JP4845329B2 - 高分子をシークエンスすることを特徴とするシステム及び方法 - Google Patents

高分子をシークエンスすることを特徴とするシステム及び方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、電気泳動(これに限定されない)により測定された高分子サンプルをシークエンスするシステム及び方法に関する。本発明に係る技法は、MITSO(商標)による技法である。
【0002】
電気泳動分離技法とは、サンプルプラグ(sample plug)の成分が、電界をかけたときのサンプル成分の移動度(migration rate)の差により、分離カラム(separation column)内に分離される技法である。ただし、この電気泳動分離を検出するには、吸収,蛍光,電気化学,導電率,放射線、及び質量分光測定を全て用いることができる。
【0003】
例を挙げると、DNAサンプルはSangerシークエンス法によって共通に特徴付けられる。Sangerシークエンス法は共通に用いられているものであるが、この技法には、リスペクト(respect)の数に限界がある。これは、特に、塩基対(base pair)終結(termination)に従ってDNAバンドをラベル(label)する必要があるからである。
【0004】
本発明の目的は、DNAサンプルのような高分子サンプルをシークエンスすることに特徴があるシステム及び方法であって、ラベルされたサンプル成分と、ラベルされていないサンプル成分の両方のサンプル成分とともに用いることができるシステム及び方法を提供することにある。
【0005】
そこで、本発明は、高分子サンプルをシークエンスするシステムであって、別々に供給された複数のサンプルプラグの移動している成分が、複数の空間位置を通過したときに検出されたシグナルのシグナルピークを表すポイントからなる間隔−時間マップを作成する間隔−時間マップジェネレータと、前記作成された間隔−時間マップから頂点を識別する頂点ファインダであって、単一の頂点が、前記別々に供給された各サンプルプラグのサンプル成分に対して識別され、前記サンプル成分の速度は、間隔−時間マップのポイントから決定可能である頂点ファインダとを備えたシステムを提供する。
【0006】
このシステムは、さらに、前記シグナルピークに関係付けをした公称速度を決定し、前記シグナルピークを、公称速度に従ったセットにグループ分けする速度ソータをさらに備えている。
【0007】
この間隔−時間マップジェネレータは、電流変化関数に従って間隔−時間マップを作成するに際して、訂正された時間成分を利用できるように構成されている、のが好ましい。
【0008】
訂正は、
【0009】
【数3】
Figure 0004845329
【0010】
ただし、0からtまでの範囲を積分するものとし、tは測定された時間、tcは訂正された時間、Iは測定された電流、I0は基準電流であるとの関数に従って行う、のが好ましい。
【0011】
間隔−時間マップジェネレータは、等位相ポイントからなる等位相間隔−時間マップを作成する等位相間隔−時間マップジェネレータである、のが好ましい。
【0012】
前記等位相間隔−時間マップジェネレータは、各データセットを、局所的なスロープのセットに変換し、局所的な最小値を局所的な最小絶対値として決定する、のが好ましい。
【0013】
一実施形態においては、これらサンプル成分はラベルされていない。
【0014】
別の実施形態においては、これらサンプル成分はラベルされている。
【0015】
これらサンプル成分はチャネルを介して移動するのが好ましい。
【0016】
このチャネルは、これらサンプル成分を電気泳動させるための分離チャネルを備えているのがさらに好ましい。
【0017】
これらサンプルプラグは、それぞれ、塩基対終結のうちの1つを有するDNAバンドを備えているのが好ましい。
【0018】
本発明は、上記システムを含む電気泳動装置に拡張できる。
【0019】
本発明は、高分子サンプルをシークエンスする方法であって、別々に供給された複数のサンプルプラグの移動している成分が、複数の空間位置を通過したときに検出されたシグナルのシグナルピークを表すポイントからなる間隔−時間マップを作成するステップと、前記作成された間隔−時間マップから頂点を識別するステップであって、単一の頂点が、前記別々に供給された各サンプルプラグのサンプル成分に対して識別され、前記サンプル成分の速度は、間隔−時間マップのポイントから決定可能であるステップとを備えた方法を提供する。
