JP4839925B2 - 集中定数型バンドパスフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、集中定数素子を用いて構成された集中定数型バンドパスフィルタに関する。
例えば携帯電話機等の無線通信機器に用いられるフィルタには小型化の要求がある。そのため、フィルタを構成する共振器にも、小型化が求められている。ここで、平衡端子を備えたフィルタとして、例えば不平衡入力−平衡出力型のバンドパスフィルタが知られている。このようなフィルタとして、バランを使用するものがある。バランは、不平衡信号(アンバランス信号)と平衡信号(バランス信号)とを相互変換するものである。なお、不平衡信号を伝送する線路では、ある基準電位(通常、グランド電位)に対する1本の信号線の電位により信号が伝送される。平衡信号を伝送する線路では、一対の信号線間の電位差により信号が伝送される。平衡信号は、一対の信号線間を伝送する各信号の位相が互いに180°異なり、かつ振幅がほぼ等しければ、一般にバランス特性に優れた状態といえる。
特許文献1ないし特許文献3には、バランを用いて構成されたフィルタが記載されている。これらの文献に記載のフィルタは、導体線路を用いた分布定数型のバランにLC共振回路などからなるバンドパスフィルタを接続して構成されている。
特開2002−217670号公報 特開2002−217036号公報 特開2003−209413号公報
ここで、分布定数型のバランは例えば、両端が開放端とされた1/2波長(λ/2)共振器と、一端が短絡端、他端が開放端とされた第1および第2の1/4波長共振器とを組み合わせて構成される。このため、上記各文献に記載のフィルタは、フィルタ全体の大きさが各共振器を形成する導体線路の長さによって制限されてしまい、小型化が困難である。例えば特許文献1では、バンドパスフィルタ部分を集中定数回路からなるLC共振器で構成しているが、その集中定数回路のフィルタ部分に分布定数型のバランを単純に接続した構造であるため、全体の大きさがバランの導体線路の長さによって制限されてしまい、やはり小型化が困難である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、分布定数型のバランを用いることなく平衡信号の伝送を可能にし、かつ小型で伝送特性の優れた集中定数型バンドパスフィルタを提供することにある。
本発明の第1ないし第6の観点に係る集中定数型バンドパスフィルタは、集中定数素子からなるインダクタとキャパシタとを含み、両端が接地された複数の直列共振回路と、複数の直列共振回路の一の直列共振回路における互いに対称的な位置に接続された一対の平衡端子とを備え、複数の直列共振回路が互いに磁界結合、電界結合、または導電線結合するように並列的に配置されているものである。また、複数の直列共振回路のそれぞれにおいて、中央にキャパシタが1つ配置されると共に、キャパシタの両端側に対称的にインダクタが1つずつ配置され、キャパシタの一端に一方のインダクタの一端が接続され、キャパシタの他端に他方のインダクタの一端が接続され、一方のインダクタの他端と他方のインダクタの他端は接地され、一方のインダクタのインダクタンスと他方のインダクタのインダクタンスとが同一とされているものである。また、一対の平衡端子が、一の直列共振回路において中央のキャパシタに対して互いに対称的な位置に接続されているものである。
本発明の第1ないし第6の観点に係る集中定数型バンドパスフィルタでは、集中定数回路からなる複数の直列共振回路が互いに磁界結合、電界結合、または導電線結合するように並列的に配置されていることで、バンドパスフィルタ部が形成される。また、直列共振回路に一対の平衡端子が接続されていることで、分布定数型のバランを用いることなく平衡信号が伝送される。この場合において、複数の直列共振回路のそれぞれにおいて、インダクタおよびキャパシタが互いに対称的に配置され、かつ、一対の平衡端子が一の直列共振回路において中央のキャパシタに対して互いに対称的な位置に接続されていることで、バランス特性にも優れている。
本発明の第1ないし第3の観点に係る集中定数型バンドパスフィルタにおいて、一方の平衡端子に接続された第1の入出力用キャパシタと他方の平衡端子に接続された第2の入出力用キャパシタとをさらに備え、一対の平衡端子が第1および第2の入出力用キャパシタを介して直列共振回路に電界結合されていても良い。
また、本発明の第4ないし第6の観点に係る集中定数型バンドパスフィルタにおいて、少なくとも1つの第1の入出力用キャパシタと少なくとも1つの第2の入出力用キャパシタとをさらに備えていても良い。この場合、第1の入出力用キャパシタを、第1の一対の平衡端子の一方の平衡端子または第2の一対の平衡端子の一方の平衡端子の少なくとも一方に対して設けると共に、第2の入出力用キャパシタを、第1の一対の平衡端子および第2の一対の平衡端子のうち第1の入出力用キャパシタが設けられた一対の平衡端子側における、他方の平衡端子に対して設ける。これにより、第1の一対の平衡端子または第2の一対の平衡端子の少なくとも一方が、第1および第2の入出力用キャパシタを介して直列共振回路に電界結合される。
特に、本発明の第1および第4の観点に係る集中定数型バンドパスフィルタでは、複数の直列共振回路同士が互いのインダクタにより互いに磁界結合される。
また、本発明の第2および第5の観点に係る集中定数型バンドパスフィルタでは、隣り合う直列共振回路間に2つずつ互いに対称的に配置された結合用キャパシタを備えたことで、複数の直列共振回路同士が結合用キャパシタにより互いに電界結合される。
また、本発明の第3および第6の観点に係る集中定数型バンドパスフィルタでは、隣り合う複数の直列共振回路間に2つずつ互いに対称的に配置された結合用導電線を備えたことで、複数の直列共振回路同士が結合用導電線により導通される。
また、本発明の第1ないし第3の観点に係る集中定数型バンドパスフィルタでは、不平衡端子と一対の平衡端子とを備えたことで、不平衡入力−平衡出力型または平衡入力−不平衡出力型のフィルタを実現できる。
また、本発明の第4ないし第6の観点に係る集中定数型バンドパスフィルタでは、一対の平衡端子を2つ備えたことで、平衡入力−平衡出力型のフィルタを実現できる。
