JP4855637B2 - 通信システムにおける方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
発 明 の 技 術 分 野
本発明は一般にはセルラ移動電話システムにおける適応型アンテナの使用方法に関するものであり、特に、本発明はパケットデータシステムにおける適応型アンテナの使用を可能にする方法に関するものである。
【0002】
本発明はまた、前記方法を実行する構成に関するものである。
【0003】
発 明 の 背 景
無線通信の将来の成長の大部分はデータトラフィックであろうと予測されている。データトラフィックの“バースト性”のために、もし、ユニットが共通の無線資源を共用するなら、そのスペクトラムはより効果的に用いられる。無線資源を共用する効率的な方法は、パケットデータの使用である。従って、GSM(汎欧州デジタル移動電話方式)ネットワークにおいてパケットデータの送信プロトコルを標準化するのに大きな努力が払われてきた。このプロトコルはGPRS(汎用パケット無線サービス)と呼ばれており、EGPRS(エッジGPRS)における将来の拡張性も備えている。EGPRSはまた、DAMPS(Digital Advanced Mobile Phone System:デジタル改良型移動電話システム)からの好適な移行経路でもある。
【0004】
GPRS/EGPRSプロトコルにより1つ以上の移動局が1つ以上の同じ時間スロットを用いることが可能になる。これは同じ無線資源において複数のユーザを時間的に多重化することによってなされる。送信開始時、移動局はダウンリンクとアップリンクにおいて1つ以上の時間スロットに割当てられる。その割当てにおいて、移動局には一時的なビットフローアイデンティティ(TFI)とアップリンク状態フラグ(USF)が与えられる。TFIはデータブロックに付加されて送信されるデータブロックが最終的に到着する移動局を識別する。ダウンリンクにおいて、全ての移動局は割当てられた時間スロットを聴取して全てのデータブロックを復号化するよう試みるが、対応するTFIをもつブロックを考慮するだけである。
【0005】
アップリンクをスケジュールする好適な方法は、ダウンリンクのデータブロックにおけるユーザデータに付加されたUSFを用いることである。移動局は無線資源が与えられたとき、そのUSFを割当てられ、対応するダウンリンクデータブロックにおいてそのUSFを検出したなら、次の時間スロットにおいてアップリンクデータブロックを送信することが許可される。この方法は動的割当てと呼ばれる。アップリンクをスケジュールする別の方法はダウンリンクのデータブロック全てを用いることである。即ち、移動局はアップリンクチャネル要求を信号発信しているとき、ネットワークからの応答はその移動局にどんなTDMAフレームのどの時間スロットをその移動局が用いるべきなのかを伝えるビットマップである。そのビットマップは専用のデータブロックで移動局に送信される。この方法は固定割当てと呼ばれる。パケットデータの全てのスケジューリングは、GPRS/EGPRSではパケットコントロールユニット(PCU)と呼ばれるスケジューラによって実行される。そのスケジューラは、例えば、移動サービス交換センタ、基地局制御局、或いは、無線基地局に位置している。
【0006】
ここではネットワークにおける変更に対してその特性を変更することができるアンテナシステムであると定義される適応型アンテナはいくつかの興味深い特性をもっている。適応型アンテナシステムの最も重要な特徴の1つは、基地局が送信している移動局への方向を検出することができ、特定された移動局の方向に向けられたアンテナビームで情報を送信するための手段をもっていることである。アンテナビームはセルの一部分だけを意図的にカバーする何らかの信号送信として定義される。そのセルは基地局のカバレッジ領域の全てとして定義される。このことは、ダウンリンク信号はセル全体において送信されず、その結果、そのシステムでは干渉が低くなることを示唆している。
【0007】
適応型アンテナはセクタアンテナを用いる正規のシステムと比較して6dBほど、そのシステムのダウンリンクのC/Iを増すことが示されている。その干渉レベルが小さくなるために、チャネル再利用パターンは、どのチャネルがより頻繁に再利用されるのかという形で形成され、従って、そのネットワークの能力は増加する。もし、その再利用パターンが変更されないまま残されるとしたら、その通信リンクのC/Iは増加する。従って、小さくなったダウンリンクの干渉は、システムにおけるユーザ数を増すか、或いは、その通信リンクのC/Iを増加させるのに用いられる。
