以下、本発明の操作管理システムを詳細に説明する。本操作管理システムは、処理装置の操作ができるまでの待ち時間を節約すると共に、あらかじめ入力した処理条件に基づいて処理装置が処理する順位を確保するシステムである。なお、説明の便宜上、処理装置を画像処理装置として説明する。
本操作管理システムは、図1〜図3に示すように、画像処理装置Aと、画像処理装置Aに対して処理条件を入力する複数の操作装置B,C,Dと、これら装置の管理をする管理者が使用する管理者用端末装置Eとから構成される。画像処理装置Aと複数の操作装置B,C,Dと管理者用端末装置Eは、それぞれがLAN、WAN、インターネット等のネットワークに接続される。これにより、各装置間でのデータの送受信は、ネットワークを介して有線または無線で行われる。なお、操作装置B,C,Dは、利用者が画像処理装置Aに対してすぐに原稿等をセットできるように、画像処理装置Aの近傍に配置される。
画像処理装置Aは、コピーモード、プリントモード、スキャナモード、ドキュメントファイリングモードおよびファクシミリモード等の各モードに係る処理を実行するデジタル複合機である。画像処理装置Aは、キャビネット2に、原稿を読み取って画像データを入力する画像読取部210と、画像データを処理して印刷する画像形成部220と、画像データを記憶する画像記憶部400と、入力操作のための操作部240と、処理部を制御して、モードに応じた画像データの処理を実行する制御部300とを備えている。なお、処理部は、入力された画像データを出力するために処理するものであり、画像形成部220、画像記憶部400とされる。
画像読取部210は、原稿の画像を読み取り、読み取った画像を処理するものであり、セットされた原稿の画像を読み取るスキャナ部10と、原稿からの反射光を受光して画像を光電変換するCCD26とを備える。
画像読取部210は、キャビネット1の上方に配置され、原稿の画像を読み取る読取部であるスキャナ部10と、原稿自動搬送部11とを備えている。原稿自動搬送部11は、スキャナ部10の上方に設けられ、スキャナ部10に対して原稿を自動的に搬送する。
キャビネット1の上面に、プラテンガラスからなる原稿台12が設けられ、原稿台12を覆う原稿カバー13が設けられる。原稿自動搬送部11は、原稿カバー13に一体的に搭載される。原稿カバー13は、開閉自在とされ、原稿カバー13が閉状態のとき、原稿自動搬送部11によって原稿が搬送される。原稿カバー13が開状態のとき、原稿を原稿台12に載置できる。
原稿カバー13の開閉は、カバー開閉検出部により検出される。カバー開閉検出部は、マイクロスイッチ、光センサからなり、原稿カバー13の開閉に応じてオンオフする。また、原稿台12に載置された原稿のサイズを検出する原稿サイズ検出センサが設けられている。
原稿が原稿自動搬送部11の原稿セットトレイ15にセットされると、原稿検出センサ16が原稿をセットされたことを検出する。そして、操作パネル6において、印刷するシートのサイズおよび変倍率等のコピー条件が入力される。その後、スタートキーの入力操作により、原稿の画像の読み取りが開始される。
原稿自動搬送部11において、ピックアップローラ17により原稿セットトレイ15上の各原稿が1枚ずつ引き出される。原稿は、捌き板18と搬送ローラ19間を通って、原稿台12に送り出される。原稿は、原稿台12上で副走査方向に搬送され、原稿排出トレイ20に排出される。原稿排出トレイ20には、原稿排出センサが設けられ、原稿排出トレイ20上の原稿の有無が検出される。
スキャナ部10は、第1読取部21および第2読取部22を備えている。原稿台12の一側に、読取領域が形成され、原稿が原稿台12を搬送されるとき、読取領域を通過する。読取領域の下方には、第1読取部21の第1走査ユニット23が位置して、原稿の表面(下側面)が読み取られる。
原稿自動搬送部11によって原稿が原稿台12に搬送されるとき、サブCPU26aは、ドライバ26bを介して第1走査ユニット23を読取位置に移動して位置決めし、第2走査ユニット24も所定位置に位置決めする。第1走査ユニット23の露光ランプ23aにより、原稿の表面が原稿台12の下方から照射される。原稿からの反射光は、第1、第2走査ユニット23、24の各反射ミラーにより結像レンズ25に導かれる。原稿の反射光は、結像レンズ25によりCCD26に集光される。原稿の表面の画像がCCD26上に結像され、サブCPU26aに出力される。これにより、搬送される原稿の表面の画像が読み取られる。
