JP4864792B2 - 無線通信端末の制御方法および無線通信端末 - Google Patents

無線通信端末の制御方法および無線通信端末 Download PDF

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Description

本発明は、TCP(Transmission Control Protocol)による通信を行う複数の無線通信システムが利用可能な無線通信端末の制御方法、および該制御方法を実施する無線通信端末に関するものである。
近年、TCP通信を行う無線通信システムとして、PDC(Personal Digital Cellular)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、cdma2000 1x(以下、適宜、1xと略称する)、cdma2000 1xEV-DO(以下、適宜、EVDOと略称する)、PHS(Personal Handy-phone System)、無線LAN(以下、適宜、WLANという)等の種々の無線通信システムが運用されており、さらに、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの高速無線通信の規格化も進められている。
このようなことから、最近では、複数の無線通信システムをシームレスに切り替えて、無線通信端末と通信相手であるサーバとの間で通信することが提案されている。この場合、無線通信システムの切り替え時に、TCP/IP(Internet Protocol)セッションを切断して、再確立するようにすると、電子メールの送信や受信、あるいはファイルのダウンロードやアップロード等を最初からやり直すことになる。
このため、異なる無線通信システムによるシームレスな無線通信を行う場合には、IPアドレスが同じであるという前提のもとで、無線通信端末と基地局(例えば、PDSNやIPルータ)との間では、TCP/IPセッションの再確立動作を行うが、基地局と通信相手のサーバとの間では、TCP/IPセッションを保持したまま通信を行うようにして、無線通信端末と通信相手のサーバとの間では、擬似的にTCP/IPセッションの再確立動作を行わないようにする必要がある。
ところで、TCP通信では、データの送信単位の最大値である最大セグメントサイズ(MSS:Max Segment Size)を適切な値に設定する必要がある。しかし、このMSSは、RFC793によると、無線通信端末と通信相手のサーバとの間で、TCP/IPセッションを確立する際に、TCP SYNパケットにより双方でMSSメッセージを送受信して決定されるもので、TCP/IPセッションが確立された後は、変更することができないようになっている。
図9および図10は、RFC793に従って、TCP/IPセッションを確立する工程を説明するための図で、図9は、端末(無線通信端末)からTCP/IPセッションの確立を要求する際のシーケンスを示しており、図10は、TCP/IPの状態遷移を示している。なお、図9には、送受信パケットに合わせて、TCP/IPの状態遷移も示している。
図9および図10に示すように、端末からTCP/IPセッションの確立を要求するアクティブオープンの場合には、TCP/IP状態を、端末側では、「CLOSED」状態から「SYN SENT」状態とし、サーバ側では、「LISTEN」状態として、端末からサーバに対して、MSSメッセージを含むTCP SYNパケットを送信する。サーバ側では、このTCP SYNパケットを受信して「LISTEN」状態から「SYN RCVD」状態に遷移し、端末に対してMSSメッセージおよび応答信号(ACK)を含むTCP SYN,ACKパケットを送信する。端末は、このサーバからのTCP SYN,ACKパケットを受信することで、「SYN SENT」状態から「ESTAB」状態に遷移して、TCP/IPセッションを確立し、その応答信号であるTCP ACKパケットをサーバに送信する。サーバは、この端末からのTCP ACKパケットを受信して、「SYN RCVD」状態から「ESTAB」状態に遷移して、TCP/IPセッションを確立する。なお、図10には、図9の送信パケットに対応する状態遷移を、同一参照符号を付して示している。
このため、現在行われているEVDOから1xへの切り替え(ハンドオフ)においては、RFC793に準拠した方法で、MSSをEVDOに対応する値に固定して、EVDOから1xへハンドオフするようにしている。
