JP4839429B2 - 燃焼剤多重構造キャンドル - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、遊び心をもった形状と色調を備えた新規なキャンドル構造体であって、形状の面白さに加えてキャンドルに着火使用時の経時的形態変化を伴う新規なキャンドルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、キャンドルの形状は棒形状や円柱形状、球形状、あるいは型に鋳込み成型した外観に装飾を施したものであって際立って変化を持たせたキャンドルではなかった。更に、キャンドルに変化を持たせる他の方法としては専らキャンドル側面にさまざまな装飾を施したり、全体を均一に着色する程度であって、それらは何れも言わば表面的な装飾であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の表面的な装飾から立体的な装飾へ、更に、使用に際しては経時的な形態の変化を伴う言わば動的な装飾を付加した新規なキャンドルを提供することにある。
【0004】
本発明は、(1)孔部を有する板状又は円錐台状の重畳可能な複数の主燃焼剤と、該複数の主燃焼剤の最上層の主燃焼剤から最下層の主燃焼剤に設けられた孔部に挿入されて、該複数の主燃焼剤を間隔をあけて配置させる柱状燃焼剤と、該柱状燃焼剤に埋設され、かつ先端が最上層の主燃剤から突出された燃焼芯からなり、該燃焼芯の先端に着火すると、火炎の熱が燃焼芯周辺の主燃焼剤と柱状燃焼剤を軟化・溶融させるとともに、該上層の主燃焼剤を自重で下層の主燃焼剤に順次落下させて、該複数の主燃焼剤を重畳一体化させるよう構成したことを特徴とする多重構造キャンドルである。
【0005】
また、本発明は、該柱状燃焼剤が、該複数の燃焼剤に設けられた孔部に挿嵌されたパイプ状副燃焼剤と、該パイプ状副燃焼剤のパイプ内に挿通された燃焼芯と、該パイプ状副燃焼剤のパイプ内に注入された燃焼剤からなる上記(1)記載の多重構造キャンドルである。
【0006】
更に、本発明は、該主燃焼剤及び/又は柱状燃焼剤が着色されてなる上記(1)記載の多重構造キャンドルである。
【0007】
また、本発明は、上記の主燃焼剤の重畳における間隔調整として、主燃焼剤の柱状燃焼剤挿嵌孔部に間隔調整用のフランジ状隔離部を形成した主燃焼剤を用いたことを特徴とする燃焼剤多重構造キャンドルである。
【0008】
また、本発明は、上記の主燃焼剤の形状が、真円形、楕円形、無角変円形などの円盤形状、三角形状あるいはハート形状、四角形状、五角形状、星形状あるいはヒトデ形状、六角形状、七角形状、八角形状などの多角形状あるいは開花形状であって、かつ、所定の厚みを有する板状又は円錐台状に成形した主燃焼剤であることを特徴とする燃焼剤多重構造キャンドルである。
【0009】
更に、本発明は、上記の燃焼剤多重構造キャンドルにおける主燃焼剤及び/又は柱状燃焼剤が均一着色あるいは不均一着色又は色相の異なる着色あるいは未着色であるものを単独又は組合わせてなることを特徴とする燃焼剤多重構造キャンドルである。
【0010】
すなわち、本発明の燃焼剤多重構造キャンドルの構造及び構成は、例えば、三重塔や五重塔の如く、塔の各層の階に相当する部分が所望の形状に成形した主燃焼剤であり、塔の主柱に相当する部分が燃焼芯を埋設した燃焼剤でなる柱状燃焼剤を用いる。この燃焼剤多重構造キャンドルにおける柱状燃焼剤の本数は、通常1本でよいが、例えば、キャンドルの形状を大きくする、明るさが要求される、豪華さを表現する、装飾性を強調するなど、使用雰囲気に応じて複数本、通常は2〜6本の柱状燃焼剤をキャンドルの使用目的に応じて主燃焼剤の所定の位置に配設した燃焼剤多重構造キャンドルを構成する。
