JP4836180B2 - 変位計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、変位計測装置にかかり、特に地中内の変位を計測する変位計測システムに関するものである。
従来、地中変位の計測についてはいわゆる傾斜計が一般によく利用されている。
しかしながら、傾斜計による変位計測は地中における一定間隔ごとの計測であるため、連続的な計測あるいは任意点での計測ができないとの課題があった。
そのため、光ファイバセンサを用いて任意点の計測が行える装置が別途提案されている(特開2003−14451)。
しかして、前記の装置はOTDRまたはB−OTDR方式を利用しているため計測精度が悪いという課題があった。
これら従来の提案に対し、前記の光ファイバセンサと前記の傾斜計を両方利用して計測精度を向上させる装置が提案されているが(特開2005−61985)、コスト高との指摘がある。
この様に、上記従来提案されている計測装置では、
(1)計測精度が良好ではないため、該計測精度を向上させたい場合には、ほかにさらに計測装置を用意しなければならず、そのため計測装置や計測システムが複雑になり、ほかの計測装置の分についてはコスト高となる(特開2005−61985号公報)。
(2)上記従来提案の計測装置はあくまで2次元変位計測装置にとどまり、いわゆる3次元変位を測定したい場合には、やはり別途ほかの計測装置を必要とせざるを得ない。
(3)尚、いわゆるFBG方式の光ファイバセンサを利用すれば計測精度の向上が見込めるが、前記FBG方式の光ファイバセンサを使用して、従来のB−OTDR方式のような装置及び方法(パイプひずみ計のような測定装置及び方法)で測定する構成としなくてはならず、該装置や方法では例えば地盤の変形モードなどの違いを把握できないとの課題があった。
特開2005−61985号公報
かくして、本発明は前記従来の課題に対処すべく創案されたものであって、いわゆるFBG方式(ファイバグレーティング方式)の光ファイバセンサのみで、例えば地盤内任意点の3次元変位を精度良く計測でき、しかもそのコストを安価にして構成できる変位計測装置および変位計測システムの提供を目的とするものである。
本発明である変位計測装置は、
掘削されたボーリング孔内に取り付けられ、該ボーリング孔の深さ方向へ向かい連結された、柔軟性を有する複数個の棒状計測基体と、
前記棒状計測基体の外周面上で、棒状計測基体の軸に対して略対称となる2箇所位置に設置された一組の第1ファイバグレーティング部と、前記第1ファイバグレーティング部の設置位置より棒状計測基体の軸回りへ回転させた外周面上の位置で、かつ棒状計測基体の軸に対して略対称となる2箇所位置に設置された一組の第2ファイバグレーティング部と、前記一組の第1ファイバグレーティング部と、前記一組の第2ファイバグレーティング部とをそれぞれ連結する1本の光ファイバと、を備えて形成された計測部と、
前記棒状計測基体の軸方向端部側に設けられ、外周面に前記ボーリング孔内壁に係止する保持部を有し、前記棒状計測基体の各々の端部を、内孔に伸縮許容部となる空隙部を設けて対向方向から挿入できる様にし、前記複数個の棒状計測基体をボーリング孔の深さ方向に連結して保持係止する地中固定部と、
前記棒状計測基体の端部を連結した地中固定部の高さ幅内に設置され、かつ前記棒状計測基体の軸方向へ向かう様設置された、伸縮計用ファイバグレーティング部と、該伸縮計用ファイバグレーティング部に連結された伸縮計用ファイバと、を備えた、
ことを特徴とし、または、
前記第2ファイバグレーティング部は、前記第1ファイバグレーティング部の設置位置より棒状計測基体の軸回りへ略90度回転させた位置で、かつ前記棒状計測基体の軸に対して略対称となる2箇所位置に設置された、
ことを特徴とし、または、
前記計測部は、前記第1ファイバグレーティング部の設置位置より第2ファイバグレーティング部の設置位置方向に向かって、棒状計測基体の軸回りに回転させた位置に複数個のファイバグレーティング部を設置して構成された、
ことを特徴とし、または、
前記計測部は、前記棒状計測基体の軸方向に向かい間隔をあけて、少なくとも2カ所に設置されて構成された、
ことを特徴とし、または、
前記棒状計測基体は軸方向へ向かい複数個連結され、かつ各々の棒状計測基体に設置された前記計測部も連結された、
ことを特徴とし、または、
前記棒状計測基体を連結した地中固定部には、棒状計測基体の少なくとも軸方向いずれかの端部側に軸方向への伸縮が許容される伸縮許容部が形成された、
ことを特徴とし、または、
前記棒状計測基体を連結する地中固定部は略短筒状に形成され、該地中固定部には、連結する棒状計測基体の軸方向一端側に軸方向外側に向かって開口する嵌合凹部が設けられ、
連結する棒状計測基体側には、前記嵌合凹部へ遊嵌する嵌入部が設けられ、
前記嵌合凹部と嵌入部との間に伸縮許容部が形成された、
ことを特徴とし、または、
地中固定部において、前記嵌合凹部の外周面形状は、前記棒状計測基体より外側へ膨出する膨出部形状として構成された、
ことを特徴とし、または、
地中固定部において、前記嵌合凹部の外周面に、ボーリング孔内に棒状計測基体を保持する保持部が設けられた、
ことを特徴とし、または、
前記棒状計測基体の外周面には軸方向へ向かって軸方向伸縮変位を計測する伸縮用ファイバグレーティング部が設けられた第2計測部が形成された、
