JP4869954B2 - 蟻防除装置 - Google Patents

蟻防除装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4869954B2
JP4869954B2 JP2007002683A JP2007002683A JP4869954B2 JP 4869954 B2 JP4869954 B2 JP 4869954B2 JP 2007002683 A JP2007002683 A JP 2007002683A JP 2007002683 A JP2007002683 A JP 2007002683A JP 4869954 B2 JP4869954 B2 JP 4869954B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bait agent
ant
ants
bait
outer case
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007002683A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007209339A (ja
Inventor
慎一郎 上村
徹 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2007002683A priority Critical patent/JP4869954B2/ja
Publication of JP2007209339A publication Critical patent/JP2007209339A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4869954B2 publication Critical patent/JP4869954B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)

Description

本発明は、蟻(アリ)を防除するための蟻防除装置に関する。
蟻は捕獲した餌をその場で食さずに巣まで運んでから食するといった習性を有している。そこで、蟻を防除するための蟻防除装置では、このような蟻の習性を利用して、例えば蟻の好む餌と食毒剤とを混ぜた蟻防除用ベイト剤(以下、ベイト剤という。)を収納した容器に蟻を誘い入れ、このベイト剤を蟻の巣まで運ばせて巣内の蟻を一斉に駆除するといった方法が採られている(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
特開2002−320437号公報 特開2005−58207号公報 特開平9−131154号公報
ところで、蟻の巣が存在する地中の温度は夏場では大気温度より低く、逆に地表面の温度は輻射熱によって地中の温度よりも高いことが知られている。このため、従来の蟻防除装置では、容器を地表面に設置した場合に、地中よりも温度の高い地表面からの輻射熱の影響を受けてしまい、蟻の侵入並びに喫食行動が低下してしまうことがあった。
そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、蟻の防除効果を高めるため、蟻の侵入並びに喫食行動を促進させることを可能とした蟻防除装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、野外に生息する蟻の喫食行動が地中温度よりも高い地表面で低下することに着目し、ベイト剤収容部の温度が蟻の生息する地中温度に近づくように、ベイト剤収容部の下方に空隙を設けると共に、地表面からの輻射熱を遮断する底板を配置することによって、蟻の侵入並びに喫食行動が促進されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に係る発明は、蟻防除用ベイト剤を収容するベイト剤収容部が設けられたケース体と、前記ケース体の少なくとも前記ベイト剤収容部の下方に空隙を設けて配置された底板とを備えることを特徴とする蟻防除装置である。
また、請求項2に係る発明は、前記空隙が、前記ベイト剤収容部と前記底板との間に1.5mm以上設けられていることを特徴とする請求項1に記載の蟻防除装置である。
また、請求項3に係る発明は、前記底板を構成する外筐を備え、前記ケース体は、少なくとも前記ベイト剤収容部の下方に空隙を設けて前記外筐内に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の蟻防除装置である。
また、請求項4に係る発明は、前記外筐の一側面に蟻を通過させる開口部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の蟻防除装置である。
