JP4882581B2 - 異常検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載された駆動系の構成要素を制御するための制御装置に対し、制御目標トルクを指令する統合制御装置の異常を検出する異常検出装置に関する。
従来より、車両の走行状態を制御する走行制御システムとして、エンジン等の車両の駆動系の構成要素の制御に必要な制御目標トルクを設定する統合制御装置と、統合制御装置にて設定された制御目標トルクに、構成要素の駆動トルクを一致させるように構成要素を制御するエンジン制御装置等の構成要素制御装置と、から構成されたものが知られている。
このような走行制御システムにおいては、例えば、車両安定化制御、車間距離制御等の車両の走行状態を予め設定された特定の走行状態にするための制御を行う複数の各種制御装置(以下、走行状態制御装置ともいう)が設けられており、これらの走行状態制御装置にて算出された制御要求トルクが、統合制御装置に入力されるように構成されている。
そして、統合制御装置は、各走行状態制御装置から入力された制御要求トルクを受けて、これらの制御要求トルクの中から、車両のその時点の走行条件下において最も優先度の高いものを選択することにより制御目標トルクを設定し、構成要素制御装置としてのエンジン制御装置に指令するように構成されている。
ところで、このようなシステムにおいて、統合制御装置に異常が発生した場合には、正しい制御目標トルクが設定されず、エンジンで意図されない駆動トルクが発生されてしまうおそれがある。そこで、エンジン制御装置が、統合制御装置から指令された制御目標トルクの値が予め設定された範囲内の値であるか否かに基づいて、統合制御装置が正常に動作しているか否かを判断し、エンジンが異常な駆動トルクで制御されないように構成されたものが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
特開2005−219541号公報
しかしながら、上記提案の走行制御システムにおいては、統合制御装置から予め設定された正常範囲内の制御目標トルクの値が指令されている間は、その値が走行状態制御装置にて算出された制御要求トルクに対応しておらず、最適な走行制御が行われていなくても、統合制御装置は正常に動作していると判断されてしまうおそれがあった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、走行状態制御装置にて算出された制御要求トルクに基づいて構成要素制御装置に制御目標トルクを指令するように構成された統合制御装置の異常を、より正確に検出できる異常検出装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1から11に記載の異常検出装置は、構成要素制御装置と、走行状態制御装置と、統合制御装置と、から構成された走行制御システムにおいて、統合制御装置の動作の異常を検出するものである。
そして、本発明の異常検出装置においては、複数の走行状態制御装置のうち、所定の複数の走行状態制御装置の夫々に予め設定された仮想要求トルクからなる仮想データが記憶された記憶手段を備え、外部から指令が入力されると、仮想データ入力手段が、記憶手段に記憶された仮想データを、各走行状態制御装置からの制御要求トルクに代えて統合制御装置に入力し、統合制御装置が、仮想データに基づいて制御目標トルクを設定すると、異常判定手段が、統合制御装置にて設定された制御目標トルクに基づいて統合制御装置の異常を判定する。
従って、本発明の異常検出装置によれば、走行状態制御装置からの入力に代えて統合制御装置に仮想データを入力することで、統合制御装置が実際に走行状態制御装置からの入力に基づいて制御目標トルクを設定する動作を模擬できるので、仮想データに基づいて統合制御装置にて設定された制御目標トルクにより、統合制御装置が、入力された制御要求トルクに基づいて制御目標を設定しているか否かを判断でき、より正確に統合制御装置の異常を検出することができる。
また、請求項1に記載の発明は、仮想データ入力手段が、仮想データを複数回統合制御装置に入力し、異常判定手段が、仮想データに基づいて統合制御装置にて複数回設定された制御目標トルクが全て一致するか否かを判断し、一致しない場合に統合制御装置の異常を判定することを特徴とする。
従って、請求項1に記載の異常検出装置によれば、統合制御装置が、同じ走行条件下において同じ制御要求トルクの入力を受けた場合に、常時、同じ制御目標トルクを設定しているか否かにより統合制御装置の異常を判定しているので、統合制御装置における制御目標トルクの設定方法に関わらず統合制御装置の異常を判定することが可能となる。
一方、請求項2、8および9に記載の発明は、記憶手段には、仮想データに基づいて統合制御装置にて設定されると予測される制御目標トルクに関する予測データが記憶されており、異常判定手段が、記憶手段に記憶された予測データと、統合制御装置にて設定された制御目標トルクと、が一致するか否かを判断し、一致しない場合に統合制御装置の異常を判定することを特徴とする。
従って、請求項2、8および9に記載の異常検出装置によれば、予測データと、統合制御装置にて設定された制御目標トルクとが一致するか否かにより統合制御装置の異常を判定するので、統合制御装置の異常を確実に判定することができる。
ここで、予測データとしては、統合制御装置にて設定されると予測される制御目標トルクを記憶手段に記憶させておいてもよいが、例えば、統合制御装置が入力された制御要求トルクに対して補正等を行い、入力された値と異なる値の制御目標トルクを出力するように構成されていた場合には、予測データと一致しなくなる可能性がある。
そこで、請求項2に記載の発明は、走行状態制御装置を、乗員によるペダルの操作量のみに基づいて制御要求トルクを算出する第1走行状態制御装置と、ペダルの操作量と、ペダル操作以外の乗員による指令及び車両の走行状態と、に基づいて制御要求トルクを算出する第2走行状態制御装置と、から構成し、外部から指令が入力されると、仮想データ入力手段は、第1走行状態制御装置の仮想要求トルクを基準仮想トルクとして統合制御装置へ入力した後に、仮想データを統合制御装置へ入力し、異常判定手段は、統合制御装置にて基準仮想トルクに基づいて設定された基準制御目標トルクと、仮想データに基づいて設定された制御目標トルクとの関係が、予測データと一致するか否かを判断するようにしている
つまり、第1走行状態制御装置は、乗員によるペダルの操作量のみに基づいて制御要求トルクを算出し、第2走行状態制御装置は、ペダルの操作量と、ペダル操作以外の乗員による指令及び車両の走行状態と、に基づいて、予め設定された走行状態に車両を制御するための制御要求トルクを算出するので、第2走行状態制御装置により算出される制御要求トルクと、第1走行状態制御装置により算出される制御要求トルクとの関係は、常時同じとなる。
従って、請求項2に記載の異常検出装置のように、仮想データに基づいて設定される制御目標トルクと、基準仮想トルクに基づいて設定される基準制御目標トルクとの関係(つまり、トルクの大小)が、予め設定された予測データと一致しない場合に異常を判定すると、例えば統合制御装置にて補正された値が制御目標トルクとして設定されたとしても、統合制御装置の異常を判定することができる。
つまり、例えば、第2走行状態制御装置の1つとしてのブレーキ制御装置は、スリップ防止を想定した制御を行うため、ブレーキ制御装置が統合制御装置に入力する制御要求トルクは、第1走行状態制御装置としてのペダル操作量変換装置にてペダルの操作量のみに基づいて算出された制御要求トルクの値よりも常に小さくなる。