ことを特徴とし、または、
前記棒状計測基体は円筒状部材で形成され、中空部内には温度補正用ファイバグレーティング部が設置され、かつ前記温度補正用ファイバグレーティング部は前記光ファイバに接続されている、
ことを特徴とし、または、
前記棒状計測基体は円柱状部材で形成され、外周面上には中空チューブが軸方向へ向かって取り付けられると共に、該中空チューブ内には温度補正用ファイバグレーティング部が設置され、かつ前記温度補正用ファイバグレーティング部についても前記光ファイバに接続されている、
ことを特徴とし、または、
前記軸方向への伸縮許容部が設けられた棒状計測基体からなる構成において、計測値の温度補正が可能な構成とした、
ことを特徴とし、または、
前記棒状計測基体は柔軟性を有する長尺の棒状部材により構成され、該棒状計測基体の軸方向に向かっては間隔をあけて光ファイバに連結された複数のファイバグレーティング部が設置されると共に、軸方向へ向かい間隔をあけて前記光ファイバを固定する固定具が取り付けられ、
前記棒状計測基体を複数個連結した状態と同様の構成に形成可能とした、
ことを特徴とし、または、
前記計測部より計測された計測データを取り込む取込手段と、
取り込まれた計測データを通信回線網を介して送信する送信手段と、
送信された計測データを受信する受信手段と、
予め計測すべき箇所の位置データが入力され、該位置データに基づき計測箇所の変位前画像を描画する描画手段と、
前記計測データに基づき計測箇所の変位後画像を描画する変位後画像描画手段と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明による変位計測装置及び変位計測システムであれば、いわゆるFBG方式(ファイバグレーティング方式)の光ファイバセンサのみで、例えば地盤内任意点の3次元変位を精度良く、かつコストを安価にして計測できるとの優れた効果を奏する。
以下、本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。
ここで、ファイバグレーティング型光ファイバセンサ、すなわちファイバグレーティングをセンサとして使用するタイプのセンサ原理につき、若干説明する。
まず、図10に示すように、光ファイバ1のコア2内に複数のブラッグ回折格子3が形成されている。
そして、ブラッグ回折格子3に入射光4が入射されると、ブラッグ回折格子3の間隔xとコア2の屈折率の積に比例する周波数を持つ反射光5が発生する。
しかして、光ファイバ1にひずみが生じると、ブラッグ回析格子3の間隔xが変化するため、反射光5の周波数も変化する。そして、FBGを利用したセンサ、すなわちファイバグレーティングセンサは、この変化量をもとにひずみを計算するものとなる。
FBG、すなわちファイバグレーティング6は光ファイバ1のコア2内ブラッグ回析格子3を入射光4を用いてGeドープ領域に形成されたもので、格子間隔xで決まる特定の波長λの光を反射する特徴を有する。
今、長さLの光ファイバ1が張力を受けてΔLだけ伸張したとき、歪み率をεとして
Figure 0004836180
と定義し、ファイバグレーティング6の格子間隔xも同じ比率でのびると仮定すれば、温度が一定のもとでは波長も同じ比率
Figure 0004836180
で変化することとなる。
従って、反射光5の波長を計測することで歪み率εが得られることとなる。
しかして、ファイバグレーティング6を被測定物体に取り付けておけば、その物体の歪みをファイバグレーティングの歪みとして検出することができるのである。
また、ファイバグレーティング6の透過光19は反射成分が欠落したスペクトルとなるので、欠落した波長を計測しても同様の計測が可能となる。
このように、ファイバグレーティング6は、光ファイバ1のコア2内の屈折率を周期的に変化させたブラッグ回折格子3を有して構成されており、該ファイバーグレーティング波長選択性をひずみ測定に応用したものと言える。
また、ファイバグレーティング型光ファイバセンサの前記ファイバグレーティング6には1mmあたり約2000個のブラッグ回折格子3が配置可能と言われている。
次に、本発明の実施例を図を参照して説明する。
図1、図2に本発明の基本的構成を示す。
本発明において、棒状計測基体7は柔軟性を要求されており、例えば柔軟性のある円柱状あるいは円筒状をなす金属棒あるいは金属製パイプ等が用いられる。しかしながら、棒状計測基体7はこのような円柱状をなす金属製棒あるいは円筒状をなす金属製パイプに限定されるものではなく、柔軟性があり、複数のファイバグレーティング6が棒状計測基体7の外周面で、かつ軸方向に向かって間隔をおいて複数設置できる部材であればよい。
通常、この棒状計測基体7の長さは、例えば地盤31の変位計測であれば、計測する地盤31の深さに対応させて約10m以上の長さのものが用いられ、かつ当該棒状計測基体7の外周面上には複数のファイバグレーティング6が軸方向へ所定の間隔をおいて設置されるものとなる。
図1は長尺な棒状計測基体7につきその外周面を平面状に展開した図であり、複数のファイバグレーティング部が設けられた1本の光ファイバ1の設置状態(引き回し状態)を平面的に示してある。