しかしながら、無線通信システムは、それぞれに異なった特徴を有しており、切り替え元の無線通信システムと切り替え先の無線通信システムとで、最大スループット(理論値)が異なる場合が多い。例えば、現在、異なる無線通信システム間のハンドオフが実施されているEVDOの最大スループットは、Rev(レビジョン).0では、下り回線が2.4Mbpsで、上り回線が153.6kbpsとなっており、Rev.Aでは、下り回線が3.1Mbpsで、上り回線が1.8Mbpsとなっている。これに対し、1xの最大スループットは、下り回線が153.6kbpsで、上り回線が76.8kbpsとなっている。
このため、MSSをEVDOに対応する値に固定して、EVDOから1xへハンドオフすると、1xの最大スループットがEVDOよりも低いため、パケットの再送が頻繁に行なわれるような電波状態の場合、通信速度が低下することが懸念される。
なお、MSSを変更する技術として、例えば、通信中にランドトリップタイム(RTT:Round Trip Time)を計測し、その計測値に基づいてMSSを動的に変更する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−72933号公報
しかし、TCP通信では、MSSは、上述したように、TCP/IPセッションを確立する際に、TCP SYNパケットにより双方でMSSメッセージを送受信して決定されるもので、TCP/IPセッションが確立された後に、端末側やサーバ側で個別にMSSを変更することはできない。このため、異なる無線通信システムによるシームレスな無線通信を行う場合には、上記の特許文献1に開示の技術を適用することはできない。
なお、パーソナルコンピュータ(PC)等においては、通常、サスペンドやレジュームの機能を有していることから、TCP/IPセッションが切断されて、再接続されても、データの送受信を最初からやり直すことなく、切断された時点から継続することが可能となっている。したがって、TCP/IPセッションの再確立時に、MSSを変更することが可能となっている。
しかし、PC等では、無線通信システム毎にMSSを一定にしており、異なる無線通信システム間でハンドオフを実施して、通信を継続することは考慮していない。しかも、この場合のサスペンドやレジュームの機能は、TCP/IPセッションの切断を前提とするため、上述したように異なる無線通信システムによるシームレスな無線通信を行う場合には、通信相手のサーバと基地局との間では、TCP/IPセッションが切断されることなく、保持されるため、適用することはできない。
したがって、かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、TCP通信を維持したまま異なる無線通信システムにハンドオフする際に、MSSを最適化でき、安定した通信を維持できる無線通信端末の制御方法および無線通信端末を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に係る発明は、複数の無線通信システムが利用可能な無線通信端末の制御方法であって、
通信相手のサーバとの間で最大セグメントサイズを決定してTCP通信を行っている無線通信システムを、該無線通信システムとは異なる無線通信システムへ前記TCP通信を維持したまま切り替えるに際し、
切り替え先の無線通信システムの情報に基づいて、前記サーバとの間で最大セグメントサイズを再設定する、
ことを特徴とするものである。
請求項に係る発明は、請求項に記載の無線通信端末の制御方法において、
前記切り替え先の無線通信システムの情報とは、当該無線通信システムの最大スループットである、ことを特徴とするものである。
請求項に係る発明は、請求項に記載の無線通信端末の制御方法において、
前記切り替え先の無線通信システムにより、前記サーバとの間でTCP SYNパケットを送受信して、前記最大セグメントサイズを再設定する、ことを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する請求項に係る発明は、複数の無線通信システムが利用可能な無線通信端末であって、
通信相手のサーバとの間で最大セグメントサイズを決定してTCP通信を行っている無線通信システムを、該無線通信システムとは異なる無線通信システムへ前記TCP通信を維持したまま切り替えるハンドオフ制御手段と、
切り替え先の無線通信システムの情報に基づいて、前記サーバとの間で最大セグメントサイズを再設定するTCP制御手段と、
を有することを特徴とするものである。

