JP4835904B2 - 植物の養液栽培方法および養液栽培装置 - Google Patents

植物の養液栽培方法および養液栽培装置 Download PDF

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本発明は、植物の養液栽培方法および養液栽培装置に関し、さらに詳しくは、植物に水分ストレスを付与して栽培する養液栽培方法および養液栽培装置に関する。
従来から、植物の高品質化を目的として、植物に水分ストレスを付与するために、植物に水分を吸収しにくくする成分を添加した培養液、すなわち水分ストレス付与培養液を植物に供給する養液栽培方法および養液栽培装置が提案されている。
例えば特許文献1では、トマトを養液栽培するにあたり、養液栽培期間の内、電気伝導度(以下、EC値という)が0.5〜3.0S/mの範囲の高EC養液を用いることが提案されており、さらに、養液を循環使用することで、養液のEC値を徐々に高めて、開花期以降において、高EC養液を用いてトマトを養液栽培することが記載されている。また、特許文献2では、トマトなどの植物の生長過程の後半期に、高濃度となった培養液を回収した余剰液(排培養液)を培地の底部側へ供給し、低濃度の培養液を培地の上部側へ供給する植物栽培方法が提案されている。以下、本明細書では、培養液の濃度をEC値で表し、その単位としてS/mをそれぞれ用いることとする。
上記の先行技術は、いずれも高EC値の培養液を再利用しながら、植物に水分ストレスを付与する養液栽培方法であるが、再利用される高EC値の余剰液を含む培養液の成分バランスを調節する手段が設けられていないため、培養液を再利用(循環利用)していくにつれて、培養液中の特定の成分のEC値が高くなり、成分バランスも崩れる。すなわち、再利用される培養液(余剰液)中には、植物に吸収されにくい成分、あるいは、植物に一部は吸収されるが、その吸収量以上を添加して植物に水分ストレスを付与する成分(以下、水分ストレス付与成分という)が、植物の成長に必要な成分(以下、基本成分という)と比較して、過剰に増加し、EC値の上昇と培養液の成分バランスに不均衡が生じる。その結果、一定期間植物を栽培し続けると、植物に過剰な水分ストレスが付与され、植物の成長に障害をきたすおそれが生じるとともに、収量も極度に減少し、経済性が低下する。また、余剰液に新たな培養液を補給するとしても、基本成分と水分ストレス付与成分の植物の根域における吸収率に違いがあるため、水分ストレス付与成分は、さらに過剰な状態となり、ますます成分バランスが悪化し、植物の成長が阻害される。
特開平10−271924号公報 特許第3064190号公報
本発明の目的は、水分ストレス付与成分を含む培養液の成分バランスを、簡便に、且つ常に調節可能とした養液栽培方法および養液栽培装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明者等は、植物の成長に必要な成分からなる基本培養液と、植物に水分ストレスを与える水分ストレス付与培養液の2種類を植物の根域にそれぞれ供給し、さらに、植物の根域から排出された余剰液を、所定範囲のEC値に収まるように、水分ストレス付与培養液として再利用することで、植物の根域に供給される培養液の基本成分と水分ストレス付与成分の成分バランスが、常に調節可能となることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の第1の発明は、植物の根域に培養液を供給し、根域から排出された余剰液を回収し培養液として再利用するとともに、培養液を通じて植物に水分ストレスを与えながら栽培を行う植物の養液栽培方法において、前記培養液は、植物の成長に必要となる基本培養液と、植物に水分ストレスを与える水分ストレス付与培養液の2種類を用い、前記基本培養液は、植物に吸収されやすく余剰液中に排出されない基本成分を有し、前記水分ストレス付与培養液は、植物に吸収されにくいことにより、又は植物に一部は吸収されるがその吸収量以上を添加することにより植物に水分ストレスを与える水分ストレス付与成分を有し、前記基本培養液と前記水分ストレス付与培養液とを独立して前記植物の根域にそれぞれ供給するとともに、前記余剰液を前記水分ストレス付与培養液の貯蔵手段に還流させ、貯蔵手段において水分ストレス付与培養液の原液及び/又は水を加えることによりEC値を調節した後に水分ストレス付与培養液として再利用することを特徴とする植物の養液栽培方法である。
