JP4887635B2 - 経口固形製剤 - Google Patents

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Description

本発明は有効成分を包含したマトリックスとムコ多糖を含む経口固形製剤に関するものであり、含量均一性、安定性及び崩壊性の良い経口固形製剤に関するものある。
医薬品又は食品などの固形製剤に配合する有効成分が、極めて少量となるケースが多々存在する。例えば、ビタミンB12類は、神経痛、関節痛の症状の緩和目的で使用され、ビタミン主薬製剤(一般用医薬品)では1〜1500μg、ビタミン含有保健剤(新指定医薬部外品)の場合は、1〜60μgを配合する規定がある(非特許文献1及び非特許文献2)。
このような配合量が少ない有効成分を固形製剤に配合する場合、含量均一性の問題が生じる。この問題を解決するために、ビタミンB12類をデンプン及びデキストリンの混合物中に分散して粉末とし、プレミックス製剤原料とする技術が開示されている(特許文献1)。しかしながら、この開示技術では、患者が服用できる具体的な錠剤、顆粒剤等の固形製剤について言及されておらず、ムコ多糖などの吸湿性が高い原料を配合した場合等に生じる諸問題を克服するためには、更なる工夫が必要であった。
マトリックスとは、ゼラチンなどの皮膜剤の中で有効成分が均一に分散して覆われているものであり、その中でも液相法(液中造粒法)又は気相法(気中造粒法)によって製造される球状粒子のものは、マイクロスフェア又はビーズと呼ばれる。マイクロスフィアは、品質の安定化、配合禁忌の回避及び揮発性物質の保持等の目的で使用されるのが一般的であり、マイクロスフェアの技術をビタミンB12類等に応用することが有効であることが知られている(非特許文献3)。
一方、本発明の構成要件の1つであるムコ多糖類、例えばコンドロイチン硫酸及び/又はその塩類は、高分子多糖類の一種であり、生体内の細胞間に存在し、水分及び栄養の細胞への補給や細胞の水分保持の働きをする。この働きにより、骨と骨をつなぐ細胞組織が潤滑になり、柔軟性が保持される。ムコ多糖の減少により、骨同士がぶつかり合って関節痛を招くことになる。従って、関節痛疾患等の緩和に、ムコ多糖が服用される。しかしながら、製剤化する場合、ムコ多糖は吸湿性が高いため、水分の影響により安定性を損なう他剤との配合に制約があったり、水分によりゲル形成を容易に生じるため、崩壊性に難があり、バイオアベラビリティーに影響を与えるケースが多々あった。これらの問題点を克服するため、薄層糖衣錠により錠剤の低水分化を図る技術が開示されているが(特許文献2)、外気湿度による影響により錠剤の性状が著しく劣化する欠点があった。また、フィルムコート錠による製剤の安定化技術が開示されているが(特許文献3)、フィルムコートに必要な添加剤が多種必要であり、安全性の観点でも好ましいとは言い難い。更に該技術で示されている製造法は、当然の事ながらフィルム工程が必須となり、製造工数がかかり、コスト高となる。
また、崩壊時にムコ多糖由来のゲル塊の形成を抑制するためにアミノ糖類の配合により崩壊性を改善される技術が開示されているが(特許文献4)、圧縮成形性が良くないアミノ糖類の配合が必須であり、製造方法の制約があった。即ちコスト高の製造方法の選択が余儀なくされていた。
即ち、上述のビタミンB12類などの極めて少量を配合する有効成分とムコ多糖を同時に配合し、含量均一性、安定性及び崩壊性等の課題を解決するためには、本来治療には必要がない添加剤の使用や製造方法がコスト高となる傾向があった。
一方、関節痛等の患者のニーズが高い事から、ビタミンB12類とコンドロイチン硫酸ナトリウムを配合した製剤が既に市販されている(例えば非特許文献4)。これらの製剤は、含量均一性を向上するため、造粒工程を必須としており、製造コストの観点で必ずしも満足されるものではなかったと察する。
前述のマイクロスフィア技術の応用として、薬物の徐放に関する技術等が開示されているが(特許文献5及び特許文献6)、錠剤中の含量均一性や崩壊性に関わる技術、更にはマイクロスフェアとムコ多糖を同時に配合した技術は、未だかつて知られてはいなかった。
汎用性ある医薬品として望まれるべき事は、流通過程において安定である事は言うまでもなく、更に錠剤においては、その含量均一性と崩壊性などの製剤特性が満足されるものでなければならない(非特許文献5)。また、医薬品を製造するメーカーにとっては、低コストで製造できる製剤設計が望まれる。これらの条件を兼ね備えたビタミンB12類等の配合量が少ない有効成分とコンドロイチン硫酸及び/又はその塩類等のムコ多糖類を同時に配合した錠剤の開発上市が望まれていた。
特開平3-173823号公報 特開2002−179559号公報 特開2003−300883号公報 特開2002−145780号公報 特開2004−83575号公報 特開2002−12670号公報 ビタミン主薬製剤製造(輸入)承認基準 薬発第90号薬務局長通知(昭和63年) ビタミン含有保健剤製造(輸入)承認基準 医薬発第283号医薬安全局長通知(平成11年) 「理研ビタミンのマイクロカプセル「ビーズ」」カタログ技術資料 理研ビタミン株式会社 「アクテージAN錠 添付文書」 武田薬品工業株式会社 第14改正日本薬局方 製剤総則
本発明の目的は、溶媒を使用して湿潤して製造する湿式顆粒圧縮法ではなく、工程が少なく経済的に利点がある直接粉末圧縮法、即ち直打法で製造し、且つ、含量均一性、崩壊性及び安定性の良いビタミンB12類などの有効成分とムコ多糖を配合した錠剤を提供することである。
