JP4834608B2 - 解離定数算出装置、結合様式判定装置、解離定数算出方法、解離定数算出プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
解離定数算出装置、結合様式判定装置、解離定数算出方法、解離定数算出プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4834608B2 JP4834608B2 JP2007135946A JP2007135946A JP4834608B2 JP 4834608 B2 JP4834608 B2 JP 4834608B2 JP 2007135946 A JP2007135946 A JP 2007135946A JP 2007135946 A JP2007135946 A JP 2007135946A JP 4834608 B2 JP4834608 B2 JP 4834608B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dissociation constant
- binding
- analyte
- amount
- capture substance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
Description
RU=CA×RmaxA/(CA+KdA+KdA×CB/KdB)
+CB×RmaxA×MWB/MWA/(CB+KdB+KdB×CA/KdA)
・・・(1)
(ただし、上記(1)式において、RUは、上記実測結合量であり、CAは、上記第1分析対象物質の試料溶液中のモル濃度であり、CBは、上記第2分析対象物質の試料溶液中のモル濃度であり、KdAは、上記第1解離定数であり、KdBは、上記第2解離定数であり、RmaxAは、上記第1最大結合量であり、MWAは、上記第1分析対象物質の分子量であり、MWBは、上記第2分析対象物質の分子量である。)
を用いることが好ましい。
図1は、結合様式判定システム1の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、結合様式判定システム1は、判定装置2、検出装置21、出力装置22を備えている。
7.4のリン酸緩衝液を用いることができる。また、化合物AおよびBの溶解補助剤として、少量の有機溶媒を溶媒に添加してもよい。当該有機溶媒として、例えば、ジメチルスルホキシドを10%以下の濃度で、望ましくは7%以下の濃度で使用することができる。
図1に示すように、判定装置2は、取得部3、第1記憶部4、レスポンス増分算出部5、溶媒補正式導出部6、第2記憶部7、差レスポンス値算出部8、溶媒補正ファクター算出部9、溶媒補正レスポンス値算出部10、パラメータ算出部(取得手段、競合モデル定数算出手段)11、判定部(判定手段)14、基準パラメータ判定部19および出力制御部18を備えている。
また、競合モデルパラメータ算出部13は、各試料溶液中の化合物AおよびBの総モル濃度に対する化合物Bのモル濃度の割合と、複数の試料溶液ごとの溶媒補正レスポンス値との関係に競合モデル式を当てはめた時の、残差平方和および最適オフセット値を算出する。競合モデル式の詳細については後述する。
(独立モデルの導出)
捕捉物質と分析対象物質との一対一の結合(独立的結合)を仮定したときの溶媒補正レスポンス値を表す数学モデル式(独立モデル式)の導出方法について以下に説明する。
ただし、上記(1)式において、Reqは、平衡時のレスポンス値(RU)であり、Cは、添加試料溶液中の化合物濃度であり、Rmaxは、化合物の固定化タンパク質に対する最大結合量(RU)であり、Kdは、化合物の固定化タンパク質に対する解離定数(mol/L)である。
一方、固定化タンパク質と結合することが出来る化合物AおよびBが添加試料溶液中に2種類共存し、それらの化合物AおよびBが互いに相手の結合に影響しない時、観測される結合量(RU値)は(1)式表される化合物Aの結合量(ReqA)と、(1)式で表される化合物Bの結合量(ReqB)との和で表現することができる(下記(3)式)。
=CA×RmaxA/(CA+KdA)+CB×RmaxB/(CB+KdB) ・・・(3)
ここで化合物A及び化合物Bの最大結合量(RmaxAおよびRmaxB)は、化合物AおよびBの濃度をそれぞれ無限に大きくした時に観測される、化合物A及び化合物Bの固定化タンパク質への結合量(RU値)である。換言すれば、最大結合量とは、分析対象物が捕捉物質へ結合することができる最大の結合量である。
化合物Bの最大結合量(mol)=RmaxB/MWB ・・・(5)
上記(4)式において、MWAは化合物Aの分子量であり、上記(5)式において、MWBは化合物Bの分子量である。
=化合物Bの最大結合量(mol)・・・(6)
この(6)式の第2辺と第3辺とに着目すると、RmaxBは、RmaxAと化合物A及びBの分子量とを用いて表現できることがわかり、その式は、下記(7)式として表すことができる。
上記(7)式を(3)式に代入し、測定誤差によるベースライン変動を表す定数項(offset)を追加すると下記(8)式(独立モデル式)が得られる。
=CA×RmaxA/(CA+KdA)+CB×RmaxA×MWB/MWA/(CB+KdB)+offset ・・・(8)
(競合モデル式の導出)
捕捉物質に対する、基準化合物と被験化合物との競合的結合阻害を仮定したときの溶媒補正レスポンス値を表す数学モデル式である競合モデル式の導出方法について以下に説明する。
