JP4830189B2 - Thin film transistor manufacturing method, liquid crystal display device manufacturing method, and electroluminescence display device manufacturing method - Google Patents

Thin film transistor manufacturing method, liquid crystal display device manufacturing method, and electroluminescence display device manufacturing method Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薄膜トランジスタ、特にアクティブマトリクス型の液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置等に用いられる多結晶シリコン薄膜トランジスタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイや有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの駆動用素子として開発されている薄膜トランジスタ(TFT)の内、多結晶シリコンを用いたTFTは、同一基板上に画素アレイと周辺の駆動回路を一体的に形成できること、又高機能な回路をパネルに内蔵することにより所謂システム−オン−パネル化が可能になることなどの理由から、注目を集めている。ところで、多結晶シリコン薄膜トランジスタの低コスト化を図る為、製造プロセス上コストの安い低融点ガラス基板を用いることが必須であり、プロセス温度が700℃以下の、所謂低温プロセスの開発が行なわれてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
多結晶シリコン薄膜トランジスタの高性能化には、シリコン結晶粒を大粒径化することが効果的である。大粒径の多結晶シリコンを得る方法の一つに固相成長法が知られている。固相成長法では、非晶質シリコンを600〜700℃の温度で不活性ガス雰囲気下熱アニールすることにより、結晶化させて大粒径の多結晶シリコンを得る。しかしながら、この様にして得られた多結晶シリコンは、結晶粒内に微小欠陥が残留し、薄膜トランジスタの高性能化の障害になる。ここで、仮に1000℃以上の高温プロセスが使える場合は、固相成長させた多結晶シリコンからなる半導体薄膜を熱酸化し、高品質のゲート酸化膜を形成すると同時に、1000℃を超える高温のアニール効果により結晶粒内の微小欠陥を低減することができる。しかしながら、低融点ガラス基板を用いる700℃以下の低温プロセスでは、上述した1000℃以上の高温プロセスによる熱酸化膜を形成することはできず、残留微小欠陥を低減することは困難である。
【0004】
一方、高圧水蒸気を用いて、600℃程度の雰囲気下、ガラス基板の耐熱温度以下で熱酸化膜を形成する方法が開発されており、例えば特開平11−126750号公報に開示されている。高圧水蒸気を用いた熱酸化方法によれば、低コストのガラス基板上でも熱酸化膜を形成できる。しかしながら、固相成長で得た多結晶シリコンの結晶粒内に残留する微小欠陥については、高圧水蒸気を用いた600℃程度の熱酸化法では十分に欠陥を低減化できない。
【0005】
又、特開平11−307451号公報には、初めから多結晶シリコンを成膜し、水蒸気酸化後にレーザ光照射で欠陥を低減する方法が開示されている。しかしながら、最初から多結晶シリコンを作成する方法では、大粒径多結晶シリコンの形成が難しく、又レーザ光照射時のエネルギーも厳密に制御しなければ結晶粒径の大きさがばらつき、スループットも小さいという欠点がある。
【0006】
尚、従来から、低融点のガラス基板は600℃を超えるプロセスを通過すると、基板の収縮が大きく、この基板上にあらかじめパタンが形成されていると、基板収縮の為後から形成するパタンとの間でずれが生じるという問題点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の問題点あるいは課題を解決するもので、その目的は低融点ガラスなどからなる基板上に熱酸化膜を形成しながらも、結晶粒内の欠陥を激減可能な薄膜トランジスタの製造方法を提供し、以て薄膜トランジスタの大幅な高性能化を実現することにある。係る目的を達成する為に以下の手段を講じた。即ち、本発明は、多結晶シリコンからなる半導体薄膜と、シリコンの酸化物からなる酸化膜と、ゲート電極膜とを含む積層構造を有する薄膜トランジスタの製造方法において、絶縁性の基板に非晶質シリコンからなる半導体薄膜を形成する薄膜形成工程と、該半導体薄膜を加熱して固相成長処理を施し、非晶質シリコンを多結晶シリコンに転換する固相成長工程と、多結晶シリコンに転換した半導体薄膜に光エネルギーを照射して、多結晶シリコンに含まれる結晶欠陥を低減化する光照射工程と、圧力が0.1Mpaから5Mpa、温度が100℃から700℃で、酸化能力の有る気体を含む雰囲気に該半導体薄膜を暴露し、多結晶シリコンの表面を熱酸化して酸化膜を形成する熱酸化工程とを行うことを特徴とする。好ましくは、前記固相成長工程は、該絶縁性の基板の熱歪点を超えない温度で加熱を行い、該半導体薄膜の固相成長処理と同時に該基板の緻密化処理を施すことを特徴とする。又、前記光照射工程は、レーザ光源から発射したレーザ光を半導体薄膜に照射することを特徴とする。又、前記熱酸化工程は、550℃から650℃の温度範囲で、多結晶シリコンの表面を熱酸化することを特徴とする。又、該半導体薄膜の表面を熱酸化して得られた酸化膜をゲート絶縁膜として、その上にゲート電極膜を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0008】
絶縁基板上に形成した非晶質シリコンからなる半導体薄膜を、例えば不活性ガス中で固相成長させると、大粒径の多結晶シリコンが得られる。しかしながら、得られた多結晶シリコンは結晶粒内に多数の微小欠陥が存在する。この多結晶シリコンにレーザ光などの光エネルギーを照射すると、結晶粒内の微小欠陥は容易に消滅し、高品質の大粒径多結晶シリコンが得られる。微小欠陥だけを除く為に必要なレーザ光のエネルギーは小さくて済み、例えばパルス幅が20〜200nsのレーザ光を1ショット照射するのみでも効果的に欠陥を低減化できる為、スループットが向上する。又、レーザパルスのエネルギーも厳密に制御する必要はなく、非晶質シリコンを初めからレーザ光照射で多結晶化する場合に比べると、容易に大粒径の多結晶シリコンが得られる。こうして得られた多結晶シリコンの表面を高圧水蒸気などの酸化雰囲気下で酸化すると、極めて高品質の酸化膜が得られる。場合によっては、多結晶シリコンの固相成長後光エネルギーを照射する前に、高圧水蒸気を用いた酸化を行なってもよい。但し、この場合は、レーザ光は高圧水蒸気酸化で得られた熱酸化膜越しに照射して、多結晶シリコンの欠陥を取り除くことになる。又、後工程で行なわれる種々のパタニングに先立って、固相成長により多結晶シリコンを作り込むと、ガラス基板が固相成長処理で長時間熱アニールされることになり、基板が予め緻密化され、後工程での基板収縮を防ぐことが可能となる。従って、後に行なわれる種々のパタニング工程におけるパタンの合わせずれをなくすことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1〜図3は、本発明に係る薄膜トランジスタ製造方法の第一実施形態の一例を示す工程図である。この実施形態では、トップゲート構造の薄膜トランジスタをガラスなどからなる絶縁基板上に形成している。本実施形態はアクティブマトリクス型表示装置の駆動基板に用いられるものであり、絶縁基板上には画素スイッチング用の薄膜トランジスタと、周辺回路を構成する薄膜トランジスタを形成している。画素スイッチング用の薄膜トランジスタはnチャネル型の薄膜トランジスタであり、周辺回路用の薄膜トランジスタはCMOSとし、nチャネル型及びpチャネル型の薄膜トランジスタを含んでいる。まず図1の(a)に示す様に、ガラスなどからなる絶縁基板0の上に窒化シリコンからなるバッファ層6a及び酸化シリコンからなるバッファ層6bを順に成膜する。各バッファ層の膜厚は約100〜200nmである。続いて、バッファ層6bの上に非晶質シリコンからなる半導体薄膜5を約60〜160nmの厚みで成膜する。以上の成膜は、プラズマCVD法やLPCVD法などを用いて連続的に行なうことができる。尚、絶縁基板0は、ガラス材として例えば旭硝子社製のAN635、AN100を用いることができる。AN635の歪点は635℃である。AN100の歪点は680℃である。或いは、コーニング社製のCode1737を用いることができる。このガラス材料の歪点は667℃である。バッファ層6bを構成するSiO2 膜は、無機系のシランガス(SiH4、Si26 など)を分解して成膜することが好ましい。或いは、スパッタ法や蒸着法によってSiO2 を形成してもよい。ここで、非晶質シリコンからなる半導体薄膜5の成膜にプラズマCVD法を用いた場合は、膜中の水素を脱離する為に、窒素雰囲気中で400℃〜450℃1時間程度のアニールを行なう。この後、固相成長法により、非晶質シリコンを結晶化して、多結晶シリコンに転換する。固相成長は、不活性ガス、例えば窒素ガス雰囲気中で、600〜660℃、特に好ましくは600〜630℃、5〜20時間の条件で炉アニールする。これにより、約1〜1.5μmの結晶粒径を持つ多結晶シリコンが得られる。又、この炉アニールにより、ガラスなどからなる絶縁基板0が緻密化し、後に基板上にパタンを形成した場合でも加熱処理による基板収縮を防ぐことができる。
