JP4869091B2 - 電気設備の絶縁異常診断システム - Google Patents

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Description

本発明は、稼働中の電気設備の表面で発生する沿面放電や内部で発生する部分放電を検出することにより絶縁異常個所の有無を判断する電気設備の絶縁異常診断システムに関する。
変圧器をはじめとする電気設備においては、周囲環境や設備自身の発熱などの要因により絶縁物の性能が劣化して故障や事故を引き起こすことがある。絶縁性能が劣化すると、設備表面では沿面放電、設備内部では部分放電が発生し、放電電流が流れると同時に電磁波、超音波、紫外線などが放射されることが知られている。そのため、従来、それら物理量を検出することで絶縁異常個所の存在有無を診断することが行われてきた。しかし、放電に伴って発生する上記物理量は極めて微弱であるため、ノイズを含む測定信号中から放電に伴う物理量のみを如何に正確に抽出するかが課題となってきた。
図10(a)は、放電の発生時に検出した音波信号から40kHzの成分を抽出した波形の例を示しており、図10(b)は、そのときの電気設備への印加交流電圧波形の例を示している。放電は、放電発生個所に加わる電圧があるしきい値を超えると発生し、しきい値を下回ると停止する。このため、印加交流電圧の1サイクルの期間に2度発生する特定のパターンをもつことが多い。また、放電はひとたび始まると一定時間継続することが多い。放電発生の有無は、そうした放電現象の有する特性に基づいて判断される。
従来技術としての特許文献1には、放電に伴う超音波を検出して判断する方法が開示されている。この方法は、超音波センサにより捉えた信号の中から放電特有の周波数成分を抽出して包絡線検波し、次に、その信号から印加交流電圧の2倍の周波数成分を抽出し、その成分の強弱により放電の有無を判断している。
特開平09−127181号公報
しかし、印加交流電圧の2倍の周波数成分の強弱により放電の有無を判断する従来の方法では、放電が弱い場合や放電個所と音波センサとの距離が離れている場合には、印加交流電圧の2倍の周波数成分の強度が弱くなり、放電が発生しているにもかかわらず、放電が発生していないと誤判断してしまう可能性がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、放電が弱い場合或いは音波センサと放電個所の距離が離れている場合においても、確実に放電発生の有無を検出して絶縁異常個所の有無を判断できる電気設備の絶縁異常診断システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の電気設備の絶縁異常診断システムは、
稼働中の電気設備の表面で発生する沿面放電や内部で発生する部分放電を検出することにより絶縁異常個所の有無を判断する電気設備の絶縁異常診断システムであって、
前記放電の際に発生する音波を検出する音波センサと、
この音波センサが検出した音波信号から特定の周波数成分を抽出する音波信号フィルタ手段と、
この音波信号フィルタ手段が出力した信号から包絡線信号を検出する包絡線信号検出手段と、
この包絡線信号検出手段が検出した包絡線信号からその周波数スペクトルを算出する包絡線信号周波数スペクトル算出手段と、
この包絡線信号周波数スペクトル算出手段が算出した周波数スペクトルを変量としてマハラノビスの距離を算出するマハラノビス距離算出手段と、
このマハラノビス距離算出手段が算出したマハラノビスの距離と所定のしきい値との比較に基づいて絶縁異常個所の有無を判断する絶縁異常判断手段とを備えて構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、音波信号から特定の周波数成分を抽出し、その特定周波数成分信号の包絡線信号の周波数スペクトルを算出すると、放電の有無によりそのスペクトル分布のパターンが異なる。マハラノビスの距離を用いてスペクトル分布を定量化し、所定のしきい値と比較することで、放電の有無を判断できる。
本発明によれば、放電の強弱にかかわらず放電発生時のマハラノビスの距離はある一定の範囲に限定されるので、確実に放電発生の有無を検出して絶縁異常個所の有無を正しく判断することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図8を参照しながら説明する。
