JP4852285B2 - ガスケット - Google Patents

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本発明はガスケットに関するもので、特にシールラインに沿って形成されるビードの構造に特徴を有するものである。
車両用エンジン等の内燃機関を構成するシリンダブロックの接合面と、シリンダヘッドの接合面と、の間に介装され、燃焼ガス、水圧、及びオイル圧等をシールする機能を有する従来のシリンダヘッドガスケットの例を図5に示す。図5に示すガスケットG′は、薄肉金属板からなる基板1に燃焼室孔2が形成されると共に、この燃焼室孔2の外周側に液孔11、ボルト孔8やチェーンチャンバ孔7が形成される。これら燃焼室孔2や液孔11などのシールが必要な孔の周囲にはシールラインが設定され、シールラインに沿ってビードBD′1〜BD′3が形成される。ビードBD′1〜BD′3は、基板1を板厚方向に屈曲して凸状に成形してなる金属ビードと、金属ビードと共に板厚方向に弾性変形する弾性シール材と、の合成から構成される(図6参照)。また、金属ビードは、アーチ状のフルビード(図6のG−G′線断面参照)やステップ状のハーフビード(図6のH−H′線断面参照)などに成形することができ、金属ビードの形成箇所のスペースや面圧の大きさなどに応じて適宜選択される。なお、このようにビードラインが金属ビードと弾性シール材との合成ビードにより構成されるガスケットの例は特許文献1にも示されている。
国際公開第03/085293号パンフレット
近年、エンジンの小型軽量化、小燃費化が進み、エンジンの素材としてアルミニウムが使用されることも多くなってきている。アルミニウムは鋳鉄などと比べ剛性が低いことから、ガスケットが接合面に与える荷重を低減すべく、フルビードよりも変形荷重の小さいハーフビードを主に金属ビードとして形成したガスケットが採用されつつある。特に上記のように合成ビードを採用する場合には、面圧の低いハーフビードでも金属ビードと弾性シール材の弾力により十分なシール性能を確保できることから、シール性能の点からはハーフビードを多用することが可能である。
しかしながら、主としてハーフビードを配置する場合にも、図6に示すようにシールライン同士が交わる部分では、シール隙間の発生を防止するために、ハーフビード同士を重合させなければならず、このためフルビードとなる部分が部分的に発生していた。フルビードはアーチ形状であるためハーフビードに比べて変形荷重が大きく、また合成ビードでは、フルビードの凹部に弾性シール材が充填されることからこの変形荷重差はさらに大きい。このため、フルビードとなった部分には荷重が集中し、接合面に変形をもたらすおそれがある。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、フルビードの部分を極力減らすことで、接合面に与える荷重の小さいガスケットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1によるガスケットは、薄肉金属板からなる基板に複数のシールラインを設定し、前記シールラインに沿って、前記基板を板厚方向に屈曲してなる金属ビードを形成したガスケットにおいて、前記金属ビードはステップ状のハーフビードとし、複数の前記シールラインが交わる部分で、前記複数のシールラインに沿って形成される金属ビード同士の一方を有端線状とし、且つこれら金属ビード同士を非接続とし、当該金属ビードと共に板厚方向に弾性変形する弾性シール材で前記金属ビード同士間を連結したことを特徴とする。
本発明の請求項2によるガスケットは、請求項2において、少なくとも2以上の前記シールラインに沿って、前記金属ビードと、その金属ビードの凸部側表面及び凸部裏側の凹部に固着して前記金属ビードと共に板厚方向に弾性変形する弾性シール材からなるゴムビードと、からなる合成ビードが形成され、前記合成ビードを構成する弾性シール材で前記金属ビード同士間を連結したことを特徴とする。
本発明の請求項3によるガスケットは、請求項1又は2において、交わる2つの前記シールラインに沿って形成されるステップ状の両ハーフビードは、前記シールラインが交わる部分で、互いに沿い、板厚方向の一方が基板の平坦部を介して互いに連結される状態に形成され、前記金属ビード同士を連結する弾性シール材は、少なくとも前記平坦部と前記両ハーフビードとによって囲まれた凹部内に形成されることを特徴とする。