本発明の第2の発明は、第1の発明において、前記基本培養液が、前記基本成分として少なくとも窒素およびリンおよびカリウムの成分を有し、且つEC値が0.05〜0.3S/mであり、前記水分ストレス付与培養液が、前記水分ストレス付与成分としてカルシウム、マグネシウム、ナトリウムのうち1以上の成分を有し、且つEC値が0.3〜2.0S/mであることを特徴とする植物の養液栽培方法である。
本発明の第3の発明は、第1または第2の発明において、前記余剰液を水分ストレス付与培養液として再利用して根域に供給する際に、EC値を0.3〜2.0S/mの範囲に調整して供給することを特徴とする植物の養液栽培方法である。
本発明の第4の発明は、第1乃至第3の発明において、前記植物が、トマトであることを特徴とする植物の養液栽培方法である。
本発明の第5の発明は、植物の根域に培養液を供給し、根域から排出された余剰液を回収し培養液として再利用するとともに、植物に水分ストレスを与えながら栽培を行う植物の養液栽培装置であって、植物の成長に必要となる基本培養液を貯蔵する基本培養液貯蔵手段と、植物の根域に基本培養液を供給する基本培養液供給手段と、植物に水分ストレスを与える水分ストレス付与培養液を貯蔵する水分ストレス付与培養液貯蔵手段と、植物の根域に水分ストレス付与培養液を供給する水分ストレス付与培養液供給手段とを備え、前記基本培養液は、植物に吸収されやすく余剰液として排出されない基本成分を含み、前記水分ストレス付与培養液は、植物に吸収されにくいことにより、又は植物に一部は吸収されるがその吸収量以上を添加することにより植物に水分ストレスを与える水分ストレス付与成分を含み、かつ前記基本成分を含まず、前記基本培養液供給手段と前記水分ストレス付与培養液供給手段をそれぞれ独立して設けて、前記基本培養液と前記水分ストレス付与培養液とを前記植物の根域にそれぞれ供給するとともに、前記植物の根域から排出された余剰液を回収し、前記水分ストレス付与培養液貯蔵手段に還流させる還流手段を有することを特徴とする植物の養液栽培装置である。
本発明の第6の発明は、第5の発明において、前記水分ストレス付与培養液貯蔵手段が、前記水分ストレス付与培養液のEC値調節手段を有することを特徴とする植物の養液栽培装置である。
本発明の第7の発明は、第5または第6の発明において、前記基本培養液が、前記基本成分として少なくとも窒素およびリンおよびカリウムの成分を有し、且つEC値が0.05〜0.3S/mであり、前記水分ストレス付与培養液が、前記水分ストレス付与成分としてカルシウム、マグネシウム、ナトリウムのうち1以上の成分を有し、且つEC値が0.3〜2.0S/mであることを特徴とする植物の養液栽培装置である。
本発明の第8の発明は、第5乃至第7の発明において、前記植物が、トマトであることを特徴とする植物の養液栽培装置である。
本発明に係る植物の養液栽培方法および養液栽培装置を用いれば、回収、再利用された余剰液を含む培養液の基本成分と水分ストレス付与成分の成分バランスの調節が、常に可能となる。したがって、本発明では、植物に水分ストレスを付与しながら、植物の成長に必要な基本成分も合わせて摂取できるよう、成分バランスのとれた培養液が植物に供給されるため、従来の水分ストレスを付与する栽培方法に比べて、植物の成長促進や収量増加、さらには品質向上をはかることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る養液栽培装置の概要図である。図1に示されているように、培地3が充填された鉢2に定植されている植物1がある。培地3として、ロックウールを用いるのが好ましい。植物1の根域4に供給される基本培養液5および水分ストレス付与培養液6は、基本培養液貯蔵手段としての基本培養液タンク7、水分ストレス付与培養液貯蔵手段としての水分ストレス付与培養液タンク8に所定量がそれぞれ貯えられている。また、基本培養液供給手段として、基本培養液タンク7に貯蔵された基本培養液5を植物の根域4に供給するための基本培養液給液ポンプ9と基本培養液給液管10が設けられている。同様に、水分ストレス付与供給手段として、水分ストレス付与培養液タンク8に貯蔵された水分ストレス付与培養液6を植物の根域4に供給するための水分ストレス付与培養液給液ポンプ11と水分ストレス付与培養液給液管12が設けられている。