図1は、絶縁異常診断システムの構成をブロック図で示したものである。本実施形態の絶縁異常診断システム1は、稼働中の電気設備(変圧器)の表面で発生する沿面放電や内部で発生する部分放電を検出することにより絶縁異常個所の有無を判断(診断)するものであり、音波センサ2、波形計測装置3、A/D変換器4、通信装置5、表示装置6、入力装置7、制御回路8および記憶装置9を備えて構成されている。
音波センサ2は、絶縁異常診断の対象である電気設備例えば変圧器10の近傍に配置され、放電の際に発生する超音波を検出して、その強さにほぼ比例した電圧信号を出力する。波形計測装置3(波形計測手段に相当)は、変圧器10に入力される電源電圧を適当な大きさに変換した電圧信号を出力する。A/D変換器4は、これら音波センサ2が出力した電圧信号および波形計測装置3が出力した電圧信号をデジタル値に変換して制御回路8に出力する。
通信装置5(送信手段に相当)は、制御回路8の出力情報を携帯電話機などの携帯端末11その他の外部装置に送信したり、逆にそれら携帯端末11その他の外部装置からの指示を受信したりするものである。表示装置6は、制御回路8の出力情報を表示するためのもので、例えば液晶パネルで構成されている。この表示装置6は、警報発生手段としても機能する。入力装置7は、制御回路8に動作指示やデータを入力するためのもので、例えばタッチパネルで構成されている。
制御回路8は、マイクロコンピュータを用いて構成されており、CPU12、RAM13、ROM14、図示しない入出力インターフェース、それらを結ぶバス、電源装置等を含んでいる。本実施形態の制御回路8は、詳しくは後述するように音波信号フィルタ手段、包絡線信号検出手段、包絡線信号周波数スペクトル算出手段、マハラノビス距離算出手段および絶縁異常判断手段としての機能を果たす。
制御回路8には、外部記憶装置として記憶装置9(データ記憶手段に相当)が接続されている。記憶装置9は、測定データ(音波波形データ)や解析データ(判断結果および算出したマハラノビスの距離)が格納される他、絶縁異常診断システム1を動作させるためのプログラムが予め格納してあり、例えば磁気ディスク装置で構成されている。
次に、本実施形態の絶縁異常診断システム1が設備の異常診断を行う際に算出するマハラノビスの距離について説明する。
予想や診断のためのパターン認識に用いる品質工学の手法の一つであるMT法(マハラノビス・タグチ法)において、多変量で記述されるある状態を基準にして、この基準データ群にどれだけ似ているかを、変量間の相関も考慮して表す尺度をマハラノビスの距離という。本実施形態では、放電が発生している状態での音波波形データを複数個取得し、これらの音波波形データの各々について、例えば40kHzのような特定の周波数成分を抽出し、この特定周波数成分の信号から包絡線信号を検出し、得られた包絡線信号の波形の周波数スペクトルを算出する。この周波数スペクトルにおいて、電源周波数のk倍(kは1以上の整数)の周波数のスペクトル強度を変量として基準データ群とする。
放電発生時のスペクトル分布は一定ではなく、例えば電気設備の表面における埃の付着具合、湿り具合などに応じて放電の強弱などに種々の変化が見られる。従って、診断精度を高めるには、こうした種々の状況下でのスペクトル分布のパターンを基準データ群に含めておくことが好ましい。また、基準データ群のデータ数nは、一例として数十程度を準備するとよい。
基準データ群を用いてマハラノビスの距離を算出する手順について説明する。
図2は、60Hz、120Hz、180Hz(電源周波数の1倍、2倍、3倍)の各スペクトル強度yi1、yi2、yi3(i=1、2、…、n)をそれぞれ変量1、変量2、変量3とした場合の基準データ群を示している。ここで、準備したn個の基準データについて、変量1〜3の平均m1〜m3と標準偏差σ1〜σ3を算出する。
続いて、n個の基準データの各スペクトル強度yi1、yi2、yi3(i=1、2、…、n)について、平均m1〜m3と標準偏差σ1〜σ3を用いて以下の(1)式により正規化する。図3は、正規化されたスペクトル強度Yi1、Yi2、Yi3(i=1、2、…、n)による基準データ群を示している。
Figure 0004869091
図3に示す正規化された変量から相関係数を算出し、相関係数行列Rを作成する。図4は、相関係数行列Rおよびその要素rpq(=rqp)を導出するための式((2)式)を示している。ここでは変量が3個であるので、相関係数行列Rは3×3の行列となる。