【0011】
次に、本発明の燃焼剤多重構造キャンドルの製造法を示す。すなわち、主燃焼剤が未着色又はあらかじめ所望の色調に着色した厚さ5〜25mmで、その形状が、例えば、真円形、楕円形、無角変形円などの円盤形状、三角形状あるいはハート形状、四角形状、五角形状、星形状あるいはヒトデ形状、六角形状、七角形状、八角形状などの多角形状あるいは開花形状であって、所定の厚みを有する板状又は円錐台状に成形した主燃焼剤を燃焼剤多重構造キャンドルの使用目的や使用雰囲気に応じて、更に、使用燃焼時間を勘案して主燃焼剤の複数個(通常の重畳数は3〜10個の範囲)を、柱状燃焼剤形状が円柱状あるいは丸棒状、四角棒状、五角棒状、六角棒状、八角棒状などの角棒状の柱状燃焼剤を1本〜6本でもって構成する。更に、主燃焼剤の側面には重畳した状態を想像して一つの模様や一つの絵あるいは文字を施して置くことで、主燃焼剤が重畳してホヤ様になった場合、例えば、炎の明かりで映える外周の模様や絵を楽しむことができる。
【0012】
具体的な製造法は、例えば、(1)所望の形状、大きさ、厚さ及び重畳数の主燃焼剤部分と、所望の形状と太さの柱状燃焼剤部分からなる成形型を準備し、その成形型に燃焼芯を張設する、又は燃焼芯の挿着孔を確保して所望の色調に着色したあるいは無着色の溶融燃焼剤を注入・固化した後、成形型を除き、燃焼芯のないものには燃焼芯を挿着し、整形して燃焼剤多重構造キャンドルが得られる。(2)所望の形状に成形した複数個の主燃焼剤を用意し、その主燃焼剤の中心部又は所望の位置に柱状燃焼剤挿嵌孔を開け、その主燃焼剤に所定の間隔をおいて所望の形状に成形した燃焼芯を有する柱状燃焼剤を挿嵌することで1本又は複数本の燃焼芯を有する燃焼剤多重構造キャンドルが得られる。また、(3)所望の形状に成形した複数個の主燃焼剤を用意し、その主燃焼剤の中心部から一定の距離に4つの柱状燃焼剤挿嵌孔を開けて、又は中心部にも挿嵌孔を開けた5つの挿嵌孔を有する主燃焼剤とし、その主燃焼剤を所定の間隔をおいて柱状燃焼剤を挿嵌することで4本又は5本の燃焼芯を有する燃焼剤多重構造キャンドルが得られる。
【0013】
また、主燃焼剤は同一組成の燃焼剤を用いて成形したものであってもよいが、例えば、主燃焼剤の周縁部分の燃焼剤は内部の燃焼剤より融点が高めの燃焼剤、好ましくは内部燃焼剤の融点より少なくとも6°C高く、かつ融点が110°C以下の燃焼剤を用いると、主燃焼剤が重畳した場合に一層周縁部がきれいに残り易くなり、ホヤ様の形状を形成し易い。また、主燃焼剤の周縁部分を少し高くなるよう勾配を付けて成形するか、又は堤状の成形部分を設けることによって溶融燃焼剤の垂れを防止する。また、周縁部分を高めにすることで、主燃焼剤が重畳した場合、周縁部分が高くなり、一層ホヤ様の形態が整ったものになる。
【0014】
また、複数個の主燃焼剤を所定の間隔を設けて重畳する際に、主燃焼剤の間隔調整用として、柱状燃焼剤挿嵌孔を有し、かつ、主燃焼剤の重畳に耐える強度の厚みを有するパイプ状に成形した副燃焼剤を主燃焼剤挿嵌孔部に装着又は当設し、柱状燃焼剤を挿嵌する際に主燃焼剤と副燃焼剤を交互に重畳して燃焼剤多重構造キャンドルが得られる。また、主燃焼剤の挿嵌孔部に、主燃焼剤の間隔調整に必要な高さのフランジ状隔離部を主燃焼剤の片面又は両面に形成し、その主燃焼剤を順次重畳して燃焼剤多重構造キャンドルが得られる。これらの重畳方法は特に大型の主燃焼剤を用いる場合に有効である。
【0015】
本発明の燃焼剤多重構造キャンドルは、柱状燃焼剤に着火後、しばらくして主燃焼剤部分での燃焼となり、火炎の熱で燃焼芯近傍の主燃焼剤が徐々に軟化・溶融し、それによって主燃焼剤は自重で柱状燃焼剤を柱として下の主燃焼剤まで落ちる。更に、時間の経過に伴って再び火炎の熱で燃焼芯周辺の主燃焼剤が軟化・溶融して2枚重なった主燃焼剤は再び落ちて主燃焼剤は重畳される。その繰返しは主燃焼剤の重畳数で決まり、最終には残った全主燃焼剤が重なって一体となったキャンドルとして作用するという従来にない趣のあるキャンドル構造体となるのである。しかも、時として重畳した主燃焼剤の周縁部がホヤ様の状態になって趣のある照明にもなる。
【0016】
また、本発明の燃焼剤多重構造キャンドルの構成物は、全てを同一色調に着色したり、各層の主燃焼剤を同色で濃淡の変化をもたせたもの、例えば、同系色で最上段主燃焼剤から底部主燃焼剤にかけて色調に濃度勾配を付けた着色キャンドル、また不均一にあるいは模様状に着色した主燃焼剤を組合わせた着色キャンドル、各層の主燃焼剤を異なる色調に着色したキャンドル、例えば、補色関係にある色調に着色した主燃焼剤を組合わせて色を強調させた着色キャンドル、暖色系や寒色系などの同系色の色調に着色した主燃焼剤で、柱状燃焼剤や副燃焼剤を未着色あるいは異なる色調に着色したものなどの着色キャンドルであり、これら所望の色調に着色した主燃焼剤、副燃焼剤、柱状燃焼剤の組合わせは使用者の好みやキャンドル使用目的や雰囲気に応じた配色で構成した燃焼剤多重構造キャンドルとすることも容易である。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の燃焼剤多重構造キャンドルを図面及び実施例で具体的に説明する。なお、本発明の燃焼剤多重構造でなるキャンドルの具体的な形状は使用目的や雰囲気に合わせて適宜に成形するものであって、図面に例示したキャンドル形状に限定されるものではない。
【0018】
図1は、本発明の燃焼剤多重構造キャンドルの燃焼状態を説明する模式図である。図(1−1)は、3個の円盤状主燃焼剤(2a、2b、2c)を所定の間隔を設けて中心部に柱となる柱状燃焼剤を形成した燃焼剤多重構造キャンドルであり、燃焼芯(3)を埋設した燃焼剤(4)でなる柱状燃焼剤(5)を柱とし、所定の間隔を設けて主燃焼剤を重畳した構成の燃焼剤多重構造キャンドル(1)であり、その燃焼剤多重構造キャンドルに着火して間もない状態の模式図である。6は火炎である。図(1−2)は、柱状燃焼剤に着火後、しばらくして主燃焼剤(2c)部分で燃焼し、燃焼芯周辺の主燃焼剤が徐々に軟化・溶融(7)して柱状燃焼剤を伝わって下の主燃焼剤(2b)まで落ちて主燃焼剤が2枚重なった燃焼剤多重構造キャンドル(1)となる。5は柱状燃焼剤部分である。そして、図(1−3)は、更に、燃焼時間が経過して燃焼芯周辺の主燃焼剤が徐々に軟化・溶融し、再び落ちて下の主燃焼剤(2a)に重なって主燃焼剤が3重構造となった燃焼剤多重構造キャンドルとなる。この燃焼剤多重構造キャンドルの特徴は、重畳した主燃焼剤の周縁部が残り、ホヤ様の状態をしばらく保ちつつ底部燃焼剤(2a)の大部分が燃焼する間際近くまで保たれる。また、使用中に燃焼剤の垂れや流出は見られないことである。
【0019】
図2は、本発明の燃焼剤多重構造キャンドルの他の形状例の燃焼状態を説明する模式図であり、図(2−1)は、円錐台状をした形状・大きさの異なる5個の主燃焼剤(2a、2b、2c、2d、2e)を用意し、その中心部に挿嵌孔をあけ、燃焼芯を埋設した燃焼剤でなる柱状燃焼剤(5)を柱として挿嵌して構成した燃焼剤多重構造キャンドル(1)であり、その柱状燃焼剤に着火して間もない状態の模式図である。6は火炎であり、7は溶融した部分である。図(2−2)は、燃焼時間が経過して火炎の熱で燃焼芯周辺の主燃焼剤が徐々に軟化・溶融し、主燃焼剤が落ちて下部の主燃焼剤に重なる。その繰返しで主燃焼剤が落ちて主燃焼剤(2a)に重なってビヤ樽状燃焼剤多重構造キャンドル(1)となった状態である。その間、上部の小さい主燃焼剤は軟化・溶融して燃焼し、重畳した下部の主燃焼剤の周縁部が残り、ホヤ様の状態をしばらく保ちつつ底部燃焼剤(2a)の大部分が燃焼する間際近くまで保たれる。
【0020】
図3は、本発明の燃焼剤多重構造キャンドルを例示した模式図であり、図(3−1)は、直径の異なる3個の円盤状主燃焼剤(2a、2b、2c)の中心部に、燃焼芯(3)を埋設した燃焼剤でなる柱状燃焼剤(5)部を配設した構成の型で成形した燃焼剤多重構造キャンドル(1)である。この種の構成の燃焼剤多重構造キャンドルは、周縁に時期に応じてさまざまな装飾を施して置くことで、例えば、クリスマスツリー状の模様を想像した装飾を施した主燃焼剤では、主燃焼剤が重畳した状態になるとあたかもクリスマスツリー状の形態になる。また、図(3−2)は、中心部に挿嵌孔を設けた同じ直径の5個の円盤状主燃焼剤(2a、2b、2c、2d、2e)に、燃焼芯(3)を埋設した燃焼剤でなる柱状燃焼剤(5)を挿嵌して構成した燃焼剤多重構造キャンドル(1)である。
【0021】
図4は、本発明の3燃焼芯、5重構造の燃焼剤多重構造キャンドルを例示した模式図であり、直径の大きな主燃焼剤(2a、2c、2e)と、直径の小さい主燃焼剤(2b、2d)の5個の円盤状主燃焼剤を用意し、主燃焼剤の中心から正三角形の先端部に相当する部分に3個の挿嵌孔をあけ、燃焼芯(3)を埋設した燃焼剤(4)でなる柱状燃焼剤(5)を、大きさの異なる主燃焼剤を交互に所定の間隔をおいてを挿嵌して構成した3燃焼芯を有する燃焼剤多重構造キャンドル(1)である。
【0022】
図5は、主燃焼剤の間隔調整手段として、主燃焼剤の挿嵌孔部に装着又は当設するパイプ状副燃焼剤の例示と、主燃焼剤の挿嵌孔部に必要な高さのフランジ状隔離部を成形した主燃焼剤を例示したものであり、図(5−1)は、挿嵌孔(10)を有する主燃焼剤(2a、2b)間に、間隔調整材として装着又は当設する柱状燃焼剤の挿嵌孔(10)を有するパイプ状副燃焼剤(11)の斜視図である。また、図(5−2)は、主燃焼剤(2)の挿嵌孔部(10)片面に、必要な高さのフランジ状隔離部(12)を成形した主燃焼剤であり、(A)は主燃焼剤の斜視図、(B)は主燃焼剤の断面斜視図である。図(5−3)は、主燃焼剤(2)の挿嵌孔部(10)両面に、必要な高さのフランジ状隔離部(12)を成形した主燃焼剤であり、(C)は主燃焼剤の斜視図、(D)は主燃焼剤の断面斜視図である。
【0023】
【実施例1】
燃焼剤多重構造キャンドルは図1(1−1)に例示した形状であり、赤色系に着色したパラフィン系主体の燃焼剤でなる厚さ12mm、直径70mmの円盤状主燃焼剤3個(2a、2b、2c)準備し、それぞれの主燃焼剤の中心部に直径約13mmの挿嵌孔をあけた。一方、柱状燃焼剤は赤紫色に着色した燃焼剤と燃焼芯で成形した直径約12mmの柱状燃焼剤を用い、上記主燃焼剤の挿嵌孔に各段の間隔を10mmとして柱状燃焼剤を挿嵌組立てた〔図(1−1)〕。
【0024】
得られた燃焼剤多重構造キャンドルの燃焼芯に着火後約17分して柱状燃焼剤の燃焼から主燃焼剤(2c)部分での燃焼となり、燃焼芯周辺の主燃焼剤が徐々に軟化・溶融して約10分間燃焼したところで柱状燃焼剤を伝わって中段の主燃焼剤(2b)まで落ちて重なった〔図(1−2)〕。更に、燃焼時間が約14分後には再び火炎の熱で燃焼芯周辺の主燃焼剤が軟化・溶融して2枚重なった主燃焼剤は落ちて主燃焼剤(2a)に重なって3重構造の燃焼剤多重構造キャンドル〔図(1−3)〕となり、暫くはすり鉢状の器に立てたキャンドルの燃焼の状態であったが、燃焼時間と共に重畳した主燃焼剤の周縁部が残り、ホヤ様の状態になった中での燃焼となり、なかなか趣のある雰囲気になった。
【0025】
【実施例2】
図(3−1)に例示した燃焼剤多重構造キャンドルとし、上段主燃焼剤部分が厚さ12mm、直径50mm、中段主燃焼剤部分が厚さ12mm、直径60mm、下段主燃焼剤部分が厚さ12mm、直径70mm、そして、上段及び中段主燃焼剤の中心部に柱状燃焼剤部分として直径12mmの空間を確保した成形型を造り、黄緑系に着色したパラフィン系主体の溶融燃焼剤を燃焼芯挿嵌孔を確保して注入し、固化した。固化後燃焼芯を装着して製品とした。
【0026】
得られた直径の異なる3個の円盤状主燃焼剤でなる燃焼剤多重構造キャンドルはさわやかな感じの色調に仕上がった。このキャンドルの燃焼芯に着火後約18分して柱状燃焼剤の燃焼から上段の主燃焼剤部分での燃焼となり、燃焼芯周辺の主燃焼剤が徐々に軟化・溶融して約10分間燃焼したところで柱状燃焼剤を伝わって中段の主燃焼剤まで落ちて重なり、更に、燃焼時間経過して再び中段の2枚重なった主燃焼剤が落ちて下段の主燃焼剤に重なって3重構造の燃焼剤多重構造キャンドルとなり、主燃焼剤外形は段を形成した状態で暫くは重畳した主燃焼剤の周縁部が残り、ホヤ様の状態になった中での燃焼となり、なかなか趣のある雰囲気になった。
【0027】
【発明の効果】
本発明の燃焼剤多重構造キャンドルは、従来の表面的な装飾から立体的な装飾に、そして、使用に際してはキャンドルに着火して経時的な形態の変化を伴う言わば動的な装飾を付加した形状と、使用目的とその雰囲気に適合した色調を付与することができる。また、キャンドルは着火燃焼時に燃焼剤の垂れを生じないものであり、主燃焼剤の重畳した場合には、主燃焼剤の周縁部が残り、あたかもホヤ様になる。従って、本発明のキャンドルはさまざまな使用状況に応じて使い分けができ、一層の雰囲気作りと遊び心との演出が出来る新規な構成のキャンドルである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃焼剤多重構造キャンドルの燃焼状態を説明する模式図である。
【図2】本発明の燃焼剤多重構造キャンドルの他の形状例の燃焼状態を説明する模式図である。
【図3】本発明の主燃焼剤の3重構造及び5重構造の燃焼剤多重構造キャンドルの模式図である。
【図4】本発明の3燃焼芯、5重構造の燃焼剤多重構造キャンドルの模式図である。
【図5】本発明の主燃焼剤の間隔調整手段としてのパイプ状副燃焼剤と、柱状燃焼剤挿嵌孔部にフランジ状隔離部を成形した主燃焼剤の例示である。
【符号の説明】
1 燃焼剤多重構造キャンドル
2a 主燃焼剤
2b 主燃焼剤
2c 主燃焼剤
2d 主燃焼剤
2e 主燃焼剤
3 燃焼芯
4 燃焼剤
5 柱状燃焼剤
6 火炎
7 溶融燃焼剤部
10 柱状燃焼剤挿嵌孔
11 パイプ状副燃焼剤
12 フランジ状隔離部
Claims (3)
- 孔部を有する板状又は円錐台状の重畳可能な複数の主燃焼剤と、該複数の主燃焼剤の最上層の主燃焼剤から最下層の主燃焼剤に設けられた孔部に挿入されて、該複数の主燃焼剤を間隔をあけて配置させる柱状燃焼剤と、該柱状燃焼剤に埋設され、かつ先端が最上層の主燃剤から突出された燃焼芯からなり、該燃焼芯の先端に着火すると、火炎の熱が燃焼芯周辺の主燃焼剤と柱状燃焼剤を軟化・溶融させるとともに、該上層の主燃焼剤を自重で下層の主燃焼剤に順次落下させて、該複数の主燃焼剤を重畳一体化させるよう構成したことを特徴とする多重構造キャンドル。
- 該柱状燃焼剤が、該複数の燃焼剤に設けられた孔部に挿嵌されたパイプ状副燃焼剤と、該パイプ状副燃焼剤のパイプ内に挿通された燃焼芯と、該パイプ状副燃焼剤のパイプ内に注入された燃焼剤からなることを特徴とする請求項1記載の多重構造キャンドル。
- 該主燃焼剤及び/又は柱状燃焼剤が着色されてなることを特徴とする請求項1記載の多重構造キャンドル。
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