JP4853773B2 - 燃料供給装置及び燃料供給方法 - Google Patents

燃料供給装置及び燃料供給方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4853773B2
JP4853773B2 JP2006070572A JP2006070572A JP4853773B2 JP 4853773 B2 JP4853773 B2 JP 4853773B2 JP 2006070572 A JP2006070572 A JP 2006070572A JP 2006070572 A JP2006070572 A JP 2006070572A JP 4853773 B2 JP4853773 B2 JP 4853773B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
catalyst layer
catalyst
internal combustion
combustion engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006070572A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007247491A (ja
Inventor
弘 赤間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2006070572A priority Critical patent/JP4853773B2/ja
Publication of JP2007247491A publication Critical patent/JP2007247491A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4853773B2 publication Critical patent/JP4853773B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

本発明は、内燃機関へ燃料を供給するための燃料供給装置及び燃料供給方法に関し、特に炭化水素系燃料に含酸素化合物燃料を含有する混合燃料を、内燃機関の運転状況に応じて供給する燃料供給装置及び燃料供給方法に関する。
地球環境に対する配慮から、二酸化炭素(CO2)の排出量の低減が叫ばれ、自動車の内燃機関の燃費向上を目的に各種の試みがなされている。たとえば、ガソリンのリーンバーンエンジン、直噴エンジン、ディーゼルエンジンにおける高圧噴射技術、燃料のオクタン価向上剤の添加など各種の施策が行われている。
さらに、燃料からのアプローチとして、従来用いられているガソリンや軽油の他に、水素、アルコール(メタノール、エタノールなど)、エーテル(ジメチルエーテル、メチルターシャリーブチルエーテルなど)、バイオディーゼル、合成燃料(GTL)などの代替燃料も検討されている。
たとえば、エタノールは、バイオ起源にて製造することが可能であることから、バイオエタノールとも呼ばれ、再生可能であり、大気中のCO2を増加させないカーボンニュートラル燃料として近年注目を集めている。既にブラジル、アメリカなどいくつかの国においては、ガソリンに一定量のエタノールを混合した燃料である、所謂、ガスホールが、内燃機関用燃料として使用されている。
アルコール類は、分子内に酸素原子を含有するため、ガソリンに混合させると、オクタン価を向上させ、燃料の燃焼性向上にも寄与することが期待される。
しかしながら、アルコールは、単純にガソリンと比較して熱量が劣るので、単純には混合した分だけ出力が低下することから、逆に燃費悪化につながる可能性もあり、従来の化石燃料に添加しただけでは、必ずしも燃料の節約に繋がるとは言い難い。
従来、ガソリンや軽油などとアルコールとの混合燃料を内燃機関へ供給する際の各種の条件を最適化することを目的として、これらの混合燃料を内燃機関へ供給する際の供給方法や噴射方法などの種々の技術が提案されている(例えば、特許文献1と特許文献2を参照)。
特許文献1の技術は、アルコール混合ガソリン燃料を、アルコールの改質温度以上に熱して改質ガスを得ると同時に、ガソリン燃料をガス化して、次いでガス化したガソリン燃料を冷却、凝縮して、改質ガスと分離し、それらを別系統でエンジンに供給するというものである。
特許文献2の技術は、たとえば、アルコール混合軽油燃料を効果的に供給して噴射するための、コンパクトな複燃料噴射弁を提案している。
特公昭60−47469号公報 特開平6−10787号公報
ところが、特許文献1の技術では、アルコールとして、比較的改質が容易なメタノールの場合には有効と思われるが、より高い改質温度が必要なエタノールの場合には改質ガスへの転化が困難になる。また、改質によりアルコールから水素を得ることを主眼に考えられており、そのためには水を加える必要があり、エタノールのようなより改質し難いアルコールでは、所定の改質ガスを得るのが一層困難となる。さらに、内燃機関の運転条件と改質ガスの供給との関係も考慮されておらず、得られた改質ガスが内燃機関の効率向上に寄与できるかは不明である。
特許文献2の技術では、混合されたアルコール燃料からディーゼルエンジン燃焼に有利な燃料成分が得られれば、従来の噴射装置でも燃焼効率の向上効果が得られるものと考えられる。しかしながら、特許文献2では、燃料噴射弁に主眼が置かれており、燃料の特性、すなわち混合されるアルコール種などは考慮されていない。
これまでの含酸素化合物燃料、あるいはアルコール混合燃料の内燃機関への供給に関する提案では、アルコールとしては専ら比較的改質し易いメタノールを主眼に置いており、運転条件との関係も十分考慮しておらず、有効な活用が為されていない。
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたものであって、含酸素化合物燃料を含む混合燃料を内燃機関用燃料に用いた場合に、内燃機関の運転条件に応じて好ましい燃料を供給でき、より燃費向上が図れる燃料供給装置及び燃料供給方法を提供することを目的としており、アルコールとして、メタノールに限らず、エタノール、あるいはそれ以上の炭素数を有するアルコールにも有効に適用できるものである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、複数の触媒層の中から、内燃機関の負荷状態に応じて混合燃料を通過させる触媒層を選択することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の燃料供給装置は、炭化水素系燃料に含酸素化合物燃料を添加した混合燃料中の少なくとも一部の燃料成分を、触媒を用いて他の燃料成分に変換して内燃機関へ供給する燃料供給装置であり、2種類以上の触媒層を異なる温度条件にさらす触媒保持部と、複数の上記触媒層の中から、上記内燃機関の負荷状態に応じて上記混合燃料を通過させる上記触媒層を選択する触媒層選択部と、を備え、上記反応温度の異なる2種類以上の触媒層に組み込む触媒として、高温型触媒としてゼオライトを含む触媒であり、低温型触媒としてセリウム(Ce)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)、銅(Cu)、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の成分を含有させたことを特徴とする。