以上のように、本発明に係る蟻防除装置では、ケース体の少なくともベイト剤収容部の下方に空隙を設け且つ底板を配置することにより、蟻の侵入並びに喫食行動を促進させることができる。
また、本発明に係る蟻防除装置では、ベイト剤収容部の温度が蟻の生息する地中温度に近づくように、前記空隙をベイト剤収容部と底板との間に1.5mm以上設けることが好ましい。
また、本発明に係る蟻防除装置では、底板を構成する外筐内にケース体を配置することによって、このケース体のベイト剤収容部に収容された蟻防除用ベイト剤に容易に触れることがない安全性に優れた構造とすることができる。
また、本発明に係る蟻防除装置では、外筐の一側面にのみ開口部を設けることによって、この外筐の開口部からケース体のベイト剤収容部へと効率よく蟻を誘引させることができる。
以上のようにして、本発明に係る蟻防除装置では、蟻の防除効果を更に高めることが可能である。
以下、本発明を適用した蟻防除装置の一構成例について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明を適用した蟻防除装置は、例えば図1〜図4に示すような蟻を防除するための蟻防除用ベイト剤容器(以下、ベイト剤容器という。)1である。このベイト剤容器1は、捕獲した餌をその場で食さずに巣まで運んでから食するといった蟻の習性を利用したものであり、ベイト剤Bを収納した容器内に蟻を誘い入れ、このベイト剤Bを蟻の巣まで運ばせて巣内の蟻を一斉に駆除するようにしたものである。
具体的に、このベイト剤容器1は、一側面に開口部2が設けられた外筐である外ケース3と、この外ケース3の開口部2から外ケース3の内部に挿入されて収納されるケース体である内ケース4とを備えている。
外ケース3は、開口部2が形成された面を前面側としたとき、その底面部を構成する底板3aと、その上面部を構成する天板3bと、その両側面部を構成する一対の側板3c,3dと、その背面部を構成する背板3eとが一体に形成されることによって、全体が略直方体状を為すと共に、開口部2から挿入された内ケース4を内部に収納する収納空間を構成している。
この外ケース3の大きさについては、特に制限されないものの、取り扱いや、ベイト剤Bの量、コスト等を考慮すると、例えば、平面形状については一辺の長さが2〜7cm程度の略方形状若しくは略長方形状が好ましく、高さについては1〜3cm程度が好ましい。また、外ケース3の各部の板厚については、容器の物理的な強度やコストを考慮して、0.8mm以上であることが好ましく、より好ましくは0.8〜5mmである。
内ケース4は、外ケース3の内部を底板3aと天板3bとの間で上下に仕切る床板部4aと、この床板部4aの開口部2側の側端部から外ケース3の底板3aまで延長された勾配部4bと、この勾配部4bの下端部から外ケース3の底板3aと接触した状態で開口部2まで延長された平坦部4cとを有している。
内ケース4には、ベイト剤Bを収容するベイト剤収容部5が設けられている。具体的に、このベイト剤収容部5は、床板部4aの略中央において、平面視略矩形状の凹部5aを形成している。さらに、この凹部5aの周囲には、囲み壁5bが設けられ、凹部5aの底面部には、ベイト剤Bを安定して保持するために複数の突起部5cが設けられている。ベイト剤Bは、この囲み壁5bを有する凹部5aに収容されている。
なお、凹部5aの形状については、特に限定されるものではなく、例えば楕円形や正方形、長方形など何れの平面形状であってもよい。また、凹部5aの深さについては、底部から囲み壁5bの先端まで0.5〜8mm程度が好ましい。また、凹部5aの容積については、収容するベイト剤Bの量に応じて任意に設定すればよい。
ベイト剤収容部5の下方には、蟻の防除効果を高めるために空隙Sが設けられている。本発明では、野外に生息する蟻の喫食行動が地中温度よりも高い地表面で低下することに着目し、ベイト剤収容部5の温度が蟻の生息する地中温度に近づくように、少なくともベイト剤収容部5の下方に空隙Sを設けると共に、地表面からの輻射熱を遮断する底板3aを配置することによって、蟻の侵入並びに喫食行動を促進させることができる。
この空隙Sは、ベイト剤収容部5の温度が蟻の生息する地中温度(地表温度等の環境条件にもよるが、例えば地表よりも2℃以上、更には2.5℃以上、特に3℃以上低い温度)に近づくように、外ケース3及び内ケース4の高さ寸法に応じてその可能な範囲内で所望の距離を設けることができ、具体的には、ベイト剤収容部5と底板3aとの間に1.5mm以上設けることが好ましく、更に好ましくは2mm以上である。なお、この空隙Sの上限については、外ケース3内で床板部4を底上げしていった場合に、この床板部4を挟んだ外ケース3の上部空間が蟻の侵入を妨げない程度とすることが好ましく、外ケース3の天板3bと内ケース4の床板部4aとの間には、少なくとも5mm以上の空隙を設けることが好ましい。