また、第2読取部22によって、原稿の裏面(上側面)が読み取られる。第2読取部22は、原稿台12の上方に配置され、原稿の裏面を照射するLED、蛍光灯等を有する露光ランプアレイ、画素毎に原稿の反射光を集光するセルフォックレンズアレイ、セルフォックレンズアレイを通じて受光した原稿からの反射光を光電変換して、アナログの画像信号を出力する密着イメージセンサ(CIS:Contact image Sensor)等を備えている。これにより、搬送される原稿の裏面の画像が読み取られる。
原稿台12に原稿を載置したとき、第1読取部21により原稿の表面の画像が読み取られる。第1、第2走査ユニット23、24は相互に所定の速度関係を維持しつつ副走査方向に移動する。第1走査ユニット23によって、原稿台12上の原稿が露光され、第1、第2走査ユニット23、24によって、原稿からの反射光が結像レンズ25に導かれる。結像レンズ25によって、原稿の画像がCCD26上に結像される。
このようにして、原稿の片面もしくは両面の画像が読み取られると、原稿の片面もしくは両面の画像データが制御部300に入力される。
画像形成部220は、合成され画像データに基づいて、記録シートにカラー画像あるいは白黒画像を印刷する。画像形成部220は、レーザスキャンユニット30、4つの画像ステーション31、中間転写ベルトユニット32、定着装置33、搬送装置34を備えている。
各画像ステーション31は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色に応じたカラー画像をそれぞれ形成する。各画像ステーション31は、感光体ドラム35、現像装置36、帯電装置37、クリーニング装置38、除電装置(図示せず)を備えている。
感光体ドラム35は、一方向に回転駆動され、クリーニング装置38は、感光体ドラム35の表面の残留トナーをクリーニングし、除電装置は、感光体ドラム35の表面を除電する。帯電装置37は、感光体ドラム35の表面を均一に帯電する。
レーザスキャンユニット30では、画像読取部等から入力された画像データに基づいてレーザ光を変調し、このレーザ光によって感光体ドラム35の表面を主走査方向に繰り返し走査して、静電潜像を感光体ドラム35の表面に形成する。現像装置36は、トナーを感光体ドラム35の表面に供給して、静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラム35の表面に形成する。
中間転写ベルトユニット32は、中間転写ベルト40、中間転写ローラ41、転写ベルトクリーニング装置42、テンション機構43を備えている。中間転写ベルト41は、各感光体ドラム35の上方に配置され、駆動ローラ44および従動ローラ45に掛け巻きされて、矢印Bの方向に回転する。
中間転写ローラ41は、中間転写ベルト40を挟んで感光体ドラム35に対向して配置され、転写バイアス電圧が印加されている。トナーと逆極性の電圧が中間転写ローラ41により印加されることにより、感光体ドラム35の表面のトナー像が中間転写ベルト40に転写される。各色のトナー像が中間転写ベルト40に積層され、合成された多色のトナー像が形成される。
転写ローラ41は中間転写ベルト40に圧接されて配置され、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。中間転写ベルト40上のトナー像は、転写ローラ46と中間転写ベルト40との間に搬送されたシートに、転写ローラ46によって転写される。転写ベルトクリーニング装置42により、中間転写ベルト40に残存しているトナーが除去される。
定着装置33は、サブCPU34aにより制御される。定着装置33は、加熱ローラ(図示せず)と、ヒータ320と、温度センサ307と、ドライバ308と、A/D変換器309とを備える。
温度センサ307は、加熱ローラの温度を検出し、その温度データをサブCPU34aに出力する。そして、サブCPU34aは、所定のウオームアップコマンドを開始する。サブCPU34aは、温度センサ307が検出し、A/D変換器309を介して得られる温度情報に基づいて、加熱ローラの表面温度が所定温度になるようにヒータ320の通電を制御する。サブCPU34aは、加熱ローラの表面が所定温度に到達したときに処理可能状態に達したと判断し、CPU301にその旨を通知する。
