JP4836691B2 - 二液混合容器 - Google Patents
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Description
また、下記特許文献2には、特許文献1記載の二液混合容器と同様の構造を有する二液混合容器が記載されている。
本実施形態の二液混合容器1は、図1及び図2に示すように、二液混合硬化型組成物の第1液F1が充填された第1袋状領域2A及び該二液混合硬化型組成物の第2液F2が充填された第2袋状領域2Bを有すると共に第1液F1と第2液F2との混合組成物を吐出する吐出部3を有し、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとは外力により連通可能に独立し、第1袋状領域2A又は第2袋状領域2Bと吐出部3とは外力により連通可能になっている。
そして、本実施形態の二液混合容器1は、図12〜図17に示すように、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとを外力により連通させて、第1液F1と第2液F2とを混合させ、混合組成物Fを得た後、ねじり切り栓35をねじり切って吐出ノズル31を開口させ、第1袋状領域2A又は第2袋状領域2Bと吐出部3とを外力により連通させて、混合組成物Fを吐出ノズル31から吐出可能になっている。
尚、基材シート4が「平面状」であるとは、少なくとも、基材シート4の一面側における吐出部3との対向面及び基材シート4の他面側に、巨視的に視て凹凸がないことを意味する。
膨出フィルム5は、図1及び図2に示すように、基材シート4に部分的に融着されて、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを形成するもので、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bにそれぞれ対応して膨出した第1収容部5A及び第2収容部5Bを有している。また、膨出フィルム5は、吐出部3の吐出部固定部32の形状に対応して膨出している。
本実施形態においては、基材シート4として、ポリアミド(厚さ30μm)とポリプロピレン(厚さ60μm)とのラミネートシートを用いている。
本実施形態においては、膨出フィルム5の原体として、ポリアミド(厚さ30μm)とポリプロピレン(厚さ170μm)とのラミネートシートを用いている。
領域間シール部S1のシール強度と吐出部シール部S2のシール強度とは、前述の通り、その幅を異ならせることによって異ならせることもできるが、それに代えて又はそれと組み合わせて、例えば、前記コート剤又は前記易剥離フィルムの物性、厚み等を異ならせたり、ヒートシールの加熱温度、加熱時間等を異ならせることによって異ならせることもできる。
具体的には、領域間シール部S1のシール強度は、好ましくは50〜800gf/15mm、更に好ましくは300〜500gf/15mmである。シール強度の測定は、JIS K6854−2に準じた180度剥離試験により、15mm幅の試験片を用いて行う。
吐出部シール部S2のシール強度は、領域間シール部S1のシール強度よりも大きくなっていることが好ましく、具体的には、領域間シール部S1のシール強度よりも300gf/15mm以上大きくなっていることが好ましい。
外周シール部S3は、その形成方法に制限はないが、例えば、基材シート4と膨出フィルム5との間に前記コート剤、前記易剥離フィルム等を介在させることなく、両者を直接、ヒートシール接合することにより形成することができる。
第1膨らみ代8A及び第2膨らみ代8Bは、第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとの連通前においては、それぞれ、第1袋状領域2A(第1収容部5A)及び第2袋状領域2B(第2収容部5B)において、凹んだ形態となっている。
吐出部3は、図3に示すように、吐出ノズル31及び吐出部固定部32を主体として構成されている。吐出部3は、合成樹脂、金属等から形成することができ、本実施形態においては、基材シート4及び膨出フィルム5との接合性、外観、触感等を考慮し、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂から射出成形(インジェクション成形)により一体的に形成されている。
吐出ノズル31の外形形状は、吐出ノズル31を注入具7の連結孔部73に挿入することにより、注入具7を吐出部3に装着可能であれば(詳細は後述)、特に制限されないが、吐出ノズル31を注入具7の連結孔部73にスムーズに挿入でき、挿入後において注入具7に固定され、意図せず抜けたり、ぐらつかない形状が好ましい。そのような外形形状としては、例えば、先端31Aに向けて窄まった円錐台形状、先端31A側は先端31Aに向けて窄まっており且つ基端31B側は断面積が一定の形状、断面積が一定の円筒形状が挙げられ、本実施形態においては、先端31Aに向けて窄まった円錐台形状である。