また、本発明の燃料供給方法は、炭化水素系燃料に含酸素化合物燃料を添加した混合燃料中の少なくとも一部の燃料成分を、触媒を用いて他の燃料成分に変換して内燃機関へ供給する燃料供給方法であって、2種類以上の触媒層を異なる温度条件にさらし、複数の上記触媒層が反応温度の異なる高温型触媒層と低温型触媒層とを有し、それらの中から、上記内燃機関の負荷状態に応じて上記混合燃料を通過させる上記触媒層を選択し、上記反応温度の異なる2種類以上の触媒層に組み込む触媒として、高温型触媒としてゼオライトを含む触媒であり、低温型触媒としてセリウム(Ce)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)銅(Cu)、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の成分を含有させることを特徴とする。
本発明によれば、含酸素化合物燃料を含む混合燃料を内燃機関用燃料に用いた場合に、内燃機関の運転条件に応じて好ましい燃料を供給でき、より燃費向上が図れる。
本発明の燃料供給装置の好ましい実施形態では、複数の上記触媒層は、高温型触媒層と低温型触媒層から成り、上記触媒層選択部は、上記内燃機関が高負荷時には、上記混合燃料を上記高温型触媒層に通過させる第1開閉部と、上記内燃機関が低負荷時には、上記混合燃料を上記低温型触媒層に通過させる第2開閉部と、を有する。
本発明の燃料供給装置の好ましい実施形態では、上記触媒層の温度制御を、上記内燃機関からの廃熱を用いて行う。
本発明の燃料供給装置の好ましい実施形態では、上記内燃機関からの排ガスの少なくとも一部を、上記混合燃料に混合させて上記触媒層に供給する排ガス供給部を備えている。
本発明の燃料供給装置の好ましい実施形態では、上記内燃機関からの排ガスの酸素濃度を制御する。
本発明の燃料供給装置の好ましい実施形態では、上記触媒層内の反応場の圧力を制御する。
本発明の燃料供給装置の好ましい実施形態では、上記含酸素化合物燃料が、エタノール燃料である。
本発明の燃料供給装置の好ましい実施形態では、上記反応温度の異なる2種類以上の触媒層に組み込む触媒として、高温型触媒としてゼオライトを含む触媒であり、低温型触媒としては、セリウム(Ce)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)、銅(Cu)、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の成分を含有させている。
本発明の燃料供給装置の好ましい実施形態では、上記触媒に白金(Pt)を含有させる。
本発明の燃料供給装置の好ましい実施形態では、上記ゼオライトのシリカ(SiO2)/アルミナ(Al2O3)比が、20以上である。
本発明の燃料供給装置の好ましい実施形態では、上記触媒が、金属製の3次元連続細孔を有する担体に塗布されている。
本発明の燃料供給装置の好ましい実施形態では、上記高温型触媒層の温度を350℃以上に、低温型触媒層の温度を400℃以下の範囲に制御する。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本発明の燃料供給装置の好ましい実施例1について説明する。
図1は、本発明の燃料供給装置の好ましい実施例1を備える火花点火式内燃機関(以下、内燃機関という)の例を示している。図2は、図1に示す燃料供給装置10と吸気部12を拡大して示している。
図1に示す内燃機関1は、エンジン本体9と、燃料供給装置10と、吸気部12と、排気部13と、そしてコンピュータ100を有している。
エンジン本体9は、図示の簡単化のために簡略的に示されているが、シリンダヘッド11と、ピストン14と、コンロッド15と、クランクシャフト16などを有している。シリンダヘッド11はシリンダブロック17を有しており、ピストン14がシリンダブロック17内で往復運動する。シリンダブロック11の上部には、主燃焼室18が形成されている。
図1に示す吸気部12は、吸気ポート19と吸気弁20を有する。排気部13は、排気ポート21と、排気弁22と、排気マニホールド23と、排気浄化触媒24と、マフラー25を有する。吸気ポート19には空気と混合燃料や気体燃料が、インジェクタ(燃料噴射装置)26,29を通じて噴射して供給される。排気ポート21は排気マニホールド23に接続されており、排気マニホールド23の途中には、排気ポート21の下流側の位置に、排気浄化触媒24とマフラー25が設けられている。
図1の吸気ポート19の途中には、2つのインジェクタ26とインジェクタ29が配置されており、主燃焼室18にはスパークプラグ27が取り付けられている。
る。
図1のコンピュータ100は、内燃機関1の動作を制御するための電子制御装置(ECU)である。コンピュータ100は、インジェクタ26とインジェクタ29に対して、空燃比制御信号S1、S3をそれぞれ与えることで、インジェクタ26とインジェクタ29はそれぞれ吸気ポート19内に燃料噴射を行う。
コンピュータ100は、スパークプラグ27に対して点火時期制御信号S2を与えることにより、主燃焼室18内にスパークを発生して混合気に点火をする。
次に、図1の燃料供給装置10について説明する。
図1に示すように、燃料供給装置10は、混合燃料タンク40と、第1系統51と、第2系統52と、熱交換器70と、触媒層保持部77と、経路78,79を有する。
図1と図2に示すように、燃料供給装置10の燃料供給系統は、2系統用意されており、第1系統51は、混合燃料タンク40とインジェクタ29との間を接続しており、第2系統52は、混合燃料タンク40とインジェクタ26、29との間を接続している。第2系統52の途中には熱交換器70が設けられている。
第1系統51は、混合燃料55をインジェクタ29によりそのまま内燃機関1の吸気ポート19を通じて主燃焼室18に供給する。第2系統52は、混合燃料55を熱交換器70と触媒層保持部77内の触媒層に通して、インジェクタ26,29により吸気ポート19に噴射して供給する。
