JP4831498B2 - 可動式防波堤 - Google Patents

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Description

本発明は、昇降可能な可動式防波堤に関する。
特許文献1には、海底面に設けた基礎コンクリートを貫通して海底地盤内に鉛直に挿入され、かつ密集状態で基礎コンクリートの表面に上端面を開口させて配列された複数の鞘鋼管と、鞘鋼管に昇降可能に挿入され、かつ下端面が開口し、上端面が閉塞された浮上鋼管と、各浮上鋼管内に空気を供給するための給気装置と、遮水マットと、遮水マットを昇降させる駆動装置とを備えた可動式防波堤が開示されている。この構造においては、凪のときには浮上鋼管の柱列及び遮水マットを海底面に埋伏させて湾外と湾内とを完全開放し、荒天時にはコンプレッサ等の給気装置により各浮上鋼管内に空気を送り、その浮力により浮上鋼管の柱列を海面上に突出させて湾内への波浪の侵入を防止するとともに、ウインチ等の駆動装置により上昇させた遮水マットで浮上鋼管間の隙間を通過して湾内に侵入する波浪を防止するものである。
特開2006−46027号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている可動式防波堤では、鞘鋼管及び浮上鋼管の製作過程において生じる径の誤差や鞘鋼管が海底に打設される際に生じる鋼管本体の変形等を考慮すると、設計段階で鞘鋼管と浮上鋼管との隙間をやや大きめに確保する必要がある。しかし、この隙間を大きくした場合においては、隣接する浮上鋼管間に形成される隙間が広くなるので消波用開口率α(α=a/(a+φ)。ここで、a:隣接する浮上鋼管間の隙間距離、φ:浮上鋼管の外径である。)が大きくなり、消波性能が低下するという問題点があった。そこで、消波用開口率αを小さくするために浮上鋼管の径を大きくすると、これに伴い鞘鋼管の径も大きくなり鞘鋼管打設時に使用する機械設備等を大型化しなければならないので、材料費や設備費等が増加し、施工費が高くなるという問題点があった。 また、浮上鋼管を昇降するための駆動装置とは別に遮水マットを昇降するための駆動装置が設けられているので、湾口を閉塞するには、浮上鋼管を昇降させるための操作と遮水マットを昇降させるための操作を行なわなければならず、津波警報発令時等の緊急時に手間がかかるという問題点があった。そして、この可動式防波堤の周囲に浮上鋼管用の駆動装置及び遮水マット用の駆動装置が設置されるので、制御システムが複雑化しており、故障が発生する可能性が高いという問題点があった。
そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、消波用開口率αを小さくするための簡易な機構を備えた可動式防波堤を提供するものである。
前記目的を達成するため、本発明の可動式防波堤は、海底面に設けた基礎コンクリートを貫通して海底地盤内に鉛直に挿入され、海中に上端面を開口させて直線配列された複数の鞘鋼管と、各鞘鋼管に昇降可能に挿入され、かつ下端面が開口して上端面が閉塞された浮上鋼管と、各浮上鋼管内に空気を供給するための給気装置とを備え、前記浮上鋼管内への給気により生ずる浮力により前記浮上鋼管を海面上に突出させる可動式防波堤において、前記各浮上鋼管間の隙間の海岸とは反対側に、当該隙間の幅よりも大きい外径寸法を有し、前記浮上鋼管の昇降に連動して昇降する筒体を備えることを特徴とする(第1の発明)。
本発明による可動式防波堤によれば、浮上鋼管間の隙間の幅よりも大きい外径寸法を有し、浮上鋼管の昇降に連動して昇降する筒体を浮上鋼管間の隙間の海岸とは反対側に備えることにより、浮上鋼管を海上に突出させた際に、浮上鋼管間に形成される隙間を狭くすることが可能となる。つまり、消波用開口率αが小さくなり、消波性能を向上させることが可能となる。
また、浮上鋼管の径の設計に際して、消波用開口率αの条件を考慮せず、津波波高及び海底地盤の条件についてのみ考慮すればよいので、合理的な設計が可能となる。
第2の発明は、第1の発明において、前記筒体は、ワイヤーロープ等の接続具で前記浮上鋼管の上部から懸吊されていることを特徴とする。
