JP4879111B2 - リース料率算出システム、方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、リース事業において信用リスクを折込んだリース料率を算出するリース料率算出システム、方法及びプログラムに関する。
リース事業においては、リース先企業が倒産等によりリース料金支払い不能に陥り、リース事業者がリース料金を当初の契約通りに受取れないリスクが存在する。しかも、各リース契約は数年の長期に渡るものが多いことから、このリスクは小さくない。よって、リース先企業の倒産等のリスクを考慮に入れたリース料を設定することが、リース事業を成功させるためには極めて重要である。
従来より、リース事業者は、格付機関による格付や信用調査機関による与信調査結果等を参考にしつつ、各リース契約締結の是非やリース料率の決定の判断を行ってきた。しかし、この判断は、担当者の経験やノウハウに依存しており、必ずしも信用リスクを定量的に把握した上でリース料を算出するものではなかった。
例えば、特許文献1にはリース事業に係る契約業務を支援する契約支援システムが開示されているが、このシステムは、リース物件販売会社営業担当者とリース会社担当者の間で与信情報等のリース契約に係る情報の一元管理を可能とするものであって、リース先企業の倒産等の信用リスクを考慮に入れたリース料を算出するものではない。
特開2003−99683号公報
本発明は、このような課題に対して、リース先企業の倒産等の信用リスクを考慮に入れたリース料率を算出することができるリース料率算出システムを提供することを目的とする。
第1の発明は、あるリース物件に係るリースサービス提供にあたって、前記リースサービスの利用予定者が前記リースサービスに係るリース契約期間中にリース料金支払い不能に陥るリスクを折込んだ上で前記リースサービスに係るリース料を算出するリース料率算出システムであって、
前記リースサービス利用予定者が前記リースサービスに係るリース契約期間中の各会計年度にリース料金支払い不能に陥るリスクである信用リスクを取得する信用リスク取得部と、
各会計年度における信用リスクを折込んでいない複数の名目上のリース料率に対応する名目金利を取得する名目金利取得部と、
前記名目金利取得部が取得した名目金利と前記リース元本取得部が取得した前記リース物件の取得価額とに基づいて、各会計年度における名目上のリース料を算出する名目リース料算出部と、
前記信用リスク取得部が取得した信用リスクと前記名目リース料算出部が算出した名目リース料とに基づいて、各会計年度における信用リスクを折込んだ実質のリース料を算出する実質リース料算出部と、
前記リース物件の取得価額を取得するリース元本取得部と、
各会計年度における前記リースサービスに係る経費及び税金の金額を取得し、その金額と前記実質リース料算出部が算出した実質リース料とに基づいて、各会計年度における前記リースサービスに係るキャッシュフローを算出するキャッシュフロー算出部と、
前記リース元本取得部が取得した前記リース物件の取得価額と前記キャッシュフロー算出部が算出した前記リースサービスに係るキャッシュフローに基づいて、前記名目金利取得部が取得した複数の名目金利に対応する前記リースサービスの内部収益率を算出する内部収益率算出部と、
前記リースサービスに係る内部収益率の目標値を取得する収益目標取得部と、
前記内部収益率算出部が算出した複数の内部収益率のうち前記収益目標取得部が取得した目標の上限値と下限値の範囲にある最小及び最大の内部収益率にそれぞれ対応する名目金利を決定する上下限金利決定部と、
前記上下限金利決定部が決定した名目金利の上限値と下限値を対応するリース料率に換算するリース料率換算部と、
前記リースサービス利用予定者についての財務情報を取得する財務情報取得部と、
企業の財務情報と第1の所定期間において経営破綻状態となる確率との対応関係を示す倒産確率推計モデルを記憶するモデル記憶部と、
前記財務情報取得部が取得した財務情報と、前記モデル記憶部において記憶された倒産確率推計モデルとに基づいて、前記リースサービス利用予定者が第1の所定期間において経営破綻状態に陥る確率を算出する倒産確率算出部と、
ある時点における格付とその時点から前記第1の所定期間のうちに企業が経営破綻状態となる確率との対応関係を示す格付データを記憶する格付データ記憶部と、
前記格付データを参照して、前記倒産確率算出部において算出された確率に対応する格付を、前記リースサービス利用予定者の格付として決定する格付決定部と、
ある期にある格付を付されたある企業が、その次の期において各格付が付与される確率及び経営破綻する確率を示す信用データを記憶する信用データ記憶部と、
前記格付決定部において決定された格付から前記信用データ記憶部に記憶された信用データを参照して次の期において各格付が付与される確率及び経営破綻する確率を求め、更に、この求めた確率から前記信用データを参照してその次の期において各格付が付与される確率及び経営破綻する確率を求めるという処理を繰り返すことにより、前記第1の所定期間よりも長い第2の所定期間内に前記リースサービス利用予定者が経営破綻状態となる確率を算出する貸倒リスク算出部と、
を備え、
前記信用リスク取得部は、前記貸倒リスク算出部が算出した経営破綻状態となる確率を信用リスクとして取得するリース料率算出システムである。
第2の発明は、第1に記載のリース料率算出システムであって、
前記リース元本取得部が取得した前記リース物件の取得価額に基づいて、各会計年度における減価償却費を算出する減価償却算出部と、
前記リース元本取得部が取得した前記リース物件の取得価額と前記減価償却算出部が算出した減価償却費に基づいて、各会計年度における前記リース物件の残存価額を算出する残存価額算出部と、
前記残存価額算出部が算出した残存価額に基づいて、各会計年度における前記リース物件に対する資産課税額及び保険料を算出する固定資産税等算出部と、
