本発明の実施例を以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体(図示略)と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉と、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「リプレイ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図3参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
また、前面扉には、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施例では後述の通常遊技状態、リプレイタイム(以下RTと呼ぶ)及び小役ゲームにおいては3、後述のレギュラーボーナスにおいては1)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが設けられている。
また、前面扉には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉には、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉の内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体内部に設けられた後述のホッパータンク(図示略)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31が設けられている。
筐体内部には、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33からなるリールユニット(図示略)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク(図示略)、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34、ホッパーモータ34の駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ35、電源ボックス(図示略)が設けられている。
電源ボックスの前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、本実施例では、規定数の賭数として後述する通常遊技状態、RT及びビッグボーナス中の小役ゲームにおいては3枚が定められており、後述するレギュラーボーナス中においては、1枚が定められている。尚、遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に予め定められた図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板100が設けられており、遊技制御基板40によって遊技の進行が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板100によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板100には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板100には、前述したホッパーモータ34、払出センサ35、打止スイッチ36、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、リールセンサ33が接続されているとともに、電源基板100を介して前述した払出センサ35、打止スイッチ36、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED10、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板100を介して前述したホッパーモータ34が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、CPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施例では0〜65535)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板100を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはCPU41aからの初期化命令が入力されないときにCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
CPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、CPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、CPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メイン制御部41は、信号入力端子DATAを備えており、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がこれら信号入力端子DATAを介して入力ポートに入力される。これら信号入力端子DATAの入力状態は、CPU41aにより監視されており、CPU41aは、信号入力端子DATAの入力状態、すなわち各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、CPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、割込1〜4の4種類の割込を実行可能であり、各割込毎にカウンタモード(信号入力端子DATAとは別個に設けられたトリガー端子CLK/TRGからの信号入力に応じて外部割込を発生させる割込モード)とタイマモード(CPU41aのクロック入力数に応じて内部割込を発生させる割込モード)のいずれかを選択して設定できるようになっている。
本実施例では、割込1〜4のうち、割込2がカウンタモードに設定され、割込3がタイマモードに設定され、割込1、4は未使用とされている。トリガー端子CLK/TRGは、前述した電断検出回路48と接続されており、CPU41aは電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて割込2を発生させて後述する電断割込処理を実行する。また、CPU41aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込3を発生させて後述するタイマ割込処理を実行する。また、割込1、4は、未使用に設定されているが、ノイズ等によって割込1、4が発生することがあり得る。このため、CPU41aは、割込1、4が発生した場合に、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、割込2、3、1、4の順番で優先して実行する割込が設定されている。すなわち割込2とその他の割込が同時に発生した場合には、割込2を優先して実行し、割込3と割込1または4が同時に発生した場合には、割込3を優先して実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の開始時に、レジスタに格納されている使用中のデータをRAM41cに設けられた後述のスタック領域に一時的に退避させるとともに、当該割込処理の終了時にスタック領域に退避させたデータをレジスタに復帰させるようになっている。
RAM41cには、DRAM(Dynamic RAM)が使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要となる。CPU41aには、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタ41R(図33参照)が設けられている。リフレッシュレジスタ41Rは、8ビットからなり、そのうちの下位7ビットが、CPU41aがROM41bから命令をフェッチする度に自動的にインクリメントされるもので、その値の更新は、1命令の実行時間毎に行われる。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU41aによりリフレッシュ動作が行われてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施例では、その範囲として0〜65535が定められている。CPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用するが、その詳細については詳しく説明する。また、CPU41aは、前述のタイマ割込処理により、RAM41cの特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
CPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉に配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うランプ駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはCPU91aからの初期化命令が入力されないときにCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、その他の回路等、が搭載されており、CPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
CPU91aは、メイン制御部41のCPU41aと同様に、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子(図示略)は、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、CPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、CPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、CPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU91aは、CPU41aとは異なり、ストローブ信号(INT)の入力に基づいて割込が発生した場合には、他の割込に基づく割込処理の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU91aによりリフレッシュ動作が行われてRAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。以下、設定値の変更操作について説明する。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6から更に操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、遊技の進行が可能な状態に移行する。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41のCPU41aが電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理を実行する。電断割込処理では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、メイン制御部41のRAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、CPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施例では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス、ビッグボーナス中の小役ゲーム、通常遊技状態、RTがあり、このうちレギュラーボーナスに対応する賭数の規定数として1が定められており、小役ゲーム、通常遊技状態及びRTに対応する賭数の規定数として3が定められている。このため、遊技状態がレギュラーボーナスにあるときには、賭数として1が設定されるとゲームを開始させることが可能となり、遊技状態が小役ゲーム、通常遊技状態またはRTにあるときには、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されるようになっており、遊技状態に応じた規定数が1であれば、賭数として1が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化され、遊技状態に応じた規定数が3であれば、賭数として3が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(以下、有効ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。また、本実施例では、内部抽選により、入賞となる役に加えて、いずれの役の入賞も許容されないハズレについての抽選も行われるようになっており、ハズレが当選した場合には、ハズレの当選フラグが設定されるようになっている。また、ハズレは、ハズレ(1)、ハズレ(2)の2種類に分類されており、内部抽選では、いずれの役の入賞も当選しない場合に、ハズレの種類が決定されるようになっており、ハズレの当選フラグから、決定されたハズレの種類を特定できるようになっている。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役、再遊技役及びハズレの当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、そのゲームの終了時にクリアされるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役が揃うまで有効とされ、許容された役が揃ったゲームにおいてクリアされる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役を揃えることができなかった場合にも、その当選フラグはクリアされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。もっとも、後に説明するように特別役のうちJACINの組み合わせは、当選したゲームに必ず揃うこととなるので、次のゲームへ持ち越されることはなく、それ以外の特別役の当選フラグのみ、当該フラグにより許容される役が揃わなかった場合に、次のゲームへ持ち越されることとなる。
図4(a)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、メイン制御部41のROM41bに予め格納され、内部抽選において当選と判定される役を判断するために用いられるものであるが、遊技状態別当選役テーブルの登録内容は、遊技状態に応じて定められた役を示すものとなる。このスロットマシン1における役としては、小役としてJAC、チェリー、ベルが、再遊技役としてリプレイ、特別役としてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、JACINが定められている。また、図中のビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーは、一度の内部抽選において特別役であるビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と小役であるチェリーが同時に当選と判定される役を示すものである。
レギュラーボーナスの遊技状態では、小役であるJAC、チェリー及びベルが、入賞となる役として定められており、レギュラーボーナスにおける内部抽選で抽選の対象とされる。ビッグボーナスの後述する小役ゲームでは、小役であるチェリー及びベル、特別役であるレギュラーボーナス(2)及びJACINが入賞となる役として定められており、小役ゲームにおける内部抽選で抽選の対象とされる。通常遊技状態では、小役であるチェリー及びベル、再遊技役であるリプレイ、特別役であるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)が入賞となる役として定められており、通常遊技状態における内部抽選で抽選の対象とされる。RTでは、小役であるチェリー及びベル、再遊技役であるリプレイ、特別役であるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)が入賞となる役として定められており、RTにおける内部抽選で抽選の対象とされる。更に、いずれの遊技状態においても、これら入賞となる役に加えてハズレ(1)及びハズレ(2)が抽選対象となる役として定められている。
尚、本実施例では、レギュラーボーナスの遊技状態において、チェリー及びベルに加えてJACが入賞となる小役として定められているが、レギュラーボーナスの遊技状態においても、小役ゲームや通常遊技状態と同様に、チェリー及びベルのみを入賞となる小役として定めるようにしても良い。
JACは、レギュラーボーナスにおいて有効ラインに「リプレイ−リプレイ−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、レギュラーボーナス以外の遊技状態では、この組み合わせが揃ったとしてもJAC入賞とならない。チェリーは、いずれの遊技状態においても左のリール2Lについて有効ラインのいずれかに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となる。ベルは、いずれの遊技状態においても有効ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。これらの小役が入賞したときのメダルの払い出しについては後述する。
リプレイは、通常遊技状態及びRTにおいて有効ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、レギュラーボーナスやビッグボーナス(小役ゲーム及びレギュラーボーナス)では、この組み合わせが揃ったとしても入賞とならない。リプレイが入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数(レギュラーボーナスではリプレイ入賞しないので必ず3)に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
ビッグボーナスは、通常遊技状態及びRTにおいて有効ラインのいずれかに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせ、または「7−7−7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス入賞すると、遊技状態が通常遊技状態またはRTからビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、小役ゲームと称されるゲームを行うことができる。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したメダルの総数が466枚に達したときに終了する。
更に、「7−7−7」によるビッグボーナスの終了後は、通常遊技状態に移行するのに対して、「BAR−BAR−BAR」によるビッグボーナスの終了後には、特別役及び小役の抽選確率は通常遊技状態と同一であるが、リプレイの当選確率が高確率となるリプレイタイム(RT)に移行する。遊技状態がRTにある間は、RT中フラグがRAM41cに設定される。そして、RTは、いずれのボーナスも当選せずに規定ゲーム数(本実施例では、100ゲーム)に到達するか、規定ゲーム数に到達する前にいずれかのボーナスに当選することで終了する。
尚、「BAR−BAR−BAR」によるビッグボーナス及び「7−7−7」によるビッグボーナスを区別する必要がある場合には、それぞれビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)と呼ぶものとする。
レギュラーボーナスは、小役ゲーム、通常遊技状態及びRTにおいて有効ラインのいずれかに「7−7−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が小役ゲーム、通常遊技状態またはRTからレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。特に、小役ゲームにおいてレギュラーボーナス入賞すると、ビッグボーナス中にレギュラーボーナスが提供されることとなり、ビッグボーナス中フラグに併せてレギュラーボーナス中フラグもRAM41cに設定される。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したメダルの総数が466枚に達したときは、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。
尚、通常遊技状態の「7−7−BAR」によるレギュラーボーナス、ビッグボーナスにおける小役ゲームの「7−7−BAR」によるレギュラーボーナスを区別する必要がある場合には、それぞれレギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)と呼ぶものとする。また、前述したビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)及びレギュラーボーナス(2)をまてめて、単に「ボーナス」と呼ぶ場合があるものとする。
JACINは、小役ゲームにおいて有効ラインのいずれかに「ベル−ベル−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、小役ゲーム以外の遊技状態では、この組み合わせが揃ったとしてもJACIN入賞とならない。JACIN入賞すると、ビッグボーナス中に前述したレギュラーボーナスが提供されることとなり、ビッグボーナス中フラグに併せてレギュラーボーナス中フラグもメイン制御部41のRAM41cに設定される。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したメダルの総数が466枚に達したときは、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否か、及びいずれの役の入賞も許容されない場合、すなわちハズレの場合に、その種類がハズレ(1)であるかハズレ(2)であるかを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、後述するように内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役及びハズレについて、取得した内部抽選用の乱数と、遊技者が設定した賭数と、設定値に応じて定められた各役及びハズレの判定値数に応じて行われる。本実施例においては、各役の判定値数から、小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて小役と特別役とが同時に当選することがあり得る。
遊技状態に応じた役の参照は、図4(a)に示した遊技状態別当選役テーブルに基づいて行われる。
遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)にあるときには、遊技状態別当選役テーブルを参照し、JAC、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出され、遊技状態がビッグボーナス中の小役ゲームにあるときには、チェリー、ベル、レギュラーボーナス(2)、JACINが内部抽選の対象役として順に読み出される。もっとも、前回以前のゲームでレギュラーボーナス当選フラグ(2)が設定され、当該フラグに基づく入賞が発生しないで持ち越されているときには、レギュラーボーナス(2)及びJACINは、内部抽選の対象役とならない。
通常遊技状態及びRTにあるときには、チェリー、ベル、リプレイ、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、レギュラーボーナス(1)が内部抽選の対象役として順に読み出される。もっとも、前回以前のゲームでレギュラーボーナス(1)、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)の当選フラグが設定され、当該フラグに基づく入賞が発生しないで持ち越されているときには、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、レギュラーボーナス(1)は、内部抽選の対象役となることはない。
内部抽選では、内部抽選の対象役について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがメイン制御部41のRAM41cに設定される。また、遊技状態に応じた内部抽選の対象役として定められた全ての役について当選と判定されなかった場合に、ハズレ(1)について定められた判定値数を、更に内部抽選用の乱数に加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、ハズレ(1)に当選したものと判定され、ハズレ(1)の当選フラグがメイン制御部41のRAM41cに設定される。また、ハズレ(1)についても当選と判定されなかった場合には、ハズレ(2)に当選したものと判定され、ハズレ(2)の当選フラグがメイン制御部41のRAM41cに設定される。各役及びハズレの判定値数は、メイン制御部41のROMに予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。
図4(b)は、役別テーブルの例を示す図である。判定値数は、その値が256以上のものとなるものもあり、1バイト分では記憶できないので、判定値数毎に2バイト分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。
判定値数は、遊技者が設定する賭数(BET)、及び通常遊技状態、RTにおいて対象となるか否か(RTフラグ=0:RT及び通常遊技状態の双方で対象外、RTフラグ=1:RT及び通常遊技状態の双方で対象、RTフラグ=2:通常遊技状態で対象、RTフラグ=3:RTで対象)に対応して登録されている。同一の役またはハズレであっても、賭数に応じて当選確率が異なっていたり、同一の役またはハズレであり、かつ賭数が同一であっても、通常遊技状態であるか、RTであるかに応じて当選確率が異なっている場合があるからである。また、それぞれの判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
役別テーブルには、図4(b)に示すように、JAC、チェリー、ベル、リプレイ、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、JACIN、ハズレ(1)の判定値数の格納アドレスが登録されている。尚、ハズレ(2)は、前述のように遊技状態に応じた内部抽選の対象役として定められた全ての役について当選と判定されず、ハズレ(1)についても当選と判定されなかった場合に、当選と判定されるため、ハズレ(2)の判定値数の格納アドレスは登録されていない。
JACは、レギュラーボーナスでのみ内部抽選の対象となる役であり、レギュラーボーナスでの賭数1に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。この役の共通フラグは0であり、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
チェリー及びベルは、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となる役であり、レギュラーボーナスでの賭数1に対応する判定値数の格納アドレスと、通常遊技状態、RTまたは小役ゲームでの賭数3に対応する判定値数の格納アドレスとが登録されている。チェリーについては、共通フラグが1となっており、それぞれの賭数に対応して設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。ベルについては、共通フラグが0となっており、それぞれの賭数に対応して設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
リプレイは、通常遊技状態及びRTにおいて内部抽選の対象となる役であり、通常遊技状態での賭数3及びRTフラグ=2に対応する判定値数の格納アドレスと、RTでの賭数3及びRTフラグ=3に対応する判定値数の格納アドレスと、が登録されている。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)は、通常遊技状態及びRTでのみ内部抽選の対象となる役であり、通常遊技状態及びRTでの賭数3に対応する判定値数の格納アドレスがそれぞれ登録されている。これらの役については、共通フラグの値は0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーは、通常遊技状態及びRTでのみ内部抽選の対象となる役であり、通常遊技状態及びRTでの賭数3に対応する判定値数の格納アドレスがそれぞれ登録されている。これらの役については、共通フラグの値は1となっており、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
レギュラーボーナス(2)及びJACINは、ビッグボーナス中の小役ゲームでのみ内部抽選の対象となる役であり、小役ゲームでの賭数3に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。これらの役については、共通フラグの値は1となっており、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
ハズレ(1)は、全ての遊技状態において内部抽選の対象となり、レギュラーボーナスでの賭数1に対応する判定値数の格納アドレスと、通常遊技状態及び小役ゲームでの賭数3、RTフラグ=2に対応する判定値数の格納アドレスと、RTでの賭数3、RTフラグ3に対応する判定値数の格納アドレスと、が登録されている。これらは全て共通フラグの値が1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
また、役別テーブルには、各役に入賞したときに払い出されるメダルの払出枚数も登録されている。もっとも、入賞したときにメダルの払い出し対象となる役は、小役であるJAC、チェリー及びベルだけである。チェリー及びベルは、賭数が1のとき(レギュラーボーナス)でも3のとき(レギュラーボーナス以外の遊技状態)でも入賞が発生可能であるが、ベルについては、賭数が1であるとき、すなわち遊技状態がレギュラーボーナスにあるときには、それ以外の7枚よりも多い15枚のメダルが払い出されるものとなる。
ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、及びJACINの入賞は、遊技状態の移行を伴うものであり、メダルの払い出し対象とはならない。リプレイでは、メダルの払い出しを伴わないが、次のゲームで賭数の設定に用いるメダルの投入が不要となるので実質的には3枚の払い出しと変わらない。また、当然ながらハズレ(1)についてはメダルの払い出し対象とはならない。
図5は、役別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域を示す図である。この判定値数の記憶領域は、開発用の機種ではメイン制御部41のRAM41cに、量産機種ではメイン制御部41のROM41bに割り当てられたアドレス領域に設けられている。
例えばアドレスADD+68、ADD+70、ADD+84、ADD+86は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、レギュラーボーナス(2)、JACINであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスであり、設定値に関わらずに、それぞれ27、57、85、23500が判定値数として取得される。
アドレスADDは、内部抽選の対象役がJACであって設定値が1のときに参照されるアドレスであり、このときには、ここに格納された値である51477が判定値数として取得される。アドレスADD+2、ADD+4、ADD+6、ADD+8、ADD+10は、それぞれ内部抽選の対象役がJACであって設定値が2〜6のときに参照されるアドレスである。JACについては、アドレスADDとADD+2とADD+4とADD+6、ADD+8とADD+10には、それぞれ同一の値が登録されているので、設定値1〜4、設定値5と設定値6とで、JACの当選確率が同一となる。
アドレスADD+12は、賭数が1のとき、すなわちレギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役がチェリーであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスである。アドレスADD+14は、賭数が3のとき、すなわち通常遊技状態、RTまたは小役ゲームにおいて内部抽選の対象役がチェリーであるときに設定値に関わらず参照されるアドレスである。チェリーについての判定値数は、賭数に応じて互いに異なる値が登録されているので、賭数に応じてチェリーの当選確率が異なることとなる。
