JP4858029B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、照明装置を庫内に設置した冷蔵庫に関するものである。
近年、冷蔵庫内照明装置として、従来の白熱灯や電球に変わり、発熱性が低い、赤外波長がでない、低電圧駆動できる等の理由で半導体発行素子を用いるものが提案されている。
従来の発光ダイオードを照明装置として利用した冷蔵庫としては、複数の発光ダイオードを正方形に配置し、庫内天面に設置して庫内照射しているものがある(例えば、特許文
献1参照)。
図6は特許文献1に記載された従来の製氷機の照明装置の斜視図であり、図7は図6の照明装置を製氷機の庫内天面に設置した概念図を示すものである。
図6の照明装置1aにおいて、実装基板1は平板状で、一面または両面に回路パターン(図示せず)が形成され、熱伝導性の良好なエポキシ樹脂系の基板や絶縁金属基板を使用する。白色LED2は砲弾状に形成され、GaN系の青色LEDからの青色光を用いて蛍光材を励起して白色光を得る構造で、電流を通電する2本の通電端子3が導出される。
断熱板4は、ウレタン等の樹脂により平板状に形成され、複数の挿通孔が並設されて、実装基板1と発光ダイオード2との間に設けられる。ここで、発光ダイオード2は通電端子3が断熱板4の挿通孔に挿通され、実装基板1の回路パターンに半田付けされて実装され、複数個が実装基板1に並設される。尚、発光ダイオード2の発熱量が少ない場合には、断熱板4は廃止しても構わない。
図7において、照明装置1aは、製氷機6の庫内の天面7に配置されている。
以上のように構成された発光ダイオードを照明装置として利用した冷蔵庫について、以下その動作を説明する。
まず、冷蔵庫の扉が閉まっている時には、発光ダイオード2への通電は行なわず、庫内は照射されていない。扉が開けられると、機械式スイッチやホールIC等の電子式スイッチで開扉状態と判断され、発光ダイオード2に順方向電流が流れて、白色光が発光されて庫内が照射される。
特開2001−82869号公報
しかしながら、上記従来の構成では、照明装置が冷蔵庫の庫内天井面に配置されると、冷蔵庫内に庫内を分割する収納棚がある場合、収納棚の下側の保存物の視認性は、収納棚そのものや収納棚上に置かれた保存物により影が発生することにより悪化する。これは、一般家庭用冷蔵庫のように、複数の収納棚を有する場合においては、収納棚が下段になるほど顕著となる。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、冷蔵庫内の保存物の上下位置関係に関わらず、保存物の視認性を向上させることを目的とした照明装置を有する冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、庫内の複数の収納棚の先端より前方となる少なくとも一方の側壁面の断熱壁中に、外枠が前記断熱壁を構成する断熱材に囲まれ庫内への開口面を有する縦長の凹部と、同一基板上に複数個縦方向に可視光線領域内の波長を発光する発光ダイオードが実装された実装基板とを備え、前記実装基板は、前記凹部内に前記発光ダイオードの光が庫内背面方向に照射可能となるように前記側壁面に対して角度をなして前記外枠に保持され、前記発光ダイオードのうち前記複数の棚の間に位置する発光ダイオードは指向性の高い砲弾型であり、前記複数の収納棚それぞれとほぼ同じ高さに位置する発光ダイオードは前記砲弾型より拡散性の高いチップ型であるものである。
これにより、冷蔵庫内の保存物を側面前方から照射できるので、棚の影や保存物の上下位置による影の発生を抑制することができる。
本発明の冷蔵庫は、棚の影や保存物の上下位置による影の影響を受けず、庫内全体の保存物の視認性を向上することができる。