各会計年度における前記リース物件の維持管理のための諸経費を取得する諸経費取得部と、
前記リース元本取得部が取得した前記リース物件の取得価額に基づいて、各会計年度における前記リース物件取得のための借入資金残高を算出する債務残高算出部と、
各会計年度における前記リース物件を購入するための調達資金の金利を取得する支払金利取得部と、
前記債務残高算出部が算出した調達資金借入残高と前記支払金利取得部が取得した金利とに基づいて、各会計年度における前記リース物件を購入するための調達資金に対する支払利息を算出する支払利息算出部と、
前記実質リース料算出部が算出した実質リース料と前記減価償却算出部が算出した減価償却費と前記固定資産税等算出部が算出した納税額と前記諸経費取得部が取得した諸経費と支払利息算出部が算出した支払利息とに基づいて、各会計年度における経常利益を算出する経常利益算出部と、
前記経常利益算出部が算出した経常利益に基づいて、各会計年度における前記リースサービスに係る法人税の納税額を算出する法人税算出部と、
を備え、
前記キャッシュフロー算出部は、前記実質リース料算出部が算出した実質リース料と前記減価償却算出部が算出した減価償却費と前記固定資産税等算出部が算出した納税額と前記諸経費取得部が取得した諸経費と支払利息算出部が算出した支払利息と前記法人税算出部が算出した法人税とに基づいて、各会計年度における前記リースサービスに係るキャッシュフローを算出することを特徴とするリース料率算出システムである。
第3の発明は、第2の発明に記載のリース料率算出システムであって、
減価償却の処理方法を取得する減価償却処理方法取得部を備え
前記減価償却算出部は、前記リース元本取得部が取得した前記リース物件の取得価額と前記減価償却処理方法取得部が取得した減価償却処理方法とに基づいて、各会計年度における減価償却費を算出することを特徴とするリース料率算出システムである。
第4の発明は、請求項2又は3に記載のリース料率算出システムであって、
前記リース物件を前記リース契約期間満了後に売却する場合の価額を取得する転売収入取得部を備え、
前記経常利益算出部は、前記転売収入取得部が取得した売却価額にも基づいて、各会計年度における経常利益を算出し、
前記キャッシュフロー算出部は、前記転売収入取得部が取得した売却価額にも基づいて、各会計年度における前記リースサービスに係るキャッシュフローを算出することを特徴とするリース料率算出システムである。
第5の発明は、第2又は3の発明に記載のリース料率算出システムであって、
前記リース物件を前記リース契約期間満了後に処分する場合の残存価額を取得する帳簿除却損取得部と、
前記リース物件を前記リース契約期間満了後に処分する場合の処分費用を取得する実費除却損取得部と、
を備え、
前記経常利益算出部は、前記帳簿除却損取得部が取得した残存価額及び前記実費除却損取得部が取得した処分費用にも基づいて、各会計年度における経常利益を算出し、
前記キャッシュフロー算出部は、前記実費除却損取得部が取得した処分費用にも基づいて、各会計年度における前記リースサービスに係るキャッシュフローを算出することを特徴とするリース料率算出システムである。
本発明によれば、リース先企業の倒産等の信用リスクを考慮に入れたリース料率を算出することができる。
図1は、本発明の一実施形態であるリース料率算出システム1のハードウェア構成を示す図である。倒産確率算出システム1は、CPU10、メモリ11、記憶装置12、記録媒体読取装置13、通信インターフェイス14、入力装置15、及び出力装置16等を備えている。
記憶装置12とは例えばハードディスクドライブ等である。また、記録媒体読取装置13は、CD−ROM等の記録媒体17に記録されたプログラムを読み取り、記憶装置12に格納することもできる。入力装置15は、キーボードやマウス等である。また、出力装置16は、ディスプレイやプリンタ等である。
図2は、本発明の一実施形態であるリース料率算出システム1のブロック構成図である。リース料率算出システム1は、信用リスク算出部100、信用リスク取得部41、名目金利取得部42、リース元本取得部43、名目リース料算出部44、実質リース料算出部45、転売収入取得部46、減価償却方法取得部47、減価償却算出部48、残存価額算出部49、固定資産税等算出部50、帳簿除却損取得部51、実費除却損取得部52、諸経費取得部53、債務残高算出部54、支払金利取得部55、支払利息算出部56、経常利益算出部57、法人税算出部58、キャッシュフロー(CF)算出部59、内部収益率(IRR)算出部60、収益目標取得部61、上下限金利決定部62、リース料率換算部63、表示部64を備える。各機能部41〜63は、CPU10が記憶装置12に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
なお、以下において、各取得部43、46、47、51、52、53、55、61は、入力装置15から入力されたデータを取得してもよいし、各データについてデータベースに既に記録されている場合には、そのデータベースにアクセスすることにより取得してもよい。
信用リスク算出部100は、リースサービス利用予定者がそのリースサービスに係るリース契約期間中の各会計年度にリース料金支払い不能に陥るリスクである信用リスクを算出する。この算出についての詳細は、後述する。
信用リスク取得部41は、信用リスク算出部100が算出した信用リスクを取得する。なお、信用リスクは信用リスク算出部100によらず、別途算出されたものを入力装置15から入力されることにより、あるいは信用リスクが記録されたデータベースへアクセスすること等により取得してもよい。
名目金利取得部42は、信用リスクを折込んでいない名目上のリース料率に相当する名目金利を複数取得する。リース料率とは、リース物件の取得価額に対する月々のリース料の割合であり、名目上のリース料率とは、当該リースサービス契約に記載された月々のリース料率である。通常、リース料は、リース物件取得費用の月賦に相当する金額にリース事業に係る費用や利益等に相当する金額を上乗せして設定される。また、名目金利とは、リース事業に係る費用や利益等に相当するものとして上乗せする年間の金額のリース物件取得価額に対する利率である。名目金利取得部42には、例えば、1%から12%の間で1%刻みの名目金利を名目金利取得部42に取得させる。
