JP4868362B2 - 水底コーン貫入試験機およびその試験方法 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

本発明は大水深域の海底等で行うコーン貫入試験に使用される水底コーン貫入試験機およびその試験方法に関する。
メタンハイドレートは石油・天然ガスに代わる次世代資源として脚光を浴びており、日本周辺海域にも、日本の天然ガスの年間消費量の約100倍のメタンハイドレートが賦存していると推定されている。メタンハイドレートの採掘方法は各種提案されているが(特許文献1参照)、安全にしかも経済的に採掘するためには、ハイドレートおよびハイドレート堆積地盤の物性把握は重要課題として位置付けられている。日本近海のメタンハイドレートは水深300m以深の海底面下に存在するため、大水深域での開発が必要となる。さらに、メタンハイドレート層の上部地層は軟弱な地盤が多く、このような地層に坑井を掘削した場合に坑壁の安定性を保つ必要がある。そのため、対象地層の強度状態の把握が必要となってくる。
この点に関し、特許文献1では、メタンハイドレートの採掘方法の提案とともに、海底地盤の力学特性を調査するために、従来の陸上における地盤の調査方法が利用することができる点が記述されている。また、特許文献2では、地盤の貫入試験機において、貫入ロッドを連続貫入することにより乱れのない正確なデータが得られるとともに、作業の効率化を図ることができるコーン貫入試験機の提案がされている。
特開2004−204562公報 特開平5−179881号公報
従来、水深300m以深のような大水深域でのコーン貫入試験では、コーン圧入・引抜き装置、データ収録装置などを搭載したユニットおよび信号ケーブルを海底に降ろし、重量のあるユニット等に反力を取りながらコーン貫入試験を行っていた。これらユニットおよび信号ケーブルの上げ下ろし操作を行うためには、大きなウインチを有する調査船が必要であった。また、試験機を確実に着底させ海底に設置する必要があった。そのため、特許文献2に示すような陸上での調査を想定したコーン貫入試験機を用いた大水深域の海底地盤の調査では、多大な費用と時間を要していた。
上述のように、従来のコーン貫入試験機を用いての大水深域での海底地盤の調査は多大な費用と時間を要するため、多くの地点での測定を行うことができなかった。そのため、ハイドレート堆積地盤のような大水深域での調査に十分な役割を果たせていない。
本発明は、このような問題点を解決するために、コーン貫入試験機の構成と試験方法を簡略化して、大水深域で実施されるコーン貫入試験に費やす費用と時間とを低減させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る水底コーン貫入試験機は、ケーブルに吊持され水中を昇降可能なベース部材と、該ベース部材の下面に並列に取り付けられた複数本の貫入ロッドとを有し、前記ベース部材と前記複数本の貫入ロッドとによる自重加圧により、水底に前記貫入ロッドを順次貫入させるコーン貫入試験機であって、各前記貫入ロッドは、先端ロッド内に圧力検知部を備えたことを特徴とする。
本発明に係る水底コーン貫入試験機は、前記貫入ロッドが、試験深度に応じた異なる長さに設定されるように構成してもよい。
本発明に係る水底コーン貫入試験機は、前記ベース部材が、脱着可能に固定される重錘を有するように構成してもよい。
本発明に係る水底コーン貫入試験機は、前記先端ロッドが、前記圧力検知部で得られた時刻歴圧力データを記憶するデータ記憶部と、電源部とをさらに備えるように構成してもよい。
本発明に係る水底コーン貫入試験方法は、前述した水底コーン貫入試験機の複数本の貫入ロッドを水底に貫入させ、各貫入ロッドごとの先端抵抗値を所定測定時間間隔で収集して前記データ記憶部に記憶し、前記データ記憶部に記憶されたデータを外部解析手段に取り出すことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、貫入ロッドの先端コーンを水底等の地盤に圧入させるための貫入力は、水底コーン貫入試験機(以下、試験機と記す。)の自重加圧力であるため、地盤にコーンを貫入させるための反力装置を設置する必要がない。またコーンの先端抵抗は貫入ロッド内に設置されたデータ記録手段に自動的に記録されるため、データを転送するための信号ケーブルが不要となる。そのため、試験機の上げ下ろしを行うためのウインチを小さくすることができ、調査船など機材の小型化を図ることができる。