請求項1に記載の発明は、庫内の複数の収納棚の先端より前方となる少なくとも一方の側壁面の断熱壁中に、外枠が前記断熱壁を構成する断熱材に囲まれ庫内への開口面を有する縦長の凹部と、同一基板上に複数個縦方向に可視光線領域内の波長を発光する発光ダイオードが実装された実装基板とを備え、前記実装基板は、前記凹部内に前記発光ダイオードの光が庫内背面方向に照射可能となるように前記側壁面に対して角度をなして前記外枠に保持され、前記発光ダイオードのうち前記複数の棚の間に位置する発光ダイオードは指向性の高い砲弾型であり、前記複数の収納棚それぞれとほぼ同じ高さに位置する発光ダイオードは前記砲弾型より拡散性の高いチップ型であることにより、冷蔵庫内のスペースを確保できるとともに、冷蔵庫内の保存物を側面前方から照射でき、棚の影や保存物の上下位置による影の発生を抑制することができるので、庫内全体の保存物の視認性を向上することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1を図1から図5に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の扉を開けた状態の正面図、図2は同実施の形態における図1のB−B線断面図、図3は同実施の形態における照明装置の要部縦断面図、図4は同実施の形態1における砲弾型発光ダイオードの指向特性図、図5は同実施の形態1における照明装置の要部平面断面図である。
図1、図2において、断熱材で周囲と断熱して構成されている冷蔵庫本体8は、複数の区画に区分されて貯蔵室を形成しており、最上部は、冷蔵室9であり、その直下に製氷室10と第1の冷凍室11を横並びで配置され、つづいて野菜室12が配置され、最下段には第2の冷凍室13が配置される構成となっている。
冷蔵室9は、保存物を重ならず整理して保存するための複数の収納棚14を設け、一部上下に可動できるよう構成されている。最下段には、特定低温室15が設けられている。
照明装置16は、冷蔵庫庫内の扉開放側前面から見て、冷蔵室9の奥行寸法の1/2より手前(収納棚14の先端より手前)の左側壁面と右側壁面にそれぞれ縦方向に配設されている。
照明装置16には砲弾型発光ダイオード17とチップ型発光ダイオード18が複数個配設されており、砲弾型発光ダイオード17は収納棚14の間隔内に、チップ型発光ダイオード18は収納棚14とほぼ同じ高さに配設されている。
図3において、照明装置16について詳細に説明する。
実装基板19は平板状で、一面または両面に回路パターン(図示せず)が形成され、熱伝導性の良好なエポキシ樹脂系の基板や絶縁金属基板を使用される。砲弾型発光ダイオード17とチップ型発光ダイオード18はGaN系の青色LEDからの青色光を用いて蛍光材を励起して白色光を得る構造になっている。砲弾型発光ダイオード17は電流を通電する2本の通電端子3が導出されており、砲弾型発光ダイオード17は通電端子3が、チッ
プ型発光ダイオード18は直接、実装基板19の回路パターンに半田付けされて実装され、縦方向に複数個が実装基板19に並設される。
次に縦方向に複数個の発光ダイオードが実装された実装基板19は、冷蔵庫内壁21内に設けられた凹部22に外枠23と一体成型されたスペーサー24によって保持されており、砲弾型発光ダイオード17とチップ型発光ダイオード18の発光部から一定の距離をおいて、ランプカバー25が砲弾型発光ダイオード17とチップ型発光ダイオード18の発光部全体を覆うように冷蔵室内左右壁面に照明装置16として配設されている。
図4は、砲弾型発光ダイオード17の光の照射方向に関する指向性を示したグラフである。照射方向を垂直方向とすると照射される範囲は線内であり、たとえば照射量1/2では照射角は、Dの如く左右各30°である。
図5において、白色LEDである砲弾型発光ダイオード17とチップ型発光ダイオード18を備えた実装基板19は、冷蔵室9の冷蔵室内壁21に対し、角度Aをなしてスペーサー24によって保持されており、この角度Aは砲弾型発光ダイオード17の指向性により、庫内を満遍なく照射できるように設定された任意の値であり、冷蔵庫庫内の容積と使用する発光ダイオードによって決められるが、最も光が届きにくい冷蔵室内の背面方向に配光されるように設定されている。この角度Aとしては、30°から60°の間が望ましい。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
まず、冷蔵庫の扉が閉まっている時には、砲弾型発光ダイオード17とチップ型発光ダイオード18への通電は行なわず、庫内は照射されていない。扉が開けられると、砲弾型発光ダイオード17とチップ型発光ダイオード18に順方向電流が流れて、白色光が発光される。ここまでは従来例と同様の動作である。
