JP4841835B2 - 吸着剤 - Google Patents
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Description
・樹脂、塗料、繊維、化粧品などに添加したときの分散性が悪い。
・抗菌性が効果的に発現しにくく、所望の抗菌活性を得るためには、多量の抗菌性組成物を添加する必要がある。
・添加量が多くなると粉末の凝集が生じ易く、また、金属成分の含有量も多くなるので、銀などの抗菌性金属成分を用いた組成物では変色が起こる。
・繊維の原料樹脂に抗菌性組成物を混合して紡糸する場合には、粒子径の大きい粉末状の組成物では糸切れを引き起こす原因となる。
・樹脂などの材料の表面に粉末状の抗菌性組成物を含有する塗料を塗布して塗膜を形成し、抗菌性を付与する場合には、塗膜が厚くなり膜強度の低下を生じ、また、剥離が起きやすい。さらに透明性が要求される場合には適用できない。
たとえば、特許文献1(特開平6−80527号公報)には、負の電荷を有する無機酸化物コロイド粒子に抗菌性金属成分を付着させた抗菌性無機酸化物コロイド溶液からなる抗菌剤が提案されている。
から選ばれる1種以上の元素を含む有機化合物を効率的に吸着することのできる平板状ゼオライトからなる吸着剤を提供することを目的としている。
しかしながら、ゼオライトは通常ミクロンオーダー、サブミクロンオーダーのキュービック(立方体、サイコロ状)で、透明性がないために用途が制限されたり、成形体として用いる場合には、バインダー(結合材)を必要にするためにゼオライトの割合が減少して吸着性能が低下するだけでなく、結合材が吸着性能を阻害する問題があった。
の酸化物モル比のゲル状凝集物懸濁液と混合して加熱することにより平板状の微細なゼオライトが得られることを提案している。(特開2004-315338号公報)
さらに、鋭意検討した結果、前記ゼオライトをイオン交換した後、スチーム処理し、ついで一部のアルミナを除去した平板状の微細なゼオライトがヘテロ元素含有有機化合物に対するの吸着性能が向上することを見いだして本発明を完成するに至った。
(1)平均粒子径(D)が0.05〜1.0μmの範囲にあり、
平均厚み(T)が0.01〜0.25μmの範囲にあり、
(D)/(T)が4以上であり、
Al2O3含有量が26.0重量%以下、Na2O含有量が15.0重量%以下である平板
状ゼオライトを含む。
(2)前記ゼオライトがフォージャサイト型ゼオライトである。
(3)前記Al2O3含有量が22.0重量%以下であり、SiO2/Al2O3モル比が5.5以
上である。
(4)前記ゼオライトの比表面積が300〜1000m2gの範囲にある。
(5)前記平板状ゼオライトを含む薄膜形成用塗料。
平板状ゼオライト
まず、本発明に係る吸着剤を構成する平板状ゼオライトについて説明する。
(D)/(T)が4以上の平板状である。
平均粒子径(D)と平均厚み(T)との比(D/T)が4未満の場合は、通常のサイコロ状のゼオライトと代わるところがなくなり、このようなゼオライト粒子を用いて薄膜を形成しても膜形成性が低下するとともに各種基材への密着性、付着性が不充分となり、膜の強度が不充分となることがある。(D/T)の上限は特に制限はないが、大きくなればそれだけ脆くな
るので、通常、10以下であればよい。
。得られたとしても結晶性が低く、吸着性能が不充分となることがある。
平板状ゼオライトの平均粒子径(D)はより好ましくは0.05〜0.5μm、さらには
0.1〜0.5μmの範囲にあることが望ましい。
選択されるが、粒径および0.25μmを超えると、前記したように通常のサイコロ状の吸着剤と代わるところがなくなる。また、平均厚み(T)が0.01μm未満のものは得る
ことが困難である。
22.0重量%、特に好ましくは10.0重量%以下、また、Na2O含有量が15.0重量%以下、好ましくは10.0重量%以下である。(残りは、SiO2である)
なお、フォージャサイト型ゼオライトは分子篩効果があり、さらには、平板状のものが得られやすい。
なお、Al2O3含有量が26.0重量%を超えると、疎水性が不充分となるためか、後
述する吸着質の充分な吸着性能が得られないことがある。なお、Al2O3含有量の下限は
特に制限されるものではないものの、少ないほど好ましい。通常、1.0重量%以下のもの
は得ることが困難である。
また、Na2O含有量が15.0重量%を超えると、充分な吸着性能が得られないことがある。なお、Na2O含有量の下限は特に制限されるものではないものの、少ないほど好ましい。通常0.1重量%以下のものは得ることが困難である。また、得ようとすると結晶構
造が破壊されることがある。
