JP4862437B2 - 手書きシステム - Google Patents
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Description
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る手書きシステムの外観を示す斜視図、図2は、手書きシステムの制御系を示すブロック図である。
この手書きシステム1は、図1に示すように、電子ペーパ2Aに画像を書き込むプリンタ3と、電子ペーパ2Aに手書き可能な電子ペン4Aと、ケーブル5を介してプリンタ3を制御するとともに、電子ペン4Aによる手書きの筆跡データを取得する情報処理装置6とを備える。
電子ペーパ2Aは、略薄型矩形状を有し、無電源で表示画像を保持するメモリ性を有する。このようなメモリ性を有するものとして、本実施の形態では、光書込み型を用いる。電子ペーパ2Aは、表面2aに、画像を表示する表示領域2cと、表示領域2cの周辺に形成された枠部2dとを有する。なお、電子ペーパ2Aの層構成については、後述する。
プリンタ3は、略箱型の筐体30を有し、筐体30の上面の角部に電子ペーパ2Aが装着される接続部31を有する。接続部31は、電子ペーパ2Aの直交する2辺が当接する当接面31a,31bと、赤外線受信部32と、所定の間隔を有して配置された2つの超音波受信部33a,33bと、電子ペーパ2Aに電気的に接続される一対の給電端子34A,34Bとを備える。赤外線受信部32および超音波受信部33a,33bは、検出手段を構成する。
ミラー36を介して画像光37aを照射することにより、プリンタ3の薄型化を図ることができる。なお、電圧印加部35およびプロジェクタ37は、書込手段を構成する。
電子ペン4Aは、図1に示すように、ペンの形態を有するペン本体40と、ペン本体40の先端に設けられたフェルトペン41と、フェルトペン41による手書きを消去するための消去用フェルト42とを備える。なお、電子ペーパ2Aの表面2aに実際に手書きする必要がない場合には、電子ペン4Aは、フェルトペン41および消去用フェルト42を備えていなくてもよい。
情報処理装置6は、図1に示すように、略箱型の筐体60を有し、上面にタブレット方式の表示部61を有する。表示部61は、画像を表示するLCD(液晶ディスプレイ)610と、LCD610と同一のサイズを有してLCD610の下面側に重合配置されたタブレット611とからなる。
ここで、超音波を用いた筆跡データの取得方法について説明する。電子ペン4Aの赤外線送信部43から赤外線を所定の周期で送信するとともに、超音波送信部44から赤外線の送信と同じ周期で超音波を送信する。赤外線は、赤外線受信部32で受信され、超音波は、2つの超音波受信部33a,33bで受信される。光の速さで伝搬する赤外線と音の速さで伝搬する超音波とでは、受信タイミングに差が生じる。従って、赤外線受信部32が赤外線を受信してから、2つの超音波受信部33a,33bがそれぞれ超音波を受信するまでの時間を測定することにより、超音波送信部44から2つの超音波受信部33a,33bまでの距離が分かり、これらと2つの超音波受信部33a,33b間距離とを用いて三角法の原理から超音波送信部44の位置、すなわちフェルトペン41の座標を求めることができる。筆跡データ取得部63は、このフェルトペン41の座標を連続的に求めることにより、筆跡データを取得する。
制御部62は、CPU、ROM、RAM、HDD等を有して構成されており、CPUは、表示部61に対する入力・表示制御、プリンタ3に対する書込み制御、電子ペン4Aによる手書き可能範囲の設定、筆跡データの取得制御等を行う。これらのCPUの制御プログラムは、ROM、HDD等に格納されている。
図3は、情報処理装置の座標入力構造を説明するための図である。
図4(a),(b)は、それぞれタイプの異なる電子ペーパを示す。図4(a)に示す電子ペーパ2Aは、対向配置されたPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムからなる透明の第1および第2の基板200A,200Bと、第1および第2の基板200A,200Bの内側に形成されたITO(インジウム錫酸化物)からなる透明の第1および第2の電極201A,201Bと、第2の電極201Bの内側に設けられるとともに、印加される電圧に応じて反射率(透過率)が変化する液晶層202と、第1の電極201Aの内側に配置され、光の照射によって抵抗値が小さくなる光導電層203と、液晶層202と光導電層203との間に配置された光吸収層204と、第1の電極201Aに接続された受電端子206Aと、第2の電極201Bに延在部207を介して接続された受電端子206Bとを備える。
次に、第1の実施の形態の動作を、場合を分けて説明する。
