JP4881277B2 - 原子力発電プラント - Google Patents

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Description

本発明は、原子力発電プラントに係り、特に大規模地震発生時においても原子炉建屋およびタービン建屋の気密性の確保、および相対変位の吸収が可能な原子力発電プラントに関する。
従来、原子力発電プラントの耐震設計に関し、建屋免震設計を適用することにより建屋内の機器システムを耐震設計上標準化し、さらには全体としてコストを低減する方法などが提案されてきた(例えば特許文献1および2参照)。
原子炉圧力容器を収容する原子炉建屋は、設備の重要度および耐震クラスが高く、この建屋免震設計が適用される。一方、設備の重要度および耐震クラスが原子炉建屋に比べて低いタービン建屋には、コストの増加を抑制するため建屋免震設計が適用されない場合があった。
図3は、従来の原子力発電プラントであって、特に免震設計が適用された原子炉建屋2および、非免震設計であるタービン建屋3について示した図である。
原子炉建屋2およびタービン建屋3は、ジョイント40によって結合されている。原子炉建屋2の建屋下部には、積層ゴムなどからなる免震装置6を設置する下部基礎盤7が設けられる。
また、原子炉建屋2とタービン建屋3とを結合する種々の渡り配管の一つである主蒸気配管15は、主蒸気トンネル室18内において、直管部17および大きな曲がり部16a、16bを有する構造である。
主蒸気配管15における直管部17は、地表に対し垂直方向に設けられる。建設時のコスト削減から下部基礎盤7は低深度に設置されることが好ましい。このため、免震設計を適用した原子炉建屋2は、タービン建屋3と比較して建屋下部が高い位置に設置されることになり、この結果、原子炉建屋2とタービン建屋3とを結ぶ主蒸気配管15は直管部17および大きな曲がり部16a、16bを有する構造となる。
また、耐震クラスなどがより高い原子炉建屋2にのみ免震設計を適用する場合、地震発生により非免震設計であるタービン建屋3との間に、過渡的に数百mmもの大きな相対変位が発生することが考えられる。この相対変位を吸収するため、原子炉建屋2とタービン建屋3とを結ぶ主蒸気配管15に大きな曲がり部16a、16bを有する構造となる。
この直管部17および大きな曲がり部16a、16bは完全には拘束されていないため、熱膨張による変位や大規模地震発生時に生じる変位などを吸収することが可能である。しかし、主蒸気配管15の直管部17および曲がり部16a、16bによっても原子炉建屋2とタービン建屋3との相対変位が吸収しきれない場合、主蒸気配管15が破断することも考えられる。主蒸気配管15の破断は、主蒸気隔離弁(MSIV)21および主蒸気止め弁(MSV)22近傍の拘束部23a、23bで荷重が付加されることにより発生することが想定される。
主蒸気配管15が破断した場合、放射性物質を含む一次冷却材の蒸気が破断口より流出し、この放出した蒸気が建屋内に充満し、圧力上昇を引き起こす。
一方、建屋内の圧力上昇に対応するため、各建屋には複数個所にブローアウトパネルが設置される。この各ブローアウトパネルは、建屋内の圧力上昇時に押し出され、建屋内の圧力を減圧させることができ、建屋内に流出した蒸気を各建屋外に逃すことにより、圧力を低下させる。
ここで、拘束部23a、23bに荷重が付加され主蒸気トンネル室18内の主蒸気配管15が破断し、蒸気が流出した場合の蒸気放出経路について図3を用いて説明する。
主蒸気配管15の破断口から流出した蒸気を各建屋外に放出する場合、第1の放出経路として、原子炉建屋2のオペレーションフロア5a上部に設けられたブローアウトパネル25aから放出させる経路がある。破断口から主蒸気トンネル室18内に流出した蒸気は、圧力上昇によってブローアウトパネル25cが押し出されることによりブローアウト専用シャフト26内に放出され、原子炉建屋2上部のオペレーションフロア5aに案内される。さらに蒸気は、圧力上昇により押し出されたブローアウトパネル25aから原子炉建屋2外に放出される。
