JP4871849B2 - ランキング予測システム - Google Patents
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Description
例えば、非特許文献1に示す「Hollywood Stock Exchange」の場合には、アカデミー賞の受賞作品、映画の興行成績等の予測を銘柄として証券化し、参加者が仮想通貨である「ハリウッドダラー(H$)」を用いて取引を行うことにより、かなり高い予測実績を上げている。
Hollywood Stock ExchangeインターネットURL:http://www.hsx.com/検索日:平成19年11月17日
しかしながら、予測市場を用いたこれまでの予測手法は、何れも特定の設問に対してピンポイントで予測(回答)する形式であるため、ある事象の発生確率を占う分には有効であるが、複数の選択肢間における順位付け、すなわちランキングを予測する用途には利用できなかった。
世の中には、音楽CDの売上ランキングやプロサッカーチームのシーズン成績順位のように、複数の選択肢間の順位に意味がある場合が多いにもかかわらず、これらのランキング予測について予測市場の原理を応用できないのは問題であった。
この発明において「ランキング」とは、順位付けされた複数の選択肢のリストを意味する。
この入力を制御する手段は、例えばランキング予測画面(htmlファイル)に内蔵された制御プログラムをユーザ端末側で実行することによって実現される。この場合、ユーザがランキング予測画面上で予測順位の低い選択肢について予測順位の高い選択肢よりも大きな賭け金を入力しようとすると、エラーメッセージが表示されてより小さい賭け金の入力が促される。
あるいは、ユーザ端末から送信されたランキング予測情報をサーバ側でチェックし、予測順位の低い選択肢について予測順位の高い選択肢よりも大きな賭け金を設定する入力データが含まれていた場合に、再入力を促すメッセージをユーザ端末に返すようにしてもよい。
ただし、あくまでもランキング予測可能期間内における暫定的なランキングが比較対象であり、現実のランキング結果と差違が生じる可能性があるため、算出された配当ポイントを満額付与するのではなく、適当な調整(例えば−90%)を適用した残額を当該ユーザに付与するように運用することが望ましい。
また、上記のユーザDB18、選択肢DB20、ランキング予測DB22及び結果DB24は、同コンピュータのハードディスク内に設けられている。
このシステム10は、1台のコンピュータによって構成することもできるが、相互にネットワーク接続された複数のサーバコンピュータによって構成することもできる。
これらのユーザ端末32及び管理者端末34はPC等のコンピュータよりなり、所定のOS及びWebブラウザプログラムが搭載されている。
まず登録済みの各ユーザは、ユーザ端末32からWeb処理部12に接続し、ランキング予測サービスの提供をリクエストする。
これを受けたWeb処理部12は(S10)、認証用の画面をユーザ端末32に送信し(S12)、ユーザIDとパスワードの入力を求める。
そして、認証が成立すると、当該ユーザ用のランキング予測画面を生成し、ユーザ端末32に送信する(S18)。
このランキング予測画面40は、音楽CDの週間ヒットチャート(1位〜10位)を予測するためのものであるため、選択肢表示領域42にはランキングの選択肢として「ランキング候補(タイトル/アーティスト)」項目46と、「発売日」項目48が設けられている。
この現時点での予測順位は、ランキング算出処理部14によってリアルタイムに算出されているのであるが、この算出ロジックについては後述する。
なお、このランキング予測プロジェクトにおいて各ユーザに求められているのは、1位〜10位の音楽タイトルの週間ランキングを予測することであるため、選択肢DB20には10件よりも多い数の選択肢が格納されている。
一旦10件分の選択肢を取り込んだ後、他の選択肢と入れ替えたくなった場合、ユーザはランキング予測入力領域44中の任意の選択肢の「戻す」ボタン56をクリックして当該選択肢を消去した後、選択肢表示領域42中の他の選択肢の「採択」ボタン52をクリックし、上記空欄に当該選択肢を表示させる。
因みに、図5においては、選択肢表示領域42に表示された1位〜10位の選択肢をそのままランキング予測入力領域44にコピーした後、10位の「ここです/兵士」の選択肢の順位を7位まで上昇させ、その結果7位〜9位の選択肢がそのまま一つずつ順位を下げた様子が示されている。
図においては、3000VY(Virtual Yen/仮想円)の資金を所有しているユーザが、今回のランキング予測について1000VYを投入する様子が示されている。