基本培養液5は、少なくとも窒素、リン、カリウム等の成分を含み、且つEC値が0.05〜0.3S/m、好ましくは、0.1〜0.2S/mである。基本培養液5には窒素やリン、カリウムの他にも、鉄等の成分が含まれ、いずれの成分もすべて植物1に吸収されやすいように、成分濃度と組成が調整されている。基本培養液5に含まれるカリウムは、窒素およびリンの培養液を作成するために用いる硝酸カリウムおよび第一リン酸カリウム等に由来するものである。基本培養液5のEC値が0.05S/m未満では、EC値が低すぎて植物の成長に必要な基本成分の供給量が極端に少なくなり、植物の成長が阻害される。一方、0.3S/mを超えると、EC値が高すぎて植物の根域における吸収能力を超過してしまい、吸収されなかった基本成分が、鉢2の下方に設けられた余剰液回収タンク23に排出される。また、植物の成長に関しては、EC値を高く設定しても、格別の効果は期待できず、むしろ窒素やリン、カリウム等の成分過多によって、葉や茎等の成長が旺盛になりすぎて植物の収穫物等の品質が低下する。
また、水分ストレス付与培養液6は、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムのうち1以上の成分を含み、且つEC値が0.3〜2.0S/m、好ましくは、0.4〜1.2S/mである。特に、水分ストレス付与培養液6中にナトリウムが含まれると、ナトリウムは植物に吸収されにくい性質があるため、少量で水分ストレスを付与ができることから効率的であるとともに、水分ストレス付与培養液の再利用に伴う成分変動が小さく、水分ストレス付与培養液のEC値の管理が容易である。さらに、ナトリウム(塩化ナトリウム)は廉価であるため、肥料コストの低減にもつながる。また、水分ストレス付与培養液6に含まれるカルシウムとマグネシウムは、それぞれ塩化カルシウム、硫酸マグネシウム等に由来するもので、いずれの成分も一部は植物に吸収されるが、その濃度を植物の吸収濃度以上に高めることにより、植物に深刻な成長障害を生じさせることなく、効果的な水分ストレスを付与できる性質がある。
前記水分ストレス付与培養液6のEC値が0.3S/m未満であると、EC値が低すぎて植物に水分ストレスが付与されなくなり、本来の目的である水分ストレスを付与する養液栽培の効果が現れなくなる。一方、2.0S/mを超えると、EC値が高すぎて植物に過度な水分ストレスを付与することとなり、葉の黄化等が生じて、植物の成長が阻害される。
基本培養液5は、本発明における養液栽培を始めるにあたり、基本培養液タンク7に上限水位に達するまで基本培養液補給手段より供給される。基本培養液補給手段は、基本培養液の原液13と、それを希釈するための原水14、さらに基本培養液の肥料成分を高濃度で溶解させた原液13と原水14とを混合し、所定のEC値に設定する基本培養液混合手段15と、基本培養液補給口16とから構成される。養液栽培を実施するにつれて、基本培養液5が消費され、基本培養液タンク7の水位も徐々に低下していく。基本培養液タンク7中の基本培養液5の水位が所定量を下回ると、基本培養液タンク7中に設けられている基本培養液水位センサ17が感知して、基本培養液補給信号(図示せず)が基本培養液水位センサ17から基本培養液補給手段へ送信される。補給される基本培養液のEC値が所定の範囲に設定されるよう、基本培養液混合手段15にて基本培養液の原液13と原水14とを自動的に混合させ、基本培養液補給口16を通じて基本培養液5が基本培養液タンク7へ補給される。基本培養液タンク7内の基本培養液5が所定水位にまで達したことを基本培養液水位センサ17が感知すると、基本培養液水位センサ17からの基本培養液補給信号の送信が停止し、基本培養液補給手段からの補給も停止する。また、基本培養液水位センサ17の代わりに水位計(図示せず)を使用してもよい。この場合、水位計の目盛を目視で確認し、所定量の範囲にない場合には、手動で基本培養液の原液13と原水14とを混合してEC値を調節した上で、基本培養液を作成し、基本培養液タンク7に補給してもよい。
同様に、本発明における養液栽培を始めるにあたり、水分ストレス付与培養液タンク8に上限水位に達するまで水分ストレス付与培養液補給手段より供給される。養液栽培を実施するにつれて、水分ストレス付与培養液6も消費され、水分ストレス付与培養液タンク8の水位も徐々に低下していくが、水分ストレス付与培養液6は、水分ストレス付与培養液タンク8の水位調節のみならず、そのEC値も所定範囲に収まるよう調節していく必要があるため、基本培養液に比べてその調節過程が複雑となる。そこで、本発明における水分ストレス付与培養液の水位調節およびEC値の調節、ならびに植物の根域への供給制御の流れについて図2のフローチャートを用いて説明する。
