JP4887642B2 - 通水試験方法、通水試験システム、および通水試験プログラム - Google Patents

通水試験方法、通水試験システム、および通水試験プログラム Download PDF

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Description

この発明は、通水試験方法、通水試験システム、および通水試験プログラムに関する。
流体にデータキャリアを流すことで2点間の通信を行う技術がある。例えば、流体の流れに沿った地点間で高い伝送速度で信頼性の高い通信を提供することを課題として、流体の流れに沿った第1及び第2地点間のデータ通信方法において、流体の流れ中を流れることが可能で、遠隔的に書き込み及び読み取りが可能な複数のデータ記憶ユニットを提供する工程と、データ記憶ユニットが第1地点を通過する時に、遠隔的にデータ記憶ユニットにデータを書込む工程と、データ記憶ユニットが第2地点を通過する時に、遠隔的にデータ記憶ユニットからデータを読取る工程と、を備える方法(特許文献1参照)などが提案されている。
特開平10−231679号公報
しかしながら、従来提案されている技術は、あたかもネットワーク通信におけるデータパケットとしてデータキャリアを流体というネットワーク上に流通させるといった技術であり、滞流箇所や配管違いの有無等を系統毎に検証して流路の健全性を確認する技術とはなっていない。従って、流路中でのデータキャリアの紛失や滞流が生じた場合に、その紛失場所や滞流場所を特定して、流路における問題点を検証するといった具体的な手法は提案されてこなかったのである。また、流路中を流下させる試験体として、流路配管内において詰まり等が発生しない形態を採用したり、試験体に設置されるデータキャリアとして、流体に包まれた状態でも一定の通信性能を確保するものを採用するといった提案はされていなかった。
そこで本発明はこのような課題に着目してなされたもので、流路の健全性を効率的かつ確実に検証可能とする、通水試験方法、通水試験システム、および通水試験プログラムを提供する。
上記目的を達成する本発明の通水試験方法は、試験体を用いて流路における通水試験を行う方法であって、流路下流端の属性を示す系統情報と、前記系統での流下順に試験体毎に所定規則の下で設定される配列情報とをデータキャリアに格納した試験体を、流路上流から流下させる工程と、流路下流端において、前記試験体が備える前記データキャリアに対し、リーダライタによる読取り処理を実行し、当該データキャリアの格納情報を取得する工程と、各試験体のデータキャリアから取得した格納情報に基づき、同一系統を流下すべき試験体群の配列情報に前記所定規則との相違が生じているか否かを検知することで、前記系統の健全性を判定する工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の通水試験方法は、前記健全性判定の工程において、前記試験体群の配列情報に前記所定規則との相違が生じていた場合、前記所定規則との相違原因となる試験体を、流路に沿って設けられた前記リーダライタによるデータキャリアの読取り動作によって探知し、該当系統における試験体の滞流又は紛失箇所を特定する工程、を備えることとすれば好適である。
また、本発明の通水試験方法は、前記データキャリアが流路上流からの試験体の流下開始時刻を格納している場合、流路下流端におけるリーダライタによる読取り処理により取得した格納情報に基づいて、前記試験体が流路下流端に至った流下終了時刻と前記流下開始時刻との間の経過時間を算定し、排水完了時間を算出する工程、を備えることとすれば好適である。
また、本発明の通水試験方法は、前記排水完了時間が所定時間以上であるか否か判定し、前記排水完了時間が所定時間以上であった場合、該当系統の健全性に問題があると判断する工程、を備えることとすれば好適である。
また、本発明の通水試験方法において、前記データキャリアが無線ICタグであることとすれば好適である。