この場合も、ランキング予測画面40に記述された制御プログラムにより、ユーザがある選択肢について数値を入力する度に「重み残」表示欄62における数値(最初は100から出発)から当該入力数値分が減算表示されるため、ユーザはこの「重み残」の数値を参照することにより、数値の配分を簡単に行うことができる。
例えば、「ダントツ」ボタン64をユーザがクリックすると、1位の選択肢に55(%)の重みが割り振られ、2位以下の選択肢には残りの数値が順位に応じて自動的に配分されることとなる。
この後ユーザは、各選択肢の重み入力欄の左右に配置された「↓(ダウン)」ボタンや「↑(アップ)」ボタンを必要回数クリックし、自動的に入力された数値を微調整することができる。
また、「激戦」ボタン68をユーザがクリックすると、1位〜10位までの各選択肢について、比較的均等に重みを割り振った数値が自動的に入力される。ただし、「順位が上位の選択肢については下位の選択肢よりも大きな重みが配分される」というルールが反映されるため、完全に均等な数値が配分されるわけではない。
また、「均等」ボタン70をユーザがクリックすると、1位〜10位までの各選択肢について19(%)、17(%)、15(%)、13(%)、11(%)、9(%)、7(%)、5(%)、3(%)、1(%)の重みがそれぞれ配分される。
ここでは、1位の選択肢に25(%)の重みが設定されているため、この選択肢については「1000×0.25=250VY」の資金が賭けられたことを意味している。また、10位の選択肢には2(%)の重みが設定されているため、「1000×0.02=20VY」の資金が賭けられたこととなる。
このランキング予測情報を受信したWeb処理部12は(S20)、これをランキング予測DB22に登録する(S22)。
ここで、今回のランキング予測情報の新規登録によってそれまでのランキングに変動が生じた場合、Web処理部12によって新たな予測ランキングを反映させた画面40が生成され、ユーザ端末32に送信される(S26)。
この結果、ユーザは自己の投資行動により、全体のランキングに変動が生じたか否かを即座に確認することができる。
まず、図9に示すように、選択肢A〜選択肢Mのランキング候補が与えられていたと仮定した場合、ランキング算出処理部14はランキング予測DB22から今回のランキング予測プロジェクトに参加している全ユーザのランキング予測情報を取り出した後(S24-1)、各ユーザによってそれぞれの選択肢に設定された賭け金を集計する(S24-2)。
そして、賭け金の合計額に応じて各選択肢を整列させ、賭け金の多い順に市場全体順位1〜13…を割り当てる(S24-3)。
また各ユーザは、時々システム10のWebサイトにアクセスして全体のランキング状況(みんなの予測順位)をチェックし、自己のランキング予測と比較する。そして、両者間に大きな乖離が生じている場合、予め設定された予測可能期間内であれば、ユーザは自己のランキング予測を何度でも自由に修正することができる。
この結果、Web処理部12から当該ユーザが設定しているランキング予測情報のリスト画面が送信される。このリスト中から一のランキング予測情報をユーザが選択すると、図6に示したランキング予測画面がユーザ端末32に送信され、Webブラウザ上に表示される。
これに対しユーザは、予測入力領域44に表示されたランキング候補の入れ替えや、それぞれの順位の上昇・下降、重みの上昇・下降等を設定した後、「予測送信」ボタン72をクリックする。
この結果、ユーザ端末32からWeb処理部12にランキング予測の修正情報が送信される。
Web処理部12は、この修正情報でランキング予測DB22のランキング予測情報を更新する。
例えば、各レコード会社がこの週間ランキング予測情報を予測可能期間の途中で参照し、自社で手がけているCDタイトルが思ったよりも低い順位であると認識した場合、予測可能期間の後半にかけて予定以上の広告宣伝を打ち、狙い通りの順位を確保することが可能となる。
あるいは、流行に敏感なユーザであれば、この予測ランキングを参照することにより、次に流行りそうな曲を先取りすることが可能となる。
例えば、ユーザ端末32から送信されたランキング予測情報をWeb処理部12がチェックし、上記ルールに反する入力データが含まれていた場合には、再入力を促すメッセージをユーザ端末32に返すことが該当する。
まず、ランキング予測可能期間が終了すると(S30)、管理者端末34から実際のランキング結果情報が送信される。これを受信したWeb処理部12は(S32)、結果DB24に格納する(S34)。
つぎに、配当算出処理部16が各ユーザの最終的なランキング予測情報とランキング結果情報とを比較し(S36)、両者の一致・不一致の度合いに応じてランキングの順位毎に評価値を付与する(S38)。
