JP4864580B2 - 地盤内モニタリング方法並びに装置 - Google Patents

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本発明は、地盤内モニタリング方法並びに装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、ボーリング孔を利用して行う地盤内の温度や地盤変形等の計測に用いて好適な地盤内モニタリング方法並びに装置に関する。
地すべりが想定される斜面並びに地盤内に設置される廃棄物処分場やエネルギー貯蔵施設等の地盤内空洞においては、長期間にわたりその安定性を評価・保障するために地盤内の温度や水圧等の環境変化並びに地盤変形を長期的にモニタリングする場合がある。これらのモニタリングは、通常、ボーリング孔を利用して行われる。
ボーリング孔を利用して地盤内環境や地盤変形をモニタリングする場合、ボーリング孔内に例えば温度計やひずみ計等の計測器を設置した後にボーリング孔をモルタル等で埋め戻して即ち計測器を埋設して計測を行うため、一度設置すると計測器を回収することはほとんど不可能となる。したがって、計測器を交換することができないので、計測器が故障すると所定のデータを入手することができなくなるという問題がある。また、時間の経過に伴って計測器の劣化が想定されるために計測結果の信頼性が低下し、計測値の変動が真に地盤内環境の変化によるものか又は計測器の異常によるものかの判断ができないために結果的にデータを利用することができないという問題がある。モニタリングが長期にわたる場合にこの計測器の故障並びに計測器の劣化に伴う計測結果信頼性の低下の問題は特に顕著になる。
そこで、ボーリング孔を埋め戻さない即ち計測器を埋設しないで計測器の回収や再設置を可能とする地盤内モニタリング装置として孔内自走装置がある(特許文献1)。この孔内自走装置101は、図4に示すように、第一ブロック102及び第二ブロック103と、それらを連結する伸縮駆動部104と、第一ブロック102及び第二ブロック103の外周面に斜め外向きに突出するように設けられた複数の板ばね状の脚片部105とを備える。そして、計測時には板ばね状の脚片部105の先端がボーリング孔107の孔壁107aを押さえることによって孔内自走装置101がボーリング孔107内で固定され、板ばね状の脚片部105を狭窄させた場合には脚片部105の先端が孔壁面107aから離れて支持力を失うので第一ブロック102の上端部に接続されたケーブル106を利用して孔内自走装置101が地表に引き上げられて回収される。
特開平5−133181号
しかしながら、特許文献1の孔内自走装置101を用いた地盤内環境のモニタリングでは、ボーリング孔107内は空洞になっており、ボーリング孔107周辺の地盤からボーリング孔107内に地下水が流入したり、ボーリング孔107上方の開口部から雨水が流入したりする。ここで、図3(A)に示すように計測器111を設置した後にボーリング孔107をモルタル等で埋め戻してボーリング孔107内に水が溜まることがないようにした場合には、例えば地盤108中の熱源109による地盤内温度分布はボーリング孔107によって乱されることはないが、図3(B)に示すようにボーリング孔107を埋め戻さないでボーリング孔107内に水が溜まった場合には、ボーリング孔107内に溜まった水の対流現象110が起こって熱源109による地盤内温度分布に大きな影響を与える。このように、ボーリング孔107を埋め戻さないで空洞にしておくことによってボーリング孔107内に溜まった水の対流現象110が地盤108内の環境を乱すこととなり、地盤本来の状態のデータを収集することができないという問題がある。なお、図3中の破線は等温度線を表し、数字(℃)は各等温度線に対応する温度を表す。
そこで、本発明は、ボーリング孔内に設置した計測器の回収並びに再設置が可能であると共にボーリング孔内への水の流入やボーリング孔内の水の貯留を防いで地盤内の環境を乱すことなく計測を行うことが可能な地盤内モニタリング方法並びに装置を提供することを目的とする。また、本発明は、一本のボーリング孔と一体の装置とで温度や水圧等の地盤内環境と地盤変形とを同時に計測することが可能な地盤内モニタリング方法並びに装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載の地盤内モニタリング方法は、地盤に設けたボーリング孔の内部に計測器を設置して地盤内の温度等の計測を行う地盤内モニタリング方法において、ボーリング孔内全体にパッカーを挿入してボーリング孔内全体に亘ってパッカーを密着させると共にボーリング孔の内周面とパッカーの外周面との間に計測器を着脱自在に取り付けボーリング孔への地下水の流入防止が可能な圧力をかけてパッカーを膨らませることによりボーリング孔の内面に計測器及びパッカーを密着させた状態で計測を行うようにしている。