【0010】
次に(b)に示す様に、波長200〜400nmのエキシマレーザ光を照射し、固相成長した多結晶シリコン中の微小欠陥を消滅させる。このエキシマレーザアニール(ELA)における照射条件は、1〜10ショット程度でよく、非晶質シリコンから直接多結晶シリコンに結晶化する場合に比べ、スループットを速くできる。
【0011】
続いて(c)に示す様に、多結晶シリコンからなる半導体薄膜5をエッチングで島状にパタニングする。この例では、図の左半分に、周辺回路用の薄膜トランジスタを形成する領域を二個作り、右半分に画素スイッチング用の薄膜トランジスタを形成する領域を一個作ってある。
【0012】
ここで(d)に示す様に、パタニングされた多結晶シリコンの各領域を高圧水蒸気で酸化し、多結晶シリコン上に熱酸化膜3を成膜する。尚、この酸化膜3はゲート絶縁膜を構成し、その厚みは10〜200nmである。酸化条件は、例えば600℃で2Mpaの水蒸気を用い、例えば130分アニールする。多結晶シリコンの初期膜厚が75nmの場合、熱酸化により形成したゲート酸化膜3の膜厚は54nmとなり、残りの半導体薄膜5の膜厚は55nmとなる。ここで、必要ならば後工程で作成する薄膜トランジスタの閾電圧Vthを制御する目的で、例えばB+イオンをドーズ量が0.1×1012〜4×1012/cm2 程度でイオン注入する。この際の加速電圧は例えば50keV程度である。
【0013】
以上の様に、本発明によれば、多結晶シリコンからなる半導体薄膜5と、シリコンの酸化物からなる酸化膜3と、ゲート電極膜(図示せず)とを含む積層構造を有する薄膜トランジスタの製造方法において、薄膜形成工程(a)と固相成長工程(a)と光照射工程(b)と熱酸化工程(d)とを行なっている。薄膜形成工程では、絶縁性の基板0に非晶質シリコンからなる半導体薄膜5を形成している。固相成長工程では、半導体薄膜5を加熱して固相成長処理を施し、非晶質シリコンを多結晶シリコンに転換している。光照射工程では、多結晶シリコンに転換した半導体薄膜5に光エネルギーを照射して、多結晶シリコンに含まれる結晶欠陥を低減化している。熱酸化工程では、圧力が0.1Mpa〜5Mpa、温度が100℃〜700℃で、酸化能力のある気体を含む雰囲気に半導体薄膜5を暴露し、多結晶シリコンの表面を熱酸化して酸化膜3を形成している。熱酸化処理では、圧力を0.1Mpa(1気圧)以上に設定して、成膜速度を加速している。尚、圧力が5Mpa(50気圧)を超えると、成膜装置の耐圧構造が過度になるので好ましくない。又、熱酸化工程の処理温度は100℃〜700℃程度としている。酸化能力のある気体として水蒸気を用いる場合、温度を100℃以上とすることで、水蒸気圧を高め、成膜速度を加速化できる。尚、温度が700℃以上になると、基板の耐熱温度(歪点)を超える為、好ましくない。場合によっては、水蒸気(HO)に代えて、OやOとHの混合物を用いることもできる。
【0014】
上述した様に、固相成長工程は、絶縁性の基板0の熱歪点を超えない温度で加熱を行ない、半導体薄膜5の固相成長処理と同時に基板0の緻密化処理を施している。又、光照射工程では、レーザ光源から発したレーザ光(例えばエキシマレーザパルス)を半導体薄膜5に照射している。好ましくは、熱酸化工程は、550℃〜650℃の温度範囲で、多結晶シリコンの表面を熱酸化する。尚、本例では、半導体薄膜5の表面を熱酸化して得られた酸化膜をゲート絶縁膜として、その上に後工程でゲート電極膜を形成している。
【0015】
次いで図2の(e)に示す様に、ゲート酸化膜3の上に、Al、Ti、Mo、W、Ta、ドープト多結晶シリコンなど、あるいはこれらの合金を200〜800nm成膜し、パタニングしてゲート電極1を作成する。次いで、P+イオンを、質量分離イオン注入法で半導体薄膜5に注入し、LDD構造を作成する為のLDDイオン注入を行なう。ドーズ量は6×1012〜5×1013/cm2 で、加速電圧は60keV程度である。LDDイオン注入の結果、ゲート電極1の下方にはチャネル領域chが残され、その他の部分はLDDイオン注入の対象となっている。
【0016】
続いて(f)に示す様に、LDDイオン注入後、nチャネル型の薄膜トランジスタを形成する為のレジストRST1,RST2,RST3,RST4を形成し、P+イオンを質量分離型又は非質量分離型のイオンシャワードーピング装置で、半導体薄膜5に注入する。ドーズ量は1×1015/cm2 程度であり、加速電圧は60keV程度である。これにより、nチャネル型の薄膜トランジスタのソース領域S及びドレイン領域Dを形成する。尚、ソース領域Sとチャネル領域chとの間及びドレイン領域Dとチャネル領域chとの間にはLDD領域が残される。
【0017】
次に(g)に示す様に、CMOS回路を形成する為、pチャネル型の薄膜トランジスタ用のレジストRST5を形成し、ドーズ量1〜3×1015/cm2 、加速電圧30keV程度でB+イオンを注入し、pch−TFTを形成する。尚、RST5でカバーされた部分には、先の工程で回路用のnチャネル型薄膜トランジスタnch−TFTと、画素スイッチング用のダブルゲート構造のTFTが形成されている。
【0018】
この後図3の(h)に示す様に、SiO2 を約600nmの厚みで成膜し、層間絶縁膜7とする。ここで、半導体薄膜5に注入したドーパントの活性処理となる。活性化は、レーザアニール、ランプアニール、炉アニールの何れを用いてもよい。活性化アニール処理後、SiNx を200〜400nmの厚みで成膜し、パシベーション膜8とする。ここで、窒素雰囲気中350〜400℃の温度で水素化アニールを1時間施し、半導体薄膜5中に水素を導入してpch−TFT、nch−TFT及び画素スイッチ用TFTの特性改善を図る。
【0019】
最後に(i)に示す様に、層間絶縁膜7及びパシベーション膜8にコンタクトホールを開口し、Al−Siなどの金属をスパッタした後パタニングして配線電極9に加工する。次いで、アクリル系の有機樹脂を約1μm塗布し平坦化膜10とする。この平坦化膜10にコンタクトホールを開口した後、ITO、IXOなどの透明導電膜をスパッタで成膜し、パタニングして画素電極11に加工する。この透明導電膜を約220℃で窒素雰囲気中30分間アニールし、アクティブマトリクス型の表示装置用基板の完成となる。
【0020】
図4は、図1の工程(d)に用いる高圧水蒸気酸化処理装置の概念図である。図示する様に、本装置は気密にシールされた圧力容器51と、この中に収納された反応容器52とを備えている。外側の圧力容器51は例えばステンレスチールで構成されており、内側の反応容器52は例えば石英ガラスで構成されている。反応容器52の内部は処理室53となっている。処理室53は、ヒータ54によって加熱される。圧力容器51には昇圧ライン55及び減圧ライン56が接続されている。又、処理室53には、処理ガス供給ライン57及び処理ガス排気ライン58とが接続されている。尚処理ガスは、水蒸気を主成分とする雰囲気又は窒素など不活性な気体の雰囲気を生成するガスを意味する。前述した様に、処理室53は内壁が石英で構成された石英管(反応容器52)であり、半導体に金属の混入を防ぐ。反応容器52の周囲を囲む様に配されたヒータ54は、処理室53内を300〜700℃に維持できる様になっている。昇圧ライン55は空気源(Air)、減圧弁RV、フローメータ、バルブVを有し、バルブVの開閉により圧力容器51内に空気を供給して、圧力容器を0.1〜5Mpaまで昇圧できる様になっている。減圧ライン56は、バルブVの開閉により圧力容器51内の空気を排気し、圧力容器51を減圧できる様になっている。処理ガス供給ライン57は、処理室53内に処理ガスを放出する為の下流部と、窒素供給ライン及び水供給ラインに分枝している上流部とを備えている。下流部にはヒータ54が近接配置されており、処理ガスを予め処理室53内と同等の温度に加熱する。上流側の窒素供給ラインは、供給源(N2 )、減圧弁RV、フローメータ、バルブVを有し、バルブVの開閉により処理室53内に処理ガスを供給し、処理室53を所定の処理ガス雰囲気にするとともに、処理室53を0.1〜5Mpaまで昇圧できるようになっている。水供給ラインは、ポンプP、バルブVを有し、水源から水を汲み上げてバルブVの開閉により、ヒータ54に水を供給し、そのヒータ54で水を蒸発させて処理室53内に供給している。処理室53の中央には、基板ステージ59が配されており、処理対象となるガラス基板やシリコン基板などを搭載する。
