JP4861879B2 - 容器および分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、音波発生部材が発生した音波によって液体を攪拌する容器、および、この容器を使用する分析装置に関するものである。
従来、分析装置は、検体と試薬を含む液体試料を攪拌して反応させ、反応液の光学的特性を測定することにより、検体中の成分濃度等を分析している。ここで、従来の分析装置は、検体と試薬を含む液体試料に音波発生部材が発生した音波を発することによって非接触で攪拌する反応容器を使用し、いわゆるキャリーオーバーを回避している(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された攪拌装置で使用する音波発生部材は、圧電基板上に櫛歯状電極(IDT)からなる振動子が形成され、反応容器の壁面に取り付けて使用され、振動子が音波を発生させる。
特開2006−90791号公報
ところで、特許文献1に開示された反応容器においては、IDTから発せられた音波の一部は、音波の伝播にしたがってIDTが形成された圧電基板内で多重反射を繰り返して圧電基板端部に到達する。この場合、音波発生部材が駆動することによって振動子が発熱するとともに、音波が伝搬する圧電基板や容器の壁が音波の伝搬経路において発熱するという問題があった。さらに、圧電基板はダイサーで切断されるため圧電基板端面は完全な鏡面とはなっておらず、端面の凹凸によって到達した音波が吸収、散乱される結果、音波の伝搬経路のうち特に圧電基板端部において集中して熱が発生してしまっていた。
したがって、従来においては、この圧電基板の発熱によって、容器と圧電基板とを接着する接着剤が劣化し、IDTが形成された圧電基板が容器から剥がれてしまう場合があった。また、従来においては、この圧電基板や反応容器の壁の発熱によって、反応容器内の液体試料の温度が過度に上昇することがあった。特に、生化学分析装置は、血液等の生体試料を分析することから液体試料の温度上昇によって攪拌対象が変性し、検体の正確な分析に支障を生ずる可能性があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、音波の伝搬経路において発生する熱を拡散する容器および分析装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる容器は、圧電基板上に複数の櫛歯状電極からなる振動子が形成された音波発生部材を備え、前記音波発生部材が発生した音波によって液体を攪拌する容器において、前記圧電基板上における前記櫛歯状電極形成領域外のうち、該圧電基板上から見て該圧電基板内を伝播する前記音波の伝播経路上の少なくとも一部に、該圧電基板よりも熱伝導率が大きい材料で形成された放熱部材を設けたことを特徴とする。
また、この発明にかかる容器は、前記放熱部材は、各櫛歯状電極の交差部中央で各櫛歯状電極と直交する音軸上に設けられることを特徴とする。
また、この発明にかかる容器は、前記放熱部材は、前記伝播経路上のほとんどを覆うように設けられていることを特徴とする。
また、この発明にかかる容器は、前記放熱部材は、前記圧電基板端部に接するように設けられていることを特徴とする。
また、この発明にかかる容器は、前記放熱部材は、前記伝播経路上にまで延伸された電気端子であることを特徴とする。
また、この発明にかかる容器は、前記放熱部材は、金属によって形成されることを特徴とする。
また、この発明にかかる容器は、前記放熱部材は、金によって形成されることを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、圧電基板上に複数の櫛歯状電極からなる振動子が形成された音波発生部材を有した容器を使用し、前記音波発生部材に電力を供給し該音波発生部材から音波を発生させて前記容器内に保持された液体を攪拌する分析装置において、前記圧電基板上における前記櫛歯状電極形成領域外のうち、該圧電基板上から見て該圧電基板内を伝播する前記音波の伝播経路上の少なくとも一部に、該圧電基板よりも熱伝導率が大きい材料で形成された放熱部材を設けたことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記放熱部材は、各櫛歯状電極の交差部中央で各櫛歯状電極と直交する音軸上に設けられることを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記放熱部材は、前記伝播経路上のほとんどを覆うように設けられていることを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記放熱部材は、前記圧電基板端部に接するように設けられていることを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記放熱部材は、前記伝播経路上にまで延伸された電気端子であることを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記放熱部材は、金属によって形成されることを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記放熱部材は、金によって形成されることを特徴とする。
本発明によれば、音波発生部材に、圧電基板上における櫛歯状電極形成領域外のうち圧電基板上から見て圧電基板内を伝播する音波の伝播経路上の少なくとも一部に、圧電基板よりも熱伝導率が大きい材料で形成された放熱部材を設けることによって、音波の伝搬経路において発生する熱を拡散させることが可能になる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態である分析装置について、血液または尿などの体液を分析する分析装置を例に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
図1は、本発明の反応容器を使用する実施の形態1の分析装置を示す概略構成図である。図2は、実施の形態1にかかる分析装置の構成を示すブロック図である。図3は、実施の形態1の分析装置で使用され、音波発生部材が一体に設けられた反応容器の斜視図である。
分析装置1は、図1および図2に示すように、試薬テーブル2,3、反応テーブル4、検体容器移送機構8、分析光学系12、洗浄機構13、制御部15および攪拌装置20を備える。
試薬テーブル2,3は、図1に示すように、それぞれ周方向に配置される複数の試薬容器2a,3aを保持し、駆動手段に回転されて試薬容器2a,3aを周方向に搬送する。反応テーブル4は、図1に示すように、複数の反応容器5が周方向に沿って配列され、試薬テーブル2,3の駆動手段とは異なる駆動手段によって正転或いは逆転されて反応容器5を搬送する。反応テーブル4は、一周期で時計方向に(1周−1反応容器)/4周回転し、四周期で(1周−1反応容器)周回転する。
反応容器5は、容量が数nL〜数十μLと微量な容器であり、分析光学系12の発光部12aから出射された分析光(340〜800nm)に含まれる光の80%以上を透過する透明素材、例えば、耐熱ガラスを含むガラス,環状オレフィンやポリスチレン等の合成樹脂が使用される。反応容器5は、図3に示すように、側壁と底壁とによって液体を保持する水平断面が四角形の液体保持部5aが形成され、液体保持部5aの上部に開口を有する四角筒形状の反応容器である。また、反応容器5は、音波発生素子23を外側に向けて反応テーブル4にセットされる。反応容器5は、側壁5cに取り付けられる音波発生素子23とともに攪拌装置20を構成しており、液体保持部の内面には検体や試薬等の液体に対する親和性処理が施されている。反応容器5は、音波発生素子23を半径方向外方に向けて反応テーブル4に配置され、反応テーブル4の近傍に設けた試薬分注機構6,7によって試薬テーブル2,3の試薬容器2a,3aから試薬が分注される。なお、側壁5cにおける音波発生素子23の取付部分の下部側の点線によって囲まれた部分が分析光を透過させる測光用の窓5bとして利用される。
ここで、試薬分注機構6,7は、それぞれ水平面内を矢印方向に回動するアーム6a,7aに試薬を分注するプローブ6b,7bが設けられ、洗浄水によってプローブ6b,7bを洗浄する洗浄手段を有している。