【0008】
通信リンクの大きくなったC/Iは、今度はそれがGPRS/EGPRSのトラフィックを搬送するシステムにおいて顕著なスループットの増大をもたらすのに用いられる。このことは主としてリンク適応による。そのリンク適応により通信リンクの改善をスループットの改善へと変換する。EGPRSにおいて、9個の異なる符号化及び変調方式を備える2つの変調方法が用いられて、現在の通信リンク品質C/Iにおいて最大のスループットを保証する。送信データブロック当たりのペイロードは通信リンクの品質とともに変化する。高品質の通信リンクは、より高度の変調を適用することにより、或いは、より小さなエラー修正符号化を用いることにより、より高速のデータ伝送のために用いられる。従って、GPRS/EGPRSトラフィックを搬送するシステムにおいて適応型アンテナを適用するのには大きな潜在性があるのは明らかである。
【0009】
しかしながら、受信アップリンクデータと発信元の移動局とを関連付けるには問題が存在する。一般に、アップリンクデータは所望の移動局に関してダウンリンク送信の形と方向の少なくともいずれかを評価するのに用いられる。このことはダウンリンクにおける適応を用いる適応型アンテナが送信状態にある全ての移動局、即ち、送信するための無線資源とデータをもっている移動局を追跡する必要があることを示唆している。その問題とは、この情報がスケジューラにあるために基地局がどんなアップリンクデータのブロックがどんなダウンリンクのブロックに対応しているのか知らないという点である。この問題はダウンリンクとアップリンクの時間スケジュールが常に同じ方法で関係付けられている回路交換のトラフィックでは遭遇しない問題である。
【0010】
さらに、この問題はセクタアンテナは異なる移動局に適合してはいないので、セクタアンテナを用いるときには遭遇しない問題である。
【0011】
即ち、この問題は適応型アンテナが基地局で用いられ、2つの空間的に分離した移動局に同じ無線資源が割当てられるときに生じるのである。そのとき、基地局はいつ異なる移動局がパケットデータブロックを送信しダウンリンク送信を正しい移動局に向けることができるのかを知る必要がある。このスケジューリング情報は、そのスケジューラ、即ち、GPRS/EGPRSにおけるPCUが全てのスケジューリングを制御するので、無線基地局では知られない。
【0012】
スウェーデン特許の明細書SE509776には、基地局において論理チャネル間での情報を自律的にリンクする方法が記載されている。その解決策は、加入者情報を格納するデータベースを基地局に追加することである。キー・フィールド或いは加入者アイデンティティが用いられて正しい情報を取り出して更新する。そのデータベースにおける正しい情報にアクセスするために、受信データが復号化され、送信する基地局のアイデンティティが制御される。そのデータベースの情報は好ましくは、例えば、ハンドオーバの間のように、トラフィックチャネルを変更する必要があるときに用いられる。
【0013】
SE509776に従う解決策は、データベースの正しい部分にアクセスできるためには受信データを復号化しなければならないという不利な点がある。
【0014】
従って、適応型アンテナを用いるとき、アップリンクパケットデータブロックのアイデンティティを見出す効率的な方法を備え、ダウンリンク送信を正しい移動局に関連付ける必要がある。
【0015】
発 明 の 要 約
本発明は、適応型アンテナを用いるとき、ダウンリンク送信を正しい移動局に向けることができるために、アップリンクパケットデータを発信元の移動局にどのように関連付けるのかに関する問題についての解決策を提供している。
【0016】
本発明の1つの目的は、パケットデータシステムに対する柔軟で効率的な適応型アンテナによる解決策を提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、アップリンクパケットデータを発信元の移動局に関係付けるための遅延量とオーバヘッドになる信号発信とを削減することである。
【0018】