したがって、風雨に曝される屋外に設置するベイト剤容器1としての妥当性を考慮し、例えば外ケース3の高さ寸法を1〜3cmと設定した場合、この外ケース3の材質や板厚、並びに上述した外ケース3の天板3bと内ケース4の床板部4aとの間の距離を考慮し、ベイト剤収容部5の下方に設ける空隙Sの大きさは、2mm〜20mmの範囲とすることが好ましい。
内ケース4には、ベイト剤収容部5よりも開口部2側に位置する仕切り壁6が設けられている。この仕切り壁6は、床板部4aと勾配部4bとの間を仕切るように、この床板部4aの開口部2側の側端部から外ケース3の天板3bに向かって立ち上がり形成されている。そして、この仕切り壁6には、蟻を通過させる通過口7が設けられている。
通過口7は、例えば蟻よりも大きいダンゴムシや、蟻の天敵であるカメムシなどの侵入を防ぎ、且つ、蟻の通過を円滑にするため、仕切り壁6を分断するスリットからなる。このスリットの形状は特に制限はなく、例えば長方形や、台形、楕円形、略円形などの任意の形状とすることができる。
また、通過口7のスリット幅は、通常的な生活環境中で散見することのできる蟻の体躯を考慮して、2〜4mmとすることが好ましく、より好ましくは2〜3.5mmである。このスリット幅が2mmより小さいと、クロヤマアリなどの体躯の大きい蟻の侵入が低下してしまう。一方、このスリット幅が4mmより大きいと、ダンゴムシやカメムシなどの侵入を許すことになる。
また、通過口7は、外ケース3や内ケース4の大きさ等に応じて所望の数だけ設けることができるが、少なくとも1つ、好ましくは2つ以上の通過口7を仕切り壁6に設けることが好ましい。すなわち、このベイト剤容器1では、スリット幅が2〜4mmの通過口7を少なくとも1つ以上、好ましくは2つ以上設けることによって、蟻以外の侵入を防ぎつつ、内部のベイト剤Bに容易に触れることがなく安全性に優れ、しかも蟻の侵入をより高めた構造とすることができる。
さらに、このベイト剤容器1では、外ケース3の一側面にのみ開口部2を設けることによって、この外ケース3の開口部2から内ケース4の勾配部4b、通過口7を通じて蟻をベイト剤収容部5へと効率よく誘引させることができる。具体的に、蟻の喫食行動を向上させるために、容器の周囲に多数の開口部(侵入口)を設置した場合には、逆に蟻が容器内を通過するのみでベイト剤Bを喫食しないことが多い。これに対して、ベイト剤容器1では、外ケース3の一側面にのみ開口部2を設けることで、このベイト剤容器1に侵入した蟻は出口を探すため、容器内に長時間留まることになり、結果としてベイト剤Bの喫食性が増し、優れた蟻防除効果を得ることができる。
床板部4aの周囲には、この床板部4aを挟んだ外ケース3の上部空間と下部空間との間で蟻が移動することを防ぐと共に、床板部4aを支持し且つ外ケース3の高さ方向の強度を保つため、上述した外ケース3の一対の側板3c,3d及び背板3eの内面に沿った外周壁8が設けられている。
ベイト剤容器1は、外ケース3に内ケース4を固定する固定機構として、外ケース3に収納される位置において内ケース4の開口部2側への移動を係止するロック機構10を備えている。具体的に、このロック機構10は、外ケース3側に設けられた係止部11と、内ケース4側に設けられた被係止部12とを有している。係止部11は、例えば上述した底板3aの平坦部4cと接する部分に複数並んで形成された孔部からなる。被係止部12は、例えば平坦部4cの底板3aと接する部分に複数並んで形成された突起部からなる。
このロック機構10では、開口部2から内ケース4を外ケース3の内部に挿入し、内ケース4が外ケース3に収納される位置において、被係止部(突起部)12が係止部(孔部)11に係止される(すなわち、突起部が孔部に嵌合される)ことによって、この外ケース3に収納される位置において内ケース4の開口部2側への移動が係止される。これにより、内ケース4を外ケース3の内部に強固に固定することができる。なお、突起部は、孔部に嵌合し易く且つ孔部から抜け出さないように、挿入側が傾斜面とされ、且つ、その反対側が垂直面とされている。
ベイト剤容器1では、このようなロック機構10により内ケース4のベイト剤収容部5に収容されたベイト剤Bを容易に取り出すことが不可能となるため、例えば使用者や乳幼児、ペットなどが内部のベイト剤Bに容易に触れることがない安全性に優れた構造とすることができる。
なお、ロック機構10は、上述した外ケース3に収納される位置において内ケース4の開口部2側への移動を係止する構成であれば、例えば、外ケース3側の係止部11を突起部とし、内ケース4側の被係止部12を孔部とすることもでき、また、上述した係止部11及び被係止部12の形状や組合せ等については任意に変更することができる。