本発明の請求項4によるガスケットは、請求項1〜3のいずれか一項において、交わる2つの前記シールラインに沿う金属ビードのうち有端線状の金属ビードは、シールラインに沿うシール部分本体に連結されて、前記シールラインの交わる部分から当該シール部分本体に向かって略U字状に折り返すように端部が形成されることを特徴とする
本発明によれば、従来フルビードしか適用できなかった部分にも、ハーフビードを適用できるので、ガスケットが接合面に与える荷重を小さくすることができると共に、シールラインを付設する場所が狭く、かつ、ボルト孔周囲やボルト孔の外側で増厚部を設ける必要がある場合は、場所確保に有効な技術である。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1に、本発明の一例として、シリンダブロック及びシリンダヘッド間に装着するガスケットGを示す。先ず、その構成について説明する。
基板1は、ステンレス鋼板や軟鋼板などの薄肉金属板により構成される。
上記基板1の略中央部には、図1に示すように、燃焼室孔2が開口している。その燃焼室孔2の端縁全周には、その端部を上側又は下側に折り返したり、別の金属板を基板1の上面又は下面に固着させたりしてなる硬質の第1増厚部3が形成されている。図1に示す第1増厚部3は端部を上側に折り返して形成した場合を例示している。
その燃焼室孔2及び第1増厚部3の外周を囲むようにして無端環状に第1シールラインが設定され、この第1シールラインに沿って第1ビードBD1が形成される(図中にはビードの中心線を一点鎖線で示す)。
さらに、基板1における第1シールラインよりも外周側に、液孔11、チェーンチャンバ孔7及びボルト孔8が開口している。液孔11は、複数が上記燃焼室孔2の周方向に沿って設けられており、その液孔11の外周側に沿って当該複数の液孔11を囲む無端環状に第2シールラインが設定され、この第2シールラインに沿って第2ビードBD2が形成されている。
チェーンチャンバ孔7は、その第2シールラインの外周側に設けられる。チェーンチャンバ孔7の外周側に沿ってチェーンチャンバ孔7を囲む第3シールラインが設定され、この第3シールラインに沿って第3ビードBD3が形成されている。第3シールラインは、燃焼室孔2とチェーンチャンバ孔7との間で第2シールラインに合流しており(合流部分を符号Xで示す。)、燃焼室孔2(実際には液孔11)とチェーンチャンバ孔7との間は当該第2シールラインによりシールされる。この合流部分Xは、本発明の特徴部分であるので詳細を後述する。
また、前記複数のボルト孔8は、基板1の外周端部近傍に設けられており、その外周側には夫々、シールに寄与しない捨てビード9が形成されている。捨てビード9は、板厚方向の一方に向けて凸状となるように基板1を板厚方向に屈曲してなる金属ビードと、金属ビードの上下両面に形成され、金属ビードと共に板厚方向に弾性変形する弾性シール材からなるゴムビードと、の合成から構成される。捨てビード9を設けることで、ボルト孔より内側にカウンター力が働き第1増厚部3や第1シールラインに沿って形成される第1ビードBD1の面圧を増大させ、より少ない締付け荷重で優れたシール効果を得ることができる。
次に、第1〜第3ビードBD1,BD2,BD3及び前記合流部分Xの構成について説明する。
図2は、図1に示す第2及び第3シールラインの合流部分X周辺を示す図である(第3ビードBD3の図1に示すP1位置又はP2位置から端部まで、第2ビードBD2の図1に示すP3位置からP4位置までを示す)。(a)はガスケットGの平面図、(b)〜(e)は(a)に示す各位置の断面図である。
第2シールラインに沿って形成される第2ビードBD2は、基板1を板厚方向の一方に向けて凸状になるように板厚方向に屈曲してなるハーフビードである金属ビード22と、その金属ビード22の上下両面にモールド成形で形成された弾性シール材21a,21bと、の合成から構成される。図2の金属ビード22は、燃焼室孔2とチェーンチャンバ孔7との間において、燃焼室孔2が形成された基板1の下側平坦部から板厚方向上側に向けて斜めに立ち上がり、チェーンチャンバ孔7が形成された基板1の上側平坦部に接続するステップ状に形成されている(図2(b)参照)。なお、図2(a)中では、基板1の上側平坦部の屈曲線を実線で示し、下側平坦部の屈曲線を破線で示す。このハーフビードのビード高さは、第1増厚部3よりも若干高く設定される。また、金属ビード22の上面側の弾性シール材21aは、金属ビード22の高さと同等又は若干高い高さに形成され、下面側の弾性シール材21bは、基板1の下側平坦部の下面と略面一となるように充填されている。この上面側の弾性シール材21aの高さは、金属ビード22の高さの0.9〜1.1倍の範囲の高さが好ましい。もっとも、第1増厚部3で規制されるゴムビードの最大圧縮変形量が圧縮破壊を起こす量(例えば40%以上)よりも小さく且つ目的とするバネ力が発揮可能であれば、上記範囲に限定されない。弾性シール材の形成幅は、金属ビードの形成幅と同等又は若干広い。また、弾性シール材の構成材料としては、例えば、フッ素ゴム、NBR、シリコーンゴム等の弾性を有すると共に、成形工程を考慮すると流動性及び耐熱性を有するゴム材料や樹脂材料を用いることが好ましい。