また、長さの異なる複数の貫入ロッドを試験機に取り付けることにより、一回の貫入試験の実施によって、所定深さの複数の先端抵抗を得ることができる。また、取付けロッドの長さと本数を変えることにより、得たいコーンの先端抵抗の貫入深さと測定数を自由に設定することができる。さらに、所定の貫入深さにおけるコーンの先端抵抗は、試験機を海中に沈め、ロッドを海底に貫入させることにより自動的に得られるため、海底で試験機を設置する手間がかからず、試験機を移動させて複数地点での測定が容易となる。以上により、従来多大な費用と時間を要していた大水深域でのコーン貫入試験を、試験機の構成と試験方法を簡略化することにより、試験に費やす費用と時間とを低減させることができる。その結果、大水深域において多くの地点でのコーン貫入試験を実施することが可能となる。
以下、本発明の水底コーン貫入試験機を用いた試験を実施するための最良の形態としての実施例について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の水底コーン貫入試験機を、海洋における水底探査に使用した一実施例を示した概要図である。同図には、試験機20に固着された貫入ロッド30の一本が海底Gに貫入している状況が示されている。同図に示したように、海上には、甲板上にウインチ11が据え付けられた調査船10が停泊しており、ウインチ11から引き出され、水中に垂下されたケーブル12の先端には、試験機20が吊持されている。ウインチ11の運転により、ケーブル12で吊持された試験機20の上げ下ろしが行われるようになっている。調査船10の船底には、水中音波探査機15が据え付けられている。水中音波探査機15は送波器13と受波器14から構成される。水中音波探査機15は送波器13から音波を発信し、海底Gや試験機20などから反射した音波を受波器14により受信して、海中にある試験機20の位置を把握することができる。調査船10を所定の位置に停泊させ、試験機20を海中に沈めていく途中で、試験機20が海流や潮流等により流され、海上の調査船10位置からはずれることが予想される。また、大水深域での測定のため試験機20の位置を肉眼で把握することは不可能である。そこで、海中で減衰が小さい音波を使用して、試験機20の位置や状況を把握する。把握された位置はコーン貫入試験の測定地点として記録される。
図2は、本実施形態における試験機20の概要図である。図2(a)は試験機20の側面図、図2(b)はベース22の下面に配される貫入ロッド30の配置を示している。
ベース22は本実施例では直径φ500mmの円形、厚さはt=15mmで、厚板鋼板から製作される。ベース22の上面の中央には図示しないアイボルトが設置され、アイボルトにケーブル12が掛けられてベース22は吊持される。
重錘21はφ300mmの厚板鋼板で中央にはケーブル12とアイボルトとを通す穴(図示せず)と、その周囲にボルト孔(図示せず)と、があけられる。重錘21の載荷数(荷重値)は予測される海底Gの硬さを考慮して決定される。ベース22上面には、重錘21のボルト孔と対応した位置にボルトネジ(図示せず)が切られる。そのボルトネジにボルト(図示せず)が挿入された後、ボルトに重錘21のボルト孔を通してナット(図示せず)で締め付けられる。以上により、重錘21はベース22の上面に固着される。重錘は後述する4本の貫入ロッド30を、重錘を含めた試験機20の重量により全て地盤に貫入させることのできる重量に設定することが好ましい。
ベース22の下面には、貫入ロッド30をねじ込んで固着するためのナット23が溶接される。ナット23はベース22の中央に一箇所と、ベース22の中央を中心にした同円上に等間隔に3箇所溶接される。貫入ロッド30の一方にネジが施され、ベース22下面に設置したナット23に貫入ロッド30がねじ込まれる。一つのベース22に貫入ロッド30は4本固着されており、その長さは、それぞれ4m,2m,1m,0.5mとする。貫入ロッド30はコーン31と先端ロッド32と継ぎ足しロッド33から構成される。貫入ロッド30は、継ぎ足しロッド33を必要長さを継ぎ足して、所定の長さとする。図2(b)に示すように、4mの貫入ロッド30はベース22の中央に設置され、その周辺に残りの貫入ロッド30が配される。