そこで、ブレーキ制御装置の仮想要求トルクが制御目標トルクとして設定が予測される仮想データに対して、予測データとして、制御目標トルクは基準制御目標トルクより小さくなるといった情報を記憶させておくことで、統合制御装置から入力された制御目標トルクが、基準制御目標トルクより大きい場合は、予測データと一致しないと判断され、統合制御装置の異常を判定することができる。
次に、請求項3、5、7および9に記載の発明は、統合制御装置が動作し、且つ、構成要素制御装置が統合制御装置からの指令に基づく制御を停止しているときに、当該異常検出装置の起動を指令する起動指令手段を設けたことを特徴とする。
従って、請求項3、5、7、および9に記載の異常検出装置によれば、統合制御装置が動作し、且つ、構成要素制御装置が、統合制御装置からの指令に基づく制御を停止しているときに、異常検出装置が起動されるので、運転に影響を及ぼすことなく確実に統合制御装置の異常を判定することができる。
次に、請求項4、5および9に記載の発明は、統合制御装置を、車両のイグニッションスイッチのオフ時にも動作するように構成し、一方、構成要素制御装置を、イグニッションスイッチのオン時に統合制御装置からの指令に基づく制御を行い、イグニッションスイッチのオフ時に、統合制御装置からの指令に基づく制御を停止するように構成し、さらに、起動指令手段が、イグニッションスイッチのオフ時に、当該異常検出装置の起動を指令するようにしている
このように構成された請求項4、5および9に記載の異常検出装置によれば、イグニッションスイッチのオフ時には、統合制御装置は動作し、且つ、構成要素制御装置は、統合制御装置からの指令に基づく制御を停止するので、例えば、イグニッションスイッチがオフされた直後のメインリレー保持中、または、イグニッションオフ中に構成要素制御手段に電源が投入された際に統合制御装置の異常判定を行うことができる。
次に、請求項6、7および9に記載の発明は、統合制御装置を、走行状態制御装置からの入力がないときに、統合制御装置の異常検出要求を出力するように構成し、統合制御装置にて異常検出要求が出力されると、起動指令手段が、構成要素制御装置における統合制御装置からの指令に基づく制御を停止させ、当該異常検出装置の起動を指令するようにしている
このように構成された請求項6、7および9に記載の異常検出装置によれば、統合制御装置に走行状態制御装置からの制御要求トルクが入力されておらず、構成要素の制御を行うための制御目標トルクの設定をする必要がないときに、構成要素制御装置における統合制御装置からの指令に基づく制御を停止させて、異常検出装置を起動させるので、運転に影響を及ぼすことなく確実に異常の判定を行うことができる。
次に、統合制御装置に入力する仮想データは、複数の仮想要求トルクを組み合わせた1種類の組合せ情報としてもよいが、請求項10に記載のように、仮想データを、仮想要求トルクの組合せが異なる複数種類の組合せ情報により構成し、異常判定手段が、統合制御装置にて各組合せ情報毎に設定される複数の制御目標トルクに基づいて統合制御装置の異常を判定するようにしてもよい。
このように構成された請求項10に記載の異常検出装置によれば、異常の判定に用いる制御目標トルクが複数となるので、より確実に異常の判定を行うことが可能となる。
次に、請求項1〜請求項10の何れかに記載の異常検出装置においては、請求項11に記載のように、当該異常検出装置を、構成要素制御装置に設けるようにしてもよい。そして、請求項11に記載の発明によれば、別途異常検出装置を設ける必要が無く、従来の走行制御システムの装置構成のままで、統合制御装置の異常を検出することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明が適用された走行制御システムの全体の構成を示すブロック図、図2(a)は、目的別ECUの一覧を示す説明図である。
第1実施形態の走行制御システムは、車両の状態、運転者等の乗員からの指令を統合してエンジン60、トランスミッション70等を制御するためものであり、図1に示すように、マネージャ制御装置10(以下、マネージャECU10ともいう)、エンジン制御装置20(以下、エンジンECU20ともいう)と、ペダル操作量変換装置30(以下、ペダルECU30ともいう)、トランスミッション制御装置32(以下、AT・ECU32ともいう)、ブレーキ制御装置34(以下、ブレーキECU34ともいう)、クルーズ制御装置36(以下、クルーズECU36ともいう)等の複数のECUから構成されている。
ここで、上記各ECUは、マイクロコンピュータからなる演算処理部を中心に各々独立して構成された電子制御ユニットであり、各ECUには、データ通信用の通信線L1を介して互いに接続された通信部が内蔵されている。そして、各ECUは、各通信部及び通信線L1を介して、エンジン60、トランスミッション70等を制御するためのデータを互いに送受信できるように構成されている。
ペダルECU30、AT・ECU32、ブレーキECU34、クルーズECU36の各ECU(以下、目的別ECUともいう)は、本発明の走行状態制御装置に相当し、車両の走行状態や乗員からの指令に基づいて、車両の走行状態を、予め設定された所定の走行状態に制御するために必要な制御量(例えば、エンジン60の駆動トルク等)を算出する。
ペダルECU30は、図2に示すように、運転者のアクセルペダルの操作量をエンジン60の制御に反映させるためのものであり、図示しないアクセル開度センサからの入力に基づいて操作量に対応した駆動トルクを算出し、算出した駆動トルクを要求駆動トルク(以下、PTRQともいう)としてマネージャECU10に送信する。
AT・ECU32は、図示しない車速センサ、油温センサ、運転者が操作するシフトレバーの操作位置(シフト位置)を検出するシフトポジションスイッチ等からの検出信号や他のECUから入力された要求変速段に基づいて目標変速段を決定し、目標変速段が現在の変速段と異なる場合に、目標変速段を実現するようにトランスミッション70を制御する。
また、AT・ECU32は、ペダルECU30にて算出された駆動トルクと、センサ・スイッチ類からの検出信号とに基づき、変速段の切り換え時のショックを低減する、つまり、エンジン60の吸気系に設けられたスロットルバルブの開度(以下、スロットル開度ともいう)を閉じる側の制御を行うための駆動トルクを算出し、要求駆動トルク(以下、TTRQともいう)としてマネージャECU10に送信する。なお、AT・ECU32では、スロットル開度を閉じる側の制御を行うため、AT・ECU32の要求駆動トルクは、ペダルECU30の要求駆動トルクよりも常時小さい値となる。
ブレーキECU34は、図示しないブレーキペダルの操作量やヨーレートセンサ、操舵角センサ等からの検出信号、また、他のECUから入力された要求制動トルク等に基づいて、ブレーキアクチュエータを制御する。
また、ブレーキECU34は、ペダルECU30にて算出された要求駆動トルクと、センサ・スイッチ類からの検出信号とに基づき、車輪のスリップを防止する、つまり、スロットル開度を閉じる側の制御を行うための駆動トルクを算出し、要求駆動トルク(以下、BTRQともいう)としてマネージャECU10に送信する。なお、ブレーキECU34では、スロットル開度を閉じる側の制御を行うため、ブレーキECU34の要求駆動トルクは、ペダルECU30の要求駆動トルクよりも常時小さい値となる。
クルーズECU36は、乗員からの指令を受けて、車両の走行速度や先行車両との車間距離を一定に保つための制御を行うためのものであり、ペダルECU30にて算出された要求トルクと、図示しない車速センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ、操舵角センサ等からの検出信号とに基づき、車両を追従するための制御量(つまり、駆動制動トルク、変速段)を算出する。
