以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本実施の形態の撮影装置10の構成を示すブロック図である。
撮影装置10は、被写体からの光が入射する光学ユニットとして、ズームレンズ11,絞り機構14、及びフォーカスレンズ17を備えている。ズームレンズ11はズームモータ12によって、フォーカスレンズ17はオートフォーカスモータ18によって光軸方向に移動可能である。ズームモータ12は、モータドライバ13によって駆動し、オートフォーカスモータ18はモータドライバ19によって駆動する。絞り機構14の絞りは、アイリスモータ15によって制御される。アイリスモータ15は、モータドライバ16によって駆動する。
更に、撮影装置10は、光学ユニットからの撮像光に応じて被写体像の画像信号を生成するCCDイメージセンサ20と、CCDイメージセンサ20から読み出された画像信号に含まれるノイズ成分を除去する相関二重サンプリング(CDS:Correlated Double Sampling)処理を行うCDS回路22と、CDS回路22により処理されたアナログ信号をデジタル信号に変換するデジタル/アナログ変換器(以下、A/D変換器という)23と、CCDイメージセンサ20を駆動するためのタイミング信号を生成するタイミングジェネレータ(TG)21と、を備えている。
主制御部であるCPU24は、バス25に接続され、バス25を介して様々な回路が相互に接続されている。詳細には、A/D変換器23からの画像データをバス25に供給する画像入力制御部26と、入力された画像データに対して所定のデジタル信号処理を行う画像信号処理回路27と、表示すべき画像を表す画像データを格納するためのVRAM28と、VRAM28に格納された画像データに基づく画像を画像表示装置29に表示させる制御を行う表示制御部30と、がバス25に接続されている。
さらに、フォーカスレンズ17の焦点調整するために用いるコントラスト値を検出するAF検出回路31と、画像データに基づいて最適な露出及びホワイトバランスを検出するAE(Auto Exposure)/AWB(Auto White Balance)検出回路32と、CPU24で実行される各種プログラムやパラメータ等の情報が予め記憶されているEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)33、ワークメモリとして用いられるSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)34と、画像データを圧縮・伸張する圧縮伸張処理回路35と、記録メディア36に対して各種情報を読み書きするメディア制御部37とがバス25に接続されている。
以上のような構成の撮影装置10では、CCDイメージセンサ20から出力された被写体像を表すアナログ信号は、CDS回路22による処理が施され、A/D変換器23によりデジタル画像信号に変換された後、画像データとして、画像入力制御部26からバス25に入力される。この入力された画像データは、SDRAM34に一旦記憶される。
SDRAM34に記憶された画像データに基づいて、AF検出回路31がコントラスト値を演算し、AE/AWB検出回路32がAE演算を行う。CPU24は、これらの演算結果に基づいて、モータドライバ18を介してフォーカスレンズ17を合焦位置に移動させると共に、絞り機構14及びCCDイメージセンサ20の電子シャッタ機能を適正な露光制御値(絞り値やシャッタスピード)に設定し、AWB調整値を設定する。
また、CPU24には、シャッターボタン38a、撮影倍率を変更し、被写体画像のズームアップ及びズームダウンを行うためにズームレンズ11の動作を制御するズームスイッチ38b、デジタルカメラの撮影モードと再生モードとを切替えるためのモード切替スイッチ38c、十字キーなどのように画像表示装置29に表示された選択項目を選択したり、再生モード中に読み出す画像データを選択したりするための十字キー38dを含む操作部38が接続されている(図5も参照)。
なお、撮影モードでは、CCDイメージセンサ20で撮像された被写体の画像の画像データを所定のフレームレートで取り込み(VRAM28に格納される)、該取り込んだ画像データの画像を連続的に画像表示装置29に表示する(スルー画像表示)。レリーズスイッチ38aが全押しされると、そのとき該取り込んだ画像データが圧縮伸張処理回路35で圧縮されて記録メディア36に記録される。また、再生モードでは、記録メディア36に記録された画像の画像データを記録メディア36から読み出して圧縮伸張処理回路35で伸張して画像表示装置29に表示する。なお、画像データの記録先をここでは、撮影装置10に着脱可能な記録メディア36としたが、これに限定されず、例えば、撮影装置10内に画像データを記録するための記憶手段を装備し、該記憶手段を画像データの記憶先とするようにしてもよい。
また、本実施の形態の撮影装置10には、入力された画像データを解析する画像解析部39と、画像解析部39の解析結果に基づいてその画像の構図を判定する構図判定部40と、記録メディア36に記録された画像データの画像の各種構図の累計値の情報を作成する累計データ作成部41と、スルー画像の構図情報及び累計データ作成部41から出力された累計値情報とに基づいてグラフ画像データを生成するグラフデータ作成部42とが設けられている。
次に、本実施の形態の作用を図2、図3を参照しながら説明する。
図2は、本実施の形態の主要構成部を抽出してその主要構成部を機能的かつ模式的に接続し、データの流れを示した機能構成図である。本来的には、各データは図1に示すようにバス25を介して相互にやりとりされ、また画像データは一旦VRAM28に記憶されて読み出されたり、或いは表示制御部30が画像データを受け取って画像表示装置29に画像を表示したりするが、図2ではバス25等の構成を省略して構成を単純化し模式的に示している。また、図3は、本実施の形態の撮影モード時における撮影装置10の処理を示すフローチャートである。
まず、モード切替スイッチ38cにより撮影モードに切替えられると、ステップ100で、CPU24は、表示制御部30を制御してスルー画像の表示を開始する。
ステップ102では、CPU24はシャッターボタン38aが押下されたか否かを判定する。ここで、シャッターボタン38aが押下されていないと判定した場合には、ステップ104で、画像解析部39にスルー画像の解析を行なわせる。画像解析部39は、CCDイメージセンサ20で撮像された被写体のスルー画像の画像データをVRAM28から取込み(図2(1)参照。)、スルー画像を解析して主要オブジェクトを検出する。本実施の形態では、主要オブジェクトとして人の顔を検出対象とした場合を例に挙げて説明する。なお、主要オブジェクトは必ずしも人の顔に限定されるものではなく、例えば、建築物や料理などの固有オブジェクトでもよいし、雲や木々のひとかたまりでもよい。また、テンプレートマッチングやエッジ検出などの処理により主要オブジェクトを検出する。
画像解析部39は、解析結果として、検出した顔領域の個数を示す個数情報と、その顔領域の位置を示す座標情報とを含む顔情報を生成して構図判定部40に出力する(図2(3)参照。)。
ステップ106では、構図判定部40が構図情報を生成する。具体的には、まず構図判定部40は、画像解析部39から受け取った顔情報と、予めEEPROM33に記録されている構図対応テーブルとに基づいて、スルー画像の構図種別を判定する。
図4に、EEPROM33に記録されている構図対応テーブルの一例を示す。図4に示す構図対応テーブルには、構図名が「日の丸」、「黄金分割」、「対比」、「対角線」、「曲線」、「三角」、「逆三角」、「パターン」、及び「その他」の9種類の構図種別が登録されている。そして、各構図種別毎に必要な顔領域の個数情報(必要数)と、撮像範囲における顔領域の位置を示す座標情報とが登録されている。例えば、「日の丸」の構図であれば、顔領域の個数は1つで、顔領域の位置として画面中央部を示す座標情報が登録されている。また、「黄金分割」の構図であれば、顔領域の個数は1つで、顔領域の位置として左上、右上、右下、左下を示す4つの座標情報が登録されている。また、「対比」の構図では、顔領域は2つで、その2つの顔領域が横一列に並んだ座標情報と、縦一列に並んだ座標情報とが登録されている。