上述の目的は、基本的には、スケジューラに、選択されたやり方に依存して、アップリンク及びダウンリンクのスケジューリング情報を、ビーム選択アルゴリズム或いは到着方向(DOA)評価アルゴリズムとビームスイッチ或いはビーム形成アルゴリズムとに信号発信させ、ビーム選択アルゴリズム或いはDOA評価アルゴリズムを時間スロット毎の代わりに移動局毎について特定することにより達成される。受信情報、即ち、送信している移動局への方向、ソフト値などは、各移動局に関して特有の物理的コンテキストメモリの一部分に格納される。
【0019】
本発明の第1の実施形態では、ビーム選択アルゴリズム或いはDOA評価アルゴリズムは時間フィルタリング機能を含んでいる。即ち、現在と過去におけるアップリンク送信からの情報が用いられて最良のビームを計算する。このことは、ビーム選択アルゴリズム或いはDOA評価アルゴリズムが新しい最良のビームを計算するとき物理的なコンテキストメモリからの情報を必要とすることを示唆している。
【0020】
本発明の第2の実施形態では、移動局が位置しているビームの情報が用いられて資源割当てとスケジューリングを最適化する。このことは、ビーム選択、或いは、DOA評価アルゴリズムから選択されたビームの情報がスケジューラに信号発信されねばならないことを示唆している。
【0021】
本発明の第3の実施形態では、完全に正しく受信されていないフレームが再送信されたフレームとともに用いられる。即ち、受信データのソフト値が結合されて受信データの良い評価を生成する。このことはインクリメンタル・リダンダンシと呼ばれ、スケジューラからのスケジューリング情報が無線基地局に信号発信された同じ移動局から発信されたデータが付加されることを要求する。
【0022】
本発明の実施形態は好適にはソフトウェアコードのセグメントによって実現され、そして、例えば、基地局、基地局制御局、移動サービス交換センタ、パケットコントロールユニットなどのような移動通信システムの関連するノードのいずれかに格納されても良い。
【0023】
提案された解決策を採用することにより、例えば、GPRS/EGPRSトラフィックを搬送するパケットデータシステムにおいて適応型アンテナを用いることが可能である。GPRS/EGPRSのリンク適合と、適応型アンテナによって導入される搬送波対干渉波の利得とを組み合わせることで、システム性能がはっきりと向上する。
【0024】
さて本発明は以上のように要約されるが、添付した請求項の独立請求項1、7、及び9に従う方法と構成とは本発明の範囲を定義している。種々の実施形態はさらに、従属請求項2〜6、8、及び10〜13において定義される。
【0025】
本発明のこれらの特徴と利点などは、次の詳細な説明を添付図面と関連して読むときにより完全に明らかになるであろう。なお、添付図面の対応箇所を示すのに同じ参照番号が用いられている。
【0026】
詳 細 な 説 明
本発明は、図1に示されているように、移動局AとBが空間的に分離され、同じ無線資源に割当てられるとき、アップリンクパケットデータを正しい送信移動局に関係付ける方法とシステムについて記載している。基地局はダウンリンク送信を正しい移動局に向けることができるために、異なる移動局がいつパケットデータブロックを送信したり受信したりするのかを知る必要がある。この情報は、パケットの全てのスケジューリングがスケジューラで発生するので、基地局においては知られていない。
【0027】
システム能力の向上を目的とした適応型アンテナでの解決策においては、従来のセクタアンテナが1つ以上のアンテナアレイによって置換される。基本的な原理とは、全セクタで情報を送信する代わりに、狭いアンテナビームを基地局から所望の移動局に対して向けることである。ダウンリンク送信のやり方は2つの主要なクラスに分類されるかもしれない。即ち、ビームが所望の移動局に対して直接向けられるとき、或いは、ビームが固定的な方向をもつ複数のビームから選択されるときである。ダウンリンク送信に適切なビームが、アップリンクに由来する情報、受信アップリンクデータの到着方向(DOA)について選択されるか、或いは、向けられる。そのDOAは移動局への方向の評価でも良いし、或いは、単に、最良のアップリンクビームの識別でも良い。
【0028】
