JP4858344B2 - 毛を用いた生体リズム情報取得方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生体リズムに関わる情報を取得する方法に関する。より詳しくは、毛包細胞中の時計遺伝子の発現量の経時的変化に基づいて、特に概日リズムに関わる情報を取得する方法に関する。
生物個体の様々な生体現象(「生理状態」ということもできる)は、自立的に周期変動(振動)するリズムを示すことが知られている。このリズムは「生体リズム」と呼ばれている。特に、約一日を周期とする「概日リズム(サーカディアンリズム)」は、睡眠覚醒サイクルや、体温・血圧・ホルモン分泌量の日内変動などの生体現象(生理状態)を広く支配していると考えられている。また、心身の活動度や運動能力、薬剤感受性の日内変動についても、概日リズムが関与することが明らかにされている。
生体リズムの制御中枢(「中枢時計」ともいう)は、視床下部の視交叉上核に存在している。また、末梢の各組織にも、独自に振動する「末梢時計」が存在する。さらに、培養細胞においても数周期の概日リズムを検出可能であることから、末梢時計の機能は個々の細胞一つ一つに備わっているものと考えられている。生体リズムは、各組織や細胞中の末梢時計が独自に振動しながらも、中枢時計の影響を受けてその振動を同調・統合することによって、発現・制御されていると考えられる。
生体リズムの制御には、「時計遺伝子(クロックジーン)」と呼ばれる遺伝子群が関与している。時計遺伝子は、その発現を自律的に周期変動(振動)させることによって、「体内時計」として機能している。時計遺伝子は、他の種々の遺伝子群の発現を制御することで、上記のような様々な生体現象(生理状態)を支配している。
時計遺伝子の遺伝子多型や遺伝子変異は、癌や糖尿病、血管系疾患、神経変性疾患などの発症要因となることが明らかにされている。さらに、近年、双極性障害や鬱病のような精神疾患についても、その発症要因として時計遺伝子の遺伝子多型や変異の関与が指摘されており、遺伝子多型や変異によって変調した体内時計を光照射によってリセットする治療方法も試みられるようになっている。
一方、例えば、睡眠覚醒サイクルは、体内時計による自律的な制御だけでなく、社会生活による制約も受けている。このため、日々の就寝時刻や起床時刻の変化によって、「実生活の就寝起床サイクル」と「体内時計による睡眠覚醒サイクル」との間にリズムのずれ(位相のずれ)が生じる可能性がある。このようなリズムのずれが、いわゆる「時差ぼけ」や睡眠障害、さらには上記のような精神疾患の原因ともなると考えられている。
さらに、生体リズムを利用して、薬剤治療効果の最大化を図る試みも始まっている。薬剤の標的となる分子(薬剤標的分子)や薬剤を代謝する酵素(薬物代謝酵素)の概日リズムに起因して、薬剤による治療効果も日内変動することが考えられる。そこで、薬剤ごとに最適な投薬時刻を定めて、治療効果を最大化しようとする「時間医療」という考え方が提唱されてきている。
また、より身近には、心身の活動度や運動能力の概日リズムを利用して、学習やトレーニングにおいて自己の能力を最大限に引き出す活動時刻や、太りにくい(又は、太りやすい)摂食時刻が検討され始めている。
以上のことから、体内時計による生体リズムを正確に知ることは、種々の疾患の予防、時差ぼけなどの体調不良の改善、時間医療の実現、自己能力の発揮、ダイエットなどに非常に有益と考えられる。
特許文献1には、生物個体から採取した標準検体の遺伝子発現産物量測定データに基づき体内時刻を推定する方法が開示されている。この体内時計推定方法では、遺伝子発現産物量(すなわち、mRNA)の発現量に基づいて、体内時計を推定するための分子時計表を作成するものである。なお、特許文献1には、具体的な採取組織(又は、細胞)及び測定対象遺伝子は記載されていない。
非特許文献2には、マウスを用いた実験で、心臓や肺、肝臓、胃、脾臓、腎臓、精巣といった末梢組織において、時計遺伝子の概日リズムを検出したことが記載されている。なお、非特許文献2では、毛包細胞についての検討はなされていない。
非特許文献3には、被験者の採取した皮膚又は口腔粘膜において、時計遺伝子の概日リズムを検出したことが記載されている。