本発明による可動式防波堤によれば、筒体は、ワイヤーロープ等の接続具で浮上鋼管の上部から懸吊されており、水平方向へ遊動自在なので、筒体が浮上鋼管間の隙間に密着して湾外から湾内への波浪の侵入を防止することが可能となる。また、筒体が浮上鋼管間の隙間から湾外側へ離間して湾内から湾外へ海水を流すことが可能となる。
また、筒体は、浮上鋼管に接続具で接続されているので、浮上鋼管の昇降に連動して昇降することが可能となる。この筒体を昇降させるために必要な機構は接続具だけであって、筒体を昇降させるための専用の駆動装置や筒体の昇降を制御するための制御システムを設けていないので、安価に構築することが可能となる。更に、この機構は簡易なので、故障が無く、筒体の昇降動作の信頼性を向上させることが可能となる。
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記筒体は、その長手方向に複数本連結されることを特徴とする。
本発明による可動式防波堤によれば、筒体をその長手方向に複数本連結することにより、浮上用鋼管間の隙間を狭くすることができるので、消波効率が向上する。
第4の発明は、第1の発明において、前記基礎コンクリートは、海岸側から沖側へ向かって低くなる勾配を有することを特徴とする。
本発明による可動式防波堤によれば、筒体が降下して筒体の下端が勾配を有する基礎コンクリート面に到達すると、筒体の下端を支点として筒体の上部が沖側へ傾くので、筒体を沖側へ倒して海底面に横置きすることが可能となる。
第5の発明は、第1〜第3のいずれかの発明において、前記海底地盤内に埋設され、前記筒体が挿入可能な筒状のガイド管と、前記ガイド管内に設置され、前記ガイド管内を昇降可能なウエイトと、一端が前記筒体の下部に、他端が前記ウエイトに接続されている第2の接続具とを、更に備えることを特徴とする。
本発明による可動式防波堤によれば、第2の接続具の一端が筒体の下部に、他端がウエイトに接続されているので、浮上鋼管が下降を開始すると、筒体も連動して下降するとともに、ウエイトもガイド管内を下降する。そして、筒体の下端は接続具を介してウエイトに引っ張られてガイド管内に挿入されるので、筒体をスムーズにガイド管内に格納することが可能となる。
本発明の可動式防波堤を用いることにより、浮上鋼管を海上に突出した状態での消波用開口率αが小さくなり、消波性能が向上した防波堤を安価に構築することが可能となる。
以下、本発明に係る可動式防波堤の好ましい実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図3は、それぞれ本発明の第一実施形態に係る可動式防波堤1の平面図、正面図、縦断面図である。
図1〜図3に示すように、湾の内外を仕切る可動式防波堤1の海底地盤E内には海底面GLを天端とする所定厚みの基礎コンクリート2が打設され、その周囲には基礎捨石3aや埋戻し捨石3bが敷設されている。この基礎コンクリート2を鉛直に貫通して、海底地盤Eの深部にまで到達する鞘鋼管4が一直線上に埋設されている。各鞘鋼管4の下端面は水中コンクリートによって閉塞されるとともに、上端面は基礎コンクリート2よりも上方において開口され、この各鞘鋼管4内に浮上鋼管6が昇降可能に挿入される。また、各浮上鋼管6の下端面は開口され、上端面は閉塞されている。浮上鋼管6と隣接する浮上鋼管6との間に形成される隙間の海岸と反対側(以下、湾外側という)には、その隙間の幅よりも大きい外径を有する筒体5が設けられている。
筒体5は、一端が筒体5の上部に、他端が浮上鋼管6の上部に接続された接続具7aで浮上鋼管6に懸吊されている。本実施形態においては、筒体5として断面形状が円形の丸型鋼管を、接続具7aとしてワイヤーロープを用いた。
筒体5は、上記のように接続具7aで懸吊されており、水平方向に遊動可能である。したがって、湾外から湾内へ波浪が向かう押波時は、図1に示すように、波浪の力で筒体5が浮上鋼管6間の隙間部分に押し付けられて浮上鋼管6間の隙間を封鎖し、湾内への波浪の侵入を防止する。一方、湾内から湾外へ波が向かう引波時は、図4に示すように、波の力で筒体5が湾外側へ押し出されて、浮上鋼管6間の隙間を開放して湾外へ海水を排出する。
