JP4864206B2 - インテグリンアンタゴニストとしての置換された二環式ヘテロアリール化合物 - Google Patents

インテグリンアンタゴニストとしての置換された二環式ヘテロアリール化合物 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は置換された二環式化合物、それらの製造、該化合物を含有する医薬組成物および細胞接着の阻止により調節され得る疾患状態の治療におけるそれらの医薬使用に関する。
【0002】
細胞接着は、細胞が互いに会合し、特異標的に移動しまたは細胞外マトリックス内に局在的に集中するプロセスである。細胞−細胞および細胞−細胞外マトリックスの各相互作用の多くは、タンパク質リガンド(例えばフィブロネクチン、VCAM−1およびビトロネクチン)およびそれらのインテグリン受容体[例えばα5βl(VLA−5)、α4βl(VLA−4)およびαVβ3]により仲介される。最近の研究では、これらの相互作用が多くの生理学的状態(例えば胚発育および創傷治癒)および病的状態(例えば腫瘍細胞の侵入および転移、炎症、アテローム性動脈硬化症および自己免疫疾患)において重要な役割を果たすことが分かっている。
【0003】
多種のタンパク質はインテグリン受容体のリガンドとして役に立つ。一般に、インテグリンにより認識されるタンパク質は、三つのクラスすなわち細胞外マトリックスタンパク質、血漿タンパク質および細胞表面タンパク質のうちの一つに分類される。細胞外マトリックスタンパク質例えばコラーゲン、フィブロネクチン、フィブリノーゲン、ラミニン、トロンボスポンジンおよびビトロネクチンは、多くのインテグリンに結合する。接着性タンパク質の多くはまた、血漿中に循環し、活性化された血液細胞に結合する。インテグリンのリガンドである血漿中のさらに別の成分には、フィブリノーゲンおよび因子Xがある。細胞結合成分C3biおよび数種の膜貫通型タンパク質例えばIg−様細胞接着分子(ICAM−1、2、3)および血管細胞接着分子(VCAM−1)(これらはIgスパーファミリーのメンバーである)もまた、いくつかのインテグリンのための細胞表面リガンドとして役に立つ。
【0004】
インテグリン類はαおよびβと呼ばれる2種のサブユニットからなるヘテロニ量体の細胞表面受容体である。少なくとも15個の相異なるαサブユニット(αl〜α9、α−L、α−M、α−X、α−IIb、α−Vおよびα−E)並びに少なくとも7個の相異なるβ(βl〜β7)サブユニットが存在する。インテグリンファミリーはβサブユニットをベースとするクラスに細分され、それらは1つまたはそれ以上のα−サブユニットと会合することが可能である。最も広範に分布されているインテグリンは、超遅速抗原(VLA)としても知られているβ1クラスに属する。第二クラスのインテグリンは白血球特異性受容体であって、β2タンパク質と複合した3種のα−サブユニット(α−L、α−Mまたはα−X)のうちの一つからなる。細胞接着剤α−IIbβ3およびα−Vβ3は、第三クラスのインテグリンを構成する。
【0005】
本発明は主として、リガンドVCAM−1とそのインテグリン受容体α4βl(VLA−4)との相互作用を調節する薬物に関する。その相互作用は、多数の造血細胞および確立した細胞系例えば造血前駆体、末梢および細胞毒性のTリンパ球、Bリンパ球、単球、胸腺細胞および好酸球に発現する。
【0006】
このインテグリン受容体α4βlは、細胞−細胞の相互作用および細胞−マトリックスの相互作用の双方を仲介する。α4βlを発現する細胞は、細胞外マトリックスタンパク質フィブロネクチンのカルボキシ末端細胞結合ドメイン(CS−1)に、サイトカイン誘導性内皮細胞表面タンパク質VCAM−1に、および互いに結合してホモタイプ型凝集を促進する。内皮細胞によるVCAM−1の発現は、前炎症性サイトカイン例えばINF−γ、TNF−α、IL−lβおよびIL−4により完全に調節される。
【0007】
α4βl仲介の細胞接着の調節は、多くの生理学的過程例えばT−細胞増殖、B−細胞の胚中心への局在化、および活性化されたT−細胞および好酸球の内皮細胞への接着において重要である。種々の疾患過程例えば転移でのメラノーマ細胞分割、リウマチ様関節炎、自己免疫性糖尿病、大腸炎での滑膜のT−細胞浸潤、および実験上の自己免疫性脳脊髄炎、アテローム性動脈硬化症、末梢血管性疾患、心臓血管性疾患および多発性硬化症での血液脳関門の白血球侵入におけるVLA−4/VCAM−1の関与の証明は、ペプチドCS−1(α4βlが配列 Leu−Asp−Val を介して結合するフィブロネクチンの可変領域)および種々のインビトロおよびインビボ炎症実験モデルでのVLA−4またはVCAM−1に特異的である抗体の役割を調査することにより集められてきた。例えば、ラットでのストレプトコッカル細胞壁誘導の関節炎実験モデルで、関節炎初期におけるCS−1の静脈内投与は、急性または慢性双方の炎症を抑制する(S.M.Wahl et al., J.Clin.Invest, 1994, 94, pages 655-662参照)。マウスでのオキサゾロン感作させた炎症(接触過敏症反応)のモデルで、抗−α4特異性モノクロナール抗体の静脈内投与は輸出性反応を有意に阻止した(耳腫れ反応の50〜60%減少)(P.L.Chisholm et al. J.ImmunoI.,1993,23, pages 682-688参照)。ヒツジでのアレルギー性気管支収縮のモデルでは、静脈内投与またはエアロゾル投与した抗−α4モノクロナール抗体のHP1/2は、気道過敏症の後発反応および進行を遮断した(W.M. Abraham et al. J. Clin. Invest, 1994,93, pages 776-787参照)。
【0008】
今や、本発明者によれば、有用な薬学的性質、特にVCAM−1およびフィブロネクチンのインテグリンVLA−4(α4βl)に対する相互作用を調節する能力を有する新規な群の置換された二環式化合物が見出された。
【0009】
すなわち、一つの特徴において、本発明は一般式(I):
11─Het─L1─Ar1─L2─Y (I)
[式中、
Hetは、O,SまたはNから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有し、1個またはそれ以上のアリール基置換分で場合により置換された飽和、部分的飽和または完全不飽和の8〜10員二環式環系を表し;
1は、アリール、ヘテロアリール、場合により置換されたアルキル、アルケニルもしくはアルキニル(ここでそれぞれはR2、−Z23、−Z3H、−C(=O)−R3、−NR4C(=Z3)− R3、−NR4−C(=O)−OR3、−NR4−SO2−R3、−SO2−NY12、−NY12または−C(=Z3)−NY12で場合により置換される)、または場合により置換されたシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(ここでそれぞれはR3、−Z23、−Z3H、−C(=O)−R3、−NR4−C(=Z3)−R3、−NR4−C(=O)−OR3、−NR4−SO2−R3、−SO2−NY12、−NY12または−C(=Z3)−NY12で場合により置換される)を表し;
2は、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルを表し;
3は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルアルキルを表し;
4は、水素または低級アルキルを表し;
【0010】
5は、直接結合であるか、またはアルキレン鎖、アルケニレン鎖またはアルキニレン鎖であり;
6は、直接結合、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、ヘテロアリールジイル、−C(=Z3)−NR4−、−NR4−C(=Z3)−、−Z3−、−C(=O)−、−C(=NOR4)−、−NR4−、−NR4−C(=Z3)−NR4−、−SO2−NR4−、−NR4−SO2−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−NR4−C(=O)−O−または−O−C(=O)−NR4−であり;
7は、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルアルキルであり;
8は、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロシクロアルキルであるか、またはアリール、酸性官能基(もしくは対応する保護された誘導体)、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、−Z3H、−Z23、−C(=O)−NY34または−NY34で置換されたアルキルであり;
9は、水素、R3であるか、またはアルコキシ、シクロアルキル、ヒドロキシ、メルカプト、アルキルチオもしくは−NY34で置換されたアルキルであり;
10およびR11は、それぞれ独立して、水素、アミノ酸側鎖および対応する保護された誘導体からなる基、酸性官能基もしくは対応する保護された誘導体、R3、−Z23、−C(=O)−R3もしくは−C(=O)−NY34、または酸性官能基もしくは対応する保護された誘導体により、またはR3<−Z23<−NY34、−NH−C(=O)−R3<−C(=O)−R5−NH2、−C(=O)−Ar2−NH2、−C(=O)−R5−CO2Hもしくは−C(=O)−NY34により置換されたアルキルから選択されるか;
またはR9およびR10は、それらが結合する原子と一緒になって3−〜6−員のヘテロシクロアルキル環を形成し;
11は、R3で場合により置換されたC1-6アルキレンであり;
12は、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルアルキルであり;
l3は、水素であるか、またはアリール、酸性官能基もしくは対応する保護された誘導体、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、−Z3H、−Z23、−C(=O)−NY34または−NY34で場合により置換されたアルキルであり;
【0011】
Ar1は、ヘテロアリールジイルであり;
Ar2は、アリーレンまたはヘテロアリールジイルであり;
1は、−R5−R6−結合を表し;
2は、
(i) 直接結合;
(ii) アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、シクロアルケニレン、シクロアルキレン、ヘテロアリールジイル、ヘテロシクロアルキレンまたはアリーレン結合[それぞれは(a)酸性官能基(または対応する保護された誘導体)、R3、−Z3H、−Z28、−C(=O)−R3、−N(R7)−C(=O)−R8、−N(R7)−C(=O)−OR8、−NC(R7)−C(=O)−NR48、−N(R7)−SO2−R8、−NY34、または−[C(=O)−N(R9)−C(R4)(R10)]p−C(=O)−NY34で、または(b)酸性官能基 (または対応する保護された誘導体)または−Z3H、−Z23、−C(=O)−NY34もしくは−NY34で置換されたアルキルにより場合により置換されている];
(iii) −[C(=O)−N(R9)−C(R4)(Rl0)]p−結合;
(iv) −Z4−R11−結合;
(v) −C(=O)−CH2−C(=O)−結合;
(vi) −R11−Z4−R11−結合;または
(vii) −L3−L4−L5−結合;
を表し;
3は直接結合を表し、そしてL5はアルキレン鎖を表し;または
3はアルキレン鎖を表し、そしてL5は直接結合またはアルキレン鎖を表し;
4はシクロアルキレンまたはヘテロシクロアルキレン結合を表し;
【0012】
Yは、カルボキシまたは酸の生物学的等配電子体を表し;
1およびY2は、独立して水素、アルケニル、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであるか、または基−NY12は環状アミンを形成してもよく;
3およびY4は、独立して水素、アルケニル、アルキル、アルキニル、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルであるか、またはアルコキシ、アリール、シアノ、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシ、オキソ、−NY12、または1個以上の−CO27もしくは −C(=O)−NY12基で置換されたアルキルであり; または基−NY34は5−〜7−員の環状アミンであって、それは(i)アルコキシ、カルボキサミド、カルボキシ、ヒドロキシ、オキソ(またはそれの5−、6−もしくは7−員の環状アセタール誘導体)、R8から選択される1個またはそれ以上の置換基で場合により置換されていてもよく;(ii)またO、S、SO2またはNY5から選択される更に別の1個のヘテロ原子を含有してもよく;および(iii)また更に別のアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルまたはシクロアルキルの環に縮合して二環式または三環式の環系を形成してもよく;
5は、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、−C(=O)−R12、−C(=O)−OR12または−SO212であり;
【0013】
1は、直接結合、アルキレン鎖またはNR4、OもしくはS(O)nを表し;
2は、OまたはS(O)nであり;
3は、OまたはSであり;
4は、O、S(O)n、NR13、SO2NR13、NR13C(=O)、C(=O)NR13またはC(=O)であり;そして
nは0であるか、または1もしくは2の整数であり;
pは0であるか、または1〜4の整数である]
で表される化合物[但し、酸素、窒素または硫黄原子が、アルケニルまたはアルキニル残基の炭素炭素多重結合に直接結合している場合の化合物を除く]、対応するN−オキシドおよびそれらのプロドラッグ;並びに該化合物、それらのN−オキシドおよびプロドラッグの医薬的に許容される塩および溶媒和物(例えば水和物)に関する。
【0014】
本発明の特に好ましい態様は、式(I)においてL2が(i)、(ii)、(iii)、(iv)、(v)または(vi)である化合物である。
【0015】
本明細書中、用語の“本発明化合物”および同様の表現は、前述の一般式(I)の化合物を包含することを意味し、その表現にはその文脈がそのように読める限り、そのプロドラッグ、医薬的に許容される塩および溶媒和物例えば水和物が包含される。同様に、中間体に関しても、それら自体がクレームされているかどうかにかかわらず、その文脈がそのように読める限り、それらの塩および溶媒和物を包含することを意味する。明確にするために、その文脈がそのように読める場合に特定の例が明細書中に指摘されていることがよくあるが、しかしこれらの例は純粋に説明のためであって、その文脈がそのように読める場合には他の例を除外するものではない。
【0016】
前記および本発明の記載中で使用されるが、下記の用語は、特記しない限り、下記の意味を有するべきである。
“患者”は、ヒトおよび他の哺乳類の双方を包含する。
“酸の生物学的等配電子体(acid bioisostere)”は、カルボキシ基と広範に類似した生物学的性質を生ずる化学的および物理的類似性を有する基を意味する(Lipinski, Annual Reports in Medicinal Chemistry, 1986,21,p283“Bioisosterism In Drug Design”; Yun, Hwahak Sekye, 1993,33,p576-579“Application Of Bioisosterism To New Drug Design”; Zhao, Huaxue Tongbao, 1995,p34-38“Bioisosteric Replacement And Development Of Lead Compounds In Drug Design”; Graham, Theochem, 1995, 343, pl05-109“Theoretical Studies Applied To Drug Design:ab initio Electronic Distri- butions In Bioisosteres”参照)。適当な酸の生物学的等配電子体の例としては、−C(=O)−NHOH、−C(=O)−CH2OH、−C(=O)−CH2SH、−C(=O)−NH−CN、スルホ、ホスホノ、アルキルスルホニルカルバモイル、テトラゾリル、アリールスルホニルカルバモイル、ヘテロアリールスルホニルカルバモイル、N−メトキシカルバモイル、3−ヒドロキシ−3−シクロブテン−l,2−ジオン、3,5−ジオキソ−l,2,4−オキサジアゾリジニルまたは複素環式フェノール類たとえば3−ヒドロキシイソオキサゾリルおよび3−ヒドロキシ−l−メチルピラゾリルを挙げることができる。
【0017】
“アシル”は、H−CO−またはアルキル−CO−基(ここでアルキル基は本明細書に記載のとおりである)を意味する。
“アシルアミノ”は、アシル−NH−基(ここでアシルは本明細書中に記載の定義を有する)である。
“アルケニル”は、その鎖中に約2〜約15個の炭素原子を有して、直鎖または分枝鎖状であることができる、炭素−炭素二重結合を含有する脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルケニル基はその鎖中に2〜約12個の炭素原子を有し、より好ましくはその鎖中に2〜約6個の炭素原子(例えば2〜4個の炭素原子)を有する。ここでおよび本明細書中で使用する“分枝鎖状”は、1個またはそれ以上の低級アルキル基例えばメチル、エチルまたはプロピルが線状の鎖、ここでは線状アルケニル鎖に結合していることを意味する。“低級アルケニル”は、直鎖または分枝鎖状であってよい、その鎖中の約2〜約4個の炭素原子を意味する。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、i−ブテニル、3−メチルブタ−2−エニル、n−ペンテニル、ヘプテニル、オクテニル、シクロヘキシルブテニルおよびデセニルを挙げることができる。
【0018】
“アルケニレン”は、直鎖または分枝鎖状アルケニル基から誘導される脂肪族の二価基(ここでアルケニル基は本明細書中に記載のとおりである)を意味する。アルケニレン基の例としてはビニレンおよびプロピレンを挙げることができる。
“アルコキシ”は、アルキル−O−基(ここでアルキル基は本明細書中に記載のとおりである)を意味する。アルコキシ基の例としてはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシおよびヘプトキシを挙げることができる。
“アルコキシカルボニル”は、アルキル−O−CO−基(ここでアルキル基は本明細書中に記載のとおりである)を意味する。アルコキシカルボニル基の例としてはメトキシ−およびエトキシカルボニルを挙げることができる。
“アルキル”は、特記しない限り、アルコキシでまたは1個もしくはそれ以上のハロゲン原子で場合により置換されることもある、約1〜約15個の炭素原子をその鎖中に有して、直鎖または分枝鎖状であってもよい脂肪族の炭化水素基を意味する。特に好ましいアルキル基は1〜約6個の炭素原子を有する。一つの基としてのまたは低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルスルフィニルまたは低級アルキルスルホニル基の一部分としての“低級アルキル基”は、特記しない限り、1〜約4個の炭素原子をその鎖中に有して、直鎖または分枝鎖状であってもよい脂肪族の炭化水素基を意味する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−ペンチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルおよびドデシルを挙げることができる。
【0019】
“アルキレン”は、直鎖または分枝鎖状アルキル基から誘導される脂肪族の二価基(ここでアルキル基は本明細書中に記載のとおりである)を意味する。アルキレン基の例としてはメチレン、エチレンおよびトリメチレンを挙げることができる。
“アルキレンジオキシ”は、−O−アルキレン−O−基(ここでアルキレンは前述の定義を有する)を意味する。アルキレンジオキシ基の例としてはメチレンジオキシおよびエチレンジオキシを挙げることができる。
“アルキニルスルフィニル”は、アルキル−SO−基(ここでアルキル基は前述のとおりである)を意味する。好ましいアルキルスルフィニル基は、そのアルキル基がC1-4アルキルであるものである。
“アルキルスルホニル”は、アルキル−SO2−基(ここでアルキル基は前述のとおりである)を意味する。好ましいアルキルスルホニル基は、そのアルキル基がC1-4アルキルであるものである。
“アルキルスルホニルカルバモイル”は、アルキル−SO2−NH−C(=O)−基(ここでアルキル基は前述のとおりである)を意味する。好ましいアルキルスルホニルカルバモイル基は、そのアルキル基がC1-4アルキルであるものである。
“アルキルチオ”は、アルキル−S−基(ここでアルキル基は前述のとおりである)を意味する。アルキルチオ基の例としてはメチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオおよびヘプチルチオを挙げることができる。
【0020】
“アルキニル”は、炭素−炭素三重結合を含有し、かつ約2〜約15個の炭素原子を鎖中に有して、直鎖または分枝鎖状であってよい脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキニル基は2〜約12個の炭素原子をその鎖中に有し、さらに好ましくは2〜約6個の炭素原子(例えば2〜4個の炭素原子)をその鎖中に有する。アルキニル基の例としてはエチニル、プロピニル、n−ブチニル、i−ブチニル、3−メチルブタ−2−イニルおよびn−ペンチニルを挙げることができる。
“アルキニレン”は、直鎖または分枝鎖状アルキニル基から誘導される脂肪族の二価基を意味し、ここでアルキニル基は本明細書中に記載のとおりである。アルキニレン基の例としてはエチニレンおよびプロピニレンを挙げることができる。
“アロイル”は、アリール−CO−基(ここでアリール基は本明細書中に記載のとおりである)を意味する。アロイル基の例としてはベンゾイル並びに1−および2−ナフトイルを挙げることができる。
“アロイルアミノ”は、アロイル−NH−基(ここでアロイルは前述の定義を有する)を意味する。
【0021】
一つの基または一つの基の一部分としての“アリール”は、(i)約6〜約14個の炭素原子からなる、場合により置換された単環式または多環式の芳香族炭素環式部分、例えばフェニルまたはナフチルであるか; または(ii)場合により置換された部分飽和の多環式芳香族炭素環式部分であって、そこでアリールおよびシクロアルキルもしくはシクロアルケニル基は一緒に縮合して環状構造、例えばテトラヒドロナフチル、インデニルまたはインダニル環を形成する。アリール基は1個またはそれ以上の、同一または相異なるアリール基置換分で置換されることができる。ここで”アリール基置換分”としては、例えばアシル、アシルアミノ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキレンジオキシ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アロイル、アロイルアミノ、アリール、アリールアルキルオキシ、アリールアルキルオキシカルボニル、アリールアルキルチオ、アリールオキシ、アリールオキシカルボニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、アリールチオ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヘテロアロイル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアロイルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、Y12N−、Y12NCO−、Y12NSO2−、Y12N−C2-6アルキレン−Z1−、アルキルC(=O)−Y1N−、アルキルSO2−Y1N−を、またはアリール、ヘテロアリール、ヒドロキシもしくはY12N−で場合により置換されたアルキルを挙げることができる。R1が場合により置換されたアリール基である場合、これは特に、場合により置換されたフェニルを表す。
【0022】