本発明者らは前記の課題を克服するために鋭意研究を重ねた結果、ビタミンB12類等の有効成分を包含したマイクロスフェア等のマトリックスを必要に応じて粉砕し、このマトリックスをムコ多糖製剤に配合することにより、前述の課題を克服することに成功し、本発明を完成させた。
本発明によれば、例えば、ビタミンB12類などの有効成分をマイクロスフェア等のマトリックスに包含し、必要に応じて、このマトリックスの粒度を粉砕し調整してムコ多糖と配合し、含量均一性、安定性及び崩壊性を同時に改善した錠剤を低コストの直接粉末圧縮法で製造する事を可能とした。
本発明において使用される有効成分としては、例えば、ビタミンB12類(シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン、メチルコバラミン)、ユビデカレノン等が挙げられる。このうちビタミンB12類に関しては、安定性や使用原料の供給性を勘案し、シアノコバラミン及びヒドロキソコバラミンが好ましい。
本発明において使用されるマトリックスとは、マトリックス内に有効成分が均−に分散して存在しているものであればよく、形状にはとらわれず、公知の方法を用いて調製される。マトリックスの構成成分としてはゼラチン、寒天等を一般的に用いる。このうち、理研ビタミン株式会社等から市販されているマイクロスフェアの形態は、本発明の効果が顕著であり、また使用原料の供給性も良い事から最も好ましい。これらのマトリックスを錠剤に配合する場合は、必要に応じて粉砕し、150μm未満の粒子が80%(w/w)以上の状態にすることが好ましい。更に、マトリックスの粒度分布は、上述の条件であるとともに1μm以上且つ600μm未満の粒子であることが望ましいが、本発明を達成する粒度分布であれば良く、これに限定されるものではない。
前述の有効成分を包含したマトリックスとしては、例えば0.1%シアコノバラミンを含有したマイクロスフェアである理研ドライB12−B1CN(理研ビタミン株式会社)、0.1%ヒドロキソコバラミンを含有したヒドロキソコバラミンマイクロスフェア(理研ビタミン株式会社)、40%ユビデカレノンを含有したユビデカレノンマイクロスフェア(理研ビタミン株式会社)又はシアノコバラミン0.1%粉末(BASF武田ビタミン株式会社)の1種以上を使用することができるが、これにとらわれるものではない。
更に本発明で用いるムコ多糖類としては、例えば、日本薬局方外医薬品成分規格収載のコンドロイチン硫酸ナトリウム又は紀文フードケミファ株式会社などから販売されている経口用食品グレードのヒアルロン酸ナトリウムの1種以上を使用することができるが、これにとらわれるものではない。このうち、薬効の観点でコンドロイチン硫酸ナトリウムを使用する事が好ましい。
本発明の製剤の製造に使用する担体としては、結晶セルロース、乳糖、デンプン、マンニトール等の賦形剤、軽質無水ケイ酸等の流動促進剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク等の滑沢剤があり、この他必要に応じて崩壊剤、緩衝剤、保存剤、香料、色素、矯味剤等を使用することができる。
本発明における錠剤の製造方法としては、例えば、製剤機械技術ハンドブック(製剤機械技術研究会設立10周年記念出版編集委員会、地人書館)、粉体の圧縮成形性技術(粉体工学・製剤と粒子設計部会編、日刊工業新聞社)のような刊行物に記載されている直接粉末圧縮法を用いることができる。
以下、実施例等により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
理研ビタミン株式会社製の理研ドライB12−B1CN 150gを、粉砕機(K3−1、ダルトン)に投入して粉砕し、150μm未満の粒子が81.1%(w/w)の粉砕物を得た。この粉砕物120gと、コンドロイチン硫酸ナトリウム1800g、硝酸チアミン60g、塩酸ピリドキシン40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、乳糖765g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100g、ステアリン酸マグネシウム15gをポリ袋にて混合し、得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP15−SS2、畑鉄工所)で直径9.0mmの臼、曲率半径12mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を275mg、厚み4.6mmとなるように製錠し錠剤を得た。
(実施例2)
理研ビタミン株式会社製のヒドロキソコバラミンマイクロスフェア150gを、粉砕機(K3−1、ダルトン)に投入して粉砕し、150μm未満の粒子が86.2%(w/w)の粉砕物を得た。この粉砕物120gと、コンドロイチン硫酸ナトリウム1800g、硝酸チアミン60g、塩酸ピリドキシン40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、乳糖765g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100g、ステアリン酸マグネシウム15gをポリ袋にて混合し、得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP15−SS2、畑鉄工所)で直径9.0mmの臼、曲率半径12mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を275mg、厚み4.5mmとなるように製錠し錠剤を得た。
