JP4830625B2 - フレキシブル積層板の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フレキシブル積層板の製造方法及び製造装置に関する。
フレキシブル印刷配線板は、絶縁性の樹脂フィルムの表面に導体パターンを形成した可撓性を有する配線板である。フレキシブル印刷配線板は、近年電子機器の小型化、高密度を達成する手段として多用されている。フレキシブル印刷配線板としては、樹脂フィルムとして芳香族ポリイミドを用いたものが主流を占めている。
従来、芳香族ポリイミドを用いたフレキシブル印刷配線板は絶縁性の樹脂フィルムの表面に金属箔を形成した可撓性を有するフレキシブル積層板の金属箔をパターニングして得られる。フレキシブル積層板は、一般に、絶縁層としてのポリイミドフィルムに、金属箔をエポキシ樹脂やアクリル樹脂等の接着剤により接着する方法により製造されている。
上述のフレキシブル印刷配線板の場合、耐熱性、対薬品性、難燃性、電気特性、あるいは密着性といった特性のレベルは使用する接着剤の特性に支配されてしまうため、芳香族ポリイミドの優れた特性を充分に生かすことができない。そこで、熱可塑性ポリイミドを接着剤として用いて金属箔にポリイミドフィルムを熱融着する方法が提案されている(特許文献1〜3)。一方、銅箔などの金属箔上に金属箔と同程度の線熱膨張係数を有するポリアミック酸(ポリイミドの前駆体)の溶液を直接流延塗布し、溶媒を除去し、高分子量化して製造する方法(以下「ダイレクトコート法」という。)も提案されている(特許文献4、5)。
ところで、接着剤により金属箔と樹脂フィルムとを接着して得られるフレキシブル積層板の製造には、その可撓性を活かして、巻回した帯状の樹脂フィルムを送り出しながら、接着剤の塗布、乾燥、金属箔の貼り付け、接着剤の硬化を一連のラインで行い、得られたフレキシブル積層板を巻き取る、いわゆるロールツーロール生産法(Roll to roll production)が好適に用いられている。この生産法では、樹脂フィルムを円滑に送り出すために、ラインの途中に搬送ロールが設けられている。搬送ロールは、樹脂フィルムの長さ方向(送り出し方向)に直交し、かつ幅方向に平行する軸を有し、その軸回りに回動可能となっており、樹脂フィルムの主面に側面を当接しながら回動して、樹脂フィルムを送り出す。
特開平3−104185号公報 特開2005−44880号公報 特開2005−96251号公報 特開昭58−190093号公報 特開昭63−69634号公報
フレキシブル積層板を製造する際には、上述の乾燥、接着剤の硬化など、樹脂フィルムや金属箔の加熱を伴う処理がある。しかしながら、かかる加熱処理が施されることによって、フレキシブル積層板に反りが生じてしまうことが見出された。このような反りは、後工程の金属箔のエッチング時に発生する寸法変化を大きくする要因となるため、フレキシブル積層板及びフレキシブル印刷配線板の製造上望ましいものではない。
そこで、本発明は、反りのない又は少ないフレキシブル積層板を十分歩留まりよく製造
可能なフレキシブル積層板の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、上述の課題は、複数の層が積層された多層体に対して加熱処理を行う機構に設けられた搬送ロールに起因していることを見出した。すなわち、従来、搬送ロールは樹脂フィルム等を円滑に送り出すことを主機能として求められている。その結果、加熱処理を行う機構においては、単独の搬送ロールのみが樹脂フィルム等を送り出すか、あるいは、複数の搬送ロールが用いられる場合であっても、送り出される樹脂フィルム等の一方の主面にのみ当接して送り出す。
しかしながら、多層体を、単独の搬送ロールのみで、あるいは、複数の搬送ロールを多層体の一方の主面にのみ当接させて送り出すと、フレキシブル基板に反りが生じることが明らかになった。その要因としては、溶剤の揮発や反応に伴う樹脂フィルムの体積減少、温度変化に伴う金属箔の膨張や収縮、あるいは、高温処理時の金属箔の構造変化などにより、多層体を構成する各層間で歪みが発生することが考えられる。
本発明は、樹脂フィルムの少なくとも一方面上に金属箔が設けられた積層体を1又は2以上有するフレキシブル積層板の製造方法であって、樹脂フィルムと、その樹脂フィルム上に塗布された接着剤を乾燥してなる接着層とを備える帯状の第1の多層体を加熱すると同時に、その第1の多層体の両主面に交互に複数の搬送ロールが当接した状態で第1の多層体を搬送する第1の加熱搬送工程、及び、第1の多層体の接着層上に金属箔を貼り合わせてなる第2の多層体を加熱すると同時に、その第2の多層体の両主面に交互に複数の搬送ロールが当接した状態で第2の多層体を搬送する第2の加熱搬送工程を有する製造方法を提供する。
この発明によると、まず、第1の加熱搬送工程において、樹脂フィルムと接着層との間の体積変化率の違い等により第1の多層体に生じる可能性のある反りを十分に抑制することができる。また、第2の加熱搬送工程において、接着層、樹脂フィルム及び金属箔のいずれかの間での体積変化率の違い等により多層体に発生し得る反りを十分に防止することができる。よって得られるフレキシブル積層板は、極めて反りが抑制された状態となる。
本発明は、樹脂フィルムの少なくとも一方面上に金属箔が設けられた積層体を1又は2以上有するフレキシブル積層板の製造方法であって、金属箔と、その金属箔上に塗布された樹脂又は樹脂の前駆体を含むワニスを乾燥してなる塗膜とを備える帯状の第1の多層体を加熱すると同時に、その第1の多層体の両主面に交互に複数の搬送ロールが当接した状態で第1の多層体を搬送する第1の加熱搬送工程、及び第1の多層体における塗膜の一部を硬化してなる第2の多層体を加熱すると同時に、その第2の多層体の両主面に交互に複数の搬送ロールが当接した状態で第2の多層体を搬送する第2の加熱搬送工程を有する製造方法を提供する。