本発明によれば、異なる無線通信システムにハンドオフする際に、切り替え先の無線通信システムの情報に基づいて、通信相手のサーバとの間で最大セグメントサイズ(MSS)を再設定するので、MSSを切り替え先の無線通信システムに合った値に最適化することができ、安定した通信を維持することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における無線通信端末の使用態様を示す図である。本実施の形態は、無線通信端末11を、EVDO、1x、WLANおよびWiMAXの異なる無線通信システム間でハンドオフ可能として、EVDO用基地局12、1x用基地局13、WLAN用基地局14あるいはWiMAX用基地局15を介して、ネットワーク16に接続されている通信相手のサーバ17とシームレスな通信を可能としたものである。
ここで、EVDOの最大スループットは、上述したように、Rev.0の場合は、下り回線が2.4Mbps、上り回線が153.6kbps、Rev.Aの場合は、下り回線が3.1Mbps、上り回線が1.8Mbpsとなっており、1xの最大スループットは、下り回線が153.6kbps、上り回線が76.8kbpsとなっている。また、WLANの最大スループットは、IEEE802.11bの場合は、下り回線および上り回線ともに11Mbpsとなっており、IEEE802.11gの場合は、下り回線および上り回線ともに54Mbpsとなっている。さらに、WiMAXの最大スループットは、IEEE802.16eの場合は、下り回線および上り回線ともに21Mbpsとなっている。
図2は、EVDO通信におけるプロトコルスタックを示すものである。図2において、AT(Access Terminal)は、図1の無線通信端末11に対応し、AN(Access Network)は、図1のEVDO用基地局12に対応し、PCF(Packet Control Function)は、ANの上位の基地局に対応し、PDSN(Packet Data Serving Node)は、PCFの上位の基地局に対応している。このEVDOによる通信では、アプリケーション層で、ATとサーバ17との間のアプリケーションが定義され、トランスポート層で、ATとサーバ17との間のTCP/UDP(User Datagram Protocol)が定義され、ネットワーク層で、ATとPDSNとの間、PDSNとIPルータとの間、およびIPルータとサーバ17との間のIPが定義され、データリンク層で、ATとPDSNとの間のPPP(Point to Point Protocol)およびATとPCFとの間のRLP(Radio Link Protocol)が定義され、物理層で、ATとANとの間の1xEV−DOプロトコルが定義される。
図3は、WLAN通信におけるプロトコルスタックを示すものである。図3において、ATは、図1の無線通信端末11に対応し、AP(Access Point)は、図1のWLAN用基地局14に対応している。このWLANによる通信では、アプリケーション層で、ATとサーバ17との間のアプリケーションが定義され、トランスポート層で、ATとサーバ17との間のTCP/UDP(User Datagram Protocol)が定義され、ネットワーク層で、ATとIPルータとの間およびIPルータとサーバ17との間のIPが定義され、物理層で、ATとANとの間のWLANが定義される。
本実施の形態では、異なる無線通信システムによるシームレスな無線通信を可能とするため、通信相手のサーバ17と基地局(ここでは、例えば、PDSNやIPルータ)との間では、IPアドレスを同じとしてTCP/IPセッションを保持したままとし、無線通信端末11と各基地局との間では、ハンドオフ時にTCP/IPセッションを再確立するとともに、ハンドオフ先(切り替え先)の無線通信システムの情報に基づいて、MSSを再設定して通信を行う。
例えば、EVDOから1xにハンドオフする場合には、図2に符合Aで示す部分を1x用に変更し、EVDOからWLANあるいはWiMAXにハンドオフする場合には、図2に符号Bで示す部分を、WLANあるいはWiMAX用のプロトコルスタックに変更する。また、WLANから他の無線通信システムにハンドオフする場合には、図3に符号Cで示す部分を、ハンドオフ先(切り替え先)の無線通信システムに応じたプロトコルスタックに変更する。
図4は、図1に示した無線通信端末の要部の構成を示す機能ブロック図である。無線通信端末11は、EVDOおよび1x用のCDMA通信部20、WLAN通信部30、WiMAX通信部40、表示部50、入力部60、マイク70、スピーカ80、および全体を制御する制御部90を有している。