り、後述する吸着質の吸着量が高くなる傾向がある。
前記ゼオライトの比表面積が300〜1000m2/g、さらには500〜1000m2/gの範囲にあることが好ましい。この比表面積の範囲にあれば、充分に高い吸着性能を有している。なお、比表面積はBET法によって測定される。
ないことがある。ゼオライトの比表面積が1000m2/gを超えるものは得ることが困
難である。
きる。
、アルカリ金属酸化物が不足する場合には不足のアルカリ源を加えて混合し、
(d)得られる混合物を、結晶化が生起する温度で結晶化に充分な時間、加熱熟成することによって得ることができる。
M2O/Al2O3 = 2.0〜5.0 好ましくは2.5〜4.5
SiO2/Al2O3 = 5〜16 好ましくは8〜11
H2O/Al2O3 = 2000〜5000 好ましくは3000〜4000
(ここで、Mはアルカリ金属を示す)
の範囲にあり、分散質濃度が酸化物として0.1〜40重量%の範囲にあることが望ましい。
なお、前記水性SiO2-Al2O3複合酸化物ゾルは、シリカおよびアルミナを含有する微粒子が水に分散したゾルであって、ゾルの分散質濃度を1.5重量%に調整した後、遠心分離機により回転数3500rpmで10分間処理した際に、沈降した固形分量が0.5体積%以下のものである。
モル組成比で、
M2O/Al2O3 = 15±3 好ましくは14±2
SiO2/Al2O3 = 17±3 好ましくは16±2
H2O/Al2O3 = 100〜2000 好ましくは200〜1000
(ここで、Mはアルカリ金属を示す)の範囲にある、シリカ源(たとえば珪酸ナトリウム水溶液、シリカ・アルミナゾル)、アルミナ源(たとえばアルミン酸ナトリウム、シリカ・アルミナゾル)およびアルカリ源(たとえば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム)の液状反応混合物を、好ましくは10〜80℃の温度、さらに好ましくは、20〜40℃の温度で、好ましくは2時間以上さらに好ましくは6〜24時間、好ましくは攪拌することなく熟成して調製されたゲル状凝集物(ゲル状微小粒子がもやもやと凝集した凝集物)の水性懸濁液である。該ゲル状物水溶液は、酸化物モル組成が前述の範囲にあり、粒子径0.5〜10μmの範囲であることが好ましい。ゲル状凝集物懸濁液の酸化物モル組成が前述の範囲外である場合、所望のゼオライトが得られないことがある。
範囲となるように、アルカリ金属酸化物が不足する場合には、不足のアルカリ源を加えて混合し、得られた混合物を結晶化が生起する温度で結晶化に充分な時間加熱熟成する。
O3)のモル比が8.0〜12.0の範囲内にある場合には、アルカリ源を加える必要はない。
が8.0〜12.0の範囲外である場合には、p型ゼオライトやグメリナイトなど後述する吸着質を吸着できないゼオライトが副生することがある。
M2O/Al2O3 = 5.0〜15.0 好ましくは7.0〜12.0
SiO2/Al2O3 = 6〜20 好ましくは8〜18
H2O/Al2O3 = 1000〜3000好ましくは1500〜2500。
るものの、約3〜6meq/gの範囲にある。
ついで、NaYゼオライトをアンモニウムなどにイオン交換してナトリウムイオンを低減する。イオン交換方法は従来公知の方法を採用することができ、例えば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウムなどの水溶液に分散させ、必要に応じて加温する。このイオン交換されたゼオライトは、通常NH4NaYゼオライトと言われる。
イオン交換する。このときのゼオライトは通常NH4Yゼオライトと言われる。なお、N
H4NaYを焼成することなくイオン交換をさらに2回以上繰り返して行うことによって
も、NH4Yゼオライトが得られる。
としては、水分を約5〜70重量%含むNH4Yゼオライトを耐熱性容器に充填し、約2
00℃〜700℃の加熱炉中で加熱する方法、あるいはNH4Y粉体を耐熱性容器に充填
し、スチーム雰囲気下、約200℃〜700℃の加熱炉中で加熱する方法等がある。このときのゼオライトは通常USYと言われる。スチーム処理を行うことで、骨格からAlが
脱離し、そこにSiが入り、結晶骨格のSiO2/Al2O3比が高くなり、その結果、酸処
理を行うことで、Al2O3が除去され、疎水性の高いゼオライトが得られる。
酸などのアルミ溶解性の高い酸水溶液にゼオライトを混合し、必要に応じて加熱すればよい。
このようにして得られたゼオライトは、平均粒子径(D)が0.05〜1.0μmの範囲
にあり、平均厚み(T)が0.01〜0.25μmの範囲にあり、(D)/(T)が4以上であり
、Al2O3含有量が26.0重量%以下、Na2O含有量が15.0重量%以下の平板状ゼ
オライトである。
塗料用樹脂は公知の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等のいずれも採用することができる。
具体的には、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコーンゴムなどの熱可塑性樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、ブチラール樹脂、反応性シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂などの熱硬化性樹脂などが挙げられる。さらにはこれら樹脂の2種以上の共重合体や変性体であってもよい。
明性、平坦性、基材との密着性等に優れている。
溶剤
溶剤としては、塗料用樹脂を溶解するとともに、容易に揮発しうるものであれば特に制限されない。塗料用樹脂が熱硬化性樹脂の場合は、必要に応じて硬化剤が配合されていてもよい。
酸素を含む有機化合物としては、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド、ノネナール、イソ吉草酸などが挙げられ、硫黄を含む有機化合物としてはメチルメルカプタン、エチルメルカプタンなどがあげられる。なお、本発明の吸着剤は硫化水素に対しても有効である。
また、窒素を含む有機化合物としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、インドールなどが挙げられる。なお、アンモニアに対しても有効である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。
吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(A)の調製
(ゲル状物水溶液の調製)
Na2O17重量%、Al2O322重量%を含有するアルミン酸ナトリウム溶液57.
0gに攪拌しながら37.2重量%の水酸化ナトリウム水溶液187.4gを加えた。この溶液を攪拌しながら、シリカ濃度24重量%の3号水硝子549.8gを純水205.8g中に加えた溶液に20℃、8.1g/minで添加した。その組成は酸化物モル比で
Na2O/Al2O3 = 16.0
SiO2/Al2O3 = 17.9
H2O/Al2O3 = 332 であった。
(複合酸化物ゾルの調製)
平均粒子径50Å、シリカ濃度20重量%のシリカゾル40.4gを純水2864.0gで希釈したものを80℃に加温した。この希釈ゾルにSiO2として24.0重量%の
3号水硝子279.5gを純水3356.4gで希釈したものとAl2O3として22.0重量%のアルミン酸ナトリウム62.9gを純水3574.0gで希釈したものを、4時間かけて同時添加した。さらに、Na2Oとして3重量%の水酸化ナトリウム111.0
gを1時間かけて添加した。その間希釈ゾルの温度を80℃に保持した。添加終了後、このゾルを室温まで冷却し、SiO2-Al2O3複合酸化物ゾル9000gを得た。
Na2O/Al2O3 = 4.3
SiO2/Al2O3 = 9.3
H2O/Al2O3 = 3660
この場合の複合酸化物ゾルの粒子径は0.02〜0.04μmであった。
SiO2-Al2O3複合酸化物ゾル9000gを攪拌しながら、前記ゲル状物水溶液1000gを加え30分室温で攪拌混合した。このようにして得られたゲル状反応混合物の組成は酸化物モル比で
Na2O/Al2O3 = 9.9
SiO2/Al2O3 = 13.4
H2O/Al2O3 = 2072
であった。
、Na2O含有量13.0重量%、SiO2/Al2O3モル比5.20であった。(NaY=121.6g)
このフォージャサイト型ゼオライト50gを水950gに分散させ、硫酸アンモニウム30.9gを加え、90℃まで昇温し、1時間撹拌してイオン交換した。その後、濾過、洗浄し、110℃で12時間乾燥した後、600℃で2時間焼成した。ついで、水950
gに分散させ、硫酸アンモニウム30.9gを加え、90℃まで昇温し、1時間撹拌してイオン交換した。ついで、濾過、洗浄した後、再び、水950gに分散させ、硫酸アンモ
ニウム30.9gを加え、90℃まで昇温し、1時間撹拌してイオン交換し、濾過、洗浄、乾燥し、400℃で2時間加熱処理して吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(A)を得た。
塗料組成物(P-1)の調製
アクリル系樹脂としてアロマテックスE(三井化学(株)製:Z112、不揮発分45%)95.6重量部、フォージャサイト型ゼオライト(A)2.2重量部、界面活性剤(北興化学(株)製:ホクスターHP)2.2重量部を混合して塗料組成物(P-1)を調製し
た。
塗膜(F-1)の形成
充分に水で洗浄して乾燥した厚さ2.0mmの硝子基材表面に、塗料組成物(P-1)をバ
ーコーター法により塗布し、120℃で2分間乾燥した後、200℃で20秒間加熱処理して硬化させて塗膜(F-1)を形成した。このとき、膜厚は5μmであった。
吸着試験(1)
ガラス表面に形成した塗膜(F-1)の一部を剥離し、剥離した塗膜(F-1)10.8gを2Lのテトラパックに入れ、臭気ガスとして濃度100ppm(希釈剤:N2)のアンモニアガ
ス1Lを封入し、2時間放置後、検知管にて臭気濃度を測定し、結果を表1に示した。
吸着試験(2)
ガラス表面に形成した塗膜(F-1)の一部を剥離し、剥離した塗膜(F-1)10.8gを2Lのテトラパックに入れ、臭気ガスとして濃度20ppm(希釈剤:N2)の硫化水素ガス1
Lを封入し、2時間放置後、検知管にて臭気濃度を測定した。結果を表1に示した。
吸着試験(3)
ガラス表面に形成した塗膜(F-1)の一部を剥離し、剥離した塗膜(F-1)10.8gを2Lのテトラパックに入れ、臭気ガスとして濃度20ppm(希釈剤:N2)のアセトアルデヒド
ガス1Lを封入し、2時間放置後、検知管にて臭気濃度を測定した。結果を表1に示した。
密着性
JIS K 5400に基づく基盤目試験にて評価した。密着性は10x10の升目100個中の剥離しなかった升目の数測定し、結果を表1に示した。
平坦性
触針式表面荒さ計(東京精密(株)製サーフコフ)で表面の平均荒さを評価し、結果を表1に示した。
透明性の評価
分光光度計(日本分光社製:Ubest−55)により波長が500nmでの透過率を測定し、結果を表1に示した。
吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(B)の調製
(ゲル状物水溶液の調製)
Na2O17重量%、Al2O322重量%を含有するアルミン酸ナトリウム溶液7.8
gに攪拌しながら37.2重量%の水酸化ナトリウム水溶液112.6gを加えた。この溶液を攪拌しながらシリカ濃度24重量%の3号水硝子379.6gを純水375.0g中に加えた溶液に20℃、8.1g/minで添加した。その組成は酸化物モル比で
Na2O/Al2O3 = 1.6
SiO2/Al2O3 = 4.3
H2O/Al2O3 = 90.4 であった。
これを約1時間攪拌した後30℃で16時間静置してゲル状凝集物を含んだ水
溶液を得た。この場合のゲル状凝集物の粒子径は1.0〜5.0μmの範囲であった。
平均粒子径50Å、シリカ濃度20重量%のシリカゾル40.4gを純水2864.0gで希釈したものを80℃に加温した。この希釈ゾルにSiO2として24.0重量%の
3号水硝子279.5gを純水3356.4gで希釈したものとAl2O3として22.0重量%のアルミン酸ナトリウム62.9gを純水3574.0gで希釈したものを、4時間かけて同時添加した。さらに、Na2Oとして3重量%の水酸化ナトリウム111.0
gを1時間かけて添加した。その間希釈ゾルの温度を80℃に保持した。添加終了後、このゾルを室温まで冷却し、SiO2-Al2O3複合酸化物ゾル9000gを得た。
Na2O/Al2O3 = 4.3
SiO2/Al2O3 = 9.3
H2O/Al2O3 = 3660
この場合の複合酸化物ゾルの粒子径は0.02〜0.04μmであった。
(反応混合物の調製)
SiO2-Al2O3複合酸化物ゾル9000gを攪拌しながら、前記ゲル状物水溶液1000gを加え30分室温で攪拌混合した。
Na2O/Al2O3 = 9.9
SiO2/Al2O3 = 13.4
H2O/Al2O3 = 2072
このゲル状反応混合物を結晶化槽に移して攪拌することなく95〜98℃で72時間加温熟成を行って結晶化させた。熟成終了後、結晶生成物を取り出し、濾過、洗浄、乾燥してフォージャサイト型ゼオライトを得た。このとき、固形分中のAl2O3含有量21.8重量%、SiO2含有量64.9重量%、Na2O含有量13.3重量%、SiO2/Al2O3モル比5.05であった。
ト型ゼオライト(B)を得た。フォージャサイト型ゼオライト(B)について、化学分析による組成、BET法による比表面積、電子顕微鏡による形状観察および粒子径、粒子の厚みを求め、結果を表1に示した。また得られたゼオライトの電子顕微鏡写真を図2に示す。
塗料組成物(P-2)の調製
参考例1において、フォージャサイト型ゼオライト(B)2.2重量部用いた以外は同
様にして塗料組成物(P-2)を調製した。
塗膜(F-2)の形成