その後、トナー像が転写されたシートは、定着装置33により加熱および加圧される。トナー像がシート上に定着され、画像がシートに形成される。このようにして画像が印刷されたシートは、キャビネット1の上部に設けられた排出トレイ50に排出される。
搬送装置34は、シートカセット51あるいは手差しトレイ52からシートを搬送路53に沿って搬送する。搬送路53は、中間転写ベルト40と転写ローラ46との間、定着装置33を通り、排出トレイ50に至る。
搬送装置34は、ピックアップローラ54、搬送ローラ55、レジストローラ56、排出ローラ57を備えている。シートカセット51あるいは手差しトレイ52のシートは、1枚ずつ搬送路53に送り出され、搬送路53を搬送されて、排出トレイ50に排出される。このシートの搬送中に、画像がシートに印刷される。また、両面印刷のために、スイッチバック搬送路58が設けられている。定着後のシートは、搬送ローラ55によりスイッチバック搬送路58を通り、中間転写ベルト40と転写ローラ46との間に搬送される。両面印刷されたシートは、定着装置33を通り、排出トレイ50に排出される。
操作部240は、スキャナ部10に設けられ、入力部242および表示部241を有する。入力部242は、各種の操作キーを備えている。表示部241は、液晶ディスプレイからなり、タッチパネルとされる。表示部241に表示される操作画面内には、図6に示すようなタッチキーが形成され、これらも操作キーとして機能する。なお、操作部240は、操作装置の内の1つとされる。そのため、操作部240には、操作装置B,C,Dと同様に、利用者からの入力を検出する検出装置(図示せず)を備える。
画像記憶部400は、ハードディスク装置からなる。画像記憶部400は、画像読取部210から入力された画像データを記憶する。なお、入力された画像データは、一旦DRAM等の画像メモリ304に保存され、画像処理回路305によって画像処理や暗号化処理が施された後、画像メモリ304から画像記憶部400に転送される。また、画像記憶部400から画像データを読み出すとき、画像データは、画像処理や復号化処理され、画像メモリ304に保存される。その後、画像データは、実行される処理にしたがって、印刷、データ出力、ファクシミリ通信によって外部に出力される。
制御部300は、CPU301、ROM302、RAM303、画像処理回路305を有するマイクロコンピュータからなり、CPU301は、ROM303に格納されている制御プログラムをRAM302に読み出して、制御プログラムを実行する。制御プログラムにしたがって、各部が動作する。制御部300は、画像データの入力があると、入力部242からの入力情報や外部装置から入力された画像データのヘッダ情報に含まれる処理条件に基づいて、プリントモード、コピーモード、スキャナモード、ファクシミリモードのいずれかのモードが実行される。また、制御部300は、画像記憶部400に記憶された処理条件を抽出し、抽出した処理条件に基づいて処理を実行する。
制御部300は、各モードを行なうとき、入力された画像データを画像記憶部400に一時的に保存する。また、制御部300は、入力された画像データを画像記憶部400に保存して管理するファイリングモードを実行する。保存された画像データは、指示された処理にしたがって再出力される。
出力された画像データは、制御部300からの指示により、画像記憶部400から消去される。この消去に際して、画像データにランダムなデータを上書きすることによって、画像データを復元できないように無効化する。この無効化処理、さらには暗号化処理および復号化処理を行なうために、画像処理装置Aにセキュリティキットが搭載される。制御部300の指示によってセキュリティキットが動作することにより、画像データの不正使用を防止できる。
制御部300は、複数の操作装置B,C,Dからの入力に対して、処理する順位を決定する順位決定装置306を備える。順位決定装置306は、図7に示すような、順位決定テーブルを作成する。順位決定テーブルは、「装置名」、「利用者の有無」、「処理する順位」、「利用許可フラグ」を有する。順位決定装置306は、検出装置410から入力有り信号の入力があると、入力のあった操作装置B,C,Dの順に処理する順位を決定し、決定した順位を順位決定テーブルに入力する。