図3(a)は貫入ロッド30の概略図を示し、図3(b)は矢視III-b―III-bの断面図を示し、図3(c)はコーン31の拡大図を示す。先端ロッド32と継ぎ足しロッド33との接続部37には、大深度の水圧にも耐えられるようにOリング38を配して貫入ロッド30の水密性を高めている。先端ロッド32は中空断面とし、内部には圧力検知部34、データ記録手段35、バッテリ36、緩衝材37、配線39が備えられる。先端ロッド32とコーン31はステンレス製として、海水による腐食に配慮する。コーン31は、円錐部31aと、円筒部31bと、小径部31cとから構成される。円錐部31aの先端角は60°、円筒部31bの直径はφ36mmであり、オランダ式二重管コーン貫入試験と同じ形状で、陸上で使用されるコーンと同一規格のコーンを使用する。したがって、得られるデータを検討するに当たっては、従来の陸上の試験によって得られた経験を生かすことが可能となる。コーン31は小径部31cが先端ロッド32の凹部40に挿入、固着される。その接続部には水密性を高めるためにOリング38が設置される。
先端ロッド32の凹部40には荷重検知部として圧力検知部34が設置され、データ記録手段35は圧力検知部34と仕切り板41で隔てた位置に据え付けられる。なおデータ記録手段35を試験中の衝撃から守るため、PVCの緩衝材37が設置される。バッテリ36はデータ記録手段35と仕切り板41で隔てた位置に据え付けられ、圧力検知部34とデータ記録手段35に電力が供給される。圧力検知部34にはコーン31に作用する貫入力が伝達される。圧力検知部34は伝達された貫入力を、所定の時間間隔Δtごとに測定するように設定されている。測定された貫入力と、その測定時間を表す経過時間tはデータ記録手段35に記録される。
図4は試験機20の貫入ロッド30が海底Gに貫入する様子を各段階に分けて示した概略図である。試験機20は調査船10から海中に沈められ、水中に没してから試験完了までのデータ収集を行う。このときデータ記録手段35のスイッチは船上から入れておく。試験機20の貫入ロッド30が海底Gに到達するまでは、測定されるコーン31の先端抵抗はすべてのデータ記録手段35で0に近い値を示す。やがて、図4(a)に示すように4mの貫入ロッド30の先端のコーン31が海底Gに到達すると、4mの貫入ロッド30に取付けられた圧力検知部34を介して、コーン31の先端抵抗が得られる。
ベース22の中央には長さが最も長い4mの貫入ロッド30を配置することで試験機の安定が図られる。その後、4mの貫入ロッド30が海底Gに貫入していき、やがて図4(b)に示すように2番目に長い2mの貫入ロッド30の先端が海底Gに到達する。図4(a)に示した状態から図4(b)に示した状態の間では、4mの貫入ロッド30にあるコーン31の先端抵抗しか反応を示さないが、図4(b)の状態になると、2mの貫入ロッド30に取り付けられた圧力検知部34が、コーン31の先端抵抗を感知する。図4(c)は1mの貫入ロッド30が海底Gに到達した状態を示している。このときに1mの貫入ロッド30に取り付けられた圧力検知部34がコーン31の先端抵抗を感知する。同様に、図4(d)は0.5mの貫入ロッド30が海底Gに到達した状態を示しており、このとき0.5mの貫入ロッド30に取り付けられた圧力検知部34がコーン31の先端抵抗を感知する。そして、図4(e)は全ての貫入ロッド30が海底Gに貫入した状態を示している。前述したように、船上では試験機20がどのような状況であるかを把握することは困難である。そのため、船上でデータ記録手段35のスイッチをいれてから、試験機20を海中に沈め、全ての貫入ロッド30が貫入し終えた後もしばらく図4(e)の状態を保持し続ける。その後、試験が終了したら試験機20を船上まで引き上げ、データ記録手段35に記録されたデータをパソコン等の解析手段にダウンロードする。
図5は、貫入ロッド30に取り付けられたデータ記録手段35に記録された一測定例のデータを整理したグラフである。横軸に船上でデータ記録手段のスイッチを入れたときを0とした経過時間、縦軸にコーン31の先端抵抗をとってグラフに整理している。なお図中a〜dは、それぞれの圧力検知部34がコーン31の先端抵抗を感知した時の経過時間を示す。図中aは4mの貫入ロッド30が先端抵抗を感知した時、つまり図4中(a)の状態の時を表す。同様に図中bは2mの貫入ロッド30が先端抵抗を感知したとき、つまり図4中(b)の状態の時を、図中cは1mの貫入ロッド30が先端抵抗を感知したとき、つまり図4中(c)の状態の時を、図中dは0.5mの貫入ロッド30が先端抵抗を感知したとき、つまり図4中(d)の状態の時を示す。前述のように、試験機20が図4(e)の状態でしばらく保持されると、コーン31先端の地盤において、貫入ロッド30の貫入によって乱れた応力状態が徐々に正常に戻り、圧力検知部34で測定される測定値が小さくなる。つまり、先端抵抗値がピークに達した時(図中e)に、全ての貫入ロッド30が貫入した時となる。したがって、図4に示す各ロッドのハッチングした丸点箇所が貫入ロッド30の長さに対応する貫入深さのコーン31の先端抵抗となる。
