JP4845557B2 - 天井カセット形空気調和機 - Google Patents
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このため、容量の小さい既存の天吊り形室内ユニットを複数台連結することにより、簡単な構成でユニットの大容量化を図った天井カセット形空気調和機が出願人により提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、化粧パネルを連結された室内ユニットの大きさに合わせて一体的に形成する場合には、この化粧パネル用の金型を新たに作成する必要があり、開発コストが増大するといった問題があった。
これを解消するために、各室内ユニットに既存の化粧パネルをそれぞれ配置することにより、部品を共通化して開発コストの低減を図ることが考えられる。
しかし、各室内ユニットに化粧パネルをそれぞれ配置する場合、これら化粧パネルの取り付けは、当該室内ユニットが天井から吊り下がった状態で行われるため、各化粧パネルを正確に並べて取り付けることが難しかった。
この構成によれば、各室内ユニットに化粧パネルをそれぞれ配置する場合であっても、化粧パネルの厚み方向及び幅方向のずれを規制することにより、これら化粧パネルの位置決めを簡単かつ正確に行うことができる。従って、これら化粧パネルを正確に並べて取り付けることができ、ひいては天井面に取り付けられた化粧パネルの美観の向上を図ることができる。
図1は、本実施形態にかかる天井カセット形空気調和機を示す斜視図である。この図1において、符号1は、大容量(例えば10馬力)の天井カセット形空気調和機1を示している。この天井カセット形空気調和機1は、それぞれが単独で天吊り形室内ユニットとして動作可能な2つのユニット構成体5(本構成では5馬力)を横並びに配置し、これら各ユニット構成体5、5を連結して構成されている。
本実施形態では、横並びに配置された化粧パネル71、71の連結部分には、これら化粧パネル71、71を連結するためのセンターパネル72、72が取り付けられ、これにより、各化粧パネルの吹出口75のうち、中央に位置する吹出口(不図示)は塞がれて調和空気が室内空間に吹き出されないようになっている。
また、天井カセット形空気調和機1は、各ユニット構成体5、5の間に、当該ユニット構成体5から導出された冷媒配管(液管81、ガス管83)及びドレン配管87を収納する配管収納部(配管スペース)90が設けられている。この配管収納部90には、各ユニット構成体5、5に接続される制御配線及び電源配線(ともに不図示)が収納されている。
2台のユニット構成体5、5を連結する場合、各ユニット構成体5は、上記したドレン排水口32、液管接続口34及びガス管接続口35が形成されたケーシング11の一側面11Aを対向させて配置される。これらユニット構成体5、5の間には、図3に示すように、配管収納部90が形成され、この配管収納部90には、平板状の天井板部材(天井側部材)50と、この天井板部材50に取り付けられた配管支持台(位置決め部材)51とが配置され、この配管支持台51に液管81及びガス管83が支持されている。
各屈曲部50A、50A間の距離L1は、ユニット構成体5の一辺の距離Wと略同一に設定されており、これら屈曲部50Aは、ユニット構成体5、5を連結する際に、これらユニット構成体5、5の幅方向(図中X方向)のずれを規制し、当該幅方向の位置決めを簡単かつ正確にできるようになっている。また、連結片50Bは、天井板部材50の一部を切り起こして形成されている。
また、配管支持台51の幅L2は、ユニット構成体5、5を連結する際の最適なユニット間の距離、具体的には、これらユニット構成体5、5に取り付けられた化粧パネル71、71の各側縁部がほぼ接した状態で配置できる距離に設定されている。
ドレン排水口32には、それぞれドレン配管87が接続されており、外部にドレン水を排出可能となっている。本構成では、ドレン配管87は、配管収納部90の前方及び後方の両方から導き出される構成となっているが、配管支持台51の側板51Aに形成された円形の開口部51Dを通じて、前方もしくは後方のいずれか一方から導き出す構成としても良い。