参考例1において、塗料組成物(P-2)を用いた以外は同様にして塗膜(F-2)を形成した。
得られた塗膜(F-2)について、膜厚の測定、各吸着試験、密着性、平坦性および透明性の
評価を行い、結果を表1に示した。
吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(C)の調製
参考例1と同様にして、イオン交換したのち、2度目の400℃で2時間焼成する前の
濾過、洗浄したフォージャサイト型ゼオライト(A)を得た。
塗料組成物(P-3)の調製
参考例1において、フォージャサイト型ゼオライト(C)2.2重量部用いた以外は同
様にして塗料組成物(P-3)を調製した。
塗膜(F-3)の形成
参考例1において、塗料組成物(P-3)を用いた以外は同様にして塗膜(F-3)を形成した。
得られた塗膜(F-3)について、膜厚の測定、各吸着試験、密着性、平坦性および透明性の
評価を行い、結果を表1に示した。
吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(D)の調製
実施例3において、濃度25重量%の硫酸50gを添加した以外は同様にして脱アルミ処理して吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(D)を得た。
比表面積、電子顕微鏡による形状観察および粒子径、粒子の厚みを求め、結果を表1に示した。
塗料組成物(P-4)の調製
参考例1において、フォージャサイト型ゼオライト(D)2.2重量部用いた以外は同
様にして塗料組成物(P-4)を調製した。
塗膜(F-4)の形成
参考例1において、塗料組成物(P-4)を用いた以外は同様にして塗膜(F-4)を形成した。
得られた塗膜(F-4)について、膜厚の測定、各吸着試験、密着性、平坦性および透明性の
評価を行い、結果を表1に示した。
吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(E)の調製
参考例2と同様にして、400℃で2時間焼成する前の濾過、洗浄したフォージャサイト型ゼオライト(B)を得た。
塗料組成物(P-5)の調製
参考例1において、フォージャサイト型ゼオライト(E)2.2重量部用いた以外は同
様にして塗料組成物(P-5)を調製した。
塗膜(F-5)の形成
参考例1において、塗料組成物(P-5)を用いた以外は同様にして塗膜(F-5)を形成した。
得られた塗膜(F-5)について、膜厚の測定、各吸着試験、密着性、平坦性および透明性の
評価を行い、結果を表1に示した。
吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(F)の調製
(ゲル状物水溶液の調製)
Na2O17重量%、Al2O322重量%を含有するアルミン酸ナトリウム溶液463
.6gに、攪拌しながら21.35重量%の水酸化ナトリウム水溶液3771.2gを加えた。この溶液をシリカ濃度24重量%の3号水硝子3675g中に、攪拌しながら加えてゲル状凝集物を発生させた。このゲル状凝集物を含有する液の組成は酸化物モル比で
Na2O/Al2O3 = 15.9
SiO2/Al2O3 = 14.7
H2O/Al2O3 = 330
であった。さらに、これを約1時間攪拌した後30℃で12時間静置して、ゲル状凝集物を含有する液を得た。この場合のゲル状凝集物の粒子径は1.0〜5.0μmの範囲であった。
SiO2として30重量%を含有するシリカゾル809.3gを純水295.9gで希
釈し、このゾルとシリカ濃度24重量%の3号水硝子1023.4gとを混合した。次いで、この液に、攪拌しながら、Na2O17重量%、Al2O322重量%を含有するアル
ミン酸ソーダ溶液455.5gを加えて、次の酸化物組成を有するゲル状反応物を得た。この場合のゲル状反応物の粒子径が5.0〜10.0μmであった。
SiO2/Al2O3 = 8.29
H2O/Al2O3 = 103.9
(反応混合物の調製)
前述のゲル状反応物に、攪拌しながら、前述のゲル状凝集物を含有する液139.5gを加え3時間室温で撹絆混合した。このようにして得られたゲル状反応混合物の組成は酸化物モル比で
Na2O/Al2O3 = 2.8
SiO2/Al2O3 = 8.4
H2O/Al2O3 = 108
であった。
、乾燥し、400℃で2時間焼成して吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(F)を得た。
塗料組成物(P-6)の調製
参考例1において、フォージャサイト型ゼオライト(F)2.2重量部用いた以外は同
様にして塗料組成物(P-6)を調製した。
塗膜(F-6)の形成