また、図3に示すように、基礎コンクリート2の湾外側で筒体5の下方に位置する場所に、沖側である湾外側へ向かって低くなる勾配を有する勾配部2aが設けられている。本実施形態においては、勾配部2aは、鞘鋼管4のすぐ湾外側に設け、その勾配は1:2とし、この勾配部2aよりも湾外側の基礎コンクリート2及び海底面GLは水平とした。ただし、勾配部2aの勾配はこれに限定されるものではなく、例えば、1:10のように湾外側に緩やかに勾配を成すように勾配部2aを設けてもよい。
図5は、本実施形態に係る可動式防波堤1を構成する浮上鋼管6の縦断面図である。
図5に示すように、各浮上鋼管6は、浮上鋼管6内の上部に設けられた隔室6bと、この隔室6b内に設置され、弁を開放することにより浮上鋼管6内の空気を浮上鋼管6外に排出する開閉弁8とを備えている。
隔室6bは、浮上鋼管6の内周面に隔壁9を全周にわたって溶接等にて接合することにより構築され、浮上鋼管6内の下方から内部に海水が流入しないように密閉されている。
開閉弁8は、圧縮空気による空気圧にて開閉作動するエア駆動バルブである。開閉弁8の図中下側のポート8aには、隔壁9を貫通して浮上鋼管6内に連通するパイプ10aが接続され、図中上側のポート8bには、隔室6bを構成する浮上鋼管6の端面6aを貫通して外部に連通するパイプ10bが接続されている。したがって、開閉弁8を開放すると浮上鋼管6内と外部とが連通し、空気の出入りが可能となり、一方、開閉弁8を閉止すると浮上鋼管6内と外部との連通は遮断される。
また、開閉弁8に圧縮空気を送給するための開閉弁用送通管12と、浮上鋼管6内に圧縮空気を送給するための浮上用送通管13と、これらの圧縮空気を供給するための給気装置(図示しない)とが設けられている。
以下に、可動式防波堤1の昇降方法について説明する。
図6は、本実施形態に係る可動式防波堤1の上昇状態を示す縦断面図である。
図6に示すように、凪の状態から荒天時期に移行し、海上のうねりが強くなった場合においては、給気装置(図示しない)を駆動させて圧縮空気を浮上用挿通管13を介して浮上鋼管6内に供給すると、浮上鋼管6は浮力を得て上昇する。
浮上鋼管6が完全に上昇すると、給気装置を停止し、浮上鋼管6内への給気を停止する。この状態においては、開閉弁8は閉止した状態で、浮上鋼管6内と大気との連通は遮断されている。
図7は、本実施形態に係る可動式防波堤1の消波状態を示す(a)縦断面図、(b)平面図である。
図7(a)及び図7(b)に示すように、荒天時において、湾外から湾内へ波浪が向かう押波時に、筒体5は、波浪の力で浮上鋼管6間に押し付けられて浮上鋼管6間の隙間を封鎖し、湾内への波浪の侵入を防止し、湾内を静穏な状態に保持する。
図8は、本実施形態に係る可動式防波堤1の排水状態を示す(a)縦断面図、(b)平面図である。
図8(a)及び図8(b)に示すように、荒天時において、湾内から湾外へ波が向かう引波時に、筒体5は、波の力で湾外側へ押し出されて、浮上鋼管6間の隙間を開放して湾外へ海水を排出する。
図9は、本実施形態に係る可動式防波堤1の下降状態を示す図である。
図9に示すように、荒天状態が治まり、海上が凪いだと判断された場合は、開閉弁8を開放すると、浮上鋼管6内と大気とが連通し、浮上鋼管6内の空気が大気中に排出され、浮上鋼管6の柱列は浮力を失い、鞘鋼管4内に下降を始める。
浮上鋼管6の下降とともに、筒体5も下降し、筒体5の下端が基礎コンクリート2の表面に設けられた勾配部2aに到達すると、勾配部2aは湾外側が低くなるような勾配を有しているので、筒体5は、筒体5の下端を支点として筒体5の上部が湾外側へ倒れ始める。
図10は、本実施形態に係る可動式防波堤の下降終了後の状態を示す図である
図10に示すように、浮上鋼管6が完全に下降して鞘鋼管4内に格納されると、筒体5は上部を湾外側へ向けた状態で基礎コンクリート2上及び海底面GL上に横置きされる。
以上説明した本実施形態の可動式防波堤1によれば、浮上鋼管6間の隙間の幅よりも大きい外径を有し、浮上鋼管6の昇降に連動して昇降する筒体5を浮上鋼管6間の湾外側に備えることにより、浮上鋼管6を海上に突出させた際に、浮上鋼管6間に形成される隙間を狭くすることが可能となる。つまり、消波用開口率αが小さくなり、消波性能を向上させることが可能となる。