“アリールアルケニル”は、アリール−アルケニル−基(ここでアリールおよびアルケニルは前述のとおりである)を意味する。好ましいアリールアルケニルは1個の低級アルケニル部分を含有する。アルケニルアリール基の例としてはスチリルおよびフェニルアリルを挙げることができる。
“アリールアルキル”は、アリール−アルキル−基(ここでアリールおよびアルキルの部分は前述のとおりである)を意味する。好ましいアリールアルキル基はC1-4アルキル部分を含有する。アリールアルキル基の例としてはベンジル、2−フェネチルおよびナフタレンメチルを挙げることができる。
“アリールアルキルオキシ”は、アリールアルキル−O−基(ここでアリールアルキル基は前述のとおりである)を意味する。アリールアルキルオキシ基の例としてはベンジルオキシおよび1−または2−ナフタレンメトキシを挙げることができる。
“アリールアルキルオキシカルボニル”は、アリールアルキル−O−CO−基(ここでアリールアルキル基は前述のとおりである)を意味する。アリールアルキルオキシカルボニル基の例はベンジルオキシカルボニルである。
“アリールアルキルチオ”は、アリールアルキル−S−基(ここでアリールアルキル基は前述のとおりである)を意味する。アリールアルキルチオ基の例はベンジルチオである。
“アリールアルキニル”は、アリール−アルキニル−基(ここでアリールおよびアルキニルは前述のとおりである)を意味する。アリールアルキニル基の例としてはフェニルエチニルおよび3−フェニルブタ−2−イニルを挙げることができる。
【0023】
“アリーレン”は、アリール基から誘導される、場合により置換された二価基を意味する。アリーレン基の例としては、場合により置換されたフェニレン、ナフチレンおよびインダニレンを挙げることができる。適当な置換基には1個またはそれ以上の前述の定義を有する”アリール基置換分”、特にハロゲン、メチルまたはメトキシがある。
“アリールオキシ”は、アリール−O−基(ここでアリール基は前述のとおりである)を意味する。アリールオキシ基の例としては、場合により置換されたフェノキシおよびナフトキシを挙げることができる。
“アリールオキシカルボニル”は、アリール−O−C(=O)基(ここでアリール基は前述のとおりである)を意味する。アリールオキシカルボニル基の例としてはフェノキシカルボニルおよびナフトキシカルボニルを挙げることができる。
“アリールスルフィニル”は、アリール−SO−基(ここでアリール基は前述のとおりである)を意味する。
“アリールスルホニル”は、アリール−SO2−基(ここでアリール基は前述のとおりである)を意味する。
“アリールスルホニルカルバモイルは、アリール−SO2−NH−C(=O)−基(ここでアリール基は前述のとおりである)を意味する。
“アリールチオ”は、アリール−S−基(ここでアリール基は前述のとおりである)を意味する。アリールチオ基の例としてはフェニルチオおよびナフチルチオを挙げることができる。
【0024】
“アザヘテロアリールジイル”は、環員子のうちの一方が窒素であり、他の環員子が炭素、酸素、硫黄または窒素から選択される、5〜約10個の環員子からなる芳香族炭素環式部分から誘導される二価基を意味する。アザヘテロアリールジイル基の例としてはピリジンジイル、ピリミジンジイル、キノリンジイル、イソキノリンジイル、キナゾリンジイル、イミダゾールジイル、イソオキサゾールジイル、イソチアゾールジイル、オキサゾールジイル、チアゾールジイルおよびベンズイミダゾールジイルを挙げることができる。
【0025】
“環状アミン”は、環炭素原子のうちの1個が窒素で置き換えられており、3〜8員の単環式シクロアルキル環系を意味し、それは(i)O、SまたはNY3(ここでY3は水素、アルキル、アリールアルキルおよびアリールである)から選択される更に別のヘテロ原子を場合により含有していてもよく、そして(ii)更に別のアリールまたはヘテロアリール環に縮合して二環式環系を形成していてもよい。環状アミンの例としてはピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、インドリンおよびピリンドリンを挙げることができる。
【0026】
“シクロアルケニル”は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含有し、かつ約3〜約10個の炭素原子を有する非芳香族の単環式または多環式環系を意味する。単環式シクロアルケニル環の例としてはシクロペンテニル、シクロヘキセニルまたはシクロヘプテニルを挙げることができる。
“シクロアルケニルアルキル”は、シクロアルケニル−アルキル−基(ここでシクロアルケニルおよびアルキルの部分は前述のとおりである)を意味する。シクロアルケニルアルキル基の例としてはシクロペンテニルメチル、シクロヘキセニルメチルまたはシクロヘプテニルメチルを挙げることができる。
“シクロアルケニレン”は、約3〜約10個の炭素原子の不飽和単環式炭化水素から、該環の2種の相異なる炭素原子のそれぞれから1個の水素原子を除去することにより誘導される二価基を意味する。シクロアルケニレン基の例としてはシクロペンテニレンおよびシクロヘキセニレンを挙げることができる。
【0027】
“シクロアルキル”は、オキソで場合により置換される、約3〜約10個の炭素原子からなる飽和の単環式または二環式環系を意味する。単環式シクロアルキル環の例としては、C3-8シクロアルキル環例えばシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルを挙げることができる。
“シクロアルキルアルキル”は、シクロアルキル−アルキル−基(ここでシクロアルキルおよびアルキルの部分は前述のとおりである)を意味する。単環式シクロアルキルアルキル基の例としてはシクロプロピルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルおよびシクロヘプチルメチルを挙げることができる。
“シクロアルキレン”は、約3〜約10個の炭素原子の飽和単環式炭化水素から、該環の2種の相異なる炭素原子のそれぞれから1個の水素原子を除去することにより誘導される二価基を意味する。シクロアルキレン基の例としてはシクロペンチレンおよびシクロヘキシレンを挙げることができる。
【0028】
“ハロ”または“ハロゲン”は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。好ましいのはフルオロまたはクロロである。
“ヘテロアロイル”は、ヘテロアリール−C(=O)−基(ここでヘテロアリール基は本明細書中に記載のとおりである)を意味する。この基の例にはピリジルカルボニルがある。
“ヘテロアロイルアミノ”は、ヘテロアロイル−NH−基(ここでヘテロアリ−ル部分は前述のとおりである)を意味する。
【0029】
一つの基または一つの基の一部分としての“ヘテロアリール”は、(i)環員子の1個またはそれ以上が、炭素以外の元素、例えば窒素、酸素または硫黄であって、約5〜約10個の環員子からなる、場合により置換された芳香族の単環式または多環式の有機部分(このような基の例としてはベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、フリル、イミダゾリル、インドリル、インドリジニル、イソオキサゾリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、1,3,4−チアジアゾリル、チアゾリル、チエニルおよびトリアゾリル基があり、これらは場合により1個またはそれ以上の、前述の定義を有するアリール基置換分で置換されることもある);(ii)場合により置換される部分飽和の多環式ヘテロ炭素環式部分(ここでヘテロアリールおよびシクロアルキルまたはシクロアルケニルの基は一緒に縮合して環状構造を形成する)(このような基の例としてはピリンダニル基がある)を意味する。任意の置換基には1個またはそれ以上の、前述の定義を有する”アリール基置換分”がある。
【0030】
“ヘテロアリールアルケニル”は、ヘテロアリール−アルケニル−基(ここでヘテロアリールおよびアルケニルの部分は前述のとおりである)を意味する。ヘテロアリールアルケニル基は低級アルケニル部分を有するのが好ましい。ヘテロアリールアルケニル基の例としてはピリジルエテニルおよびピリジルアリルがある。
“ヘテロアリールアルキル”は、ヘテロアリール−アルキル−基(ここでヘテロアリールおよびアルキルの部分は前述のとおりである)を意味する。ヘテロアリールアルキル基はC1-4アルキル部分を含有するのが好ましい。ヘテロアリールアルキル基の例にはピリジルメチルがある。
“ヘテロアリールアルキルオキシ”は、ヘテロアリールアルキル−O−基(ここでヘテロアリールアルキル基は前述のとおりである)を意味する。ヘテロアリールアルキルオキシ基の例には、場合により置換されたピリジルメトキシがある。
【0031】
“ヘテロアリールアルキニル”は、ヘテロアリール−アルキニル−基(ここでヘテロアリールおよびアルキニルの部分は前述のとおりである)を意味する。ヘテロアリールアルキニル基の例としてはピリジルエチニルおよび3−ピリジルブタ−2−イニルがある。
“ヘテロアリールジイル”は、環員子の1個またはそれ以上が、炭素以外の元素、例えば窒素、酸素または硫黄であって、約5〜約10個の環員子からなり、場合により1個またはそれ以上の、前記の定義を有する”アリール基置換分”で置換された芳香族の単環式または多環式の有機部分から誘導される二価基を意味する。
“ヘテロアリールオキシ”は、ヘテロアリール−O−基(ここでヘテロアリール基は前述のとおりである)を意味する。ヘテロアリールオキシ基の例としては、場合により置換されたピリジルオキシがある。
“ヘテロアリールスルホニルカルバモイル”は、ヘテロアリール−SO2−NH−C(=O)−基(ここでヘテロアリール基は前述のとおりである)を意味する。
【0032】
“複素環”は、環員子の1個またはそれ以上が、炭素以外の元素、例えば窒素、酸素または硫黄であって、5または6個の環員子からなる、場合により置換された飽和、部分飽和または完全不飽和の単環式有機部分を意味する。5または6員の複素環の例としてはフリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、オキサジニル、ピペリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、ピロリジニル、ピロリニル、1,3,4−チアジアゾリル、チアゾリル、チエニルおよびトリアゾリルの基を挙げることができる。任意の置換基には1個またはそれ以上の、前記の定義を有する”アリール基置換分”がある。
【0033】
“ヘテロシクロアルキル”は、(i)O、SまたはNY3から選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有する約3〜7個の環員子からなるシクロアルキル基;(ii)場合により置換される部分飽和の多環式ヘテロ炭素環式部分(ここでアリール(またはヘテロアリール環)およびヘテロシクロアルキル基は一緒に縮合して環状構造を形成する)(このような基の例としてはクロマニル、ジヒドロベンゾフラニル、インドリニルおよびピリンドリニルの基がある)を意味する。
“ヘテロシクロアルキルアルキル”は、ヘテロシクロアルキル−アルキル−基(ここでヘテロシクロアルキルおよびアルキルの部分は前述のとおりである)を意味する。
【0034】
“ヘテロシクロアルキレン”は、O、SまたはNY6(ここでY6は水素、アルキル、アリールアルキルおよびアリールである)から選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有し、そして場合によりオキソで置換されることもある約5〜約7個の原子からなる飽和単環式炭化水素から、該環の2個の相異なる炭素原子のそれぞれから1個の水素原子を除くことにより、またはNY6がNHである場合には、該環の1個の炭素原子から1個の水素原子をそしてこのNHから1個の水素原子を除くことにより、または該環が2個のNY6ヘテロ原子を含有しそしてNY6がNHである場合には、両方の窒素原子から1個の水素原子を除くことにより誘導される二価基を意味する。
【0035】
“プロドラッグ”は、生体内で代謝手段(例えば加水分解による)により式(I)の化合物(そのN−オキシドを含む)に転換可能な化合物を意味する。例えば、ヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物のエステルは、生体内加水分解により原分子に転換され得る。あるいはまた、カルボキシ基を含有する式(I)の化合物のエステルは、生体内加水分解により原分子に転換され得る。
【0036】
ヒドロキシ基含有の式(I)の化合物の適当なエステルは、例えばアセテート、シトレート、ラクテート、タートレート、マロネート、オキサレート、サリチレート、プロピオネート、スクシネート、フマレート、マレアート、メチレン−ビス−P−ヒドロキシナフトエート、ゲンチセート、イセチオネート、ジ−p−トルオイルタートレート、メタンスルホネート、エタンスルホネート、ベンゼンスルホネート、p−トルエンスルホネート、シクロヘキシルスルホネート、スルファメートおよびキネートである。
カルボキシ基含有の式(I)の化合物の適当なエステルは、例えば F.J. Leinweber, Drug Metab. Res., 1987, 18, page 379 に記載のものである。
【0037】
−L2−Yの部分内にカルボキシ基とヒドロキシ基の両方を含有する式(I)の化合物の適当なエステルには、そのカルボキシ基とヒドロキシ基との間における水の損失により形成されるラクトンがある。ラクトンの例にはカプロラクトン、バレロラクトンおよびブチロラクトンがある。
【0038】
特に有用な種類の、ヒドロキシ基含有の式(I)のエステルは、Bundgaard eL aL, J. Med. Chem.,1989, 32, page 2503-2507 に記載のものより選択される酸部分から形成されることができ、その例としては置換された(アミノメチル)−ベンゾエート、例えばジアルキルアミノ−メチルベンゾエート(ここで2個のアルキル基は一緒に結合していてもよいし、および/または酸素原子によりまたは場合により置換された窒素原子例えばアルキル化された窒素原子により中断されていてもよい)、さらに好ましくは(モルホリノ−メチル)ベンゾエート例えば3−または4−(モルホリノメチル)−ベンゾエート、および(4−アルキルピペラジン−l−イル)ベンゾエート例えば3−または4−(4−アルキルピペラジン−l−イル)ベンゾエートを挙げることができる。
【0039】
本発明の化合物がカルボキシ基または十分に酸性の生物学的等配電子体を含有する場合には、塩基付加塩を形成することができ、しかもそれは全く使用するのに好都合な形態である。実際、この塩形態の使用はその遊離酸形態の使用に本質的に等しい。これらの塩基付加塩を調製するのに使用できる塩基は、遊離酸と組み合わせると、医薬的に許容される塩、すなわちその遊離塩基に固有の有利な阻害作用がその陽イオンによる副作用により損なわれないように、その陽イオンがその塩の医薬用量で患者に対して無毒な塩を生ずるような塩基であるのが好ましい。本発明の範囲内にある医薬的に許容される塩、例えばアルカリおよびアルカリ土類から誘導される塩としては、下記の塩基:
水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、アンモニア、エチレンジアミン、N−メチル−グルカミン、リジン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N′−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム等、
から誘導される塩を挙げることができる。
【0040】
ある種の本発明化合物は塩基性であり、そのような化合物は遊離塩基の形態またはその医薬的に許容される酸付加塩の形態で有用である。
酸付加塩は、使用するのにより好都合な形態であり、実際この塩形態の使用は本質的に遊離塩基形態の使用に等しい。これらの酸付加塩を調製するのに使用できる酸は、遊離塩基と組み合わせると、医薬的に許容される塩、すなわちその遊離塩基に固有の有利な阻害作用がその陰イオンによる副作用により損なわれないように、その陰イオンがその塩の医薬用量で患者に対して無毒な塩を生ずるような酸である。この塩基性化合物の医薬的に許容される塩は、より好ましいものであるけれども、全ての酸付加塩が、たとえその特定の塩がそれ自体、例えば、その塩が精製および同定の目的のためにだけ形成される場合、またはイオン交換操作により医薬的に許容される塩を調製する際の中間体としてそれが使用される場合に、中間体生成物としてのみ所望されるとしても、遊離塩基形態の供給源として有用である。本発明の範囲内の医薬的に許容される塩としては、無機酸および有機酸から誘導される塩があり、その例としてはハロゲン化水素酸塩例えば塩酸塩および臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、スルファミン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、マロン酸塩、シュウ酸塩、サリチル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、メチレン−ビス−b−ヒドロキシナフトエ酸塩、ゲンチシン酸塩、イセチオン酸塩、ジ−p−トルオイル酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩およびキニン酸塩を挙げることができる。
【0041】
それら自体で活性化合物として有用であると同時に、本発明化合物の塩は、該塩と原化合物、副生成物および/または出発物質との溶解度の差を当業者によく知られた技術で利用することによって該化合物の精製に有用である。
【0042】
前記式(I)に関して、特に好ましい基は下記のとおりである。
1は特に、場合により置換されたアリール、より好ましくは場合により置換されたフェニルを表すのがよい。
1は特に、NHを表すのがよい。
【0043】
Hetは特に、
【化12】
Figure 0004864206
(ここで環
【化13】
Figure 0004864206
は5または6員の複素環であり、そして環
【化14】
Figure 0004864206
は5または6員の完全不飽和の複素環またはベンゼン環であり、各環は1個またはそれ以上の、前述の定義を有する“アリール基置換分”で場合により置換されており、そしてこれら2個の環は炭素−炭素結合または炭素−窒素結合で一緒に結合している)を表すのがよい。
【0044】

【化15】
Figure 0004864206
は特に、1個またはそれ以上の、前述の定義を有する“アリール基置換分”で場合により置換された5員のヘテロアリール環を表すのがよい。
【0045】

【化16】
Figure 0004864206
は特に、1個またはそれ以上の、前述の定義を有する“アリール基置換分”で場合により置換されたベンゼン環を表すのがよい。
【0046】
【化17】
Figure 0004864206
は特に、9員の二環式系(ここで環
【化18】
Figure 0004864206
は上記の定義を有し、そしてこれら2個の環は炭素原子結合で一緒に結合している)を表す。
【化19】
Figure 0004864206
は、ベンゾオキサゾリルまたはベンズイミダゾリル(ここで環
【化20】
Figure 0004864206
は、1個またはそれ以上の、前述の定義を有する“アリール基置換分”[特に好ましいアリール基置換分の例としてはC1-4アルキル(例えばメチルまたはエチル)、C1-4アルコキシ(例えばメトキシ)、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、ニトロまたはトリフルオロメチルを挙げることができる]で場合により置換される)であるのが好ましい。
【0047】
1は、−R5−R6−結合(ここでR5は直鎖または分枝鎖状のC1-6アルキレン鎖、特に直鎖または分枝鎖状のC1-4アルキレン鎖であり、そしてR6は−C(=Z3)−NR4、好ましくは−C(=O)−NR4−を表し、その際R4は水素または低級アルキル(例えばメチル)である)を表すのがよい。
【0048】
Ar1は特に、アザヘテロアリールジイル、特に場合により置換されたピリジンジイル、好ましくはp−ピリジンジイル、より好ましくはピリジン−2,5−ジイルを表すのがよい。好ましい任意の置換基の例としてはC1−4アルキル特にメチル、およびC1-4アルコキシ特にメトキシを表すのがよい。
【0049】
2は特に、(a)直接結合、(b)場合により置換されたアルキレン結合、特に場合により置換されたエチレン、(c)置換されていないアルケニレン結合、特にビニレン、または(d)−Z4−R11−結合、例えば−O−CH2−、−S(O)n−CH2−、−S(O)n−CH2−CH2−、−NH−CH2−を表すのがよい。上記(b)での任意の好ましい置換基には低級アルキル(例えばメチル)、アリール、ヘテロアリール、−Z28、−N(R7)−C(=O)−R8<−N(R7)−C(=O)−OR8、−N(R7)−SO2−R8、−NY34、−[C(=O)−N(R9)−C(R4)(R10)]p−C(=O)−NY34があり、さらにヒドロキシ、−OR3、−C(=O)−OR3または−NY34で置換されたアルキルもある。L2は、低級アルキル(例えばメチル)、アリール、ヘテロアリール、−Z28、−N(R7)−C(=O)−R8、−N(R7)−C(=O)−OR8、−N(R7)−SO2−R8、−NY34、−[C(=O)−N(R9)−C(R4)(R10)]p−C(=O)−NY34で、またはヒドロキシ、−OR3、−C(=O)−OR3もしくは−NY34により置換されたアルキルで場合により置換されたC1-4アルキレン結合(例えばエチレン)であるのがより好ましい。L2は、基
【化21】
Figure 0004864206
[ここでR15は水素または低級アルキル(例えばメチル)でありそしてR14は低級アルキル(たとえばメチル)を表すか、またはR15は水素でありそしてR14はアリール、ヘテロアリール、−Z28、−N(R7)−C(=O)−R8、−N(R7)−C(=O)−OR8、−N(R7)−SO2−R8、−NY34、−[C(=O)−N(R9)−C(R4)(R10)]p−C(=O)−NY34であるか、またはヒドロキシ、−OR3、−C(=O)−OR3または−NY34で置換されたアルキルである]であるのが好ましい。L2は、基
【化22】
Figure 0004864206
特に
【化23】
Figure 0004864206
[ここでR14は低級アルキル(例えばメチル)、−Z28、−N(R7)−C(=O)−R8、−N(R7)−C(=O)−OR8、−N(R7)−SO2−R8、−NY34を表すか、またはヒドロキシ、−OR3、−C(=O)−OR3または−NY34で置換されたアルキルを表す]であるのがより好ましい。
Yは特に、カルボキシを表すのがよい。
【0050】
本発明は、本明細書中に記載の個々のないしはより好ましい基の全ての適当な組合せを包含することを理解されるべきである。
特に好ましい群の本発明化合物は、式(Ia):
【化24】
Figure 0004864206
[式中、R1、Ar1、R4、R5、L2、YおよびZ1は前述の定義を有し、R16は水素であるか、または置換されたアリール基であり、そしてXはOまたはNR17(ここでR17はHまたは低級アルキルである)である]
で表される化合物およびそれらのプロドラッグ並びに式(Ia)の化合物およびそれらのプロドラッグの医薬的に許容される塩および溶媒和物 (例えば水和物)である。
【0051】
式(Ia)においてR1が場合により置換されたアリール、特に場合により置換されたフェニルを表す化合物が好ましい。任意の好ましい置換基としては低級アルキル(例えばメチル)、低級アルコキシ(例えばメトキシ)、ハロ(例えばフルオロ)およびY12N−(例えばジメチルアミノ)を挙げることができる。R1は、o−トリルを表すのが特によい。
【0052】
式(Ia)において、特に環の4位に結合する場合、R16が水素、C1-4アルキル(例えばメチルまたはエチル)またはC1-4アルコキシ(例えばメトキシ)を表す化合物が好ましい。
式(Ia)においてZ1がNHを表す化合物がより好ましい。
式(Ia)においてR5が直鎖または分枝鎖状のC1-6アルキレン鎖、特に直鎖または分枝鎖状のC1-4アルキレン鎖、さらに好ましくはメチレンを表す化合物がより好ましい。
【0053】
式(la)においてR4が水素を表す化合物がより好ましい。