ユーザは、表示部61に表示されたガイダンスに従い、電子ペーパ2Aの上辺と左辺が接続部31の当接面31a,31bに当接するようにプリンタ3の上面にセットする。このとき、電子ペーパ2Aの表面2aが上側となるようにする。電子ペーパ2Aが正しくセットされると、電子ペーパ2Aの受電端子206A,206Bは給電端子34A,34Bに接触した状態となる。なお、セットする際に当接する辺は上辺と左辺に限らず下辺や右辺を含む2つ以上の辺であればよい。
図5(a),(b)は、手書き可能範囲の設定方法を説明するための平面図である。ユーザは、表示部61に表示されたガイダンスに従い、図5(a)に示すように、電子ペン4Aで電子ペーパ2Aの表示領域2cの4つの隅P1〜P4を指示する。電子ペン4Aの赤外線送信部43から赤外線を送信するとともに、超音波送信部44から超音波を送信している。赤外線受信部32は、赤外線送信部43からの赤外線を受信し、赤外線受信信号を筆跡データ取得部63に出力する。2つの超音波受信部33a,33bは、超音波送信部44からの超音波を受信し、超音波受信信号を筆跡データ取得部63に出力する。筆跡データ取得部63は、赤外線受信部32および超音波受信部33a,33bからの受信信号の時間差から超音波送信部44の位置、すなわちフェルトペン41の座標を求める。制御部62は、このように求めた4つの座標に基づいて電子ペーパ2Aに対して手書き可能範囲を設定する。この場合は、4つの座標を角とする四角形の範囲が手書き可能範囲となる。これにより、電子ペーパ2Aを基準とした手書きのデータ化が可能となる。
また、電子ペーパ2Aに指示用マーク26を画像書込(プリント)し、位置合わせを行ってから原稿画像をプリントしてもよい。また、指示用マーク26および原稿画像をプリントした後に位置合わせを行ってもよい。この場合、プリント直後から手書きを開始することが容易となる。また、電子ペーパ2A上の原稿画像を一旦消去して指示用マーク26をプリントし、位置合わせが完了した時点で元の原稿画像をプリントしてもよい。指示用マーク26は、位置合わせ後に消去してもよい。
ユーザが電子ペン4Aの頭部側を下にして表示部61に表示されているメニュー画面のうちプリントを選択すると、制御部62は、LC共振回路45とタブレット611との間の電磁誘導作用によってプリントが選択されたことを認識し、画像記憶部65に記憶されている複数の画像データのリストを読み出し、表示部61のLCD610に表示する。
ユーザがプリンタ3の上面にセットされている電子ペーパ2Aの表面2aの表示領域2c内、すなわち手書き可能範囲内で電子ペン4Aにより手書きをした場合、フェルトペン41によって電子ペーパ2Aの表面2aに描かれる。一方、電子ペン4Aの赤外線送信部43から赤外線を所定の周期で送信するとともに、超音波送信部44から赤外線の送信と同じ周期で超音波を送信する。赤外線受信部32は、赤外線送信部43からの赤外線を受信し、筆跡データ取得部63に出力する。2つの超音波受信部33a,33bは、超音波送信部44からの超音波を受信し、超音波受信信号を筆跡データ取得部63に出力する。筆跡データ取得部63は、赤外線受信部32および超音波受信部33a,33bからの受信信号に基づいて超音波送信部44の位置、すなわちフェルトペン41の座標を求める。そして筆跡データ取得部63は、このフェルトペン41の座標を連続的に求めることにより、筆跡データを取得し、筆跡データ記憶部64に記憶する。
上述した第1の実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
(イ)電子ペーパ2Aを基準に手書き可能範囲を設定しているので、電子ペーパ2A上の画像に対する手書きを正確にデータ化することができる。
(ロ)電子ペン4Aは、頭部側にLC共振回路45を備えているので、情報処理装置6を操作する場合においても、手書き用のペンを兼用することができる。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る手書きシステムの外観を示す斜視図、図7は、手書きシステムの制御系を示すブロック図である。
本実施の形態の電子ペン4Bは、図6に示すように、ペンの形態を有するペン本体40と、ペン本体40の先端に設けられたフェルトペン41と、フェルトペン41による手書きを消去するための消去用フェルト42とを備える。
プリンタ3は、略箱型の筐体30を有し、筐体30の上面の角部に電子ペーパ2Aを位置決めする接続部31を有する。接続部31は、電子ペーパ2Aの直交する2辺が当接する当接面31a,31bを有する。また、プリンタ3は、筐体30内に、電子ペーパ2Aの一対の受電端子206A,206B間に一対の給電端子34A,34Bを介して電圧を印加する電圧印加部35と、電子ペーパ2Aに画像光37aをミラー36を介して照射するプロジェクタ37と、電子ペーパ2Aに対向する位置に配置された、情報処理装置6のタブレット611と同様のタブレット38とを備える。なお、タブレット38は、検出手段を構成する。