そして、算出した制御量のうち、駆動トルクを要求駆動トルク(以下、CTRQともいう)として、マネージャECU10に送信する。また、制動トルクを要求制動トルクとしてブレーキECU34に送信し、変速段を要求変速段としてAT・ECU32に送信する。なお、クルーズECU36では、スロットル開度を開く側の制御を行うため、クルーズECU36の要求駆動トルクは、ペダルECU30の要求駆動トルクよりも常時大きい値となる。
なお、上記各ECUの演算処理部が、要求駆動トルクをマネージャECU10に出力する際には、各目的別ECU毎に予め定められた識別情報を要求駆動トルクに付加して出力する。
マネージャECU10は、本発明の統合制御装置に相当し、図1に示すように、演算処理部12、通信部14、車両の状態を検出する各種センサからの検出信号を取り込むための信号入力部16、を備えている。そして、上記各ECUから出力された要求駆動トルクの中から、現在の走行条件下で最適な要求駆動トルクを選択し、選択した要求駆動トルクに基づいて制御目標駆動トルク(以下、目標駆動トルクともいう)を設定し、エンジンECU20に指令する目標トルク出力処理を実行する。
つまり、マネージャECU10の演算処理部12は、通信部14を介して上記各ECUから出力された要求駆動トルクを取り込み、予め設定された車両の状態に対応した条件に従って、取り込んだ要求駆動トルクの中から1つを選択し、さらに、選択した要求駆動トルクに基づいて目標駆動トルクを設定して通信部14を介してエンジンECU20に送信する。
エンジンECU20は、本発明の構成要素制御装置に相当し、演算処理部22や通信部24に加え、エンジン60の状態を検出する各種センサからの検出信号を取り込むと共に、エンジン60に設けられた各種アクチュエータに駆動信号を出力するための信号入出力部26、を備えている。また、信号入出力部26には、マネージャECU10の異常を運転者等の乗員に知らせるための報知部50として、液晶モニタが接続されている。
エンジンECU20は、演算処理部22にて、クランク角センサにて検出されるエンジン回転数とエアフロメータにて検出される吸入空気量とに基づき、燃料噴射量及び点火時期の基本制御量を算出し、その基本制御量を、吸気温センサにて検出された吸気温、空燃比センサにて検出された空燃比、ノックセンサにて検出されたノッキングの発生頻度、水温センサにて検出された冷却水温等に基づき補正することで、エンジンの制御量(燃料噴射量及び点火時期)を決定し、インジェクタからの燃料噴射量やイグナイタからの高電圧発生タイミング(換言すれば点火時期)を制御する。
また、エンジンECU20は、通信部24を介してマネージャECU10から受信した目標駆動トルクから、スロットル開度を示す制御量(目標スロットル開度)を演算する。そして、スロットルバルブの開度を、この目標スロットル開度に制御するための制御信号を生成し、エンジン60の備えるアクチュエータ類に出力することで、エンジン60のスロットル開度を、受信した目標駆動トルクに基づいて制御する。
さらに、エンジンECU20は、マネージャECU10が、受信した要求駆動トルクに基づいて適切に目標駆動トルクを設定していない状態を検出するための異常検出処理を実行する。
ここで、異常検出処理は、本発明の異常検出装置としての機能を実現するためのものであり、演算処理部22が、上記したエンジン60のスロットル開度の制御を実行していない時に、マネージャECU10に仮想の要求駆動トルク(以下、仮想要求トルクともいう)の組合せからなる仮想データを入力し、入力した仮想要求トルクに基づいてマネージャECU10にて設定される目標駆動トルクによりマネージャECU10の異常を検出する。
なお、マネージャECU10及びエンジンECU20には、給電用のメインリレー52が接続されており、エンジンECU20の信号入出力部26には、メインリレー52を制御するためのメインリレー駆動回路26aが設けられている。
イグニッションスイッチ54がオンされると、メインリレー駆動回路26aはメインリレー52をオンにし、マネージャECU10及びエンジンECU20の電源ラインにバッテリ56からバッテリ電圧が供給される。そして、マネージャECU10及びエンジンECU20においては、その電源ラインに供給されるバッテリ電圧をもとにして、演算処理部、通信部等の各部が動作する。
また、メインリレー駆動回路26aは、エンジンECU20の演算処理部22からの指令を受けた場合にも、メインリレー52をオン/オフするように構成されている。そして、イグニッションスイッチ54がオンされて、メインリレー駆動回路26aが、メインリレー52をオンすると、演算処理部22は電源供給を受けて動作を開始し、イグニッションスイッチ54がオフされても動作を継続する。そしてその後、必要な処理を全て終了したならば、メインリレー駆動回路26aを介してメインリレー52をオフさせて、動作を停止する。
さらに、メインリレー駆動回路26aは、計時を行うタイマを備えており、イグニッションスイッチ54のオフ後にも、予め設定された所定時間毎にメインリレー52をオン/オフするように構成されている。そして、マネージャECU10及びエンジンECU20は、所定時間毎にメインリレー52を介してバッテリ電圧の供給を受け、マネージャECU10は、後述する目標トルク出力処理を実行し、エンジンECU20はマネージャECU10の異常検出処理を行う。
また、エンジンECU20の演算処理部22には、書き換え可能な不揮発性のメモリ22a(例えば、EEPROM)が内蔵されており、異常検出処理に使用するための仮想データが記憶されている。また、このメモリ22aは、信号入出力部26を介して接続された報知部50に表示させて、マネージャECU10の異常を報知するための異常情報が記録できるようにされている。なお、報知部50は、イグニッションスイッチ54がオンされると電源供給を受けて表示を開始するものであり、演算処理部22は、イグニッションスイッチ54がオンされると、メモリ22aに記憶された異常情報を読み取り、信号入出力部26を介して報知部50に異常情報を表示させる。
以下、マネージャECU10及びエンジンECU20にて実行される処理の詳細について順に説明する。
まず、マネージャECU10の演算処理部12にて実行される処理を、図3を用いて説明する。図3は、目標トルク出力処理を示すフローチャートである。
目標トルク出力処理は、電源が投入されると、予め設定されたタイミングで繰り返し実行される処理であり、処理が開始されると、まずS110にて、各目的別ECUから送信された要求駆動トルクを受信し、続くS120にて、車速、車輪速度等の車両の走行状態を検出し、S130に移行する。S130では、複数の要求駆動トルクの中の1つを選択するための処理として予め設定された複数の制御トルク選択処理のうちの1つを、S120にて検出した車両の走行状態に基づいて選択し、S140にて、選択した制御トルク選択処理を実行し、目標駆動トルクを設定する。
そして、S140の制御トルク選択処理が終了すると、続くS150では、S140で設定した目標駆動トルクを、エンジン60の回転数や冷却水温、エアコン、灯火類の車両補機の作動状況等の車両の状態に基づいて、予め設定された制限範囲の値に補正して、S160に移行する。また、S160では、補正した目標駆動トルクをエンジンECU20に送信し、当該処理を終了する。
次に、目標トルク出力処理のS140にて実行される制御トルク選択処理のうちの1つの例を、図4を用いて説明する。図4は、制御トルク選択処理の一例を示すフローチャートであり、各目的別ECUが実行する制御の優先順位が図2(a)に示す優先順位である場合の処理である。
処理が開始されると、S210にて、受信した複数の要求駆動トルクの中に、ブレーキECU34から送信された要求駆動トルクBTRQがあるか否かを判断する。なお、各要求駆動トルクが何れのECUから送信されたものであるかは、各要求駆動トルクに付加された識別情報に基づいて判断する。