吸気ポート19にはエアーが供給される。図2に示すように、インジェクタ26は、熱交換器70からの気体燃料成分55Vを吸気ポート19内に噴射する。インジェクタ29は、混合燃料タンク40からの混合燃料55と熱交換器70からの液体燃料成分55Vを吸気ポート19内に噴射する。
混合燃料としては、一例としてエタノール/ガソリンの混合燃料を用い、アルコールであるエタノール燃料のような含酸素化合物燃料が、ガソリン燃料などの炭化水素系燃料に添加して用いられる。混合燃料を用いるのは、次の理由からである。すなわち、エタノール燃料は例えばサトウキビを発酵して分留することで得られるが、エタノール燃料をガソリン燃料に混合した混合燃料を使用することより、ガソリン燃料のような化石燃料だけを使用するのに比べて、排ガス中のCO2を削減できるからである。
図1と図2の混合燃料タンク40は、混合燃料を貯留するタンクである。図1の実施例1では、例えばガソリンに対して含酸素化合物燃料であるエタノールが添加されている。混合燃料の一例としては、エタノールを10重量%含有するガソリン(レギュラーガソリン)が採用できる。
図3は、触媒層保持部77と、高温型触媒層31と低温型触媒層32と、そして触媒層選択部80の構成例を示している。図4は、触媒層保持部77が排気部13の外側に配置されている例を示している。
図1と図3に示すように、触媒層保持部77は、高温型触媒層31と低温型触媒層32を収容して保持している。
図1の熱交換器70は、気液分離装置ともいう。図1に示すように、熱交換器70は、排気部13側の触媒層保持部77内の高温型触媒層31と低温型触媒層32に対して、経路78と経路79を介して接続されている。上流側の経路78は、熱交換器70から触媒層保持部77内に接続されており、下流側の経路81は、触媒層保持部77内から熱交換器70に接続されている。
図1の上流側の経路78と下流側の経路79は、高温型触媒層31と低温型触媒層32に対して混合燃料55を供給する混合燃料供給部87を構成している。
図2の第2系統52から熱交換器70に供給される混合燃料55は、熱交換器70と混合燃料供給部87の経路78を通じて触媒層保持部77の高温型触媒層31と低温型触媒層32に供給されることで、混合燃料55の少なくとも一部の燃料成分を他の燃料成分に変換される。この他の燃料成分は、気体燃料成分55Vであり、この気体燃料成分55Vは、経路79を通じて熱交換器70側に戻る。
一方、図1と図4に示すように、戻し管99が、排気部13の排気マニホールド23と、経路78の間に設けられている。この戻し管99は排ガス供給部であり、排気部23の排ガスの一部がEGRガス(Exhaust Gas Recirculation:排気再循環ガス)60として、高温型触媒層31と低温型触媒層32の上流側において混合燃料55と混合することができ、触媒層保持部77内と、排ガスの一部は経路79を介して熱交換器70内に戻すことができる。
図4において、内燃機関1における排気部13の排ガスの少なくとも一部は、戻し管99と下流側の経路78を通じて熱交換器70にも戻すことができ、熱交換器70において混合燃料55と混合できる。つまり、排ガスの少なくとも一部と混合燃料55は、経路78を通じて、触媒層保持部77内の高温型触媒層331と低温型触媒層32に供給することができる。したがって、高温型触媒層331と低温型触媒層32は、排ガス中の水分、窒素酸化物、CO、HCなどの成分も反応に活用することができ、排気部13の廃熱の回収に役立つとともに、排ガスのクリーン化にも貢献できる。
次に、図1に示す排気部13側に配置されている触媒層保持部77と高温型触媒層31と低温型触媒層32及び触媒層選択部80について、図3を参照してさらに詳しく説明する。
図3(A)は、内燃機関1が高負荷で運転されている時の状態を示し、図3(B)は、内燃機関1が低負荷で運転されている時の状態を示している。
まず、触媒保持部77と高温型触媒層31と低温型触媒層32について説明する。高温型触媒層31と低温型触媒層32は、すでに説明したように、熱交換器70から経路78を通じて供給されてくる混合燃料55中の少なくとも一部の燃料成分を、内燃機関1の負荷状態に応じて他の気体燃料成分55Vに変換する機能を有する。
触媒保持部77は、高温型触媒層31と低温型触媒層32を直列にして収容して保持している。高温型触媒層31は、低温型触媒層32に比べて、排気部13において上流側に配置されていることで、高温型触媒層31は低温型触媒層32に比べてより高い廃熱を受けることができる。高温型触媒層31と低温型触媒層32は、反応温度の異なる触媒層である。つまり、高温型触媒層31と低温型触媒層32は、触媒層保持部77に保持されながら異なる温度条件にさらされる。
高温型触媒層31と低温型触媒層32を支持するそれぞれの支持体としては、例えば、ニッケル合金など金属製の発泡担体、すなわち、3次元連続細孔を有し、気孔率が80%以上のモノリス担体を用いると、少ない触媒量でも十分な変換機能が得られるので好ましい。
高温型触媒層31とは、少なくとも300℃以上で混合燃料の内少なくとも一部を他の気体燃料成分に変換を開始する触媒を意味し、350℃以上で実際に有効に働く触媒である。
高温型触媒層31としては、ゼオライトを含む触媒を採用できる。ゼオライトの特性に関しては、シリカ(SiO2)/アルミナ(Al2O3)比特性が重要であり、活性に影響を与えるので、使用温度域で十分な活性が得られるようにシリカ(SiO2)/アルミナ(Al2O3)比を選ぶ必要がある。
シリカ(SiO2)/アルミナ(Al2O3)比が20未満のゼオライトは、活性が低く、かつ耐久性も不十分であるため、好ましくない。一方、シリカ(SiO2)/アルミナ(Al2O3)比が25以上のゼオライトは、耐久性も高い。さらに、低温活性が高く、低温〜高温の比較的幅広い温度条件に適合できるため、好ましい。
なお、ゼオライト系触媒の有する燃料の分解反応活性さらには異性化反応活性を促進するため、ゼオライトに白金(Pt)などの触媒成分を添加しても良い。さらには、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)などの貴金属を含ませても良い。
高温型触媒層31としては、ゼオライト系触媒が典型であるが、この場合、ゼオライトは固体酸として作用し、アルコールの分解に加え、一部ガソリン軽質分の分解、異性化反応も起こし、側鎖パラフィン分を増して、オクタン価向上に貢献することもできる。また、ゼオライトは、一部アルコールの脱水反応によるエーテル、エチレン類の生成も引き起こす。ゼオライトとしては、MFI型ゼオライト、USYゼオライト、βゼオライトなど各種のものが有効である。
一方、低温型触媒層32とは、100℃以上で混合燃料の少なくとも一部を他の燃料成分に変換を開始する触媒を意味し、実際に有効に働く温度域は180℃以上であるが、むしろ400℃以上の高温条件では、性能が低下する特性を有する触媒である。