アドレスADD+16、ADD+18、ADD+20、ADD+22、ADD+24、ADD+26は、それぞれ賭数が1のとき、すなわちレギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役がベルであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+16とADD+18とADD+20とADD+22、ADD+24とADD+26には、それぞれ同一の値が登録されているので、レギュラーボーナス時においては、設定値1〜4、設定値5と設定値6とで、ベルの当選確率が同一となる。
アドレスADD+28、ADD+30、ADD+32、ADD+34、ADD+36、ADD+38は、それぞれ賭数が3のとき、すなわち通常遊技状態または小役ゲームにおいて内部抽選の対象役がベルであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+28とADD+30とADD+32とADD+34、ADD+36とADD+38には、それぞれ同一の値が登録されているので、通常遊技状態、RTまたは小役ゲームにおいては、設定値1〜4、設定値5と設定値6とで、ベルの当選確率が同一となる。
アドレスADD+40は、通常遊技状態において内部抽選の対象役がリプレイであるときに設定値に関わらず参照されるアドレスであり、アドレスADD+42は、RTにおいて内部抽選の対象役がリプレイであるときに設定値に関わらず参照されるアドレスである。
アドレスADD+44、ADD+46、ADD+48、ADD+50、ADD+52、ADD+54は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+56、ADD+58、ADD+60、ADD+62、ADD+64、ADD+66は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)については、設定値に応じて個別に判定値数が記憶され、しかも異なる判定値数が記憶されているので、設定値に応じてビッグボーナス(1)−B、ビッグボーナス(2)の当選確率が異なることとなる。
アドレスADD+72、ADD+74、ADD+76、ADD+78、ADD+80、ADD+82は、それぞれ内部抽選の対象役がレギュラーボーナス(1)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。レギュラーボーナス(1)については、設定値に応じて個別に判定値数が記憶されているが、同一の判定値数が記憶されているので、いずれの設定値においてもレギュラーボーナス(1)の当選確率は同じとなっている。
アドレスADD+88は、賭数が1のとき、すなわちレギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象がハズレ(1)であるときに設定値に関わらず参照されるアドレスであり、アドレスADD+90は、賭数が3の遊技状態のうち通常遊技状態及び小役ゲームにおいて内部抽選の対象がハズレ(1)であるときに設定値に関わらず参照されるアドレスであり、アドレスADD+92は、賭数が3の遊技状態のうちRTにおいて内部抽選の対象がハズレ(1)であるときに設定値に関わらず参照されるアドレスである。ハズレ(1)については、遊技状態が通常遊技状態及び小役ゲームであるか、RTであるか、に応じて個別に判定値数が記憶されているが、同一の判定値数が記憶されているので、遊技状態が通常遊技状態及び小役ゲームであるか、RTであるか、に関わらずハズレ(1)の当選確率は同じとなっている。
図6(a)(b)、図7(a)(b)は、内部抽選用の乱数の値と各役及びハズレの判定値数と、当選との関係の例を示す図である。図6(a)では通常遊技状態にあるときの、図6(b)ではRTにあるときの、図7(a)では小役ゲームにあるときの、図7(b)ではレギュラーボーナスにあるときの例をそれぞれ示している。図6(a)(b)、図7(a)(b)のいずれも、設定値が6の場合の例を示しており、また、図6(a)(b)では、レギュラーボーナス及びビッグボーナスの当選フラグのいずれも設定されてない場合の例を示している。
例えば、図6(a)に示すように、通常遊技状態では、チェリー、ベル、リプレイ、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、レギュラーボーナス(1)、ハズレ(1)、ハズレ(2)が内部抽選の対象となり、設定値6において、これらのうちハズレ(2)を除くそれぞれの判定値数は、571、13600、8978、54、113、27、57、84、655となる。最初に内部抽選の対象となるチェリーは、判定値数の571を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる64965〜65535が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。
次に内部抽選の対象役となるベルは、チェリーの判定値数571とベルの判定値数13600とを合計した14171を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる51365〜64964が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。同様に、リプレイは、42387〜51364が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(1)は、42333〜42386が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(2)は、42220〜42332が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(1)+チェリーは、42193〜42219が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(2)+チェリーは、42136〜42192が内部抽選用の乱数として取得されたときに、レギュラーボーナス(1)は、42052〜42135が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ハズレ(1)は、41379〜42051が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ハズレ(2)は、0〜41396が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。
これらの判定値数に基づいて算出される各役及びハズレのおおよその当選確率は、チェリー、ベル、リプレイ、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、レギュラーボーナス(1)、ハズレ(1)、ハズレ(2)のそれぞれについて、1/114.77、1/4.82、1/7.30、1/1213.63、1/579.96、1/2427.26、1/1149.75、1/780.19、1/100.06、1/1.58となる。
尚、通常遊技状態において、既にレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグのいずれかが設定されている場合、すなわちこれら当選フラグが前回以前のゲームにて設定され、持ち越されている場合には、チェリー、ベル、リプレイ、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ハズレ(1)、ハズレ(2)のみが抽選の対象とされ、更にビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーの当選が判定された場合には、チェリーのみが当選したと判定されるようになっている。このため、レギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグの持越中のゲームにおいては、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーの当選が判定される判定値の範囲分、チェリーの当選が判定される判定値の範囲が広くなり、その分チェリーの当選確率が高まるとともに、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)の当選が判定される判定値の範囲分、ハズレ(2)の当選が判定される判定値の範囲が広くなり、その分ハズレ(2)の当選確率が高まることとなる。
また、図6(b)に示すように、RTでは、チェリー、ベル、リプレイ、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、レギュラーボーナス(1)、ハズレ(1)、ハズレ(2)が内部抽選の対象となり、設定値6においては、これらのうちハズレ(2)を除くそれぞれの判定値数が571、13600、42000、54、113、27、57、84、655となるので、64965〜65535、51365〜64964、9365〜51364、9311〜9364、9198〜9310、9171〜9197、9114〜9170、9030〜9113、8357〜9029、0〜8374が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。また、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/114.77、1/4.82、1/1.56、1/1213.63、1/579.96、1/2427.26、1/1149.75、1/780.19、1/100.06、1/1.58となる。
このようにRTにおいては、通常遊技状態において対象となるもののうち、リプレイの当選が判定される判定値の範囲が通常遊技状態よりも広くなり、その分リプレイの当選確率が通常遊技状態よりも高まるとともに、リプレイの当選が判定される判定値の範囲が広くなる分、ハズレ(2)の当選が判定される判定値の範囲が通常遊技状態よりも狭くなり、その分ハズレ(2)の当選確率が通常遊技状態よりも低くなる。このため、RTでは、内部抽選の対象は通常遊技状態と共通であり、リプレイ及びハズレ(2)以外の当選確率が同一であるが、リプレイの当選確率が通常遊技状態よりも高くなり、その分ハズレ(2)の当選確率が低くなる。
また、本実施例では、通常遊技状態及びRTの内部抽選において、内部抽選用の乱数として取得した値が、チェリーの判定値数により特定される判定値の範囲に含まれている場合には、チェリーが単独で当選したと判定され、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)の判定値数により特定される判定値の範囲に含まれている場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)が単独で当選したと判定され、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーの判定値数により特定される判定値の範囲に含まれている場合には、ビッグボーナス(1)とチェリーの双方、またはビッグボーナス(2)とチェリーの双方が同時に当選したと判定されるようになっている。すなわち小役が単独で当選と判定される場合と、特別役が単独で当選と判定される場合と、小役及び特別役の双方が当選と判定される場合と、がある。
また、図7(a)に示すように、小役ゲームでは、チェリー、ベル、レギュラーボーナス(2)、JACIN、ハズレ(1)、ハズレ(2)が内部抽選の対象となり、これらのうちハズレ(2)を除くそれぞれの判定値数が655、13600、85、23500、655であるので、64881〜65535、51281〜64880、51196〜51280、27696〜51195、27041〜27695、0〜27040が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。また、それぞれの役及びハズレのおおよその当選確率は、1/100.06、1/4.82、1/771.01、1/2.79、1/100.06、1/2.42となる。
また、図7(b)に示すように、レギュラーボーナスでは、JAC、チェリー、ベル、ハズレ(1)、ハズレ(2)が内部抽選の対象役となり、これらのうちハズレ(2)を除くそれぞれの判定値数が51277、656、13601、1であるので、14259〜65535、13603〜14258、2〜13602、1、0が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。また、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/1.28、1/99.90、1/4.82、1/65536、1/65536となる。
次に、当選フラグの設定について、図8を参照して詳しく説明する。当選フラグは、RAM41cに設けられた当選フラグ領域に設定される。当選フラグ領域は、図8に示すように、特別役に関連する当選フラグが設定される上位バイト(以下、特別役当選フラグ領域と呼ぶ)と、小役、再遊技役、ハズレに関連する当選フラグが設定される下位バイト(以下、小役・再遊技役・ハズレ当選フラグ領域と呼ぶ)と、からなる2バイトの領域で構成されている。尚、これら各領域の最下位ビットを第0ビット、最上位ビットを第7ビットと呼ぶものとする。
特別役当選フラグ領域の、第0ビット〜第4ビットは、JACIN、レギュラーボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(1)の当選フラグがそれぞれ設定される領域であり、内部抽選で当選した役に対応するビットに「1」が格納されることにより当該役が当選している旨を示すこととなる。尚、特別役当選フラグ領域の第5ビット〜第7ビットは未使用の領域であり、常に「0」が格納されている。
小役・再遊技役・ハズレ当選フラグ領域の、第0ビット〜第5ビットは、ハズレ(2)、ハズレ(1)、リプレイ、ベル、チェリー、JACの当選フラグがそれぞれ設定される領域であり、内部抽選で当選した役またはハズレに対応するビットに「1」が格納されることにより当該役またはハズレが当選している旨を示すこととなる。尚、小役・再遊技役・ハズレ当選フラグ領域の第6ビット及び第7ビットは未使用の領域であり、常に「0」が格納されている。
図8は、内部抽選の結果(以下、内部当選状態とも呼ぶ)に応じた当選フラグ領域の設定状況の一例を示す図である。
図8に示すように、いずれのボーナスの当選フラグも持ち越されていない状態で内部抽選によりJAC、チェリー、ベル、リプレイのいずれかが当選した場合には、特別役当選フラグ領域の全てのビットに「0」が格納され、小役・再遊技役・ハズレ当選フラグ領域において当選した小役または再遊技役に対応するビットに「1」が格納され、その他のビットに「0」が格納された状態となる。
いずれのボーナスの当選フラグも持ち越されていない状態で内部抽選によりハズレ(1)、ハズレ(2)のいずれかが当選した場合には、特別役当選フラグ領域の全てのビットに「0」が格納され、小役・再遊技役・ハズレ当選フラグ領域において当選したハズレに対応するビットに「1」が格納され、その他のビットに「0」が格納された状態となる。
いずれのボーナスの当選フラグも持ち越されていない状態で内部抽選によりビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、JACINのいずれかが当選した場合(以下、成立ゲームとも呼ぶ)には、特別役当選フラグ領域において当選した特別役に対応するビットに「1」が格納され、その他のビットに「0」が格納され、小役・再遊技役・ハズレ当選フラグ領域の全てのビットに「0」が格納された状態となる。
いずれのボーナスの当選フラグも持ち越されていない状態で内部抽選によりビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーのいずれかが当選した場合(以下、成立ゲームとも呼ぶ)には、特別役当選フラグ領域において当選した特別役に対応するビットに「1」が格納され、その他のビットに「0」が格納され、小役・再遊技役・ハズレ当選フラグ領域においてチェリーに対応するビットに「1」が格納され、その他のビットに「0」が格納された状態となる。
いずれかのボーナスの当選フラグが持ち越されている状態(以下、持越中とも呼ぶ)で内部抽選によりJAC、チェリー、ベル、リプレイのいずれかが当選した場合には、特別役当選フラグ領域において持ち越されている特別役に対応するビットに「1」が格納され、その他のビットに「0」が格納され、小役・再遊技役・ハズレ当選フラグ領域において当選した小役または再遊技役に対応するビットに「1」が格納され、その他のビットに「0」が格納された状態となる。
いずれかのボーナスの当選フラグが持ち越されている状態で内部抽選によりハズレ(1)、ハズレ(2)のいずれかが当選した場合には、特別役当選フラグ領域において持ち越されている特別役に対応するビットに「1」が格納され、その他のビットに「0」が格納され、小役・再遊技役・ハズレ当選フラグ領域において当選したハズレに対応するビットに「1」が格納され、その他のビットに「0」が格納された状態となる。
このようにハズレ(1)が当選した場合と、ハズレ(2)が当選した場合と、で当選フラグ領域の設定状況が異なるので、当選フラグ領域の設定状況からハズレの種類を特定できるようになっている。また、ボーナスの持越中においてハズレ(1)が当選した場合と、ボーナスの持越中においてハズレ(2)が当選した場合と、で当選フラグ領域の設定状況が異なるので、当選フラグ領域の設定状況からボーナスの持越中におけるハズレの種類も特定できるようになっている。
また、ボーナスの成立ゲームと、ボーナスの持越中にハズレに当選した場合と、で当選フラグ領域の設定状況が異なるので、当選フラグ領域の設定状況からボーナスの成立ゲームであるか、ボーナスの持越中のハズレであるか、を特定できるようになっている。
次に、内部抽選用の乱数の取得について、図9を参照して詳しく説明する。内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により乱数発生回路42から乱数を抽出し、これをCPU41aがソフトウェアによって加工することによって取得されるものとなる。尚、乱数発生回路42から抽出した、或いはこれを加工した乱数の最下位ビットを第0ビット、最上位ビットを第15ビットと呼ぶものとする。
図9(a)は、乱数発生回路42の構成を詳細に示すブロック図である。図示するように、乱数発生回路42は、パルス発生回路42aと、下位カウンタ42bと、上位カウンタ42cとから構成されている。下位カウンタ42b及び上位カウンタ42cは、いずれも8ビット(1バイト)のカウンタであり、下位カウンタ42bが第0ビット〜第7ビット、上位カウンタ42cが第8ビット〜第15ビットの合計で16ビットのデータ信号を出力する。
パルス発生回路42aは、CPU41aの動作クロックの周波数よりも高く、その整数倍とはならない周波数(互いに素とすることが好ましい)でパルス信号を出力する。パルス発生回路42aの出力するパルス信号が下位カウンタ42bにクロック入力される。
下位カウンタ42bは、パルス発生回路42aからパルス信号が入力される度に第0ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。正論理を適用するものとすると、Hレベルの論理値が1でLレベルの論理値が0に対応する。負論理の場合は、論理値が1の場合をLレベル、論理値が0の場合をHレベルと読み替えれば良い。第0ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第0ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第1ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。
同様に、第m−1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第m−1ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。また、第7ビットのデータ信号のレベルがHレベルからすなわち第7ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に桁上げ信号を出力する。下位カウンタ42bの出力する桁上げ信号が上位カウンタ42cにクロック入力される。
上位カウンタ42cは、下位カウンタ42bから桁上げ信号が入力される度に第8ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。第9ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第9ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。同様に、第m−1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。
下位カウンタ42bのデータ信号を下位8ビットとし、上位カウンタ42cのデータ信号を上位8ビットとした16ビットのデータ信号の論理値は、パルス発生回路42aがパルス信号を出力する度に、0(0000h)→1(0001h)→2(0002h)→…→65535(FFFFh)と値が更新毎に連続するように更新され、最大値の65535(FFFFh)の次は初期値の0(0000h)へと値が循環して、乱数発生回路42から出力されるものとなる。
サンプリング回路43は、ラッチ回路から構成され、CPU41aからのサンプリング指令(スタートスイッチ7の操作時)に基づいて、乱数発生回路42からそのときに出力されている16ビットのデータ信号をラッチし、ラッチしたデータ信号を出力する。CPU41aは、I/Oポート41dを介してサンプリング回路43から入力されたデータ信号に対応した数値データを、乱数発生回路42が発生する乱数として抽出するものとなる。尚、以下では、乱数発生回路42から出力されるデータ信号は、その論理値に応じた乱数として説明するものとする。
図9(b)は、乱数発生回路42から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの説明図である。乱数発生回路42から抽出された乱数は、CPU41aが有する16ビットの汎用レジスタ41GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路42から抽出された乱数が汎用レジスタ41GRに格納されると、CPU41aは、他の汎用レジスタまたはRAM41cの作業領域を用いて、汎用レジスタ41GRの下位バイト(下位カウンタ42bから抽出した値)と、上位バイトの値(上位カウンタ42cから抽出した値)とを入れ替える。そして、CPU41aは、このときに汎用レジスタ41GRに格納されている値を、内部抽選用の乱数として取得してRAM41cの所定の領域に記憶させ、これに各役の判定値数を順次加算していくものとなる。
尚、乱数発生回路42からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、CPU41aに対する割り込みが禁止される。CPU41aに対して割り込みが発生することによって、当該割り込み処理ルーチンで汎用レジスタ41GRの内容が書き換えられてしまうのを防ぐためである。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
CPU41aは、リールの回転が開始したとき及び、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、図10に示すように、各遊技状態について、内部当選状態別に、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスが格納されている。
具体的には、通常遊技状態及びRTにおいては、チェリー、ベル、リプレイ、ビッグボーナス(1)成立ゲーム、ビッグボーナス(1)+チェリー成立ゲームまたはビッグボーナス(1)持越中チェリー、ビッグボーナス(1)持越中ベル、ビッグボーナス(1)持越中リプレイ、ビッグボーナス(1)持越中ハズレ(1)、ビッグボーナス(1)持越中ハズレ(2)、ビッグボーナス(2)成立ゲーム、ビッグボーナス(2)+チェリー成立ゲームまたはビッグボーナス(2)持越中チェリー、ビッグボーナス(2)持越中ベル、ビッグボーナス(2)持越中リプレイ、ビッグボーナス(2)持越中ハズレ(1)、ビッグボーナス(2)持越中ハズレ(2)、レギュラーボーナス(1)成立ゲーム、レギュラーボーナス(1)持越中チェリー、レギュラーボーナス(1)持越中ベル、レギュラーボーナス(1)持越中リプレイ、レギュラーボーナス(1)持越中ハズレ(1)、レギュラーボーナス(1)持越中ハズレ(2)、ハズレ(1)、ハズレ(2)のそれぞれについて、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスが格納されている。
ビッグボーナス中の小役ゲーム及びレギュラーボーナスにおいては、JAC、チェリー、ベル、レギュラーボーナス(2)成立ゲーム、レギュラーボーナス(2)持越中チェリー、レギュラーボーナス(2)持越中ベル、レギュラーボーナス(2)持越中ハズレ(1)、レギュラーボーナス(2)持越中ハズレ(2)、JACIN成立ゲーム、ハズレ(1)、ハズレ(2)のそれぞれについて、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスが格納されている。
尚、小役ゲーム及びレギュラーボーナスにおいて内部当選状態がチェリー、ベルの場合には、通常遊技状態及びRTにおいて内部当選状態がチェリー、ベルの場合と共通のテーブル作成用データが参照されるので、通常遊技状態及びRTと共通の先頭アドレスがそれぞれ格納されている。
また、小役ゲームにおいて内部当選状態がレギュラーボーナス(2)成立ゲーム、レギュラーボーナス(2)持越中チェリー、レギュラーボーナス(2)持越中ベルの場合には、通常遊技状態及びRTにおいて内部当選状態がレギュラーボーナス(1)成立ゲーム、レギュラーボーナス(1)持越中チェリー、レギュラーボーナス(1)持越中ベルの場合と共通のテーブル作成用データが参照されるので、通常遊技状態及びRTと共通の先頭アドレスがそれぞれ格納されている。また、小役ゲームにおいて内部当選状態がレギュラーボーナス(2)持越中ハズレ(1)、レギュラーボーナス(2)持越中ハズレ(2)の場合には、ともに通常遊技状態及びRTにおいて内部当選状態がレギュラーボーナス(2)持越中ハズレ(2)の場合と共通のテーブル作成用データが参照されるので、通常遊技状態及びRTと共通の先頭アドレスが格納されている。
また、小役ゲーム及びレギュラーボーナスにおいて内部当選状態がハズレ(1)、ハズレ(2)の場合には、ともに通常遊技状態及びRTにおいて内部当選状態がハズレ(2)の場合と共通のテーブル作成用データが参照されるので、通常遊技状態及びRTと共通の先頭アドレスが格納されている。
このように、遊技状態が異なったり、内部当選状態が異なったりする場合でも、同一の制御が適用される場合においては、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す引込コマ数データと、リールの停止状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される引込コマ数データは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき引込コマ数データのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な引込コマ数データを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の引込コマ数データが適用される場合においては、引込コマ数データのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の引込コマ数データが参照されることとなる。
引込コマ数データは、停止操作が行われたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、図11に示すように、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から1〜21の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から1〜21の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ1〜21の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、引込コマ数データには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、引込コマ数データを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、図11に示すように、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの遊技状態及び内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。そして取得した先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得した先頭アドレス、すなわちそのゲームの遊技状態及び内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、CPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域(図の停止操作ポイント)から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域(図の停止ポイント)が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
また、本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データの格納領域の先頭アドレスとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
また、テーブルインデックスには、いずれかの役に当選している場合に対応して、当選役を4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、ハズレに当選している場合に対応して、いずれの役も揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納されている。このため、いずれかの役に当選している場合には、当選役を4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる一方、ハズレに当選している場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
また、テーブルインデックスには、特別役と小役が同時に当選した場合や、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+ベルなど)に対応して、当選した特別役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した特別役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる。
また、テーブルインデックスには、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+リプレイなど)に対応して、再遊技役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、後に説明するように、再遊技役を構成する図柄である「リプレイ」は、リール2L、2C、2Rのいずれについても4図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、5コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
ここで、図2に示すように、「ベル」、「リプレイ」、「JAC」については、リール2L、2C、2Rのいずれについても4図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、5コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができる。つまり、ベル、リプレイ、JAC、JACINの当選フラグがそれぞれ設定されているときには、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず当該役を入賞させることができる。
次に、チャンス目及びリーチ目について説明する。本実施例におけるチャンス目とは、通常遊技状態及びRTにおいていずれかのボーナス(ビッグボーナス(1)(2)、レギュラーボーナス(1))が当選しているとき、またはハズレ(1)が当選しているときに導出されうる表示態様であり、本実施例では、左リールの表示結果として、1〜3番図柄の「ベル・7・7」または9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」が停止し、いずれの役も入賞ライン上に揃っていない表示態様、中リールの表示結果として、11〜13番図柄の「チェリー・ベル・チェリー」または16〜18番図柄の「スイカ・ベル・スイカ」が停止し、いずれの役も入賞ライン上に揃っていない表示態様、右リールの表示結果として、7〜9番図柄の「BAR・リプレイ・JAC」または16〜18番図柄の「7・リプレイ・JAC」が停止し、いずれの役も入賞ライン上に揃っていない表示態様をチャンス目として適用している。また、リーチ目とは、通常遊技状態及びRTにおいていずれかのボーナス(ビッグボーナス(1)(2)、レギュラーボーナス(1))が当選しているときのみ導出されうる表示態様であり、本実施例では、左リールの表示結果として、2〜4番図柄の「7・7・7」または8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」が停止した表示態様をリーチ目として適用している。