【0021】
図5〜図7を参照して、本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法の第二実施形態の一例を説明する。第一実施形態と異なり、本実施形態ではボトムゲート構造の薄膜トランジスタを作成している。まず(a)に示す様に、絶縁基板0の上に、Tr、Mo、W、Cr、Cu又はこれらの合金を10〜250nm、特に好ましくは100〜250nmの厚みで形成し、パタニングしてゲート電極1に加工する。
【0022】
続いて(b)に示す様に、プラズマCVD、常圧CVD、減圧CVDなどで、SiNx を30〜50nm、次いでSiO2 を約50〜200nm連続で形成し、それぞれゲート窒化膜2、ゲート酸化膜3とする。更にこの上に、連続的に非晶質シリコンからなる半導体薄膜5を約60〜160nmの厚みで成膜する。ここで、プラズマCVD法を用いた場合は、膜中の水素を脱離させる為に、窒素雰囲気中で400〜450℃、1〜2時間程度のアニールを行なう。ここで、非晶質シリコンを固相成長法により結晶化し、多結晶シリコンに転換する。固相成長は不活性ガス例えば窒素ガス雰囲気中で、600〜660℃、5〜20時間炉アニールする。これにより、約1〜1.5μmの結晶粒径を持つ多結晶シリコンが得られる。この後、波長200〜400nmのエキシマレーザパルスを用いたアニール(ELA)で、固相成長させた多結晶シリコン中の微小欠陥を消滅させる。この時のレーザ照射条件は、1〜10パルス程度でよく、非晶質シリコンから多結晶シリコンに直接結晶化する場合に比べ、スループットを高くできる。
【0023】
この後(c)に示す様に、多結晶シリコンの表面を高圧の水蒸気で酸化し、多結晶シリコン上にSiO2 からなる酸化膜6を10〜200nm成膜する。酸化条件は、例えば600℃、2Mpaの水蒸気で130分アニールする。多結晶シリコンの初期膜厚が75nmの場合、高圧水蒸気酸化により得られた熱酸化膜6の膜厚は54nm、残りの多結晶シリコンの膜厚は55nmとなる。ここで必要ならば、B+を薄膜トランジスタのVthを制御する目的で、ドーズ量1×1011〜6×1012/cm2 程度、加速電圧30keVで質量分離した後注入する。
【0024】
次いで図6の(d)に示す様に、裏面露光技術により、ゲート電極1をマスクとして水蒸気酸化で形成した熱酸化膜6の上にレジストRST0を形成する。ここで質量分離したP+イオンを基板0全面に注入し、LDD領域を作成する。ドーズ量は1×1012〜5×1013/cm2、特に好ましくは4×1012〜5×1013/cm2 で、加速電圧は60keVである。
【0025】
次いで(e)に示す様に、LDDイオン注入後、nチャネルの薄膜トランジスタ用のレジストRST1〜RST4を作成し、水素希釈したPH3 ガスを用いて、P+イオンを非質量分離型のイオンビームを用いたイオンシャワードーピングでドープし、nチャネル型の薄膜トランジスタのソース領域S及びドレイン領域Dを形成する。この時の加速電圧は60keV程度である。
【0026】
次に(f)に示す様に、pチャネル型の薄膜トランジスタを形成する為、レジストRST5及びRST6を設ける。レジストRST5をマスクとして、水素希釈のB26ガスを用い、B+イオンをやはり非質量分離型のイオンドーピングで注入し、周辺回路用のpch−TFTを形成する。尚、RST5で覆われた部分には、先の工程で周辺回路用のnch−TFTと、画素スイッチング用のダブルゲート型のTFTとが形成されている。
【0027】
この後、図7の(g)に示す様に、活性化工程を行なう。活性化はレーザアニール、ランプアニール、炉アニールの何れでもよい。活性化処理後、半導体薄膜5の上に設けた熱酸化膜と、半導体薄膜5を同時にパタニングして、各薄膜トランジスタの素子領域に合わせたアイランド状に加工する。この上に、プラズマCVD法でSiO2 を100〜400nmの厚みで成膜し、層間絶縁膜7とする。更にこの上に、SiNx を100〜400nm連続して成膜し、パシベーション膜8とする。ここで水素化アニールを窒素雰囲気中350℃〜400℃で1時間施す。
【0028】
最後に(h)に示す様に、層間絶縁膜7及びパシベーション膜8に対してコンタクトホールを開口した後、Al−Siなどの金属をスパッタし且つパタニングして配線電極9に加工する。次いでアクリル系有機樹脂を約1μm塗布し平坦化膜10とする。この平坦化膜10にコンタクトホールを開けた後、ITO、IXOなどの透明導電膜をスパッタで成膜し、所定の形状にパタニングして画素電極11とする。透明導電膜を約220℃で窒素雰囲気中30分間アニールし、アクティブマトリクス型表示装置用駆動基板の完成となる。
【0029】
尚、上述した実施形態では、熱酸化工程で用いる酸化能力のある気体として水蒸気を使っているが、本発明はこれに限られるものではなく、酸素ガス或いは酸素ガスと水素ガスの混合物を用いることができる。この様にして得られた熱酸化膜は高品質であり、ボトムゲート型のTFTのバックゲート側(上側)において、チャネル領域との界面を良好に維持できる。
【0030】
図8は、本発明に従って作成された駆動基板を用いて組立てられたアクティブマトリクス型液晶表示装置の一例を示す模式的な斜視図である。図示するように、本表示装置は一対の絶縁基板0,102と両者の間に保持された電気光学物質103とを備えたパネル構造を有する。電気光学物質103としては、液晶材料を用いる。下側の絶縁基板0には画素アレイ部104と駆動回路部とが集積形成されている。駆動回路部は垂直駆動回路105と水平駆動回路106とに分かれている。又、絶縁基板0の周辺部上端には外部接続用の端子部107が形成されている。端子部107は配線108を介して垂直駆動回路105及び水平駆動回路106に接続している。画素アレイ部104には行状のゲート配線109と列状の信号配線110が形成されている。両配線の交差部には画素電極11とこれを駆動する薄膜トランジスタTFTが形成されている。薄膜トランジスタTFTのゲート電極は対応するゲート配線109に接続され、ドレイン領域は対応する画素電極11に接続され、ソース領域は対応する信号配線110に接続している。ゲート配線109は垂直駆動回路105に接続する一方、信号配線110は水平駆動回路106に接続している。画素電極11をスイッチング駆動する薄膜トランジスタTFT及び垂直駆動回路105と水平駆動回路106に含まれる薄膜トランジスタは、本発明に従って作成されたものである。
【0031】
図9は、本発明に従って作成された薄膜トランジスタを集積形成した、エレクトロルミネッセンス表示装置の一例を示す模式的な断面図である。本実施例は、画素として有機エレクトロルミネッセンス素子OLEDを用いている。OLEDは陽極A,有機層210及び陰極Kを順に重ねたものである。陽極Aは画素毎に分離しており、例えばクロムからなり基本的に光反射性である。陰極Kは画素間で共通接続されており、例えば極薄の金属層211と透明導電層212の積層構造であり、基本的に光透過性である。係る構成を有するOLEDの陽極A/陰極K間に順方向の電圧(10V程度)を印加すると、電子や正孔などキャリアの注入が起こり、発光が観測される。OLEDの動作は、陽極Aから注入された正孔と陰極Kから注入された電子により形成された励起子による発光と考えられる。
【0032】
一方、OLEDを駆動する薄膜トランジスタTFTは、ガラスなどからなる基板0の上に形成されたゲート電極1と、その上面に重ねられたゲート絶縁膜23と、このゲート絶縁膜23を介してゲート電極1の上方に重ねられた半導体薄膜5とからなる。薄膜トランジスタTFTはOLEDに供給される電流の通路となるソース領域S、チャネル領域Ch及びドレイン領域Dを備えている。チャネル領域Chは丁度ゲート電極1の直上に位置する。このボトムゲート構造を有する薄膜トランジスタTFTは層間絶縁膜7により被覆されており、その上には配線電極9及びドレイン電極200が形成されている。これらの上には別の層間絶縁膜91を介して前述したOLEDが成膜されている。このOLEDの陽極Aはドレイン電極200を介して薄膜トランジスタTFTに電気接続されている。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法によれば、低融点のガラス基板を用いつつ、大粒径で欠陥の少ない多結晶シリコン上に高品質の熱酸化膜を形成できる。この為、従来では1000℃以上の高温プロセスでなければ得られなかった高品質の酸化膜を形成しつつ、レーザ光の照射による欠陥消去を加えて、高温プロセスで得られるよりも更に高性能の薄膜トランジスタが実現できる。更に、固相成長の様な基板アニール手段によりガラス基板のプレアニールも行なっている為、高圧水蒸気熱酸化時の基板収縮を防ぐことができるという効果がある。又、本発明で使用するレーザ光の照射工程は結晶粒内の微小欠陥を消滅させるだけに使うので、レーザ光のエネルギーばらつきに対する許容度が大きく、又、レーザパルスのショット数も少なくて済むので、スループットを落とすことがないという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法の第一実施形態を示す工程図である。