上記(9)式において、RfAは、フリーの固定化タンパク質の全てに化合物Aが結合した場合に得られる結合量である。
RfA/MWA=RfB/MWB ・・・(11)
上記(11)式において、RfBは、フリーの固定化タンパク質の全てに化合物Bが結合した場合に得られる結合量である。
次いで、(12)式のRfAを下記(13)式を用いて消去する。
その結果、下記(14)式が得られる。
化合物Bについても上記と同様の導出を行うと、次式(15)が得られる。
実験で観測される溶媒補正レスポンスは、平衡時の化合物Aの結合量と平衡時の化合物Bの結合量との和であるが、これを(14)式、(15)式および(7)式を用いて整理すると下記(16)式で表わされる。
=RmaxA/(1+KdA/CA(1+CB/KdB))
+RmaxA×MWB/MWA/(1+KdB/CB(1+CA/KdA)) ・・・(16)
最後に、この(16)式の右辺に測定誤差によるベースライン変動を表す定数項(offset)を加え、さらに整理すると次の競合モデル式(17)が得られる。
+CB×RmaxA×MWB/MWA/(CB+KdB+KdB×CA/KdA)
+offset ・・・(17)
(結合様式判定システム1における処理の流れ)
(溶媒補正用検量線作成のための処理の流れ)
図7は、結合様式判定システム1における溶媒補正用検量線作成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
次に、独立および競合モデル式を利用して結合様式の判定を行うために必要な、化合物A(基準化合物)の捕捉物質に対する解離定数(解離定数A)および化合物Aの捕捉物質に対する最大結合量(最大結合量A)を算出するための処理の流れについて説明する。図8は、解離定数Aおよび最大結合量Aを算出する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
次に、結合様式を判定するための処理の流れの一例について説明する。図9は、結合様式判定システム1における、結合様式を判定するための処理の流れの一例を示すフローチャートである。
判定部14における判定処理の流れの一例について説明する。図10は、判定部14における判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
本発明の手法が適用可能である固定化タンパク質の一例として、アルブミン、α1-酸性糖タンパク質(イミプラミン、プロプラノロール、ジソピラミドなど)を挙げることができる。
以上のように、結合様式判定システム1では、ハイスループットで1種類の捕捉物質に対する2種類の分析対象物質の結合様式を判定することができる。それゆえ、薬物の開発ステージの低い段階で多種類の化合物を迅速に評価することができ、タンパク結合能の側面から開発困難と思われる化合物を早期に排除することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
判定装置2は、上記実測結合量を取得し、独立モデル式を用いて、化合物AおよびBの総モル濃度に対する化合物Bのモル濃度の割合と上記実測結合量との関係から解離定数B(KdB,ind)を算出する独立モデルパラメータ算出部12と、解離定数算出装置が算出した解離定数Bである解離定数B(KdB,comp)を取得し、取得した解離定数B(KdB,comp)と、独立モデルパラメータ算出部12が算出した解離定数B(KdB,ind)とが、それぞれ所定の範囲内のものであるかどうかを判定することにより、化合物AおよびBが捕捉物質に対して競合的結合様式または独立的結合様式を示すかどうかを判定する判定部14とを備えている。
本発明の一実施例について図11〜図14に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施例は、捕捉物質としてヒト血清由来アルブミン(A3782、シグマ社製)を用い、分析対象物質としてワルファリン(基準化合物)とフェニルブタゾン(被験化合物)とを用いた場合の例である。また、検出装置21として、Biacore T100(ビアコア社製)を用い、センサーチップとして、Series S sensor chip CM5を用いた。
センサーチップ上の2つのフローセルのうちの一方にヒト血清由来アルブミン(約10000RU)を化学的に固定した。ヒト血清由来アルブミンの固定化は、アミンカップリング(約7分、10μL/min)にて行った。他方のフローセルには何も固定化しない。タンパク質を固定化したフローセルをアクティブセル、未処理のフローセルをリファレンスセルと称する。
ヒト血清由来アルブミンを固定化したセンサーチップをランニング緩衝液で平衡化した。ランニング緩衝液には生理的条件に近い緩衝液を用いた。この緩衝液の一例として、約5%のジメチルスルホキシドを含むpH7.4の67mMリン酸ナトリウム等張緩衝液を用いた。溶解補助剤として用いられるジメチルスルホキシドの濃度は、約3〜10%の間で変更可能であり、約7%以下が望ましい。
溶媒補正用検量線試料溶液を、ヒト血清由来アルブミンを固定化したセンサーチップと固定化していないセンサーチップとに同時に添加した。添加時間は概ね数十秒間である。本実施例では、30秒間添加した。溶媒補正用検量線試料溶液には、例えばランニング緩衝液が約5%のジメチルスルホキシドを含むpH7.4のリン酸ナトリウム等張緩衝液である場合、約4〜6%の複数段階の濃度のジメチルスルホキシドを含むpH7.4のリン酸ナトリウム等張緩衝液を使用する。本実施例では、4〜6%の間の11段階の濃度のジメチルスルホキシドを含むpH7.4のリン酸ナトリウム等張緩衝液を使用した。測定する検量線試料溶液の有機溶媒濃度水準数は4以上、望ましくは7以上である。なお、上記有機溶媒濃度水準数とは、検量線作成に用いる、異なる濃度の有機溶媒を含む溶媒補正用検量線試料溶液の数である。
