JP4855820B2 - ゲートウェイ装置 - Google Patents
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Description
まず、本実施形態の構成について説明する。
A−1:システム構成
図1は本発明の一実施形態による通信システムの構成を示すブロック図である。同図において、MSは、移動パケット通信網MPNのパケット通信サービスを受ける移動機である。この移動機MSは、この図に示す移動パケット通信網MPNに接続されるほか、図示しない移動電話網にも接続されており、移動電話のサービスを受けることも可能である。詳しくは後述するが、移動機MSは、ユーザが音声通話を行うための各部、基地局BSとの無線通信を行う各部、各種情報を表示するための各部、数字入力、文字入力等の情報入力操作を行うための各部等を備えるほか、これら各部を制御するマイクロコンピュータを内蔵している。また、移動機MSは、文書データ閲覧用のソフトウェア(いわゆるブラウザ)を搭載しており、インフォメーション・プロバイダ(以下、IPと略す)から移動パケット通信網MPNを介し供給されるデータに基づいて対話画面を表示させる。
基地局BSは、地上を例えば半径500m等の範囲で分割するように配置されており、各々が形成する無線ゾーンに在圏した移動機MSとの間で無線通信を行う。
ここで、上記構成の通信システムにおける通信プロトコルについて説明する。
図3は、同システムにおける通信プロトコルの階層を部分的に示す概念図である。この図に示すように、同システムでは、移動機MS上のブラウザとIPサーバW上のアプリケーション間の通信において、ゲートウェイサーバGWSにより通信プロトコルが変換される。このような変換が行われるのは、IPサーバWに実装されているセッション層以上の層(以後、上層という)の通信プロトコルがHTTP(ハイパー・テキスト・トランスファ・プロトコル),SMTP(シンプル・メール・トランスファ・プロトコル)、トランスポート層以下の層(以後、下層という)の通信プロトコルがTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)であるのに対して、移動機MSに実装されている上層の通信プロトコルが互換プロトコルAL、下層の通信プロトコルが簡易プロトコルTLであり、互いに異なるためである。
(1)全体構成
図4は同システムにおけるゲートウェイサーバGWSの構成を示すブロック図である。同図において、ゲートウェイサーバGWSは、システム制御部I−MAX、顧客情報管理部U−MAX、電子メール管理部M−MAX及びこれら各部を接続するバスBUSによって構成されている。
図5は同ゲートウェイサーバGWS内のシステム制御部I−MAXの構成を示すブロック図である。この図に示すように、システム制御部I−MAXは、対内受信部IM1、タグ圧縮部IM4、対内送信部IM5、対外受信部IM6、メールヘッダ削減部IM7、メールヘッダ付加部IM8、対外送信部IM9、タグ圧縮部IM4に使用されるタグ変換テーブルTBL、メールヘッダ削減部IM7及びメールヘッダ付加部IM8により使用されるヘッダ削減・付加リストLST、及び上記各部の制御等を行う処理部IM3を有する。
(A)移動パケット通信網MPN側からデータを受信した場合
図6はゲートウェイサーバGWSの処理部IM3による処理(移動パケット通信網MPNからのデータ受信時)の流れを示すフローチャートであり、この図に示すように、移動パケット通信網MPN側(すなわち対内受信部IM1)からデータを受信した場合、処理部IM3は、受信したデータがHTTPの通常のメッセージ(例えばGETメソッドを用いたリクエスト)であるか否かを判定し(ステップS101)、この判定結果が“YES”の場合には、当該メッセージを対外送信部IM9へ直接的に供給し、対外送信部IM9によりインターネットINETへ送信させる。
なお、ステップS105での判定結果が“NO”の場合、すなわち受信したデータがHTTPの通常のメッセージでなく、かつメール受信要求メッセージでなく、かつメール送信要求メッセージでない場合には、処理部IM3は何もしない。
図7はゲートウェイサーバGWSの処理部IM3による処理(インターネットINETからのデータ受信時)の流れを示すフローチャートであり、この図に示すように、インターネットINET側(すなわち対外受信部IM6またはメールヘッダ削減部IM7)からデータを受信した場合、処理部IM3は、受信したデータがHTTPの通常のメッセージ(例えばGETメソッドを用いたリクエストに対するレスポンス)であるか否かを判定し(ステップS201)、この判定結果が“YES”の場合には、当該メッセージをタグ圧縮部IM4へ供給し、対内送信部IM5により移動機MSへ送信させる(ステップS202)。