検体容器移送機構8は、図1に示すように、フィーダ9に配列した複数のラック10を矢印方向に沿って1つずつ移送する移送手段であり、ラック10を歩進させながら移送する。ラック10は、検体を収容した複数の検体容器10aを保持している。ここで、検体容器10aは、検体容器移送機構8によって移送されるラック10の歩進が停止するごとに、水平方向に回動する駆動アーム11aとプローブ11bとを有する検体分注機構11によって検体が各反応容器5へ分注される。このため、検体分注機構11は、洗浄水によってプローブ11bを洗浄する洗浄手段を有している。
分析光学系12は、試薬と検体とが反応した反応容器5内の液体を分析するための分析光(340〜800nm)を出射するもので、図1に示すように、発光部12a,分光部12bおよび受光部12cを有している。発光部12aから出射された分析光は、反応容器5内の液体を透過し、分光部12bと対向する位置に設けた受光部12cによって受光される。受光部12cは、制御部15と接続され、受光した分析光の光量信号を制御部15へ出力する。
洗浄機構13は、ノズル13aによって反応容器5内の液体を吸引して排出した後、ノズル13aから洗剤や洗浄水等の洗浄液を注入し、吸引する動作を複数回繰り返すことにより、分析光学系12による測光が終了した反応容器5内を洗浄する。
制御部15は、例えば、マイクロコンピュータ等が使用され、図1および図2に示すように、分析装置1の各構成部と接続されてこれらの作動を制御するとともに、発光部12aの出射光量と受光部12cが受光した光量に基づく反応容器5内の液体の吸光度に基づいて検体の成分濃度等を分析する。制御部15は、キーボード等の入力部16から入力される分析指令に基づいて分析装置1の各構成部の作動を制御しながら分析動作を実行させるとともに、分析結果や警告情報の他、入力部16から入力される表示指令に基づく各種情報等をディスプレイパネル等の表示部17に表示する。
攪拌装置20は、音波発生素子23を駆動して発生する音波によって反応容器5に保持された液体を攪拌するもので、反応容器5の他に、図1および図2に示すように、送電体21と音波発生素子23とを有している。
送電体21は、反応テーブル4外周の互いに対向する位置に反応容器5と水平方向に対向させて配置され、数MHz〜数百MHz程度の高周波交流電源から供給される高周波交流電力を音波発生素子23に送電する。送電体21は、駆動回路とコントローラとを備えており、図4に示すように、音波発生素子23の電気端子23dに当接するブラシ状の接触子21aを有している。このとき、送電体21は、図1に示すように、配置決定部材22に支持されており、反応テーブル4の回転が停止したときに接触子21aから電気端子23dに高周波交流電力を送電する。
配置決定部材22は、送電体21から電気端子23dに高周波交流電力を送電する送電時に、送電体21を移動させて送電体21と電気端子23dとの反応テーブル4の周方向並びに半径方向における相対配置を調整するもので、例えば、2軸ステージが使用される。具体的には、配置決定部材22は、反応テーブル4が回転し、送電体21から電気端子23dに電力を送電していない非送電時は作動を停止し、送電体21と電気端子23dとの間を一定の距離に保持している。
そして、反応テーブル4が回転を停止すると、配置決定部材22は、制御部15の制御の下に送電体21を移動させ、送電体21と電気端子23dとが対向するように反応テーブル4の周方向に沿った位置を調整するとともに、相対配置を決定する。これにより、反応テーブル4が回転を停止すると、送電体21は、接触子21aが電気端子23dに接触し、接触子21aから電気端子23dに電力を送電する。