続いて、相関係数行列Rの逆行列R−1を算出する。図5は、相関係数行列Rの行列式と|R|((3)式)と逆行列R−1を示している。マハラノビスの距離Dは、変量数(ここでは3)と、ある正規化したデータY1、Y2、Y3と、逆行列R−1を用いて以下の(4)式のように算出される。

Figure 0004869091
図6は、放電発生時の音波信号から算出した周波数スペクトルの強度を基準データとして相関係数行列Rおよびその逆行列R−1を作成し、それを用いて放電が発生している場合の音波信号(横軸のデータ番号2〜36)と放電が発生していない場合の音波信号(横軸のデータ番号1、37〜40)のそれぞれについてマハラノビスの距離Dを算出した結果を示している。相関係数行列Rを求めるために用いた基準データ群は、放電が発生している場合の音波信号(データ番号2〜36)である。放電が発生している場合のマハラノビスの距離Dは0〜1.5と算出されるのに対し、放電が発生していない場合のマハラノビスの距離Dは2.0よりも大きい。従って、この例ではしきい値を2.0付近とすれば放電の有無を判断できる。
次に、本実施形態の絶縁異常診断システム1が設備の異常診断を行う制御について説明する。図7は、基準データ群に基づく相関係数行列Rの逆行列R−1を作成した後、制御回路8が実行する制御内容を示すフローチャートである。最初のステップS1では、音波センサ2から出力される電圧信号をA/D変換器4にてデジタル信号に変換し、音波波形データとしてRAM13に取り込む。既にデジタル信号に変換して記憶装置9に記憶されている音波波形データがあれば、それをRAM13に読み出してもよい。取り込む音波波形データの長さは、例えば変圧器10に入力される電源電圧の20周期分である。
ステップS2では、音波波形データから特定の周波数成分を抽出する。図8(a)は音波波形を示しており、図8(b)は、その音波波形から例えば40kHzの音波成分を抽出した波形を示している。ステップS3では、ステップ2で得られた特定周波数成分の信号から包絡線信号を検出する。図8(c)は、図8(b)に示した40kHzの音波成分から検出した包絡線信号の波形である。ステップS4では、包絡線信号波形の周波数スペクトルを算出する。図8(d)は、図8(c)に示した包絡線信号の周波数スペクトル分布を示している。
続くステップS5では、包絡線信号の周波数スペクトルにおいて電源周波数のk倍(kは1以上の整数)、例えば60Hz、120Hz、180Hzのスペクトル強度を用いてマハラノビスの距離Dを算出する。ステップS6では、ステップS5で算出したマハラノビスの距離Dを所定のしきい値(例えば上述したように2.0)と比較する。そして、マハラノビスの距離Dがしきい値よりも小さい場合(ステップS6:YES)にはステップS7で絶縁異常ありと判断し、しきい値以上の場合(ステップS6:NO)にはステップS8で絶縁異常なしと判断する。
以上説明したように、本実施形態では、絶縁異常診断の対象である変圧器10から生じる音波信号の検出、音波信号からの特定の周波数成分の抽出、特定周波数成分の信号からの包絡線信号の検出、包絡線信号の周波数スペクトルの算出および周波数スペクトル強度を用いたマハラノビスの距離Dの算出を行う。周波数スペクトル分布のパターンは、絶縁異常による放電の有無により異なるので、上記マハラノビスの距離Dを用いると周波数スペクトル分布のパターンを定量的に評価できる。放電発生時のマハラノビスの距離Dは、放電の強弱にかかわらずある一定の範囲に限定されるので、マハラノビスの距離Dと所定のしきい値とを大小比較することにより、放電の強弱にかかわらず或いは音波センサ2と放電個所との距離が離れている場合でも絶縁異常個所の有無を正確に判断することができる。
マハラノビスの距離Dを算出する際に用いる相関係数行列R(逆行列R−1)は、予め種々の状況下での放電発生時のスペクトル分布のパターンを基準データ群に含めて作成されている。そして、上記しきい値は、上記各基準データについて求めたマハラノビスの距離Dに基づいて設定されるので、種々の状況下で発生する放電を確実に捉えることができる。
絶縁異常による放電は、変圧器10への印加交流電圧の1サイクルの期間に一定数(例えば2度)発生する特定のパターンを持つことが多い。本実施形態では、周波数スペクトルにおいて顕著な特徴が現れる電源周波数の1倍、2倍、3倍のスペクトル強度を変量としてマハラノビスの距離Dを算出するので、放電発生の有無を判断し易くなり、診断結果の信頼性が向上する。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図9を参照しながら説明する。