低温型触媒層32としては、セリウム(Ce)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)、銅(Cu)、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の成分を含有させると効果的であり、いずれの場合にも触媒に白金(Pt)を含有させることで、燃料の変換が効率よく行える。
このセリウム(Ce)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)、銅(Cu)、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の成分を含有させるとは、これらの2種以上を任意に組み合わせて使用することができることをいう。低温型触媒層32としては、例えば酸化セリウム(CeO2)に白金(Pt)を担持したもの、銅をアルミナに担持したものなどが典型的に用いられる。
酸化セリウム(CeO2)に白金(Pt)を担持した場合には、さらに例えば、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、セシウム(Cs)等を加えることで、低温活性を維持したまま、例えば、酸化反応、メタン化反応などの高温での不要な反応を抑制できる。
低温型触媒層32の働きとしては、例えば、含有アルコールからの水素生成反応、アルコールの脱水、分解反応によるエーテル、エチレン生成、CO生成反応など、さらには、ガソリン軽質分からの水素生成反応、分解反応によるエチレン生成、異性化反応による側鎖パラフィン、環化反応による芳香族生成など各種の反応が挙げられ、内燃機関のリーンバーン領域拡大に寄与するため、燃費向上に寄与できる。水素生成反応、エチレンの生成反応は、吸熱反応であるため、結果的に排気の熱を回収できるため、燃費向上効果が増すことになる。
高温型触媒層31の温度条件としては350℃以上に制御し、低温型触媒層32の温度条件としては400℃以下の範囲に制御するのが望ましい。350〜400℃の範囲では、低温型触媒が高温型触媒と同様の作用を示すように触媒特性を制御しておくと効果的である。
次に、図3に示す燃料供給装置の触媒層選択部80について説明する。
燃料供給装置の触媒層選択部80は、第1開閉部としてのバルブ81と、第2開閉部としてのバルブ82を有している。バルブ81,82は、制御部100からの指令により開閉可能な例えば電磁バルブである。高温型触媒層31と低温型触媒層32はチューブ130,131,132に接続されている。チューブ131は図1の上流側の経路78に接続され、チューブ131,132は、図1の下流側の経路79に接続されている。
図3(A)には、内燃機関1が高負荷で運転されている場合の状態を示している。図3(B)には、内燃機関1が低負荷で運転されている場合の状態を示している。
図3(A)において、高負荷での運転状態では、バルブ82が閉じており、バルブ81は開いているため、図1の熱交換器70から上流側の経路78を経て送られてくる混合燃料35は、高温型触媒層31を通るだけで、低温型触媒層32は通らず、混合燃料は高オクタン価燃料成分に変換される。
内燃機関1の高負荷時には排気温度が高く、高温型触媒層31のみに混合燃料が供給されるように経路を変えることにより、低温型触媒層32の作用を起こさせずに、不要な反応を防止できる。
これに対して、図3(B)において、低負荷での運転状態では、バルブ82が開いており、バルブ81は閉じているため、図1の熱交換器70から上流側の経路78を経て送られてくる混合燃料55は、高温型触媒層31と低温型触媒層32を通る。内燃機関1の負荷が低い低速運転時には、排気の温度は低く、低温型触媒層32のみが働く。すなわち、高温型触媒層31は、まだ排気温度が低くて作用せず、低温型触媒層32のみが作用して、混合燃料は水素、エチレン、COなどに変換される。
燃料供給装置の触媒層保持部77は、内燃機関1の排気ガスからの熱を活用できる排気部13の外側の位置に設置している。これにより、廃熱は触媒層保持部77を通じて高温型触媒層31と低温型触媒層32に与えられる。つまり、触媒層保持部77自体は熱交換器として働くように、排気部13の外側の周囲に配置されている。
次に、本発明の実施例1になる燃料供給装置10の動作について、図1ないし図4を参照して説明する。
図1の混合燃料タンク40内の混合燃料55は、内燃機関1の始動時には、図示しない燃料ポンプにより第1系統51を通じてインジェクタ29に供給されるので、混合燃料55は吸気ポート19から主燃焼室18内に直接噴射して供給される。供給された混合燃料55はスパークプラグ27のスパークにより燃焼させる。内燃機関1の始動時には、第1系統51のバルブは開いているが、第2系統52のバルブは閉じている。
そして、内燃機関1の排気温度が上がった時点で、第1系統51のバルブを閉めて第2系統42のバルブを開けることにより、混合燃料55の燃料供給系を第1系統51から、熱交換器70と触媒層保持部77側に切り替える。
図1において、混合燃料55は、熱交換器70から経路78を通じて、図3に示す触媒層保持部77内の高温型触媒層31と低温型触媒層32に供給される。この際に、混合燃料55は、図4に示すように戻し管99を通じてEGRガス60を混合することができるので、排ガスの少なくとも一部と混合燃料55は、経路78を通じて、触媒層保持部77内の高温型触媒層331と低温型触媒層32に供給し、しかも熱交換器70に戻すことができる。
したがって、高温型触媒層331と低温型触媒層32は、排ガス中の水分、窒素酸化物、CO、HCなどの成分も活用することができ、排気部13の廃熱の回収に役立つとともに、排ガスのクリーン化にも貢献できる。
図4の排気部13における排ガスの一部は、経路78と戻し管99により、触媒層保持部77内の高温型触媒層31と低温型触媒層32に供給できるが、排ガスの一部が混合された混合燃料55の経路は、次に説明するように内燃機関1の高負荷時と低負荷時では異なる。
図3(A)に示すように、内燃機関1の高負荷時には、制御部100は触媒層選択部80のバルブ82を閉じバルブ81を開いている。排ガスの一部が混合された混合燃料55は、経路78のチューブ130から高活性状態の高温型触媒層31を通過して、高オクタン価の気体燃料成分55Vとなり、この気体燃料成分55Vはバルブ81からチューブ131と図1の経路79を通じて熱交換器70に入る。この場合には、排気温度が高いので、前段側にある高温型触媒層31のみに混合燃料55が供給されるので、低温型触媒層32は作用を起こさなくてすみ、不要な反応を防止できる。