また、本実施例では、通常遊技状態及びRTにおける内部当選状態が、いずれかのボーナスの成立ゲーム、いずれかのボーナスの持越中ハズレ(2)、ハズレ(1)である場合に、各リールの停止操作が行われた順番に関わらず、チャンス目を導出させることが可能に制御され、通常遊技状態及びRTにおける内部当選状態が、いずれかのボーナスの持越中ハズレ(2)である場合に、各リールの停止操作が行われた順番に関わらず、リーチ目を導出させることが可能に制御されるが、特定の条件を満たす順番(例えば、左、中、右)で各リールの停止操作が行われたことを条件にチャンス目やリーチ目を導出できるようにしても良い。
ここで、チャンス目及びリーチ目を導出させる際のリールの停止制御の一例を、図11に基づいて説明する。
図11は、通常遊技状態またはRTにおける内部当選状態が、ハズレ(1)、ハズレ(2)ビッグボーナス(1)成立ゲーム、ビッグボーナス(2)成立ゲーム、レギュラーボーナス(1)成立ゲーム、ビッグボーナス(1)持越中ハズレ(1)、ビッグボーナス(2)持越中ハズレ(1)、レギュラーボーナス(1)持越中ハズレ(1)、ビッグボーナス(1)持越中ハズレ(2)、ビッグボーナス(2)持越中ハズレ(2)、レギュラーボーナス(1)持越中ハズレ(2)の場合に作成される左リールの停止制御テーブルを示す図である。
まず、通常遊技状態またはRTにおける内部当選状態がハズレ(2)の場合においては、左リールの停止制御テーブルとして、図11のハズレ(2)の項目に対応する停止制御テーブルが作成される。この停止制御テーブルには、全ての領域番号に対して1〜3番図柄の「ベル・7・7」、2〜4番図柄の「7・7・7」、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」、9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」、以外の表示結果が特定される引込コマ数が定められており、いずれのタイミングで左リールの停止操作が検出された場合にも、1〜3番図柄の「ベル・7・7」、2〜4番図柄の「7・7・7」、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」、9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」が表示結果として導出されることがなく、最終的にチャンス目やリーチ目が成立することもない。
通常遊技状態またはRTにおける内部当選状態がビッグボーナス(1)成立ゲームの場合においては、左リールの停止制御テーブルとして、図11のBB(1)成立ゲームの項目に対応する停止制御テーブルが作成される。この停止制御テーブルには、領域番号3〜6に対して1〜3番図柄の「ベル・7・7」が特定される引込コマ数が定められており、領域番号14、15に対して9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」が特定される引込コマ数が定められており、他の領域番号に対して2〜4番図柄の「7・7・7」、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」以外の表示結果が特定される引込コマ数が定められている。よって、領域番号3〜6のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、1〜3番図柄の「ベル・7・7」が表示結果として導出され、領域番号14、15のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」が表示結果として導出されるとともに、最終的に入賞ライン上に入賞役が揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。また、それ以外のいずれのタイミングで左リールの停止操作が検出された場合でも、2〜4番図柄の「7・7・7」、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」が表示結果として導出されることがなく、最終的にリーチ目が成立することはない。
通常遊技状態またはRTにおける内部当選状態がハズレ(1)、ビッグボーナス(2)成立ゲームまたはレギュラーボーナス(1)成立ゲームの場合においては、左リールの停止制御テーブルとして、図11のBB(2)成立ゲーム、ハズレ(1)の項目に対応する停止制御テーブルが作成される。この停止制御テーブルには、領域番号3〜6に対して1〜3番図柄の「ベル・7・7」が特定される引込コマ数が定められており、領域番号14、15に対して9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」が特定される引込コマ数が定められており、他の領域番号に対して2〜4番図柄の「7・7・7」、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」以外の表示結果が特定される引込コマ数が定められている。よって、領域番号3〜6のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、1〜3番図柄の「ベル・7・7」が表示結果として導出され、領域番号14、15のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」が表示結果として導出されるとともに、最終的に入賞ライン上にビッグボーナス(2)またはレギュラーボーナス(1)以外の入賞役が揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。また、それ以外のいずれのタイミングで左リールの停止操作が検出された場合でも、2〜4番図柄の「7・7・7」、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」が表示結果として導出されることがなく、最終的にリーチ目が成立することはない。
通常遊技状態における内部当選状態がビッグボーナス(1)持越中ハズレ(2)の場合においては、左リールの停止制御テーブルとして、図11のBB(1)ハズレ(2)の項目に対応する停止制御テーブルが作成される。この停止制御テーブルには、領域番号3に対して1〜3番図柄の「ベル・7・7」が特定される引込コマ数が定められており、領域番号4〜6に対して2〜4番図柄の「7・7・7」が特定される引込コマ数が定められており、領域番号14に対して8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」が特定される引込コマ数が定められており、領域番号15に対して9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」が特定される引込コマ数が定められている。よって、領域番号3のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、1〜3番図柄の「ベル・7・7」が表示結果として導出され、領域番号15のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」が表示結果として導出されるとともに、最終的に入賞ライン上に入賞役が揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。また、領域番号4〜6のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、2〜4番図柄の「7・7・7」が表示結果として導出され、領域番号14のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」が表示結果として導出されるので、リーチ目が成立することとなる。
通常遊技状態における内部当選状態がビッグボーナス(2)持越中ハズレ(2)またはレギュラーボーナス(2)持越中ハズレ(2)の場合においては、左リールの停止制御テーブルとして、図11のBB(2)/RBハズレ(2)の項目に対応する停止制御テーブルが作成される。この停止制御テーブルには、領域番号3に対して1〜3番図柄の「ベル・7・7」が特定される引込コマ数が定められており、領域番号4〜8に対して2〜4番図柄の「7・7・7」が特定される引込コマ数が定められており、領域番号14に対して8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」が特定される引込コマ数が定められており、領域番号15に対して9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」が特定される引込コマ数が定められている。よって、領域番号3のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、1〜3番図柄の「ベル・7・7」が表示結果として導出され、領域番号15のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」が表示結果として導出されるとともに、最終的に入賞ライン上にビッグボーナス(2)またはレギュラーボーナス(1)以外の入賞役が揃うことはないので、チャンス目が成立することとなる。また、領域番号4〜8のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、2〜4番図柄の「7・7・7」が表示結果として導出され、領域番号14のタイミングで左リールの停止操作が検出された場合には、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」が表示結果として導出されるので、リーチ目が成立することとなる。
通常遊技状態における内部当選状態がビッグボーナス(1)持越中ハズレ(1)の場合においては、左リールの停止制御テーブルとして、図11のBB(1)ハズレ(1)の項目に対応する停止制御テーブルが作成され、通常遊技状態及びRTにおける内部当選状態がビッグボーナス(2)持越中ハズレ(1)またはレギュラーボーナス(1)持越中ハズレ(1)の場合においては、リールの回転開始時に、左リールの停止制御テーブルとして、図11のBB(2)/RBハズレ(1)の項目に対応する停止制御テーブルが作成される。これらの停止制御テーブルには、全ての領域番号に対して1〜3番図柄の「ベル・7・7」、2〜4番図柄の「7・7・7」、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」、9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」、以外の表示結果が特定される引込コマ数が定められており、いずれのタイミングで左リールの停止操作が検出された場合にも、1〜3番図柄の「ベル・7・7」、2〜4番図柄の「7・7・7」、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」、9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」が表示結果として導出されることがなく、最終的にビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)の入賞役が揃うことはあっても、チャンス目やリーチ目が成立することはない。
以上のように通常遊技状態またはRTにおける内部当選状態がハズレ(1)、いずれかのボーナスの成立ゲーム、いずれかのボーナスの持越中ハズレ(2)である場合に、チャンス目を構成する1〜3番図柄の「ベル・7・7」、9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」が表示結果として特定可能な停止制御テーブルが左リールの停止制御テーブルとして作成され、通常遊技状態またはRTにおける内部当選状態がハズレ(2)である場合に、チャンス目を構成する1〜3番図柄の「ベル・7・7」、9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」以外の表示結果が特定される停止制御テーブルが左リールの停止制御テーブルとして作成されるようになっている。これにより、通常遊技状態またはRTにおいてハズレ(1)が当選するか、いずれかのボーナスが当選していることを条件に、チャンス目を導出可能な停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、通常遊技状態またはRTにおける内部当選状態がいずれかのボーナスの成立ゲームである場合には、リーチ目を構成する2〜4番図柄の「7・7・7」、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」が特定されない停止制御テーブルが作成されるのに対して、通常遊技状態における内部当選状態がいずれかのボーナスの持越中ハズレ(2)である場合には、チャンス目を構成する表示結果に加えてリーチ目を構成する2〜4番図柄の「7・7・7」、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」を特定可能な停止制御テーブルが作成されるようになっている。これにより、通常遊技状態においていずれかのボーナスの持越中であり、かつハズレ(2)が当選していることを条件に、リーチ目を導出可能な停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。すなわちボーナスの成立ゲームと、ボーナスの持越中にハズレが当選したゲームとで異なる停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、通常遊技状態における内部当選状態がいずれかのボーナスの持越中ハズレ(2)である場合には、チャンス目を構成する1〜3番図柄の「ベル・7・7」、9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」も、リーチ目を構成する2〜4番図柄の「7・7・7」、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」も特定可能な停止制御テーブルが作成されるのに対して、通常遊技状態における内部当選状態がいずれかのボーナスの持越中ハズレ(1)である場合には、チャンス目を構成する1〜3番図柄の「ベル・7・7」、9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」も、リーチ目を構成する2〜4番図柄の「7・7・7」、8〜10番図柄の「スイカ・リプレイ・ベル」も特定されない停止制御テーブルが作成されるようになっている。これにより、通常遊技状態においていずれかのボーナスの持越中に、ハズレ(2)が当選した場合には、チャンス目及びリーチ目を導出可能な停止制御テーブルに基づいて各リールの停止制御が行われることとなるが、いずれかのボーナスの持越中に、ハズレ(1)が当選した場合には、チャンス目もリーチ目も導出されない停止制御テーブルに基づいて各リールの停止制御が行われることとなる。すなわちボーナスの持越中においては、ハズレ(1)が当選するか、ハズレ(2)が当選するか、によって異なる停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、リール回転開始時には、内部当選状態に対応する上述の停止制御テーブルが左リールの停止制御テーブルとして作成されるようになっており、中リールまたは右リールのいずれか1つのリールが停止している場合、または中リール及び右リールの双方が停止している場合においても、当選しているボーナスの組み合わせが入賞ライン上に揃っている場合や当選していない役が入賞してしまう可能性がある場合を除いて、内部当選状態に対応する上述の停止制御テーブルが左リールの停止制御テーブルとして作成されるようになっている。すなわちリールの停止順が異なっても、当選しているボーナスの組み合わせが入賞ライン上に揃っている場合や当選していない役が入賞してしまう可能性がある場合を除いて、通常遊技状態またはRTにおいてハズレ(1)が当選するか、いずれかのボーナスが当選していれば、チャンス目を導出可能な停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われることとなり、通常遊技状態においていずれかのボーナスの持越中であり、かつハズレ(2)が当選していれば、チャンス目及びリーチ目を導出可能な停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、ここでは、左リールの停止制御テーブルについて説明したが、中リール、右リールについても同様に、通常遊技状態またはRTにおいてハズレ(1)が当選するか、いずれかのボーナスが当選していることを条件に、チャンス目を導出可能な停止制御テーブルに基づいて停止制御が行われ、ボーナスの成立ゲームと、ボーナスの持越中にハズレが当選したゲームとで異なる停止制御テーブルに基づいて停止制御が行われ、ボーナスの持越中においては、ハズレ(1)が当選するか、ハズレ(2)が当選するか、によって異なる停止制御テーブルに基づいて停止制御が行われるようになっている。
次に、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
BETコマンドは、賭数の設定がなされた旨を特定可能なコマンドであり、メダルの投入、または1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、ハズレの種類を含む内部当選状態(図8参照)を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行われる毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、RTであるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか、等)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するときに送信される。
これらコマンドは、後述する起動処理及びゲーム処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理において送信される。
次に、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91のCPU91aは、メイン制御部41のCPU41aが送信したコマンドを受信した際に、ROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、CPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
また、サブ制御部91のCPU91aは、通常遊技状態及びRTにおいて複数ゲームにわたり継続して実行するとともに、最終的にボーナスに当選しているか否かを告知する連続演出を実行する。
図12(a)は、連続演出の流れを示すフローチャートであり、図12(b)は、連続演出抽選における当選確率を示す図である。
CPU91aは、図12(a)に示すように、通常遊技状態において内部当選コマンドを受信する毎、すなわち内部抽選が行われる毎に、内部抽選の結果に応じて連続演出を実行するか否かを決定する連続演出抽選を実行し、連続演出抽選に当選した場合には、内部抽選の結果に応じて複数の連続演出パターンからいずれか1つの連続演出パターンを選択し、選択した連続演出パターンに基づいて連続演出を実行する。一方、連続演出抽選に当選していない場合でも、チャンス目が停止した場合には、当該ゲームの内部抽選の結果に応じて複数の連続演出パターンからいずれか1つの連続演出パターンを選択し、選択した連続演出パターンに基づいて連続演出を実行する。またRT中においては、連続演出抽選を実行せず、チャンス目が停止した場合のみ、当該ゲームの内部抽選の結果に応じて複数の連続演出パターンからいずれか1つの連続演出パターンを選択し、選択した連続演出パターンに基づいて連続演出を実行する。
尚、連続演出の実行中にチャンス目が停止した場合には、当該チャンス目は無効とされ、新たに連続演出が実行されることはない。また、いずれかのボーナスに当選した後、連続演出が1回でも実行され、ボーナスの当選が告知された場合には、その後連続演出抽選を行わないようになっている。すなわちいずれかのボーナスに当選した後、連続演出が1回でも実行され、ボーナスの当選が告知された場合には、更に連続演出が実行されることはない。
また、サブ制御部91のRAM91cには、チャンス目の出現率を示すチャンス目カウンタが設定されており、CPU91aは、チャンス目の出現の有無に応じて毎ゲームチャンス目カウンタを更新する処理を行う。
CPU91aは、サブ制御部91の起動時に、チャンス目カウンタの値を初期化(0に更新)する。そして、通常遊技状態の各ゲーム(ボーナス告知後は除く)において全てのリールに表示結果が導出された際に、チャンス目が導出されたか否かを判定し、チャンス目が導出されていなければ、チャンス目カウンタの値を1減算し、チャンス目が導出されている場合には、チャンス目カウンタの値を300加算する。これにより、サブ制御部91の起動時からの通常遊技状態(ボーナス告知後は除く)におけるチャンス目の出現率が、1/300を超える場合には、チャンス目カウンタの値が0を超える値となり、1/300以下の場合には、チャンス目カウンタの値が0以下の値となる。すなわちチャンス目カウンタの値によって、起動時からの通常遊技状態(ボーナス告知後は除く)におけるチャンス目の出現率が1/300を超えるか、1/300以下であるか、を特定できるようになっている。
連続演出抽選では、図12(b)に示すように、通常遊技状態においていずれかのボーナスに当選しているか否かに応じて当選確率が異なり、更に、いずれのボーナスも当選していない場合(ハズレ)には、通常遊技状態におけるチャンス目の出現率が1/300を超えるか、1/300以下であるか、すなわち前述したチャンス目カウンタの値が0を超えるか、0以下であるか、によって当選確率が異なる。
詳しくは、通常遊技状態においてハズレの場合で、通常遊技状態におけるチャンス目の出現率が1/300を超える場合には、3/1993(1/664.33)の当選確率で連続演出の実行を決定し、通常遊技状態においてハズレの場合で、通常遊技状態におけるチャンス目の出現率が1/300以下である場合には、10/1993(1/199.3)の当選確率で連続演出の実行を決定し、通常遊技状態においていずれかのボーナスに当選している場合には、350/1993(1/5.69)の当選確率で連続演出の実行を決定する。
このように本実施例では、通常遊技状態及びRTにおいてチャンス目が導出されたことを契機として連続演出が実行されるようになっている。また、通常遊技状態の各ゲームにおいて連続演出抽選を実行し、連続演出抽選に当選した場合にも、連続演出が実行されるようになっている。すなわち通常遊技状態においては、チャンス目が導出されない場合でも、連続演出抽選に当選している場合には、連続演出が実行されるようになっている。
また、通常遊技状態においていずれのボーナスも当選していない場合に、チャンス目の出現率が所定の割合(1/300)以下となった場合に、チャンス目の出現率が所定の割合(1/300)を超える場合よりも高い確率で、連続演出の実行が決定されるようになっている。
図13は、RT中演出及び連続演出の一例を示す図である。
CPU91aは、遊技状態がRTに制御されている間、通常遊技状態とは異なる態様のRT中演出を実行する。
RT中演出は、図13(a)に示すように、ゲーム開始時に液晶表示器51に3つの変動領域に1〜9の数字が変動表示するとともに、いずれか1つのリールが停止すると、左、右、中の順番で順次変動が停止し、各変動領域の結果として異なる数字が導出される演出である。
また、連続演出は、図13(b)に示すように、RT中演出と同様、ゲーム開始時に液晶表示器51に3つの変動領域に1〜9の数字が変動表示するとともに、いずれか1つのリールが停止すると、左、右の順番で順次変動が停止し、その際、左、右に停止した数字が同一となるリーチパターンから始まる演出であり、RT中に、チャンス目が停止し、連続演出が実行される場合には、RT中演出における変動領域に停止した数字が同一となり、そこから連続演出に発展する態様の演出となる。
連続演出は、2ゲームにわたり継続するパターンと、3ゲームにわたり継続するパターンと、からなり、2ゲームにわたり継続するパターンでは、1ゲーム目が、図13(b)に示すように、ゲーム開始時に液晶表示器51に3つの変動領域に1〜9の数字が変動表示するとともに、いずれか1つのリールが停止すると、左、右の順番で順次変動が停止し、その際、左、右に停止した数字が同一となるリーチパターンとなり、2ゲーム目が、図13(c)に示すように、ゲーム開始時に中の変動領域が拡大した状態で変動し、最終的に中の変動領域にも、左、右に停止した数字と同じ数字が停止し、3つの変動領域に同一の数字が揃うことで、いずれかのボーナスに当選している旨を示す当りパターン、または図13(d)に示すように、ゲーム開始時に中の変動領域が拡大した状態で変動し、最終的に中の変動領域に、左、右に停止した数字と異なる数字が停止し、3つの変動領域に同一の数字が揃わないことで、いずれのボーナスにも当選していない旨を示すハズレパターンのいずれかとなる。また、3ゲームにわたり継続するパターンでは、1ゲーム目が前述したリーチパターン(図13(b)参照)となり、2ゲーム目が前述したハズレパターン(図13(d)参照)となり、3ゲーム目が、図13(e)に示すように、ゲーム開始時に左、右の変動領域が拡大した状態で再変動し、最終的に左、右の変動領域に、中に停止した数字と同じ数字が停止し、3つの変動領域に同一の数字が揃うことで、いずれかのボーナスに当選している旨を示す再変動当りパターン、または図13(f)に示すように、ゲーム開始時に左、右の変動領域が拡大した状態で再変動し、最終的に左、右の変動領域に、中に停止した数字と異なる数字が停止し、3つの変動領域に同一の数字が揃わないことで、いずれのボーナスにも当選していない旨を示す再変動ハズレパターンのいずれかとなる。
尚、連続演出の終了時にいずれかのボーナスに当選している場合には、連続演出の結果に関わらず、連続演出が終了した次のゲームの賭数設定時(BETコマンド受信時)に液晶演出51に、図13(g)に示すように、いずれかのボーナスに当選した旨を示す告知画面が表示される告知演出が実行されるようになっている。
CPU91aは、図14に示すように、連続演出を実行する際に、その際の内部抽選の結果に応じて連続演出パターン01〜08のいずれかの連続演出パターンを選択する。各連続演出パターンには、1〜3ゲーム目の演出パターンがそれぞれ予め定められており、CPU91aは、その演出パターンを参照して各ゲームの演出の制御を行うようになっている。
連続演出パターン01は、2ゲームにわたる演出パターンであり、1ゲーム目の演出パターンとして、左、右に同一の数字(偶数)が停止する偶数リーチパターン、2ゲーム目の演出パターンとして1ゲーム目で左、右に停止した数字(偶数)が揃う偶数当りパターンが定められており、ビッグボーナス当選時の16/32、レギュラーボーナス当選時の32/32の割合でそれぞれ選択される。
連続演出パターン02は、2ゲームにわたる演出パターンであり、1ゲーム目の演出パターンとして、左、右に同一の数字(奇数)が停止する奇数リーチパターン、2ゲーム目の演出パターンとして1ゲーム目で左、右に停止した数字(奇数)が揃う奇数当りパターンが定められており、ビッグボーナス当選時の8/32の割合で選択される。
連続演出パターン03は、3ゲームにわたる演出パターンであり、1ゲーム目の演出パターンとして、左、右に同一の数字(偶数)が停止する偶数リーチパターン、2ゲーム目の演出パターンとして1ゲーム目で左、右に停止した数字(偶数)以外の数字(奇数)が停止するハズレパターンであり、3ゲーム目の演出パターンとして、中に停止した数字(奇数)が揃う奇数再変動当りパターンが定められており、ビッグボーナス当選時の4/32の割合で選択される。
連続演出パターン04は、3ゲームにわたる演出パターンであり、1ゲーム目の演出パターンとして、左、右に同一の数字(奇数)が停止する奇数リーチパターン、2ゲーム目の演出パターンとして1ゲーム目で左、右に停止した数字(奇数)以外の数字(偶数)が停止するハズレパターンであり、3ゲーム目の演出パターンとして、中に停止した数字(偶数)が揃う偶数再変動当りパターンが定められており、ビッグボーナス当選時の4/32の割合で選択される。
連続演出パターン05は、2ゲームにわたる演出パターンであり、1ゲーム目の演出パターンとして、左、右に同一の数字(偶数)が停止する偶数リーチパターン、2ゲーム目の演出パターンとして1ゲーム目で左、右に停止した数字(偶数)以外の数字(奇数)が停止するハズレパターンが定められており、いずれの役も当選していないときの14/32の割合で選択される。
連続演出パターン06は、2ゲームにわたる演出パターンであり、1ゲーム目のパターンとして、左、右に同一の数字(奇数)が停止する奇数リーチパターン、2ゲーム目の演出パターンとして1ゲーム目で左、右に停止した数字(奇数)以外の数字(偶数)が停止するハズレパターンが定められており、いずれの役も当選していないときの14/32の割合で選択される。
連続演出パターン07は、3ゲームにわたる演出パターンであり、1ゲーム目の演出パターンとして、左、右に同一の数字(偶数)が停止する偶数リーチパターン、2ゲーム目の演出パターンとして1ゲーム目で左、右に停止した数字(偶数)以外の数字(奇数)が停止するハズレパターンであり、3ゲーム目の演出パターンとして、中に停止した数字以外の数字が停止するハズレパターン再変動ハズレパターンが定められており、いずれの役も当選していないときの2/32の割合で選択される。
連続演出パターン08は、3ゲームにわたる演出パターンであり、1ゲーム目の演出パターンとして、左、右に同一の数字(奇数)が停止する奇数リーチパターン、2ゲーム目の演出パターンとして1ゲーム目で左、右に停止した数字(奇数)以外の数字(偶数)が停止するハズレパターンであり、3ゲーム目の演出パターンとして、中に停止した数字以外の数字が停止するハズレパターン再変動ハズレパターンが定められており、いずれの役も当選していないときの2/32の割合で選択される。
また、CPU91aは、連続演出開始時に選択した連続演出パターンに対応する各ゲームの演出パターンを参照して、各ゲームの演出の制御を行うようになっており、例えば、いずれのボーナスも当選していない状態で、連続演出パターン05〜08のいずれかが選択され、当該連続演出パターンに基づく連続演出の実行中に、いずれかのボーナスに当選した場合でも、連続演出の最終ゲームでは、いずれのボーナスにも当選していない旨を示すハズレパターンを参照して演出が実行されることとなるが、この場合でも、次ゲームの賭数設定時において告知演出を実行し、いずれかのボーナスに当選している旨が告知されるようになっている。
また、CPU91aは、内部当選コマンドを受信したとき、すなわちゲームの開始時に、スタート音を出力させる制御を行う。
スタート音は、スタート音パターン01〜03からなり、CPU91aは、通常遊技状態及びRT以外の遊技状態(小役ゲーム、レギュラーボーナス)では、常にスタート音パターン01のスタート音を出力させる制御を行う。
また、通常遊技状態及びRTにおいては、スタート音を出力する契機となる内部当選コマンドが示す内部当選状態に応じてスタート音パターン01〜03のいずれか1つを選択し、選択したスタート音パターンのスタート音を出力させる制御を行う。詳しくは、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が当選している場合には、スタートンパターン01のスタート音を32/64の割合で出力させる制御を行い、スタートンパターン02のスタート音を12/64の割合で出力させる制御を行い、スタートンパターン03のスタート音を20/64の割合で出力させる制御を行う。レギュラーボーナス(1)に当選している場合には、スタートンパターン01のスタート音を32/64の割合で出力させる制御を行い、スタートンパターン02のスタート音を16/64の割合で出力させる制御を行い、スタートンパターン03のスタート音を16/64の割合で出力させる制御を行う。ハズレ(1)に当選している場合には、スタートンパターン01のスタート音を32/64の割合で出力させる制御を行い、スタートンパターン02のスタート音を20/64の割合で出力させる制御を行い、スタートンパターン03のスタート音を12/64の割合で出力させる制御を行う。ハズレ(2)に当選している場合には、スタートンパターン01のスタート音を60/64の割合で出力させる制御を行い、スタートンパターン02のスタート音を3/64の割合で出力させる制御を行い、スタートンパターン03のスタート音を1/64の割合で出力させる制御を行う。
このように本実施例では、ゲーム開始時に、ハズレの種類を含む内部当選状態を特定可能な内部当選コマンドが、サブ制御部91に対して送信されるようになっているため、サブ制御部91のCPU91aは、入賞役の当選状態のみならず、ハズレの種類に応じて異なる演出を行うことが可能となる。