本発明の第1ないし第6の観点に係る集中定数型バンドパスフィルタによれば、集中定数回路からなる複数の直列共振回路を互いに磁界結合、電界結合、または導電線結合させて並列的に配置すると共に、一の直列共振回路に一対の平衡端子を接続するようにしたので、分布定数型のバランを用いることなく平衡信号の伝送を可能にし、かつ小型化が可能となる。また、複数の直列共振回路のそれぞれにおいて、インダクタおよびキャパシタを互いに対称的に配置し、かつ、一対の平衡端子を一の直列共振回路において中央のキャパシタに対して互いに対称的な位置に接続するようにしたので、伝送特性にも優れる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第1の構成例を示している。なお、本実施の形態では、入力端側または出力端側の一方にのみ平衡端子を備えると共に、他方に不平衡端子を備えた不平衡入力−平衡出力型または平衡入力−不平衡出力型のフィルタを例に説明する。この集中定数型バンドパスフィルタは、両端が接地された第1の直列共振回路1と、両端が接地された第2の直列共振回路2と、第1の直列共振回路1に接続された一対の平衡端子51,52と、第2の直列共振回路2に接続された不平衡端子53と、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2の間に配置された結合用キャパシタ41C,42Cとを備えている。このフィルタは例えば、不平衡端子53を入力端子とし一対の平衡端子51,52を出力端子とすることで、全体として不平衡入力−平衡出力型のフィルタが構成される。または、不平衡端子53を出力端子とし一対の平衡端子51,52を入力端子とすることで、全体として平衡入力−不平衡出力型のフィルタを構成しても良い。
第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2は、集中定数素子からなるインダクタとキャパシタとで構成され、中心線を対称線50として、それぞれにおいてインダクタおよびキャパシタが互いに対称的に配置されている。すなわち、第1の直列共振回路1は、中央に配置されたインダクタ10Lと、インダクタ10Lの両端側に対称的に配置された2つのキャパシタ11C,12Cとで構成されている。インダクタ10Lの一端に一方のキャパシタ11Cの一端が接続され、他端に他方のキャパシタ12Cの一端が接続されている。一方のキャパシタ11Cの他端と他方のキャパシタ12Cの他端は、接地されている。
第2の直列共振回路2も同様に、中央に配置されたインダクタ20Lと、インダクタ20Lの両端側に対称的に配置された2つのキャパシタ21C,22Cとで構成されている。インダクタ20Lの一端に一方のキャパシタ21Cの一端が接続され、他端に他方のキャパシタ22Cの一端が接続されている。一方のキャパシタ21Cの他端と他方のキャパシタ22Cの他端は、接地されている。
なお、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2において、対称的な位置にある各集中定数素子同士の回路値は同一となるように設定されている。すなわち、第1の直列共振回路1において、2つのキャパシタ11C,12Cのキャパシタンスは同一の値C0となっている。また、第2の直列共振回路2において、2つのキャパシタ21C,22Cのキャパシタンスは同一の値C0’となっている。また、インダクタ10LのインダクタンスをL0、インダクタ20LのインダクタンスをL0’とすると、以下の式を満足している。すなわち、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2において、インダクタンスL0,L0’とキャパシタンスC0,C0’との積がほぼ同一の値となっている。なお、各回路値は、所望とするフィルタの特性、例えば中心周波数、帯域幅等に応じて決定される。
L0×C0≒L0’×C0’
一対の平衡端子51,52は、第1の直列共振回路1における互いに対称的な位置(対称線50に対して対称的な位置)に接続されている。ここで、図1の第1の構成例では、一対の平衡端子51,52をインダクタ10Lに接続しているが、接続位置はインダクタ10L以外の位置であっても良い。例えば図2に示した第2の構成例のように、インダクタ10Lと各キャパシタ11C,12Cとの間における対称的な位置に一対の平衡端子51,52を接続するようにしても良い。不平衡端子53についても同様に、図1の第1の構成例では、第2の直列共振回路2におけるインダクタ20Lに接続しているが、接続位置は図2に示したように例えば、インダクタ20Lとキャパシタ21Cとの間であっても良い。
また、図1の構成例では、各端子が直接的に第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2に接続されているが、端子の接続方法はこれに限らない。例えば図3の第3の構成例に示したように、入出力用キャパシタ61C,62C,63Cをさらに備え、これらを介して一対の平衡端子51,52と不平衡端子53とを第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2に電界結合して接続するようにしても良い。
第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2は、互いに電磁結合するように並列的に配置されている。ここで、図1の構成例では、インダクタ10Lとインダクタ20Lとが相互インダクタンスMを有して互いに磁界結合されることにより、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2が磁界結合されている。また、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2との間で、2つの結合用キャパシタ41C,42Cが互いに対称的に配置され、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2が結合用キャパシタ41C,42Cを介して電界結合されている。結合用キャパシタ41C,42Cのキャパシタンスは同一の値C1となっている。
このように、図1の第1の構成例では、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2が、互いに磁界結合すると共に電界結合されている。ただし、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2の結合方法はこれに限らない。
例えば図4の第4の構成例に示したように、結合用キャパシタ41C,42Cを構成要素から省き、インダクタ10Lとインダクタ20Lとによる磁界結合によってのみ結合されていても良い。逆に、図5の第5の構成例に示したように、インダクタ10Lとインダクタ20Lとに磁気シールドを施すなどして磁界結合しないようにし、結合用キャパシタ41C,42Cによる電界結合によってのみ結合するようにしても良い。