まず、本発明における養液栽培を始めるにあたり、水分ストレス付与培養液6が上限水位に達するまで水分ストレス付与培養液補給手段より供給される。水分ストレス付与培養液補給手段は、水分ストレス付与培養液の原液18と、それを希釈するための原水19、さらに水分ストレス付与培養液の原液18と原水19とを混合し、所定のEC値に設定する水分ストレス付与培養液混合手段20と、水分ストレス付与培養液補給口21とから構成される。養液栽培初期の段階においては、水分ストレス付与培養液6を水分ストレス付与培養液タンク8の上限水位に達するまでの量を作成する(ステップ1)。
各タンクに上限水位に達するまでの基本培養液5および水分ストレス付与培養液6の量がそれぞれ作成された後に、植物の根域にそれぞれ給液する(ステップ2)。給液された培養液のうち、植物の根域4に吸収されなかった分が、余剰液22として培地3から排出される。この余剰液22を全て回収した後、水分ストレス付与培養液タンク8に還流させる(ステップ3)。回収した余剰液22を水分ストレス付与培養液6として再利用するための余剰液の還流手段が設けられている。余剰液の還流手段は、余剰液22を回収するために、鉢2の下方に設けられた余剰液回収タンク23と、余剰液22を余剰液回収タンク23から水分ストレス付与培養液タンク8へ還流させる還流ポンプ24と、余剰液回収タンク23から還流ポンプ24へ余剰液を送るために間をつなぐ還流管25と、還流ポンプ24から送られた余剰液を、水分ストレス付与培養液タンク8へ還流させるために、水分ストレス付与培養液タンク8の上方に注液口が設けられた注液管26とから構成される。余剰液22は、一連の給液動作を行う前または給液動作の間に、還流ポンプ24を稼働して水分ストレス付与培養液タンク8へ強制的に還流させる。
また、以上説明した余剰液の還流方法の他に、余剰液回収タンク23内に余剰液水位センサ27を設けて、自動的に余剰液22を還流させる方法もある。まず、余剰液水位センサ27が、余剰液回収タンク23内に所定の水位にまで余剰液22が溜められていることを感知したときに、還流ポンプ稼働信号(図示せず)が余剰液水位センサ27から還流ポンプ24へ送信され、還流ポンプ24を稼働させる。余剰液回収タンク23に溜まっている余剰液22が、還流管25および注液管26を通じて供給される。余剰液回収タンク23内における余剰液22の残量水位が、下限以下にまで達すると、余剰液水位センサ27から還流ポンプ24への還流ポンプ稼働信号の送信が止まり、還流ポンプ24の稼働が停止し、余剰液22の還流は停止する。
また、余剰液22の還流中において、水分ストレス付与培養液タンク8内の水分ストレス付与培養液6が所定水位にまで達したことを水分ストレス付与培養液水位センサ28が感知したとき、余剰液の還流を強制停止させるために、水分ストレス付与培養液水位センサ28から余剰液水位センサ27を通じて、還流ポンプ稼働信号の送信を停止し、還流ポンプ24の稼働を停止させる仕組みとなっている。同様に、水分ストレス付与培養液タンク8内の水分ストレス付与培養液6のEC値が所定値にまで達したことをEC値測定センサ29が感知したとき、余剰液の還流を強制停止させるために、EC値測定センサ23から余剰液水位センサ27を通じて還流ポンプ稼働信号の送信を停止し、還流ポンプ24の稼働を停止させる仕組みとなっている。
以上のように、余剰液22の還流により、水分ストレス付与培養液タンク8内の水分ストレス付与培養液の水位およびEC値がともに上限を超えないように、余剰液水位センサ27と、水分ストレス付与培養液タンク8に設けられている水分ストレス付与培養液水位センサ28およびEC値測定センサ29とは、それぞれが感知した状況を相互に取り込む仕組みとなっている。
次に、水分ストレス付与培養液タンク8内の水位を水分ストレス付与培養液水位センサ28で感知する(ステップ4)。水分ストレス付与培養液水位センサ28が、水分ストレス付与培養液タンク8内の水位が設定した上限を超えていることを感知した場合には、オーバーフローしないようにEC値調節のための培養液補給手段による補給や余剰液22の還流を無条件で停止させ、水分ストレス付与培養液タンク8内の水分ストレス付与培養液6の水位を上限以下に設定するよう、水分ストレス付与培養液タンク8に設けられた排出口(図示せず)を開いて、余剰液回収タンク23へ水分ストレス付与培養液を強制的に排出させる(ステップ5)。排出後、水分ストレス付与培養液タンク8内の水位が設定した上限以下に収まれば、ステップ4に戻る。
一方、水分ストレス付与培養液水位センサ28が、水分ストレス付与培養液タンク8内の水位が設定した上限以下であることを感知した場合には、EC値に基づくEC値調節動作を行う(ステップ6)。このとき、水分ストレス付与培養液タンク8内の水分ストレス付与培養液のEC値を、EC値測定センサ29で測定する。