【図2】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法の第一実施形態を示す工程図である。
【図3】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法の第一実施形態を示す工程図である。
【図4】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法の第一実施形態の実施に使う高圧水蒸気熱酸化装置の一例を示す模式図である。
【図5】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法の第二実施形態を示す工程図である。
【図6】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法の第二実施形態を示す工程図である。
【図7】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法の第二実施形態を示す工程図である。
【図8】本発明に従って製造された薄膜トランジスタを用いた液晶表示装置の一例を示す模式的な斜視図である。
【図9】本発明に従って製造された薄膜トランジスタを組み込んだエレクトロルミネッセンス表示装置の一例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
0・・・絶縁基板、1・・・ゲート電極、2・・・ゲート窒化膜、3・・・ゲート酸化膜、5・・・半導体薄膜、6・・・熱酸化膜、11・・・画素電極
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a thin film transistor, in particular, a polycrystalline silicon thin film transistor used for an active matrix type liquid crystal display device, an organic electroluminescence display device and the like.
[0002]
[Prior art]
Among thin film transistors (TFTs) that have been developed as driving elements for liquid crystal displays and organic electroluminescence displays, TFTs using polycrystalline silicon can form a pixel array and peripheral drive circuits integrally on the same substrate. In addition, it has attracted attention for the reason that a so-called system-on-panel can be realized by incorporating a high-functional circuit in a panel. By the way, in order to reduce the cost of the polycrystalline silicon thin film transistor, it is essential to use a low-melting glass substrate having a low cost in the manufacturing process, and so-called low temperature processes having a process temperature of 700 ° C. or less have been developed. .
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
To increase the performance of a polycrystalline silicon thin film transistor, it is effective to increase the silicon crystal grains. A solid phase growth method is known as one method for obtaining polycrystalline silicon having a large grain size. In the solid phase growth method, amorphous silicon is crystallized by thermal annealing in an inert gas atmosphere at a temperature of 600 to 700 ° C. to obtain polycrystalline silicon having a large grain size. However, the polycrystalline silicon obtained in this way has minute defects remaining in the crystal grains, which hinders high performance of the thin film transistor. Here, if a high-temperature process of 1000 ° C. or higher can be used, a semiconductor thin film made of polycrystalline silicon grown by solid phase is thermally oxidized to form a high-quality gate oxide film, and at the same time, annealing at a high temperature exceeding 1000 ° C. Due to the effect, micro defects in the crystal grains can be reduced. However, in a low-temperature process of 700 ° C. or lower using a low-melting glass substrate, a thermal oxide film cannot be formed by the above-described high-temperature process of 1000 ° C. or higher, and it is difficult to reduce residual minute defects.
[0004]
On the other hand, a method of forming a thermal oxide film using high-pressure steam under an atmosphere of about 600 ° C. at a temperature lower than the heat resistant temperature of the glass substrate has been developed, for example, disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-126750. According to the thermal oxidation method using high-pressure steam, a thermal oxide film can be formed even on a low-cost glass substrate. However, with respect to minute defects remaining in the crystal grains of polycrystalline silicon obtained by solid phase growth, the thermal oxidation method using high-pressure steam at about 600 ° C. cannot sufficiently reduce the defects.