音波発生素子23は、図3および図5に示すように、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)等からなる圧電基板23aの一方の面に複数の櫛歯状電極(IDT)からなる振動子23bと、振動子23bと導体回路を介して接続した電気端子23dとが設けられた音波発生部材である。振動子23bは、電子端子23dを介して送電体21から高周波交流電力を送電されることによって音波を発生する。IDTの周期は圧電基板23a内を伝播する音波の高周波交流電力の周波数に対応する波長より長くなるように設計されているので、IDTから圧電基板23a内に向かうバルク超音波が発生する。音波発生素子23は、振動子23bおよび電気端子23dを外側に向け、エポキシ樹脂や紫外線硬化樹脂等の音響整合層を介して反応容器5の側壁5cに取り付けられる。ここで、音波発生素子23は、振動子23bとして櫛歯状電極(IDT)を使用するので、構造が簡単で小型な構成とすることができる。このため、電気端子23dを含めて音波発生素子23は、分析光学系12による測光を妨げないように、図3に示すように、測光用の窓5bを避けて側壁5cに取り付けることが望ましい。また、電気端子23dは、導電性が高い材料であって圧電基板23aよりも熱伝導率が大きい材料、たとえば金などの金属材料で形成されている。
ここで、音波発生素子23においては、IDTの各電極指の交差部から音波が発生する。図5に示すように、圧電基板23上から見た場合、IDTの各電極指の交差部から発生した音波は、各櫛歯状電極と直交する方向に向かって圧電基板23内を伝播する。すなわち、発生した音波は、各櫛歯状電極と直交する方向に向かって、圧電基板23内における図5の音波伝播領域Swを伝播する。そして、各櫛歯状電極の交差部中央で各櫛歯状電極と直交する軸である音軸Aにおいては、最も音場が強くなっている。本実施の形態においては、圧電基板23aよりも熱伝導率が大きい金属材料で形成された電気端子23dが、振動子23b形成領域外のうち、圧電基板23a上から見て該圧電基板23aを伝播する音波の伝播経路上の少なくとも一部を覆うように延伸された形状で形成されている。
以上のように構成される分析装置1は、制御部15の制御の下に作動し、回転する反応テーブル4によって周方向に沿って搬送されてくる複数の反応容器5に試薬分注機構6,7が試薬容器2a,3aから試薬を順次分注する。試薬が分注された反応容器5は、検体分注機構11によってラック10に保持された複数の検体容器10aから検体が順次分注される。
そして、試薬と検体が分注された反応容器5は、反応テーブル4が停止する都度、攪拌装置20によって順次攪拌されて試薬と検体とが反応し、反応テーブル4が再び回転したときに分析光学系12を通過する。このとき、反応容器5内の反応液は、受光部12cで側光され、制御部15によって成分濃度等が分析される。そして、反応液の測光が終了した反応容器5は、洗浄機構13によって洗浄された後、再度検体の分析に使用される。
このとき、攪拌装置20は、送電体21から電力を送電して音波発生素子23を駆動すると、図6に示すように、振動子23bの発生した音波(バルク波)が圧電基板23aおよび側壁5cを伝搬して反応容器5に保持された液体試料Ls中へ入射し、液体試料Ls中に音響流を発生させて液体試料Lsを攪拌する。
この場合、振動子23bが発生した音波(バルク波)のうち、一部の音波Waは液体試料Ls内に入射するものの、一部の音波Wbは、側壁5cで反射し圧電基板23a内に返ってきてしまう。そして、この音波Wbは、圧電基板23a内で多重反射を繰り返してしまう。この音波Wbは、図7に示す従来の音波発生素子123においては、圧電基板123a上から見た場合、矢印に示すように各櫛歯状電極との直交方向に向かう伝播経路にしたがって伝播し、圧電基板123aの端部E1に到達する。そして、音波発生素子123においては、この音波が伝播されることによって伝播経路において熱が発生する。特に、圧電基板はダイサーで切断されるため圧電基板端面は完全な鏡面とはなっておらず、端面の凹凸によって音波が吸収、散乱される。この結果、従来の音波発生素子123においては、音波の伝搬経路のうち特に圧電基板端部領域SEにおいて集中して熱が発生してしまうという問題があった。さらに、従来の音波発生素子123においては、各櫛歯状電極の交差部中央で各櫛歯状電極と直交する軸である音軸A1において最も強い音場が発生するため、圧電基板端部領域SEとともに音軸A1において集中して熱が発生してしまうという問題があった。
