JP4861555B2 - 市街地領域及び地滑り地帯の運動に関するレーダー測定のための手順 - Google Patents

市街地領域及び地滑り地帯の運動に関するレーダー測定のための手順 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、市街地領域及び地滑り地帯の運動を測定するための手順に関する。
【0002】
(背景技術)
既に知られている通り、合成開口レーダー即ちSARは、二つの次元の画像を作成する。画像の一つの次元はレンジと呼ばれ、レーダーから照射対象物までの視線距離である。他の次元は、方位角と呼ばれ、レンジに直交する。
【0003】
合成開口レーダーを用いる測定操作とレンジ精度は、レーダーが一つのパルスを送信してから、照射対象物のエコーを受信するまでの時間を出来るだけ正確に測定することにより得られる。レンジ精度は送信パルスの長さにより定まる。パルス持続時間が短いほど解像度が高くなる。
【0004】
高精度の方位角解像度を得るには、物理的に大きいアンテナを用いて、送信電磁波と受信電磁波がパルスに対し出来るだけ同じになるよう(理想的な場合には、パルスがディラックデルタの形を有する)にする必要がある。
【0005】
光学系(望遠鏡など)と同様、SAR型レーダーもまた、高精度の画像解像度を得るには開口を大きくする必要があるが、(SAR型レーダーは)通常の精度で、光学系より遙かに短い波長で働くので、どのようなプラットホーム上にも設置することが出来ない巨大な開口を有する巨大アンテナ(数百メートル)を必要とする。それにも関わらず、航空機搭載SAR型レーダーは、飛行中に情報を収集し、それらを一つのアンテナであるかのように加工する。航空機のカバーする距離は、アンテナ長さを模擬して、合成開口と呼ばれる。
【0006】
SAR型レーダーはコヒレントなレーダーを含む。これは、反射電磁波のモジュールと位相の双方を測定するレーダーであって、通常400Mhzと10Ghzの間の周波数で働き、前述のように、航空機及び高さ250から800Kmの軌道上を周回する人工衛星に搭載される。
【0007】
レーダーアンテナは、プラットホーム(航空機または衛星)の進行方向に直交し、地球に垂直な天底方向に対し20度から80度の間の「天底離隔(offnadir)」と呼ばれる角度を持って地球に向いている。
【0008】
前記システムを用いて、地球表面の解像セル即ちグリッドを数メートルの空間解像度で作成することが出来る。このセルは、解像の最小グリッドを示す。即ち、これらは、その中で二つの対象物を照射して見分けることの出来る間隔を有する。
【0009】
SARの最も重要な特徴は、コヒレントな画像系であることである。したがって、同一面のSAR画像(SAR干渉計)二つ以上の間のレンジ差を、短いSAR波長の精度で、測定することが可能となる。
【0010】
位相を保持する合焦技術を用いて、同一地上解像セルに属する対象物の後方散乱と経路による位相回転の組合せからもたらされる複素数を画像の各要素(画素)に結合させた画像が得られる。
【0011】
各画素の位相は、二つの項の和で与えられる。第一項は散乱体の位相φsで、第二項はφr=4πr/λで与えられる。ここで、rはレーダーと解像セルの間の距離で、λはレーダー波長(fをレーダーの動作周波数とし、cを光速とするときλ=c/(2πf))である。波長は数センチメートルで、レーダーセンサーと解像セルとの間の距離は数百kmなので、位相の第二項には数百万サイクルが含まれる一方、散乱体に結び付く変位は基本的に無作為なので、単一SAR画像の位相は実際上使用することが出来ない。しかし、少し異なる視角から取った二つのSAR画像間の位相差を考えると、散乱体による位相項が(角度差が小さいとき少なくとも第一近似においては)相殺されて、同一地上解像セルに対するセンサー間の経路差をΔrとすると、残差位相項φ=4πΔr/λが生じる。この位相項には、まだ極めて大きいサイクル数、これは2πの大きい整数乗数とは別に知られる、が含まれるが、一つの解像セルから隣接のセルに通過したときの位相変化は、通常2πの曖昧さを示さないほど小さくなる。こうして差し引かれた位相は干渉計位相と呼ばれ、SAR画像の画素間の変動情報Δr(波長λの端数として測定される)がこれに関係する。二つのセンサの位置が知られていると、Δrの測定値を使って、画像の画素間の相対高度を見出し、デジタル高度モデル(「Digital Elevation Model」つまりDEM)、を作成することが出来る。つまり、地球表面の地形に関する電子的読取を作成することが出来る。