JP4871511B2 - 割込絶縁計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気設備の活線絶縁計測に関するものである。
一般的に電気設備の絶縁測定には、直流方式の絶縁抵抗計などが使用されているが、停電しなければ計測できないという問題がある。
非接地方式の低圧配電路において、交流電気設備を使用しつつ対地絶縁抵抗を計測する方法については、絶縁検出用電源として直流電圧を、非接地の特質を損なわない程度の交流抵抗を持つリアクトルや抵抗などの塞流素子を介して電路と大地間に印加し、加えた電圧と流れる電流とから絶縁抵抗を求める方式の活線絶縁監視装置が古くから使用されている。(図5参照)
この方法は、交流性の雑音などの影響も少なく低コストで信頼性の高い測定が可能であることから、変圧器から低圧回路を一括して監視するなど、広域な絶縁群の監視用に使用されているが、この装置で絶縁劣化を検出したとき、不良個所を特定するための探査計測を活線で行う手段が無いという問題がある。
直接接地方式の低圧配電路において、交流電気設備を使用しつつ対地絶縁を計測する方法については、商用周波数と異なる周波数の交流電圧を電路と大地間に加え、これにより流れる電流と加えた電圧から抵抗性の電流即ち有効分の電流を検出し、その大小で絶縁の状態を判断する、図6に示すようなIgr方式の絶縁状態監視装置が使用されている。(例えば、特許文献1及び非特許文献1,2参照)
しかし、電力半導体機器などが発する雑音などによる誤差電流や、絶縁検出に使用する交流電源周波数と同一又は近似する雑音周波数による混信障害現象を起こすなどという問題も避けられない。(例えば、特許文献3参照)
又、Igr方式は交流電圧を絶縁部分に加えて有効分電流を計測する電力計法の応用原理であるから、対地静電容量と等価的に直列に入る損失抵抗があるとこれに生ずる交流損失電力による有効分電流が加算され、直流で計測する絶縁抵抗値から算出する直流有効分電流とは等しくならない場合があるという重大な問題がある。
前記損失抵抗により生ずる誤差電流を低減するためには、検出用信号の周波数を下げる必要があるが接地線への電磁結合に使用する変圧器などが大きくなり実用的ではないという問題がある。
低い周波数の検出用信号電圧の印加重畳方法としてB種接地極とD種接地極などの間に介在する大地抵抗にIgr絶縁計測電圧を印加重畳し、その降下電圧を利用する方法も考案されている。(例えば、特許文献2参照)
特許公報 昭38−15653公告 特開平6−258363号公報 特開2004−271285号公報 「生産と電気」日本電気協会発行 平成4年4月号30頁「Igr方式絶縁監視装置の概要と特長」片岡耕造 「高圧受電設備規程」日本電気協会発行 平成14年9月20日320頁「主任技術者制度の運用通達の解釈指針(抜粋)」
直流形絶縁抵抗計方式で交流電路や交流電気設備の絶縁抵抗を計るには、変圧器については接地線を外し、その他の電路については切り離すことのできる電路毎に当該開閉器を開とし、計測の対象とする設備単品もしくは計測をする絶縁群毎に分離しそれぞれが絶縁された状態にしておかないと計測できないという問題があり、停電測定が必となってIT関連など停電し難い現在の電力負荷事情にそぐわないという問題がある。
又、電路が分離され各々の設備相互の関連が絶たれた状態で電路や電気設備機器に対して個々に絶縁抵抗測定を行うことから測定漏れが出やすい他、多数の工数を必要とする。
非接地配電方式の交流電気設備等に使用されている直流式の絶縁監視装置は、原理的には直流形絶縁抵抗計方式と同じであり、同一変圧器捲き線系統の負荷を含む電路内のどこで絶縁低下事故が生じてもこれを区別することなく検出して警報する。 しかし、その絶縁低下事故点を探すためには、その疑義のある電気設備の絶縁群毎に分離しないと切り分け測定ができないし、分離すると必然的に電路は停電せざるを得ないこととなり、活線では絶縁低下事故点の探査ができないという問題がある。
直接接地配電方式の交流電気設備に使用されているIgr方式絶縁状態監視装置が使用する被監視電路と大地間に接地線を介して印加重畳するIgr絶縁計測電圧は、負荷設備などへの影響を避けるため出来るだけ小勢力にする必要があり、絶縁検出に利用できる代替計測電流信号は数十μAという微少電流になり、半導体電力機器などが発生する雑音電流などに対し十分な信号対雑音比が得られず安定した計測値が得られない場合があるという問題がある。
又、最近多用される半導体電力機器はクロック信号基準周波数及びその高調波が相互に干渉して数十Hzから数百kHzにわたる広範囲な周波数の雑音を発生し、これら成分がIgr絶縁計測電圧の周波数と一致又は近似すると混信障害を起こし、絶縁状態計測値が増減する誤差が生ずるという問題もある。
Igr方式絶縁状態監視装置は、計測用代替信号電圧に交流を使う電力計法であるため、絶縁部分の静電容量と直列に損失抵抗が存在すると、これによる消費電力に相当する並列換算等価抵抗値相当分の有効電流が誤差電流として絶縁状態を表す有効分電流の計測値に加算されるという重大な問題がある。
前記混信障害による誤差と直列損失抵抗による誤差を併せて、以降Igr原理誤差と呼称する。
この直列に入る損失抵抗の影響を減らすためにはIgr絶縁計測電圧の周波数を低くする必要があるが、周波数の低下とともに接地線に起電力を与えるための重畳用変圧器が大きくなり実用的ではないという問題がある。
又、B種接地極とD種接地極などの間に介在する大地抵抗にIgr絶縁計測電圧を印加しその降下電圧を利用する方法では、絶縁劣化点の接地抵抗及びそれぞれの接地極間の大地抵抗分布などが定まらないため使用できない場合もあるなどの問題がある。
本発明は、これらの問題を解決せんとするものである。
被測定交流電気設備の、絶縁計測対象とする絶縁部分を挟む双方の電気設備間、例えば負荷設備を含む変圧器低圧側電気設備とB種接地工事やD種接地などの接地側電気設備間など、を接続する導体を、コンデンサで交流的に代替して直流的に遮断することで、直流方式による活線絶縁抵抗計測を可能にするとともに、これと相補する極めて低い周波数によるIgr方式絶縁状態検出方法が使用できるようにしたことを最も主要な特徴とする。
本発明の絶縁計測装置の計測端子間に、被測定交流電気設備の絶縁計測対象とする絶縁部分を挟む双方の電気設備間を接続する導体を交流的に代替して直流的に遮断するための性能を持つコンデンサを設ける。 このコンデンサは接続手段を介して着脱自在に装着し或いは、独立した装置として被測定交流電気設備の要所に定置することもできる。 勿論、既設設備としてコンデンサによる代替もしくは接地が行われていれば、このコンデンサを使用することもできる。
前記コンデンサの絶縁抵抗及び前記計測端子間から前記双方の電気設備間の前記絶縁部分の絶縁抵抗を随時計測することのできる直流方式絶縁抵抗計測手段を設ける。
又、前記計測端子間から前記双方の電気設備間の前記絶縁部分に商用周波数より低い周波数のIgr絶縁計測電圧を印加重畳することのできる低周波交流電力供給手段を設ける。
前記絶縁部分に加わるIgr絶縁計測電圧とこれにより前記絶縁部分に流れる電流とから有効分の電流を抽出し、その大小で絶縁の状態を計測するIgr方式絶縁状態検出手段を設ける。 このIgr方式絶縁状態検出手段は、本発明に着脱自在に装着し携行形としての使用も可能な構成とすることも、或いは独立した装置として被測定交流電気設備の分岐回路などの要所に定置することもできる。
前記計測電圧により前記コンデンサに流れる電流を計測してコンデンサの良否を判断するコンデンサ電流計測手段を設ける。
又、直流方式絶縁抵抗計測手段の障害となる直流機の絶縁故障を計測する直流地電圧・絶縁低下計測手段を併設することもできる。 即ち、前記コンデンサによる交流的な代替が完了した状態で計測端子間に生ずる直流電圧を計測して記録した後、既定の抵抗を接続して降下電圧を測定し、これら計測結果により直流絶縁抵抗を算出するなどの方法が適用できる。
非接地方式など、前記双方の電気設備間を接続する導体のない配電系には、塞流素子を介して本装置を接続することで使用が可能である。
この様に構成した本発明の作用について説明する。
使用にあたっては、本装置の計測端子を、被測定交流電気設備の絶縁計測対象となる絶縁部分を挟む双方の電気設備それぞれの端子などに接続する。 例えばB種接地工事の計測用中継端子や、給電用開閉器両端などを利用すると効率的に作業ができる。 前記接続後、双方の電気設備間を接続する導体、例えば計測用中継端子の短絡片や開閉器などを解放する。
これにより被測定回路の前記導体は交流的に前記コンデンサに代替され、前記双方の電気設備間を流れる交流電流は本装置の計測端子を通って前記コンデンサに流れるので被測定交流電気設備などを停電することなく継続して運転することが出来る。
直流による絶縁抵抗計測は、計測端子から前記双方の電気設備間に直流計測電圧を印加し、静電容量に充電する過渡的電流値を除いて定常的に流れる電流を計測し、この電流と計測用直流電圧から絶縁抵抗を算出する方法で行う。 尚、計測電圧が既知の定電圧であるから、あらかじめ指示計器の目盛を印加する計測電圧に基づき設計計算した抵抗の数値で目盛っておき抵抗値を直読するなどの方法もある。 勿論この電気情報を利用し警報設定機能を設けることや絶縁抵抗情報として電気信号により出力することもできる。
この直流方式絶縁抵抗計測手段を用いて前記コンデンサの絶縁性能の確認も行うことができる。
又、交流性の雑音については、直流方式絶縁抵抗計測手段内部に用途に適合する振幅制限器や低域通過型盧波器を使用して電気的変動成分を除去することで絶縁計測の精度を高めることができる。
交流によるIgr絶縁状態計測は低周波交流電力供給手段から低周波電圧を前記コンデンサに印加重畳して行う。 計測端子間を接続する前記コンデンサは被測定交流電気設備の運転電流を通すもので信頼性が重要であるからコンデンサの絶縁抵抗や静電容量の保守確認を行うことが重要である。 コンデンサに印加された低周波交流電圧により静電容量に対応する電流がコンデンサに流れる。 コンデンサ電流計測手段はこの電流を計測し、電流の数値と設計電流値との比較を行いコンデンサの良否を判断する。 コンデンサ電流の計測には低周波交流電力供給手段から供給される電圧位相等を基準にして正しく重畳電圧周波成分の電流を計測する手段をとることもできる。
前記コンデンサに印加重畳した電圧は計測端子から被計測交流設備の前記絶縁部分を挟む双方の電気設備間にも供給され、これをIgr絶縁計測電圧としてIgr方式絶縁状態検出手段による絶縁状態計測を可能にする。
即ち、Igr方式絶縁状態検出手段は絶縁計測対象とする絶縁部分を挟んで印加重畳されているIgr絶縁計測電圧と、この電圧により絶縁部分に流れる漏れ電流を検出し、該電圧と該電流の力率演算などを行い、有効分電流要素を抽出して印加電圧を除することで絶縁部分の等価絶縁抵抗値を計測する。 又、絶縁状態の表示としての有効分電流Igr値は、前記等価絶縁抵抗値で整定電圧を除した値に換算して出力される。
前記漏れ電流を検出する手段としては変流器や零相変流器などが使用できるが、これを分割鉄芯形のものを使用すると活線のまま分岐電路や負荷配線ケーブルなどを挟み込んでIgr電流の大きな分岐を選択し、電路の下流に向かって計測を重ねながら追い込む方法で合理的に絶縁故障箇所を探査特定することができる。
絶縁部分を挟む双方の電気設備間を接続する導体の代替として、計測端子間を直流的に遮断し交流的に短絡する前記コンデンサのリアクタンスは、加わる電圧の周波数に反比例するから、導体の代替とするために被測定交流電気設備の使用周波数からみて無視しうる小さなリアクタンスとしたコンデンサでも、低周波交流電力供給手段から供給される低い周波数に対しては両周波数の比率に応じた大きな数値をしめすこととなる。 従って、低い周波数の電圧を使用することは電流値からコンデンサの良否を判定する際の所要電力を節約できることとなる。
又、この低い周波数の電圧を前記双方の電気設備間から被計測絶縁部分に加えてIgr絶縁計測電圧として使用する際も同じ理由で少ない電力で所定の電圧を得ることが可能となり、絶縁状態の常時監視を行う際の経済性を大きく改善出来るという効果がある。
更に、Igr絶縁計測電圧の周波数が低くなる程半導体電力機器などから発する雑音周波数領域から離れることでその勢力が弱まり、雑音を除去するための低域通過型濾波器の効果が高くなることから、交流性の雑音にも影響されにくくなるという効果も大きい。
前記の直流絶縁抵抗計測においては被計測絶縁部分の静電容量と等価的に直列に入る損失抵抗の並列換算値誤差は、検出されることはない。
しかしIgr方式では前記並列換算値による誤差は、Igr絶縁計測電圧が使用する周波数の略二乗に比例して影響することから、そのIgr絶縁計測電圧の周波数を下げる程、等価並列換算抵抗値が増加し、即ち誤差として検出される等価有効分電流値が減少し、加算される電流誤差が低減するという大きな効果がある。
図7は直列に入る損失抵抗の並列換算誤差に関する説明図である。図中のCは被絶縁計測回路の静電容量でRはこの静電容量と直列に入る損失抵抗である。 又、C,Rはそれぞれ直列なC,Rを等価的に並列換算した時の等価静電容量と等価抵抗値で換算式は次式となる
この式から周波数(f)が低い程並列換算等価抵抗値(Rp)は大きくなり見かけの誤差となるRpに起因する有効分電流が減少することがわかる。
仮に30μFの静電容量と100Ωの損失抵抗が被測定交流設備の計測端子間に存在した場合について等価並列換算抵抗値をIgr絶縁計測電圧の周波数を変えて試算すると、20Hz,0.8kΩ/10Hz,2.9kΩ/1Hz,281.8kΩ となり、使用周波数の低い程等価並列換算抵抗値が高くなり、直列損失抵抗による誤差の影響が減少することが明らかである。
次に、電力給電線路など、直接接地配電方式の分岐電路などの負荷電路では、電路中間の開閉器などの電源側と負荷側の間に本装置を各相線毎に割込接続し、相互間の連携を取る方法で計測する。
直流絶縁抵抗計測の場合は、給電電路の開閉器などを利用し、各相それぞれに本装置の代替用コンデンサを相線分割込接続して交流負荷電流が本装置のコンデンサに流れる状態にして、1台の直流絶縁抵抗計測手段を作動させることで測定する。 これにより開閉器などを挟んで接続した割込接続点から電源側変圧器とその接地線を介してつながる接地側電気設備に対する、割込点から負荷側の低圧側電気設備の絶縁抵抗が計測できる。
Igr方式絶縁状態検出手段を使用する場合は、本装置を前項同様に各相線に割込接続し、低周波交流電力供給手段のみ全相同一電圧条件で動作状態として相互に同期同調をとり、各相に設けた複数の本装置をあたかも一台の如く運転することで、負荷側電路各相と対地間に同一のIgr絶縁計測電圧を印加重畳することができて、Igr絶縁状態検出を可能とする。
被測定交流電気設備の絶縁計測対象となる絶縁部分を挟む双方の電気設備間を接続する導体をコンデンサで代替したことで、直流方式絶縁抵抗計測と、低い周波数のIgr方式絶縁状態計測の相補併用が可能となり、平常は高精度な計測ができる直流方式絶縁抵抗計測により変圧器一括や変電所一括という広域絶縁計測を行い、絶縁低下警報が生じた場合等には、計測信頼性は直流に劣るが、分割変流器が使用できるので移動計測が可能な、低い周波数のIgr方式絶縁状態検出装置を利用して変圧器から末端負荷に至るまでの絶縁低下事故点を、停電することなく探査特定する、という作業効率のよい合理的な利用方法が可能になった。
Igr方式の絶縁状態計測において、絶縁の低下状態を示す有効分電流が増加したとき、前記Igr方式の特質上生ずる直流絶縁抵抗と異なる原因による電流誤差即ちIgr原理誤差に帰因する可能性の有無如何という疑義が生じた場合は、随時、直流方式絶縁抵抗計測法によりこれを確認することができるので、従来の如き無駄な探査作業が無くなり絶縁保全効率の向上をはかることができた。
直流電圧による絶縁抵抗計測法はIgr方式に比べるとコンデンサと直列に入る損失抵抗や、雑音の影響を受けることなく廉価でありながら高い精度が容易に得られるので、変圧器負荷設備を含む電路の一括監視や、複数台の変圧器を有する変電所の一括絶縁監視など広域の絶縁群に対しても絶縁抵抗を一括監視することが可能となった。
即ち、変電所内のB種接地極と各変圧器を接続する導体に本装置を割込み接続することで、該接地極を共有する多数の変圧器を一括して絶縁の計測や監視を行うことができ、わずかな設備投資で絶縁の機械監視が可能となる。
電気設備を停電することなく活線で行う絶縁低下事故点の探査については、従来その効果は期待されつつも適切なIgr絶縁計測電圧の重畳方法が無いために用途が非接地系統に限られていた極めて低い周波数のIgr方式絶縁状態検出手段が、一般的に多用される直接接地系でも当該導体をコンデンサで代替することで使用できるようになった。
直流方式絶縁抵抗検出手段が絶縁低下事故警報を検出したとき、前記Igr方式絶縁状態検出手段に切り替えて、B種接地極を共有する一括監視範囲の変電所内各変圧器及び各変圧器負荷電路や負荷設備の階層的分岐個所ごとに有効分電流を計測し、不良分岐を特定しつつ電路の下流に向かって追い込み探査し、必然的に絶縁低下事故点に到達する、という合理的な探査をする際の信頼性が、低い周波数のIgr方式が採用できたことで大幅に向上した。
給電用分岐電路などに於いて、停電することなくコンピューターシステムや通信システムなどの絶縁抵抗測定や絶縁状態測定を行うことが可能になった。
高圧配電系統に於いては、接地形計器用変圧器(EVT)の接地線に割り込んで本装置を適用すれば、対地絶縁抵抗計測や分岐ケーブルを探査して絶縁低下事故点の探査特定をすることも可能である。
又、高圧電力ケーブルのシールドの接地線に計測用中継端子を設け、これに割り込んで本装置を適用すれば電力ケーブル劣化の原因ともなるケーブルシールドの対地絶縁抵抗測定を容易に行うことができる。
これら直流方式絶縁抵抗計測方法及び低い周波数によるIgr絶縁状態検出方法という異なる2方式の絶縁計測法を併設し、相互に相補させて効率的に使用することで廉価且つ信頼性の高い活線絶縁監視方法が確立し、絶縁保全のシステム的効率化をはかることが出来た。
被測定交流電気設備の絶縁部を挟む双方の電気設備間を接続する導体を流れる交流電流を、本装置の計測端子から前記導体を代替するコンデンサに移して流すことから、コンデンサ性能が重要なポイントとなる。 本発明では前記コンデンサの絶縁抵抗と静電容量を確認することができる構成とし、このコンデンサの静電容量確認用に設けた低い周波数の低周波電力は、被測定交流電気設備の絶縁部分にもIgr絶縁計測電圧を供給し、低い周波数のIgr絶縁状態検出手段の使用を可能とし、Igr方式による信頼性の高い絶縁低下事故点探査特定作業を容易にした。
図1は本発明になる割込形絶縁計測装置(絶縁抵抗・絶縁状態検出装置)の1実施例で、本装置の構成と被測定交流電気設備を示す電気回路図である。
図1に於いて、1及び2は被測定電気設備を接続する計測端子、3は直流方式絶縁抵抗計測手段、4は計測端子間に接続される被測定交流電気設備の絶縁計測対象となる絶縁部分を挟む双方の電気設備間をつなぐ導体(ここでは接地線)を交流的に代替し直流的に遮断するためのもので導体に流れていた交流電流を安全に通すためのコンデンサで41,42は前記コンデンサの接続手段、5は低周波交流電力供給手段、6はコンデンサ電流検出用の変流器(CT)で61は既設設備のコンデンサを使用する場合の接続手段、7は前記6により検出した電流を計測して静電容量を監視するコンデンサ電流計測手段である。
8はIgr方式絶縁状態検出手段である。 9は前記コンデンサ4等を被計測回路に接続する開閉器、10は低周波交流電力供給手段から電力を供給する開閉器、11は直流絶縁抵抗計測手段を接続する開閉器である。
図1の符号100番台は本実施例で絶縁抵抗又は絶縁状態を計測する被測定交流電気設備の1例を示す単線電気回路図である。
102は変圧器低圧側電気設備の計測用中継端子で、低圧側電気設備は、101変圧器低圧回路の接地線、100単相三線式電力配電用変圧器、106、107、108変圧器低圧側巻き線からの負荷設備を含む分岐電路、などで構成される。
又、104は接地側電気設備の計測用中継端子で、接地側電気設備は、105B種接地極、110B種接地極D種接地極の間に生ずる大地抵抗R2、109、111D種接地工事の接地極及び大地、その他設備を構築する接地構造体などで構成される。
又、103は前記計測用中継端子相互の短絡片である。
図1の符号200番台は被測定交流電気設備の絶縁部分を構成する回路常数を示す。201は分岐108の配電線と大地間に存在する絶縁抵抗R1、202は前記配電線と大地間に存在する浮遊静電容量や半導体電力機器などのフィルターコンデンサなどのうち純粋な静電容量C1、203は前記静電容量やフィルターコンデンサの中で損失を持つ静電容量Csで204はそのコンデンサ又はコンデンサ回路に等価的に直列に存在する損失抵抗Rsである。
図1の構成に於いてその使用法と作用について説明する。
本装置の開閉器9、10,11は開として計測のための接続作業を行う。 被測定交流電気設備を使用状態のままその絶縁を計測する場合、絶縁計測の対象となる絶縁部分を挟む双方の電気設備間即ち、接地線101から変圧器100を経て分岐電路106等にいたる電路や設備で構成される電路低圧側電気設備の端末電極102と、B種接地極105と接地極間抵抗110,D種接地極109などで構成する接地側電気設備の端末電極104に、端子間を解離せぬ方法で本装置の計測端子1と2を接続する。
前記コンデンサの事前静電容量計測診断を行うには、開閉器9,11を開として低周波交流電力供給手段の開閉器10を閉とする。 低周波交流電力供給手段の出力電圧がコンデンサ4に加わり前記コンデンサが正常であればコンデンサ容量設計値に対応する電流が流れる。 前記コンデンサ電流は変流器6により検出されコンデンサ電流計測手段7によりその計測結果が設計範囲にあるか否かの判定が下される。 コンデンサ電流を正確に計測するために、前記低周波交流電力供給手段からの信号を判別に利用し低周波電流供給手段の周波数成分の電流を正しく計測する。 計測終了後は開閉器10を開とする。
前記コンデンサの事前絶縁抵抗診断を行うには、開閉器9,10を開として直流絶縁抵抗計測手段3の開閉器11を閉とする。 絶縁抵抗計測用の直流電圧がコンデンサ4に加わりコンデンサ容量設計値に対応する設計時間をかけて充電される。 充電完了後、絶縁抵抗値に起因する定常値が得られる。絶縁抵抗計測手段はこれらを計測し、計測結果があらかじめ設定した設計値範囲内にあるか否かの判定が下される。 計測終了後開閉器11を開として必要に応じてコンデンサの放電操作を行う。
絶縁計測の準備として前記コンデンサ接続用の開閉器9を閉とする。 前記コンデンサ4が接続されるから計測端子1,2間は交流的に短絡状態となる。 次に、双方の電気設備間の短絡片103を外して端子102,104の間を開とすると短絡片103に流れていた交流電流(この実施例では接地線電流)はコンデンサ4に流れて双方の電気設備間を接続する導体(短絡片103)をコンデンサが代替した形となり絶縁計測待機状態となる。
直流方式絶縁抵抗測定を行うためには、開閉器11を閉とする。 すると直流絶縁抵抗検出手段が送出する計測用直流電圧が本装置のコンデンサ4を充電するとともに被計測交流電気設備の絶縁部分に存在する静電容量202,203をも充電する。 静電容量の多い電気回路の直流絶縁測定は高圧ケーブルやコンデンサの診断などでしばしば行われており計測技術上の問題はない。 静電容量への充電が完了すると、201絶縁抵抗R1に定常的に流れる電流のみとなり一定の安定な電流値となるのでこの直流電流D(mA)と印加した計測用直流電圧E(V)から絶縁抵抗計測手段は絶縁抵抗値K(Ω)を算出し出力する。
Igr絶縁状態計測及び前記コンデンサ容量の継続監視をする場合は開閉器10を閉とする。 コンデンサ電流計測手段7で前記コンデンサの静電容量監視を行うと同時に、コンデンサ両端の電圧は計測端子1,2、被測定交流電気設備の端子102,104を経て変圧器低圧側電気設備と接地側電気設備の間の絶縁部分に加わる。 この電圧は双方の電気設備の絶縁部分を構成する201(R1),202(C1),203(Cs),204(Rs),等に印加され、Igr絶縁計測電圧による電流が流れてIgr絶縁状態検出手段8による絶縁状態の計測が可能となる。
Igr方式絶縁状態検出手段8は高感度の電力計にその動作が類似している。 81,82は力率演算に用いる電圧信号入力端子である。入力端子81を変圧器の接地線101に、又、入力端子82をD種接地工事に接続し、この間から前記絶縁部分に低周波交流電力供給手段によって印加重畳されているIgr絶縁計測電圧Vgを得る。 又、絶縁部分に流れる電流信号Igを変圧器接地線101もしくは分岐電路108等に設置した零相変流器85から得て、前記電圧Vgと、電流Ig両者の間で力率演算等を行い絶縁インピーダンスに流れる電流に含まれる有効分電流要素を抽出し、これにIgr絶縁計測電圧と整定電圧(使用電路の対地電圧)との比率を乗じて電路電圧に於いて流れる電流に換算し、Igr計測電流値G(mA)として表示する。 この数値が警報整定値を超えると絶縁状態低下の警報を発することとなる。
Igr方式で検出される有効分電流即ちIgr電流値には絶縁抵抗に流れる有効分電流以外にIgr原理誤差による電流が誤差として加算される問題があるが、代替コンデンサ4の採用により従前変圧器方式によっていた印加重畳方式に比べIgr絶縁計測電圧の周波数を低くすることができたので前記誤差電流が大幅に改善されて計測信頼性を確保出来るようになった。
検出したIgr電流値に疑義のある場合は併設した直流方式絶縁抵抗計測手段により測定を行い、比較検証して処理することが容易になった。
絶縁状態をあらわすIgr電流、G(mA)と直流絶縁抵抗計測値K(kΩ)に誤差のない場合は次の式が成立する
Igr絶縁状態計測結果に関し、絶縁状態計測結果と直流計測値との偏差が大きい場合、Igr電流に前記Igr原理誤差の介在が疑われるが一般的には直流による計測値がより正しいものと推定される。 この結果を反映して警報管理値の変更はじめ検出用零相変流器の取付点の変更追加など、被監視絶縁群の計測範囲調整などを行って絶縁計測の信頼性向上をはかるなどの迅速な対策をとることが可能となった。
分岐給電線路などへの適用例。
図2は単相3線変圧器Tr1からの分岐電路である単相2線配電線の中間開閉器307に本装置を割込接続し、負荷低圧電気設備の対地絶縁を計測する場合の接続を説明する複線図で、符号300番台は分岐電路108の負荷電路を示す。 本図は半導体電力機器や電子機器など停電が困難な被計測回路及び機器301,302,303等の絶縁不良個所を探査する場合の使用方法の一例である。
これによれば、重要な電子機器などを含む被計測回路及び機器の絶縁劣化を早期に検出し予測的に大事を防止することが可能となる。
これらの機器は通常スィッチング電力半導体素子が多く使用されており多くの交流広帯域雑音を発生している。 この雑音対策に多量のコンデンサなどを含むフィルターを持つ場合が多く、従来のIgr方式絶縁状態検出器ではIgr原理誤差などにより絶縁の良否判定が困難であった。 本発明では極めて低い周波数のIgr方式が使用できるため、信頼性の高い計測が可能になった。 しかし、電路の特性如何によっては計測結果に疑義が生ずる場合があり直流方式絶縁抵抗測定を必要とする場合もある。
図2の構成においてその使用法と作用について説明する。
図2では、本発明の装置を2式、配電線のn相310側及びw相311側の双方に対象に使用しており、それぞれの低周波交流電力供給手段は同期整合駆動回路で接続され同一周波数、同一位相、同一電圧で駆動される構成となっている。 従って開閉器307を挟んで、n相310とn相310a間及びw相311とw相311a間の双方に同一Igr絶縁計測電圧が加わり、電路2線間の負荷に加わる電圧は互いに相殺されて零となり負荷側線間商用周波電圧に与えるIgr絶縁計測電圧の影響はない。 開閉器307の変圧器側、n相310とw相311は変圧器(Tr1)捲き線を経てB種接地工事により大地及び接地側電気設備に接続されているから、開閉器307より負荷側の低圧側電気設備では接地側電気設備に対しIgr絶縁計測電圧が加わっておりこれを利用してIgr絶縁状態検出手段8が使用できる。
Igr方式絶縁状態の計測は、計測準備に於いて、前記コンデンサの静電容量や絶縁抵抗の良否を確認した後、開閉器9n,9w,308,309を閉とした上で分岐電路の開閉器307を開とする。 これで開閉器307の電路導体部を本装置のコンデンサが代替した状態になる。 Igr方式絶縁状態検出手段8で絶縁状態の計測をする場合は、双方の低周波交流電力供給手段の接続開閉器10n及び10wを閉とし、11nと11wを開とする。 次に、絶縁検出用の入力端子リード線81をn相310aに接続し、入力端子リード線82をD種接地等109に接続してIgr絶縁計測電圧を得る。 そして零相変流器85に、開閉器304,又は開閉器305・開閉器306等につながる電力供給線の2線を通すことで被計測回路301、302,303等の対地絶縁状態を計測することが出来る。
直流方式絶縁抵抗計測を行う場合は、双方の低周波交流電力供給手段の開閉器10n及び10wと、11wを開とし、一方、n側の直流方式絶縁抵抗計測手段3nの開閉器11nのみを閉とする。 これにより3nから出力された直流計測電圧による電流がコンデンサ4n,4w及び絶縁部分の対地静電容量202等に流入し、これらを充電完了後絶縁抵抗201等に流れる定常電流のみとなる。 これと印加電圧との演算を行い絶縁抵抗値を算出する。 絶縁情報信号により警報、情報信号出力などを送出することも出来る。
尚この計測個所は各分岐開閉器やケーブルの要所に移動して同様の方法で絶縁低下機器を探査特定することが可能である。
非接地高圧配電系統の絶縁計測の一使用例を図3に示す。 図中符号600番台は高圧配電路を示す。 600は特高受電用変圧器、601はEVT用の負荷開閉器で,602,603,604は高圧分岐線の遮断器である。
605は接地形計器用変圧器EVTで606はその中性点接地線、607,609は接地線の計測用中継端子で608はその短絡片である。 本装置の計測端子1,2を607,609に接続して、本装置の計測手順にしたがつて確認の後、短絡片608を開とすることで高圧系統の接地回路に割込み、絶縁計測が可能となる。
即ち、先の手順で開閉器9,11を開の状態で10を閉とし計測端子間短絡用コンデンサ4の静電容量値を確認する。 次に開閉器9,10を開の状態で11を閉とし計測端子間短絡用コンデンサ4の絶縁抵抗値を確認する。 確認の後開閉器9を閉とした上で接地中継端子の短絡片608を開とする。 これで計測の準備が完了する
直流絶縁抵抗計測は、開閉器9を閉のまま開閉器10を開、開閉器11を閉とし、前記コンデンサ4及び系統全体の静電容量250(Cx)などへの充電が完了した後に定常的に流れる直流漏れ電流から直流方式絶縁抵抗計測手段により求めることが出来る。
Igr絶縁状態計測は、開閉器9を閉のまま開閉器11を開とし、低周波交流電力供給手段の開閉器10を閉とすることで、Igr絶縁計測電圧が系統内すべての充電部回路と大地間に加わり、Igr方式絶縁状態検出手段8による計測が可能になる。 Igr絶縁状態検出手段8では、その電流検出用のZCT85の位置を随意に選択して計測し、Igr電流の多い分岐を階層的に下流に向かって計測を進め、被計測絶縁群を絞り込み、絶縁状態不良個所251(Rx)等を合理的に探査特定することが可能となる。
ZCT85及びIgr方式絶縁状態検出手段8は、これを固定据付形の常置装置とすることも出来る。
図3において、シールド電力ケーブルのシールド接地線612に設けた中継端子613、615に本装置を割込接続すれば水トリー発生の原因となりやすい高圧電力ケーブルのシールド対地間の絶縁抵抗の計測も容易である。
図4は本発明になる割込絶縁抵抗・絶縁状態監視装置を、補完する関連技術とともに実施した一例である。
1,2は計測端子、81は本発明に着装したIgr方式絶縁状態検出手段8のIgr絶縁計測電圧の入力端子、83は信号接地線82を接続する端子で図1に示す被計測電気設備のD種接地工事に端子111を経て接続される。 20は低圧非接地配電方式の交流電気設備に本装置を適用する際の計測接続端子で塞流素子Z1が接続されており、これを非接地配電路の一点に接続することで絶縁計測が可能になる。 尚、非接地配電系で使用する場合はIgr絶縁計測電圧の入力端子を84に接続変更することで非接地系配電路の絶縁部分の双方の電気設備間電圧を正しく取り入れることができる。
図4においては、実施例1で被監視電気設備の内部に使用例を示していたIgr方式絶縁状態検出手段8が本装置内に着脱自在に着装されている。 これはIgr方式絶縁状態検出手段8のみ取り外して携帯型として使用し、被計測電気設備の絶縁低下事故点特定のために移動して任意の計測点で使用することを可能にするためである。
又、このIgr絶縁状態検出手段8は、定置形として変圧器低圧負荷回路の分岐や負荷設備など所要される所に任意の数を取りつけることも出来る。 本実施例でIgr絶縁状態検出手段8の接地線82を被監視電気設備の端子111を経てD種接地極EDに接続しているのは、前記B種接地極とD種接地極間の間に介在する大地抵抗110(R2)による直列損失抵抗効果に帰因して生ずる等価並列抵抗の影響を除外するためである。
開閉器19は、本装置を使用停止とする場合などに計測端子1,2間の短絡に使用する補助開閉器である。 14は計測端子短絡用の半導体継電器、12は計測端子短絡用の電磁接触器で、これらはコンデンサ電流計測手段7、過電圧検出手段13、過電流検出手段21、などが絶縁計測中に何等かの計測上の問題を検出したときに、本装置及び被計測交流電気設備への影響を防止して安全をはかるため計測端子間を短絡するものである。 半導体継電器14が現象とリアルタイムで作動し、同時に電磁接触器12が瞬時に作動して連携動作により計測端子1,2間を閉とする構成となっている。
16は、直流地電圧・絶縁抵下計測手段で被計測交流電気設備の直流機絶縁劣化を測定するためのものである。 被計測負荷電気設備の中で直流電源を持つ回路の絶縁低下が生ずると、コンデンサ4の端子間に直流地電圧が発生して本装置の直流方式絶縁抵抗計測手段に誤差を与えるほか、被計測設備にも障害を起こす恐れがある。 16はこれら直流機による障害が予想される場合に備えた計測手段である。 使用方法は、開閉器10、11、17、19、を開として開閉器9と15を閉とした直流地電圧計測時、その計測した直流電圧が設定値を超えた場合、その電圧VD1を記録した後開閉器17を閉としてR3直流機絶縁計測抵抗18を投入して被計測交流電気設備の直流機地絡抵抗RDによる電圧降下の影響を計測し、この電圧をVD2として記録する。 この抵抗18の抵抗値DΩとVD1,VD2,から直流機絶縁抵抗RDは次式により算出される。
尚、この抵抗器は、計測時の前記コンデンサ4又は被測定電気設備系統が持つ対地静電容量の充電電荷の放電用に使用することもできる。
コンデンサ4は故障による障害低減のため図の如く2個以上の複数にした冗長設計とする場合もある。
50は、前述の一連の計測操作をあらかじめプログラムされた手順により現象に対応して処理する統括制御部で、51はその統括操作部、52は同じく表示部、53は同じくデータや警報の出力装置である。

勿論、手動操作により本装置を運転して絶縁を計測することも容易である。
低圧直接接地配電系統や非接地配電系統の変圧器や変電所一括絶縁計測、又は高圧非接地配電系統の変圧器や負荷を含む分岐配電線の絶縁計測や絶縁低下事故点の探査特定など、一元化した計測方法の確立で絶縁保全が合理化され広く電力利用設備の活線保全に適用が可能である。
本発明の構成と低圧交流電気回路接地線計測単線図例である。 本発明の構成と低圧交流電気回路割込計測復線図例である。 本発明の構成と高圧非接地交流電気回路接地線計測単線図例である。 本発明の構成で関連付帯技術を含めた割込絶縁計測装置の構成図である。 従来の技術で直流方式絶縁抵抗監視装置の構成図である。 従来の技術で基本的なIgr方式絶縁状態監視装置の構成図である。 直列損失抵抗の並列換算の説明図である。
符号の説明
1,2 計測端子
3, 直流方式絶縁抵抗計測手段
4, 被測定交流電気設備の希望計測点導体を代替するコンデンサC
41,42 コンデンサの接続手段
5, 低周波交流電力供給手段
6, コンデンサ電流検出用変流器CT
61, コンデンサ電流検出用変流器の接続手段
7, コンデンサ電流計測手段
8, Igr方式絶縁状態検出手段
81,82,83 Igr絶縁計測電圧入力端子
84, 非接地配電系統に接続するIgr絶縁計測電圧入力端子
85 零相変流器ZCTとその入力端子
9, 開閉器・コンデンサ回路接続
10, 開閉器・低周波交流電力
11, 開閉器・直流方式絶縁抵抗計測
12, 電磁接触器・非常短絡用
13, 過電圧検出手段
14, 半導体継電器
15, 開閉器・直流地電圧計測
16, 直流地電圧・絶縁低下計測手段
17, 開閉器・直流地電圧・絶縁低下計測手段
18, 抵抗器R3・直流地電圧・絶縁低下計測手段
19, 開閉器・入力短絡用
20, 非接地配電路用接続端子
21, 過電流検出手段
22, 変流器・過電流検出
100, 変圧器
101, B種接地線
102,104計測用中継端子
103, 短絡片
105, B種接地工事の接地極
106,107,108低圧回路の分岐電路
109, D種接地工事等
110, B種接地とD種接地間の大地抵抗R2
111, D種接地工事引出端子
201, 低圧回路の絶縁抵抗R1
202, 低圧回路の対地静電容量C1
203, 低圧回路の対地静電容量Cs
204, Csの直列損失抵抗Rs
250, 高圧回路の対地静電容量Cx
251, 高圧回路の対地絶縁抵抗Rx
301,〜303,被計測回路及び機器
304,〜306,分岐開閉器
307, 分岐電路の開閉器
308,309絶縁計測装置の開閉器
310,311分岐電路の相線n,w
310a,311a分岐電路開閉器負荷側相線
600, 特高/高圧 変圧器
601, 分岐回路の負荷開閉器
602,〜604分岐回路の遮断器
605, 計器用接地形変圧器EVT
606, EVTの中性点接地線
607,609 計測用中継端子
608, 短絡片
610, A種接地工事などの接地極
611, 高圧ケーブルのケーブルヘッド
612, 高圧ケーブルシールドの接地線
613,615シールド接地測定用中継端子
614, 短絡片
616, 高圧ケーブルのケーブルヘッド
617, 高圧/低圧 変圧器
618, 負荷開閉器

Claims (4)

  1. 絶縁計測対象とする絶縁部分を挟む双方の電気設備間に直流電圧を印加して絶縁を計測する直流方式絶縁抵抗計測手段と、前記双方の電気設備間を接続する導体を交流的に代替するコンデンサとを具備した直流割込絶縁計測装置であって、コンデンサ端子間には極めて低い10Hz以下のIgr絶縁計測電圧が印加重畳出来る低周波交流電力供給手段を具備した割込絶縁計測装置。
  2. 絶縁計測対象とする絶縁部分を挟む双方の電気設備間に直流電圧を印加して絶縁を計測する直流方式絶縁抵抗計測手段と、前記双方の電気設備間を接続する導体を交流的に代替するコンデンサと、コンデンサ端子間には極めて低い10Hz以下のIgr絶縁計測電圧が印加重畳出来る低周波交流電力供給手段とを具備し、このIgr絶縁計測電圧により絶縁の状態を計測するIgr絶縁状態検出手段をも具備した割込絶縁計測装置。
  3. 絶縁計測対象とする絶縁部分を挟む双方の電気設備間に直流電圧を印加して絶縁を計測する直流方式絶縁抵抗計測手段と、前記双方の電気設備を接続する導体を交流的に代替するコンデンサと、コンデンサ端子間には極めて低い10Hz以下のIgr絶縁計測電圧が印加重畳出来る低周波交流電力供給手段と、このIgr絶縁計測電圧により絶縁の状態を計測するIgr絶縁状態検出手段を着脱自在に着装した割込絶縁計測装置。
  4. 絶縁計測対象とする絶縁部分を挟む双方の電気設備を接続する計測端子及びと、絶縁部分の絶縁抵抗を随時計測することのできる直流方式絶縁抵抗検出手段と、前記双方の電気設備を接続する導体を交流的に代替するコンデンサCと、コンデンサ電流計測手段と、該コンデンサの端子(41)と(42)の間に印加重畳してIgr方式絶縁状態計測とコンデンサの良否判断に使用するための商用周波数より低い周波数の低周波交流電力供給手段と、Igr方式絶縁状態検出手段と、過電圧検出手段13と、直流地電圧計測手段16と、過電流検出手段21により構成する割込絶縁計測装置。
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