第2の放出経路として、タービン建屋3のオペレーションフロア5b上部に設けられたブローアウトパネル25bから放出する経路がある。破断口から主蒸気トンネル室18内に流出した蒸気は、圧力上昇によりブローアウトパネル25dが押し出されることにより原子炉建屋2とタービン建屋3とのジョイント40による結合部を通り、タービン建屋3に案内される。さらにタービン建屋3のオペレーションフロア5b上部に案内され、圧力上昇により押し出されたブローアウトパネル25bからタービン建屋3外に放出される。
特開平3−293591号公報 特開2002−107480号公報
原子炉建屋2とタービン建屋3とは、主蒸気配管15の直管部17が収納される主蒸気トンネル室18においてジョイント40で結合されている。ジョイント40が存在する主蒸気トンネル室18は、上述したように主蒸気配管15の破断口から流出する蒸気の通流経路となるため、気密性を確保しつつ原子炉建屋2とタービン建屋3とを結合することが必要である。
一方ジョイント40は、原子炉建屋2とタービン建屋3との結合のみならず、地震発生時において建屋間に生じる相対変位を吸収する機能も求められる。
しかし、図3に示すような従来の構造では、ジョイント40に対し、建屋間の結合に気密性を持たせ、かつ建屋間に生じる相対変位の吸収を実現することは技術的に困難であった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、大規模地震発生時においても原子炉建屋およびタービン建屋の気密性の確保および相対変位の吸収を行うことが可能な原子力発電プラントを提供することを目的とする。
本発明に係る原子力発電プラントは、上述した課題を解決するために、原子炉建屋とタービン建屋とを備えた原子力発電プラントにおいて、前記原子炉建屋の原子炉建屋壁から水平方向に張り出した中空の原子炉建屋張り出し部と、前記原子炉建屋張り出し部から略垂直下向きまたは上向きに延びた中空の原子炉建屋結合壁と、前記タービン建屋のタービン建屋壁から水平方向に張り出した中空のタービン建屋張り出し部と、前記タービン建屋張り出し部から略垂直上向きまたは下向きに延び、かつ前記原子炉建屋結合壁と結合する方向に向かって延びた中空のタービン建屋結合壁と、両前記結合壁を相対変位を吸収可能に結合する結合部材と、前記原子炉建屋張り出し部、前記原子炉建屋結合壁、前記タービン建屋結合壁および前記タービン建屋張り出し部の中空側を通り前記原子炉建屋と前記タービン建屋とを接続する渡り配管と、前記原子炉建屋張り出し部中空側に設けられる原子炉建屋貫通部で、前記原子炉建屋貫通部と前記渡り配管のうちほぼ垂直方向に構成された直管部との隙間をシールする第1のシール部と、前記タービン建屋張り出し部中空側に設けられるタービン建屋貫通部で、前記タービン建屋貫通部と前記渡り配管の前記直管部との隙間をシールする第2のシール部とを備え、前記第1のシール部前記第2のシール部、前記原子炉建屋貫通部、前記タービン建屋貫通部、および前記結合部材は、配管スペース部を形成することを特徴とするものである。
本発明に係る原子力発電プラントは、大規模地震発生時においても原子炉建屋およびタービン建屋の気密性の確保および相対変位の吸収を行うことができる。
本発明に係る原子力発電プラントの実施形態を添付図面に基づいて説明する。
[第1の実施形態]
本発明に係る原子力発電プラントを、一例である沸騰水型原子力発電プラント(BWR)に適用した例を説明する。
BWRは、炉心で発生した熱を除去する原子炉冷却水が原子炉容器内で沸騰した状態で炉外へ取り出され、その蒸気で直接タービンを回して発電する構成となっている。
