JP4871829B2 - 燃料スペーサ及び燃料集合体並びに原子炉炉心 - Google Patents

燃料スペーサ及び燃料集合体並びに原子炉炉心 Download PDF

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Description

本発明は、沸騰水型原子炉に用いる燃料スペーサ及び燃料集合体並びに原子炉炉心に関する。
一般に、沸騰水型原子炉用の燃料集合体は、核分裂性物質からなる燃料ペレットを例えばジルコニウム製の被覆管に封入した多数の燃料棒と、これら燃料棒を束ねてそれら間隔を一定に保持する複数の燃料スペーサと、燃料棒の上部及び下部を支持する上部タイプレート及び下部タイプレートと、外壁を形成するチャンネルボックスとを有する。そして、下部タイプレートから流入した冷却材(軽水)が、燃料棒間を下側から上側に流れるにつれ燃料棒により加熱されて沸騰し、水と蒸気の二相流となって上部タイプレートから流出するようになっている。
ここで、燃料棒周りの冷却材の流動状態を図10に示す。この図10において、沸騰開始点より下流側である燃料集合体の上部では、燃料棒1の周囲(便宜上、図10中右側のみ図示)を下側(図10中下側)から上側(図10中下側)に流動する冷却材が、燃料棒1の表面では液膜2a、蒸気3中では液滴2bとして存在する(環状噴霧流)。そして、例えば過度事象等が発生し原子炉出力が急激に増大したり冷却材流量が急激に減少したりする場合等において、冷却材にいわゆる沸騰遷移が生じると、図示のように、燃料棒1表面の液膜2aが徐々に上流側(図10中下側)に後退して燃料棒1が蒸気3に晒され(ドライアウト)、燃料棒1表面の熱伝達係数が低下し被覆管温度が上昇する。このような沸騰遷移が生じたときの燃料集合体の出力が限界出力であり、沸騰遷移は燃料スペーサの直上流側で発生しやすいことが知られている。
そこで従来、例えば、複数の燃料棒を挿通し保持するための管状フェルールと、この管状フェルールの上端に設けた格子枠とを有する燃料スペーサにおいて、冷却材流れ方向に対して垂直方向にねじられた複数のねじり翼を格子枠の格子点(交点)に設けた構造が提唱されている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、燃料棒間を流動する冷却材が燃料スペーサのねじり翼に衝突して旋回流が生じ、この旋回流によって蒸気中の液滴が流れを変えて燃料スペーサ下流側(すなわち上側)の燃料棒表面に付着し液膜厚みを増大させるので、沸騰遷移を抑制し、燃料集合体の限界出力を向上させるようになっている。
特開平7−218673号公報
しかしながら、上記従来技術には以下のような課題が存在する。
一般に、上述した沸騰遷移の発生後でも、原子炉スクラムや冷却材中のボイド率の増加等によって原子炉出力が低下すると、すみやかに燃料棒表面の液膜が下流側に進展して戻ること(リウェット現象)が知られている。そのため、上流側の燃料棒表面の液膜厚みを増大させてリウェット性能を高めれば、沸騰遷移発生後の燃料棒の被覆管温度を所定の温度範囲に抑えることが可能となり、健全性が保持されるので、沸騰遷移を許容した運転を行うことが可能である。ところで、上記燃料スペーサは、格子枠の格子点に設けたねじり翼によって冷却材流れに旋回流を生じさせるが、この旋回流の発達には助走距離を要するので、燃料スペーサから若干離れた下流側後方の燃料棒表面への液滴付着量を増加させるにとどまっていた。したがって、より上流側である燃料スペーサ下流側直後の燃料棒表面への液滴付着量は少なく、リウェット性能の向上が十分に図られていなかった。
本発明の目的は、燃料スペーサ下流側直後及び下流側後方の燃料棒表面への液滴付着量を増加させて、燃料集合体の限界出力を向上させるだけでなく、沸騰遷移発生後のリウェット性能も十分に向上させることができる燃料スペーサ及び燃料集合体並びに原子炉炉心を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、複数の燃料棒を保持し、該燃料棒間に配置される格子枠を有する燃料スペーサにおいて、前記格子枠の格子点に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向に対して垂直方向に薄板がその幅方向中心の軸まわりにねじられて形成された複数のねじり翼と、前記格子枠に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向に対して傾斜した複数のベーンとを有する。