そして、S210にて、BTRQがないと判断した場合には(S210:NO)、S220に移行して、受信した複数の要求駆動トルクの中に、AT・ECU32から送信された要求駆動トルクTTRQがあるか否かを判断し、TTRQがない場合には(S220:NO)、S230に移行して、受信した複数の要求駆動トルクの中に、クルーズECU36から送信された要求駆動トルクCTRQがあるか否かを判断する。
一方、S210にて、BTRQがあると判断した場合には(S210:YES)、S250に移行して、BTRQを目標駆動トルクとして設定し、当該処理を終了する。また、S220にて、TTRQがあると判断した場合には(S220:YES)、S260に移行して、TTRQを目標駆動トルクとして設定し、当該処理を終了する。
S230にて、CTRQがないと判断した場合には(S230:NO)、受信した要求駆動トルクは、ペダルECU30から送信されたPTRQのみであると判断し、S240に移行して、PTRQを目標駆動トルクとして設定し、当該処理を終了する。一方、S230にて、CTRQがあると判断した場合には(S230:YES)、S270に移行して、CTRQを目標駆動トルクとして設定し、当該処理を終了する。
次に、エンジンECU20にて実行される異常検出処理を、図5を用いて説明する。図5は、異常検出処理を示すフローチャートである。
異常検出処理は、電源が投入されると繰り返し実行される処理であり、処理が開始されると、まずS310にて、判定実施フラグがセットされているか否かを判断する。ここで、判定実施フラグとは、後述するトルク判定処理を実行した際にセットされるフラグであり、予め設定された時間毎、または、電源がオフされることにより、リセットされるフラグである。
そして、S310にて、判定実施フラグがセットされていないと判断した場合には(S310:NO)、S320に移行して、イグニッションスイッチ54がオフか否かを判断し、S320にて、イグニッションスイッチ54がオフと判断した場合には(S320:YES)、マネージャECU10から入力された目標駆動トルクに基づくエンジン60のスロットル開度の制御を実行しておらず、後述するトルク判定処理が実行可能であると判断し、S330に移行する。次に、S330では、トルク判定処理を実行し、トルク判定処理を終了すると、続くS340にて判定実施フラグをセットして当該処理を終了する。
一方、S310にて、判定実施フラグがセットされていると判断した場合(S310:YES)、S320にて、イグニッションスイッチ54がオンされていると判断した場合(S320:NO)には、既にトルク判定処理を実行したか、または、トルク判定処理は実行不可能であるとして、当該処理を終了する。
次に、エンジンECU20の演算処理部22にて実行されるトルク判定処理を、図6を用いて説明する。図6は、トルク判定処理を示すフローチャートである。
処理が開始されると、S410にて、メモリ22aに予め記憶された仮想データを読み取ってマネージャECU10に送信する。
ここで、仮想データは、図2(b)に示すように、ペダルECU30から出力されるPTRQ、AT・ECU32から出力されるTTRQ、ブレーキECU34から出力されるBTRQ、クルーズECU36から出力されるCTRQの4種類の要求駆動トルクを仮想した4種類の仮想要求トルクのうちの2つまたは3つの組合せからなる3種類のパターン(本発明の組合せ情報)から構成されている。そして、パターン1は、PTRQ、BTRQ、TTRQの仮想要求トルクの組合せ、パターン2は、PTRQ、TTRQ、CTRQの仮想要求トルクの組合せ、パターン3はPTRQ、CTRQの仮想要求トルクの組合せとしている。なお、各仮想要求トルクには、各目的別ECUから送信される駆動要求トルクと同様に、仮想した目的別ECUの識別情報が付加される。
そして、続くS420では、マネージャECU10から送信された目標駆動トルクを受信したか否かを判断し、目標駆動トルクを受信したと判断すると(S420:YES)、S430に移行して、受信した目標駆動トルクを、第1トルクとしてメモリ22aに格納し、S440に移行する。
次に、S440では、S410にて送信した仮想データと同じ仮想データを、再度マネージャECU10に送信し、続くS450にて、マネージャECU10から送信された目標駆動トルクを受信したか否かを判断し、目標駆動トルクを受信したと判断すると(S450:YES)、S460に移行して、受信した目標駆動トルクと、メモリ22aに記憶された第1トルクとを比較する。
そして、S470にて、受信した目標駆動トルクと、第1トルクとが一致するか否かを判断し、目標駆動トルクと第1トルクとが一致した場合には(S470:YES)、S500に移行して、全パターン(パターン1〜3)に対する判断を実行したか否かを判断する。ここで、全パターンに対する判断が終了していないと判断した場合には(S500:NO)、S410に移行して、他のパターンに対する処理を実行し、全パターンに対する処理が終了したと判断した場合には(S500:YES)、マネージャECU10は正常に動作していると判定し、当該処理を終了する。
一方、S420またはS450にて、マネージャECU10から目標駆動トルクを受信していないと判断した場合には(S420、S450:NO)、S480に移行して、目標駆動トルクを受信しなかった旨を示す異常情報をメモリ22aに記録し、S500に移行する。また、S470にて、マネージャECU10から受信した第1トルク(最初に受信した目標駆動トルク)と、2回目に受信した目標駆動トルクと、が一致しないと判断した場合には(S470:NO)、S490に移行して、目標駆動トルクが一致しなかった旨を示す異常情報をメモリ22aに記録し、S500に移行する。
以上説明したように、本発明が適用された第1実施形態の走行制御システムにおいては、エンジンECU20の演算処理部22に仮想データが記憶されたメモリ22aが設けられており、車両のイグニッションスイッチ54がオフであると判断すると、演算処理部22は、メモリ22aに記憶された仮想データを、各目的別ECUからの要求駆動トルクに代えてマネージャECU10に2回送信する。そして、マネージャECU10が、夫々の仮想データに基づいて目標駆動トルクを設定すると、設定された2つの目標駆動トルクが一致するか否かを判断し、一致しない場合にマネージャECU10の異常を判定する。
従って、第1実施形態の走行制御システムによれば、車両のイグニッションスイッチ54がオフであり、目的別ECUからのマネージャECU10への要求駆動トルクの入力がないときに、マネージャECU10に仮想データを送信することで、マネージャECU10が実際に目的別ECUからの入力に基づいて目標駆動トルクを設定する動作を模擬できるので、仮想データに基づいてマネージャECU10にて設定された2つの目標駆動トルクが一致するか否かに基づいて、確実にマネージャECU10の異常を検出することができる。
また、同じ仮想データを2回マネージャECU10に送信し、2つの目標駆動トルクが一致しない場合にマネージャECU10の異常を判定しているので、マネージャECU10にて実行される目標トルク選択処理の内容に関わらず、マネージャECU10の異常を検出することができる。つまり、目標トルク選択処理は、各目的別ECUが実行する制御の優先順位の設定により、適宜、選択される要求駆動トルクが変更する可能性があるが、そのような場合にも、マネージャECU10の異常を検出することができる。
さらに、仮想データは、仮想要求トルクの組合せが異なる3種類のパターンにより構成されているので、異常の判定に用いる目標駆動トルクが3種類となり、より確実に異常の判定を行うことが可能である。