EC値が設定値以上である場合は、EC値を低下させる動作に入る(ステップ7)。このとき、EC値測定センサ29から水分ストレス付与培養液補給手段へ低EC値培養液補給信号(図示せず)が送信される。このとき、水分ストレス付与培養液混合手段20では、水分ストレス付与培養液の原液18と原水19との混合割合を調節し、低EC値の水分ストレス付与培養液が作成され、水分ストレス付与培養液補給口21を通じて、水分ストレス付与培養液タンク8へ供給される。また、EC値を効率よく低下させるために、水分ストレス付与培養液補給手段から原水19のみを供給しても良い。EC値測定センサ29が水分ストレス付与培養液6のEC値が所定範囲に収まったことを感知すると、EC値測定センサ23から水分ストレス付与培養液補給手段への低EC値培養液補給信号の送信を停止し、低EC値培養液の供給も停止する。
一方、EC値が設定値以下である場合は、EC値を上昇させる動作に入る(ステップ8)。このとき、EC値測定センサ29から水分ストレス付与培養液補給手段へ高EC値培養液補給信号(図示せず)が送信される。水分ストレス付与培養液混合手段20では、水分ストレス付与培養液の原液18と原水19との混合割合を調節し、EC値の水分ストレス付与培養液が作成され、水分ストレス付与培養液補給口21を通じて、水分ストレス付与培養液タンク8へ供給される。EC値測定センサ29が水分ストレス付与培養液6のEC値が所定範囲に収まったことを感知すると、EC値測定センサ29から水分ストレス付与培養液補給手段への水分ストレス付与培養液補給信号の送信を停止し、高EC値培養液の補給も停止する。


水分ストレス付与培養液タンク8内の水位が上限以下の範囲にある間は、ステップ6またはステップ7の動作をそれぞれ繰り返し、水分ストレス付与培養液タンク8中の水分ストレス付与培養液6のEC値が設定範囲内に収まれば、植物の根域への給液(ステップ9)を行う。給液は、所定の培養液量を供給する一連の給液動作中に、基本培養液給液ポンプ9および水分ストレス付与培養液給液ポンプ11をそれぞれ稼働させ、基本培養液5と水分ストレス付与培養液6の2種類を独立して植物の根域にそれぞれ供給する。
所定の培養液量を供給する一連の給液動作が終了した後、給液動作を自動的に継続するかどうかを判断する(ステップ10)。継続が必要であれば、ステップ3に戻り、余剰液の還流から始め、継続しない場合には、一連の水分ストレス付与培養液の水位調節およびEC値の調節、ならびに植物の根域への供給制御は終了する。
以上の説明では、水分ストレス付与培養液水位センサ28を用いて培養液の水位を保つことを説明したが、水位計(図示せず)であってもよい。この場合、水位計の目盛を目視で確認し、所定量の範囲にない場合には、手動で水分ストレス付与培養液培養液補給手段から水分ストレス付与培養液8へ補給し、または、余剰液22がある場合には、手動で還流ポンプ24を稼働させて余剰液22を水分ストレス付与培養液タンク8へ還流させて、水分ストレス付与培養液タンク8内の貯蔵量を調節する。
同様に、EC値調節手段としてEC値測定センサ29を用いているが、EC値測定器(図示せず)等であってもよい。この場合、EC値測定器の表示部に表示される水分ストレス付与培養液のEC値を目視で確認し、所定範囲外の場合には、手動で水分ストレス付与培養液培養液補給手段により高EC値培養液または低EC値培養液を作成し、水分ストレス付与培養液8へ供給して、水分ストレス付与培養液6のEC値を調節しても良い。この場合、水分ストレス付与培養液培養液補給手段により高EC値培養液を作成する代わりに、余剰液22がある場合には、手動で還流ポンプ24を稼働させて余剰液22を水分ストレス付与培養液タンク8へ還流させてEC値を調節してもよく、また、水分ストレス付与培養液培養液補給手段により低EC値培養液を作成する代わりに、原水19のみを水分ストレス付与培養液タンク8へ供給してEC値を調節してもよい。
このように、EC値を所定の範囲に収めながら、水分ストレス付与培養液の再利用を行い、植物の一方の根域に水分ストレス付与培養液を供給するとともに、他方の根域には、基本培養液を供給することで、植物全体からすると、水分ストレスが付与されながら、成分バランスが調節された培養液が常に供給されることとなる。本発明の方法により、植物の成長促進や収量増加、さらには品質向上をはかることができる。