本発明においては、燃料スペーサの格子枠の格子点にねじり翼を設けるとともに、例えばこの格子点に対し対称となるように格子枠にベーンを設ける。これにより、燃料棒間を流動する冷却材がベーンに衝突して燃料スペーサ下流側直後の燃料棒へ急激に偏流するので、蒸気中の液滴が燃料スペーサ下流側直後の燃料棒表面へ付着するとともに、冷却材がねじり翼に衝突して旋回流が生じ燃料スペーサ下流側後方の燃料棒へ偏流するので、蒸気中の液滴が燃料スペーサ下流側後方の燃料棒表面へ付着する。したがって、燃料スペーサ下流側直後及び下流側後方の燃料棒表面への液滴付着量が増加するので、燃料棒表面の液膜厚みの増大による限界出力の向上だけでなく、沸騰遷移発生後において燃料棒表面の液膜を下流側に進展させるようなリウェット性能も十分に向上させることができる。さらに詳しく説明すると、例えばねじり翼を単独で設けた場合は、燃料棒の表面摩擦等の影響により、ねじり翼によって生成された旋回流が下流側に向かって比較的速く減衰してしまう。これに対し本発明においては、例えばねじり翼のねじり方向と同じ向きに傾斜した複数のベーンを併設するので、複数のベーンによって燃料棒表面付近に生成された旋回流の効果により、燃料棒の表面摩擦等の影響が緩和され、ねじり翼によって生成された旋回流の持続効果を高めることができる。
(2)上記目的を達成するために、また本発明は、複数の燃料棒を保持し、該燃料棒間に配置される格子枠を有する燃料スペーサにおいて、前記格子枠の格子点に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向を軸として薄板がらせん状に延在するように形成された複数のらせん状部材と、前記格子枠に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向に対して傾斜した複数のベーンとを有する。
本発明においては、燃料スペーサの格子枠の格子点にらせん状部材を設けるとともに、例えばこの格子点に対し対称となるように格子枠にベーンを設ける。これにより、燃料棒間を流動する冷却材がベーンに衝突して燃料スペーサ下流側直後の燃料棒へ偏流するので、蒸気中の液滴が燃料スペーサ下流側直後の燃料棒表面へ付着するとともに、冷却材がらせん状部材に衝突して旋回流が生じ燃料スペーサ下流側後方の燃料棒へ偏流するので、蒸気中の液滴が燃料スペーサ下流側後方の燃料棒表面へ付着する。したがって、上記(1)同様、燃料スペーサ下流側直後及び下流側後方の燃料棒表面への液滴付着量が増加するので、燃料集合体の限界出力を向上させるだけでなく、沸騰遷移発生後のリウェット性能も十分に向上させることができる。さらに詳しく説明すると、例えばらせん状部材を単独で設けた場合は、燃料棒の表面摩擦等の影響により、らせん状部材によって生成された旋回流が下流側に向かって比較的速く減衰してしまう。これに対し本発明においては、例えばらせん状部材のらせん方向と同じ向きに傾斜した複数のベーンを併設するので、複数のベーンによって燃料棒表面付近に生成された旋回流の効果により、燃料棒の表面摩擦等の影響が緩和され、らせん状部材によって生成された旋回流の持続効果を高めることができる。
(3)上記目的を達成するために、また本発明は、複数の燃料棒を保持し、該燃料棒間に配置される格子枠を有する燃料スペーサにおいて、前記格子枠の格子点に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向に対して垂直方向に薄板がその幅方向中心の軸まわりにねじられて形成された複数のねじり翼と、前記格子枠の格子点に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向を軸として薄板がらせん状に延在するように形成された複数のらせん状部材と、前記格子枠に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向に対して傾斜した複数のベーンとを有する。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記複数のベーンは、前記格子枠の前記格子点に対し点対称となるように設けられる。
(5)上記目的を達成するために、また本発明は、上記(1)〜(4)のいずれか1つの燃料スペーサを少なくとも1つ有し、この燃料スペーサで保持された複数の燃料棒を有する燃料集合体を提供する。