なお、図11においては理解の便宜上、3人のユーザ(山田、鈴木、佐藤)が3つの選択肢(A、B、C)について1位〜3位のランキング予測を行うという、より単純化されたケースが例示されている。
すなわち、各選択肢の予測順位と確定順位(結果順位)とが一致した場合には○が与えられ、外れではあっても1位違いであれば△が与えられ、それ以上の差が生じた場合には×の評価が与えられている。
(1)○のユーザの場合:当該順位に対する賭け金の全額を基準額として配当額が算出される(調整率=0%)。
(2)△のユーザの場合:当該順位に対する賭け金の半額を基準額として配当額が算出される(調整率=50%)。
以下、具体的な計算例を示す。
各ユーザの賭け金合計=180
分配有資格ユーザの基準額の合計=130(70+60)
(山田氏)×の評価であるため、配当対象から外れる。
(鈴木氏)○の評価であり、基準額が70であるため、
180/130×70≒97
(佐藤氏)○の評価であり、基準額が60であるため、
180/130×60≒83
各ユーザの賭け金合計=90
分配有資格ユーザの基準額の合計=75
※○のユーザの基準額合計=60(40+20)
※△のユーザの基準額合計=15(30÷2)
(山田氏)○の評価であり、基準額が40であるため、
90/75×40≒48
(鈴木氏)○の評価であり、基準額が20であるため、
90/75×20≒24
(佐藤氏)△の評価であり、基準額が15であるため、
90/75×15≒18
各ユーザの賭け金合計=30
分配有資格ユーザの基準額の合計=15
※○のユーザの基準額合計=10
※△のユーザの基準額合計=5(10÷2)
(山田氏)×の評価であるため、配当対象から外れる。
(鈴木氏)○の評価であり、基準額が10であるため、
30/15×10≒20
(佐藤氏)△の評価であり、基準額が5であるため、
30/15×5≒10
図11(c)は、以上の算出結果を一覧表にまとめたものである。
山田氏の場合、全体で100の賭け金を投じたにもかかわらず、リターンが48にしかならなかったため、今回は大幅に負け越したこととなる。これに対し、鈴木氏は同じく100の賭け金でありながら141のリターンが得られたため、大勝といえる。佐藤氏の場合には、100の賭け金で111のリターンであるため、まずまずの結果と評価できる。
この場合には、運用成績によっては投入可能資金がゼロとなり、その時点でランキング予測が不可能となる事態も予想されるため、何らかの回復条件を用意しておく必要がある。
すなわち、配当ポイントは投入可能資金とは別個の記憶領域に格納され、配当ポイントのプラスやマイナスによって投入可能資金に影響が及ばないようにする方式である。
各ユーザの「投入可能資金」はそのままのため、週が改まり次のランキング予測プロジェクトが立ち上がった際には、各ユーザは今まで通りのランキング予測が可能となる。
この場合、図11(b)に示した確定順位として現時点における全体のランキング予測順位を適用する点以外は上記と同じ算出方法に基づき、配当算出処理部16によって仮の配当ポイントが導かれる。
ただし、期間の途中における全体のランキング予測順位と最終的なランキング結果順位とが異なる可能性が当然にあり、また多くのユーザが途中で離脱するようになることは健全な予測市場の形成上好ましくないため、例えば以下のような条件を設定することが望ましい。
(1)算出された配当ポイントの1/10をランキング予測情報の配当ポイントに登録すること。
(2)ランキング予測情報の登録・更新から24時間以上経過していること。
12 Web処理部
13 ユーザデータ管理部
14 ランキング算出処理部
16 配当算出処理部
18 ユーザDB
20 選択肢DB
22 ランキング予測DB
24 結果DB
30 通信網
32 ユーザ端末
34 管理者端末
40 ランキング予測画面
42 選択肢表示領域
44 ランキング予測入力領域
46 「ランキング候補(タイトル/アーティスト)」項目
48 「発売日」項目
50 「みんなの予測」項目
52 「採択」ボタン
54 「ランキング候補(タイトル/アーティスト)」入力欄
56 「戻す」ボタン
58 上昇ボタン
60 投入資金入力フィールド
61 「重み(%)」設定欄
62 「重み残」表示欄
64 「ダントツ」ボタン
66 「三つ巴」ボタン
68 「激戦」ボタン
70 「均等」ボタン
72 「予測送信」ボタン
Claims (7)
- ランキングの対象となる複数の選択肢の表示領域と、予め設定された件数の選択肢について、それぞれの予測順位及びこの予測順位に対応した賭け金を設定する入力領域とを備えたランキング予測画面を、ユーザ端末に送信する手段と、
