JP4837023B2 - Dc/dc電力変換装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、従来のDC/DC電力変換装置では、低電圧側直流電圧に応じた耐圧の半導体スイッチング素子が必要であった。
また、エネルギ移行用コンデンサとインダクタの直列体は、所定の1回路の中間端子と他の回路の中間端子との間にそれぞれ接続されるため、エネルギ移行用コンデンサとインダクタの直列体は上記回路の個数に対して1個少ない数が常に必要となる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるDC/DC電力変換装置の構成を示す図である。この実施の形態1では、電圧端子VLとVcom間に入力された電圧V1を、約2倍に昇圧された電圧V2にして電圧端子VHとVcom間に出力する機能と、電圧端子VHとVcom間に入力された電圧V2を、約1/2倍に降圧された電圧V1にして電圧端子VLとVcom間に出力する機能を有する双方向のDC/DC電力変換装置について示す。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
平滑コンデンサCs1の両端子は、それぞれ電圧端子VM1とVcomに接続され、電圧端子Vcomは接地されている。平滑コンデンサCs1の電圧端子VM1側は、平滑コンデンサCs2の一方の端子に接続され、平滑コンデンサCs2の他方の端子は電圧端子VLと平滑コンデンサCs3の一方の端子に、平滑コンデンサCs3の他方の端子は電圧端子VM2と平滑コンデンサCs4の一方の端子に、平滑コンデンサCs4の他方の端子は電圧端子VHに接続されている。
Mos1Lのソース端子は電圧端子Vcomに、ドレイン端子はMos1Hのソース端子に、Mos1Hのドレイン端子は電圧端子VM1に接続されている。Mos2Lのソース端子は平滑コンデンサCs2の低電圧側の端子に、Mos2Lのドレイン端子はMos2Hのソース端子に、Mos2Hのドレイン端子は平滑コンデンサCs2の高電圧側の端子に接続されている。Mos3Lのソース端子は平滑コンデンサCs3の低電圧側の端子に、Mos3Lのドレイン端子はMos3Hのソース端子に、Mos3Hのドレイン端子は平滑コンデンサCs3の高電圧側の端子に接続されている。Mos4Lのソース端子は平滑コンデンサCs4の低電圧側の端子に、Mos4Lのドレイン端子はMos4Hのソース端子に、Mos4Hのドレイン端子は平滑コンデンサCs4の高電圧側の端子に接続されている。
バランス抵抗Rs1は平滑コンデンサCs1に並列に接続され、バランス抵抗Rs2は平滑コンデンサCs2に並列に接続されている。
各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
各回路A1、A2、A3、A4内の高圧側MOSFET(Mos1H〜Mos4H)、低圧側MOSFET(Mos1L〜Mos4L)を駆動するためのゲート信号Gate1H〜Gate4H、Gate1L〜Gate4Lは、マイクロコンピュータ等の信号処理回路から成る制御回路より出力される。
電源Vs1、Vs2、Vs3、Vs4は、それぞれMos1L、Mos2L、Mos3L、Mos4Lのソース端子を基準とした、MOSFET、ゲート駆動回路を駆動するために備えられた電源である。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、LC直列体のコンデンサCr13、Cr24の容量値と比較して十分大きな値に設定される。上述したように、電圧端子VH−Vcom間の電圧V2は、電圧端子VL−Vcom間の電圧V1の約2倍となる。
電圧V2が2×V1よりも少し低い値のときは、電圧V1を電圧V2に昇圧する昇圧回路として動作する。
昇圧回路として動作するときは、回路A1、A2は電圧端子VL−Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos1L、Mos1H)(Mos2L、Mos2H)のオンオフ動作により高電圧側に送る駆動用インバータ回路として用いられる。また、回路A3、A4は、駆動用インバータ回路A1、A2で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として用いられる。
降圧回路として動作するときは、回路A3、A4は電圧端子VH−Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos3L、Mos3H)(Mos4L、Mos4H)のオンオフ動作により低電圧側に送る駆動用インバータ回路として用いられる。また、回路A1、A2は、駆動用インバータ回路A3、A4で駆動された電流を整流し、エネルギを低電圧側へ移行する整流回路として用いられる。
ゲート信号Gate1L、Gate3LによりMos1L、Mos3Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs1、Cs2に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr13に移行する。
Cs1⇒Cs2⇒Mos3L⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1L
次いで、ゲート信号Gate1H、Gate3HによりMos1H、Mos3Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr13に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs2、Cs3に移行する。
Cr13⇒Lr13⇒Mos3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
コンデンサCr13の充放電により、平滑コンデンサCs1から平滑コンデンサCs3へエネルギが移行する。
Cs2⇒Cs3⇒Mos4L⇒Lr24⇒Cr24⇒Mos2L
次いで、ゲート信号Gate2H、Gate4HによりMos2H、Mos4Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr24に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs3、Cs4に移行する。