(6)上記目的を達成するために、また本発明は、上記(1)〜(4)のいずれか1つの燃料スペーサが、燃料集合体軸方向中央より下部の領域に少なくとも1つ配置されており、この燃料スペーサで保持された複数の燃料棒を有する燃料集合体を提供する。
(7)上記目的を達成するために、また本発明は、上記(5)又は(6)の燃料集合体を装荷した原子炉炉心を提供する。
本発明によれば、燃料スペーサ下流側直後及び下流側後方の燃料棒表面への液滴付着量を増加させることができるので、燃料集合体の限界出力を向上させるだけでなく、沸騰遷移発生後のリウェット性能も向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1実施形態を図1〜図3により説明する。
図2は、本発明の沸騰水型原子炉用の燃料集合体の全体構造を表す斜視図である。
この図2において、沸騰水型原子炉用の燃料集合体4は、略正方格子状に配列された複数の燃料棒1と、これら燃料棒1の軸方向複数箇所(例えば軸方向に等間隔で区切られた位置)を束ねて燃料バンドルとする複数の燃料スペーサ5と、燃料バンドルの上部及び下部をそれぞれ支持する上部タイプレート6及び下部タイプレート7と、燃料バンドルの周囲を取り囲み燃料集合体4の外壁を形成する略四角筒形状のチャンネルボックス8とを備えている。そして、冷却材(軽水)が下部タイプレート7の孔(図示せず)から燃料棒1間に流入し、下側(図2中下側)から上側(図2中上側)に流れるにつれ燃料棒1により加熱されて沸騰し、水と蒸気の二相流となって上部タイプレート6から流出するようになっている。なお、燃料スペーサ5は、燃料集合体4の軸方向中央より下部の領域に少なくとも1つ配置されている。
図1は、本発明の燃料スペーサ5の概略構造を表す部分平面図であり、図3は、燃料スペーサ5の詳細構造を表す部分拡大斜視図である。
これら図1及び図3において、上記燃料スペーサ5は、複数の燃料棒1を挿通する格子枠9と、挿通された燃料棒1にそれぞれ対応して格子枠9内に設けた複数のスプリング(図示せず)及び複数のストッパ(図示せず)とを有しており、燃料棒1が前記スプリングに弾性的に押圧され前記ストッパに当接して保持されるようになっている。
さらに本実施形態の大きな特徴として、燃料スペーサ5は、上記格子枠9の格子点9aの上側(図3中上側)に設けた複数のねじり翼10と、格子点9aに対し対称位置となるように例えば1つの格子点9aごとに例えば4つずつ、格子枠9の上側に設けたベーン11とを有する。ねじり翼10は、燃料棒1間の冷却材流れ方向(図3中上方向)に対して垂直方向にねじられて形成されており、冷却材がこのねじり翼10に衝突して旋回流が発達し、ねじり翼10から若干離れた下流側後方の燃料棒1へ偏流するようになっている。また、ベーン11は、燃料棒1間の冷却材流れ方向に対し所定の角度で傾斜するように、かつ燃料棒1に接触しないようにそれぞれ形成されており、冷却材がベーン11に衝突して下流側直後の燃料棒1へ急激に偏流するようになっている。なお、ねじり翼10のねじり方向とベーン11の傾斜方向は同じになっている。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
沸騰水型原子炉の通常運転において、沸騰開始点より下流側である燃料集合体4の上部では、前述の図10に示すように、冷却材が燃料棒1の表面では液膜2a、蒸気3中では液滴2bとして存在する環状噴霧流等となる。ところが、例えば過度事象等が発生して沸騰遷移が生じると、燃料棒1表面の液膜2aが徐々に上流側に後退し、燃料棒1が蒸気3に晒されてしまうので、燃料棒1表面の熱伝達係数が低下し被覆管温度が上昇する。
一方、沸騰遷移の発生後でも、原子炉スクラムや冷却材中のボイド率の増加等により原子炉出力が低下すると、すみやかに燃料棒1表面の液膜2aが下流側に進展して戻るようなリウェット現象が知られている。そのため、上流側の燃料棒1表面の液膜2aの厚みを増大させてリウェット性能を高めれば、沸騰遷移発生後の燃料棒1の被覆管温度を所定の温度範囲に抑えることが可能となり、健全性が保持されるので、沸騰遷移を許容した運転を行うことが可能である。