さらに、図6の第6の構成例に示したように、結合用キャパシタ41C,42Cに代えて結合用導電線41,42を備え、それらによる導電線結合であっても良い。結合用導電線41,42は、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2との間で、互いに対称的に配置、接続され、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2を互いに導通している。図6の第6の構成例では、結合用導電線41,42を接続しやすくするために、インダクタ10Lとインダクタ20Lとを複数に分割している。すなわち、第1の直列共振回路1側のインダクタ10Lを、中央に配置された第1のインダクタ10L−1とその両端に対称的に配置された第2および第3のインダクタ10L−2,10L−3とに分割している。そして、結合用導電線41,42の一端を第1のインダクタ10L−1と第2および第3のインダクタ10L−2,10L−3との間に接続している。第2の直列共振回路2側のインダクタ20Lについても同様に、中央に配置された第1のインダクタ20L−1とその両端に対称的に配置された第2および第3のインダクタ20L−2,20L−3とに分割している。そして、結合用導電線41,42の他端を第1のインダクタ20L−1と第2および第3のインダクタ20L−2,20L−3との間に接続している。
なお、インダクタ10Lとインダクタ20Lとを分割することなく、結合用導電線41,42がインダクタ10Lとインダクタ20Lとを構成する巻線に直接接続されていても良い。
なお、その他にも、磁界結合と導電線結合とを組み合わせた構成なども可能である。
以上の各構成例に係る集中定数型バンドパスフィルタでは、集中定数回路からなる第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2が互いに電磁結合するように並列的に配置されていることで、バンドパスフィルタ部が形成される。また、第1の直列共振回路1に一対の平衡端子51,52が接続されると共に、第2の直列共振回路2に不平衡端子53が接続されていることで、分布定数型のバランを用いることなく平衡信号と不平衡信号とが相互変換して伝送される。すなわち、本実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタでは、分布定数型のバランを用いることなく、バラン機能を有したバンドパスフィルタが構成される。この場合において、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2で、インダクタおよびキャパシタが互いに対称的に配置され、かつ、一対の平衡端子51,52が第1の直列共振回路1における互いに対称的な位置に接続されていることで、バランス特性にも優れた特性が得られる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、分布定数型のバランを用いることなく平衡信号の伝送を可能にし、かつ小型で伝送特性の優れた集中定数型バンドパスフィルタを提供できる。
なお、図1〜図6の各構成例では、直列共振回路を第1の直列共振回路1と第2の直列共振回路2との2つのみ備えた場合について説明したが、第1の直列共振回路1と第2の直列共振回路2との間の中間段にも直列共振回路を備え、全体として3つ以上の直列共振回路を電磁結合した構成であっても良い。
例えば図7に示した第7の構成例のように、第1の直列共振回路1と第2の直列共振回路2との間の中間段に、第3の直列共振回路3を備えていても良い。第3の直列共振回路3は、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2と同様に、中央に配置されたインダクタ30Lと、インダクタ30Lの両端側に対称的に配置された2つのキャパシタ31C,32Cとで構成されている。インダクタ30Lの一端に一方のキャパシタ31Cの一端が接続され、他端に他方のキャパシタ32Cの一端が接続されている。一方のキャパシタ31Cの他端と他方のキャパシタ32Cの他端は、接地されている。また、2つのキャパシタ31C,32Cのキャパシタンスは同一の値C2’となっている。また、インダクタ10LのインダクタンスをL0、インダクタ20LのインダクタンスをL0’、インダクタ30LのインダクタンスをL2’とすると、以下の式を満足している。すなわち、第1の直列共振回路1および第2の直列共振回路2、ならびに第3の直列共振回路3において、インダクタンスL0,L0’,L2’とキャパシタンスC0,C0’,C2’との積がほぼ同一の値となっている。なお、各回路値は、所望とするフィルタの特性、例えば中心周波数、帯域幅等に応じて決定される。
L0×C0≒L0’×C0’≒L2’×C2’
なお、図7の構成例において、各直列共振回路間の結合は、上述の磁界結合、電界結合、および導電線結合のうちどれであっても良い。
さらに上記各構成例では、基本的に、1つのインダクタと2つのキャパシタとで構成された場合について説明したが、各直列共振回路において、さらに他の集中定数素子を追加した構成であっても良い。例えば第1の直列共振回路1において、中央に配置されたインダクタ10Lと、インダクタ10Lの両端側に対称的に配置された2つのキャパシタ11C,12Cとに加えてさらに、2つのキャパシタ11C,12Cの両端側に2つのインダクタを備え、それらインダクタの一端を接地するようにしても良い。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、上記第1の実施の形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
上記第1の実施の形態では、各直列共振回路において、中央にインダクタを配置し、その両端側に他の集中定数素子を配置することで各直列共振回路内の構成を対称線50に対して対称的な構成にしたが、本実施の形態は、中央にキャパシタを配置し、その両端側に他の集中定数素子を配置することで各直列共振回路内の構成を対称線50に対して対称的な構成にしたものである。
図8は、本実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第1の構成例を示している。この集中定数型バンドパスフィルタは、両端が接地された第1の直列共振回路1Aと、両端が接地された第2の直列共振回路2Aと、第1の直列共振回路1Aに接続された一対の平衡端子51,52と、第2の直列共振回路2Aに接続された不平衡端子53と、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aの間に配置された結合用キャパシタ41C,42Cとを備えている。このフィルタは例えば、不平衡端子53を入力端子とし一対の平衡端子51,52を出力端子とすることで、全体として不平衡入力−平衡出力型のフィルタが構成される。または、不平衡端子53を出力端子とし一対の平衡端子51,52を入力端子とすることで、全体として平衡入力−不平衡出力型のフィルタを構成しても良い。