リース元本取得部43は、当該リース物件の取得価額を取得する。なお、当該リース物件の取得に必要な資金は、全て金融機関からの借入によるものとする。仮に自己資金によって調達した場合であっても、その自己資金を他の用途に活用する機会を失うことによる機会損失が発生するが、この機会損失は金融機関からの借入れた場合の利息と等価であると推定されるので、取得に必要な資金は借入れによるものとするのが妥当と考えられる。
名目リース料算出部44は、名目金利取得部が取得した名目金利と前記リース元本取得部が取得した該リース物件の取得価額とに基づいて、各会計年度における月々の名目上のリース料を算出する。具体的には、式(1)により算出する。
Figure 0004879111
実質リース料算出部45は、信用リスク取得部41が取得した信用リスクと名目リース料算出部44が算出した名目リース料とに基づいて、各会計年度における信用リスクを折込んだ実質的なリース料を算出する。すなわち、まず、信用リスク取得部41が取得した信用リスクに基づいて、各会計年度においてリースサービスの利用予定者がリース料金支払い不能に陥ることによって受領できないと想定されるリース料を算出する。そして、名目リース料算出部44が算出した名目リース料からその受領できないと想定されるリース料を差し引くことにより、各会計年度において受領できると期待できる実質的なリース料を算出する。具体的には、各会計年度n年における実質リース料(円/月)は次の式(2)により算出する。
Figure 0004879111
ここで、Rは、会計年度j年における信用リスクである。
転売収入取得部46は、当該リース物件を当該リース契約期間満了後に売却する場合の価額を取得する。
減価償却方法取得部47は、減価償却の処理方法を取得する。減価償却方法として、一般的に定額法、定率法、生産高比例法等があるが、当該リース事業についてこれらの方法のうち何れを採用するかを取得する。
減価償却算出部48は、リース元本取得部43が取得したリース物件の取得価額と減価償却方法取得部47が取得した減価償却処理方法とに基づいて、各会計年度における減価償却費を算出する。
残存価額算出部49は、リース元本取得部43が取得した当該リース物件の取得価額と減価償却算出部48が算出した減価償却費とに基づいて、各会計年度における当該リース物件の残存価額を算出する。具体的には、初年度は、当該リース物件取得価額から初年度の減価償却費を差し引くことで残存価額を算出し、以降、前年度の残存価額から当該年度の減価償却費を差し引くことで残存価額を算出する。
固定資産税等算出部50は、残存価額算出部49が算出した残存価額に基づいて、各会計年度における当該リース物件に対する資産課税額及び保険料を算出する。
帳簿除却損取得部51は、当該リース物件を当該リース契約期間満了後に廃棄等により処分する場合の残存価額を取得する。すなわち、除却損として計上すべき事由のうち、キャッシュフローを伴わず、帳簿上の処理のみの金額を取得して計上する。
実費除却損取得部52は、当該リース物件を当該リース契約期間満了後に廃棄等により処分する場合の処分費用を取得する。すなわち、除却損として計上すべき事由のうち、キャッシュフローを伴う金額を取得して計上する。
諸経費取得部53は、各会計年度における当該リース物件の維持管理のための諸経費を取得する。
債務残高算出部54は、リース元本取得部43が取得した当該リース物件の取得価額に基づいて、当該リース物件取得に係る借入資金に対する各会計年度の返済額を算出し、さらに各会計年度における該リース物件取得のための借入資金残高を算出する。
支払金利取得部55は、各会計年度における当該リース物件を購入するための調達資金の金利を取得する。なお、当該物件をリース事業者が自己資金によって購入する場合であっても、その資金について金融市場から資金を調達した場合の金利相当の機会損失が発生していると見做し、支払金利を計上する。
支払利息算出部56は、債務残高算出部54が算出した借入資金残高に支払金利取得部55が取得した金利を乗じることにより、各会計年度における当該リース物件を取得するための借入資金に対する支払利息を算出する。
経常利益算出部57は、実質リース料算出部45が算出した実質リース料と、転売収入取得部46が取得した売却価額と、減価償却算出部48が算出した減価償却費と、固定資産税等算出部50が算出した納税額と、帳簿除却損取得部51が取得した残存価額と、実費除却損取得部52が取得した処分費用と、諸経費取得部53が取得した諸経費と、支払利息算出部56が算出した支払利息とに基づいて、各会計年度における経常利益を算出する。
法人税算出部58は、経常利益算出部57が算出した経常利益に基づいて各会計年度において納付すべき法人税の納税額を算出する。
キャッシュフロー算出部59は、実質リース料算出部45が算出した実質リース料と、転売収入取得部46が取得した売却価額と、固定資産税等算出部50が算出した納税額と、実費除却損取得部52が取得した処分費用と、諸経費取得部53が取得した諸経費と、支払利息算出部56が算出した支払利息と、法人税算出部58が算出した納税額と、に基づいて、各会計年度におけるキャッシュフロー(CF:Cash Flow)を算出する。具体的には、各会計年度において、実質リース料算出部45が算出した実質リース料と、転売収入取得部46が取得した売却価額による収入とから、固定資産税等算出部50が算出した納税額と、実費除却損取得部52が取得した処分費用と、諸経費取得部53が取得した諸経費と、支払利息算出部56が算出した支払利息と、法人税算出部58が算出した納税額による支出とを差引くことにより算出できる。