ユニット構成体5、5の連結は、このユニット構成体5の4隅に設けられた吊り金具(第1吊り金具)44を利用して行われる。図4に示すように、これら吊り金具44のうち、各ユニット構成体5、5を並べて配置した状態で、互いに対向する位置にある吊り金具44Aには連結片55が配置され、この連結片55と吊り金具44Aとをボルト及びナットを介して接続する。本構成では、連結片55と吊り金具44Aとを接続することにより、ユニット構成体5、5間のずれが防止され、当該ユニット構成体5,5の位置決めが完了する。
この連結片55は、底板55A及び側板55Bとを備えたL字状のアングル部材であり、図4及び図5に示すように、連結片55の底面55Aには、吊り金具44Aの爪部45Aが挿入される溝56と、この吊り金具44Aにボルト及びナットを介して連結するための孔部57とが形成されている。一方、連結片55の側板55Bには、後述する第1連結材61を当該連結片55に仮止めするための凹部58と、この第1連結材61を当該連結片55にボルト及びナットを介して固定するための孔部59とが形成されている。
この第1連結材61の側板61Bの略中央には、図6に示すように、上記連結片55の側板55Bの上縁に形成された凹部58に引掛けて仮止め可能な爪部69が形成され、この爪部69の外側には上記連結片55の孔部59に相当する位置に連結孔70が形成されている。この構成では、第1連結材61を取り付ける際に、この第1連結材61の爪部69を連結片55の凹部58に引掛けることにより、簡単に第1連結材61の位置決めができるとともに、この第1連結材61から手を離すことができるため、当該第1連結材61を連結片55に1人で固定することができる。
本構成では、連結片55及びフランジ部材60は、図6に示すように、各ユニット構成体5の吊り金具44の上面に接して固定されている。すなわち、天井カセット形空気調和機1を吊り下げた場合には、各ユニット構成体5は、吊り金具44を介して、枠体63(連結片55を含む)の上に載置された状態となる。従って、この吊り金具44と、上記連結片55及びフランジ部材60とを連結するボルト及びナットが万一外れた場合であっても、ユニット構成体5が室内側に落下することはない。
このメンテナンスカバー93の両端部には、このメンテナンスカバー93の短手方向に沿って延びる腕部93Aが形成され、この腕部93Aには、上記第1連結材に形成された爪部69に係合するスリット94が設けられている。このスリット94は、メンテナンスカバー93を第1連結材61に仮固定するためのものであり、メンテナンスカバー93を横方向にスライドさせることにより、このスリット94と上記爪部69との係合を解除することができる。
この構成によれば、スリット94を爪部69に係合させることにより、メンテナンスカバー93を第1連結材61に仮固定できるため、天井カセット形空気調和機1を吊り下げた状態で、メンテナンスカバー93の固定用のねじを外した場合であっても、このメンテナンスカバーが落下することが防止され、配管収納部90のメンテナンス作業の容易化を図ることができる。また、メンテナンスカバー93の略中央には、ねじ孔を有する凹部93Bが形成され、この凹部93Bには、両端をそれぞれ屈曲させた断面略コ字状の支持金具95がねじ止めされている。また、メンテナンスカバー93には、後述する連結金具100(図9参照)を取り付けるための溝部93C及びねじ孔93Dが形成されている。
また、パネル押さえ部材105には、図10に示すように、両側縁からほぼ中心線に向かって複数の切り欠き105Aが形成されている。これら切り欠き105Aは、センターパネル72、72を各化粧パネル71、71に取り付ける際に、センターパネル72の先端部に形成された後述する爪(第1パネル爪71A)が着脱自在に係合するものである。本構成では、これら切り欠き105Aが第1係合孔として機能する。
側板106Bの下縁には、図11に示すように、上述したメンテナンスカバー93の溝部93C(図8)に挿入される略L字状の係止片107と、このメンテナンスカバー93のねじ孔93D(図8)にねじ止めするための孔部を有する固定片108とが形成されている。連結金具106をメンテナンスカバー93に取り付ける場合、上記係止片107を溝部93Dに引掛けることにより、連結金具106の仮止めが可能となるため、取り付け作業を容易に行うことができる。
前板106Cには、切り欠き110が形成され、この切り欠き110は、センターパネル72を各化粧パネル71に取り付ける際に、センターパネル72の略中央部に形成された後述する爪(第2パネル爪)が着脱自在に係合するものである。本構成では、これら切り欠き110が第2係合孔として機能する。