次に、固定ビームをもつ適応型アンテナシステムを採用したGPRS/EGPRSパケットデータシステムを用いて本発明を説明する。8つのインタリーブしたビームとセクタアンテナでセルをカバーする。図2を参照されたい。最良のビームの選択は、ビーム選択アルゴリズムによって実行され、そのアルゴリズムは通常異なるビームにおけるアップリンク無線品質を測定する。最良のアップリンク無線品質をもったビームが、発信元の移動局がどこに位置しているのかについての評価として用いられ、また、ダウンリンク送信のために用いられる。ダウンリンクにおいては、ビームスイッチが用いられて正しいビームでダウンリンクパケットを送信する。なお、スイッチされる固定ビームシステムは例示的なものであり、それは簡単に、例えば、ステアードビームアンテナシステムに拡張される。これは、もし、ビーム選択アルゴリズムが到着方向(DOA)評価アルゴリズムによって交換され、ダウンリンクビームスイッチがデジタルビーム形成を実行する手段によって交換されるなら、明らかである。
【0029】
アップリンクパケットデータを発信元の移動局に関係付ける際の上記の問題は、本発明に従って、基本的には、スケジューラからビーム選択アルゴリズムとビームスイッチとにアップリンク及びダウンリンクのスケジューリング情報を夫々信号発信し、そのスケジューリング情報を用いてビーム選択或いはDOA評価に関係する情報を物理的コンテクストメモリに格納することによって解決される。GPRS/EGPRSにおいて、そのスケジューリングユニットはパケットコントロールユニット(PCU)と呼ばれる。さらに、その解決策について図3〜図6を参照して説明する。
【0030】
図3はGPRS/EGPRSにおける最小の再送信可能エンティティの無線ブロック構造、無線リンク制御(RLC)/媒体アクセス制御(MAC)ブロックを詳細に示している。各RLC/MACブロックは、MACヘッダ、RLCデータブロック、及びブロックチェックシーケンス(BCS)から成り立っている。MACヘッダはアップリンク状態フラグ(USF)を有しており、RLCデータブロックは、ブロックタイプインディケータと電力削減フィールドとを含むRLCヘッダと、RLCデータとから成り立っている。RLCヘッダはまた、移動局アイデンティティインディケータを含んでいる。RLC/MACブロックはチャネル符号化され、インタリーブされ、4つのノーマルなGSMバーストへとマップされる。従って、移動局は4つのバースト全てを受信して、RLC/MACブロックを受信しなければならない。スケジューリング情報はUSFの中に見出され、そのUSFはアップリンクで送信するために対応する移動局に許可を与える。これらRLC/MACブロックのスケジューリングは上述のようにPCUによってなされ、そのPCUは最大500の基地局を制御できる。PCUは、例えば、基地局制御局(BSC)或いは無線基地局(BTS)も位置しても良い。もし、本発明に従う解決策が用いられないなら、発信元の移動局はRLC/MACブロックを復号化することにより識別され、RLCヘッダにおける移動局インディケータを用いる。
【0031】
もし、PCU400がBSC410にあるなら、信号発信リンク420はBSC410のPCUとBTS430〜450との間に確立されねばならない。図4aを参照されたい。これに対して、もし、図4bに示されているように、PCU400がBTS430にあるなら、BTS430のPCU400と好ましくはトランシーバ460〜480のチャネル符号化ユニット(CCU)との間の信号発信リンク420が確立されねばならない。これは、いくつかのトランシーバ460〜480についてのデータパケットのスケジューリングを制御する1つのPCU400をもつことを可能にする。
【0032】
さて、図5においては、アップリンクパケットデータをその発信元の移動局に関係付けることが図示されている。GPRS/EGPRSにおいて、ビーム選択アルゴリズムは、いくつかの移動局が1つ以上の同じ時間スロットに多重化されるので、時間スロット毎については実施できない。ビーム選択アルゴリズム500〜520は従って、移動局毎について実施されなければならず、受信データは物理的コンテキストメモリ540の正しい部分にリンク530される。これが、アップリンクデータパケットの発信元の移動局が単純には無線基地局では知られないので、無線基地局がPCU550から利用可能な情報なくては実行できない動作である。それ故に、PCU550におけるアップリンクのスケジューリングについての情報は信号発信リンク560により無線基地局に送信され、無線基地局ではそのとき受信データを後での抽出のために物理的コンテクストメモリ540の正しい部分へとリンク530できる。物理的コンテクストメモリ540は転送状態(Transfer State)で各移動局についての情報を格納し、そして、ビーム選択或いはDOA評価のために用いられる値、例えば、信号強度と信号品質のサンプルを含む。物理的コンテクストメモリ540はまた、時間的なフィルタリングを可能にするため、以前の送信の履歴情報をも含むことができる。