Cr24⇒Lr24⇒Mos4H⇒Cs4⇒Cs3⇒Mos2H
コンデンサCr24の充放電により、平滑コンデンサCs2から平滑コンデンサCs4へエネルギが移行する。
電圧端子VL−Vcom間に入力されるエネルギが、平滑コンデンサCs1、Cs2に分割され、分割された平滑コンデンサCs1、Cs2のエネルギの一部が平滑コンデンサCs3、Cs4へ移行し、電圧端子VH-Vcom間にエネルギが送られる。
ゲート信号Gate1H、Gate3HによりMos1H、Mos3Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs2、Cs3に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr13に移行する。
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1H
次いで、ゲート信号Gate1L、Gate3LによりMos1L、Mos3Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr13に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs1、Cs2に移行する。
Cr13⇒Lr13⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
コンデンサCr13の充放電により、平滑コンデンサCs3から平滑コンデンサCs1へエネルギが移行する。
Cs3⇒Cs4⇒Mos4H⇒Lr24⇒Cr24⇒Mos2H
次いで、ゲート信号Gate2L、Gate4LによりMos2L、Mos4Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr24に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs2、Cs3に移行する。
Cr24⇒Lr24⇒Mos4L⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos2L
コンデンサCr24の充放電により、平滑コンデンサCs4から平滑コンデンサCs2へエネルギが移行する。
電圧端子VH−Vcom間に入力されるエネルギが、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4に分割され、分割された平滑コンデンサCs3、Cs4のエネルギが平滑コンデンサCs1、Cs2へ移行し、電圧端子VL-Vcom間にエネルギが送られる。
また、昇圧動作および降圧動作において、コンデンサCr13の充放電により平滑コンデンサCs1と平滑コンデンサCs3の間でエネルギを移行し、コンデンサCr24の充放電により平滑コンデンサCs2と平滑コンデンサCs4の間でエネルギを移行する。
また、コンデンサCr13、Cr24の平均電圧はV1と等しくなる。
各エネルギ移行用コンデンサCr13、Cr24には、インダクタLr13、Lr24が直列に接続されてLC直列体LC13、LC24を構成するため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
図1による実施の形態1ではLC直列体LC13の一端は、Mos1LとMos1Hの接続点に、他端はMos3LとMos3Hの接続点に接続され、LC直列体LC24の一端は、Mos2LとMos2Hの接続点に、他端はMos4LとMos4Hの接続点に接続されていたが、図3による実施の形態では、LC直列体LC14の一端は、Mos1LとMos1Hの接続点に、他端はMos4LとMos4Hの接続点に接続され、LC直列体LC23の一端は、Mos2LとMos2Hの接続点に、他端はMos3LとMos3Hの接続点に接続されている。
各エネルギ移行用コンデンサCr14、Cr23には、インダクタLr14、Lr23が直列に接続されてLC直列体LC14、LC23を構成するため、エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
また、回路A1〜A4を4直列接続しているが、回路A1、A4間にLC直列体LC14を接続し、回路A2、A3間にLC直列体LC23を接続しているため、LC直列体は2個であり、特許文献1の従来装置に比し個数が少なくなっている。
としてもよく、この場合には、直流電圧を2倍に昇圧した直流電圧に変換する機能のみを有することになる。
図1による実施の形態では回路A3、A4を用いていたが、図4による実施の形態では、回路A3、A4の代わりに、低圧側素子、高圧側素子としての2つのダイオード(Di3L、Di3H)(Di4L、Di4H)を直列接続して各平滑コンデンサCs3、Cs4の両端子間に接続した回路A3b、A4bを用い、LC直列体LC13の一端は、Mos1LとMos1Hの接続点に、他端はDi3LとDi3Hの接続点に接続され、LC直列体LC24の一端は、Mos2LとMos2Hの接続点に、他端はDi4LとDi4Hの接続点に接続されている。
この場合も、図1による上記実施の形態と同様に、各コンデンサCs1〜Cs4と各半導体スイッチング素子に印加される電圧はV1/2であり、エネルギ移行用のコンデンサCr13、Cr24は2個となる。ただし、図5による実施の形態では、共振現象を利用しないため、変換効率は共振現象を利用した上述の各実施の形態に比して悪化するが、部品点数が少なくなる。
図6はこの発明の実施の形態2によるDC/DC電力変換装置の構成を示す図である。この実施の形態2では、電圧端子VLとVcom間に入力された電圧V1を、約2倍に昇圧された電圧V2にして電圧端子VHhとVHl間に出力する機能と、電圧端子VHhとVHl間に入力された電圧V2を、約1/2倍に降圧された電圧V1にして電圧端子VLとVcom間に出力する機能を有する双方向のDC/DC電力変換装置について示す。
即ち、低電圧側の正極電圧端子VLは平滑コンデンサCs3とCs4の接続点に接続され、低電圧側の負極端子Vcomは平滑コンデンサCs1とCs2の接続点に接続されている。