図1から理解されるように、前記光ファイバ1は、平面状に展開された棒状計測基体7を示す図1の棒状計測基体7の上側0度の位置から棒状計測基体7の軸方向下方に向かって敷設され、図1の棒状計測基体7の下端で0度の位置を通過すると共に、略半円状に湾曲させて棒状計測基体7の下側180度の角度位置から再び軸方向上方に向かって敷設され、棒状計測基体7の上側180度の位置から上方外側に突設される。この間において、0度の位置及び180度の位置には複数の第1ファイバグレーティング部9が所定の間隔をあけて取り付けられている。
そして、前記突設された光ファイバ1の端部は、コネクタ16を介して他の光ファイバ1に接続され、さらに接続された他の光ファイバ1は湾曲されて、棒状計測基体7の上側90度の位置から軸方向下方に向かって再び直線状に下り敷設され、図1の棒状計測基体7の下側90度の位置8を通過するべく取り付けられる。
しかして、図1の棒状計測基体7の下側90度の位置を通過した光ファイバ1は、略半円状に湾曲されて、再び棒状計測基体の下側270度の位置から、軸方向上方へ向かい、直線状に上り敷設され、棒状計測基体7の上側270度の位置を通過して、外側に突設される。この間において、90度の位置及び270度の位置には複数の第2ファイバグレーティング部10が所定の間隔をあけて取り付けられている。
この突設された光ファイバ1の端部は、コネクタ16を介して他の光ファイバ1に接続され、該接続された他の光ファイバ1は湾曲されて、棒状計測基体7の外周面に設けられた温度補正用ファイバグレーティング部を収納する中空チューブ17上端から進入し、当該中空チューブ17下端部まで敷設されている。
このように、図1、図2から理解されるべく、複数の第1ファイバグレーティング部9、第2ファイバグレーティング部10及び温度補正用ファイバグレーティング部12が前記接続されて1本となった光ファイバ1には設けられており、図1、図2に示す実施例では32箇所、温度補正用のファイバグレーティング部12が8箇所の合計40個のファイバグレーティング部が設けられている。
そして、実際の棒状計測基体7の例えば計測すべき地盤31内への設置は図2のように行われる。
本実施例における棒状計測基体7の長さは12mほどであり、略1.5m間隔でファイバグレーティング部による計測部11が設けられ、かつ軸方向へ向かい、第1ファイバグレーティング部9及び第2ファイバグレーティング部10によって構成された2箇所の計測部11、11毎にリング状の固定具8が取り付けられ、複数のファイバグレーティング部が取り付けられた光ファイバ1を棒状計測基体7の外周面上に固定し、かつ地盤内のボーリング孔18に固定するものとしている。
ここで、図1において、数字の「1」と「16」、「2」と「15」、「3」と「14」、「4」と「13」、「5」と「12」、「6」と「11」、「7」と「10」及び「8」と「9」で示されるファイバグレーティング部が第1ファイバグレーティング部9であり、数字の「17」と「32」、「18」と「31」、「19」と「30」、「20」と「29」、「21」と「28」、「22」と「27」、「23」と「26」及び「24」と「25」で示されるファイバグレーティング部が第2ファイバグレーティング部10となっている。
すなわち、一組の第1グレーティング部9が、棒状計測基体7の軸方向略対称となる2箇所位置に設置され、また、第2ファイバグレーティング部10が、前記第1ファイバグレーティング部9の設置位置より棒状計測基体7の軸回りへ略90度回転させた位置で、かつ前記棒状計測基体の軸方向略対称となる2箇所位置に設置されるのである。
そして、この第1ファイバグレーティング部9及び第2ファイバグレーティング部10により計測部11が構成されているのである。
従って、本実施例では棒状計測基体7の軸方向に所定の間隔をあけて8箇所の計測部11が構成されていることになる。
すなわち、本実施例では1.5mの間隔をおいて軸方向下側に向かって、8箇所の計測部11が第1ファイバグレーティング部9及び第2ファイバグレーティング部10により構成されるものとなる。
さらに、温度補正用のファイバグレーティング部12が図1に示されるように、棒状計測基体7の軸方向へ1.5mの間隔をおいて、かつ中空チューブ17の内部にフリーの状態で8個設けられており、これにより温度変化による計測値の誤差を補正するように構成されている。
ところで、本実施例では1本の光ファイバ1に40個のファイバグレーティング部を設けてあるが、1本の光ファイバ1では100個までのファイバグレーティング部の計測が可能となっている。
よって、例えば地盤内深い箇所での変位測定が必要なときにはさらに長尺の棒状計測基体7を使用し、それに100個以内で多くのファイバグレーティング部を取り付けて計測するか、あるいは従来の棒状計測基体7に新たな棒状計測基体7を継ぎ足して長尺にすると共に、それぞれに敷設してある光ファイバ1、1同士をもコネクタ6を介して連結し、100個以内で多くのファイバグレーティング部を取り付けた1本の光ファイバ1状にすることが考えられる。
なお、図17から理解されるように、FBG光測定装置20に光スイッチ35を接続し、該光スイッチ35にそれぞれ5系統に分岐して設置した光ファイバ1を接続して構成することもできる。
次に、図11及び図12は、棒状計測基体7を複数個連結可能とする機構を示している。
地盤の深さ方向の変位、すなわち略垂直方向の変位を測定する場合も、前記地盤の深さ方向へ向かってボーリング孔18を掘削し、該ボーリング孔18内に前記棒状計測基体7を取り付ける。