CDMA通信部20は、符号化部21、RF送信部22、デュープレクサ23、プライマリアンテナ24、プライマリRF受信部25、プライマリ復号部26、セカンダリアンテナ27、セカンダリRF受信部28およびセカンダリ復号部29を有している。このCDMA通信部20によりEVDO通信を行う場合には、送信においては、送信データを符号化部21で符号化して、RF送信部22およびデュープレクサ23を経てプライマリアンテナ24から送信し、受信においては、プライマリアンテナ24での受信信号を、デュープレクサ23およびプライマリRF受信部25を経てプライマリ復号部26に供給するとともに、セカンダリアンテナ27での受信信号を、セカンダリRF受信部28を経てプライマリ復号部26に供給して、ダイバシティ方式により復号する。また、このEVDO通信においては、セカンダリアンテナ27での受信信号を、セカンダリRF受信部28を経てセカンダリ復号部29に供給して、常時あるいは定期的に1xにおける基地局からの報知情報(ページング)を受信して、音声着信を監視するように制御する。
一方、CDMA通信部20により1x通信を行う場合には、送信データを符号化部21で符号化して、RF送信部22およびデュープレクサ23を経てプライマリアンテナ24から送信し、受信においては、プライマリアンテナ24での受信信号を、デュープレクサ23およびプライマリRF受信部25を経てプライマリ復号部26に供給して復号する。
WLAN通信部30は、符号化部31、WLAN送信部32、デュープレクサ33、WLAN用アンテナ34、WLAN受信部35および復号部36を有しており、送信においては、送信データを符号化部31で符号化して、WLAN送信部32およびデュープレクサ33を経てWLAN用アンテナ34から送信し、受信においては、WLAN用アンテナ34での受信信号をデュープレクサ33およびWLAN受信部35を経て復号部36に供給して復号する。
同様に、WiMAX通信部40は、符号化部41、WiMAX送信部42、デュープレクサ43、WiMAX用アンテナ44、WiMAX受信部45および復号部46を有しており、送信においては、送信データを符号化部41で符号化して、WiMAX送信部42およびデュープレクサ43を経てWiMAX用アンテナ44から送信し、受信においては、WiMAX用アンテナ44での受信信号をデュープレクサ43およびWiMAX受信部45を経て復号部46に供給して復号する。
なお、表示部50は、入力部60からの入力情報や受信データ等の表示に用いられ、入力部60は、端末の操作や所要の情報の入力等に用いられ、マイク70およびスピーカ80は、例えば音声通信における音声入力および音声出力に用いられる。
制御部90は、端末の各部を制御し、通信に関わる処理を実行するもので、各種処理に関わるプログラムやパラメータ等を保持するメモリ91と、ハンドオフ制御手段92と、TCP制御手段93とを有している。本実施の形態では、メモリ91に、利用可能な無線通信システム毎の情報を格納するシステム情報テーブル95と、スループットに対応するMSSを格納するMSS管理テーブル96とを設ける。
ここで、システム情報テーブル95に格納する無線通信システム毎の情報としては、メールの送信や受信、データのアップロードまたはダウンロード等の通信アプリケーション種別に応じた回線、すなわちTCP通信を行っている主たる回線(上り回線または下り回線)の最大スループット(理論値)を、デフォルト値として格納する。例えば、無線通信システムがEVDO Rev.Aで、通信種別がメール送信の場合には、主たる回線となる上り回線の最大送信スループット(理論値)である1.8Mbpsを格納する。
なお、通信中の無線通信システムについては、最大スループットのデフォルト値に代えて、実際のスループットの平均値を登録する。この平均スループットは、制御部90において、通信中のスループットを随時測定して、それまでの測定値から算出して登録する。これにより、通信中の無線通信システムについては、その主たる回線における平均スループットを学習して、システム情報テーブル95に更新登録する。なお、平均スループットは、例えば、当該通信が終了したら、対応する最大スループットのデフォルト値に置き換える。
本実施の形態では、ハンドオフ制御手段92により、通信相手のサーバ17との間でMSSを決定してTCP通信を行っている無線通信システムを、通信状態に応じて該無線通信システムとは異なる無線通信システムへTCP通信を維持したまま切り替えるように制御し、その際に、TCP制御手段93により、メモリ91のシステム情報テーブル95およびMSS管理テーブル96に格納されている情報に基づいて、通信相手のサーバ17との間でMSSを再設定するように制御する。