他方、地形図が知られていると、つまり対象地域のDEMを利用することが出来ると(これらデジタルモデルを入手することの出来る特殊データバンクがある)それらの干渉計位相に対する影響を除去することが出来るので、あるかも知れない小さな表面変位を検出することが出来る。サテライトERS−1とERS−2の場合は、(欧州宇宙局が、第一のERS−1は1991年に、第二のERS−2は1995年に、軌道に乗せた双子衛星で、周波数5.3GHzで働き、35日の周回周期と20メートルのグリッド解像度を特徴とする)例えば、プラットホームの一つの経路からそのプラットホームの次の経路まで(ERS−1とERS−2は1日の間隔で互いに後を追い掛けている)又は二つの衛星のうち一つの経路まで、幾つかの散乱体はその行動を変えない。つまり、コヒーレンスを高く保つので、それらの位相の相殺は実際上完全となる。これは、この技術を用いて得られた位相測定値は、地球地形の数ミリメートルの動きさえも測定することが出来ることを意味する。
【0012】
それにも関わらず、差分干渉計に関する現在技術には幾つかの限界がある。事実、数日後には、大きい地帯においては、散乱体がコヒレンスを失う。即ち、時間経過の後、散乱体は自分自体と同じままでなくなって、解像セル数個を超える大きさを有するコヒレント地帯を同定することが出来なくなる。加えて、入射信号の波長と、その変位とは大気条件の関数である。これらは、測定の必要な土地の運動と区別することの出来ない位相回転を引き起こす。
【0013】
別の問題は、単一散乱体の物理構造である。これは、観測方向と基線の関数で位相変化に影響する。基線とは、視線に直交して投影した二つの衛星間距離である。安定な散乱体が、後方散乱する面でレンジ内の全解像セルを占めるとき、レーダーエコーの位相は、所謂る臨界基線(例えば、ERS型衛星の場合、基線は約1200のメートルである)に相当して相関を失う。代わりに散乱体が点状又は尖った反射体であるときは、位相はもっと大きい基線に関して不変に保たれる。
【0014】
記述した技術状態の観点から、本発明の目的は、現在技術の問題を解決し、市街地領域と地滑り地帯の運動をさらに信頼性の高い方法で測定することが出来るようにする測定手順を確定することである。
【0015】
(発明の開示)
本発明にしたがうと、前記の目的は、市街地領域と地滑り地帯の運動に関するレーダー測定のための手順を通して、達せられる。その方法は、合成開口レーダー即ちSARを用いて取った多年に渡って利用出来るN>20個の画像を有し、各解像セルについて、長期にわたり電磁特性を不変に保つ永久散乱体即ちPSと呼ばれる散乱体を識別する方法であって、前記PSは、
(a)デジタル計算モデル即ちDEMを用い、マスターと呼ばれる主画像との関係でN−1個の差分干渉像を、50メートルより良い垂直確度で、形成するステップと、
(b)反射率の統計的性質に基づいて選択したステップ(a)の画像の各画素について、干渉計位相の一時的シリーズを作成し、次いで隣接画素に属する一時的シリーズの間の相違を形成するステップと、
(c)ステップ(b)の各一時的差分シリーズについて、線型位相成分を、基線と、既知の変位モデルに連結する位相成分との関連で、時間に関して計算するステップと、
(d)ステップ(a)のDEMから得られた画素の精密高度間の相対誤差を、ステップ(c)の基線に対する線型位相成分と、結合するステップと、
(e)SARの方向への画素の相対運動を、ステップ(c)の時間に対する多項位相変動に結合するステップと、
(f)ステップ(d)と(e)とで計算された影響を引き去ることにより、位相をスパースグリッド上に展開する手順の後、選択された画素に関する位相残差を形成するステップと、
(g)位相残差のスペクトル羃密度を解析して(g1)各単一画像関連の残差が空間的に相関しているときは、大気中の人工物に帰せられるので除去する(g2)さらに各単一画像に関連する残差分散が大き過ぎるときは、画素を廃棄するステップと、
の各ステップを通して識別されることを特徴とする。
【0016】
前記手順は、Km2当たり25より大きい表面単位当たりPS数を与えられて、位相残差整理の後、各単一画像に関する大気中の人工物を、DEMの垂直精度から前記作用を差し引いて、判定することを特徴とする。
【0017】
本発明のお陰で、市街地領域及び地滑り地帯の運動を決めることの出来るPSと呼ばれるその時の安定散乱体を(大気状態及びSARレーダーを置いたプラットホームの型に関係なく)識別するための手順を提供することが出来る。
【0018】