この発明によると、まず、第1の加熱搬送工程において、金属箔と塗膜との間の体積変化率の違い等により第1の多層体に生じる可能性のある反りを十分に抑制することができる。また、第2の加熱搬送工程において、金属箔と塗膜の一部を硬化してなる層との間での体積変化率の違い等により多層体に発生し得る反りを十分に防止することができる。よって得られるフレキシブル積層板は、極めて反りが抑制された状態となる。
本発明おいて、ワニスがポリアミック酸と溶媒とを含むものであり、樹脂フィルムがポリイミド樹脂を含むものであると好ましい。これにより、機械的特性及び電気的特性の観点から、より信頼性の高いフレキシブル積層板を作製することができる。
また、加熱搬送工程における多層体周囲の雰囲気が還元雰囲気であると好ましい。これにより、金属箔の酸化による信頼性の低下をより確実に防止することができる。更に、より高い安全性の確保を併せ鑑みると、還元雰囲気が、窒素ガス及び全体の0.1体積%以上4体積%未満の水素ガスからなる混合ガスによって形成された雰囲気であると、更に好ましい。
また、取り扱い及び加工の容易性、並びに入手のしやすさの観点から、金属箔は銅箔であると好ましい。
本発明は、帯状のフィルムをその長さ方向に搬送するための搬送機構であって、フィルムの幅方向に平行する軸を有し、その軸回りに回動可能な複数の搬送ロールと、フィルムを加熱するための加熱部材とを備え、複数の搬送ロールは、フィルムの両主面に、フィルムの搬送方向に沿って交互に当接することができるように配置されている搬送機構を提供する。この搬送機構を用いると、上述の多層体やフィルムを加熱すると同時に、その両主面に交互に複数の搬送ロールが当接した状態で搬送することができるので、多層体やフィルムに皺や波目模様等が十分に生じ難くなる。また、フィルム状の多層体を搬送する場合は、それに加えて、反りの発生を十分に防止することができる。
複数の搬送ロールはそれぞれ、その軸に直交する仮想面に沿って移動可能であると好ましい。これにより、搬送すべきフィルムの種類や寸法によって、皺及び反り等をより十分に抑制するように、搬送ロール間の間隔やフィルムの搬送経路を調整することが可能となる。
本発明は、樹脂フィルムの少なくとも一方面上に金属箔が設けられた積層体を1又は2以上有するフレキシブル積層板の製造装置であって、上述の搬送機構を有する製造装置を提供する。この製造装置を用いると、フレキシブル積層板の原材料である樹脂フィルム、接着層や金属箔、それらの多層体等に反りや皺、波目模様等が生じ難くなる。その結果、フレキシブル積層板は反りや皺等の十分抑制されたものとなるため、所望通りの特性を備えることが十分に可能となる。換言すれば、かかる製造装置を用いると、反りや皺のない又は少ないフレキシブル積層板を十分歩留まりよく製造することができる。
本発明によれば、反りのない又は少ないフレキシブル積層板を十分歩留まりよく製造可
能なフレキシブル積層板の製造方法及び製造装置を提供することができる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、本実施形態に係る、帯状のフィルムをその長さ方向に搬送するための搬送機構を部分的に示す斜視概略図である。図1において、複数の円柱状の搬送ロール3は、その軸が互いに平行になるように、所定の間隔をおいて配置固定されている。これらの搬送ロール3はその軸回りに回動可能である。多層体であってもよい帯状のフィルム5は、図示していない加熱部材によって加熱されており、その両主面は、搬送方向1Aに反って交互に搬送ロール3に当接している。
複数の搬送ロール3のうち、いずれか1以上は駆動式であって、それ以外が引く同士機であってもよい。あるいは、それらの全てが駆動式又は非駆動式であってもよい。複数の搬送ロール3の全てが非駆動式である場合、フィルム5は、図示していない駆動部材によって搬送方向1Aに送り出される。
フィルム5が1Aの方向に搬送されると、複数の搬送ロール3は、図示した曲線矢印の方向に回転して、フィルム5を送り出す。この際、フィルム5の両主面に交互に搬送ロール3が当接するため、フィルム5は、ある搬送ロールによって片方の主面側に反るよう力を加えられても、その後に当接する搬送ロールによって、それとは反対の主面側に反るように力を加えられる。その結果、いずれか一方の主面側に偏って力が加えられ難くなり、皺や反りの発生が十分に抑制される。
隣り合う搬送ロール3間のピッチは、例えば搬送ロール3の直径が50mmである場合、50〜400mmであると好ましい。搬送ロール3間のピッチが上記範囲内にあることで、フィルム5の反りや皺の発生をより十分に防止することが可能となる。
なお、加熱部材による加熱方法としては、例えば、電熱ヒータ、蒸気ヒータ、オイルヒータ、遠赤外線ヒータ、誘電加熱、マイクロウェーブによる方法が挙げられる。加熱温度はフィルム5を構成する材質又はフィルム5の厚さ等により異なるが、100〜600℃程度であると好ましい。加熱温度が上記下限値を下回ると熱量不足になる傾向にあり、上記上限値を超えると樹脂が分解する可能性がある。
また、搬送機構を筐体で密閉した上で、ガス導入口等を設けて、その筐体内の雰囲気すなわちフィルム5周囲の雰囲気を調整可能にすると好ましい。フィルム5周囲の雰囲気としては、還元雰囲気であると好ましい。これにより、フィルムの酸化等による信頼性の低下をより確実に防止することができる。更に、より高い安全性の確保を併せ鑑みると、還元雰囲気が、窒素ガス及び全体の0.1体積%以上4体積%未満の水素ガスからなる混合ガスによって形成された雰囲気であると更に好ましく、混合ガス中の水素ガス濃度が0.1体積%以上1体積%未満であると特に好ましい。