吐出ノズル31の長さ(基材シート4からの延出長さ)L1〔図2(a)、図2(c)参照〕は、好ましくは1〜20mmである。吐出ノズル31の外径は、好ましくは3〜15mmである。
ねじり切り栓35を吐出ノズル31の先端31Aからねじり切れるようにするには、例えば、ねじり切り栓35と吐出ノズル31の先端31Aとの間を、環状の薄肉部で連結すればよい。
ねじり切り栓35は、図19に示すように、吐出ノズル31の先端31Aからねじり切られた後、注入具7における連結孔部73を封止する栓として利用可能になっている(詳細は後述)。連結部35Aの外径は、連結孔部73の内径を封止し得る大きさとなっている。
本実施形態における注入具7は、へそ凹部清浄剤(清浄剤)をへそ凹部に注入する器具であり、図4〜図7に示すように、二液混合容器1における吐出部3の吐出ノズル31を挿入可能な連結孔部73、及び吐出ノズル31から吐出された清浄剤をへそ凹部に注入する剤注入口74を備え、吐出ノズル31が連結孔部73に挿入されることにより吐出部3に装着されるようになっている。
また、連結孔部73と剤注入口74とは連通しており、それらの間に、清浄剤が流通する剤管路が形成されている。そのため、連結孔部73から清浄剤が流入すると、該剤管路を介して剤注入口74から清浄剤が排出されるようになっている。
このように注入具7が注入具上方部71及び注入具下方部72の二体から構成され、両者間に止着シート6を挟持固定する構成であると、止着シート6を、その粘着面の粘着力のみによって注入具7に貼着する構成に比して、止着シート6を注入具7に貼着する作業が不要となり、注入具7をへそ凹部に挿入した後に注入具7と止着シート6とが剥がれて分離する虞もないという利点がある。
更に、隣接する円筒壁76の間に、剤注入口74から連結孔部73に向けて凹んだ環状溝77が形成されていると、注入具7の剤注入口74側の表面積が増大するため、注入具7と硬化した清浄剤との間の結合力(引っ掛かり)が増加し、注入具7をへそ凹部から引き抜く際に、硬化した清浄剤が注入具7から脱落しにくい。
本実施形態においては、上方部逃がし溝71D及び下方部逃がし溝72Dは、注入具7の中心から放射状に延びており、底面視又は平面視で45°あけて8個設けられている。そして、上方部逃がし溝71Dの内端部と下方部逃がし溝72Dの内端部とが止着シート6の貫通孔63を介して連通することにより、上方突出部71Aの外端部と下方部逃がし溝72Dの外端部とが、止着シート6を回避しながら連通し、前記空気逃がし連通路が形成される。
本実施形態においては、二液混合容器1及び注入具7が前述の構成を有しているため、二液混合容器1における吐出部3の吐出ノズル31からねじり切り栓35を外してから、図9及び図10に示すように、吐出部3の吐出ノズル31を注入具7の連結孔部73に挿入することにより、注入具7を吐出部3に装着でき、その際に吐出部3及び注入具7を介して第2袋状領域2Bと外部とが連通するようになっている。
被覆シート62は、図8(a)に示すように、粘着シート61から剥離される剥離領域62Aと、剥離領域62Aを粘着シート61から剥離する際に指で摘む領域となる摘み領域62Bと、粘着シート61に固定され且つ粘着シート61から剥離されない環状中央固定領域62Cとに分離している。粘着シート61及び被覆シート62の中央部には、注入具上方部71の嵌合凸部71Bを貫通し得る貫通孔63が設けられている。
本実施形態においては、摘み領域62Bは、略楕円形状の被覆シート62における長辺方向の一方の端部に設けられている。環状中央固定領域62Cは、貫通孔63の外方における注入具上方部71と注入具下方部72との間に挟持される領域に設けられている。被覆シート62における、摘み領域62B及び環状中央固定領域62C以外の領域が、剥離領域62Aとなっている。
粘着シート61の厚みは、好ましくは50〜150μmである。厚みが50μm未満であると、へそ凹部の周辺部への粘着シート61の密着性がよすぎて、粘着シート61をへそ凹部の周辺部から剥がす際に痛みを感じやすい。一方、厚みが150μm超であると、粘着シート61の剛性が高すぎて、粘着シート61の装着感が悪い。
本実施形態においては、へそ凹部に注入された後、一定時間経過後に硬化し、へそ凹部内の汚れを同伴してへそ凹部から取り出し可能な形態となる組成物が用いられている。そのような組成物としては、二液混合硬化型の液状シリコーンゴム組成物が好ましい。