同様に、PSの位相分散から、PSの自然ネットワークを照射する、つまりPS又は大気中の人工物の運動を測定する任意の衛星又は航空機の軌道位置を識別するのに適した自然反射体のネットワークの大きさを計算し構築することを可能にする手順を提供することが出来る。
【0019】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明の特徴及び利点は、同封図面に非限定例として示したその実施例に関する以下の詳細記述から明らかになる。
【0020】
図1に、少し異なる視角から取ったSAR画像二つの間の位相差を示す。
【0021】
この図の示すところから、海面又は別の基準面をあらわすx座標の一軸、海抜若しくは別の基準面をあらわす縦座標の一軸、三点101、102、103、点101を通る水平線108、x座標と水平線との間の距離「h」を示す縦座標軸に平行な垂直線104、地形線105、鋭角θ、長さBの線分111を用いて示される点101と102との間の視線(基線と言う)に直角方向の距離、ρで示される点101と103との間の距離109、ρ+Δρで示される点102と103との間の距離を認めることが出来る。
【0022】
同一表面領域103を照射する受信と送信の二つのレーダーアンテナ101と102があり、点101が地面からρの距離にあり、点102が地面からρ+Δρの距離にあるとき、照射経路の変位は、λを入射及び反射する波の波長とすると、φr=4πρ/λと計算される。位相差は、点103の幾何学的景観と基準面(x座標の軸)上高さの双方に依存することを認めることが出来る。したがって、幾何学的景観を管理することが出来るか又は、少なくとも有意の確度で既知であるならば、点103(qと呼ぶ)に関する地形105は位相差Φqの測定値から、次式を用いて数メートルの精度で、外挿することが出来る。
【数1】
Figure 0004861555
【0023】
図2は、「マスター」と言う主画像を用い通常のコンピュータプログラムを使って作成した特定地域の干渉像、及び「スレーブ」と言う9枚の二次画像を示す。各干渉像は、異なる基線、方位角方向を示すx座標の軸、及びレンジ方向を示す縦軸を有することを特徴とする。
【0024】
9枚の異なる差分干渉像は、各画素の位相差から地形の影響を引き、既存のDEMを用いて作成される。DEMは、市場で入手することが出来るもので、50m以上の垂直確度を持ったデジタルモデルを用いている。
【0025】
基準DEMはまた、コヒレンスの高い干渉計対から作成することも出来る。例えば衛星ERS−1とERS−2の場合は、この衛星通過後短時間の間に、前記地帯はその安定散乱体を変えないので、1日の距離の画像対を使うことが出来る。これらの画像対はコヒレンスの高い干渉計対を作成する。
【0026】
図3には、レーダーの基線と距離の値を用いる(傾斜レンジ)図2の9枚の干渉像を示す。これらは、同一マスター画像から作成したもので、基線増加の順に三次元に置かれている。
【0027】
この図から、各干渉像は同一地面領域に関係するが、異なる基線を有することを認めることが出来る。
【0028】
特定干渉像に属する画素と言う点四つを、112、113、114及び115で識別する。
【0029】
9枚の干渉像を利用し、干渉像の1枚に属する一点、例えば112、を取り上げると、Φqに関する前の式に基づいて、これは基準画素に対し相対高さエラーの関数で基線とともに線型で増加する位相成分を有する。したがって、図4を参照して記述するように単次元信号が作成され、それが干渉計位相のシーケンスを基線の関数としてあらわす。
【0030】
この方法は、点113、114及び115についても同様で、これらから基線の関数である干渉計位相のシーケンスが同じ数だけ引き出される。
【0031】
図4に、一つの干渉像の異なる四つの画素に関する四つの例を示す。
【0032】
この図に示すところから、干渉計位相の四つの図127、116、117及び118は、x座標の軸として基線値を、縦座標の軸としてマスターに対する干渉計位相を有することを認めることが出来る。
【0033】
各図には、多数の点とそれらの点を内挿した結果の直線が含まれている。
【0034】
位相線型成分を、基線に対し各一時シリーズ127、116、117及び118について計算する。つまり、2乗最小に対する式Φ=aB+C(Cは常数)の直線の傾斜aを計算する。これは下記の式を最小にする。
【数2】
Figure 0004861555
【0035】
次ぎに、画素の精密高度と基準DEMから得られたものと間のエラーを基線に対する位相線型成分に、次の式を用いて結合する。