筒体5は、ワイヤーロープ等の接続具7aで浮上鋼管6に懸吊されており、水平方向へ遊動自在なので、筒体5が浮上鋼管6間の隙間に密着して湾外から湾内への波浪の侵入を防止することが可能となる。また、筒体5が浮上鋼管6間の隙間から湾外側へ離間して湾内から湾外へ海水を流すことが可能となる。したがって、長時間にわたって浮上鋼管6を海上に突出させておいても、湾内の海水が停滞すること無く、湾外の海水と循環することができるので、湾内の海水が汚れることが無い。
また、筒体5は、浮上鋼管6に接続具7aで接続されているので、浮上鋼管6の昇降に連動して昇降することが可能となる。この筒体5を昇降させるために必要な機構は接続具7aだけであって、筒体5を昇降させるための専用の駆動装置や筒体5の昇降を制御するための制御システムを設けていないので、安価に構築することが可能となる。更に、この機構は簡易なので、故障が無く、筒体5の昇降動作の信頼性を向上させることが可能となる。
そして、筒体5が降下して筒体5の下端が勾配部2aに到達すると、筒体5の下端を支点として筒体5の上部が湾外側へ傾くので、筒体5を湾外側へ倒して海底面GLに横置きすることが可能となる。
更に、浮上鋼管6の径の設計に際して、消波用開口率αの条件を考慮せず、津波波高及び海底地盤の条件についてのみ考慮すればよいので、合理的な設計が可能となる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。以下の説明において、上記の実施形態に対応する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図11は、本発明の第二実施形態に係る可動式防波堤21の縦断面図である。
図11に示すように、浮上鋼管6間の隙間の湾外側に、直列に連結された2本の筒体5a、5bが設けられている。上側の筒体5aは、第一実施形態と同様に、接続具7aで浮上鋼管6に懸吊されている。上側の筒体5aと下側の筒体5bとは、ワイヤーロープ等の接続具7bで連結されている。
図12及び図13は、本実施形態に係る可動式防波堤21のそれぞれ消波状態、排水状態を示す図である。
図12に示すように、荒天時の押波時に両筒体5a、5bは、第一実施形態と同様に、波浪の力で浮上鋼管6間に押し付けられて浮上鋼管6間の隙間を封鎖し、湾内への波浪の侵入を防止する。
また、図13に示すように、荒天時の引波時に両筒体5a、5bは、第一実施形態と同様に、波の力で湾外側へ押し出されて、浮上鋼管6間の隙間を開放して湾外へ海水を排出する。
以下に、可動式防波堤21の下降方法について説明する。
図14は、本実施形態に係る可動式防波堤21の下降状態を示す図である。
図14に示すように、荒天状態が治まったと判断された場合は、第一実施形態と同様に、開閉弁8を開放すると、浮上鋼管6の柱列は浮力を失い、鞘鋼管4内に下降を始める。この浮上鋼管6の下降とともに、両筒体5a、5bも下降し、まず、下側の筒体5bの下端が勾配部2aに到達すると、下側の筒体5bは、その筒体5bの下端を支点としてその上部が湾外側へ倒れるとともに、上側の筒体5aの下端を引っ張るので、両筒体5a、5bは、くの字形になって倒れ始める。
図15は、本実施形態に係る可動式防波堤21の下降終了後の状態を示す図である。
図15に示すように、浮上鋼管6が完全に下降して鞘鋼管4内に格納されると、上側の筒体5aが下側の筒体5bの上に載置され、両筒体5a、5bは基礎コンクリート2上に横置きされる。
なお、本実施形態においては、2本の筒体5a、5bを用いたが、この本数に限定されるものではなく、3本以上の筒体5を連結してもよい。
以上説明した本実施形態の可動式防波堤21によれば、浮上鋼管6間の隙間の幅よりも大きい外径を有し、浮上鋼管6の昇降に連動して昇降する2本の筒体5a、5bを浮上鋼管6間の湾外側に備えることにより、浮上鋼管6を海上に突出させた際に、浮上鋼管6間に形成される隙間を狭くすることが可能となる。
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
図16は、本発明の第三実施形態に係る可動式防波堤31を示す(a)縦断面図、(b)平面図である。