内部収益率算出部60は、リース元本取得部43が取得した該リース物件の取得価額とキャッシュフロー算出部59が算出した当該リースサービスに係るキャッシュフローに基づいて、当該リースサービスに係る内部収益率(IRR:Internal Rate of Return)を算出する。ここで、IRRとは、リース物件の取得価額の現在価値とキャッシュフロー算出部59が算出した当該リースサービスに係るキャッシュフローの現在価値が等しくなる割引率であり、具体的には式(3)を満たすようなIRRを求めることにより算出する。
Figure 0004879111
なお、Invはリース物件の取得価額、CFは各会計年度のキャッシュフローであり、nは当該リース契約の契約期間の年数を示す。
図3は、あるリース契約について名目金利取得部42が1%から12%の間で1%刻みの10つの名目金利を取得した場合に、内部収益率算出部60が算出したそれぞれの名目金利に対応する内部収益率の例を示す表である。
収益目標取得部61は、当該リースサービスにおける内部収益率の目標の上限値及び下限値を取得する。例えば、上限値は、儲け過ぎとの批判を顧客から受けず継続的な関係を維持できる内部収益率の限界の値であり、下限値は、同業他社と受注競争となった場合であっても最低限確保しなければならない内部収益率の限界の値である。収益目標取得部61は、リース事業者の経営方針の中で定められたこの内部収益率の目標の上限値及び下限値を取得する。
上下限金利決定部62は、内部収益率算出部60が算出した複数の内部収益率のうち収益目標取得部61が取得した目標の上限値と下限値の範囲にある最小及び最大の内部収益率にそれぞれ対応する名目金利を決定する。
例えば、図3の例の場合であれば、収益目標取得部61が取得した内部収益率の上限値が5%であった場合、内部収益率が5%を下回る内部収益率の値で最大のものは内部収益率=4.5161%であり、これに対応する名目金利は10%である。また、内部収益率の下限値が3%であった場合、内部収益率が3%を上回る内部収益率の値で最小のものは内部収益率=3.1311%であり、これに対応する名目金利は8%である。
リース料率換算部63は、上下限金利決定部62が決定した名目金利の上限値と下限値を対応するリース料率に換算する。例えば、図3の例であれば、名目金利8%に対応するリース料率は0.9557%であり、名目金利10%に対応するリース料率は1.0746%である。
表示部64は、リース料率換算部63が換算した上限及び下限のリース料率を表示する。また、名目金利とリース料率と内部収益率の関係を表やグラフにして表示してもよい。
なお、図3の例では、1%から12%の間で1%刻みの名目金利に対応する内部収益率を算出したが、内部収益率の目標の上限値及び下限値の間でより詳細に算出する必要があるときは、例えば8%から10%の間で0.2%刻みの名目金利について再度算出してもよい。
次に、信用リスク算出部100の詳細について説明する。
図4は、信用リスク算出部100のブロック構成図である。同図に示すように、信用リスク算出部100は、リース料率算出システム1が備える各機能部41〜64に加え、財務情報取得部21、欠損項目処理部22、異常値処理部23、分類判定部24、倒産確率算出部25、格付決定部26、貸倒リスク算出部27等の各機能部と、一般値記憶部31、上下限値記憶部32、モデル記憶部33、格付データ記憶部34、信用データ記憶部35等の各記憶部を備える。
財務情報取得部21は、リース物件利用予定者についての財務情報を取得する。ここでいう財務情報とは、例えば、総資産利益率、自己資本比率、純借入金依存率、負債比率、従業員一人当たり利益、自己資本等である。
一般値記憶部31は、財務情報として必要な各項目について、例えば、後述する倒産確率推計モデルを作成する際に利用したサンプル企業の財務情報に基づいて予め算出された値を各項目の一般的な値として記憶する。
欠損項目処理部22は、財務情報取得部21において取得した財務情報において、必要な項目であって取得できていない欠損項目がある場合に、該欠損項目の値として一般値記憶部31に記憶された一般値を設定する。
異常値処理部23は、財務情報取得部21が取得した財務情報において、ある項目の値がその項目について上下限値記憶部32において記憶された上限値を上回る場合は、その値を当該上限値に置換し、ある項目の値がその項目について上下限値記憶部32において記憶された下限値を下回る場合は、その値を当該下限値に置換する。ここで、上下限値記憶部32に記憶された各項目の上限値は、例えば、該当する項目について、上記サンプル企業の値を降順に並べたときに上位1%の順位に相当する値に設定され、同様に上下限値記憶部32に記憶される各項目の下限値は、例えば、該当する項目について、上記サンプル企業の値を降順に並べたときに下位1%の順位に相当する値に設定される。
モデル記憶部33は、過去の第1の所定期間(例えば、1年間)内に経営破綻状態とならなかった企業及びその企業の財務情報と、過去の第1の所定期間内に経営破綻となった企業及びその企業の財務情報とに基づいて、回帰分析を行うことにより算出された関数である倒産確率推計モデルを記憶する。ここで、経営破綻状態とは、裁判所に対して会社更生法の適用、民事再生法の手続き開始、破産、又は特別清算の開始の申請することや、所定期間内に2度の不渡りを出したことによる銀行取引停止処分を受けることと定義してもよく、また、自己資本比率が所定の割合未満(例えば、2%未満)となることと定義してもよい。
モデル記憶部33において記憶される倒産確率推計モデルの算出は、具体的には、サンプル企業(1,000社程度)の1年前の総資産利益率X、自己資本比率X、純借入金依存率X、負債比率X、従業員一人当たり利益X、自己資本X及び、これらの企業が現時点において経営破綻状態となったか否かについて(経営破綻状態となった場合はP=1、経営破綻状態とならなかった場合はP=0)を式(4)(5)に代入することにより行われる。
Figure 0004879111