そして、地盤の深さ方向の変位、すなわち略垂直方向の変位を特に、精度よく正確に測定するためには、棒状計測基体7の軸方向の変位を前記地盤の挙動に自由に追随できるように計測部11を取り付ける必要がある。
例えば、棒状計測基体7の材質については、計測する地盤の強度に合致した弾性係数のものにするなどが考えられる。しかし、多種多様の地盤強度が存する計測状況において、前記のような材質の棒状計測基体7をいちいち使用するのは困難であり、現実的ではない。そこで以下の機構によって地盤の深さ方向変位の正確な測定を可能としたのである。
ここで、連結すべき棒状計測基体7には、軸方向のいずれかの端部側において、ボーリング孔18内壁に係止するための地中固定部37を有するものとする。そして、当該地中固定部37は例えば略短筒状に形成し、その内孔の径を棒状計測基体7の径とほぼ同一に形成することが考えられる。ついで当該棒状計測基体7の端部を該地中固定部37内孔に、例えば中間部分まで挿入し、両者を固定することにより、棒状計測基体7と地中固定部37を一体化させる。
これにより前記地中固定部37内孔の開口部側には、いわゆる外側に膨出する嵌合凹部47が形成されるものとなる。したがって、該嵌合凹部47が形成された地中固定部37の外周面には、棒状計測基体7の外周面より外側へ膨出する形状で構成されることとなる。
さらに、該嵌合凹部47が形成された地中固定部37の外周面には、ボーリング孔18内壁に棒状計測基体7を保持係止するため必要な摩擦力を発生させる保持部48が設けられる。ここで、該保持部48は、必要な摩擦力を得るために、凹凸型、波型、のこぎり型等に加工形成しても構わない。
また前記保持部48を外側に膨出あるいは収縮する膨出収縮部材で形成しても構わない。すなわち、ボーリング孔18内に棒状計測基体7を挿入して設置した後、該膨出収縮部材を膨張させて摩擦力を発生させる機構を採用すれば容易に棒状計測基体7をボーリング孔18内に固定させ、設置することができるからである。
ところで、棒状計測基体7の軸方向他端部は、連結すべきほかの棒状計測基体7における嵌合凹部47へ挿入される嵌入部49となる。
図12は、棒状計測基体7とこの棒状計測基体7に連結される他の棒状計測基体7との嵌合により連結される連結状態を示す。しかして、嵌合凹部47の底部と嵌入部49の先端部との間には空隙部が形成され、該空隙部が棒状計測基体7の伸縮を許容する伸縮許容部36となっている。
また、嵌合凹部47とこの嵌合凹部47に挿入された嵌入部49とには側面側に両者に連通する仮止め用ボルト孔46が形成されており、棒状計測基体7の設置に際し嵌合凹部47の仮止め用ボルト孔46と嵌入部49の仮止め用ボルト孔46とを連通させ、該孔にプラスチックボルト45等を嵌挿して、連結すべき棒状計測基体7同士を繋ぐために、仮止めしておくものとする。
そして、設置後に地盤の深さ方向、すなわち略垂直方向に地盤伸縮等が発生すると、隣接する棒状計測基体7同士の間隔も伸縮することから該プラスチックボルト45等は容易に折損する。この折損により棒状計測基体7は自在に伸縮できることになり、深さ方向への地盤挙動を精度よく計測できるものとなる。
ここで地盤の深さ方向に変位が発生し、連結された二つの棒状計測基体7における保持部48、48間の間隔が変化した場合を考える。すると、前記伸縮許容部36の機能により、隣接する棒状計測基体7、7間の間隔伸縮量は地盤伸縮量と等しくなると考えられる。よって、複数個連結した棒状計測基体7の伸縮量を測定することにより地盤深さ方向の伸縮量が正確に測定できるのである。
この棒状計測基体7の伸縮量を測定するための接続構造を図11に示す。図11から理解されるように、伸縮計用ファイバグレーティング部38は、隣り合う2個の棒状計測基体7,7につき、例えば1個設置するものである。そして該伸縮計用ファイバグレーティング部38は、伸縮計用ファイバ43によって他の伸縮計用ファイバグレーティング部38と接続されている。該伸縮計用ファイバ43は棒状計測基体7の外周面を軸方向に沿って敷設されており、棒状計測基体7の長手方向略中央位置で接着部41により棒状計測基体7に固定されている。ここで、接着部41の構成については何ら限定されるものではなく、接着剤での固定、結束等の固定などが考えられる。また、接着部41の位置は、棒状計測基体7の長手方向略中央位置に限定されるものでなく、1個の棒状計測基体7につき1個の接着部41が形成されていればどこでも構わない。
そして該伸縮計用ファイバグレーティング部38は、隣り合う2個の棒状計測基体7に形成された前記接着部41,41の間であればどこの位置に設置しても構わないものである。
しかして、地盤に変位が発生した場合において、地盤の深さ方向における変位計測は以下のように行われる。
まず、略垂直方向に生じる地盤伸縮により、連結された相隣る棒状計測基体7、7同士の間隔が伸縮することとなる。すると連結されている各棒状計測基体7間にわたり取り付け、固定された伸縮計用ファイバ43が伸縮するものとなり、該伸縮用ファイバ43と接続された前記伸縮計用ファイバグレーティング部38も伸縮し、その結果ひずみが計測される。そして該伸縮計用ファイバグレーティング部38がそのひずみを伸縮量に換算することにより正確な地盤深さ方向変位計測が図られる。
一方、地盤水平方向の変位については、前述したように計測部11に設置された第1、第2ファイバグレーティング部において計測される。
すでに述べたように、相隣る棒状計測基体7、7の連結を、一方側棒状計測基体7の嵌合凹部47へ他方側棒状計測基体7の嵌入部49を挿入する形で一体化されており、地盤の水平方向変位により水平方向に発生したモーメントは、連結され、一体化された他方側棒状計測基体7に設けられている計測部11にも正確に伝わることになる。したがって長尺一体の棒状計測基体7を使用した場合と変わらず、全く同様の状態で地盤の水平方向変位が計測できることになる。
図13は図11のA−A部の断面を示している。
該A−A断面部は、棒状計測基体7外周面に曲げ計測用センサとして、第1ファイバグレーティング部9、第2ファイバグレーティング部10が接着などにより取り付けられている部分の断面に該当する。そして接着された4本のファイバグレーティング部9、10を熱収縮チューブ40で棒状計測基体7に融着させていることを示している。そして、伸縮計用ファイバ43は前記熱収縮チューブ40の外周を沿わせる形で設置されるものとなる。
図14は図11のB−B部断面を示している。
該B−B断面部は、地中固定部37外周面がボーリング孔18内壁に係止し、該箇所で棒状計測基体7がボーリング孔18内壁に固着されている部分の断面に該当する。
地中固定部37の厚さ部分(地中固定部37外径と嵌合凹部47内径の差の部分)は、いわゆるスリーブ部44として形成される。該スリーブ部44には、第1、第2ファイバグレーティング部用ファイバ42と伸縮計用ファイバ43の貫通孔が穿設されている。そして該貫通孔内には前記の各ファイバ42,43がその外周を中空チューブ17で保護被覆されて貫通敷設されている。
図15は、やはり図11のB−B部の断面であって、図14の変形例を示している。
前記スリーブ部44の内部には、該スリーブ部44の軸心部を中心軸として略放射状に、かつ軸心方向へ貫通する複数の既設孔50が設けられている。ここで、この複数の既設孔50の数及びその形状については何ら限定されるものではなく、各ファイバ42,43の配線、設置が簡単に行えるものであればよい。
このように、図15に示す実施例において該複数の既設孔50の既設内部空間を使用することにより、スリーブ部44内部に新しく各ファイバ配線、設置用の貫通孔を設ける必要がなく、前記各ファイバ42,43の設置が簡単に行えるものとなる。
なお、曲げ計測用センサとしての第1ファイバグレーティング部9、第2ファイバグレーティング部10などのセンサは、該スリーブ部44内には設置されないが、伸縮計用ファイバグレーティング部38は該スリーブ部44内の前記貫通孔内に設置しても構わない。
また、図13乃至図15は、断面形状が円となる柱状の棒状計測基体7の場合を示しているが、棒状計測基体7は円柱状に限られず、四角柱等の角柱状のものを使用してもよい。棒状計測基体7が四角柱の場合には、断面形状は、四角形となり、各々4つの各側面上にファイバグレーティング部及びファイバを沿わせて設置することができる。
次に、本発明による変位計測の基本原理につき説明する。
図3において示される変位量vと角度θは次の式で決定される。
すなわち、
Figure 0004836180
ここで、P/EI、およびM/EIは、
Figure 0004836180
となり、上記の式から、ひずみεおよび中立軸jからの距離yが求まれば、θとυが求まるから、これが計測原理の公式となる。
なお、上記の式において、Eはヤング率、Iは断面2次モーメント、Mはモーメント、lは変位計測点AB間の距離をそれぞれ示す。
さらに、図4乃至図8を参照して説明すると、軸方向端部にある2点の計測点Aと計測点B間において、図8から理解されるように、軸対称となる(1)及び(2)のファイバグレーティング6、6を一組として、両ファイバグレーティング6、6の歪みの差から接続材料の曲げひずみが計測できる。よって前記計測原理より計測箇所の変位量と角度が求められる。
そして、これを軸方向へ2箇所以上設置することにより、軸方向において2箇所以上の曲げ歪みを計測することが可能となり、前記の計測原理から計測点A−B間の相対変位と相対角度が計測できることとなる。そして、各箇所の変位と角度が求まることから、変形モードの違いも把握できる。
次に、上記の方法により図8に示す様に1方向(ファイバグレーティング(1)−(2)の方向)の変位と角度が計測できるが、これを、さらに計測点A−Bの軸回りに90度回転して1組以上設置(ファイバグレーティング(3)及び(4))することにより、少なくとも2方向(ファイバグレーティング(1)−(2)及び(3)−(4)の方向)の変位と角度が計測できることとなる。
さらに、軸方向の変位については、第2計測部39に設置された伸縮計による計測以外に、伸縮計測点A−B間における軸方向の伸縮ひずみから計測点A−B軸方向の伸縮が計測できるため、前記の計測と合わせて3次元変位計測が可能となるのである。
また、上記の方法で変位と角度が計測できることから、複数のファイバグレーティング部で構成した計測部11を軸方向に間欠的にかつ連続的に複数設置すれば、変位と角度を累積して求めることが可能であり、もって多点(複数箇所)の変位がスムーズに計測できることになる。