このように、排ガスの一部が混合された混合燃料55が高温型触媒層31を通過すると、気体燃料成分55Vに変換される。
図3(B)に示すように、内燃機関1の低負荷時には、制御部100は触媒層選択部80のバルブ82を開けてバルブ81を閉じている。排ガスの一部が混合された混合燃料55は、経路78のチューブ130から低活性状態の高温型触媒層31とバルブ81と高活性状態の低温型触媒層32を通過して水素、エチレン、CO、CH4などの気体燃料成分55Vになり、この気体燃料成分55Vはチューブ132から図1の経路79と通じて熱交換器70に入る。この場合には、排気温度はまだ低いので高温型触媒層31は作用せず、低温型触媒層32のみが作用して、水素、エチレン、CO、CH4が生成され、経路79を通じて熱交換器70へ送られる。
このように、排ガスの一部が混合された混合燃料55が低温型触媒層32を通過すると、気体燃料成分55Vに変換される。
好ましくは内燃機関1の排ガスの酸素濃度を制御することで、不要に燃料を燃焼させることを防止するために、酸素濃度制御の機能を具備することも重要である。また、好ましくは触媒層内の反応場の圧力により燃料変換反応を制御する機能を備えることで、よりきめ細かに燃料特性を制御することができる。
図4に示すように、触媒層保持部77内の高温型触媒層31と低温型触媒層32は、排気部13側から廃熱を受けているので、触媒層保持部77は高温型触媒層31と低温型触媒層32に対して廃熱を伝える熱交換装置の役割を果たしている。
上述のように、排ガスを混合燃料55に混合した後に、混合燃料55を触媒層に供給できるので、触媒層保持部77内における圧力と酸素濃度の制御が可能になり、触媒層による混合燃料55の気体成分燃料への変換反応の効率を高めることができる。
上述したように、排ガスを混合した混合燃料55は、排気部13側の高温型触媒層31あるいは低温型触媒層32を通過することで、気体燃料成分55Vに変換されて、経路79を介して熱交換器70に戻る。熱交換器70では、混合燃料55と、戻ってきた気体燃料成分55Vが熱交換を行うので、図2に示すように、気体燃料成分55Vは冷却される。
触媒層保持部77内の触媒層を通過した燃料成分は気体となっており、気体の燃料成分を内燃機関1の主燃焼室18内に直接噴射することもできるが、熱交換器70の途中で熱交換により冷却して、液体燃料成分と気体燃料成分に分離して燃料噴射している。そのため、図2に示すようにインジェクタ26は気体燃料成分55Vを吸気ポート19に噴射し、インジェクタ29は、混合燃料55と液体燃料成分55Lを吸気ポート19に噴射する。
なお、気体燃料成分55Vは、熱交換器70を介さずにインジェクタ26を通じて直接主燃焼室内に噴射することもできるが、実施例1では、熱交換器70を用いている。
(実施例2)
次に、本発明の燃料供給装置の好ましい実施例2を、図5を参照して説明する。
図3の実施例1では、触媒層保持部77内において、高温型触媒層31と低温型触媒層32が混合燃料55の流れ方向に対して直列に配置されているのに対して、図5に示す実施例2では、触媒層保持部177内において、高温型触媒層31と低温型触媒層32が混合燃料55の流れ方向に対して並列に配置されている。
チューブ130から分岐したチューブ141,142には、それぞれバルブ91,92が配置されている。バルブ91は第1開閉部であり、バルブ92は第2開閉部である。
図5(A)に示す内燃機関1の高負荷時には、制御部100は触媒層選択部180のバルブ92を閉じバルブ91を開いている。排ガスの一部が混合された混合燃料55は、経路78のチューブ130からバルブ91を通り高温型触媒層31を通過して、図1の経路79を通じて熱交換器70に入る。この場合には、排気温度が高く、前段側にある高温型触媒層31のみに混合燃料55が供給されるので、低温型触媒層32は作用を起こさなくてすみ不要な反応を防止できる。
排ガスの一部が混合された混合燃料55が高温型触媒層31を通過すると、高オクタン価の気体燃料成分55Vに変換される。
図5(B)に示す内燃機関1の低負荷時には、制御部100は触媒層選択部180のバルブ92を開けてバルブ91を閉じている。排ガスの一部が混合された混合燃料55は、経路78のチューブ130からバルブ92を通り低温型触媒層32を通過して、図1の経路79と通じて熱交換器70に入る。この場合には、排気温度はまだ低く、低温型触媒層32のみが作用して、水素、エチレン、CO、CH4などの気体燃料成分55Vが生成され、経路79を通じて熱交換器70へ送られる。
排ガスの一部が混合された混合燃料55が低温型触媒層32を通過すると、気体燃料成分55Vに変換される。
(実施例3)
次に、本発明の燃料供給装置の好ましい実施例3を、図6を参照して説明する。
図5に示す実施例2では、触媒層保持部177内において、高温型触媒層31と低温型触媒層32が、混合燃料55の流れ方向に対して並列に配置されているのに対して、図6の実施例3では、高温型触媒層31と中温型触媒層33と低温型触媒層32が、触媒層保持部277内に並列に収容して保持されている。
チューブ130は、3つのチューブ151,152,153に分岐しており、それぞれバルブ101,102,103が配置されている。
図6(A)に示す内燃機関1の高負荷時には、制御部100は触媒層選択部280のバルブ102,103を閉じバルブ101を開いている。排ガスの一部が混合された混合燃料55は、経路78のチューブ130から高温型触媒層31だけを通過して気体燃料成分になり、図1の経路79を通じて熱交換器70に入る。
図6(C)に示す内燃機関1の低負荷時には、制御部100は触媒層選択部280のバルブ103を開けてバルブ101,102を閉じている。排ガスの一部が混合された混合燃料55は、経路78のチューブ130から低温型触媒層32だけを通過して気体燃料成分になり、図1の経路79と通じて熱交換器70に入る。
さらに、内燃機関1の運転状態に応じてよりきめ細かく対応するために、図6(B)に示すように、高温型触媒層31と低温型触媒層32の中間的な温度特性を有する中間型触媒層33がバルブ102に対応して配置されている。この場合には、バルブ102が開いており、バルブ101,103は閉じている。排ガスの一部が混合された混合燃料55は、チューブ130から中温型触媒層33だけを通過して気体燃料成分になり、図1の経路79を通じて熱交換器70に入る。
中間型触媒層33は、例えば、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)等の成分をアルミナ(Al2O3)に担持した触媒であり、中間型触媒層33は、より高温条件でアルコール、ガソリンからのからの水素、エチレンの生成が可能であり、いわば、中温型触媒として同様に燃料供給装置内に組み込むことが出来る。これにより、リーンバーン領域拡大の有効範囲が増やせるのでより一層の燃費向上効果が得られる。