Z=a+a1+a+a+a+a+a・・・(5)
ここで、aからaは、各項目の係数である。上述の通りサンプル企業の財務情報を代入することで、係数aからaを未知数とする方程式がサンプル企業の数だけ得られ、それら方程式を連立させて係数aからaの解が求められる。なお、係数の数よりもサンプル企業の数の方が多いので解は厳密には求まらない。そこで、例えば、サンプル企業jの財務情報をxj,i、Pの値をP、サンプル企業の数をMとして、
Figure 0004879111
を最小とするa〜aの値を求める。
なお、関数P(z)は、式(3)に限定されるものではなく、z→+∞でP=1に漸近し、z→−∞でP=0に漸近するような関数であればよい。
また、倒産確率算出に用いる財務情報の項目として、総資産利益率X、自己資本比率X、純借入金依存率X、負債比率X、従業員一人当たり利益X、自己資本Xを用いた場合の例を示したが、これら以外の財務情報に係る項目を含めてもよく、試行錯誤により、より多くのサンプルに適合するモデルとなるよう改良することができる。
ところで、業種が異なれば一般的な財務状況の特徴も異なるので、倒産確率推計モデルは、業種別に作成してもよい。また、証券取引所に株式を上場している企業とそうでない企業とでは財務内容の特徴は大きく異なるので、倒産確率推計モデルは、上場・非上場に分けて作成してもよい。さらに、東京証券取引所第1部、第2部若しくはマザーズ、大阪証券取引所第1部、第2部若しくはヘラクレス、JASDAQ、又はニューヨーク証券取引所等、上場している証券市場毎に分類してもよい。
なお、上記のようにモデル記憶部33において倒産確率推計モデルが所定の区分毎に分類して記憶されている場合、分類判定部24は、リース物件利用予定者がどの区分に属するかを判定し、倒産確率算出部25は、分類判定部24において判定されたリース物件利用予定者が属する区分についての倒産確率推計モデルを用いて、当該リース物件利用予定者が第1の所定期間において経営破綻状態となる確率を算出する。
倒産確率算出部25は、財務情報取得部21において取得した該リース物件利用予定者の財務情報に含まれる各項目を、モデル記憶部33において記憶された倒産確率推計モデル(具体的には、式(4)、式(5))に代入することで、リース物件利用予定者が第1の所定期間(例えば、1年間)において経営破綻状態となる確率Pを算出する。
格付データ記憶部34は、予め作成された格付データを記憶する。格付データとは、図5に例示するように、経営破綻状態となる確率の範囲と、その確率に対応する格付(格付の高い順に、A〜Lとする)を示すデータ表である。
格付決定部26は、倒産確率算出部25において算出された該リース物件利用予定者が第1の所定期間において経営破綻状態となる確率に基づき、格付データ記憶部34に記憶された格付データを参照して、該リース物件利用予定者の格付を決定する。例えば、格付決定部26で算出された確率が、0.00002であれば、格付はBとなる。
信用データ記憶部35は、予め作成された信用データを記憶する。信用データとは、図6に例示するように、ある期にある格付を付与されたある企業が、その次の期において各格付を付与される確率を示す信用データである。例えば、図4において、今期の格付がCである企業は、次期の格付がAとなる確率は1.8%、Bとなる確率は12.1%、Cとなる確率は70.8%、Dとなる確率は10.8%、Eとなる確率は2.5%、Fとなる確率は1.4%、Gとなる確率は0.6%であり、経営破綻状態となる確率は0%である。
貸倒リスク算出部27は、格付決定部26において決定された格付と、信用データ記憶部35において記憶された信用データとに基づいて、第1の所定期間(例えば、1年間)よりも長い第2の所定期間(例えば、リース契約期間であって8年間)において該リース物件利用予定者が経営破綻状態となる確率を算出する。すなわち、該リース物件利用予定者の第1期における格付に基づいて、第2期において各格付が付与される確率を求め、さらに第2期における各格付の確率に基づいて第3期に付与される各格付の確率を求める。具体的には、図4に示された信用データを行列Rで表すと、現在の格付yと1年経過後の格付yと2年経過後の格付yの関係は、式(6)、式(7)、式(8)の通りである。
=R・y ・・・(6)
=R・y ・・・(7)
=R・y ・・・(8)
なお、現在の格付yは、該当する格付に相当する要素の値を1とし、それ以外の要素を0とするベクトルで表すことができる。例えば、ベクトルyの各要素が、上から順に格付A、B、Cというように格付を表すとすると、図4に示された信用データに基づく現在の格付がBの場合は、
Figure 0004879111
と表せる。
さらに、このような計算をN年後まで繰り返すことにより、N年後に各格付が付与される確率を求める。具体的には、現在の格付yとN年経過後の格付yの関係は、式(9)の通りとなり、この式(9)を用いてyが求められる。
=R・y ・・・(9)
式(9)により、第2の所定期間の終了時である第N期において付与されうる格付とそれぞれの格付を付与されうる確率又は経営破綻状態となる確率を求める。
例えば、図7は第1期の格付がAであった場合に、第2期及び第3期において付与されうる格付とその確率を示す図であるが、同図に示すように、第1期において格付がAであった場合、信用データに基づくと、第2期における格付がAとなる確率(A)は95.8%、Bとなる確率(B)は3.1%、Cとなる確率(C)は1.1%である。さらに、第3期における格付がA、B、C、D、E、F、Gとなる確率は、それぞれ次のようにして求められる。
=A×95.8%+B×15.4%+C×1.8%=92.3%
=A×3.1%+B×68.1%+C×12.1%=5.2%
=A×1.1%+B×11.6%+C×70.8%=2.2%
=B×2.6%+C×10.8%=0.2%
=B×1.5%+C×2.5%=0.07%
=B×0.8%+C×1.4%=0.04%
=C×0.6%=0.007%