【数3】
Figure 0004861555
【0036】
このようにして、相対地形エラーを検出することが出来る。この相対地形エラーは、内挿直線の傾斜aにつながっており、干渉計位相から抽出されたデータにより良く適する。
【0037】
図5に、同じマスター画像で作成した9枚の干渉像を時間の関数で示す。
【0038】
この図に示すところから、各干渉像は同一地面領域を示すが、時期、即ちt(時間)軸が異なることを認めることが出来る。
【0039】
特定干渉像に属する四つの画素を、同様に119、120、121及び122で区別する。
【0040】
9枚の干渉像を利用し、干渉像の1枚に属する一点119を取り上げると、これは基準画素に対し、時間とともに線型で変化する位相を有する(低速沈降モデルを仮定する)。したがって、図6を参照して記述するように、明らかに単次元の信号が作成される。
【0041】
この方法は、画素120、121及び122についても同様で、これらも同数の単次元信号を生じる。
【0042】
図6に、図5の干渉像の異なる画素四つに関する四つの例を示す。
【0043】
この図に示すところから、干渉計位相の四つの図123、124、125及び126は、x座標の軸として時間変数を、縦座標の軸としてマスターに対する干渉計位相変数を有することを認めることが出来る。
【0044】
各図には、多数の点とそれらの点を内挿した結果の直線が含まれている。
【0045】
利用出来る沈降モデルを有すると仮定し、それが地向斜と呼ばれる特定地域で起こる地殻の低速沈降運動であって、その運動の実体は、二乗最小に対し次の式を最小にする直線Φ=ktの傾斜kを決めることにより計算されるとする。
【数4】
Figure 0004861555
【0046】
このようにして、沈降速度を見出すことが出来る。この沈降速度は内挿直線の傾斜kにつながっており、干渉計位相から抽出したデータにより良く適している。
【0047】
図7は、x軸上に方位角変数を、y軸上にレンジ変数を有する差分干渉像をあらわす。
【0048】
この図の示すところから、位相残差は、既知のコンピュータプログラムを用いて、基準DEMから得られる画素の精密高度と衛星レーダーの方向への画素の運動との間のエラーが与える影響を引き去った後に得られる。
【0049】
図8は、図7の位相残差の算術平均を作成して得られた、マスター画像に存在する大気中の影響の評価値を示す。
【0050】
この図で、画像は、位相をラジアンで示す濃淡尺度をあらわすことを認めることが出来る。
【0051】
マスター画像上に存在する影響の評価値は、ここでも既知のコンピュータプログラムを用いて、図7に見られる大気中の差分的影響から引き去ることが出来る。その結果として、大気位相スクリーン(APS)と言う、単一画像毎に存在する大気中の影響が与えられる。
【0052】
図9は、ある時期の安定散乱体の局所化と密度の実例を示す。この図に示すところから、x座標の軸が方位角方向を示し縦座標の軸がレンジ方向を示すと認めることが出来る。軸を測定する単位は画素である。
【0053】
ある時期の安定画素を識別する複数の点も同時に認められる。
【0054】
実際は前の図で記述した一連の操作を、画像画素すべてにおこなうことは出来ず、一時シリーズの画像全部が取得される時間の間その物理特性を保つものに対してのみ出来るだけである。
【0055】
この解析は、二つのステップでおこなわれる。先ず、反射率の統計的性質に基づいてPS候補を選択し、次いで位相残差のスペクトル冪密度を解析して各単位画像に関連する残差が空間的に相関しているときは大気内人工物と見なされるので削除し、さらに各単一画像に関係する残差分散が大き過ぎるときは画素を廃棄する。
【0056】
単位表面当たり安定散乱体の数が十分である、少なくともkm2当たり25個であるときは、画素の精密高度と衛星レーダー方向への画素の運動による位相影響を引き去って得られた位相残差は、低域通過内挿を通して、均一画像グリッド上に各単一画像の大気内人工物を再構築するため十分である。
【0057】
この人工物は、こうして各SAR画像から除去され、DEMの質を改善するので、前述の方法を用いて見出した大気内人工物を濾過した干渉計位相を用いて、PSとして格付けされた画素の相関度を改善することが出来る。
【0058】
図10は、バレデルボーべ(エトナ)上の一時シリーズの本発明の実画像を示す。
【0059】
この図の示すところでは、x−座標の軸が方位角方向を示す一方で、縦座標の軸はレンジ方向を示すことを認めることが出来る。両軸は、目盛り単位として画素を有する。