そこで、本実施形態においては、燃料スペーサ5の格子枠9の格子点9aの上側にねじり翼10を設けるとともに、格子点9aに対し対称となるように格子枠9の上側にベーン11を設ける。これにより、燃料棒1間を流動する冷却材がベーン11に衝突して燃料スペーサ5の下流側直後の燃料棒1へ急激に偏流するので、蒸気中の液滴が燃料スペーサ5の下流側直後の燃料棒1表面へ付着するともに、冷却材がねじり翼10に衝突して旋回流を生じ燃料スペーサ5の下流側後方の燃料棒1へ偏流するので、蒸気中の液滴が燃料スペーサ5の下流側後方の燃料棒1表面へ付着する。また、ねじり翼10のねじり方向とベーン11の傾斜方向を同じにするので、ベーン11によって燃料棒1の表面付近に生成された旋回流の効果により、燃料棒1の表面摩擦等の影響が緩和され、ねじり翼10によって生成された旋回流の持続効果を高める。したがって、燃料スペーサ5の下流側直後及び下流側後方の燃料棒1表面への液滴付着量が増加するので、燃料棒1表面の液膜厚みの増大による限界出力の向上だけでなく、沸騰遷移発生後において燃料棒1表面の液膜を下流側に進展させるようなリウェット性能も十分に向上させることができる。
なお、上記第1実施形態においては、1つの格子点9aごとにベーン11を4つずつ設けた燃料スペーサ5を例に取って説明したが、これに限らない。すなわち、例えば前述の図3に相当する図4に示すように、格子点9aに対し対称となるように例えば1つの格子点9aごとにベーン11を8つずつ設けた燃料スペーサ5’としてもよく、この場合はリウエット性能をさらに向上させることができる。
本発明の第2実施形態を図5及び図6により説明する。
本実施形態は、上記第1実施形態の上記ねじり翼10に代えて、らせん状部材を設けた実施形態である。
図5は、本実施形態による燃料スペーサの概略構造を表す部分平面図であり、図6は、本実施形態による燃料スペーサの詳細構造を表す部分拡大斜視図である。なお、これら図5及び図6において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態では、燃料スペーサ12は、格子枠9の格子点9aの上側(図6中上側)に設けた複数のらせん状部材13と、格子点9aに対し対称位置となるように例えば1つの格子点9aごとに例えば4つずつ、格子枠9の上側に設けた上記ベーン11とを有する。このらせん状部材13は、燃料棒1間の冷却材流れ方向(図6中上方向)を軸としてらせん状に形成されており、燃料棒1間の冷却材がらせん状部材13に衝突して旋回流が発達し、らせん状部材13から若干離れた下流側後方(図6中上側)の燃料棒1へ偏流するので、蒸気中の液滴が燃料スペーサ12の下流側後方の燃料棒1表面へ付着する。また、らせん状部材13のらせん方向とベーン11の傾斜方向は同じになっており、ベーン11によって燃料棒1の表面付近に生成された旋回流の効果により、燃料棒1の表面摩擦等の影響が緩和され、らせん状部材13によって生成された旋回流の持続効果を高める。
以上のように構成された本実施形態による燃料スペーサ12においても、上記第1実施形態同様、燃料スペーサ12の下流側直後及び下流側後方の燃料棒1表面への液滴付着量が増加するので、燃料集合体4の限界出力を向上させるだけでなく、沸騰遷移発生後のリウェット性能も向上させることができる。
なお、上記第2実施形態においては、1つの格子点9aごとにベーン11を4つずつ設けた燃料スペーサ12を例に取って説明したが、これに限らない。すなわち、例えば前述の図6に相当する図7に示すように、格子点9aに対し対称となるように例えば1つの格子点9aごとにベーン11を8つずつ設けた燃料スペーサ12としてもよく、この場合はリウェット性能をさらに向上させることができる。
本発明の第3実施形態を図8及び図9により説明する。
本実施形態は、上記ねじり翼10及び上記らせん状部材13を両方とも設けた実施形態である。
図8は、本実施形態による燃料スペーサの概略構造を表す部分平面図であり、図9は、本実施形態による燃料スペーサの詳細構造を表す部分拡大斜視図である。なお、これら図8及び図9において、上記第1及び第2実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態では、燃料スペーサ14は、格子枠9の格子点9aの上側(図9中上側)に例えば交互に配置されるように設けた複数の上記ねじり翼10及び複数の上記らせん状部材13と、格子点9aに対し対称となるように例えば1つの格子点9aごとに4つずつ、格子枠9の上側に設けた上記ベーン11とを有する。