信用リスク取得部41は、貸倒リスク算出部27が算出した信用リスクを取得する。
以上の通り、本実施形態のリース料率算出システム1によれば、リース先企業の倒産等の信用リスクを考慮に入れたリース料率を算出することができる。すなわち、信用リスクによりリース先企業からリース料を受取れない状況が発生する確率を考慮し、受取りが期待できるリース料収入に基づいて収益性を算出し、もって妥当なリース料率を算出することができる。
また、信用リスク算出部100によれば、リース先企業の財務情報からリース事業に係る信用リスクを包括的かつ定量的に把握することができ、この結果をリース料率算出システム1において活用すれば、妥当なリース料率を算出することができる。
なお、以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
本発明の一実施形態であるリース料率算出システム1のハードウェア構成図である。 本発明の一実施形態であるリース料率算出システム1のブロック構成図である。 あるリース契約について名目金利1%から12%の各値に対応する内部収益率の算出結果一覧である。 信用リスク算出部100のブロック構成図である。 倒産確率の推計結果と格付との対応関係を示すデータ表である。 ある期にある格付を付されたある企業が、その次の期においてある格付を付される確率を示す信用データである。 第1期の格付がAであった場合に、第2期及び第3期において付与されうる格付とその確率を示す図である。
符号の説明
1 倒産確率算出システム
10 CPU 11 メモリ
12 記憶装置 13 記録媒体読取装置
14 通信インターフェイス 15 入力装置
16 出力装置 17 記録媒体
21 財務情報取得部 22 欠損項目処理部
23 異常値処理部 24 分類判定部
25 倒産確率算出部 26 格付決定部
27 貸倒リスク算出部 31 一般値記憶部
32 上下限値記憶部 33 モデル記憶部
34 格付データ記憶部 35 信用データ記憶部
41 信用リスク取得部 42 名目金利取得部
43 リース元本取得部 44 名目リース料算出部
45 実質リース料算出部 46 転売収入取得部
47 減価償却方法取得部 48 減価償却算出部
49 残存価額算出部 50 固定資産税等算出部
51 帳簿除却損取得部 52 実費除却損取得部
53 諸経費取得部 54 債務残高算出部
55 支払金利取得部 56 支払利息算出部
57 経常利益算出部 58 法人税算出部
59 キャッシュフロー算出部 60 内部収益率算出部
61 収益目標取得部 62 上下限金利決定部
63 リース料率換算部 64 表示部
100 信用リスク算出部

Claims (7)

  1. あるリース物件に係るリースサービス提供にあたって、前記リースサービスの利用予定者が前記リースサービスに係るリース契約期間中にリース料金支払い不能に陥るリスクを折込んだ上で前記リースサービスに係るリース料を算出するリース料率算出システムであって、
    前記リースサービス利用予定者が前記リースサービスに係るリース契約期間中の各会計年度にリース料金支払い不能に陥るリスクである信用リスクを取得する信用リスク取得部と、
    各会計年度における信用リスクを折込んでいない複数の名目上のリース料率に対応する名目金利を取得する名目金利取得部と、
    前記名目金利取得部が取得した名目金利と前記リース元本取得部が取得した前記リース物件の取得価額とに基づいて、各会計年度における名目上のリース料を算出する名目リース料算出部と、
    前記信用リスク取得部が取得した信用リスクと前記名目リース料算出部が算出した名目リース料とに基づいて、各会計年度における信用リスクを折込んだ実質のリース料を算出する実質リース料算出部と、
    前記リース物件の取得価額を取得するリース元本取得部と、
    各会計年度における前記リースサービスに係る経費及び税金の金額を取得し、その金額と前記実質リース料算出部が算出した実質リース料とに基づいて、各会計年度における前記リースサービスに係るキャッシュフローを算出するキャッシュフロー算出部と、
    前記リース元本取得部が取得した前記リース物件の取得価額と前記キャッシュフロー算出部が算出した前記リースサービスに係るキャッシュフローに基づいて、前記名目金利取得部が取得した複数の名目金利に対応する前記リースサービスの内部収益率を算出する内部収益率算出部と、
    前記リースサービスに係る内部収益率の目標値を取得する収益目標取得部と、
    前記内部収益率算出部が算出した複数の内部収益率のうち前記収益目標取得部が取得した目標の上限値と下限値の範囲にある最小及び最大の内部収益率にそれぞれ対応する名目金利を決定する上下限金利決定部と、
    前記上下限金利決定部が決定した名目金利の上限値と下限値を対応するリース料率に換算するリース料率換算部と、
    前記リースサービス利用予定者についての財務情報を取得する財務情報取得部と、
    企業の財務情報と第1の所定期間において経営破綻状態となる確率との対応関係を示す倒産確率推計モデルを記憶するモデル記憶部と、
    前記財務情報取得部が取得した財務情報と、前記モデル記憶部において記憶された倒産確率推計モデルとに基づいて、前記リースサービス利用予定者が第1の所定期間において経営破綻状態に陥る確率を算出する倒産確率算出部と、
    ある時点における格付とその時点から前記第1の所定期間のうちに企業が経営破綻状態となる確率との対応関係を示す格付データを記憶する格付データ記憶部と、
    前記格付データを参照して、前記倒産確率算出部において算出された確率に対応する格付を、前記リースサービス利用予定者の格付として決定する格付決定部と、
    ある期にある格付を付されたある企業が、その次の期において各格付が付与される確率及び経営破綻する確率を示す信用データを記憶する信用データ記憶部と、