(実施例3)
BASF武田ビタミン株式会社販売のシアノコバラミン0.1%粉末120gと、コンドロイチン硫酸ナトリウム1800g、硝酸チアミン60g、塩酸ピリドキシン40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、乳糖765g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100g、ステアリン酸マグネシウム15gをポリ袋にて混合し、得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP15−SS2、畑鉄工所)で直径9.0mmの臼、曲率半径12mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を275mg、厚み4.5mmとなるように製錠し錠剤を得た。
(実施例4)
理研ビタミン株式会社製の理研ドライB12−B1CN 150gを、粉砕機(K3−1、ダルトン)に投入して粉砕し、150μm未満の粒子が88.1%(w/w)の粉砕物を得た。この粉砕物120gと、コンドロイチン硫酸ナトリウム1800g、リボフラビン24g、塩酸ピリドキシン40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、乳糖801g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100g、ステアリン酸マグネシウム15gをポリ袋にて混合し、得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP15−SS2、畑鉄工所)で直径9.0mmの臼、曲率半径12mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を275mg、厚み4.5mmとなるように製錠し錠剤を得た。
(実施例5)
理研ビタミン株式会社製の理研ドライB12−B1CN 150gを、粉砕機(K3−1、ダルトン)に投入して粉砕し、150μm未満の粒子が84.9%(w/w)の粉砕物を得た。この粉砕物120gと、コンドロイチン硫酸ナトリウム1800g、硝酸チアミン60g、ニコチン酸アミド40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、乳糖765g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100g、ステアリン酸マグネシウム15gをポリ袋にて混合し、得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP15−SS2、畑鉄工所)で直径9.0mmの臼、曲率半径12mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を275mg、厚み4.5mmとなるように製錠し錠剤を得た。
(実施例6)
理研ビタミン株式会社製の理研ドライB12−B1CN 150gを、粉砕機(K3−1、ダルトン)に投入して粉砕し、150μm未満の粒子が89.2%(w/w)の粉砕物を得た。この粉砕物120gと、ヒアルロン酸ナトリウム60g、硝酸チアミン60g、塩酸ピリドキシン40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、乳糖1011g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100g、ステアリン酸マグネシウム9gをポリ袋にて混合し、得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP15−SS2、畑鉄工所)で直径8.0mmの臼、曲率半径10.0mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を150mg、厚み3.7mmとなるように製錠し錠剤を得た。
(実施例7)
理研ビタミン株式会社製の理研ドライB12−B1CN 150gを、粉砕機(K3−1、ダルトン)に投入して粉砕し、150μm未満の粒子が85.3%(w/w)の粉砕物を得た。この粉砕物120gと、コンドロイチン硫酸ナトリウム1800g、硝酸チアミン60g、塩酸ピリドキシン40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、粉末還元麦芽糖水飴765g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100g、ステアリン酸マグネシウム15gをポリ袋にて混合し、得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP15−SS2、畑鉄工所)で直径9.0mmの臼、曲率半径12mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を275mg、厚み4.5mmとなるように製錠し錠剤を得た。
(実施例8)