判定装置2の取得部3は、検出装置21から出力された、これら複数のレスポンス値を一群のデータとして取得し、当該レスポンス値を第1記憶部4に格納する。これ以降、溶媒補正検量線用数式を導出するまでの処理の流れは、上述したものと同様のため、その説明を省略する。本実施例において得られた検量線を図4に示す。
ワルファリンの単独試料溶液(濃度:0〜80μMの間の14段階)を数十秒間(より具体的には、30秒間)、アクティブセルおよびリファレンスセルの両方に同時に添加した。これらアクティブセルおよびリファレンスセルは、溶媒補正用検量線の作成のために用いたものと同じものである。各濃度の単独試料溶液を2度添加し、流速は、ワルファリンの供給が相互作用の律速要因とならないように設定し、例えば約30μLとする。単独試料溶液の添加終了後、ランニング緩衝液を同一の流速で送液した。
判定装置2の取得部3は、検出装置21から出力された、これら複数のレスポンス値、測定時間およびワルファリンの濃度が対応付けられたデータを一群のデータとして取得し、当該一群のデータを第1記憶部4に格納する。
溶媒補正レスポンス値を受け取ると、基準パラメータ判定部19の基準パラメータ算出部19aは、ワルファリン濃度に対する溶媒補正レスポンス値をプロットし、プロットした各点に、一対一の結合を仮定したときの溶媒補正レスポンス値を表す数学モデル式(上記(2)式))を回帰させ、解離定数A(KdA)、最大結合量A(RmaxA)および最適オフセット値(OffsetA)を算出する。独立モデルパラメータ算出部12は、算出した各値を判定部19bへ出力する。
判定部19bは、解離定数A、最大結合量Aおよび最適オフセット値(OffsetA)が所定の範囲内のものであるかどうかを判定する。図12は、ワルファリン濃度に対する溶媒補正レスポンス値をプロットしたグラフである。同図に示す本実施例の実験結果では、ワルファリンのヒト血清由来アルブミンに対する解離定数Aは、34.5μMであり、文献値(12μM)と概ね一致する値が得られた。また、ワルファリンのヒト血清由来アルブミンに対する最大結合量は、48RUであり、好ましい範囲内のものであった。さらに、最適オフセット値は、3.3RUであり、好ましい範囲内のものであった。
ワルファリンとフェニルブタゾンとの混合試料溶液を約30〜50秒間アクティブセルおよびリファレンスセルの両方に同時に添加した。これらアクティブセルおよびリファレンスセルは、溶媒補正用検量線の作成のために用いたものと同じものである。混合試料溶液の濃度は、例えば、ワルファリン濃度を8〜72μMとし、フェニルブタゾン濃度を72〜8μMとし、ワルファリン濃度とフェニルブタゾン濃度とを合わせた濃度が80μMとなるようにする。
判定装置2の取得部3は、検出装置21から出力された、これら複数のレスポンス値を一群のデータとして取得し、当該一群のレスポンス値を第1記憶部4に格納する。これ以降、溶媒補正レスポンス値を算出するまでの処理の流れは、上述したものと同様のため、その説明を省略する。
溶媒補正レスポンス値を受け取ると、パラメータ算出部11の競合モデルパラメータ算出部13は、溶媒補正レスポンス値を、混合試料溶液におけるワルファリンおよびフェニルブタゾンの総モル濃度に対するフェニルブタゾンのモル濃度の割合(以下、フェニルブタゾンのモル分率と称する)に対してプロットし、プロットした各点に、ワルファリンとフェニルブタゾンとの競合的結合阻害を仮定したときの溶媒補正レスポンス値を表す競合モデル式(上記(17)式)を回帰させ、残差平方和(SScomp)、解離定数(KdB,comp)および最適オフセット値(Offsetcomp)を算出する。
判定部14は、独立モデルパラメータ算出部12および競合モデルパラメータ算出部13が算出した、解離定数(KdB,comp)、最適オフセット値(Offsetcomp)、解離定数B(KdB,ind)、最適オフセット値(Offsetind)が所定の範囲内のものであるかどうかを判定するとともに、残差平方和(SScomp)と残差平方和(SSind)とが一定比率以上離れているかどうかを判定する。この判定処理は、上述したものと同様であるため、その説明を省略する。
本発明の別の実施例について図15〜図18に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
2 判定装置(結合様式判定装置)
11 パラメータ算出部(解離定数算出装置、取得手段、競合モデル定数算出手段)
12 独立モデルパラメータ算出部(独立モデル定数算出手段)
13 競合モデルパラメータ算出部(解離定数算出装置、競合モデル定数算出手段)
14 判定部(判定手段)
Claims (8)
- 第1および第2分析対象物質の総モル濃度が一定であり、当該第1および第2分析対象物質の組成比が互いに異なる複数の試料溶液に含まれる上記第1および第2分析対象物質が、1種類の捕捉物質に可逆的に結合した量を示す実測結合量を上記複数の試料溶液ごとに取得する取得手段と、