図16(a)及び図16(b)に示すように、可動式防波堤31は、筒体5と、接続具7aと、海底地盤内に埋設され、基礎コンクリート2よりも上方に上端面を開口させた筒状のガイド管32と、ガイド管32内を昇降可能なウエイト33と、一端が筒体5の下部に、他端がウエイト33に接続されているワイヤーロープ等の接続具7cとを、更に備える。
ガイド管32は、鞘鋼管4間の隙間の湾外側に、鞘鋼管4に沿って海底地盤内に設置されるとともに、防波堤法線方向に一直線上に複数本埋設される。
筒体5はこのガイド管32内を挿入可能で、浮上鋼管6が鞘鋼管4内に格納された状態では、筒体5はガイド管32内に格納されており、浮上鋼管6が上昇すると接続具7aを介して筒体5を引っ張り上げることとなり、筒体5も上昇する。
接続具7cの長さは、筒体5が完全に上昇したときに、ウエイト33がガイド管32内に残置されるように設定される。
図17及び図18は、本実施形態に係る可動式防波堤31のそれぞれ消波状態、排水状態を示す図である。
図17に示すように、荒天時の押波時に、筒体5は、第一及び第二実施形態と同様に、波浪の力で浮上鋼管6間に押し付けられて浮上鋼管6間の隙間を封鎖し、湾内への波浪の侵入を防止し、湾内を静穏な状態に保持する。
また、図18に示すように、荒天時の引波時に、筒体5は、第一及び第二実施形態と同様に、波の力で湾外側へ押し出されて、浮上鋼管6間の隙間を開放して湾外へ海水を排出する。
以下に、可動式防波堤31の下降方法について説明する。
図19は、本実施形態に係る可動式防波堤31の浮上鋼管6の下降状態を示す図である。
図19に示すように、荒天状態が治まったと判断された場合は、第一及び第二実施形態と同様に、開閉弁8を開放すると、浮上鋼管6の柱列は浮力を失い、鞘鋼管4内に下降を始める。この浮上鋼管6の下降に連動して筒体5及びウエイト33も下降し、筒体5の下端がガイド管32の上端面の開口付近に達すると、筒体5の下端は、ワイヤーロープを介してウエイト33に引っ張られているのでガイド管32内にスムーズに挿入される。
図20は、本実施形態に係る可動式防波堤31の下降終了後の状態を示す図である。
図20に示すように、浮上鋼管6が完全に下降して鞘鋼管4内に格納されると、筒体5もガイド管32内に格納される。
以上説明した本実施形態の可動式防波堤31によれば、浮上鋼管6間の隙間の幅よりも大きい外径を有し、浮上鋼管6の昇降に連動して昇降する筒体5を浮上鋼管6間の湾外側に備えることにより、浮上鋼管6を海上に突出させた際に、浮上鋼管6間に形成される隙間を狭くすることが可能となる。
また、筒体5を格納するための機構は簡易なので、安価に構築することが可能となる。
なお、上述したすべての実施形態において、筒体5として断面形状が円形の丸型鋼管を用いた場合について説明したが、円筒形状に限定されるものではなく、浮上鋼管6間の隙間を封鎖することができる形状であれば、例えば、図21(a)及び図21(b)に示すような断面形状が、それぞれ三角形、四角形の三角柱状鋼管34、四角柱状鋼管35でもよく、これらの場合は、使用する筒体の最長外径寸法が隣接する浮上鋼管6間の隙間の幅よりも長くなるようにして用いる。
また、上述したすべての実施形態において、筒体5として鋼管を用いた場合について説明したが、材質は鋼管に限定されるものではなく、波浪の際に鋼管に衝突しても破損しない強度を有するものであれば他の材質でもよい。
さらに、上述したすべての実施形態において、浮上用鋼管6及び鞘鋼管4は、断面形状が円形の丸型鋼管を用いた場合について説明したが、この形状に限定されるものではなく、断面形状が三角形や四角形等の鋼管を用いてもよい。