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-307451 discloses a method in which a polycrystalline silicon film is formed from the beginning, and defects are reduced by laser light irradiation after steam oxidation. However, in the method of preparing polycrystalline silicon from the beginning, it is difficult to form large-grain polycrystalline silicon, and the crystal grain size varies and the throughput is small unless the energy during laser light irradiation is strictly controlled. There is a drawback.
[0006]
Conventionally, when a glass substrate having a low melting point passes through a process exceeding 600 ° C., the substrate shrinks greatly, and if a pattern is formed on the substrate in advance, the pattern formed later is due to substrate shrinkage. There is a problem that a gap occurs between them.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention solves the above problems or problems, and an object of the present invention is to provide a thin film transistor manufacturing method capable of drastically reducing defects in crystal grains while forming a thermal oxide film on a substrate made of low melting point glass or the like. Therefore, it is to realize a significant improvement in performance of the thin film transistor. In order to achieve this purpose, the following measures were taken. That is, the present invention relates to a method for manufacturing a thin film transistor having a stacked structure including a semiconductor thin film made of polycrystalline silicon, an oxide film made of silicon oxide, and a gate electrode film. A thin film forming process for forming a semiconductor thin film comprising: a solid phase growth process for heating the semiconductor thin film to perform solid phase growth treatment to convert amorphous silicon to polycrystalline silicon; and a semiconductor converted to polycrystalline silicon A light irradiation process for irradiating a thin film with light energy to reduce crystal defects contained in polycrystalline silicon, and a pressure of 0.1 Mpa to 5 Mpa, a temperature of 100 ° C. to 700 ° C., and a gas having an oxidizing ability. The semiconductor thin film is exposed to an atmosphere, and a thermal oxidation process is performed in which the surface of the polycrystalline silicon is thermally oxidized to form an oxide film. Preferably, the solid phase growth step performs heating at a temperature not exceeding a thermal strain point of the insulating substrate, and performs the densification treatment of the substrate simultaneously with the solid phase growth treatment of the semiconductor thin film. To do. In the light irradiation step, the semiconductor thin film is irradiated with laser light emitted from a laser light source. The thermal oxidation step is characterized in that the surface of the polycrystalline silicon is thermally oxidized in a temperature range of 550 ° C. to 650 ° C. The method further includes a step of forming a gate electrode film on the oxide film obtained by thermally oxidizing the surface of the semiconductor thin film as a gate insulating film.
[0008]
When a semiconductor thin film made of amorphous silicon formed on an insulating substrate is solid-phase grown in, for example, an inert gas, polycrystalline silicon having a large particle size can be obtained. However, the obtained polycrystalline silicon has a large number of minute defects in the crystal grains. When this polycrystalline silicon is irradiated with light energy such as laser light, minute defects in the crystal grains are easily eliminated, and high-quality large-grain polycrystalline silicon is obtained. The energy of the laser beam necessary for removing only minute defects can be small. For example, the defects can be effectively reduced just by irradiating one shot of laser light having a pulse width of 20 to 200 ns, so that the throughput is improved. Further, it is not necessary to strictly control the energy of the laser pulse, and polycrystalline silicon having a large grain size can be easily obtained as compared with the case where amorphous silicon is polycrystallized by laser light irradiation from the beginning. When the surface of the polycrystalline silicon thus obtained is oxidized in an oxidizing atmosphere such as high-pressure steam, an extremely high quality oxide film can be obtained. In some cases, oxidation using high-pressure steam may be performed before irradiation with light energy after solid-phase growth of polycrystalline silicon. However, in this case, laser light is irradiated through the thermal oxide film obtained by high-pressure steam oxidation to remove defects in the polycrystalline silicon. In addition, when polycrystalline silicon is formed by solid phase growth prior to various patterning performed in subsequent processes, the glass substrate is thermally annealed for a long time by solid phase growth processing, and the substrate is pre-densified. Thus, it is possible to prevent the substrate from contracting in a later process. Therefore, it is possible to eliminate pattern misalignment in various patterning processes to be performed later.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. 1 to 3 are process diagrams showing an example of a first embodiment of a thin film transistor manufacturing method according to the present invention. In this embodiment, a thin film transistor having a top gate structure is formed on an insulating substrate made of glass or the like. This embodiment is used for a drive substrate of an active matrix display device, and a thin film transistor for pixel switching and a thin film transistor constituting a peripheral circuit are formed on an insulating substrate. The thin film transistor for pixel switching is an n-channel thin film transistor, the thin film transistor for the peripheral circuit is a CMOS, and includes n-channel and p-channel thin film transistors. First, as shown in FIG. 1A, a buffer layer 6a made of silicon nitride and a buffer layer 6b made of silicon oxide are sequentially formed on an insulating substrate 0 made of glass or the like. The thickness of each buffer layer is about 100 to 200 nm. Subsequently, the semiconductor thin film 5 made of amorphous silicon is formed on the buffer layer 6b with a thickness of about 60 to 160 nm. The above film formation can be continuously performed using a plasma CVD method, an LPCVD method, or the like. For the insulating substrate 0, for example, AN635 and AN100 manufactured by Asahi Glass Co., Ltd. can be used as a glass material. The strain point of AN635 is 635 ° C. The strain point of AN100 is 680 ° C. Alternatively, Code 1737 manufactured by Corning Corporation can be used. The strain point of this glass material is 667 ° C. SiO constituting the buffer layer 6b 2 The film is made of inorganic silane gas (SiH Four , Si 2 H 6 Etc.) is preferably decomposed to form a film. Alternatively, SiO or sputtering can be used to make SiO 2 May be formed. Here, when the plasma CVD method is used for forming the semiconductor thin film 5 made of amorphous silicon, annealing is performed at 400 ° C. to 450 ° C. for about 1 hour in a nitrogen atmosphere in order to desorb hydrogen in the film. To do. Thereafter, the amorphous silicon is crystallized and converted into polycrystalline silicon by solid phase growth. In the solid phase growth, furnace annealing is performed in an atmosphere of an inert gas such as a nitrogen gas at 600 to 660 ° C., particularly preferably 600 to 630 ° C. for 5 to 20 hours. Thereby, polycrystalline silicon having a crystal grain size of about 1 to 1.5 μm is obtained. Moreover, even if the insulating substrate 0 made of glass or the like is densified by this furnace annealing and a pattern is formed on the substrate later, shrinkage of the substrate due to heat treatment can be prevented.
[0010]
Next, as shown in (b), excimer laser light with a wavelength of 200 to 400 nm is irradiated to eliminate the micro defects in the polycrystalline silicon grown in solid phase. Irradiation conditions in this excimer laser annealing (ELA) may be about 1 to 10 shots, and the throughput can be increased as compared with the case of crystallizing directly from amorphous silicon to polycrystalline silicon.
[0011]
Subsequently, as shown in (c), the semiconductor thin film 5 made of polycrystalline silicon is patterned into an island shape by etching. In this example, two regions for forming peripheral circuit thin film transistors are formed in the left half of the figure, and one region for forming pixel switching thin film transistors is formed in the right half.