図1は、このようなBWRにおいて、特に原子炉圧力容器(RPV)1などを収納する原子炉建屋2、および高圧および低圧タービン(図示せず)などを格納するタービン建屋3について概略的に示した構成図である。本実施形態におけるBWRは、原子炉建屋2には免震設計が適用される一方、タービン建屋3については非免震設計である。
原子炉建屋2は、蒸気を発生させる原子炉圧力容器1などを収容する。原子炉圧力容器1で発生する蒸気は放射性物質を含むため、原子炉建屋2は原子炉格納容器4と共に放射性物質を外部へ漏えいさせないために気密性の確保が求められる。また、原子炉建屋2の上部には、作業員が任意の作業を実施するオペレーションフロア5aが設けられている。
原子炉建屋2には免震設計が適用されている。このため原子炉建屋2の下部には、積層ゴムなどからなる免震装置6を設置する下部基礎盤7が設けられる。
タービン建屋3は、原子炉建屋2の原子炉圧力容器1で発生した放射性物質を含む主蒸気に膨張仕事をさせ、図示しない発電機を駆動させる高圧および低圧タービンなどが収容される。また、原子炉建屋2と同様に、タービン建屋3の上部にはオペレーションフロア5bが設けられる。
原子炉建屋2およびタービン建屋3の建屋壁には、それぞれ張り出し部10a、10bが設けられる。原子炉建屋2の建屋壁に設けられる張り出し部10aには、張り出し部10a側壁から延びる結合壁である配管スペース壁12が設けられる。この配管スペース壁12は、張り出し部10aに対し略垂直下向きに構成される。タービン建屋3の建屋壁に設けられる張り出し部10bには、原子炉建屋2の配管スペース壁12に向かって延びる結合壁である配管スペース壁12が設けられる。この配管スペース壁12は、張り出し部10bに対し略垂直上向きに構成される。
原子炉建屋2およびタービン建屋3の張り出し部10a、10bに構成された配管スペース壁12は、結合部材であるジョイント13によって結合され、これにより原子炉建屋2とタービン建屋3とが結合されるようになっている。このジョイント13は、原子炉建屋2およびタービン建屋3を完全には拘束せず、例えば大規模地震発生時などに生じる建屋間の相対変位の吸収が可能なように構成される。また、主蒸気配管15から放射性物質を含む蒸気が流出した場合であっても、この蒸気がジョイント13から建屋外部に放出されない程度の気密性も備えるように構成される。
BWRには、原子炉建屋2とタービン建屋3とを接続する種々の渡り配管が設けられる。本実施形態においては、一例として主蒸気配管15について図示して説明する。
炭素鋼などからなる主蒸気配管15は、原子炉建屋2内の原子炉圧力容器1にて発生した蒸気などを、タービン建屋3内の高圧および低圧タービン(図示せず)に案内するために設けられる。主蒸気配管15は、原子炉圧力容器1と高圧タービンを接続し、その途中に曲がり部16a、16bおよび直管部17が設けられることで構成される。
主蒸気配管15の曲がり部16a、16bは、各建屋の張り出し部10a、10bで構成される主蒸気トンネル室18a、18bに収容される。
また、地表に対し略垂直方向に構成された直管部17は、各建屋の張り出し部10a、10bに構成される貫通部19を貫通する。貫通部19は、シール部材であるフレキシブルなベローズ20によりシールされることで気密性が確保されている。ベローズ20は、気密性のみならず伸縮性・バネ性を備えており、主蒸気配管15を拘束することなく保持するため、主蒸気配管15の直管部17では配管破断が発生するような荷重は付加されない構成となっている。
ここで、結合壁である配管スペース壁12、貫通部19および結合部材であるジョイント13により、配管スペース部14が構成される。配管スペース部14には主蒸気配管15の直管部17のみが収納されるようになっており、所要の気密性が保たれている。