また、請求項3記載の地盤内モニタリング装置は、膨らませられてボーリング孔内全体に亘って内面に密着させられるパッカーと、パッカーの外周面に着脱自在に取り付けられた計測器と、ボーリング孔への地下水の流入防止が可能な圧力をかけてパッカーを膨らませるパッカー膨張手段とを有するようにしている。
したがって、この地盤内モニタリング方法並びに装置によると、ボーリング孔を埋め戻さないで計測を行うので、ボーリング孔内に設置した計測器の回収並びに再設置を行うことができる。さらに、ボーリング孔内でパッカーを膨らませた状態で地盤内環境の計測を行うようにしているので、ボーリング孔内への地下水や雨水の流入並びにボーリング孔内の水の貯留が防止される。また、請求項3記載の地盤内モニタリング装置によると、計測器をパッカーの外周面に取り付けるようにしているので、パッカーの設置と計測器の配置とを同時に行うことができる。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の地盤内モニタリング方法において、パッカーの外周面又は内周面にターゲットを取り付け、ターゲットの位置をパッカーの中空部に配置したターゲット観測手段とターゲット観測手段の変位量を計測する変位計とで計測して地盤の変形を計測するようにしている。
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の地盤内モニタリング装置において、パッカーの外周面又は内周面に取り付けられたターゲットと、パッカーの中空部に設けられたターゲット観測手段と、ターゲット観測手段の変位量を計測する変位計とを有するようにしている。
したがって、この場合には、パッカー周面に取り付けられたターゲットを観測する手段を有すると共にこのターゲット観測手段の変位量を計測するようにしているので、例えば温度や水圧等の地盤内環境に加えて地盤変形も同時に計測される。
請求項1並びに3記載の地盤内モニタリング方法並びに装置によれば、ボーリング孔内に設置した計測器の回収並びに再設置が可能であるので、計測器の故障や計測器の劣化に伴う計測結果信頼性の低下によってデータを利用することができなくなるという問題を回避することができる。さらに、ボーリング孔内への地下水や雨水の流入並びにボーリング孔内の水の貯留が防止されるので、ボーリング孔内の水の対流現象によって地盤内環境を乱すことがなく、地盤内環境を元の状態のまま計測することが可能であり、地盤内環境の計測精度の向上を図ることができる。すなわち、本発明によれば、ボーリング孔内に設置した計測器の回収並びに再設置を可能にすることと、ボーリング孔内の水の対流現象を防止して地盤内環境の元の状態を保つことの両方を同時に達成することができる。また、請求項3記載の地盤内モニタリング装置によれば、パッカーの設置と計測器の配置とを同時に行うことができるので、地盤内モニタリングのための準備作業並びにパッカーや計測器の修理及び再設置作業の効率化を図ることができる。
また、請求項2並びに4記載の地盤内モニタリング方法並びに装置によれば、地盤内環境に加えて地盤変形も同時に計測されるので、一本のボーリング孔と一体の装置とによって同時に多様なデータを計測することが可能であり、ボーリング孔の掘削並びに種々の計測にかかる手間とコストとを大幅に低減することができる。
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
図1に、本発明の地盤内モニタリング装置の実施形態の一例を示す。
この地盤内モニタリング装置10は、膨らませられてボーリング孔9内面に密着させられるパッカー1と、パッカー1の外周面に取り付けられた計測器2,3と、パッカー1を膨らませるパッカー膨張手段とで構成されている。