このため、図5にシーケンス図を、図6にTCP/IPの状態遷移図をそれぞれ示すように、例えば、EVDOによる通信中に、WLANへのハンドオフが生じた場合には、端末(無線通信端末)11からサーバ17に対して、切り替え先であるWLANの上り回線のMSSメッセージを含むTCP SYNパケットを送信する。これにより、端末11側のTCP/IP状態を「ESTAB」状態から「SYN SENT」状態に遷移させるととともに、この端末11からのTCP SYNパケットをサーバ17が受信することにより、サーバ17側のTCP/IP状態を「ESTAB」状態から「SYN RCVD」状態に遷移させて、サーバ17から端末11に対して、応答信号(ACK)および切り替え先であるWLANの下り回線のMSSメッセージを含むTCP SYN,ACKパケットを送信させる。
その後、端末11は、サーバ17からのTCP SYN,ACKパケットを受信して、その応答信号であるTCP ACKパケットをサーバ17に送信する。これにより、端末11側のTCP/IP状態を「SYN SENT」状態から「ESTAB」状態に遷移させるととともに、この端末11からのTCP ACKパケットをサーバ17が受信することにより、サーバ17側のTCP/IP状態を「SYN RCVD」状態から「ESTAB」状態に遷移させて、WLANによる通信を開始する。
すなわち、本実施の形態では、通信中にハンドオフが生じた場合には、図5において、符号Iで示す部分のシーケンスを追加することにより、MSSを変更して、ハンドオフ先の無線通信システムによる通信を再開する。なお、図5には、送受信パケットに合わせて、TCP/IPの状態遷移も示しており、図6には、図5の送信パケットに対応する状態遷移を、同一参照符号を付して示している。また、図5は、EVDO通信によるMSSが、上り回線および下り回線ともに、1460{(Next Sequence)-(Sequence)}で、WLAN通信によるMSSが、上り回線が7460、下り回線が1960の場合を示している。
以下、図7および図8に示すフローチャートを参照して、本実施の形態に係る無線通信端末11によるハンドオフ時の動作について、更に詳細に説明する。
図7は、ハンドオフ時の全体の動作を示すもので、先ず、ハンドオフ制御手段92により、通信相手のサーバ17との間でMSSを決定してTCP通信を行っている無線通信システムを、TCP通信を維持したまま切り替え先(ハンドオフ先)の無線通信システムに切り替えるように、物理層のハンドオフ処理を実行する(ステップS1)。次に、TCP制御手段93により、現在の通信アプリケーション種別であるTCP通信の主たる回線(上り/下り)を取得して(ステップS2)、その主たる回線に対応するハンドオフ先の無線通信システムにおけるスループットを、システム情報テーブル95から取得し(ステップS3)、その取得したスループットと、MSS管理テーブル96の登録情報とに基づいて、MSSの変更処理を実行する(ステップS4)。
ここで、システム情報テーブル95から取得されるスループットは、当該通信(例えば、ダウンロード)が、ハンドオフ先の無線通信システムに対して初めて実行される場合には、ハンドオフ先の無線通信システムにおける対応する主たる回線のデフォルト値である最大スループット(理論値)となる。これに対し、ハンドオフ先が、当該通信が既に実行された無線通信システムに戻る場合には、当該無線通信システムによる通信中に測定されて登録された平均スループットとなる。
図8は、図7のステップS4におけるMSS変更処理の詳細を示すフローチャートである。先ず、メモリ91のシステム情報テーブル95から取得したスループットに基づいて、MSS管理テーブル96から対応するMSSを取得する(ステップS11)。
ここで、MSS管理テーブル96から取得するスループットに対応するMSSは、例えば、システム情報テーブル95から取得したスループットが、EVDO Rev.Aの上り回線の最大送信スループット(理論値)である1.8Mbpsの場合には、例えば1460を取得する。これに対し、システム情報テーブル95から取得したスループットが、実際の平均スループットである900kbpsの場合には、MSSとして、例えば、スループットが1.8Mbpsの場合の1/2である730を取得する。
その後、通信相手のサーバ17に対して、図5に示したように、TCP SYNパケットを送信して(ステップS12)、その応答信号であるTCP SYN,ACKパケットが、所定時間(タイムアウト)内に受信できたか否かを判定する(ステップS13)。
ここで、所定時間内に、サーバ17からTCP SYN,ACKパケットを受信できたら、その応答信号であるTCP ACKパケットを送信し(ステップS14)、その後、サーバ17から受信したMSSメッセージおよびステップS11においてMSS管理テーブル96から取得したMSSに基づいて、MSSを変更して、切り替え先の無線通信システムによる通信を再開する(ステップS15)。