具体的には、操作装置B,C,Dあるいは操作部240から入力有り信号の入力があると、順位決定装置306は、入力のあった操作装置B,C,Dあるいは操作部240を特定する。入力のあった操作装置B,C,Dあるいは操作部240が特定されると、順位決定装置306は、特定した操作装置、例えば、画像処理装置Aに備えられた操作部240の「利用者の有無」の欄を「無」から「有」に変更する。そして、先に決定された処理する順位の有無を確認する。先に決定された処理する順位がない場合は、処理する順位を「1」と決定する。先に決定された順位がある場合は、最後の順位「+1」の順位と決定する。例えば、操作部240の次に入力が操作装置Bからあった場合、順位決定装置306は、操作装置Bの「利用者の有無」の欄を「無」から「有」に変更すると共に、処理する順位を「2」と決定する。
処理する順位を決定後、順位を決定した操作装置、例えば、操作部240から入力無し信号の入力があると、順位決定装置306は、入力のあった操作部240に決定した処理する順位をクリアすると共に、次に順位に設定された操作装置Bの処理する順位を繰り上げる。
順位決定装置306は、決定した処理する順位に基づいて、処理を許可する許可決定を設定する。すなわち、先の順位に決定された操作装置B,C,D、あるいは、操作部240からの処理条件に基づいて処理が終了すると、次の順位に決定された操作装置B,C,D、あるいは、操作部240に対して、利用許可の設定をする。
具体的には、入力された処理条件に基づいて処理が開始できる操作部240の利用許可フラグを「0」から「1」に変更する。先の順位に決定された操作部240からの処理条件に基づいて処理が終了すると、操作部240の利用許可フラグを「1」から「0」に変更する。そして、次の順位に決定された操作装置Bの利用許可フラグを「0」から「1」に変更する。
順位決定装置306は、処理する順位を決定したとき、あるいは、利用許可をしたときに、各操作装置B,C,Dに対して決定した順位や利用許可の有無を出力する。各操作装置B,C,Dおよび操作部240は、決定した順位や利用許可の有無が入力されると、入力された順位や利用許可の有無を表示部241,401に表示する。
表示部241,401の表示としては、順位決定テーブルの順位の値を表示することもできるが、利用許可がされた操作装置の順位表示を「1」として、その他の操作装置の順位表示を、利用許可がされた操作装置の順位との差分、すなわち、順位決定テーブルの順位から利用許可された操作装置の順位決定テーブル上の順位を引いた数を表示する方が好ましい。この場合、利用許可がされた操作装置の処理する順位は「1」となり、その他の操作装置の処理する順位は「2」「3」・・・と表示できるので、利用者は直感的に理解することができる。
画像処理装置Aは、複数の操作装置B,C,Dと管理者用端末装置Eと通信を行なうNIC(Network Interface Card)112を備える。NIC112は、ネットワークを介して外部装置と接続され、データ通信が可能とされる。
管理者用端末装置Eは、本操作管理システムを管理する管理者が使用するパソコン等の情報端末装置である。管理者は、管理者用端末装置Eから画像処理装置を使用できる利用者を登録する。
操作装置B,C,Dは、利用者が使用するパソコン等の端末装置であって、利用者からの入力を検出する検出装置410と、情報を表示する表示部401と、画像処理装置Aに対して処理条件を入力する入力部402と、ネットワークを介して画像処理装置Aと通信する通信部403と、装置全体を制御する制御部404とを備える。
表示部401は、情報を表示するものであり、LCD等のディスプレイである。入力部402は、利用者の操作入力を受け付ける操作パネルであって、タッチパネルもしくはキースイッチである。
表示部401には、図4および図5に示すような、画像処理装置Aの操作部240と同じ操作パネルを表示される。すなわち、操作装置B,C,Dは、画像処理装置Aの操作部240となる。これにより、画像処理装置Aは、複数の操作部を有していることとなるので、複数の利用者が処理条件の入力操作が行なえる。したがって、利用者は、先の利用者の使用の終了を待たずに操作することができので、利用者の利便性が向上する。
検出装置410は、操作装置B,C,Dを使用する利用者からの入力を検出する装置である。具体的には、検出装置410は、利用者情報を記憶するICカードと接触でデータ通信を行なうICカードリーダである利用者認証装置とされる。検出装置410は、利用者によってICカードが挿し込まれると、ICカードから利用者情報を読み取る。検出装置410は、読み取った利用者情報から利用者を特定し、認証する。具体的には、検出装置410は、読み取った利用者情報を管理者用端末装置Eに出力する。管理者用端末装置400は、検出装置410から利用者情報が入力されると、入力された利用者情報が登録された利用者か確認し、利用者認証の可否を決定する。管理者用端末装置400は、その結果を検出装置410に出力する。検出装置は、入力された結果から利用者認証の可否を判断する。