また、イグニッションスイッチ54のオフ時にもマネージャECU10が動作するように構成されており、エンジンECU20は、イグニッションスイッチ54のオフ時には、マネージャECU10から送信される目標駆動トルクに基づく制御を停止するように構成されているので、例えば、イグニッションスイッチ54がオフされた直後のメインリレー保持中にマネージャECU10の異常判定を行うことができる。また、イグニッションオフ中に電源が投入されて、エンジンECU20が起動された際に、マネージャECU10の異常判定を行うことができる。
そして、エンジン60を制御するためのエンジンECU20にて、マネージャECU10の異常を判定しているので、従来の走行制御システムから装置構成を変更することなく、マネージャECU10の異常を検出できる。
なお、第1実施形態において、エンジン60は本発明の駆動系の一構成要素に相当し、要求駆動トルクは本発明の制御要求トルクに相当し、目標駆動トルクは本発明の制御目標トルクに相当し、メモリ22aは本発明の記憶手段に相当し、S320の処理は本発明の起動指令手段に相当し、S410、S440の処理は本発明の仮想データ入力手段に相当し、S420、S430、S450〜S470の処理は本発明の異常判定手段に相当する。
[第2実施形態]
次に、本発明が適用された第2実施形態の走行制御システムについて説明する。
第2実施形態の走行制御システムは、第1実施形態の走行制御システムとほぼ同様に構成されており、エンジンECU20の演算処理部22にて実行されるトルク判定処理及びメモリ22aに記憶された情報のみが第1実施形態と異なる。
以下、第2実施形態のトルク判定処理について図7を用いて説明する。図7は、第2実施形態のトルク判定処理を示すフローチャートである。なお、第2実施形態のメモリ22aには、第1実施形態の仮想データに加え、後述する基準仮想トルク及び予測データが、予め記憶されている。
処理が開始されると、S610にて、メモリ22aに予め記憶された基準仮想トルクを読み取ってマネージャECU10に送信する。ここで、基準仮想トルクとは、図8(a)に示すように、ペダルECU30から出力されるPTRQを仮想したトルクである。次に、S620では、マネージャECU10から送信された目標駆動トルクを受信したか否かを判断し、目標駆動トルクを受信したと判断すると(S620:YES)、S630に移行して、受信した目標駆動トルク、つまり、基準仮想トルクPTRQに基づいて設定された目標駆動トルクPTRQ’を、基準目標駆動トルクとしてメモリ22aに格納し、S640に移行する。
次に、S640では、メモリ22aに記憶された仮想データを、マネージャECU10に送信し、続くS650にて、マネージャECU10から送信された目標駆動トルクTtarを受信したか否かを判断し、目標駆動トルクを受信したと判断すると(S650:YES)、S660に移行して、受信した目標駆動トルクTtarと、メモリ22aに格納した基準目標駆動トルクPTRQ’との関係を、予めメモリ22aに記憶された予測データと比較する。
ここで、予測データとは、図8(b)に示すように、仮想データに基づいてマネージャECU10にて設定される目標駆動トルクTtarと、基準仮想トルクPTRQに基づいて設定される基準目標駆動トルクPTRQ’との関係(トルクの大小)を示す情報であり、各パターン毎に設定されている。
これは、上述したように、ペダルECU30の要求駆動トルクと、他の目的別ECU(AT・ECU32、ブレーキECU34、クルーズECU36)の要求駆動トルクとの関係が常時同じであることから、マネージャECU10にて設定される目標駆動トルクTtarと、基準目標駆動トルクPTRQ’との関係も常時同じであることに基づくものである。
例えば、図8(b)に示すパターン1では、PTRQ、BTRQ、TTRQからなる仮想データをマネージャECU10に送信した場合には、本実施形態のマネージャECU10においては、制御トルク選択処理にて、目標駆動トルクTtarとしてBTRQが選択され、BTRQが車両の状態に基づいて補正されたトルクがエンジンECU20に送信される。ここで、BTRQは、PTRQよりも常時小さいトルクであることから、予測データとして、目標駆動トルクTtarは、基準目標駆動トルクPTRQ’よりも小さいトルクとなることが記憶されている。
次に、S670にて、受信した目標駆動トルクTtarと、メモリ22aに格納した基準目標駆動トルクPTRQ’との関係が、予めメモリ22aに記憶された予測データと一致したか否かを判断し、一致した場合には(S670:YES)、S700に移行して、全パターン(パターン1〜3)に対する判断を実行したか否かを判断する。ここで、全パターンに対する判断が終了していないと判断した場合には(S700:NO)、S610に移行して、他のパターンに対する処理を実行し、全パターンに対する処理が終了したと判断した場合には(S700:YES)、マネージャECU10は正常に動作していると判定し、当該処理を終了する。
一方、S620またはS650にて、マネージャECU10から目標駆動トルクを受信していないと判断した場合には(S620、S650:NO)、S680に移行して、目標駆動トルクを受信しなかった旨を示す異常情報をメモリ22aに記録し、S700に移行する。また、S670にて、受信した目標駆動トルクTtarと、基準目標駆動トルクPTRQ’との関係が、予測データと一致しないと判断した場合には(S670:NO)、S690に移行して、目標駆動トルクTtarと、基準目標駆動トルクPTRQ’との関係が、予測データと一致しない旨を示す異常情報をメモリ22aに記録し、S700に移行する。
なお、図8(a)は、エンジンECU20が、1回目にマネージャECU10との間で送受信するデータの一例、図8(b)は、エンジンECU20が、2回目にマネージャECU10との間で送受信するデータの一例を示している。
以上説明したように、本発明が適用された第2実施形態の走行制御システムにおいては、エンジンECU20の演算処理部22に基準仮想トルク、仮想データ、及び、予測データが記憶されたメモリ22aが設けられており、車両のイグニッションスイッチ54がオフであると判断すると、ペダル操作量変換装置30の仮想要求トルクを基準仮想トルクとしてマネージャECU10へ送信した後に、仮想データをマネージャECU10へ送信する。そして、マネージャECU10にて基準仮想トルクに基づいて設定された基準目標駆動トルクと、仮想データに基づいて設定された目標駆動トルクとの関係が、予め設定された予測データと一致するか否かを判断し、一致しない場合にマネージャECU10の異常を検出する。
従って、第2実施形態の走行制御システムによれば、車両のイグニッションスイッチ54がオフであり、目的別ECUからのマネージャECU10への要求駆動トルクの入力がないときに、基準仮想トルクと仮想データとを、マネージャECU10に送信することで、マネージャECU10が実際に目的別ECUからの入力に基づいて目標駆動トルクを設定する動作を模擬できるので、基準目標駆動トルクと、目標駆動トルクとの関係が、予測データと一致するか否かを判断することで、確実にマネージャECU10の異常を検出することができる。
なお、第2実施形態において、基準目標駆動トルクは本発明の基準制御目標トルクに相当し、ペダルECU30は本発明の第1走行状態制御装置に相当し、AT・ECU32、ブレーキECU34、クルーズECU36は本発明の第2走行状態制御装置に相当し、S710、S740の処理は本発明の仮想データ入力手段に相当し、S720、S730、S750〜S770の処理は本発明の異常判定手段に相当する。
[第3実施形態]
次に、本発明が適用された第3実施形態の走行制御システムについて説明する。
第3実施形態の走行制御システムは、第1実施形態及び第2実施形態の走行制御システムとほぼ同様に構成されているが、イグニッションスイッチ54がオフの場合以外に、マネージャECU10から指令を受けた場合にも、マネージャECU10の動作の異常の検出を行うように構成されており、マネージャECU10にて実行される目標トルク出力処理及びエンジンECU20にて実行される目標トルク出力処理が、第1または第2実施形態の走行制御システムと異なる。
まず、目標トルク出力処理について図9を用いて説明する。図9は、第3実施形態のマネージャECU10にて実行される目標トルク出力処理を示すフローチャートである。
目標トルク選択処理は、電源が投入されると、予め設定されたタイミングで繰り返し実行される処理であり、処理が開始されると、まずS800にて、各目的別ECUからの要求駆動トルクを受信したか否かを判断し、要求駆動トルクを受信したと判断すると(S800:YES)、S810に移行する。ここで、S810からS860の処理は、第1実施形態の目標トルク出力処理のS110からS160の処理と同じであるので省略する。
一方、S800にて、要求駆動トルクを受信していないと判断した場合には(S800:NO)、S870に移行して、最後に要求駆動トルクを受信してから予め設定された時間が経過したか否かを判断する。そして、予め設定された時間が経過したと判断すると(S870:YES)、S880に移行して、エンジンECU20に、異常検出要求を送信し、当該処理を終了する。また、S870にて、予め設定された時間が経過していないと判断した場合には(S870:NO)、そのまま当該処理を終了する。
次に、異常検出処理について図10を用いて説明する。図10は、第3実施形態のエンジンECU20にて実行される異常検出処理を示すフローチャートである。
異常検出処理は、電源が投入されると繰り返し実行される処理であり、処理が開始されると、まずS910にて、判定実施フラグがセットされているか否かを判断し、判定実施フラグがセットされていないと判断した場合には(S910:NO)、S920に移行して、マネージャECU10から送信された異常検出要求を受信したか否かを判断する。
そして、S920にて異常検出要求を受信したと判断した場合には(S920:YES)、S930に移行して、マネージャECU10から受信した目標駆動トルクに基づくエンジン60のスロットル開度の制御を停止させ、続くS940にて、停止フラグをセットし、S960に移行する。ここで、停止フラグとは、マネージャECU10から受信した目標駆動トルクに基づいてエンジン60のスロットル開度の制御を停止した場合にセットされ、通常の制御が実施されているときには、リセットされているフラグである。
一方、S920にて、異常検出要求を受信していないと判断した場合には(S920:NO)、S950に移行して、イグニッションスイッチ54がオフか否かを判断し、S950にて、イグニッションスイッチ54がオフと判断した場合には(S950:YES)、S960に移行する。
そして、S960にて、トルク判定処理を実行し、トルク判定処理を終了すると、S970に移行して、停止フラグがセットされているか否かを判断し、停止フラグがリセットされていると判断した場合には(S970:NO)、S980に移行して判定実施フラグをセットし、当該処理を終了する。
一方、S970にて、停止フラグがセットされていると判断した場合には(S970:YES)、S990に移行して、マネージャECU10から受信した目標駆動トルクに基づくエンジン60のスロットル開度の制御を復帰させ、S995に移行する。そして、S995では、停止フラグをリセットして、S980に移行する。
また、S910にて、判定実施フラグがセットされていると判断した場合(S910:YES)、S950にて、イグニッションスイッチ54がオンであると判断した場合には(S950:NO)、当該処理を終了する。
以上説明したように、第3実施形態の走行制御システムにおいては、マネージャECU10が、目的別ECUからの駆動要求トルクを受信していないと判断した場合に、異常検出要求をエンジンECU20に送信するように構成されており、エンジンECU20は、イグニッションスイッチ54がオフの場合に加え、異常検出要求を受信した場合にも異常検出処理を実行する。そして、異常検出要求を受信した場合には、マネージャECU10からの指令に基づくスロットル開度の制御を停止させた後に、トルク判定処理を実行し、マネージャECU10の異常を判定する。
従って、第3実施形態の走行制御システムによれば、マネージャECU10にエンジンECU20からの要求駆動トルクが入力されておらず、エンジン60のスロットル開度の制御を行うための目標駆動トルクの設定をする必要がないときに、エンジンECU20におけるマネージャECU10からの指令に基づくスロットル開度の制御を停止させて、トルク判定処理を実行するので、運転に影響を及ぼすことなく確実にマネージャECU10の異常の判定を行うことができる。
なお、第3実施形態において、S920〜S950の処理は本発明の起動指令手段に相当する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
上記実施形態においては、マネージャECU10は、各目的別ECUから出力された要求駆動トルクから1つを選択し、選択した要求駆動トルクを目標駆動トルクとして設定してエンジンECU20に送信する処理を行うように構成したが、エンジンECU20に目標駆動トルクを送信するだけでなく、さらに、各目的別ECUから受信した信号に基づいて、目標変速段や目標制動トルクを設定し、AT・ECU32やブレーキECU34に対して指令するように構成されていてもよい。
また、上記実施形態においては、マネージャECU10は、設定した目標駆動トルクを補正して、エンジンECU20に送信するように構成したが、設定した目標駆動トルクを補正することなくそのままエンジンECU20に入力するように構成してもよい。そして、この場合には、エンジンECU20の演算処理部22(メモリ22a)には、マネージャECU10にて設定が予測される目標駆動トルクを予測データとして各パターン毎に設定しておき、演算処理部22は、マネージャECU10から受信した目標駆動トルクと、メモリ22aに記憶された目標駆動トルクが一致するか否かを判断するようにすればよい。
上記実施形態においては、全ての目的別ECUに対して仮想要求トルクを設定し、これらの仮想要求トルクからなる仮想データを記憶しておくようにしたが、必ずしも全ての目的別ECUに対して仮想要求トルクを設定する必要はない。例えば、目的別ECUが多数ある場合には、そのうちの複数種類(例えば、4、5種類等)を適宜選択するようにしてもよい。ただし、全ての目的別ECUに対して仮想要求トルクを設定すれば、より正確にマネージャECU10の異常を検出できることは言うまでもない。
また、上記実施形態においては、各目的別ECUが実行する制御の優先順位が図2(a)に示す優先順位である場合に実行される目標トルク選択処理について説明したが、マネージャECU10が、目標駆動トルクを設定する処理としては様々な処理が考えられ、上記に限るものではない。
上記実施形態においては、仮想要求トルクの組合せからなる仮想データが予めメモリ22aに記憶させておくようにしたが、例えば、メモリ22aには、複数の仮想要求トルクだけを記憶させておいてもよい。そして、このような場合には、仮想データを送信するときに、演算処理部22が、メモリ22aに記憶された仮想要求トルクを、予め設定された条件に基づいて、または、ランダムに組み合わせて仮想データを生成し、マネージャECU10に送信するようにしてもよい。また、このとき、同時に生成した仮想データに対する予測データを生成し、メモリ22aに格納しておくようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、本発明の車両の駆動系の一構成要素をエンジン60とし、構成要素制御装置をエンジンECU20とし、一方、ブレーキECU34及びAT・ECU32は、本発明の走行状態制御装置を構成したが、ブレーキECU34及びAT・ECU32を、本発明の構成要素制御装置としてもよい。