パッカー1は、ボーリング孔を利用する地盤調査において一般的に用いられるパッカーを形成する材料を用いて形成される。具体的には例えば、シリコンゴム製のパッカーが用いられる。パッカー1の大きさは、地盤調査の目的や内容等に基づいて決定されるボーリング孔9の直径及び深さに合わせて設定され、パッカー1を膨らませた際にボーリング孔9の直径及び深さよりも大きくなることが可能な大きさであれば良い。
パッカー1は、パッカー膨張手段(図示省略)によって、パッカー1の外面がボーリング孔9の内面と密着するまでボーリング孔9内で膨らませられる。そして、パッカー1が膨らませられる際には、ボーリング孔9への地下水の流入防止が可能な程度の圧力がかけられる。なお、図1において、わかり易くするためにパッカー1の外面とボーリング孔9の内面との間に隙間があるが、パッカー1の外面とボーリング孔9の内面とは実際には密着している。
パッカー膨張手段としては、例えば、板ばねや送気ポンプが用いられる。具体的には、環状に丸められて真っ直ぐな状態に戻ろうとする反発力を有する板ばねをパッカー中空部1aの複数の深さにボーリング孔9軸方向直角に配置してこの板ばねの反発力を利用してパッカー1を膨らませてボーリング孔9の内面に密着させたり、送気ポンプを用いてパッカー中空部1aに空気を充填させてパッカー1を膨らませてボーリング孔9の内面に密着させたりすることが考えられる。なお、本実施形態では、送気ポンプを用いてパッカー中空部1aに空気を充填させてパッカー1を膨らませる場合を例に挙げて説明する。
このように、板ばねを用いてパッカー1を膨らませたり、空気を充填させてパッカー1を膨らませたりすることによって、ボーリング孔9内への水の流入並びにボーリング孔9内の水の貯留が防止されると共にパッカー中空部1aの空気が断熱効果を発揮するので地盤8の熱伝導を乱すことがない。さらに、ボーリング孔9内への水の流入並びにボーリング孔9内の水の貯留が防止されるのでボーリング孔9周辺の地下水の流動を乱すこともない。これにより、地盤内環境を元の状態のまま且つ正確に計測することができる。なお、パッカー1を膨らませるためにパッカー中空部1aに水を充填すると計測中にパッカー中空部1a内で水の対流現象が起こって正確な計測ができなくなるので、パッカー1を膨らませるために水を用いることは適当でない。
パッカー1は、ボーリング孔9内に設置した状態での上端部に着脱可能なパッカーキャップ1bを有する。そして、本実施形態のように、送気ポンプを用いてパッカー中空部1aに空気を充填させてパッカー1を膨らませる場合には、パッカーキャップ1bには、パッカー中空部1aへの空気の注入が可能であると共に空気注入後は空気が漏れ出ないように閉じることが可能なバルブを有する空気注入口1eが設けられる。
一方、パッカー中空部1aに配置した板ばねの反発力によってパッカー1が膨らませられる場合には、パッカーキャップ1bが外された状態でパッカー1がボーリング孔9内に設置され、パッカーキャップ1bが外されたパッカー1の開口部から板ばねが挿入されて所定の位置に配置され、板バネの反発力によってパッカー1が膨らませられてからパッカーキャップ1bが閉められる。
計測器2,3は、パッカー1の外周面に、修理や交換等が可能なように着脱自在に取り付けられる。計測器2,3としては防水加工が施されたものが用いられる。なお、計測器2,3の種類や個数は地盤調査の目的や内容に合わせて適宜選択される。
計測器2,3の種類としては具体的には例えば、熱電対、温度計、湿度計、比抵抗計測器、ひずみ計、応力計、水圧計、pHや電気伝導度を計測する水質計測器等が挙げられる。なお、計測器2として複数種類の計測器が取り付けられるようにしても良い。本実施形態では、計測器2として三種類の計測器2a,2b及び2cが取り付けられている。さらに、一つのパッカーに複数チャンネルの計測器が取り付けられるようにしても良い。本実施形態では、深さが異なる二つのチャンネルが設定され、チャンネル1として計測器2が取り付けられ、チャンネル2として計測器3が取り付けられている。
計測器2,3の出力信号を伝達するための信号線4はパッカー中空部1aに引き込まれ、パッカーキャップ1bを貫通してパッカー1外部に設置された記録装置等(図示省略)と接続される。パッカー1の信号線4貫通箇所並びにパッカーキャップ1bの信号線4通過箇所は、パッカー中空部1aに地下水が流入したり又はパッカー中空部1aに充填された空気が外に漏れたりしないようにシーリングが施される。
