JP4865661B2 - 管端自動シール溶接装置 - Google Patents

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Description

本発明は、管板に穿設した管孔の周縁部と、この管孔に同軸状態で挿入した管状部材の管端部とを溶接するための管端自動シール溶接装置に関する。
特許文献1には、管板に穿設した円形の管孔の周縁部と、この管孔に挿入した断面円形の管の管端部とを溶接するための管端自動シール溶接装置が開示されている。
この管端自動シール溶接装置は、直線的に延びると共に先端部に芯出し金具を備える芯出し棒と、モータ7の動力によって芯出し棒の周囲を回転する回転軸10と、芯出し棒に対して傾斜する状態で回転軸10に支持した溶接トーチ3及び溶接材である溶接ワイヤ5と、を具備している。
管板1の管孔に管2の管端部を嵌合した状態で、上記芯出し棒の先端部に設けた芯出し金具をこの管2の管端部に同軸状態で挿入すると、溶接ワイヤ5及び溶接トーチ3の先端部が管板1の管孔の周縁部(及び管2の管端部)に近接する。そして、この状態でモータ7を作動させると回転軸10が芯出し棒の周囲を回転するので、回転軸10に支持した溶接ワイヤ5及び溶接トーチ3が芯出し棒の周囲を芯出し棒を中心とする円周方向に旋回する。そして、この旋回動作中に溶接トーチ3で発生したアークが管2の管端部と管孔の周縁部を溶融させ、さらに溶接ワイヤ5の先端部から溶融した溶接材が管2の管端部と管孔の周縁部に肉盛りされるので、管板1の管孔11の周縁部と管2の管端部の外周面の間が自動的に溶接される。
特開平7−314133号公報
特許文献1に開示されているように従来の管端自動シール溶接装置は、回転軸10に支持した溶接ワイヤ5及び溶接トーチ3を芯出し棒を中心とする円周方向に旋回させながら溶接を行うものなので、管板1の管孔の形状(及び管2の断面形状)が円形の場合にしか利用できず、非円形の場合は利用できなかった。
そのため従来は、管板の管孔の形状及び管状部材の断面形状が非円形(例えば楕円形)の場合には、溶接を手作業により行わなければならなかった。
本発明は、管板の管孔の形状及び管状部材の断面形状が非円形の場合においても、管孔と管状部材の管端部を正確に自動溶接できる管端自動シール溶接装置を提供することを目的とする。
本発明の管端自動シール溶接装置は、断面非円形の管状部材の管端部を管板に穿設した対応する非円形形状の管孔に溶接するための管端自動シール溶接装置であって、上記管状部材の管内部に、該管状部材と同軸状態で挿入する芯出し部材と、駆動手段の動力により、芯出し部材の軸線回りに回転する回転体と、共に該回転体に相対移動可能に支持した、上記管端部と上記管孔を溶融する為のアークを発生させる電極を有するトーチ及び、溶接材である溶接ワイヤと、上記回転体の回転力を利用して、上記トーチ及び溶接ワイヤを上記管孔の周縁部形状と相似形の旋回軌跡で上記芯出し部材の周囲を旋回させる回転力伝達機構と、上記回転体の回転力を利用して、上記芯出し部材の軸線方向に見たときに上記電極が常に上記管孔の周縁部と該周縁部の法線方向に対向するように上記トーチの向きを調整する方向調整機構と、を備えることを特徴としている。
上記回転力伝達機構が、上記トーチ及び溶接ワイヤを支持し、かつ上記回転体に上記芯出し部材の径方向にスライド可能として支持された第1スライド部材と、固定部材であるカム部材に形成した、上記管孔の周縁部形状と相似形の回転軌跡規定用カム溝と、上記第1スライド部材と一緒にスライドし、かつ上記回転軌跡規定用カム溝に係合する第1カムフォロアと、を具備するのが好ましい。
さらに、上記方向調整機構が、上記トーチ及び溶接ワイヤを支持し、かつ第1スライド部材に上記芯出し部材と平行な軸回りに回転可能として支持された回転支持部材と、上記回転体に上記芯出し部材の径方向にスライド可能として支持した第2スライド部材と、上記カム部材に形成した方向調整用カム溝と、第2スライド部材と一緒にスライドし、かつ上記方向調整用カム溝に係合する第2カムフォロアと、上記第2スライド部材の上記回転体に対するスライド位置に応じて上記回転支持部材の上記第1スライド部材に対する回転角度を変化させる回転角調整手段と、を具備するのが好ましい。
