベルト補強層までのトレッドゴムの厚さtが3.0[mm]≦t≦5.5[mm]の範囲内にある請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. トレッドゴムの100[℃]加熱時におけるtanδが0.01≦tanδ≦0.10の範囲内にある請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  7. 重荷重用空気入りタイヤに適用される請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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