第3シールラインに沿って形成される第3ビードBD3も、第2ビードBD2と同様に、ハーフビード状の金属ビード32と、その上下両面に形成された弾性シール材31a,31bとの合成から構成される。図2の金属ビード32は、基板1の外周端部側から板厚方向上側に向けて斜めに立ち上がり、チェーンチャンバ孔7が形成された基板1の平坦部に接続するステップ状に形成されている(図2(c)参照)。なお、第3ビードBD3の弾性シール材31a,31bの形成状態は、第2ビードの弾性シール材21a,21bの形成状態と略同様であるので説明を省略する。
上述のように構成される第2ビードBD2は、第2シールラインに沿って無端環状に形成される。一方、第3ビードBD3は、有端線状に形成される。具体的には、第3シールラインに沿うシール部分本体Sが、合流部分Xに近づくほど第2ビードBD2に沿い、これに接近するように形成され、このシール部分本体Sに連続する端部Uが、合流部分Xからシール部分本体Sに向かいU字状に折り返すように形成されている。
断面を見ると、第2及び第3ビードBD2,BD3は、合流部分Xに近づくに従って互いの間隔が狭まっている(図2(d)参照)。そして、最も接近する合流部分Xでは、金属ビード22,32とこれらを連結する基板1の上側平坦部の裏面とに囲まれた基板1凹部HLの断面全体に弾性シール材が形成されている(図2(e)参照)。これは、金属ビード22,32間の幅が狭くなることで、ハーフビード22,32の幅よりも若干広く形成された弾性シール材21b,31bが繋がって形成されたものである。なお、第3ビードBD3の端部Uと第2ビードBD2との間は、合流部分Xよりも離れており、両ビードの形成状態は図2(d)に示すものと同様である。
なお、詳細は図示しないが、第1シールラインに沿って形成される第1ビードBD1も、第2及び第3ビードBD2,BD3と同様に、ハーフビード状の金属ビードと、この金属ビードの上下両面に固着される弾性シール材と、の合成から構成される。
次に、上記ガスケットの作用及び効果について説明する。
上記のように形成されたガスケットGは、シリンダヘッド及びシリンダブロック(図示せず)の接合面に、ボルト孔8を挿通させたボルトによって締結される。ボルトの締付け荷重により、第1〜第3ビードBD1〜BD3や捨てビード9が板厚方向に圧縮され、そのビード高さが増厚部の高さと略同等になるまで弾性変形する。このとき金属ビード及び弾性シール材に発生する弾力により、第1〜第3ビードBD1〜BD3で囲われた空間がシールされる。図2(e)に示す合流部分Xにおいても、金属ビード22,32とこれを連結する弾性シール材21b,31bが夫々板厚方向に弾性変形し、両金属ビード22,32間の隙間をシールする。もし、第2及び第3シールライン合流部分で金属ビード22,32を未接続とし、かつ、弾性シール材により連結もしない場合には、図2(e)に示す凹部HLが空隙となるため、当該凹部HLを通って、第2及び第3ビードBD2,BD3によって囲われる内側部分と外側部分の間にガスや液体が漏出してしまう。この点、本実施形態では、このシール隙間となる凹部HLに弾性シール材を充填しているので、シールを完全に行うことができる。そして、上記のように、金属ビード22,32同士を接続しない構成としたので、夫々がハーフビードの状態で変形するため、アーチ状のフルビードに比べて、変形荷重が小さく抑えられる。従来では、ハーフビードとハーフビードが重合して形成されたフルビードが、第2シールラインが共有されるボルト孔8,8間まで延設されていたことから、この低減できる荷重は大きく、フルビードの荷重によって接合面が変形するのを防止できる。また、フルビードとなる部分を低減することができるので全体の締付け荷重も低減できる。
(本発明の変形例)
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、前記実施形態で示すシールラインの配置は一例であり、例えば、図3のようにシールラインが配置されるガスケットにも本発明を適用できる。以下、シールラインの配置及びビードの構成を中心に簡単に説明する。