また、本発明の通水試験システムは、流路における試験体を用いた通水試験を行うシステムであって、流路下流端の属性を示す系統情報と前記系統での流下順に試験体毎に所定規則の下で設定される配列情報とをデータキャリアに格納した試験体が、前記流路を流下して至った流路下流端において、前記試験体が備える前記データキャリアに対し、リーダライタによる読取り処理を実行し、当該データキャリアの格納情報を取得する格納情報取得部と、各試験体のデータキャリアから取得した格納情報に基づき、同一系統を流下すべき試験体群の配列情報に前記所定規則との相違が生じているか否かを検知することで、前記系統の健全性を判定する健全性判定部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の通水試験プログラムは、流路における試験体を用いた通水試験をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、流路下流端の属性を示す系統情報と前記系統での流下順に試験体毎に所定規則の下で設定される配列情報とをデータキャリアに格納した試験体が、前記流路を流下して至った流路下流端において、前記試験体が備える前記データキャリアに対し、リーダライタによる読取り処理を実行し、当該データキャリアの格納情報を取得するステップと、各試験体のデータキャリアから取得した格納情報に基づき、同一系統を流下すべき試験体群の配列情報に前記所定規則との相違が生じているか否かを検知することで、前記系統の健全性を判定するステップと、を含むことを特徴とする。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明の実施の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、流路の健全性を効率的かつ確実に検証可能とできる。
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。本実施形態においては、例えば、商業ビルやマンション等の建築物における排水配管を流路として通水試験を行う状況を想定するが、これに適用対象が限定されるものではなく、通水試験が行われるいずれの状況にも適用可能である。
図1は、本実施形態における通水試験システムを含む試験概要図である。本発明の通水試験システム100(以下、システム100)は、本発明の通水試験方法のうちコンピュータ処理による工程を実行する機能を実現すべく書き換え可能メモリなどのプログラムデータベース101に格納されたプログラム102をメモリ103に読み出し、演算装置たるCPU104により実行する。
また、前記システム100は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類、ディスプレイなどの入出力インターフェイス105、ならびに、通水試験の実施を管理する工事事務所等が備えるサーバ200などとの間のデータ授受を担う通信手段106などを有している。なお、本実施形態においては、前記システム100として、試験担当者等が試験実行時に携行する情報端末(例:PDAやラップトップコンピュータなど)を想定するが、本発明の実行に必要な機能を備えた上で試験担当者が携行可能な情報端末であればいずれのものでも採用できる。
前記システム100は、前記通信手段106により、前記サーバ200らと例えば工事事務所内のLAN、或いはシリアル・インターフェース通信線などのネットワークを介して接続し、通水試験の実行に必要となる事前情報や通水試験後の試験結果の授受を実行する。システム100の各種機能部と通信手段106との間ではI/O部107がデータのバッファリングや各種仲介処理を実行している。
なお、前記サーバ200も、コンピュータとして、書き換え可能メモリなどのプログラムデータベースに格納されたプログラムをメモリに読み出し、演算装置たるCPUにより実行する。また、コンピュータ装置が一般に備えている入出力インターフェイス、ならびにシステム100との間のデータ授受を担う通信手段などを有している。更に、各種機能部と通信手段との間ではI/O部がデータのバッファリングや各種仲介処理を実行している。
また、本実施形態においては、一例として、試験範囲に含まれる流路30が流路31〜33の複数存在している状況を想定する。また、流路31、32は、流路下流端が同じである同系統の流路であり、この系統を系統50としている。他方、流路33は、前記系統50とは流路下流端が異なる別系統であるため、系統51に属しているものとしている。
但し、説明の簡明化の為、特に試験範囲の流路や系統を区別しない場合、流路については“流路30”、系統については“系統50”で代表させることとする。
続いて、前記システム100が例えばプログラム102に基づき構成・保持する機能部につき説明を行う。なお、前記試験体10は、流路下流端40の属性を示す系統情報と前記系統での流下順に試験体10毎に所定規則の下で設定される配列情報とが、試験開始前にデータキャリア20に格納されているものとする。なお、本実施形態においては、前記所定規則の一例として、系統での試験体10の流下順に則した連番設定、を想定する。勿論、本発明の通水試験方法における前記規則の適用例がこれに限定されることはなく、試験体10の流下順に則した規則性を示すものであればいずれの規則を設定してもよい。