【0033】
図6には、ダウンリンクの状態が示されている。ダウンリンク送信について、無線基地局はダウンリンクデータパケットの宛先を知らないので、ビームスイッチ600はどのビームがダウンリンクデータを送信するのかについての情報を含む物理的コンテクストメモリ610から情報を取得する必要がある。データは適応型トランシーバユニット(ATRU)620によってビームスイッチ600に送信される。従って、物理的コンテクストメモリ610はPCU610により信号発信リンク640を介してのダウンリンクの行き先となる移動局のアイデンティティが通知され、物理的コンテクストメモリがビームスイッチ600にリンク650されるようにしなければならない。
【0034】
本発明の第1実施形態では、ビーム選択アルゴリズムは時間フィルタリング機能を含む。即ち、過去と現在におけるアップリンク送信からの情報が最良のビームを計算するのに用いられる。このことは、ビーム選択アルゴリズムが、新しいビームを計算するときに、物理的コンテキストメモリからの情報を必要とし、従って、ダウンリンクのスケジューリング情報がPCUから物理的コンテキストメモリに送信され、その物理的コンテキストメモリの正しい部分にアクセスしなければならないことを示唆している。
【0035】
本発明の第2実施形態では、移動局が位置しているビームの情報が用いられて、資源割当てとスケジューリングとを最適化する。従って、選択されたビームについての情報がトランシーバからPCUへと信号送信される。この情報は、例えば、ビームパッキングや最適化スケジューリングのために用いられる。
【0036】
本発明の第3実施形態では、移動局により受信され、しかし、正しくは復号化されていないユーザデータがある程度は依然としてインクリメンタル・リダンダンシを用いて利用される。即ち、最初に受信したフレームのソフト値が再送信されたフレームのソフト値とともに用いられる。再送信されたフレームは異なった方法で符号化されているかもしれない。このことはさらに情報を増し加え、従って、より多くのデータが正しく復号化される。インクリメンタル・リダンダンシを実行するために、同じ移動局を発信元にする複数の送信からの情報を結合することができるために、スケジューリング情報が無線基地局において必要とされる。
【0037】
上述した発明は多くの方法で変形が可能であることは明らかである。そのような変形は本発明の範囲から逸脱したものとみなされるべきではなく、全てのそのような変形は当業者には明らかであり、添付の請求の範囲の中に含められるものであることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 複数の移動局が空間的に分離しているときに、アップリンクのパケットデータブロックを発信元の移動局と関連付ける際の問題を図示している。
【図2】 固定的な指向性ビームとセクタアンテナを備えたアンテナの図を示している。
【図3】 GPRSのRLC/MACブロック構造を示している。
【図4A】 BSCに位置したPCUとBTSとの間の信号発信リンクを示している。
【図4B】 BTSに位置したPCUとTRXsとの間の信号発信リンクを示している。
【図5】 物理的コンテキストメモリの正しい部分にアップリンク情報をリンクする様子を図示している。
【図6】 物理的コンテキストメモリからのダウンリンク情報をビームスイッチへリンクする様子を図示している。

Claims (13)

  1. パケットデータをカバレッジの範囲夫々の内にある複数の移動局に送信する少なくとも1つの基地局を有するパケットデータシステムにおいて適応型アンテナの使用を可能にする方法であって、前記方法は、
    スケジューラからのアップリンク及びダウンリンクのスケジューリング情報を前記少なくとも1つの基地局に置かれた物理的なコンテキストメモリに格納し、
    前記物理的なコンテキストメモリに格納された前記アップリンクのスケジューリング情報に基づいて、受信されたアップリンクデータパケットに関するデータを前記物理的なコンテキストメモリに格納し、