(実施例4)
次に、本発明の燃料供給装置の好ましい実施例4を、図7を参照して説明する。
図4の実施例1では、排ガスを混合した混合燃料55は、触媒層保持部77内の高温型触媒層31と低温型触媒層32に供給できるので、排ガスの廃熱を利用して燃料の変換ができる。しかし、高温型触媒層31と低温型触媒層32に与える熱をもっと増やしたい場合には、図7に示すように高温型触媒層31と低温型触媒層32に対応してヒータ200を設けて、このヒータ200により必要に応じて加熱することができる。図7(A)の例では高温型触媒層31と低温型触媒層32が直列に配置され、図7(B)の例では高温型触媒層31と低温型触媒層32が並列に配置されている。
(実施例5)
次に、本発明の燃料供給装置の好ましい実施例5を、図8を参照して説明する。
図4の実施例1では、触媒層保持部77が排気部13の外側に配置されているが、図8の実施例5では、触媒層保持部477が排気部13の排気ポート21の内部に配置されている。このようにしても、触媒層保持部477は排気部13側の廃熱を熱交換して高温型触媒層31と低温型触媒層32を加熱できる。
図9と図10には、高温型触媒層と低温型触媒層の典型的な燃料変換特性を示す。
図9において、1%Pt/ゼオライト触媒(MFI、シリカ/アルミナ比=約700)および1%Pt/ゼオライト触媒(MFI、シリカ/アルミナ比=約25)は、は、高温型触媒層の典型例である。ここでは、シリカ/アルミナ比の違う2種類の触媒のエタノール転化特性を示した。シリカ/アルミナ比=約700の触媒は、350℃以上の温度条件で高転化率が得られ、脱水、脱水素縮合反応が起こっている。一方、1%Pt/ゼオライト(MFI、シリカ/アルミナ比=約25)の触媒は、低温での活性が高く、350℃以上の高温条件では転化率が100%となり、脱水、脱水素縮合反応が起こっている。
図10には、低温型触媒層として、1%Pt/CeO2触媒のエタノール転化性能を示す。300℃においてエタノール転化率が95%以上を示しており、水素、エチレン、CO、CH4の生成がみられている。ここでは、代表的に水素生成特性を示したが、300℃を超えるとむしろ転化率、水素濃度共に低下していることがわかる。
以上、内燃機関からの排気温度に応じて高温型触媒と低温型触媒を切り替えて使用することで、運転条件に応じて適切な燃料特性制御が可能になる。
本発明の実施例では、内燃機関の始動時には混合燃料を直接噴射供給し燃焼させる。内燃機関の排気温度が上がった時点で、熱交換器と触媒層保持部の燃料供給系側に切り替えて、混合燃料を供給して、液体燃料成分と気体燃料成分に分けて噴射供給し燃焼させる。高温型触媒と低温型触媒層は、排気の熱を利用して燃料変換できるようになっている。
アルコールなどの含酸素化合物燃料を含む混合燃料を内燃機関用燃料に用いた場合に、内燃機関の運転条件に応じて好ましい燃料を供給でき、より内燃機関の効率を高め、燃費向上が図れるので、CO2の削減が図れる。
本発明の実施例では、燃料供給装置及び燃料供給方法では、熱が不足する場合には、さらにヒータなどの加熱手段を組み込むことで、必要に応じてさらに加熱することが可能である。この場合、排気ガスの一部を触媒層に送り込むことで、圧力や酸素の制御が可能になり、燃料の変換反応の効率を高めることができる。
燃料供給装置の触媒層保持部は、内燃機関の排ガスからの熱を活用できる位置に設置することが望ましい。
本発明の実施例では、含酸素化合物燃料を含有する混合燃料の内の最適な特性の燃料を、内燃機関の運転状況に応じて内燃機関に供給できる。アルコールなどの含酸素化合物を含む混合燃料を用いた内燃機関の運転条件に応じて適当な燃料を供給できるので、内燃機関の効率を高め、燃費向上が為されるので、CO2削減を図ることができる。
本発明の実施例は、ガソリンなどの炭化水素系燃料にアルコールのような含酸素化合物燃料を添加した混合燃料中の少なくとも一部の燃料成分を、触媒層を用いて他の燃料成分に変換して、内燃機関へ供給する。この際に、2種類以上の触媒層は、異なる温度条件にさらすことできるあるいは異なる温度条件に制御できる触媒層支持部内に設置して、内燃機関の負荷状態に応じて混合燃料を通過させる触媒層を選択できる。
また、内燃機関からの排気ガスの少なくとも一部を混合燃料と混合させて触媒層に供給することで、排気ガス中の水分、窒素酸化物、CO,HCなどの成分も活用でき、熱量の回収に役立つとともに、排気のクリーン化にも貢献できる。
本発明の実施例は、各種含酸素化合物混合燃料に有効であるが、一例としてエタノール燃料を主眼に置いたものであり、その場合に特に有効である。
本発明は上記の内容に限定されず、例えば本発明の各実施例は、任意に組み合わせることができる。内燃機関の型式は特に限定されない。
エタノール燃料以外の含酸素化合物燃料としては、例えばDME(ジメチルエーテル)、MTBE(メチル−ターシャリー−ブチルエーテル)、DEE(ジエチルエーテル)、ETBE(エチル−ターシャリー−ブチルエーテル)を採用できる。
本発明の燃料供給装置の好ましい実施例1を備える火花点火式内燃機関の例を示す図である。 実施例1の燃料供給装置と吸気部を示す図である。 実施例1において、触媒層保持部において高温型触媒層と低温型触媒層が直列に配置されている例を示す図である。 実施例1において、燃料供給装置の高温型触媒層と低温型触媒層が排気部側の外側の周囲に配置されている例を示す図である。 本発明の燃料供給装置の好ましい実施例2を示し、触媒層支持部において高温型触媒層と低温型触媒層が並列に配置されている例を示す図である。 本発明の燃料供給装置の好ましい実施例3を示し、触媒層支持部において高温型触媒と中温型触媒と低温型触媒が並列に配置されている例を示す図である。 本発明の別の実施例4を示す図である。 本発明のさらに別の実施例5であり、燃料供給装置の高温型触媒層と低温型触媒層が排気部の内部に配置されている例を示す図である。 高温型触媒層の特性例を示す図である。 低温型触媒層の特性例を示す図である。
符号の説明
1 火花点火式内燃機関(内燃機関)
10 燃料供給装置
11 シリンダヘッド
14 ピストン
18 主燃焼室
19 吸気ポート
20 吸気弁
21 排気ポート
22 排気弁
23 排気マニホールド
24 排気浄化触媒
26、29 インジェクタ
31 高温型触媒層
32 低温型触媒層
33 中温型触媒層
40 混合燃料タンク
41 第1系統
42 第2系統
55 混合燃料
60 EGRガス
77、177、277 触媒層支持部
78,79 経路
80、180、280 触媒層選択部
81 バルブ(第1開閉部)
82 バルブ(第2開閉部)
99 戻し管(排ガス供給部)

Claims (12)