また、図1では植物の根域を定植させるのに培地としてロックウールを用いているが、これに限定されることなく、例えば土壌、パーライト、ココヤシ繊維、不織布等を用いて本発明における養液栽培を行ってもよい。図3には、不織布を用いた養液栽培装置の概要図(断面図)を示す。図3において、30は不織布用の養液栽培装置で、発泡スチロール等で構成されるものである。不織布用の養液栽培装置30には、ある程度成長した植物苗42,43が、育苗培地37,38ごと2列に定植されている。さらに、育苗培地37,38から伸び出したそれぞれの植物苗の根域33,34は、透水性の遮根シート35,36の間隙を伸長するようになっており、さらに、吸水性の不織布(吸収シート)31,32で包み込まれる構造となっている。つまり、基本培養液用給液管39,40より供給される基本培養液と、水分ストレス付与培養液用給液樋41により供給される水分ストレス付与培養液を、不織布(吸収シート)31,32に吸収させて、透水性の遮根シート35,36を介して根域33,34全体に供給するためにこのような構造となっている。また、余剰液排水部44,45からの余剰液は水分ストレス付与培養液給液樋41に還流される仕組みとなっている。
さらに、培地を用いることなく、裸出した根域に対しても本発明を適用してもよい。更に、この場合は根域を、霧状の基本培養液および水分ストレス付与培養液を裸出した根域に吹き付けて供給することや、裸出した根域を基本培養液および水分ストレス付与培養液に浸して供給してもよい。
以上説明したように、植物の成長に必要となる基本培養液と、植物に水分ストレスを与える水分ストレス付与培養液の2種類を独立して植物の根域に供給することで、常に植物に供給される培養液の成分バランスが調節されるため、植物の成長促進や収量増加、さらには品質向上をはかることができる。発明者等は、上述した養液栽培方法をトマトの栽培に適用した。詳細については、以下の実施例で説明する。
本実施例では、水分ストレスを付与するトマトの養液栽培を行うにあたり、ワンポット式養液栽培装置(培地:ロックウール細粒綿)を用い、植物の成長に必要となる基本培養液と、植物に水分ストレスを与える水分ストレス付与培養液との組成の異なる2種類を独立した二系統より、トマトの根域にそれぞれ同時に供給した。さらに、トマトの根域から排出された余剰液を回収し、水分ストレス付与培養液の貯蔵手段に還流させ、水分ストレス付与培養液として再利用を行う本発明に係る養液栽培を実施した。また、本実施例の栽培方法と比較するために、基本培養液と水分ストレス付与培養液とを混合した高EC値培養液を、一系統でトマトの根域に供給し、トマトの根域から排出された余剰液を回収し、培養液として再利用を行う従来の養液栽培も合わせて実施した。トマトは、いずれも同じ品種(品種名:桃太郎ヨーク)を用いた。
本発明に係る養液栽培(図4)では、窒素やリン、カリウムの他、鉄等の微量成分からなる基本培養液と、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム等からなる水分ストレス付与培養液とを独立した供給系統からそれぞれ同時に供給した。基本培養液の供給系統を系統1とし、水分ストレス付与培養液の供給系統を系統2とした。EC値は、基本培養液が0.13S/mで、水分ストレス付与培養液は0.65S/mとした。なお、水分ストレス付与培養液のEC値の調節は水のみの補給によって行った。
一方、従来の養液栽培(図5)では、窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、および鉄等の微量成分からなる高EC値培養液(EC値=0.4S/m)を用いて、培地から排出される培養液を回収し、そのまま再利用するもので、EC値の調節は水のみの補給によって行った。
図6および図7は、それぞれ本発明に係る養液栽培と従来の養液栽培との培養液および余剰液のそれぞれのEC値ならびに硝酸値の変化を示したグラフである。硝酸値を示す単位として、培養液1リットル中に溶質1ミリグラム当量が溶けている値を示すme/Lを用いた。
本発明に係る養液栽培における培地から排出される培養液のEC値は、栽培開始時から収穫期にあたる10月21日までの期間においては、2.0〜2.5S/mで推移し、その後約4.0S/mまで上昇している。排出された余剰液を還流させ混合した後の系統2のEC値は、水で希釈することで当初設定したEC値(0.65
S/m)にまで下げてからトマトの根域に供給している。