上記第1および第2分析対象物質が上記捕捉物質に対して競合的結合様式を示す場合の数学モデル式である競合モデル式であって、上記第1分析対象物質と上記捕捉物質との解離定数である第1解離定数と、上記第1分析対象物質が上記捕捉物質へ結合し得る最大の結合量である第1最大結合量と、上記第2分析対象物質が上記捕捉物質へ結合し得る最大の結合量である第2最大結合量とを既知の値として含み、上記第2分析対象物質の上記捕捉物質に対する解離定数である第2解離定数を変数とする競合モデル式を用いて、上記総モル濃度に対する第2分析対象物質のモル濃度の割合と上記取得手段が取得した実測結合量との関係から、上記第2解離定数を算出する競合モデル定数算出手段とを備えることを特徴とする解離定数算出装置。 - 上記競合モデル定数算出手段は、上記競合モデル式として、下記(1)式
RU=CA×RmaxA/(CA+KdA+KdA×CB/KdB)
+CB×RmaxA×MWB/MWA/(CB+KdB+KdB×CA/KdA)
・・・(1)
(ただし、上記(1)式において、RUは、上記実測結合量であり、CAは、上記第1分析対象物質の試料溶液中のモル濃度であり、CBは、上記第2分析対象物質の試料溶液中のモル濃度であり、KdAは、上記第1解離定数であり、KdBは、上記第2解離定数であり、RmaxAは、上記第1最大結合量であり、MWAは、上記第1分析対象物質の分子量であり、MWBは、上記第2分析対象物質の分子量である。)
を用いることを特徴とする請求項1に記載の解離定数算出装置。 - 上記競合モデル定数算出手段は、上記(1)式の右辺に、測定誤差による変動を表す定数項が加えられた競合モデル式を用いることを特徴とする請求項2に記載の解離定数算出装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の解離定数算出装置を動作させる解離定数算出プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための解離定数算出プログラム。
- 請求項4に記載の解離定数算出プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 第1および第2分析対象物質の総モル濃度が一定であり、当該第1および第2分析対象物質の組成比が互いに異なる複数の試料溶液に含まれる上記第1および第2分析対象物質が、1種類の捕捉物質に可逆的に結合した量を示す実測結合量を上記複数の試料溶液ごとに取得し、上記第1および第2分析対象物質が上記1種類の捕捉物質に対して独立的結合様式を示す場合の数学モデル式である独立モデル式であって、上記第1分析対象物質と上記捕捉物質との解離定数である第1解離定数と、上記第1分析対象物質が上記捕捉物質へ結合し得る最大の結合量である第1最大結合量と、上記第2分析対象物質が上記捕捉物質へ結合し得る最大の結合量である第2最大結合量とを既知の値として含み、上記第2分析対象物質の上記捕捉物質に対する解離定数である第2解離定数を変数とする独立モデル式を用いて、第1および第2分析対象物質の総モル濃度に対する第2分析対象物質のモル濃度の割合と取得した実測結合量との関係から上記第2解離定数を独立第2解離定数として算出する独立モデル定数算出手段と、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の解離定数算出装置が算出した第2解離定数である競合第2解離定数を取得し、取得した競合第2解離定数と、上記独立モデル定数算出手段が算出した独立第2解離定数とが、それぞれ所定の範囲内のものであるかどうかを判定することにより、上記第1および第2分析対象物質が上記捕捉物質に対して競合的結合様式または独立的結合様式を示すかどうかを判定する判定手段とを備えることを特徴とする結合様式判定装置。 - 上記判定手段は、上記競合第2解離定数および上記独立第2解離定数がともに上記所定の範囲内のものであると判定した場合に、上記関係が競合モデル式にどの程度一致するかを示す第1規準値と、上記関係が上記独立モデル式にどの程度一致するかを示す第2規準値とを比較することにより、上記第1および第2分析対象物質が上記捕捉物質に対して競合的結合様式または独立的結合様式を示すかどうかを判定し、
上記競合モデル式は、上記第1および第2分析対象物質が上記捕捉物質に対して競合的結合様式を示す場合の数学モデル式であり、上記第1解離定数と、上記第1最大結合量と、上記第2最大結合量とを既知の値として含み、上記第2解離定数を変数とするモデル式であることを特徴とする請求項6に記載の結合様式判定装置。 - 解離定数算出装置における解離定数算出方法であって、
第1および第2分析対象物質の総モル濃度が一定であり、当該第1および第2分析対象物質の組成比が互いに異なる複数の試料溶液に含まれる上記第1および第2分析対象物質が、1種類の捕捉物質に可逆的に結合した量を示す実測結合量を上記複数の試料溶液ごとに取得する取得工程と、
上記第1および第2分析対象物質が上記捕捉物質に対して競合的結合様式を示す場合の数学モデル式である競合モデル式であって、上記第1分析対象物質と上記捕捉物質との解離定数である第1解離定数と、上記第1分析対象物質が上記捕捉物質へ結合し得る最大の結合量である第1最大結合量と、上記第2分析対象物質が上記捕捉物質へ結合し得る最大の結合量である第2最大結合量とを既知の値として含み、上記第2分析対象物質の上記捕捉物質に対する解離定数である第2解離定数を変数とする競合モデル式を用いて、上記総モル濃度に対する第2分析対象物質のモル濃度の割合と上記取得工程において取得された実測結合量との関係から、上記第2解離定数を算出する競合モデル定数算出工程とを含むことを特徴とする解離定数算出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007135946A JP4834608B2 (ja) | 2007-05-22 | 2007-05-22 | 解離定数算出装置、結合様式判定装置、解離定数算出方法、解離定数算出プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007135946A JP4834608B2 (ja) | 2007-05-22 | 2007-05-22 | 解離定数算出装置、結合様式判定装置、解離定数算出方法、解離定数算出プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008292211A JP2008292211A (ja) | 2008-12-04 |