第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aは、集中定数素子からなるインダクタとキャパシタとで構成され、中心線を対称線50として、それぞれにおいてインダクタおよびキャパシタが互いに対称的に配置されている。すなわち、第1の直列共振回路1Aは、中央に配置されたキャパシタ10Cと、キャパシタ10Cの両端側に対称的に配置された2つのインダクタ11L,12Lとで構成されている。キャパシタ10Cの一端に一方のインダクタ11Lの一端が接続され、他端に他方のインダクタ12Lの一端が接続されている。一方のインダクタ11Lの他端と他方のインダクタ12Lの他端は、接地されている。
第2の直列共振回路2Aも同様に、中央に配置されたキャパシタ20Cと、キャパシタ20Cの両端側に対称的に配置された2つのインダクタ21L,22Lとで構成されている。キャパシタ20Cの一端に一方のインダクタ21Lの一端が接続され、他端に他方のインダクタ22Lの一端が接続されている。一方のインダクタ21Lの他端と他方のインダクタ22Lの他端は、接地されている。
なお、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aにおいて、対称的な位置にある各集中定数素子同士の回路値は同一となるように設定されている。すなわち、第1の直列共振回路1Aにおいて、2つのインダクタ11L,12Lのインダクタンスは同一の値L0となっている。また、第2の直列共振回路2Aにおいて、2つのインダクタ21L,22Lのインダクタンスは同一の値L0’となっている。また、キャパシタ10CのキャパシタンスをC0、キャパシタ20CのキャパシタンスをC0’とすると、以下の式を満足している。すなわち、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aにおいて、インダクタンスL0,L0’とキャパシタンスC0,C0’との積がほぼ同一の値となっている。なお、各回路値は、所望とするフィルタの特性、例えば中心周波数、帯域幅等に応じて決定される。
L0×C0≒L0’×C0’
一対の平衡端子51,52は、第1の直列共振回路1Aにおける互いに対称的な位置(対称線50に対して対称的な位置)に接続されている。ここで、図8の第1の構成例では、一対の平衡端子51,52をインダクタ11L,12Lに接続しているが、接続位置はインダクタ11L,12L以外の位置であっても良い。例えば図9に示した第2の構成例のように、キャパシタ10Cと各インダクタ11L,12Lとの間における対称的な位置に一対の平衡端子51,52を接続するようにしても良い。不平衡端子53についても同様に、図8の第1の構成例では、第2の直列共振回路2Aにおける一方のインダクタ21Lに接続しているが、接続位置は図9に示したように例えば、インダクタ21Lとキャパシタ20Cとの間であっても良い。
また、図8の構成例では、各端子が直接的に第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aに接続されているが、端子の接続方法はこれに限らない。例えば図10の第3の構成例に示したように、入出力用キャパシタ61C,62C,63Cをさらに備え、これらを介して一対の平衡端子51,52と不平衡端子53とを第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aに電界結合して接続するようにしても良い。
第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aは、互いに電磁結合するように並列的に配置されている。ここで、図8の構成例では、一方のインダクタ11L,21L同士が相互インダクタンスMを有して互いに磁界結合されると共に、他方のインダクタ12L,22L同士が相互インダクタンスMを有して互いに磁界結合されることにより、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aが磁界結合されている。また、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aとの間で、2つの結合用キャパシタ41C,42Cが互いに対称的に配置され、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aが結合用キャパシタ41C,42Cを介して電界結合されている。結合用キャパシタ41C,42Cのキャパシタンスは同一の値C1となっている。
このように、図8の第1の構成例では、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aが、互いに磁界結合すると共に電界結合されている。ただし、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aの結合方法はこれに限らない。
例えば図示は省略するが、結合用キャパシタ41C,42Cを構成要素から省き、インダクタ11L,21L同士およびインダクタ12L,22L同士による磁界結合によってのみ結合されていても良い。逆に、インダクタ11L,21Lとインダクタ12L,22Lとに磁気シールドを施すなどして磁界結合しないようにし、結合用キャパシタ41C,42Cによる電界結合によってのみ結合するようにしても良い。
さらに、図11の第4の構成例に示したように、結合用キャパシタ41C,42Cに代えて結合用導電線41,42を備え、それらによる導電線結合であっても良い。結合用導電線41,42は、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aとの間で、互いに対称的に配置、接続され、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aを互いに導通している。図11の第4の構成例では、結合用導電線41,42を接続しやすくするために、第1の直列共振回路1Aにおいてインダクタ11Lとインダクタ12Lとを複数に分割している。すなわち、一方のインダクタ11Lを、第1および第2のインダクタ11L−1,11L−2に分割している。そして、一方の結合用導電線41の一端を第1および第2のインダクタ11L−1,11L−2の間に接続している。また、他方のインダクタ12Lを、第1および第2のインダクタ12L−1,12L−2に分割している。そして、他方の結合用導電線42の一端を第1および第2のインダクタ12L−1,12L−2の間に接続している。同様に、第2の直列共振回路2Aにおいてインダクタ21Lとインダクタ22Lとを複数に分割している。すなわち、一方のインダクタ21Lを、第1および第2のインダクタ21L−1,21L−2に分割している。そして、一方の結合用導電線41の他端を第1および第2のインダクタ21L−1,21L−2の間に接続している。また、他方のインダクタ22Lを、第1および第2のインダクタ22L−1,22L−2に分割している。そして、他方の結合用導電線42の他端を第1および第2のインダクタ22L−1,22L−2の間に接続している。
なお、各インダクタを分割することなく、結合用導電線41,42がインダクタ11L,12Lおよびインダクタ21L,22Lを構成する巻線に直接接続されていても良い。