構図判定部40は、画像解析部39から受け取った顔情報に含まれる個数情報及び座標情報を、構図対応テーブルに登録されている各構図種別の個数情報及び座標情報の各々と比較してその相関性を判断し、構図対応テーブルに登録されている構図種別の中からスルー画像の構図に最も近い(相関値が高い)構図種別を判定する。構図判定部40は該判定した構図種別を示す構図情報を生成してグラフデータ作成部42に出力する(図2(4)参照)。
ステップ108では、CPU24は、グラフデータ作成部42が最新の累計値情報を取得済か否かを判定する。累計値情報は、過去に撮影して記録メディア36に記録した画像における、構図種別毎の画像数の累計値を示す情報である。ステップ108で、CPU24は、グラフデータ作成部42がまだ最新の累計値情報を取得済ではないと判定すると、ステップ110に移行し、以下の処理を行なう。
まず、CPU24は、該記録メディア36から画像データを読み出して画像解析部39に出力する(図2(2)参照。)。画像解析部39は、前述のスルー画像の解析と同様に、各画像データの画像について顔情報を生成し、構図判定部40に出力する(図2(3)参照)。構図判定部40は、前述のスルー画像の構図種別の判定と同様に、各画像について構図種別を判定して構図情報を生成する。そして、生成した構図情報を累計データ作成部41に出力する(図2(5)参照)。累計データ作成部41は、構図種別毎にその数を累計し、構図種別毎の累算値を求める。そして、累計データ作成部41は、構図種別毎の累算値を示す累算値情報を生成し、SDRAM34に保持すると共に、グラフデータ作成部42に出力する(図2(6)参照。)。
次に、ステップ112では、グラフデータ作成部42が、累計値情報とスルー画像の構図情報とに基づいて、統計グラフを作成し、スルー画像上に重ねて表示するグラフ画像の画像データ(以下、グラフ画像データ)を生成する。なお、グラフ画像は、構図種別毎の累計値の各々を示す累計値情報をグラフ化した画像であって、スルー画像が属する構図種別の累計値の部分のみが枠画像で囲まれた(他の構図種別の累計値は枠画像外)画像である。
更に、ステップ114で、グラフデータ作成部42は、該生成したグラフ画像の画像データとスルー画像の画像データと合成した合成画像データを生成し、該合成画像データを表示制御部30に出力する。これにより、グラフ画像がスルー画像に重ねられた合成画像が画像表示装置29に表示される(図2(7)参照)。
図5に合成画像の表示例を示す。画像表示装置29の表示画面に、スルー画像50とグラフ画像52との合成画像が表示されている。同図に示すように、グラフ画像52は、横軸に各構図種別の文字列を示す画像、縦軸に各構図種別の累計値を数値化してプロットしたグラフの画像である。さらに、このグラフ画像52は枠画像54を含んでおり、この枠画像54内にスルー画像が属する構図種別の累計値の画像が表示されている。この例では、スルー画像は「日の丸」の構図に分類されており、過去に「日の丸」の構図で撮影した割合が多いことがわかる。このように、このグラフ画像52から、撮影者は、現在のスルー画像がどの構図種別に属するのか、そして、その構図種別が示す構図が過去撮影した画像の構図の傾向と比較して、多いか少ないか等の撮影傾向を知ることができる。
ステップ116では、上記合成画像表示後、該グラフ画像は変更せず一定時間待機する。ただしその間、スルー画像は更新される。従って、グラフ画像のみ変化しない合成画像が一定時間継続して表示される。一定時間経過後は、ステップ102に戻って、上記処理を繰り返す。ただし、すでに累計値情報が生成され取得済であるため、ステップ108では肯定判定され、ステップ110の処理は省略される。また、ステップ112では、累計値情報は変更無しであるが、スルー画像の構図情報が変化している場合があるため、新たにグラフ画像の画像データが生成されて、合成画像の画像データが生成される。
例えば、撮影者がフレーミングを変化させた(例えばズームアップした、或いはカメラが移動した)ことにより、スルー画像の解析結果が変化した場合には、グラフ画像の枠画像の位置が変化する。図6は、スルー画像50の構図が変化して枠画像54の位置が移動した状態を示す図である。図5では、スルー画像は「日の丸」の構図に分類され、グラフ画像52の「日の丸」の領域に枠画像54が配置されているが、図6では、フレーミングが変わり、スルー画像が「黄金分割」の構図に分類されたため、枠画像54も、「黄金分割」の領域に移動している。
このように、ステップ102で肯定判定されるまでは、スルー画像を解析してグラフ画像52の表示を更新する処理が繰り返される。
一方、ステップ102で、CPU24がシャッターボタン38aが全押しされたと判定した場合には、ステップ118で、CPU24は、該押下されたタイミングのスルー画像の画像データを記録メディア36に記録する。なお、ステップ118で、記録したスルー画像の構図情報をSDRAM34に保持しておく。
ステップ120で、CPU24は、撮影終了したか否かを判定する。例えば、モードが再生モードに切替えられた場合、或いは電源スイッチ(不図示)がOFFされた場合には、撮影が終了したと判定する。この場合には、本フローチャートに示す処理を終了する。一方、撮影終了していないと判定した場合には、ステップ102に戻って、上記処理を繰り返す。なお、撮影後は、累算値情報が変わるため、ステップ108では否定判定され、ステップ110で、累算値情報が更新される。前述したように、記録したスルー画像の構図情報はSDRAM34に保持されているため、別途SDRAM34に保持しておいた累計値情報を、該新たに撮影され記録された画像の構図情報により更新する。これにより、いずれかの構図種別の画像数が1増加する。ステップ112では、更新された累計値情報でグラフ画像の画像データが生成され、ステップ114でグラフ画像が更新された合成画像が表示される。
以上説明したように、現在の撮影構図の分析結果をスルー画像に重ねて表示することで、撮影者は今までの撮影傾向と比較して多い構図なのか、少ない構図なのかを容易に確認可能となる。
なお、本実施の形態では、累計データ作成部41で、構図種別毎の累計値を示す累計値情報を生成し、グラフデータ作成部42でこの累計値をグラフ化してグラフ画像を表示する例について説明したが、これに限定されず、例えば、累計データ作成部41で、構図種別毎の画像数の全体に占める割合(頻度)の情報を生成し、これに基づいてグラフデータ作成部42が頻度をグラフ化してグラフ画像を表示するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では累計値情報を撮影時のタイミングで生成する例について説明したが、このタイミングは、これに限定されない。例えば、撮影終了時に記録メディア36内の画像全てを対象として画像解析部39で解析し、構図判定部40で構図情報を求めて累計データ作成部41で累計値情報を生成しておき、これを記録メディア36に記録しておく。そして、次に撮影を開始するときに、該記録しておいた累計値情報を記録メディア36から読み出して用いてもよい。そして、次回以降の撮影終了時には新たに撮影して記録した画像の解析結果から累計値情報を更新し、該更新した累計値情報を記録メディア36に記録しておく。これにより、撮影中の処理負荷が軽減される。
また、記録メディア36にスルー画像の画像を記録する際に、該記録する画像データと、構図判定部40で判定された構図情報とをタグなどで関連付けて記録しておくようにしてもよい。累計データ作成部41は、この関連付けられた構図情報を読み出して累計値情報を作成すればよいため、画像解析部39及び構図判定部40での重複した処理を防止でき、処理が効率化し、負荷が軽減する(図2(8)参照)。
なお、上記変形例の場合の累計値情報を記録する記録先は、記録メディア36に限定されず、撮影装置10内に装備された記憶装置であってもよいし、特に限定されない。
また、上記実施の形態では、記録メディア36に記録された画像を対象として累計値情報を生成する例について説明したが、これに限定されず、例えば、撮影装置10に接続されたコンピュータ上に記録された画像を対象としてもよいし、撮影装置10に画像記録用の内蔵メモリがあれば、該内蔵メモリに記録された画像を対象としてもよい。
また、1つの記録メディア36に記録されている画像を対象として累計値情報を生成する例について説明したが、これに限定されず、例えば、過去その撮影装置10で撮影され記録された全ての画像について、解析結果や構図情報を撮影装置10の内蔵メモリ等に保持しておけば、過去その撮影装置10で撮影され記録された全ての画像についての累積的な撮影傾向が得られ、有用である。
また、合成画像の表示形式を、スルー画像が分類された構図種別の累計値あるいは頻度に基づいて変更してもよい。例えば、スルー画像が分類された構図種別の累計値が最も多い(或いは最も少ない)構図種別である場合には、グラフ画像の枠画像の表示色を異ならせたり枠画像を点滅させたりする等である。グラフ画像とスルー画像の合成画像に、更にメッセージ等の文字画像を重ね合わせた合成画像を生成して表示形式を変更してもよい。例えば、その構図種別の累計値(或いは頻度)が所定値α以上の場合には、その構図種別での撮影傾向が高いことを示す内容の文字列、例えば「あなたの好きな傾向の画像です。」のような文字列の画像を合成画像に含めて表示してもよい。このように、撮影頻度の多い構図を示し導くことにより、撮影者の好きな構図の撮影を可能とする。また、逆に、その構図種別の累計値(或いは頻度)が所定値β以下の場合には、その構図種別での撮影傾向が低いことを示す内容の文字列、例えば「珍しい傾向の画像です。撮ってみましょう!」のような文字列の画像を合成画像に含めて表示してもよい。撮影頻度の少ない構図を示し導くことにより、偏りのない撮影を可能とする。
また、撮影装置10に音声出力部が備えられている場合には、上記累計値(或いは頻度)が所定値α以上の場合、あるいは上記累計値(或いは頻度)が所定値β以下の場合に表示する文字列の内容を示す音声が該音声出力部から出力されるようにCPU24が制御してもよい。
また、上記実施の形態では、過去に撮影され記録された画像数に拘わらず、グラフ画像を表示する例について説明したが、例えば、その画像数が所定値より少ない場合には、グラフ画像の表示を禁止するように制御してもよい。画像数が少なすぎると、累計値情報(撮影傾向)は意味がないため、こうした制御は撮影者にとって都合がいい。
また、上記実施の形態では、画像を分類する2種類以上のカテゴリとして複数種類の構図種別を用いたが、分類するカテゴリはこれに限定されない。
例えば、撮影内容に応じて分類する場合には、以下のようなカテゴリで分類してもよい。
1)主要被写体の顔サイズのパーセンテージ(画角全体に占める割合)
2)撮影シーン・撮影場所(、海、陸、川、山、屋内)
3)主要被写体(人物、ペット、ラーメン)
4)色(赤、青、緑、白、黒、グレー)
撮影内容の解析は、テンプレートマッチングやエッジ検出処理により行なう。
また、撮影内容ではなく、撮影条件に応じて分類する場合には、以下のようなカテゴリで分類してもよい。
1)ISO感度(ISO100、200,,,,)
2)シャッター速度(1/2000、1/1000、1/500、、、、)
3)フラッシュ(ON、OFF)
4)撮影モード(人物、夜景、、)
なお、4)の撮影モードであるが、人物撮影に適したISO感度やシャッター速度が設定される撮影モードや風景撮影に適したISO感度やシャッター速度が設定される撮影モード等、複数の撮影モードが用意されており、それらを切替えて撮影可能な撮影装置もある。このような撮影装置では、撮影時の撮影モードに応じて画像を分類できる。
過去に撮影され記録された画像の撮影条件は、撮影画像の画像データが、撮影条件を示すタグが付加されるExif形式等で記録される場合には、該Exifタグ等を参照すれば容易に得られる。また、スルー画像の撮影条件は、現在の設定を取得すればよい。
[第2の実施の形態]
本実施の形態では、スルー画像の解析結果に応じて、お勧めの構図パターンを表示して、撮影者の撮影を支援する撮影装置について説明する。
図7は、本実施の形態の撮影装置60の構成を示すブロック図である。
本実施の形態の撮影装置60は、第1の実施の形態の撮影装置10の累計データ作成部41及びグラフデータ作成部42に代えて、差分算出部61及び構図画像データ作成部62を設けた点以外は第1の実施の形態の撮影装置10と同一構成のため、同一構成の部分については説明を省略する。
本実施の形態の差分算出部61は、画像解析部39で解析されたスルー画像の解析結果(顔情報)と、EEPROM33に記憶されている構図対応テーブルとに基づいて、スルー画像の構図の特徴量と、構図対応テーブルに登録されている構図の特徴量との差分を求める。ここでは、顔領域の個数及びその座標位置をスルー画像や構図対応テーブルの各構図の特徴量とし、該特徴量同士の差分を求める。
構図判定部40は、差分算出部61で算出された差分に基づいて、構図対応テーブルに登録されている構図のうち、現在のスルー画像の構図に近い構図を判定する。そして、該判定した構図を示す構図情報を生成して構図画像データ作成部62に出力する。
構図画像データ作成部62は、構図判定部40から受け取った構図情報に基づいて構図枠の画像データを生成し、該画像データをスルー画像の画像データと合成した合成画像データを生成する。表示制御部30は、該合成画像データに基づいて合成画像を画像表示装置29に表示する。
次に、本実施の形態の作用を図8、図9を参照しながら説明する。
図8は、本実施の形態の主要構成部を抽出してその主要構成部を機能的かつ模式的に接続し、データの流れを示した機能構成図である。本来的には、各データは図7に示すようにバス25を介して相互にやりとりされ、また画像データは一旦VRAM28に記憶されて読み出されたり、表示制御部30が画像データを受け取って画像表示装置29に画像を表示したりするが、図8ではバス25等の構成を省略して構成を単純化し模式的に示している。また、図9は、本実施の形態の撮影モード時における撮影装置60の処理を示すフローチャートである。
まず、モード切替スイッチ38cにより撮影モードに切替えられると、ステップ140で、CPU24は、表示制御部30を制御してスルー画像の表示を開始する。
ステップ142では、CPU24はシャッターボタン38aが半押し(以下、S1オンと呼称)されたか否かを判定する。ここで、シャッターボタン38aがS1オン状態とされていないと判定した場合には、ステップ144で、画像解析部39にスルー画像の解析を行なわせる。画像解析部39は、CCDイメージセンサ20で撮像された被写体のスルー画像の画像データをVRAM28から取込み(図8(1)参照。)、スルー画像を解析して主要オブジェクトを検出する。本実施の形態では、主要オブジェクトとして第1の実施の形態と同様に、人の顔を検出対象とした場合を例に挙げて説明する。
画像解析部39は、解析結果として、検出した顔領域の個数を示す個数情報と、その顔領域の位置を示す座標情報とを含む顔情報を生成して差分算出部61に出力する(図8(2)参照。)。
ステップ146では、差分算出部61が、画像解析部39から出力された顔情報と、EEPROM33に記憶されている構図対応テーブルとに基づいて、スルー画像の構図の特徴量と、構図対応テーブルに登録されている構図の特徴量との差分を求める。
すなわち、スルー画像の顔領域の個数と、構図対応テーブルに記憶されている各構図種別の顔領域の個数との差分を求めると共に、スルー画像の顔領域の位置を示す座標値と、構図対応テーブルに記憶されている各構図種別の顔領域の位置を示す座標値との差分を求める。差分算出部61は、該差分情報を構図判定部40に出力する(図8(3)参照)。
ステップ148では、構図判定部40は、差分情報が示す差分が所定値未満となった構図種別を選択し、この構図種別を示す構図情報を生成して構図画像データ作成部62に出力する(図8(4)参照)。
ステップ150では、構図画像データ作成部62は、構図判定部40から受け取った構図情報に基づいて構図枠の画像データを生成する。より具体的には、構図情報が示す構図種別の顔領域の個数情報及び座標情報を構図対応テーブルから検索し、座標情報が示す位置に枠画像が配置された構図枠の画像データを生成する。更に、構図枠の画像データとスルー画像の画像データ(図8(5)参照)とを合成した合成画像データを生成し、この合成画像データを表示制御部30に出力する(図8(6)参照)。表示制御部30は、該合成画像データに基づいて合成画像を画像表示装置29に表示する。
図10に、構図枠の画像の表示例を示す。この例では、スルー画像に、「日の丸」に該当する構図枠の画像が合成された合成画像が表示されている。なお、ここでは、一種類の構図種別の構図枠の画像が表示された例について説明したが、差分が所定値未満の構図種別が複数種類あった場合には、複数種類の構図枠の画像を同時に表示する。
また、本実施の形態では、構図判定部40は、差分値が小さい順に候補構図をソーティングして、差分値が一定値以下となる構図が2以上あれば最大2つを抽出するようにしている。そして該抽出した複数種類の構図枠を表示する場合には、その表示形態を異ならせるようにする。例えば、一方の構図種別を太枠線で表示し他方の構図種別を細枠線とで表示する等である。その表示形態はここでは最低2種類あればよいため、該2種類の表示形態の情報を予め内蔵メモリに記憶し設定しておいてもよいし、構図種別毎にその表示形態を定めておき、構図対応テーブルにその情報を登録しておくようにしてもよい。図11に、複数の構図枠の画像が表示された表示例を示す。図11に示すように、「日の丸」の構図枠54bは細破線枠で示され、「黄金分割」の構図枠54aが太破線枠で示されている。
ステップ152では、上記合成画像表示後、該構図枠の画像は変更せず一定時間待機する。ただしその間、スルー画像は更新される。従って、構図枠の画像のみ変化しない合成画像が一定時間継続して表示される。一定時間経過後は、ステップ142に戻って、上記処理を繰り返す。
一方、ステップ142で、S1がON状態となった場合には、ステップ154に移行し、CPU42は、構図画像データ作成部62に、差分値が最小の構図枠の画像のみを残し、他の構図枠は消去すると共に、該残した構図枠の画像が強調表示されるような合成画像を生成させる。図12に構図枠の画像54aが強調表示された表示例を示す。これにより、最も近い構図種別を直感的に把握できる。
ステップ156では、CPU24は、S1がキャンセルされたか否か(すなわち、シャッターボタン38aに対する押圧が停止され、ボタン位置が元に戻ったか否か)を判定する。ステップ156でS1がキャンセルされたと判定された場合には、ステップ142に戻って、上記と同様に処理を繰り返す。また、ステップ156で否定判定された場合には、ステップ158に移行し、シャッターボタン38aが全押し(以下、S2オンと呼称)されたか否かを判定する。ここでS2オン状態になっていないと判定された場合には、ステップ156に戻る、またステップ158でS2オン状態となったと判定された場合には、ステップ160に移行し、CPU24は、該全押しされたタイミングのスルー画像の画像データを記録メディア36に記録する。このとき、差分値がもっとも小さくなった構図種別の情報を撮影画像の画像データと関連付けて記憶してもよい。この情報は、例えば、第1の実施の形態で説明した撮影装置10の機能を本実施の形態の撮影装置60にも設けた場合に、該記憶した情報を用いて容易にグラフ表示できる。
ステップ162で、CPU24は、撮影終了したか否かを判定する。例えば、モードが再生モードに切替えられた場合、或いは電源スイッチ(不図示)がOFFされた場合には、撮影が終了したと判定する。この場合には、本フローチャートに示す処理を終了する。一方、撮影終了していないと判定した場合には、ステップ142に戻って、上記処理を繰り返す。
なお、上記では、S1がオン状態となったときに差分値の最も小さい構図種別の構図枠画像を強調表示する例について説明したが、S1がオンか否かに関わらず差分値の最も小さい構図種別の構図枠画像を強調表示するようにしてもよい。強調表示により、現在のスルー画像の構図がどの構図種別に近いのかが容易に判断できる。また、その場合に、S1がオン後の強調表示が、S1オン前よりも更に強く強調表示されるようにしてもよい。
また、3つ以上の構図枠画像を表示する場合であっても、差分値が小さい構図の構図枠ほど強調表示するようにしてもよい。
以上説明したように、撮影者の現在の撮影状況に近いお勧めの構図がスルー画上で表示されるため、お勧め構図に合わせての撮影が容易となる。
[第3の実施の形態]
本実施の形態では、第1の実施の形態で行なったグラフ画像の表示の更新をS1ロックした場合に行なう例について説明する。
なお、本実施の形態の撮影装置の構成は、第1の実施の形態と同一であるため説明を省略する。
図13は、本実施の形態の撮影モード時における撮影装置10の処理を示すフローチャートである。
まず、モード切替スイッチ38cにより撮影モードに切替えられると、ステップ170で、CPU24は、表示制御部30を制御してスルー画像の表示を開始する。
ステップ172では、CPU24が、シャッターボタン38aが半押し(S1オン)になったか否かを判断する。ここで、S1オンになったと判定された場合に、ステップ174に移行する。ステップ174〜ステップ184までの処理は、第1の実施の形態の図3のステップ104〜114までの処理と同一であるため説明を省略する。
ステップ186では、CPU24が、シャッターボタン38aが全押し(S2オン)になったか否かを判断する。ここで否定判定された場合には、ステップ188に移行し、S1オン状態がキャンセルされたか否かを判断する。ここでキャンセルされていないと判定された場合には、ステップ186に戻り、キャンセルされたと判定された場合には、ステップ172に戻る。
また、ステップ186で、S2オン状態となったと判定された場合には、ステップ190に移行し、CPU24は、該押下されたタイミングのスルー画像の画像データを記録メディア36に記録する。また、記録したスルー画像の構図情報をSDRAM34に保持しておく。そして、ステップ192で、CPU24は、撮影終了したか否かを判定する。ここで、撮影が終了したと判定した場合には、本フローチャートに示す処理を終了する。一方、撮影終了していないと判定した場合には、ステップ172に戻って、上記処理を繰り返す。
このように、本実施の形態では、S1がオンしたか否かを判別し、S1オンしたタイミングに限りスルー画像を解析してグラフ表示を更新し、S1オン後は、グラフ画像は更新されない状態での合成画像の表示が継続される。またS1オン後に、S2オンになった場合には、撮像および画像記録を行なう。そして、撮影終了の指示を受けるまでは、再びS1オン待ちとなる。
以上説明したように、S1オンのタイミングに限りスルー画像を解析するため、スルー画表示中に随時解析処理を実行する場合と比較して処理負荷が軽くなり、電池消耗を防ぐことが可能となる。
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態で説明したグラフ画像を表示する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、第2の実施の形態で説明した構図枠画像を表示する場合であっても、本実施の形態で説明したようにS1オンされたときのみ構図枠画像を表示するように構成してもよい。
[第4の実施の形態]
図14は、本実施の形態の画像再生装置70の構成を示すブロック図である。この画像再生装置70は、第1の実施の形態の撮影装置10から被写体を撮影する撮影手段としての構成要素を除き、記録された撮影画像を再生する再生機能のみを有する画像再生装置である。
この画像再生装置70は、CPU24、EEPROM33、SDRAM34、画像信号処理回路27、圧縮伸張処理回路35、画像表示装置29の表示制御を行なう表示制御部30、記録メディア36に対するデータの読み書きを行なうメディア制御部37、画像解析部39、構図判定部40、累計データ作成部41、グラフデータ作成部42を備え、互いにバス25で接続されている。ここで、図14に示す符号と、図1に示す符号が同一の構成要素は、それぞれ、同一の機能を有する構成要素を意味するため説明を省略する。
また、CPU24には、第1の実施の形態と同様に操作部38が接続されているが、本実施の形態では、撮影手段としての構成要素は装備されていないため、この操作部38には、シャッターボタン38aやズームスイッチ38b等の操作手段は装備されておらず、画像表示装置29に表示された選択項目を選択したり、再生したい画像の画像データを選択したりするための十字キー38d、通常の再生モードから、グラフ表示モードに切替えるための切替ボタン38eが装備されている。本実施の形態では、通常の再生モードで切替ボタン38eを1回押下するとグラフ表示モードに切り替り、グラフ表示モードの状態で切替ボタン38eを更に1回押下すると通常の再生モードに戻るように設計されている。
ここで、グラフ表示モードとは、再生対象となった画像の構図種別とこれまで撮影され記録された画像の構図種別の傾向を示すグラフ画像を再生対象となった画像に重ね合わせて表示するモードである。
図15は、本実施の形態の主要構成部を抽出してその主要構成部を機能的かつ模式的に接続し、データの流れを示した機能構成図である。本来的には、例えば図14に示すようにバス25を介して相互にデータをやりとりしたり、SDRAM34に各種情報を一時的に保持したり、VRAM28等に一旦画像データを保持したりといったデータの流れがあるが、図15ではそういったバス25等の構成を省略して構成を単純化し模式的に示している。
図16は、通常の再生モードからグラフ表示モードに切替えられたときの処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ200では、記録メディア36から画像データを読み出して、画像表示装置29に再生画像を表示する。本実施の形態では、画像再生装置70の電源を入れると、自動的に記録メディア36に最初に記録された画像データの画像が表示される。図17に通常の再生モードにおける表示例を示す。
ステップ202では、CPU24は切替ボタン38eが押下されたか否かを判定する。ここでCPU24が、切替ボタン38eが押下されたと判定した場合には、ステップ204に移行し、既にグラフ表示がされているか否か、すなわち、画像再生装置70が、グラフ表示モードの状態であるか否かを判定する。
ステップ204で、グラフ表示されていると判定された場合には、グラフ表示モードから通常の再生モードに切替えるために切替ボタン38eが押下されたのであるから、ステップ220に移行し、CPU24は、グラフ表示モードから通常の再生モードに切替え、再生画像のみを表示してグラフ画像の表示をオフする。その後、ステップ202に戻る。
一方、ステップ204でグラフ表示されていないと判定された場合には、ステップ206で、CPU24は、記録メディア36に記録されている全画像データの画像について、構図判定部40で構図情報が生成済か否かを判定する。本実施の形態では、構図情報が生成されると、該構図情報は記録メディア36の各画像データに対応付けて該記録メディア36に記憶される。従って、CPU24は、該記録メディア36の記録状態から判定する。
ステップ206で、CPU24は、全ての画像データについて構図情報が生成されていないと判定した場合には、ステップ208に移行し、CPU24は、該記録メディア36から画像データを読み出して画像解析部39に出力する(図15(1)参照。)。画像解析部39は、第1の実施の形態と同様に、各画像データの画像について顔情報を生成し、構図判定部40に出力する(図15(2)参照)。
ステップ210で、構図判定部40は、第1の実施の形態の構図種別の判定と同様に、各画像について構図種別を判定して構図情報を生成し、構図判定部40は、生成した構図情報を記録メディア36に各画像データに対応付けて記録し(図15(3)参照)、ステップ212に移行する。
一方、ステップ206で、CPU24が構図情報は生成済と判定した場合には、ステップ208、210の処理は行なわれず、ステップ212に移行する。
ステップ212では、CPU24は、グラフデータ作成部42が累計値情報を取得済か否かを判定する。累計値情報は、過去に撮影して記録メディア36に記録した画像における、構図種別毎の画像数の累計値を示す情報である。ステップ212で、CPU24は、グラフデータ作成部42がまだ累計値情報を取得済ではないと判定すると、ステップ214に移行し、以下の処理を行なう。
累計データ作成部41は、記録メディア36から各画像データの構図情報を読み出す(図15(4)参照)。そして、累計データ作成部41は、記録メディア36に記録されている全ての画像データについて、構図種別毎にその数を累計し、構図種別毎の累算値を求め、該求めた構図種別毎の累算値を示す累算値情報を生成し、グラフデータ作成部42に出力する(図15(5)参照。)。
なお、ステップ212で累計値情報取得済であると判定された場合には、ステップ214の処理はスキップしてステップ216に移行する。
次に、ステップ216では、グラフデータ作成部42が、十字キー38dで指定された画像の画像データ及び構図情報を記録メディア36から読み出す(図15(6)参照)と共に、該読み出した構図情報と累計データ作成部41から受け取った累計値情報とに基づいて、統計グラフを作成し、再生画像上に重ねて表示するグラフ画像の画像データ(以下、グラフ画像データ)を生成する。なお、グラフ画像は、第1の実施の形態と同様に、構図種別毎の累計値の各々を示す累計値情報をグラフ化した画像であって、ユーザが再生指定した画像が属する構図種別(すなわち読み出した構図情報が示す構図種別)の累計値の部分のみが枠画像で囲まれた(他の構図種別の累計値は枠画像外)画像である。
更に、ステップ218で、グラフデータ作成部42は、該生成したグラフ画像の画像データと上記記録メディア36から読み出した画像データとを合成した合成画像データを生成し、該合成画像データを表示制御部30に出力する。これにより、グラフ画像が再生画像に重ねられた合成画像が画像表示装置29に表示される(図15(7)参照)。
図18に合成画像の表示例を示す。画像表示装置29の表示画面に、再生画像72とグラフ画像74との合成画像が表示されている。同図に示すように、グラフ画像74は、横軸に各構図種別の文字列を示す画像、縦軸に各構図種別の累計値を数値化してプロットしたグラフの画像である。さらに、このグラフ画像74は枠画像76を含んでおり、この枠画像76内に再生画像が属する構図種別の累計値の画像が表示されている。この例では、再生画像は「対角線」の構図に分類されており、過去に「対角線」の構図で撮影した割合があまり多くはないことがわかる。このように、このグラフ画像74から、撮影者は、現在表示している再生画像がどの構図種別に属するのか、そして、その構図種別が示す構図が過去撮影した画像の構図の傾向と比較して、多いか少ないか等の撮影傾向を知ることができる。
また、ステップ202で切替ボタン38eが押下されていないと判定した場合には、ステップ222に移行し、再生画像に変更指示があったか否か、すなわち、十字キー38dが操作され、再生対象となる画像が新たに指定されたか否かを判定する。ここで、再生画像変更指示があったと判定した場合には、ステップ224で、指示された画像を画像表示装置29に表示し、ステップ226で、現在の設定がグラフ表示モードであるか、通常の再生モードであるか否かを判定する。グラフ画像が表示されていればグラフ表示モードであり、グラフ画像が表示されていなければ通常の再生モードである。
ステップ226で、CPU24が現在の設定がグラフ表示モードであると判定した場合には、ステップ206に移行して、上記ステップ206〜218の処理を繰り返し、グラフデータ作成部42は、該新たに指定された画像の画像データと構図情報とを記録メディア36から読出し、枠画像の位置を該読み出した構図情報に基づいて移動させたグラフ画像の画像データを生成し、上記と同様に合成画像を生成して表示する。このように十字キー38dで再生画像の指定に応じて合成画像が更新される(図19参照)。
一方、ステップ226で、現在の設定は通常の再生モードであると判定された場合には、再生画像を表示したままステップ202に戻る。
また、ステップ222で、再生画像に変更指示がないと判定された場合には、ステップ228で、再生終了か否か、すなわち、本画像再生装置70の電源スイッチ(不図示)がOFFされたか否かを判定する。ここで、再生終了と判定された場合には、本フローチャートに示す処理を終了する。一方、再生終了でないと判定された場合には、ステップ202に戻って、上記処理を繰り返す。
このように、再生対象画像の構図の分析結果を表示することで、その画像が今までの撮影傾向と比較して多い構図だったのか少ない構造だったのかを容易に確認可能となる。
なお、本実施の形態では、グラフ表示モードに切替えてから構図情報を生成する例について説明したが、これに限定されず、例えば、記録メディア36が装着されたときに、構図情報を生成して、記録メディア36の画像データに対応付けて記録メディア36に記録するようにしてもよい。また、累計値情報も記録メディア36が装着されたときに生成して、記録メディア36、或いはSDRAM34等に記録しておくようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、画像を分類する2種類以上のカテゴリとして複数種類の構図種別を用いたが、分類するカテゴリはこれに限定されず、第1の実施の形態で説明したように、様々な撮影内容、撮影条件に応じて分類することができる。
また、上記実施の形態では、記録メディア36に記録された画像を対象として累計値情報を生成する例について説明したが、これに限定されず、例えば、画像再生装置70に接続されたコンピュータ上に記録された画像を対象としてもよいし、画像再生装置70に画像記録用の内蔵メモリがあれば、該内蔵メモリに記録された画像を対象としてもよい。
[第5の実施の形態]
図20は、本実施の形態の画像再生装置80の構成を示すブロック図である。本実施の形態の画像再生装置80は、第4の実施の形態の画像再生装置70に画像検索処理部82を設けた構成となっている。
ここで、図20に示す符号と、図1及び図14に示す符号が同一の構成要素は、それぞれ、同一の機能を有する構成要素を意味するため説明を省略する。
本実施の形態では、CPU24には、第1の実施の形態と同様に操作部38が接続されているが、本実施の形態でも、撮影手段としての構成要素は装備されていないため、この操作部38には、シャッターボタン38aやズームスイッチ38b等の操作手段は装備されていない。本実施の形態では、操作部38として、図23に示すように、画像表示装置29に表示された選択項目を選択したり、画像の再生中に読み出す画像データを選択したりするための十字キー38d、画像再生装置80をグラフ表示モードまたは絞込モードに切替えるための切替ボタン38fが装備されている。本実施の形態では、グラフ表示モードと絞込モードとを切替ボタン38fを押下する毎に交互に切替えるように設計されている。
ここで、グラフ表示モードとは、第4の実施の形態と同様に、再生対象となった画像の構図種別とこれまで撮影され記録された画像の構図種別の傾向を示すグラフ画像を再生対象となった画像に重ね合わせて表示するモードである。また、絞込モードとは、ユーザが複数の構図種別から1つを選択した場合に、これまで撮影され記録された画像の中から該選択された構図種別に該当する画像を検索して表示するモードである。
本実施の形態の画像再生装置80に設けられている画像検索処理部82は、画像再生装置80が絞込モードに切替えられたときに動作し、ユーザが選択した構図種別に該当する画像を検索する。
図21は、本実施の形態の主要構成部を抽出してその主要構成部を機能的かつ模式的に接続し、データの流れを示した機能構成図である。本来的には、例えば図20に示すようにバス25を介して相互にデータをやりとりしたり、SDRAM34に各種情報を一時的に保持したり、VRAM28等に一旦画像データを保持したりといったデータの流れがあるが、図21ではそういったバス25等の構成を省略して構成を単純化し模式的に示している。
以下、本実施の形態の作用を説明する。なお、本実施の形態では、構図情報や累計値情報は、記録メディア36が装着されたときに第4の実施の形態と同様に生成され、構図情報は記録メディア36の画像データに対応付けて記録メディア36に記録するようにし、累計値情報も記録メディア36の所定領域に記録しておくように構成されているものとする(図21(1)〜(7)参照。)。このように、本実施の形態では、構図情報及び累計値情報の生成タイミングが異なる点を除いては、第4の実施の形態と同様であるため、グラフ表示モードにおける作用の説明を省略する。
図22は、切替ボタン38fが押下されてグラフ表示モードから絞込モードに切替えられたときの処理の流れを示すフローチャートである。なお、グラフ表示モードから絞込モードに切替えられた直後は、図23に示すように、切替直前に表示されている合成画像(グラフ画像86と再生画像84の合成画像)の表示が継続されているものとする。 ステップ240では、CPU24は、絞込モードに対応するようにキー割当を変更する。十字キー38dは、グラフ表示モードでは、再生画像の変更を指示する(すなわち、表示したい画像を指定する)ために用いられ、絞込モードでは、表示したい構図を指示するために用いられる。より具体的には、絞込モードでは、十字キー38dの操作によってグラフ画像の枠画像を移動させることより構図種別を選択する。従って、十字キー38dをこのような機能に切替える。
ステップ242では、CPU24は、グラフデータ作成部42に変更情報を出力して、新たなグラフ画像の画像データを生成させ、グラフ画像86に含まれる枠画像88の表示を変更させる。図23の時点では、枠画像88が太線の枠のみで表示されているが、変更後は図24に示すように、枠線の形態を変更すると共に、枠部分89aの左右に矢印アイコン89bが追加された枠画像89に変更する。このように矢印アイコン89bを追加することにより、グラフ画像86に表示された枠画像89が、ユーザにより操作可能であることを視覚的にユーザに示す。
次に、ステップ244で切替ボタン38fが押下されたか否かを判定する。ここで、切替ボタン38fが押下されたと判定された場合には、ステップ256に移行し、キー割当とグラフ画像の表示形態を基に戻し、グラフ表示モードに移行する。グラフ表示モードでの動作は第4の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
一方、ステップ244で、CPU24は、切替ボタン38fが押下されていないと判定した場合には、ステップ246で、CPU24は、十字キー38dが操作されたか否かを判定する。ここで、操作されていないと判定した場合には、ステップ244に戻る。また、十字キー38dが操作されたと判定した場合には、ステップ248で、「カレント構図種別」を変更する。「カレント構図種別」は、ユーザが指定した構図種別をいい、例えば、十字キー38dの左ボタンが操作された場合には、現在枠画像89が指示する(枠画像89内部に表示されている)構図種別の左側の構図種別が指定されたことになる。従って「カレント構図種別」を該新たに指定された構図種別に変更する。そして、CPU24は、「カレント構図種別」の変更情報をグラフデータ作成部42に出力して、枠画像89を変更後の「カレント構図種別」が示す構図種別の領域に移動させた新たなグラフ画像86を生成させると共に、該グラフ画像86と再生画像84との合成画像を生成させ、枠画像89の表示を、該指定された構図種別の名称及び累計値の部分に移動させる。すなわち、ここではまずグラフ画像86の方を更新する。
更に、ステップ250で、画像検索処理部82が、「カレント構図種別」が示す構図種別に属する画像の画像データを記録メディア36から検索する(図21(8)参照。)。前述したように、構図情報は、画像データに対応付けて記録メディア36に記録されている。従って、記録メディア36に記録されている各画像データ構図情報を確認することにより、該当する画像データを検索できる。
ステップ252で、検索が成功した場合には、画像検索処理部82は、該検索した画像データが再生画像84として表示されるように、該画像データをグラフデータ作成部42に出力する(図21(9)参照)。グラフデータ作成部42は、上記ステップ248で変更したグラフ画像を該検索した画像データの画像に重ね合わせた合成画像の画像データを生成して、表示制御部30に出力し、画像表示装置29に該合成画像を表示させる(図21(10)参照。)。
図25に検索が成功して再生画像を変更した例を示す。図25に示すように、構図種別「対比」が指定され、該「対比」の構図種別に属する画像が再生されている。なお、検索された画像データが複数ある場合には、その画像データのうち、予め定められた条件を満たす画像データの画像を表示するようにしてもよい。例えば、撮影日時が最も新しい画像データ或いは最も古い画像データ等である。また、複数検索された全画像データの画像の表示を一定時間間隔で順次切替えて表示するようにしてもよい。
なお、ステップ252で、検索が失敗した場合には、ステップ258で、CPU24は、枠画像89を含むグラフ画像86の表示はそのまま継続するが、再生画像は非表示となるような制御情報をグラフデータ作成部42に出力する。これにより、一面黒の画像とグラフ画像86とを合成した合成画像がグラフデータ作成部42で生成され表示される。
なお、このような状態で、切替ボタン38fが押下された場合には、ステップ256では、CPU24は、予め定められた条件を満たす画像データを記録メディア36から読み出して、該画像データの画像とグラフ画像が合成された合成画像が表示されるようにグラフデータ作成部42を制御する。予め定められた条件を満たす画像データは、例えば、記録メディア36に記録されている画像データの、撮影日時が最も古い画像データ、或いは最も新しい画像データとしてもよい。
このように、ユーザが指定した構図種別に属する画像を表示することにより、実際の撮影画像と対応付けて構図を知ることができる。また、指定した構図に属する画像のみを表示できるため、検索絞り込みとして利用できる。
[第6の実施の形態]
本実施の形態では、第4の実施の形態で説明したグラフ画像の表示に加え、再生画像が属する構図種別の構図枠の画像も再生画像に重ねて表示する例について説明する。
本実施の形態の構成図は、第4の実施の形態と同様であるため、図示及び説明を省略する。
図26は、本実施の形態において、通常の再生モードからグラフ表示モードに切替えられたときの処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ270〜290の処理、ステップ294の処理、及びステップ298〜304の処理は、第4の実施の形態の図16に示したステップ200〜218、ステップ220、及びステップ222〜228の処理に対応しており、同じ処理を実行するため、ここでは説明を省略する。第4の実施の形態の図16のフローチャートと異なる点は、ステップ290のグラフ画像と再生画像との合成画像を表示する処理の後に、ステップ292で、更に構図枠画像を合成した合成画像を表示する点、及び、ステップ294のグラフ画像の表示をオフした後に、ステップ296で構図枠画像の表示をオフする点である。
本実施の形態のEEPROM33には、構図種別とその特徴を示す情報とが対応付けて登録された構図対応テーブルが記憶されている。図27に、本実施の形態の構図対応テーブルの一例を示す。この構図対応テーブルには、第1の実施の形態と同様、9種類の構図種別が登録されており、各構図種別毎に必要な顔領域の個数情報(必要数)と、撮像範囲における顔領域の位置を示す座標情報と、更に各構図種別の構図を示す構図枠の画像を画像表示装置29に表示するときの表示形態の情報が登録されている。本実施の形態では、表示形態の情報として、主要オブジェクト(顔領域)の位置を示す矩形域と、該矩形域とを結ぶ線の配置が定義されている。
グラフデータ作成部42は、ステップ292で、グラフ画像と再生画像との合成画像を生成した後、該構図対応テーブルから再生画像の構図情報が示す構図種別に対応する表示形態の情報を上記構図対応テーブルから読み出して、該表示形態の情報に従って構図枠の画像の画像データを生成し、該画像データと、グラフ画像の画像データと、再生画像の画像データとを合成した合成画像データを生成する。この合成画像データを表示制御部30に出力することで、画像表示装置29に、構図枠画像を含む合成画像を表示させる。
図28は、グラフ表示モードに移行した後、グラフ画像93、構図枠画像92、及び再生画像91を合成した合成画像が表示された表示例を示している。この例では、「対角」構図の表示形態情報に基づいて、2個の矩形域と1本の線が構図枠画像92として表示されている。このように、本実施の形態では、グラフ表示モードに移行した後、再生画像91が属する構図が明確に判る構図枠画像92が表示される。
ステップ272で否定判定されると、ステップ298に移行するが、そこで十字キー38dが操作されて再生画像の変更指示が行なわれると、ステップ298で肯定判定されて該指示のあった再生画像を表示し、更に現在のモードがグラフ表示モードであれば、ステップ302で肯定判定されて、ステップ276に移行し、グラフ画像、構図枠画像が更新された合成画像の表示が行なわれる。図29は、十字キー38dの操作により、次の再生画像91が表示指示された場合の合成画像の表示例である。このように、再生画像91の指定が変更されると、該画像の属する構図種別に応じて、グラフ画像93の枠画像99と、構図枠画像92が変更された合成画像が表示される。
このように、本実施の形態によれば、再生画像が属する構図種別の構図枠の画像が再生画像に重ねられて表示されるため、直感的に構図を判断し理解できる。
なお、本実施の形態において、ステップ290および292の処理は、逆の順序で実行してもよいし、同時に実行してもよい。また、ステップ294および296の処理も、逆の順序で実行してもよいし、同時に実行してもよい。
[第7の実施の形態]
図30は、本実施の形態の画像再生装置96の構成を示すブロック図である。本実施の形態の画像再生装置96は、第4の実施の形態の画像再生装置70に属性値メニュー作成部97及び画像検索処理部98を設けた構成となっている。
ここで、図2に示す符号と、図1及び図14に示す符号が同一の構成要素は、それぞれ、同一の機能を有する構成要素を意味するため説明を省略する。
本実施の形態では、CPU24には、第1の実施の形態と同様に操作部38が接続されているが、本実施の形態でも、撮影手段としての構成要素は装備されていないため、この操作部38には、シャッターボタン38aやズームスイッチ38b等の操作手段は装備されていない。本実施の形態では、操作部38として、図33に示すように、画像表示装置29に表示された選択項目を選択したり、画像の再生中に読み出す画像データを選択したりするための十字キー38d、画像再生装置96を傾向変化表示モードに切替えるための切替ボタン38gが装備されている。本実施の形態では、通常の再生モードと傾向変化表示モードとを切替ボタン38gを押下する毎に交互に切替えるように設計されている。
ここで、傾向変化表示モードとは、これまで撮影され記録された画像のうち、ユーザが選択した属性値に該当する画像の構図種別の傾向を示すグラフ画像を表示するモードである。
本実施の形態の画像再生装置96に設けられている属性値メニュー作成部97は、記録メディア36に記録されている画像の属性情報を読出し、画像表示装置29に表示するための属性値メニューを生成する。
本実施の形態の画像再生装置96に設けられている画像検索処理部98は、画像表示装置29に表示された属性値メニューからユーザが選択した属性値に該当する画像の画像データを検索する。
図31は、本実施の形態の主要構成部を抽出してその主要構成部を機能的かつ模式的に接続し、データの流れを示した機能構成図である。本来的には、例えば図30に示すようにバス25を介して相互にデータをやりとりしたり、SDRAM34に各種情報を一時的に保持したり、VRAM28等に一旦画像データを保持したりといったデータの流れがあるが、図31ではそういったバス25等の構成を省略して構成を単純化し模式的に示している。
以下、本実施の形態の作用を説明する。なお、本実施の形態では、構図情報は、記録メディア36が装着されたときに第4の実施の形態と同様に生成し、生成した構図情報は記録メディア36の画像データに対応付けて記録メディア36に記録するように構成されているものとする(図31(1)〜(3)参照。)。
まず、ユーザが、図33に示すように通常の再生モードで再生画像を表示している状態で、切替ボタン38gを押下したとする。これにより、CPU24は、画像再生装置96のモードを通常の再生モードから傾向変化表示モードに切替える。
図32は、切替ボタン38gが押下されて通常の再生モードから傾向変化表示モードに切替えられたときの処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ330で、まずCPU24は、傾向変化表示モードに対応するようにキー割当を変更する。十字キー38dは、通常の再生モードでは、再生画像の変更を指示する(すなわち、表示したい画像を指定する)ために用いられ、傾向変化表示モードでは、属性値メニューから所望の属性値を選択するために用いられる。従って、ここでは、十字キー38dの機能は属性値メニューを選択する役割に変更される。
更に、ステップ332では、属性値メニュー作成部97は、記録メディア36から画像データに付与されている属性情報を読み出す。例えば、撮影画像の画像データが、撮影条件や撮影日時等を含む属性情報を示すタグが付加されるExif形式等で記録メディア36に記録される場合には、該Exifタグ等を読み出すことで属性情報が得られる(図31(4)参照。)。
属性値メニュー作成部97は、読み出した属性情報に基づいて属性値メニューを作成して、該属性値メニューの画像を画像表示装置29に表示する。例えば、撮影日時に基づいて作成する場合には、記録されている再生対象全ての画像データの撮影日と現在の日時(タイムスタンプ)を基に作成する。図34に属性値メニューの表示例を示す。この例では、現在のタイムスタンプが2007/07/31で記録メディア36に記録されている画像の撮影日が2002/0801から2003/07/31の範囲内であった場合には、現在日時からさかのぼること1年刻みで3年分と1年弱分の計4つの属性値がメニュー項目として表示される(図31(5)参照。)。なお、本実施の形態では、属性値メニューにおいて、先頭のメニュー項目を枠で囲み先頭メニュー項目が選択された状態を初期値として表示する。また、属性値メニュー表示後、再生画像は非表示となる。
ステップ334では、CPU24は、属性値メニューのうち、先頭に表示されているメニュー項目の属性値の情報を画像検索処理部98に出力し、画像検索処理部98は、該先頭メニュー項目の属性値に該当する画像(本例では撮影日が2003/07/31以前の画像)に対応付けて記憶されている構図情報を読み出す(図31(6)参照)。画像検索処理部98は、読み出した構図情報を累計データ作成部41に出力する(図31(7)参照)。累計データ作成部41は、受け取った構図情報に基づいて、各構図種別毎の累計値(或いは頻度)を求め、該累計値(或いは頻度)を示す情報である累計値情報をグラフデータ作成部42に出力する(図31(8)参照)。グラフデータ作成部42は、該累計値情報に基づいて、統計グラフを作成し、表示すべきグラフ画像の画像データ(グラフ画像データ)を生成する。本実施の形態のグラフ画像は、同じ属性値に該当する画像の構図種別毎の累計値の各々を示す累計値情報をグラフ化した画像である。グラフデータ作成部42は、属性値メニューを表す画像データとグラフ画像データとを合成した合成画像データを生成し、該合成画像を画像表示装置29に表示する(図31(9)参照。)。これにより、図34に示すように、属性値メニューの下方にグラフ画像が表示される。
次に、ステップ336で、切替ボタン38gが押下されたか否かを判定する。ここで、切替ボタン38gが押下されたと判定された場合には、ステップ346に移行し、キー割当し、ステップ346でグラフ画像の表示形態を基に戻して通常の再生モードに移行する。
一方、ステップ336で、CPU24は、切替ボタン38gが押下されていないと判定した場合には、ステップ338で、CPU24は、十字キー38dが操作されたか否かを判定する。ここで、操作されていないと判定した場合には、ステップ336に戻る。また、十字キー38dが操作されたと判定した場合には、ステップ340で、十字キー38dの操作に応じて属性値メニューのメニュー項目を選択する。
ステップ342では、上記ユーザの十字キー38dの操作によって選択された属性値メニューのメニュー項目に該当する属性値に属する画像の構図情報を画像検索処理部98が読出し、累計データ作成部41に出力する。累計データ作成部41は、受け取った構図情報に基づいて、各構図種別毎の累計値(或いは頻度)を求め、該累計値(或いは頻度)を示す情報である累計値情報をグラフデータ作成部42に出力する(図31(8)参照)。グラフデータ作成部42は、該累計値情報に基づいて、統計グラフを作成し、表示すべきグラフ画像の画像データ(グラフ画像データ)を生成する。グラフデータ作成部42は、属性値メニューを表す画像データとグラフ画像データとを合成した合成画像データを生成し、該合成画像を画像表示装置29に表示する(図31(9)参照。)。これにより、図35に示すように、新たに選択された属性値に該当する画像のグラフ画像が属性値メニューの下方に表示される。そしてステップ336に戻る。
このように、属性値ごとに画像の構図に関するグラフ画像を表示するようにしたため、撮影時の構図の傾向が、特定期間を経てどう変化したかを容易に確認可能となる。
なお、本実施の形態では属性値を撮影日とする例について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、撮影時間や再生時間の累計値、撮影者を識別する識別情報等を属性値として用いて処理するようにしてもよい。例えば、撮影時間毎にグラフ画像を表示すれば、その時間帯での撮影傾向の変化を確認でき、再生時間の累計値毎にグラフ画像を表示すれば、よく見る或いは見せる(好きな)画像の撮影傾向を確認でき、撮影者毎にグラフ画像を表示すれば、撮影者毎の撮影傾向の違いを確認できる。
また、上記実施の形態では属性値メニューから1つのメニュー項目しか選択できない例について説明したが、これに限定されず、2以上のメニュー項目を選択できるように構成してもよい。その場合には、選択されたそれぞれの属性値に該当する画像のグラフ画像を全て画像表示装置29に表示する。
[その他変形例]
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で様々な設計上の変更を行うことができる。例えば、第4〜7の実施の形態の機能を、第1〜3の実施の形態の撮影装置に組み込んでもよい。