式(la)においてR4が低級アルキル(例えばメチル)を表す化合物もまた好ましい。
式(la)においてAr1が場合により置換されたピリジンジイル、特に場合により置換されたp−ピリジンジイル、さらに好ましくはピリジン−2,5−ジイルである化合物もまた好ましい。好ましい置換基の例としてはC1-4アルキルおよびC1-4アルコキシ、特にメチルおよびメトキシである化合物が挙げられる。
【0054】
式(la)においてL2が場合により置換されたアルキレン結合、特にエチレンまたは置換エチレンを表す化合物が好ましい。任意の好ましい置換基はとしては低級アルキル(例えばメチル)、アリール、ヘテロアリール、−Z28、−N(R7)−C(=O)−R8、−N(R7)−C(=O)−OR8、−N(R7)−SO2−R8、−NY34があるか、またはヒドロキシ、−OR3、−C(=O)−OR3または−NY34で置換されたアルキルがある。
【0055】
式(la)においてL2が、
【化25】
Figure 0004864206
結合(ここでR15は水素または低級アルキル(例えばメチル)であり、そしてR14は水素または低級アルキル(例えばメチル)であるか、またはR15は水素であり、そしてR14はアリール、ヘテロアリール、−Z28、−N(R7)−C(=O)−R8、−N(R7)−C(=O)−OR8、−N(R7)−SO2−R8、−NY34、−[C(=O)−N(R9)−C(R4)(R10)]p−C(=O)−NY34であるか、またはヒドロキシ、−OR3、−C(=O)−OR3もしくは−NY34で置換されたアルキルを表す)である化合物が特に好ましい。式(la)においてL2
【化26】
Figure 0004864206
結合、特に
【化27】
Figure 0004864206
(ここでR14は低級アルキル(例えばメチル)、アリール、ヘテロアリール、−Z28、−N(R7)−C(=O)−R8、−N(R7)−C(=O)−OR8、−N(R7)−SO2−R8、−NY34であるか、またはヒドロキシ、−OR3、−C(=O)−OR3または−NY34で置換されたアルキルである)である化合物が特に好ましい。
式(la)においてYがカルボキシである化合物が好ましい。
【0056】

【化28】
Figure 0004864206
は、XがOまたはNHである場合には環の6位に、またはXがNR17であって、R17が低級アルキルである場合には環の5または6位に結合するのが好ましい。

【0057】
より好ましい群の本発明化合物は、式(la)においてR1が場合により置換されたフェニル(特にo−トリル)であり、Z1がNHであり、XがOであり、R16が水素、特に環の4位に結合したC1-4アルキル(例えばメチルまたはエチル)またはC1-4アルコキシ(例えばメトキシ)であり、R5が直鎖または分枝鎖状のC1-4アルキレン鎖(特にメチレン)であり;R4が水素または低級アルキル(例えばメチル)であり、Ar1が場合により置換されたピリジンジイル(特にピリジン−2,5−ジイル)であり、L2
【化29】
Figure 0004864206
基、好ましくは
【化30】
Figure 0004864206
基、特に
【化31】
Figure 0004864206
(ここでRl4は水素、低級アルキル(例えばメチル)、アリール、ヘテロアリール、−Z28、−N(R7)−C(=O)−R8、−N(R7)−C(=O)−OR8、−N(R7)−SO2−R8、−NY34であるか、またはヒドロキシ、−OR3、−C(=O)−OR3または−NY34で置換されたアルキルである)であり、Yがカルボキシであり、そして基
【化32】
Figure 0004864206
が環の6位に結合している化合物、対応するN−オキシドおよびそれらのプロドラッグ並びに該化合物、それらのN−オキシドおよびプロドラッグの医薬的に許容される塩および溶媒和物(例えば水和物)である。
【0058】
より好ましい別の群の本発明化合物は、式(la)においてR1が場合により置換されたフェニル(特にo−トリル)であり、Z1がNHであり、XがNR17(特にNH)であり、R16が水素、特に環の4位に結合した、C1-4アルキル(例えばメチルまたはエチル)またはC1-4アルコキシ(例えばメトキシ)であり、R5が直鎖または分枝鎖状のC1-4アルキレン鎖(特にメチレン)であり;R4が水素または低級アルキル(例えばメチル)であり、Ar1が場合により置換されたピリジンジイル(特にピリジン−2,5−ジイル)であり、L2
【化33】
Figure 0004864206
基、好ましくは
【化34】
Figure 0004864206
基、特に
【化35】
Figure 0004864206
(ここでRl4は水素、低級アルキル(例えばメチル)、アリール、ヘテロアリール、−Z28、−N(R7)−C(=O)−R8、−N(R7)−C(=O)−OR8、−N(R7)−SO2−R8、−NY34であるか、またはヒドロキシ、−OR3、−C(=O)−OR3または−NY34で置換されたアルキルである)であり、Yがカルボキシであり、そして基
【化36】
Figure 0004864206
が環の5または6位に結合している化合物、対応するN−オキシドおよびそれらのプロドラッグ並びに該化合物、それらのN−オキシドおよびプロドラッグの医薬的に許容される塩および溶媒和物(例えば水和物)である。
【0059】
本発明の特定の化合物は、次のものから選択される:
3−{5−[2−(2−フェニルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)アセチルアミノ]−ピリジン−2−イル}−酪酸;
3−{5−[2−(2−o−トリルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)アセチルアミノ]−ピリジン−2−イル}−酪酸;
3−(5−{2−[2−(2−メトキシ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[2−(2−イソプロピル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[2−(2,6−ジメチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[2−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[2−(2,3−ジメチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[2−(2,6−ジエチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[2−(2−メトキシ−5−メチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[2−(ピリジン−3−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[2−(2−シアノ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[2−(2−クロロ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
【0060】
3−(5−{メチル−[(2−フェニルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)アセチ]−アミノ}−ピリジンー2−イル)−酪酸;
3−(5−{メチル−[(2−o−トリルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)アセチル]−アミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−[5−({[2−(2−メトキシ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−[5−({[2−(2−イソプロピル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−[5−({[2−(2,6−ジメチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−[5−({[2−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−[5−({[2−(2,3−ジエチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−[5−({[2−(2,6−ジエチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−[5−({[2−(2−メトキシ−5−メチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−[5−(メチル−{[2−(ピリジン−3−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]アセチル}−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−[5−({[2−(2−シアノ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−[5−(メチル−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
【0061】
3−[5−({[2−(2−クロロ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−{6−[2−(2−フェニルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−アセチルアミノ]−ピリジン−3−イル}−酪酸;
3−{6−[2−(2−o−トリルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−アセチルアミノ]−ピリジン−3−イル}−酪酸;
3−(6−{2−[2−(2−メトキシ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{2−[2−(2−イソプロピル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{2−[2−(2,6−ジメチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{2−[2−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{2−[2−(2,3−ジメチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{2−[2−(2,6−ジエチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{2−[2−(2−メトキシ−5−メチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{2−[2−(ピリジン−3−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{2−[2−(2−シアノ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{2−[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
【0062】
3−(6−{2−[2−(2−クロロ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{メチル−[(2−メチルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−アセチル]−アミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{メチル−[(2−o−トリルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−アセチル]−アミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−[6−({[2−(2−メトキシ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−[6−({[2−(2−イソプロピル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−[6−({[2−(2,6−ジメチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−[6−({[2−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−[6−({[2−(2,3−ジメチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−[6−({[2−(2,6−ジエチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−[6−({[2−(2−メトキシ−5−メチル−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−[6−(メチル−{[2−(ピリジン−3−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
【0063】
3−[6−({[2−(2−シアノ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−[6−(メチル−{[2−(ピリジン−2−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−[6−({[2−(2−クロロ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−メチル−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−[6−(メチル−{[2−(3−メチル−ピリジン−4−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−{6−[メチル−({2−[メチル−(3−メチル−ピリジン−4−イル)−アミノ]−ベンゾオキサゾール−6−イル}−アセチル)−アミノ]−ピリジン−3−イル}−酪酸;
3−{6−[エチル−({2−[メチル−(3−メチル−ピリジン−4−イル)−アミノ]−ベンゾオキサゾール−6−イル}−アセチル)−アミノ]−ピリジン−3−イル}−酪酸;
3−(6−{2−[4−メトキシ−2−(3−メチル−ピリジン−4−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{2−[7−メトキシ−2−(3−メチル−ピリジン−4−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−[6−(2−{2−[メチル−(3−メチル−ピリジン−4−イル)−アミノ]−ベンゾオキサゾール−6−イル}−アセチルアミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−[5−(メチル−{[2−(4−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチル}−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
【0064】
3−{5−[メチル−({2−[メチル−(4−メチル−ピリジン−3−イル)−アミノ]−ベンゾオキサゾール−6−イル}−アセチル)−アミノ]−ピリジン−2−イル}−酪酸;
3−{5−[エチル−({2−[メチル−(4−メチル−ピリジン−3−イル)−アミノ]−ベンゾオキサゾール−6−イル}−アセチル)−アミノ]−ピリジン−2−イル}−酪酸;
3−(5−{2−[4−メトキシ−2−(4−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[7−メトキシ−2−(4−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−[5−(2−{2−[メチル−(4−メチル−ピリジン−3−イル)−アミノ]−ベンゾオキサゾール−6−イル}−アセチルアミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
N−メチル−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−2−(2−o−トリルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−アセトアミド;
N−メチル−2−[2−(メチル−o−トリル−アミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−アセトアミド;
N−エチル−2−[2−(メチル−o−トリル−アミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−アセトアミド;
2−(4−メトキシ−2−o−トリルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−アセトアミド;
【0065】
2−(7−メトキシ−2−o−トリルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−アセトアミド;
2−[2−(メチル−o−トリル−アミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−アセトアミド;
3−{5−[2−(2−フェニルアミノ−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−アセチルアミノ]−ピリジン−2−イル}−酪酸;
3−{5−[2−(2−o−トリルアミノ−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−アセチルアミノ]−ピリジン−2−イル}−酪酸;
3−[6−(2−{2−[メチル−(3−メチル−ピリジン−4−イル)−アミノ]−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル}−アセチルアミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−(6−{2−[3−メチル−2−(3−メチル−ピリジン−4−イルアミノ)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{2−[1−メチル−2−(3−メチル−ピリジン−4−イルアミノ)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−(メチル−{[2−(3−メチル−ピリジン−4−イルアミノ)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセチル}−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−[6−(エチル−{[2−(3−メチル−ピリジン−4−イルアミノ)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセチル}−アミノ)−ピリジン−3−イル]−酪酸;
3−(6−{2−[7−メトキシ−2−(3−メチル−ピリジン−4−イルアミノ)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
3−(6−{2−[4−メトキシ−2−(3−メチル−ピリジン−4−イルアミノ)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
【0066】
3−[5−(2−{2−[メチル−(4−メチル−ピリジン−3−イル)−アミノ]−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル}−アセチルアミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−(5−{2−[3−メチル−2−(4−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[1−メチル−2−(4−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−[5−(メチル−{[2−(4−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセチル}−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−[5−(エチル−{[2−(4−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセチル}−アミノ)−ピリジン−2−イル]−酪酸;
3−(5−{2−[7−メトキシ−2−(4−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
3−(5−{2−[4−メトキシ−2−(4−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
2−[2−(メチル−o−トリル−アミノ)−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−アセトアミド;
2−(3−メチル−2−o−トリルアミノ−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−アセトアミド;
【0067】
2−(1−メチル−2−o−トリルアミノ−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−アセトアミド;
N−メチル−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−2−(2−o−トリルアミノ−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−アセトアミド;
N−エチル−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−2−(2−o−トリルアミノ−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−アセトアミド;
2−(7−メトキシ−2−o−トリルアミノ−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−アセトアミド;
2−(4−メトキシ−2−o−トリルアミノ−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−N−[4−(2−オキソ−オキセパン−4−イル)−フェニル]−アセトアミド;
3−{5−[2−(4−メチル−2−o−トリルアミノベンゾオキサゾール−6−イル)アセチルアミノ]ピリド−2−イル}−酪酸;
および、対応するN−オキサイドおよびそのプロドラッグ、並びにかかる化合物の医薬的に許容されうる塩、および溶媒和物(例えば水和物)、およびそのN−オキサイドおよびプロドラッグ。
【0068】
本発明の特定化合物の組は、表1に示された一つのフラグメント(A1〜A32)のアシル炭素原子(C*)が、表2に示された一つのフラグメント(B1〜B10)の窒素原子(N*)と結合し、そして表2に示された一つのフラグメント(B1〜B4)中のフェニル環の炭素原子(C*)が表3に記載された一つの酸性フラグメント(C1〜C40)の炭素原子と結合して形成される化合物から選択される。
【0069】
【表1】
Figure 0004864206
【0070】
【表2】
Figure 0004864206
【0071】
【表3】
Figure 0004864206
【0072】
【表4】
Figure 0004864206
【0073】
【表5】
Figure 0004864206
【0074】
【表6】
Figure 0004864206
【0075】
殊に好ましいフラグメント“A”、“B”および“C”の実例は、下記に例示される。
【0076】
【表7】
Figure 0004864206
【0077】
【表8】
Figure 0004864206
【0078】
【表9】
Figure 0004864206
【0079】
【表10】
Figure 0004864206
【0080】
【表11】
Figure 0004864206
【0081】
【表12】
Figure 0004864206
【0082】
【表13】
Figure 0004864206
【0083】
【表14】
Figure 0004864206
【0084】
【表15】
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【0085】
【表16】
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【0086】
【表17】
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【0087】
【表18】
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【0088】
【表19】
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【0089】
【表20】
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【0090】
【表21】
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【0091】
【表22】
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【0092】
【表23】
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【0093】
【表24】
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【0094】
【表25】
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【0095】
【表26】
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【0096】
【表27】
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【0097】
【表28】
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【0098】
【表29】
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【0099】
【表30】
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【0100】
【表31】
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【0101】
【表32】
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【0102】
【表33】
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【0103】
【表34】
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【0104】
【表35】
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【0105】
【表36】
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【0106】
【表37】
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【0107】
【表38】
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【0108】
【表39】
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【0109】
【表40】
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【0110】
【表41】
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【0111】
【表42】
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【0112】
【表43】
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【0113】
【表44】
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【0114】
【表45】
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【0115】
【表46】
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【0116】
【表47】
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【0117】
【表48】
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【0118】
【表49】
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【0119】
【表50】
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【0120】
【表51】
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【0121】
【表52】
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【0122】
【表53】
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【0123】
【表54】
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【0124】
【表55】
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【0125】
【表56】
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【0126】
【表57】
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【0127】
【表58】
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【0128】
【表59】
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【0129】
【表60】
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【0130】
【表61】
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【0131】
【表62】
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【0132】
【表63】
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【0133】
【表64】
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【0134】
【表65】
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【0135】
【表66】
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【0136】
【表67】
Figure 0004864206
【0137】
したがって、例えば、上記リストにおいて、A1−B1−C1として表示された化合物は、表1の基A1、表2の基B1および表3の基C1を組合せた生成物、すなわち
【化37】
Figure 0004864206
である。
【0138】
本発明の化合物は、有用な薬理活性を示し、このため医薬組成物中に配合され、ある種の医学的疾患にかかっている患者の治療に使用される。したがって、本発明は、さらなる態様によれば、治療に使用するための本発明の化合物および本発明の化合物を含む組成物を提供する。
【0139】
本発明の範囲内の化合物は、文献に記載され、そして本明細書の以下のin vitroおよびin vivo操作において記載された試験によれば、リガンドVCAM−1とそのインテグリン受容体VLA−4(α4β1)との相互作用を遮断し、そしてこの試験結果は、ヒトおよび他哺乳動物の薬理活性に関連すると考えられる。したがって、さらなる実施態様においては、本発明は、細胞接着に介在するα4β1の阻害剤を投与することによって改善できる状態を患っているかまたはそういう状態になりやすい患者の治療に使用するため、本発明の化合物および本発明の化合物を含む組成物を提供する。例えば、本発明の化合物は、炎症性疾患、例えば関節炎、慢性関節リウマチおよび他の関節炎状態、例えばリウマチ様脊椎炎、痛風性関節炎、外傷性関節炎、風疹性関節炎、乾癬性関節炎および変形性関節症を含む関節炎症の治療に有用である。さらに、本化合物は、急性滑膜炎、自己免疫性糖尿病、自己免疫性脳脊髄炎、大腸炎、アテローム性動脈硬化症、末梢血管疾患、心臓血管疾患、多発性硬化症、喘息、乾癬性再狭窄、心筋炎、炎症性腸疾患および転移におけるメラノーマ細胞分裂の治療において有用である。
【0140】
本発明の治療方法の特定の実施態様は、喘息を治療することである。
本発明の治療方法の別の特定の実施態様は、関節炎症を治療することである。本発明の治療方法の別の特定の実施態様は、炎症性腸疾患を治療することである。
【0141】
さらなる本発明の特徴によれば、本発明の化合物または本発明の化合物を含む組成物の有効量を患者に投与することからなる、リガンドVCAM−1とそのインテグリン受容体VLA−4α4β1との相互作用の阻害剤を投与することによって改善することができる状態、例えば本明細書で後述する状態を患っているかまたはそういう状態になりやすいヒトまたは動物の患者の治療方法が提供される。「有効量」とは、リガンドVCAM−1とそのインテグリン受容体VLA−4(α4β1)との相互作用を阻害し、これによって望ましい治療効果を得るのに有効な本発明の化合物の量のことである。
本明細書中の治療に対する基準には、確定された容態の治療と同様に予防的な治療も含まれることを理解すべきである。
【0142】
また、本発明は、その範囲の中に、本発明の化合物の少なくとも一つを医薬上許容しうる担体または賦形剤と配合してなる医薬組成物を含む。
本発明の化合物は、何らかの適切な手段によって投与することができる。実際には、本発明の化合物は、一般に非経口的に、局所的に、直腸に、経口的にまたは吸入によって、特に経口経路によって投与することができる。
【0143】
本発明による組成物は、一つまたはそれ以上の医薬上許容しうる補助剤または賦形剤を用いて慣用の方法に従って製造することができる。補助剤にはとりわけ希釈剤、滅菌水性媒体および種々の非毒性有機溶媒が含まれる。組成物は、錠剤、丸剤、顆粒剤、散剤、水溶液もしくは懸濁液、注射溶液、エリキシル剤またはシロップ剤の形で提示することができ、そして医薬上許容しうる製剤を得るため、甘味料、香味料、着色剤または安定剤からなる群より選ばれる一つまたはそれ以上の剤を含むことができる 賦形剤の選択および賦形剤中の活性物質の含量は、一般に、活性化合物の溶解度および化学的性質、特定の投与モードならびに医薬業務において遵守すべき規定に従って決定される。例えば、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウムといったような賦形剤、およびスターチ、アルギン酸のような崩壊剤、ならびにステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびタルクのような滑沢剤と合わせたある種の複合シリケートが、錠剤を製造するために使用することができる。カプセル剤を製造するために、ラクトースおよび高分子量ポリエチレングリコールを用いることは好都合である。水性懸濁液を使用するときは、乳化剤または懸濁液を容易にする物質を含むことができる。また、ショ糖、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロールおよびクロロホルムのような希釈剤またはそれらの混合物も使用することができる。
【0144】
非経口投与については、植物油、例えばゴマ油、ラッカセイ油もしくはオリーブ油、または水とプロピレングリコールのような有機水溶液、オレイン酸エチルのような注射用有機エステル中の本発明による生成物の乳濁液、懸濁液または溶液ならびに医薬上許容しうる塩の滅菌水溶液が使用される。本発明による塩および生成物の溶液は、特に筋内注射または皮下注射による投与に有用である。また、純粋な蒸留水の塩の溶液からなる水溶液は、静脈内投与に使用することができるが、但し、水溶液のpHは適切に調節され、水溶液は適切な緩衝作用をもたされ、十分な量のグルコースまたは塩化ナトリウムにより等張性にされており、しかも加熱、照射またはマイクロフィルトレーションによって殺菌されている。
【0145】
局所投与については、本発明の化合物を含むゲル剤(水またはアルコールをベースとする)、クリームまたは軟膏を使用することができる。また、本発明の化合物は、経皮的な障壁を通して化合物の放出を制御する、貼付剤に使用するためのゲルまたはマトリックスベース中に配合することができる。
【0146】
吸入による投与については、本発明の化合物は、噴霧器または懸濁液もしくは溶液のエアゾル剤の使用に適した担体中に溶解または懸濁することができるし、また乾燥粉末吸入器の使用に適した固体担体上に吸収または吸着させることができる。
直腸投与のための固体組成物としては、知られている方法に従って処方され、しかも本発明の化合物を少なくとも一つ含む坐剤が含まれる。
【0147】
本発明の組成物中の活性成分の百分率は変動することができ、適切な投薬量が得られるような比率を構成する必要がある。いくつかの単位剤形が同時に投与することができることは明らかである。使用する用量は、医師によって決定され、所望の治療効果、投与経路および治療期間ならびに患者の状態に左右される。成人において、用量は、一般に吸入の場合、1日につき体重1kg当たり約0.001〜約50mg/kg、好ましくは0.001〜約5mg/kg、経口投与の場合、1日につき体重1kg当たり約0.01〜約100mg/kg、好ましくは0.1〜70mg/kg、とりわけ、0.5〜10mg/kg、そして静脈内投与の場合、1日につき体重1kg当たり約0.001〜約10mg/kg、好ましくは0.01〜1mg/kgである。それぞれの特定の場合において、用量は、年齢、重量、一般的な健康状態といったような患者に特有の因子および医薬生成物の有効性に影響しうる他の特性によって決定される。
【0148】
本発明による化合物は、所望の治療効果を得るために必要に応じて頻繁に投与することができる。何人かの患者は、多めのまたはより少なめの用量に速やかに反応することができ、非常に少ない維持量が十分であることがわかる。他の患者については、それぞれ特定の患者の生理的必要条件に従って1日当たり1〜4用量の割合で長期間治療をすることが必要かもしれない。一般に、活性生成物は、1日当たり1〜4回、経口投与することができる。もちろん、何人かの患者については、1日当たり1または2用量を超えないように処方する必要がある。
【0149】
本発明の化合物は、知られている方法を適用または適合させることによって製造することができ、知られている方法とは、これまでに使用された方法、すなわち文献に記載された方法のことであり、例えばR.C.Larock in Comprehensive Organic Transformations, VCH publishers, 1989によって記載されたものである。
【0150】
以下に記載した反応において、反応性官能基、例えばヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオまたはカルボキシ基は、最終生成物において所望の場合、反応中のそれらの望ましくない参入を避けるため保護する必要がありうる。慣用の保護基は、標準の実施法に従って使用することができ、例えばT.W. Greene and P.G.M. Wuts in “Protective Groups in Organic Chemistry" John Wiley and Sons, 1991を参照のこと。
【0151】
式(I)(式中、Het、R1、Ar1、L1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yがカルボキシである)の化合物は、式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18はアルキル、アルケニルまたはアリールアルキルである)である〕のエステルの加水分解によって製造することができる。加水分解は、周囲温度付近から還流温度付近の温度で、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはメタノールといったような有機溶媒を用いて水性/有機溶媒混合物の存在下で、アルカリ金属水酸化物(例えば水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウム)またはアルカリ金属炭酸塩(例えば炭酸カリウム)といったような塩基を用いたアルカリ加水分解によって実施するのが都合がよい。また、エステルの加水分解は、約50℃から約80℃の温度で、ジオキサンまたはテトラヒドロフランといったような有機溶媒を用いて水性/不活性有機溶媒混合物の存在下で塩酸のような無機酸を用いた酸加水分解によっても実施することができる。
【0152】
別の例として、式(I)(式中、Het、R1、Ar1、L1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yはカルボキシある)の化合物は、式(I)〔Het、R1、Ar1、L1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18はtert-ブチルである)である〕のtert-ブチルエステルのtert-ブチル基を、標準反応条件、例えば室温くらいの温度でトリフルオロ酢酸を用いた反応を使用して酸触媒により除去して製造することができる。
【0153】
別の例として、式(I)(式中、Het、R1、Ar1、L1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yはカルボキシある)の化合物は、式(I)〔Het、R1、Ar1、L1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18はベンジルである)である〕の化合物の水素化によって製造することができる。反応は、蟻酸アンモニウムおよび適切な金属触媒、例えば炭素のような不活性担体に担持されたパラジウムの存在下、好ましくはメタノールまたはエタノールといったような溶媒中、還流温度くらいの温度で実施することができる。別法として、反応は、適切な金属触媒、例えば場合により炭素のような不活性担体に担持された白金またはパラジウムの存在下、好ましくはメタノールまたはエタノールといったような溶媒中でで実施することができる。
【0154】
式(I)〔Het、R1、Ar1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1が-R5-R6-結合(式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-C(=O)-NR4-である)であり、そしてYが-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)〕のエステルは、式(II):
R1Z1-Het-R5-C(=O)-X1 (II)
(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記のとおりであり、X1はヒドロキシ基またはハロゲン、好ましくは塩素原子である)の化合物を、式(III):
R4-NH-Ar1-L2-CO2R18 (III)
(式中、R4、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりである)のアミンと反応させることによって製造することができる。X1がヒドロキシ基のときは、反応は、標準ペプチドカップリング法、例えば室温で、ジメチルホルムアミド(またはテトラヒドロフラン)中O-(7-アザベンゾトリアゾル-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートおよびジイソプロピルエチルアミン(またはトリエチルアミン)の存在下でのカップリングを用いて実施することができる。X1がハロゲン原子であるときは、アシル化反応は、ピリジンのような塩基を用いて、好ましくはテトラヒドロフランのような溶媒中、室温くらいの温度で実施することができる。
【0155】
式(I){式中、Het、R1、Ar1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は、-R5-R6-結合〔式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-NR4-C(=O)-(式中、R4は上記定義されたとおりである)である〕であり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である}のエステルは、酸または酸ハロゲン化物をアミンとカップリングさせるための上記の手法を用いて式(IV):
R1Z1-Het-R5-NHR4 (IV)
(式中、Het、R1、R4、R5およびZ1は上記のとおりである)の化合物を、式(V):
X2-C(=O)-Ar-L2-CO2R18 (V)
(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりであり、X2はヒドロキシ基またはハロゲン、好ましくは塩素原子である)の化合物と反応させることによって製造することができる。
【0156】
式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合(式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-O-である)であり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である〕のエステルは、式(VI):
R1Z1-Het-R5-OH (VI)
(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりである)の化合物と
HZ3-Ar1-L2-CO2R18 (VII)
(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりであり、Z3はOである)の化合物とを、ジアルキルアゾジカルボキシレート、例えばジエチルアゾジカルボキシレートおよびトリフェニルホスフィンの存在下で、好ましくは乾燥エーテル性溶媒、例えばジエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン中、好ましくは室温またはその付近で反応させることよって製造することができる。
【0157】
別法として、式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合(式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-O−である)そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である〕のエステルは、標準的なアルキル化条件を用いて式(VII)(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりであり、Z3はOである)の化合物を式(VIII):