また、ステップS203での判定結果が“NO”の場合、すなわち受信したデータがHTTPの通常のメッセージでなく、かつ移動パケット通信網MPNの加入者宛の電子メールでもない場合には、処理部IM3は何もしない。
図8は同システムにおける移動機MSの構成を示すブロック図であり、図9は同移動機MSの外観を示す図である。これらの図に示されるように、移動機MSは、タグ変換テーブルTBL、アンテナMS1、データ受信部MS2、タグ伸長部MS3、データ送信部MS6、表示部MS7、操作部MS8、データ格納メモリMS9、リダイヤルメモリMS10、電話帳メモリMS11、送話部MS12、受話部MS13、呼制御・音声処理系統MS14及び上記各部の制御等を行う処理部MS4から構成されている。
処理部MS4は、表示部MS7による表示状態と操作部MS8からの入力データとに基づいて各種割り込み処理を行う。具体的には、上記表示状態及び上記入力データが、移動機MS内のリソースにアクセスすることを意味する場合には、当該リソースをデータ格納メモリMS9から読み出し、表示部MS7により当該リソースに従った表示させる。また、上記表示状態及び上記入力データが、移動機MS外のURLを指定してリソースにアクセスすることを意味する場合には、処理部MS4は、その旨を表すHTTPの通常のメッセージを作成し、データ送信部MS6及びアンテナMS1を介してゲートウェイサーバGWSへ送出する。また、上記表示状態及び上記入力データが、ゲートウェイサーバGWSに格納された新着メールを受信することを意味する場合には、処理部MS4は、メール受信要求メッセージを作成し、データ送信部MS6及びアンテナMS1を介してゲートウェイサーバGWSへ送出する。さらに、上記表示状態及び上記入力データが、電子メールを送信することを意味する場合には、処理部MS4は、データ格納メモリMS9に格納された未送信の電子メールを読み出し、当該電子メールを含むメール送信要求メッセージを作成し、データ送信部MS6及びアンテナMS1を介してゲートウェイサーバGWSへ送出する。
本実施形態において提供されるデータ通信サービスは、プル型のサービスとプッシュ型のサービスに大別される。以下、この分類に従って、各サービスにおける実施形態の動作について説明する。なお、本実施形態において、プル型のサービスは、インターネットにおけるWWWのような、クライアント(移動機MS)がサーバ(IPサーバWやゲートウェイサーバGWS)へリクエストを送信し、サーバが当該リクエストに応じたレスポンスをクライアントへ返送するサービスを意味している。また、本実施形態において、プッシュ型のサービスは、インターネットにおける電子メール配信サービスのような、クライアントからのトリガを受けることなくサーバが当該クライアントに対してデータを送信するサービスを意味している。
本実施形態では、プル型のサービスにおけるリクエストの送信先として、IPサーバW及びゲートウェイサーバGWSが想定されている。これら2種類の送信先に対する処理は異なる部分が多いため、以下では、項を分けて説明する。
ここでは、このプル型のサービスを受ける場合、移動機MSのユーザは、まず、移動機MSのモードをデータ通信モードとするために、移動機MSの「モード」ボタンを操作する。この操作に応じたデータを受け取ると、処理部MS4は、以下の(処理1)、(処理2)を並行して行う。
処理部MS4は移動機MS内部のROM(リード・オンリー・メモリ)に格納されたHTMLデータを読み出し、当該データ中のタグを解釈して表示イメージを生成し、当該表示イメージを表示部MS7により表示させる。図10は表示部MS7の表示例を示す図であり、プル型のサービスにおいて提供可能なサービスを選択肢としたメインメニューを示している。このメインメニューの各選択肢は他のリソースへのリンクのアンカーとなっており、それぞれ所定のタグにより、対応するリソースのURLが埋め込まれている。また、処理部MS4は各選択肢に対応付けられたボタン割り当てタグを解釈し、操作部MS8からの入力に備える。すなわち、処理部MS4は、メインメニューの各選択肢と操作子OPの各ボタンとを1対1で対応付けておく。