そして、上記実施形態においては、異常検出装置を、構成要素制御装置であるエンジンECU20の1つの機能として構成したが、異常検出装置は、エンジンECU20とは別に設けてもよく、また、例えばマネージャECU10に演算処理部12とは別に演算処理部を設け、この演算処理部を異常検出装置としてもよい。
上記実施形態においては、本発明の走行状態制御装置を、AT・ECU32、ブレーキECU34、クルーズECU36により構成したが、車両の走行状態を特定の走行状態に制御するための駆動トルクを算出するECUであれば何でもよく、上記に限定されるものではない。
走行制御システムの概略構成を示すブロック図である。 目的別ECUの一覧及び仮想データを示す説明図である。 第1実施形態の目標トルク出力処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の制御トルク選択処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の異常検出処理を示すフローチャートである。 第1実施形態のトルク判定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態のトルク判定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の仮想データ及び予測データを示す説明図である。 第3実施形態の目標トルク出力処理を示すフローチャートである。 第3実施形態の異常検出処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10…マネージャ制御装置(マネージャECU)、12…演算処理部、14…通信部、16…信号入力部、20…エンジン制御装置(エンジンECU)、22…演算処理部、22a…メモリ、24…通信部、26…信号入出力部、26a…メインリレー駆動回路、30…ペダル操作量変換装置(ペダルECU)、32…トランスミッション制御装置(AT・ECU)、34…ブレーキ制御装置(ブレーキECU)、36…クルーズ制御装置(クルーズECU)、50…報知部、52…メインリレー、54…イグニッションスイッチ、56…バッテリ、60…エンジン、70…トランスミッション

Claims (11)

  1. 車両の駆動系の一構成要素の駆動トルクを、外部から指令された制御目標トルクとするように、前記構成要素を制御する構成要素制御装置と、
    外部から入力された複数の制御要求トルクの中から、現在の走行条件下で最適な制御要求トルクを予め設定された条件に基づいて選択し、選択した制御要求トルクに基づいて設定した制御目標トルクを前記構成要素制御装置に指令する統合制御装置と、
    車両の走行状態や乗員からの指令に基づき、車両を所定の走行状態に制御するのに必要な駆動トルクを、制御要求トルクとして算出し、前記統合制御装置に入力する複数の走行状態制御装置と、
    を備え、前記複数の走行状態制御装置が、各走行状態制御装置毎に夫々設定された走行状態に車両を制御するのに必要な駆動トルクを算出するように構成された走行制御システムにおいて、
    前記統合制御装置の動作の異常を検出する異常検出装置であって、
    前記複数の走行状態制御装置のうち、所定の複数の走行状態制御装置の夫々に予め設定された仮想要求トルクからなる仮想データが記憶された記憶手段と、
    外部から指令が入力されると、前記記憶手段に記憶された仮想データを、前記各走行状態制御装置からの制御要求トルクに代えて複数回前記統合制御装置に入力する仮想データ入力手段と、
    前記仮想データに基づいて前記統合制御装置にて複数回設定された制御目標トルクが全て一致するか否かを判断し、一致しない場合に前記統合制御装置の異常を判定する異常判定手段と、
    を備えたことを特徴とする統合制御装置の異常検出装置。
  2. 車両の駆動系の一構成要素の駆動トルクを、外部から指令された制御目標トルクとするように、前記構成要素を制御する構成要素制御装置と、
    外部から入力された複数の制御要求トルクの中から、現在の走行条件下で最適な制御要求トルクを予め設定された条件に基づいて選択し、選択した制御要求トルクに基づいて設定した制御目標トルクを前記構成要素制御装置に指令する統合制御装置と、
    車両の走行状態や乗員からの指令に基づき、車両を所定の走行状態に制御するのに必要な駆動トルクを、制御要求トルクとして算出し、前記統合制御装置に入力する複数の走行状態制御装置と、
    を備え、前記複数の走行状態制御装置は、各走行状態制御装置毎に夫々設定された走行状態に車両を制御するのに必要な駆動トルクを算出するように構成されており、前記乗員によるペダルの操作量のみに基づいて前記制御要求トルクを算出する第1走行状態制御装置と、前記ペダルの操作量と、前記ペダル操作以外の乗員による指令及び車両の走行状態と、に基づいて前記制御要求トルクを算出する第2走行状態制御装置と、からなる走行制御システムにおいて、
    前記統合制御装置の動作の異常を検出する異常検出装置であって、
    前記複数の走行状態制御装置のうち所定の複数の走行状態制御装置の夫々に予め設定された仮想要求トルクからなる仮想データ、ならびに前記仮想データに基づいて前記統合制御装置にて設定されると予測される制御目標トルクに関する予測データが記憶された記憶手段と、
    外部から指令が入力されると、前記第1走行状態制御装置の仮想要求トルクを基準仮想トルクとして前記統合制御装置へ入力した後に、前記仮想データを前記各走行状態制御装置からの制御要求トルクに代えて前記統合制御装置に入力する仮想データ入力手段と、
    前記統合制御装置にて前記基準仮想トルクに基づいて設定された基準制御目標トルクと、前記仮想データに基づいて設定された制御目標トルクとの関係が、前記予測データと一致するか否かを判断し、一致しない場合に前記統合制御装置の異常を判定する異常判定手段と、
    を備えたことを特徴とする統合制御装置の異常検出装置。
  3. 前記統合制御装置が動作し、且つ、前記構成要素制御装置が前記統合制御装置からの指令に基づく制御を停止しているときに、当該異常検出装置の起動を指令する起動指令手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の異常検出装置。
  4. 前記統合制御装置は、前記車両のイグニッションスイッチのオフ時にも動作するように構成され、
    前記構成要素制御装置は、前記イグニッションスイッチのオン時に、前記統合制御装置からの指令に基づく制御を行い、前記イグニッションスイッチのオフ時に、前記統合制御装置からの指令に基づく制御を停止するように構成されており、
    前記起動指令手段は、前記イグニッションスイッチのオフ時に、当該異常検出装置の起動を指令することを特徴とする請求項3に記載の異常検出装置。
  5. 車両の駆動系の一構成要素の駆動トルクを、外部から指令された制御目標トルクとするように、前記構成要素を制御する構成要素制御装置と、
    外部から入力された複数の制御要求トルクの中から、現在の走行条件下で最適な制御要求トルクを予め設定された条件に基づいて選択し、選択した制御要求トルクに基づいて設定した制御目標トルクを前記構成要素制御装置に指令する統合制御装置と、