なお、その他にも、磁界結合と導電線結合とを組み合わせた構成なども可能である。
以上の各構成例に係る集中定数型バンドパスフィルタでは、集中定数回路からなる第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aが互いに電磁結合するように並列的に配置されていることで、バンドパスフィルタ部が形成される。また、第1の直列共振回路1Aに一対の平衡端子51,52が接続されると共に、第2の直列共振回路2Aに不平衡端子53が接続されていることで、分布定数型のバランを用いることなく平衡信号と不平衡信号とが相互変換して伝送される。すなわち、本実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタも、上記第1の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタと同様、分布定数型のバランを用いることなく、バラン機能を有したバンドパスフィルタが構成される。この場合において、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aで、インダクタおよびキャパシタが互いに対称的に配置され、かつ、一対の平衡端子51,52が第1の直列共振回路1Aにおける互いに対称的な位置に接続されていることで、バランス特性にも優れた特性が得られる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に、分布定数型のバランを用いることなく平衡信号の伝送を可能にし、かつ小型で伝送特性の優れた集中定数型バンドパスフィルタを提供できる。
なお、図8〜図11の各構成例では、直列共振回路を第1の直列共振回路1Aと第2の直列共振回路2Aとの2つのみ備えた場合について説明したが、第1の直列共振回路1Aと第2の直列共振回路2Aとの間の中間段にも直列共振回路を備え、全体として3つ以上の直列共振回路を電磁結合した構成であっても良い。
例えば図12に示した第5の構成例のように、第1の直列共振回路1Aと第2の直列共振回路2Aとの間の中間段に、第3の直列共振回路3Aを備えていても良い。第3の直列共振回路3Aは、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2Aと同様に、中央に配置されたキャパシタ30Cと、キャパシタ30Cの両端側に対称的に配置された2つのインダクタ31L,32Lとで構成されている。キャパシタ30Cの一端に一方のインダクタ31Lの一端が接続され、他端に他方のインダクタ32Lの一端が接続されている。一方のインダクタ31Lの他端と他方のインダクタ32Lの他端は、接地されている。また、2つのインダクタ31L,32Lのインダクタンスは同一の値L2’となっている。また、キャパシタ10CのキャパシタンスをC0、キャパシタ20CのキャパシタンスをC0’、キャパシタ30CのキャパシタンスをC2’とすると、以下の式を満足している。すなわち、第1の直列共振回路1Aおよび第2の直列共振回路2A、ならびに第3の直列共振回路3Aにおいて、インダクタンスL0,L0’,L2’とキャパシタンスC0,C0’,C2’との積がほぼ同一の値となっている。なお、各回路値は、所望とするフィルタの特性、例えば中心周波数、帯域幅等に応じて決定される。
L0×C0≒L0’×C0’≒L2’×C2’
なお、図12の構成例において、各直列共振回路間の結合は、上述の磁界結合、電界結合、および導電線結合のうちどれであっても良い。
さらに上記各構成例では、基本的に、1つのキャパシタと2つのインダクタとで構成された場合について説明したが、各直列共振回路において、さらに他の集中定数素子を追加した構成であっても良い。例えば第1の直列共振回路1Aにおいて、中央に配置されたキャパシタ10Cと、キャパシタ10Cの両端側に対称的に配置された2つのインダクタ11L,12Lとに加えてさらに、2つのインダクタ11L,12Lの両端側に2つのキャパシタを備え、それらキャパシタの一端を接地するようにしても良い。
図13は、本実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第1の構成例(図8)でのSパラメータ(振幅特性)を示している。横軸は周波数(GHz)、縦軸は減衰量(dB)を示す。また、図14は、位相バランス特性を示している。横軸は周波数(GHz)、縦軸は位相バランス(degree)を示す。図13から分かるように、5GHz付近を通過帯域とした、良好な振幅特性が得られている。また、図14から分かるように、通過帯域において良好なバランス特性が得られている。
本発明は、上記各実施の形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、上記各実施の形態では、不平衡入力−平衡出力型または平衡入力−不平衡出力型のフィルタを例に説明したが、本発明は、入力端または出力端の少なくとも一方に平衡端子を備えたフィルタに適用可能である。すなわち、入出力端双方を平衡端子にした平衡入力−平衡出力型のフィルタにも適用可能である。図15は、図1の構成に対して第2の直列共振回路2側に端子54を追加して、一対の平衡端子53,54とし、平衡入力−平衡出力型のフィルタを構成したものである。この端子部分を除いて構成は図1と同じである。図16は、図8の構成に対して第2の直列共振回路2A側に端子54を追加して、一対の平衡端子53,54とし、平衡入力−平衡出力型のフィルタを構成したものである。この端子部分を除いて構成は図8と同じである。なお、図1および図8以外の各構成例にいても同様にして、平衡入力−平衡出力型のフィルタを構成することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第1の構成例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第2の構成例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第3の構成例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第4の構成例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第5の構成例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第6の構成例を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第7の構成例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第1の構成例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