R1Z1-Het-R5-X3 (VIII)
(Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりであり、X3はハロゲン、好ましくは臭素原子である)の適当なアルキルブロマイドでアルキル化することによって製造することができる。アルキル化は、例えばジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド中、アルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸カリウムまたはアルカリ金属水素化物、例えば水素化ナトリウムといったような塩基の存在下、約0℃〜約100℃からの温度で実施することができる。
【0158】
式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1-R5-R6-結合(式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-S-である)であり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である〕のエステルは、式(VII)(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりであり、Z3はSである)の化合物のアルキル化によって同様に製造することができる。
【0159】
式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合(式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-NR4-(式中、R4は上記定義されたとおりである)である)であり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である〕のエステルは、式(III)(式中、Ar1、R4、R18およびL2は上記定義されたとおりである)の化合物のアルキル化によって同様に製造することができる。
【0160】
式(I){式中、Het、R1、Ar、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合〔式中、R5はアルキレンであり、R6は-C(=O)-である〕であり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である}のエステルは、R.D.Rieke 等, Synth.Commun., 1995, 23, 第3923-3930頁によって記載された方法論を適用または適応させることによって、式(II)(式中、Het、R1およびZ1は上記定義されたとおりであり、X1はクロロであり、そしてR5はアルキレンである)の酸塩化物を、式(IX):
Br-Ar1-L2-CO2R18 (IX)
(式中、R18、Ar1およびL2は上記定義されたとおりである)の化合物と反応させることによって製造することができる。
【0161】
式(I){式中、Het、R1、Ar1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合〔式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-NR4-C(=O)-NH-(式中、R4は上記定義されたとおりである)である〕であり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である}のエステルは、式(IV): (式中、Het、R1、R4、R5およびZ1は上記定義されたとおりである)の化合物を、式(X):
O=C=N-Ar1-L2-CO2R18 (X)
(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりである)のイソシアネートと反応させることによって製造することができる。反応は、第三級アミン、例えばトリエチルアミンのような塩基を用いて、好ましくはジクロロメタンのような溶媒中で、室温付近の温度で実施するのが好ましい。
【0162】
式(I){式中、Het、R1、Ar1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合〔式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-NH-C(=O)-NR4-(R4が上記定義されたとおりである)である〕であり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である}のエステルは、式(III)(式中、Ar1、R4、R18およびL2は上記定義されたとおりである)のアミンを式(XI):
R1Z1-Het-R5-N=C=O (XI)
(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりである)の化合物と反応させることによって同様に製造することができる。
【0163】
式(I){式中、Het、R1、Ar1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合〔式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-SO2-NR4-(式中、R4は上記定義されたとおりである)である〕であり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である}のエステルは、式(XII):
R1Z1-Het-R5-SO2Cl (XII)
(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりである)の化合物を、式(III)
(式中、Ar1、R4、R18およびL2は上記定義されたとおりである)のアミンと反応させることよって製造することができる。反応は、第三級アミン、例えばトリエチルアミンのような塩基を用いて、好ましくはテトラヒドロフランのような溶媒中、室温付近の温度で実施するのが好ましい。
【0164】
式(I){式中、Het、R1、Ar1、L1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合〔式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-NR4-SO2-(式中、R4は上記定義されたとおりである)である〕であり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である}のエステルは、式(IV)(式中、Het、R1、R5、R4およびZ1は上記定義されたとおりである)の化合物を式(XIII):
Cl-SO2-Ar1-L2-CO2R18 (XIII)
(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりである)のスルホクロリドと反応させることによって同様に製造することができる。
【0165】
式(I){式中、Het、R1、Ar1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合〔式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-O-C(=O)-である〕であり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である}のエステルは、式(VI)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりである)の化合物を、式(V)(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりであり、そして、X2は塩素原子である)の化合物を用いてo-アシル化することよって製造することができる。反応は、標準o-アシル化条件を用いて、例えばトリエチルアミンまたはピリジンのような塩基の存在下、約0℃〜室温付近の温度での反応によって実施することができる。
【0166】
式(I){式中、Het、R1、Ar1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合〔式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-C(=O)-O-である〕であり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である}のエステルは、式(VII)(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりであり、Z3はOである)の化合物を、式(II)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりであり、X1は塩素原子である)の化合物でO-アシル化することによって同様に製造することができる。
【0167】
式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合(式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-O-C(=O)-NH-である)であり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である〕のエステルは、式(VI)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりである)の化合物を、式(X)(式中、Ar1、R18およびLは上記定義されたとおりである)のイソシアネートと反応させることによって製造することができる。反応は、好ましくはジクロロメタンのような溶媒中、室温付近の温度で第三級アミン、例えばトリエチルアミンのような塩基を用いて実施するのが好ましい。
【0168】
式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合(式中、R5は上記定義されたとおりであり、R6は-NH-C(=O)-O-である)であり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である〕のエステルは、式(XI)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりである)のイソシアネートを、式(VII)(式中、Ar1 R18およびL2は上記定義されたとおりであり、そしてZ3はOである)の化合物と反応させることによって同様に製造することができる。
【0169】
式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、L1は-R5-R6-結合(式中、R6は直接結合であり、R5は炭素−炭素二重結合が-L2-Y基を含むフェニル環に直接付いた直鎖または分枝鎖C2-6アルケニレン鎖である)であり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である〕のエステルは、標準的なWittig(またはHorner-Wadsworth-Emmons)カップリング法(例えば、Tetrahedron Organic Chemistry Series 第11巻, Organic Synthesis Based On Name Reactions and Unnamed Reactions, Editors, J. E. Balwin and P. D. Magnus, 第181頁および第421頁に記載されたもの)を用いて、式(XIV):
H-C(=O)-Ar1-L2-CO2R18 (XIV)
(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりである)の化合物を、式(XV):
R1Z1-Het-R5-X4 (XV)
〔式中、Het、R1およびZ1は上記定義されたとおりであり、R5は直鎖または分枝鎖のC1-5アルキレン鎖であり、そしてX4は=PPh3 +Br-(または-P(=O)(OEt)2)である〕の適当なホスホラン(またはホスホナートエステル)と反応させることによって製造することができる。
【0170】
式(I)のエステル〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL1は、NY3Y4(式中、Y3およびY4の一方は水素であり、もう一方はアルキル、またはアルコキシ、アリール、シアノ、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシ、オキソ、-NY1Y2、もしくは一つ以上のCO2R7もしくは-C(=O)-NY1Y2基によって置換されたアルキルである)によって置換されたアルキレン結合である〕は、ナトリウムシアノボロハイドライドの存在下で、式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2は-NH2によって置換されたアルキレン結合である〕のエステルを式(XVI):
R19-CHO (XVI)
(式中、R19は水素もしくはアルキル、またはアルコキシ、アリール、シアノ、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシ、オキソ、-NY1Y2、もしくは一つ以上の-CO2R7もしくは-C(=O)-NY1Y2基によって置換されたアルキルである)のアルデヒドと反応させることによって製造することができる。反応は、メタノール中、場合により酢酸ナトリウムおよび4Åのモレキュラーシーブの存在下で、室温付近の温度で都合よく実施することができる。
【0171】
式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2は-N(R7)-C(=O)-R8基を含む〕のエステルは、式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2は-NH(R7)基を含む〕のアミンを、式(XVII):
R8-C(=O)-X5 (XVII)
(式中、R8は上記定義されたとおりであり、X5はヒドロキシ基またはハロゲン、好ましくは塩素原子である)の化合物と反応させることによって製造することができる。X5がヒドロキシ基であるときは、上記のように、反応は標準的なペプチドカップリング法を用いて実施することができる。X5がハロゲン原子であるときは、反応は、ピリジンのような塩基を用いて、好ましくはテトラヒドロフランのような溶媒中、室温付近の温度で実施することができる。
【0172】
式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2は-N(R7)-C(=O)-OR8基を含む〕のエステルは、標準的な反応条件に従って式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2は-NH(R7)基を含む〕のアミンを、適当なクロロホルメート、例えばエチル(またはベンジル)クロロホルメート化合物と反応させることによって製造することができる。
【0173】
式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2は-N(R7-SO2-R8基を含む)のエステルは、標準的な反応条件に従って式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2は-NH(R7)基を含む〕のアミンを、適当なスルホニルクロライド、例えばフェニル(またはピリジル)スルホニルクロライドのようなアリール(またはヘテロアリール)スルホニルクロライドと反応させることによって製造することができる。
【0174】
式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびL1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2
【化38】
Figure 0004864206
結合である)である〕のエステルは、式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2
【化39】
Figure 0004864206
結合である〕のエステルの水素化によって製造することができる。反応は、ギ酸および適切な金属触媒、例えば炭素のような不活性担体に担持されたパラジウムの存在下、約60℃の温度で実施することができる。反応は、適切な金属触媒、例えば場合により炭素のような不活性担体に担持された白金またはパラジウムの存在下で、好ましくはメタノールまたはエタノールといったようなの溶媒中で都合良く実施することができる。
【0175】
式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2
【化40】
Figure 0004864206
結合である〕のエステルは、式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2
【化41】
Figure 0004864206
結合である〕のエステルの水素化によって同様に製造することができる。
【0176】
また、式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは、-CO2R18 基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2は、
【化42】
Figure 0004864206
結合である〕のエステルは、ラセミ混合物の塩の標準的な再結晶、例えば酒石酸塩の再結晶に従って得ることができる。
【0177】
また、式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)そしてL2
【化43】
Figure 0004864206
結合である〕のエステルは、標準的な酵素分解法、例えばSoloshonok, V. A., 等, Tetrahedron: Asymmetry 6 (1995) 7, 1601-1610によって記載されているものを適用することによっても得ることができる。
【0178】
式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2
【化44】
Figure 0004864206
結合である〕のエステルは、不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、室温付近の温度で、式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)であり、そしてL2は-CH=CH-結合である〕のエステルを、水素化ナトリウムのようなアルカリ金属水素化物と反応させ、続いて約-78℃の温度でジベンジルアミンまたは(S)-N-ベンジル-メチルベンジルアミノをブチルリチウムで処理して誘導されたアニオンと反応させることによって製造することができる。
【0179】
式(I)(式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり-L2-Y部分は
【化45】
Figure 0004864206
である)のラクトンは、式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、-L2-Y部分は
【化46】
Figure 0004864206
(式中、R20は低級アルキルである)である〕の化合物を選択的に還元(例えばボラン誘導体または水素化ホウ素リチウムを用いて)し、その後中間体のヒドロキシ化合物が自発的に環化することによって製造することができる。還元は、C.J.Francis and J.Bryan Jones. J. Chem. Soc, Chem. Commun., 1984, (9), 579-58, J.Hiratake等, J. Chem. Soc, Perkin Trans, 1987, 1(5), 1053-8 または L.K.P.Lam 等l, J. Org. Chem. (1986), 51(11), 2047-50に記載された方法を適用または適応させることによって実施することができる。
【0180】
式(I)(式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、-L2-Y部分は
【化47】
Figure 0004864206
である)のラクトンは、式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、-L2-Y部分は
【化48】
Figure 0004864206
(式中、R20は低級アルキルである)である〕の化合物から同様に製造することができる。
【0181】
式(I)(式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、-L2-Y部分は
【化49】
Figure 0004864206
である)のラクトンは、式(I)〔式中、Het、R1、Ar1、L1およびZ1は上記定義されたとおりであり、-L2-Y部分は
【化50】
Figure 0004864206
(式中、R20は低級アルキルである)である〕の化合物から同様に製造することができる。
【0182】
式(XVIII)によって表される式(I)(式中、Het、R1、Ar1、R5、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yはカルボキシである)の化合物は、スキーム1に示すような樹脂技術を用いて製造することができる。
【0183】
【化51】
Figure 0004864206
【0184】
例えばWang樹脂、4-ヒドロキシメチルフェノキシル化されたスチレン/ジビニルベンゼンコポリマー〔式中、●―は、ポリマーコア(1%〜2%のジビニルベンゼンで架橋されたポリスチレンからなる)を表す〕は、工程1において、ジメチルアミノピリジンの存在下、室温で、式(XIX):
O2N-Ar1-L2O2H (XIX)
(式中、Ar1およびL2は上記定義されたとおりである)の酸、ジメチルホルムアミド中のジイソプロピルカルボジイミドを用いて処理することができる。得られたエステル(樹脂1)(式中、Ar1、L2および●―は上記定義されたとおりである)を、次に、工程2において、室温でジメチルホルムアミド中の塩化スズで処理して樹脂2(式中、Ar1、L2および●―は上記定義されたとおりである)を得る。それから、樹脂2を、工程3において、ジメチルホルムアミド中のO-(7-アザベンゾトリアゾル-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートおよびジイソプロピルエチルアミンの存在下、室温で、一般式(II)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記のとおりであり、X1はヒドロキシである)の酸と結合させることができる。得られた樹脂3(式中、Het、R1、Ar1、R5、L2、Z1および●―は上記定義されたとおりである)は、次に、工程4において、ジクロロメタンのような不活性溶媒中のトリフルオロ酢酸を用いて、室温で処理して一般式(XVIII)(式中、Het、R1、Ar1、R5、L2およびZ1は上記定義されたとおりである)の酸を遊離することができる。
【0185】
式(XX)によって表される式(Ia)の化合物(式中、R1、R5、R16、Ar1およびL2は上記定義されたとおりであり、R4は水素であり、XはOであり、Z1はNHであり、そしてYはカルボキシである)は、スキーム2に示すような樹脂技術を用いて製造することができる。
【0186】
【化52】
Figure 0004864206
【0187】
例えば樹脂2(式中、Ar1、L2および●―は上記定義されたとおりである)は、工程1において、ジメチルホルムアミド中のO-(7-アザベンゾトリアゾル-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートおよびジイソプロピルエチルアミンの存在下、室温で、一般式(XXI):
【化53】
Figure 0004864206
(式中、R5は上記定義されたとおりであり、XはOである)の酸と結合させて樹脂4(式中、R5、R16、Ar1、L2および●―は上記定義されたとおりである)を得ることができる。樹脂4は、次に、室温でジメチルホルムアミド中の塩化スズを用いて処理し、続いて室温でジメチルホルムアミド中の式(XXII):