特に、本実施例では、いずれかのボーナスが当選しているときに、ハズレ(1)が当選した場合を除いてチャンス目を導出可能なリールの停止制御が行われるとともに、通常遊技状態及びRTにおいて、いずれのボーナスも当選していないときに、ハズレ(1)であれば、チャンス目を導出可能にリールの停止制御が行われるのに対して、ハズレ(2)であれば、チャンス目が導出されることのないリールの停止制御が行われる。すなわちチャンス目が導出されることによっていずれかのボーナスに当選している可能性が高まる。そして、いずれかのボーナスに当選している場合及びチャンス目を導出可能なハズレ(1)の場合には、チャンス目が導出されることのないハズレ(2)よりも高い割合で、スタート音パターン02、03のスタート音を出力させる制御が行われるようになっているので、ゲーム開始時に、スタート音パターン01のスタート音が出力されるよりもスタート音パターン02、03のスタート音が出力される方がボーナスに当選している可能性が高まる。更にスタート音パターン01のスタート音が出力されるよりもスタート音パターン02、03のスタート音が出力される方が高い割合でチャンス目が導出されることとなるので、スタート音の違いと、チャンス目の導出によってボーナスの当選に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。すなわちハズレの種類を含む内部当選状態に応じて演出が行われるので、内部当選状態に対応するリールの停止制御と演出がリンクすることとなり、演出効果を一層高めることができるようになる。
尚、本実施例では、入賞役の当選状態、ハズレの種類に応じた割合でスタート音のパターンを複数のパターンから選択し、選択したパターンのスタート音を出力させる制御を行っているが、スタート音ではなく、例えば、リール停止時に出力される停止音を適用していも良い。また、音声に限らず、ランプやLEDの点灯態様、液晶の表示態様を適用しても良い。そして、入賞役の当選状態、ハズレの種類に応じた割合で演出パターンを複数のパターンから選択し、選択したパターンに従って演出を行う場合でも上記と同様の効果を得られるものである。
次に、本実施例におけるメイン制御部41のCPU41aが実行する各種制御内容を、図16〜図28に基づいて以下に説明する。
CPU41aは、リセット回路49からリセット信号が入力されると、図16のフローチャートに示す起動処理を行う。尚、リセット信号は、電源投入時及びメイン制御部41の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うCPU41aの起動時及びCPU41aの不具合に伴う再起動時に行われる処理である。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sa1)、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否か、すなわち電圧が安定しているか否かを判定し(Sa2)、電圧低下信号が入力されている場合には、電圧低下信号が入力されているか否かの判定以外は、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
Sa2のステップにおいて電圧低下信号が入力されていないと判定した場合には、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(Sa3)とともに、打止スイッチ36の状態を取得し、CPU41aの特定のレジスタに打止機能の有効/無効を設定する(Sa4)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa5)、設定キースイッチ37がONの状態か否かを判定する(Sa6)。Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態でなければ、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa7)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sa8)。正常に電断割込処理が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa10)、図17に示すエラー処理に移行する。
また、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa9)。正常に電断割込処理が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM41cのデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa10)、図17に示すエラー処理に移行する。
エラー処理では、図17に示すように、現在の遊技補助表示器12の表示状態をスタックに退避し(Sb1)、RAM41cに設定されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示する(Sb2)。
次いで、レジスタに設定されているエラーコードを確認し、当該エラーコードがRAM異常エラーを示すエラーコードであるか否かを判定し(Sb3)、RAM異常エラーを示すエラーコードを示すエラーコードが設定されている場合には、エラーコードがRAM異常エラーを示すエラーコードであるか否かを判定する以外はいずれの処理も行わないループ処理に移行する。
また、Sb3のステップにおいて、RAM異常以外を示すエラーコードが設定されている場合には、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されているか否かを判定し(Sb4)、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23の操作が検出されているか否かを判定し(Sb5)、リセットスイッチ23の操作も検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。すなわちリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
そして、Sb4のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出された場合、またはSb5のステップにおいてリセットスイッチ23の操作が検出された場合には、レジスタに設定されているエラーコードをクリアし(Sb6)、遊技補助表示器12の表示状態をSb1のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させて(Sb7)、もとの処理に戻る。
このようにエラー処理においては、RAM異常エラー以外によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、RAM異常エラーによるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除されることはない。
図16に戻り、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa11)、破壊診断用データをクリアする(Sa12)。次いで、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa13)、割込を許可して(Sa14)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
また、Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態であれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa15)、設定値ワークに格納されている値(この時点では0)を1に補正する(Sa16)。次いで、割込を許可して(Sa17)、図18に示す設定変更処理、すなわち設定変更モードに移行し(Sa18)、設定変更処理の終了後、ゲーム処理に移行する。
設定変更処理では、図18に示すように、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワークの値は1に補正されているので、ここでは1である)を読み出す(Sc1)。
その後、リセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態となり(Sc2、Sc3)、Sc2のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出されると、Sc1のステップにおいて読み出した設定値に1を加算し(Sc4)、加算後の設定値が7であるか否か、すなわち設定可能な範囲を超えたか否かを判定し(Sc5)、加算後の設定値が7でなければ、再びSc2、Sc3のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻り、Sc5のステップにおいて加算後の設定値が7であれば設定値を1に補正した後(Sc6)、再びSc2、Sc3のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻る。
また、Sc3のステップにおいてスタートスイッチ7の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値をRAM41cの設定値ワークに格納して、設定値を確定した後(Sc7)、設定キースイッチ37がOFFの状態となるまで待機する(Sc8)。そして、Sc8のステップにおいて設定キースイッチ37のOFFが判定されると、図16のフローチャートに復帰し、ゲーム処理に移行することとなる。
このように起動処理においては、設定キースイッチ37がONの状態ではない場合に、RAMパリティが0であるか否か、破壊診断用データが正常であるか否かを判定することでRAM41cに記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM41cのデータが正常でなければ、異常エラー処理に移行する。RAM異常エラーによるエラー処理では、RAM異常エラーを示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させた後、いずれの処理も行わないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。そして、RAM41cのデータが正常でなければ、割込が許可されることがないので、一度RAM異常エラーによるエラー処理に移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、割込が許可されるまでは、電断しても電断割込処理は行われない。すなわち電断割込処理において新たにRAMパリティが0となるようにRAM調整用データが計算されて格納されることはなく、破壊診断用データが新たに設定されることもないので、CPU41aが再起動しても設定キースイッチ37がONの状態で起動した場合を除き、CPU41aを再起動させてもゲームを再開させることができないようになっている。
そして、RAM異常エラーによるエラー処理に一度移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域が初期化された後、設定変更処理が行われ、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわちRAM異常エラーによるエラー処理に移行した状態では、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを再開させることが可能となる。
図19は、CPU41aが実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点で賭数を確定する処理を実行する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートと同時に内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて上記した各役への入賞を許容するか否か及びいずれの役も許容しない場合にハズレの種類を決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cの当選フラグ領域に当選フラグが設定される。
Sd3のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。特に本実施例では、RTに関連する制御を実行するためのRT処理もゲーム終了時処理において実行する。
図20及び図21は、CPU41aがSd2のステップにおいて実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。
内部抽選処理では、乱数取得処理を行う(Sg1)。この乱数取得処理においては、乱数発生回路42が発生する乱数に基づいて、内部抽選用の乱数の値が取得されることとなる。
そして、RAMの設定値ワークに格納されている設定値を読み出し(Sg2)、読み出した設定値が1〜6の範囲か否か、すなわち設定値ワークに格納されている設定値が適正な値か否かを判定し(Sg3)、読み出した設定値が1〜6の範囲の値でなければ、RAM異常を示すエラーコードをRAM41cに設定し(Sg4)、図17に示すエラー処理に移行する。
また、Sg3のステップにおいて読み出した設定値が1〜6の範囲であれば、現在の遊技状態に対応して、図4(a)の遊技状態別当選役テーブルに登録されている役を順番に読み出す(Sg5)。ここで読み出した役の種類がレギュラーボーナス(レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2))、ビッグボーナス(ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)(ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーは含まず))またはJACINであるかどうかを判定する(Sg6)。Sg6のステップにおいてレギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはJACINのいずれかである場合には、前回以前のゲームでRAM41cの当選フラグ領域にレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグが既に設定され、当該当選フラグに基づいて入賞することなく持ち越されているかどうかを判定する(Sg7)。Sg6のステップにおいて読み出した役の種類がレギュラーボーナスでもビッグボーナスでもなければ、そのままSg8のステップに進む。
Sg7のステップにおいてレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグが既に設定されていれば、後に説明するSg25のステップに進み、当該遊技状態について定められた役のうちで未だ処理していない役があるかどうかを判定し、未だ処理していない役があれば、Sg5のステップに戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の役を対象として処理を継続する。
Sg6のステップにおいて読み出した役の種類がレギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはJACINであっても、Sg7のステップにおいてレギュラーボーナスの当選フラグもビッグボーナスの当選フラグも設定されていなければ、Sg8のステップに進む。
Sg8のステップでは、更にSd1のステップで設定されたBET数を読み出し、読み出した役(またはハズレ(1))と読み出したBET数に対応する共通フラグの設定状況を、図4(b)の役別テーブルから取得した後、当該ゲームの遊技状態がRTであるか否かを判定する(Sg9)。
Sg9のステップにおいて当該ゲームの遊技状態がRTでない場合、すなわち当該ゲームの遊技状態が通常遊技状態、小役ゲームまたはレギュラーボーナスである場合には、Sg8のステップで取得した設定状況に基づいて、読み出した役(またはハズレ(1))、BET数について共通フラグが設定されているかどうかを判定する(Sg10)。
Sg10のステップにおいて共通フラグが設定されていれば、読み出した役(またはハズレ(1))、BET数について図4(b)の役別テーブルに登録されているアドレスのうち、RTフラグ=0〜2に対応したアドレスに格納されている判定値数を取得し(Sg11)、Sg16のステップに進む。Sg10のステップにおいて共通フラグが設定されていなければ、RAM41cに設定されている設定値を読み出し、読み出した役(またはハズレ(1))、BET数について、読み出した設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスのうち、RTフラグ=0〜2に対応したアドレスに格納されている判定値数を取得し(Sg12)、Sg16のステップに進む。
Sg9のステップにおいて当該ゲームの遊技状態がRTである場合には、Sg8のステップで取得した設定状況に基づいて、読み出した役(またはハズレ(1))、BET数について共通フラグが設定されているかどうかを判定する(Sg13)。
Sg13のステップにおいて共通フラグが設定されていれば、読み出した役(またはハズレ(1))、BET数について図4(b)の役別テーブルに登録されているアドレスのうち、RTフラグ=3に対応したアドレスに格納されている判定値数を取得し(Sg14)、Sg16のステップに進む。Sg10のステップにおいて共通フラグが設定されていなければ、RAM41cに設定されている設定値を読み出し、読み出した役(またはハズレ(1))、BET数について、読み出した設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスのうち、RTフラグ=0〜2に対応したアドレスに格納されている判定値数を取得し(Sg15)、Sg16のステップに進む。
Sg16のステップでは、Sg11、Sg12、Sg14またはSg15のステップにおいて取得した判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(Sg17)。Sg17のステップにおいてオーバーフローが生じた場合には、読み出した役(ハズレ(1))がビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーであるか否かを判定する(Sg18)。Sg18のステップにおいて読み出した役(ハズレ(1))がビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーでなければ、更に、ハズレ(1)であるか否かを判定し(Sg19)、ハズレ(1)であれば、ハズレ(1)の当選フラグをRAM41cの当選フラグ領域に設定する(Sg20)。Sg19のステップにおいてハズレ(1)でなければ、読み出した役の当選フラグをRAM41cの当選フラグ領域に設定する(Sg21)。そして、内部抽選処理を終了して、図19のフローチャートに復帰する。
Sg18のステップにおいて、読み出した役(ハズレ(1))がビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーであれば、前回以前のゲームでRAM41cの当選フラグ領域にレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグが既に設定され、当該当選フラグに基づいて入賞することなく持ち越されているかどうかを判定する(Sg22)。レギュラーボーナスの当選フラグもビッグボーナスの当選フラグも設定されていなければ、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の該当する当選フラグ及びチェリーの当選フラグをそれぞれRAM41cの当選フラグ領域に設定する(Sg23)。そして、内部抽選処理を終了して、図19のフローチャートに復帰する。
Sg22のステップにおいてレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグが既に設定されていれば、チェリーの当選フラグのみをRAM41cの当選フラグ領域に設定する(Sg24)。そして、内部抽選処理を終了して、図19のフローチャートに復帰する。
Sg17のステップにおいてオーバーフローが生じていない場合には、当該遊技状態について定められた役のうちで未だ処理していない役があるかどうかを判定する(Sg25)。Sg25のステップにおいて未だ処理していない役があれば、Sg5のステップに戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の役を対象として処理を継続する。Sg25のステップにおいて未だ処理していない役がなければ、ハズレ(1)を対象とした処理を行ったか否かを判定する(Sg26)。Sg26のステップにおいてハズレ(1)を対象とした処理を行っていなければ、Sg8のステップに戻り、ハズレ(1)を対象として処理を継続する。Sg26のステップにおいてハズレ(1)を対象とした処理を行っていれば、ハズレ(2)の当選フラグをRAM41cの当選フラグ領域に設定する(Sg27)。そして、内部抽選処理を終了して、図19のフローチャートに復帰する。
以上のように内部抽選処理においては、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が適正な値であるか否かを確認し、設定値が適正な値でない場合には、前述したRAM異常エラーを示すエラーコードを設定してエラー処理に移行し、起動時にRAM41cのデータが正常ではないと判定された場合と同様に、RAM異常エラーによるエラー状態となり、ゲームの進行が不能化されるようになっている。
また、いずれの役も当選していない場合に、ハズレ(1)に当選しているか否かを判定し、ハズレ(1)に当選しているか否かによって、ハズレの種類がハズレ(1)であるか、ハズレ(2)であるか、が決定されるようになっている。すなわち内部抽選処理では、許容される入賞の種類に加えて、ハズレの種類も決定されることとなる。
また、通常遊技状態及びRTにおいては、特別役(本実施例では、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2))と小役(本実施例では、チェリー)の双方が同時に許容される役(ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー)についての判定が行われ、この役に当選することで特別役と小役とが1回の抽選で同時に当選することがある。
次に、Sg1のステップにおける乱数取得処理を図22のフローチャートに基づいて詳しく説明する。乱数取得処理では、まず、割込を禁止する(Sh1)。次に、サンプリング回路43にサンプリング指令を出力し、乱数発生回路42が発生している乱数をラッチさせ、ラッチさせた乱数の値をI/Oポート41dから入力して、これを抽出する。乱数発生回路42から抽出された乱数の値は、汎用レジスタ41GRに格納される(Sh2)。
次に、汎用レジスタ41GRに格納された乱数の下位バイトの値と上位バイトの値を、RAM41cの作業領域を用いて互いに入れ替える(Sh3)。このときに汎用レジスタ41GRに格納された値を内部抽選用の乱数として取得し、RAM41cの所定の領域に保存する(Sh4)。そして、Sh1のステップで禁止した割込を許可してから(Sh5)、乱数取得処理を終了して、図20のフローチャートに復帰する。
図23は、CPU41aがSd3のステップにおいて実行するリール回転処理の制御内容を示すフローチャートである。
リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(本実施例では、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(Si1)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。
そして、Si1のステップにおいてウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムを新たに設定する(Si2)。
次いで、リールモータの回転開始時のワーク初期化コードをレジスタに設定し、リールの回転を開始させる(Si3)。そして、テーブルインデックスを参照して、テーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、内部当選状態、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し(Si4)、停止準備完了時のワーク初期化コードをレジスタに設定する(Si5)。これにより、停止操作の有効化させることが可能な状態となり、その後、後述するタイマ割込処理の原点通過時処理において、リールの定速回転が検出された時点で、停止操作が有効となる。
次いで、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかのストップスイッチの操作が検出されたか否かを判定し(Si6)、いずれのストップスイッチの操作も検出されていなければ、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ33によりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し(Si7)、リール回転エラーが発生していなければ、更に、投入エラー(メダルの投入が許可されている期間以外で、メダルの投入が検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否か、及び払出エラー(メダルの払出が許可されている期間以外で、メダルの払出が検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し(Si8、Si9)、Si7〜Si9のステップにおいていずれのエラーの発生も判定されなければ、Si6のステップに戻る。
また、Si8のステップにおいて投入エラーの発生が判定された場合、またはSi9のステップにおいて払出エラーが判定された場合には、リール回転中の投入・払出エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(Si10)、図14に示すエラー処理に移行する(Si11)。そして、エラーが解除された場合には、再びSi6のステップに戻る。
また、Si7のステップにおいてリール回転エラーの発生が判定された場合には、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(Si12)、図14に示すエラー処理に移行する(Si13)。これに伴い、リールの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びSi3のステップに戻り、リールの回転が再開する。
また、Si6のステップにおいていずれかのストップスイッチの操作が検出された場合には、ストップスイッチに対応するリールモータにおける、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定した後(Si14)、停止操作に対応するリールの回転が停止するまで待機する(Si15)。
そして、停止操作に対応するリールの回転が停止すると、全てのリールが停止したか否かを判定し(Si16)、全てのリールが停止していなければ、Si4のステップに戻り、全てのリールが停止していれば、リール回転処理を終了して、図19のフローチャートに復帰する。
以上のようにリール回転処理では、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。また、RAM41cのデータが破壊されていて元の状態に復帰できない場合は、この限りではない。
図24は、CPU41aがSd6のステップにおけるゲーム終了時処理において実行するRT処理の制御内容を示すフローチャートである。
RT処理では、まず、現在の遊技状態がRTであるか否かを判定し(Sj1)、RTでなければ、当該ゲームがビッグボーナスの終了ゲームか否かを判定し(Sj2)、当該ゲームがビッグボーナスの終了ゲームでなければ、RT処理を終了する。Sj2のステップにおいて当該ゲームがビッグボーナスの終了ゲームである場合には、終了するビッグボーナスが、ビッグボーナス(1)によるものであるか否かを判定し(Sj3)、ビッグボーナス(1)によるものでなければ、RT処理を終了する。Sj3のステップにおいて終了するビッグボーナスが、ビッグボーナス(1)によるものであれば、RAM41cのRTゲーム数のワークに100を設定し(Sj4)、更に、RAM41cにRTに制御されている旨を示すRT中フラグをセットし(Sj5)、RT処理を終了する。
また、Sj1のステップにおいて現在の遊技状態がRT中である場合には、いずれかのボーナスに当選したか否かを判定し(Sj6)、いずれかのボーナスに当選している場合には、RT中フラグをクリアして(Sj9)、RT処理を終了する。Sj6のステップにおいていずれのボーナスにも当選していない場合には、RTゲーム数を1減算し(Sj7)、RTゲーム数が0か否かを判定し(Sj8)、RTゲーム数が0でなければ、RT処理を終了する。Sj8のステップにおいてRTゲーム数が0であれば、RT中フラグをクリアして(Sj9)、RT処理を終了する。
以上のようにRT処理では、ビッグボーナス(1)によるビッグボーナスの終了時に、遊技状態をRTに移行させるとともに、RT中においていずれかのボーナスに当選するか、いずれのボーナスにも当選せずに、規定ゲーム数(100)に到達することで、RTを終了し、通常遊技状態へ移行させる処理を行う。
図25及び図26は、CPU41aが割込3の発生に応じて、すなわち0.56msの間隔で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理においては、まず、割込を禁止する(Sk1)。すなわち、タイマ割込処理の実行中に他の割込処理が実行されることを禁止する。そして、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sk2)。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sk3)。Sk3のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sk4)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSk8のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSk23の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sk5)。
次いで、分起用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sk6)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sk7)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sk8)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sk9)を順次実行した後、Sk2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sk20)、Sk1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sk21)、割込前の処理に戻る。
また、Sk6のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sk10)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sk11)、各種ソフトウェア乱数を更新する乱数更新処理(Sk12)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sk13)、コマンドキューに格納されたコマンドを演出制御基板90に対して送信するコマンド送信処理(Sk14)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sk15)を順次実行した後、Sk2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sk20)、Sk1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sk21)、割込前の処理に戻る。
また、Sk4のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分起用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sk16)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理(Sk17)、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備完了時の初期化コードが設定されているかを確認し、停止準備完了時の初期化コードが設定されており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する処理を行う原点通過時処理(Sk18)、各種スイッチ類の検出信号に基づいてこれら各種スイッチが検出条件を満たしているか否かを判定するスイッチ入力判定処理(Sk19)を順次実行した後、Sk2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sk20)、Sk1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sk21)、割込前の処理に戻る。