図3のガスケットGは、略中央部に長手方向に並ぶ複数の燃焼室孔2が開口しており、その端縁全周に形成された第1増厚部3を囲むようにして、第4シールラインSL4が配置される。この第4シールラインSL4よりも外周側には複数の液孔11、ボルト孔8及びオイル孔13が開口している。この液孔11及びボルト孔8を取り囲むようにして複数の第5シールラインが設定され、第5シールラインに沿って第5ビードBD5が形成される。また、基板1の外周端部寄りに点々と配置されたボルト孔8には、増厚部を兼ねた第7シールラインがボルト孔8の全周を囲うようにして設定され、これに沿って第7ビードBD7が形成される。第5シールラインは、隣接するボルト孔8,8同士を繋ぐ有端線状に設定され、ボルト孔8周囲でこの第7シールラインに合流しており、従って第5シールラインと第7シールラインとが複数交互に接続して、液孔11及びボルト孔8を取り囲むシール空間を形成する。合流側の第5ビードBD5は、第5シールラインに沿って形成されるシール部分本体Sと、シール部分本体Sに連続して合流部分XからU字状に折り返す両端部U,Uと、からなる有端線状に形成され、被合流側の第7ビードBD7は無端環状に形成される。
また、第5シールラインの外周側には、オイル孔13が形成される。さらに、オイル孔13の基板1外周端部側を囲うようにして第6シールラインが設定され、これに沿って第6ビードBD6が形成される。この第6シールラインは、オイル孔13と液孔11との間で第5シールラインに合流している。第6ビードBD6は、第6シールラインに沿って形成されるシール部分本体Sが合流部分Xに向かうに従って第5ビードBD5に接近し、この合流部分X近傍から端部Uが略U字状に折り返すように形成される。
そして、これら第5シールラインと第6シールラインの合流部分X、及び、第5シールラインと第7シールラインの合流部分Xは、図2(e)に示す本発明の構成が適用され、ハーフビードとハーフビードが弾性シール材により連結されている。すなわち、両ハーフビードが互いに沿うようにして近接形成すると共に、両ハーフビードとこれらを連結する基板1平坦部に囲まれた凹部に弾性シール材を充填することで両ハーフビードを連結し、シール隙間を埋めている。上記ガスケットGはシールラインが合流する部分をすべてハーフビードとしているので、ガスケットGの締付け荷重を低減でき、また接合面の変形を防止できる。なお、図3中、符号4は、基板を折り返して形成した増厚部である。
このように、本発明の適用は、チェーンチャンバ孔7を囲うシールライン及び液孔11を囲うシールラインの合流部分に限定されず、オイル孔13を囲うシールラインやボルト孔8を囲うシールラインの合流部分にも適用できる。また、合流するシールラインに沿って形成されるビードのいずれに端部を設けるかは、本発明において特に限定されず、ビードの配置スペースやビードと孔の位置関係等に応じて適宜選択される。例えば、図3の例において、第7ビードBD7を有端線状に形成し、第5ビードBD5を無端環状に形成し、第7シールラインが第5シールラインに合流するようにしてもよい。
また、本発明の適用において、端部の形状は図1や図3に示す形状に限定されない。しかしながら、合流直後にそのまま終端とした場合には、シール部分本体の弾力が不十分になるおそれがあることから、端部は合流部分Xから折り返すように形成することが好ましい。スペースに余裕がある場合には、図4(c)に示すようにしてもよい。
図4(c)は、図4(a)に示すように2つのシールライン(第8シールラインSL8及び第9シールラインSL9)が合流する場合のビード構成の一例を示す。図4(c)の例では、第8シールラインSL8に沿ってハーフビード状の第8ビードBD8が形成され、第9シールラインに沿ってハーフビード状の第9ビードBD9が形成されている。第9ビードBD9は、第9シールラインSL9に沿って形成され、2箇所の合流部分X,Xの夫々に向かうほど第8ビードBD8に接近するシール部分本体Sと、シール部分本体Sに連続し、2箇所の合流部分X,X重を繋ぐ重複シール部92と、からなる。合流部分Xは、本発明の構成であり、第8及び第9ビードBD8,BD9間を連結する弾性シール材が充填されている。重複シール部92は、シール部分本体Sから連続するハーフビードが2つの合流部分X,Xを繋ぐように延設されている。また、重複シール部92は、合流部分Xから長さ方向に離れるほど、第8ビードBD8から離れるように形成されている。