利用者が認証された場合、検出装置410は、入力有り信号を画像処理装置Aに出力する。さらに、検出装置410は、制御部404に対して、入力有り信号を出力する。制御部404は、入力有り信号が入力されると、表示部401を制御して、図4に示すような処理条件の入力画面を表示し、利用者に対して入力を促す。
利用者が認証されない場合、検出装置410は、入力無し信号を画像処理装置Aに出力する。さらに、検出装置410は、制御部404に対して入力無し信号を出力する。制御部404は、入力無し信号が入力されると、表示部401を制御して、図5に示すような使用不可の画面を表示する。すなわち、処理条件の入力画面の実行キーFをグレーでオーバーラップ表示して、使用不可であることを利用者に対して報知する。
また、検出装置410は、入力有り信号を出力後、利用者によって入力した処理条件がキャンセルされたとき、入力無し信号を、画像処理装置Aと管理者用端末装置Eと制御部404に出力する。制御部404は、入力無し信号が入力されると、表示部401を制御して、図5に示すような使用不可の画面を表示し、使用不可であることを利用者に対して報知する。
なお、検出装置410は、利用者情報に基づいて利用者を認証する利用者認証装置に限られることはない。例えば、焦電センサや超音波センサといった人体検知センサであってもよい。この場合、検出装置410は、各操作装置B,C,Dで、その前に座った利用者を検出する。利用者を検出すると、入力有り信号を画像処理装置Aと管理者用端末装置Eに出力する。いずれの操作装置B,C,Dの前に利用者が座らなかったとき、すなわち、検出装置410が利用者を検出しなかったときは、検出装置410は信号を出力しない。
制御部404は、CPU、ROM、RAMを有するマイクロコンピュータからなり、CPUは、ROMに格納されている制御プログラムをRAMに読み出して、制御プログラムを実行する。制御プログラムにしたがって、各部が動作する。なお、RAMは、データを一時的に記憶するメモリとしても機能する。
検出装置410からの信号に応じて処理を実行する。具体的には、検出装置410によって利用者が認証されると、制御部404は、表示部401に図5および図6に示すような入力画面を表示させる。それと同時に、画像処理装置Aに対して入力有り信号を出力する。
利用者が処理条件の入力が終了すると、制御部404は、入力された処理条件をRAMに記憶する。制御部404は、利用者によって実行キーFが押下され、そして、利用者によって利用者認証が解除されたとき、すなわち、利用者によってICカードが引き抜かれたときに、実行キーFのON信号と共にRAMに記憶された処理条件を画像処理装置Aに出力する。
通信部403は、ネットワークを介して画像処理装置Aと管理者用端末装置Eと接続され、データ通信を行なうNICとされる。通信部403は、外部装置とも接続されており、外部装置に対してデータ通信が可能とされる。
次に、図8〜図10を用いて、操作管理システムの動作について説明する。なお、説明の便宜上、検出装置410は利用者認証装置とし、処理するモードはコピーモードとする。また、画像処理装置Aに対して入力あり信号を出力する順位は、操作部240→操作装置B→操作装置C→操作装置D→操作部240の順とする。
管理者によって画像処理装置Aおよび各操作装置B,C,Dの電源がONされると、順位決定装置306は、順位決定テーブルの各欄の設定値をクリアする(S110)。そして、操作装置B,C,Dおよび操作部240のいずれかからの入力有り信号の入力待ち状態となる。
利用者は、操作部240の検出装置に対してICカードを挿し込む。検出装置は、利用者によってICカードが挿し込まれると、ICカードから利用者情報を読み取る。検出装置は、読み取った利用者情報を管理者用端末装置Eに出力する。管理者用端末装置Eは、入力された利用者情報から利用者を特定し、認証する。
利用者が認証されると、管理者用端末装置Eは、その結果を操作装置240に出力する。検出装置は、入力有り信号を制御部300に出力する。制御部300は、図6に示すような入力画面を表示部241に表示させる。利用者は、表示された入力画面から処理条件を入力する。