処理部MS4は、移動機MSとゲートウェイサーバGWSとの間に呼を設定する目的で、呼制御・音声処理系統MS14、アンテナMS1を介して呼設定要求を送信する。なお、移動機MSはゲートウェイサーバGWSに対応した電話番号を図示せぬROM等に予め格納しており、上記呼設定要求は当該電話番号を用いて行われる。以後の呼設定処理は一般的な移動通信網の呼設定処理そのものであり、周知であるため、その説明を省略する。なお、以降の処理は、呼設定処理の完了前にも並行して開始可能であるが、ここでは、呼設定処理の完了後に開始されるものとする。
前述のように、ゲートウェイサーバGWSは各移動機MSに対するメールボックスを有している。したがって、移動機MSが自機宛の電子メールをダウンロードするためにはゲートウェイサーバGWSに対してプル型のサービスを要求することになる。この場合、表示部MS7によりメインメニューが表示された状況下で(図10参照)、ユーザは操作部MS8を操作し、「4」を冠した選択肢「メール受信」を選択する。これにより、電子メールの受信処理が開始される。
次に、プッシュ型のサービスについて説明する。
B−2−1:移動機MSからの電子メール送信
ここでは、電子メールの送信に先立って、移動機MSのユーザは、操作部MS8を操作し、電子メールを作成、データ格納メモリMS9の所定領域への格納を完了しているものとする。なお、ここで作成される電子メールのヘッダは、前述のように、3つの項目のみを有する。
この場合、処理部IM3は当該電子メールを宛先メールアドレスに応じたメールボックスに未読メールとして格納し、宛先メールアドレスが割り当てられた移動機MSに対して前述の着信通知処理を行う。なお、ここでは、移動機MSの初期状態を音声通話モードとしているので、着信通知処理の前後に呼設定処理と呼切断処理が必要となる。
この場合、ゲートウェイサーバGWSの処理部IM3は、当該電子メールをメールヘッダ付加部IM8へ供給する。メールヘッダ付加部IM8では、当該電子メールの形式がSMTPにて送信可能な形式に変換される。すなわち、欠けているヘッダ項目が当該電子メールに追加される。そして、メールヘッダ付加部IM8は、変換後の電子メールを対外送信部IM9へ供給する。対外送信部IM9は、メールヘッダ付加部IM8から供給された電子メールをSMTPを用いてインターネットINETへ送出する。インターネットINETへ送出された電子メールは、当該電子メールの宛先メールアドレスに対応して設けられたメールボックスを有するIPサーバWにより受信される。IPサーバWでは、当該電子メールをメールボックスに格納する。
一方、IPサーバWから移動機MSへの電子メールがSMTPを用いてインターネットINETへ送出されると、送出されたデータはゲートウェイサーバGWSの対外受信部IM6により受信される。対外受信部IM6は受信したデータがSMTPを用いて伝送されてきたことから、当該データは電子メールであると判断し、当該電子メールをメールヘッダ削減部IM7へ供給する。メールヘッダ削減部IM7は、当該電子メールのヘッダから、前述の必須項目以外の項目を削除し、結果として得られたデータを処理部IM3へ供給する。処理部IM3はメールヘッダ削減部IM7から供給されたデータを電子メールとして認識し、そのヘッダから宛先メールアドレスを抽出し、当該メールアドレスに対応して設けられたメールボックスに未読メールとして格納する。以後、移動機MSに対する着信通知処理が行われるが、前述した処理と同一の処理であるため、その説明を省略する。
既述のように、本発明は、上述した実施形態に限られるものではない。本発明の技術思想の範囲で、例えば以下のような種々の変更等が可能である。
(1)上述した実施形態では、タグの圧縮・伸長処理、ヘッダ項目の削除・付加処理、書き込みタグの処理を全て行うようにしたが、いずれか1つの処理、あるいは任意の2つの処理を組合せて行うようにしてもよい。
(2)上述した実施形態では、メニューの選択肢にボタンを割り当て、ボタンの押下に応じて直接的に選択肢を選択できるようにしたが、カーソルキーを設け、これを操作することで選択肢を選択するようにしてもよい。
(6)上述した実施形態においては、移動機MSからゲートウェイサーバGWSへの送信データ中に圧縮すべきタグは存在しないため、あるいは少数であるため、移動機MSにおいてはタグの圧縮を行わない例を示したが、これに限らないことは言うまでもない。