以上のように構成された本実施形態による燃焼スペーサ14においても、上記第1及び第2実施形態同様、燃料スペーサ14の下流側直後及び下流側後方の燃料棒1表面への液滴付着量が増加するので、燃料集合体4の限界出力を向上させるだけでなく、沸騰遷移発生後のリウェット性能も向上させることができる。
なお、上記実施形態においては、格子枠9の格子点9aにねじり翼10及びらせん状部材13を設けた構成を例にとって説明したが、これに限らず、燃料棒1間を流動する冷却材に旋回流を生じさせる構造部材であればよいことは言うまでもない。
本発明の燃料スペーサの第1実施形態の概略構造を表す部分平面図である。 本発明の燃料集合体の全体構造を表す斜視図である。 本発明の燃料スペーサの第1実施形態の詳細構造を表す部分拡大斜視図である。 本発明の燃料スペーサの第1変形例の詳細構造を表す部分拡大斜視図である。 本発明の燃料スペーサの第2実施形態の概略構造を表す部分平面図である。 本発明の燃料スペーサの第2実施形態の詳細構造を表す部分拡大斜視図である。 本発明の燃料スペーサの第2変形例の詳細構造を表す部分拡大斜視図である。 本発明の燃料スペーサの第3実施形態の概略構造を表す部分平面図である。 本発明の燃料スペーサの第3実施形態の詳細構造を表す部分拡大斜視図である。 本発明の燃料集合体を構成する燃料棒周りの冷却材の流動状態を説明する側面図である。
符号の説明
1 燃料棒
4 燃料集合体
5 燃料スペーサ
9 格子枠
9a 格子点
10 ねじり翼
11 ベーン
12 燃料スペーサ
13 らせん状部材
14 燃料スペーサ

Claims (7)

  1. 複数の燃料棒を保持し、該燃料棒間に配置される格子枠を有する燃料スペーサにおいて、
    前記格子枠の格子点に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向に対して垂直方向に薄板がその幅方向中心の軸まわりにねじられて形成された複数のねじり翼と、
    前記格子枠に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向に対して傾斜した複数のベーンとを有することを特徴とする燃料スペーサ。
  2. 複数の燃料棒を保持し、該燃料棒間に配置される格子枠を有する燃料スペーサにおいて、
    前記格子枠の格子点に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向を軸として薄板がらせん状に延在するように形成された複数のらせん状部材と、
    前記格子枠に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向に対して傾斜した複数のベーンとを有することを特徴とする燃料スペーサ。
  3. 複数の燃料棒を保持し、該燃料棒間に配置される格子枠を有する燃料スペーサにおいて、
    前記格子枠の格子点に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向に対して垂直方向に薄板がその幅方向中心の軸まわりにねじられて形成された複数のねじり翼と、
    前記格子枠の格子点に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向を軸として薄板がらせん状に延在するように形成された複数のらせん状部材と、
    前記格子枠に設けられ、前記燃料棒間の冷却材流れ方向に対して傾斜した複数のベーンとを有することを特徴とする燃料スペーサ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の燃料スペーサにおいて、前記複数のベーンは、前記格子枠の前記格子点に対し対称となるように設けられることを特徴とする燃料スペーサ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の燃料スペーサを少なくとも1つ有し、この燃料スペーサで保持された複数の燃料棒を有する燃料集合体。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載の燃料スペーサが、燃料集合体軸方向中央より下部の領域に少なくとも1つ配置されており、この燃料スペーサで保持された複数の燃料棒を有する燃料集合体。
  7. 請求項5又は6記載の燃料集合体を複数装荷した原子炉炉心。
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