本実施形態では、地盤内モニタリング装置10は、地盤変形計測用にパッカー1の外周面に取り付けられたターゲット5と、パッカー中空部1aに配置されてターゲット5を観測するターゲット観測手段6と、ターゲット観測手段6の変位量を計測する変位計7とを有する。なお、ターゲット5の個数は、ボーリング孔9の深さや必要とされるデータの精度等に合わせて適宜選択される。
ターゲット観測手段6は、上下方向に移動可能な吊り下げ棒11によってパッカー中空部1aに吊り下げられる。そして、例えばマグネスケール等の変位計7によって吊り下げ棒11の変位量が計測され、この吊り下げ棒11の変位量としてターゲット観測手段6のボーリング孔9軸方向の変位量が計測される。なお、変位量を高精度に計測するため、吊り下げ棒11は、例えばインバー材等の温度変化によって収縮しない材料により形成されることが望ましい。また、ターゲット観測手段6の出力信号を記録装置等(図示省略)に伝達するための信号線が吊り下げ棒11内若しくは吊り下げ棒11に沿って設けられる。
ターゲット5並びにターゲット観測手段6としては、ターゲット観測手段6がターゲット5の存在を認識することができる機器の組み合わせが用いられる。具体的には例えば、ターゲット5として磁石が用いられると共にターゲット観測手段6として磁力センサーが用いられる。この場合には、吊り下げ棒11によってパッカー中空部1aに吊り下げられた磁力センサー6をボーリング孔9軸方向に移動させながらターゲットである磁石5の磁力を磁力センサー6により観測すると共に、吊り下げ棒11の変位量即ちターゲット観測手段6の変位量を変位計7により計測する。そして、これにより観測される磁力センサー6の出力値(即ち観測される磁力の大きさ)のピーク点とピーク点との間の距離の変化量が地盤8のボーリング孔9軸方向のひずみ量の変化となる。
また、磁力センサー6の出力値の大きさと磁力センサー6の中心点から磁石5の中心点までの距離との関係を予め作成しておく。そして、実際に観測される磁力センサー6の出力値のピーク点における出力値の大きさから磁石5までの距離を換算し、この距離の変化量が地盤8のボーリング孔9軸断面方向のひずみ量となる。
上述した地盤内モニタリング装置10の動作を以下に説明する。
外周面に計測器2,3並びにターゲット5が取り付けられたパッカー1を萎ませた状態でボーリング孔9の中に入れる。なお、予め、パッカーキャップ1bを貫通させた吊り下げ棒11のパッカー中空部1a側先端にターゲット観測手段6を固定してパッカー中空部1aに入れ、パッカーキャップ1bをパッカー1に嵌めておく。
空気注入口1eから送気ポンプ等を用いてパッカー中空部1aに空気を注入しパッカー1を膨らませる。パッカー1の外面とボーリング孔9の内面とが密着したことを確認した後空気の注入を止め、空気注入口1eのバルブを閉じる。
計測器2,3からの出力信号を信号線4を介して記録装置等(図示省略)に記録する。
さらに、ターゲット5及びターゲット観測手段6、並びに吊り下げ棒11の移動の制御及び変位計7により、ターゲット5相互のボーリング孔9軸方向の距離、並びにボーリング孔9軸断面方向のパッカー1の内周面までの距離を計測する。
劣化等によってパッカー1からの空気漏れが確認された場合、又は計測器2,3が故障した場合や劣化によって計測器2,3の計測誤差増大が懸念される場合には、パッカーキャップ1bの空気注入口1eのバルブを開けてパッカー中空部1aの空気を排出し、パッカー1を収縮させて地盤内モニタリング装置10をボーリング孔9から取り出す。そして、パッカー1の補修や交換、又は計測器2,3の修理、調整若しくは交換等を行う。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では、ターゲット並びにターゲット観測手段として磁石5並びに磁力センサー6が用いられているが、これに限られず、ターゲットとして例えば鉄やステンレス等の磁性体5が用いられると共にターゲット観測手段として渦電流式非接触型変位計6が用いられても良い。
また、本実施形態では、ターゲット5はパッカー1外周面に取り付けられるようにしているが、これに限られず、パッカー1内周面に取り付けられるようにしても良い。なお、弾性材料により形成されたパッカー1が用いられると共にパッカー1内周面にターゲット5が取り付けられる場合には、パッカー1自体の変形量分を考慮して地盤8の変形量を算出する必要がある。