R1-N=C=S (XXII)
(式中、R1は上記定義されたとおりである)のイソチオシアネートを用いて処理し、それから75℃でジメチルホルムアミド中のジイソプロピルカルボジイミドを用いて処理することができる。得られた樹脂5(式中、R1、R16、Ar1、R5、L2および●―は上記定義されたとおりである)は、次に工程3において、ジクロロメタンのような不活性溶媒中のトリフルオロ酢酸を用いて室温で処理して一般式(XX)(式中、R1、R16、Ar1、R5およびL2は上記定義されたとおりである)の酸を遊離することができる。
【0188】
式(Ia)〔式中、R1、R4、R5、Ar1およびL2は上記定義されたとおりであり、XはOであり、Z1はNHであり、そしてYは-CO2R18基(式中、R18は上記定義されたとおりである)である〕のエステルは、室温で、式(XXIII):
【化54】
Figure 0004864206
(式中、R4、R5、R16、R18、Ar1およびL2は上記定義されたとおりである)の化合物を、ジメチルホルムアミド中の式(XXII)(式中、R1は上記定義されたとおりである)のイソチオシアネートと反応させ、続いて75℃でジメチルホルムアミド中のジイソプロピルカルボジイミドを用いて処理することによって製造することができる。
【0189】
本発明のさらなる特徴によれば、本発明の化合物は、本発明の他の化合物の相互転換によって製造することができる。
【0190】
例えば式(I)(式中、Het、R1、Ar1、L1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yは-C(=O)-NHOHである)の化合物は、ジクロロメタンまたはテトラヒドロフランのような不活性溶媒中、トリエチルアミンの存在下、室温付近の温度で、カルボジイミド、例えばジシクロヘキシルカルボジイミドを用いて処理するといったような標準的なペプチドカップリング法を用いて、式(I)(式中、Het、R1、Ar1、L1、L2およびZ1は上記定義されたとおりであり、Yはカルボキシである)の化合物を、ヒドロキシルアミンと反応させることによって製造することができる。また、カップリングは、室温でジクロロメタン中の1-ヒドロキシベンゾトリアゾールおよび1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドを用いて実施することもできる。また、製造は、O-(トリメチルシリル)ヒドロキシルアミン、O-(t-ブチルジメチルシリル)-ヒドロキシルアミンまたはO-(テトラヒドロピラニル)ヒドロキシルアミンといったようなO-保護されたヒドロキシルアミンを使用して、続いて酸で処理して実施することができる。
【0191】
相互転換法の別の例として、式(I)(式中、Het、R1、Ar1、L1、Z1およびYは上記定義されたとおりであり、L2は場合により置換されたアルキレン結合である)の化合物は、式(I)(式中、L2は対応する場合により置換されたアルケニレン結合である)の対応する化合物の水素化によって製造することができる。水素化は、適切な金属触媒、例えば場合により炭素のような不活性担体に担持された白金またはパラジウムの存在下、好ましくはメタノールまたはエタノールのような溶媒中、室温付近の温度で、水素(場合により圧力下で)を用いて実施することができる。
【0192】
相互転換法の別の例として、式(I)〔式中、Het、R1 Ar1、L2、Z1およびYは上記のとおりであり、L1は-R5-R6-結合(式中、R5は直鎖または分枝鎖のC2-6アルキレン鎖であり、R6は直接結合である)である〕の化合物は、式(I)〔式中、L1は-R5R6-結合(式中、R5は直鎖または分枝鎖のC2-6アルケニレン鎖であり、R6は直接結合である)である〕の対応する化合物の水素化によって同様に製造することができる。
【0193】
相互転換法の別の例として、ヘテロ原子が窒素原子である複素環基を含む本発明の化合物は、それらの対応するN−酸化物に酸化することができる。酸化は、過酸化水素および有機酸、例えば酢酸の混合物を用いた反応によって、好ましくは室温またはそれより上、例えば60〜90℃の温度で都合良く実施することができる。別法として、酸化は、室温付近から還流までの温度、好ましくは高められた温度で、クロロホルムまたはジクロロメタンのような不活性溶媒中の過酸、例えば過酢酸またはm-クロロパーオキシ安息香酸を用いた反応によって実施することができる。別法として、酸化は、タングステン酸ナトリウムの存在下で、室温から約60℃の間の温度で過酸化水素を用いた反応によって実施される。
【0194】
本発明の化合物が非対称中心を含むことができることは認められている。これらの非対称中心は、RまたはS配置のいずれかで独立して存在することができる。また、本発明のある種の化合物が幾何異性を示すことができることは当業者にとって明らかである。本発明が上記式(I)の化合物のそれぞれの幾何異性体および立体異性体ならびにそれらの混合物(ラセミ混合物を含む)を含むことは理解すべきである。このような異性体は、知られている方法、例えばクロマトグラフィ技術および再結晶技術を適用または適応させることによってそれらの混合物から分離することができるし、またはそれらの中間体の適当な異性体から別々に製造される。
【0195】
さらなる本発明の特徴によれば、本発明の化合物の酸付加塩は、知られている方法を適用または適応させて遊離塩基を適当な酸と反応させることによって製造することができる。例えば、本発明の化合物の酸付加塩は、適当な酸を含む水もしくは水性アルコール溶液または他の適切な溶媒中に遊離塩基を溶解し、溶液を蒸発させて塩を単離するか、または有機溶媒中で遊離塩基と酸とを反応させる(その場合には、塩は直接分離するかまたは溶液の濃縮によって得ることができる)のいずれかによって製造することができる。
【0196】
本発明の化合物の酸付加塩は、知られている方法を適用または適応させることによって塩から再生することができる。例えば、本発明の親化合物は、アルカリ、例えば重炭酸ナトリウム水溶液またはアンモニア水溶液を用いた処理によってその酸付加塩から再生することができる。
【0197】
本発明の化合物は、知られている方法を適用または適応させることによってその塩基付加塩から再生することができる。例えば、本発明の親化合物は、酸、例えば塩酸を用いた処理によってその塩基付加塩から再生することができる。
【0198】
本発明の化合物は、都合の良いことに、本発明の方法の際に、溶媒和物(例えば水和物)として製造または形成することができる。本発明の化合物の水和物は、都合の良いことに、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはメタノールといったような有機溶媒を使用して、水性/有機溶媒混合物から再結晶することによって製造することができる。
【0199】
さらなる本発明の特徴によれば、本発明の化合物の塩基付加塩は、知られている方法を適用または適応させることによって遊離酸を適当な塩基と反応させて製造することができる。例えば、本発明の化合物の塩基付加塩は、適当な塩基を含んでいる水もしくは水性アルコール溶液または他の適切な溶媒中に遊離酸を溶解して、溶液を蒸発させて塩を単離することによって、または有機溶媒中で遊離酸と塩基とを反応させる(この場合、塩は直接分離されるかまたは溶液の濃縮によって得ることができる)かのいずれかによって製造することができる。
【0200】
出発物質および中間体は、知られている方法、例えば参照例またはそれらの化学的に明らかに同等のものに説明された方法を適用または適応させることによって製造することができる。
【0201】
式(II)〔式中、R1およびR5は上記定義されたとおりであり、Hetは
【化55】
Figure 0004864206
(式中、R16は上記定義されたとおりである)であり、 Z1はNHであり、そしてX1は、ヒドロキシである〕の酸は、エタノール中、室温で、式(XXIV):
【化56】
Figure 0004864206
(式中、R5およびR16は上記定義されたとおりであり、R18は低級アルキルであり、そしてXはOである)の化合物を、式(XXII)(式中、R1は上記定義されたとおりである)のイソチオシアネートと反応させ、続いてエタノール中、室温付近から還流温度までの温度で、ジシクロヘキシルカルボジイミドまたはジイソプロピルカルボジイミドといったようなカルボジイミドと反応させ、その後で、標準的な条件、例えば上記のものを用いて加水分解することによって製造することができる。
【0202】
式(II)〔式中、R1およびR5は上記定義されたとおりであり、Hetは
【化57】
Figure 0004864206
(式中、R16は上記定義されたとおりである)であり、Z1はNHであり、そしてX1はヒドロキシである〕の酸は、式(XXIV)(式中、R5およびR16は上記定義されたとおりであり、R18は低級アルキルであり、そしてXはNHである)の化合物から、同様に製造することができる。
【0203】
式(II)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりであり、X1は塩素原子である)の酸塩化物は、酸を酸塩化物に転化するための標準的な手法を適用することによって、例えば塩化オキサリルを用いた反応によって式(II)(式中、Het、R1 、R5およびZ1は上記定義されたとおりであり、X1はヒドロキシである)の対応する酸から製造することができる。
【0204】
式(V)(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりであり、X2は塩素原子である)の酸塩化物は、式(V)(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりであり、そしてX2はヒドロキシである)の対応する酸から同様に製造することができる。
【0205】
式(III)(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりであり、R4はメチルである)の化合物は、式(III)(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりであり、R4は水素である)の対応する化合物をギ酸酢酸無水物で処理し、続いてL. C. Humber等, J Med. Chem., 1971, 14, 第982頁によって記載された手法に従って水素化アルミニウムリチウムを用いて還元することによって製造することができる。
【0206】
式(IV)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりであり、R4はメチルである)の化合物は、式(IV)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりであり、そして、R4は水素である)の化合物を反応させることによって同様に製造することができる。
【0207】
式(III)(式中、Ar1、R18およびL2は上記定義されたとおりであり、R4は水素である)の化合物は、式(XXV):
O2N-Ar1-L2-CO2R18 (XXV)
(式中、R18、Ar1およびL2は上記定義されたとおりである)の対応するニトロ化合物の還元によって製造することができる。還元は、標準的な手法を用いて、例えば(i)エタノール中、約50℃の温度で蟻酸アンモニウムおよび木炭上のパラジウムを用いた処理によって、または(ii)水性エタノール中、還流付近の温度で鉄粉末および塩化アンモニウムを用いた処理によって実施することができる。
【0208】
式(XXIII)(式中、R4、R5、R16、R18、Ar1およびL2は上記定義されたとおりである)の化合物は、式(XXVI):
【化58】
Figure 0004864206
(式中、R4、R5、R16、R18、Ar1およびL2は上記定義されたとおりである)の化合物の還元によって、同様に製造することができる。
【0209】
式(XXIV)(式中、R5、R16、R18は上記定義されたとおりであり、そしてXはOである)の化合物は、式(XXVII):
【化59】
Figure 0004864206
(式中、R5、R16、R18は上記定義されたとおりである)の化合物の還元によって、同様に製造することができる。
【0210】
式(XXIV)(式中、R5、R16、R18は上記定義されたとおりであり、XはNHである)の化合物は、式(XXVIII):
【化60】
Figure 0004864206
(式中、R5、R16、R18は上記定義されたとおりであり、そしてR21はNH2またはNO2である)の化合物の還元によって同様に製造することができる。
【0211】
式(III)〔式中、Ar1およびR18は上記定義されたとおりであり、R4は水素であり、そしてL2はアルキレン(例えば-CH(CH3)-CH2-)である〕の化合物は、標準的な条件、例えば上記のものを用いた式(XXV)〔式中、R18およびAr1は上記定義されたとおりであり、L2は対応するアルケニレン鎖(例えば-C(CH3)=CH-)である〕の化合物の水素化によって製造することができる。
【0212】
式(IV)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりであり、R4は水素である)の化合物は、式(VIII)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりであり、X3はブロモである)の化合物をジメチルホルムアミド中のフタルイミドカリウム塩と反応させ、続いてエタノール中のヒドラジン水和物と反応(例えば、O. Diouf 等, Heterocycles, 1995, 41, 第1219-1233頁に記載されている条件を用いて)させて製造することができる。
【0213】
式(VI)〔式中、Het、R1およびZ1は上記定義されたとおりであり、R5はメチレン(すなわちC2-6の直鎖または分枝アルキレン鎖)である〕の化合物は、式(XXIX):
R1Z1-Het-R22-CO2R18 (XXIX)
〔式中、Het、R1およびZ1は上記定義されたとおりであり、R18はアルキルであり、そしてR22は直接結合(またはC1-5の直鎖もしくは分枝アルキレン鎖)である〕のエステルの還元によって製造することができる。還元は、テトラヒドロフランのような不活性溶媒中、約-78℃から室温付近の温度で、ジイソブチルアルミニウムハイドライドを用いて都合良く実施することができる。また、還元は、エーテルのような不活性溶媒、例えばジエチルエーテル中、室温付近から還流付近の温度で水素化アルミニウムリチウムを用いて実施することもできる。
【0214】
式(VII)(式中、R18、Ar1およびL2は上記定義されたとおりであり、Z3はOである)の化合物は、標準的なエステル化の方法、例えば酸触媒、例えば塩化水素または硫酸の存在下で低級アルキルアルコール(例えばメタノール)を用いた反応によって式(XXX):
HZ3-Ar1-L2-CO2H (XXX)
(式中、Ar1およびL2は上記定義されたとおりであり、Z3はOである)の対応する酸から製造することができる。
【0215】
式(VIII)(式中、Het、R1およびZ1は上記定義されたとおりであり、R5はアルキレン鎖であり、そしてX3はブロモである)の化合物は、四塩化炭素のような不活性溶媒中、室温付近の温度で、式(VI)(式中、Het、R1およびZ1は上記定義されたとおりであり、R5はアルキレン鎖である)の化合物を三臭化燐と反応させることによって製造することができる。
【0216】
式(X)(式中、R18、Ar1およびL2は上記定義されたとおりである)の化合物は、アミンをイソシアネートに転化するための標準的な反応条件に従って、ホスゲンを用いて式(III)(式中、R18、Ar1およびL2は、上記定義されたとおりであり、R4は水素である)の化合物から製造することができる。
【0217】
式(XI)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりである)の化合物は、式(IV)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりであり、R4は水素である)の化合物から同様に製造することができる。
【0218】
式(XII)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりである)の化合物は、P.N.Culshaw and J.C.Walton, J. Chem. Soc., Perkin Trans II, 1991, 8, 第1201-1208頁に記載された方法に従って、亜硫酸ナトリウム、続いて三塩化リンとの反応によって式(VIII)(式中、Het、R1、R5およびZ1は上記定義されたとおりであり、X3はブロモである)の化合物から製造することができる。
【0219】
式(XIII)(式中、R18、Ar1およびL2は上記定義されたとおりである)の化合物は、アミノピラゾールを対応するピラゾリルスルホニルクロライドに転化するためのJ.A.Diaz and S.Vega J.Heterocycl.Chem., 1994,31, 第93-96頁に記載された方法を適用または適応させることによって式(III)(式中、R18、Ar1およびL2は上記定義されたとおりであり、R4は水素である)の化合物から製造することができる。
【0220】
式(XV)(式中、Het、R1およびZ1は上記定義されたとおりであり、R5は直鎖または分枝鎖のC1-5アルキレン鎖であり、そしてX4は=PPh3 +Br-である)の化合物は、不活性溶媒中、室温付近から溶媒の還流温度の温度で、式(VIII)(式中、Het、R1およびZ1は上記定義されたとおりであり、R5は直鎖または分枝鎖のC1-5アルキレン鎖であり、そしてX3は臭素原子である)の化合物をトリフェニルホスフィンと反応させることによって製造することができる。
【0221】
式(XIX)(式中、Ar1およびL2は上記定義されたとおりである)の化合物は、上記の標準的な条件を用いて式(XXV)の対応するエステルを加水分解することによって製造することができる。
【0222】
式(XIX)(式中、Ar1は上記定義されたとおりであり、L2
【化61】
Figure 0004864206
である)の化合物は、α−アミノ酸を製造するための標準的な方法論、例えばOrganic Syntheses Based On Name Reactions and Unnamed Reactions, A.Hassner and C.Stumer, Pergamon, 第275頁および第374頁に記載されているものによって製造することができる。
【0223】
また、式(XIX)(式中、Ar1は上記定義されたとおりであり、そしてL2
【化62】
Figure 0004864206
である)の化合物は、D. L. Boger and D. Yohannes, J. Org. Chem. [JOCEAH], 1990, 55に記載された第6010頁の化合物31の製造法に従って(2R)-(−)-2,5-ジヒドロ-3,6-ジメトキシ-2-イソプロピルピラジンとブチルリチウムとの反応から誘導されたアニオンを用いて式(XXXI):
O2N-Ar1-CH2X6 (XXXI)
(式中、Ar1は上記定義されたとおりであり、X6は臭素または塩素原子である)の化合物を反応させることによって製造することができる。
【0224】
式(XXV)〔式中、Ar1は上記定義されたとおりであり、L2はアルケニレン、アルキニレンまたはシクロアルケニレン(ここで、脂肪族炭素−炭素多重結合は式(I)のフェニル部分に直接付いている)を含む〕の化合物は、式(XXXII):
O2N-Ar1-X7 (XXXII)
(式中、Ar1は上記定義されたとおりであり、X7はハロゲン、好ましくは臭素またはヨウ素原子である)の化合物と式(XXXIII):
R23-CO2R18 (XXXIII)
(式中、R18は上記定義されたとおりであり、そして、R23はアルケニル、アルキニルまたはシクロアルケニルである)の化合物とのカップリングによって製造することができる。X6が、臭素またはヨウ素原子である時、反応はジメチルホルムアミドのような不活性溶媒中、約100℃以下の温度で、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラキス(トリ-o-トリルホスフィン)-パラジウム(0)のようなパラジウム触媒およびトリエチルアミンのような第三級アミンの存在下で都合良く実施することができる。この反応は、特に式(XXV)(L2はビニレンまたは-C(CH3)=CH-である)の化合物の製造に適している。X6が、塩素原子であるときは、反応は、ヨウ化ナトリウム、ニッケルブロマイド、パラジウム(0)ビス(ジベンジリデンアセトン)、トリ-oトリルホスフィンのようなトリアリールホスフィンおよびトリブチルアミンのような第三級アミンの存在下、約110℃以下の温度で都合良く実施することができる。
【0225】
式(XXV)〔式中、Ar1はピリジンジイルであり、R18はアルキルであり、そしてL2は-C(R24)=C(R25)-(式中、R24およびR25は独立して水素またはアルキルである)である〕の化合物は、アルカリ金属アルコキシド(例えばカリウムt-ブトキシド)またはアルカリ金属水素化物(例えば水素化ナトリウム)といったような塩基の存在下で、式(XXXIV):
O2N-Ar1-C(=O)-R24 (XXXIV)
(式中、Ar1は上記定義されたとおりであり、そしてR24は水素またはアルキルである)の化合物を、式(XXXV):
(R26O)2P(=O)-CH(R25)-CO2R18 (XXXV)
(式中、R18は上記定義されたとおりであり、R25は水素またはアルキルであり、そしてR26はC1-4アルキル基である)のジアルキルホスホノアセテートと反応させることによって製造することができる。反応は、ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランのような溶媒中で実施するのが好ましい。
【0226】
式(XXVI)(式中、R4、R5、R16、R18、Ar1およびL2は上記定義されたとおりである)の化合物は、上記の標準的なペプチドカップリング条件を用いて、式(III)(式中、R4、R18、Ar1およびL2は上記定義されたとおりである)のアミンと式(XXI)(式中、R5およびR16は上記定義されたとおりであり、XはOである)の酸とのカップリングによって製造することができる。この反応は、ヒドロキシ基HX-を適切に保護して実施するのが好ましい。
【0227】
式(XXVII)(式中、R5、R16、R18およびAr1は上記定義されたとおりである)の化合物は、室温付近の温度で、式(XXXVI):
【化63】
Figure 0004864206
(式中、R5、R16およびR18は上記定義されたとおりであり、R27は、アルキル−またはアリールカルボニルのような適切な保護基である)の化合物を水酸化リチウムのような塩基と反応させることによって製造することができる。この方法は、特に式(XXVII)(式中、R5はメチレンであり、R16は低級アルキルであり、そしてR18は第三級ブチルである)の化合物の製造に適している。
【0228】
式(XXX)(式中、Ar1およびL2は上記定義されたとおりであり、Z3はOである)の酸は、A.G.Meyers and J.L.Gleason, J.Org.Chem., 1996. 61, 第813-815頁に記載されている方法を適用または適応させることによって製造することができる。この方法論は、特にAr1がピリジンジイルである化合物に適している。
【0229】
また、式(XXX)(式中、Ar1およびL2は上記定義されたとおりであり、Z3はOである)の酸は、S.R.Schow 等, J.Org.Chem., 1994, 59, 第6850-6852頁に記載された方法を適用または適応させることよって製造することができる。この方法論は、特にAr1がピリジンジイルである化合物に適している。
【0230】
式(XXXVI)(式中、R5、R18は上記定義されたとおりであり、R16はニトロ基に隣接して環位置に付いた低級アルキル基であり、そしてR27はアルキル−またはアリールカルボニルのような適切な保護基である)の化合物は、テトラヒドロフランのような不活性溶媒中、約-15℃の温度で式(XXXVII):
【化64】
Figure 0004864206
(式中、R5、R18は上記定義されたとおりであり、R27はアルキル−またはアリールカルボニルのような適切な保護基である)の化合物を低級アルキルハロゲン化マグネシウム(例えばメチル塩化マグネシウム)と反応させることによって製造することができる。