非特許文献4には、被験者から皮膚のバイオプシーによって採取した繊維芽細胞を培養・増殖させ、時計遺伝子プロモーターを組み込んだレポーター遺伝子を導入することにより、繊維芽細胞中の時計遺伝子の発現解析を行った結果が記載されている。併せて、非特許文献3には、被験者から抜去した毛の毛根部に付着するケラチノサイトを培養・増殖させて、同様の方法により、ケラチノサイト中の時計遺伝子の概日リズムを検出したことが記載されている。
国際公開第2004/012128号 BMC Molecular Biology.2004 Oct 9;5:18 American Journal of Pathology.2001 May;158(5):1793-801 PLoS Biology.2005 Oct;3(10):e338. Epub 2005 Sep 27
特許文献1に開示される体内時計推定方法は、生物個体から採取した標準検体のmRNAの発現量に基づく方法である。特許文献1には、具体的な採取組織(又は、細胞)及び測定対象遺伝子は記載されていない。心臓や肺、肝臓、胃、脾臓、腎臓、精巣といった末梢組織においても時計遺伝子の概日リズムを検出できることから(非特許文献2参照)、これらの末梢組織中の時計遺伝子発現量を調べる方法も考えられるが、これらの組織の採取は被験個体に与える侵襲度が高く、ヒトへの適用を視野に入れた場合、現実的な方法とはいえない。
そのため、従来、採血によって採取した白血球中の時計遺伝子発現量を調べる方法が採用されている。しかし、この方法でも、やはり採血時に肉体的苦痛が伴う。さらに、経時的な遺伝子発現解析を行うためには、数時間おきに採血を行なう必要があり、被験者に医療機関への入院を強いることとなる。他方、測定者においても、採血した血液から白血球を分離するための操作に時間と手間がかかり、血液からの感染リスクにも曝されるという問題がある。さらに、この分離操作の間に、操作に伴う刺激によって白血球中の遺伝子発現が変化してしまい、正確な発現量を測定できなくなるおそれもある。
この白血球を用いる方法に替わる方法として、より容易に採取可能な皮膚や口内粘膜を用いる方法が考えられる(非特許文献3参照)。しかし、皮膚を用いる場合には、局所麻酔下での皮膚組織のパンチが必要となるため、必ずしも侵襲性の低い方法とはいえない。
一方、口内粘膜を用いる方法では、侵襲性を極めて低く抑えることができる。口腔粘膜は、すでに口腔粘膜から抽出したゲノムを用いた遺伝子型判定にも用いられているが、遺伝子発現解析を目的としてmRNAを抽出しようとする場合には、mRNAの分解が生じ易いという問題がある。
一般に、生体組織からmRNAを抽出する際には、mRNAの分解を防止するための操作が必要となる。しかし、口腔粘膜からRNAを抽出しようとする場合には、唾液中に多量に存在するRNA分解酵素(RNase)のために、上記操作を行なってもmRNAの分解が生じ易く、遺伝子発現定量において得られる測定結果が非常に不安定になるという問題があった。
そこで、本発明は、生物個体の生体リズムに関わる情報を取得するための、簡便かつ低侵襲な方法を新たに提供することを主な目的とする。
上記課題解決のため、本発明は、同一の生物個体から経時的に複数回採取された毛包細胞から、該毛包細胞の培養過程を経ることなく、RNAを抽出し、前記生物個体の生体リズムに関わる情報として前記毛胞細胞中の時計遺伝子の発現量の経時的変化を取得する方法を提供する。
発現定量の対象とする時計遺伝子には、例えば、以下の(1)〜(7)に記載の遺伝子がある。
(1)配列番号1記載のPer3遺伝子
(2)配列番号3記載のPer2遺伝子
(3)配列番号5記載のBmal1遺伝子
(4)配列番号7記載のNpas2遺伝子
(5)配列番号9記載のNr1d1遺伝子
(6)配列番号11記載のNr1d2遺伝子
(7)配列番号13記載のDbp遺伝子
この方法では、時計遺伝子の発現量の経時的変化を示す発現量変動曲線を、生体リズムを推定するための分子時計表として利用する。
この分子時計表を生物個体について複数回作製し、照合することにより、生物個体の生体リズムの位相のずれを検出することができる。また、所定時刻における時計遺伝子の発現量を、分子時計表と照合することにより、生物個体の生体リズムの位相のずれを検出することもできる。