原子炉圧力容器1の蒸気出口下流であって原子炉格納容器4の内側および外側には、原子炉圧力容器1とタービン設備とを隔離する主蒸気隔離弁(MSIV)21が設けられる。また、タービン建屋3内の高圧タービン入口上流には、タービン停止時にタービンへの蒸気の流入を遮断する主蒸気止め弁(MSV)22が設けられる。
主蒸気配管15には、原子炉建屋2側に設けられた主蒸気隔離弁21、およびタービン建屋3側に設けられた主蒸気止め弁22の近傍に拘束部23a、23bが設けられる。この拘束部23a、23bは、熱膨張による変位は許容されるように構成されているが、例えば地震発生時における変位を吸収することは困難であった。このため、主蒸気配管15の拘束部23a、23bは地震発生時においては荷重が付加され、配管破断の原因となることが想定される。
拘束部23a、23bで配管破断が発生した場合、主蒸気配管15の破断口から放射性物質を含んだ蒸気が流出する。この蒸気の流出により、原子炉建屋2内に蒸気が充満し圧力上昇を引き起こすが、この圧力上昇によって原子炉格納容器4に作用する外圧が原子炉格納容器4の最高使用外圧を超えないことが必須である。よって、原子炉建屋2の圧力を低下させるため、破断口から流出した蒸気を建屋外に放出させる必要がある。
ここで、本実施形態における大規模地震の発生などにより主蒸気配管15の拘束部23a、23bで配管破断が発生し圧力上昇を引き起こした場合において、原子炉建屋2内の圧力を低下させるための対処方法について説明する。
原子炉建屋2側の拘束部23aで配管破断が発生することにより、主蒸気配管15の破断口から原子炉建屋2の主蒸気トンネル室18aに流出した蒸気は、圧力上昇によりブローアウトパネル25cが押し出されることによりブローアウト専用シャフト26内に放出される。また、ブローアウト専用シャフト26内に放出された蒸気は、原子炉建屋2上部のオペレーションフロア5aに案内され、圧力上昇により押し出されたブローアウトパネル25aから原子炉建屋2外に放出される。
なお、ブローアウトパネルは、建屋内の圧力上昇時に押し出される構成となっており、建屋内に流出した蒸気を建屋外に逃すことにより、建屋内の圧力を低下させることができる。
次に、タービン建屋3側の拘束部23bにおいて配管破断が発生した場合の対処方法について説明する。
拘束部23bで配管破断が発生することにより、主蒸気配管15の破断口からタービン建屋3および主蒸気トンネル室18bに流出した蒸気は、タービン建屋3上部のオペレーションフロア5bに案内され、圧力上昇により押し出されたブローアウトパネル25bからタービン建屋3外に放出される。
このように拘束部23a、23bで発生した破断口から各建屋に流出する蒸気は、ジョイント13が位置する箇所を通流経路としないため、ジョイント13から放射性物質を含む蒸気の建屋外への流出を考慮する必要がない。つまり、蒸気が存在する主蒸気トンネル室18a、18bと隔離可能な配管スペース部14を構成し、かつ配管破断が発生する可能性が極めて低い直管部17のみを収納することで、ジョイント13に対し気密性を必須機能とする必要がなく、建屋間の相対変位の吸収のみを課すことが可能となる。
この原子力発電プラントによれば、コスト低減のため原子炉建屋のみに免震設計が適用され、タービン建屋は非免震設計であっても、大地震発生時において従来困難であった相対変位の吸収および気密性を確保することができる。
具体的には、原子炉建屋2とタービン建屋3とを結合するジョイント13部分に、貫通部19によってシールされた配管スペース部14を設けることにより主蒸気トンネル室18a、18bとは隔離でき、破断口からの蒸気がジョイント13の位置する箇所を通流経路とすることを回避することができる。よって、ジョイント13の必須機能であるにもかかわらず両立が困難であった高い気密性を求めることなく、建屋間の相対変位の吸収をジョイント13の主機能とする構成とすることができる。
また、主蒸気配管15などに配管破断が生じた場合であっても、想定外の箇所から放射性物質を含んだ蒸気が建屋外へ放出することを防止することができる。
さらに、主蒸気配管15などの種々の渡り配管に設けられた直管部17は、貫通部19においてフレキシブルなベローズ20でシール可能に貫通する構成としたことから、荷重が付加されない。よって配管破断につながる拘束点が存在しないため、直管部17で配管破断が生じることにより放射性物質を含む蒸気が流出することなく、さらにはジョイント13からの蒸気の流出を考慮する必要がない。
なお、本実施形態においては本発明に係る原子力プラントをBWRに適用したが、PWRの建屋間、例えば原子炉建屋および原子炉補助建屋間に適用することもできる。
また、本実施形態においては原子炉建屋2のみに免震設計を適用したが、タービン建屋3にも同様に適用してもよい。
さらに、配管スペース壁12は、各張り出し部10a、10bから均等長さで延びた構成としたが、これに限らず例えば原子炉建屋2の張り出し部10aの近傍で結合されるような構成としてもよい。また、原子炉建屋2側の配管スペース壁12は略垂直下向きに延び、タービン建屋3側の配管スペース壁12は略垂直上向きに延びるように構成したが、これに限らず各配管スペース壁12の上下方向が逆であってもよい。
さらにまた、配管破断が発生する箇所を拘束部23a、23bとして説明したが、これに限らず主蒸気配管15などの種々の渡り配管の他の箇所で発生しても同様に適用することができる。
[第2の実施形態]
本発明に係る原子力発電プラントの第2実施形態を、図2に基づいて説明する。なお、第1実施形態と対応する構成および部分については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
第2実施形態における原子力発電プラントが第1実施形態と異なる点は、原子炉建屋2およびタービン建屋3のオペレーションフロア5a、5bの上部を、通流経路としてのフレキシブルなベローズ構造30により接続し、原子炉建屋2からタービン建屋3に蒸気を案内することが可能な構成とした点である。
ベローズ構造30はその構造から伸縮性・気密性・バネ性を備えるため、大規模地震発生時においても原子炉建屋2およびタービン建屋3の相対変位を吸収することができる。また、建屋間において相対変位が生じた場合であっても、ベローズ構造であれば付加された荷重が吸収されるため、壊れにくいという点でも有効である。
また、原子炉建屋2とベローズ構造30との溶接などによる結合点にはブローアウトパネル25eが設けられる。このブローアウトパネル25eは原子炉建屋2内の圧力上昇時に押し出され、放出された蒸気はベローズ構造30を通りタービン建屋3に案内されるようになっている。
ここで、本実施形態におけるBWRにおいて、大規模地震発生時に主蒸気配管15の拘束部23a、23bで配管破断が発生し圧力が上昇した場合に、建屋内の圧力を低下させるための対処方法について説明する。
原子炉建屋2側の拘束部23aで配管破断が発生することにより、主蒸気配管15の破断口から主蒸気トンネル室18a内に流出した蒸気は、圧力上昇によりブローアウトパネル25cが押し出されることによりブローアウト専用シャフト26内に放出される。
このとき、ブローアウト専用シャフト26内に放出された一部の蒸気は、原子炉建屋2上部のオペレーションフロア5aに案内され、圧力上昇により押し出されたブローアウトパネル25aから原子炉建屋2外に放出される。
一方、他の蒸気は圧力上昇により押し出されたブローアウトパネル25eから、ベローズ構造30を通りタービン建屋3に案内される。タービン建屋3に案内された蒸気は、タービン建屋3の上部のオペレーションフロア5bに設けられたブローアウトパネル25からタービン建屋3外に放出される。
なお、原子炉建屋2からベローズ構造30に案内される蒸気は、原子炉建屋2内における破断口からの流出時よりも低エネルギとなっていることから、ベローズ構造30に付加される荷重も低下している。
また、タービン建屋3側の拘束部23bにおいて配管破断が発生した場合の対処方法については、第1実施形態と同様であるため説明は省略する。
この原子力発電プラントによれば、第1実施形態により生じた効果に加え、主蒸気配管15などの種々の渡り配管に発生した破断口から原子炉建屋2に流出した蒸気をタービン建屋3側にも案内することができ、この結果蒸気の収容面積が増加できるため、蒸気流出に伴う圧力上昇を軽減することができる。また、これに伴い各建屋に流出した蒸気圧力を低下することができるため、各建屋のオペレーションフロア5a、5bに設けられたブローアウトパネル25a、25bから建屋外に放出される蒸気量を低減することができる。
本発明に係る原子力発電プラントの第1実施形態であって、特に原子炉建屋およびタービン建屋を示す概略的な構成図。 本発明に係る原子力発電プラントの第2実施形態であって、特に原子炉建屋およびタービン建屋を示す概略的な構成図。 従来の原子力発電プラントであって、特に原子炉建屋およびタービン建屋を示す概略的な構成図。
符号の説明
1 原子炉圧力容器
2 原子炉建屋
3 タービン建屋
4 原子炉格納容器
5a、5b オペレーションフロア
10a、10b 張り出し部
12 配管スペース壁
13 ジョイント
14 配管スペース部
15 主蒸気配管
16a、16b 曲がり部
17 直管部
18a、18b 主蒸気トンネル室
19 貫通部
20 ベローズ
23a、23b 拘束部
25a、25b、25c、25d、25e ブローアウトパネル
26 ブローアウト専用シャフト
30 ベローズ構造

Claims (4)

  1. 原子炉建屋とタービン建屋とを備えた原子力発電プラントにおいて、
    前記原子炉建屋の原子炉建屋壁から水平方向に張り出した中空の原子炉建屋張り出し部と、
    前記原子炉建屋張り出し部から略垂直下向きまたは上向きに延びた中空の原子炉建屋結合壁と、
    前記タービン建屋のタービン建屋壁から水平方向に張り出した中空のタービン建屋張り出し部と、
    前記タービン建屋張り出し部から略垂直上向きまたは下向きに延び、かつ前記原子炉建屋結合壁と結合する方向に向かって延びた中空のタービン建屋結合壁と、
    両前記結合壁を相対変位を吸収可能に結合する結合部材と、
    前記原子炉建屋張り出し部、前記原子炉建屋結合壁、前記タービン建屋結合壁および前記タービン建屋張り出し部の中空側を通り前記原子炉建屋と前記タービン建屋とを接続する渡り配管と、
    前記原子炉建屋張り出し部中空側に設けられる原子炉建屋貫通部で、前記原子炉建屋貫通部と前記渡り配管のうちほぼ垂直方向に構成された直管部との隙間をシールする第1のシール部と、
    前記タービン建屋張り出し部中空側に設けられるタービン建屋貫通部で、前記タービン建屋貫通部と前記渡り配管の前記直管部との隙間をシールする第2のシール部とを備え、
    前記第1のシール部前記第2のシール部、前記原子炉建屋貫通部、前記タービン建屋貫通部、および前記結合部材は、配管スペース部を形成することを特徴とする原子力発電プラント。
  2. 前記原子炉建屋のオペレーションフロアと前記タービン建屋のオペレーションフロアを接続し、前記原子炉建屋から前記タービン建屋に蒸気を案内する通流経路を備え、
    前記通流経路と前記原子炉建屋との結合点にはブローアウトパネルがさらに備えられたことを特徴とする請求項1記載の原子力発電プラント。
  3. 前記第1のシール部および前記第2のシール部は、フレキシブルなベローズ構造を有することを特徴とする請求項1または2記載の原子力発電プラント。
  4. 前記通流経路は、フレキシブルなベローズ構造であることを特徴とする請求項2記載の原子力発電プラント。
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