  1. 炭化水素系燃料に含酸素化合物燃料を添加した混合燃料中の少なくとも一部の燃料成分を、触媒を用いて他の燃料成分に変換して内燃機関へ供給する燃料供給装置であって、
    2種類以上の触媒層を異なる温度条件にさらす触媒保持部と、
    複数の上記触媒層の中から、上記内燃機関の負荷状態に応じて上記混合燃料を通過させる上記触媒層を選択する触媒層選択部と、
    を備え、
    上記反応温度の異なる2種類以上の触媒層に組み込む触媒として、高温型触媒としてゼオライトを含む触媒であり、低温型触媒としてセリウム(Ce)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)、銅(Cu)、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の成分を含有させたことを特徴とする燃料供給装置。
  2. 複数の上記触媒層は、高温型触媒層と低温型触媒層とから成り、
    上記触媒層選択部は、上記内燃機関が高負荷時には、上記混合燃料を上記高温型触媒層に通過させる第1開閉部と、上記内燃機関が低負荷時には、上記混合燃料を上記低温型触媒層に通過させる第2開閉部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 上記触媒層の温度制御を、上記内燃機関からの廃熱を用いて行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料供給装置。
  4. 上記内燃機関からの排ガスの少なくとも一部を、上記混合燃料に混合させて上記触媒層に供給する排ガス供給部を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の燃料供給装置。
  5. 上記内燃機関からの排ガスの酸素濃度を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の燃料供給装置。
  6. 上記触媒層内の反応場の圧力を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の燃料供給装置。
  7. 上記含酸素化合物燃料が、エタノール燃料であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の燃料供給装置。
  8. 上記触媒に白金(Pt)を含有させたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の燃料供給装置。
  9. 上記ゼオライトのシリカ(SiO2)/アルミナ(Al2O3)比が、20以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの項に記載の燃料供給装置。
  10. 上記触媒が、メタル製の3次元連続細孔を有する担体に塗布されたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つの項に記載の燃料供給装置。
  11. 上記高温型触媒層の温度を350℃以上に、低温型触媒層の温度を400℃以下の範囲に制御することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つの項に記載の燃料供給装置。
  12. 炭化水素系燃料に含酸素化合物燃料を添加した混合燃料中の少なくとも一部の燃料成分を、触媒を用いて他の燃料成分に変換して内燃機関へ供給する燃料供給方法であって、
    2種類以上の触媒層を異なる温度条件にさらし、
    複数の上記触媒層が反応温度の異なる高温型触媒層と低温型触媒層とを有し、それらの中から、上記内燃機関の負荷状態に応じて上記混合燃料を通過させる上記触媒層を選択し、
    上記反応温度の異なる2種類以上の触媒層に組み込む触媒として、高温型触媒としてゼオライトを含む触媒であり、低温型触媒としてセリウム(Ce)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)銅(Cu)、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の成分を含有させることを特徴とする燃料供給方法。
JP2006070572A 2006-03-15 2006-03-15 燃料供給装置及び燃料供給方法 Expired - Fee Related JP4853773B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006070572A JP4853773B2 (ja) 2006-03-15 2006-03-15 燃料供給装置及び燃料供給方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006070572A JP4853773B2 (ja) 2006-03-15 2006-03-15 燃料供給装置及び燃料供給方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007247491A JP2007247491A (ja) 2007-09-27
JP4853773B2 true JP4853773B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=38592058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006070572A Expired - Fee Related JP4853773B2 (ja) 2006-03-15 2006-03-15 燃料供給装置及び燃料供給方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4853773B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8935510B2 (en) 2006-11-02 2015-01-13 Nec Corporation System structuring method in multiprocessor system and switching execution environment by separating from or rejoining the primary execution environment
US20090107423A1 (en) * 2007-10-24 2009-04-30 Penman Robert R Fuel reforming process for internal combustion engines