第2の構成例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第3の構成例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第4の構成例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの第5の構成例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの振幅特性を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタの位相特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタを平衡入力−平衡出力型に構成した例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る集中定数型バンドパスフィルタを平衡入力−平衡出力型に構成した例を示す回路図である。
符号の説明
M…相互インダクタンス、1,1A…第1の直列共振回路、2,2A…第2の直列共振回路、10L,20L…インダクタ、11C,12C,21C,22C…キャパシタ、41,42…結合用導電線、41C,42C…結合用キャパシタ、50…対称線、51,52…平衡端子。

Claims (10)

  1. 集中定数素子からなるインダクタとキャパシタとを含み、両端が接地された複数の直列共振回路と、
    前記複数の直列共振回路の一の直列共振回路における互いに対称的な位置に接続された一対の平衡端子と、
    前記一の直列共振回路とは異なる他の直列共振回路に接続された不平衡端子と
    を備え、
    前記複数の直列共振回路のそれぞれにおいて、中央に前記キャパシタが1つ配置されると共に、前記キャパシタの両端側に対称的に前記インダクタが1つずつ配置され、前記キャパシタの一端に一方の前記インダクタの一端が接続され、前記キャパシタの他端に他方の前記インダクタの一端が接続され、前記一方のインダクタの他端と前記他方のインダクタの他端は接地され、前記一方のインダクタのインダクタンスと前記他方のインダクタのインダクタンスとが同一とされており、
    互いの前記一方のインダクタ同士が互いに磁界結合すると共に、互いの前記他方のインダクタ同士が磁界結合することにより、前記複数の直列共振回路同士が並列的に磁界結合され、
    前記一対の平衡端子は、その一方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記一方のインダクタに接続されると共に、他方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記他方のインダクタに接続されているか、または、その一方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間に接続されると共に、他方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記キャパシタの他端と前記他方のインダクタの一端との間に接続されているか、のいずれかにより、前記一の直列共振回路において中央の前記キャパシタに対して対称的な位置に接続され、
    前記不平衡端子は、前記他の直列共振回路における前記一方のインダクタに接続されているか、または前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間に接続されている
    ことを特徴とする集中定数型バンドパスフィルタ。
  2. 集中定数素子からなるインダクタとキャパシタとを含み、両端が接地された複数の直列共振回路と、
    隣り合う前記直列共振回路間に2つずつ互いに対称的に配置された結合用キャパシタと、
    前記複数の直列共振回路の一の直列共振回路における互いに対称的な位置に接続された一対の平衡端子と、
    前記一の直列共振回路とは異なる他の直列共振回路に接続された不平衡端子と
    を備え、
    前記複数の直列共振回路のそれぞれにおいて、中央に前記キャパシタが1つ配置されると共に、前記キャパシタの両端側に対称的に前記インダクタが1つずつ配置され、前記キャパシタの一端に一方の前記インダクタの一端が接続され、前記キャパシタの他端に他方の前記インダクタの一端が接続され、前記一方のインダクタの他端と前記他方のインダクタの他端は接地され、前記一方のインダクタのインダクタンスと前記他方のインダクタのインダクタンスとが同一とされており、
    隣り合う前記直列共振回路間において、互いの前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間同士が一方の前記結合用キャパシタを介して接続され、互いの前記キャパシタの他端と前記他方のインダクタの一端との間が他方の前記結合用キャパシタを介して接続されることにより、前記複数の直列共振回路同士が並列的に電界結合され、
    前記一方の結合用キャパシタのキャパシタンスと前記他方の結合用キャパシタのキャパシタンスとが同一とされており、
    前記一対の平衡端子は、その一方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記一方のインダクタに接続されると共に、他方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記他方のインダクタに接続されているか、または、その一方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間に接続されると共に、他方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記キャパシタの他端と前記他方のインダクタの一端との間に接続されているか、のいずれかにより、前記一の直列共振回路において中央の前記キャパシタに対して対称的な位置に接続され、
    前記不平衡端子は、前記他の直列共振回路における前記一方のインダクタに接続されているか、または前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間に接続されている
    ことを特徴とする集中定数型バンドパスフィルタ。
  3. 集中定数素子からなるインダクタとキャパシタとを含み、両端が接地された複数の直列共振回路と、
    隣り合う前記直列共振回路間に2つずつ互いに対称的に配置された結合用導電線と、
    前記複数の直列共振回路の一の直列共振回路における互いに対称的な位置に接続された一対の平衡端子と、
    前記一の直列共振回路とは異なる他の直列共振回路に接続された不平衡端子と
    を備え、