還元雰囲気は、実質的に不活性ガスと還元性ガスとからなる混合ガスから形成された雰囲気である。不活性ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、窒素、金属光輝、純用気体又はこれらの混合ガスを例示することができる。これらの中でも、取り扱いが簡便である点から、窒素ガスが好適である。還元性ガスとしては、水素ガスが好適である。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るフレキシブル積層板の製造方法に用いられる製造装置を示す概略図である。図2の製造装置は、樹脂フィルム10を加熱するフィルム加熱部210と、加熱された樹脂フィルム10の主面上に接着剤を塗布する接着剤塗布部220と、塗布された接着剤を乾燥して接着層30を得る接着剤乾燥部230と、金属箔20を加熱する金属箔加熱部240と、樹脂フィルム10及び金属箔20を接着層30で貼り合わせるための圧着ロール270と、接着層30を硬化させて樹脂フィルム10及び金属箔20間を強固に接着してフレキシブル積層板50を得る硬化部250と、を備える。フィルム加熱部210、接着剤乾燥部230、金属箔加熱部240及び硬化部250のうち、いずれか1以上が図1で示すような搬送機構を有している。なお、その搬送機構は上述のような加熱部材をも備えている。フレキシブル積層板50における反りや皺の発生をより防止するためには、上述の各部のうち、硬化部250が図1に示す搬送機構を備えていると好ましく、上述の各部の全てが図1に示す搬送機構を備えているとより好ましい。
まず、巻芯に巻回されていた樹脂フィルム10及び/又は金属箔20は、図1に示す搬送機構を備えた各部において、複数の搬送ロール3に、その両主面が搬送方向2Aに沿って交互に当接するように配置される。続いて、駆動式の搬送ロール3、圧着ロール270又は巻芯が駆動することによって、樹脂フィルム10は巻芯から2Bの方向に、金属箔20は巻芯から2Dの方向に送り出される。樹脂フィルム10及び金属箔20は、2Aの方向に搬送されながら、各部で必要な処理を施された後、フレキシブル積層板50へと加工され、巻芯に2C方向に巻回される。
樹脂フィルム10は、絶縁性及び可撓性を有するものであれば特に限定されないが、機械的特性及び電気的特性における信頼性の観点から、ポリイミド樹脂及び/又はその前駆体であるポリアミック酸を含むと好ましい。樹脂フィルム10がポリアミック酸を含む場合、後述するフィルム加熱部210において、ポリイミド樹脂(以下、単に「ポリイミド」ともいう。)を形成すればよい。
樹脂フィルム10は、公知の方法によって作製することができる。樹脂フィルム10を作製する場合、例えば、基材上にポリイミド又はポリイミドの前駆体と溶媒とを含むワニスを塗布する工程、及びワニスを加熱して溶媒を除去する工程を有する作製方法によって樹脂フィルム10が作製される。以下、樹脂フィルム10の好適な材質であるポリイミドについて説明する。
ポリイミドは、主鎖中にイミド基を有する重合体であり、下記一般式(1)で表される高分子鎖を有することが更に好ましい。
Figure 0004830625
このような構造を有するポリイミドは、例えば、下記一般式(2)で表される高分子鎖を有するポリアミック酸(以下「ポリアミドの前駆体」ともいう。)から合成できる。すなわち、上記ポリイミドは、ポリアミック酸を加熱することにより、ポリアミック酸のアミド基とカルボキシル基とを反応させイミド基を生成させることにより得られる。
Figure 0004830625
式(1)、(2)において、Rはジアミンからアミノ基を除いた残基、又はジイソシアナートからイソシアナート基を除いた残基を示し、Rは芳香族テトラカルボン酸誘導体のカルボン酸誘導部を除いた残基を示す。nは1以上の整数を示す。
また、ポリアミック酸は、テトラカルボン酸又はその誘導体と、ジアミン及び/又はジイソシアナートとを反応させることによって合成できる。
ジアミンとしては、芳香族アミンであることが好ましい。芳香族アミンの具体例としては、p−、m−又はo−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノキシレン、1,4−ジアミノ−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、ベンジジン、4,4’−ジアミノターフェニル、4,4’’’−ジアミノクォーターフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス(アニリノ)エタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、2,2−ビス(p−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,6−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ジアミノトルエン、ジアミノベンゾトリフルオライド、1,4−ビス(p−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(p−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2’−ビス[4−(p−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ジアミノアントラキノン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)ジフェニルスルホン、1,3−ビス(アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(アニリノ)オクタフルオロブタン、1,5−ビス(アニリノ)デカフルオロペンタン、1,7−ビス(アニリノ)デカフルオロブタン、2,2−ビス[4−(p−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(2−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジトリフルオロメチルフェニル]ヘキサフルオロプロパン、p−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、及び2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンが挙げられる。