    車両の走行状態や乗員からの指令に基づき、車両を所定の走行状態に制御するのに必要な駆動トルクを、制御要求トルクとして算出し、前記統合制御装置に入力する複数の走行状態制御装置と、
    を備え、前記複数の走行状態制御装置は、各走行状態制御装置毎に夫々設定された走行状態に車両を制御するのに必要な駆動トルクを算出するように構成されており、前記統合制御装置は、前記車両のイグニッションスイッチのオフ時にも動作するように構成されており、前記構成要素制御装置は、前記イグニッションスイッチのオン時に、前記統合制御装置からの指令に基づく制御を行い、前記イグニッションスイッチのオフ時に、前記統合制御装置からの指令に基づく制御を停止するように構成されている走行制御システムにおいて、
    前記統合制御装置の動作の異常を検出する異常検出装置であって、
    前記複数の走行状態制御装置のうち、所定の複数の走行状態制御装置の夫々に予め設定された仮想要求トルクからなる仮想データが記憶された記憶手段と、
    外部から指令が入力されると、前記記憶手段に記憶された仮想データを、前記各走行状態制御装置からの制御要求トルクに代えて前記統合制御装置に入力する仮想データ入力手段と、
    前記統合制御装置が、前記仮想データに基づいて制御目標トルクを設定すると、該設定された制御目標トルクに基づいて前記統合制御装置の異常を判定する異常判定手段と、
    前記統合制御装置が動作し、且つ、前記構成要素制御装置が前記統合制御装置からの指令に基づく制御を停止する前記イグニッションスイッチのオフ時に、当該異常検出装置の起動を指令する起動指令手段と、
    を備えたことを特徴とする統合制御装置の異常検出装置。
  6. 前記統合制御装置は、前記走行状態制御装置からの入力がないときに、該統合制御装置の異常検出要求を出力するように構成されており、
    前記起動指令手段は、前記統合制御装置にて異常検出要求が出力されると、前記構成要素制御装置における前記統合制御装置からの指令に基づく制御を停止させ、当該異常検出装置の起動を指令することを特徴とする請求項3〜請求項5の何れかに記載の異常検出装置。
  7. 車両の駆動系の一構成要素の駆動トルクを、外部から指令された制御目標トルクとするように、前記構成要素を制御する構成要素制御装置と、
    外部から入力された複数の制御要求トルクの中から、現在の走行条件下で最適な制御要求トルクを予め設定された条件に基づいて選択し、選択した制御要求トルクに基づいて設定した制御目標トルクを前記構成要素制御装置に指令する統合制御装置と、
    車両の走行状態や乗員からの指令に基づき、車両を所定の走行状態に制御するのに必要な駆動トルクを、制御要求トルクとして算出し、前記統合制御装置に入力する複数の走行状態制御装置と、を備え、前記複数の走行状態制御装置は、各走行状態制御装置毎に夫々設定された走行状態に車両を制御するのに必要な駆動トルクを算出するように構成されており、前記統合制御装置は、前記走行状態制御装置からの入力がないときに、該統合制御装置の異常検出要求を出力するように構成されている走行制御システムにおいて、
    前記統合制御装置の動作の異常を検出する異常検出装置であって、
    前記複数の走行状態制御装置のうち、所定の複数の走行状態制御装置の夫々に予め設定された仮想要求トルクからなる仮想データが記憶された記憶手段と、
    外部から指令が入力されると、前記記憶手段に記憶された仮想データを、前記各走行状態制御装置からの制御要求トルクに代えて前記統合制御装置に入力する仮想データ入力手段と、
    前記統合制御装置が、前記仮想データに基づいて制御目標トルクを設定すると、該設定された制御目標トルクに基づいて前記統合制御装置の異常を判定する異常判定手段と、
    前記統合制御装置にて異常検出要求が出力されると、前記構成要素制御装置における前記統合制御装置からの指令に基づく制御を停止させることにより、前記統合制御装置が動作し、且つ、前記構成要素制御装置が前記統合制御装置からの指令に基づく制御を停止しているときに、当該異常検出装置の起動を指令する起動指令手段と、
    を備えたことを特徴とする統合制御装置の異常検出装置。
  8. 前記記憶手段には、前記仮想データに基づいて前記統合制御装置にて設定されると予測される制御目標トルクに関する予測データが記憶されており、
    前記異常判定手段は、前記記憶手段に記憶された予測データと、前記統合制御装置にて設定された制御目標トルクと、が一致するか否かを判断し、一致しない場合に前記統合制御装置の異常を判定することを特徴とする請求項5または請求項7に記載の異常検出装置。
  9. 車両の駆動系の一構成要素の駆動トルクを、外部から指令された制御目標トルクとするように、前記構成要素を制御する構成要素制御装置と、
    外部から入力された複数の制御要求トルクの中から、現在の走行条件下で最適な制御要求トルクを予め設定された条件に基づいて選択し、選択した制御要求トルクに基づいて設定した制御目標トルクを前記構成要素制御装置に指令する統合制御装置と、
    車両の走行状態や乗員からの指令に基づき、車両を所定の走行状態に制御するのに必要な駆動トルクを、制御要求トルクとして算出し、前記統合制御装置に入力する複数の走行状態制御装置と、を備え、前記複数の走行状態制御装置は、各走行状態制御装置毎に夫々設定された走行状態に車両を制御するのに必要な駆動トルクを算出するように構成されており、前記統合制御装置は、前記車両のイグニッションスイッチのオフ時にも動作し、前記走行状態制御装置からの入力がないときに、該統合制御装置の異常検出要求を出力するように構成されており、前記構成要素制御装置は、前記イグニッションスイッチのオン時に、前記統合制御装置からの指令に基づく制御を行い、前記イグニッションスイッチのオフ時に、前記統合制御装置からの指令に基づく制御を停止するように構成されている走行制御システムにおいて、
    前記統合制御装置の動作の異常を検出する異常検出装置であって、
    前記複数の走行状態制御装置のうち、所定の複数の走行状態制御装置の夫々に予め設定された仮想要求トルクからなる仮想データ、ならびに前記仮想データに基づいて前記統合制御装置にて設定されると予測される制御目標トルクに関する予測データが記憶された記憶手段と、
    外部から指令が入力されると、前記記憶手段に記憶された仮想データを、前記各走行状態制御装置からの制御要求トルクに代えて前記統合制御装置に入力する仮想データ入力手段と、
    前記記憶手段に記憶された予測データと、前記統合制御装置にて設定された制御目標トルクと、が一致するか否かを判断し、一致しない場合に前記統合制御装置の異常を判定する異常判定手段と、
    前記イグニッションスイッチのオフ時に、前記統合制御装置にて異常検出要求が出力されると、前記構成要素制御装置における前記統合制御装置からの指令に基づく制御を停止させることにより、前記統合制御装置が動作し、且つ、前記構成要素制御装置が前記統合制御装置からの指令に基づく制御を停止しているときに、当該異常検出装置の起動を指令する起動指令手段と、
    を備えたことを特徴とする統合制御装置の異常検出装置。
  10. 前記仮想データは、前記仮想要求トルクの組合せが異なる複数種類の組合せ情報からなり、
    前記異常判定手段は、前記統合制御装置にて前記各組合せ情報毎に設定される複数の制御目標トルクに基づいて前記統合制御装置の異常を判定することを特徴とする請求項1〜請求項9の何れかに記載の異常検出装置。
  11. 当該異常検出装置は、前記構成要素制御装置に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項10の何れかに記載の異常検出装置。
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