ここで、本発明において「毛包細胞」とは、体毛を抜去した際、抜去された体毛の毛根部に付着する細胞群を広く包含するものとする。より具体的には、内毛根鞘(inner root sheath)、外毛根鞘(outer root sheath)及び毛乳頭(papilla)を形成する細胞が含まれる。なお、毛包細胞の取得のため抜去される体毛の部位は特に限定されず、例えばヒトを対象とする場合、頭髪や髭、腕や足の毛などを用いればよい。
また、本発明に係る生体リズム情報取得方法において対象とする「生物個体」には、ヒトの他、マウス・ラット・サルなどが広く含まれ、体毛を有する動物であれば特に限定されない。ここで、ヒト以外を対象生物とする場合、発現定量の対象とする時計遺伝子には、配列番号1,3,5,7,9,11,13に記載のヒト時計遺伝子の該対象動物におけるホモログ(相同遺伝子)を用いる。
本発明により、簡便かつ低侵襲に生物個体の生体リズムに関わる情報を取得する方法が提供される。
本願発明者は、簡便かつ低侵襲に生物個体の生体リズムに関わる情報を取得する方法を確立するため、極めて低侵襲に採取可能な生体組織である毛包細胞に着目した。
毛包細胞は、口内粘膜と同様に、ゲノムを用いた遺伝子型の判定等に用いられている。しかし、従来、抜去された体毛の毛根部に付着する毛包細胞から直接時計遺伝子の発現を検出しようとする試みはなされてこなかった。その理由として、毛根部に付着する毛包細胞は数が少なく、遺伝子発現解析のための十分量のRNAを確保することが難しいと考えられていたことがある。また、汗中に多量に存在するRNA分解酵素(RNase)のために、発現解析に足る品質を備えるRNAの抽出は難しいと考えられていたことによる。
このようなRNAの量的及び質的問題を解決するため、上記特許文献4に記載されるように、抜去した毛の毛根部に付着する毛包細胞を一旦培養・増殖させた後、毛包細胞中の時計遺伝子の発現解析を行うことも考えられる。
末梢時計は個々の細胞にも備わっているため、このような培養毛包細胞でも数周期の概日リズムを検出することは可能ではある。しかし、ここで検出される概日リズムは、生体から分離・培養された状態の毛包細胞が示すリズムであり、生体全体として同調・統合された生体リズムを反映したものではない。なぜなら、既に説明したように、生体リズムは、生体内において中枢時計と末梢時計とが同調・統合されることにより発現・制御されているものだからである。
そこで、本願発明者は、抜去された体毛の毛根部に付着する毛包細胞について直接時計遺伝子の発現解析を行うことにより生体リズムの検出を試みた。その結果、上記のようなRNAの量及び質に関する懸念にもかかわらず、毛包細胞中の時計遺伝子発現を検出することに成功し、さらに毛包細胞中の時計遺伝子発現量が概日リズムを示すことを新規に見出し、本願発明を完成させるにいたった。
すなわち、本願発明は、生物個体の毛包細胞中の時計遺伝子の発現量の経時的変化に基づいて、生物個体の生体リズムに関わる情報を取得する方法である。
本発明において、毛包細胞の採取部位は、例えばヒトを対象とする場合、頭髪や髭、腕や足の毛などを用いることができ、特に限定されない。経時的な遺伝子発現定量を行なう場合には、数時間おきに複数回毛包細胞の採取を行なう。この際、測定のばらつきを抑えるため、各回の採取は可能な限り近傍の部位で行なうことが望ましい。
一回の採取で抜去する体毛の本数は、ヒトの場合、頭髪では5〜10本、髭では3〜5本、腕毛では10〜20本である。この本数以上を使用することで、時計遺伝子の発現定量のために十分量のRNAを抽出することができる。
毛包細胞からのRNA抽出は、従来公知の方法によって行うことができ、例えば、市販の微量検体用RNA抽出キットを使用できる。抽出したRNAの逆転写反応(cDNA合成)も、従来公知の方法で行なえばよく、市販の逆転写酵素を使用できる。遺伝子発現定量は、現在、高精度な定量が可能なリアルタイムPCR法が一般的となっているが、本発明においても、このリアルタイムPCR法を好適に採用できる他、種々の遺伝子発現定量方法を採用できる。