本実施形態は、放電が長時間継続せず、放電の発生と停止が繰り返されるような場合、長期間(例えば1週間或いは1ヶ月)にわたり定期的に音波波形データを取得および解析して絶縁異常の有無を判断するものである。絶縁異常診断システムのハードウェア構成は図1と同様である。
図9は、制御回路8が実行する制御内容を示すフローチャートであって、図7に示すステップと同一処理を実行するステップには同一のステップ番号を付している。所定の時間間隔で音波波形データを取得するため、制御回路8は、タイマ(計時手段)を動作させ、ステップS9において所定の時間(例えば10分)が経過するまで待機する。所定時間が経過するとステップS10に移行し、波形計測装置3により検出した電源電圧をA/D変換器4を介して入力し、電源電圧が所定の位相(例えば0度)になった時点から所定周期分(例えば20周期分)の音波波形データを入力してRAM13に書き込む。
ステップS2からステップS5では、第1の実施形態で説明したように測定した音波波形データからマハラノビスの距離Dを算出する。ステップS6では、算出したマハラノビスの距離Dとしきい値とを比較する。ここで、マハラノビスの距離Dがしきい値よりも小さい場合(ステップS6:YES)には、ステップS7で絶縁異常ありと判断する。そして、ステップS12において、判断結果とマハラノビスの距離Dを記憶装置9に記憶する。続くステップS13では、表示装置6に放電発生を知らせる警報を表示する。さらに、ステップS14では、判断結果とマハラノビスの距離Dを通信装置5を介して携帯端末11に送信する。その後、再びステップS9に戻る。
一方、マハラノビスの距離Dがしきい値よりも大きい場合(ステップS6:NO)には、ステップS8で絶縁異常なしと判断する。そして、ステップS15において、判断結果とマハラノビスの距離Dを記憶装置9に記憶し、再びステップS9に戻る。
以上説明したように、マハラノビスの距離Dを所定の時間間隔で算出し、放電の有無を判断するので、放電が連続せず発生と停止を繰り返す場合にも、絶縁異常個所の有無を判断できる。また、算出したマハラノビスの距離Dを記憶装置9に記憶しておくので、マハラノビスの距離Dの時間推移が明らかになるとともに、後からでも絶縁異常個所の有無を判断でき、さらに後からでも判断基準(例えばステップS6で用いるしきい値)を種々変更して絶縁異常診断を行うことが可能となる。
判断結果とマハラノビスの距離Dに加え、音波波形から抽出された特定周波数成分の信号波形(図8(b)参照)または包絡線信号波形(図8(c)参照)と電源電圧波形(図10(b)参照)とを対応(同期)させて記憶装置9に記憶することにより、どの位相で音波信号が強いかを知ることができる。上述したように、絶縁異常による放電は、印加交流電圧のピーク付近で発生する特定のパターンを持つことが多いので、診断結果が正しいか否かを後で波形に基づいて確認することができ、信頼性を一層高めることができる。
所定の時間間隔でマハラノビスの距離Dを算出した直後に絶縁異常個所の有無を判断し、絶縁異常個所が存在すると判断したときに警報を発するようにしたので、保守点検者が絶縁異常を容易に認識できる。また、判断結果とマハラノビスの距離Dを携帯端末11に送信するので、診断対象の電気設備(変圧器10)から離れた場所にいる保守点検者にも判断結果を知らせることができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に示す各実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
マハラノビスの距離Dを算出する際の基準データ群として、放電発生時の60Hz、120Hz、180Hzのスペクトル強度を変量としたが、放電が発生していない場合の60Hz、120Hz、180Hzのスペクトル強度を変量として基準データ群を準備してもよい。この場合には、検出した音波信号から算出されるマハラノビスの距離Dがしきい値よりも大きい時に放電ありと判断する。この場合および上記各実施形態においては、変量として240Hz、300Hz、360Hz、…(電源周波数の4倍、5倍、6倍、…)等のスペクトル強度を加えてもよい。
音波センサ2は、超音波(上記実施形態では40kHz)に限らず一般に音波を検出可能な構成としてもよい。また、音波センサ2は、電気設備の近傍、例えば安全柵の外側、盤内などに常時設置すればよい。
データ記憶手段として、フラッシュメモリ、SDメモリカード等を用いてもよい。