US7883555B2 (en) 2008-01-16 2011-02-08 Penman Robert R Fuel reforming process for internal combustion engines
US8529647B2 (en) 2007-10-24 2013-09-10 Robert R. Penman Fuel reforming process for internal combustion engines

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5388410A (en) * 1977-01-17 1978-08-03 Toyota Motor Corp Internal combustion engine with improving device
JPS6047469B2 (ja) * 1981-07-22 1985-10-22 マツダ株式会社 エンジンの燃料供給装置
JPH04259655A (ja) * 1991-02-12 1992-09-16 Mazda Motor Corp エンジンの燃料供給装置
JPH0610787A (ja) * 1992-06-26 1994-01-18 Toyota Motor Corp 複燃料噴射弁
JPH07301114A (ja) * 1994-05-06 1995-11-14 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の排気浄化装置
JP2000210567A (ja) * 1999-01-26 2000-08-02 Sanyo Sekiyu Kagaku Kk ガソリン改質用触媒およびその使用方法
JP2001234818A (ja) * 2000-02-23 2001-08-31 Nissan Motor Co Ltd 燃料改質装置付き内燃機関
JP2005177615A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Nissan Motor Co Ltd 燃料改質触媒
JP4345677B2 (ja) * 2004-07-20 2009-10-14 トヨタ自動車株式会社 内燃機関

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007247491A (ja) 2007-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Abu-Jrai et al. The influence of H2 and CO on diesel engine combustion characteristics, exhaust gas emissions, and after treatment selective catalytic NOx reduction
JP4449956B2 (ja) 内燃機関
US4567857A (en) Combustion engine system
EP1859158B1 (en) Reforming of gtl-fuel for marine applications
EP2449220B1 (en) Reformed ethanol engines
US20090035192A1 (en) Catalytic EGR oxidizer for IC engines and gas turbines
US20050115226A1 (en) Internal combustion engine fuel supply system
JP5014797B2 (ja) 接触改質器と組合わせた圧縮点火内燃機関の操作方法
JP4853773B2 (ja) 燃料供給装置及び燃料供給方法
JP2011162372A (ja) 水素製造システム
RU2240437C1 (ru) Способ работы двигателя внутреннего сгорания
JP2008298000A (ja) 燃料改質システム及び燃料改質方法
Leung et al. Performance, emissions and exhaust-gas reforming of an emulsified fuel: A comparative study with conventional diesel fuel
JP2004251196A (ja) 改質ガス製造装置、これを用いた改質ガス製造方法及び排気浄化システム
JP2008144668A (ja) 動力システム及びエタノール変換触媒
JP2007255226A (ja) 燃料供給装置
JP2007244996A (ja) 燃料変換・供給用触媒、燃料変換・供給装置及びこれを用いた燃料変換・供給方法
JP2021146258A (ja) 二酸化炭素還元触媒
Tsolakis et al. Exhaust gas fuel reforming for IC Engines using diesel type fuels
US11674419B1 (en) Engine system with catalytic reactor
Morgenstern et al. High efficiency, low feedgas NOx, and improved cold start enabled by low-temperature ethanol reforming
JP2007332892A (ja) エンジンシステム及びエンジン制御方法
CN109678110A (zh) 甲醇乙醇重整改质制备富氢混合燃料的方法与系统
JP2008144730A (ja) パワーソースの燃料供給システム及びパワーソースへの燃料供給方法
KR102397622B1 (ko) 내연기관의 배기가스 정화 장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101015

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101210

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110621

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110901

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111013

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141104

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees