JP4885433B2 - 半導体ポリマーおよびそれを用いたデバイス - Google Patents

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Description

本発明は一般的には、半導体ポリマーおよびそれを用いた電子デバイスに関する。
同時係属出願中の米国特許出願番号第10/392,639号(2003年3月19日出願)、発明の名称「フッ化ポリチオフェンおよびそれを用いたデバイス(Fluorinated Polythiophenes and Devices Thereof)の中には、ポリチオフェンを含む電子デバイスの説明がある。
Figure 0004885433

(I)
ここで、Rはアルキル、アルコキシであり、xはR基の数を表し、R’はCF、アルコキシ、アルキル、または場合によってはアルキレンであり、yおよびzはセグメント数を表し、そしてaおよびbはそれぞれの部分のモル分率をそれぞれ表す。ここでa+bの合計は約1に等しい。
同時係属出願中の米国特許出願番号第10/042,342号(2002年1月11日出願)、発明の名称「ポリチオフェンおよびそれを用いたデバイス(Polythiophenes and Devices Thereof」の中では、2種の2,5−チエニレンセグメント(I)および(II)と、場合によっては2価の結合基Dとを含む1つまたは複数のモノマーセグメントから誘導されるポリチオフェンを含む電子デバイスについて説明されており、本明細書において、該出願の開示のすべてを参考として引用し、援用する。
米国特許第5,619,357号明細書 米国特許第5,777,070号明細書 米国特許第5,969,376号明細書 米国特許第6,107,117号明細書 米国特許第6,150,191号明細書
ある種のポリチオフェンのような半導体ポリマーをTFTに使用することについては既に報告がある。それらのポリマーの多くは、有機溶媒にある程度の溶解性があり、したがって溶液の形で加工して、TFTにおける半導体チャネル層を製造することができる。溶液プロセス、たとえばスピンコート法、溶液キャスティング法、ディップコーティング法、スクリーン印刷法、スタンプ印刷法、ジェット印刷法などを用いて、それらの材料を含むTFTチャネル層を製造していた。一般的な溶液プロセスによって製造すれば、水素化アモルファスシリコンTFTのようなシリコン系デバイスでは典型的なコストのかかる従来からの光リソグラフィープロセスに比較して、より簡単により安価にTFTが製造できるようになる。さらに、ポリチオフェンのようなポリマー半導体材料であれば、プラスチック基板のような可撓性の基板の上にTFTを作ることも可能となる。可撓性基板上にTFTを設ければ、構造的に自由で機械的耐久性の面で特徴のある電子デバイスを設計することができる。有機すなわちポリマートランジスタ成分とプラスチック基板とを組み合わせて使用すれば、従来からの堅牢なシリコンTFT構造を、機械的な耐久性を有し構造的な自由度の高いポリマーTFT設計に転換させることが可能となり、これは、大面積イメージセンサ、電子ペーパーおよびその他のディスプレイ媒体のような大面積デバイスにとって非常に価値が高い。さらに、低価格品のマイクロエレクトロニクス、たとえばスマートカード、無線IC(RFID)タグ、およびメモリ/ストレージデバイスなどの集積回路素子のためにポリマーTFTを選択すれば、それらの機械的な耐久性を大幅に向上させ、使用寿命を延ばすことができる。しかしながら、大気中の酸素によって酸化的にドープされ、その結果導電性が高くなってしまうため、多くの半導体ポリチオフェンは空気中に暴露させると不安定となる。その結果、それらの材料から作ったp型デバイスは、オフ電流が大きく、電流のオンオフ比が低く、ターンオン電圧が正になる。そのため、それらの材料の多くでは、材料加工やデバイスの製造の間、酸化的ドーピングを回避または最小限に抑える目的で、環境上の酸素を排除するために細心の注意を払う必要がある。そのような予防手段を講じようとすると、製造コストが上がるので、特に大面積デバイスの面での、アモルファスシリコン技術に対する安価な代替品としてのポリマーTFTの魅力が打ち消されてしまう。上記およびその他の不利な点が、本発明の実施態様では回避または最小限に抑えられる。
公知の有機TFTは一般に、シリコン結晶またはポリシリコンTFTのような現行のシリコン系の相当品よりは性能は低いが、それにもかかわらず、高い移動度が必要とされないような領域において使用するのであれば、充分に実用性がある。有機すなわちポリマー材料から製造したTFTは、上述の領域においては、従来のシリコン技術よりも機能的にも構造的にも望ましいものとなる可能性があるが、それは、機械的な耐久性、構造的なフレキシビリティを与え、デバイスの活性媒体に直接組み込み得る可能性があるので、デバイスをコンパクトにして可搬性を持たせることが可能であるからである。しかしながら、小分子またはオリゴマーを使用するデバイスの多くでは、それを製造するために真空蒸着技術が必要である。真空蒸着が選択される主な理由は、その小分子やオリゴマー材料が不溶性であるか、またはスピンコート法、溶液キャスティング法もしくはスタンプ印刷法による溶液加工で均一な薄膜を得ることが一般に困難であるか、のいずれかである。その一方で、ポリマーTFT、たとえば配向規則性ポリチオフェン、たとえば配向規則性ポリ(3−アルキルチオフェン−2,5−ジイル)から溶液プロセスによって製造したものは、空気中で酸化的ドーピングを受けやすいという問題がある。環境条件下で配向規則性ポリ(3−アルキルチオフェン−2,5−ジイル)から作ったポリマーTFTは一般に、オフ電流が非常に高く、電流オンオフ比が低く、そして性能特性が急速に劣化する。したがって、実用的な低コストTFTを設計するためには、空気中で安定であり、かつ溶液加工が可能であり、しかも環境上の酸素によってその性能に悪い影響が出ないような半導体材料を得ることが極めて重要である。
本発明は、チエニレン−アリーレンポリマーを含み、前記チエニレン−アリーレンポリマーは、少なくとも1つの、下記に示す(I)または(II)の2,5−チエニレンセグメントと、少なくとも1つの下記に示す(IIIa)、(IIIb)または(IIIc)のアリーレンセグメントと、を含む繰り返しセグメントを有し、式において、各Rは独立して、アルキルまたはアルコキシ側鎖であり、R’はハロゲン、アルキル、またはアルコキシであり、aおよびbは、Rのセグメントまたは基の数を表し、前記アリーレンセグメント(IIIa)、(IIIb)、および(IIIc)の数は約1から約3である、電子デバイスである。
Figure 0004885433

本発明は、概して、半導体ポリマーのような新規のポリマー、およびそれを用いた電子デバイスに向けられている。より詳しくは、本発明はその実施態様において、長い側鎖、好ましくは約5〜約25個の炭素原子を含むアルキルまたはアルコキシ鎖を含む少なくとも1種のアリーレンと、1〜約10個の芳香族ヘテロサイクリック単位とを含む繰り返しセグメントを含む、新規なタイプの半導体ポリマーを含む電子デバイスを目的としている。これらのポリマーは、適切な条件下で分子の自己組織化が起きて、薄膜中に規則的な微細構造を与えることが可能であり、そのような薄膜は、マイクロ電子デバイス用途、特に薄膜トランジスタ(TFT)に好適である。本発明の実施態様においては、長い側鎖を有する1つまたは複数のアリーレン単位と、1つまたは複数の置換および/または非置換の2,5−チエニレン(2,5−チオフェンジイルと呼ばれることもある)セグメントまたは単位、およびアリールを含む半導体ポリマーで、チエニレン−アリーレンポリマーと呼ばれるものについて、説明する。上記の長い側鎖は、ポリマーに溶解特性を付与し、また、ポリマー骨格の中に適切に配置してやれば、ポリマー分子の組織化を誘導、促進する。TFTデバイスにおいては、半導体のチャネル層において高度に規則的な微細構造があれば、ソース電極とドレイン電極との間の電荷キャリア輸送、ひいてはTFT性能に効果がある。
図1〜4に示したのは、各種の代表的な実施態様であって、ここでは、ある種のチエニレン−アリーレンポリマーが、たとえば、薄膜トランジスタ構成中のチャネル材料として選択されている。
チエニレンおよびアリーレンセグメントを含む半導体ポリマー様の新規なポリマーを供することが本発明の特徴であり、このポリマーはマイクロ電子デバイス用途、特にTFTデバイスに有用である。
本発明の別の特徴は、一般的な有機コーティング用溶媒、たとえば、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどに可溶であって、しかも、スピンコート法、スクリーン印刷法、スタンプ印刷法、ディップコーティング法、溶液キャスティング法、ジェット印刷法などの溶液プロセスで製造することが可能な、チエニレン−アリーレン半導体ポリマーを提供することにある。
本発明の更なる特徴は、ポリマーチャネル層を有する電子デバイス、たとえばTFTを提供することにあり、その層は、公知で常用されている四探針法で測定して、約10−6〜約10−9S/cm(ジーメンス/センチメートル)の導電率を有している。
本発明の更なる別な特徴は、容易に合成することが可能であり、環境上の酸素による化学的ドーピングに高い抵抗性を有する、チエニレン−アリーレン半導体ポリマーを提供することである。
薄膜において分子構造の規則性が高いほど、適切な分子自己組織化が起きるのが普通であり、このことは効果的に電荷キャリアを輸送するためには重要で、それによって、優れた、そして実施する際には、高い電気的性能特性を与えることができる。
本発明の態様は、以下のとおりである。特にたとえばここで説明するような2,5−チエニレンセグメントを含むポリマー。;基板、ゲート電極、ゲート絶縁層、ソース電極、ドレイン電極、および下記に示す式(IV−a)または(IV−b)で表されるポリマーを含む半導体層、を有し、
Figure 0004885433

(IV−a)

Figure 0004885433

(IV−b)
ここでRは適当な置換基、たとえば約5〜約25個までの炭素原子を含むアルキルまたはアルコキシであり、R’はハロゲン、またはそれぞれ約1〜約30個の炭素原子を持つ、アルキルまたはアルコキシであり、xおよびyはセグメントの数を表し、任意に0〜約10であるが、ただし、xとyとの合計は少なくとも1に等しく、zは約1〜約5であり、そしてnは重合度、すなわちポリマー中の繰り返しセグメントの数であって、nは任意に約5〜約500である、薄膜トランジスタ。;下記に示す化学式のうち、少なくとも1つの(I)または(II)の2,5−チエニレンセグメント、および少なくとも1つの(IIIa)、(IIIb)または(IIIc)のアリーレンセグメントを含む繰り返しセグメントを有する、チエニレン−アリーレンポリマーを有し、
Figure 0004885433
ここで各Rは独立して、アルキルまたはアルコキシ側鎖であり、R’はハロゲン、アルキル、またはアルコキシであり、そしてaおよびbは、Rセグメントまたは基の数を表す、薄膜トランジスタ。;(I)および(II)から選択される1つまたは複数の2,5−チエニレンセグメントまたは単位と、(IIIa)、(IIIb)もしくは(IIIc)、または実施態様においてはそれらの混合物、から選択されるアリーレンセグメントとを含む繰り返しセグメントを有する、チエニレン−アリーレンポリマーを含み、
Figure 0004885433
ここでRは、たとえば、アルキルまたはアルコキシであり、aおよびbはRセグメントの数であり、RおよびR’はハロゲン、アルキルまたはアルコキシであってよく、前記繰り返しセグメント中の2,5−チエニレン(I)とR’−置換した2,5−チエニレン単位(II)の数が、好ましくはそして独立してたとえば0〜約10から選択されるが、ただし、Iおよび/またはIIの内の少なくとも1つはこの繰り返しセグメント中に存在しており、そして(IIIa)、(IIIb)および(IIIc)より選択されるアリーレン単位の数が、たとえば約1〜約3セグメントである、電子デバイス。;前記Rは約5〜約25個の炭素原子を含むアルキルまたはアルコキシ側鎖であり、そして前記R’は約1〜約30個の炭素原子のアルキルまたはアルコキシである、電子デバイス。;前記Rは約5〜約10個の炭素原子を含むアルキルまたはアルコキシであり、そして前記R’は約1〜約15個の炭素原子のアルキルまたはアルコキシである、電子デバイス。;前記Rは、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、などからなる群より選択され、前記R’はメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、それらの異性体、などからなる群より選択される、電子デバイス。;前記Rおよび前記R’が、独立してペンチル、ペンチルオキシ、ヘキシル、ヘキシルオキシ、ヘプチル、ヘプチルオキシ、オクチル、オクチルオキシ、ノニル、ノニルオキシ、デシル、デシルオキシ、ウンデシル、ウンデシルオキシ、ドデシル、ドデシルオキシ、トリデシル、トリデシルオキシ、テトラデシル、テトラデシルオキシ、ペンタデシル、ペンタデシルオキシ、それらの異性体、などからなる群より選択される、電子デバイス。;基板、ゲート電極、ゲート絶縁層、ソース電極およびドレイン電極、ならびに半導体層を有し、前記半導体層はチエニレン−アリーレンポリマーを有する、薄膜トランジスタ。;前記Rは約5個の炭素原子から約25個の炭素原子を含むアルキルまたはアルコキシであり、前記R’は約1〜約30個の炭素原子を含むアルキルまたはアルコキシであり、前記ソース/ドレイン電極およびゲート絶縁層が半導体層と接触している、薄膜トランジスタ。;前記Rは、ペンチル、ペンチルオキシ、ヘキシル、ヘキシルオキシ、ヘプチル、ヘプチルオキシ、オクチル、オクチルオキシ、ノニル、ノニルオキシ、デシル、デシルオキシ、ウンデシル、ウンデシルオキシ、ドデシル、ドデシルオキシ、トリデシル、トリデシルオキシ、テトラデシル、テトラデシルオキシ、ペンタデシル、またはペンタデシルオキシであり、そして前記R’は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンチルデシル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、またはペンタデシルオキシであり、前記ソース/ドレイン電極およびゲート絶縁層が半導体ポリマー層と接触している、薄膜トランジスタ。;前記基板が、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、またはポリイミドのプラスチックシートであり、前記ゲート、ソースおよびドレイン電極はそれぞれ独立して、金、ニッケル、アルミニウム、白金、インジウムチタン酸化物、導電性ポリマー、分散媒中に導電性粒子の分散体を含む導電性インキまたはペーストを含み、そして、前記ゲート絶縁層が窒化ケイ素、酸化ケイ素、絶縁性ポリマーたとえばポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリ(メタクリレート)、ポリ(ビニルフェノール)、ポリスチレン、ポリイミド、エポキシ樹脂、ポリマー、ポリイミド、またはエポキシ樹脂中にナノサイズの金属酸化物粒子を分散させた無機・有機複合材料、を含み、そしてここで前記ソース/ドレイン電極およびゲート絶縁層が半導体層と接触している、薄膜トランジスタ。;前記基板がガラスまたはプラスチックシートであり、前記ゲート、ソースおよびドレイン電極がそれぞれ独立して金を含み、前記ゲート絶縁層が、ポリ(メタクリレート)、ポリアクリレート、ポリ(ビニルフェノール)、ポリスチレン、ポリイミド、ポリカーボネート、またはポリエステルの有機ポリマーを含み、そしてここで前記ソース/ドレイン電極およびゲート絶縁層が半導体ポリマー層と接触している、薄膜トランジスタ。;前記チエニレン−アリーレン半導体ポリマー層が、スピンコート法、スタンプ印刷法、スクリーン印刷法、またはジェット印刷法の溶液プロセスにより形成され、そしてここで前記ソース/ドレイン電極およびゲート絶縁層が半導体層と接触している、薄膜トランジスタ。;前記ゲート、ソースおよびドレイン電極、絶縁層、および半導体層が、スピンコート法、溶液キャスティング法、スタンプ印刷法、スクリーン印刷法、およびジェット印刷法の溶液プロセスによって析出させた成分から形成され、そしてここで前記ソース/ドレイン電極およびゲート絶縁層が半導体層と接触している、薄膜トランジスタ。;前記基板が、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、またはポリイミドのプラスチックシートであり、そして前記ゲート、ソースおよびドレイン電極が、ポリスチレンスルホネートでドープしたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)の導電性ポリマー、またはバインダー中に銀もしくは金の金属のコロイド状分散体の導電性インキもしくはペーストを含み、そして前記ゲート絶縁層が、有機ポリマーまたは無機酸化物粒子−ポリマー複合材料であり、そしてここで前記ソース/ドレイン電極およびゲート絶縁層が半導体層と接触している、薄膜トランジスタ。;基板、ゲート電極、ゲート絶縁層、ソース電極およびドレイン電極、半導体層を有し、そして半導体層はソース/ドレイン電極およびゲート絶縁層と接触しており、半導体層は式(IV−a)および(IV−b)で表されるチエニレン−アリーレンポリマーを有し、
Figure 0004885433

(IV−a)

Figure 0004885433

(IV−b)
ここでRは、たとえば適当な置換基、たとえば約5〜約30個の炭素原子のアルキルまたはアルコキシ鎖であり、R’は、適当な置換基、たとえば約1〜約25個の原子のハロゲン、アルキルまたはアルコキシであり、xおよびyは独立して、0、および約1〜約10の数から選択されるが、ただしxとyの合計は1に等しく、zは約1〜約5であり、そしてnはチエニレン−アリーレンポリマーの重合度または繰り返しセグメントの数であって、たとえば約5〜約500である、薄膜トランジスタ。;前記Rは、約8〜約14個の炭素原子のアルキルまたはアルコキシ側鎖であり、前記R’は約1〜約15個の炭素原子のアルキルまたはアルコキシであり、前記xおよび前記yは独立して1または2であり、そして前記zが1である、薄膜トランジスタ。;(IV−a)または(IV−b)で表されるチエニレン−アリーレンポリマーを有し、nが約5〜約200である薄膜トランジスタ。;標準ポリスチレンを使用して、ゲル浸透クロマトグラフィによりそれぞれ測定した、(IV−a)または(IV−b)の数平均分子量(M)が約2,000〜約100,000であり、そしてその重量平均分子量(M)が約4,000〜約500,000である、薄膜トランジスタ。;(IV−a)または(IV−b)の数平均分子量(M)が約10,000〜約30,000であり、そしてその重量平均分子量(M)が約15,000〜約100,000である、薄膜トランジスタ。;前記Rが、フェニル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、またはペンチルデシルである、薄膜トランジスタ。;前記Rが、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、またはテトラデシルオキシである、薄膜トランジスタ。;前記R’が、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、またはペンチルデシルである、薄膜トランジスタ。;前記R’が、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、またはペンタデシルオキシである、薄膜トランジスタ。;チエニレン−アリーレン半導体ポリマーが下記に示す(1)〜(20)までのものから選択され、
Figure 0004885433

(1)

Figure 0004885433

(2)

Figure 0004885433

(3)

Figure 0004885433

(4)

Figure 0004885433

(5)

Figure 0004885433

(6)

Figure 0004885433

(7)

Figure 0004885433

(8)

Figure 0004885433

(9)

Figure 0004885433

(10)

Figure 0004885433

(11)

Figure 0004885433

(12)

Figure 0004885433

(13)

Figure 0004885433

(14)

Figure 0004885433

(15)

Figure 0004885433

(16)

Figure 0004885433

(17)

Figure 0004885433

(18)

Figure 0004885433

(19)

Figure 0004885433

(20)
ここでnは重合度または繰り返しセグメントの数を表していて、たとえば約5〜約500である、薄膜トランジスタ。;チエニレン−アリーレン半導体ポリマーが上記に示す(1)〜(15)までのものから選択され、ここで前記nはたとえば約5〜約200である、薄膜トランジスタ。;前記基板が、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリイミドのプラスチックシートであり、前記ゲート、ソースおよびドレイン電極がそれぞれ独立して、金、ニッケル、アルミニウム、白金、またはインジウムチタン酸化物を含み、窒化ケイ素、酸化ケイ素、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリ(メタクリレート)、ポリ(ビニルフェノール)、ポリスチレン、ポリイミド、またはエポキシ樹脂の絶縁性ポリマーを含むゲート絶縁層と組み合わせた、薄膜トランジスタ。;前記基板がガラスまたはプラスチックシートであり、前記ゲート、ソースおよびドレイン電極がそれぞれ独立して金を含み、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリ(メタクリレート)、ポリ(ビニルフェノール)、ポリスチレン、ポリイミド、エポキシ樹脂の有機ポリマー、またはポリエステル、ポリイミドまたはエポキシ樹脂のポリマー中にナノサイズの金属酸化物粒子を分散させた無機−有機複合材料を含むゲート絶縁層と組み合わせた、薄膜トランジスタデバイス。;前記基板の厚みが、約10マイクロメートル〜約10ミリメートルであり、前記ゲート絶縁層の厚みが、約10ナノメートル〜約1マイクロメートル、前記チエニレン−アリーレン半導体ポリマー層の厚みが、約10ナノメートル〜約1マイクロメートル、前記ゲート電極層の厚みが、約10ナノメートル〜約10マイクロメートル、そして前記ソースまたは前記ドレイン電極の厚みが、約40ナノメートル〜約1マイクロメートルである、薄膜トランジスタデバイス。;前記チエニレン−アリーレン半導体ポリマー層が、スピンコート法、スタンプまたはスクリーン印刷法、またはジェット印刷法の溶液プロセスにより形成される、薄膜トランジスタデバイス。;前記電極(ゲート、ソースおよびドレイン)、前記ゲート絶縁層、および前記半導体層が、スピンコート法、溶液キャスティング法、スタンプ印刷法、スクリーン印刷法、およびジェット印刷法のような溶液プロセスによって析出させることが可能な材料から形成される、薄膜トランジスタ。;前記基板が、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリイミドであり、そして前記ゲート、ソースおよびドレイン電極が、ポリスチレンスルホネートでドープしたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)の導電性ポリマー、またはポリマーバインダ中に銀もしくは金のコロイド状分散体の導電性インキもしくはペーストを含み、そして前記ゲート絶縁層が、有機ポリマーまたは無機酸化物粒子−ポリマー複合材料である、薄膜トランジスタ。;前記基板の厚みは、約5マイクロメートル〜約7ミリメートル、好ましくは、フレキシブルプラスチック基板の場合にはその厚みが約50〜約100マイクロメートル、そしてガラスやシリコンのような剛直な基板の場合には1〜約10ミリメートルであり、前記ゲート絶縁層の厚みは、約10ナノメートル〜約1マイクロメートル、好ましくは、約100ナノメートル〜約500ナノメートルの厚みであり、そして、チエニレン−アリーレン半導体ポリマー層の厚みは、約10ナノメートル〜約1マイクロメートル、好ましくは、約25〜約100ナノメートルであり、前記ゲート電極層の厚みは、約10ナノメートル〜約7マイクロメートル、好ましくは、金属膜の場合には約10〜約200ナノメートル、ポリマー導電体の場合には約1〜約10マイクロメートルの厚みであり、前記ソースまたはドレイン電極の厚みは、約35ナノメートル〜1マイクロメートル、好ましくは約100〜約400ナノメートルの厚みであり、前記チエニレン−アリーレン半導体ポリマーは、下記に示す(I)および(II)から選択される1種または複数の2,5−チエニレン単位と、(IIIa)、(IIIb)、および(IIIc)から選択されるアルキルまたはアルコキシ置換したアリーレンを含む繰り返しセグメントを含んでおり、
Figure 0004885433
上記式中、Rは、アルキルまたはアルコキシ側鎖であり、aおよびbはRの数、たとえば1または2であり、そしてR’はハロゲン原子、アルキルまたはアルコキシであり、繰り返しセグメント中の2,5−チエニレン(I)およびR’−置換した2,5−チエニレン単位(II)の数は、より具体的には、0〜約10であるが、ただし、それらの内の少なくとも1つはモノマー中に存在し、またアリーレン単位(IIIa)、(IIIb)または(IIIc)の数は約1〜約2である、薄膜トランジスタ。
実施態様における本発明のチエニレン−アリーレン半導体ポリマーは、式(IV−a)および(IV−b)で表すことができ、
Figure 0004885433

(IV−a)

Figure 0004885433

(IV−b)
ここでRは、適当な置換基、たとえば約5〜約25個の炭素原子を含むアルキルまたはアルコキシ側鎖であり、R’は、適当な置換基、たとえば約1〜約25個の炭素原子のハロゲン、アルキルまたはアルコキシであり、xおよびyは、セグメントの数を表し、その数はたとえば0〜約10であるが、ただし、xとyの合計は1に等しく、zは、約1〜約5の数であり、そしてnは、重合度、すなわちチエニレン−アリーレンポリマー(IV)のモノマー単位の数であって、たとえば約10から400を超えるまで、より具体的には約20〜約200である。チエニレン−アリーレン半導体ポリマー(IV)の数平均分子量(M)は、たとえば、約2,000〜約100,000、より具体的には約4,000〜約50,000であってもよく、それらの重量平均分子量(M)は約4,000〜約500,000、より具体的には約5,000〜約100,000であってもよいが、これらはいずれも、標準ポリスチレンを使用してゲル浸透クロマトグラフィにより測定した値である。RおよびR’の例としてはアルキル、たとえば約5〜約25個の炭素原子を含む、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンチルデシルなどが挙げられ、アルコキシ、たとえばペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシなどが挙げられ、ポリエーテル鎖、たとえばポリエチレンオキシド、ペルハロアルキルたとえばペルフルオロアルキルなど、が挙げられる。また、R’の例としては、たとえば臭素原子のようなハロゲンや、メチル、メトキシ、エチル、エトキシ、プロピル、プロポキシ、ブチル、ブトキシ、ペンチル、ペンチルオキシ、ヘキシル、ヘキシルオキシ、ヘプチル、ヘプチルオキシ、オクチル、オクチルオキシ、ノニル、ノニルオキシ、デシル、デシルオキシ、ウンデシル、ウンデシルオキシ、ドデシル、ドデシルオキシ、トリデシル、トリデシルオキシ、テトラデシル、テトラデシルオキシ、ペンチルデシル、ペンタデシルオキシ、などが挙げられる。
実施態様における本発明のチエニレン−アリーレン半導体ポリマーは、一般的な有機コーティング用溶媒に可溶であり、たとえば、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼンなどの溶媒中に、少なくとも約0.1重量パーセント、より具体的には約0.5〜約5重量パーセントの溶解性を有している。更に、実施態様における本発明のチエニレン−アリーレン半導体ポリマーは、薄膜トランジスタデバイス中の半導体チャネル層として製造された場合、安定した導電性、たとえば従来の四探針法で導電性測定した場合で、約10−9S/cm〜約10−6S/cm、より具体的には約10−8S/cm〜約10−7S/cmの導電性を示す。
本発明のチエニレン−アリーレン半導体ポリマーを調製するには、主として所望する特定のチエニレン−アリーレンポリマーに応じて、多くの合成手段が可能である。一例を挙げれば、ポリマー(VI−a)はチエニレン−アリーレン半導体ポリマー(IV−a)および(IV−b)に属していてx=0、y=1でR=アルコキシ鎖のものであり、ポリマー(VI−b)は、(IV−a)および(IV−b)に属する別なもので、x=1、y=1、R’=アルキル、R=アルコキシ鎖のものであるが、これらは、それぞれ対応するモノマーの(V−a)および(V−c)から、スキーム1に従って、金属ハライドを介在させた酸化的カップリング重合法によって調製することができる。ポリマー(VI−a)はまた、リーケ(Reike)亜鉛/Ni(dppe)Clで処理するか、それの存在下に、中間体(V−b)から容易に調製することが可能である。
[化32]
スキーム 1

Figure 0004885433
モノマー(V−a)と(V−c)のいずれも、フェニレンおよびチエニレンセグメントの上に目的をもって配した側鎖を有していて、重合させると、それらが、ポリマー骨格の上に配向規則性をもって配された側鎖を有するチエニレン−アリーレンポリマーを与える。配向規則的なカップリング反応を必要とするポリ(3−アルキルチオフェン−2,5−ジイル)のような配向規則性ポリチオフェンを調製する場合と異なり、本発明のチエニレン−アリーレンポリマーは、配向規則性に関する複雑さがない、一般的な重合方法によって調製することが可能である。具体的には、FeClを介在させる酸化的カップリングを使用して、チエニレン−アリーレンポリマー(VI−a)および(VI−b)を調製した。
この重合を実施するには、通常、無水FeClのクロロホルム中約1〜約5モル当量懸濁液中に、たとえばクロロホルムのような塩素化溶媒におけるモノマー(V−a)またはモノマー(V−c)の1モル当量溶液を、添加する。得られた混合物を、乾燥空気または不活性ガスのブランケットのもとで、あるいは、乾燥空気または不活性ガスをその反応混合物中に穏やかにバブリングさせながら、約25℃〜約60℃の温度で、たとえば約30分〜約72時間反応させる。反応が終了したら、そのチエニレン−アリーレンポリマー生成物を単離するが、それには、その反応混合物を水または希薄な塩酸水溶液で洗浄し、約15分〜約60分の間アンモニア希薄水溶液と撹拌し、次いで水で洗浄し、非溶媒から沈殿させ、場合によっては、メタノール、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの適当な溶媒を用いたソックスレー抽出により、チエニレン−アリーレンポリマー生成物を抽出する。得られたチエニレン−アリーレンポリマー生成物は、メタノールまたはアセトンのような適当な溶媒から沈殿させて、さらに精製することもできる。リーケ亜鉛法では、無水テトラヒドロフラン中の10ミリモル当量の(V−b)を、無水テトラヒドロフラン中の新規に調製した11ミリモル当量のリーケ亜鉛の懸濁液に、充分な撹拌をしながら約20分〜約40分かけて滴下により加え、得られた混合物を次いで、約22℃〜約25℃の室温で約30分〜約2時間反応させる。次いで、無水テトラヒドロフラン中に懸濁させた約0.1ミリモル当量のNi(dppe)Clを、約10分〜約20分かけて徐々に添加し、次いでその混合物を、約40℃〜約65℃で、約2〜約5時間加熱する。次いでその反応混合物を、希薄な塩酸メタノール溶液中に激しく撹拌しながら注ぎ、ポリマー生成物を沈殿させ、その生成物を加熱テトラヒドロフランに再溶解させてから、アンモニアの希薄メタノール溶液を用いて沈殿させる。
図1は、基板16、それに接触している金属接点18(ゲート電極)および絶縁層14、絶縁層の上に析出させた2つの金属接点20および22(ソース電極およびドレイン電極)を含む、TFT構成10の模式図である。本図に示しているように、金属接点20および22の上および間には、チエニレン−アリーレン半導体層12がある。
図2は、基板36、ゲート電極38、ソース電極40およびドレイン電極42、絶縁層34、およびチエニレン−アリーレン半導体層32を含む、TFT構成30の模式図である。
図3は、ゲート電極として機能する大量にn−ドープしたシリコンウェーハ56、加熱成長させた酸化ケイ素絶縁層54、およびチエニレン−アリーレン半導体層52、半導体層の上に析出させたソース電極60およびドレイン電極62を含むまた別のTFT構成50の模式図である。
図4は、基板76、ゲート電極78、ソース電極80、ドレイン電極82、チエニレン−アリーレン半導体層72、および絶縁層74を含むさらなるTFT構成70の模式図である。
本発明のいくつかの実施態様においては、ポリマーのような任意の保護層を、図1、2、3および4のトランジスタ構成のそれぞれの上に組み込むことも可能である。図4のTFT構成では、絶縁層74に、保護層としての機能を持たせることもできる。
実施態様において、また本発明および図にさらに関連して、この基板層は一般に、目的とする用途に合わせて、各種適切な形状のシリコンを含めたシリコン材料、ガラス板、プラスチックフィルムまたはシートなどとすることができる。構造的にフレキシブルなデバイスでは、プラスチック基板、たとえばポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミドシートなどを選択することができる。その基板の厚みは、約10マイクロメートルから10ミリメートルを超えるまでとすることができるが、具体的な厚みとしては、特にフレキシブルなプラスチック基板では約50〜約100マイクロメートル、ガラスやシリコンのような堅固な基板では約1〜約10ミリメートルである。
絶縁層は、ゲート電極をソース電極およびドレイン電極から分離することを可能とし、また半導体層と接触させることが可能であるが、この絶縁層は一般に、無機材料フィルム、有機ポリマーフィルム、または有機−無機複合フィルムとすることができる。この絶縁層の厚みは、たとえば、約10ナノメートル〜約1マイクロメートル、より具体的には約100ナノメートル〜約500ナノメートルの厚みである。絶縁層に好適な無機材料を例示的に挙げれば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、ジルコン酸チタン酸バリウムなどがあり、絶縁層に好適な有機ポリマーを例示的に挙げれば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ(ビニルフェノール)、ポリイミド、ポリスチレン、ポリ(メタクリレート)、ポリ(アクリレート)、エポキシ樹脂などがあり、そして無機−有機複合材料を例示的に挙げれば、たとえばポリエステル、ポリイミド、エポキシ樹脂などのポリマー中に分散させたナノサイズの金属酸化物粒子がある。この絶縁層は一般に、本明細書に説明するような、たとえば約50ナノメートル〜約500ナノメートルの厚みであるが、それは使用する絶縁材料の誘電率によって決まってくる。さらに詳しく説明すれば、絶縁材料がたとえば少なくとも約3の誘電率を有しているならば、好適な約300ナノメートルの絶縁材厚みとすると、目的とする、たとえば約10−9〜約10−7F/cmの静電容量を得ることができる。
本明細書で説明するチエニレン−アリーレン半導体ポリマーを有する活性半導体層を、絶縁層とソース/ドレイン電極の間に接触させながら配置するならば、この層の厚みは一般に、たとえば、約10ナノメートル〜約1マイクロメートル、または約40〜約100ナノメートルなどである。この層は通常、本発明のチエニレン−アリーレン半導体ポリマーの溶液をたとえばスピンコート法、キャスティング法、スクリーン、スタンプまたはジェット印刷法などの溶液プロセスによって作ることができる。
ゲート電極は、金属薄膜、導電性ポリマーフィルム、導電性インキまたはペーストから作成した導電膜、または基板そのもの(たとえば、大量にドープしたシリコン)などであってよい。ゲート電極材料の例を非限定的に挙げてみれば、アルミニウム、金、クロム、インジウムスズ酸化物、導電性ポリマーたとえばポリスチレンスルホネートでドープしたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PSS/PEDOT)、カーボンブラック/グラファイトを含む導電性インキ/ペースト、またはポリマーバインダ中に含まれるコロイド状銀分散体でたとえばアチソン・コロイズ・カンパニー(Acheson Colloids Company)から入手可能なエレクトロダグ(ELECTRODAG、登録商標)やノエル・インダストリーズ(Noelle Industries)から入手可能な銀添加導電性熱可塑性プラスチックインキ、などがある。ゲート層は、金属や導電性金属酸化物の真空蒸着法やスパッタリング法によるか、導電性ポリマー溶液または導電性インキもしくは分散体をスピンコート法、キャスティング法または印刷法で被覆することにより、調製することができる。このゲート電極層の厚みは、たとえば、約10ナノメートル〜約10マイクロメートルであるが、より具体的には、金属膜の場合で約10〜約200ナノメートル、ポリマー導電体の場合で約1〜約10マイクロメートルである。
ソース電極およびドレイン電極層は、たとえば半導体層に対して低抵抗のオーム接触を与えるような材料から作ることができる。ソース電極およびドレイン電極として使用するのに適した典型的な材料の例としては、たとえば金、ニッケル、アルミニウム、白金、導電性ポリマー、および導電性インキのような、ゲート電極材料を挙げることができる。この層の厚みは典型的には、たとえば、約40ナノメートル〜約1マイクロメートル、さらに具体的には約100〜約400ナノメートルの厚みである。このTFTデバイスには、幅W、長さLの半導体チャネルが含まれる。この半導体のチャネル幅は、たとえば、約10マイクロメートル〜約5ミリメートルでよいが、具体的にはチャネル幅は約100マイクロメートル〜約1ミリメートルである。この半導体のチャネル長は、たとえば、約1マイクロメートル〜約1ミリメートルでよいが、より具体的にはチャネル長は、約5マイクロメートル〜約100マイクロメートルである。ソース電極を接地させ、一般に約+20ボルト〜約80ボルトのバイアス電圧をドレイン電極にかけて、半導体チャネルを通過して輸送される電荷キャリアを集めるが、この際、一般に約+20ボルト〜約−80ボルトの電圧をゲート電極にかける。
実施態様においては、本発明のTFTデバイスの各種の構成要素に、本明細書では言及していないその他公知の材料を選択することも可能である。
<一般的方法>
a)デバイスの組立(試験用デバイス):
基本的なデバイス構造として、図3に模式的に示したようなトップコンタクト型薄膜トランジスタ構成を選択した。
このデバイスは、その上に加熱成長させた厚み約110ナノメートルの酸化ケイ素層を有するn−ドープトシリコンウェーハからなっていた。このウェーハがゲート電極として機能し、それに対して酸化ケイ素層がゲート絶縁膜として機能してその静電容量が約32nF/cm(ナノファラド/平方センチメートル)であった。このデバイスの作成は環境条件下で実施し、周囲の酸素、湿分および光に対する暴露から材料およびデバイスを隔離するような予備処置は講じなかった。シリコンウェーハをまずメタノールを用いて洗浄し、空気乾燥させ、次いでオクチルトリクロロシランのトルエン溶液中に60℃で10分間浸漬させた。次いでそのウェーハを、トルエン、イソプロパノールを用いて洗浄し、乾燥させた。次いで厚み約30ナノメートル〜約100ナノメートルの半導体層を、スピンコート法(速度1,000rpm、約35秒)によって酸化ケイ素絶縁層の上に堆積させ、真空中で80℃、20時間乾燥させた。この半導体層を作成するために使用した溶液は、適切な溶媒中に半導性ポリマーを1重量パーセント含むもので、使用前に0.2μmのフィルターでろ過した。次いで、金のソース電極およびドレイン電極を半導体層の上に、各種のチャネル長およびチャネル幅を有するシャドーマスクを通して真空蒸着によって堆積させ、各種のサイズの一連のトランジスタを作った。作成した後のデバイスは、評価の前後では、相対湿度約30パーセントの乾燥雰囲気下の暗所に保存した。
b)TFTデバイスの特性測定:
電界効果トランジスタの性能評価は、ケースレー4200SCS半導体特性評価システムを使用して、環境条件下ブラックボックス中で実施した。キャリア移動度のμは、次式(1)に従って、飽和領域(ゲート電圧、V<ソース−ドレイン電圧、VSD)におけるデータから計算した:
[数1]
SD=Cμ(W/2L)(V−V (1)
ここでISDはその飽和領域でのドレイン電流であり、WおよびLはそれぞれ、半導体チャネル幅およびチャネル長であり、Cはゲート絶縁層の単位面積あたりの静電容量であり、そしてVおよびVはそれぞれ、ゲート電圧およびしきい値電圧である。このデバイスのVは、飽和領域におけるISDの平方根とデバイスのVとの間の関係から、測定値をISD=0に外挿することによって、得たものである。
電界効果トランジスタに関連するもう1つの重要な性質は、その電流オンオフ比であって、これは、ゲート電圧Vがドレイン電圧Vに等しいかこれより大きくなる場合の飽和ソース−ドレイン電流の、ゲート電圧Vがゼロとなった場合のソース−ドレイン電流に対する比である。
<比較例>
公知の配向規則性のポリチオフェンである、一般にP3HTと呼ばれているポリ(3−ヘキシチオフェン−2,5−ジイル)を使用して、一連の比較用の薄膜トランジスタを作成した。この材料は、アルドリッチ・ケミカルから購入したもので、そのクロロベンゼン溶液をメタノールから沈殿させることを3回連続して行って、精製した。
このデバイスは、先に述べた手順に従って、環境条件下で作成した。W(幅)=5,000μm、L(長さ)=60μmの大きさのトランジスタを使用して、少なくとも5つのトランジスタからの平均として下記のような性能を得た。
[表1]
移動度 : 約1.2×10−2cm/V・秒
初期オンオフ比 : 約2×10
5日後のオンオフ比: 5〜10
初期の電流オンオフ比が低いことが観察されるが、これは、ポリ(3−ヘキシチオフェン−2,5−ジイル)が望ましくない酸化的ドーピングを受けやすい傾向がある、すなわち、ポリ(3−ヘキシチオフェン−2,5−ジイル)が環境上の酸素の存在下では不安定であることを示している。電流のオンオフ比が5日後にも減少していることから、環境条件下ではポリ(3−ヘキシチオフェン−2,5−ジイル)が機能的に不安定であることがさらに確認される。
<実施例1>チエニレン−アリーレン(2)の調製:
a)1,4−ビス(2−チエニル)−2,5−ジオクチルオキシベンゼン(V−a):
250ミリリットルの丸底フラスコ中不活性アルゴン雰囲気下で、5ミリリットルのテトラヒドロフラン(THF)に懸濁させたマグネシウムの切粉(0.975グラム、40.095ミリモル)を機械的に撹拌させながら、15ミリリットルの無水THF中に1,4−ジブロモ−2,5−ジオクチルオキシベンゼン(6.580グラム、13.365ミリモル)を溶解させた溶液を、20分かけて徐々に添加した。得られた混合物を、60℃で3.5時間撹拌した。次いで、得られた混合物を、250ミリリットルの丸底フラスコ中不活性雰囲気下で、45ミリリットルの無水THF中、2−ブロモチオフェン(5.447グラム、33.412ミリモル)と[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノエタン)]ジクロロニッケル(II)(0.350グラム、0.663ミリモル)との混合物に添加し、24時間還流させた。次いで、その反応混合物を200ミリリットルの酢酸エチルで希釈し、水で2回洗浄してから、無水硫酸マグネシウムを用いて脱水させた。溶媒を蒸発させて得られた褐色の固形物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィで精製し、再結晶させると、1,4−ビス(2−チエニル)−2,5−ジオクチルオキシベンゼンが淡黄色の結晶性生成物として45パーセントの収率で得られた。
上記のようにして得られた化合物のNMRスペクトルを、ブルーカー(Bruker)DPX300NMRスペクトロメータを用いて室温で測定した:
[表2]
HNMR(CDCl):δ7.52(d,2H)、7.35(d,2H)、7.26(s,2H)、7.12(t,2H)、1.58〜1.20(m、20H)、1.90(m,4H)、0.92(t,6H).
b)重合:
上記aで調製した1,4−ビス(2−チエニル)−2,5−ジオクチルオキシベンゼン(0.50グラム、1.00ミリモル)の10ミリリットル、クロロベンゼン溶液を、50ミリリットル丸底フラスコ中乾燥雰囲気下で、5ミリリットルのクロロベンゼン中FeCl(0.400グラム、2.466ミリモル)の混合物に、撹拌しながら徐々に添加した。得られた混合物を、50℃で1時間加熱後、乾燥空気のブランケットのもとで、40℃、24時間加熱した。上記の加熱重合が終わったら、その混合物を、20ミリリットルのジクロロメタンを用いて希釈し、水で3回洗浄した。分離した有機相を200ミリリットルの7.5パーセントアンモニア水溶液と共に30分間撹拌し、次いで水で3回洗浄してからメタノール中に注いで、チエニレン−アリーレンポリマー粗生成物を沈殿させ、これをメタノール、ヘキサンおよびクロロベンゼンを用いたソックスレー抽出により、精製した。THF可溶分の分子量を、GPC法を用いてポリスチレン標準と比較すると、M=4,600、M=4,200であった。
デバイスの作成と評価:
上で調製したチエニレン−アリーレン半導体ポリマー(2)を使用し、本明細書に説明した一般的な方法に従って、環境条件下で薄膜トランジスタデバイスを作成した。環境上の酸素や光を遮ることは特には行わなかった。先にP3HTの試験用デバイスの場合と同じ寸法(W=5,000μm、L=60μm)を用いると、ポリマー(2)についての少なくとも5つのトランジスタからの平均的な性質が、以下のように得られた。
[表3]
移動度 : 約5.5×10−3cm/V・秒
初期オンオフ比 : 約9.0×10
5日後のオンオフ比 : 約6.0×10
30日後のオンオフ比: 約8.0×10
チエニレン−アリーレンポリマー(2)を用いたTFTデバイスが初期の電流オンオフ比が大きく(9×10)、そして時間が経過しても電流オンオフ比が徐々にしか低下しないことから、(2)はP3HTに比較して、環境上の酸素による化学的なドーピングに対してかなり高い空気安定性を有していることが判った。
<実施例2>チエニレン−アリーレン(8)の調製:
a)1,4−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−2,5−ジオクチルオキシベンゼン:
250ミリリットルの丸底フラスコ中、25ミリリットルのジクロロメタンと25ミリリットルの酢酸の混合物中に溶解させた1,4−ビス(2−チエニル)−2,5−ジオクチルオキシベンゼン(1.42グラム、2.847ミリモル)の溶液をよく撹拌しながら、N−ブロモスクシンイミド(1.031グラム、5.794ミリモル)を添加した。この反応混合物を終夜、18〜23時間撹拌してから、薄層クロマトグラフィで調べた。生成物をろ過で集め、メタノールで洗浄すると、1.69グラム(90.4パーセント)の1,4−ビス[2−(5−ブロモチエニル)]−2,5−ジオクチルオキシベンゼンが、白黄色の固形物として得られた。
[表4]
HNMR(CDCl):δ7.20(s,2H)、7.08(d,2H)、4.10(t,4H)、1.90(m,4H)、1.60〜1.20(m,20H)、0.92(t,6H).
b)1,4−ビス[5−(3−オクチル−2−チエニル)−2−チエニル]−2,5−ジオクチルオキシベンゼン:
250ミリリットルの丸底フラスコ中不活性アルゴン雰囲気下で、3ミリリットルのテトラヒドロフラン(THF)に懸濁させたマグネシウムの削り屑(0.238グラム、9.79ミリモル)を機械的に撹拌させながら、7ミリリットルの無水THF中に2−ブロモ−3−オクチルチオフェン(1.800グラム、6.533ミリモル)を溶解させた溶液を、20分かけて徐々に添加した。得られた混合物を60℃で4時間撹拌し、次いで冷却して室温まで戻した。次いで、得られた混合物を、250ミリリットルの丸底フラスコ中不活性雰囲気下で、20ミリリットルの無水THF中、1,4−ビス(5−ブロモ−2−チエニル)−2,5−ジオクチルオキシベンゼン(1.650グラム、2.513ミリモル)と[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノプロパン)]ジクロロニッケル(II)(0.057グラム、0.105ミリモル)との混合物にカニューレを介して添加し、48時間還流させた。次いで、その反応混合物を200ミリリットルの酢酸エチルで希釈し、水で2回洗浄してから、無水硫酸マグネシウムを用いて脱水させた。溶媒を蒸発させて得られた褐色の固形物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィで精製し、再結晶させると、1,4−ビス[5−(3−オクチル−2−チエニル)−2−チエニル]−2,5−ジオクチルオキシベンゼンが黄色の結晶性生成物として30パーセントの収率で得られた。
上記のようにして得られた化合物のNMRスペクトルを、ブルーカー DPX300 NMRスペクトロメータを用いて室温で測定した:
[表5]
HNMR(CDCl):δ7.52(d,2H)、7.25(s,2H)、7.18(d,2H)、7.12(d,2H)、6.98(d,2H)、4.10(t,4H)、2.82(t,4H)、1.94(m,4H)、1.68(m,4H)、1.58〜1.20(m,40H)、0.90(m,12H).
c)重合:
7ミリリットルのクロロベンゼンに溶解させた1,4−ビス[5−(3−オクチル−2−チエニル)−2−チエニル]−2,5−ジオクチルオキシベンゼン(0.35グラム、0.381ミリモル)の溶液を、50ミリリットル丸底フラスコ中乾燥雰囲気下で、3ミリリットルのクロロベンゼン中FeCl(0.3グラム、1.849ミリモル)の混合物に、撹拌しながら徐々に添加した。得られた混合物を、乾燥空気のブランケットのもとで、65℃、20時間撹拌した。重合が終わったら、その混合物を、20ミリリットルのジクロロメタンを用いて希釈し、水で3回洗浄した。分離した有機相を100ミリリットルの7.5パーセントアンモニア水溶液と共に半時間撹拌し、水で再度洗浄してから、メタノール中に注いで、チエニレン−アリーレンポリマー粗製物を沈殿させ、これをメタノール、ヘキサンおよびクロロベンゼンを用いたソックスレー抽出により、精製した。THF可溶分の分子量を、GPC法を用いてポリスチレン標準と比較すると、M=9,600、M=6,300であった。
デバイスの作成と評価:
上で調製したチエニレン−アリーレンポリマーを使用し、本明細書に説明した一般的な方法に従って、環境条件下で薄膜トランジスタデバイスを作成した。環境上の酸素や光を遮ることは特には行わなかった。先に述べたP3HTの試験用デバイスの場合と同じ寸法(W=5,000μm、L=60μm)を用いると、チエニレン−アリーレン半導体ポリマー(8)を用いたTFTについての少なくとも5つのトランジスタからの平均的な性質が、以下のように得られた。
[表6]
移動度 : 0.9〜1.2×10−2cm/V・秒
初期オンオフ比 : 約1.5×10
5日後のオンオフ比 : 約9×10
30日後のオンオフ比 : 約2×10
チエニレン−アリーレンポリマー(8)を用いたTFTデバイスは、初期の電流オンオフ比が大きく(1.5×10)、そして時間が経過しても電流オンオフ比が徐々にしか低下しないことから、(8)はP3HTに比較して、環境上の酸素による化学的なドーピングに対し、かなり高い空気安定性を有していることが証明される。
<付記>
(1)請求項1に記載のデバイスであって、前記aおよびbが1または2である、デバイス。
(2)請求項4に記載の薄膜トランジスタデバイスであって、nは約50〜約500、または約100〜約350である、薄膜トランジスタデバイス。
(3)請求項1に記載のデバイスであって、前記チエニレン−アリーレンポリマーは、約1から約100の(I)または(II)の2,5−チエニレンセグメントと、約1から約100の(IIIa)、(IIIb)または(IIIc)のアリーレンセグメントと、を含む繰り返しセグメントを有する、デバイス。
TFT構成10の模式図である。 TFT構成30の模式図である。 TFT構成50の模式図である。 TFT構成70の模式図である。
符号の説明
10,30,50,70 TFT構成の模式図、12,32,52,72 チエニレン−アリーレン半導体層、14,34,74 絶縁層、54 酸化ケイ素絶縁層、16,36,76 基板、56 n−ドープしたシリコンウェーハ、18,38,78 ゲート電極、20,40,60,80 ソース電極、22,42,62,82 ドレイン電極。

Claims (4)

  1. チエニレン−アリーレンポリマーを含む電子デバイスであって、
    前記チエニレン−アリーレンポリマーは、下記の式(2)または(8)で表されるチエニレン−アリーレン半導体ポリマーであることを特徴とする電子デバイス。
    Figure 0004885433
    (2)
    Figure 0004885433
    (8)
    (上記式中、nは5から500である。)
  2. 基板と、
    ゲート電極と、
    ゲート絶縁層と、
    ソース電極と、
    ドレイン電極と、
    半導体層と、を有する薄膜トランジスタであって、
    前記半導体層は、式()または()で表されるポリマーを有し、
    Figure 0004885433
    (2)
    Figure 0004885433
    (8)
    上記各式において、nは重合度または前記ポリマー中の繰り返しセグメントの数であり、前記nは5ら500であることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  3. 請求項に記載の薄膜トランジスタであって、
    前記基板は、ポリエステルと、ポリカーボネートと、ポリイミドと、のいずれかのプラスチックシートであり、
    前記ゲート、ソースおよびドレイン電極は、それぞれ独立して、金と、ニッケルと、アルミニウムと、白金と、インジウムチタン酸化物と、導電性ポリマーと、分散媒中に導電性粒子の分散体を有する導電性インクまたはペーストと、のいずれかを有し、
    前記ゲート絶縁層は、窒化ケイ素と、酸化ケイ素と、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリ(メタクリレート)、ポリ(ビニルフェノール)、ポリスチレン、ポリイミド、エポキシ樹脂に代表される絶縁性ポリマーと、ポリマー、ポリイミド、またはエポキシ樹脂中にナノサイズの金属酸化物粒子を分散させた無機・有機複合材料と、のいずれかを有し、
    前記ソース/ドレイン電極および前記ゲート絶縁層は前記半導体層と接触していることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  4. 請求項に記載の薄膜トランジスタであって、
    前記ポリマーは、スピンコート法、スタンプ印刷法、スクリーン印刷法、またはジェット印刷法の溶液プロセスにより形成されたチエニレン−アリーレン半導体層であり、
    前記ソース/ドレイン電極および前記ゲート絶縁層は前記半導体層と接触していることを特徴とする薄膜トランジスタ。
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