【0020】
電流変化関数に従って訂正された時間成分は、間隔−時間マップを生成する際に利用する、のが好ましい。
【0021】
訂正は、
【0022】
【数4】
Figure 0004845329
【0023】
ただし、tについて0からtまで積分するものとし、tは測定された時間、tcは訂正された時間、Iは測定された電流、I0は基準電流であるとの関数に従って行う、のが好ましい。
【0024】
この間隔−時間マップが、等位相ポイントからなる等位相間隔−時間マップであるのが好ましい。
【0025】
等位相ポイントは、各データセットを、局所的なスロープのセットに変換し、局所的な最小値を、局所的な最小絶対値として決定することにより決定される、のが好ましい。
【0026】
一実施の形態では、これら成分はラベルされていない。
【0027】
別の実施の形態では、これら成分がラベルされている。
【0028】
これら成分は、チャネルを介して移動されるのが好ましい。
【0029】
このチャネルが分離チャネルを備え、この分離チャネルを介して、これら成分が電気泳動されるのが好ましい。
【0030】
一実施の形態では、これらサンプルプラグは、間隔−時間インターバルで提供される。
【0031】
別の実施の形態では、これらサンプルプラグはは、空間位置に提供される。
【0032】
これらサンプルプラグが実質的に同一時間において提供される、のが好ましい。
【0033】
これらサンプルプラグがそれぞれ塩基対終結の1つを有するDNAバンドを備えているのが好ましい。
【0034】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0035】
図1及び図2は、本発明の一実施の形態に係る電気泳動装置を示す。この電気泳動装置には、サブストレートチップ上に超微細加工(microfabricated)されたディテクタチップ2と、ディテクタチップ2により生成された検出シグナルを分析する分析システム3とが含まれている。
【0036】
ディテクタチップ2には分離チャネル4が含まれ、この分離チャネル4は、本実施の形態では、曲がりくねっていて、ジェルが充填してあり、この分離チャネル4を介して、1つ以上のサンプルプラグの成分に電気泳動電圧が印加されている。分離チャネル4は、当該サンプルプラグの成分を分離できる程度の長さが必要である。好ましくは、分離チャネル4は、その幅が25ないし100μmであり、その長さが20ないし300mmであるのが好ましい。分離チャネル4には、複数のサンプル導入ポートが間隔をおいて配置してある。本実施の形態では、サンプル導入ポートとして、第1ないし第4サンプル導入ポート6,8,10,12が間隔をおいて配置してある。第1ないし第4サンプル導入ポート6,8,10,12を介して、複数の成分(本実施の形態では、塩基対終結A,T,G,及びCを有するDNAバンド)を含むサンプルプラグが、分離チャネル4に別々に導入される。ディテクタチップ2には、光源14とディテクタ16とがさらに含まれている。光源14は、本実施の形態ではUV光源であって、分離チャネル4の一方の側に沿って配置されている。ディテクタ16は、分離チャネル4の他方の側に沿って配置してあり、分離チャネル4を介して伝達される光を検出し、入射光の吸収に起因する検出光の強さの変化に基づき、移動している成分の存在を検出する。
【0037】
このようにしてサンプル成分が検出されるから、当該サンプル成分は必ずしもラベルする必要はない。本実施の形態に係るディテクタ16は、PDA(pixel detector array)を備えている。このPDAは、複数のピクセルが含まれている。これら複数のピクセルは、分離チャネル4の長さ方向の複数のポジションz1,z2,z3において、伝送された光を検出し、複数のシグナルS1,S2,S3を出力する検出素子である。説明を簡潔にするため、図示のディテクタ16は、3つのポジションz1,z2,z3に3つの検出素子を含む。しかしながら、実際には、ディテクタ16は、検出素子を、ポジションz1,z2,z3,…,znに有し、それぞれ、シグナルS1,S2,S3,…,Snを出力する。別の実施の形態に係るディテクタ16は、複数の個別のディテクタであってそれぞれ検出素子を有する。別の実施の形態においては、ラベルされたサンプル成分を用いることができる。ラベルされたサンプル成分は例えば蛍光ラベル剤又は放射線ラベル剤が含まれるものがあり、これらラベルはディテクタ16により検出されることになる。