順位決定装置306では、入力有り信号が入力されると、どの操作装置B,C,Dあるいは操作部240からの入力有り信号を検出したかを判定する(S120)。利用者の有無が変化したのが操作部240と特定すると、順位決定装置306は、図7(a)に示すように、順位決定テーブルの特定した操作部240の「利用者有無」の項目を「無」から「有」に変更させる(S130)。そして、利用者を存在が有りに変化した操作部240に対して、処理する順位の現在値に「1」を加算した順位を決定する。本実施例の場合、処理する順位の現在値は「0」なので、操作部240の順位は「1」に決定する。順位決定装置306は、決定した順位を順位決定テーブルに入力する(S140)。それと同時に、順位決定装置306は、決定した順位を操作部240に出力する(S145)。
操作部240では、順位決定装置から順位の通知があると、入力操作の邪魔にならないように、順位を表示部241に表示する(S305)。
順位決定装置306では、決定した処理する順位を操作部240に出力した後、あるいは、入力有り信号が入力されなかったとき、すなわち、いずれかの操作装置B,C,Dあるいは操作部240から入力無し信号が入力されたか否かを確認する(S150)。
操作装置Bから入力有り信号が入力されると、順位決定装置306は、図7(b)に示すように、順位決定テーブルの特定した操作装置Bの「利用者有無」の項目を「無」から「有」に変更させる。そして、利用者を存在が有りに変化した操作部240に対して、処理する順位の現在値に「1」を加算した順位、この場合は、順位を「2」に決定し、決定した順位を順位決定テーブルに入力する。そして、順位決定装置306は、決定した処理する順位を操作部240に出力する。
順位決定装置306は、処理する順位を決定後、操作装置B,C,Dあるいは操作部240から入力無し信号が入力されなかったとき、すなわち、利用者が入力した処理内容に対してキャンセルをしなかったとき、順位決定テーブルの順位を確認する(S170)。順位決定装置306は、決定されている順位のなかで、最も最先の順位に決定された操作部240の利用許可フラグを「0」から「1」に変更する(S180)。順位決定装置306は、利用許可フラグが「1」の装置、すなわち、操作部240に対して、実行キーFの受付可能信号を出力する(S190)。
操作装置B,C,D、および操作部240では、順位決定装置306から実行キーFの受付可能信号の入力の有無を確認する(S310)。操作部240は、順位決定装置306から実行キーFの受付可能信号の入力を検出すると、図6に示すように、実行キーFの中央のLEDが点灯して、処理の受け付けが可能な状態であることを利用者に報知する(S320)。
操作部240から入力無し信号が入力されたときは、順位決定装置306は、図7(c)および図7(d)に示すように、順位決定テーブルの操作部240の「利用者有無」を「有」から「無」に変更させ、決定していた順位をクリアする(S160)。そして、順位決定装置306は、順位決定テーブルの順位を確認する(S170)。本実施形態の場合、操作部240の順位をクリアしたため、決定した順位が無いので、操作装置B,C,Dおよび操作部240のいずれかからの入力有り信号の入力待ち状態となる。決定している順位が有る場合は、決定している操作装置に対して、順位決定装置306は、利用許可フラグを「0」から「1」に変更し(S180)、その操作装置に対して、実行キーFの受付可能信号を出力する(S190)。
それと同時に、順位決定装置306は、利用許可フラグが「0」の全ての操作装置B,C,Dに対して、実行キーFの受付不可信号を出力する(S200)。
実行キーFの受付可能信号の入力が無かったとき、操作部240を除く操作装置B,C,Dは、順位決定装置306から実行キーFの受付不可信号の入力の有無を確認する(S330)。操作装置B,C,Dは、順位決定装置306から実行キーFの受付不可信号が入力されると、図5に示すように、入力画面の実行キーFをグレーでオーバーラップ表示し、処理の受け付けが不可能な状態であることを利用者に報知する(S340)。
操作部240では、利用者が処理条件の入力が終了すると、入力した処理条件をRAM303に記憶する(S350)。利用者は、原稿を原稿自動搬送部11の原稿セットトレイ15にセットし、実行キーFを押下する(S360)。操作部240は、実行キーFの受付が可能か確認する(S370)。実行キーFの受付可能の場合、操作部240は、利用者認証状態が解除されたかを確認し、利用者認証状態が解除されたときに実行キーFのON信号と処理条件を出力する(S380)。利用者認証状態が解除されない場合は、実行キーFのON操作と処理条件を出力しない。