    前記複数の直列共振回路のそれぞれにおいて、中央に前記キャパシタが1つ配置されると共に、前記キャパシタの両端側に対称的に前記インダクタが1つずつ配置され、前記キャパシタの一端に一方の前記インダクタの一端が接続され、前記キャパシタの他端に他方の前記インダクタの一端が接続され、前記一方のインダクタの他端と前記他方のインダクタの他端は接地され、前記一方のインダクタのインダクタンスと前記他方のインダクタのインダクタンスとが同一とされており、
    隣り合う前記直列共振回路間において、互いの前記一方のインダクタ同士が一方の前記結合用導電線を介して互いに導電線結合すると共に、互いの前記他方のインダクタ同士が他方の前記結合用導電線を介して互いに導電線結合することにより、前記複数の直列共振回路同士が並列的に導電線結合され、
    前記一対の平衡端子は、その一方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記一方のインダクタに接続されると共に、他方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記他方のインダクタに接続されているか、または、その一方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間に接続されると共に、他方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記キャパシタの他端と前記他方のインダクタの一端との間に接続されているか、のいずれかにより、前記一の直列共振回路において中央の前記キャパシタに対して対称的な位置に接続され、
    前記不平衡端子は、前記他の直列共振回路における前記一方のインダクタに接続されているか、または前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間に接続されている
    ことを特徴とする集中定数型バンドパスフィルタ。
  4. 集中定数素子からなるインダクタとキャパシタとを含み、両端が接地された複数の直列共振回路と、
    前記複数の直列共振回路の一の直列共振回路における互いに対称的な位置に接続された第1の一対の平衡端子と、
    前記一の直列共振回路とは異なる他の直列共振回路における互いに対称的な位置に接続された第2の一対の平衡端子と
    を備え、
    前記複数の直列共振回路のそれぞれにおいて、中央に前記キャパシタが1つ配置されると共に、前記キャパシタの両端側に対称的に前記インダクタが1つずつ配置され、前記キャパシタの一端に一方の前記インダクタの一端が接続され、前記キャパシタの他端に他方の前記インダクタの一端が接続され、前記一方のインダクタの他端と前記他方のインダクタの他端は接地され、前記一方のインダクタのインダクタンスと前記他方のインダクタのインダクタンスとが同一とされており、
    互いの前記一方のインダクタ同士が互いに磁界結合すると共に、互いの前記他方のインダクタ同士が磁界結合することにより、前記複数の直列共振回路同士が並列的に磁界結合され、
    前記第1の一対の平衡端子は、その一方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記一方のインダクタに接続されると共に、他方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記他方のインダクタに接続されているか、または、その一方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間に接続されると共に、他方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記キャパシタの他端と前記他方のインダクタの一端との間に接続されているか、のいずれかにより、前記一の直列共振回路において中央の前記キャパシタに対して対称的な位置に接続され、
    前記第2の一対の平衡端子は、その一方の平衡端子が前記他の直列共振回路における前記一方のインダクタに接続されると共に、他方の平衡端子が前記他の直列共振回路における前記他方のインダクタに接続されているか、または、その一方の平衡端子が前記他の直列共振回路における前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間に接続されると共に、他方の平衡端子が前記他の直列共振回路における前記キャパシタの他端と前記他方のインダクタの一端との間に接続されているか、のいずれかにより、前記他の直列共振回路において中央の前記キャパシタに対して対称的な位置に接続されている
    ことを特徴とする集中定数型バンドパスフィルタ。
  5. 集中定数素子からなるインダクタとキャパシタとを含み、両端が接地された複数の直列共振回路と、
    隣り合う前記直列共振回路間に2つずつ互いに対称的に配置された結合用キャパシタと、
    前記複数の直列共振回路の一の直列共振回路における互いに対称的な位置に接続された第1の一対の平衡端子と、
    前記一の直列共振回路とは異なる他の直列共振回路における互いに対称的な位置に接続された第2の一対の平衡端子と
    を備え、
    前記複数の直列共振回路のそれぞれにおいて、中央に前記キャパシタが1つ配置されると共に、前記キャパシタの両端側に対称的に前記インダクタが1つずつ配置され、前記キャパシタの一端に一方の前記インダクタの一端が接続され、前記キャパシタの他端に他方の前記インダクタの一端が接続され、前記一方のインダクタの他端と前記他方のインダクタの他端は接地され、前記一方のインダクタのインダクタンスと前記他方のインダクタのインダクタンスとが同一とされており、
    隣り合う前記直列共振回路間において、互いの前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間同士が一方の前記結合用キャパシタを介して接続され、互いの前記キャパシタの他端と前記他方のインダクタの一端との間が他方の前記結合用キャパシタを介して接続されることにより、前記複数の直列共振回路同士が並列的に電界結合され、
    前記一方の結合用キャパシタのキャパシタンスと前記他方の結合用キャパシタのキャパシタンスとが同一とされており、
    前記第1の一対の平衡端子は、その一方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記一方のインダクタに接続されると共に、他方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記他方のインダクタに接続されているか、または、その一方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間に接続されると共に、他方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記キャパシタの他端と前記他方のインダクタの一端との間に接続されているか、のいずれかにより、前記一の直列共振回路において中央の前記キャパシタに対して対称的な位置に接続され、