また、Sk16のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出が判定されたときに、停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sk22)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sk23)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sk24)を順次実行した後、Sk2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sk20)、Sk1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sk21)、割込前の処理に戻る。
図27は、CPU41aが前述したタイマ割込処理のタイマ割込4内において実行する停止スイッチ処理の制御内容を示すフローチャートである。
停止スイッチ処理では、まず、左、中、右の順番で全てのリールについて、停止操作が検出されたか否かを判定し(Sm1、Sm2)、全てのリールについて停止操作が検出されていなければ、停止スイッチ処理を終了し、図26のフローチャートに復帰する。
また、Sm1のステップにおいて、いずれかのリールの停止操作が検出されている場合には、当該リールに対応する停止制御テーブルを参照し、停止リールに対応するワークに設定されている停止操作位置のステップ数を含む領域番号から、停止位置となる領域番号を特定し(Sm3)、現在のリール基準位置からのステップ数から、Sm3のステップにおいて特定した停止位置までに要するステップ数を算出し、算出したステップ数を設定した後(Sm4)、停止スイッチ処理を終了し、図26のフローチャートに復帰する。
図28は、CPU41aが割込2の発生に応じて、すなわち電断検出回路48からの電圧低下信号が入力されたときに起動処理やゲーム処理に割り込んで実行する電断割込処理の制御内容を示すフローチャートである。
電断割込処理においては、まず、割込を禁止する(Sn1)。すなわち電断割込処理の開始にともなってその他の割込処理が実行されることを禁止する。次いで、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sn2)。尚、前述したIレジスタ及びIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否かを判定する(Sn3)。この際、電圧低下信号が入力されていなければ、Sn2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sn4)、Sn1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sn5)、割込前の処理に戻る。
また、Sn3のステップにおいて電圧低下信号が入力されていれば、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sn6)、全ての出力ポートを初期化する(Sn7)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sn8)、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sn9)。
そして、電圧低下信号が入力されているか否かの判定(Sn10、尚、Sn10は、Sn3と同様の処理である)を除いて、何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にCPU41aは動作停止する。また、このループ処理において、電圧が回復し、電圧低下信号が入力されない状態となると、前述した起動処理が実行され、RAMパリティが0となり、かつ破壊診断用データが正常であれば、元の処理に復帰することとなる。
尚、本実施例では、RAM41cへのアクセスを禁止した後、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理へ移行するようになっているが、ループ処理において何らの処理も行わず、ループ処理が行われている間に、電圧が回復し、リセット回路49からリセット信号が入力されたことに基づいて、起動処理へ移行するようにしても良い。
次に、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91のCPU91aが実行する各種制御内容を、図29〜図32のフローチャートに基づいて以下に説明する。
起動処理(サブ)では、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sp1)、RAM91cへのアクセスを許可する(Sp2)。そして、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティを計算し(Sp3)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sp4)。RAM91cのデータが正常であれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sp4のステップにおいてRAMパリティが0であれば、RAM91cに格納されているデータが正常であるので、Sp5の処理に進み、電断前の演出状態を復帰させる。Sp5のステップでは、電断前に実行していた制御パターンを設定し、RAM91cに設定されているチャンス目カウンタの値を初期化(0に更新)する(Sp6)。そして、Sp5のステップにおいて設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し(Sp7)、割込を許可して(Sp8)、ループ処理に移行する。
また、Sp4のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM91cに格納されているデータが正常ではないので、RAM91cを初期化した後(Sp9)、待機パターンを制御パターンとして設定した後(Sp10)、RAM91cに設定されているチャンス目カウンタの値を初期化(0に更新)し(Sp6)、Sp10のステップにおいて設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し(Sp7)、割込を許可して(Sp8)、ループ処理に移行する。
図30は、CPU91aが内部クロックのカウントに基づいて1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(サブ)においては、まず、バッファにコマンドが格納されているか否か、すなわちメイン制御部41からコマンドを受信しているか否かを判定する(Sq1)。バッファにコマンドが格納されていなければ、Sq8のステップに進み、バッファにコマンドが格納されていれば、バッファからコマンドを取得し(Sq2)、Sq3のステップに進む。
Sq3のステップでは、受信したコマンドに応じて、連続演出を実行するための連続演出処理を実行し、Sq4のステップに進む。
Sq4のステップでは、受信したコマンドが内部当選コマンドである場合に、当該ゲームの遊技状態、内部当選コマンドが示す内部当選状態に応じて、図15に示す割合でスタート音パターン01〜03のいずれかを選択し、選択したスタート音パターンのスタート音を出力させるための制御パターンをRAM91cに設定するスタートン設定処理を実行し、Sq5のステップに進む。
Sq5のステップでは、連続演出用の演出パターンがRAM91cに設定されているか否かを判定し、連続演出用の演出パターンが設定されていなければ、ROM91bに格納されている演出テーブルを参照し、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定する演出パターン選択処理を実行し、Sq6のステップに進む。
Sq6のステップでは、ROM91bに格納されている制御パターンテーブルを参照し、RAM91cに設定されている演出パターン及び取得したコマンドに対応して登録されている制御パターンを読み出してRAM91cに設定する制御パターン設定処理を実行し、Sq7のステップに進む。
Sq7のステップでは、Sq4及びSq6のステップにおいて設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し、Sq8のステップに進む。
Sq8のステップでは、RAM91cの乱数カウンタ等の各種カウンタの値を更新する処理を行った後、Sq9のステップに進み、Sq9のステップでは、起動時にRAM91cにバックアップされているデータの内容が正常であるか否かを確認できるように、RAM91cの全ての格納領域の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし、タイマ割込処理(サブ)を終了する。
すなわちCPU91aは、メイン制御部41のCPU41aのように電断検出時にRAMパリティ調整用データをセットするのではなく、定期的に実行されるタイマ割込処理(サブ)毎に、RAMパリティ調整用データをセットし、いつ電断しても、復旧時にRAM91cにバックアップされているデータの内容が正常であるか否かを判定できるようになっている。
図31及び図32は、CPU91aがタイマ割込処理(サブ)のSp3のステップにおいて実行する連続演出処理の制御内容を示すフローチャートである。
連続演出処理では、まず、受信したコマンドが遊技状態コマンドか否かを判定し(Sr1)、遊技状態コマンドを受信した場合には、次ゲームの遊技状態を設定し(Sr2)、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰する。
また、Sr1のステップにおいて遊技状態コマンドでなければ、当該ゲームの遊技状態が通常遊技状態またはRTか否かを判定し(Sr3)、通常遊技状態でもなく、RTでもなければ、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰し、通常遊技状態またはRT中であれば、連続演出の実行中を示す連続演出中フラグが設定されているか否かに基づいて連続演出の実行中か否かを判定する(Sr4)。
Sr4のステップにおいて連続演出の実行中であれば、受信したコマンドが入賞判定コマンドか否かを判定し(Sr5)、入賞判定コマンドでなければ、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰し、入賞判定コマンドであれば、当該コマンドの内容に基づいていずれかのボーナスが入賞したか否かを判定し(Sr6)、いずれかのボーナスが入賞している場合には、連続演出中フラグをクリアし(Sr7)、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰する。
Sr6のステップにおいていずれのボーナスも入賞していなければ、当該連続演出の最終ゲーム(連続演出パターン01、02、05、06であれば2ゲーム目、連続演出パターン03、04、07、08であれば3ゲーム目)か否かを判定し(Sr8)、最終ゲームでなければ、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰する。
Sr8のステップにおいて最終ゲームであれば、連続演出中フラグをクリアし(Sr9)、その時点でいずれかのボーナスに当選しているか否かを判定し(Sr10)、いずれのボーナスにも当選していなければ、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰し、いずれかのボーナスに当選している場合には、次ゲームの賭数設定時に告知演出を実行する旨の告知フラグをセットし(Sr11)、更に、ボーナスの告知済みである旨を示す告知済みフラグをセットし(Sr12)、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰する。
また、Sr4のステップにおいて連続演出の実行中でない場合には、受信したコマンドが内部当選コマンドか否かを判定し(Sr13)、内部当選コマンドであれば、現在の遊技状態がRT中か否かを判定し(Sr14)、RT中でなければ、更に告知済みフラグがセットされているか否かに基づいて、既にボーナスの告知済みか否かを判定し(Sr15)、Sr14のステップにおいて現在の遊技状態がRT中と判定された場合、またはSr15のステップにおいて既にボーナスの告知済みであると判定された場合には、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰する。
また、Sr15のステップにおいてボーナスの告知済みでなければ、チャンス目カウンタの値を1減算し(Sr16)、チャンス目カウンタの値が0を超えるか否か、すなわち通常遊技状態(ボーナス告知後のゲームを除く)におけるチャンス目の出現率が1/300を超えるか否かを判定する(Sr17)。そして、通常遊技状態におけるチャンス目の出現率が1/300を超える場合には、低確率フラグをセットし(Sr18)、通常遊技状態におけるチャンス目の出現率が1/300以下であれば、高確率フラグをセットする(Sr19)。
次いで、連続演出を実行するか否かを決定する連続演出抽選を実行する(Sr20)。連続演出抽選では、いずれのボーナスも当選していない場合で、Sr18のステップにおいて低確率フラグがセットされた場合、すなわち通常遊技状態におけるチャンス目の出現率が1/300を超える場合には、3/1993の当選確率を適用し、いずれのボーナスも当選していない場合で、Sr19のステップにおいて高確率フラグがセットされた場合、すなわち通常遊技状態におけるチャンス目の出現率が1/300以下の場合には、10/1993の当選確率を適用し、いずれかのボーナスが当選している場合には、350/1993の当選確率を適用する。
次いで、連続演出抽選に当選したか否かを判定し(Sr21)、連続演出抽選に当選している場合には、連続演出当選フラグをセットし(Sr22)、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰する。尚、Sr21のステップにおいて連続演出抽選に当選していなければ、そのまま連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰する。
また、Sr13のステップにおいて、受信したコマンドが内部当選コマンドでない場合には、受信したコマンドがBETコマンドか否かを判定し(Sr23)、BETコマンドであれば、告知フラグがセットされているか否かを判定し(Sr24)、告知フラグがセットされていれば、告知演出を実行するための告知パターンを制御パターンとして設定し(Sr25)、告知フラグをクリアして(Sr26)、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰する。尚、Sr24のステップにおいて告知フラグがセットされていなければ、そのまま連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰する。
また、Sr23のステップにおいて、受信したコマンドがBETコマンドでなければ、
受信したコマンドがリール停止コマンドか否かを判定し(Sr27)、リール停止コマンドでなければ、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰し、リール停止コマンドであれば、更に全てのリールが停止したか否かを判定し(Sr28)、全てのリールが停止していない場合にも、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰する。
また、Sr28のステップにおいて全てのリールが停止している場合には、連続演出当選フラグが設定されているか否かに基づいて連続演出に当選しているか否かを判定し(Sr29)、連続演出に当選している場合には、Sr34のステップに進む。
また、Sr29のステップにおいて連続演出に当選していない場合には、チャンス目が停止したか否かを判定し(Sr30)、チャンス目が停止していなければ、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰し、チャンス目が停止していれば、告知済みフラグがセットされているか否かに基づいて、既にボーナスの告知済みか否かを判定する(Sr31)。そして、ボーナス告知済みであれば、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰し、ボーナスの告知済みでなければ、現在の遊技状態がRT中か否かを判定し(Sr32)、RT中であれば、Sr34に進み、RT中でなければ、チャンス目カウンタの値に300を加算し(Sr33)、Sr34のステップに進む。
Sr34のステップにおいては、複数の連続演出パターンから、ボーナスに当選しているか否かに応じた割合(図14参照)にていずれか1つの連続演出パターンを選択する。そして選択された連続演出パターンに基づく各ゲームの演出パターンを設定し(Sr35)、連続演出の実行中を示す連続演出中フラグを設定した後(Sr36)、連続演出処理を終了して、図30のフローチャートに復帰する。
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数に対して割り当てられた領域)に対して停止位置(表示結果)が一意的に定められた複数の停止制御テーブルのうち、全てのリールが回転中においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるとともに、いずれかのリールが既に停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっており、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置(表示結果))の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなるので、従来のように一の内部当選状態に対して複数の停止制御テーブルからいずれか1つの停止制御テーブルを内部抽選とは異なる抽選(例えばリール制御の振分抽選など)などにより更に選択する必要がなく、リールを停止させる際の制御が複雑化することがない。
また、内部抽選では、いずれの役も当選していない場合に、ハズレ(1)、ハズレ(2)のうちの一方を決定するとともに、内部抽選でいずれの役も当選していない場合に、当選したハズレの種類が異なる場合に、左リールの停止制御テーブルとして引込コマ数や停止位置の異なる停止制御テーブルが選択されるようになっている。すなわち、従来のように内部抽選とは異なる抽選などによって複数の停止制御テーブルから異なる停止制御テーブルを選択するのではなく、内部抽選により決定されたハズレの種類に応じて異なる停止制御テーブルを選択することによりリールの停止制御のパターンを変化させることができるので、リールを停止させる際の制御を複雑化することなく、リールの導出態様(いわゆる滑り)や表示結果(停止位置)をより多彩なものにできる。
特に、本実施例では、ハズレ(2)よりも当選する確率の低いハズレ(1)のみが当選するか、いずれかのボーナスが当選していることを条件にチャンス目を導出可能な停止制御テーブルが作成され、この停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われるとともに、通常遊技状態及びRTにおいてハズレ(2)のみが当選している場合には、チャンス目が導出されることのない停止制御テーブルが作成され、この停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われるので、いずれかのボーナスに当選しているか、ハズレ(1)のみが当選しているときに、ハズレ(1)よりも当選確率の高いハズレ(2)のみが当選しているときには導出されることのないチャンス目を導出させることが可能となるので、チャンス目が導出されることにより、ボーナスに当選していることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施例では、内部抽選において、いずれのボーナスも持ち越されていない状態で、リプレイとボーナスが同時に当選することがなく、RTに移行すると、リプレイの当選確率が高まり、その分ハズレの当選確率が下がるので、RT中にリプレイが発生しないゲームにおいてはいずれかのボーナスに当選している可能性が高くなる。更に、RTにおいては、内部抽選によりリプレイが当選する確率が高まる分、ハズレ(2)が当選する確率が低くなるので、RTにおいてハズレ(1)、ハズレ(2)のうちハズレ(1)が当選する比率が通常遊技状態よりも相対的に高まるので、RTでいずれの役も当選しないときの方が、通常遊技状態でいずれの役も当選しないときよりも高い割合でチャンス目が導出されることとなり、RTにおいてハズレが当選したときでも、ボーナスに当選しているか否かの判別が困難となるため、RT中にリプレイが入賞しないゲーム、すなわちボーナスに当選している可能性の高いゲームにおいてボーナスの当選に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
尚、本実施例では、全てのリールに表示結果が導出された時点で成立するチャンス目を適用しているが、いずれか1つのリールまたは2つのリールに表示結果が導出された時点で成立するチャンス目を適用しても良く、例えば、左リールの特定の位置に「スイカ」図柄が導出されるのみで成立する表示態様や、左リール及び中リールが停止した時点で特定の入賞ライン上に「スイカ」図柄が導出されるのみで成立する表示態様をチャンス目として適用しても良い。
また、本実施例では、ボーナスの成立ゲームと、ボーナスの持越中にハズレが当選したゲームとで異なる停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われるようになっており、ボーナスの成立ゲームであるか、既にボーナスが前回以前のゲームから持ち越されている状態であるか、をリールの停止制御の違いによって判別できるので、興趣を高めることができる。
また、ボーナスの持越中においては、ハズレ(1)が当選するか、ハズレ(2)が当選するか、によって異なる停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われるようになっており、ボーナスの持越中においても、ハズレの種類に応じてリールの停止制御を変化させることができるので、リールの導出態様(滑り)や停止位置(表示結果)を多様化することができる。
また、本実施例では、小役ゲーム及びレギュラーボーナスにおいて内部当選状態がハズレ(1)、ハズレ(2)の場合には、ともに通常遊技状態及びRTにおいて内部当選状態がハズレ(2)の場合と共通のテーブル作成用データが参照されるようになっている。すなわち小役ゲーム及びレギュラーボーナスにおいては、ハズレの種類に関わらず、常に同一の停止制御テーブルに基づいてリールの停止制御が行われるようになっているので、リールの停止態様を変化させたところで興趣にあまり影響を与えることのない小役ゲームやレギュラーボーナスにおけるリールの停止制御を簡素化することができる。
また、本実施例では、リールの回転開始時に、全てのリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるとともに、その後リールが停止する毎に、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置、すなわちいずれか1つのリールが停止した状態では停止済みのリールの停止位置、いずれか2つのリールが停止した状態では停止済みの2つのリールの停止位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっているが、例えば、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)には、新たに停止制御テーブルを選択せず、全てのリールが回転している状態でいずれか1つのリールが停止したときに選択された停止制御テーブルに従って残りのリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)に、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、最初に停止したリールの停止位置または最後に停止したリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、いずれかのリールが既に停止している場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、リールの停止状況及び停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっているが、いずれかのリールが既に停止している場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、リールの停止状況及び停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようにしても良く、このようにすることで遊技状態及び内部当選状態が同一であり、かつ停止済みのリールの停止位置(停止図柄)が同一の場合であっても、停止済みのリールの停止操作位置が異なる場合には、異なる停止制御テーブルが適用されることがあるため、リールの表示結果をより多彩なものにできる。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)には、新たに停止制御テーブルを選択せず、全てのリールが回転している状態でいずれか1つのリールが停止したときに選択された停止制御テーブルに従って残りのリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)に、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、最初に停止したリールまたは最後に停止したリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、いずれか2つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっているが、例えば、いずれか2つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールのうちのいずれか1つのリールの停止位置、停止したリールのうちの残りのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、いずれか2つのリールが停止したときに、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止操作位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、いずれか2つのリールが停止したときに、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、いずれか2つのリールが停止したときに、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールのうちのいずれか1つのリールの停止位置、停止したリールのうちの残りのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、これらの場合には、1/2図柄が変動する範囲の領域、すなわち1図柄が変動する範囲未満の単位で停止済みのリールの停止操作位置を判定し、その停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うこと、すなわちある図柄が基準位置に位置するステップ数から1図柄が変動する範囲以内の異なるステップ数に対して異なる停止制御テーブルを選択可能とすることが好ましく、このようにすれば、停止済みのリールの停止位置が同一であり、停止操作が行われたタイミングが1図柄が変動する範囲以内であっても、他のリールに適用される停止制御テーブルを変化させることができるので、各リールの表示結果をより一層多様化することができる。
また、本実施例では、複数の連続するステップ数の範囲(本実施例では1図柄が変動する4ステップずつ)毎に引込コマ数(当該範囲で停止操作が検出された場合の停止位置)が一意的に定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行っているので、停止制御テーブルを作成するためのテーブル作成用データの容量を大幅に軽減できる。
尚、本実施例では、1図柄が変動する範囲の領域の単位毎に、引込コマ数を一意的に定めた停止制御テーブルを用いているが、例えば、1/2図柄が変動する範囲の領域、すなわち1図柄が変動する範囲未満の単位毎に、引込コマ数(停止位置)を一意的に定めた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行うようにしても良い。すなわちある図柄が基準位置に位置するステップ数から1図柄が変動する範囲以内の異なるステップ数に対して異なる停止位置が定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行うようにしても良く、このようにすることで、1図柄が変動する範囲以内であっても、停止操作のタイミングが異なることで導出される表示結果を変化させることができるので、停止操作のタイミングに応じてより多彩な態様でリールの表示結果を導出させることができる。
また、本実施例では、チャンス目が導出されたことを契機に連続演出が実行される。すなわちボーナスに当選している可能性の高いチャンス目の導出に関連して連続演出が実行されるので、リールの表示結果及びその表示結果に関連する演出の双方によってボーナスに対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、停止操作位置から停止位置が一意的に特定される停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行う場合には、例えば、チャンス目を導出可能な停止操作位置以外のタイミングで遊技者が停止操作を行って遊技を行う場合など、チャンス目が導出される割合が極端に低下してしまう場合もあるが、本実施例では、通常遊技状態の各ゲームにおいて連続演出抽選を実行し、連続演出抽選に当選した場合にも、連続演出が実行されるようになっている。すなわちチャンス目が導出されない場合でも、連続演出抽選に当選している場合には、連続演出が実行されるようになっている。このため、チャンス目が導出される割合が極端に低下した場合でも、適度に連続演出が実行されるので、ボーナスに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、本実施例では、通常遊技状態においていずれのボーナスも当選していない場合に、チャンス目の出現率が所定の割合(1/300)以下となった場合に、チャンス目の出現率が所定の割合(1/300)を超える場合よりも高い当選確率で、連続演出抽選が行われるようになっており、チャンス目の出現率、すなわちチャンス目が導出されたことに伴う連続演出の実行頻度が極端に少なくなると、連続演出が高い確率で実行されることとなるので、それまでのチャンス目の出現履歴にあった適度な割合で連続演出を実行させることができる。
尚、本実施例では、チャンス目が導出されたとき、すなわち全てのリールの表示結果の組み合わせがチャンス目となったときに連続演出、すなわち特定演出が実行されるようになっているが、例えば、いずれか1つのリールが停止した時点で成立するチャンス目を適用する場合には、いずれか1つのリールが停止し、かつチャンス目が成立した場合には、その時点から特定演出を実行するようにしても良い。
また、本実施例では、いずれかのボーナスに当選している可能性を示す特定演出として複数ゲームにわたる連続演出を適用しており、1ゲームのみならず(特にRT中においては、リプレイ入賞が発生しなかったゲームのみならず)、複数ゲームにわたりボーナスに当選していることに対する遊技者の期待感を持続させることができることから好ましいが、例えば、チャンス目が揃った次のゲームのみ実行される演出を特定演出として適用しても良いし、チャンス目が導出されたときから、次のゲームが開始するまでの間に実行される演出を特定演出として適用しても良い。
また、本実施例では、CPU91aが、連続演出開始時に選択した連続演出パターンに対応する各ゲームの演出パターンを参照して、各ゲームの演出の制御を行うようになっており、例えば、いずれのボーナスも当選していない状態で、連続演出パターン05〜08のいずれかが選択され、当該連続演出パターンに基づく連続演出の実行中に、いずれかのボーナスに当選した場合、すなわち途中で状況が変化した場合でも、連続演出の最終ゲームでは、いずれのボーナスにも当選していない旨を示すハズレパターンを参照して演出が実行されることとなる。このため、連続演出の制御が複雑化してしまうことがない。また、この場合でも、次ゲームの賭数設定時において告知演出を実行し、いずれかのボーナスに当選している旨が告知されるようになっているので、ボーナスの当選に気付かない遊技者にとって不利益が生じないうえに、連続演出の結果がハズレパターンであっても、ボーナスに当選している可能性があるため、ボーナスの当選に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