以上のように、本発明に係る方法では、簡便かつ低侵襲に採取が可能な毛包細胞を用いるため、被験者の肉体的負担を極めて軽くすることができる。また、白血球を用いた従来方法と異なり、煩雑な操作が不要であるため、短時間で結果を得ることができ、検体の処理操作の間に遺伝子発現量が変化してしまうことがない。
さらに、本発明に係る方法では、培養過程を経ない毛包細胞を用いるため、毛包細胞中の時計遺伝子の発現量は、体毛の抜去時点での被験個体の生体リズムを直接反映したものとなっている。従って、経時的に毛包細胞の採取を行い発現量の変化を測定することで、被験個体の生体リズムを正確に推定することができる。
本発明において、発現定量の対象とする時計遺伝子は、現在までに同定されている一群の時計遺伝子であってよく、代表的な時計遺伝子としては、Per3遺伝子(配列番号1及び2参照)、Per2遺伝子(配列番号3及び4参照)、Bmal1遺伝子(配列番号5及び6参照)、Npas2遺伝子(配列番号7及び8参照)、Nr1d1遺伝子(配列番号9及び10参照)、Nr1d2遺伝子(配列番号11及び12参照)、Dbp遺伝子(配列番号13及び14参照)等がある。
このうち、特にPer3遺伝子は毛包細胞中における発現量の日内変動が最も大きく、他の遺伝子に比べてより明瞭に経時的な発現量変化を測定することが明らかとなった。従って、Per3遺伝子の発現量の経時的変化に基づけば、より正確に被験個体の生体リズムを推定することができる。
上記に挙げた時計遺伝子は複数を測定対象としてもよい。異なる日内変動パターンを示す複数の時計遺伝子の発現量に基づいて、被験個体の生体リズムの推定を行なうことにより、さらに正確な推定が可能となる。
なお、代表的な時計遺伝子として、上記遺伝子の他にPer1遺伝子がある。しかし、Per1遺伝子については、マウスを用いた実験により、その発現量がストレス負荷によって変動することが明らかにされている(J Biol Chem. 2005 Dec 23;280(51):42036-43. Epub 2005 Oct 24参照)。このため、体毛抜去時の被験個体へのストレスから想定外の発現量変化が生じる可能性があることから、本発明における測定対象遺伝子としては不適と考えられる。
図1は、毛包細胞中の時計遺伝子発現量の経時的変化を示す図である。図は、1日間、所定の時刻ごとに、上述の方法によって測定した時計遺伝子発現量をプロットして得られた発現量変動曲線の一例を表している。図中、横軸は時刻、縦軸は発現量を示す。
発現量変動曲線は、発現量のプロットから視察によって求めることがきる。また、より正確な曲線を求めるためには、自己相関法(コレログラム)、パワースペクトル法、コサイナー法、ペリオドグラム法などの周期計算法を用いることもできる。
図1(A)では、一例として、0:00が最小値(l)、12:00が最大値(h)として測定された場合を示した。以下、この「0:00」、「12:00」といった通常の時刻を「客観的時刻」というものとする。
また、図1(B)に示すように、この被験個体において時計遺伝子発現量が最小値(l)となる時刻を「T」、最大値(h)となる時刻を「T」、中間値(m)となる時刻を「Tm1・Tm2」とし、このT,T,Tを「被験個体の時計遺伝子発現量の経時的変化に基づいて決定される時刻」という意味で、「主観的時刻」と定義するものとする。時計遺伝子発現量は、各被験個体に固有の経時的変化を示すことから、この主観的時間もそれぞれの被験個体に固有の時刻となる。
図のように、時計遺伝子の発現量は日内変動し、概日リズムを示す。従って、時計遺伝子発現量の経時的変化に基づいて、被験個体の生体リズムに関する情報を得ることが可能となる。以下、時計遺伝子発現量の経時的変化を示す発現量変動曲線を「分子時計表」として利用して、被験個体の生体リズムを推定する方法について説明する。
例えば、図1の発現量変動曲線(以下、「分子時計表」と同義に用いる)を有することが分かっている被験個体について、所定時刻に測定された発現量がhであったとする。この場合、図1(A)及び(B)の発現量変動曲線(分子時計表)に基づけば、被験個体の概日リズムは客観的時刻で12:00、主観的時刻ではTにあると推定できる。また、活性値がlである場合、被験個体の概日リズムは客観的時刻で0:00、主観的時刻ではTであると推定される。そして、活性値がmである場合には、客観的時刻は6:00又は18:00、主観的時刻はTm1又はTm2であると推定することができる。