【0038】
分析システム3は、データコレクタ18と、速度ソータ19と、等位相間隔−時間マップジェネレータ20と、頂点ファインダ22とを備えている。データコレクタ18は、ディテクタ16により生成されたシグナルS1,S2,S3を受信し、これらシグナルをデータセットとしてストアするものである。速度ソータ19は、シグナルS1,S2,S3のシグナルピークSP1,SP2,SP3とそれぞれ関係付けをしたサンプル成分の公称速度v1,v2,v3を決定し、シグナルピークSP1,SP2,SP3を公称速度に従ったセットにグループ分けするものである。等位相間隔−時間マップジェネレータ20は、シグナルS1,S2,S3のシグナルピークSP1,SP2,SP3から、等位相ポイントよりなる等位相間隔−時間マップを生成するものである。頂点ファインダ22は、グループ分けにより得られたシグナルピークSP1,SP2,SP3のセットから、等位相ポイントの頂点を識別するものである。
【0039】
本実施の形態では、速度ソータ19は、等位相間隔−時間マップジェネレータ20の前に、動作可能とすることができる。別の実施の形態では、速度ソータ19は、間隔−時間マップジェネレータ20又は頂点ファインダ22の後に、動作可能とすることができる。
【0040】
図3は説明のためのものであり、図示のシグナルS1,S2,S3は、単一のサンプルプラグの単一の成分からのものであって、単一のピークSPのみが含まれる。しかしながら、実際には、シグナルS1,S2,S3には、それぞれ、複数のシグナルピークSP1-n,SP1-n,SP1-nが含まれている。図4は、単一のサンプルプラグの3つの成分からのシグナルS1,S2,S3が、3つのシグナルピークSP1,SP2,SP3を含んでいる例を示す。速度ソータ19は、シグナルS1,S2,S3のシグナルピークSP1,SP2,SP3にそれぞれ関係付けをしたサンプル成分の公称速度v1,v2,v3を決定し、シグナルピークSP1,SP2,SP3を、公称速度に従ったセットにグループ分けをする。公称速度v1,v2,v3は、検出素子のポジションz1,z2,z3が固定され、経過時間tがシグナルS1,S2,S3から取り出し可能になった場合に、計算可能である。ただし、これら公称速度は、v1-n=z1-n/tと表すことができる。シグナルピークSP1,SP2,SP3を、サンプル成分の公称速度のセット、すなわちサンプル成分のセットにグループ分けしたので、各サンプル成分に関係付けをしたデータポイントを、複雑なデータ取り出し技法を用いずに用意できる場合には、この後に行う分析が容易になる。
【0041】
速度のソートは、本出願前のWO96/35946号に開示されている。ここに番号を付して本明細書の一部とする。
【0042】
等位相間隔−時間マップジェネレータ20は、検出ポジションz1,z2,z3において検出されたシグナルS1,S2,S3のシグナルピークSP1,SP2,SP3の局所的な最小値を決定でき、この決定された局所的な最小値から、間隔−時間次元の等位相マップを生成できるように構成されている。
【0043】
図5は、シグナルS1,S2,S3のシグナルピークSP1,SP2,SP3から取り出された局所的な最小値から、生成された間隔−時間マップMを示す。
【0044】
本実施の形態では、各エレクトロフェログラム(electropherogram)が、局所的なスロープのセットに変換される。ただし、三角形のスロープの配列がシグナルを規定し、局所的に現れる最先端(extreme)が局所的な最小絶対値となる。
【0045】
あるいは、本実施の形態では、検出されたシグナルS1,S2,S3の時間成分は、積分された電流変化の関数として訂正される。電気泳動検出時において、種々のファクタが変化するが、温度が最も重要なファクタの1つであり、分離媒体の特性、本実施の形態ではゲルの特性が変化する。第一に、ゲルの抵抗率が変化し、これにより、電極と、ゲル内の所定ポイントとの間の電圧が変化して、電流にジッタが生じる。第二に、このゲルのふるい特性が変化し、これにより、電気泳動された成分の移動度が影響される。電流をモニタすると、間隔−時間マップMの時間成分が訂正できる。これについては次に説明する。具体的には、時間成分は、積分された電流変化の関数として表される。
【0046】
サンプル成分の速度は、
【0047】
v = dz/dt (1)
【0048】
である。
【0049】
測定された時間成分を、訂正された時間成分に変換するには、すなわち、t→tcと変換するには、その後に、dt → dtcと変換するとともに、v →vcと変換する。よって、
【0050】
c/v = dt/dtc (2)
【0051】
が得られる。
【0052】
v → vcとの変換は、
【0053】
c/v=I(t)/I0 (3)

【0054】
と定義することができる。ただし、Iは測定された電流であり、I0は基準電流であって、速度及び時間成分が投射されるフレームに対応する。
【0055】
上式(2)及び(3)から、
【0056】
【数5】
Figure 0004845329
【0057】
ただし、0からtまでの範囲を積分するものとする。
が得られる。
【0058】
速度変換式である上式(3)が正しいとする根拠としては、速度が、印加された電界にほぼ比例し、この印加された電界が分離チャネル4の電流に比例することが挙げられる。
【0059】
この訂正係数を用いれば、電流の微小な変化にも対処でき、積分式である上式(4)により正確に時間変換できる、ことが分かった。
【0060】
頂点ファインダ22は、本実施の形態では、回転ベクトルを用いているから、等位相間隔−時間マップジェネレータ20によりグループ分けされたシグナルピークSP1,SP2,SP3のセットから、等位相ポイントの頂点Vを識別することができるように構成されている。ただし、導入されたサンプルプラグのサンプル成分は、時間成分があるため、及び/又は、間隔−時間次元において間隔をあけて配置してあるため、共通の頂点を持っている。単一のサンプルプラグに導入された全サンプル成分は、間隔−時間座標において、単一の頂点Vがユニークに識別され、これにより、間隔をあけて供給した複数のサンプルプラグから、サンプル成分を識別することができる。
【0061】
図5は、生成された間隔−時間マップから決定された頂点Vを示す。単一のサンプルプラグ内に全てのサンプル成分がある場合には、この間隔−時間マップには、単一の頂点Vが含まれる。
【0062】
サンプル成分の速度スペクトルを取り出すのを制限するため各頂点Vを用いると、分析の分解能が√nにほぼ比例する。ただし、nはサンプル成分の数である。そうすると、1つのサンプル成分の速度は、同一のサンプルプラグにおけるこのサンプル成分を除く全てのサンプル成分を用いて計算される。そこで、サンプル成分の数が増加するほど、分析の分解能が増加する。このように間隔をパラメータとして用いると、間隔−時間座標においては、光の強さの領域として、複数の頂点が形成されから、特に、複数のサンプルを導入し、複数の分離カラム(column)の間に相関性があるケースにも適合する。この技法は、DNAサンプルに対してデモンストレーションすることができる。このDNAサンプルは、1base pairづつ長さの異なるフラグメントを莫大な数(>100)有する。したがって、シークエンス技法はダイナミックレンジが非常に大きい。
【0063】
間隔−時間マップにおいて頂点Vを決定できるから、高分解能の電気泳動データが得られ、これにより、図6に示すようなサンプル成分の速度を高精度に決定することができる。上記電気泳動装置を用いて、塩基対終結A,T,G,Cを有するDNAサンプルをシークエンスすることを次に説明する。DNAサンプルのシークエンスにおいては、4つのサンプルプラグが用いられ、これら4つのサンプルプラグは、長さが異なり、塩基対終結A,T,G,Cのうちのいずれかを有するDNAバンドを有し、分離チャネル4のポート6,9,10,12にそれぞれ導入され、分離チャネル4に沿って電気泳動される。ある使用モードでは、これら4つのサンプルプラグが、分離チャネル4の長さ方向に間隔をあけて配置されたポート6,8,10,12に同時に導入される。別の使用モードでは、これら4つのサンプルプラグが、時間間隔をあけて、ポート6,8,10,12のいずれかに順次に導入される。検出ポジションz1,z2,z3,…,znにある検出素子を、DNAバンドが通過したときに、ディテクタ16により検出されたシグナルS1,S2,S3,…,Snは、データコレクタ18により収集される。そして、速度ソータ19が、シグナルS1,S2,S3,…,SnのシグナルピークSP1,SP2,SP3,…,SPnと関係付けされたサンプル成分の公称速度v1,v2,v3,…,vnを決定し、ついで、シグナルピークSP1,SP2,SP3,…,SPnを、公称速度に従ったセットにグループ分けする。そして、等位相間隔−時間マップジェネレータ20は、シグナルS1,S2,S3,…,SnのシグナルピークSP1,SP2,SP3,…,SPnの局所的な最小値を決定し、等位相間隔−時間マップMを作成する。頂点ファインダ22においては、シグナルピークSP1,SP2,SP3,…,SPnのグループ分けされたセットから、決定された局所的な最小値を有する頂点VA,VT,VG,VCを識別する。本実施の形態においては、4つのサンプルプラグが分離チャネル4に別々に導入された場合には、間隔−時間マップMは、4つの頂点VA,VT,VG,VCを含むことになる。4つの頂点VA,VT,VG,VCは、塩基対終結A,T,G,Cのうちのいずれかを有するDNAバンドに帰属している。したがって、DNAバンドの長さが移動速度から決定できるから、DNAサンプルをシークエンスすることができる。
【0064】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、特許請求の範囲に規定された本発明の範囲を逸脱しない限り、種々、変更することができる、ことは当然のことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい実施形態に係る電気泳動装置のディテクタチップを示す図である。
【図2】 図1の電気泳動装置の分析システムを示す図である。
【図3】 図1の電気泳動装置の分離チャネルに沿って設けた検出ポジションz1,z2,z3において検出されたサンプルプラグの1つの成分のシグナルを、シグナル強度−時間の3次元表現で示す図である。
【図4】 図1の電気泳動装置の分離チャネルに沿って設けた検出ポジションz1,z2,z3において検出されたサンプルプラグの3つの成分のシグナルを、シグナル強度−時間座標において示す図である。
【図5】 図4のシグナルから作成された間隔−時間マップを示す図である。
【図6】 図5の間隔−時間マップから得られた頂点から決定された速度スペクトルを示す図である。
【図7】 異なる塩基対を有するDNAバンドを備え、別々に導入された4つのDNAサンプルプラグから得られた、シグナル強度−時間座標におけるシグナルから作成された間隔−時間マップを示す図である。

Claims (26)

  1. 高分子サンプルをシークエンスするシステムにおいて、
    別々に供給された複数のサンプルプラグの移動している成分が、複数の空間位置を通過したときに検出されたシグナルのシグナルピークを表すポイントからなる間隔−時間マップを作成する間隔−時間マップジェネレータと、
    前記作成された間隔−時間マップから頂点を識別する頂点ファインダであって、前記別々に供給された各サンプルプラグのサンプル成分に対して、単一の頂点が識別され、前記サンプル成分の速度が間隔−時間マップのポイントから決定可能である頂点ファインダと
    を備えたことを特徴とするシステム。
  2. 請求項1において、前記シグナルピークに関係付けをした公称速度を決定し、前記シグナルピークを、公称速度に従ったセットにグループ分けをする速度ソータをさらに備えたことを特徴とするシステム。
  3. 請求項1又は2において、前記間隔−時間マップジェネレータは、電流変化関数に従って、間隔−時間マップを作成する際に、訂正された時間成分を利用することを特徴とするシステム。
  4. 請求項3において、前記訂正は、
    Figure 0004845329
    ただし、0からtまでの範囲を積分するものとし、tは測定された時間、tcは訂正された時間、Iは測定された電流、I0は基準電流であるとの関数に従って行うことを特徴とするシステム。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記間隔−時間マップジェネレータは、等位相ポイントからなる等位相間隔−時間マップを作成する等位相間隔−時間マップジェネレータであることを特徴とするシステム。