なお、上述のジアミンとして、下記一般式(3)で表されるシロキサンジアミンを用いることもできる。式(3)において、Rは1価の有機基、Rは2価の有機基、nは1以上の整数を示す。
Figure 0004830625
ジイソシアナートとしては、上記ジアミンとホスゲン等との反応によって得られるジイソシアナートが挙げられる。イソシアナートの具体例としては、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ナフタレンジイソシアナート、ジフェニルエーテルジイソシアナート、及びフェニレン−1,3−ジイソシアナート等の芳香族ジイソシアナートが挙げられる。
ジアミンと反応させるテトラカルボン酸としては、隣接する2つのカルボキシル基からなる組を2組有するものを用いる。テトラカルボン酸の具体例としては、ピロメリット酸、2,3,3’,4’−テトラカルボキシジフェニル、3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニル、3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルエーテル、2,3,3’,4’−テトラカルボキシジフェニルエーテル、3,3’,4,4’−テトラカルボキシベンゾフェノン、2,3,3’,4’−テトラカルボキシベンゾフェノン、2,3,6,7−テトラカルボキシナフタレン、1,4,5,7−テトラカルボキシナフタレン、1,2,5,6−テトラカルボキシナフタレン、3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルメタン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルスルホン、3,4,9,10−テトラカルボキシペリレン、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ブタンテトラカルボン酸、及びシクロペンタンテトラカルボン酸が挙げられる。これらテトラカルボン酸のエステル化物、酸無水物、塩酸化物をジアミンと反応させてもよい。
上述のジアミンとテトラカルボン酸又はその誘導体との反応においては、テトラカルボン酸又はその誘導体のモル数に対するジアミン又はジイソシアナートのモル数の比を、0.95〜1.05とすることが好ましい。反応の際の比率がこの範囲外であると、生成するポリアミック酸及びこれから生成するポリイミド樹脂の分子量が小さくなり、フィルムが脆くなったり、フィルムの形状を維持することが困難となったりする等、フィルム物性が低下する傾向にある。
上記反応は、通常、N−メチル−2−ピロリドン(NNP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキサイド(DMSO)、硫酸ジメチル、スルホラン、γ−ブチロラクトン、クレゾール、フェノール、ハロゲン化フェノール、シクロヘキサン、ジオキサン等の溶媒中で行われる。反応温度は、0〜200℃が好ましい。
反応の際に、反応性官能基を有する変性用化合物を添加して、ポリイミド樹脂中に架橋構造やラダー構造を導入することもできる。この場合の変性用化合物としては、例えば、下記一般式(4)で表される化合物が用いられる。この化合物で変性することによって、ポリイミド樹脂中にピロロン環やイソインドロキナゾリンジオン環等が導入される。
Figure 0004830625
式(4)において、Rは(2+x)価の芳香族有機基、Zは−NH、−CONH、−SONH又は−OHを示し、アミノ基に対してオルソ位に位置する。xは1又は2を示す。
上記変性化合物としては、アミン、ジアミン、ジカルボン酸、トリカルボン酸又はテトラカルボン酸の誘導体であって、重合性不飽和結合を有する化合物を用いることができる。これにより、ポリイミド樹脂中に架橋構造が形成される。このような化合物としては、マレイン酸、ナジック酸、テトラヒドロフタル酸、エチニルアニリン等が挙げられる。
上記樹脂フィルム10の厚みは0.5〜300μmであることが好ましい。樹脂フィルム10の厚みが0.5μm未満であると、実質的に一定の厚みを有する樹脂フィルムが形成困難であり、厚みが一定にならない傾向にある。樹脂フィルム10の厚みが300μmを超えると、厚みが上記範囲にある場合と比較して、樹脂フィルムを形成する際に用いる炉の熱効率が低下し、樹脂フィルムの形成が不十分になったり、工程が長期化したりする傾向にある。
金属箔20としては、銅、アルミニウム、鉄、金、銀、ニッケルパラジウム、クロム若しくはモリブデン又はこれらの合金の箔が好適に用いられる。これらの中でも、回路加工性や配線材料の物性の観点から、銅若しくはアルミニウム又はこれらの合金を用いることが好ましく、銅又は銅合金の金属箔を用いることがより好ましく、銅箔を用いることが更に好ましい。銅箔としては、一般的な圧延箔、電解箔のどちらを用いることも可能である。
フィルム加熱部210では、巻回された状態から送り出された樹脂フィルム10が必要に応じて加熱されると同時に搬送される。樹脂フィルム10は巻回された状態で長時間保存されると、その後に引っ張って伸ばしても反りや皺が残存する場合がある。そこで、フィルム加熱部210において樹脂フィルム10を伸ばした状態で加熱することにより、その反りや皺を緩和することができる。特に、フィルム加熱部210が図1に示す搬送機構を備え、図1に示すような態様で樹脂フィルム10を搬送すると、発生していた反りや皺を減少させる、あるいは、消滅させることも可能となるため、非常に効果的である。
加熱温度は樹脂フィルム10を構成する樹脂の種類又は樹脂フィルム10の厚さにより異なるが、20〜100℃程度であると好ましく、接着剤塗布部220における樹脂温度と同程度の温度であることがより好ましい。
接着剤塗布部220では、樹脂フィルム10の主面上に接着剤を塗布する。塗布方法としては、ロールコータ、コンマコータ、ナイフコータ、ドクタープレードフローコータ、密閉コータ、ダイコータ、リップコータ等を用いて接着剤を樹脂フィルム10の主面上に塗布する方法が挙げられる。この場合、接着剤を製膜用スリットから吐出させて、できるだけ均一に塗布すると好ましい。