【0231】
式(XXIII)および(XXVI)の中間体は新規化合物であり、したがって、本明細書中に記載されているそれらの新規化合物およびその製造法は、本発明のさらなる特徴を構成する。
【0232】
本発明を、以下に例として実施例および参考実施例に従ってさらに説明するが、これらに限定されるものではない。
【0233】
保持時間(RT)を測定するための高圧液体クロマトグラフィ(HPLC)の条件は、以下のとおりである:Hypersil Elite C-18カラム(15cm)、エルス検出器; 溶媒アセトニトリル/水の勾配(両方とも0.5%トリフルオロ酢酸を用いて緩衝化する):3分間、20%アセトニトリル;次の12分間にわたって80%までの傾斜をつけ;3分間、80%アセトニトリルを維持し;そして0.5分間かけて20%アセトニトリルに傾斜をつけて戻す(全実行時間20分間)。
【0234】
保持時間(RT)を測定するための高圧液体クロマトグラフィ/質量分析法(LCM)条件は、以下のとおりである:3ミクロンLuna C18 (2) HPLCカラム(30mm×4.6mm)を、(A) 0.1%ギ酸を含む水および(B) 移動相の勾配として0.1%ギ酸を含むアセトニトリル混合物を用いた勾配溶出条件下:0.00分(95%A:5%B);0.50分(95%A:5%B);4.50分(5%A:95%B);5.00分(5%A:95%B);5.50分(95%A:5%B);質量分析器に約200μl/分のスプリットで2ml/分の流速;注射体積10-40μl;ライン中にDiode Array(220-450nm)、ライン中に蒸気光散乱(Evaporative light scattering;ELS)検出、ELS-温度50℃、ゲイン8〜1.8 ml/分; 起点温度150℃で操作した。
【0235】
質量スペクトル(MS)は、 移動相としてアセトニトリルおよび水の混合物(1:1、v/v)、0.3ml/分の流速、20μlの注射体積、2.0分の実行時間、150-850ダルトンの+/−のスキャン範囲、2.0秒の走査時間、3.5kvのESI電圧、20n/m2窒素のESI圧力を用いてエレクトロスプレー源およびHP1100液体クロマトグラフィを具備したMicromass Platform LC質量分析器で記録した。取り扱うイオンは、正イオンである。
薄層クロマトグラフィ(TLC)は、Merckシリカ(シリカゲル60F245)プレート上で実施した。
【0236】
実施例1
(3RS)-3-[5-[2-o-トリルアミノベンゾオキサゾール-6-イル)-アセチルアミノ]-ピリド-2-イル]-酪酸
メタノール(4mL)中(3RS)-3-[5-[2-(2-o-トリルアミノ-ベンゾオキサゾール-6-イル)-アセチルアミノ]-ピリド-2-イル]酪酸エチルエステル(0.3g、参考実施例1)の溶液を水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL、1M)で処理し、水浴中40℃で3時間放置した。混合物を部分的に蒸発させて、さらに多くの水で希釈して、再び部分的に蒸発させた。残存物を水(10mL)で希釈し、ジエチルエーテル(10mL)で洗浄した。水相のpHは、希塩酸を加えて7に調節した。得られた白色固体を濾過して乾燥し、次いで沸騰アセトニトリルを用いて磨砕して白色の粉末として標題化合物(0.06g)を得た。
融点 195-196℃(分解を伴う) MS: 445(MH+
【0237】
実施例2
(3RS)-3-[5-[2-o-トリルアミノ-3H-ベンズイミダゾール-5-イル)-アセチルアミノ]-ピリジン-2-イル}-酪酸トリフルオロアセテート
ジメチルホルムアミド中のエチル(3RS)-3-(5-アミノピリド-2-イル)ブチレート(200mg、参考実施例5)および{1-[(2-トリメチルシリルエトキシ)メチル]-2-o-トリルアミノ-5-ベンズイミダゾイル}酢酸(390mg、参考実施例7)の溶液を、O-(7-アザベンゾトリアゾル-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェイト(380mg)、次いでジイソプロピルエチルアミン(260mg)を用いて処理した。室温で2時間放置した後、混合物を酢酸エチル(100mL)と水(50mL)との間で分配した。層を分離し、それから有機層を乾燥し、蒸発させた。残存物を酢酸エチルを用いて溶離するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィにかけた。主成分(350mg)はメタノール(10mL)に溶解し、溶液を水酸化ナトリウム水溶液(3mL、1M)で処理した。室温で4時間放置した後、混合物を低容積に蒸発させ、水(20mL)で希釈し、次いで白色沈殿が形成されるまで酢酸で処理した。白色沈殿を、酢酸エチル中に抽出した。溶液を乾燥し、蒸発させて白色のガム状物(40mg)を得、これをトリフルオロ酢酸(5mL)に溶解した。室温で2時間放置した後に、溶液を蒸発させて明黄色泡状物として標題化合物(21mg)を得た。
HPLC:RT = 4.63分(100%) MS(ES+): 444(MH+
【0238】
実施例3
(3RS)-3-[5-[2-(4-メチル-2-o-トリルアミノベンゾオキサゾール-6-イル)-アセチルアミノ]-ピリド-2-イル]-酪酸
ジメチルホルムアミド(5mL)中の2-(4-メチル-2-o-トリルアミノベンゾオキサゾール-6-イル)酢酸(0.13g、参考実施例9)の撹拌溶液をO-(7-アザベンゾトリアゾル-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.166g)、ジイソプロピルエチルアミン(0.153mL)、次いでジメチルホルムアミド(5mL)中のエチル(3RS)-3-(4-アミノピリド-2-イル)ブチレート(0.091g、参考実施例5)の溶液を用いて処理した。1時間撹拌してから室温で一夜放置した後、反応混合物を水で希釈し、次いでt-ブチルメチルエーテルで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで蒸発させてガム状物として(3RS)-3-[5-[2-(4-メチル-2-o-トリルアミノベンゾオキサゾール-6-イル)-アセチルアミノ]ピリド-2-イル]酪酸エチルエステルを得た。エタノール中のこのガム状物の溶液を水酸化リチウム水溶液(1M)で処理し、そして室温で1時間撹拌した後、混合物を部分的に蒸発させた。残存物は濃塩酸を加えてpH 6.7に酸性化した。この混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥して、次いで蒸発させてクリーム状固形物として標題化合物(0.012g)を得た。
MS(ES-): 457(MH-)

【0239】
実施例4
(a) (RS)-3-[5-[2-(2-フェニルアミノ-ベンゾオキサゾール-6-イル)-アセチルアミノ)-ピリジン-2-イル]-酪酸
エタノール(1mL)中の(RS)メチル3-[5-[2-(4-アミノ-3-ヒドロキシフェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-2-イル]-ブチレート(41.2mg、参考実施例24)の溶液をエタノール(2mL)中のフェニルイソチオシアネート(16.23mg)の溶液で処理した。混合物を室温で48時間放置し、70℃で16時間加熱し、次いで蒸発させた。残存物、(RS)メチル3-[5-[2-(3-ヒドロキシ4-(3-フェニルチオウレイド)-フェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-2-イル]-ブチレートを、乾燥ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、そして溶液を乾燥ジメチルホルムアミド(2mL)中のジシクロヘキシルカルボジイミド(74.2mg)の溶液で処理した。この混合物を70℃で12時間加熱し、次いで蒸発させた。残存物をメタノール(2mL)に溶解し、そして溶液を水酸化ナトリウム水溶液(600μL、1M)で処理した。24時間振盪した後、混合物を濾過し、そして濾液を酢酸水溶液(1mL、1M)を用いて酸性化した。沈殿を濾過して、ジメチルホルムアミドに溶解した。この溶液を蒸発させ、残存物をアセトニトリル水中の0.05%TFAを用いたHypersil Elite C18カラム(100mm×21mm)上の逆相HPLCにかけて標題化合物を得た。LCM-MS: RT = 2.36分; MS(ES+):431(MH+
【0240】
(b) 2-クロロフェニルイソチオシアネートを用いる他は、実施例4(a)と同様のやり方で実施して(RS) 3-(5-[2-[2-(2-クロロフェニルアミノ)-ベンゾオキサゾール-6-イル]−アセチルアミノ]-ピリジン-2-イル)-酪酸を製造した。LC-MS: RT=2.52分; MS(ES+): 465,467(MH+
(c) 2-o-トリルイソチオシアネートを用いる他は、実施例4(a)と同様のやり方で実施して(RS) 3-[5-[2-(2-o-トリルアミノ-ベンゾオキサゾール-6-イル)-アセチルアミノ]-ピリジン-2-イル]-酪酸を製造した。LC-MS: RT = 2.37分; MS(ES+): 445(MH+
【0241】
(d) 2 -メトキシフェニルイソチオシアネートを用いる他は、実施例4(a)と同様のやり方で実施して(RS) 3-(5-[2-[2-(2-メトキシ-フェニルアミノ)-ベンゾオキサゾール-6-イル]-アセチルアミノ}-ピリジン-2-イル)-酪酸を製造した。 LC-MS:RT = 2.45分; MS(ES+): 461(MH+
(e) (RS) メチル3-[6-[2-(4-アミノ-3-ヒドロキシ-フェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-3-イル}-ブチレート(参考実施例1)を用いること他は、実施例4(a)と同様のやり方で実施して(RS) 3-[6-[2-(2-フェニルアミノ-ベンゾオキサゾール-6-いる)アセチルアミノ]ピリジン-3-イル}-酪酸を製造した。LC-MS:RT = 2.37分; MS(ES+): 431(MH+
【0242】
(f) (RS) メチル3-[6-[2-(4-アミノ-3-ヒドロキシフェニル)-アセチルアミノ]ピリジン-3-イル}-ブチレート(参考実施例14)および2-クロロフェニルイソチオシアネート用いる他は実施例4(a)と同様のやり方で実施して(RS) 3-(6-[2-[2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-ベンゾオキサゾール-6-イル}-アセチルアミノ}-ピリジン-3-イル)-酪酸を製造した。LC-MS:RT = 2.52分; MS(ES+): 465、467(MH+
(g) (RS) メチル3-[6-[2-(4-アミノ-3-ヒドロキシフェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-3-イル}-ブチレート(参考実施例14)および2-o-トリルイソチオシアネートを用いる他は、実施例4(a)と同様のやり方で実施して(RS) 3-[6-[2-(2-o-トリルアミノ-ベンゾオキサゾール-6-イル)−アセチルアミノ]-ピリジン-3-イル)-酪酸を製造した。LC-MS: RT = 2.37分; MS(ES+): 445(MH+
【0243】
(h) (RS) メチル3-(6-(2-(4-アミノ-3-ヒドロキシフェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-3-イル}-ブチレート(参考実施例14)および2-メトキシフェニルイソチオシアネートを用いる他は、実施例4(a)と同様のやり方で実施して(RS) 3-(6-[2-[2-(2-メトキシ-フェニルアミノ)-ベンゾオキサゾール-6-イル}-アセチルアミノ}-ピリジン-3-イル)-酪酸を製造した。LC-MS: RT = 2.46分; MS(ES+):461(MH+)
(i) (RS) メチル3-[6-[2-(4-アミノ-3-ヒドロキシフェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-3-イル}-ブチレート(参考実施例14)および3-メトキシフェニルイソチオシアネートを用いる他は実施例4(a)と同様のやり方で実施して(RS) 3-(6-[2-[2-(3-メトキシ-フェニルアミノ)-ベンゾオキサゾール-6-イル-アセチルアミノ}-ピリジン-3-イル)酪酸を製造した。LC-MS: RT = 2.42分; MS(ES+): 461(MH+
【0244】
参考実施例1
(3RS)-3-[5-[2-(2-o-トリルアミノベンゾオキサゾール-6-イル)-アセチルアミノ]-ピリド-2-イル}-酪酸エチルエステル
ジメチルホルムアミド(15mL)中の2-o-トリルアミノ-ベンゾオキサゾール-6-酢酸(0.42g、参考実施例2)の撹拌溶液をO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.57g)、次いでジイソプロピルエチルアミン(0.4g)、それからジメチルホルムアミド(5mL)中のエチル(3RS)-3-(5-アミノピリド-2-イル)ブチレート(0.3g、参考実施例5)の溶液を用いて処理した。混合物を室温で5時間撹拌し、次いで一夜放置し、それから低容積になるまで蒸発させた。残存物を水と酢酸エチルとの間で分配した。有機相を、希酢酸、次いで順に水、重炭酸塩水溶液(5%)、水、食塩水を用いて洗浄し、乾燥し、蒸発させた。残存物は、酢酸エチルで溶離するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィにかけて無色のガラス状物として標題化合物(0.5g)を得た。 TLC: RF= 0.36(酢酸エチルを用いて溶離する) MS: 473(MH+
【0245】
参考実施例2
2-o-トリルアミノ-ベンゾオキサゾール6-酢酸
エタノール(150mL)中のエチル4-アミノ-3-ヒドロキシフェニルアセテート(3.3g、参考実施例3)およびo-トリルイソチオシアネート(2.5mL)の混合物を室温で約2時間撹拌した。室温で一夜放置した後、混合物を蒸発させ、残存物をペンタンおよび酢酸エチルの混合物(7:3、v/v)で溶離するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィにかけて黄色泡状物を得た。エタノール(150mL)中のこの物質の溶液をジシクロヘキシルカルボジイミド(3.0g)で処理し、混合物を還流温度で2時間加熱した。混合物を蒸発させ、残存物をジクロロメタン中5〜10%のtert-ブチルメチルエーテルの混合物で溶離するシリカ上のショートカラムクロマトグラフィにかけてジシクロヘキシル尿素を除去した。得られた明るい黄色油をエタノール(100mL)に溶解し、その溶液を水酸化ナトリウム溶液(15mL、1M)で処理し、それから還流温度で2時間加熱した。反応混合物を蒸発させ、そして残存物を水に溶解した。溶液を酢酸エチルで洗浄し、そして濃塩酸を添加して水性層をpH 1に酸性化した。得られた白色沈殿を濾過によって集め、水で完全に洗浄し、次いで乾燥して白色固形物として標題化合物(1.8g)を得た。
【0246】
参考実施例3
エチル4-アミノ3-ヒドロキシフェニルアセテート
エタノール(約200mL)に溶解したエチル3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニルアセテート(5.0g、参考実施例4)の溶液を蟻酸アンモニウム(約20g)で処理した。混合物を50℃に加温し、次いで木炭上のパラジウム(約1g、5%)を用いて慎重に処理した。泡立ちが観察された。30分後、セライトパッドを通して混合物を熱濾過し、濾液を濃縮して黒色固形物として標題化合物(3.3g)を得た。
【0247】
参考実施例4
エチル3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニルアセテート
エタノール(約100mL)中の3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル酢酸の溶液(4.0g、Meyer等,J.Med.Chem., 1997, 40, 第1049-1062頁に記載された方法に従って製造された)を濃塩酸(5〜8滴)を用いて処理し、還流温度で3時間加熱し、そして蒸発させた。残存物をtert-ブチルメチルエーテルに溶解し、溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液、次に水で洗浄し、乾燥し、蒸発させて明るい黄色固形物として標題化合物(5.0g)を得た。
【0248】
参考実施例5
エチル(3RS)-3-(5-アミノピリド-2-イル)ブチレート
エチル(E,Z)-(5-ニトロピリド-2-イル)ブト-2-エノエート(11.0g、参考実施例6)、エタノール(450ml)および木炭上の5%パラジウム(2.0g)の混合物を、水素雰囲気下、周囲温度で7時間撹拌し、それから一夜放置した。反応混合物を珪藻土のショートパッドを通して濾過した。濾液を蒸発させ、無色油状物として標題化合物(9.7g)を得た。TLC: RF= 0.28(酢酸エチルを用いて溶離する)
【0249】
参考実施例6
エチル(E,Z)-(5-ニトロピリド-2-イル)ブト-2-エノエート
不活性雰囲気下の無水テトラヒドロフラン(250mL)中の水素化ナトリウム(4.4g、鉱油中60%分散液)の撹拌懸濁液を無水テトラヒドロフラン(150mL)中のトリエチルホスホノアセテート(28.0g)の溶液で滴下処理し、そして水素の発生が終わるまで(〜1時間)混合物を撹拌した。混合物を、次いで無水テトラヒドロフラン(150mL)中の2-アセチル-5-ニトロピリジン(12.2g、J. Chem. Soc. 1971, 772に記載された方法に従って製造した)の溶液を用いて滴下処理した。1時間後、反応混合物を酢酸エチルおよび飽和塩化アンモニウム溶液で処理した。有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして蒸発させた。残存物をジクロロメタンで溶離するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィにかけて白色固形物として標題化合物(16.7g)を得た。TLC:ZおよびE異性体についてRF= 0.66および0.72(酢酸エチルで溶離する)
【0250】
参考実施例7
{1-[(2-トリメチルシリルエトキシ)メチル]-2-トリルアミノ-5-ベンズイミダゾリル}酢酸
テトラヒドロフラン(200mL)中のエチル(2-o-トリルアミノ-3H-ベンズイミダゾール-5-イル)アセテート(5g、参考実施例8)の溶液を窒素下、室温で撹拌しながら水素化ナトリウム(0.71g、鉱油中の60%分散液)を用いて処理した。添加が完了したら、混合物をさらに30分間室温で撹拌し、それから(2-トリメチルシリルエトキシ)メチルクロライド(2.95g)で処理した。さらに1時間、室温で撹拌した後、混合物を低容積まで蒸発させ、そして残存物を酢酸エチル(500mL)と水(500mL)との間で分配した。有機相を分離し、乾燥し、そして蒸発させた。残存物を、ペンタンおよびエーテルの混合物(3:2、v/v)で溶離するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィにかけた。クロマトグラフィからの物質(5.2g)をメタノール(100mL)に溶解し、そして溶液を水酸化ナトリウム水溶液(30mL、1M)で処理した。室温で4時間放置した後、混合物を低容積まで蒸発させ、それから水(50mL)で希釈した。酢酸を加えて混合物を酸性化し、水性母液からデカントして白色のガム状物を得た。ガム状物を、少量の水を用いたデカンテーションによって一度、洗浄し、次いで最少限のエタノールで磨砕して白色固形物として標題化合物(910mg)を得た。エタノール溶液を蒸発させて橙色泡状物として追加量の標題化合物(3.0g)を得た。
【0251】
参考実施例8
エチル(2-o-トリルアミノ-3H-ベンズイミダゾール-5-イル)アセテート
エタノール(100mL)中のエチル3,4-ジアミノフェニルアセテート(5.8g、Mederski 等, Bioorg Med Chem Lett, 1998, 8, 第17-22頁の方法に従って製造した)およびo-トリルイソチオシアネート(4.9g)の混合物を室温で一夜保持し、次いでジイソプロピルカルボジイミド(7.6g)で処理した。混合物を還流で5時間撹拌し、そして蒸発させた。残存物を10%メタノールおよびエーテルの混合物(1:9、v/v)で溶離するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィにかけて黄色ガム状物として標題化合物(5.2g)を得た。
【0252】
参考実施例9
2-(4-メチル-2-o-トリルアミノベンゾオキサゾール-6-イル)酢酸
エタノール(10mL)中のt-ブチル4-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチルフェニルアセテート(0.38g、参考実施例10)およびo-トリルイソチオシアネート(0.24g)の混合物を7時間撹拌し、次いで一夜放置し、そして蒸発させた。残存物をエタノール(10mL)に溶解し、そして溶液をジシクロヘキシルカルボジイミド(0.36g)で処理した。この混合物を還流温度で2時間加熱し、次いで蒸発させた。残ったガム状物をジクロロメタン(15mL)に溶解し、そして溶液をトリフルオロ酢酸(4.75mL)で処理した。室温で3時間放置した後、混合物を蒸発させ、そして残存物をジエチルエーテルに溶解した。この溶液を飽和重炭酸ナトリウム溶液で二回抽出し、そして合わせた水抽出液のpHを希塩酸を加えて1〜2に調節した。次いで、この溶液を酢酸エチルで抽出し、抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥し、蒸発させて淡黄色固形物として標題化合物(0.33g)を得た。
【0253】
参考実施例10
t-ブチル4-アミノ-3-ヒドロキシ5-メチルフェニルアセテート
エタノール(25mL)中のt-ブチル3-ヒドロキシ-5-メチル-4-ニトロフェニルアセテート(0.47g、参考実施例11)の溶液を木炭上のパラジウム(約0.08g、10%)で処理し、水素雰囲気下で撹拌した。4時間後、混合物をセライトパッドを通して濾過し、そして濾液を蒸発させて緑色油状物として標題化合物(0.38g)を得た。
【0254】
参考実施例11
t-ブチル3-ヒドロキシ-5-メチル-4-ニトロフェニルアセテート
メタノール(6mL)中のt-ブチル3-アセトキシ-5-メチル-4-ニトロフェニルアセテート(0.5g、参考実施例12)の溶液を水(1.5mL)中の水酸化リチウム(0.2g)で処理した。2時間撹拌した後、混合物を注意深くpH 5に酸性化して、次いで酢酸エチルおよび塩化ナトリウムで処理した。有機層を蒸発させ、そして残存物をジクロロメタンに溶解した。この溶液を乾燥させ、そして蒸発させて黄緑色油状物として標題化合物(0.45g)を得た。
【0255】
参考実施例12
t-ブチル-3-アセトキシ-5-メチル-4-ニトロフェニルアセテート
アルゴン下、-15℃で、テトラヒドロフラン(350mL)中のt-ブチル3-アセトキシ-4-ニトロフェニルアセテート(8.0g、参考実施例13)の撹拌溶液を、ジエチルエーテル中のメチルマグネシウムクロライド溶液(7mL、3M)で滴下処理し、そして2時間後、ジエチルエーテル中のメチルマグネシウムクロライド溶液(7mL、3M)のさらなるアリコートで滴下処理した。さらに1時間撹拌した後、反応混合物を2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(10.4g)で処理し、室温で一夜撹拌し、次いで部分的に蒸発させ、そしてジクロロメタンで処理した。混合物を水で洗浄し、乾燥し、そして蒸発させた。残存物を、ジクロロメタンで溶離するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィにかけて黄色油状物として標題化合物(1.66g)を得た。
【0256】
参考実施例13
t-ブチル-3-アセトキシ-4-ニトロフェニルアセテート