また、同一の被験個体について、例えば3時間間隔で2回測定された発現量がそれぞれp,qであったとする。このとき、pに比べqが高い(p<q)場合には、被験個体の概日リズムは、発現量の上昇局面である客観的時刻で0:00〜12:00にあると推定できる。また、主観的時刻ではT〜Tにあると推定される。一方、pに比べqが低い(q<p)場合には、被験個体の概日リズムは、発現量の減少局面である客観的時刻で12:00〜24:00、主観的時刻でT〜Tにあると推定できる。さらに、p及びqの変動率(q/p)を求め、発現量変動曲線の接線の傾きと照合することにより、概日リズムにおける客観的・主観的時刻をより正確に推定することも可能である。
このように、時計遺伝子発現量の経時的変化を示す発現量変動曲線(分子時計表)に基づいて被験個体の主観的時刻を知ることにより、最適な投薬時刻や活動時刻、摂食時刻を設定することが可能となる。先に述べた通り、生体リズムは、睡眠覚醒サイクルや体温・血圧・ホルモン分泌量、心身の活動度や運動能力、薬剤感受性などの生体現象(生理状態)を広く支配している。従って、主体的時刻に基づいて、これらの生理状態を推定すれば、最適な就寝・睡眠時刻や投薬時刻、活動時刻、摂食時刻等を設定することができる。
また、分子時計表に基づいて客観的・主観的時刻を知ることにより、被験個体の生体リズムにずれが生じた場合にこのずれを検出することができる。以下、被験個体の生体リズムのずれを検出する方法について、具体的に説明する。
発現量変動曲線(分子時計表)は、その最大値(又は最小値)、最大値(又は最小値)の観察時刻、最大値から最小値(又は最小値から最大値)への傾き等によって形状を特徴付けることができる。本発明では、この発現量変動曲線(分子時計表)の形状を「位相」というものとする。また、発現量変動曲線(分子時計表)により特定される被験個体の概日リズムの形状についても「位相」という。
生体リズムのずれは、この発現量変動曲線(分子時計表)の位相の変化によって検出することができる。
具体的には、図1(A)に示した発現量変動曲線(分子時計表)では、最小値l、最大値h、最小値の客観的時刻0:00、最大値の客観的時刻12:00によって特徴付けられる形状、すなわち「位相」を有している。
図2は、発現量変動曲線の位相の変化を示す図である。図2(A)中、点線で示す発現量変動曲線は図1(A)に示した曲線であり(以下、「分子時計表1」ともいう)、実線は同一被験個体について、異なる測定日に図1(A)と同様の測定を行って得た発現量変動曲線(以下、「分子時計表2」ともいう)の一例を表している。図中、横軸は時刻、縦軸は発現量を示す。
分子時計表1は、最小値(l)の客観的時刻を0:00、最大値(h)の客観的時刻を12:00とする位相を有しているのに対して、分子時計表2では、最小値(l)の客観的時刻が6:00、最大値(h)の客観的時刻が18:00となり、位相が変化している。これは、被験個体の主観的時刻(T,T)の変化としてみることもできる。
すなわち、分子時計表1の作製時点と分子時計表2の作製時点とで、被験個体の活動変動曲線の位相にずれが生じ、分子時計表2の作製時点における被験個体の生体リズムは、分子時計表1の作製時点から客観的時刻で6時間遅れた(又は18時間進んだ)ことになる。このように、同一被験個体について複数回分子時計表を作製し、これらを互いに照合することによって、被験個体の生体リズムの位相のずれを検出することができる。
また、生体リズムの位相のずれを検出するための別法として、以下のような方法も考えられる。
図2(B)は、図2(A)において、分子時計表1(図1も参照)を点線から実線に、分子時計表2を実線から点線に換えて示した図である。
先に説明したように、図1(A)の発現量変動曲線(分子時計表)を有することが分かっている被験個体について、所定時刻に測定された活性値がmであった場合、分子時計表1に基づいて、被験個体の概日リズムは客観的時刻で6:00又は18:00と推定できる。