これに対し、図5に示すように、本実施の形態にかかる音波発生素子23においては、振動子23bが接続していない領域が音波伝播領域Swまで延伸された領域Seを有する電気端子23dを備える。この電気端子23dは、圧電基板23aよりも熱伝導率が大きい金などの金属材料で形成されている。このため、音波伝播領域Swにおける伝播経路において発生した熱は、音波伝播領域Swの一部を覆うように延伸された領域Seの金属材料を介して電気端子23d全体から放熱される。この結果、本実施の形態にかかる音波発生素子23においては、音波の伝播経路において音波伝播領域Swに発生する熱を拡散することができ、圧電基板端部領域における発熱の集中を低減することができる。
このように、本実施の形態によれば、圧電基板23aの音波の伝搬経路において音波伝播領域に発生する熱を拡散することができるため、発熱による容器と圧電基板との接着剤の劣化、および、圧電基板や反応容器の壁の発熱による反応容器内の液体試料における過度の温度上昇を抑制することができる。
なお、図5においては、電気端子23dの端部のうち一端を音波伝播領域Swの少なくとも一部を覆うように音波伝播領域Swに延伸した場合を例に説明したが、図8の音波発生素子223に示すように、両端部を音波伝播領域Swまで延伸させた領域Se21,Se22を有する電気端子223dを形成してもよい。この場合、音波発生素子223においては、音波発生素子23よりも金属材料が音波伝播領域Swを覆う領域が増えるため、さらに伝播領域において発生する熱の拡散が円滑に行なわれ、圧電基板23aの発熱を抑制することができる。
また、図9の音波発生素子323に示すように、電気端子123dを延伸させる代わりに、圧電基板23aよりも熱伝導率が高い金などの金属材料によって形成された放熱部材323dを、櫛歯状電極形成領域外のうち圧電基板23a上から見て該圧電基板23a内を伝播する音波の伝播経路上の一部、すなわち音波伝播領域Sw上の一部に設けてもよい。この場合、音波発生素子323においては、最も強い音場が発生し集中して熱が発生してしまう音軸A上に放熱部材323dを設けることによって、音軸Aにおいて集中して発生する熱の拡散が円滑に行なわれ、圧電基板23aの発熱を抑制することができる。
さらに、図10の音波発生素子323Aに示すように、音軸A上のみならず音波伝搬領域Swにおける伝播経路上のほとんどを覆うように形成した放熱部材1323dを設け、伝播経路全体において発せられる熱を円滑に拡散できるようにしてもよい。
もちろん、図11の音波発生素子423に示すように、音軸Aまで延伸させた領域Se4を有する電気端子423dを設けて、集中して熱が発生してしまう音軸Aから円滑に熱を拡散させてもよい。なお、図12の音波発生素子523に示すように、各櫛歯状電極と傾斜した角度で交差する音軸A2を有する場合には、この傾斜した音軸A2を覆うように延伸させた電気端子523dを設けて、音軸Aに沿って発生する熱を拡散させてもよい。
そして、図13の音波発生素子623のように、電気端子623dを設けてもよい。この電気端子623は、図7の電気端子123dと比較して、矢印Y61に示すように振動子23bを構成するIDTが接続していない部分の一端が縮められた形状を有する。さらに、電気端子623dは、一方の電気端子623dに接触しないように、矢印Y62に示すように振動子23bを構成するIDTが接続していない部分の他端を音波伝播領域Swのほとんどを覆うように延伸させた形状を有する。この音波発生素子623においても、音波伝播領域Swにおける伝播経路上のほとんどを覆うように電気端子623dが設けられているため、音波伝播領域Swにおける伝播経路において発生する熱を円滑に拡散させることができる。さらに、電気端子623dは、圧電基板23a端部Eに接するように設けられており、圧電基板23aの端部Eに集中して発生した熱を効率的に拡散できる。
また、図14に示す音波発生素子723のように、振動子23bを構成するIDTが接続していない部分の一端のみを矢印Y71に示すように音波伝播領域Swのほとんどを覆うように延伸させた領域Se7を有する各電気端子723dを形成して、熱発生領域である音波伝播領域Swから、発生した熱を円滑に拡散させてもよい。
さらに、図15の音波発生素子823のように、音波発生素子723における圧電基板23aと電気端子723dとの隙間Dをなくして、圧電基板23a端部Eにまで電気端子823dを設けることによって、圧電基板23aの端部Eに集中して発生した熱を効率的に拡散させてもよい。