次に、砲弾型発光ダイオード17とチップ型発光ダイオード18から発光された白色光は、ランプカバー25に進光して、庫内が照射される。冷蔵庫庫内左右壁面の奥行き寸法に対し前面側から、砲弾型発光ダイオード17の指向性により設定された照射角度により、庫内背面方向に対して強調され保存物の前面及び側面に配光されることとなる。
また、チップ型発光ダイオード18の拡散性により冷蔵庫内奥の保存物にまで配光することとなる。
以上のように、本実施の形態においては、砲弾型発光ダイオード17を収納棚間に配設されているので、砲弾型発光ダイオード17の指向性により、収納棚上の保存物に対して、集中的に配光されるので、保存物の前面を強調して照射することができる。
また、チップ型発光ダイオード18を収納棚とほほ同じ高さに配設されているので、チップ型発光ダイオード18の拡散性により、収納棚14の影をつくることなく、冷蔵庫内奥の保存物にまで配光することができる。
また、照明装置からの白色光を冷蔵庫庫内左右壁面から庫内保存物に向かって照射するので、冷蔵庫庫内の保存物の上下位置関係による影の発生を抑制することが出来、保存物の視認性を向上することができる。
また、実装基板19の長さを冷蔵庫庫内に対して縦方向に伸長することにより、一層効果を高めることができる。
また、ランプカバー25に光拡散性を持つ材料を含有することにより、指向性のある砲弾型発光ダイオード17の発光をランプカバー25で拡散させて庫内を照射させるので、食品等の保存物に均一な白色光が当たり視覚的な照射ムラがなくせ、更に照明の演出性を高めることができる。
また、ランプカバー25を、エポキシ、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレンなどの透明樹脂のうち、一つの材料もしくは複合材料をベース材として形成することにより、ランプカバー25を自由な形状に成型加工できるので、容易な取り付け設計が可能になり、庫内の最適な任意の位置に照明装置が設置できる。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、家庭用又は業務用冷蔵庫に発光ダイオードの照明を適用する場合に実施することはもちろん、扉のある物品貯蔵装置など発光ダイオード照明を適用する幅広い設備機器に応用できるものである。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の扉を開けた状態の正面図 同実施の形態における図1のB−B線断面図 同実施の形態における照明装置の要部縦断面図 同実施の形態1における発光ダイオードの指向特性図 同実施の形態1における照明装置の要部平面断面図 従来の製氷機の照明装置の斜視図 図7の照明装置を製氷機の庫内天面に設置した概念図
8 冷蔵庫本体
9 冷蔵室
14 収納棚
16 照明装置
17 砲弾型発光ダイオード
18 チップ型発光ダイオード
19 実装基板
21 冷蔵庫内壁
22 凹部
25 ランプカバー

Claims (2)

  1. 庫内の複数の収納棚の先端より前方となる少なくとも一方の側壁面の断熱壁中に、外枠が前記断熱壁を構成する断熱材に囲まれ庫内への開口面を有する縦長の凹部と、同一基板上に複数個縦方向に可視光線領域内の波長を発光する発光ダイオードが実装された実装基板とを備え、前記実装基板は、前記凹部内に前記発光ダイオードの光が庫内背面方向に照射可能となるように前記側壁面に対して角度をなして前記外枠に保持され、前記発光ダイオードのうち前記複数の棚の間に位置する発光ダイオードは指向性の高い砲弾型であり、前記複数の収納棚それぞれとほぼ同じ高さに位置する発光ダイオードは前記砲弾型より拡散性の高いチップ型であることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記凹部の開口面は、ランプカバーで覆われたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
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