接着剤は、フレキシブル積層板を作製する際に金属箔と樹脂フィルムとを接着する公知の接着剤であればよく、例えば、国際公開公報第05/007756号パンフレットに記載された接着剤が挙げられる。
接着剤乾燥部230では、樹脂フィルム10の主面上に塗布された接着剤を乾燥すると同時に搬送し、接着剤の中に含まれる溶媒を一部除去して接着層30を得る(第1の加熱搬送工程)。この際、乾燥と共に接着剤の体積収縮が生じる場合があり、そのことに起因して、樹脂フィルム10と接着層30とを積層した多層体に反りや皺等が生じる。そこで、接着剤乾燥部230に図1に示す搬送機構を備え、図1に示すような態様で樹脂フィルム10が搬送されることで、多層体の反りや皺等を十分に抑制することができる。
接着剤乾燥部230では、前段部分で接着剤を乾燥して接着層30を得、後段部分でその接着層30と樹脂フィルム10との多層体を加熱してもよい。
接着剤乾燥部230における接着剤の乾燥温度は、接着剤を構成する各成分の種類又は接着剤の塗布量などにより異なるが、100〜180℃程度であると好ましい。乾燥温度が上記下限値を下回ると溶剤が残存する傾向にあり、上記上限値を超えると熱硬化が進行しやすくなる傾向にある。
金属箔加熱部240では、巻回された状態から送り出された金属箔20が必要に応じて加熱されると同時に搬送される。金属箔20は巻回された状態で長時間保存されると、その後に引っ張って伸ばしても反りや皺が残存する場合がある。そこで、金属箔加熱部240において金属箔20を伸ばした状態で加熱することにより、その反りや皺を緩和することができる。特に、金属箔加熱部240が図1に示す搬送機構を備え、図1に示すような態様で金属箔20を搬送すると、発生していた反りや皺を減少させる、あるいは、消滅させることも可能となるため、非常に効果的である。
加熱温度は金属箔20を構成する金属の種類又は金属箔20の厚さ等により異なるが、20〜180℃程度であることが好ましく、接着層30が形成された樹脂フィルムと同程度の温度であることがより好ましい。
樹脂フィルム10及び接着層30で構成された多層体及び金属箔20は、加熱された圧着ロール270により、接着層30及び金属箔20間でラミネートにより熱圧着される。なお、圧着方法は、ラミネートによる方法に代えてプレスによる方法であってもよい。
硬化部250では、樹脂フィルム10、接着層30及び金属箔20をこの順で積層、圧着して得られる多層体40を加熱すると同時に搬送して、接着層30による樹脂フィルム10及び金属箔20間の接着をより強固なものとし、フレキシブル積層板50を得る(第2の加熱搬送工程)。この際、接着層30は、硬化による体積収縮が生じるため、フレキシブル積層板50に反りや皺が生じる場合がある。そこで、硬化部250に図1に示す搬送機構を備え、図1に示すような態様で多層体40を搬送することで、フレキシブル積層板50の反りや皺等を十分に抑制することができる。
硬化部250では、前段部分で接着層30を硬化することによりフレキシブル積層板50を得、後段部分でそのフレキシブル積層板50を加熱してもよい。
硬化部250における加熱温度は、樹脂フィルム10、接着剤及び金属箔20を構成する材質の種類、樹脂フィルム10及び金属箔20の厚さ並びに接着剤の塗布量などにより異なるが、200〜600℃程度であると好ましい。加熱温度が上記下限値を下回ると熱量不足になる傾向にあり、上記上限値を超えると樹脂が分解する可能性がある。また、硬化部250における多層体周囲の雰囲気は、還元雰囲気であると好ましい。これにより、樹脂フィルム10、金属箔20、接着層30の酸化等による信頼性の低下をより確実に防止することができる。また、樹脂フィルム10の着色が防止され、加工時の作業性が向上するという利点も併せ持っている。更に、より高い安全性の確保を併せ鑑みると、還元雰囲気が、窒素ガス及び全体の0.1体積%以上4体積%未満の水素ガスからなる混合ガスによって形成された雰囲気であると、更に好ましい。
図3は、本発明の第2の実施形態に係るフレキシブル積層板の製造方法に用いられる製造装置を示す概略図である。図3の製造装置は、金属箔20を加熱する金属箔加熱部310と、加熱された金属箔20の主面上にワニスを塗布するワニス塗布部320と、塗布されたワニスを乾燥して塗膜とし、その塗膜と金属箔20との多層体60を得るワニス乾燥部330と、多層体60における塗膜を硬化させてフレキシブル積層板70を得る硬化部340とを備える。金属箔加熱部310、ワニス乾燥部330及び硬化部340のうち、いずれか1以上が図1で示すような搬送機構を有している。なお、その搬送機構は上述のような加熱部材をも備えている。フレキシブル積層板70における反りや皺の発生をより防止するためには、上述の各部のうち、硬化部340が図1に示す搬送機構を備えていると好ましく、上述の各部の全てが図1に示す搬送機構を備えているとより好ましい。
まず、巻芯に巻回されていた金属箔20は、図1に示す搬送機構を備えた各部において、複数の搬送ロール3に、その両主面が搬送方向3Aに沿って交互に当接するように配置される。続いて、駆動式の搬送ロール3又は巻芯が駆動することによって、金属箔20は巻芯から3Bの方向に送り出される。金属箔20は、3Aの方向に搬送されながら、各部で必要な処理を施された後、フレキシブル積層板70へと加工され、巻芯に3C方向に巻回される。金属箔20は、第1の実施形態に係るものと同様である。
金属箔加熱部310では、巻回された状態から送り出された金属箔20が必要に応じて加熱されると同時に搬送される。金属箔20は巻回された状態で長時間保存されると、その後に引っ張って伸ばしても反りや皺が残存する場合がある。そこで、金属箔加熱部310において金属箔20を伸ばした状態で加熱することにより、その反りや皺を緩和することができる。特に、金属箔加熱部310が図1に示す搬送機構を備え、図1に示すような態様で金属箔20を搬送すると、発生していた反りや皺を減少させる、あるいは、消滅させることも可能となるため、非常に効果的である。