ユーザ端末から送信された各選択肢の予測順位及びそれぞれの賭け金を含むランキング予測情報を、当該ユーザに関連付けて登録しておくランキング予測記憶手段と、
このランキング予測記憶手段に格納された全参加ユーザのランキング予測情報に基づいて、各選択肢の賭け金の合計額を算出し、この賭け金の合計額に応じた予測順位を各選択肢に割り当てるランキング算出手段と、
この各選択肢の予測順位が記載された画面を各ユーザ端末に送信する手段と、
を備えたことを特徴とするランキング予測システム。 - 各選択肢について、予測順位の高い順に大きな賭け金が設定されるように、ユーザの入力を制御する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のランキング予測システム。
- 予め設定されたランキング予測可能期間が経過するまでの間、各ユーザ端末からランキング予測情報の修正リクエストが送信された場合に、上記ランキング予測画面を当該ユーザ端末に送信する手段と、
ユーザ端末から送信された各選択肢の予測順位及びそれぞれの賭け金を含むランキング予測情報を、上記ランキング予測記憶手段に格納する更新手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のランキング予測システム。 - 現実のランキング結果情報を格納する記憶手段と、
上記ランキング予測記憶手段に格納された各ユーザのランキング予測情報と、上記ランキング結果情報とを比較し、その一致または不一致の程度に基づく評価値を順位毎に付与する手段と、
全参加ユーザの賭け金の合計額を順位毎に算出する手段と、
この賭け金の合計額を、各ユーザの賭け金及び評価値に応じて分配することにより、各ユーザの順位毎の配当ポイントを算出する手段と、
ユーザ毎に、ランキングの全順位に係る配当ポイントを集計する手段と、
この配当ポイントの集計値を、各ユーザに関連付けて所定の記憶手段に格納する手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のランキング予測システム。 - 現実のランキング結果情報を格納する記憶手段と、
上記ランキング予測記憶手段に格納された各ユーザのランキング予測情報と、上記ランキング結果情報とを比較し、その一致または不一致の程度に基づく評価値を順位毎に付与する手段と、
全参加ユーザの賭け金の合計額を順位毎に算出する手段と、
所定以上の評価値を有するユーザの賭け金について、その評価値に対応した調整を施して基準額を算出する手段と、
上記賭け金の合計額を、所定以上の評価値を有するユーザの上記基準額の合計値で除する手段と、
この商と各ユーザの上記基準額とを乗ずることにより、順位毎の配当ポイントを算出する手段と、
ユーザ毎に、ランキングの全順位に係る配当ポイントを集計する手段と、
この配当ポイントの集計値を、各ユーザに関連付けて所定の記憶手段に格納する手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のランキング予測システム。 - 上記ランキング予測記憶手段に格納された各ユーザの現時点におけるランキング予測情報と、現時点における各選択肢の上記予測順位とを比較し、その一致または不一致の程度に基づく評価値を順位毎に付与する手段と、
現時点における全参加ユーザの賭け金の合計額を順位毎に算出する手段と、
この賭け金の合計額を、各ユーザの賭け金及び評価値に応じて分配することにより、各ユーザの順位毎の配当ポイントを算出する手段と、
ランキング予測可能期間内における利益確定を希望する特定ユーザについて、ランキングの全順位に係る配当ポイントを集計する手段と、
この配当ポイントの集計値を、当該ユーザに関連付けて所定の記憶手段に格納する手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のランキング予測システム。 - 上記ランキング予測記憶手段に格納された各ユーザの現時点におけるランキング予測情報と、現時点における各選択肢の上記予測順位とを比較し、その一致または不一致の程度に基づく評価値を順位毎に付与する手段と、
現時点における全参加ユーザの賭け金の合計額を順位毎に算出する手段と、
所定以上の評価値を有するユーザの賭け金について、その評価値に対応した調整を施して基準額を算出する手段と、
上記賭け金の合計額を、所定以上の評価値を有するユーザの上記基準額の合計値で除する手段と、
この商と各ユーザの上記基準額とを乗ずることにより、順位毎の配当ポイントを算出する手段と、
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