図4(c)のように構成することで、第8及び第9ビードBD8,BD9は夫々ハーフビードとして変形するため、ハーフビードを並設しても変形荷重はフルビードに比べて小さい。このように重複シール部92を設けることで、シールラインが合流した部分では2重にシールがされるので高いシール効果が得られる。なお、図4(b)は、図4(a)同じのシールラインの配置において、図1や図3と同様に、合流部分X近傍に折り返した端部Uを設けた場合を示す。図4(b)に示すように、本発明の適用においては、第9ビードBD9の端部を矢印Y1方向及び矢印Y2方向のどちら側に折り返すかは特に限定されず、孔及びビードの位置関係やスペースに応じて適宜選択される。
また、図4(c)に示したように、合流するシールラインに沿って形成されるビードは、金属ビードと弾性シール材との合成からなるものに限定されず、金属ビードのみの場合にも本発明を適用可能である。この場合、ハーフビード同士であれば、少なくとも合流部分の前記凹部HL(図2(c)参照)に弾性シール材が充填されていればよい。当然、一方が金属ビードのみから構成され、他方が金属ビードと弾性シール材の合成から構成されるビードである場合にも、本発明を適用して弾性シール材により連結してもよい。
1に示す第2及び第3ビードBD2,BD3は、弾性シール材がハーフビード22,32の幅よりも広く形成されていたが、必ずしも合流部分Xで幅広とする必要はない。例えば、金属ビード22の凸部表面側に形成される弾性シール材21aは、金属ビード22の幅より狭くても、凹部HLに弾性シール材が充填されていればよい。
本実施形態に係るガスケットの平面図である。 (a)は第2及び第3シールラインの合流部分周辺を示す平面図、(b)は(a)のA−A′線断面図、(c)は(a)のB−B′線断面図、(d)は(a)のC−C′線断面図、(e)は(a)のD−D′線断面図である。 本発明の他の実施形態に係るガスケットの平面図である。 (a)は第8及び第9シールラインの配置を示す図、(b)は(a)のビードを説明する図、(c)は(a)のビードの他の例を説明する図である。 従来のガスケットを示す平面図である。 図6のガスケットのビードを説明する図である。
符号の説明
1 基板、2 燃焼室孔、3 増厚部、7 チェーンチャンバ孔、8 ボルト孔、11 液孔、13 オイル孔、21a,21b,31a,31b 弾性シール材、22,32 金属ビード、S シール部分本体、U 端部、92 重複シール部、G ガスケット、HL 凹部、X 合流部分

Claims (4)

  1. 薄肉金属板からなる基板に複数のシールラインを設定し、前記シールラインに沿って、前記基板を板厚方向に屈曲してなる金属ビードを形成したガスケットにおいて、前記金属ビードはステップ状のハーフビードとし、複数の前記シールラインが交わる部分で、前記複数のシールラインに沿って形成される金属ビード同士の一方を有端線状とし、且つこれら金属ビード同士を非接続とし、当該金属ビードと共に板厚方向に弾性変形する弾性シール材で前記金属ビード同士間を連結したことを特徴とするガスケット。
  2. 少なくとも2以上の前記シールラインに沿って、前記金属ビードと、その金属ビードの凸部側表面及び凸部裏側の凹部に固着して前記金属ビードと共に板厚方向に弾性変形する弾性シール材からなるゴムビードと、からなる合成ビードが形成され、前記合成ビードを構成する弾性シール材で前記金属ビード同士間を連結したことを特徴とする請求項1に記載のガスケット。
  3. 交わる2つの前記シールラインに沿って形成されるステップ状の両ハーフビードは、前記シールラインが交わる部分で、互いに沿い、板厚方向の一方が基板の平坦部を介して互いに連結される状態に形成され、前記金属ビード同士を連結する弾性シール材は、少なくとも前記平坦部と前記両ハーフビードとによって囲まれた凹部内に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスケット。
  4. 交わる2つの前記シールラインに沿う金属ビードのうち有端線状の金属ビードは、シールラインに沿うシール部分本体に連結されて、前記シールラインの交わる部分から当該シール部分本体に向かって略U字状に折り返すように端部が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガスケット。
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