前記システム100は、流路下流端40において、前記試験体10が備える前記データキャリア20に対し、リーダライタ150による読取り処理を実行し、当該データキャリア20の格納情報を取得する格納情報取得部110を備える。
また、前記システム100は、各試験体10のデータキャリア20から取得した格納情報に基づき、同一系統を流下すべき試験体群の配列情報に欠番(所定規則との相違)が生じているか否かを検知することで、前記系統の健全性を判定する健全性判定部111を備える。
また、前記システム100は、前記健全性判定の工程において、前記試験体群の配列情報に欠番が生じていた場合、前記欠番に該当する試験体10を、流路に沿って設けられた前記リーダライタ150によるデータキャリア20の読取り動作によって探知し、該当系統における試験体10の滞流箇所又は紛失箇所を特定する滞流・紛失箇所特定部112を備えるものとすれば好適である。
また、前記システム100は、前記データキャリア20が流路上流35からの試験体10の流下開始時刻を格納している場合、流路下流端40におけるリーダライタ150による読取り処理により取得した格納情報に基づいて、前記試験体10が流路下流端40に至った流下終了時刻と前記流下開始時刻との間の経過時間を算定し、排水完了時間を算出する排出時間算出部113を備えるものとすれば好適である。
また、前記システム100は、前記排水完了時間が所定時間以上であるか否か判定し、前記排水完了時間が所定時間以上であった場合、該当系統の健全性に問題があると判断する排水時間判定部114を備えるものとすれば好適である。
なお、これまで示した システム100における各機能部110〜114は、ハードウェアとして実現してもよいし、メモリやHDD(Hard Disk Drive)などの適宜な記憶装置に格納したプログラムとして実現するとしてもよい。この場合、前記CPU104がプログラム実行に合わせて記憶装置より該当プログラムをメモリ103に読み出して、これを実行することとなる。
−−−データキャリアの格納情報−−−
次に、本実施形態における前記データキャリアの格納情報について説明する。図2は、本実施形態におけるデータキャリアの格納情報例を示す図である。このデータキャリア20は、流路下流端40の属性を示す系統情報と前記系統50での流下順に試験体10毎に連番(所定規則の下で)設定される配列情報とを格納したものであり、試験体10に貼付あるいは内蔵されるものである。このデータキャリアの例としては、無線ICタグが想定できる。
このデータキャリア20の格納情報は、例えば、ゴールID(流路下流端、つまり試験体が到達すべき目標地点毎のID)をキーとして、デバイスID(流路上流側のシステムのID)、デバイス−ゴールシリアル(システム毎かつゴール毎に設定された試験体のシリアル番号:配列情報の一つ)、デバイス−ゴールエンドフラグ(システム毎かつゴール毎に最後に流下させた試験体であることを示すフラグ)、デバイスシリアル(各システムを通しで設定する試験体のシリアル番号:配列情報の一つ)、デバイスエンドフラグ(システム毎に最後に流下させた試験体であることを示すフラグ)といった情報を関連づけたレコードの集合体となっている。
なお、本実施形態における試験体10としては、球体、多面体、および帯状体などの形態をとることができるが、これらに限定されない。また、試験体10は、通水試験の際に、流路内を流れる流体と一体となって流下する為に、水の流入を可能とする開口部を備えるものでもよい。或いは、試験体10の材質自体が吸水性を備えたもや、粘土状のものであってもよい。
具体的な試験体10として、プラスチック製のゴルフボール、軟式テニスボール、ゴムボール、手ぬぐい、などが使用できる。例えば、プラスチック製のゴルフボールの場合、例えば、13.56MHz帯のラベル状の無線ICタグを丸めて内部に挿入する。また、ゴムボールや軟式テニスボールの場合、ボールに孔を開けてその内部に水などの流体が入るようにしたうえで、例えば13.56MHz帯のアンテナ両面に1mm程度の非導電体層を設けた無線ICタグを挿入する。他方、手ぬぐいの場合、13.56MHz帯のアンテナ両面に1mm程度の非導電体層を設けた無線ICタグを縫いつけるか、予め縫いつけたポケット等に無線ICタグを挿入する。つまり、前記無線ICタグのアンテナ周囲に非導電体層を設けた試験体10とするのである。
これは、13.56MHz帯の無線ICタグの場合、インレット状のものを濡れたもの(例:前記手ぬぐい等)で直接包むと、リーダライタによる格納情報の読取り動作が困難になる事象への対策である。そのため、インレットの両面に非導電体層を設けるか、同様の非導電体層でモールドされた無線ICタグを使用することとなる。こうした措置を採用することにより、無線ICタグが水分に包まれた状態でもリーダライタとの間での通信が可能となる。
−−試験方法−−
以下、本実施形態における通水試験方法の実際手順について、図に基づき説明する。なお、以下で説明する通水試験方法に対応する各種動作のうち、PDAなどのコンピュータにより実行するものは、前記システム100がメモリ103に読み出して実行するプログラム102によって実現される。そして、このプログラム102は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
図3は、本実施形態における通水試験方法の実際手順例を示すフロー図である。このフロー図は本実施形態における通水試験方法のメインフローを示している。従って、各種判定処理については後述することとする。ここにおける通水試験方法では、まず、図1で示したような通水試験を実施する工事事務所において、通水試験前のPDAなどのシステム100が、サーバ200より通水試験内容の情報等をダウンロードして格納しておく。また、通水試験対象となる流路30の流路上流側35においては、データキャリア20を付帯した試験体10が投入に備えているものとする。この試験体10が付帯するデータキャリア20には、前記システム100(或いはサーバ200)により、流下目的地たる流路下流端40の属性を示す系統情報と前記系統50での流下順に試験体10毎に連番設定される配列情報とを書込処理しておく(S400)。
前記データキャリア20への書込処理がなされた試験体10は、前記流路上流側35から投入し、流路下流端40へ向けて流下させる(S401)。上述したように、一つの系統50に対して最終的に合流する流路30で、試験対象のものが流路31、32と複数ある場合、前記試験体10は各流路31、32に対して投入される。
流路31、32に投入された試験体10は、流れに乗って流下し、流路下流端40に到着したとする。これに対し、流路下流端40において待機していたシステム100(流路上流側35でのシステム100と別のものが想定できる)は、前記試験体10が備える前記データキャリア20に対し、リーダライタ150による読取り処理を実行し、当該データキャリア20の格納情報を取得する(S402)。但し、この時点では、全ての試験体10が正しい目的地つまり系統50の流路下流端40に到達したかは不明である。
そこで、流路下流端40におけるシステム100は、各試験体10のデータキャリア20から取得した格納情報に基づき、同一系統50を流下すべき試験体群の配列情報に欠番が生じているか否かを検知し(S403)、前記系統の健全性を判定する(S404)。この判定手法の詳細については後述する。
また、前記データキャリア20が流路上流35からの試験体10の流下開始時刻を格納している場合、前記システム100は、流路下流端40におけるリーダライタ150による読取り処理により取得した格納情報に基づいて、前記試験体10が流路下流端40に至った流下終了時刻と前記流下開始時刻との間の経過時間を算定し、排水完了時間を算出する(S405)。
更にシステム100は、前記排水完了時間が所定時間以上であるか否か判定し(S406)、この判定の基づく判定結果を生成する(S407)。例えば、前記排水完了時間が所定時間以上であった場合、該当系統の健全性に問題があると判断することとなる。
こうした判定結果の内容に基づいて、前記システム100は、前記系統50の健全性を判断することとなる(S408)。ここで言う健全性は、例えば、流路が設計上定められた系統に正しく接続されているか否か、正しく接続されてはいるが排水勾配やコーナーのR等が不十分で流路中に滞流が生じないか否か、といった点が問題となる。
前記健全性判定の工程において、前記試験体群の配列情報に欠番が生じていた場合、システム100は、欠番に該当する試験体10を、流路に沿って設けられた前記リーダライタ150によるデータキャリア20の読取り動作によって探知し、該当系統50における試験体10の滞流箇所又は紛失箇所を特定する(S409)。この前記リーダライタ150を用いた、データキャリア20の読取り動作による紛失試験体10の探知処理は、試験員がリーダライタ150を携行して流路に沿った巡回をするといったことで行うことが想定できる。なお、流路中に所定間隔で設置したリーダライタ150から、試験体10の読取り結果をシステム100が取得することで前記探知処理を行うとしてもよい。
こうしてシステム100またはシステム100からアップロードされたサーバ200は、上記通水試験の実施過程(の全てあるいは一部)の経過情報等や前記健全性の判定結果を所定フォーマットに当てはめて、通水試験に関する記録表250を自動作成する(S410)。この記録表250は、サーバ200が備える出力インターフェイス(例:ディスプレイや感熱プリンタ、或いは通信インターフェイス等)に出力し、処理を終了する。
−−判定手順−−
次に、上述した健全性の判定手順について以下に説明する。図4は、本実施形態の通水試験方法における欠番判定手順例を示すフロー図である。また、図5は、本実施形態における通水試験方法の判定結果例(a)〜(e)を示す図である。
まずは、この説明において用いる用語の定義をあらためてしておく。試験体10の回収時(流路下流端40)に回収側のシステム100で記録する情報としては、「Goal Check」:実際に試験体10を回収した到達地点つまり系統のIDがある。図5(a)の例では、“ア”〜“ウ”まで3系統存在する状況を想定している。
また、試験体10の投入側(流路上流側35)のシステム100で、試験体10に添付したデータキャリア20(無線ICタグ)に書込んでおいた情報としては、以下のものが上げられる。
・Goal:その試験体10が到達すべき目標地点つまり系統のID=図2で示した「ゴールID」。
・Device:試験体10の投入側におけるシステム100のID=図2で示した「デバイスID」であり、図2では“A”と“B”との2つのシステム100を想定している。
・Device−Goal Serial:DeviceごとGoalごとのシリアル番号=図2で示した「デバイス−ゴールシリアル」であり、本発明での配列情報にあたる。
・Device−Goal End Flag:DeviceごとGoalごとに最後に投入された試験体10を示すフラグ=図2で示した「デバイス−ゴールエンドフラグ」。
・Device Serial:系統を跨ってDeviceごとに連番設定したシリアル番号=図2で示した「デバイスシリアル」。
・Device End Flag:Deviceごとに最後に投入された試験体10であることを示すフラグ=図2で示した「デバイスエンドフラグ」。
図3のステップS400〜S402での処理により、流路下流端40における回収側の各システム100は、上記した各種情報を取得しているものとする。そして、システム100は、図3に沿って既に上述した、健全性の判定手順を行うことができる。
図4のフローでは、前記システム100のうち、回収側のシステム100が、自身で得た試験結果に基づいて行う健全性の判定手順を示す。
前記システム100は、全データから投入側デバイス毎にレコードを抽出し、リスト600を作成して健全を判定する。ここで全デバイスについて既に健全性の判定処理済みであれば(S501:YES)、処理を終了する。他方、前記健全性の判定処理がまだ行われていない場合(S501:NO)、処理をステップS502に進める。
ここでシステム100は、試験体10の到着地点が予め設定されていた系統と一致するかを判定する(S502)。この時、前記システム100は、リスト600内の各レコードについて、前記“Goal Check”と“Goal”との照合を行い、その一致/不一致を判定する。
また、前記システム100は、前記“Device Goal Serial”つまり配列情報の欠番を、前記レコード中の“Goal”が例えば“ア”に紐付いたものについて検索し、未着リスト610を生成する(S503)。この未着リスト610は、図5(b)において、未着リストP(X)として示している。
更にシステム100は、“Goal”毎に“Device Goal End Flag”が無いレコードを前記未着リスト610中で特定し、該当レコードについては未着判定“△”:判断保留、のステータスを紐付ける。また、この時、“Device Goal End Flag”が見あたらないレコード群であるから、未着となっている試験体10の前記“Device Goal Serial”を“n+1〜?”として前記未着リスト610中に設定する(S504)。なお、前記“n”は、既着の試験体10のうち最大の“Device Goal Serial”の値を採用する。
次に、システム100は、前記“Device End Flag”がレコード群中に存在するか判定する(S505)。このステップにて、前記“Device End Flag”がレコード群中に存在しないとなった場合(S505:NO)、処理をステップS508へと進める。一方、前記“Device End Flag”がレコード群中に存在するとなった場合(S505:YES)、システム100は、前記リスト600内に格納されたレコード群について、“Device Serial”の欠番を特定し、未着リスト620として生成する(S506)。この未着リスト620は、図5(c)において未着リストQ(X)として示している。図中の例では、“Device Serial”が“3、5、10、11、13”が欠番となっている。従って、試験体10の未着数Mを“5”とする。
次にシステム100は、“Device”つまりシステム100毎に作成した前記未着リスト610の保留部分について判定を行う(S507)。ここでは、前記未着判定“△”:判断保留、のステータスが紐付けされた未着リスト610中のレコードについて、例えば未着数を“R”とする。この時、前記未着判定“△”の“Device Goal Serial”は、“n+1〜n+R”となる。特に、未着判定“△”:判断保留、のステータスを紐付けされた未着リスト610中のレコード数Lが“1”の場合、前記未着判定“△”は“×”:未着へと確定する。
なお、未着数“R”の算出は、前記未着リストP(X)におけるデータ数を“N”とすると、“R=M−N+1”となる。図5の例では、“R=5−4+1=2”となるため、図5(d)の未着リスト630のように、不明であった“Device Goal Serial”は“n+1〜n+R”=“5〜6”となる。
また、“Device Goal End Flag”の入力が確実でない場合、未着数Rの算定式は、“R=L+M−N”となる。図5の例では、“R=2+5−4=3”となるため、この場合、図5(e)の未着リスト640のように、不明であった“Device Goal Serial”は“n+1〜n+R”=“5〜7”となる。
こうしてシステム100は未着リストを生成し、全てのデバイスについて同様の処理が行われたならば(S508、S501:YES)、処理を終了する。なお、作成された未着リストは、システム100やサーバ200がディスプレイやプリンタなどの適宜な出力インターフェイスに出力し、試験員等の閲覧に供されることとなる。
回収側のシステム100は、投入側の“A”や“B”のシステム100と同一のものであってもよい。また、1つ又は複数の回収側のシステム100を用いて各種情報を取得した場合、サーバ200が各システム100より情報を取得して健全性の判定手順を行うこともできる。
本発明によれば、試験体が流下してきた流路端において系統毎の配列情報の欠番などの所定規則との相違を検知することで、従来の通信インフラ等を利用せずにその場で通水試験の結果確認ができる。したがって、例えば流路上流および下流にいる試験員が携帯電話等で互いに通話して、1つの系統の健全性を確認してからでなければ次の系統の通水試験に移れなかった従来の状況にくらべ、本発明によれば複数の系統、経路において同時にあるいは連続的に試験体を流して試験を行うことが可能となる。そのため、通水試験の作業効率が大幅に改善可能となる。
また、通水試験に関する開始・終了の時刻や試験結果を通水試験システム等が備える適宜な記録媒体に記録することで、通水試験の実施履歴や試験結果の内容を確実に保管、管理することができる。更に、保管、管理する試験結果等に対し、書換不可の属性を設定することで試験結果のねつ造や改ざんなどを防止できる。また、通水試験システムが通水試験の結果を適宜な報告書のデータフォーマット等に当てはめて試験報告書の作成支援を行うことで、報告書作成業務の効率化が図れる。
また、試験体が流路配管の途中で詰まるなどした場合、従来はこれを探索するのに大変な時間と労力を要していたのにくらべ、本発明によれば無線ICタグのリーダライタを使用することで簡単に探索することが可能となる。
したがって本発明によれば、流路の健全性を効率的かつ確実に検証可能とできる。
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本実施形態における通水試験システムを含む試験概要図である。 本実施形態におけるデータキャリアの格納情報例を示す図である。 本実施形態における通水試験方法の実際手順例を示すフロー図である。 本実施形態の通水試験方法における欠番判定手順例を示すフロー図である。 本実施形態における通水試験方法の判定結果例(a)〜(e)を示す図である。
符号の説明
10 試験体
20 データキャリア
30〜32 流路
35 流路上流
40 流路下流端
50、51 系統
100 通水試験システム
101 プログラムデータベース
102 プログラム
103 メモリ
104 CPU
105 入出力インターフェイス
106 通信手段
107 I/O部
110 格納情報取得部
111 健全性判定部
112 滞流・紛失箇所特定部
113 排出時間算出部
114 排水時間判定部
150 無線ICタグリーダライタ
200 事務所サーバ
250 記録表

Claims (7)

  1. 試験体を用いて流路における通水試験を行う方法であって、
    流路下流端の属性を示す系統情報と、前記系統での流下順に試験体毎に所定規則の下で設定される配列情報とをデータキャリアに格納した試験体を、流路上流から流下させる工程と、
    流路下流端において、前記試験体が備える前記データキャリアに対し、リーダライタによる読取り処理を実行し、当該データキャリアの格納情報を取得する工程と、
    各試験体のデータキャリアから取得した格納情報に基づき、同一系統を流下すべき試験体群の配列情報に前記所定規則との相違が生じているか否かを検知することで、前記系統の健全性を判定する工程と、
    を含むことを特徴とする通水試験方法。
  2. 請求項1において、
    前記健全性判定の工程において、前記試験体群の配列情報に前記所定規則との相違が生じていた場合、前記所定規則との相違原因となる試験体を、流路に沿って設けられた前記リーダライタによるデータキャリアの読取り動作によって探知し、該当系統における試験体の滞流又は紛失箇所を特定する工程、を備えることを特徴とする通水試験方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記データキャリアが流路上流からの試験体の流下開始時刻を格納している場合、流路下流端におけるリーダライタによる読取り処理により取得した格納情報に基づいて、前記試験体が流路下流端に至った流下終了時刻と前記流下開始時刻との間の経過時間を算定し、排水完了時間を算出する工程、を備えることを特徴とする通水試験方法。
  4. 請求項3において、
    前記排水完了時間が所定時間以上であるか否か判定し、前記排水完了時間が所定時間以上であった場合、該当系統の健全性に問題があると判断する工程、を備えることを特徴とする通水試験方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記データキャリアが無線ICタグであることを特徴とする通水試験方法。
  6. 流路における試験体を用いた通水試験を行うシステムであって、
    流路下流端の属性を示す系統情報と前記系統での流下順に試験体毎に所定規則の下で設定される配列情報とをデータキャリアに格納した試験体が、前記流路を流下して至った流路下流端において、前記試験体が備える前記データキャリアに対し、リーダライタによる読取り処理を実行し、当該データキャリアの格納情報を取得する格納情報取得部と、
    各試験体のデータキャリアから取得した格納情報に基づき、同一系統を流下すべき試験体群の配列情報に前記所定規則との相違が生じているか否かを検知することで、前記系統の健全性を判定する健全性判定部と、
    を備えることを特徴とする通水試験システム。
  7. 流路における試験体を用いた通水試験をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    流路下流端の属性を示す系統情報と前記系統での流下順に試験体毎に所定規則の下で設定される配列情報とをデータキャリアに格納した試験体が、前記流路を流下して至った流路下流端において、前記試験体が備える前記データキャリアに対し、リーダライタによる読取り処理を実行し、当該データキャリアの格納情報を取得するステップと、
    各試験体のデータキャリアから取得した格納情報に基づき、同一系統を流下すべき試験体群の配列情報に前記所定規則との相違が生じているか否かを検知することで、前記系統の健全性を判定するステップと、
    を含むことを特徴とする通水試験プログラム。
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