尚、本実施例では、連続演出開始時に選択した連続演出パターンに対応する各ゲームの演出パターンを参照して、各ゲームの演出の制御を行うようになっているが、いずれのボーナスも当選していない状態で、連続演出パターン05〜08のいずれかが選択され、当該連続演出パターンに基づく連続演出の実行中に、いずれかのボーナスに当選した場合に、最終結果のみ、ハズレパターンから当りパターンに変更するようにしても良く、このようにした場合には、ボーナスに当選しているにも関わらず、ハズレパターンによってボーナスに当選していない旨が示されることによって、ボーナスの当選に気付かない遊技者にとって不利益が生じてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、連続演出の実行中にチャンス目が停止した場合に、当該チャンス目は無効とされ、新たに連続演出が実行されないようになっているので、連続演出の実行中にチャンス目が停止することで実行中の連続演出が途中で中段してしまうなど、連続演出に不整合が生じてしまうこと(例えば、ストーリー性のある連続演出が途中で途切れてしまうことなど)を防止できる。
また、本実施例では、RT中に実行されるRT中演出と、連続演出と、が類似する態様の演出であり、RT中に連続演出が実行されると、RT中演出から連続演出に発展する態様の演出となるので、RT中に連続演出が実行される場合には、RT中演出から違和感なく連続演出を実行させることができる。
また、本実施例では、ゲーム開始時に、ハズレの種類を含む内部当選状態を特定可能な内部当選コマンドが、サブ制御部91に対して送信されるようになっており、サブ制御部91のCPU91aは、入賞役の当選状態のみならず、ハズレの種類に応じて異なる割合で複数の演出を行うことが可能となるので、内部当選状態に対応するリールの停止制御と演出がリンクすることとなり、演出効果を一層高めることができるようになる。
また、本実施例では、遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すれば、内部当選状態と停止操作のタイミングとに応じて停止すべき図柄が選択されて、リールに表示結果が導出される。つまり、内部当選状態だけではなく、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作という遊技者の技術介入によって入賞が発生することとなるので、偶然性の要素だけで入賞が発生するのを防止して射倖性の抑制の担保が図られることとなる。また、遊技者によってストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されないまま経過した時間に関わらず、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果が導出されることとなるので、遊技者によってストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されずに時間が経過したという偶然性の要素だけで表示結果が導出されることはなく、射倖性の抑制の担保を図ることができる。
また、本実施例では、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じた場合には、RAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されるとともに、一度RAM異常エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じても、スロットマシンにより自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、本実施例では、内部抽選処理において入賞の発生を許容するか否かを決定する際に、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が適正な値(1〜6の範囲の値)でなければ、デフォルトの設定値(例えば設定1)に基づく確率で入賞の発生を許容するか否かを決定するのではなく、この場合にもRAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化され、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち内部抽選処理において入賞の発生を許容するか否かの決定を適正に行うことができない場合にも、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、RAM41cに記憶されたデータに異常が生じるのは、停電時やCPU41aが暴走する等、制御に不具合が生じて制御を続行できないときがほとんどである。このため本実施例では、これらの状態から復旧してCPU41aが起動するときにおいてのみデータが正常か否かの判定を行うようになっているので、RAM41cに記憶されたデータが正常か否かの判定をデータに異常が生じている可能性が高い状況においてのみ行うことができる。すなわちデータに異常が生じている可能性の低い状況では、当該判定を行わずに済み、CPU41aの負荷を軽減させることができる。
また、本実施例では、電断割込処理においてRAM41cの全てのデータに基づくRAMパリティ、すなわち排他的論理和演算した結果が0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、格納するとともに、復旧時においてRAM41cにおける全ての領域に格納されているデータに基づいて計算したRAMパリティが0か否かを判定することで、RAM41cのデータが正常か否かを判定しているので、当該判定を正確にかつ簡便に行うことができる。
また、本実施例では、電断割込処理において、いずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))、すなわち0以外の特定のデータをRAM41cの所定のアドレスに格納した後、この破壊診断用データを含むRAM41cの全てのデータに基づくRAMパリティが0となる調整用データを格納し、起動時においてRAMパリティが0か否かの判定に加えて、破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行い、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データも正常に格納されていることを条件に、RAM41cのデータが正常であると判定し、RAM41cに格納されているデータに基づいて制御状態を復帰させるようになっている。これにより、全ての領域に00(H)が格納されている場合、すなわちRAM41cのデータが正常でなくても、RAM41cのデータが0クリアされてしまった場合には、起動時のRAMパリティの判定により正常であると判定されてしまうが、RAM41cのデータが0クリアされてしまった場合には、破壊診断用データが格納されるべき領域も0となり、RAM41cのデータが正常ではないと判定され、誤ってRAM41cのデータが正常であると判定されてしまうことを防止できるので、起動時においてRAM41cのデータが正しい内容であるか否かの判定精度を一層高めることができる。
また、CPU41aは、起動時においてRAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データも正常に格納されていると判定し、RAM41cのデータが正常であると判定すると、RAM41cに格納されている破壊診断用データをクリアするようになっているので、起動後もRAM41cに破壊診断用データが格納されたままの状態となることで、次回起動時においてRAM41cのデータが正常ではないにも関わらず、破壊診断用データが格納されているために正常であると誤って判定してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、RAM41cのデータに異常が生じて、ゲームの進行が不能化された場合には、ゲームの進行が不能化された状態を解除する条件となる設定値の変更操作が有効となる設定変更モード(設定変更処理)へ移行することに伴って、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域が初期化されるので、RAM41cのデータに異常が生じたことに伴うデータの初期化及び設定値の選択・設定に伴うデータの初期化を1度で行うことができ、無駄な処理を省くことができる。更に、CPU41aの起動時には、RAM41cのデータが正常か否かを判定する前に、設定キースイッチ37がONの状態であるか否かを判定し、その時点で設定キースイッチ37がONの状態であると判定した場合には、RAM41cのデータが正常か否かの判定は行わず、設定変更モードに移行し、新たに設定値が選択・設定されることとなり、この場合にも無駄な処理を省くことができる。
尚、本実施例では、設定変更処理に移行する前に、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1を行っているが、設定変更処理に移行することに伴って初期化1が行われれば良く、例えば、設定変更処理の終了後に行っても良いし、設定変更処理において設定値が確定した時点で行っても良い。尚、この場合には、確定した設定値が変更されてしまうと不都合が生じるので、初期化1においては、RAM41cの使用中スタック領域及び設定値ワークを除く全ての領域が初期化されることとなる。
また、本実施例では、一度RAM異常エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更処理が行われるまで、ゲームが不能動化されるようになっているが、RAM異常エラーによるエラー状態となったときに、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1を行うとともに、設定値を初期値(例えば、設定値1)に設定し、この状態でリセット操作がなされることで、ゲームを再開できるようにしても良い。
また、本実施例では、内部抽選処理において入賞の発生を許容するか否かを決定する際に、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が適正な値(1〜6の範囲の値)でなければ、この場合にもRAM異常エラー状態に制御されるようになっているが、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が適正な値(1〜6の範囲の値)でない場合に、設定値の初期値(例えば、設定値1)に基づく確率で入賞の発生を許容するか否かを決定するようにしても良い。
また、本実施例では、CPU41aが演出制御基板90に対して遊技の進行に応じたコマンドを送信し、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されたコマンドに基づいて演出の制御を行うようになっており、CPU41aは、コマンドを送信するのみで演出の制御を行う必要がないので、CPU41aの処理負荷を軽減できるうえに、演出を多彩なものにできる。
また、遊技制御基板40から演出制御基板90にコマンドが送信されるコマンド伝送ラインが、遊技制御基板40と演出制御基板90との間で演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40に演出制御基板90が直接接続される構成ではないので、コマンド伝送ラインからCPU41aに対して外部から不正な信号が入力され、遊技の制御に影響を与えられてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、トリガー端子CLK/TRGに電圧低下信号が入力されることで、CPU41aが実行中の処理に割り込んで電断割込処理を実行するようになっているが、電断割込処理では、破壊診断用データを設定する処理やRAMパリティ調整用データを計算して設定する処理等、復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等を行う前に、信号入力端子DATAに電圧低下信号が入力されているか否かを判定を行い、信号入力端子DATAにも電圧低下信号が入力されていれば、復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等を行うのに対して、信号入力端子DATAに電圧低下信号が入力されていなければ、もとの処理に復帰するようになっている。
すなわち、メイン制御部41には、電圧低下信号が2系統の入力部に入力され、CPU41aは、一方の入力部に電圧低下信号が入力されて電断割込処理を実行しても、復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等が実行される前に再度他方の入力部に電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、他方の入力部にも電圧低下信号が入力されていて初めてこれらの処理が実行されるようになっており、電断を誤って検出した際に、誤って復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等の処理が行われてしまうことが防止できるので、電断を誤って検出することに伴い、必要以上に長い間CPU41aの制御が中断されたり、必要以上に負荷がかかってしまうことを防止できる。
また、電断割込処理及びタイマ割込処理の実行中においては、他の割込が禁止されるようになっており、例えば、タイマ割込処理の実行中に電圧低下信号が入力された場合でも2重に割込が生じることがなく、CPU41aの処理負荷が増対してしまったりデータの整合性がとれなくなってしまうことを防止できる。特に、コマンドの送信中に電圧低下信号が入力されても、割込が生じて当該コマンドの送信が阻害されることがなく、CPU41aの駆動が停止する前に正常に送信を完了させることができる。
また、電断割込処理の割込タイミングとタイマ割込処理の割込タイミングとが同時となった場合、すなわち割込2と割込3が同時に発生した場合には、割込2を優先し、電断割込処理を実行するとともに、タイマ割込処理の実行中に割込2が発生した場合には、当該タイマ割込処理の終了を待って電断割込処理を実行するようになっており、多重割込を防止しつつも極力早い段階で電断割込処理が行われるので、CPU41aの駆動が停止する前に電断割込処理を確実に行うことができる。
また、CPU41aは、割込1〜4の4種類の割込を実行可能であり、このうち未使用に設定されている割込1、4が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。このため、未使用の割込1、4が発生したときでも、すぐに割込前の処理に復帰することとなるので、ノイズ等によって未使用の割込が発生してもCPU41aが暴走してしまうといった不具合を防止できる。
また、本実施例では、サブ制御部91のCPU91aは、タイマ割込処理が実行される毎に、RAMパリティ調整用データを計算して設定するようになっている。すなわち復旧時にRAM91cにバックアップされているデータの内容が正常であるか否かを判定可能とするための処理を、遊技制御基板40から送信されるコマンドに依存せずに定期的に行うようになっており、コマンドを遅延して送信する場合でもコマンドの送信が遅延されることによってCPU91aがRAMパリティ調整用データを計算して設定する前に停止してしまうようなことがないので、復旧時においてCPU91aがRAM91cにバックアップされているデータが正常であるか否かを正確に判定することができる。
また、本実施例のスロットマシン1では、入賞となる役の種類として、メダルの払い出しを伴う小役、次のゲームでの賭数にメダルを消費しないで済む再遊技役、遊技状態の移行を伴う特別役が定められている。特別役は、遊技状態の移行を伴うものであって、そのときの遊技状態に依存するので基本的な役とは言えない。スロットマシンの遊技性は、単にゲームを行うだけではなく、ゲームの結果により遊技者がメダルを獲得していくことにあるので、入賞によってメダルの払い出しを伴う小役が最も基本的な役であるということができる。ここで、小役の種類としては、JAC、チェリー、ベルがあるが、レギュラーボーナスにおいて僅かな確率で当選するJACの他は、いずれの遊技状態においても入賞となる役の種類として定められている。このように基本となる小役を、いずれの遊技状態に制御されているときであっても入賞となる役として定めることで、遊技性が遊技者にとって分かり易いものとなる。
通常遊技状態及びRTでビッグボーナス入賞すると、レギュラーボーナスへの移行を伴うJACINに比較的高い確率で当選する(取りこぼしがないので、入賞する)ビッグボーナスに遊技状態が移行される。ビッグボーナスは、消化ゲーム数に関わらず、当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したメダル数の総数が466枚に達すると終了するものとなっている。ここでビッグボーナス(小役ゲーム及びレギュラーボーナスを含む)中のゲームでは、リプレイが内部抽選の対象役として定められていないので、リプレイ入賞することがない。リプレイは、遊技者の手持ちのメダルを減らさないものであるがメダルの払い出しを伴わないので、ビッグボーナスの終了条件となる払い出しメダル数に影響しない。つまり、ビッグボーナス中にリプレイ入賞させても不必要にビッグボーナスのゲーム数を増やすだけのものとなってしまうので、リプレイをビッグボーナスにおける内部抽選の対象役として定めないことで、ビッグボーナスの遊技状態を無駄に長引かせることがなく、遊技を効率良く進めることができるようになる。
また、レギュラーボーナスの遊技状態では、小役(特にJAC)に高い確率で当選し、非常に多くのメダルを獲得できるようになるので、これに対する遊技者の期待感は高い。このレギュラーボーナスには、小役ゲームでJACIN入賞したときに移行されるだけではなく、通常遊技状態及びRTでレギュラーボーナス入賞したときにも移行される。このため、通常遊技状態及びRTにあるときであっても、レギュラーボーナスに対する期待感を遊技者に与えることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。更に、レギュラーボーナスにおいては、通常遊技状態やRT、小役ゲームにおいても定められているチェリー、ベルに加えて、JACも小役として定められている。これにより、レギュラーボーナスにおける遊技者の期待感を更に高めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ビッグボーナスにおいて小役ゲームからレギュラーボーナスに遊技状態を移行させるためのJACINの表示態様は、「ベル−ベル−JAC」の組み合わせにより構成され、他の役の表示態様として使用されていないものである。レギュラーボーナスにおいてチェリー、ベルの小役に加えて入賞と判定されるJACの表示態様も、「リプレイ−リプレイ−JAC」の組み合わせにより構成され、他の役の表示態様として使用されていないものである。このため、リール2L、2C、2Rの表示結果として導出された表示態様と入賞となる役との関係が明確になり、遊技者にとっては遊技性が分かりやすいものとなる。
また、リール2L、2C、2Rの回転は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されてから最大4コマ引き込んで停止されることとなり、停止すべき図柄は5図柄の範囲から選ぶことができる。ここで、「ベル」、「リプレイ」及び「JAC」の図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても必ず4図柄以内の間隔で配置されているので、これらの図柄によって構成されるベル、リプレイ、JAC、及びJACINは、当選しているときには取りこぼしが生じない。特にレギュラーボーナス中のJACは、おおよそ1/1.28という非常に高い確率で当選することとなるが、これの取りこぼしが生じ得ないので、レギュラーボーナスでは遊技者が実質的には目押しをしなくても済むようになり、簡単に遊技を進められるようになる。
上記したように遊技状態毎に内部抽選の対象となる役の種類は、遊技状態別当選役テーブルに登録されているが、各役の当選確率を定める判定値数は、役別テーブルから参照されるアドレスに格納されている。役別テーブルには、各役の入賞が発生したときのメダル数も登録されている。
役別テーブルにおいて、メダル数は賭数に応じて登録されており、チェリー、ベルの入賞が発生したときには、賭数に応じてメダル数が設定される。ここで、レギュラーボーナスにおける賭数は1で固定されているが、レギュラーボーナス以外の遊技状態における賭数は3で固定されている。これにより、賭数に応じて払出数を取得するだけでも、遊技状態に応じて適切な数のメダルを払い出すことができる。また、メダル数を設定する際に遊技状態を判断する必要がないので、入賞判定処理における処理ステップが簡素化される。しかも、レギュラーボーナスに対応した賭数1の方が、賭数3のときよりもベルの入賞時におけるメダル数が多いので、レギュラーボーナスにおける遊技者の期待感を更に高めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。
役別テーブルにおいて、いずれの遊技状態においても入賞となる役として定められたチェリー、及びベルについては、賭数毎に判定値数の格納先アドレスが登録されており、賭数に従って判定値数が取得されることとなる。ここで、レギュラーボーナスにおける賭数は1で固定されているが、レギュラーボーナス以外の遊技状態における賭数は3で固定されている。これにより、賭数に応じて判定値数を取得するだけでも、遊技状態に応じた当選確率でチェリー、及びベルの内部抽選を行うことができる。また、判定値数を取得する際に遊技状態を判断する必要がないので、内部抽選における処理ステップが簡素化される。しかも、レギュラーボーナスに対応した賭数1の方が、賭数3のときよりもベル、チェリーの当選確率が高いので、レギュラーボーナスにおける遊技者の期待感を更に高めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、役別テーブルに登録されている各役及びハズレの判定値数の格納先のアドレスは、設定値に応じて異なっている場合もあるが、設定値に関わらずに当選確率を同一とするものとした役またはハズレについては、設定値に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。もっとも、役別テーブルにおいて、内部抽選の対象役またはハズレと設定されている賭数とが同じで設定値に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。
一般に開発段階においては、少なくとも一部の役またはハズレについて設定値に応じて判定値数を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行っていくものとしている。当初の判定値数として、設定値に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行った結果として、設定値が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。
ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM41bに記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。
また、役別テーブルに登録されている各役またはハズレの判定値数の格納先のアドレスは、賭数(1または3)に応じて異なっているが、例えば、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じであっても良い。
開発用の機種においては、賭数に応じても判定値データを微妙に調整しながらシミュレーションを行っていくのが通常である(当初の判定値数を異なるものとしておく場合と、同じものとしておく場合とがあり得る)。ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として賭数に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM41bに記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。
また、役別テーブルに登録されているハズレ(1)の判定値数の格納先のアドレスは、遊技状態が通常遊技状態及び小役ゲームであるか、RTであるか、に応じて異なっているが、共通の判定値数が格納されている。開発用の機種においては、遊技状態に応じても判定値データを微妙に調整しながらシミュレーションを行っていくのが通常である(当初の判定値数を異なるものとしておく場合と、同じものとしておく場合とがあり得る)。ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として賭数に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM41bに記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。
尚、ハズレ(1)の当選確率は、通常遊技状態、小役ゲーム及びRTにおいて同一であるため、通常遊技状態及び小役ゲームであるか、RTであるか、に関わらずに判定値数が共通化して格納されるようにしても良く、このように判定値数を共通化して格納することで、そのための記憶容量が少なくて済むようになる。
また、本実施例では、RTにおいてリプレイが当選する判定値の範囲が通常遊技状態よりも広くなる分、ハズレ(2)が当選する判定値の範囲が狭くなる。このため、設計段階においてRTにおいてリプレイが当選する判定値の範囲を変更しても、ハズレ(2)が当選する判定値の範囲以外、判定値の範囲に影響を与えることがないので、設計が容易となる。
更に、ハズレ(1)よりも広いハズレ(2)の判定値の範囲を狭くする分、RTにおいてリプレイに当選する判定値の範囲を広くすることで、RTにおけるリプレイの当選確率を高めており、通常遊技状態におけるリプレイの当選確率からの変更幅を広くできるので、設計の自由度を増すことができる。
また、内部抽選では、内部抽選用の乱数がいずれの役の判定値の範囲にも含まれないと判定され、かつハズレ(1)が当選する判定値の範囲にも含まれないと判定された場合に、ハズレ(2)の当選を判定するようになっており、ハズレ(2)の判定値数を必要としないので、そのための記憶容量が少なくて済むうえに、リプレイが当選する判定値数のみを通常遊技状態とRTとで別個に格納しておけば、通常遊技状態及びRTについてのハズレ(2)の当選を別個に判定できるようになり、ハズレ(2)の判定値数を通常遊技状態とRTとで別個に格納する必要もないので、更に記憶容量を削減することができる。
また、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役またはハズレの判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定するものとしている。このため、各役またはハズレの判定値数をそのまま用いて内部抽選を行うことができる。尚、実際の当選判定を行う前に当選判定用テーブルを生成する場合にはループ処理が2回必要になるが、この実施の形態によれば、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。
また、本実施例では、役別テーブルに、特別役のみに対応する判定値数の格納先のアドレス、特別役及び小役の双方に対応する判定値数の格納先のアドレス、小役のみに対応する判定値数の格納先アドレス、再遊技役のみに対応する判定値数の格納先アドレスがそれぞれ登録されており、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役の判定値数を加算していき、特別役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役のみの当選を判定し、特別役及び小役の双方に対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役及び小役の双方の当選を判定し、小役または再遊技役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、小役または再遊技役のみの当選を判定するようになっており、特別役と小役が同時に当選し得るようになっている。すなわち1つの役別テーブルから、小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようにすることで、特別役と小役が同時に当選し得るようになっている。これにより、ゲームの結果として小役入賞が発生した場合でも、小役よりも有利度の高い特別役の発生が許容されていることが否定されないので、このような状況においても特別役の発生に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、本実施例では、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリーのみ同時に当選可能としているが、例えば、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリー、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とベルなど、ボーナスと複数種類の小役が同時に当選できるようにしても良い。更に、この場合には、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とベルが同時に当選する判定値の範囲よりも、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリーが同時に当選する判定値の範囲の方が大きくなるように設定し、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とベルが同時に当選する確率よりも、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリーが同時に当選する確率の方が高くなるようにしても良く、このようにすれば、ベルが入賞したときよりもチェリーが入賞したときの方が、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と同時に当選している可能性が高くなるので、小役が入賞したときに、その小役の種類によってビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に対する期待感に変化を持たせることができるため、興趣を高めることができる。
また、本実施例において乱数取得処理によって取得される内部抽選用の乱数は、サンプリング回路43により乱数発生回路42から抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工してから使用するものとしている。乱数発生回路42は、パルス発生回路42aのパルス信号の周波数で高速に更新して乱数を発生しているが、ソフトウェアにより加工した後の内部抽選用の乱数では、その加工によって更新の周期性が失われるものとなる。
これに対して、内部抽選では各役に対応した判定値数を内部抽選用の乱数の値に順次加算していくことにより行うため、図6及び図7に示したように各役またはハズレを当選とする内部抽選用の乱数の値は、固まってしまうこととなる。これに対して、ソフトウェアによる加工で内部抽選用の乱数の周期性を失わせ、その値をバラつかせることによって、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。
しかも、乱数発生回路42のカウンタ42b、42cの値を更新させるためにパルス発生回路42aが発生するパルス信号の周波数は、CPU41aの動作クロックの周波数よりも高く、整数倍ともなっていない。このため、乱数発生回路42が発生する乱数の更新が、CPU41aが行う処理と同期しにくくなる。しかも、パルス発生回路42aのパルス信号の周波数の方を高くすることで、乱数発生回路42が発生する乱数の更新速度を非常に速いものとすることができる。
一方、ソフトウェアによる乱数の加工は、サンプリング回路43により乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトとを入れ替えるだけで良い。従って、16ビットという比較的大きな乱数であっても、周期性を失わせるために必要な加工の処理に要する負荷がそれほど大きくならず、容易に取得することができる。このように大きな乱数が取得できることで、内部抽選における確率設定を細かく行うことができるようになる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、リールの回転が開始したとき及び、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成しているが、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みの停止位置)別の停止制御テーブルを予めROM41bに登録しておき、テーブルインデックスに基づいて、遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、及びリールの停止状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定可能とし、リールの回転が開始したとき及び、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、テーブルインデックスを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを設定するようにしても良い。