また、外ケース3に内ケース4を固定する固定機構としては、上述したロック機構10に限らず、接着や接合などの方法を用いて外ケース3に内ケース4を固定することも可能である。
以上のような構造を有するベイト剤容器1では、上述したように、少なくともベイト剤収容部5の下方に空隙Sを設けると共に、地表面からの輻射熱を遮断する底板3aを配置することによって、蟻の侵入並びに喫食行動を促進させることが可能である。
すなわち、このベイト剤容器1では、ベイト剤収容部5の下に空隙Sを設け、このベイト剤収容部5を地表面から一定距離だけ離し、さらに、地表面からの輻射熱を遮断する底板3aを配置することによって、蟻の喫食行動が行われ易いように容器内の温度を地表面よりも下げることができる。そして、ベイト剤収容部5の温度を蟻の生息する地中温度に近づくように空隙Sを設定することによって、容器への蟻の侵入並びに喫食行動が活発となり、結果として蟻の防除効果が増すことになる。
一方、従来のように、ベイト剤収容部が地表面に直接接する場合には、地表の輻射熱の影響により地中よりも外ケース3内の温度が高くなることによって、蟻の喫食行動が低下することになる。また、ベイト剤収容部の下方に空隙を設けただけでは地表面からの輻射熱を効率よく遮断することはできない。
以上のようして、本発明を適用したベイト剤容器1では、少なくともベイト剤収容部5の下方に空隙Sを設け且つ底板3aを配置することにより、蟻の侵入並びに喫食行動を促進させ、蟻の防除効果を更に高めることが可能である。
なお、上述した外ケース3及び内ケース4の材質については、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレン樹脂や、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を、例えば射出成形や真空成形、プレス加工等により成形したものを用いることができる。また、これら合成樹脂を組み合わせて用いることもできる。また、合成樹脂以外にも、例えば板紙や、ポリ乳酸等に代表される生分解性樹脂などを用いてもよい。また、外ケース3と内ケース4とは、同一材料又は異なる材料で製造してもよい。また、底板3aのみに上記材質のものを用いてもよい。
また、上述したベイト剤Bについては、特に限定されるものではなく、蟻の殺虫防除に通常使用される有効成分、或いはベイト剤として適した有効成分であれば何れのものを用いてもよい。例えば、そのような有効成分として、ホウ酸や、ピレスロイド系殺虫剤、カーバメイト系殺虫剤、アミジノヒドラゾン系殺虫剤、ピラゾール系殺虫剤、シラオネファン系殺虫剤、その他有機リン系の殺虫剤等を挙げることができる。また、必要に応じてベイト剤を凝固又は固化させるために、例えば寒天や、カラギーナン、グアガム、ローカストビーンガム、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等のゲル化剤、並びに水を含有させてもよい。
また、ベイト剤の喫食を向上させる誘引性成分としては、既知の動物性成分や、植物性成分を用いることができる。具体的に、動物性成分としては、例えば、動物由来精製タンパク質、魚貝粉、牛や豚等由来の肉エキス、昆虫粉等の動物性餌類などを挙げることができる。一方、植物性成分としては、例えば、三温糖、黒砂糖、グラニュー糖、果糖、乳糖、麦芽糖、ブドウ糖、糖蜜、蜂蜜、水あめ等の糖類、トウモロコシ、小麦や米糠等の穀物類、ポテトやトウモロコシ等のスターチ類、グリセリン、或いは植物種子などを挙げることができる。
以下、ベイト剤Bの一例を示すが、本発明の内容がこれに限定されるものではない。
ホウ酸:10.0%
グリセリン:15.0%
黒砂糖:35.0%
植物粒:18.0%
寒天:2.0%
水:残部
なお、本発明を適用した蟻防除装置は、上述した図1〜図4に示すベイト剤容器1の構成に必ずしも限定されるものではなく、例えば図5Aに示すように、下ケース20に上ケース21を嵌合させる上下嵌合型のベイト剤容器に本発明を適用してもよい。この場合も、ベイト剤Bを収容するベイト剤収容部22と下ケース20の底板20aとの間に空隙Sを設けることによって、蟻の侵入並びに喫食行動を促進させ、蟻の防除効果を高めることが可能である。
また、本発明は、ケース体が外筐に収納された構成に限定されるものではなく、例えば図5B及び図5Cに示すように、底板30と、ベイト剤収容部31が設けられた天板32とを有し、この天板32が底板30と対向して支持部33(又は蟻を通過させるスロープ34)により支持された構造を有する蟻防除装置にも本発明を適用することが可能である。この場合も、ベイト剤収容部31と底板30との間に空隙Sを設けることによって、蟻の侵入並びに喫食行動を促進させ、蟻の防除効果を高めることが可能である。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