加熱温度は金属箔20を構成する金属の種類又は金属箔20の厚さ等により異なるが、20〜180℃程度であると好ましく、ワニス塗布部320と同程度の温度であることがより好ましい。
ワニス塗布部320では、金属箔20の主面上にワニスを塗布する。塗布方法としては、ロールコータ、コンマコータ、ナイフコータ、ドクタープレードフローコータ、密閉コータ、ダイコータ、リップコータ等を用いてワニスを金属箔20の主面上に塗布する方法が挙げられる。この場合、接着剤を製膜用スリットから吐出させて、できるだけ均一に塗布すると好ましい。
ワニスは、樹脂又は樹脂の前駆体及び溶媒を含むものであり、それから得られる樹脂フィルムが、絶縁性及び可撓性を有するものであれば特に限定されない。しかしながら、機械的特性及び電気的特性における信頼性の観点から、ワニスがポリイミド及び/又はその前駆体であるポリアミック酸を含むと好ましく、それらは上述の第1の実施形態で説明したものであるとより好ましい。
ワニス中のポリイミド又はその前駆体の濃度は、5〜40重量%であることが好ましい。ワニスの粘度は10〜40Pa・sであることが好ましい。ワニスの粘度がこの数値範囲外であると、基材上に塗布したときに、はじき等によって外観不良が生じたり、膜厚精度が低下したりする傾向にある。
ワニスには、ポリイミド及びポリアミック酸、溶媒の他、エポキシ化合物、アクリル化合物、ジイソシアナート化合物及びフェノール化合物等の架橋性の成分、フィラー、粒子、色材、レベリング剤、カップリング剤等の添加成分を任意に混合することも可能である。これら追加の成分の量を、ポリイミド又はその前駆体の含有量よりも多くすると、得られる樹脂フィルムの諸特性が低下する傾向にある。
ワニス乾燥部330では、金属箔20の主面上に塗布されたワニスを乾燥すると同時に搬送し、ワニスの中に含まれる溶媒を一部除去して得られる塗膜と、金属箔20とからなる多層体60を得る(第1の加熱搬送工程)。この際、乾燥と共にワニス(塗膜)の体積収縮が生じる場合があり、そのことに起因して、金属箔20と塗膜とを積層した多層体に反りや皺等が生じる。そこで、ワニス乾燥部330に図1に示す搬送機構を備え、図1に示すような態様で多層体60が搬送されることで、多層体の反りや皺等を十分に抑制することができる。
ワニス乾燥部330では、前段部分でワニスを乾燥して塗膜と金属箔20とからなる多層体60を得、後段部分でその多層体60を加熱してもよい。
ワニス乾燥部330におけるワニスの乾燥温度は、100〜160℃であると好ましい。これにより、ワニス中の溶媒を、その割合が全体の1〜60重量%(より好ましくは25〜45重量%)となるまで除去して塗膜を形成する。このとき、減圧雰囲気下、又は後述する還元雰囲気下で加熱してもよい。乾燥後の溶媒の割合を上記範囲に調整すると、フレキシブル積層板における反りの発生が一層抑制されると同時に、フレキシブル積層板における樹脂フィルムの発泡による外観不良や、タック過多による取り扱い性の低下をより防止できる。
硬化部340では、多層体60を加熱すると同時に搬送して、ワニスから得られる塗膜及び金属箔20間の接着をより強固なものとし、フレキシブル積層板70を得る(第2の加熱搬送工程)。この際、塗膜は、硬化による体積収縮が生じるため、フレキシブル積層板70に反りや皺が生じる場合がある。そこで、硬化部340に図1に示す搬送機構を備え、図1に示すような態様で多層体60を搬送することで、フレキシブル積層板70の反りや皺等を十分に抑制することができる。
硬化部340では、前段部分で塗膜を硬化することにより多層体60を得、後段部分でその多層体60を加熱してもよい。
硬化部340における加熱温度は、塗膜及び金属箔20を構成する材質の種類及び厚さなどにより異なるが、200〜600℃であるとより好ましい。加熱温度が上記下限値を下回ると熱量不足になる傾向にあり、上記上限値を超えると樹脂が分解する可能性がある。また、硬化部340における多層体60周囲の雰囲気は、還元雰囲気であると好ましい。これにより、塗膜、金属箔20の酸化等による信頼性の低下をより確実に防止することができる。また、塗膜を硬化した樹脂フィルムの着色が防止され、加工時の作業性が向上するという利点も併せ持っている。更に、より高い安全性の確保を併せ鑑みると、還元雰囲気が、窒素ガス及び全体の0.1体積%以上4体積%未満の水素ガスからなる混合ガスによって形成された雰囲気であると、更に好ましい。また、混合ガス中の酸素濃度が5体積%以下であると好ましく、混合ガス中に酸素が実質的に含まれていないことが極めて好ましい。
図4は、上記搬送機構の変形例を説明するための模式図である。この変形例では、複数の搬送ロール3は符号32で表される上側の搬送ロールと符号34で表される下側の搬送ロールとに分けられて配置されている。フィルム5は、その搬送方向4Aにおける前段部分では、片方の主面を上側の搬送ロール32の側面に当接させており、下側の搬送ロール34とは接していない状態で搬送されている。また、フィルム5は、搬送方向4Aにおける後段部分では、その両主面に交互に複数の搬送ロールが当接した状態で搬送されている。
このような搬送機構を上記接着剤乾燥部230に上下逆にして組み込むことにより、接着剤の乾燥が完全ではない前段部分では、樹脂フィルム10のみが搬送ロールに当接された状態となるため、まだ十分に乾燥されていない接着剤が搬送ロールに付着することを防止することができる。また後段部分では、接着剤が乾燥して接着層30となるので、搬送ロールに交互に当接させて搬送することにより、反りや皺の抑制効果を発揮することができる。
また、このような搬送機構を上記接着剤乾燥部230又はワニス乾燥部330に上下逆にして組み込むことにより、接着剤又はワニスの乾燥が十分ではない前段部分では、樹脂フィルム10又は金属箔20のみが搬送ロールに当接された状態となるため、まだ十分に乾燥されていない接着剤又はワニスが搬送ロールに付着することを防止することができる。また後段部分では、接着剤又はワニスが十分に乾燥して接着層30又は塗膜となるので、搬送ロールに交互に当接させて搬送することにより、反りや皺の抑制効果を十分に発揮することができる。