BASF武田ビタミン株式会社販売のシアノコバラミン0.1%粉末120gと、コンドロイチン硫酸ナトリウム1800g、リボフラビン24g、塩酸ピリドキシン40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、乳糖801g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100g、ステアリン酸マグネシウム15gをポリ袋にて混合し、得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP15−SS2、畑鉄工所)で直径9.0mmの臼、曲率半径12mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を275mg、厚み4.5mmとなるように製錠し錠剤を得た。
(実施例9)
理研ビタミン株式会社製のヒドロキソコバラミンマイクロスフェア150gを、粉砕機(K3−1、ダルトン)に投入して粉砕し、150μm未満の粒子が88.3%(w/w)の粉砕物を得た。この粉砕物120gと、コンドロイチン硫酸ナトリウム1800g、リボフラビン24g、塩酸ピリドキシン40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、乳糖801g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100g、ステアリン酸マグネシウム15gをポリ袋にて混合し、得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP15−SS2、畑鉄工所)で直径9.0mmの臼、曲率半径12mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を275mg、厚み4.5mmとなるように製錠し錠剤を得た。
(実施例10)
理研ビタミン株式会社製の理研ドライB12−B1CN 150gを、粉砕機(K3−1、ダルトン)に投入して粉砕し、150μm未満の粒子が90.3%(w/w)の粉砕物を得た。また、理研ビタミン株式会社製のユビデカレノンマイクロスフェア150gを、粉砕機(K3−1、ダルトン)に投入して粉砕し、150μm未満の粒子が87.7%(w/w)の粉砕物を得た。それぞれの粉砕物各120gと、コンドロイチン硫酸ナトリウム1800g、硝酸チアミン60g、塩酸ピリドキシン40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、乳糖645g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100g、ステアリン酸マグネシウム15gをポリ袋にて混合し、得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP15−SS2、畑鉄工所)で直径9.0mmの臼、曲率半径12mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を275mg、厚み4.5mmとなるように製錠し錠剤を得た。
(実施例11)
理研ビタミン株式会社製の理研ドライB12−B1CN 120g、コンドロイチン硫酸ナトリウム1800g、硝酸チアミン60g、塩酸ピリドキシン40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、乳糖765g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100g、ステアリン酸マグネシウム15gをポリ袋にて混合し、得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP15−SS2、畑鉄工所)で直径9.0mmの臼、曲率半径12mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を275mg、厚み4.5mmとなるように製錠し錠剤を得た。
(比較例1)
理研ビタミン株式会社製の理研ドライB12−B1CN 150gを、粉砕機(K3−1、ダルトン)に投入して粉砕し、150μm未満の粒子が85.2%(w/w)の粉砕物を得た。この粉砕物120gと、コンドロイチン硫酸ナトリウム1800g、硝酸チアミン60g、塩酸ピリドキシン40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、乳糖765g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100gを高速攪拌混合機(FM−VG−25、パウレック)にて1500mLの80%エタノール水溶液を添加し造粒する。得られた造粒物を流動層乾燥機(FLO5、フロイント産業)で乾燥し得られた乾燥末に、ステアリン酸マグネシウム15gをポリ袋にて混合し打錠末を得る。得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP15SS2、畑鉄工所)で直径9.0mmの臼、曲率半径12mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を275mg、厚み4.6mmとなるように製錠し錠剤を得た。
(比較例2)
シアノコバラミン12mgをカルメロースカルシウム100gとポリ袋で混合し、倍散末を調製する。倍散末とコンドロイチン硫酸ナトリウム1800g、硝酸チアミン60g、塩酸ピリドキシン40g、コハク酸トコフェロールカルシウム100g、乳糖885g、結晶セルロース300g、カルメロースカルシウム100g、ステアリン酸マグネシウム15gをポリ袋にて混合し、得られた打錠末をロータリー式打錠機(HT−AP45LS、畑鉄工所)で直径9.0mmの臼、曲率半径12mmのR面杵にて、1錠当たりの重量を275mg、厚み4.6mmとなるように製錠し錠剤を得た。