また、音波発生素子823においては、図16に示すように、接触子21aの当接領域Cを各櫛歯状電極の延伸方向ではなく音軸A上としてもよい。電気端子823dは金などの高い導電性を有する金属材料であるため、接触子21aの当接領域を、各櫛歯状電極の接続部に近接して設けずとも、供給された電力を十分に各電極指に導くことができる。
また、図16に示すように、電気端子823dにおいては、接触子21aの当接部分を音軸A上とすることによって、各櫛歯状電極が接続する領域Sc8を櫛歯状電極の延伸方向に対して細くすることが可能になる。具体的には、図17の音波発生素子923に示すように、図16に示す領域Sc8の幅D8よりもさらに細くした幅D9である領域Sc9を有する電気端子923dを設けてもよい。音波発生素子923においては、図16に示す音波発生素子823と同様に、音波伝播領域Sw上への電気端子923dの延伸によって音波伝播領域Swにおける伝播経路において発生した熱を円滑に拡散することができる。さらに、音波発生素子923においては、各電極指の延伸方向における電気端子の幅を細くすることによって、図16に示す音波発生素子823と比較して、各電極指の延伸方向における素子サイズを小さくすることが可能になる。これによって、図17に示すように、音波発生素子923全体の平面形状を正方形化することができる。
図16に示す音波発生素子823のように素子全体の平面形状が矩形である場合には、音波発生素子823の長手方向と反応容器5の側壁5cの長手方向とが対応するように音波発生素子を反応容器5の側壁5cに接着することが推奨されていた。これに対し、図17に示す音波発生素子923は、図18に示すように、反応容器51の底壁5dの面積に合う正方形状に設計されることによって、反応容器の側壁に限らず反応容器51の底壁5dにも音波発生素子923を取り付けることが可能になる。このため、音波発生素子923を用いることによって、この音波発生素子923の取り付け位置を柔軟に設定することができる。さらに、音波発生素子923は、音波発生素子823よりも大きさが小さいため、容量が微量である反応容器の底壁にも取り付け可能であると考えられる。なお、このように反応容器51の底壁に音波発生素子923を取り付けた場合には、図19に示すように、反応容器の底壁から音波による音響流Cuを発生させて液体を攪拌させることができる。図19(1)は、IDTの各電極指の延伸方向から見た反応容器液体内の音響流を示す図であり、図19(2)は、IDTの各電極指の延伸方向と平行する方向から見た反応容器内の音響流を示す図である。
また、本発明の分析装置は、2つの試薬テーブル2,3を有するものについて説明したが、試薬テーブルは1つであってよい。更に、本発明の分析装置は、1つの分析装置をユニットとして複数ユニット備えたものであってもよい。
実施の形態にかかる分析装置を示す概略構成図である。 実施の形態にかかる分析装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態の分析装置で使用される攪拌装置の音波発生素子と、音波発生素子を取り付けた反応容器とを示す斜視図である。 音波発生素子が取り付けられ、実施の形態の分析装置で使用される反応容器を送電体とともに示す斜視図である。 実施の形態の攪拌装置で使用する音波発生素子の平面図である。 実施の形態における音波発生素子が出射した音波の態様を説明する要部断面図である。 従来技術における攪拌装置で使用する音波発生素子の平面図である。 実施の形態の攪拌装置で使用する音波発生素子の平面図の他の例を示す図である。 実施の形態の攪拌装置で使用する音波発生素子の平面図の他の例を示す図である。 実施の形態の攪拌装置で使用する音波発生素子の平面図の他の例を示す図である。 実施の形態の攪拌装置で使用する音波発生素子の平面図の他の例を示す図である。 実施の形態の攪拌装置で使用する音波発生素子の平面図の他の例を示す図である。 実施の形態の攪拌装置で使用する音波発生素子の平面図の他の例を示す図である。 実施の形態の攪拌装置で使用する音波発生素子の平面図の他の例を示す図である。 実施の形態の攪拌装置で使用する音波発生素子の平面図の他の例を示す図である。 実施の形態の攪拌装置で使用する音波発生素子の平面図の他の例を示す図である。 実施の形態の攪拌装置で使用する音波発生素子の平面図の他の例を示す図である。 実施の形態の攪拌装置で使用する音波発生素子を底壁に取り付けた反応容器を下方から見た斜視図である。 図18において発生する音響流を説明する図である。