なお、前記した温度補正用のファイバグレーティング部12の設置についてであるが、例えば円筒状をなす金属製パイプ等で構成された棒状計測基体7の中空部内に温度補正用のファイバグレーティング部12をフリーな状態にして設置しても構わないものである。
ところで、図11に示した伸縮許容部36を有する棒状計測基体7からなる変位計測装置は、以下の理由から、前記温度補正用のファイバグレーティング部12を設けなくとも、計測信号の温度補正が可能となる。
まず、地盤に略垂直方向の変位が発生した場合を考えてみると、前述のとおり連結された相隣る棒状計測基体7、7同士の間隔が伸縮することとなる。しかし、伸縮許容部36の機能により、前記相隣る棒状計測基体7、7同士の接触は発生せず、各棒状計測基体7に略垂直方向の圧縮力又は引張り力が発生することはない。
そうすると、各棒状計測基体7の軸心方向の伸縮は発生せず、当該伸縮による第1ファイバグレーティング部9及び第2ファイバグレーティング部10のひずみは発生しない。 すなわち、第1ファイバグレーティング部9及び第2ファイバグレーティング部10は、地盤に略垂直方向の変位が発生したとしてもその影響は受けないものである。
したがって第1ファイバグレーティング部9及び第2ファイバグレーティング部10に発生するひずみは、棒状計測基体7の軸心方向の伸縮によるひずみを除いた、地盤水平方向変位により引き起こされる棒状計測基体7の曲げにより生じるひずみと、温度変化により生じるひずみを合成したものとなる。
そして、この合成されたひずみのうち曲げによるひずみは、数5の式により算出することができる。
つまり第1ファイバグレーティング部9及び第2ファイバグレーティング部10が設置されている計測基体7の断面を示す図8において、時刻t1における各ファイバグレーティング部(1)乃至(4)に検知されるひずみをε11,ε21, ε31, ε41とし、これらの平均ひずみをεt1とした場合、この各ファイバグレーティング部(1)乃至(4)に検知されるひずみのうち曲げによるひずみε’11,ε’21, ε’31, ε’41が、当該式により算出することができる。
また、時刻t1からΔt後の時刻t2における各ファイバグレーティング部に検知されるひずみをε12,ε22, ε32, ε42とし、これらの平均をεt2とすると、数6の式により同様に各ファイバグレーティング部(1)乃至(4)に検知されるひずみのうち曲げによるひずみε’12,ε’22, ε’32, ε’42が算出できる。
一方温度変化は、数7の式により算出することができる。つまり、時刻t1から時刻t2の間の温度変化(温度差)を各時刻における平均ひずみεtiの差分に温度校正係数αを乗じることによって算出するものである。
以上の結果より、温度差算出が可能となりもって計測信号の温度補正が可能となるものである。
したがって前記温度補正用ファイバグレーティング部12を設けなくとも、曲げ計測用の第1ファイバグレーティング部9及び第2ファイバグレーティング部10の計測信号の演算により伸縮計用ファイバグレーティング部38の計測信号に対する温度補正が可能となる。
Figure 0004836180
Figure 0004836180
時刻t1から時刻t2の間に変化した温度変化(温度差)K12は以下のように示される。
Figure 0004836180
α:温度校正係数

また、図1に示すように、棒状計測基体7の軸方向上下両端には前記複数のファイバグレーティング部を取り付けた光ファイバ1の端部がコネクタ16あるいは融着接続を介して連結できるよう配置されており、もって該光ファイバ1の端部が他の光ファイバ1と連結できるよう構成されている。
よって、図1に示す棒状計測基体7をより長くしたい場合や、当該棒状計測基体7自体の長さが、連結することを前提にした短いタイプ、例えば2m乃至4m程度の長さの場合などのときは、軸方向へ繋いで長くすると共に、光ファイバ同士もコネクタ16あるいは融着接続により繋いで長くすれば、長尺の棒状計測基体7と同様の構成にして計測装置を形成することが出来る。
このように、継ぎ足しできるタイプは、遠隔地での計測に適していると言える。すなわち長尺な棒状計測基体7そのものを運搬する必要がないため、運送、運搬に適しているといえるからである。
なお、上記の実施例で、計測部11は一組の第1ファイバグレーティング部9及び一組の第2ファイバグレーティング部10で構成したが、この実施例に限定されるものではなく、この第1ファイバグレーティング部9と第2ファイバグレーティング部10との間で、棒状計測基体の軸回りへ回転させた位置に複数の例えば、一組の第3ファイバグレーティング部、一組の第4ファイバグレーティング部など設置しても構わない。このような場合には詳細な3次元計測が可能となる。
また、3次元計測を必要とせず、簡易な計測でよい場合には、前記計測部11を例えば一組の第1ファイバグレーティング部9のみで形成しても構わないものである。
次に、本発明の使用状態につき説明する。
例えば、図2に示すように、地盤31内にボーリング孔18を掘削し、例えば1.5m間隔で取り付けたファイバグレーティング群による計測部11を8箇所備えた棒状計測基体7をその中に設置する。
前記したように、複数の計測部11をその2箇所ごとに固定具8で棒状計測基体7に光ファイバ1と共に固定し、該固定具8の外周に設けたパッカーなどを膨張させて、棒状計測基体7自体についてもボーリング孔18に固定設置してある。