図8は、タブレットを用いた筆跡データの取得方法を説明するための図である。電子ペン4Bは、前述したようにフェルトペン41の近傍にLC共振回路45を内蔵しており、LC共振回路45は、図8に示すように、コイル450およびコンデンサ451からなる。
次に、第2の実施の形態の動作を、場合を分けて説明する。
ユーザは、表示部61に表示されたガイダンスに従い、電子ペーパ2Aの上辺と左辺が接続部31の当接面31a,31bに当接するようにプリンタ3の上面にセットする。このとき、電子ペーパ2Aの表面2aが上側となるようにする。電子ペーパ2Aが正しくセットされると、電子ペーパ2Aの受電端子206A,206Bは給電端子34A,34Bに接触した状態となる。なお、セットする際に当接する辺は上辺と左辺に限らず下辺や右辺を含む2つ以上の辺であればよい。
ユーザは、表示部61に表示されたガイダンスに従い、電子ペン4Bで電子ペーパ2Aの表示領域2cの露出している4つの隅を指示する。タブレット駆動部39は、LC共振回路45の共振周波数に適合した電流(振幅信号)を縦コイル380に流すと、縦コイル380に磁界が発生し、これによりLC共振回路45と縦コイル380の電磁誘導により、LC共振回路45が共振し、電子ペン4B側から共振周波数に対応した磁界を発生する。この磁界は、電磁誘導により横コイル381に電流(電磁誘導信号)を発生させる。これを他の縦コイル380および横コイル381についても行い、タブレット駆動部39が縦コイル380と横コイル381の電磁誘導信号の強弱から電子ペン4Bの位置(座標)を検出する。制御部62は、このように求めた4つの座標に基づいて電子ペーパ2Aに対して手書き可能範囲を設定する。この場合は、4つの座標を角とする四角形の範囲が手書き可能範囲となる。これにより、電子ペーパ2Aを基準とした手書きのデータ化が可能となる。
ユーザが電子ペン4Bにより表示部61に表示されているメニュー画面のうちプリントを選択すると、制御部62は、LC共振回路45とタブレット611との間の電磁誘導作用によってプリントが選択されたことを認識し、画像記憶部65に記憶されている複数の画像データのリストを読み出し、表示部61のLCD610に表示する。
ユーザがプリンタ3の上面にセットされている電子ペーパ2Aの表面2aの表示領域2c内、すなわち手書き可能範囲内で電子ペン4Bにより手書きをした場合、フェルトペン41によって電子ペーパ2Bの表面2aに描かれる。一方、タブレット駆動部39のタブレット38の駆動により筆跡データ取得部63は、このフェルトペン41の座標を連続的に求めることにより、筆跡データを取得し、筆跡データ記憶部64に記憶する。
上述した第2の実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
(イ)電子ペーパ2Aを基準に手書き可能範囲を設定しているので、電子ペーパ2A上の画像に対する手書きのを正確にデータ化することができる。
(ロ)電子ペン4Bは、フェルトペン41側にLC共振回路45を備えているので、情報処理装置6を操作する場合においても、手書き用のペンを兼用することができる。
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る手書きシステムの斜視図、図10は、手書きシステムの制御系を示すブロック図である。
次に、第3の実施の形態の動作を、場合を分けて説明する。
ユーザは、表示部61に表示されたガイダンスに従い、電子ペーパ2Bの1辺が接続部31の当接面31cに当接するように接続部31にセットする。電子ペーパ2Bが正しくセットされると、電子ペーパ2Bの受電端子206は給電端子34に接触した状態となる。
第1の実施の形態と同様に手書き可能範囲を設定する。
なお、白色粒子25Aは負に帯電し、黒色粒子25Bは正に帯電しているものとする。ユーザが電子ペン4Aの頭部側を下にして表示部61に表示されているメニュー画面のうちプリントを選択すると、制御部62は、LC共振回路45とタブレット611との間の電磁誘導作用によってプリントが選択されたことを認識し、画像記憶部65に記憶されている複数の画像データのリストを読み出し、表示部61のLCD610に表示する。
ユーザが接続部31にセットされている電子ペーパ2Bの表面2aの表示領域2c内、すなわち手書き可能範囲内で電子ペン4Aにより手書きをした場合、フェルトペン41によって電子ペーパ2Bの表面2aに描かれる。一方、電子ペン4Aの赤外線送信部43から赤外線を所定の周期で送信するとともに、超音波送信部44から赤外線の送信と同じ周期で超音波を送信する。赤外線受信部32は、赤外線送信部43からの赤外線を受信し、筆跡データ取得部63に出力する。2つの超音波受信部33a,33bは、超音波送信部44からの超音波を受信し、超音波受信信号を筆跡データ取得部63に出力する。筆跡データ取得部63は、赤外線受信部32および超音波受信部33a,33bからの受信信号に基づいて超音波送信部44の位置、すなわちフェルトペン41の座標を求める。そして筆跡データ取得部63は、このフェルトペン41の座標を連続的に求めることにより、筆跡データを取得し、筆跡データ記憶部64に記憶する。