符号の説明
1 分析装置
2,3 試薬テーブル
4 反応テーブル
5,51 反応容器
5c 側壁
5d 底壁
6,7 試薬分注機構
8 検体容器移送機構
9 フィーダ
10 ラック
11 検体分注機構
12 分析光学系
13 洗浄機構
15 制御部
16 入力部
17 表示部
20 攪拌装置
21 送電体
22 配置決定部材
23,123,323,323A,423,523,623,723,823,923 音波発生素子
23a 圧電基板
23b 振動子
23d,123d,223d,423d、523d、623d,723d,823d,923d 電気端子
323d,1323d 放熱部材

Claims (14)

  1. 音波発生素子を備えた容器であって、
    前記音波発生素子は、
    圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成された複数の櫛歯状電極からなる振動子と、
    前記圧電基板上に形成され、前記圧電基板を放熱する放熱部材と
    を含み、
    前記放熱部材は、前記圧電基板の熱伝導率よりも大きい熱伝導率を有する材料で形成されており、
    前記放熱部材は、前記圧電基板内を伝播する音波の伝播経路上の少なくとも一部に設けられている、容器。
  2. 前記放熱部材は、各櫛歯状電極の交差部中央で各櫛歯状電極と直交する音軸上に設けられている、請求項1に記載の容器。
  3. 前記放熱部材は、前記伝播経路上のほとんどを覆うように設けられている請求項1または2に記載の容器。
  4. 前記放熱部材は、前記圧電基板端部に接するように設けられている請求項1〜3のいずれか一つに記載の容器。
  5. 前記放熱部材は、前記伝播経路上にまで延伸された電気端子である請求項1〜4のいずれか一つに記載の容器。
  6. 前記放熱部材は、金属によって形成されている、請求項1〜5のいずれか一つに記載の容器。
  7. 前記放熱部材は、金によって形成されている、請求項1〜6のいずれか一つに記載の容器。
  8. 容器内に保持された液体を分析する分析装置であって、
    前記容器は、音波発生素子を備え、
    前記音波発生素子は、
    圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成された複数の櫛歯状電極からなる振動子と、
    前記圧電基板上に形成され、前記圧電基板を放熱する放熱部材と
    を含み、
    前記放熱部材は、前記圧電基板の熱伝導率よりも大きい熱伝導率を有する材料で形成されており、
    前記放熱部材は、前記圧電基板内を伝播する音波の伝播経路上の少なくとも一部に設けられており、
    前記分析装置は、前記音波発生素子を駆動することにより、前記音波発生素子が発生する音波によって前記容器内に保持された前記液体を攪拌する攪拌装置を備えている、分析装置。
  9. 前記放熱部材は、各櫛歯状電極の交差部中央で各櫛歯状電極と直交する音軸上に設けられている、請求項8に記載の分析装置。
  10. 前記放熱部材は、前記伝播経路上のほとんどを覆うように設けられている請求項8または9に記載の分析装置。
  11. 前記放熱部材は、前記圧電基板端部に接するように設けられている請求項8〜10のいずれか一つに記載の分析装置。
  12. 前記放熱部材は、前記伝播経路上にまで延伸された電気端子である請求項8〜11のいずれか一つに記載の分析装置。
  13. 前記放熱部材は、金属によって形成されている、請求項8〜12のいずれか一つに記載の分析装置。
  14. 前記放熱部材は、金によって形成されている、請求項8〜13のいずれか一つに記載の分析装置。
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