ここで、光ファイバ1の上端部はFBG光測定装置20に連結されており、該光ファイバ1を通じて入射された入射光4は各計測部11及び温度補正用ファイバグレーティング部12毎にそれぞれ反射光5を返す。
FBG光測定装置20ではそれぞれの反射光5を測定し、多点位置での3次元変位を測定することになる。
しかして、前記反射光5による計測データ32はPC21に取り込まれると共に、該PC21の送信部22によりインターネットなどの通信回線網23を介してサーバPC24に送信される。
ここで、サーバPC24は図16から理解されるように、受信部25、送信部29、制御部30、保存部26、表示部31を有して構成されている。
サーバPC24ではその受信部25で前記計測データ32が取り込まれ、ハードディスクなどの保存部26に保存される。
ところで、サーバPC24には、予め変位計測すべき地盤31の位置データ33が入力されており、当該位置データ33に基づいて前記変位計測すべき地盤31の変位前画像が描画手段27により描画されている。
続いてサーバPC24には前記計測データ32が取り込まれ、該計測データ32に基づき前記計測すべき地盤31の変位後の変位後画像が変位後画像描画手段28により描画、作成される。
描画された変位前画像及び変位後画像は瞬時にディスプレイなどの表示部34により画像表示され、計測すべき地盤31においてどのように変位したかがリアルタイムにかつ確実詳細に認識することが出来る。
本発明は、地すべり地や道路・自然斜面の地中変位計測やすべり面検出を精度よく計測できるのみならず、トンネルの内空変位計測、先行変位計測、ゆるみ計測に用いられ、かつ岩盤構造物(斜面、地下空洞など)、岩盤すべり面検出等にも適用される。
本発明による光ファイバの敷設状態を説明した説明図(その1)である。 本発明による変位計測装置の使用状態を説明した説明図である。 本発明による計測の原理を説明する説明図(その1)である。 本発明による計測の原理を説明する説明図(その2)である。 本発明による計測の原理を説明する説明図(その3)である。 本発明による計測の原理を説明する説明図(その4)である。 本発明による計測の原理を説明する説明図(その5)である。 計測部が形成された棒状計測基体の概略を説明する概略構成説明図(その1)である。 計測部が形成された棒状計測基体の概略を説明する概略構成説明図(その2)である。 ファイバグレーティングセンサの原理を説明する説明図である。 棒状計測基体の接続構造を説明する概略構成説明図(その1)である。 棒状計測基体の接続構造を説明する概略構成説明図(その2)である。 図11のA−A部一部断面図である。 図11のB−B部一部断面図(その1)である。 図11のB−B部断面図である。 本発明による計測システムの概略構成を説明する構成説明図である。 本発明による光ファイバの敷設状態を説明した説明図(その2)である。
1 光ファイバ
2 コア
3 ブラッグ回析格子
4 入射光
5 反射光
6 ファイバグレーティング
7 棒状計測基体
8 固定具
9 第1ファイバグレーティング部
10 第2ファイバグレーティング部
11 計測部
12 温度補正用ファイバグレーティング部
16 コネクタ
17 中空チューブ
18 ボーリング孔
19 透過光
20 FBG光測定装置
21 PC
22 送信部
23 通信回線網
24 サーバPC
25 受信部
26 保存部
27 描画手段
28 変位後画像描画手段
29 送信部
30 制御部
31 地盤
32 計測データ
33 位置データ
34 表示部
35 光スイッチ
36 伸縮許容部
37 地中固定部
38 伸縮計用ファイバグレーティング部
39 第2計測部
40 熱収縮チューブ
41 伸縮計用ファイバ接着部
42 第1、第2ファイバグレーティング部用ファイバ
43 伸縮計用ファイバ
44 スリーブ部
45 プラスチックボルト
46 仮止め用ボルト孔
47 嵌合凹部
48 保持部
49 嵌入部
50 既設孔

Claims (15)

  1. 掘削されたボーリング孔内に取り付けられ、該ボーリング孔の深さ方向へ向かい連結された、柔軟性を有する複数個の棒状計測基体と、
    前記棒状計測基体の外周面上で、棒状計測基体の軸に対して略対称となる2箇所位置に設置された一組の第1ファイバグレーティング部と、前記第1ファイバグレーティング部の設置位置より棒状計測基体の軸回りへ回転させた外周面上の位置で、かつ棒状計測基体の軸に対して略対称となる2箇所位置に設置された一組の第2ファイバグレーティング部と、前記一組の第1ファイバグレーティング部と、前記一組の第2ファイバグレーティング部とをそれぞれ連結する1本の光ファイバと、を備えて形成された計測部と、
    前記棒状計測基体の軸方向端部側に設けられ、外周面に前記ボーリング孔内壁に係止する保持部を有し、前記棒状計測基体の各々の端部を、内孔に伸縮許容部となる空隙部を設けて対向方向から挿入できる様にし、前記複数個の棒状計測基体をボーリング孔の深さ方向に連結して保持係止する地中固定部と、
    前記棒状計測基体の端部を連結した地中固定部の高さ幅内に設置され、かつ前記棒状計測基体の軸方向へ向かう様設置された、伸縮計用ファイバグレーティング部と、該伸縮計用ファイバグレーティング部に連結された伸縮計用ファイバと、を備えた、
    ことを特徴とする変位計測装置。