上記管状部材の断面形状及び上記管孔の形状が楕円形の場合には、上記回転軌跡規定用カム溝を楕円形状にすればよい。
本発明によれば、管板に穿設した管孔に嵌合した管状部材の管端部に芯出し部材を同軸状態で挿入した状態で、駆動手段の駆動力により回転体を回転させると、この回転体の回転力が回転力伝達機構を介してトーチ及び溶接ワイヤに伝わる。すると、トーチ及び溶接ワイヤは管孔の周縁部形状と相似形の軌跡で芯出し部材の周囲を旋回するので、トーチの電極及び溶接ワイヤの先端部が管孔の周縁部に沿って旋回する。さらに、この旋回動作中における方向調整機構の働きによって、トーチの電極は芯出し部材の軸線方向に見たときに常に管孔の周縁部と該周縁部の法線方向に対向する。従って、トーチ及び溶接ワイヤがいずれの周方向位置に位置するときにおいても、管孔の周縁部と管状部材の管端部の外周面を正確に自動溶接できる。
請求項2のように構成すれば、カム機構を利用した簡単な構造の回転力伝達機構が得られるので、製造コストを抑えることが可能になる。
請求項3のように構成すれば、カム機構を利用した簡単な構造の方向調整機構が得られるので、製造コストを抑えることが可能になる。
請求項4のように構成すれば、楕円形の管孔と断面楕円形の管状部材の管端部とを自動溶接できるようになる。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明における方向は図中の矢印を基準としている。
本実施形態の接続対象物である管板10及び管状部材15は図1、図2及び図5に示す形状である。図1、図2及び図5において上下方向及び左右方向に延出する板材である管板10には楕円形の管孔11が多数穿設してあり、図1、図2及び図5において前後方向に延びる管状部材15の断面形状は管孔11と同じ形状である。
このような形状の管板10と管状部材15を溶接するための装置である本実施形態の管端自動シール溶接装置20は、以下の構造である。
縦長方形をなす支持板21の中央部には円形取付孔22(図5参照)が穿設してあり、この円形取付孔22には回転体支持部材24が固定してある。回転体支持部材24は、図1、2及び図5において支持板21より後方に位置する大径円柱部25と、大径円柱部25から円形取付孔22を通って前方に延びる小径円柱部26とからなる。さらに、小径円柱部26の端面の中心部には図1、2及び図5において後方に向かって延びる断面円形の支持凹部27が凹設してある。
回転体支持部材24の小径円柱部26には、回転体支持部材24と同心をなす直方体形状の回転体30が、ベアリング装置29を介して回転体支持部材24(及び回転体30)の軸線A(図1から図5において前後方向に延びている。図10参照)を中心に回転可能として装着してある。図5に示すように回転体30には、回転体30を軸線Aに沿って貫通しかつ支持凹部27と連通する、支持凹部27と同じ断面形状の貫通孔31が形成してある。さらに、回転体支持部材24の支持凹部27及び回転体30の貫通孔31には、軸線Aを中心とする中心筒部材33が嵌合してあり、中心筒部材33と支持凹部27は互いに固定してある。中心筒部材33の一方の端部(図5では前端部)は回転体30の外部に突出している。回転体30の端面(図5では前端面)に形成した環状凹部には、回転体30を中心筒部材33に対して軸線A回りに回転させるためのベアリング装置35が設けてあり、さらに中心筒部材33の外周面にはベアリング装置35が該環状凹部から抜け出すのを防止するための抜止部材36が固定してある。
中心筒部材33の外周面の先端部近傍には正面視円形をなすカム部材38の中心貫通孔39が嵌合している。図6及び図7に示すように、中心貫通孔39は中心筒部材33の外形と同じ形状(円形)であり、中心貫通孔39には軸線Aと平行なキー溝40が形成してある。このキー溝40は中心筒部材33の外周面に突設したキー突条(図示略)に嵌合しているので、カム部材38は中心筒部材33に対して相対回転不能である。さらに、図示を省略した固定手段によってカム部材38の中心筒部材33に対する軸線A方向のスライドも規制されている。
カム部材38の回転体30と反対側の端面(図1、図2及び図5では前端面)には、軸線Aを中心とする筒状体である第1カバー部材45の基端部が固定してあり、第1カバー部材45の周面には軸線Aと平行な方向に延びる案内溝46が穿設してある。さらに、第1カバー部材45の先端部には、第1カバー部材45と同軸をなす筒状体である第2カバー部材48の基端部が嵌合固定してある。
そして、中心筒部材33、第1カバー部材45及び第2カバー部材48の内部には軸線Aと同軸をなす金属製の丸棒である芯出し棒50が軸線A方向にスライド可能に嵌合している。芯出し棒50の周面に突設した案内突起51が第1カバー部材45の案内溝46に嵌合しているので、芯出し棒50のスライド可能範囲は案内突起51と案内溝46によって規定されている。芯出し棒50の先端部52は、先端部52より基端側(図1、図2及び図5では後方)に位置する部分よりも小径であり、この先端部52の先端部近傍には金属製の芯出し用スリーブ部材54の基端部(図1、図2及び図5では前端部)が固定してある。この芯出し用スリーブ部材54には、その遊端部(図1、図2及び図5では後端部)から先端側に延びるスリット55が周方向に計4本形成してある。
芯出し棒50の基端部(図1、図2及び図5では後端部)は、大径円柱部25の後端壁に形成した外部連通孔28を通って大径円柱部25から外部(図1、図2及び図5では後部)に突出している。
さらに、大径円柱部25の端面(図1、図2及び図5では後端面)には、エアシリンダ用ハウジング57から延びる2本の固定用脚部58が固定してある。エアシリンダ用ハウジング57の内部には、軸線A方向に進退可能なピストンを有するエアシリンダ機構(図示略)が設けてある。さらに、芯出し棒50の基端部はエアシリンダ用ハウジング57内にスライド可能に挿入しており、芯出し棒50の基端部近傍はエアシリンダ用ハウジング57の内部において上記ピストンに固定してある。従って、図示を省略した圧縮空気源から上記エアシリンダ機構に圧縮空気を送ると、芯出し棒50は軸線Aに沿って進退する。
芯出し棒50が初期位置に位置するとき、芯出し用スリーブ部材54の内周面は自身の弾性力によって芯出し棒50の先端部52の外周面に接触しており、芯出し用スリーブ部材54の端面(後端面)は第2カバー部材48の先端面(前端面)に当接している。一方、エアシリンダ機構を作動させて芯出し棒50を初期位置から図1、図2及び図5の後方に移動させると、芯出し用スリーブ部材54の端面(後端面)が第2カバー部材48の先端面(前端面)に圧接するので、4つのスリット55によって区切られた芯出し用スリーブ部材54の4つの後部パーツがそれぞれ外側に開く(図5参照)。さらに、エアシリンダ機構によって芯出し棒50を初期位置に復帰させると、芯出し用スリーブ部材54は自身の弾性力によってその内周面が先端部52の外周面に接触し、かつその端面(後端面)が第2カバー部材48の先端面(前端面)に当接する初期状態に復帰する。
支持板21のエアシリンダ用ハウジング57を固定した面には、エアシリンダ用ハウジング57と位置を異ならせてヘッド回転モータ60が設けてある。このヘッド回転モータ60は、図示を省略した動力伝達機構を介して回転体30に回転力を伝達する駆動手段である。
回転体30には、回転体30の4つの側面のうちの互いに対向する一対の側面(図1から図5では右側面と左側面)を直線的に貫通する4つの貫通案内孔30A、30B、30C、30Dが形成してある。さらに、各貫通案内孔30A、30B、30C、30Dには、各貫通案内孔30A、30B、30C、30Dを同軸的に貫通するスライド軸65A、65B、65C、65Dがそれぞれスライド可能に挿入してある。