また、前記実施例では、リール1周に対して8ステップ毎(1図柄毎)に分割した21の領域(コマ)が定められており、停止制御テーブルとして、それぞれの領域(領域番号)に対応して、引込コマ数(停止位置)が一意的に定められた停止制御テーブル、すなわち1図柄が変動する範囲の領域に対応して停止位置が一意的に定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行っているが、例えば、1図柄未満の領域毎、例えば1ステップ、すなわちリールモータを駆動する際の最小単位毎に、引込ステップ数や引込コマ数(停止位置)を一意的に定めた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行っても良く、このようにすることで、リールモータのステップ数単位で停止位置を変化させることが可能となり、停止操作位置に対する停止位置を更に多様化することができる。
また、前記実施例では、停止操作位置に対する引込コマ数を一意的に定めた複数の停止制御テーブルのうち、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みの停止位置)に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行っているが、停止操作位置に対する停止位置を一意的に定めた複数の停止位置特定テーブルを停止制御テーブルの替わりに用いて、停止操作が検出された際に、停止位置特定テーブルを参照し、停止操作位置に対応して一意的に特定される停止位置でリールを停止させる制御を行うようにしても良い。
また、停止位置に対する停止優先度を定めることにより、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数)に対して停止位置を一意的に定めた複数の停止優先テーブルを停止制御テーブルの替わりに用いて、停止操作が検出された際に、停止優先テーブルを参照し、停止操作位置から引込可能範囲(最大5コマ)内にある全ての停止位置の停止優先度を比較し、最も停止優先度の高い停止位置でリールを停止させる制御を行うようにしても良い。
また、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた引込コマ数を選択し、停止操作が行われた際に、選択された引込コマ数の範囲内に対象となる停止位置が位置する場合には、当該停止位置を引き込んで停止させる引込制御を行い、停止が禁止された停止位置を停止させないように他の停止位置を引き込んで停止させる蹴飛ばし制御(いわゆるコントロール方式の制御)を行うようにしても良い。このように引込制御及び蹴飛ばし制御を行うことで、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数)に対して停止位置が一意的に決まるので、引込制御及び蹴飛ばし制御により表示結果を導出させる制御は、停止操作位置に対して停止位置を一意的に特定する制御パターンといえる。
また、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた制御パターンを選択し、その制御パターンに従ってリールの停止制御を行うものであれば、停止制御テーブルによるリールの停止制御、停止優先テーブルによるリールの停止制御、引込制御及び蹴飛ばし制御によるリールの停止制御を併用して行うものであっても良く、例えば、最初に停止したリールのみ停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行い、他のリールについては、引込制御及び蹴飛ばし制御によりリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、前記実施例では、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた制御パターンを選択し、その制御パターンに従ってリールの停止制御を行っているが、少なくとも各遊技状態のそれぞれの内部当選状態に対して一意的に定められた制御パターンを選択し、その選択した制御パターンに従ってリールの停止制御を行うものであれば良い。
また、前記実施例では、いずれの役にも当選していないハズレとして、ハズレ(1)、ハズレ(2)の2種類を適用しているが、ハズレが少なくとも複数種類に分類されているものであれば、例えば、ハズレ(1)、ハズレ(2)を含む3種類以上に分類されているものであっても良く、各々に対して異なる停止制御を行うようにしても良い。
また、前記実施例では、全ての遊技状態において複数種類のハズレを適用しているが、少なくともいずれか1つの遊技状態においてのみ複数種類のハズレを適用するようにしても良く、例えば、通常遊技状態及びRTにおいてのみ複数種類のハズレを適用するようにしても良い。
また、前記実施例では、ハズレの種類を当選フラグの設定状態に応じて特定し、その種類に応じて異なるリールの停止制御を行うようになっているが、例えば、ハズレとなる内部抽選用の乱数値の範囲を複数に分類し、複数に分類された乱数値の範囲に対してそれぞれ制御パターンを一意的に設定するとともに、異なる乱数値の範囲に対して異なる制御パターンを設定する。そして、いずれの役の当選フラグも設定されていない場合に、内部抽選用の乱数値に対して一意的に設定された制御パターンに基づいてリールの停止制御を行うことにより、ハズレとなる内部抽選用の乱数値の範囲に応じて異なるリールの停止制御が行われるようにしても良い。
また、前記実施例では、RTにおいてリプレイが当選する判定値の範囲が通常遊技状態よりも広くなる分、ハズレ(2)が当選する判定値の範囲が狭くなる判定値の範囲を特定可能な判定値数が記憶されていたが、RTにおいてリプレイが当選する判定値の範囲が通常遊技状態よりも広くなり、リプレイが当選する判定値の範囲が通常遊技状態よりも広くなった分、ハズレが当選する判定値の範囲が狭く、かつハズレが当選する判定値の範囲が当選する判定値の範囲のうちハズレ(1)が当選する判定値の範囲が占める割合が通常遊技状態よりも広くなる判定値の範囲を特定可能な判定値数を記憶するものであれば良く、例えば、RTにおいてリプレイが当選する判定値の範囲が広くなり、リプレイが当選する判定値の範囲が通常遊技状態よりも広くなった分、ハズレ(1)が当選する判定値の範囲及びハズレ(1)以外のハズレが当選する判定値の範囲が狭く、かつハズレが当選する判定値の範囲のうちハズレ(1)が当選する判定値の範囲が占める割合が通常遊技状態よりも広くなる判定値の範囲を特定可能な判定値数を記憶するようにしても良い。すなわちRTにおいてリプレイの当選確率が通常遊技状態よりも高くなり、リプレイの当選確率が通常遊技状態よりも高くなった分、ハズレの当選確率が低く、かつハズレのうちハズレ(1)が当選する割合が、通常遊技状態よりも高くなるものであっても良い。
また、RTにおいてハズレ(1)を除くハズレが当選する判定値の範囲を0とし、リプレイが当選する判定値の範囲が通常遊技状態におけるハズレ(1)を除くハズレが当選する判定値の範囲分広くなる判定値の範囲を特定可能な判定値数を記憶するようにしても良い。すなわちRTにおいてハズレ(1)を除くハズレの当選確率を0とし、その分リプレイの当選確率が高くなるものであっても良い。
また、ハズレ(1)を除くハズレが当選する判定値の範囲を0とし、更にハズレ(1)が当選する判定値の範囲が通常遊技状態においてハズレ(1)が当選する判定値の範囲よりも狭く、リプレイが当選する判定値の範囲が、通常遊技状態におけるハズレ(1)を除くハズレの判定値の範囲分、及びハズレ(1)が当選する判定値の範囲が通常遊技状態よりも狭くなった分、広くなる判定値の範囲を特定可能な判定値数を記憶するようにしても良い。すなわちRTにおいてハズレ(1)を除くハズレの当選確率を0とし、更に、ハズレ(1)の当選確率が通常遊技状態よりも低く、通常遊技状態におけるハズレ(1)を除くハズレの当選確率分と、ハズレ(1)の当選確率が通常遊技状態よりも低くなった分、リプレイの当選確率が高くなるものであっても良い。
また、前記実施例では、ビッグボーナス(1)の入賞によるビッグボーナスの終了後にRTに移行するようになっているが、例えば、全てのビッグボーナスの終了後にRTに移行するようにしても良いし、レギュラーボーナスの終了後にRTに移行するようにしても良いし、通常遊技状態においてRT移行図柄の組み合わせが揃ったこと、通常遊技状態においてボーナスに当選したことをなどを契機にRTに移行するようにしても良い。
また、前記実施例では、ボーナスの当選フラグが持ち越されている状態を除き、一のゲームでボーナスとリプレイが同時に当選することがないうえに、RT中にいずれかのボーナスに当選すると、RTが終了するので、RT中にボーナスとリプレイが同時に当選することはないが、例えば、一のゲームでボーナスとリプレイが同時に当選可能としても良く、このようにした場合には、ボーナスとリプレイの双方が当選している場合に、当選しているボーナスの組み合わせよりもリプレイの組み合わせが優先して導出され、必ずリプレイが入賞することとなるため、RT中にリプレイが連続して入賞している間は、常にボーナスに当選している可能性があり、この間ボーナスの当選に対する遊技者の期待感を持続させることができる。更に、RTにおいては、内部抽選によりリプレイが当選する確率が高まる分、ハズレ(2)が当選する確率が低くなるので、RTにおいてハズレ(1)、ハズレ(2)のうちハズレ(1)が当選する比率が通常遊技状態よりも相対的に高まるので、RTでいずれの役も当選しないときの方が、通常遊技状態でいずれの役も当選しないときよりも高い割合でチャンス目が導出されることとなり、RTにおいていずれの役にも当選していないときでも、ボーナスに当選しているか否かの判別が困難となるため、RT中のリプレイ入賞が発生しないゲーム、すなわちRT中にリプレイの入賞が途切れたときでもボーナスの当選に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、通常遊技状態においていずれかのボーナスに当選したことを契機に、RTに移行するものにおいては、RTに移行することでボーナスの当選に対する遊技者の期待感を高められるうえに、ボーナスとリプレイの双方が当選している場合に、当選しているボーナスの組み合わせよりもリプレイの組み合わせが優先して導出され、必ずリプレイが入賞することとなるため、RT中にリプレイが連続して入賞している間は、常にボーナスに当選している可能性があり、この間ボーナスの当選に対する遊技者の期待感を効果的に持続させることができるとともに、RTでいずれの役も当選しないときの方が、通常遊技状態でいずれの役も当選しないときよりも高い割合でチャンス目が導出されることとなり、RTにおいていずれの役にも当選していないときでも、ボーナスに当選しているか否かの判別が困難となるため、RT中のリプレイ入賞が発生しないゲーム、すなわちRT中にリプレイの入賞が途切れたときでもボーナスの当選に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、前記実施例では、リプレイを構成する図柄である「リプレイ」は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち5コマ以内の間隔で配置されているため、ボーナスとリプレイが同時に当選している場合に、ボーナスの組み合わせよりもリプレイの組み合わせを入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ずリプレイが入賞するようになっているが、少なくともボーナスとリプレイが同時に当選している場合(持越中にリプレイに当選した場合を含む)に、ボーナスの組み合わせよりも高い割合でリプレイの組み合わせが揃うように制御されるものであれば良く、例えば、ボーナスとリプレイが同時に当選している場合に、ボーナスの組み合わせよりもリプレイの組み合わせを入賞ライン上に揃える制御を優先するが、「リプレイ」を、いずれかのリールにおいて引込範囲を超える間隔で配置し、かつ「リプレイ」の引込範囲を超える位置で停止操作がなされた際の引込範囲内にボーナス図柄を配置し、「リプレイ」の引込範囲を超える位置で停止操作がなされた場合に、ボーナス図柄を引き込むことにより、当選しているボーナスの組み合わせを揃えることが可能となる構成としても良い。すなわちリプレイの図柄とボーナスの図柄がともに引込範囲内にあるタイミングで停止操作が行われた場合には、リプレイの図柄を入賞ライン上に揃える制御を行うが、ボーナス図柄のみが引込範囲内にあるタイミングで停止操作が行われた場合には、ボーナス図柄を入賞ライン上に揃える制御を行うものであっても良い。また、ボーナスとリプレイが同時に当選している場合に、ボーナスの図柄よりもリプレイの図柄の方が高い割合で特定される停止制御テーブルや停止位置特定テーブル、停止優先テーブルなどを選択することで、ボーナスとリプレイが同時に当選している場合に、ボーナスの組み合わせよりも高い割合でリプレイの組み合わせが揃うように制御するものであっても良い。また、ボーナスとリプレイが同時に当選している場合に、ボーナスの図柄を入賞ライン上に揃えることが可能な停止制御テーブルや停止位置特定テーブル、停止優先テーブルよりもリプレイの図柄を入賞ライン上に揃えることが可能な停止制御テーブルや停止位置特定テーブル、停止優先テーブルを高い割合で選択したり、ボーナスの図柄を入賞ライン上に引き込む引込制御よりもリプレイの図柄を入賞ライン上に引き込む引込制御を高い割合で選択することにより、ボーナスの組み合わせよりも高い割合でリプレイの組み合わせが揃うように制御するものであっても良い。
また、前記実施例では、内部抽選に用いる判定値数が記憶されるRAM41cの判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、特別役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあまりない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしても良い。
また、前記実施例では、判定値数が設定値に関わらず共通のものについて、その一部を設定値1〜6の全体に共通して記憶しているが、判定値数が設定値に関わらず共通のものについても、設定値1〜6のそれぞれに対して個別に記憶することもできる。また、判定値数が設定値に関わらず共通のものは、その全てを設定値1〜6の全体に共通して記憶することもできる。
また、前記実施例では、判定値数が、設定値1〜6の全体に共通して記憶されているか、設定値1〜6のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1〜6の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、例えば、設定値1〜3については判定値数が共通、設定値4〜6については判定値数が共通のものとすることもできる。賭数についての判定値数についても同様で、例えば賭数1と2については共通、賭数3では個別とすることもできる。
また、前記実施例では、同一の設定値における同一の役またはハズレについて賭数に応じて参照される判定値数が賭数(1または3)のそれぞれに対して異なるアドレスに格納されていた。すなわち同一の設定値における同一の役またはハズレについて賭数に応じて参照される判定値数が同じであっても個別に記憶されていたが、賭数に関わらず当選確率を同一とするものとした役またはハズレについて、判定値数の格納先のアドレスを共通化したり、設定値及び賭数に関わらず当選確率を同一とするものとした役またはハズレについて、判定値数の格納先のアドレスを共通化するようにしても良く、このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。
また、前記実施例では、設定値等に応じて取得した判定値数を内部抽選用の乱数の値に順次加算していたが、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしても良い。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。
また、前記実施例では、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数の値に遊技状況に応じた各役またはハズレの判定値数を順次加算していき、加算結果がオーバーフローしたときに当該役またはハズレを当選と判定するものとしていた。これに対して、遊技状況に応じた各役またはハズレの判定値数に応じて、各役またはハズレを当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行うものとしても良い。また、各役またはハズレを当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルを予めROM41bに格納しておき、取得した内部抽選用の乱数の値を各役またはハズレの判定値と比較することで、内部抽選を行うものとしても良い。
また、前記実施例では、通常遊技状態、RT及びビッグボーナス中の小役ゲームにおいて、賭数として3を設定することのみによりゲームを開始させることができた。これに対して、通常遊技状態、RT及びビッグボーナス中の小役ゲームにおいても、賭数として1を設定してゲームを開始させることをできるようにしたり、更には賭数として2を設定してゲームを開始させることをできるようにしても良い。これにより、通常遊技状態、RT及びビッグボーナス中の小役ゲームで賭数として1または2が設定されていたときには、賭数として3が設定されたときよりも内部抽選における小役の当選確率を低下させるともに、小役に入賞したときの払い出しメダル枚数を増加させることができる。例えば、通常遊技状態、RT及びビッグボーナス中の小役ゲームで賭数として3が設定されたときには、ベルの当選確率を1/4.82、払出枚数を7枚とするが、賭数として1または2が設定されたときには、ベルの当選確率を1/4.82よりも低くし、払出枚数を7枚よりも多くしても良い。更に賭数として1が設定されたときと2が設定されたときとで、ベルの当選確率及び払出枚数を変えても良い。
また、前記実施例では、役別テーブルに、特別役のみに対応する判定値数の格納先のアドレス、特別役及び小役の双方に対応する判定値数の格納先のアドレス、小役のみに対応する判定値数の格納先アドレス、再遊技役のみに対応する判定値数の格納先アドレスをそれぞれ登録しておき、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役の判定値数を加算していき、特別役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役のみの当選を判定し、特別役及び小役の双方に対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役及び小役の双方の当選を判定し、小役または再遊技役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、小役または再遊技役のみの当選を判定するようにすることで、特別役と小役が同時に当選し得る構成としていたが、小役及び再遊技役の格納先アドレスが登録された小役及び再遊技役用の役別テーブルと、特別役の判定値数の格納先アドレスが登録された特別役用の役別テーブルと、を設け、内部抽選において、同一の内部抽選用の乱数について、小役及び再遊技役用の役別テーブルを参照する小役及び再遊技役の抽選と、特別役用の役別テーブルを参照する特別役の抽選と、を別個に行うとともに、小役及び再遊技役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数及び特別役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようにすることにより、特別役と小役が同時に当選し得る構成としても良く、このような構成とした場合でも、ゲームの結果として小役入賞が発生した場合でも、小役よりも有利度の高い特別役の発生が許容されていることが否定されないので、このような状況においても特別役の発生に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、前記実施例では、乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイト全体を下位バイトで置換し、下位バイト全体を上位バイトで置換するという入れ替えを行っていた。これに対して、乱数発生回路42から抽出した乱数のビットのうちの特定のビットのデータを他のビットのデータで置換するだけであっても良い。また、乱数発生回路42から抽出した乱数の値を、そのまま内部抽選用の乱数として取得するものとしても良い。更に、上記の実施の形態とは異なる方法により内部抽選用の乱数に加工するものとしても良い。
図33は、乱数発生回路42から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理の第1の変形例の説明図である。この第1の変形例でも、乱数発生回路42から抽出された乱数は、CPU41aが有する16ビットの汎用レジスタ41GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路42から抽出された乱数が汎用レジスタ41GRに格納されると、CPU41aは、更に内部のリフレッシュレジスタ41Rの値を加工用の乱数として抽出する。CPU41aは、汎用レジスタ41GRの上位バイトの値(上位カウンタ42cから抽出した値)にリフレッシュレジスタ41Rから抽出した加工用の乱数を加算する。汎用レジスタ41GRの下位バイトの値(下位カウンタ42bから抽出した値)は、そのままにしておく。そして、CPU41aは、このときに汎用レジスタ41GRに格納されている値を内部抽選用の乱数として取得し、これに判定値数を順次加算していくものとなる。
図34は、乱数発生回路42から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理の第2の変形例の説明図である。この例でも、乱数発生回路42から抽出された乱数は、CPU41aが有する16ビットの汎用レジスタ41GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路42から抽出された乱数が汎用レジスタ41GRに格納されると、CPU41aは、更に内部のリフレッシュレジスタ41Rの値を加工用の乱数として抽出する。CPU41aは、汎用レジスタ41GRの上位バイトの値(上位カウンタ42cから抽出した値)にリフレッシュレジスタ41Rから抽出した加工用の乱数を加算する。また、汎用レジスタ41GRの下位バイトの値(下位カウンタ42bから抽出した値)にもリフレッシュレジスタ41Rから抽出した加工用の乱数を加算する。そして、CPU41aは、このときに汎用レジスタ41GRに格納されている値を内部抽選用の乱数として取得し、これに判定値数を順次加算していくものとなる。
以上説明した第1、第2の変形例では、リフレッシュレジスタ41Rの値を加工用の乱数として抽出し、これを乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイト(第2変形例では、更に下位バイト)に加算して、乱数の加工を行うものとしている。ここで適用した乱数の加工には、少なくとも加工用の乱数を上位バイトに加算する処理を含んでいる。これにより、内部抽選用の乱数のバラツキを大きくすることができ、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。
また、加工用の乱数をリフレッシュレジスタ41Rから抽出するものとしたことで、加工用の乱数を生成する手段として特別な構成が必要ない。しかも、リフレッシュレジスタ41Rの値は、CPU41aの命令フェッチ毎に更新されるもので、その更新間隔は一定しないので、ランダム性の高い乱数を加工用の乱数として抽出することができる。そして、加工用の乱数のランダム性が高いことから、これを用いて生成される内部抽選用の乱数のランダム性も高くなる。
尚、上記第1、第2の変形例において、乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイト(及び下位バイト)にリフレッシュレジスタ41Rから抽出した値を加算していたが、リフレッシュレジスタ41R以外でハードウェアまたはソフトウェアにより周期的に更新される値を加算しても良い。また、リフレッシュレジスタ41Rから抽出した値(或いは、リフレッシュレジスタ41Rに代わるものの値)を加算するのではなく、減算や、論理和、論理積などの論理演算を行っても良い。
また、前記実施例で示した上位バイトと下位バイトとの入れ替えのようなビットの置換を、第1、第2の変形例に併用するものとしても良い。上記第1、第2の変形例においても、乱数発生回路42からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、汎用レジスタ41GRの内容が書き換えられてしまうのを防ぐため、CPU41aに対する割り込みが禁止されるものとなる。
また、第2の変形例においては、乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトにそれぞれ加算する加工用の乱数を、リフレッシュレジスタ41Rから異なるタイミングで別々に抽出しても良い。上位バイトに加算する加工用の乱数を更新する手段と、下位バイトに加算する加工用の乱数を更新する手段とを別々に用意し、それぞれから上位バイト用、下位バイト用の加工用の乱数を抽出する手段を設けるものとしても良い。この場合において、上位バイト用の加工用の乱数を更新する手段と下位バイト用の加工用の乱数を更新する手段の一方をリフレッシュレジスタ41Rによって構成するものとすることができる。
また、前記実施例では、乱数発生回路42が発生する乱数、すなわちハードウェア乱数機能により抽出した乱数をソフトウェアにより加工する場合に本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、上記したソフトウェアによる乱数の加工は、ソフトウェアにより周期的に更新される乱数に適用しても良い。例えば、メイン制御部41を構成するマイクロコンピュータとは別の第2のマイクロコンピュータにおいてタイマ割り込みなどにより周期的に更新される乱数を、CPU41aが第2のマイクロコンピュータに指示を送って抽出させ、I/Oポート41dを介してCPU41aに入力して、汎用レジスタ41GRに格納するものとすることができる。第2のマイクロコンピュータの機能は、メイン制御部41を構成するマイクロコンピュータに含まれていても良い。この場合にも、加工後に取得される乱数の値をバラつかせることができるようになり、遊技者による狙い打ちの防止の効果を図ることができる。
また、前記実施例では、電断割込処理においてRAM41cのRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを格納し、復旧時においてRAM41cのRAMパリティが0か否かを判定することで、RAM41cのデータが正常か否かを判定しているが、もちろん電断割込処理においてRAM41cのRAMパリティが1となるようにRAMパリティ調整用データを格納し、復旧時においてRAM41cのRAMパリティが1か否かを判定することで、RAM41cのデータが正常か否かを判定するようにしても良い。更には、電断割込処理においてRAM41cの全ての領域のチェックサム(該当する領域に格納されているデータの排他的論理和)を計算し、特定の領域に格納するとともに、復旧時において、RAM41cのチェックサムが格納されている特定の領域を含む全ての領域のチェックサムを計算し、その結果が00(H)であればRAM41cのデータが正常であると判定し、00(H)でなければRAM41cのデータが異常であると判定するようにしても良い。
これは、電断割込処理において正常にチェックサムが格納されていれば、復旧時において特定の領域を除く領域のチェックサムと特定の領域に格納されているデータ(電断時に計算したチェックサム)が同じ値をとるはずであり、特定の領域を除く領域のチェックサムと特定の領域に格納されているデータが一致するのであれば、双方のデータの排他的論理和を計算するとその結果が00(H)となるので、RAM41cのチェックサムが格納されている特定の領域を含む全ての領域のチェックサムを計算した結果が00(H)であれば、RAM41cのデータが正常であると判定できるためである。
尚、この場合にも、電断割込処理において、チェックサムを計算する前にいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(例えば5A(H))を所定のアドレスに格納し、復旧時においては、チェックサムが00(H)か否かの判定に加えて、破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行い、チェックサムが00(H)であり、かつ破壊診断用データも正常であることを条件に、RAM41cのデータが正常であると判定することが好ましい。RAM41cのデータが正常でなくても、全ての領域に00(H)が格納されている場合には、起動時のチェックサムの判定により正常であると判定されてしまうが、停電時にいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納した後、チェックサムを計算し、特定の領域に格納しておくとともに、起動時にチェックサムの判定に加えて破壊診断用データのチェックも行うことで、例え、起動時において全ての領域が0クリアされてしまい、チェックサムが00(H)となり正常と判定された場合にも、破壊診断用データが停電時に格納された値と一致しなくなり、異常と判定されるため、RAM41cに格納されているデータの異常の判定精度を高めることができる。
また、上記では、電断割込処理においてRAM41cのRAMパリティまたはチェックサムを計算し、RAM41cに格納するとともに、復旧時においてRAM41cの全ての領域に基づいて計算したRAMパリティが0であるか否か、またはRAM41cの全ての領域に基づいて計算したチェックサムが00(H)であるか否か、に基づいてRAM41cのデータが正常か否かを判定しているが、電断割込処理においてRAM41cのRAMパリティまたはチェックサムを計算し、特定の領域に格納するとともに、復旧時においてRAM41cの特定の領域を除くRAMパリティまたはチェックサムを計算し、特定の領域に格納されているRAMパリティまたはチェックサムとの比較結果が一致するか否かによってRAM41cのデータが正常か否かを判定するようにしても良い。尚、この場合にも上記と同様に、RAMパリティやチェックサムを計算する前にいずれかのビットが1となる破壊診断用データを所定のアドレスに格納し、復旧時においては、RAMパリティやチェックサムが一致するか否かの判定に加えて、破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行い、RAMパリティやチェックサムが一致し、かつ破壊診断用データも正常であることを条件に、RAM41cのデータが正常であると判定することが好ましい。
また、前記実施例では、電断割込処理において破壊診断用データとして、5A(H)をRAM41cに格納しているが、0以外のデータを格納し、起動時に確認できるものであれば良い。
また、前記実施例では、CPU41aの起動時において、RAM41cのRAMパリティを計算し、その結果が0であるか否かを判定し、RAMパリティが0であることを条件に破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行っているが、まず、破壊診断用データが正常に格納されているか否かを判定し、破壊診断用データが正常に格納されていることを条件に、RAM41cのRAMパリティを計算し、その結果が0であるか否かを判定するようにしても良く、このようにすれば、破壊診断用データが正常に格納されていない場合には、RAMパリティを計算せずに、RAM41cのデータが異常である旨を判定することができる。
また、前記実施例では、メイン制御部41とは別個に設けられたリセット回路49からのリセット信号に基づいてメイン制御部41が起動するようになっているが、リセット回路をメイン制御部41を構成するマイクロコンピュータが搭載していても良い。
また、前記実施例では、メイン制御部41を構成するマイクロコンピュータにRAM41cが搭載されているが、マイクロコンピュータの外部に当該マイクロコンピュータのワークとして用いるRAMを搭載したものであっても良い。
また、前記実施例では、電断検出回路48が、スロットマシン1に用いられる直流電圧を監視し、当該直流電圧が一定の電圧以下となったときに電断を検出しているが、例えば、当該直流電圧が一定の電圧以下となった期間が一定期間継続したときに電断を検出するようにしても良い。また、スロットマシン1に供給される交流電圧を監視し、交流電圧の波形の乱れを検出したとき、またはその期間が一定期間継続したときに電断を検出するようにしても良い。
また、前記実施例では、電断検出回路48が、遊技制御基板40に搭載されているが、その他の場所に搭載されていても良く、例えば、電源基板100や電源基板100から遊技制御基板40への電源の供給ラインが経由する中継基板等に搭載されていても良い。
また、前記実施例では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。