参考例1において、塗料組成物(P-6)を用いた以外は同様にして塗膜(F-6)を形成した。
得られた塗膜(F-6)について、膜厚の測定、各吸着試験、密着性、平坦性および透明性の
評価を行い、結果を表1に示した。
吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(G)の調製
比較例1と同様にして、400℃で2時間焼成する前の濾過、洗浄したフォージャサイト型ゼオライト(F)を得た。
塗料組成物(P-7)の調製
参考例1において、フォージャサイト型ゼオライト(G)2.2重量部用いた以外は同
様にして塗料組成物(P-7)を調製した。
塗膜(F-7)の形成
参考例1において、塗料組成物(P-7)を用いた以外は同様にして塗膜(F-7)を形成した。
得られた塗膜(F-7)について、膜厚の測定、各吸着試験、密着性、平坦性および透明性の
評価を行い、結果を表1に示した。
吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(H)の調製
比較例2において、濃度25重量%の硫酸50gを添加した以外は同様にして脱アルミ処理して吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(H)を得た。
塗料組成物(P-7)の調製
参考例1において、フォージャサイト型ゼオライト(H)2.2重量部用いた以外は同
様にして塗料組成物(P-7)を調製した。
塗膜(F-7)の形成
参考例1において、塗料組成物(P-7)を用いた以外は同様にして塗膜(F-7)を形成した。
の評価を行い、結果を表1に示した。
比較例4
吸着剤用フォージャサイト型ゼオライト(H)の調製
比較例1と同様にして、ゲル状凝集物を含むゲル状反応物を調製し、ついでゲル状凝集物280gを加えてゲル状反応混合物を調製した。このときのゲル状反応混合物の組成は、酸化物モル比で以下のとおりであった。
SiO2/Al2O3 = 8.8
H2O/Al2O3 = 120
ついで、比較例1と同様にして熟成し、結晶生成物を取り出し、濾過洗浄してNaY型ゼオライトを得た。このとき、固形分中のAl2O3含有量25.6重量%、SiO2含有
量73.9重量%、Na2O含有量15.5重量%であり、SiO2/Al2O3モル比4.9であった。
得られたフォージャサイト型ゼオライト(I)について、化学分析による組成、BET法による比表面積、電子顕微鏡による形状観察および粒子径、粒子の厚みを求め、結果を表1に示した。
参考例1において、フォージャサイト型ゼオライト(I)2.2重量部を用いた以外は同様にして塗料組成物(P-9)を調製した。
参考例1において、塗料組成物(P-9)を用いた以外は同様にして、塗膜(F-9)を形成した
。得られた塗膜(F-9)について、膜厚の測定、各吸着試験、密着性、平坦性および透明性
の評価を行い、結果を表1に示した。
Claims (5)
- 平均粒子径(D)が0.05〜1.0μmの範囲にあり、
平均厚み(T)が0.01〜0.25μmの範囲にあり、
(D)/(T)が4以上であり、
Al2O3含有量が22.0重量%以下、Na2O含有量が1.51重量%以下であり、SiO2/Al2O3モル比が5.5以上である平板状ゼオライトを含み、吸着質が酸素、硫黄および窒素から選ばれる1種以上の元素を含む有機化合物であることを特徴とする吸着剤。 - 前記ゼオライトがフォージャサイト型ゼオライトであることを特徴とする請求項1に記載の吸着剤。
- 前記ゼオライトの比表面積が300〜1000m2/gの範囲にあることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の吸着剤。
- 前記ゼオライトが、(a)水性SiO2-Al2O3複合酸化物ゾルであるマトリックスと、(b)特定のSiO2-Al2O3複合酸化物からなるゲル状凝集物懸濁液とを、(c)全Al2O3に対するアルカリ金属酸化物(M2O/Al2O3)のモル比が8.0〜12.0の範囲となるように、アルカリ金属酸化物が不足する場合には不足のアルカリ源を加えて混合し、(d)得られる混合物を、加熱熟成して得られたゼオライトを、
さらに、イオン交換した後、スチーム処理し、ついで一部のアルミナを除去して得られたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸着剤。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の平板状ゼオライトを含むことを特徴とする薄膜形成用塗料。
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