第1液におけるジオルガノポリシロキサンとしては、分子内に2個以上の水酸基を有するヒドロキシル化ジオルガノポリシロキサン又は分子内に2個以上のビニル基を有するビニル化ジオルガノポリシロキサンが用いられ、いずれを使用するかに応じて架橋剤、硬化触媒も選定される。
まず、注入具7の注入具上方部71と注入具下方部72とで止着シート6を挟持固定し、注入具上方部71と注入具下方部72とを嵌合一体化させる。次に、注入具7に固定されている止着シート6の摘み領域62Bを摘み、その状態で粘着シート61から被覆シート62の剥離領域62Aを引き剥がして、粘着シート61の粘着面を露出させる(図示せず)。ここで、環状中央固定領域62Cは、注入具上方部71と注入具下方部72との間に挟持されており、粘着シート61から剥離されない。
尚、へそ凹部Nの「周辺部」には、使用者の身体だけでなく、使用者の衣類も含まれる。また、略楕円形状の止着シート6は、その長辺方向が使用者の身体の横方向に沿うように、へそ凹部Nの周辺部に止着することが好ましい。
この押圧により、第1液F1が領域間シール部S1に向けて押し出され、領域間シール部S1において基材シート4と膨出フィルム5とを剥離する方向の力が加わる。その結果、領域間シール部S1が剥離し、領域間連通路2Cが形成されて第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとが連通する。
尚、図15に示す連結形態を形成する手順は、前述の手順に制限されず、例えば、注入具7をへそ凹部Nに挿入する前に第1液F1と第2液F2とを混合してもよく、吐出部3に注入具7を装着してから注入具7をへそ凹部Nに挿入してもよい。
混合組成物Fの硬化後、図20に示すように、止着シート6をへそ凹部Nの周辺部から引き剥がすと共に、注入具7をへそ凹部Nから引き抜く。その結果、へそ凹部Nの底部周辺に付着していたへそのゴマ(汚れ)Dが、混合組成物Fに同伴してへそ凹部Nから除去される。
また、スクリューキャップ栓36は、第1実施形態におけるねじり切り栓35と同様に、吐出ノズル31から取り外された後、注入具7における連結孔部73を封止する栓として、利用可能になっている(図示せず)。
このように、本発明の二液混合容器においては、吐出部3の吐出ノズル31及びそれを封止する栓(35,36)の両方が、基材シート4の他面よりも基材シート4の一面側に後退していることが好ましいが、その両方又は一方が基材シート4の一面側から基材シート4の他面側に跨っていてもよい。
第2実施形態においては、第1実施形態に比して、吐出部3の吐出ノズル31を封止する栓(スクリューキャップ栓36)の構成が異なるが、第1実施形態と同様の効果が奏される。
ねじり切り栓35及びスクリューキャップ栓36の構成は、第1実施形態におけるねじり切り栓35及び第2実施形態におけるスクリューキャップ栓36の構成に制限されない。
二液混合容器1において、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの形状は、前述の実施形態における形状に制限されない。例えば、半球状、円錐状、円錐台状、直方体形状、四角錘状等の形状とすることができる。第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの配置位置も、前述の実施形態における配置位置に制限されない。
前記実施形態における膨出フィルム5は、第1収容部5A及び第2収容部5Bの両方を有しているが、第1収容部5A又は第2収容部5Bの一方のみを有する膨出フィルムをそれぞれ基材シート4に融着させて、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bを形成することができる。
また、二液混合容器1において、吐出部3は、第1袋状領域2Aと連通する形態で設けることができる。その場合には、前述の第2袋状領域2Bと吐出部3とが連通する形態に関する説明が、第1袋状領域2Aと吐出部3とが連通する形態にも適宜適用される。
図22に示す注入具7によれば、例えば、図23に示すように、止着シートを用いることなく、注入具上方部71のつば部71Cによりへそ凹部Nの開口部を略封止して、清浄剤をへそ凹部Nに注入することができる。
尚、注入具7は、吐出部3から流入する混合組成物Fを吐出できるものであれば、一体から又は三体以上から構成されていてもよい。また、注入具7は、拡開具を兼ねていなくてもよく、必ずしも用いる必要はない。
二液混合容器1の第1袋状領域2Aと第2袋状領域2Bとを連通させる際には、第1袋状領域2A及び第2袋状領域2Bの両方に外力を付与してもよく、第1袋状領域2A又は第2袋状領域2Bの一方のみに外力を付与してもよい。