  6. 請求項5において、前記等位相間隔−時間マップジェネレータは、各データセットを、局所的なスロープのセットに変換し、局所的な最小値を局所的な最小絶対値として決定することを特徴とするシステム。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、前記サンプル成分は、ラベルされていないことを特徴とするシステム。
  8. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、前記サンプル成分は、ラベルされていることを特徴とするシステム。
  9. 請求項1ないし8のいずれかにおいて、前記サンプル成分は、チャネルを介して移動することを特徴とするシステム。
  10. 請求項9において、前記チャネルは、前記サンプル成分を電気泳動するための分離チャネルであることを特徴とするシステム。
  11. 請求項1ないし10のいずれかにおいて、前記サンプルプラグは、塩基対終結のいずれかを有するDNAバンドをそれぞれ備えたことを特徴とするシステム。
  12. 高分子サンプルをシークエンスする方法において、
    別々に供給された複数のサンプルプラグの移動している成分が、複数の空間位置を通過したときに検出されたシグナルのシグナルピークを表すポイントからなる間隔−時間マップを作成するステップと、
    前記作成された間隔−時間マップから頂点を識別するステップであって、前記別々に供給された各サンプルプラグのサンプル成分に対して、単一の頂点が識別され、前記サンプル成分の速度が間隔−時間マップのポイントから決定可能であるステップと
    を備えたことを特徴とする方法。
  13. 請求項12において、前記シグナルピークに関係付けをした公称速度を決定し、前記シグナルピークを、公称速度に従ったセットにグループ分けするステップをさらに備えたことを特徴とする方法。
  14. 請求項12又は13において、電流変化関数に従って訂正された時間成分を、前記間隔−時間マップを作成する際に利用することを特徴とするシステム。
  15. 請求項14において、前記訂正は、
    Figure 0004845329
    ただし、0からtまでの範囲を積分するものとし、tは測定された時間、tcは訂正された時間、Iは測定された電流、Iは基準電流であるとの関数に従って行うことを特徴とする方法。
  16. 請求項12ないし15のいずれかにおいて、前記間隔−時間マップは、等位相ポイントからなる等位相間隔−時間マップであることを特徴とする方法。
  17. 請求項16において、前記等位相ポイントは、各データセットを、局所的なスロープのセットに変換し、局所的な最小値を局所的な最小絶対値として決定することにより決定されることを特徴とする方法。
  18. 請求項12ないし17のいずれかにおいて、前記サンプル成分は、ラベルされていないことを特徴とする方法。
  19. 請求項12ないし17のいずれかにおいて、前記サンプル成分は、ラベルされていることを特徴とする方法。
  20. 請求項12ないし19のいずれかにおいて、前記サンプル成分は、チャネルを介して移動することを特徴とする方法。
  21. 請求項20において、前記チャネルは、前記サンプル成分を電気泳動するための分離チャネルであることを特徴とする方法。
  22. 請求項12ないし21のいずれかにおいて、前記サンプルプラグは、時間間隔をあけて供給されることを特徴とする方法。
  23. 請求項12ないし21のいずれかにおいて、前記サンプルプラグは、複数の空間位置に供給されることを特徴とする方法。
  24. 請求項23において、前記サンプルプラグは、実質的に同時に供給されることを特徴とする方法。
  25. 請求項12ないし24のいずれかにおいて、前記サンプルプラグは、塩基対終結のいずれかを有するDNAバンドを備えたことを特徴とする方法。
  26. 請求項1ないし11のいずれかのシステムを含むことを特徴とする電気泳動装置。
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