    前記物理的なコンテキストメモリに格納された、移動局からの前記受信されたアップリンクデータパケットに関するデータと前記ダウンリンクのスケジューリング情報とに基づいてビームを計算し、ダウンリンク送信する適応型アンテナのビームを前記移動局に対して向け、前記ダウンリンク送信を実行することを特徴とする方法。
  2. 前記ダウンリンク送信は、ダウンリンク送信に最良のビームを計算するとき、前記物理的なコンテキストメモリに格納された以前のアップリンク送信に由来するデータを時間的にフィルタリングすることによりなされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ダウンリンク送信は、ダウンリンク送信に最良のビームを形成するとき、前記物理的なコンテキストメモリに格納された以前のアップリンクデータ送信に由来するデータを時間的にフィルタリングすることによりなされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記移動局の位置はスケジューリングをするスケジューラに信号送信されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記スケジューリングは、同じパケットデータチャネルで同じ或いは隣接するアンテナビームによってカバーされる移動局を多重化することによりなされることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. アップリンク或いはダウンリンク送信を復号化するときに、インクリメンタル・リダンダンシを用いることをさらに特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
  7. コンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータ・プログラムであって、
    前記コンピュータ・プログラムがコンピュータで実行されるとき、請求項1乃至6のいずれかに記載の方法を実行するコンピュータ・プログラムのコードのセグメントを有することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
  8. スケジューラに格納されることを特徴とする請求項7に記載のコンピュータ・プログラム。
  9. カバレッジの範囲内に複数の移動局が存在するパケットデータシステムにおいて適応型アンテナの使用を可能にする基地局であって、前記基地局は、
    スケジューラからのアップリンク及びダウンリンクのスケジューリング情報を前記基地局に置かれた物理的なコンテキストメモリに格納する手段と、
    前記物理的なコンテキストメモリに格納された前記アップリンクのスケジューリング情報に基づいて、受信されたアップリンクデータパケットに関するデータを前記物理的なコンテキストメモリに格納する手段と、
    前記物理的なコンテキストメモリに格納された、移動局からの前記受信されたアップリンクデータパケットに関するデータと前記ダウンリンクのスケジューリング情報に基づいてビームを計算し、ダウンリンク送信する適応型アンテナのビームを前記移動局に対して向け、前記ダウンリンク送信を実行する手段とを有することを特徴とする基地局。
  10. 前記ダウンリンク送信を実行する手段は、ダウンリンク送信に最良のビームを計算するとき、前記物理的なコンテキストメモリに格納された以前のアップリンク送信に由来するデータを時間的にフィルタリングする手段を有することを特徴とする請求項9に記載の基地局。
  11. 前記ダウンリンク送信を実行する手段は、ダウンリンク送信に最良のビームを形成するとき、前記物理的なコンテキストメモリに格納された以前のアップリンクデータ送信に由来するデータを時間的にフィルタリングする手段を有することを特徴とする請求項9に記載の基地局。
  12. インクリメンタル・リダンダンシによりアップリンク送信を復号化する手段をさらに有することを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の基地局。
  13. 同じパケットデータチャネルで適応型アンテナの同じ或いは隣接するアンテナビームによってカバーされる複数の移動局を多重化する手段をさらに有することを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の基地局。
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