更に、図35に示すように、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置30’、球取込装置30’により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチ31’を設けるとともに、ホッパーモータ34や払出センサ35など、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置34’、球払出装置34’により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチ35’を設け、メダル及び遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球が払い出されるスロットマシンに適用しても良い。
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の図柄が配置された表示帯(リール2L、2C、2R)をステッピングモータ(32L、32C、32R)の駆動により回動させることで変動表示可能な複数の可変表示領域(左リール、中リール、右リール)のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
遊技用価値(メダル)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域の全てに表示結果が導出表示されたことにより1ゲームが終了し、前記複数の可変表示領域に導出表示された表示結果の組み合わせに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン1)であって、
少なくともいずれか1つの可変表示領域の表示結果が導出される前に、所定のタイミング(スタートスイッチ7の検出時)で所定の範囲(0〜65535)内において更新される数値データ(乱数)を、ゲーム毎に判定用数値データ(内部抽選用の乱数)として判定領域に入力する数値データ入力手段(CPU41aによる乱数の取得)と、
前記判定領域に入力された判定用数値データに対して、前記遊技用価値(メダル)を用いることなくゲームを行うことが可能な再遊技(リプレイゲーム)の付与を伴う再遊技入賞(再遊技役)及び遊技状態の移行を伴う特別入賞(特別役)を含む予め定められた複数種類の入賞について発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲、及びいずれの入賞の発生も許容しないハズレを決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データ(判定値数の格納アドレス)を記憶する範囲特定データ記憶手段(役別テーブル)と、
前記判定領域に判定用数値データが入力された後、前記少なくともいずれか1つの可変表示領域の表示結果が導出される前(ゲーム開始時)に、前記範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、該判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記入賞の発生を許容する旨または前記ハズレを決定する事前決定手段(CPU41aによる内部抽選)と、
前記複数の可変表示領域の表示結果を導出させる際に操作されるそれぞれの導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
前記導出操作手段が操作されたときに、該導出操作手段の操作に対応する可変表示領域の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(CPU41aによるリールの停止制御)と、
前記範囲特定データ記憶手段に記憶されている範囲特定データから特定される遊技者にとって有利な特別遊技状態への移行を伴う特別入賞についての判定値の範囲に、前記判定用数値データが含まれる場合に前記特別入賞の発生を許容する旨を決定する第1の特別入賞決定手段(内部抽選によるボーナスの当選)と、
前記特別入賞の発生を許容する旨が決定され、該決定により発生が許容された特別入賞が発生しなかったときに、当該決定を次ゲーム以降に持ち越す決定持越手段(当選フラグの持越制御)と、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が前回以前のゲームから持ち越されている場合に、該持ち越されている決定に基づいて前記特別入賞の発生を許容する旨を決定する第2の特別入賞決定手段(当選フラグの持越によるボーナスの当選)と、
を含み、
前記範囲特定データ記憶手段に記憶されている範囲特定データから特定されるハズレ(ハズレ(1)、ハズレ(2))についての複数種類の判定値の範囲に、前記判定用数値データが含まれるか否かを判定し、該判定結果に基づいて該当する種類のハズレを決定し、
前記導出制御手段は、
前記複数の可変表示領域のうちいずれの可変表示領域にも未だ表示結果が導出されていない状況において、未だ表示結果が導出されていない可変表示領域について、該可変表示領域に対応する導出操作手段が操作された時点の前記ステッピングモータのステップ数(1図柄分のステップ数毎に割り当てられた領域番号)に対して導出される表示結果(停止位置)を一意的に特定する複数の制御パターン(停止制御テーブルによるリールの停止制御)から、前記事前決定手段の決定結果(内部当選状態)に対応する制御パターンを一意的に選択する制御パターン選択手段(リール回転開始時に全てのリールに対応するデータ作成用テーブルを選択し、選択したデータ作成用テーブルから全てのリールに対応する停止制御テーブルを作成する処理)を含み、
未だ表示結果が導出されていない可変表示領域に対応する導出操作手段が操作されたときに、前記制御パターン選択手段により該可変表示領域について選択された制御パターンが該導出操作手段が操作された時点の前記ステップ数に対して一意的に特定する表示結果を当該可変表示領域の表示結果として導出させる制御(停止制御テーブルを参照して停止操作位置に対応する停止位置でリールを停止させる制御)を行い、
前記制御パターン選択手段は、
前記事前決定手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定がなされている場合に、前記ステップ数のうち少なくともいずれか1つのステップ数(領域番号3〜6または、領域番号14、15)に対して特定の表示結果(チャンス目を構成する左リールの1〜3番図柄の「ベル・7・7」または9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」)を特定する第1の特定制御パターン(図11のBB(2)成立ゲーム、ハズレ(1)の項目に対応する停止制御テーブルによるリールの停止制御)を選択する第1の特定制御パターン選択手段と、
前記事前決定手段により前記第1のハズレ(ハズレ(1))のみが決定されている場合に、前記ステップ数のうち少なくともいずれか1つのステップ数(領域番号3〜6または、領域番号14、15)に対して前記特定の表示結果を特定する第2の特定制御パターン(図11のBB(2)成立ゲーム、ハズレ(1)の項目に対応する停止制御テーブル、図11のBB(1)成立ゲームの項目に対応する停止制御テーブルによるリールの停止制御)を選択する第2の特定制御パターン選択手段と、
前記事前決定手段により前記第2のハズレ(ハズレ(2))のみが決定されている場合に、前記ステップ数のうちいずれのステップ数に対しても前記特定の表示結果以外の表示結果を特定する非特定制御パターン(図11のハズレ(2)の項目に対応する停止制御テーブルによるリールの停止制御)を選択する非特定制御パターン選択手段と、
を含み、
更に、該スロットマシンは、通常遊技状態、前記特別入賞が発生したときに移行する遊技状態であり、前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、及び所定の契機(ビッグボーナス(1)の入賞によるビッグボーナスの終了後)で移行する遊技状態であり、前記事前決定手段が前記再遊技入賞の発生を許容する旨の決定を通常遊技状態より高い確率で行うことで、前記再遊技入賞に対応する表示結果の組み合わせ(「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせ)が導出される確率が前記通常遊技状態よりも高まる再遊技高確率遊技状態(リプレイタイム(RT))を含む複数の遊技状態のうちのいずれか1つの遊技状態に制御する遊技状態制御手段(CPU41aによる遊技状態の移行制御)を備え、
前記導出制御手段は、前記事前決定手段により前記特別入賞の発生を許容する旨及び前記再遊技入賞の発生を許容する旨の双方が決定されているゲーム(ボーナスの持越中においてリプレイが当選したゲーム)において、未だ表示結果が導出されていない可変表示領域に対応する導出操作手段が操作されたときに、該可変表示領域に前記特別入賞に対応する表示結果(「BAR−BAR−BAR」「7−7−7」「7−7−BAR」の組み合わせが入賞ラインに揃う表示結果)よりも前記再遊技入賞に対応する表示結果(「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが入賞ラインに揃う表示結果)を優先して導出させる制御(特別役よりも再遊技役を優先して入賞ラインに揃える制御)を行い、前記複数の可変表示領域に前記特別入賞に対応する表示結果の組み合わせを導出させず、前記再遊技入賞に対応する表示結果の組み合わせを必ず導出させるとともに、c
前記範囲特定データ記憶手段は、
前記ハズレについての複数種類の判定値の範囲(0〜42051)において前記特定の表示結果が導出され得る前記第1のハズレ(ハズレ(1))が決定されることとなる第1の判定値の範囲(42387〜51364)が占める割合が所定割合(655/42052)となる判定値の範囲を特定可能な範囲特定データ(通常遊技状態において対象となる役、及びハズレ(1)の判定値数)を記憶する通常用範囲特定データ記憶手段と、
前記再遊技入賞が決定されることとなる再遊技入賞用の判定値の範囲(9365〜51364)が、前記通常用範囲特定データ記憶手段において特定される前記再遊技入賞用の判定値の範囲(42387〜51364)よりも広くなり、前記ハズレについての複数種類の判定値の範囲のうち前記特定の表示結果が導出され得ない前記第2のハズレが決定されることとなる第2の判定値の範囲が、前記再遊技入賞用の判定値の範囲が前記通常用範囲特定データ記憶手段において特定される前記再遊技入賞用の判定値の範囲よりも広い分だけ、前記通常用範囲特定データ記憶手段において特定される前記第2の判定値の範囲よりも狭くなることにより、前記ハズレについての複数種類の判定値の範囲において前記第1の判定値の範囲(8375〜9029)が占める割合が前記所定割合よりも高くなる(655/9030)判定値の範囲を特定可能となるように定められた範囲特定データ(RTにおいて対象となる役、及びハズレ(1)の判定値数)を記憶する再遊技高確率用範囲特定データ記憶手段と、
を含み、
前記事前決定手段は、
前記通常遊技状態において、前記通常用範囲特定データ記憶手段に記憶されている範囲特定データから特定されるハズレについての複数種類の判定値の範囲に、前記判定用数値データが含まれるか否かを判定し、該判定結果に基づいて該当する種類のハズレを決定し(図6(a))、
前記再遊技高確率遊技状態において、前記再遊技高確率用範囲特定データ記憶手段に記憶されている範囲特定データから特定されるハズレについての複数種類の判定値の範囲に、前記判定用数値データが含まれるか否かを判定し、該判定結果に基づいて該当する種類のハズレを決定する(図6(b))、
ことを特徴としている。
本発明の請求項2に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の図柄が配置された表示帯(リール2L、2C、2R)をステッピングモータ(32L、32C、32R)の駆動により回動させることで変動表示可能な複数の可変表示領域(左リール、中リール、右リール)のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
遊技用価値(メダル)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域の全てに表示結果が導出表示されたことにより1ゲームが終了し、前記複数の可変表示領域に導出表示された表示結果の組み合わせに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン1)であって、
少なくともいずれか1つの可変表示領域の表示結果が導出される前に、所定のタイミング(スタートスイッチ7の検出時)で所定の範囲(0〜65535)内において更新される数値データ(乱数)を、ゲーム毎に判定用数値データ(内部抽選用の乱数)として判定領域に入力する数値データ入力手段(CPU41aによる乱数の取得)と、
前記判定領域に入力された判定用数値データに対して、前記遊技用価値(メダル)を用いることなくゲームを行うことが可能な再遊技(リプレイゲーム)の付与を伴う再遊技入賞(再遊技役)及び遊技状態の移行を伴う特別入賞(特別役)を含む予め定められた複数種類の入賞について発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲、及びいずれの入賞の発生も許容しないハズレを決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データ(判定値数の格納アドレス)を記憶する範囲特定データ記憶手段(役別テーブル)と、
前記判定領域に判定用数値データが入力された後、前記少なくともいずれか1つの可変表示領域の表示結果が導出される前(ゲーム開始時)に、前記範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、該判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記入賞の発生を許容する旨または前記ハズレを決定する事前決定手段(CPU41aによる内部抽選)と、
前記複数の可変表示領域の表示結果を導出させる際に操作されるそれぞれの導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
前記導出操作手段が操作されたときに、該導出操作手段の操作に対応する可変表示領域の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(CPU41aによるリールの停止制御)と、
前記範囲特定データ記憶手段に記憶されている範囲特定データから特定される遊技者にとって有利な特別遊技状態への移行を伴う特別入賞についての判定値の範囲に、前記判定用数値データが含まれる場合に前記特別入賞の発生を許容する旨を決定する第1の特別入賞決定手段(内部抽選によるボーナスの当選)と、
前記特別入賞の発生を許容する旨が決定され、該決定により発生が許容された特別入賞が発生しなかったときに、当該決定を次ゲーム以降に持ち越す決定持越手段(当選フラグの持越制御)と、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が前回以前のゲームから持ち越されている場合に、該持ち越されている決定に基づいて前記特別入賞の発生を許容する旨を決定する第2の特別入賞決定手段(当選フラグの持越によるボーナスの当選)と、
を含み、
前記範囲特定データ記憶手段に記憶されている範囲特定データから特定されるハズレ(ハズレ(1)、ハズレ(2))についての複数種類の判定値の範囲に、前記判定用数値データが含まれるか否かを判定し、該判定結果に基づいて該当する種類のハズレを決定し、
前記導出制御手段は、
前記複数の可変表示領域のうちいずれか1つの可変表示領域に既に表示結果が導出されており、他の可変表示領域に未だ表示結果が導出されていない状況において、未だ表示結果が導出されていない可変表示領域について、該可変表示領域に対応する導出操作手段が操作された時点の前記ステッピングモータのステップ数(1図柄分のステップ数毎に割り当てられた領域番号)に対して導出される表示結果(停止位置)を一意的に特定する複数の制御パターン(停止制御テーブルによるリールの停止制御)から、前記事前決定手段の決定結果(内部当選状態)及び既に表示結果が導出された可変表示領域の表示結果(停止済みのリールの停止位置)の組み合わせに対応する制御パターンを一意的に選択する制御パターン選択手段(いずれか1つのリールが停止したときに他のリールに対応するデータ作成用テーブルを選択し、選択したデータ作成用テーブルから変動中のリールに対応する停止制御テーブルを作成する処理)を含み、
未だ表示結果が導出されていない可変表示領域に対応する導出操作手段が操作されたときに、前記制御パターン選択手段により該可変表示領域について選択された制御パターンが該導出操作手段が操作された時点の前記ステップ数に対して一意的に特定する表示結果を当該可変表示領域の表示結果として導出させる制御(停止制御テーブルを参照して停止操作位置に対応する停止位置でリールを停止させる制御)を行い、
前記制御パターン選択手段は、
前記事前決定手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定がなされている場合に、前記ステップ数のうち少なくともいずれか1つのステップ数(領域番号3〜6または、領域番号14、15)に対して特定の表示結果(チャンス目を構成する左リールの1〜3番図柄の「ベル・7・7」または9〜11番図柄の「リプレイ・ベル・リプレイ」)を特定する第1の特定制御パターン(図11のBB(2)成立ゲーム、ハズレ(1)の項目に対応する停止制御テーブルによるリールの停止制御)を選択する第1の特定制御パターン選択手段と、
前記事前決定手段により前記第1のハズレ(ハズレ(1))のみが決定されている場合に、前記ステップ数のうち少なくともいずれか1つのステップ数(領域番号3〜6または、領域番号14、15)に対して前記特定の表示結果を特定する第2の特定制御パターン(図11のBB(2)成立ゲーム、ハズレ(1)の項目に対応する停止制御テーブル、図11のBB(1)成立ゲームの項目に対応する停止制御テーブルによるリールの停止制御)を選択する第2の特定制御パターン選択手段と、
前記事前決定手段により前記第2のハズレ(ハズレ(2))のみが決定されている場合に、前記ステップ数のうちいずれのステップ数に対しても前記特定の表示結果以外の表示結果を特定する非特定制御パターン(図11のハズレ(2)の項目に対応する停止制御テーブルによるリールの停止制御)を選択する非特定制御パターン選択手段と、
を含み、
更に、該スロットマシンは、通常遊技状態、前記特別入賞が発生したときに移行する遊技状態であり、前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、及び所定の契機(ビッグボーナス(1)の入賞によるビッグボーナスの終了後)で移行する遊技状態であり、前記事前決定手段が前記再遊技入賞の発生を許容する旨の決定を通常遊技状態より高い確率で行うことで、前記再遊技入賞に対応する表示結果の組み合わせ(「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせ)が導出される確率が前記通常遊技状態よりも高まる再遊技高確率遊技状態(リプレイタイム(RT))を含む複数の遊技状態のうちのいずれか1つの遊技状態に制御する遊技状態制御手段(CPU41aによる遊技状態の移行制御)を備え、
前記導出制御手段は、前記事前決定手段により前記特別入賞の発生を許容する旨及び前記再遊技入賞の発生を許容する旨の双方が決定されているゲーム(ボーナスの持越中においてリプレイが当選したゲーム)において、未だ表示結果が導出されていない可変表示領域に対応する導出操作手段が操作されたときに、該可変表示領域に前記特別入賞に対応する表示結果(「BAR−BAR−BAR」「7−7−7」「7−7−BAR」の組み合わせが入賞ラインに揃う表示結果)よりも前記再遊技入賞に対応する表示結果(「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが入賞ラインに揃う表示結果)を優先して導出させる制御(特別役よりも再遊技役を優先して入賞ラインに揃える制御)を行い、前記複数の可変表示領域に前記特別入賞に対応する表示結果の組み合わせを導出させず、前記再遊技入賞に対応する表示結果の組み合わせを必ず導出させるとともに、
前記範囲特定データ記憶手段は、
前記ハズレについての複数種類の判定値の範囲(0〜42051)において前記特定の表示結果が導出され得る前記第1のハズレ(ハズレ(1))が決定されることとなる第1の判定値の範囲(42387〜51364)が占める割合が所定割合(655/42052)となる判定値の範囲を特定可能な範囲特定データ(通常遊技状態において対象となる役、及びハズレ(1)の判定値数)を記憶する通常用範囲特定データ記憶手段と、
前記再遊技入賞が決定されることとなる再遊技入賞用の判定値の範囲(9365〜51364)が、前記通常用範囲特定データ記憶手段において特定される前記再遊技入賞用の判定値の範囲(42387〜51364)よりも広くなり、前記ハズレについての複数種類の判定値の範囲のうち前記特定の表示結果が導出され得ない前記第2のハズレが決定されることとなる第2の判定値の範囲が、前記再遊技入賞用の判定値の範囲が前記通常用範囲特定データ記憶手段において特定される前記再遊技入賞用の判定値の範囲よりも広い分だけ、前記通常用範囲特定データ記憶手段において特定される前記第2の判定値の範囲よりも狭くなることにより、前記ハズレについての複数種類の判定値の範囲において前記第1の判定値の範囲(8375〜9029)が占める割合が前記所定割合よりも高くなる(655/9030)判定値の範囲を特定可能となるように定められた範囲特定データ(RTにおいて対象となる役、及びハズレ(1)の判定値数)を記憶する再遊技高確率用範囲特定データ記憶手段と、
を含み、
前記事前決定手段は、
前記通常遊技状態において、前記通常用範囲特定データ記憶手段に記憶されている範囲特定データから特定されるハズレについての複数種類の判定値の範囲に、前記判定用数値データが含まれるか否かを判定し、該判定結果に基づいて該当する種類のハズレを決定し(図6(a))、
前記再遊技高確率遊技状態において、前記再遊技高確率用範囲特定データ記憶手段に記憶されている範囲特定データから特定されるハズレについての複数種類の判定値の範囲に、前記判定用数値データが含まれるか否かを判定し、該判定結果に基づいて該当する種類のハズレを決定する(図6(b))、
ことを特徴としている。
本発明の請求項3に記載のスロットマシンは、請求項1または2に記載のスロットマシンであって、
少なくとも前記数値データ入力手段(CPU41aによる乱数の取得)、前記範囲特定データ記憶手段(役別テーブル)、前記事前決定手段(CPU41aによる内部抽選)を含み、遊技の制御を行う遊技制御手段(メイン制御部41)と、
演出の制御を行う演出制御手段(サブ制御部91)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、遊技の進行に応じた複数種類の制御情報(コマンド)を前記演出制御手段に送信する制御情報送信手段(CPU41によるコマンドの送信制御)を更に含み、
前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から前記制御情報を受信したときに、該受信した制御情報の種類に対応して定められた演出内容(制御パターン)の演出を実行する演出実行手段(CPU91aによる演出制御処理)を含み、
前記制御情報送信手段は、前記事前決定手段により決定されたハズレの種類を特定可能な制御情報(内部当選コマンド)を送信するハズレ特定制御情報送信手段(ゲーム開始時に内部当選コマンドを送信する制御)を含む、
ことを特徴としている。
本発明の請求項4に記載のスロットマシンは、請求項1〜3のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記制御パターン選択手段は、前記第1の特別入賞決定手段(内部抽選によるボーナスの当選)により前記特別入賞(特別役)の発生を許容する旨の決定がなされている場合(ボーナスの成立ゲーム)と、前記第2の特別入賞決定手段(当選フラグの持越によるボーナスの当選)により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定がなされている場合(ボーナスの持越中)と、で異なる制御パターン(停止制御テーブルによるリールの停止制御)を選択する特別入賞決定時異制御パターン選択手段(ボーナスの成立ゲームでは、チャンス目は導出可能であるがリーチ目が導出されない停止制御テーブルを選択するのに対して、ボーナスの持越中においては、チャンス目もリーチ目も導出可能な停止制御テーブルを選択する)を含む、
ことを特徴としている。
本発明の請求項5に記載のスロットマシンは、請求項1〜4のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記制御パターン選択手段は、前記決定持越手段(CPU41aによる当選フラグの持越制御)により前記特別入賞(特別役)の発生を許容する旨の決定が持ち越されているゲーム(ボーナスの持越中)において、前記事前決定手段(CPU41aによる内部抽選)により決定された前記ハズレ(ハズレ(1)、ハズレ(2))の種類に応じて異なる制御パターンを選択する持越時異制御パターン選択手段(ボーナスの持越中にハズレ(1)が当選したゲームでは、チャンス目もリーチ目も導出されない停止制御テーブルを選択するのに対して、ボーナスの持越中にハズレ(2)が当選したゲームでは、チャンス目もリーチ目も導出可能な停止制御テーブルを選択する)を含む、
ことを特徴としている。
本発明の請求項6に記載のスロットマシンは、請求項1〜5のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記制御パターン選択手段は、前記特別遊技状態において前記事前決定手段(CPU41aによる内部抽選)によりいずれかの種類のハズレ(ハズレ(1)またはハズレ(2))が決定されたときに、該ハズレの種類に関わらず同一の制御パターン(停止制御テーブルによるリールの停止制御)を選択する同一制御パターン選択手段(小役ゲーム、レギュラーボーナスでは、ハズレ(1)、ハズレ(2)のどちらが当選した場合でも、通常遊技状態でハズレ(2)が当選したときと同一の停止制御テーブルを選択する)を含む、
ことを特徴としている。
本発明の請求項7に記載のスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記特定の表示結果が導出されたこと(チャンス目が導出されたこと)を契機に、前記事前決定手段(CPU41aによる内部抽選)により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定がなされている可能性を報知する特定演出(連続演出)を実行する特定演出実行手段(CPU91aによる連続演出の実行制御)を備える、
ことを特徴としている。
本発明の請求項8に記載のスロットマシンは、請求項1〜7のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記範囲特定データ記憶手段(役別テーブル)は、前記範囲特定データ(判定値数の格納アドレス)として、前記特別入賞(特別役)及び前記遊技用価値(メダル)の付与を伴う小役入賞(小役)の双方の発生を同時に許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な重複範囲特定データ(ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーの判定値数の格納アドレス)を記憶し、
前記事前決定手段(CPU41aによる内部抽選)は、前記重複範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記判定領域に入力された判定用数値データ(内部抽選用の乱数)が含まれる場合に、前記特別入賞及び前記小役入賞の双方の発生を同時に許容する旨を決定する(双方の役の当選フラグを設定する)、
ことを特徴としている。
本発明の請求項9に記載のスロットマシンは、請求項1〜7のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記範囲特定データ記憶手段(役別テーブル)は、
前記判定用数値データ(内部抽選用の乱数)に対して前記遊技用価値(メダル)の付与を伴う小役入賞(小役)の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データ(小役の判定値数の格納アドレス)を記憶する小役入賞用範囲特定データ記憶手段(小役及び再遊技役用の役別テーブル)と、
前記判定用数値データに対して前記特別入賞(特別役)の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データ(特別役の判定値数の格納アドレス)を記憶する特別入賞用範囲特定データ記憶手段(特別役用の役別テーブル)と、
を含み、
前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲は、前記小役入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲と重複する判定値の範囲を含み、
前記事前決定手段(CPU41aによる内部抽選)は、
前記小役入賞用範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記小役入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する小役入賞許容判定手段(小役及び再遊技役の当選判定)と、
前記特別入賞用範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記小役入賞許容判定手段が判定に用いるのと同一の前記判定用数値データが含まれるか否かによって前記特別入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する特別入賞許容判定手段(特別役の当選判定)と、
を含み、
該事前決定手段は、
前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方によって入賞の発生を許容する旨を示しているか否かの判定を行い、
前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方が入賞の発生を許容する旨を示していると判定した場合に前記小役入賞及び前記特別入賞双方の発生を許容する旨を決定する(ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリーの当選がそれぞれ判定された場合に、双方の当選フラグを設定する)、
ことを特徴としている。
本発明の請求項10に記載のスロットマシンは、請求項1〜9のいずれかに記載のスロットマシンであって、
所定の設定操作手段(リセット/設定スイッチ36)の操作に基づいて、前記事前決定手段(CPU41aによる内部抽選)が入賞の発生を許容する旨を決定する割合(当選確率)が異なる複数種類の設定値のうちから、いずれかの設定値を選択し、該選択した設定値を設定する設定値設定手段(CPU41aによる設定変更処理)と、
前記設定値設定手段により設定された設定値を示す設定値データを含む遊技の制御を行うためのデータを読み出し及び書き込み可能に記憶するデータ記憶手段(RAM41c)と、
前記スロットマシンへの電源供給が遮断しても前記データ記憶手段(RAM41c)に記憶されている前記遊技の制御を行うためのデータを保持する保持手段(バックアップ電源)と、
前記スロットマシンへの電源投入時に、前記遊技の制御を行うためのデータのうちの前記設定値データが適正か否かの判定を個別に行わず、前記保持手段により保持されている前記遊技の制御を行うためのデータが電源遮断前のデータと一致するか否かの判定を行う記憶データ判定手段(CPU41aによるRAMパリティの判定及び破壊診断用データの判定)と、
前記記憶データ判定手段により前記保持手段により保持されている前記遊技の制御を行うためのデータが電源遮断前のデータと一致しないと判定されたときに、ゲームの進行を不能化する不能化手段(CPU41aによるエラー処理)と、
ゲームの開始操作がなされる毎に、前記データ記憶手段(RAM41c)から前記設定値データ(設定値ワークに格納されている設定値)を読み出し、該読み出した設定値データが示す設定値が、前記設定値設定手段により設定可能な設定値の範囲(1〜6の範囲)内である場合に前記読み出した設定値データが適正であると判定し、前記設定可能な設定値の範囲内でない場合に前記読み出した設定値データが適正ではないと判定する設定値判定手段と、
前記設定値判定手段により前記読み出した設定値データが適正ではないと判定されたときに、ゲームの進行を不能化する第2の不能化手段(設定値異常によるRAM異常エラー処理)と、
前記第1の不能化手段により前記ゲームの進行が不能化された状態(電源投入時のRAM異常エラー処理)においても前記第2の不能化手段により前記ゲームの進行が不能化された状態(設定値異常によるRAM異常エラー処理)においても、前記設定操作手段の操作に基づいて前記設定値設定手段により前記設定値が新たに設定されたこと(設定変更処理により新たに設定値が選択・設定されたこと)を条件に、前記ゲームの進行が不能化された状態を解除し、ゲームの進行を可能とする不能化解除手段(CPU41aによるゲーム処理への移行)と、
を備え、
前記事前決定手段は、前記設定値判定手段により前記読み出した設定値データが適正であると判定したときに、該読み出した設定値データが示す設定値に応じた割合で当該ゲームにおいて入賞の発生を許容するか否かを決定する
ことを特徴としている。