    前記格付決定部において決定された格付から前記信用データ記憶部に記憶された信用データを参照して次の期において各格付が付与される確率及び経営破綻する確率を求め、更に、この求めた確率から前記信用データを参照してその次の期において各格付が付与される確率及び経営破綻する確率を求めるという処理を繰り返すことにより、前記第1の所定期間よりも長い第2の所定期間内に前記リースサービス利用予定者が経営破綻状態となる確率を算出する貸倒リスク算出部と、
    を備え、
    前記信用リスク取得部は、前記貸倒リスク算出部が算出した経営破綻状態となる確率を信用リスクとして取得することを特徴とするリース料率算出システム。
  2. 請求項1に記載のリース料率算出システムであって、
    前記リース元本取得部が取得した前記リース物件の取得価額に基づいて、各会計年度における減価償却費を算出する減価償却算出部と、
    前記リース元本取得部が取得した前記リース物件の取得価額と前記減価償却算出部が算出した減価償却費に基づいて、各会計年度における前記リース物件の残存価額を算出する残存価額算出部と、
    前記残存価額算出部が算出した残存価額に基づいて、各会計年度における前記リース物件に対する資産課税額及び保険料を算出する固定資産税等算出部と、
    各会計年度における前記リース物件の維持管理のための諸経費を取得する諸経費取得部と、
    前記リース元本取得部が取得した前記リース物件の取得価額に基づいて、各会計年度における前記リース物件取得のための借入資金残高を算出する債務残高算出部と、
    各会計年度における前記リース物件を購入するための調達資金の金利を取得する支払金利取得部と、
    前記債務残高算出部が算出した調達資金借入残高と前記支払金利取得部が取得した金利とに基づいて、各会計年度における前記リース物件を購入するための調達資金に対する支払利息を算出する支払利息算出部と、
    前記実質リース料算出部が算出した実質リース料と前記減価償却算出部が算出した減価償却費と前記固定資産税等算出部が算出した納税額と前記諸経費取得部が取得した諸経費と支払利息算出部が算出した支払利息とに基づいて、各会計年度における経常利益を算出する経常利益算出部と、
    前記経常利益算出部が算出した経常利益に基づいて、各会計年度における前記リースサービスに係る法人税の納税額を算出する法人税算出部と、
    を備え、
    前記キャッシュフロー算出部は、前記実質リース料算出部が算出した実質リース料と前記減価償却算出部が算出した減価償却費と前記固定資産税等算出部が算出した納税額と前記諸経費取得部が取得した諸経費と支払利息算出部が算出した支払利息と前記法人税算出部が算出した法人税とに基づいて、各会計年度における前記リースサービスに係るキャッシュフローを算出することを特徴とするリース料率算出システム。
  3. 請求項2に記載のリース料率算出システムであって、
    減価償却の処理方法を取得する減価償却処理方法取得部を備え
    前記減価償却算出部は、前記リース元本取得部が取得した前記リース物件の取得価額と前記減価償却処理方法取得部が取得した減価償却処理方法とに基づいて、各会計年度における減価償却費を算出することを特徴とするリース料率算出システム。
  4. 請求項2又は3に記載のリース料率算出システムであって、
    前記リース物件を前記リース契約期間満了後に売却する場合の価額を取得する転売収入取得部を備え、
    前記経常利益算出部は、前記転売収入取得部が取得した売却価額にも基づいて、各会計年度における経常利益を算出し、
    前記キャッシュフロー算出部は、前記転売収入取得部が取得した売却価額にも基づいて、各会計年度における前記リースサービスに係るキャッシュフローを算出することを特徴とするリース料率算出システム。
  5. 請求項2又は3に記載のリース料率算出システムであって、
    前記リース物件を前記リース契約期間満了後に処分する場合の残存価額を取得する帳簿除却損取得部と、
    前記リース物件を前記リース契約期間満了後に処分する場合の処分費用を取得する実費除却損取得部と、
    を備え、
    前記経常利益算出部は、前記帳簿除却損取得部が取得した残存価額及び前記実費除却損取得部が取得した処分費用にも基づいて、各会計年度における経常利益を算出し、
    前記キャッシュフロー算出部は、前記実費除却損取得部が取得した処分費用にも基づいて、各会計年度における前記リースサービスに係るキャッシュフローを算出することを特徴とするリース料率算出システム。
  6. あるリース物件に係るリースサービス提供にあたって、前記リースサービスの利用予定者が前記リースサービスに係るリース契約期間中にリース料金支払い不能に陥るリスクを折込んだ上で前記リースサービスに係るリース料を算出するリース料率算出方法であって、
    企業の財務情報と第1の所定期間において経営破綻状態となる確率との対応関係を示す倒産確率推計モデルを記憶するモデル記憶部と、ある時点における格付とその時点から前記第1の所定期間のうちに企業が経営破綻状態となる確率との対応関係を示す格付データを記憶する格付データ記憶部と、ある期にある格付を付されたある企業が、その次の期において各格付が付与される確率及び経営破綻する確率を示す信用データを記憶する信用データ記憶部と、を参照可能なコンピュータが、
    前記リースサービス利用予定者が前記リースサービスに係るリース契約期間中の各会計年度にリース料金支払い不能に陥るリスクである信用リスクを取得するステップと、
    各会計年度における信用リスクを折込んでいない複数の名目上のリース料率に対応する名目金利を取得するステップと、
    前記取得した名目金利と前記取得した前記リース物件の取得価額とに基づいて、各会計年度における名目上のリース料を算出するステップと、
    前記取得した信用リスクと前記算出した名目リース料とに基づいて、各会計年度における信用リスクを折込んだ実質のリース料を算出するステップと、