JP4834608B2 true JP4834608B2 (ja) | 2011-12-14 |
Family
ID=40167098
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007135946A Expired - Fee Related JP4834608B2 (ja) | 2007-05-22 | 2007-05-22 | 解離定数算出装置、結合様式判定装置、解離定数算出方法、解離定数算出プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4834608B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5683606B2 (ja) * | 2009-11-30 | 2015-03-11 | ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・アクチボラグ | 相互作用の分析のための方法及びシステム |
US10976326B2 (en) | 2013-12-26 | 2021-04-13 | Kyocera Corporation | Sensor |
EP3213071B1 (en) * | 2014-10-30 | 2019-07-10 | GE Healthcare Bio-Sciences AB | Method to determine solvent correction curves |
CN107924164A (zh) * | 2015-06-22 | 2018-04-17 | 加利福尼亚大学董事会 | 定量的基于fret的相互作用测定 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7892854B2 (en) * | 2000-06-21 | 2011-02-22 | Bioarray Solutions, Ltd. | Multianalyte molecular analysis using application-specific random particle arrays |
JP4371954B2 (ja) * | 2004-08-31 | 2009-11-25 | 富士フイルム株式会社 | 表面プラズモン共鳴分析による被験物質の解析方法 |
JP2006145470A (ja) * | 2004-11-24 | 2006-06-08 | Toyobo Co Ltd | 相互作用測定方法 |
-
2007
- 2007-05-22 JP JP2007135946A patent/JP4834608B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008292211A (ja) | 2008-12-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Warren et al. | Disease detection by ultrasensitive quantification of microdosed synthetic urinary biomarkers | |
Qin et al. | Multiple ligand detection and affinity measurement by ultrafiltration and mass spectrometry analysis applied to fragment mixture screening | |
JP4840804B2 (ja) | 酸化ストレスの判定方法 | |
JP4834608B2 (ja) | 解離定数算出装置、結合様式判定装置、解離定数算出方法、解離定数算出プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 | |
Numako et al. | Dried saliva spot (DSS) as a convenient and reliable sampling for bioanalysis: an application for the diagnosis of diabetes mellitus | |
Bee et al. | Determining the binding affinity of therapeutic monoclonal antibodies towards their native unpurified antigens in human serum | |
Kannan et al. | Highly sensitive electrochemical determination of neutrophil gelatinase-associated lipocalin for acute kidney injury | |