実行キーFのON信号と処理条件を出力すると、操作部240は、利用者から次の入力待ち状態となる。
制御部300では、順位決定テーブルを参照して最も処理する順位が高い操作装置を抽出する。制御部300は、抽出した操作装置、すなわち、操作部240から、実行キーFのON操作と処理条件が入力されたか否かを確認する(S410)。制御部300は、操作部240から実行キーFのON操作と処理条件の入力があると利用者認証状態が解除されたか否かを確認する(S420)。操作部240から入力が無い場合は、制御部300は、入力があるまで待機する。
操作部240から実行キーFのON信号が入力されると、制御部300は、入力された処理条件に基づいて処理を実行する(S430)。処理が終了すると、制御部300は、処理が終了したことを順位決定装置306に出力し、順位決定テーブルを参照して次に順位が高い操作装置を抽出する。
順位決定装置306では、制御部300から処理終了の入力があると、図7(c)および図7(d)に示すように、順位決定テーブルの操作部240の「利用者有無」を「有」から「無」に変更させ、決定していた順位をクリアする。そして、操作部240の利用許可フラグを「1」から「0」に変更する。
順位決定装置306は、操作部240の利用許可フラグを「1」から「0」に変更した後、次に処理する順位が決定した操作装置B,C,Dを確認する。図7(d)に示すように、次の処理する順位が操作装置Bで有ることを検出すると、順位決定装置306は、操作装置Bの利用許可フラグを「0」から「1」に変更し、操作装置Bに対して、受付可能信号を出力する。
他の操作装置C,Dおよび操作部240に対して、受付不可信号を出力する。そして、順位決定装置306は、操作装置B,C,Dおよび操作部240のいずれかからの入力有り信号の入力待ち状態となる。
これにより、操作管理システムは、操作部240において処理装置を操作中であっても、他の利用者は、先の利用者の使用が終了するまで、その場に待機することがない。すなわち、操作装置Bから処理する順位を予約しているため、先の利用者が画像処理装置Aの使用を終了した後に、別の利用者に割り込まれることなく、確実に画像処理装置Aで入力した処理条件に基づいて処理を実行することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。本実施形態では、コピーモードで説明したが、ファイリングモードやFAXモードであってもよい。
本発明の操作管理システムは、コンピュータ、洗濯機、電子レンジといった電子機器に用いることができる。
操作装置として、携帯電話、PDA、リモコン、ゲーム機といった双方向通信可能な電子機器を用いることができる。
操作装置は、画像処理装置の近傍に設置されているが、特にこの限りではなく、画像処理装置と同じ室内、あるいは、画像処理装置と異なる室内に設置しても良い。これにより、先の利用者が処理装置の使用を終了した後に、別の利用者に割り込まれることがない。
検出装置は、各操作装置に備えることなく、一箇所に設置して、全ての操作装置からの入力を検出するようにしてもよい。例えば、天井にカメラを設置し、どの操作装置に利用者がいるかを検出してもよい。
検出装置は、利用者認証装置として、ICカードによって利用者を認証する場合を説明したが、指紋や静脈といった生体認証であってもよい。この場合、検出装置は、生体認証がされた後に入力有り信号を出力してもよいが、指紋や静脈等を検出した時点で入力有り信号を出力してもよい。
検出装置は、ICカードを抜き挿しすることで、利用者情報を読み取ったり、解除しているが、ICカードをかざして利用者情報を読み取ってもよい。この場合、利用者認証状態の解除は、入力部からログオフの処理を行なう。
検出装置は、所定時間の間に利用者から入力が無い場合、あるいは、所定のタイミングにおいて利用者からの入力が無い場合、入力無し信号を出力する。画像処理装置は、操作装置の最新の使用状況を把握することができる。
順位決定装置を画像処理装置に備えているが、特にこの限りではなく、管理者用端末装置が備えてもよい。この場合、操作装置は、管理者用端末装置から実行キーの入力が許可されるまで、入力した処理条件を出力することができない。