  2. 前記第2ファイバグレーティング部は、前記第1ファイバグレーティング部の設置位置より棒状計測基体の軸回りへ略90度回転させた位置で、かつ前記棒状計測基体の軸に対して略対称となる2箇所位置に設置された、
    ことを特徴とする請求項1記載の変位計測装置。
  3. 前記計測部は、前記第1ファイバグレーティング部の設置位置より第2ファイバグレーティング部の設置位置方向に向かって、棒状計測基体の軸回りに回転させた位置に複数個のファイバグレーティング部を設置して構成された、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の変位計測装置。
  4. 前記計測部は、前記棒状計測基体の軸方向に向かい間隔をあけて、少なくとも2カ所に設置されて構成された、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の変位計測装置。
  5. 前記棒状計測基体は軸方向へ向かい複数個連結され、かつ各々の棒状計測基体に設置された前記計測部も連結された、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の変位計測装置。
  6. 前記棒状計測基体を連結した地中固定部には、棒状計測基体の少なくとも軸方向いずれかの端部側に軸方向への伸縮が許容される伸縮許容部が形成された、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5記載の変位計測装置。
  7. 前記棒状計測基体を連結する地中固定部は略短筒状に形成され、該地中固定部には、連結する棒状計測基体の軸方向一端側に軸方向外側に向かって開口する嵌合凹部が設けられ、
    連結する棒状計測基体側には、前記嵌合凹部へ遊嵌する嵌入部が設けられ、
    前記嵌合凹部と嵌入部との間に伸縮許容部が形成された、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6記載の変位計測装置。
  8. 前記請求項7記載の地中固定部において、前記嵌合凹部の外周面形状は、前記棒状計測基体より外側へ膨出する膨出部形状として構成された、
    ことを特徴とする変位計測装置。
  9. 前記請求項7記載の地中固定部において、前記嵌合凹部の外周面に、ボーリング孔内に棒状計測基体を保持する保持部が設けられた、
    ことを特徴とする変位計測装置。
  10. 前記棒状計測基体の外周面には軸方向へ向かって軸方向伸縮変位を計測する伸縮用ファイバグレーティング部が設けられた第2計測部が形成された、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8又は請求項9記載の変位計測装置。
  11. 前記棒状計測基体は円筒状部材で形成され、中空部内には温度補正用ファイバグレーティング部が設置され、かつ前記温度補正用ファイバグレーティング部は前記光ファイバに接続されている、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9又は請求項10記載の変位計測装置。
  12. 前記棒状計測基体は円柱状部材で形成され、外周面上には中空チューブが軸方向へ向かって取り付けられると共に、該中空チューブ内には温度補正用ファイバグレーティング部が設置され、かつ前記温度補正用ファイバグレーティング部についても前記光ファイバに接続されている、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9又は請求項10記載の変位計測装置。
  13. 前記軸方向への伸縮許容部が設けられた棒状計測基体からなる構成において、計測値の温度補正が可能な構成とした、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9又は請求項10記載の変位計測装置
  14. 前記棒状計測基体は柔軟性を有する長尺の棒状部材により構成され、該棒状計測基体の軸方向に向かっては間隔をあけて光ファイバに連結された複数のファイバグレーティング部が設置されると共に、軸方向へ向かい間隔をあけて前記光ファイバを固定する固定具が取り付けられ、
    前記棒状計測基体を複数個連結した状態と同様の構成に形成可能とした、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8,請求項9、請求項10、請求項11、請求項12又は請求項13記載の変位計測装置。
  15. 前記計測部より計測された計測データを取り込む取込手段と、
    取り込まれた計測データを通信回線網を介して送信する送信手段と、
    送信された計測データを受信する受信手段と、
    予め計測すべき箇所の位置データが入力され、該位置データに基づき計測箇所の変位前画像を描画する描画手段と、
    前記計測データに基づき計測箇所の変位後画像を描画する変位後画像描画手段と、を備えた、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8,請求項9、請求項10、請求項11、請求項12、請求項13又は請求項14記載の変位計測装置。
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