(8)上述した実施形態においては、電子メールの送信時に、ゲートウェイ装置において、ヘッダ項目を必ず付加するようにしたが、インターネットINET上のSMTPが宛先アドレス、送信元アドレス、表題の3つの項目しか持たないヘッダを許容している場合には、上記付加処理を削減してもよい。
(9)なお、上述した実施形態における「文字列」とは可視の文字列のみならず、不可視の文字列(例えば、エスケープシーケンス)をも含む。
Claims (4)
- 電子メールをハイパー・テキスト・トランスファ・プロトコルにて転送する無線ネットワークと、電子メールをシンプル・メール・トランスファ・プロトコルにて転送するコンピュータネットワークとを接続するゲートウェイ装置であって、
前記無線ネットワークからハイパー・テキスト・トランスファ・プロトコルにて送信されてきた電子メールを受信する上り受信手段と、
前記コンピュータネットワークからシンプル・メール・トランスファ・プロトコルにて送信されてきた電子メールを受信する下り受信手段と、
前記上り受信手段または前記下り受信手段により電子メールが受信されると、前記無線ネットワークを介して電子メールを送受信するデータ通信サービスに加入している通信端末の電子メールアドレスが登録されているデータベースを参照し、受信した電子メールの宛先アドレスが前記データベースに登録されているか否かを判別する判別手段と、
前記上り受信手段と前記下り受信手段のどちらで電子メールを受信したのかと、前記判別手段による判別結果とに基づいて、受信した電子メールの転送を制御する制御手段とを具備し、
前記制御手段は、
(a)電子メールが前記上り受信手段によって受信され、かつ当該電子メールの宛先アドレスが前記データベースに登録されていた場合は、当該電子メールをハイパー・テキスト・トランスファ・プロトコルにより前記無線ネットワークへ送出し、
(b)電子メールが前記上り受信手段によって受信され、かつ当該電子メールの宛先アドレスが前記データベースに登録されていなかった場合は、当該電子メールのデータ形式をシンプル・メール・トランスファ・プロトコルにより転送可能なデータ形式に変換するとともに、この電子メールに対して予め定められたヘッダ項目を付加してシンプル・メール・トランスファ・プロトコルにより前記コンピュータネットワークへ送出し、
(c)電子メールが前記下り受信手段によって受信され、かつ当該電子メールの宛先アドレスが前記データベースに登録されていた場合は、当該電子メールのヘッダ項目のうち予め定められたヘッダ項目を削除するとともに、この電子メールをマークアップ言語を用いた形式のデータに変換し、変換後のデータをハイパー・テキスト・トランスファ・プロトコルにより前記無線ネットワークへ送出する
ことを特徴とするゲートウェイ装置。 - 前記制御手段は、電子メールが前記下り受信手段によって受信され、かつ当該電子メールの宛先アドレスが前記データベースに登録されていた場合は、当該電子メールのヘッダ項目のうち電子メールの伝送経路情報が格納されるヘッダ項目を削除するとともに、この電子メールをマークアップ言語を用いた形式のデータに変換し、変換後のデータをハイパー・テキスト・トランスファ・プロトコルにより前記無線ネットワークへ送出することを特徴とする請求項1記載のゲートウェイ装置。
- 前記制御手段は、電子メールが前記下り受信手段によって受信され、かつ当該電子メールの宛先アドレスが前記データベースに登録されていた場合は、当該電子メールのヘッダ項目のうち送信元メールアドレスを格納するヘッダ項目と、宛先メールアドレスを格納するヘッダ項目と、表題を格納するヘッダ項目以外のヘッダ項目を削除するとともに、この電子メールをマークアップ言語を用いた形式のデータに変換し、変換後のデータをハイパー・テキスト・トランスファ・プロトコルにより前記無線ネットワークへ送出することを特徴とする請求項1記載のゲートウェイ装置。
- シンプル・メール・トランスファ・プロトコルにて転送されてくる電子メールから削除するヘッダ項目を示したリストを有し、
前記制御手段は、電子メールが前記下り受信手段によって受信され、かつ当該電子メールの宛先アドレスが前記データベースに登録されていた場合は、当該電子メールのヘッダ項目のうち前記リストに示されたヘッダ項目を削除するとともに、この電子メールをマークアップ言語を用いた形式のデータに変換し、変換後のデータをハイパー・テキスト・トランスファ・プロトコルにより前記無線ネットワークへ送出する
ことを特徴とする請求項1記載のゲートウェイ装置。
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