ここで、同一被験個体について、異なる測定日の6:00に測定を行って得た活性値がmからlに変化していたと仮定する(図2(B)中、丸印参照)。この場合、被験個体の概日リズムは客観的時刻で6時間遅れて(又は18時間進んで)、分子時計表2で示される概日リズムに変化したと推定することができる。これは、被験個体の主観的時刻(T)の変化としてみることもできる。
このように、所定時刻における活性値を、予め作製した分時計表と照合することよって、より簡便に被験個体の生体リズムの位相のずれを検出することも可能である。
以上の通り、本発明に係る方法によれば、時計遺伝子発現量の経時的変化を示す発現量変動曲線を分子時計表として利用することで、各被験個体に固有の生体リズムを推定し、生体リズムのずれを検出することが可能である。
従って、本発明に係る方法は、生体リズムの異常(ずれ)に起因する種々の疾患の予防や、時差ぼけなどの体調不良の診断・治療に役立てることができる。また、被験個体の主観的時刻と体温や血圧、ホルモン分泌量などの生理状態を示す各種指標との相関関係が明らかになれば、主観的時刻に基づいてこれらの指標を測定し、生体リズムの異常に起因する疾患の診断・治療に活用することができると考えられる。
実施例では、毛包細胞中の時計遺伝子発現量の具体的な測定データを示す。
(実施例1)
<頭髪を用いた時計遺伝子の発現定量1>
実施例1では、頭髪の毛包細胞中の時計遺伝子について発現量の定量を行なった。本実施例では、20本の頭髪を用いた。
3名の被験者(被験者K,T,A)から頭髪を抜去し、毛包細胞を取得した。毛包細胞の採取は、11:00, 14:00, 17:00, 20:00, 23:00, 2:00, 5:00, 8:00, 11:00の9回行なった。市販のRNA抽出キット(Qiagen社:RNAeasy micro kit)を使用し、添付のプロトコールに従って、毛包細胞からトータルRNAを抽出した。定法により、逆転写反応(TOYOBO社:リバトラエース)を行った後、リアルタイムPCR装置(Prism7000:Applied Biosystems社)を用いて、Per3遺伝子、Nrd1d1遺伝子、Nr1d2遺伝子、Dbp遺伝子について遺伝子発現量を測定した。「表1」に各遺伝子について使用したプライマーの配列を示す。
結果を図3に示す。(A)はPer3遺伝子、(B)はNrd1d1遺伝子、(C)はDbp遺伝子、(D)はNr1d2遺伝子の結果を表す。図中、ひし形で示したプロットは被験者K、四角形は被験者T、三角形は被験者Aの結果を表している。また、図中、横軸はサンプリング時刻、縦軸は遺伝子発現量を示している。なお、遺伝子発現量は、内部標準として18s rRNAを用い発現量補正を行った後、各被験者における各遺伝子発現量の最大値を100とした相対値により示した。
被験者KのPer3遺伝子発現量(図3(A)ひし形参照)は、11:00のサンプリング開始後、14:00では減少し、17:00で最小値を示した。その後、20:00, 23:00, 2:00, 5:00では増加し、8:00で最大値を示した。さらに、11:00では再び減少し、初回のサンプリング(11:00)時点と同程度の発現量を示した。
被験者TのPer3遺伝子発現量(図3(A)四角形参照)は、11:00のサンプリング開始後、14:00で最小値を示し、17:00では微増に転じた。その後、20:00, 23:00, 2:00, 5:00と増加し、8:00で最大値が観察された。11:00では再び減少し、初回のサンプリング(11:00)時点と同程度の発現量を示した点は、被験者Kと同様であった。また、被験者AのPer3遺伝子発現量(図3(A)三角形参照)は、被験者Aとほぼ同様の経時的変化を示した。
以上のことから、20本の頭髪毛包細胞を用いたリアルタイムPCRにより、Per3遺伝子の日内変動を測定し、Per3遺伝子の概日リズムを検出可能であることが示された。また、検出されるPer3遺伝子の概日リズムは、各被験者において特徴的な位相を示したことから、本発明に係る方法により、各被験者に固有の生体リズムを検出できることが示された。
また、図3(B)〜(D)に示すNrd1d1遺伝子、Dbp遺伝子、Nr1d2遺伝子についても、発現量の日内変動と概日リズムが検出でき、各被験者に固有の生体リズムを検出できた。
ここで、各遺伝子の日内変動の最小値に注目すると、Dbp遺伝子(C)では最大値の55%程度、Nrd1d1遺伝子(B)及びNr1d2遺伝子(D)では最大値の35%程度であったのに対して、Per3遺伝子(A)の最小値は最大値の20%程度と他の遺伝子に比べ顕著に低かった。すなわち、Per3遺伝子は他の遺伝子に比して日内変動幅が大きく、明確に発現量の変化を検出できるといえ、Per3遺伝子を用いることで、より正確に生体リズムを推定できることが明らかとなった。
(実施例2)
<頭髪を用いた時計遺伝子の発現定量2>
実施例2では、頭髪の毛包細胞中の時計遺伝子について発現量の定量を行なった。本実施例では、実施例1の半数の10本の頭髪を用いた。
1名の被験者(被験者B)から頭髪を抜去し、毛包細胞を取得した。毛包細胞の採取は、12:00, 16:00, 20:00, 24:00, 4:00, 8:00の6回行なった。実施例1と同様にして、Per2遺伝子、Bmal1遺伝子、Npas2遺伝子、Nrd1d2遺伝子について遺伝子発現量を測定した。
結果を図4に示す。図中、四角形で示したプロットはPer2遺伝子、ひし形はBmal1遺伝子、丸形はNpas2遺伝子、三角形はNrd1d2遺伝子の結果を表している。また、図中、横軸はサンプリング時刻、縦軸は遺伝子発現量を示している。なお、遺伝子発現量は、内部標準として18s rRNAを用い、その発現量を1とした相対値により示した。
図に示すように、使用する頭髪を10本としても、各遺伝子の日内変動及び概日リズムを検出可能であることが明らかとなった。
(実施例3)
<頭髪を用いた時計遺伝子の発現定量3>
実施例3では、使用する頭髪をさらに5本にまで減らして、時計遺伝子発現量の定量を行なった。
3名の被験者(被験者S1,S2,S3)から頭髪を抜去し、毛包細胞を取得した。毛包細胞の採取は、12:00, 15:00, 18:00, 21:00, 24:00, 3:00, 6:00, 9:00, 12:00の9回行なった。実施例1と同様にして、Per3遺伝子の発現量を測定した。
結果を図5に示す。(A)は被験者S1、(B)は被験者S2、(C)は被験者S3の結果を表す。図中、横軸はサンプリング時刻、縦軸は遺伝子発現量を示している。なお、遺伝子発現量は、内部標準として18s rRNAを用い発現量補正を行った後、各被験者における発現量の最大値を100とした相対値により示した。
図に示すように、使用する頭髪を5本としても、Per3遺伝子の日内変動及び概日リズムを検出可能であり、各被験者に固有の生体リズムを検出できることが明らかとなった。
(実施例4)
<体毛を用いた時計遺伝子の発現定量1>
実施例4では、顎鬚を用いて毛包細胞中の時計遺伝子の発現量定量を行なった。本実施例では、5本又は3本の顎鬚を用いた。
2名の被験者(被験者C,D)から顎鬚を抜去し、毛包細胞を取得した。毛包細胞の採取は、12:00, 16:00, 20:00, 24:00, 4:00, 8:00, 12:00の7回行なった。実施例1と同様にして、Per3遺伝子、Bmal1遺伝子、Nrd1d1遺伝子、Nr1d2遺伝子、Dbp遺伝子について遺伝子発現量を測定した。
結果を図6に示す。(A)は被験者Cから抜去した顎鬚5本を用いて測定を行った結果、(B)は被験者Dから抜去した顎鬚3本を用いて測定を行った結果を示す。図中、四角形(白抜き)で示したプロットはPer3遺伝子、ひし形はBmal1遺伝子、逆三角形はNrd1d1遺伝子、三角形はNrd1d2遺伝子、丸形(白抜き)はDbp遺伝子の結果を表している。また、図中、横軸はサンプリング時刻、縦軸は遺伝子発現量を示している。なお、遺伝子発現量は、内部標準として18s rRNAを用い発現量補正を行った後、各被験者における各遺伝子発現量の最大値を1とした相対値により示した。
図に示すように、頭髪に替えて顎鬚を用いた場合にも、各遺伝子の日内変動及び概日リズムを検出可能であり、各被験者に固有の生体リズムを検出できることが明らかとなった。顎鬚では3本を使用すれば、生体リズムの検出が可能であった。
また、頭髪と同様、Per3遺伝子では、他の遺伝子に比べて大きな振幅を伴う概日リズムが認められた。
(実施例5)
<体毛を用いた時計遺伝子の発現定量3>
実施例5では、腕(手首から肘までの間)の毛を用いて毛包細胞中の時計遺伝子の発現量定量を行なった。本実施例では、20本の腕毛を用いた。
1名の被験者(被験者E)から腕毛を抜去し、毛包細胞を取得した。毛包細胞の採取は、18:00, 22:00, 2:00, 6:00, 10:00, 14:00の6回行なった。実施例1と同様にして、Per2遺伝子及びBmal1遺伝子について遺伝子発現量を測定した。
結果を図7に示す。図中、四角形で示したプロットはPer2遺伝子、ひし形はBmal1遺伝子の結果を表している。また、図中、横軸はサンプリング時刻、縦軸は遺伝子発現量を示している。なお、遺伝子発現量は、内部標準として18s rRNAを用い発現量補正を行った後、各遺伝子発現量の最小値を1とした相対値により示した。
図のように、頭髪に替えて腕毛を用いた場合にも、各遺伝子の日内変動及び概日リズムを検出可能であることが明らかとなった。腕毛では20本を使用すれば、生体リズムの検出が可能であった。
本発明に係る方法によれば、毛包細胞中の時計遺伝子発現量の経時的変化を示す発現量変動曲線を分子時計表として利用することで、各被験個体に固有の生体リズムを簡便かつ低侵襲に推定することができる。従って、各個人が自身に固有の生体リズムを知り、最適な投薬時刻や活動時刻、摂食時刻を設定することが可能となり、時間医療の実現や、自己能力の発揮、ダイエットに役立てることができる。
さらに、本発明に係る方法により、生体リズムの位相のずれを検出すれば、生体リズムのずれを原因とする種々の疾患の予防や、時差ぼけなどの体調不良の改善に役立てることができる。
時計遺伝子発現量の経時的変化の一例を示す図である。 時計遺伝子の発現量変動曲線の位相の変化を示す図である。 毛包細胞(頭髪20本)中の時計遺伝子発現量の経時的変化を示す図である。(A)Per3遺伝子、(B)Nr1d1遺伝子、(C)Dbp遺伝子、(D)Nr1d2遺伝子。 毛包細胞(頭髪10本)中の時計遺伝子発現量の経時的変化を示す図である。 毛包細胞(頭髪5本)中のPer3遺伝子発現量の経時的変化を示す図である。 毛包細胞(顎鬚)中の時計遺伝子発現量の経時的変化を示す図である。(A)顎鬚5本、(B)顎鬚3本。 毛包細胞(腕毛20本)中の時計遺伝子発現量の経時的変化を示す図である。

Claims (5)

  1. 同一の生物個体から経時的に複数回採取された毛包細胞から、該毛包細胞の培養過程を経ることなく、RNAを抽出し、前記生物個体の生体リズムに関わる情報として前記毛胞細胞中の時計遺伝子の発現量の経時的変化を取得する方法。
  2. 前記時計遺伝子は、以下の(1)〜(7)に記載の遺伝子から選択される1以上であることを特徴とする請求項1記載の方法。
    (1)配列番号1記載のPer3遺伝子
    (2)配列番号3記載のPer2遺伝子
    (3)配列番号5記載のBmal1遺伝子
    (4)配列番号7記載のNpas2遺伝子
    (5)配列番号9記載のNr1d1遺伝子
    (6)配列番号11記載のNr1d2遺伝子
    (7)配列番号13記載のDbp遺伝子
  3. 前記発現量の経時的変化を示す発現量変動曲線を、生体リズムを推定するための分子時計表として利用することを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 前記生物個体について複数回作製した前記分子時計表を照合することにより、該生物個体の生体リズムの位相のずれを検出することを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 所定時刻における前記発現量を、前記分子時計表と照合することにより、前記生物個体の生体リズムの位相のずれを検出することを特徴とする請求項3記載の方法。
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