さらには、このような搬送機構を上記硬化部340に組み込むことにより、塗膜の硬化が十分ではない前段部分では、金属箔20のみが搬送ロールに当接された状態となるため、まだ十分に硬化されていない塗膜が搬送ロールに付着したり、塗膜表面に搬送ロールとの当接に基づく傷が生成したりすることを防止可能となる。また後段部分では、塗膜が十分に硬化するので、搬送ロールに交互に当接させて搬送することにより、反りや皺の抑制効果を十分に発揮することができる。
図5は、上記搬送機構の別の変形例を説明するための模式図である。(a)に示すように、複数の搬送ロールは上側の搬送ロール3a、b、c、j及びkと下側の搬送ロール3l、m、n、p及びqとに分けられて配置されている。これらのうち、上側の搬送ロールは上下に移動可能となっている。フィルム5は、まず、下側の搬送ロールを図示した曲線矢印方向の回転に伴い、その先端に取り付けられたリード板510に導かれて、下側の搬送ロール3l、m、n、p及びq上を5A方向に搬送される。リード板510がそれ自体の重量で下側の搬送ロール間から落下しないように、その5A方向における長さは、下側の搬送ロール間の距離の2倍以上であると好ましい。
フィルム5が、全ての下側の搬送ロール上に載置されるまで搬送されたら、(b)に示すように、上側の搬送ロール3a、b及びcが下方に移動する。なお図5では上側の搬送ロール3a、b及びcが移動しているが、他の上側の搬送ロール3j、k、又は下側の搬送ロール3l、m、n、p、qを移動させてもよい。
こうして、作業者自身がフィルム5を各搬送ロール間に通さなくても、フィルム5を、その両主面に交互に複数の搬送ロールが当接した状態に配置することができ、作業の簡便化及び安全性の向上に繋がる。また、作業者が搬送機構の周辺にいる必要がなくなるため、搬送機構周囲すなわちフィルム5周囲の雰囲気を還元雰囲気及び大気雰囲気間で切り替えたり、搬送機構周囲の温度をむやみに調整したりする必要性が少なくなる。
図6は、上記搬送機構の更に別の変形例を説明するための模式図である。この図6では、上側の搬送ロールの下方への移動長さが、搬送ロール3d、e及びfと3g、h及びiとで異なっている。こうすることで、樹脂フィルムを構成する樹脂の種類、接着剤を構成する各成分の種類、金属箔を構成する金属の種類等に応じた搬送ロールの配置が可能となる。
図7は、上記搬送機構のなおも別の変形例を説明するための模式図である。図7の(a)は平面図、(b)は正面図を示している。複数の搬送ロール3間の間隔は長くなる程、フィルム5に弛みが生じやすくなる。また、搬送ロール間で拘束されていないフィルム5の部分は、搬送方向(長さ方向)に引っ張られると、幅方向に収縮しやすくなる。これらにより、フィルム5に皺が生じやすくなる。
このような場合、搬送ロールを図7における左右方向に移動可能にし、左右方向の搬送ロール間の距離を短くすればよい。図7(c)、(d)はそれぞれ、図7(a)、(b)に示す状態よりも、左右方向の搬送ロール3間の距離を短くした状態を示している。こうすることで、フィルム5における弛みや皺の発生が一層抑制される。
こうして得られるフレキシブル積層板における金属箔の一部を除去して導体パターンを形成する方法等により、フレキシブル印刷配線板が得られる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。図1においては、搬送ロール3は上側の搬送ロールと下側の搬送ロールとに分けられた状態になっているが、例えば、搬送ロールの軸が同一平面に位置するように搬送ロールが配置されてもよい。すなわち、複数の搬送ロールの配置は、フィルムの両主面がそれらの搬送ロールに交互に当接可能であれば、特に限定されない。
以下、本発明について実施例を挙げてより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例においては、フレキシブル積層板の反り量及びエッチング寸法変化率を、以下の手順で測定した。
(フレキシブル積層板の反り量)
150mm×150mmの正方形に裁断したフレキシブル積層板を定盤に載置した。次いで、フレキシブル積層板の4角と定盤表面との距離を、それぞれスケールを用いて測定し、算出した平均値をフレキシブル積層板の反り量(単位:mm)とした。
(エッチング寸法変化率)
まず、フレキシブル積層板に、中心間の距離が約100mmになるよう、直径0.3mmの複数の円形孔を設けた。次に、三次元測定器(ミツトヨ製)を用いて円形孔の中心間の間隔Da(単位:mm)を測定した。次いで、フレキシブル積層板に上述のようにしてエッチングを施し、銅箔を全て除去した。その後、三次元測定器(ミツトヨ製)を用いて円形孔の中心間の間隔Db(単位:mm)を測定した。得られたDa及びDbを下記式(A):
Dc=(Db−Da)×100/Da (A)
に導入して得られたDcをエッチング寸法変化率(単位:%)とした。
(合成例)
熱電対、攪拌機及び窒素吹込口を取り付けた60Lステンレス製反応釜に、約300mL/分の窒素を流しながら、p−フェニレンジアミン867.8g、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル1606.9g及びN−メチル−2−ピロリドン40kgを入れて攪拌し、ジアミン成分を溶解した。この溶液をウォータージャケットで50℃以下に冷却しながら3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物4722.2gを徐々に加えて重合反応を進行させて、ポリアミック酸及びN−メチル−2−ピロリドンを含む粘ちょうなポリアミック酸ワニスを得た。その後、塗膜作業性を良くするために、ワニスの回転粘度が10Pa・sになるまで80℃にてクッキングを行った。
(塗工例)