    前記第2の一対の平衡端子は、その一方の平衡端子が前記他の直列共振回路における前記一方のインダクタに接続されると共に、他方の平衡端子が前記他の直列共振回路における前記他方のインダクタに接続されているか、または、その一方の平衡端子が前記他の直列共振回路における前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間に接続されると共に、他方の平衡端子が前記他の直列共振回路における前記キャパシタの他端と前記他方のインダクタの一端との間に接続されているか、のいずれかにより、前記他の直列共振回路において中央の前記キャパシタに対して対称的な位置に接続されている
    ことを特徴とする集中定数型バンドパスフィルタ。
  6. 集中定数素子からなるインダクタとキャパシタとを含み、両端が接地された複数の直列共振回路と、
    隣り合う前記直列共振回路間に2つずつ互いに対称的に配置された結合用導電線と、
    前記複数の直列共振回路の一の直列共振回路における互いに対称的な位置に接続された第1の一対の平衡端子と、
    前記一の直列共振回路とは異なる他の直列共振回路における互いに対称的な位置に接続された第2の一対の平衡端子と
    を備え、
    前記複数の直列共振回路のそれぞれにおいて、中央に前記キャパシタが1つ配置されると共に、前記キャパシタの両端側に対称的に前記インダクタが1つずつ配置され、前記キャパシタの一端に一方の前記インダクタの一端が接続され、前記キャパシタの他端に他方の前記インダクタの一端が接続され、前記一方のインダクタの他端と前記他方のインダクタの他端は接地され、前記一方のインダクタのインダクタンスと前記他方のインダクタのインダクタンスとが同一とされており、
    隣り合う前記直列共振回路間において、互いの前記一方のインダクタ同士が一方の前記結合用導電線を介して互いに導電線結合すると共に、互いの前記他方のインダクタ同士が他方の前記結合用導電線を介して互いに導電線結合することにより、前記複数の直列共振回路同士が並列的に導電線結合され、
    前記第1の一対の平衡端子は、その一方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記一方のインダクタに接続されると共に、他方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記他方のインダクタに接続されているか、または、その一方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間に接続されると共に、他方の平衡端子が前記一の直列共振回路における前記キャパシタの他端と前記他方のインダクタの一端との間に接続されているか、のいずれかにより、前記一の直列共振回路において中央の前記キャパシタに対して対称的な位置に接続され、
    前記第2の一対の平衡端子は、その一方の平衡端子が前記他の直列共振回路における前記一方のインダクタに接続されると共に、他方の平衡端子が前記他の直列共振回路における前記他方のインダクタに接続されているか、または、その一方の平衡端子が前記他の直列共振回路における前記キャパシタの一端と前記一方のインダクタの一端との間に接続されると共に、他方の平衡端子が前記他の直列共振回路における前記キャパシタの他端と前記他方のインダクタの一端との間に接続されているか、のいずれかにより、前記他の直列共振回路において中央の前記キャパシタに対して対称的な位置に接続されている
    ことを特徴とする集中定数型バンドパスフィルタ。
  7. 前記複数の直列共振回路のそれぞれにおいて、前記一方のインダクタが第1および第2の一方のインダクタに分割されていると共に、前記他方のインダクタが第1および第2の他方のインダクタに分割されており、
    隣り合う前記直列共振回路間において、互いの前記第1の一方のインダクタと前記第2の一方のインダクタとの間同士が前記一方の結合用導電線を介して互いに導電線結合すると共に、互いの前記第1の他方のインダクタと前記第2の他方のインダクタとの間同士が前記他方の結合用導電線を介して互いに導電線結合することにより、前記複数の直列共振回路同士が並列的に導電線結合されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の集中定数型バンドパスフィルタ。
  8. 前記一方の平衡端子に接続された第1の入出力用キャパシタと前記他方の平衡端子に接続された第2の入出力用キャパシタとをさらに備え、
    前記一対の平衡端子が前記第1および第2の入出力用キャパシタを介して前記直列共振回路に電界結合されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3または7のいずれか1項に記載の集中定数型バンドパスフィルタ。
  9. 前記複数の直列共振回路のそれぞれにおいて、前記一方のインダクタが第1および第2の一方のインダクタに分割されていると共に、前記他方のインダクタが第1および第2の他方のインダクタに分割されており、
    隣り合う前記直列共振回路間において、互いの前記第1の一方のインダクタと前記第2の一方のインダクタとの間同士が前記一方の結合用導電線を介して互いに導電線結合すると共に、互いの前記第1の他方のインダクタと前記第2の他方のインダクタとの間同士が前記他方の結合用導電線を介して互いに導電線結合することにより、前記複数の直列共振回路同士が並列的に導電線結合されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の集中定数型バンドパスフィルタ。
  10. 少なくとも1つの第1の入出力用キャパシタと少なくとも1つの第2の入出力用キャパシタとをさらに備え、
    前記第1の入出力用キャパシタは、前記第1の一対の平衡端子の一方の平衡端子または前記第2の一対の平衡端子の一方の平衡端子の少なくとも一方に対して設けられ、
    前記第2の入出力用キャパシタは、前記第1の一対の平衡端子および前記第2の一対の平衡端子のうち前記第1の入出力用キャパシタが設けられた一対の平衡端子側における、他方の平衡端子に対して設けられ、
    前記第1の一対の平衡端子または前記第2の一対の平衡端子の少なくとも一方が、前記第1および第2の入出力用キャパシタを介して前記直列共振回路に電界結合されている
    ことを特徴とする請求項4ないし6または9のいずれか1項に記載の集中定数型バンドパスフィルタ。
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