データ記録手段35に記録されるデータは、経過時間とコーン31の先端抵抗であるため、貫入ロッド30の貫入途上でのある経過時間に対する貫入深さは把握することができない。しかし、各データ記録手段35に記録される経過時間を同期させると、例えば2mの貫入ロッド30のコーン31の先端抵抗の反応があった時間(図5中b)では、4mの貫入ロッド30では貫入深さ2m位置のコーン31の先端抵抗を示している。同様に、1mの貫入ロッド30のコーン31の先端抵抗の反応があった時間(図5c)では、4mの貫入ロッド30では貫入深さ3m位置の、2mの貫入ロッド30では貫入深さ1m位置のコーン31の先端抵抗を示している。同様に、0.5mの貫入ロッド30のコーン31の先端抵抗の反応があった時間(図5中d)では、4mの貫入ロッド30では貫入深さ3.5m位置の、2mの貫入ロッド30では貫入深さ1.5m位置の、1mの貫入ロッド30では貫入深さ0.5m位置のコーン31の先端抵抗を示している。つまり、前述した貫入ロッド30の貫入が完了したことにより得られる4個のコーン31の先端抵抗以外に、6個の推定されるコーン31の先端抵抗を得ることもできる。得られた6個のデータを用いて、前記測定された4個のデータの確認のためや、データの補間を行うための確認などに使用することが好ましい。各データ記録手段35に記録される時間を、データ記録手段35間で同期させることは必ずしも必要ではない。貫入ロッド30の長さはそれぞれ異なるが、同じ試験機20に取り付いている。そのため、コーン31先端の地盤の除荷のポイントを見つけるなど、それぞれの貫入ロッドで同じ現象が起きる点を基準として、相互の関係を考慮すればよい。
なお、データ記録手段35に記録されたデータを検証して、異常なデータが得られた場合は、再度試験を行ったり重錘15の重量を加減したりする。例えば、短い貫入ロッド30に取り付けられた圧力検知部34が、先端抵抗を感知していない場合は、試験機20が海底Gに最後まで貫入していない。その場合は、重錘15の重量を増やす。その他、例えば短い貫入ロッド30に取り付けられた圧力検知部34が、長い貫入ロッド30に取り付けられた圧力検知部34より早く先端抵抗を感知した場合は、試験機20が斜めに貫入している等の状況を知ることができる。
図6は、図5により得られたコーン31の先端抵抗を、貫入深さごとに整理したグラフである。横軸にコーン31の先端抵抗値、縦軸に経過時間をとっており、図5により得られた貫入深さに対するコーン31の先端抵抗をプロットしている。丸印の仕様は図5と同様で、ハッチングされた丸印は図5中eの経過時間により得られた4個のデータ、白抜きの丸印は推定される6個のデータを示している。これにより、測定地点におけるコーン31の先端抵抗の深度分布を明確にすることができる。さらに、測定地点を増やしたい場合は、ウインチ11により貫入された試験機20を巻き上げて所定の位置に移動させ、再度試験機20を沈めて海底Gに貫入させると、別地点での測定を行うことができる。このように、試験機20を容易に移動させて、貫入ロッドを貫入させることができるため、多地点での測定を実施することができる。
次に、本実施形態の作用について説明する。本実施形態によれば、コーン31を圧入させる貫入力は試験機20の上部に取り付けられた重錘15を含めた試験機20の自重加圧であるため、海底Gに反力装置を設置する必要がない。また、コーン31の先端抵抗は貫入ロッド30に内蔵されたデータ記録手段35に記録されるため、船体と試験機20とを結ぶ信号ケーブルが不要である。そのため、試験機20を簡略化することができ、かつ軽量化することができる。そのため従来問題となっていた、重量のある試験装置等の巻上げに大きなウインチを必要する、という問題は解決でき、小型のウインチがあれば試験の実施が可能となる。そのため試験機20の上げ下ろしの労力を低減することができる。特に、多数の地点を測定する必要がある場合に、その効果はより顕著である。
本実施形態によれば、試験機20の上げ下ろしのみでコーン31の先端抵抗を測定することができる。本実施形態では、測定地点の移動は、試験機20を海底Gから引き上げ、調査船10を所定の位置に移動して試験機20を海底Gに再度貫入させることにより測定することができ、試験実施にかかる労力と時間を軽減することができる。