上記合成例で得たポリアミック酸ワニスを、塗工機(コンマコータ)を用いて銅箔粗化面上に25μmの厚さに塗布した。銅箔としては、幅250mm、厚さ18μmの片面粗化した圧延銅箔(日鉱マテリアルズ社製、商品名「BHY−02B−T」)を用いた。強制通風乾燥炉を用いて、銅箔に塗布したポリアミック酸ワニスから溶媒を除去して、ポリアミック酸を含んでいる樹脂組成物からなる層(塗膜)を形成させた。
(実施例1)
窒素雰囲気下、遠赤外線照射式オーブンを用いて、銅箔上に塗膜を形成した多層体を400℃で加熱しながら搬送ロールにて搬送して、フレキシブル積層板を得た。搬送ロールは直径20mmのものを8個用いた。また、搬送ロールは図1に示すように上側の搬送ロールと下側の搬送ロールとに交互に分けて配置された。隣り合う搬送ロール間の軸間距離は300mmに設定した。多層体は、図1に示すような態様で、その両主面が搬送ロールに当接するようにして搬送された。
得られたフレキシブル積層板の反り量を測定した。また、そのフレキシブル積層板に上述のようにしてエッチングを施し、その際のエッチング寸法変化率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0004830625

(比較例1)
窒素雰囲気下、遠赤外線照射式オーブンを用いて、銅箔上に塗膜を形成した多層体を400℃で加熱しながら搬送ロールにて搬送して、フレキシブル積層板を得た。搬送ロールは直径20mmのものを8個用いた。また、搬送ロールは、その軸が同一平面上に位置するように配置された。隣り合う搬送ロール間の軸間距離は300mmに設定した。多層体は、その片方の主面のみが搬送ロールに当接するようにして搬送された。フレキシブル積層板の反り量及びエッチング寸法変化率を測定した。結果を表1に示す。
本発明に係る、帯状のフィルムをその長さ方向に搬送するための搬送機構を部分的に示す斜視概略図である。 本発明の実施形態に係るフレキシブル積層板の製造方法に用いられる製造装置を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るフレキシブル積層板の製造方法に用いられる製造装置を示す概略図である。 本発明の搬送機構を説明するための模式図である。 本発明の搬送機構を説明するための模式図である。 本発明の搬送機構を説明するための模式図である。 本発明の搬送機構を説明するための模式図である。
符号の説明
3、32、34…搬送ロール、5…フィルム、10…樹脂フィルム、20…金属箔、30…接着層、40、60…多層体、50、70…フレキシブル積層板、210…フィルム加熱部、220…接着剤塗布部、230…接着剤乾燥部、240…金属箔加熱部、250…硬化部、270…圧着ロール、310…金属箔加熱部、320…ワニス塗布部、330…ワニス乾燥部、340…硬化部。

Claims (8)

  1. 樹脂フィルムの少なくとも一方面上に金属箔が設けられた積層体を1又は2以上有するフレキシブル積層板の製造方法であって、
    前記樹脂フィルムと、その樹脂フィルム上に塗布された接着剤を乾燥してなる接着層と、を備える帯状の第1の多層体を加熱すると同時に、その第1の多層体の両主面に交互に複数の搬送ロールが当接した状態で前記第1の多層体を搬送する第1の加熱搬送工程、及び
    前記第1の多層体の前記接着層上に前記金属箔を貼り合わせてなる第2の多層体を加熱すると同時に、その第2の多層体の両主面に交互に複数の搬送ロールが当接した状態で前記第2の多層体を搬送する第2の加熱搬送工程、を有する、製造方法。
  2. 樹脂フィルムの少なくとも一方面上に金属箔が設けられた積層体を1又は2以上有するフレキシブル積層板の製造方法であって、
    前記金属箔と、その金属箔上に塗布された樹脂又は樹脂の前駆体を含むワニスを乾燥してなる塗膜と、を備える帯状の第1の多層体を加熱すると同時に、その第1の多層体の両主面に交互に複数の搬送ロールが当接した状態で前記第1の多層体を搬送する第1の加熱搬送工程、及び
    前記第1の多層体における前記塗膜の一部を硬化してなる第2の多層体を加熱すると同時に、その第2の多層体の両主面に交互に複数の搬送ロールが当接した状態で前記第2の多層体を搬送する第2の加熱搬送工程、を有する、製造方法。
  3. 前記ワニスがポリアミック酸と溶媒とを含むものであり、前記樹脂フィルムがポリイミド樹脂を含むものである、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記加熱搬送工程における前記多層体周囲の雰囲気が還元雰囲気である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記還元雰囲気が、窒素ガス及び全体の0.1体積%以上4体積%未満の水素ガスからなる混合ガスによって形成された雰囲気である、請求項4記載の製造方法。
  6. 前記金属箔が銅箔である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 樹脂フィルムの少なくとも一方面上に金属箔が設けられた積層体を1又は2以上有するフレキシブル積層板の製造装置であって、
    帯状のフィルムをその長さ方向に搬送するための搬送機構を有し、
    前記搬送機構は、
    前記フィルムの幅方向に平行する軸を有し、その軸回りに回動可能な複数の搬送ロールと、
    前記フィルムを加熱するための加熱部材と、を備え、
    前記複数の搬送ロールは、前記フィルムの両主面に、前記フィルムの搬送方向に沿って交互に当接することができるように配置されており、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のフレキシブル積層板の製造方法に用いる、製造装置。
  8. 前記複数の搬送ロールはそれぞれ、その軸に直交する仮想面に沿って移動可能である、請求項7記載の製造装置。
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