〔試験例〕
実施例1、2及び11並びに比較例1及び2の製剤評価試験を実施した。試験項目は、1)ビタミンB12類の含量均一性試験、2)崩壊試験、3)安定性試験とし、これらの試験結果より総合的な判定を下した。
1)実施例及び比較例のビタミンB12類の含量均一性試験
実施例1、2及び11並びに比較例1及び2で得た錠剤を任意に10錠とり、逆相分配高速液体クロマトグラフ法により、錠剤中のビタミンB12類(シアノコバラミン又はヒドロキソコバラミン)を定量し、含量ばらつきの指標となる相対標準偏差(CV)を求め、以下の評価基準で、含量均一性を評価した。
評価基準
○:含量のばらつきはほとんどない。(CV値が2%未満)
△:含量のばらつきが僅かに認められる。(CV値が2%以上且つ3%未満)
×:含量のばらつきが著しい。(CV値が3%以上)
結果を表1に示した。
Figure 0004887635
未粉砕のマイクロスフェアを配合した錠剤(実施例11)及び倍散して製造した比較例2において、ビタミンB12の含量ばらつきを示すCV値がそれぞれ2.99%及び2.20%であり、含量のばらつきが僅かに認められた。一方、マイクロスフェアを粉砕し配合した錠剤(実施例1及び実施例2)において、有効成分の含量ばらつきを示すCV値が1.52%〜1.78%の値を示し、含量ばらつきがほとんどないことが示された。この結果から、直接粉末圧縮法で製造する場合、マイクロスフェアの粒度は細かいほど、含量均一性が有利であることが判明した。
2)実施例及び比較例の崩壊試験
実施例1、2及び11並びに比較例1及び2で得た錠剤を任意に6錠とり、崩壊試験(日局14改正 一般試験法 崩壊試験)を実施し、以下の評価基準で崩壊性を評価した。
評価基準
○:平均崩壊時間が20分以内、且つ、最大崩壊時間が20分以内
△:平均崩壊時間が20分以内、且つ、最大崩壊時間が20分を超え30分以内
×:平均崩壊時間が20分以上
測定結果を表2に示した。
Figure 0004887635
表2に示したように、直接粉末圧縮法で製造した錠剤(実施例1、2及び11)は、湿式顆粒圧縮法で製造した錠剤(比較例1)に対し、優れた崩壊性を示した。
3)実施例及び比較例のビタミンB12類の安定性試験
実施例1、2及び11並びに比較例1及び2で得た錠剤をガラス瓶に充填し、キャップで施栓後、40℃条件下、2、4及び6箇月保存後のビタミンB12類の安定性を評価した。尚、ビタミンB12類の定量法は、逆相分配高速液体クロマトグラフ法により、含量を測定した後、以下の式により残存率を算出した。
残存率(%)=Ws/Wo×100
Ws:40℃−2、4及び6箇月後の成分含量
Wo:製造直後の成分含量
また、以下の評価基準により安定性を判定した。
評価基準
○:40℃-6箇月における残存率が95%以上
△:40℃-6箇月における残存率が90%以上且つ95%未満
×:40℃-6箇月における残存率が90%未満
結果を表3に示した。
Figure 0004887635
ビタミンB12類を倍散して製造した比較例2に対し、マイクロスフェア粉砕物中のビタミンB12(シアノコバラミン及びヒドロキソコバラミン)は、40℃苛酷経時条件下において有意に安定であった。
4)判定
上述の試験結果を基に下記の評価基準で、総合判定を実施した。
判定基準
適合:含量均一性試験におけるCV値が3%未満、崩壊試験における平均崩壊時間が20分間以内であり最大崩壊時間が30分以内、且つ、安定性試験における40℃−6箇月の残存率が90%以上
不適:含量均一性試験におけるCV値が3%以上、又は崩壊試験における平均崩壊時間が20分間以上、又は安定性試験における40℃−6箇月の残存率が90%未満
表4に試験検体の処方及び製造方法の特徴並びに製剤評価試験結果に基づいた判定結果を示した。
Figure 0004887635
表4より明らかなように、実施例1、2及び11は、含量均一性試験におけるCV値が3%未満、崩壊試験における平均崩壊時間が20分間以内、且つ、安定性試験における40℃−6箇月の残存率が90%以上であり製剤評価試験に適合した。一方、比較例は、含量均一性試験におけるCV値が3%以上、又は崩壊試験における平均崩壊時間が20分間、又は安定性試験における40℃−6箇月の残存率が90%未満であり、製剤評価試験の判定は不適であった。
また、表4の製造工数に着目すると比較例1は、製造工程数が多く、製造コストが割高となる。

Claims (5)

  1. 有効成分を包含した1種類以上のマイクロスフェアを、150μm未満の粒子が80%(w/w)以上となるように粉砕した後、前記粉砕物とムコ多糖を混合し、得られた混合物を直接粉末圧縮法により製造してなる錠剤。
  2. ムコ多糖がコンドロイチン硫酸及び/又はその塩類である請求項1記載の錠剤。
  3. 有効成分がビタミンB 12 類、ユビデカレノンから選ばれる1種以上である請求項1又は2記載の錠剤。
  4. ビタミンB 12 類がシアノコバラミン又はヒドロキソコバラミンから選ばれる1種以上である請求項3記載の錠剤。
  5. 有効成分を包含した1種類以上のマイクロスフェアを、150μm未満の粒子が80%(w/w)以上となるように粉砕した後、前記粉砕物とムコ多糖を混合し、得られた混合物を直接粉末圧縮法により製造する錠剤の製造方法。
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