図6に示すように、本発明に係る養液栽培では、培地から排出される余剰液のEC値は上昇するものの、成長過程を通じて基本培養液に起因する硝酸(NOイオン)が作物にすべて吸収されるため、余剰液には硝酸は含まれていないことがわかる。このことは基本培養液に起因する硝酸が水分ストレス付与培養液に流入しないことを意味し、植物に対して供給される培養液の成分バランスが崩れないことを示している。したがって水分ストレス付与培養液を供給する系統2ではEC値を低下させるために水のみを補給するだけでよく、煩雑な培養液の成分管理等を行う必要がない。
これに対し、従来の養液栽培については、培地から排出される培養液のEC値は、10月中旬までは最高4.8S/mに上昇するなど変動が大きかったが、それ以降2.3S/m前後で推移している(図7参照)。排出された培養液と混合した給液培養液のEC値は、設定EC値(0.4S/m)より高くなるため、EC値を低下させるためには水を補給するしかなく、肥料成分の補給ができなくなるまで水で適宜希釈して給液している。給液培養液中の硝酸値は、培養液を再利用していくに伴い、植物に吸収され尽くしてしまうこととなる。その結果、栽培期間途中にタンク水位の低下により培養液を1回補給したにもかかわらず、栽培開始時の濃度を保つことができなくなり、また、EC値の変動も大きく不規則であり、安定した栽培環境を保つことができなくなる。
次に、本発明に係る養液栽培と従来の養液栽培とのそれぞれの養液栽培終了時のトマトの茎径、葉色、収量、果実糖度をそれぞれ比較した。
まず、トマトの茎径においては、それぞれ1段果房下、2段果房下、3段果房下の茎を調査し、比較を行った。図8に示すように、いずれの部分においても従来の養液栽培より、本発明に係る養液栽培の方が大きい結果が得られた。
次に、トマトの葉色の比較においては、それぞれ1段果房下葉、2段果房下葉、3段果房下葉の3箇所を調査し、比較を行った。また、葉の色を示す単位として、単位葉面積当たりの葉緑素含量の指標となる葉色値(SPAD値)を用いた。図9に示すように、1段果房下葉、2段果房下葉、3段果房下葉のいずれの葉色とも、本発明に係る養液栽培の方が葉色値(SPAD値)が大きいことから、葉色が濃いことが分かる。
トマトの収量においては、一株当たりのトマトの果数、果重ならびにトマト一果重をそれぞれ比較した(図10参照)。いずれも本発明に係る養液栽培の方が大きいことが分かった。以上の結果から、本発明に係る養液栽培の方がトマトの成長に優れ、果実肥大が促進されたことを示している。
また、本発明に係る養液栽培により収穫されたトマトの果実糖度を測定したところ、7%以上の高糖度を示し、品質が良いトマトが得られた結果となった。このことから、本発明に係る養液栽培によるトマト栽培によって品質を保持しつつ、収量増加を図ることが可能であることが実施結果から明らかとなった。
以上の結果から、本発明に係る養液栽培は、従来の養液栽培に比べて、温室内の高温による培養液の蒸散に伴うEC値の上昇や、培養液の成分バランスの崩れが発生して植物の成長が著しく阻害されやすい夏秋栽培において、特に有効な技術である。
なお、実施例ではトマトの養液栽培について説明したが、トマト以外の植物、メロン、イチゴ、ナス、キュウリ、ピーマン、スイカ、葉ネギ、ホウレンソウ、コマツナ、サラダナ等についても本発明に係る養液栽培方法および養液栽培装置を適用することができる。
本発明における水分ストレスを付与する養液栽培の一実施形態を示す図 水分ストレス付与培養液の給液およびEC値調節の流れを示す図 培地に不織布を用いた場合の本発明に係る養液栽培装置の概要図 本発明に係る養液栽培(二系統)を示す図 従来の養液栽培(一系統)を示す図 本発明に係る養液栽培で使用した培養液のEC値の変化を示す図 従来の養液栽培で使用した培養液のEC値の変化を示す図 本発明に係る養液栽培と、従来の養液栽培結果から、それぞれのトマトの茎径を比較した図 本発明に係る養液栽培と、従来の養液栽培結果から、それぞれのトマトの葉色を比較した図 本発明に係る養液栽培と、従来の養液栽培結果から、それぞれのトマトの収量を比較した図
符号の説明
1 植物
2,47,64 鉢
3,48,65 培地
4,49,66 根域
5,50 基本培養液
6,51 水分ストレス付与培養液
7,52 基本培養液タンク
8,53 水分ストレス付与培養液タンク
9,54 基本培養液給液ポンプ
10,55 基本培養液給液管
11,56 水分ストレス付与培養液給液ポンプ
12,57 水分ストレス付与培養液給液管
13 基本培養液の原液
14,19 原水
15 基本培養液混合手段
16,58 基本培養液補給口
17 基本培養液水位センサ
18 水分ストレス付与培養液の原液
20 水分ストレス付与培養液混合手段
21,59 水分ストレス付与培養液補給口
22,60,72 余剰液
23,61,73 余剰液回収タンク
24 還流ポンプ
25,62,74 還流管
26 注液管
27 余剰液水位センサ
28 水分ストレス付与培養液水位センサ
29 EC値測定センサ
30 不織布用の養液栽培装置
31,32 不織布(吸水シート)
33,34 根域
35,36 遮根シート
37,38 育苗培地
39,40 基本培養液給液管
41 水分ストレス付与培養液給液樋
42,43 植物苗
44,45 余剰液排水部
46,63 トマト
67 高EC値培養液
68 高EC値培養液タンク
69 高EC値培養液給液ポンプ
70 高EC値培養液給液管
71 高EC値培養液補給口
A,D 1段果房下葉
B,E 2段果房下葉
C,F 3段果房下葉

Claims (8)

  1. 植物の根域に培養液を供給し、根域から排出された余剰液を回収し培養液として再利用するとともに、培養液を通じて植物に水分ストレスを与えながら栽培を行う植物の養液栽培方法において、
    前記培養液は、植物の成長に必要となる基本培養液と、植物に水分ストレスを与える水分ストレス付与培養液の2種類を用い、
    前記基本培養液は、植物に吸収されやすく余剰液中に排出されない基本成分を有し、
    前記水分ストレス付与培養液は、植物に吸収されにくいことにより、又は植物に一部は吸収されるがその吸収量以上を添加することにより植物に水分ストレスを与える水分ストレス付与成分を有し、
    前記基本培養液と前記水分ストレス付与培養液とを独立して前記植物の根域にそれぞれ供給するとともに、
    前記余剰液を前記水分ストレス付与培養液の貯蔵手段に還流させ、貯蔵手段において水分ストレス付与培養液の原液及び/又は水を加えることによりEC値を調節した後に水分ストレス付与培養液として再利用することを特徴とする植物の養液栽培方法。
  2. 前記基本培養液が、前記基本成分として少なくとも窒素およびリンおよびカリウムの成分を有し、且つEC値が0.05〜0.3S/mであり、前記水分ストレス付与培養液が、前記水分ストレス付与成分としてカルシウム、マグネシウム、ナトリウムのうち1以上の成分を有し、且つEC値が0.3〜2.0S/mであることを特徴とする請求項1記載の植物の養液栽培方法。
  3. 前記余剰液を水分ストレス付与培養液として再利用して根域に供給する際に、EC値を0.3〜2.0S/mの範囲に調整して供給することを特徴とする請求項1乃至2記載の植物の養液栽培方法。
  4. 前記植物が、トマトであることを特徴とする請求項1乃至3記載の植物の養液栽培方法。
  5. 植物の根域に培養液を供給し、根域から排出された余剰液を回収し培養液として再利用するとともに、植物に水分ストレスを与えながら栽培を行う植物の養液栽培装置であって、
    植物の成長に必要となる基本培養液を貯蔵する基本培養液貯蔵手段と、植物の根域に基本培養液を供給する基本培養液供給手段と、植物に水分ストレスを与える水分ストレス付与培養液を貯蔵する水分ストレス付与培養液貯蔵手段と、植物の根域に水分ストレス付与培養液を供給する水分ストレス付与培養液供給手段とを備え、
    前記基本培養液は、植物に吸収されやすく余剰液として排出されない基本成分を含み、
    前記水分ストレス付与培養液は、植物に吸収されにくいことにより、又は植物に一部は吸収されるがその吸収量以上を添加することにより植物に水分ストレスを与える水分ストレス付与成分を含み、かつ前記基本成分を含まず、
    前記基本培養液供給手段と前記水分ストレス付与培養液供給手段をそれぞれ独立して設けて、前記基本培養液と前記水分ストレス付与培養液とを前記植物の根域にそれぞれ供給するとともに、
    前記植物の根域から排出された余剰液を回収し、前記水分ストレス付与培養液貯蔵手段に還流させる還流手段を有することを特徴とする植物の養液栽培装置。
  6. 前記水分ストレス付与培養液貯蔵手段が、前記水分ストレス付与培養液のEC値調節手段を有することを特徴とする請求項5記載の植物の養液栽培装置。
  7. 前記基本培養液が、前記基本成分として少なくとも窒素およびリンおよびカリウムの成分を有し、且つEC値が0.05〜0.3S/mであり、前記水分ストレス付与培養液が、前記水分ストレス付与成分としてカルシウム、マグネシウム、ナトリウムのうち1以上の成分を有し、且つEC値が0.3〜2.0S/mであることを特徴とする請求項5または6記載の植物の養液栽培装置。
  8. 前記植物が、トマトであることを特徴とする請求項5乃至7記載の植物の養液栽培装置。
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