スライド軸65A及びスライド軸65Dの一方の端部(図1から図5では左端部)は共に第1スライド部材67に固定してあるので、スライド軸65A、スライド軸65D及び第1スライド部材67は回転体30に対して一体的にスライドする。第1スライド部材67には一対の支持突部68と支持突部69が突設してあり、支持突部68及び支持突部69をそれぞれ同軸的に貫通する回転支持孔70と回転支持孔71には、軸線Aと平行な回転中心軸72が回転可能かつスライド不能に支持してある。さらに、支持突部68及び支持突部69の間には回転中心軸72に固定した回転部材74が位置しており、回転部材74の突片75には軸線Aと平行な連結ピン76によって、スライド軸65Bの端部(図1から図5では左端部)に固定した連結部材78が回転可能に結合している。
一方、スライド軸65B及びスライド軸65Cの一方の端部(図1から図5では右端部)は共に第2スライド部材79に固定してあるので、スライド軸65B、スライド軸65C及び第2スライド部材79は回転体30に対して一体的にスライドする。
支持突部69の回転体30との対向面には断面L字形をなすフォロア支持部材80が固定してある。このフォロア支持部材80のカム部材38との対向面(図1から図5では前面)には、円柱形状をなす第1カムフォロア81が軸線Aと平行な回転軸(第1カムフォロア81の中心軸)回りに回転可能として設けてある。そして、この第1カムフォロア81はカム部材38の第1カムフォロア81との対向面(図1から図5では後面)に凹設した、軸線Aを中心とする正面視楕円形(管孔11と相似形)の回転軌跡規定用カム溝41に相対移動可能に嵌合している。
一方、第2スライド部材79には断面L字形をなすフォロア支持部材84が固定してある。このフォロア支持部材84のカム部材38との対向面(図1から図5では後面)には、円柱形状をなす第2カムフォロア85が軸線Aと平行な回転軸(第2カムフォロア85の中心軸)回りに回転可能として設けてある。そして、この第2カムフォロア85はカム部材38の第2カムフォロア85との対向面(図1から図5では前面)に凹設した、軸線Aを中心とする正面視楕円形の方向調整用カム溝42に相対移動可能に嵌合している。
図1から図5において支持突部69の前方に突出する回転中心軸72の先端部(前端部)には支持部材87が固定してあり、支持部材87の対をなす側面(図1から図5では上面と下面)には互いに平行なトーチ用ブラケット88と溶接棒用ブラケット89がそれぞれ固定してある。
トーチ用ブラケット88の先端部にはトーチ支持部材90が固定してあり、トーチ支持部材90にはその軸線が軸線Aに対して傾斜するトーチ91が取り付けてある。トーチ91の先端部にはトーチ91本体と同軸をなすと共にその先端が芯出し用スリーブ部材54の近傍に位置する電極92が設けてある。
一方、溶接棒用ブラケット89の先端部には略L字形をなす金属製の溶接ワイヤガイドチューブ93の基端部が取り付けてある。溶接ワイヤガイドチューブ93の先端部は基端部に対して屈曲する先端曲折部94となっている。溶接ワイヤガイドチューブ93の内部には、管端自動シール溶接装置20に設けたワイヤ送給機構(図示略)のリールに巻き付けた可撓性材料からなる溶接ワイヤ95が配設してある。自動送出機構が溶接ワイヤ95を溶接ワイヤガイドチューブ93側に送り出すと、溶接ワイヤ95の先端部は先端曲折部94の先端から電極92の先端近傍に向かって直線的に延出する。
さらに、支持板21の両端部には図1及び図2において前方に向かって延びる一対のアーム部材96が固定してあり、両アーム部材96の先端部には軸線Aを中心とする円周形状をなすリング部材97が固定してある。さらに、リング部材97には3つの支持アーム98の基端部が周方向に等角度間隔(120°)で設けてあり、各支持アーム98の先端部の前面には当接ピン99が突設してある。
以上説明した部材のうち貫通案内孔30A、貫通案内孔30D、回転軌跡規定用カム溝41、スライド軸65A、スライド軸65D、第1スライド部材67、フォロア支持部材80、及び第1カムフォロア81は回転力伝達機構の構成要素であり、貫通案内孔30B、貫通案内孔30C、方向調整用カム溝42、スライド軸65B、スライド軸65C、回転中心軸72、回転部材74、連結ピン76、連結部材78、第2スライド部材79、フォロア支持部材84、及び第2カムフォロア85は方向調整機構の構成要素である。
さらに、スライド軸65B、回転部材74、連結ピン76、及び連結部材78は回転角調整手段の構成要素である。
次に、以上構成の管端自動シール溶接装置20を用いて管板10と管状部材15を溶接する要領及び管端自動シール溶接装置20の動作について説明する。
溶接を行う際には、まず図1、図2及び図5に示すように管板10を略垂直に立てて、管板10の管孔11に管状部材15の管端部(図1、図2及び図5では後端部)を嵌合する。
管端自動シール溶接装置20は、管端自動シール溶接装置20の上方に配設したスプリングバランサ等の支持部材(図示略)から垂下する複数本のワイヤの下端部で固定する(吊す)ことにより、図1、図2及び図5に示すように軸線Aが前後方向を向く姿勢にする。次いで、管孔(楕円)の長軸と短軸の向きを回転軸跡規定用カム溝41(楕円)の長軸と短軸の向きにそれぞれ合わせ、溶接対象である管孔11に挿入されている管状部材15の内径に合わせた、芯出し用スリーブ部材54を管状部材15に挿入し、3つの支持アーム98の当接ピン99を管板10の面に当接させる。この状態で上記圧縮空気源からエアシリンダ用ハウジング57内のエアシリンダ機構に圧縮空気を送ると、初期位置に位置していた芯出し棒50が後方に移動するので、上述のとおり4つのスリット55によって区切られた芯出し用スリーブ部材54の4つの後部パーツが外側に開く。すると、各後部パーツが管状部材15の内周面に圧接するので、管状部材15と芯出し棒50が互いに同軸状態になる。
この状態で管端自動シール溶接装置20に設けたスタートスイッチ(図示略)を押すと、ヘッド回転モータ60、トーチ91及び自動送出機構が作動する。
トーチ91が作動すると、トーチ91から電極92の周囲に不活性ガスが放出され、このガス雰囲気内において電極92と管孔11及び管状部材15の管端部との間で溶接用アークが発生する。さらに、ワイヤ送給機構が作動し溶接ワイヤ95を常に前方に自動的に送り出すので、溶接ワイヤ95の先端部は常に電極92と管孔11周縁部(管状部材15)の近傍に位置する(図5及び図10参照)。そのため、この溶接用アークによって管孔11及び管状部材15が溶融され、さらに溶接ワイヤ95から溶け出した溶接材により管孔11と管状部材15が溶接される。
さらに、ヘッド回転モータ60が作動すると回転体30が軸線A回りに回転するので、スライド軸65A及びスライド軸65Dを介して回転体30に支持された第1スライド部材67が回転体30と一緒に軸線Aの周囲を旋回する。この際第1スライド部材67と一体化しているフォロア支持部材80に設けた第1カムフォロア81が固定部材であるカム部材38に形成した管孔11と相似形である楕円形状の回転軌跡規定用カム溝41内を移動する。そのため、この旋回動作中にスライド軸65A及びスライド軸65Dは貫通案内孔30Aと貫通案内孔30Dに対してスライドするので、第1スライド部材67及びフォロア支持部材80の旋回軌跡は回転軌跡規定用カム溝41と相似形の楕円形となる。従って、トーチ用ブラケット88、溶接ワイヤ用ブラケット89、支持部材87、突片75を介して第1スライド部材67に支持されている電極92及び溶接ワイヤ95は、回転軌跡規定用カム溝41(管孔11の形状、管状部材15の断面形状)と相似形の楕円形軌跡で管孔11(管状部材15)の周囲を旋回する。
さらに、電極92及び溶接ワイヤ95の旋回動作中に、第2カムフォロア85がカム部材38に形成した楕円形状の方向調整用カム溝42内を移動するので、この旋回動作中にスライド軸65B、スライド軸65C及び第2スライド部材79は貫通案内孔30Bと貫通案内孔30Cに対してスライドする。そして、スライド軸65Bが回転体30(貫通案内孔30B)に対してスライドすると、連結部材78及び連結ピン76を介してスライド軸65Bと回転可能に結合している回転部材74(突片75)及び回転中心軸72が回転中心軸72の軸線回りに回転するので、支持部材87、トーチ用ブラケット88、溶接ワイヤ用ブラケット89を介して回転中心軸72と一体化している電極92及び溶接ワイヤ95も回転中心軸72と一緒に回転する。そのため、電極92及び溶接ワイヤ95は楕円形状をなす上記旋回軌跡上の各周方向位置に応じて、管孔11(管状部材15、軸線A)に対する向きを変える。具体的には図10に示すように、電極92及び溶接ワイヤ95が上記旋回軌跡上のいずれの位置に位置するときも、軸線A方向に見たときにトーチ91の電極92が管孔11の周縁部と該周縁部の法線L方向に対向し、かつ溶接ワイヤ95の先端部が電極92の先端部と管孔11の間において該法線L上に位置するように、管孔11(管状部材15、軸線A)に対する向きを変える。
このように電極92及び溶接ワイヤ95が上記旋回軌跡上を旋回する間に電極92及び溶接ワイヤ95に対して上記のような方向制御が行われるので、いずれの旋回軌跡位置に位置するときも電極92と溶接ワイヤ95によって管孔11と管状部材15の管端部を正確に溶接できる。従って、本実施形態の管端自動シール溶接装置20は楕円形の管孔11と管状部材15の管端全周(全範囲)を正確に自動溶接することが可能である。
以上、上記実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は様々な変形を施しながら実施可能である。
例えば、上記実施形態の管孔11の形状及び管状部材15の断面形状は楕円形であるが、本発明の管端自動シール溶接装置は管板の管孔の形状と管状部材の断面形状が楕円形以外の非円形の場合にも適用可能である。即ち、当該管孔及び管状部材の形状と相似形をなすように回転軌跡規定用カム溝41の形状を設定し、かつ、電極92及び溶接ワイヤ95が旋回軌跡上のいずれの位置に位置するときも軸線A方向に見たときに電極92が常に管孔の周縁部と該周縁部の法線方向に対向し、かつ溶接ワイヤ95の先端部が電極92の先端部と管孔の間において該法線上に位置するように方向調整用カム溝42の形状を設定すれば、当該形状の管孔と管状部材を溶接可能となる。
また、支持部材87をトーチ用ブラケット88と一体化した部分と溶接ワイヤ用ブラケット89と一体化した部分とに分割し、それぞれの部分がトーチ用ブラケット88及び溶接ワイヤ用ブラケット89と平行な平面上を特定の2方向(回転中心軸72の軸線方向と該軸線に直交する方向)に相対スライド可能とし、かつ所望の位置でそれぞの部分を固定できるようにしてもよい。支持部材87をこのような構造にすれば、電極92と溶接ワイヤ95の先端部の管孔11に対する相対位置の微調整が可能になる。
本発明の一実施形態の管端自動シール溶接装置の斜視図である。 図1とは異なる方向から見たときの管端自動シール溶接装置の斜視図である。 支持板、ヘッド回転モータ、回転体支持部材、アーム部材、リング部材、及び支持アームを省略して示す管端自動シール溶接装置の斜視図である。 図3とは異なる方向から見たときの図3と同様の斜視図である。 管端自動シール溶接装置の要部の縦断平面図である。 カム部材の平面図である。 カム部材の底面図である。 回転軌跡規定用カム溝の形状を表したグラフである。 方向調整用カム溝の形状を表したグラフである。 管端自動シール溶接装置の軸線方向に見たときのトーチの電極及び溶接ワイヤの先端部の管状部材及び管孔に対する位置関係を示す図である。
符号の説明
10 管板
11 管孔
15 管状部材
20 管端自動シール溶接装置
21 支持板
22 円形取付孔
24 回転体支持部材
25 大径円柱部
26 小径円柱部
27 支持凹部
29 ベアリング装置
30 回転体
30A 30B 30C 30D 貫通案内孔
31 貫通孔
33 中心筒部材
35 ベアリング装置
36 抜止部材
38 カム部材
39 中心貫通孔
40 キー溝
41 回転軌跡規定用カム溝
42 方向調整用カム溝
45 第1カバー部材
46 案内溝
48 第2カバー部材
50 芯出し棒(芯出し部材)
51 案内突起
52 先端部
54 芯出し用スリーブ部材(芯出し部材)
55 スリット
60 ヘッド回転モータ(駆動手段)
65A 65D スライド軸
65B 65C スライド軸(回転角調整手段)
67 第1スライド部材
68 69 支持突部
70 71 回転支持孔
72 回転中心軸(回転支持部材)
74 回転部材(回転角調整手段)
75 突片
76 連結ピン(回転角調整手段)
78 連結部材(回転角調整手段)
79 第2スライド部材
80 フォロア支持部材
81 第1カムフォロア
84 フォロア支持部材
85 第2カムフォロア
87 支持部材(回転支持部材)
88 トーチ用ブラケット(回転支持部材)
89 溶接ワイヤ用ブラケット(回転支持部材)
90 トーチ支持部材
91 トーチ
92 電極
93 溶接ワイヤガイドチューブ
94 先端曲折部
95 溶接ワイヤ
96 アーム部材
97 リング部材
98 支持アーム
99 当接ピン

Claims (4)

  1. 断面非円形の管状部材の管端部を管板に穿設した対応する非円形形状の管孔に溶接するための管端自動シール溶接装置であって、
    上記管状部材の管内部に、該管状部材と同軸状態で挿入する芯出し部材と、
    駆動手段の動力により、上記芯出し部材の軸線回りに回転する回転体と、
    共に該回転体に相対移動可能に支持した、上記管端部と上記管孔を溶融する為のアークを発生させる電極を有するトーチ、及び溶接材である溶接ワイヤと、
    上記回転体の回転力を利用して、上記トーチ及び溶接ワイヤを上記管孔の周縁部形状と相似形の旋回軌跡で上記芯出し部材の周囲を旋回させる回転力伝達機構と、
    上記回転体の回転力を利用して、上記芯出し部材の軸線方向に見たときに上記電極が常に上記管孔の周縁部と該周縁部の法線方向に対向するように上記トーチの向きを調整する方向調整機構と、
    を備えることを特徴とする管端自動シール溶接装置。
  2. 請求項1記載の管端自動シール溶接装置において、
    上記回転力伝達機構が、
    上記トーチ及び溶接ワイヤを支持し、かつ上記回転体に上記芯出し部材の径方向にスライド可能として支持された第1スライド部材と、
    固定部材であるカム部材に形成した、上記管孔の周縁部形状と相似形の回転軌跡規定用カム溝と、
    上記第1スライド部材と一緒にスライドし、かつ上記回転軌跡規定用カム溝に係合する第1カムフォロアと、
    を具備する管端自動シール溶接装置。
  3. 請求項2記載の管端自動シール溶接装置において、
    上記方向調整機構が、
    上記トーチ及び溶接ワイヤを支持し、かつ第1スライド部材に上記芯出し部材と平行な軸回りに回転可能として支持された回転支持部材と、
    上記回転体に上記芯出し部材の径方向にスライド可能として支持した第2スライド部材と、
    上記カム部材に形成した方向調整用カム溝と、
    第2スライド部材と一緒にスライドし、かつ上記方向調整用カム溝に係合する第2カムフォロアと、
    上記第2スライド部材の上記回転体に対するスライド位置に応じて上記回転支持部材の上記第1スライド部材に対する回転角度を変化させる回転角調整手段と、
    を具備する管端自動シール溶接装置。
  4. 請求項2または3記載の管端自動シール溶接装置において、
    上記回転軌跡規定用カム溝が楕円形状である管端自動シール溶接装置。
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