また、高電圧側の正極電圧端子VHhは平滑コンデンサCs4の高電圧側端子に接続され、高電圧側の負極電圧端子VHlは平滑コンデンサCs1の低電圧側端子に接続されている。
回路A1と回路A2との中間端子間に、回路A3と回路A4との中間端子間に、コンデンサCr12、Cr34およびインダクタLr12、Lr34の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC34を接続する。各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、LC直列体のコンデンサCr12、Cr34の容量値と比較して十分大きな値に設定される。上述したように、電圧端子VHh-VHl間の電圧V2は、電圧端子VL−Vcom間の電圧V1の約2倍となる。
電圧V2が2×V1よりも少し小さい値のときは、電圧V1を電圧V2に昇圧する昇圧回路として動作する。昇圧回路として動作するときは、回路A2、A3は電圧端子VL−Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos2L、Mos2H)(Mos3L、Mos3H)のオンオフ動作により高電圧側に送る駆動用インバータ回路として用いられる。また、回路A1、A4は、駆動用インバータ回路A2、A3で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として用いられる。
VHh−VHl間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos1L、Mos1H)(Mos4L、Mos4H)のオンオフ動作により低電圧側に送る駆動用インバータ回路として用いられる。また、回路A2、A3は、駆動用インバータ回路A1、A4で駆動された電流を整流し、エネルギを低電圧側へ移行する整流回路として用いられる。
定常状態では、平滑コンデンサCs2、Cs3にはV1/2の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs1、Cs4には平均的に(V2-V1)/2の電圧が充電されている。電圧V2は電圧V1のほぼ2倍となるので、各平滑コンデンサ、各半導体スイッチング素子の印加電圧はほぼV1/2となる。
ゲート信号Gate1H、Gate2HによりMos1H、Mos2Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs2に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr12に移行する。
Cs2⇒Mos2H⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1H
次いで、ゲート信号Gate1L、Gate2LによりMos1L、Mos2Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr12に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs1に移行する。
Cr12⇒Lr12⇒Mos2L⇒Cs1⇒Mos1L
即ち、コンデンサCr12の充放電により、平滑コンデンサCs2から平滑コンデンサCs1へエネルギが移行する。
Cs3⇒Mos4L⇒Lr34⇒Cr34⇒Mos3L
次いで、ゲート信号Gate3H、Gate4HによりMos3H、Mos4Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr34に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs4に移行する。
Cr34⇒Lr34⇒Mos4H⇒Cs4⇒Mos3H
即ち、コンデンサCr34の充放電により、平滑コンデンサCs3から平滑コンデンサCs4へエネルギが移行する。
即ち、電圧端子VL−Vcom間に入力されるエネルギが、平滑コンデンサCs2、Cs3に分割され、分割された平滑コンデンサCs2、Cs3のエネルギの一部が平滑コンデンサCs1、Cs4へ移行し、電圧端子VHh-VHl間にエネルギが送られる。
ゲート信号Gate1L、Gate2LによりMos1L、Mos2Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs1に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr12に移行する。
Cs1⇒Mos2L⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
次いで、ゲート信号Gate1H、Gate2HによりMos1H、Mos2Hがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr12に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs2に移行する。
Cr12⇒Lr12⇒Mos2H⇒Cs2⇒Mos1H
即ち、コンデンサCr12の充放電により、平滑コンデンサCs1から平滑コンデンサCs2へエネルギが移行する。
Cs4⇒Mos4H⇒Lr34⇒Cr34⇒Mos3H
次いで、ゲート信号Gate3L、Gate4LによりMos3L、Mos4Lがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr34に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs3に移行する。
Cr34⇒Lr34⇒Mos4L⇒Cs3⇒Mos3L
即ち、コンデンサCr34の充放電により、平滑コンデンサCs4から平滑コンデンサCs3へエネルギが移行する。
即ち、電圧端子VHh−VHl間に入力されるエネルギが、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4に分割され、分割された平滑コンデンサCs1、Cs4のエネルギが平滑コンデンサCs2、Cs3へ移行し、電圧端子VL-Vcom間にエネルギが送られる。
また、昇圧動作および降圧動作において、コンデンサCr12の充放電により平滑コンデンサCs1と平滑コンデンサCs2の間でエネルギを移行し、コンデンサCr34の充放電により平滑コンデンサCs3と平滑コンデンサCs4の間でエネルギを移行する。
また、コンデンサCr12、Cr34の平均電圧はV1/2にほぼ等しくなり、実施の形態1のコンデンサCr13、Cr24の平均電圧の約半分となる。
各エネルギ移行用コンデンサCr12、Cr34には、インダクタLr12、Lr34が直列に接続されてLC直列体LC12、LC34を構成するため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
なお、平滑コンデンサCs2、Cs3にバランス抵抗を接続したが、バランス抵抗を平滑コンデンサCs1、Cs4に接続しても、同様の効果を得られる。また、平滑コンデンサCs1〜Cs4のすべてに、バランス抵抗を接続してもよい。
図7はこの発明の実施の形態3によるDC/DC電力変換装置の構成を示す図である。実施の形態1とは異なり、この実施の形態3では、電圧端子VLとVcom間に入力された電圧V1を、約3倍に昇圧された電圧V2にして電圧端子VHとVcom間に出力する機能と、電圧端子VHとVcom間に入力された電圧V2を、約1/3倍に降圧された電圧V1にして電圧端子VLとVcom間に出力する機能を有する双方向のDC/DC電力変換装置について示す。
即ち、低圧側素子、高圧側素子としての2つのMOSFET(Mos5L、Mos5H)(Mos6L、Mos6H)を直列接続して各平滑コンデンサCs5、Cs6の両端子間に接続した回路A5、A6が、実施の形態1のDC/DC電力変換装置の回路A1〜A4に対して直列に接続されている。また、回路A1と回路A5との中間端子間に、回路A2と回路A6との中間端子間に、コンデンサCr15、Cr26およびインダクタLr15、Lr26の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC15、LC26が追加接続されている。
実施の形態1と同様に、各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
平滑コンデンサCs5の一方の端子は、平滑コンデンサCs4の高電圧側端子に接続され、平滑コンデンサCs5の他方の端子は、平滑コンデンサCs6の一方の端子に接続されている。また、低電圧側の正極電圧端子VLは、平滑コンデンサCs2とCs3の接続点に接続され、低電圧側の負極端子Vcomは、平滑コンデンサCs1の低圧側端子に接続され、高電圧側の正極電圧端子VHは平滑コンデンサCs6の高電圧側端子に接続されている。
Mos5Lのソース端子は平滑コンデンサCs5の低電圧側の端子に、Mos5Lのドレイン端子はMos5Hのソース端子に、Mos5Hのドレイン端子は平滑コンデンサCs5の高電圧側の端子に接続されている。
Mos6Lのソース端子は平滑コンデンサCs6の低電圧側の端子に、Mos6Lのドレイン端子はMos6Hのソース端子に、Mos6Hのドレイン端子は平滑コンデンサCs6の高電圧側の端子に接続されている。
各回路A1〜A6内の高圧側MOSFET(Mos1H〜Mos6H)、低圧側MOSFET(Mos1L〜Mos6L)を駆動するためのゲート信号Gate1H〜Gate6H、Gate1L〜Gate6Lは、マイクロコンピュータ等の信号処理回路から成る制御回路より出力される。
電源Vs1、Vs2、Vs3、Vs4、Vs5、Vs6は、それぞれMos1L、Mos2L、Mos3L、Mos4L、Mos5L、Mos6Lのソース端子を基準とした、MOSFET、ゲート駆動回路を駆動するために備えられた電源である。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4、Cs5、Cs6の容量値は、LC直列体のコンデンサCr13、Cr15、Cr24、Cr26の容量値と比較して十分大きな値に設定される。
上述したように、電圧端子VH-Vcom間の電圧V2は、電圧端子VL−Vcom間の電圧V1の約3倍となる。
電圧V2が3×V1よりも少し低い値のときは、電圧V1を電圧V2に昇圧する昇圧回路として動作する。昇圧回路として動作するときは、回路A1、A2は、電圧端子VL−Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos1L、Mos1H)(Mos2L、Mos2H)のオンオフ動作により高電圧側に送る駆動用インバータ回路として用いられる。また、回路A3、A4、A5、A6は、駆動用インバータ回路A1、A2で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として用いられる。
定常状態では、平滑コンデンサCs1、Cs2にはV1/2の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs3、Cs4、Cs5、Cs6には平均的に(V2-V1)/4の電圧が充電されている。
電圧V2は電圧V1のほぼ3倍となるので、各平滑コンデンサ、各半導体スイッチング素子の印加電圧はほぼV1/2となる。
ゲート信号Gate1L、Gate3L、Gate5LによりMos1L、Mos3L、Mos5Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr13、Cr15に移行する。
Cs1⇒Cs2⇒Mos3L⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Mos5L⇒Lr15⇒Cr15⇒Mos1L
次いで、ゲート信号Gate1H、Gate3H、Gate5HによりMos1H、Mos3H、Gate5Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr13、Cr15に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs2、Cs3、Cs4、Cs5に移行する。
Cr13⇒Lr13⇒Mos3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
Cr15⇒Lr15⇒Mos5H⇒Cs5⇒Cs4⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
即ち、コンデンサCr13の充放電により、平滑コンデンサCs1から平滑コンデンサCs3へエネルギが移行する。コンデンサCr15の充放電により、平滑コンデンサCs1から平滑コンデンサCs5へエネルギが移行する。
Cs2⇒Cs3⇒Mos4L⇒Lr24⇒Cr24⇒Mos2L
Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Cs5⇒Mos6L⇒Lr26⇒Cr26⇒Mos2L
次いで、ゲート信号Gate2H、Gate4H、Gate6HによりMos2H、Mos4H、Mos6Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr24、Cr26に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs3、Cs4、Cs5、Cs6に移行する。
Cr24⇒Lr24⇒Mos4H⇒Cs4⇒Cs3⇒Mos2H
Cr26⇒Lr26⇒Mos6H⇒Cs6⇒Cs5⇒Cs4⇒Cs3⇒Mos2H
即ち、コンデンサCr24の充放電により、平滑コンデンサCs2から平滑コンデンサCs4へエネルギが移行する。コンデンサCr26の充放電により、平滑コンデンサCs2から平滑コンデンサCs6へエネルギが移行する。
即ち、電圧端子VL−Vcom間に入力されるエネルギが、平滑コンデンサCs1、Cs2に分割され、分割された平滑コンデンサCs1、Cs2のエネルギの一部が平滑コンデンサCs3、Cs4、Cs5、Cs6へ移行し、電圧端子VH-Vcom間にエネルギが送られる。
ゲート信号Gate1H、Gate3H、Gat5HによりMos1H、Mos3H、Mos5Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4、Cs5に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr13、Cr15に移行する。
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1H
Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Cs5⇒Mos5H⇒Lr15⇒Cr15⇒Mos1H
次いで、ゲート信号Gate1L、Gate3L、Gate5LによりMos1L、Mos3L、Mos5Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr13、Cr15に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4に移行する。
Cr13⇒Lr13⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
Cr15⇒Lr15⇒Mos5L⇒Cs4⇒Cs3⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
即ち、コンデンサCr13の充放電により、平滑コンデンサCs3から平滑コンデンサCs1へエネルギが移行する。コンデンサCr15の充放電により、平滑コンデンサCs5から平滑コンデンサCs1へエネルギが移行する。
Cs3⇒Cs4⇒Mos4H⇒Lr24⇒Cr24⇒Mos2H
Cs3⇒Cs4⇒Cs5⇒Cs6⇒Mos6H⇒Lr26⇒Cr26⇒Mos2H
次いで、ゲート信号Gate2L、Gate4L、Gate6LによりMos2L、Mos4L、Mos6Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr24、Cr26に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs2、Cs3、Cs4、Cs5に移行する。
Cr24⇒Lr24⇒Mos4L⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos2L
Cr26⇒Lr26⇒Mos6L⇒Cs5⇒Cs4⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos2L
即ち、コンデンサCr24の充放電により、平滑コンデンサCs4から平滑コンデンサCs2へエネルギが移行する。コンデンサCr26の充放電により、平滑コンデンサCs6から平滑コンデンサCs2へエネルギが移行する。
即ち、電圧端子VH−Vcom間に入力されるエネルギが、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4、Cs5、Cs6に分割され、分割された平滑コンデンサCs3、Cs4、Cs5、Cs6のエネルギが平滑コンデンサCs1、Cs2へ移行し、電圧端子VL-Vcom間にエネルギが送られる。
また、昇圧動作および降圧動作において、コンデンサCr13の充放電により平滑コンデンサCs1と平滑コンデンサCs3の間でエネルギを移行し、コンデンサCr15の充放電により平滑コンデンサCs1と平滑コンデンサCs5の間でエネルギを移行し、コンデンサCr24の充放電により平滑コンデンサCs2と平滑コンデンサCs4の間でエネルギを移行し、コンデンサCr26の充放電により平滑コンデンサCs2と平滑コンデンサCs6の間で、エネルギを移行する。各コンデンサCr13、Cr15、Cr24、Cr26には、インダクタLr13、Lr15、Lr24、Lr26が直列に接続されてLC直列体LC13、LC15、LC24、LC26を構成するため、エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
更に、回路A1〜A6を6直列接続しているが、回路A1、A3間、回路A1、A5間にLC直列体LC13、LC15を接続し、回路A2、A4間、回路A2、A6間にLC直列体LC24、LC26を接続しているため、LC直列体は4個であり、特許文献1の従来装置に比して個数が少なくなっている。
図7による上記実施の形態ではLC直列体LC15の一端は、Mos1LとMos1Hの接続点に、他端はMos5LとMos5Hの接続点に接続され、LC直列体LC26の一端は、Mos2LとMos2Hの接続点に、他端はMos6LとMos6Hの接続点に接続されていたが、
図8による実施の形態では、LC直列体LC35の一端は、Mos3LとMos3Hの接続点に、他端はMos5LとMos5Hの接続点に接続され、LC直列体LC46の一端は、Mos4LとMos4Hの接続点に、他端はMos6LとMos6Hの接続点に接続されている。
回路A1〜A6を6直列接続しているが、回路A1、A3、A5をLC直列体LC13、LC35で数珠繋ぎに接続し、回路A2、A4、A6をLC直列体LC24、LC46で数珠繋ぎに接続しているため、LC直列体は4個であり、特許文献1の従来装置に比して個数が少なくなっている。
また、昇圧動作および降圧動作において、コンデンサCr13の充放電により平滑コンデンサCs1と平滑コンデンサCs3の間で、コンデンサCr35の充放電により平滑コンデンサCs3と平滑コンデンサCs5の間で、コンデンサCr24の充放電により平滑コンデンサCs2と平滑コンデンサCs4の間で、コンデンサCr46の充放電により平滑コンデンサCs4と平滑コンデンサCs6の間で、エネルギを移行する。各コンデンサCr13、Cr35、Cr24、Cr46には、インダクタLr13、Lr35、Lr24、Lr46が直列に接続されてLC直列体LC13、LC35、LC24、LC46を構成するため、エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
図9はこの発明の実施の形態4によるDC/DC電力変換装置の構成を示す図である。この実施の形態4では、電圧端子VLとVcom間に入力された電圧V1を、約2倍に昇圧された電圧V2にして電圧端子VHとVcom間に出力する機能と、電圧端子VHとVcom間に入力された電圧V2を、約1/2倍に降圧された電圧V1にして電圧端子VLとVcom間に出力する機能を有する双方向のDC/DC電力変換装置について示す。
即ち、低電圧側の正極電圧端子VLは平滑コンデンサCs3とCs4の接続点に接続され、低電圧側の負極端子Vcomは平滑コンデンサCs1の低電圧側端子に接続され、高電圧側の正極電圧端子VHは平滑コンデンサCs6の高電圧側端子に接続されている。
回路A1と回路A4との中間端子間に、回路A2と回路A5との中間端子間に、回路A3と回路A6との中間端子間に、コンデンサCr14、Cr25、Cr36およびインダクタLr14、Lr25、Lr36の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC14、LC25、LC36を接続する。各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4、Cs5、Cs6の容量値は、LC直列体のコンデンサCr14、Cr25、Cr36の容量値と比較して十分大きな値に設定される。上述したように、電圧端子VH-Vcom間の電圧V2は、電圧端子VL−Vcom間の電圧V1の約2倍となる。
電圧V2が2×V1よりも少し低い値のときは、電圧V1を電圧V2に昇圧する昇圧回路として動作する。昇圧回路として動作するときは、回路A1、A2、A3は電圧端子VL−Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos1L、Mos1H)(Mos2L、Mos2H)(Mos3L、Mos3H)のオンオフ動作により高電圧側に送る駆動用インバータ回路として用いられる。また、回路A4、A5、A6は、駆動用インバータ回路A1、A2、A3で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として用いられる。
VH−Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos4L、Mos4H) (Mos5L、Mos5H) (Mos6L、Mos6H)のオンオフ動作により低電圧側に送る駆動用インバータ回路として用いられる。また、回路A1、A2、A3は、駆動用インバータ回路A4、A5、A6で駆動された電流を整流し、エネルギを低電圧側へ移行する整流回路として用いられる。
定常状態では、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3にはV1/3の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs4、Cs5、Cs6には平均的に(V2-V1)/3の電圧が充電されている。
電圧V2は電圧V1のほぼ2倍となるので、各平滑コンデンサ、各半導体スイッチング素子の印加電圧はほぼV1/3となる。
ゲート信号Gate1L、Gate4LによりMos1L、Mos4Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr14に移行する。
Cs1⇒Cs2⇒Cs3⇒Mos4L⇒Lr14⇒Cr14⇒Mos1L
次いで、ゲート信号Gate1H、Gate4HによりMos1H、Mos4Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr14に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs2、Cs3、Cs4に移行する。
Cr14⇒Lr14⇒Mos4H⇒Cs4⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
即ち、コンデンサCr14の充放電により、平滑コンデンサCs1から平滑コンデンサCs4へエネルギが移行する。
Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Mos5L⇒Lr25⇒Cr25⇒Mos2L
次いで、ゲート信号Gate2H、Gate5HによりMos2H、Mos5Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr25に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs3、Cs4、Cs5に移行する。
Cr25⇒Lr25⇒Mos5H⇒Cs5⇒Cs4⇒Cs3⇒Mos2H
即ち、コンデンサCr25の充放電により、平滑コンデンサCs2から平滑コンデンサCs5へエネルギが移行する。
Cs3⇒Cs4⇒Cs5⇒Mos6L⇒Lr36⇒Cr36⇒Mos3L
次いで、ゲート信号Gate3H、Gate6HによりMos3H、Mos6Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr36に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs4、Cs5、Cs6に移行する。
Cr36⇒Lr36⇒Mos6H⇒Cs6⇒Cs5⇒Cs4⇒Mos3H
即ち、コンデンサCr36の充放電により、平滑コンデンサCs3から平滑コンデンサCs6へエネルギが移行する。
即ち、電圧端子VL−Vcom間に入力されるエネルギが、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3に分割され、分割された平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3のエネルギの一部が平滑コンデンサCs4、Cs5、Cs6へ移行し、電圧端子VH−Vcom間にエネルギが送られる。
ゲート信号Gate1H、Gate4HによりMos1H、Mos4Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr14に移行する。
Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Mos4H⇒Lr14⇒Cr14⇒Mos1H
次いで、ゲート信号Gate1L、Gate4LによりMos1L、Mos4Lがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr14に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs1、Cs2、Cs3に移行する。
Cr14⇒Lr14⇒Mos4L⇒Cs3⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
即ち、コンデンサCr14の充放電により、平滑コンデンサCs4から平滑コンデンサCs1へエネルギが移行する。
Cs3⇒Cs4⇒Cs5⇒Mos5H⇒Lr25⇒Cr25⇒Mos2H
次いで、ゲート信号Gate2L、Gate5LによりMos2L、Mos5Lがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr25に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs2、Cs3、Cs4に移行する。
Cr25⇒Lr25⇒Mos5L⇒Cs4⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos2L
即ち、コンデンサCr25の充放電により、平滑コンデンサCs5から平滑コンデンサCs2へエネルギが移行する。
Cs4⇒Cs5⇒Cs6⇒Mos6H⇒Lr36⇒Cr36⇒Mos3H
次いで、ゲート信号Gate3L、Gate6LによりMos3L、Mos6Lがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr36に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs3、Cs4、Cs5に移行する。
Cr36⇒Lr36⇒Mos6L⇒Cs5⇒Cs4⇒Cs3⇒Mos3L
即ち、コンデンサCr36の充放電により、平滑コンデンサCs6から平滑コンデンサCs3へエネルギが移行する。
即ち、電圧端子VH−Vcom間に入力されるエネルギが、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4、Cs5、Cs6に分割され、分割された平滑コンデンサCs4、Cs5、Cs6のエネルギが平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3へ移行し、電圧端子VL-Vcom間にエネルギが送られる。
また、昇圧動作および降圧動作において、コンデンサCr14の充放電により平滑コンデンサCs1と平滑コンデンサCs4の間で、コンデンサCr25の充放電により平滑コンデンサCs2と平滑コンデンサCs5の間で、コンデンサCr36の充放電により平滑コンデンサCs3と平滑コンデンサCs6の間でエネルギを移行する。
各コンデンサCr14、Cr25、Cr36には、インダクタLr14、Lr25、Lr36が直列に接続されてLC直列体LC14、LC25、LC36を構成するため、エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
図10はこの発明の実施の形態5によるDC/DC電力変換装置の構成を示す図である。図10の実施の形態5によるDC/DC電力変換装置は、図1にて示した実施の形態1と同等の機能を有し、バランス回路以外の回路構成はすべて同じである。
図10に示すように、実施の形態5においては、バランス回路は半導体素子Ss1とバランス抵抗Rs1の直列体が平滑コンデンサCs1に並列に接続され、半導体素子Ss2とバランス抵抗Rs2の直列体が平滑コンデンサCs2に並列に接続されている。
半導体素子Ss1、Ss2はマイコンなどに接続されており、オン、オフを制御することが出来る。また、平滑コンデンサCs1、Cs2の電圧を検出する回路を備えている。
平滑コンデンサCs1の電圧が平滑コンデンサCs2の電圧よりも、ある所定量以上に大きい時には、半導体素子Ss1をオンとし、平滑コンデンサCs1の電荷を放電し、平滑コンデンサCs1の電圧を下げる。
また、平滑コンデンサCs2の電圧が平滑コンデンサCs1の電圧よりも、ある所定量以上に大きい時には、半導体素子Ss2をオンとし、平滑コンデンサCs2の電荷を放電し、平滑コンデンサCs2の電圧を下げる。
即ち、平滑コンデンサCs1、Cs2の電圧を検出し、半導体素子Ss1、Ss2をオン、オフ動作させることにより、平滑コンデンサCs1、Cs2の電圧を等しく保つことができる。
Mos1L〜Mos6L、Mos1H〜Mos6H:MOSFET、
Di3L、Di4L、Di3H、Di4H:ダイオード、
LC13、LC24、LC14、LC23、LC12、LC34、LC15、LC26、LC35、LC46、
LC25、LC36:LC直列体、
Cr13、Cr24、Cr14、Cr23、Cr12、Cr34、Cr15、Cr26、Cr35、Cr46、Cr25、
Cr36:コンデンサ、
Lr13、Lr24、Lr14、Lr23、Lr12、Lr34、Lr15、Lr26、Lr35、Lr46、Lr25、
Lr36:インダクタ、
Gate1L〜Gate6L、Gate1H〜Gate6H:ゲート信号、
VH、VM、VL、Vcom:電圧端子、
111、112、113、114、115、116:ゲート駆動回路、
Vs1、Vs2、Vs3、Vs4、Vs5、Vs6:電源、
Ss1、Ss2:半導体素子。
Claims (10)
- 半導体スイッチング素子から成る高圧側素子と低圧側素子を直列接続して、エネルギ移行のための電圧源として機能する平滑コンデンサの正負端子間に接続して成り、上記高圧側素子と低圧側素子との接続点を中間端子とする回路(A1〜A4)を少なくとも4個以上直列に接続すると共に、上記直列接続された回路(A1〜A4)の内の複数個の所定の回路(A1、A2)に低電圧側直流電圧を印加し、該低電圧側直流電圧が印加された各所定の回路(A1、A2)の中間端子と、低電圧側直流電圧が印加されないその他の各回路(A3、A4)の中間端子との間に、所定の組み合わせで、コンデンサ、またはコンデンサとリアクトルの直列体からなるエネルギ移行用のコンデンサを接続し、上記エネルギ移行用のコンデンサで接続された所定の組合せの回路の高圧側素子と低圧側素子のオンオフを制御することにより、上記平滑コンデンサと移行用のコンデンサの間でエネルギを移行させ、上記エネルギ移行用のコンデンサの充放電により直流/直流変換を行うことを特徴とするDC/DC電力変換装置。
- 上記直列接続される回路数は、第1の回路(A1)〜第4の回路(A4)の4個であって、
上記低電圧側直流電圧が印加される所定の回路数は第1の所定の回路(A1)と第2の所定の回路(A2)の2個とされ、上記エネルギ移行用のコンデンサは、第1の所定の回路(A1)の中間端子と第3の回路(A3)の中間端子との間、及び第2の所定の回路(A2)の中間端子と第4の回路(A4)の中間端子との間、あるいは、第2の所定の回路(A2)の中間端子と第3の回路(A3)の中間端子との間、及び第1の所定の回路(A1)の中間端子と第4の回路(A4)の中間端子との間に接続したことを特徴とする請求項1に記載のDC/DC電力変換装置。 - 上記低電圧側直流電圧が印加されないその他の回路(A3、A4)の高圧側素子と低圧側素子を、ダイオードで構成したことを特徴とする請求項2に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記直列接続される回路数は、第1の回路(A1)〜第4の回路(A4)の4個であって、上記低電圧側直流電圧が印加される所定の回路数は第2の所定の回路(A2)と第3の所定の回路(A3)の2個とされ、上記エネルギ移行用のコンデンサは、第2の所定の回路(A2)の中間端子と第1の回路(A1)の中間端子との間、及び第3の所定の回路(A3)の中間端子と第4の回路(A4)の中間端子との間に接続したことを特徴とする請求項1に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記直列接続される回路数は、第1の回路(A1)〜第6の回路(A6)の6個であって、上記低電圧側直流電圧が印加される所定の回路数は第1の所定の回路(A1)と第2の所定の回路(A2)の2個とされ、上記エネルギ移行用のコンデンサは、上記第1の所定の回路(A1)の中間端子と第3の回路(A3)の中間端子との間、第1の所定の回路(A1)の中間端子と第5の回路(A5)の中間端子との間、及び、上記第2の所定の回路(A2)の中間端子と第4の回路(A4)の中間端子との間、第2の所定の回路(A2)の中間端子と第6の回路(A6)の中間端子との間、に接続したことを特徴とする請求項1に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記直列接続される回路数は、第1の回路(A1)〜第6の回路(A6)の6個であって、上記低電圧側直流電圧が印加される所定の回路数は第1の所定の回路(A1)と第2の所定の回路(A2)の2個とされ、上記エネルギ移行用のコンデンサは、上記第1の所定の回路(A1)と第3の回路(A3)の中間端子との間と、第3の回路(A3)の中間端子と第5の回路(A5)の中間端子との間、及び上記第2の所定の回路(A2)の中間端子と第4の回路(A4)の中間端子の間と、第4の回路(A4)の中間端子と第6の回路(A6)の中間端子との間、に接続したことを特徴とする請求項1に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記直列接続される回路数は、第1の回路(A1)〜第6の回路(A6)の6個であって、上記低電圧側直流電圧が印加される所定の回路数は第1の所定の回路(A1)〜第3の所定の回路(A3)の3個とされ、上記エネルギ移行用のコンデンサは、上記第1の所定の回路(A1)の中間端子と第4の回路(A4)の中間端子との間、第2の所定の回路(A2)の中間端子と第5の回路(A5)の中間端子との間、及び、上記第3の所定の回路(A3)の中間端子と第6の回路(A6)の中間端子との間、に接続したことを特徴とする請求項1に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記平滑コンデンサに電圧バランス用回路を接続したことを特徴とする請求項1〜請求
項7のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。 - 上記電圧バランス用回路が、上記平滑コンデンサに並列に接続された抵抗であることを
特徴とする請求項8に記載のDC/DC電力変換装置。 - 上記電圧バランス用回路が、抵抗と半導体素子の直列体で構成されていることを特徴と
する請求項8に記載のDC/DC電力変換装置。
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