【0060】
位相をラジアンで示す濃淡指示計も認めることが出来る。
【0061】
図は、図9に見られる安定散乱体、つまりPS、に相当して得られた結果を内挿して計算したバレデボーベ上の一時シリーズの画像に関係する大気外郭線を示す。
【0062】
図11は、図10の安定散乱体、つまりPS、に相当してバレデルボーベ(エトナ)上で計算した速度フィールドを用いて示した沈降運動を示す。
【0063】
前記の図において、x座標の軸が方位角方向を示し、縦軸の軸がレンジ方向示すのを認めることが出来る。両軸は、目盛り単位として画素/5を有する。
【0064】
(産業上の利用可能性)
画像が、異なる方法で着色された複数の点から構成されているのを認めることが出来る。これは、赤色が年当たり約4センチメートルの沈降速度の値を有するものを示す一方で、緑色はゼロ速度の値を有することを意味する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一つの単一セルの場合における干渉計SARの幾何学的画像を示す。
【図2】 特定領域に対する幾つかの干渉像を示す。
【図3】 九枚の干渉像の三次元グラフを基線の関数で示す。
【図4】 図3の干渉像の異なる四つの画素に関する四つの例を示す。
【図5】 九枚の干渉像の三次元グラフを時間の関数で示す。
【図6】 図5の干渉像の異なる四つの画素に関する四つの例を示す。
【図7】 単一画像を主画像(「マスター」)と比較した大気中の差分的影響を示す。
【図8】 主画像に存在する大気中の影響の評価値を示す。
【図9】三年間にわたる安定散乱体(PSと言う)の局所化及び空間密度の実例を示す。
【図10】バレデルボーベ(エトナ)でおこなった本発明の実例を示す。
【図11】バレデルボーベ(エトナ)の沈降速度の実例を示すカラー表現である。

Claims (3)

  1. 市街地領域の運動と地滑り地帯とに関するレーダー測定のための方法であって、合成開口レーダー即ちSARを用い多年にわたって利用出来るようにしたN個の画像(ただし、N>20)を有し、各解像セルについて、長期にわたり電磁特性が不変の永久散乱体を識別し、前記永久散乱体が、
    (a)数値標高モデル即ちDEMを用い、前記N個の画像から選択したマスターと呼ばれる主画像との関係でN−1個の差分干渉像を、垂直方向の誤差が50メートルより小さい精度で、形成するステップと、
    (b)反射率の統計的性質に基づいて選択したステップ(a)の画像の各画素について、干渉計位相の一時的シリーズを作成し、次いで隣接画素に属する一時的シリーズの間の相違を形成するステップと、
    (c)ステップ(b)の各一時的差分シリーズについて、線型位相成分を、基線(baseline)と、既知の変位モデルに連結する位相成分との関連で、時間に関して計算するステップと、
    (d)ステップ(a)のDEMから得られた画素の精密高度間の相対誤差を、ステップ(c)の基線に対する線型位相成分から推定するステップと、
    (e)SARの方向への画素の相対運動を、ステップ(c)の時間に関する多項位相変動から推定するステップと、
    (f)前もって選択された画素について位相接続後に、ステップ(d)及び(e)で推定された前記相対誤差の影響及び前記相対運動による影響を差し引いて、位相残差を形成するステップと、
    (g)位相残差のスペクトル羃密度を解析して、(g1)各単一画像関連の残差が空間的に相関しているときは、大気中の人工物と見なされるので除去し、(g2)各単一画像に関連するさらなる残差分散が大き過ぎるときは、画素を廃棄するステップと、
    の各ステップを通して識別されることを特徴とする方法。
  2. (h)前記位相残差を形成するステップの後、25kmよりも大きい表面ユニットに、複数の前記永久散乱体がそれぞれ与えられて、各単一画像の大気中の人工物が決定され基準DEMから引き去られて、その垂直精度を改善する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. ステップ(h)にしたがって大気中の人工物が除かれた干渉計位相を用いて、手順(b)と、(c)と、(d)と、(e)と、(f)と、(g)との各ステップが繰り返される、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
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