また、ボーリング孔9軸断面方向の地盤8の変形量を計測するために、レーザー変位計が用いられるようにしても良い。この場合、レーザー変位計としては、レーザーを用いて対象物までの距離を測定する一般的なレーザー変位計が用いられる。そして、レーザー変位計は、吊り下げ棒11によってパッカー中空部1aに吊り下げられると共に吊り下げ棒11の軸心を中心として回転しながらパッカー1の内周面までの距離を計測する。なお、この場合、ターゲット5は用いられない。
また、本実施形態では、地盤内モニタリング装置10は、地盤内環境をモニタリングするための計測器2,3、並びに地盤変形をモニタリングするためのターゲット5、ターゲット観測手段6及び変位計7を備えるようにしているが、地盤調査の目的や内容等に合わせて計測器2,3のみを備えるようにしても良いし、ターゲット5、ターゲット観測手段6及び変位計7のみを備えるようにしても良い。
また、図2に示すように、パッカー中空部1aにアクリルパイプ12を設けるようにしても良い。そして、パッカー1の下端部とアクリルパイプ12の下端部、並びにパッカー1の上端部とアクリルパイプ12の上端部とを接着する。この場合には、アクリルパイプ12外周面とパッカー1内周面との間の空間に空気を充填させてパッカー1の外周面がボーリング孔9の内周面と密着するまでパッカー1が膨らませられる。
また、図2に示すように、ターゲット観測手段6の移動をガイドするためのガイド管13を設けるようにしても良い。図2に示す実施形態では、アクリルパイプ底部12aとガイド管地上部13aとに固定された二本のガイド管13が設けられている。そして、ターゲット観測手段6の両側部がガイド管13によりスライド可能に支持され、位置観測装置6はガイド管13に沿ってボーリング孔9軸方向に移動する。ガイド管13を設けることにより、ターゲット観測手段6の移動の際のぶれが防止され、地盤8の変位の計測精度を向上させることができる。さらに、図2に示す実施形態のようにガイド管13を設ける場合には、ターゲット観測手段6と変位計7とを合わせて設けるようにしても良い。この場合には、ガイド管13に沿って移動するターゲット観測手段6の変位量がターゲット観測手段6と合わせて設けられた変位計7によって計測される。
本発明の地盤内モニタリング装置の実施形態の一例の概略構造を示す断面図である。 本発明の地盤内モニタリング装置の他の実施形態の一例の概略構造を示す断面図である。 ボーリング孔内の水の対流現象の影響を説明する図である。(A)はボーリング孔を埋め戻した場合の地盤内温度分布を示す図である。(B)はボーリング孔を埋め戻さない場合の地盤内温度分布を示す図である。 従来の地盤内モニタリング装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
1 パッカー
1a パッカー中空部
2,3 計測器
5 ターゲット
6 ターゲット観測手段
7 変位計
9 ボーリング孔
10 地盤内モニタリング装置

Claims (4)

  1. 地盤に設けたボーリング孔の内部に計測器を設置して地盤内の温度等の計測を行う地盤内モニタリング方法において、ボーリング孔内全体にパッカーを挿入して前記ボーリング孔内全体に亘って前記パッカーを密着させると共に前記ボーリング孔の内周面と前記パッカーの外周面との間に計測器を着脱自在に取り付け前記ボーリング孔への地下水の流入防止が可能な圧力をかけて前記パッカーを膨らませることにより前記ボーリング孔の内面に前記計測器及び前記パッカーを密着させた状態で計測を行うことを特徴とする地盤内モニタリング方法。
  2. 前記パッカーの外周面又は内周面にターゲットを取り付け、該ターゲットの位置を前記パッカーの中空部に配置したターゲット観測手段と該ターゲット観測手段の変位量を計測する変位計とで計測して地盤の変形を計測することを特徴とする請求項1記載の地盤内モニタリング方法。
  3. 膨らませられてボーリング孔内全体に亘って内面に密着させられるパッカーと、前記パッカーの外周面に着脱自在に取り付けられた計測器と、前記ボーリング孔への地下水の流入防止が可能な圧力をかけて前記パッカーを膨らませるパッカー膨張手段とを有することを特徴とする地盤内モニタリング装置。
  4. 前記パッカーの外周面又は内周面に取り付けられたターゲットと、前記パッカーの中空部に設けられたターゲット観測手段と、前記ターゲット観測手段の変位量を計測する変位計とを有することを特徴とする請求項3記載の地盤内モニタリング装置。
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