本発明の第一実施形態に係る可動式防波堤の平面図である。 本発明の第一実施形態に係る可動式防波堤の正面図である。 本発明の第一実施形態に係る可動式防波堤の縦断面図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の消波状態を示す図である。 本実施形態に係る可動式防波堤を構成する浮上鋼管の縦断面図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の上昇状態を示す図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の消波状態を示す縦断面図及び平面図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の排水状態を示す縦断面図及び平面図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の下降状態を示す図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の下降終了後の状態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る可動式防波堤の縦断面図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の消波状態を示す図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の排水状態を示す図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の下降状態を示す図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の下降終了後の状態を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る可動式防波堤の縦断面図及び平面図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の消波状態を示す図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の排水状態を示す図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の下降状態を示す図である。 本実施形態に係る可動式防波堤の下降終了後の状態を示す図である。 本実施形態に係る筒体の他の形状を示す図である。
符号の説明
1 可動式防波堤
2 基礎コンクリート
2a 勾配部
3a 基礎捨石
3b 埋戻し捨石
4 鞘鋼管
5 筒体
6 浮上鋼管
6a 浮上鋼管の端面
6b 隔室
7a、7b、7c 接続具
8 開閉弁
8a、8b ポート
9 隔壁
10a、10b パイプ
12 開閉弁用送通管
13 浮上用送通管
21 可動式防波堤
31 可動式防波堤
32 ガイド管
33 ウエイト
34 三角柱状の鋼管
35 四角柱状の鋼管
E 海底地盤
HWL 高海面
LWL 低海面
GL 海底面

Claims (5)

  1. 海底面に設けた基礎コンクリートを貫通して海底地盤内に鉛直に挿入され、海中に上端面を開口させて直線配列された複数の鞘鋼管と、各鞘鋼管に昇降可能に挿入され、かつ下端面が開口して上端面が閉塞された浮上鋼管と、各浮上鋼管内に空気を供給するための給気装置とを備え、前記浮上鋼管内への給気により生ずる浮力により前記浮上鋼管を海面上に突出させる可動式防波堤において、
    前記各浮上鋼管間の隙間の海岸とは反対側に、当該隙間の幅よりも大きい外径寸法を有し、前記浮上鋼管の昇降に連動して昇降する筒体を備えることを特徴とする可動式防波堤。
  2. 前記筒体は、ワイヤーロープ等の接続具で前記浮上鋼管の上部から懸吊されていることを特徴とする請求項1に記載の可動式防波堤。
  3. 前記筒体は、その長手方向に複数本連結されることを特徴とする請求項1又は2に記載の可動式防波堤。
  4. 前記基礎コンクリートは、海岸側から沖側へ向かって低くなる勾配を有することを特徴とする請求項1に記載の可動式防波堤。
  5. 前記海底地盤内に埋設され、前記筒体が挿入可能な筒状のガイド管と、
    前記ガイド管内に設置され、前記ガイド管内を昇降可能なウエイトと、
    一端が前記筒体の下部に、他端が前記ウエイトに接続されている第2の接続具とを、更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の可動式防波堤。
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