また、第1液F1と第2液F2との混合は、第1袋状領域2A内及び第2袋状領域2B内の両方を使用して行うのが好ましいが、第1袋状領域2A内のみ又は第2袋状領域2B内のみを使用して行うこともできる。
また、清浄剤Fをへそ凹部N内に注入した後、二液混合容器1の吐出部3を注入具7に装着した状態で、清浄剤Fを硬化させることができる。
二液混合硬化型組成物は、へそ、耳腔等の身体凹部のための清浄剤に制限されず、例えば、食品、化粧品、医薬品、医療用具、接着剤などにも適用することができる。
また、本発明における二液混合組成物は、二液混合硬化型組成物に制限されず、非硬化型の二液混合組成物にも適用することができる。
2A 第1袋状領域(袋状領域)
2B 第2袋状領域(袋状領域)
2C 領域間連通路
2D 吐出部連通路
3 吐出部
31 吐出ノズル
31A 先端
31B 基端
32 吐出部固定部
33 膨出フィルムとの固定面
33A リブ
34 基材シートとの固定面
35 ねじり切り栓
35A 連結部
35B 摘み部
36 スクリューキャップ栓
36A 内栓
4 基材シート
5 膨出フィルム
5A 第1収容部
5B 第2収容部
6 止着シート
61 粘着シート
62 被覆シート
62A 剥離領域
62B 摘み領域
62C 環状中央固定領域
63 貫通孔
7 へそ凹部清浄剤注入具
71 注入具上方部
71A 上方突出部
71B 嵌合凸部
71C つば部
71D 上方部逃がし溝
72 注入具下方部
72B 嵌合凹部
73C つば部
72D 下方部逃がし溝
73 連結孔部
74 剤注入口
75 逆止弁
75A 弁座
75B 弁体
76 円筒壁
77 環状溝
8A 第1膨らみ代
8B 第2膨らみ代
81A 第1膨らみ代単位(内側)
81B 第2膨らみ代単位(内側)
82A 第1膨らみ代単位(外側)
82B 第2膨らみ代単位(外側)
D 汚れ
F へそ凹部清浄剤(混合組成物)
F1 第1液
F2 第2液
H 手指
N へそ凹部
S1 領域間シール部
S2 吐出部シール部
S3 外周シール部
Claims (4)
- 二液混合型組成物の第1液が充填された第1袋状領域及び該二液混合型組成物の第2液が充填された第2袋状領域を有すると共に該第1液と該第2液との混合組成物を吐出する吐出部を有し、
前記第1袋状領域と前記第2袋状領域とは外力により連通可能に独立し、該第1袋状領域又は該第2袋状領域と前記吐出部とは外力により連通可能になっており、
前記吐出部の吐出ノズルは、その先端が、ねじり切られることにより該先端から分離されて該吐出ノズルを開口するねじり切り栓によって封止されており、
前記第1袋状領域と前記第2袋状領域とを外力により連通させて、前記第1液と前記第2液とを混合させ、混合組成物を得た後、前記ねじり切り栓をねじり切って前記吐出ノズルを開口させ、該第1袋状領域又は該第2袋状領域と前記吐出部とを外力により連通させて、該混合組成物を該吐出ノズルから吐出可能になっており、
前記ねじり切り栓は、ねじり切られた後、前記二液混合容器と共に用いられ且つ前記吐出ノズルが挿入される孔部を有する器具における該孔部を封止する栓として、利用可能になっている二液混合容器。 - 二液混合型組成物の第1液が充填された第1袋状領域及び該二液混合型組成物の第2液が充填された第2袋状領域を有すると共に該第1液と該第2液との混合組成物を吐出する吐出部を有し、
前記第1袋状領域と前記第2袋状領域とは外力により連通可能に独立し、該第1袋状領域又は該第2袋状領域と前記吐出部とは外力により連通可能になっており、
前記吐出部の吐出ノズルは、その先端から螺合するスクリューキャップ栓によって封止されており、
前記第1袋状領域と前記第2袋状領域とを外力により連通させて、前記第1液と前記第2液とを混合させ、混合組成物を得た後、前記スクリューキャップ栓を取り外して前記吐出ノズルを開口させ、該第1袋状領域又は該第2袋状領域と前記吐出部とを外力により連通させて、該混合組成物を該吐出ノズルから吐出可能になっており、
前記スクリューキャップ栓は、取り外された後、前記二液混合容器と共に用いられ且つ前記吐出ノズルが挿入される孔部を有する器具における該孔部を封止する栓として、利用可能になっている二液混合容器。 - 前記二液混合型組成物の第1液及び第2液は、それぞれ二液混合硬化型組成物の第1液及び第2液である請求項1又は2に記載の二液混合容器。
- 前記二液混合硬化型組成物は、へそ凹部に注入された後、一定時間経過後に硬化し、該へそ凹部内の汚れを同伴して該へそ凹部から取り出し可能な形態となるへそ凹部清浄剤である請求項3記載の二液混合容器。
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