ジクロロメタン(100mL)中の3-アセトキシ-4-ニトロ安息香酸(10.5g)の撹拌懸濁液を、塩化オキサリル(33mL)次いでジメチルホルムアミド(2滴)で処理した。室温で一夜撹拌した後、混合物を蒸発させた。残存物をアセトニトリル(100mL)に溶解し、この溶液を窒素下0℃でアセトニトリル(50mL)中のトリメチルシリルジアゾメタン(25mL、ヘキサン中2M)およびトリエチルアミン(5.05g)の撹拌混合物に滴加し、そして0℃での撹拌を一夜続けた。混合物を蒸発させ、そして酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウム溶液との間で分配した。有機相を乾燥させ、次いで蒸発させた。残存物を、還流しているt-ブタノールに溶解し、次いでトリエチルアミン(15mL)中の安息香酸銀(2.8g)の溶液を用いて30分かけて滴下処理した。30分間放置した後、冷ました反応混合物を蒸発させ、次いで酢酸エチルと塩酸(1M)との間で分配した。有機相を、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、次いで乾燥し、蒸発させて粘性褐色油状物として標題化合物(10.6g)を得た。
【0257】
参考実施例14
(RS) メチル3-[6-[2-(4-アミノ-3-ヒドロキシ-フェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-3-イル}-ブチレート
蟻酸アンモニウム(1.7g) および木炭上10%パラジウムをエタノール(15mL)中の(RS) メチル-3-{6-[ 2-(3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)-アセチル)アミノ]-ピリジン-3-イル)-ブタノエート(180mg、参考実施例15)の溶液に添加した。混合物を60℃で1時間撹拌し、室温に冷まし、次いで珪藻土のパッドを通して濾過した。フィルターパッドをエタノールで洗浄した。合わせた濾液および洗浄液を蒸発させ、そして残存物を酢酸エチルに溶解した。この溶液を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで蒸発させて淡褐色油状物として標題化合物(134mg)を得、これをさらに精製することなく使用した。
【0258】
参考実施例15
(RS)メチル3-[6-[2-(3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-3-イル}-ブタノエート
ジクロロメタン(50mL)中の(RS)メチル3-[6-[2-(3-アセトキシ-4-ニトロフェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-3-イル}-ブタノエート(1.5g、参考実施例16)の溶液をピペリジン(5.0mL)で処理した。室温で1.5時間撹拌した後、反応混合物を酢酸水溶液(1M)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして蒸発させた。残存した明褐色油状物は、酢酸エチルおよびペンタン(1:1v/v)の混合物で溶離するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィにかけて淡黄色固形物として標題化合物(1.26g)を得た。
【0259】
参考実施例16
(RS)メチル3-[6-[2-(3-アセトキシ-4-ニトロフェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-3-イル}-ブタノエート
ジクロロメタン(20mL)中の(RS)メチル3-(6-アミノピリド-3-イル)-ブタノエート(3.26g、参考実施例19)の溶液を、10℃でジクロロメタン(30mL)中の(3-アセトキシ-4-ニトロフェニル)-アセチルクロライド(4.32g、参考実施例17)の溶液を用いて5分かけて滴下処理した。混合物をさらに5分間10℃で撹拌し、次いで5分かけてトリエチルアミン(2.47mL)を滴下処理した。得られた黒い溶液を室温で1時間撹拌し、それから一夜放置し、次いで、酢酸エチルおよびペンタンの混合物(3:2v/v)を用いて溶離するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィにかけ、粘性ガム状物として標題化合物(5.9g)を得た。
【0260】
参考実施例17
(3-アセトキシ-4-ニトロフェニル)アセチルクロライド
ジクロロメタン(20mL)中の(3-アセトキシ-4-ニトロフェニル)酢酸(2.0g、参考実施例18)の溶液をジクロロメタン(4.4ml、2M)中の塩化オキサリルの溶液、次いで乾燥ジメチルホルムアミド(1滴)を用いて処理した。激しく泡立ちした後、混合物を室温で4時間撹拌し、次いで蒸発させて粘性油状物として標題化合物を得、これをさらに精製することなく直ちに使用した。
【0261】
参考実施例18
(3-アセトキシ-4-ニトロ-フェニル)酢酸
(3-ヒドロキシ-4-ニトロ-フェニル)酢酸(12.0g)、水酸化ナトリウム水溶液(152.3mL、1M)およびジエチルエーテル(150mL)の氷塩水浴中で0℃に冷やした撹拌混合物を、0℃で温度を維持する速度で無水酢酸(8.1g)を用いて滴下処理した。添加を完了してから混合物をさらに2時間0℃で撹拌し、そして希塩酸で酸性化して、次いで酢酸エチルで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで蒸発させ、油状物として標題化合物(12.6g)を得た。
【0262】
参考実施例19
(RS) メチル3-(6-アミノピリド-3-イル)-ブタノエート
メタノール(300mL)中の(RS) 3-(6-アミノピリド-3-イル)-ブタン酸塩酸塩(12.0g、参考実施例20)の溶液を濃硫酸(3.0mL)で処理し、それから8時間、還流温度で加熱した。反応混合物を濃縮し、それから5%重炭酸ナトリウム水溶液を用いて塩基性化し、次いで酢酸エチルを用いて抽出した。抽出物を水、次いで食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて黄色油状物として標題化合物(7.6g)を得た。
【0263】
参考実施例20
(RS) 3-(6-アミノピリド-3-イル)-ブタン酸塩酸塩
塩酸水溶液(500ml、6M)中の(RS)エチル3-(6-アセチルアミノ-ピリド-3-イル)-ブタノエート(25.56g、参考実施例21)の溶液を3.5時間100℃に加熱し、そして冷まし、次いで蒸発させて結晶質固形物として標題化合物を得た。
【0264】
参考実施例21
(RS) エチル3-(6-アセチルアミノ-ピリド-3-イル)-ブタノエート
エタノール(500mL)中の(E/Z)エチル3-(6-アセチルアミノ-ピリド-3-イル)-ブト-2-エノエート(27.3g、参考実施例22)の溶液を触媒として木炭上の10%パラジウム(1.0g)を用いて50℃で水素化した(3bar水素圧)。48時間後、混合物を脱気し、珪藻土のパッドを通して濾過し、そしてエタノールでパッドをよくすすいだ。濾液を蒸発させて油状物として標題化合物を得た。
【0265】
参考実施例22
(E/Z)エチル3-(6-アセチルアミノ-ピリド-3-イル)-ブタ-2-エノエート
ジメチルホルムアミド(250mL)中のN-(5-ブロモピリド-2-イル)アセトアミド(31.4g、参考実施例23)、クロトン酸エチル(37.0mL)、トリエチルアミン(33mL)、テトラキス(トリ-oトリルホスフィン)パラジウム(o)およびテトラブチルアンモニウムブロマイド(9.36g)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で48時間加熱した。反応混合物を冷まし、次いで蒸発させた。残存物を酢酸エチルおよび水の間で分配し、そして有機相を食塩水で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。得られた明るい褐色の固形物をペンタンおよび酢酸エチルの混合物(7:3 v/v)で溶離するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィにかけて淡黄色固形物として標題化合物(27.3g)を得た。
【0266】
参考実施例23
N-(5-ブロモピリド-2-イル)アセトアミド
無水酢酸(27.4mL)を、酢酸(40mL)中の2-アミノ-5-ブロモピリジン(10.0g)の撹拌懸濁液に添加した。混合物を還流で4時間加熱し、室温に冷まし、次いで水(200mL)中へ注いだ。得られた固形物を集めて、水(300mL)で3回洗浄し、次いで真空下70℃で乾燥して、白色固形物として標題化合物(10.9g)を得た。
【0267】
参考実施例24
(RS) メチル3-[5-(2-(4-アミノ-3-ヒドロキシフェニル)-アセチルアミノ]ピリジン-2-イル}-ブタノエート
エタノール(80mL)中の(RS)メチル3-[5-[2-(3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-2-イル}ブタノエート(2.0g、参考実施例25)の溶液を、60℃で、蟻酸アンモニウム(4.0g)および木炭上の10%パラジウム(0.5g)を用いて処理し、60℃で1時間撹拌した後、反応混合物を冷まし、次いで濾過した。濾液を蒸発させ、残存物を酢酸エチルに溶解した。この溶液を水で二回洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて油状物として標題化合物(1.37g)を得た。
【0268】
参考実施例25
(RS) メチル3-[5-[2-(3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-2-イル}-ブタノエート
メタノール(80mL)中の(RS) 3-[5-[2-(3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-2-イル}-ブタン酸(2.1g, 参考実施例26)を濃硫酸(0.5mL)で処理した。混合物を還流温度で24時間加熱してから冷まし、次いで低体積に濃縮し、そして酢酸エチルで希釈した。この溶液は、5%重炭酸ナトリウム水溶液、次いで水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて油状物としての標題化合物(2.0g)を得た。
【0269】
参考実施例26
(RS) 3-[5-[2-(3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-2-イル}-ブタン酸
メタノール(100mL)中の(RS)エチル3-[5-[2-(3-アセトキシ-4-ニトロフェニル)-アセチルアミノピリジン-2-イル}ブタノエート(6.18g、参考実施例27)の溶液を水(20mL)中の水酸化ナトリウム(3.5g)の溶液で処理した。混合物は、50℃で5時間加熱し、次いで蒸発させた。残存物を水に溶解し、得られた溶液を酢酸エチルで洗浄し、次いで氷酢酸を加えてpH5に酸性化し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして蒸発させた。残った黒い油状物を、酢酸エチルで溶離するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィにかけて褐色固形物として標題化合物(2.1g)を得た。
【0270】
参考実施例27
(RS) エチル3-[5-[2-(3-アセトキシ-4-ニトロフェニル)-アセチルアミノ]-ピリジン-2-イル)-ブタノエート
乾燥ジメチルホルムアミド(20mL)中のO-(7-アザベンゾトリアゾル-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(10.95g)の溶液を窒素雰囲気下でジメチルホルムアミド(90mL)中の(RS)エチル3-(5-アミノピリド-2-イル)ブタノエート(3.0g、参考実施例5)、ジイソプロピルエチルアミン(10mL)および(3-アセトキシ-4-ニトロ-フェニル)酢酸(6.89g、参考実施例17)の溶液に添加した。30℃で24時間撹拌した後、反応混合物を蒸発させ、そして残存物を酢酸エチルと5%重炭酸ナトリウム水溶液との間で分配した。有機相を、水、次いで食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、脱色木炭で処理し、続いて濾液して濾液を蒸発させて黒い油状物として標題化合物を得た。
【0271】
in vitroおよびin vivo検定法
1.フィブロネクチンおよびVCAMに対するVLA4依存性細胞接着における化合物の阻害作用
1.1 RAMOS細胞の代謝の標識化
RAMOS細胞(ECACCからの前B細胞ライン、Porton Down、UK)を5%ウシ胎仔血清(FCS、Gibco,UK)で補充されたRPMI培養液(Gibco、UK)中で培養した。アッセイ前に、細胞を0.5×106細胞/ml RPMIの濃度で懸濁し、そして400μCi/100mlの[3H]-メチオニン(Amersham、UK)を用いて37℃で18時間標識化した。
【0272】
1.2 接着アッセイ用96ウェルプレートの準備
Cytostarプレート(Amersham、UK)を、3μg/mlヒト可溶性VCAM-1(R&D Systems Ltd、UK)または28.8μg/mlヒト組織フィブロネクチン(Sigma、UK)のいずれか50μl/ウェルでコーティングした。対照となる非特異的結合のウェルには、50μlのリン酸緩衝生理食塩水を添加した。次いで、プレートをインキュベータ中、25℃で一夜乾燥した。その翌日、1%BSA (Sigma, UK)で補充されたPucksバッファ(Gibco, UK)200ul/ウェルを用いてプレートをブロックした。プレートを暗所中、室温で2時間放置した。次いで、ブロッキングバッファを処理し、プレートを逆さにして紙組織上でそれを穏やかに軽くたたいてプレートを乾燥した。5mM塩化マンガンおよび0.2%BSA (Sigma, UK)で補充されたPucksバッファ中の3.6%ジメチルスルホキシド(インテグリン受容体を活性化するため、Sigma, UK)50μl/ウェルを、プレート中の適当な対照試験結合アッセイウェルおよび非特異的結合アッセイウェルに添加した。5mM塩化マンガンおよび0.2%BSAで補充されたPucksバッファ中の3.6%ジメチルスルホキシド中に適当な濃度で希釈された試験化合物50μl/ウェルを、試験ウェルに添加した。
【0273】
代謝的に標識化された細胞を、上記のように塩化マンガンおよびBSAで補充されたPucksバッファ中4×106細胞/mlで懸濁した。Pucksバッファおよび補充物中の3.6%ジメチルスルホキシド中の細胞50ul/ウェルを全てのプレートウェルに添加した。
同様の操作を、VCAM-1またはフィブロネクチンのいずれかでコーティングされたプレートについて行い、両方の基質に対する細胞結合の化合物の阻害についてデータを測定した。
【0274】
1.3 アッセイおよびデータ分析の実施
対照ウェルまたは化合物試験ウェル中に細胞を含むプレートを暗所中、室温で1時間インキューベートした。次いで、プレートをWallac Microbetaシンチレーションカウンター(Wallac, UK)でカウントし、得られたデータをマイクロソフトのエクセル(Microsoft, US)で処理した。データは、IC50(すなわち、50%の対照結合が起こる阻害剤の濃度)として表示した。結合パーセンテージは、下式から決定される:
[[(CTB-CNS)-(CI-CNS)]/(CTB-CNS)]×100=%結合
式中、CTBは、阻害剤なしでフィブロネクチン(またはVCAM-1)でコーティングされたウェルに結合した総数であり、CNSは、基質なしでウェルに存在する総数であり、そしてCIは細胞接着阻害剤を含むウェルに存在する総数である。
【0275】
本発明の化合物のデータは、フィブロネクチンおよびVCAM-1の両方に対する細胞接着の阻害についてIC50で表示した。本発明の特定の化合物は、100マイクロモル〜10ナノモルの範囲のIC50でフィブロネクチンおよびVCAM-1への細胞接着を阻害する。本発明の好ましい化合物は、100ナノモル〜10ナノモルの範囲のIC50でフィブロネクチンへの細胞接着を阻害する。
【0276】
2.マウスおよびラットにおける抗原−誘発性気道炎症の阻害
2.1 動物の感作
ラット(Brown Norway, Harland Olac, UK)を、日0、12および21においてオバルブミン(100μg、腹膜内[i.p.]、Sigma, UK)で感作させ、生理食塩水(1ml、i.p.)中の水酸化アルミニウムアジュバント(100mg、i.p.、Sigma. UK)を投与した。さらに、マウス(C57)を、日0および12にオバルブミン(10ug、i.p.)で感作させ、生理食塩水(0.2ml、i.p.)中の水酸化アルミニウムアジュバント(20mg、i.p.)を投与した。
【0277】
2.2 抗原挑戦
ラットは、日28〜38の間のいずれか一日に挑戦させ、これに対してマウスは日20〜30の間のいずれか一日に挑戦させた。動物は、超音波ネブライザー(deVilbiss Ultraneb, US)によって生成されたオバルブミン(10g/l)のエアゾールに30分(ラット)または1時間(マウス)暴露させて暴露室中を通過させることによって挑戦させた。
【0278】
2.3 処置プロトコール
動物は、抗原挑戦の前か後に必要に応じて処置した。本発明の水溶性化合物は、水〔経口(p.o.)投薬用〕または生理食塩水〔気管内(i.t.)投薬用〕中に調製することができる。非可溶性の化合物は、水(p.o.投薬用)または生理食塩水(i.t.投薬用)中の0.5%メチルセルロース/0.2%ポリソルベート80(両者ともMerck UK Ltd., UK)中に固形物を粉砕して超音波処理することによって懸濁液として調製される。用量体積は、ラットについては1ml/kg(p.o.)または0.5mg/kg(i.t.);マウスについては10ml/kg(p.o.)または1ml/kg (i.t.)である。
【0279】
2.4 気道炎症の評価
肺における細胞蓄積を、挑戦後24時間(ラット)または挑戦後48〜72時間(マウス)で評価した。ナトリウムペントバルビトン(200mg/kg、i.p.、Pasteur Merleux, France)を用いて動物を安楽死させ、そして気管に直ちにカニューレを挿入した。細胞は、以下のように気管支肺胞洗浄(BAL)によって気道内腔から、また酵素(コラゲナーゼ、Sigma, UK)分解によって肺組織から回収した。BALは、10%ウシ胎仔血清(FCS, Serotec Ltd., UK)を含むRPMI 1640培養液(Gibco, UK)の2アリコート(各10ml/kg)を用いて気道をフラッシュして実施した。回収したBALアリコートを貯め、下記のようにして細胞の計数を行った。BALの直後に、細胞の血液プールを除去するためにRPMI 1640/FCSを用いて肺血管をフラッシュした。肺葉を除去して0.5mmの小片に切断した。均質な肺組織の試料(ラット:400mg;マウス:150mg)をコラゲナーゼと共にRPMI 1640/FCS中でインキューベート(20U/mlで2時間そして60U/mlで1時間、37℃)し、組織から細胞を分解した。回収した細胞をRPMI 1640/FCS中で洗浄した。気道内腔および肺組織から回収された全白血球の計数は、自動化された細胞計数器(Cobas Argos,US)で行った。好酸球、好中球および単核細胞の示差計数は、Wright-Giemza染色剤(Sigma. UK)を用いて着色した細胞遠心分離した標本について光学顕微鏡法によって行った。T細胞は、CD2(全T細胞を定量化するために用いた全−T細胞標識)、CD4、CD8およびCD25(活性化T細胞の標識)に対してフルオファー(fluophore)-標識抗体を用いてフローサイトメトリー(EPICS XL, Coulter Electronics, US)によって計数した。全ての抗体は、Serotec Ltd., UKから供給された。
【0280】
2.5 データ分析
細胞データは、未挑戦の群、挑戦されビヒクル処理された群、および挑戦され化合物処理された群における平均細胞数として、平均の標準誤差を含めて表示した。処置群の中の差異の統計的分析は、Mann-Whitney試験による一方向の分散分析を用いて評価した。p<0.05の場合、統計的有意差は存在しなかった。

Claims (5)

  1. 一般式(Ia):
    Figure 0004864206
    [式中、
    1は、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキルもしくはアルコキシまたはハロで置換されていてもよいフェニルを表し;
    4は、水素または1〜4個の炭素原子を有する低級アルキルを表し;
    5は、環の6位に結合している直鎖または分枝鎖状のC1-4アルキレン鎖であり;
    16は、水素または1〜4個の炭素原子を有する低級アルキルもしくはアルコキシであり;
    Ar1は、ピリジルであり;
    2は、1〜4個の炭素原子を有するアルキレン鎖であり;
    Xは、OまたはNR17であり;
    17は、水素または1〜4個の炭素原子を有する低級アルキルであり;
    Yは、カルボキシまたはそのエチルエステルであり;
    1は、NR4を表す]
    で表される化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくはその溶媒和物。
  2. 1が、NHを表す請求項1に記載の化合物。
  3. Ar1が、置換されていないピリジン−2,5−ジイルを表す請求項1または2に記載の化合物。
  4. Yが、カルボキシである請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. (3RS)−3−{5−[2−(2−o−トリルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−アセチルアミノ]−ピリド−2−イル}−酪酸;
    (3RS)−3−{5−{2−[2−o−トリルアミノ−3H−ベンズイミダゾール−
    5−イル)−アセチルアミノ]−ピリジン−2−イル}−酪酸トリフルオロアセテート;
    (3RS)−3−{5−[2−(4−メチル−2−o−トリルアミノベンゾオキサゾール−6−イル)アセチルアミノ]ピリド−2−イル}酪酸;
    (RS)−3−{5−[2−(2−フェニルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−アセチルアミノ]−ピリジン−2−イル}−酪酸;
    (RS)−3−(5−{2−[2−(2−クロロ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
    (RS)−3−{5−[2−(2−o−トリルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−アセチルアミノ]−ピリジン−2−イル}−酪酸;
    (RS)−3−(5−{2−[2−(2−メトキシ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−2−イル)−酪酸;
    (RS)−3−{6−[2−(2−フェニルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−アセチルアミノ]−ピリジン−3−イル}−酪酸;
    (RS)−3−(6−{2−[2−(2−クロロ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;
    (RS)−3−{6−[2−(2−o−トリルアミノ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−アセチルアミノ]−ピリジン−3−イル}−酪酸;
    (RS)−3−(6−{2−[2−(2−メトキシ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸;および
    (RS)−3−(6−{2−[2−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−ベンゾオキサゾール−6−イル]−アセチルアミノ}−ピリジン−3−イル)−酪酸
    からなる群より選択される請求項1記載の化合物。
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