Iacuzzi et al. | Dried blood spot technique applied in therapeutic drug monitoring of anticancer drugs: a review on conversion methods to correlate plasma and dried blood spot concentrations | |
WO2009152164A2 (en) | Smoking cessation kit and method | |
Liu et al. | A fluorometric method of measuring carboxypeptidase activities for angiotensin II and apelin-13 | |
Peláez et al. | Nanoplasmonic biosensor device for the monitoring of acenocoumarol therapeutic drug in plasma | |
CN102667448B (zh) | 用于相互作用分析的方法和系统 | |
KR101454278B1 (ko) | 연속 혈당 측정용 니들 타입 바이오센서 | |
Van Harskamp et al. | Development and validation of a new gas chromatography–tandem mass spectrometry method for the measurement of enrichment of Glyoxylate metabolism Analytes in Hyperoxaluria patients using a stable isotope procedure | |
Oldak et al. | Two SPRi biosensors for the determination of cathepsin S in blood plasma | |
US20130177928A1 (en) | Normalization of platelet biomarkers | |
US7320879B2 (en) | Method of determining site-specificity and kit therefor | |
Chiu et al. | Development of an LC-MS/MS method to simultaneously quantify therapeutic mAbs and estimate hematocrit values in dried blood spot samples | |
Moberg et al. | Increased sensitivity of SPR assays in plasma through efficient parallel assay optimization | |
Zhang et al. | Micromechanical measurement of membrane receptor binding for label-free drug discovery | |
Scarano et al. | Erythropoietin detection: a biosensor approach | |
Schuck et al. | Measuring protein interactions by optical biosensors | |
Liu et al. | Profile of interdialytic ambulatory blood pressure in a cohort of Chinese patients | |
Li et al. | Effect of iloprost on biomarkers in patients with congenital heart disease‐pulmonary arterial hypertension | |
Distefano et al. | An SPR-based method for Hill coefficient measurements: the case of insulin-degrading enzyme |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100310 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110615 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110621 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110817 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110906 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110926 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140930 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |