JP4837595B2 - マスク領域決定装置、方法、およびプログラム - Google Patents

マスク領域決定装置、方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、比較観察対象となる解剖学的構造物が表された画像中のマスク領域を決定する装置、方法、および、この方法をコンピュータに実行させるプログラムに関するものである。
医用画像の読影・診断の現場では、解剖学的構造物が表された画像の比較観察が行われている。例えば、マンモグラフィによる検査では、左右の乳房領域に対して対象にマスクをかけながら局所的に比較観察を行うことによって、左右乳房で非対称となっている領域をより容易に発見できることが経験的にわかっている。
この経験的知見に鑑みて、左右の乳房が左右に並べられて表示されているMLO(Medio-Lateral-Oblique;内外側斜方向)画像の下側に、その画像の底辺に平行なマスクをかけ、そのマスクを下方に移動させながら画像を観察する手法が提案されている(特許文献1)。
特開2001−076074号公報
しかしながら、上記特許文献記載の手法では、左右の乳房の上下方向の位置がずれている場合や、左右の乳房の非対称性が著しい場合には、左右の乳房間でのマスクされていない領域(観察対象の領域)の対応関係がわかりにくくなり、比較観察が効果的に行えなくなってしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、比較観察対象の解剖学的構造物が表された画像に対してより適切な領域にマスクをかけることを可能にする装置、方法およびプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明のマスク領域決定装置は、比較観察対象となる解剖学的構造物が表された入力画像から、解剖学的構造物と所定の位置的関係にある解剖学的構造を抽出する抽出手段と、抽出された解剖学的構造の位置を基準として、比較観察対象の解剖学的構造物の各々に対する相対的位置が一致するという位置決定条件を満たすように、解剖学的構造物の各々に対するマスク領域の位置を決定するマスク領域決定手段とを設けたことを特徴とする。
本発明のマスク領域決定方法は、コンピュータが、比較観察対象となる解剖学的構造物が表された画像を入力として、その画像から解剖学的構造物と所定の位置的関係にある解剖学的構造を抽出し、抽出された解剖学的構造の位置を基準として、比較観察対象の解剖学的構造物の各々に対する相対的位置が一致するという位置決定条件を満たすように、解剖学的構造物の各々に対するマスク領域の位置を決定することを特徴とする。
本発明のマスク領域決定プログラムは、コンピュータに上記方法を実行させるためのものである。
以下、本発明の詳細について説明する。
「比較観察対象となる解剖学的構造物が表された画像」の具体例としては、対になって存在する解剖学的構造物が表された1以上の画像や、1つの解剖学的構造物の経時的変化が表された複数の画像が挙げられる。前者のさらなる具体例としては、左右の乳房が表されたMLO画像やCC(CranioCaudal;頭尾方向)画像等が挙げられ、後者のさらなる具体例としては、胸部(肺)が表された現在・過去画像、造影剤の注入後の肝臓の経時的変化が表された複数の画像等が挙げられる。
「解剖学的構造物と所定の位置的関係にある解剖学的構造」とは、解剖学的意味において、その構造物の位置を特定可能な構造のことである。言い換えると、ここでは、生体の各解剖学的構造物は解剖学的な位置、すなわち各構造物の生体としてありうる自然な位置が決まっていることを前提とし、その位置を特定しうる構造を意味している。この解剖学的構造は、点・直線の線分・曲線の線分・平面領域・曲面領域・閉空間等のいずれであってもよい。また、比較観察対象となる解剖学的構造物の一部であってもよいし、全部出会ってもよいし、それとは異なるものであってもよい。具体例としては、乳房のMLO画像における、乳房領域自体や、乳房と接する胸筋領域や、乳房と胸筋の境界を表す胸筋ライン、胸筋ライン上の任意の点(例えば胸筋ラインと画像端との交点)、胸部画像における、肺野領域や、肺野領域の上下または左右方向の端点等が挙げられる。
「解剖学的構造を抽出する」具体的方法としては、その解剖学的構造の位置を表す情報が得られる方法であれば、本発明の実施時点において公知のいかなる方法も利用可能である。
「抽出された解剖学的構造の位置を基準として、比較観察対象の解剖学的構造物の各々に対する相対的位置が一致するという位置決定条件を満たすように、解剖学的構造物の各々に対するマスク領域の位置を決定する」具体的方法としては、抽出された解剖学的構造が点構造の場合、その解剖学的構造から所定の距離だけ離れた位置に所定の大きさ・形状のマスク領域を決定することや、抽出された解剖学的構造中の2点を結ぶ線分を所定の比率で分けた点をマスク領域の境界の一部として決定すること、抽出された解剖学的構造が線構造の場合、その解剖学的構造から所定の距離だけ離れた位置にその構造に平行な境界を有するマスク領域を決定すること、抽出された解剖学的構造が比較観察対象となる解剖学的構造物以外の平面領域の場合、その領域自体をマスク領域とすること等が挙げられる。
マスク領域の決定の際、マスク領域の位置だけでなく、抽出された解剖学的構造のサイズを基準として、比較観察対象の解剖学的構造物の各々に対する相対的大きさが一致するというサイズ決定条件を満たすように、解剖学的構造物各々に対するマスク領域の大きさも決定するようにしてもよい。
本発明において、入力画像からどの解剖学的構造を抽出し、抽出された解剖学的構造を基準にしてどのようにしてマスク領域を決定するか、すなわち、本発明における処理条件については、入力画像の撮影方法や撮影部位、ユーザの嗜好に応じて決定されうる。ここで、入力画像の撮影方法や撮影部位は、例えば、入力画像の付帯情報を解析することによって特定することができる。また、本発明のマスク領域決定装置のユーザを識別するユーザ識別情報と処理条件とを関連づけて記憶しておき、本発明による処理を行う際に、ユーザ識別情報を取得し、取得されたユーザ識別情報と関連づけられた処理条件を取得するようにしてもよい。さらに、ユーザが、本発明による処理を行う際に、処理条件を選択できるようにしてもよい。
また、本発明において決定されたマスク領域をマスクしたマスク画像を生成するようにした態様も考えられる。さらに、生成されたマスク画像を表示手段に表示させるようにした態様も考えられる。さらに発展的な態様としては、マスク領域を移動させながら表示手段に表示させる態様も考えられる。
本発明によれば、比較観察対象となる解剖学的構造物が表された画像から抽出された解剖学的構造の位置を基準として、比較観察対象の解剖学的構造物の各々に対する相対的位置が一致するように、解剖学的構造物の各々に対するマスク領域の位置を決定するので、比較観察対象の解剖学的構造物の画像中の位置がずれている場合であっても適切な領域にマスクをかけることが可能になり、その結果、マスクされない領域が比較観察対象の解剖学的構造物間で一致し、解剖学的構造物中の局所領域間での比較観察がより容易になる。
また、マスク領域の決定の際、マスク領域の位置だけでなく、抽出された解剖学的構造のサイズを基準として、比較観察対象の解剖学的構造物の各々に対する相対的大きさが一致するように、解剖学的構造物各々に対するマスク領域の大きさも決定するようにした場合には、マスクされない領域の解剖学的構造物に対する相対的な大きさを比較観察対象間で合わせることが可能になり、比較観察がさらに容易になる。
入力画像の付帯情報を解析して撮影方法および/または撮影部位を特定し、特定された撮影方法および/または撮影部位に基づいて、マスク領域決定処理の処理条件を決定するようにした場合、画像の撮影方法や撮影部位によってマスクをかける領域はある程度決まっているので、それを処理の都度ユーザが選択・決定する必要がなくなり、作業効率が向上する。
また、本発明のマスク領域決定装置のユーザを識別するユーザ識別情報と処理条件とを関連づけて記憶しておき、本発明による処理を行う際に、ユーザ識別情報を取得し、取得されたユーザ識別情報と関連づけられた処理条件を取得するようにした場合には、ユーザが処理の都度、処理条件の選択・決定を行うことなく、そのユーザの嗜好に応じたマスクを自動的にかけることが可能になるので、さらに作業効率が向上する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1に、本発明の実施形態となるマスク領域決定装置が導入された医療情報システムの概略構成を示す。図に示すように、このシステムは、医用画像の撮影装置(モダリティ)1、画像品質チェック用ワークステーション(QA−WS)2、読影ワークステーション3(3a,3b)、画像情報管理サーバ4、画像情報データベース5、読影レポートサーバ6、読影レポートデータベース7が、ネットワーク19を介して互いに通信可能な状態で接続されて構成されている。各種データベースを除く各機器は、CD−ROM等の記録媒体からインストールされたプログラムによって制御される。また、プログラムは、インターネット等のネットワーク経由で接続されたサーバからダウンロードされた後にインストールされたものであってもよい。
モダリティ1には、被検体の検査対象部位を撮影することにより、その部位を表した画像の画像データを生成し、その画像データにDICOM規格で規定された付帯情報を付加して、画像情報として出力する装置が含まれる。付帯情報は、そのモダリティ等のメーカー独自の規格のものであってもよい。具体例としては、X線撮影装置、CR装置等が挙げられる。X線撮影装置は、被検体の放射線画像情報を、シート状の蓄積性蛍光体層を備えてなる蓄積性蛍光体シートIPに記録するものであり、CR装置は、X線撮影装置によって記録された蓄積性蛍光体シートIPにレーザ光等の励起光を走査して輝尽発光光を生じさせ、得られた輝尽発光光を光電的に読み取ってアナログ画像信号を取得し、このアナログ画像信号をデジタル変換してデジタル画像データを生成するものである。モダリティの他の具体例としては、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、PET(Positron Emission Tomography)、超音波撮影装置などが挙げられる。また、造影剤の投入に伴う検査対象部位の経時的変化をCT等により撮影することも行われる。なお、以下では、被写体を表す画像データと画像データの付帯情報の組を「画像情報」と称することとする。すなわち「画像情報」の中には画像に係るテキスト情報も含まれる。
QA−WS2は、汎用の処理装置(コンピュータ)と1台または2台の高精細ディスプレイとキーボード・マウスなどの入力機器により構成される。処理装置には、検査技師の作業を支援するためのソフトウェアが組み込まれている。QA−WS2は、そのソフトウェアプログラムの実行によって実現される機能により、モダリティ1からDICOMに準拠した画像情報を受信し、規格化処理(EDR処理)や画像の品質を調整するための処理を行い、処理後の画像情報に含まれる画像データと付帯情報の内容を画面に表示することで検査技師に確認を促す。そして、検査技師による確認が済んだ画像情報を、ネットワーク19を介して画像情報管理サーバ4に転送し、その画像情報の画像情報データベース5への登録を要求する。
読影ワークステーション3は、画像診断医が画像の読影や読影レポートの作成に利用する装置であり、処理装置と1台または2台の高精細ディスプレイとキーボード・マウスなどの入力機器により構成される。この装置では、画像情報管理サーバ4に対する画像の閲覧要求や、画像情報管理サーバ4から受信した画像に対する各種画像処理、画像の表示、画像中の病変らしき部分の自動検出・強調表示、読影レポートの作成の支援、読影レポートサーバ6に対する読影レポートの登録要求や閲覧要求、読影レポートサーバ6から受信した読影レポートの表示等が行われる。また、本発明のマスク領域決定装置は、この読影ワークステーション3に実装されている。なお、各種画像処理や病変候補の自動検出・強調処理、マスク領域の決定処理等の画質・視認性改善処理や画像解析処理を読影ワークステーション3で行わず、別途画像処理サーバをネットワーク19に接続しておき、読影ワークステーション3からの当該処理の要求に応じて、画像処理サーバが行うようにしてもよい。
画像情報管理サーバ4は、汎用の比較的処理能力の高いコンピュータにデータベース管理システム(DataBase Management System: DBMS)の機能を提供するソフトウェアプログラムを組み込んだものである。画像情報管理サーバ4は画像情報データベース5が構成される大容量ストレージを備えている。このストレージは、画像情報管理サーバ4とデータバスによって接続された大容量のハードディスク装置であってもよいし、ネットワーク19に接続されているNAS(Network Attached Storage)やSAN(Storage Area Network)に接続されたディスク装置であってもよい。
画像情報データベース5には、被写体画像を表す画像データと付帯情報とが登録される。付帯情報には、例えば、個々の画像を識別するための画像ID、被写体を識別するための患者ID、検査を識別するための検査ID、画像情報ごとに割り振られるユニークなID(UID)、その画像情報が生成された検査日、検査時刻、その画像情報を取得するための検査で使用されたモダリティの種類、患者氏名、年齢、性別などの患者情報、検査部位(撮影部位)、撮影情報(撮影プロトコル、撮影シーケンス、撮像手法、撮影条件、造影剤の使用有無や注入後の経過時間/使用された色素、放射線核種、放射線量など)、1回の検査で複数の画像を取得したときのシリーズ番号あるいは採取番号などの情報が含まれうる。画像情報は、例えばXMLやSGMLデータとして管理されうる。
画像情報管理サーバ4は、QA−WS2からの画像情報の登録要求を受け付けると、その画像情報をデータベース用のフォーマットに整えて画像情報データベース5に登録する。
また、画像管理サーバ4は、読影ワークステーション3からの閲覧要求をネットワーク19経由で受信すると、上記画像情報データベース5に登録されている画像情報を検索し、抽出された画像情報を要求元の読影ワークステーション3に送信する。
読影ワークステーション3は、画像診断医等のユーザによって読影対象画像の閲覧を要求する操作が行われると、画像管理サーバ8に対して閲覧要求を送信し、読影に必要な画像情報を取得する。そして、その画像情報をモニタ画面に表示し、画像診断医からの要求に応じて病変の自動検出処理などを実行する。
さらに、読影ワークステーション3は、読影レポートの作成を支援するレポート作成画面をモニタに表示し、放射線科医から読影に基づいて行った診断(所見など)の内容を示すテキストが入力されたときに、入力された情報と読影の対象とされた画像(以下、読影対象画像)を記録した読影レポートを生成する。読影対象画像が複数あるときは、読影レポートには、診断に与えた影響が最も大きい代表的な画像(以下、代表画像)を記録する。読影ワークステーション3は、生成した読影レポートを、ネットワーク19を介して読影レポートサーバ6に転送し、その読影レポートの読影レポートデータベース7への登録を要求する。
読影レポートサーバ6は、汎用の比較的処理能力の高いコンピュータにデータベース管理システム(DataBase Management System: DBMS)の機能を提供するソフトウェアプログラムを組み込んだものであり、読影ワークステーション3からの読影レポートの登録要求を受け付けると、その読影レポートをデータベース用のフォーマットに整えて読影レポートデータベース7に登録する。
読影レポートデータベース7には、例えば、読影対象画像もしくは代表画像を識別する画像IDや、読影を行った画像診断医を識別するための読影者ID、関心領域の位置情報、所見、所見の確信度といった情報が登録される。この他、画像の読影時に画像情報の付帯情報を参照することで取得された検査番号、患者番号、さらには、読影対象画像または代表画像の画像データ自体も等も含まれうる。画像データは、画像情報データベース5に登録されている画像データをそのままコピーしたものでもよいが、画像情報データベース5に登録されている画像データよりも画素数が少ない(間引きされた)縮小画像データでもよい。また、画像データは、画像情報データベース5内の画像データの保管場所(フォルダなど)およびファイル名を示すリンク情報であってもよい。また、関心領域の位置情報は、読影レポートデータベース7ではなく、画像データの付帯情報として画像情報データベース5に登録しておいてもよい。なお、読影レポートは、例えばXMLやSGMLデータとして管理されうる。
読影レポートサーバ6は、読影ワークステーション3からの閲覧要求をネットワーク19経由で受信すると、読影レポートデータベース7に登録されている読影レポートを検索し、抽出された読影レポートを要求元の読影ワークステーション3に送信する。
ネットワーク19は病院内の各種装置を接続するローカルエリアネットワークである。但し、読影ワークステーション3が他の病院あるいは診療所にも設置されている場合には、ネットワーク19は、各病院のローカルエリアネットワーク同士をインターネットもしくは専用回線で接続した構成としてもよい。いずれの場合にも、ネットワーク9は光ネットワークなど画像情報の高速転送を実現できるものとすることが望ましい。
以下、本発明の実施形態となるマスク領域決定装置の機能およびその周辺機能の詳細について説明する。図2は、これらの機能を実現する構成とデータの流れを模式的に示したブロック図である。図に示したように、この装置は、撮影メニュー取得部21、マスク方法設定部22、解剖学的構造抽出部23、マスク領域決定部24、マスク画像生成部25から構成される。
撮影メニュー取得部21は、入力された医用画像データの付帯情報を解析して撮影部位および撮影方法に関する情報を取得する。この実施形態では、撮影部位は乳房、胸部、撮影方法は、単純X線による、乳房MLO、乳房CC、胸部正面の撮影を具体例として挙げる。
マスク方法設定部22は、このシステム・装置のユーザである画像診断医による入力画像に対するマスク方法の選択を受け付けるユーザインターフェースとして機能するとともに、選択されたマスク方法に応じた解剖学的構造抽出処理を解剖学的構造抽出部23に実行させる。このユーザインターフェースには、ユーザ選択モードとデフォルト設定モードがある。
ユーザ選択モードでは、撮影メニュー取得部21で取得された撮影部位と撮影方法に基づいてマスク方法管理テーブル(図4)を参照し、その撮影部位・撮影方法において設定可能なマスクの方法を読影ワークステーション3のディスプレイにリストする(図5)。
図4は、マスク方法管理テーブルの構成と設定例を示すものである。図に示したように、このテーブルは、個々のマスク方法を識別するマスク方法ID毎に、撮影メニュー(撮影部位・撮影方法)、マスク方法の概要を説明するテキスト、そのマスク方法の実行のために必要な解剖学的構造抽出処理のパラメータ(サブプログラムを識別するID)、および、マスク領域決定処理のパラメータ(サブプログラムID、処理内容の詳細を決定する起動パラメータ)が関連づけられて設定されている。
例えば、入力画像が胸部正面画像であった場合、マスク方法設定部22は、マスク方法管理テーブルの参照によって、この撮影部位・撮影方法に該当するマスク方法ID「004」「005」と関連づけられた情報を取得し、そのマスク方法テキストを、図5に例示したマスク方法設定画面に入力画像とともにリスト表示し、ユーザの選択を促す。ユーザがマウスやキーボードを操作して所望のマスク方法を選択すると、マスク方法設定部22は、選択されたマスク方法を受け付け、そのマスク方法に関連づけられている解剖学的構造抽出処理のサブプログラムを呼び出す。なお、マスク方法管理テーブルに各方法によるマスクを行った画像のサンプルを関連づけておき、例えば、図5の画面でマスク方法を選択すると、そのマスク方法と関連づけられたサンプル画像が表示されるようにしてもよい。
一方、デフォルト設定モードでは、マスク方法設定部22は、装置の初期設定ファイルに撮影部位・撮影方法別に設定されたマスク方法IDの中から入力画像の撮影部位・撮影方法に該当するものを取得してマスク方法管理テーブルを参照し、そのマスク方法IDと関連づけられた解剖学的構造抽出処理のサブプログラムIDを取得し、そのサブプログラムを呼び出す。
解剖学的構造抽出部23は、入力画像に対して画像解析処理を行い、解剖学的構造を抽出する。この処理部は、抽出対象となる解剖学的構造毎に複数のサブプログラムに分かれている。本実施形態では、その具体例として、大胸筋ライン、乳頭の位置、心胸郭輪郭を抽出するサブプログラムが含まれている。
大胸筋ライン抽出サブプログラムは、乳房MLO画像から大胸筋と乳腺の各領域の境界となる大胸筋ラインを抽出するものである。具体的な抽出方法の一例としては以下の方法が挙げられる。すなわち、まず、入力された乳房MLO画像の濃度ヒストグラムを作成し、背景領域の画素値から所定の値を引いた値を閾値として2値化処理を行い、2値化画像から背景領域と非背景(乳房)領域の境界をスキンラインとして抽出する。次に、入力画像中のスキンラインから胸壁に向けた複数のライン上で微分オペレータによる走査を行い、微分値が所定の閾値以上となる点を乳腺領域と大胸筋領域の境界点として検出する。さらに、各ライン上で得られた境界点を用いた最小自乗法により、2次多項式で近似された大胸筋ラインを抽出する(詳細については、武尾英哉、外4名、「乳腺比率に基づくCRマンモグラムの自動分類法」、MEDICAL IMAGING TECHNOLOGY, 日本医用画像工学会、2005年3月、Vol.23, No.2, p.p.96-105参照)。
乳房領域抽出サブプログラムは、乳房CC画像から乳房領域を検出するものである。具体的な検出方法の一例としては、入力された乳房CC画像の濃度ヒストグラムを作成し、作成されたヒストグラム上で背景領域と非背景(乳房)領域の境界となる画素値を閾値として2値化処理を行い、2値化画像中の非背景領域を乳房領域として抽出する(詳細については、上記武尾らの論文や、特開平2002-65613号公報、特開2006-068373号公報等参照)。
心胸郭輪郭抽出サブプログラムは、胸部正面画像から心胸郭の輪郭(肺野領域の輪郭)を抽出するものである。具体的な検出方法の一例としては、入力された胸部正面画像を極座標変換し、基準となる平均的な心胸郭の輪郭と略相似形のテンプレートを用いて極座標平面上でテンプレートマッチング処理を行うことにより心胸郭の輪郭を検出する方法が挙げられる(詳細については、特開2003-006661号公報、特開2006-192066等参照)。
マスク領域決定部24は、起動時に、マスク領域決定の基準となる解剖学的構造の情報とマスク領域決定のための詳細な処理条件がパラメータとして与えられ、その処理条件等に基づいて、入力画像に対するマスク領域を決定する。本実施形態では、マスク領域の決定方法に応じて複数のサブプログラムに分割されている。
平行曲線マスクサブプログラムは、与えられた曲線構造の解剖学的構造に平行な曲線を求め、2つの曲線の外側または内側をマスク領域とする。ここで、2つの曲線間の距離とマスクを行う側(内・外)は、起動時のパラメータとして与えられる(図6参照)。
相対位置マスクサブプログラムは、起動時のパラメータとして与えられた解剖学的構造の位置情報から、その解剖学的構造の、起動時のパラメータとして与えられた方向における両端の点を特定し、その2点間を、同様にパラメータとして与えられた比率で分割した位置をマスク領域の一方の境界とし、その境界から所定の側に所定のサイズの矩形のマスク領域を設定する(図8,10,11参照)。
相対位置・サイズマスクサブプログラムは、起動時のパラメータとして与えられた解剖学的構造の位置情報から、その解剖学的構造の、起動時のパラメータとして与えられた方向における両端の点を特定し、その2点間を、同様にパラメータとして与えられた比率で分割した位置をマスク領域の一方の境界とし、その境界から所定の側に、その解剖学的構造の領域の面積に対して、同様にパラメータとして与えられた比率を有する矩形の領域をマスク領域として設定する(図9参照)。
マスク画像生成部25は、画像データとマスク領域の位置情報を入力とし、入力画像中のマスク領域に設定された領域が黒色で表示されるように画素値を置換する処理を行い、マスク画像を生成する。
次に、図3のフローチャート、図2のブロック図を用いて、本発明のマスク領域決定処理を利用した画像読影のワークフローについて説明する。
まず、画像診断医は、この医療情報システムへのアクセスのためのユーザID・パスワード、指紋等の生体情報等によるユーザ認証を読影ワークステーション3で行う(#1)。
ユーザ認証に成功すると、オーダリングシステムによって発行された画像診断オーダに基づく検査(読影)対象画像リストがディスプレイに表示される。画像診断医は、マウス等の入力機器を用いて検査対象画像リストから読影対象の画像Iを選択する。この実施形態では、画像Iは、各々に比較観察対象となる解剖学的構造物が表された2つの画像を表す。読影ワークステーション3は、選択された画像Iの画像IDを検索キーとする画像情報管理サーバ4への閲覧要求を行い、この要求を受信した画像情報管理サーバ4が画像情報データベース5に対する検索を行って、読影対象画像Iの画像ファイル(便宜上、画像と同じ符号Iで表す)を取得し、要求を送信した読影ワークステーション3にそれらの画像ファイルIを送信する。読影ワークステーション3は、それらの画像ファイルIを受信し、ディスプレイに表示させる(#2)。
ここで、撮影メニュー取得部21は、画像ファイルIの付帯情報を解析して各画像の撮影部位・方法を表す撮影メニュー情報Mを取得しておく(#3)。
画像診断医は、ディスプレイに表示された画像I中の解剖学的構造物を比較観察し、画像中にマスク領域を設定したいと判断した場合、ディスプレイに表示されているユーザインターフェースから、マウス操作等によるメニュー選択を行い、「マスク方法の設定」を選択すると、マスク方法設定部22は、メニュー中の「マスク方法の設定」項目に対する選択イベントを検出する(#4; YES)。そして、マスク方法設定部22は、撮影メニュー情報Mを検索キーとしてマスク方法管理テーブル(図4)を参照し、画像Iの撮影部位および撮影方法と合致するマスク方法を取得し、取得されたマスク方法のマスク方法テキストの内容がリストされたマスク方法設定画面(図5)をディスプレイに表示させる(#5)。
画像診断医が、マウス操作等によって画面に表示されたマスク方法のリストから所望のマスク方法Uを選択すると(#6; YES)、マスク方法設定部22は、選択されたマスク方法Uと関連づけられた抽出処理パラメータP1およびマスク領域決定処理パラメータP2をマスク方法管理テーブルから取得し、抽出処理パラメータP1、すなわち抽出処理サブプログラムIDによって特定されるサブプログラムを起動する(#7)。なお、画像診断医は、所望のマスク方法がなかった場合には、このマスク方法設定画面からもとの画面に戻ることができる(#6: NO)。
起動された解剖学的構造抽出部23のサブプログラムは、マスク方法設定部22で取得された画像I中の所定の解剖学的構造Sを抽出し、さらに、マスク領域決定処理パラメータP2のサブプログラムIDのサブプログラムを起動し、抽出された解剖学的構造S、および、マスク領域決定処理パラメータP2の処理パラメータを、起動されたマスク領域決定サブプログラムに渡す(#10)。
起動されたマスク領域決定部24のサブプログラムは、処理パラメータP2に応じて、解剖学的構造Sを基準として、入力画像Iに対するマスク領域Cを決定する(#11)。
マスク画像生成部25は、入力画像Iのマスク領域Cを黒色にマスクしたマスク画像R(図6,8,10,11(c)参照)を生成する(#12)。
生成されたマスク画像Rは、読影ワークステーション3のディスプレイに表示され、画像診断医はマスク画像Rを比較観察する(#13)。さらに、読影結果のレポートを作成し、読影レポートデータベース7への登録を行う。その際、レポート中にマスク領域の設定方法に関する情報も記入しておいてもよい。
一方、画像診断医が、上記ステップ#4で「マスク方法の設定」を選択せずに、「マスク画像の表示」を選択すると、マスク方法設定部22は、メニュー中の「マスク画像の表示」項目に対する選択イベントを検出する(#4; NO, #8; YES)。そして、マスク方法設定部22は、システムの初期設定ファイルから撮影メニュー情報Mと関連づけられたデフォルトのマスク方法Uと関連づけられた抽出処理パラメータP1およびマスク領域決定処理パラメータP2をマスク方法管理テーブルから取得する(#9)。以下、上記ステップ#10から#13と同様の処理が行われる。
また、画像診断医がマスク領域の設定を所望しなかった場合には(#4; NO, #8; NO)、画像診断医の選択に応じて他の処理が行われる。
なお、図3のフローチャートのステップ#4,#8では、「マスク方法の設定」や「マスク画像の表示」というメニュー項目の選択の受付を条件分岐として表しているが、上記のとおり、各々、メニュー項目に対するクリックイベントを検出して後続の処理を実行するという独立した処理として実装してもよい。
次に、マスク領域決定方法の具体例として、図4のマスク方法管理テーブルに登録された5つの方法について説明する。
図6は、マスク方法ID「001」として登録されているマスク方法を、左右の乳房MLO画像上で模式的に表したものである。図6(a)に示したように、左右の乳房MLO画像は胸壁側の画像端が中心側、左右のスキンラインSLL、SLRが外側になるように並べてある。解剖学的構造抽出部23の大胸筋ライン抽出サブプログラムは、各画像中の大胸筋ラインMLL、MLRを抽出する。次に、図6(b)に示したように、マスク領域決定部24の平行曲線マスクサブプログラムは、起動時に与えられた距離を表すパラメータに基づき、抽出された大胸筋ラインMLL、MLRからの距離がdの位置に、大胸筋ラインMLL、MLRに平行な曲線を設定し、図6(c)に示したように、起動時に与えられたマスク側を表すパラメータに基づき、設定された2つの曲線の外側をマスク領域に決定する。そして、マスク画像生成部25が、図6(c)に示したように、マスク領域が黒色で表示されるように画素値を置換したマスク画像を生成する。
なお、ここでは、大胸筋ラインを曲線として抽出したが、図7に示したように、画像中の大胸筋ラインの最上部MTL,MTR、および、大胸筋ラインの最下部MBL,MBRを抽出し、左右各々について最上部と最下部を直線で結び、その直線に平行で、距離がdとなる直線を設定し、2つの直線の外側をマスク領域としてもよい。ここで、大胸筋ラインの最上部MTL,MTR、および、最下部MBL,MBRは、大胸筋ラインを曲線として抽出する場合と同様にしてスキンラインSLL、SLRを抽出した後、入力画像中のスキンラインの最上部から胸壁に向けたライン上で微分オペレータによる操作を行い、微分値が最大となる点を大胸筋ラインの最上部MTL,MTRとし、スキンラインから胸壁に向けた複数のラインで、スキンラインの最下部のラインから順に微分オペレータによる走査を行い、微分値が所定の閾値以上となる最初の位置とその直前の位置との中点を大胸筋ラインの最下部MBL,MBRとして検出する。
図8は、マスク方法ID「002」として登録されているマスク方法を、左右の乳房CC画像上で模式的に表したものである。図8(a)に示したように、左右の乳房CC画像は胸壁側の画像端が中心側、左右の乳頭が外側になるように並べてある。解剖学的構造抽出部23の乳房領域抽出サブプログラムは、左右の乳房領域を検出する。次に、図8(b)に示したように、マスク領域決定部24の相対位置マスクサブプログラムは、相対位置の算出方向を表す起動パラメータの値「左右」に基づき、検出された乳房領域の左右の端点、すなわち胸壁(画像端)と乳頭の位置を特定し、各点を通る上下方向の直線を設定する。次に、乳頭から胸壁までの距離aL、aRに対する、マスク領域の胸壁側境界から胸壁までの距離bL,bRの比率bL/aL、bR/aRが、起動時に与えられた比率αとなるように、マスク領域の胸壁側境界の位置を設定し、その位置を基準に所定のサイズのマスク領域を決定する。そして、マスク画像生成部25が、図8(c)に示したように、マスク領域が黒色で表示されるように画素値を置換したマスク画像を生成する。
図9は、マスク方法ID「003」として登録されているマスク方法を、左右の乳房CC画像上で模式的に表したものである。左右の乳房領域の検出からマスク領域の胸壁側境界の位置の決定までの方法は、マスク方法ID「002」と同様である。マスク領域決定部24の相対位置・サイズマスクサブプログラムは、左右各乳房の面積SL,SRに対する、左右各マスク領域の面積TL,TRの比率TL/SL、TR/SRが、起動時に与えられた比率βとなるように、マスク領域の面積TL,TRを決定し、決定されたマスク領域の胸壁側境界の位置を基準に、決定された面積を有する所定の形状(矩形)のマスク領域を決定する。そして、マスク画像生成部25が、マスク領域が黒色で表示されるように画素値を置換したマスク画像を生成する。なお、乳房やマスク領域の面積には、その領域内の画素数を用いることができる。
図10は、マスク方法ID「004」として登録されているマスク方法を、撮影時期の異なる胸部正面画像上で模式的に表したものである。図10(a)に示したように、過去と現在の胸部正面画像が並んでいる。解剖学的構造抽出部23の心胸郭輪郭抽出サブプログラムは、過去と現在の各胸部正面画像から心胸郭輪郭を抽出する。次に、図10(b)に右肺の例を示したように、マスク領域決定部24の相対位置マスクサブプログラムは、相対位置の算出方向を表す起動パラメータの値「左右」に基づき、検出された心胸郭輪郭(図では右肺野)の左右の端点を特定し、各点を通る上下方向の直線を設定する。次に、設定された2直線間の距離ap、acに対する、マスク領域の体の中心軸側の境界から心胸郭輪郭(図では右肺野)の体の中心軸側の境界までの距離bp,bcの比率bp/ap、bc/acが、起動時に与えられた比率αとなるように、マスク領域の体の中心軸側の境界の位置を設定し、その位置を基準に所定のサイズのマスク領域を決定する。そして、マスク画像生成部25が、図10(c)に示したように、マスク領域が黒色で表示されるように画素値を置換したマスク画像を生成する。
図11は、マスク方法ID「005」として登録されているマスク方法を、撮影時期の異なる胸部正面画像上で模式的に表したものである。図11(a)に示したように、過去と現在の胸部正面画像が並んでいる。解剖学的構造抽出部23の心胸郭輪郭抽出サブプログラムは、過去と現在の各胸部正面画像から心胸郭輪郭を抽出する。次に、図11(b)に右肺の例を示したように、マスク領域決定部24の相対位置マスクサブプログラムは、相対位置の算出方向を表す起動パラメータの値「上下」に基づき、検出された心胸郭輪郭(図では右肺野)の上下の端点を特定し、各点を通る左右方向の直線を設定する。次に、設定された2直線間の距離ap、acに対する、マスク領域の体の上側の境界から心胸郭輪郭(図では右肺野)の体の上側の境界までの距離bp,bcの比率bp/ap、bc/acが、起動時に与えられた比率αとなるように、マスク領域の体の上側の境界の位置を設定し、その位置を基準に所定のサイズのマスク領域を決定する。そして、マスク画像生成部25が、図11(c)に示したように、マスク領域が黒色で表示されるように画素値を置換したマスク画像を生成する。
なお、マスク方法ID「004」「005」の方法では、左肺側も同様にしてマスク領域を設定し、マスク画像を生成することができる。
このように、本発明の実施形態となるマスク領域決定装置を含む医療情報システムでは、マスク領域決定部24が、解剖学的構造抽出部23によって比較観察対象となる解剖学的構造物が表された画像Iから抽出された解剖学的構造Sの位置を基準として、比較観察対象の解剖学的構造物の各々に対する相対的位置が一致するように、解剖学的構造物の各々に対するマスク領域の位置Cを決定するので、比較観察対象の解剖学的構造物の画像中の位置がずれている場合であっても適切な領域にマスクをかけることが可能になり、その結果、マスクされない領域が比較観察対象の解剖学的構造物間で一致し、解剖学的構造物中の局所領域間での比較観察がより容易になる。
また、マスク領域決定部24の相対位置・サイズマスクサブプログラムは、マスク領域Cの決定の際、マスク領域Cの位置だけでなく、抽出された解剖学的構造Sのサイズを基準として、比較観察対象の解剖学的構造物の各々に対する相対的大きさが一致するように、解剖学的構造物各々に対するマスク領域Cの大きさも決定するので、マスクされない領域の解剖学的構造物に対する相対的な大きさを比較観察対象間で合わせることが可能になり、比較観察がさらに容易になる。
マスク方法設定部22のデフォルト設定モードでは、撮影メニュー取得部21が入力画像Iの付帯情報を解析することによって取得した撮影方法および撮影部位を表す撮影メニュー情報Mに基づいて、システムの初期設定ファイルに設定されたその撮影メニュー情報Mでのマスク方法IDを取得し、マスク方法管理テーブルからそのマスク方法IDと関連づけられたマスク方法を取得するので、画像の撮影方法や撮影部位によってマスクをかける領域はある程度決まっていることに鑑みると、それを処理の都度ユーザが選択・決定する必要がなくなり、作業効率が向上する。
上記の実施形態において、システムへのログイン(図3のステップ#1)の際のユーザID毎・撮影メニュー情報毎のマスク方法IDを関連づけてユーザプロファイルとして記憶しておき、「マスク画像の表示」項目の選択によるデフォルト設定モードでマスク方法設定部22が処理を行う際には、撮影メニュー情報Mに基づいて、このユーザプロファイルに設定されたマスク方法IDを取得し、取得されたマスク方法IDと関連づけられた抽出処理パラメータP1やマスク領域決定処理パラメータP2をマスク方法管理テーブルから取得するようにしてもよい。このようにすることにより、ユーザが処理の都度、処理条件の選択・決定を行うことなく、そのユーザの嗜好に応じたマスクを自動的にかけることが可能になるので、さらに作業効率が向上する。
また、上記の実施形態では、マスク領域は静的に設定されているが、マスク方法管理テーブルのマスク領域決定処理パラメータの距離や位置比率のパラメータを段階的に変化させ、各段階で、マスク領域決定部24がマスク領域Cを決定し、決定されたマスク領域Cに基づいてマスク画像Rを生成し、ディスプレイに表示するように制御する処理部を設ければ、画像診断医は、マスク領域を、比較観察対象の解剖学的構造物の各々に対する相対的位置が一致した状態を保ったままで移動させながら、比較観察対象を観察することが可能になり、上記各段階でのマスク位置を再設定する手間が省け、作業効率が向上する。
なお、上記の実施形態では、2つの画像の各々に比較観察対象の解剖学的構造物が表されている場合について説明したが、例えば、図6(a)の乳房MLO画像が1つの画像として取り扱われる場合のように、1つの画像中に比較観察対象の解剖学的構造物が表されている場合であっても、例えば、その画像の中心線で2画像に分割すれば上記と同様にしてマスク領域の決定が可能である。
なお、上記の実施形態におけるシステム構成、処理フロー、テーブル構成、ユーザインターフェース等に対して、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な改変を行ったものも、本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記の実施形態はあくまでも例示であり、上記のすべての説明が本発明の技術的範囲を限定的に解釈するために利用されるべきものではない。
本発明の実施形態におけるマスク領域決定装置が導入された医療情報システムの概略構成図 本発明の実施形態におけるマスク領域決定装置とその周辺の構成を模式的に示したブロック図 本発明の実施形態におけるマスク領域決定処理等の流れを示すフローチャート 本発明の実施形態におけるマスク方法管理テーブルの構成と設定の例を表す図 マスク方法設定画面の一例を示す図 本発明による乳房MLO画像に対するマスク設定の一例を模式的に表した図 本発明による乳房MLO画像に対するマスク設定の他の一例を模式的に表した図 本発明による乳房CC画像に対するマスク設定の一例を模式的に表した図 本発明による乳房CC画像に対するマスク設定の他の一例を模式的に表した図 本発明による胸部正面画像に対するマスク設定の一例を模式的に表した図 本発明による胸部正面画像に対するマスク設定の他の一例を模式的に表した図
符号の説明
1 モダリティ
2 画像品質チェック用ワークステーション(QA−WS)
3,3a,3b 読影ワークステーション
4 画像情報管理サーバ
5 画像情報データベース
6 読影レポートサーバ
7 読影レポートデータベース
19 ネットワーク
21 撮影メニュー取得部
22 マスク方法設定部
23 解剖学的構造抽出部
24 マスク領域決定部
25 マスク画像生成部

Claims (11)

  1. 比較観察対象となる解剖学的構造物が表された画像から、該解剖学的構造物に含まれ、該解剖学的構造物の位置の基準を表す基準解剖学的構造を抽出する抽出手段と、
    抽出された該基準解剖学的構造の位置を基準として所定のマスク領域位置決定条件を設定し、前記比較観察対象の解剖学的構造物の各々において前記所定のマスク領域位置決定条件が満たされるように該各解剖学的構造物に対するマスク領域の位置を決定するマスク領域決定手段とを備えたことを特徴とするマスク領域決定装置。
  2. 前記マスク領域決定手段が、さらに前記基準解剖学的構造のサイズを基準として所定のマスク領域サイズ決定条件を設定し、前記比較観察対象の解剖学的構造物の各々において前記所定のマスク領域サイズ決定条件が満たされるように該各解剖学的構造物に対するマスク領域の大きさをさらに決定するものであることを特徴とする請求項1記載のマスク領域決定装置。
  3. 前記画像の付帯情報を解析して前記画像の撮影方法および/または撮影部位を特定し、特定された該撮影方法および/または撮影部位に基づいて、前記抽出手段による抽出対象となる前記基準解剖学的構造、および/または、前記マスク領域決定手段における前記マスク領域位置決定条件を表す処理条件情報を決定する手段をさらに備え、
    前記抽出手段および/または前記マスク領域決定手段が、取得された該処理条件情報に応じて処理を行うものであることを特徴とする請求項1または2記載のマスク領域決定装置。
  4. 前記マスク領域決定装置のユーザを識別するユーザ識別情報と、前記抽出手段による抽出対象となる前記基準解剖学的構造、および/または、前記マスク領域決定手段における前記マスク領域位置決定条件を表す処理条件情報とを関連づけて記憶する手段と、
    前記ユーザ識別情報を取得し、取得された該ユーザ識別情報と関連づけられた前記処理条件情報を取得する手段とをさらに備え、
    前記抽出手段および/または前記マスク領域決定手段が、取得された該処理条件情報に応じて処理を行うものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のマスク領域決定装置。
  5. 前記画像に対して、前記マスク領域決定手段によって決定された該マスク領域をマスクした画像を生成するマスク画像生成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のマスク領域決定装置。
  6. 前記マスク画像生成手段によって生成された画像を表示手段に表示させる表示制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載のマスク領域決定装置。
  7. 前記マスク領域を移動させながら前記表示手段に表示させる手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載のマスク領域決定装置。
  8. 前記解剖学的構造物が人間の乳房であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のマスク領域決定装置。
  9. 前記解剖学的構造物が人間の胸部であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のマスク領域決定装置。
  10. コンピュータが、
    比較観察対象となる解剖学的構造物が表された画像を入力として、該画像から該解剖学的構造物に含まれ、該解剖学的構造物の位置の基準を表す基準解剖学的構造を抽出し、
    抽出された該基準解剖学的構造の位置を基準として所定のマスク領域位置決定条件を設定し、前記比較観察対象の解剖学的構造物の各々において前記所定のマスク領域位置決定条件が満たされるように該各解剖学的構造物に対するマスク領域の位置を決定することを特徴とするコンピュータによるマスク領域決定方法。
  11. コンピュータに、
    比較観察対象となる解剖学的構造物が表された画像から、該解剖学的構造物に含まれ、該解剖学的構造物の位置の基準を表す基準解剖学的構造を抽出するステップと、
    抽出された該基準解剖学的構造の位置を基準として所定のマスク領域位置決定条件を設定し、前記比較観察対象の解剖学的構造物の各々において前記所定のマスク領域位置決定条件が満たされるように該各解剖学的構造物に対するマスク領域の位置を決定するステップとを実行させることを特徴とするマスク領域決定プログラム。
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