これに対し、所定時間内に、サーバ17からTCP SYN,ACKパケットを受信できなかった場合には、MSS変更処理を取り消して(ステップS16)、処理を終了する。したがって、この場合には、ハンドオフ先の無線通信システムでは、切り替え元(ハンドオフ元)の無線通信システムで使用されていたMSSを、そのまま用いて、通信を再開することになる。
以上のように、本実施の形態の無線通信端末11によれば、TCP通信を維持したまま異なる無線通信システムにハンドオフする際に、通信相手のサーバ17に対してTCP SYNパケットを送信して、端末11側のTCP/IP状態を「ESTAB」状態から「SYN SENT」状態に遷移させ、この端末11からのTCP SYNパケットをサーバ17が受信することにより、サーバ17側のTCP/IP状態を「ESTAB」状態から「SYN RCVD」状態に遷移させるようにして、切り替え先の無線通信システムのスループットに基づいて、サーバ17との間でMSSを再設定するようにしたので、MSSを最適化でき、安定した通信を維持することができる。しかも、通信中の無線通信システムについては、その主たる回線における平均スループットを学習するようにしたので、当該通信が既に実行された無線通信システムに戻る場合には、当該無線通信システムの通信環境に応じたMSSを再設定することができる。したがって、より安定した通信を維持することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、通信中の無線通信システムにおける平均スループットの算出処理を省略し、常にデフォルト値の最大スループットに対応するMSSを設定するようにすることもできる。
本発明の一実施の形態における無線通信端末の使用態様を示す図である。 EVDO通信におけるプロトコルスタックを示す図である。 WLAN通信におけるプロトコルスタックを示す図である。 図1に示した無線通信端末の要部の構成を示す機能ブロック図である。 図4に示す無線通信端末の動作を説明するシーケンス図である。 図4に示す無線通信端末の動作を説明するTCP/IPの状態遷移図である。 図4に示す無線通信端末のハンドオフ時の動作を説明するためのフローチャートである。 図7のMSS変更処理の詳細を示すフローチャートである。 従来の無線通信端末の動作を説明するシーケンス図である。 従来の無線通信端末の動作を説明するTCP/IPの状態遷移図である。
符号の説明
11 無線通信端末
12 EVDO用基地局
13 1x用基地局
14 WLAN用基地局
15 WiMAX用基地局
16 ネットワーク
17 サーバ
20 CDMA通信部
30 WLAN通信部
40 WiMAX通信部
50 表示部
60 入力部
70 マイク
80 スピーカ
90 制御部
91 メモリ
92 ハンドオフ制御手段
93 TCP制御手段
95 システム情報テーブル
96 MSS管理テーブル

Claims (4)

  1. 複数の無線通信システムが利用可能な無線通信端末の制御方法であって、
    通信相手のサーバとの間で最大セグメントサイズを決定してTCP通信を行っている無線通信システムを、該無線通信システムとは異なる無線通信システムへ前記TCP通信を維持したまま切り替えるに際し、
    切り替え先の無線通信システムの情報に基づいて、前記サーバとの間で最大セグメントサイズを再設定する、
    ことを特徴とする無線通信端末の制御方法。
  2. 前記切り替え先の無線通信システムの情報とは、当該無線通信システムの最大スループットである、ことを特徴とする請求項に記載の無線通信端末の制御方法。
  3. 前記切り替え先の無線通信システムにより、前記サーバとの間でTCP SYNパケットを送受信して、前記最大セグメントサイズを再設定する、ことを特徴とする請求項に記載の無線通信端末の制御方法。
  4. 複数の無線通信システムが利用可能な無線通信端末であって、
    通信相手のサーバとの間で最大セグメントサイズを決定してTCP通信を行っている無線通信システムを、該無線通信システムとは異なる無線通信システムへ前記TCP通信を維持したまま切り替えるハンドオフ制御手段と、
    切り替え先の無線通信システムの情報に基づいて、前記サーバとの間で最大セグメントサイズを再設定するTCP制御手段と、
    を有することを特徴とする無線通信端末。
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