上述した第3の実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
(イ)電子ペーパ2Bを基準に手書き可能範囲を設定しているので、電子ペーパ2B上の画像に対する手書きを正確にデータ化することができる。
(ロ)プリンタとしての接続部31は、バー形状を有しているので、設置場所の制約がなく、携帯が容易であるので、手軽に電子ペーパに手書きを行うことができる。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、その要旨を変更しない範囲内で種々な変形が可能である。例えば、各実施の形態間の構成要素の組合せは任意に行うことができる。
2A,2B 電子ペーパ
2a 表面
2b 裏面
2c 表示領域
2d 枠部
3 プリンタ
4A,4B 電子ペン
5 ケーブル
6 情報処理装置
21 表面基板
22 背面基板
23 セル
24 仕切部材
25A 白色粒子
25B 黒色粒子
26 指示用マーク
30 筐体
31 接続部
31a,31b,31c 当接面
32 赤外線受信部
33a,33b 超音波受信部
34,34A,34B 給電端子
35 電圧印加部
36 ミラー
37 プロジェクタ
37a 画像光
38 タブレット
39 タブレット駆動部
40 ペン本体
41 フェルトペン
42 消去用フェルト
43 赤外線送信部
44 超音波送信部
45 LC共振回路
60 筐体
61 表示部
62 制御部
63 筆跡データ取得部
64 筆跡データ記憶部
65 画像記憶部
66 LCD駆動部
67 タブレット駆動部
200A 第1の基板
200B 第2の基板
201A 第1の電極
201B 第2の電極
202 液晶層
202a マイクロカプセル
203 光導電層
204 光吸収層
205 隔離層
206,206A,206B 受電端子
207 延在部
210 表面基板部材
211 列電極
212 誘電体膜
220 背面基板部材
221 行電極
222 誘電体膜
380 縦コイル
381 横コイル
450 コイル
451 コンデンサ
611 タブレット
611a 縦コイル
611b 横コイル
Claims (6)
- 電子ペーパに手書き可能な電子ペンと、
筐体、前記電子ペーパが着脱可能に装着される接続部、前記接続部に装着された前記電子ペーパに画像を書き込む書込手段、前記電子ペーパ上の前記電子ペンのペン先位置を検出する検出手段、及び前記電子ペーパが前記筐体上にセットされているかどうかを検出するセンサを有するプリンタと、
前記検出手段によって検出された前記ペン先位置に基づいて、前記電子ペンにより前記電子ペーパに手書きされた筆跡データを取得する筆跡データ取得手段と、
前記センサの検出に基づいて前記電子ペーパがセットされていない場合は、前記手書きされた筆跡のデータ化を禁止する制御部とを備えたことを特徴とする手書きシステム。 - 前記電子ペーパに対して前記電子ペンにより指示され、前記検出手段によって検出された前記ペン先位置に基づいて手書き可能範囲を設定する設定手段を備え、
前記筆跡データ取得手段は、前記設定手段によって設定された前記手書き可能範囲内の前記筆跡データを有効とすることを特徴とする請求項1に記載の手書きシステム。 - 前記設定手段は、前記電子ペーパ上の指示用マークに対して前記電子ペンにより指示され、前記検出手段によって検出された前記ペン先位置に基づいて前記手書き可能範囲を設定することを特徴とする請求項2に記載の手書きシステム。
- 前記指示用マークは、前記書込手段によって前記電子ペーパに書き込まれたものであることを特徴とする請求項3に記載の手書きシステム。
- 前記電子ペンは、赤外線を送信する赤外線送信部と、超音波を送信する超音波送信部と、LC共振回路とを備え、
前記検出手段は、前記赤外線送信部から送信された前記赤外線を受信する赤外線受信部と、前記超音波送信部から送信された前記超音波を受信する複数の超音波受信部と、複数の縦コイルおよび複数の横コイルを有し、前記LC共振回路との間で電磁誘導を生じさせて前記ペン先位置を検出するタブレットと、ダブレットを駆動するタブレット駆動部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の手書きシステム。 - 前記赤外線受信部および前記複数の超音波受信部は、前記接続部に設けられたことを特徴とする請求項5に記載の手書きシステム。
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