本実施例では、以下に示す実施例1〜4及び比較例1,2の各ベイト剤容器について、喫食した蟻数及び防除効果の評価試験を行った。
[喫食した蟻数]
蟻の巣穴から10cm離れたところに、開口部(蟻の侵入口)を巣穴に向けた状態でベイト剤容器を設置した。そして、2時間後に容器内に侵入してベイト剤を喫食している蟻の数を調査した。
[蟻の防除効果]
先ず、巣穴から出現した蟻の数を10分間に亘って調査し、そのような調査を3回行い、その平均値を蟻の出現数とした。また、このような出現数の予備調査を少なくとも2回以上行い、その予備調査による平均出現数を求めた。次に、蟻の巣穴から10cm離れたところに、開口部(蟻の侵入口)を巣穴に向けた状態でベイト剤容器を設置した。そして、1週間後の平均出現数を調査し、蟻の防除効果を以下の式により求めた。また、評価基準は以下のとおりである。
Figure 0004869954
(評価基準)
◎:0%〜25%
○:26%〜50%
△:51%〜75%
×:76%〜100%
表1及び表2に示すように、底板の有無、並びにベイト剤収容部と底板(又は地表面)との間に設けられた空隙の距離を変更した実施例1〜4及び比較例1,2の各ベイト剤容器について、上述した喫食した蟻数及び防除効果の評価試験を行った。
なお、表1は、クロヤマアリの場合を示し、表2は、アミメアリの場合を示す。
また、実施例1〜4の各ベイト剤容器は、上記ベイト剤容器1とほぼ同様の構成を有して、上記空隙Sを、1.5mm(実施例1),2mm(実施例2),3.5mm(実施例3),5mm(実施例4)の範囲で変更したものである。
一方、比較例1ののベイト剤容器は、上記ベイト剤容器1とほぼ同様の構成を有して、上記空隙Sの距離を0、すなわちベイト剤収容部5が外ケース3の底板3aと接する場合である。
一方、比較例2のベイト剤容器は、図6に示すように、外ケース3の底板3aにベイト剤収容部5の下方に、このベイト剤収容部5よりも大きい開口部13を設けた以外は、上記ベイト剤容器1とほぼ同様の構成を有して、ベイト剤収容部5と開口部13が形成された底板3aとの間に空隙S(1.5mm)を設けたものである。
外ケース5の底板5aには、厚さ0.9mmのポリエチレン樹脂製の板材を用いた。
仕切り壁6には、3つの通過口7を設け、これら通過口7のスリット幅は、3mmとした。
また、表1及び表2中におけるベイト剤温度は、ベイト剤収容部5に収容されたベイト剤の温度である。
ベイト剤は、アリ防除成分としてホウ酸と、誘引性向上成分として黒砂糖及び植物種子と、ゲル化剤として寒天とを60℃で加熱混合し、得られた流動性混合物を各容器のベイト剤収容部に2g収容した後に、放冷・凝固したものを用いた。
なお、これらの評価試験は全て好天の午前中に行った。また、表1に示す調査時の地表面温度は、35.2〜36.5℃であり、表2に示す調査時の地表面温度は、34.0〜36.0℃であった。
Figure 0004869954
Figure 0004869954
表1及び表2に示す評価結果から、本発明のように、底板を設け且つこの底板とベイト剤収容部との間に空隙を1.5mm以上、好ましくは2mm以上設けることによって、従来よりもベイト剤温度が下がり、蟻の侵入並びに喫食行動が促進されて、良好な防除効果が得られることがわかった。また、外ケースの一側面にのみ開口部を設けることによって、蟻をベイト剤収容部へと効率よく誘引させることができ、その結果、更に良好な防除効果が得られることがわかった。
図1は、本発明を適用した蟻防除装置の一構成例を示す透視斜視図である。 図2は、図1に示す蟻防除装置の分解斜視図である。 図3は、図1に示す蟻防除装置の平面図である。 図4は、図1に示す蟻防除装置の断面図である。 図5は、本発明を適用した蟻防除装置の別の構成例を示す模式図である。 図6は、比較例として示す蟻防除装置の断面図である。
符号の説明
1…ベイト剤容器(蟻防除装置)2…開口部 3…外ケース(外筐)3a…底板 3b…天板 4…内ケース(ケース体)4a…床板部 4b…勾配部 5…ベイト剤収容部 6…仕切り壁 7…通過口 10…ロック機構 11…孔部(係止部) 12…突起部(被係止部)

Claims (4)

  1. 蟻防除用ベイト剤を収容するベイト剤収容部が設けられたケース体と、
    前記ケース体の少なくとも前記ベイト剤収容部の下方に空隙を設けて配置された底板とを備えることを特徴とする蟻防除装置。
  2. 前記空隙は、前記ベイト剤収容部と前記底板との間に1.5mm以上設けられていることを特徴とする請求項1に記載の蟻防除装置。
  3. 前記底板を構成する外筐を備え、
    前記ケース体は、少なくとも前記ベイト剤収容部の下方に空隙を設けて前記外筐内に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の蟻防除装置。
  4. 前記外筐の一側面に蟻を通過させる開口部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の蟻防除装置。
JP2007002683A 2006-01-10 2007-01-10 蟻防除装置 Active JP4869954B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007002683A JP4869954B2 (ja) 2006-01-10 2007-01-10 蟻防除装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006002162 2006-01-10
JP2006002162 2006-01-10
JP2007002683A JP4869954B2 (ja) 2006-01-10 2007-01-10 蟻防除装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007209339A JP2007209339A (ja) 2007-08-23
JP4869954B2 true JP4869954B2 (ja) 2012-02-08

Family

ID=38488278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007002683A Active JP4869954B2 (ja) 2006-01-10 2007-01-10 蟻防除装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4869954B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007209339A (ja) 2007-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6370813B1 (en) Insect bait station and reservoir
US5953854A (en) Granular bait station
US6474016B2 (en) Pest control system including compartments having areas for receiving pest control materials of differing physical consistencies
AU2001229708A1 (en) Insect bait station and reservoir
US20120110892A1 (en) Mosquito Trap
KR102612753B1 (ko) 천적곤충의 보호장치
JP5856560B2 (ja) アリ毒餌剤容器
JP4869954B2 (ja) 蟻防除装置
US5237774A (en) Container for granular insecticide
JP5820797B2 (ja) 屋外用毒餌剤収納容器
JP2007209338A (ja) 蟻防除装置
US20220183253A1 (en) Anti-Cockroach Bowls and Devices
KR100494327B1 (ko) 바퀴벌레 독 모이용기
JP7079961B2 (ja) 鼠の駆除方法
JP4947738B2 (ja) アリ駆除容器及びアリの駆除方法
JPH0224470Y2 (ja)
JP3930009B2 (ja) アリ用毒餌剤容器
KR200496999Y1 (ko) 구제용 바퀴벌레 유인장치
JP4371192B2 (ja) アリ駆除容器
JP3795169B2 (ja) 害虫毒餌収納容器
JP7339893B2 (ja) 吸液性部材及びそれを備えたハチ防除用容器
KR101145708B1 (ko) 살충용품
Hayward et al. CONTROLLING COCKROACH POPULATIONS IN HUMAN AND ANIMAL HABITATIONS BY REDUCING FOOD AVAILABILITY
KR101127974B1 (ko) 살충용품
JP2014185084A (ja) 害虫駆除用のベイト剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4869954

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250