本実施形態では、メンテナンスカバー93に、支持金具95、パネル押さえ部材105及び連結金具106を取り付けることにより、化粧パネル71、71の厚み方向のずれ及び幅方向のずれを規制することができ、これら化粧パネル71,71の位置決めを正確かつ容易に行うことができる。
各化粧パネル71、71の位置決めが終了した場合には、仮止めしていたねじを締めこんで当該化粧パネル71、71をユニット構成体5,5に固定する。
この図12に示すように、センターパネル72は、このセンターパネル72の先端部に形成された2つの第1パネル爪72A、72Aと、当該センターパネル72の略中央に形成された第2パネル爪72Bと、当該センターパネル72の後端部の略中央に形成された2つの第3パネル爪72C、72Cと、当該後端部の各側部に形成された2つの第4パネル爪72D、72Dとを備えて構成されている。
第1パネル爪72A、72Aは、センターパネル72を化粧パネル71に配置した場合に、上記パネル押さえ部材105に形成された切り欠き(第1係合孔)105A、105Aに係合する位置に形成され、これら第1パネル爪72A間には、このパネル押さえ部材105にねじ止め可能な固定片72Eが設けられている。また、第2パネル爪72Bは、上記連結金具106に形成された切り欠き(第2係合孔)110に係合する位置に形成されている。同様に、第3パネル爪72C、72Cは、化粧パネル71の開口74の周縁74Aに形成された第3係合孔111、111に係合する位置に形成され、第4パネル爪72D,72Dは、上記開口74の周縁74Aに形成された第4係合孔112,112に係合する位置に形成されている。
また、本実施形態では、各化粧パネル71、71の隣り合う吹出口75、75を覆うようにセンターパネル72、72を配置したため、これら隣り合う吹き出し口75、75が室内に露出することが防止され、化粧パネル全体としての美観が向上する。
更に、隣り合う吹き出し口75,75がセンターパネル72、72で覆われることにより、当該吹き出し口75、75を通じて空気が吹き出されることがない。このため、隣り合う吹き出し口75,75から吹き出された空気がお互いに干渉して、他の吹き出し口から吹き出された空気の気流を乱すことが防止される。
5 ユニット構成体(天吊り形室内ユニット)
44A、44B 吊り金具
50 天井板部材(天井側部材)
51 配管支持台(位置決め部材)
61 第1連結材(連結材)
62 第2連結材(連結材)
71 化粧パネル
72 センターパネル
72A、72B、72C、72D パネル爪
74 開口
74A 周縁
75 吹き出し口
90 配管収納部(配管スペース)
93 メンテナンスカバー(支持部材、カバー部材)
95 支持金具(第1規制部)
105 パネル押さえ部材(第1規制部)
105A 切り欠き(第1係合孔)
106 連結金具(第2規制部)
110 切り欠き(第2係合孔)
111 係合孔(第3係合孔)
112 係合孔(第4係合孔)
Claims (3)
- 複数の天吊り形室内ユニットを横並びに配置し、これら室内ユニットを縦横に延びる複数の連結材で連結して一体化した天井カセット形空気調和機において、
前記室内ユニット間には、各室内ユニットの冷媒配管およびドレン配管が集約される配管スペースが設けられ、この配管スペースを覆って延びるカバー部材である支持部材を当該室内ユニット間に配置するとともに、これら室内ユニットの各々に吹出口を有した各別体の化粧パネルを配置し、前記支持部材にこれら化粧パネルの厚み方向のずれを規制する第1規制部と、幅方向のずれを規制する第2規制部とを設けたことを特徴とする天井カセット形空気調和機。 - 前記第1規制部は、前記支持部材に取り付けられ、隣り合った前記化粧パネルの側縁部間を通じて当該化粧パネルのパネル面側に突出した支持金具と、この支持金具の端部に連結され、各化粧パネルの対向する吹出口間を跨ぐように掛け渡されたパネル押さえ部材とを備えることを特徴とする請求項1に記載の天井カセット形空気調和機。
- 前記化粧パネルは、吊り金具を臨ませる開口を4隅に備え、前記第2規制部は、この第2規制部を前記支持部材に取り付けた場合に、前記開口の側縁部に当接する当接部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の天井カセット形空気調和機。
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