警報発生手段は音声出力手段であってもよい。
警報発生手段および送信手段は必要に応じて設ければよい。第1の実施形態において、電源電圧波形の入力処理、判断結果とマハラノビスの距離Dの送信処理を実行しない場合には、波形計測装置3、通信装置5を省略してもよい。
本発明の第1の実施形態の絶縁異常診断システムを示すブロック構成図 正規化前の基準データ群を示す図 正規化後の基準データ群を示す図 相関係数行列Rおよびその要素の導出式を示す図 相関係数行列Rの逆行列R−1および行列式|R|を示す図 複数の音波波形データについて算出したマハラノビスの距離Dを示す図 絶縁異常診断の制御内容を示すフローチャート (a)音波波形、(b)音波波形から40kHzの音波成分を抽出した波形、(c)包絡線信号波形、(d)包絡線信号の周波数スペクトル分布を示す図 本発明の第2の実施形態を示す図7相当図 従来技術の説明に用いるもので、(a)音波信号から40kHzの音波成分を抽出した波形、(b)電気設備への印加交流電圧波形を示す図
符号の説明
図面中、1は絶縁異常診断システム、2は音波センサ、3は波形計測装置(波形計測手段)、5は通信装置(送信手段)、6は表示装置(警報発生手段)、8は制御回路(音波信号フィルタ手段、包絡線信号検出手段、包絡線信号周波数スペクトル算出手段、マハラノビス距離算出手段、絶縁異常判断手段、計時手段)、9は記憶装置(データ記憶手段)、10は変圧器(電気設備)である。

Claims (6)

  1. 稼働中の電気設備の表面で発生する沿面放電や内部で発生する部分放電を検出することにより絶縁異常個所の有無を判断する電気設備の絶縁異常診断システムであって、
    前記放電の際に発生する音波を検出する音波センサと、
    この音波センサが検出した音波信号から特定の周波数成分を抽出する音波信号フィルタ手段と、
    この音波信号フィルタ手段が出力した信号から包絡線信号を検出する包絡線信号検出手段と、
    この包絡線信号検出手段が検出した包絡線信号からその周波数スペクトルを算出する包絡線信号周波数スペクトル算出手段と、
    この包絡線信号周波数スペクトル算出手段が算出した周波数スペクトルを変量としてマハラノビスの距離を算出するマハラノビス距離算出手段と、
    このマハラノビス距離算出手段が算出したマハラノビスの距離と所定のしきい値との比較に基づいて絶縁異常個所の有無を判断する絶縁異常判断手段とを備えて構成されていることを特徴とする電気設備の絶縁異常診断システム。
  2. 前記マハラノビス距離算出手段は、前記包絡線信号周波数スペクトル算出手段が算出した周波数スペクトルにおける電源周波数のk倍(kは1以上の整数)のスペクトル強度を変量としてマハラノビスの距離を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の電気設備の絶縁異常診断システム。
  3. 計時手段とデータ記憶手段とを備え、
    前記計時手段が計時した所定の時間間隔で、前記マハラノビス距離算出手段がマハラノビスの距離を算出し、その算出したマハラノビスの距離を前記データ記憶手段に記憶するように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の電気設備の絶縁異常診断システム。
  4. 電源電圧の波形を計測する波形計測手段を備え、
    前記音波信号フィルタ手段が出力した信号の波形または前記包絡線信号検出手段が検出した包絡線信号の波形と、前記波形計測手段が計測した電源電圧の波形とを対応付けて前記データ記憶手段に記憶するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の電気設備の絶縁異常診断システム。
  5. 警報発生手段を備え、
    所定の時間間隔で前記マハラノビス距離算出手段がマハラノビスの距離を算出した後に、前記絶縁異常判断手段が絶縁異常個所の有無を判断し、絶縁異常個所が存在すると判断した場合に前記警報発生手段が警報を発するように構成されていることを特徴とする請求項3または4記載の電気設備の絶縁異常診断システム。
  6. 前記データ記憶手段に記憶された前記マハラノビスの距離および前記絶縁異常判断手段の前記判断結果を送信する送信手段を備えることを特徴とする請求項3ないし5の何れかに記載の電気設備の絶縁異常診断システム。
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