本実施形態によれば、複数の長さの異なる貫入ロッド30を試験機20に設置することにより、貫入深度毎のコーン31の先端抵抗を求めることができる。通常の陸上で実施されるコーン貫入試験では、貫入ロッド30の貫入深さを把握することができ、1本の貫入ロッド30で貫入深さに対するコーン31の先端抵抗値を測定することができる。しかし、陸上での使用を前提とした試験機を大深度域で使用した場合の不都合は前述の通りである。
上述の実施形態として、試験機20に4本の貫入ロッド30を取り付けたが、これは本発明の一実施例として示している。4本の貫入ロッド30を取り付けた場合、前述したように試験機20が貫入し終えた時に測定されるコーン31の先端抵抗は4個測定され、推定されるコーン31の先端抵抗が3+2+1の6個測定される。図7(a)に示すように仮に6本の貫入ロッド30を取り付けた場合、試験機20が貫入し終えた時に測定されるコーン31の先端抵抗は6個測定され、推定されるコーン31の先端抵抗が5+4+3+2+1の15個測定される。貫入ロッド30を多く設置した方が、得られる計測データが多くなり、好ましい。必要とするデータの信頼性やあるいは詳細な深度分布等に応じて、取り付ける貫入ロッド30の本数を設定することができる。
上述の実施形態では、貫入ロッド30の長さを4m,2m,1m,0.5mに設定したが、これも本発明の一実施例として示している。より長い貫入ロッド30を取り付けることで深い貫入深さにおけるコーン31の先端抵抗を測定することができる。逆に短い貫入ロッド30を取り付ければ、浅い位置での先端抵抗を得ることができる。取り付ける貫入ロッド30の長さの組み合わせにより、測定されるデータの組み合わせは様々なものとなる。したがって、データ収集の目的に応じて、貫入ロッド30の長さを自由に設定することができる。また、ベース22の形状も円形に限定されない。図7(b)に示すように、正方形とすることも可能である。
上述の実施形態では、本発明が最も効果のあると想定される大水深域での海底地盤の力学的調査法について述べた。湖底や川底での使用や、浅水域での試験に使用した場合にも、本発明の効果が期待できる。なお、浅水域での試験を行うにあたり、データを転送するための信号ケーブルが大がかりにならない場合は、直接試験機から水上に信号ケーブルを用いて直接データを転送してもよい。
本発明の水底コーン貫入試験機を用いた試験状態の一実施例を示した状態説明図。 本実施形態のコーン貫入試験機の概略図。 本実施形態の貫入ロッドの概略図である。 本実施形態のコーン貫入試験機が地盤に貫入する各段階を表した概略図。 本実施形態における一測定例の経過時間−先端抵抗値の関係を示した関係図。 本実施形態における一測定例の先端抵抗値−貫入深さの関係を示した関係図。 ベースの形状と貫入ロッドの他の配置例を示した平面図。
符号の説明
10 調査船
11 ウインチ
12 ケーブル
13 送波器
14 受波器
15 水中音波探査機
20 コーン貫入試験機
21 重錘
22 ベース
30 貫入ロッド
31 コーン
34 圧力検知部(データロガ)
35 データ記録手段
36 バッテリ
G 海底

Claims (5)

  1. ケーブルに吊持され水中を昇降可能なベース部材と、該ベース部材の下面に並列に取り付けられた複数本の貫入ロッドとを有し、前記ベース部材と前記複数本の貫入ロッドとによる自重加圧により、水底に前記貫入ロッドを順次貫入させるコーン貫入試験機であって、前記貫入ロッドは、先端ロッド内に圧力検知部を備えたことを特徴とする水底コーン貫入試験機。
  2. 前記貫入ロッドは、試験深度に応じた異なる長さに設定されたことを特徴とする請求項1に記載の水底コーン貫入試験機。
  3. 前記ベース部材は、脱着可能に固定される重錘を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水底コーン貫入試験機。
  4. 前記先端ロッドは、前記圧力検知部で得られた時刻歴圧力データを記憶するデータ記憶部と、バッテリ部とをさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の水底コーン貫入試験機。
  5. 請求項1に記載の水底コーン貫入試験機の複数本の貫入ロッドを水底に貫入させ、各貫入ロッドごとの先端抵抗値を所定測定時間間隔で収集して前記データ記憶部に記憶し、前記データ記憶部に記憶されたデータを外部解析手段に取り出すことを特徴とする水底コーン貫入試験方法。
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