    前記リース物件の取得価額を取得するステップと、
    各会計年度における前記リースサービスに係る経費及び税金の金額を取得し、その金額と前記算出した実質リース料とに基づいて、各会計年度における前記リースサービスに係るキャッシュフローを算出するステップと、
    前記取得した前記リース物件の取得価額と前記算出した前記リースサービスに係るキャッシュフローに基づいて、前記取得した複数の名目金利に対応する前記リースサービスの内部収益率を算出するステップと、
    前記リースサービスに係る内部収益率の目標値を取得するステップと、
    前記算出した複数の内部収益率のうち前記取得した目標の上限値と下限値の範囲にある最小の内部収益率に対応する名目金利を決定し、前記算出した複数の内部収益率のうち前記取得した目標の上限値と下限値の範囲にある最大の内部収益率に対応する名目金利を決定するステップと、
    前記名目金利の上限値と下限値を対応するリース料率に換算するステップと、
    前記リースサービス利用予定者についての財務情報を取得するステップと、
    前記取得した財務情報と、前記モデル記憶部に記憶された倒産確率推計モデルとに基づいて、前記リースサービス利用予定者が第1の所定期間において経営破綻状態に陥る確率を算出するステップと、
    前記格付データ記憶部に記憶された格付データを参照して、前記倒産確率算出部において算出された確率に対応する格付を、前記リースサービス利用予定者の格付として決定するステップと、
    前記決定された格付から前記信用データ記憶部に記憶された信用データを参照して次の期において各格付が付与される確率及び経営破綻する確率を求め、更に、この求めた確率から前記信用データを参照してその次の期において各格付が付与される確率及び経営破綻する確率を求めるという処理を繰り返すことにより、前記第1の所定期間よりも長い第2の所定期間内に前記リースサービス利用予定者が経営破綻状態となる確率を算出するステップと、
    を含み、
    前記信用リスクを取得するステップでは、前記算出した経営破綻状態となる確率を信用リスクとして取得することを特徴とするリース料率算出方法。
  7. あるリース物件に係るリースサービス提供にあたって、前記リースサービスの利用予定者が前記リースサービスに係るリース契約期間中にリース料金支払い不能に陥るリスクを折込んだ上で前記リースサービスに係るリース料を算出するリース料率算出プログラムであって、
    企業の財務情報と第1の所定期間において経営破綻状態となる確率との対応関係を示す倒産確率推計モデルを記憶するモデル記憶部と、ある時点における格付とその時点から前記第1の所定期間のうちに企業が経営破綻状態となる確率との対応関係を示す格付データを記憶する格付データ記憶部と、ある期にある格付を付されたある企業が、その次の期において各格付が付与される確率及び経営破綻する確率を示す信用データを記憶する信用データ記憶部と、を参照可能なコンピュータに、
    前記リースサービス利用予定者が前記リースサービスに係るリース契約期間中の各会計年度にリース料金支払い不能に陥るリスクである信用リスクを取得するステップと、
    各会計年度における信用リスクを折込んでいない複数の名目上のリース料率に対応する名目金利を取得するステップと、
    前記取得した名目金利と前記取得した前記リース物件の取得価額とに基づいて、各会計年度における名目上のリース料を算出するステップと、
    前記取得した信用リスクと前記算出した名目リース料とに基づいて、各会計年度における信用リスクを折込んだ実質のリース料を算出するステップと、
    前記リース物件の取得価額を取得するステップと、
    各会計年度における前記リースサービスに係る経費及び税金の金額を取得し、その金額と前記算出した実質リース料とに基づいて、各会計年度における前記リースサービスに係るキャッシュフローを算出するステップと、
    前記取得した前記リース物件の取得価額と前記算出した前記リースサービスに係るキャッシュフローに基づいて、前記取得した複数の名目金利に対応する前記リースサービスの内部収益率を算出するステップと、
    前記リースサービスに係る内部収益率の目標値を取得するステップと、
    前記算出した複数の内部収益率のうち前記取得した目標の上限値と下限値の範囲にある最小の内部収益率に対応する名目金利を決定し、前記算出した複数の内部収益率のうち前記取得した目標の上限値と下限値の範囲にある最大の内部収益率に対応する名目金利を決定するステップと、
    前記名目金利の上限値と下限値を対応するリース料率に換算するステップと、
    前記リースサービス利用予定者についての財務情報を取得するステップと、
    前記取得した財務情報と、前記モデル記憶部に記憶された倒産確率推計モデルとに基づいて、前記リースサービス利用予定者が第1の所定期間において経営破綻状態に陥る確率を算出するステップと、
    前記格付データ記憶部に記憶された格付データを参照して、前記倒産確率算出部において算出された確率に対応する格付を、前記リースサービス利用予定者の格付として決定するステップと、
    前記決定された格付から前記信用データ記憶部に記憶された信用データを参照して次の期において各格付が付与される確率及び経営破綻する確率を求め、更に、この求めた確率から前記信用データを参照してその次の期において各格付が付与される確率及び経営破綻する確率を求めるという処理を繰り返すことにより、前記第1の所定期間よりも長い第2の所定期間内に前記リースサービス利用予定者が経営破綻状態となる確率を算出するステップと、
    を実行させ、
    前記信用リスクを取得するステップでは、前記算出した経営破綻状態となる確率を信用リスクとして取得することを特徴とするリース料率算出プログラム。
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