[0012]
Here, as shown in (d), each region of the patterned polycrystalline silicon is oxidized with high-pressure steam to form a thermal oxide film 3 on the polycrystalline silicon. The oxide film 3 constitutes a gate insulating film and has a thickness of 10 to 200 nm. As the oxidation condition, for example, water vapor of 2 Mpa is used at 600 ° C., and annealing is performed for 130 minutes, for example. When the initial film thickness of the polycrystalline silicon is 75 nm, the film thickness of the gate oxide film 3 formed by thermal oxidation is 54 nm, and the film thickness of the remaining semiconductor thin film 5 is 55 nm. Here, for example, for the purpose of controlling the threshold voltage Vth of a thin film transistor formed in a later process, if necessary, the dose amount of B + ions is 0.1 × 10 × 10. 12 ~ 4x10 12 / Cm 2 Ion implantation at a degree. The acceleration voltage at this time is, for example, about 50 keV.
[0013]
As described above, according to the present invention, a thin film transistor having a laminated structure including the semiconductor thin film 5 made of polycrystalline silicon, the oxide film 3 made of silicon oxide, and the gate electrode film (not shown). In the method, a thin film forming step (a), a solid phase growth step (a), a light irradiation step (b), and a thermal oxidation step (d) are performed. In the thin film forming step, the semiconductor thin film 5 made of amorphous silicon is formed on the insulating substrate 0. In the solid phase growth process, the semiconductor thin film 5 is heated and subjected to solid phase growth processing to convert amorphous silicon into polycrystalline silicon. In the light irradiation process, the semiconductor thin film 5 converted into polycrystalline silicon is irradiated with light energy to reduce crystal defects contained in the polycrystalline silicon. In the thermal oxidation process, the pressure is 0.1 MPa to 5 MPa, the temperature is 100 ° C. to 700 ° C., the semiconductor thin film 5 is exposed to an atmosphere containing a gas having an oxidizing ability, and the surface of the polycrystalline silicon is thermally oxidized to form an oxide film. 3 is formed. In the thermal oxidation treatment, the pressure is set to 0.1 Mpa (1 atm) or more to accelerate the film formation rate. A pressure exceeding 5 Mpa (50 atm) is not preferable because the pressure-resistant structure of the film forming apparatus becomes excessive. Moreover, the processing temperature of the thermal oxidation process is set to about 100 ° C to 700 ° C. When water vapor is used as the gas having an oxidizing ability, by setting the temperature to 100 ° C. or higher, the water vapor pressure can be increased and the film formation rate can be accelerated. In addition, since it exceeds the heat-resistant temperature (strain point) of a board | substrate when temperature becomes 700 degreeC or more, it is unpreferable. In some cases, water vapor (H 2 O) 2 Or O 2 And H 2 A mixture of these can also be used.
[0014]
As described above, in the solid phase growth step, heating is performed at a temperature that does not exceed the thermal strain point of the insulating substrate 0, and the substrate 0 is densified simultaneously with the solid phase growth processing of the semiconductor thin film 5. In the light irradiation process, the semiconductor thin film 5 is irradiated with laser light (for example, excimer laser pulse) emitted from a laser light source. Preferably, the thermal oxidation step thermally oxidizes the surface of the polycrystalline silicon in a temperature range of 550 ° C. to 650 ° C. In this example, an oxide film obtained by thermally oxidizing the surface of the semiconductor thin film 5 is used as a gate insulating film, and a gate electrode film is formed thereon in a subsequent process.
[0015]
Next, as shown in FIG. 2E, Al, Ti, Mo, W, Ta, doped polycrystalline silicon, or an alloy thereof is formed to 200 to 800 nm on the gate oxide film 3 and patterned. Thus, the gate electrode 1 is formed. Next, P + ions are implanted into the semiconductor thin film 5 by mass separation ion implantation, and LDD ion implantation is performed to create an LDD structure. Dose amount is 6 × 10 12 ~ 5x10 13 / Cm 2 The acceleration voltage is about 60 keV. As a result of the LDD ion implantation, a channel region ch is left below the gate electrode 1, and the other portions are targets for LDD ion implantation.
[0016]
Subsequently, as shown in (f), after LDD ion implantation, resists RST1, RST2, RST3, and RST4 for forming an n-channel thin film transistor are formed, and P + ions are mass-separated or non-mass-separated ions. It injects into the semiconductor thin film 5 with a shower doping apparatus. The dose is 1 × 10 15 / Cm 2 The acceleration voltage is about 60 keV. Thus, the source region S and the drain region D of the n-channel thin film transistor are formed. Note that LDD regions remain between the source region S and the channel region ch and between the drain region D and the channel region ch.
[0017]
Next, as shown in (g), in order to form a CMOS circuit, a resist RST5 for a p-channel type thin film transistor is formed, and a dose amount of 1 to 3 × 10 6 is formed. 15 / Cm 2 Then, B + ions are implanted at an acceleration voltage of about 30 keV to form a pch-TFT. In the portion covered with RST5, an n-channel thin film transistor nch-TFT for circuits and a double-gate TFT for pixel switching are formed in the previous process.
[0018]
Thereafter, as shown in FIG. 2 Is formed to a thickness of about 600 nm to form an interlayer insulating film 7. Here, the activation treatment of the dopant implanted into the semiconductor thin film 5 is performed. For activation, any of laser annealing, lamp annealing, and furnace annealing may be used. After activation annealing, SiN x Is formed to a thickness of 200 to 400 nm to form a passivation film 8. Here, hydrogen annealing is performed in a nitrogen atmosphere at a temperature of 350 to 400 ° C. for 1 hour, and hydrogen is introduced into the semiconductor thin film 5 to improve the characteristics of the pch-TFT, nch-TFT and pixel switch TFT.
[0019]
Finally, as shown in (i), contact holes are opened in the interlayer insulating film 7 and the passivation film 8, and a metal such as Al-Si is sputtered and patterned to be processed into the wiring electrode 9. Next, an acrylic organic resin is applied by about 1 μm to form the planarizing film 10. After opening a contact hole in the planarizing film 10, a transparent conductive film such as ITO or IXO is formed by sputtering, patterned, and processed into the pixel electrode 11. This transparent conductive film is annealed at about 220 ° C. in a nitrogen atmosphere for 30 minutes to complete an active matrix display device substrate.
[0020]
FIG. 4 is a conceptual diagram of a high-pressure steam oxidation processing apparatus used in step (d) of FIG. As shown in the figure, the apparatus includes a pressure vessel 51 hermetically sealed and a reaction vessel 52 accommodated therein. The outer pressure vessel 51 is made of, for example, stainless steel, and the inner reaction vessel 52 is made of, for example, quartz glass. Inside the reaction vessel 52 is a processing chamber 53. The processing chamber 53 is heated by the heater 54. A pressure line 55 and a pressure reduction line 56 are connected to the pressure vessel 51. Further, a processing gas supply line 57 and a processing gas exhaust line 58 are connected to the processing chamber 53. The processing gas means a gas that generates an atmosphere mainly composed of water vapor or an atmosphere of an inert gas such as nitrogen. As described above, the processing chamber 53 is a quartz tube (reaction vessel 52) whose inner wall is made of quartz, and prevents the metal from entering the semiconductor. A heater 54 disposed so as to surround the reaction vessel 52 can maintain the inside of the processing chamber 53 at 300 to 700 ° C. The pressure increasing line 55 has an air source (Air), a pressure reducing valve RV, a flow meter, and a valve V. By supplying the air into the pressure vessel 51 by opening and closing the valve V, the pressure vessel can be increased to 0.1 to 5 Mpa. It is like. The decompression line 56 exhausts the air in the pressure vessel 51 by opening and closing the valve V so that the pressure vessel 51 can be decompressed. The processing gas supply line 57 includes a downstream portion for discharging the processing gas into the processing chamber 53 and an upstream portion branched to the nitrogen supply line and the water supply line. A heater 54 is disposed close to the downstream portion, and heats the processing gas to a temperature equivalent to that in the processing chamber 53 in advance. The upstream nitrogen supply line is connected to the supply source (N 2 ), A pressure reducing valve RV, a flow meter, and a valve V. When the valve V is opened and closed, the processing gas is supplied into the processing chamber 53 to bring the processing chamber 53 into a predetermined processing gas atmosphere. The voltage can be increased to 1 to 5 Mpa. The water supply line has a pump P and a valve V, draws water from a water source, supplies water to the heater 54 by opening and closing the valve V, evaporates the water by the heater 54, and supplies the water into the processing chamber 53. ing. A substrate stage 59 is disposed in the center of the processing chamber 53, and a glass substrate or a silicon substrate to be processed is mounted thereon.
[0021]
With reference to FIGS. 5-7, an example of 2nd embodiment of the manufacturing method of the thin-film transistor which concerns on this invention is demonstrated. Unlike the first embodiment, a thin film transistor having a bottom gate structure is formed in this embodiment. First, as shown in (a), Tr, Mo, W, Cr, Cu or an alloy thereof is formed on an insulating substrate 0 to a thickness of 10 to 250 nm, particularly preferably 100 to 250 nm, and patterned to form a gate. The electrode 1 is processed.
[0022]
Subsequently, as shown in (b), SiN by plasma CVD, atmospheric pressure CVD, reduced pressure CVD, etc. x 30-50 nm, then SiO 2 About 50 to 200 nm are formed as a gate nitride film 2 and a gate oxide film 3, respectively. Further thereon, a semiconductor thin film 5 made of amorphous silicon is continuously formed with a thickness of about 60 to 160 nm. Here, when the plasma CVD method is used, annealing is performed in a nitrogen atmosphere at 400 to 450 ° C. for about 1 to 2 hours in order to desorb hydrogen in the film. Here, amorphous silicon is crystallized by a solid phase growth method and converted to polycrystalline silicon. In the solid phase growth, furnace annealing is performed in an atmosphere of an inert gas such as a nitrogen gas at 600 to 660 ° C. for 5 to 20 hours. Thereby, polycrystalline silicon having a crystal grain size of about 1 to 1.5 μm is obtained. After that, annealing (ELA) using an excimer laser pulse with a wavelength of 200 to 400 nm eliminates the micro defects in the polycrystalline silicon grown by solid phase. The laser irradiation conditions at this time may be about 1 to 10 pulses, and the throughput can be increased as compared with the case of directly crystallizing amorphous silicon to polycrystalline silicon.
[0023]
Thereafter, as shown in (c), the surface of the polycrystalline silicon is oxidized with high-pressure water vapor, and SiO is deposited on the polycrystalline silicon. 2 An oxide film 6 made of 10 to 200 nm is formed. For example, annealing is performed at 600 ° C. and 2 Mpa water vapor for 130 minutes. When the initial film thickness of the polycrystalline silicon is 75 nm, the film thickness of the thermal oxide film 6 obtained by high-pressure steam oxidation is 54 nm, and the film thickness of the remaining polycrystalline silicon is 55 nm. If necessary, for the purpose of controlling the Vth of the thin film transistor, B + is a dose amount of 1 × 10 11 ~ 6 × 10 12 / Cm 2 After the mass separation at an acceleration voltage of about 30 keV, the injection is performed.
[0024]
Next, as shown in FIG. 6D, a resist RST0 is formed on the thermal oxide film 6 formed by steam oxidation using the gate electrode 1 as a mask by a backside exposure technique. Here, P + ions separated by mass are implanted into the entire surface of the substrate 0 to create an LDD region. The dose is 1 × 10 12 ~ 5x10 13 / Cm 2 , Particularly preferably 4 × 10 12 ~ 5x10 13 / Cm 2 The acceleration voltage is 60 keV.
[0025]
Next, as shown in (e), after LDD ion implantation, resists RST1 to RST4 for n-channel thin film transistors were prepared, and hydrogen diluted PH Three Using gas, P + ions are doped by ion shower doping using a non-mass-separated ion beam to form the source region S and the drain region D of the n-channel thin film transistor. The acceleration voltage at this time is about 60 keV.
[0026]
Next, as shown in (f), resists RST5 and RST6 are provided in order to form a p-channel type thin film transistor. Using resist RST5 as a mask, hydrogen diluted B 2 H 6 Using gas, B + ions are implanted by non-mass-separated ion doping to form a pch-TFT for a peripheral circuit. In the portion covered with RST5, an nch-TFT for a peripheral circuit and a double gate TFT for pixel switching are formed in the previous process.
[0027]
Thereafter, an activation step is performed as shown in FIG. Activation may be any of laser annealing, lamp annealing, and furnace annealing. After the activation process, the thermal oxide film provided on the semiconductor thin film 5 and the semiconductor thin film 5 are patterned at the same time and processed into an island shape corresponding to the element region of each thin film transistor. On top of this, plasma CVD is used to form SiO. 2 Is formed to a thickness of 100 to 400 nm to form an interlayer insulating film 7. Further on this, SiN x Is formed continuously for 100 to 400 nm to form a passivation film 8. Here, hydrogenation annealing is performed at 350 ° C. to 400 ° C. for 1 hour in a nitrogen atmosphere.
[0028]
Finally, as shown in (h), after opening a contact hole in the interlayer insulating film 7 and the passivation film 8, a metal such as Al—Si is sputtered and patterned to be processed into the wiring electrode 9. Next, an acrylic organic resin is applied by about 1 μm to form the planarizing film 10. After opening a contact hole in the planarizing film 10, a transparent conductive film such as ITO or IXO is formed by sputtering and patterned into a predetermined shape to form the pixel electrode 11. The transparent conductive film is annealed at about 220 ° C. in a nitrogen atmosphere for 30 minutes to complete a drive substrate for an active matrix display device.
[0029]
In the above-described embodiment, water vapor is used as the gas having an oxidizing ability used in the thermal oxidation step. However, the present invention is not limited to this, and oxygen gas or a mixture of oxygen gas and hydrogen gas is used. Can do. The thermal oxide film thus obtained is of high quality, and the interface with the channel region can be favorably maintained on the back gate side (upper side) of the bottom gate type TFT.
[0030]
FIG. 8 is a schematic perspective view showing an example of an active matrix type liquid crystal display device assembled using a drive substrate made according to the present invention. As shown in the figure, the display device has a panel structure including a pair of insulating substrates 0 and 102 and an electro-optical material 103 held between the substrates. As the electro-optical material 103, a liquid crystal material is used. A pixel array unit 104 and a drive circuit unit are integrated on the lower insulating substrate 0. The drive circuit section is divided into a vertical drive circuit 105 and a horizontal drive circuit 106. A terminal portion 107 for external connection is formed at the upper end of the peripheral portion of the insulating substrate 0. The terminal portion 107 is connected to the vertical drive circuit 105 and the horizontal drive circuit 106 through a wiring 108. In the pixel array portion 104, row-shaped gate wirings 109 and column-shaped signal wirings 110 are formed. A pixel electrode 11 and a thin film transistor TFT for driving the pixel electrode 11 are formed at the intersection of both wirings. The gate electrode of the thin film transistor TFT is connected to the corresponding gate wiring 109, the drain region is connected to the corresponding pixel electrode 11, and the source region is connected to the corresponding signal wiring 110. The gate wiring 109 is connected to the vertical driving circuit 105, while the signal wiring 110 is connected to the horizontal driving circuit 106. The thin film transistor TFT for switching the pixel electrode 11 and the thin film transistor included in the vertical drive circuit 105 and the horizontal drive circuit 106 are prepared according to the present invention.
[0031]
FIG. 9 is a schematic cross-sectional view showing an example of an electroluminescence display device in which thin film transistors fabricated according to the present invention are integrated. In this embodiment, an organic electroluminescence element OLED is used as a pixel. In the OLED, an anode A, an organic layer 210, and a cathode K are sequentially stacked. The anode A is separated for each pixel, and is made of, for example, chromium and is basically light-reflective. The cathode K is commonly connected between the pixels, and has, for example, a stacked structure of an ultrathin metal layer 211 and a transparent conductive layer 212, and is basically light transmissive. When a forward voltage (about 10 V) is applied between the anode A / cathode K of the OLED having such a configuration, carriers such as electrons and holes are injected, and light emission is observed. The operation of the OLED is considered to be light emission by excitons formed by holes injected from the anode A and electrons injected from the cathode K.
[0032]
On the other hand, the thin film transistor TFT for driving the OLED includes a gate electrode 1 formed on a substrate 0 made of glass or the like, a gate insulating film 23 superimposed on the upper surface thereof, and the gate electrode 1 through the gate insulating film 23. The semiconductor thin film 5 is stacked on the upper side. The thin film transistor TFT includes a source region S, a channel region Ch, and a drain region D that serve as a path for a current supplied to the OLED. The channel region Ch is located just above the gate electrode 1. The thin film transistor TFT having the bottom gate structure is covered with an interlayer insulating film 7, on which a wiring electrode 9 and a drain electrode 200 are formed. On top of these, the aforementioned OLED is formed through another interlayer insulating film 91. The anode A of the OLED is electrically connected to the thin film transistor TFT via the drain electrode 200.
[0033]
【The invention's effect】
As described above, according to the thin film transistor manufacturing method of the present invention, a high-quality thermal oxide film can be formed on polycrystalline silicon having a large grain size and few defects while using a low-melting glass substrate. For this reason, while forming a high-quality oxide film that could only be obtained by a high-temperature process of 1000 ° C. or higher in the prior art, it is possible to erase defects by irradiating with laser light, resulting in higher performance than that obtained by a high-temperature process. A thin film transistor can be realized. Furthermore, since the glass substrate is pre-annealed by a substrate annealing means such as solid phase growth, there is an effect that the substrate shrinkage during high-pressure steam thermal oxidation can be prevented. In addition, since the laser beam irradiation process used in the present invention is used only to eliminate the minute defects in the crystal grains, the tolerance for the laser beam energy variation is large and the number of shots of the laser pulse can be small. , It has an excellent effect of not reducing the throughput.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a process chart showing a first embodiment of a method for producing a thin film transistor according to the present invention.
FIG. 2 is a process chart showing a first embodiment of a method for producing a thin film transistor according to the present invention.
FIG. 3 is a process chart showing a first embodiment of a method for producing a thin film transistor according to the present invention.
FIG. 4 is a schematic view showing an example of a high-pressure steam thermal oxidation apparatus used for carrying out the first embodiment of the method for manufacturing a thin film transistor according to the present invention.
FIG. 5 is a process chart showing a second embodiment of a method for producing a thin film transistor according to the present invention.
FIG. 6 is a process chart showing a second embodiment of a method for producing a thin film transistor according to the present invention.
FIG. 7 is a process chart showing a second embodiment of a method for manufacturing a thin film transistor according to the present invention.
FIG. 8 is a schematic perspective view showing an example of a liquid crystal display device using a thin film transistor manufactured according to the present invention.
FIG. 9 is a partial sectional view showing an example of an electroluminescence display device incorporating a thin film transistor manufactured according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 0 ... Insulating substrate, 1 ... Gate electrode, 2 ... Gate nitride film, 3 ... Gate oxide film, 5 ... Semiconductor thin film, 6 ... Thermal oxide film, 11 ... Pixel electrode

Claims (6)

ガラスからなる絶縁性の基板に膜厚が60〜160nmの非晶質シリコンからなる半導体薄膜を形成する薄膜形成工程と、A thin film forming step of forming a semiconductor thin film made of amorphous silicon having a thickness of 60 to 160 nm on an insulating substrate made of glass;
該半導体薄膜を不活性ガス雰囲気中で600〜630℃、5〜20時間の条件で炉アニールして固相成長処理を施し、非晶質シリコンを1〜1.5μmの結晶粒径を持つ多結晶シリコンに転換すると同時に該基板の緻密化処理を施す固相成長工程と、The semiconductor thin film is annealed in an inert gas atmosphere at 600 to 630 ° C. for 5 to 20 hours and subjected to solid phase growth treatment, so that amorphous silicon has a crystal grain size of 1 to 1.5 μm. A solid phase growth step of converting the crystalline silicon to a densification treatment of the substrate at the same time;
多結晶シリコンに転換した半導体薄膜に波長200〜400nmのエキシマレーザ光を照射して、多結晶シリコンに含まれる結晶欠陥を低減化する光照射工程と、Irradiating a semiconductor thin film converted into polycrystalline silicon with an excimer laser beam having a wavelength of 200 to 400 nm to reduce crystal defects contained in the polycrystalline silicon;
圧力が0.1Mpaから5Mpaの高圧水蒸気を用いて550〜650℃の温度範囲で半導体薄膜を酸化することにより、多結晶シリコンの表面を熱酸化して膜厚が10〜200nmの酸化膜を形成する熱酸化工程と、By oxidizing the semiconductor thin film in a temperature range of 550 to 650 ° C. using high-pressure steam having a pressure of 0.1 to 5 Mpa, the surface of the polycrystalline silicon is thermally oxidized to form an oxide film having a thickness of 10 to 200 nm. A thermal oxidation process,
該半導体薄膜の表面を熱酸化して得られた酸化膜をゲート絶縁膜として、その上にゲート電極膜を形成する工程とを行う薄膜トランジスタの製造方法。A method of manufacturing a thin film transistor, comprising: forming an oxide film obtained by thermally oxidizing the surface of the semiconductor thin film as a gate insulating film, and forming a gate electrode film thereon.
圧力が2Mpaの高圧水蒸気を用いて600℃で半導体薄膜を酸化する請求項1記載の薄膜トランジスタの製造方法。2. The method for producing a thin film transistor according to claim 1, wherein the semiconductor thin film is oxidized at 600 [deg.] C. using high-pressure steam having a pressure of 2 Mpa. 所定の間隙を介して互いに対面した一対の基板と、該間隙に保持された液晶とからなり、一方の基板には画素電極とこれを駆動する薄膜トランジスタを配し、他方の基板には該画素電極に対面する電極を配し、該薄膜トランジスタは、多結晶シリコンからなる半導体薄膜と、シリコンの酸化物からなる酸化膜と、ゲート電極膜とを含む積層構造を有する液晶表示装置を製造する場合に、A pair of substrates facing each other with a predetermined gap and a liquid crystal held in the gap. A pixel electrode and a thin film transistor for driving the pixel electrode are disposed on one substrate, and the pixel electrode is disposed on the other substrate. In the case of manufacturing a liquid crystal display device having a laminated structure including a semiconductor thin film made of polycrystalline silicon, an oxide film made of silicon oxide, and a gate electrode film,
ガラスからなる該一方の基板に膜厚が60〜160nmの非晶質シリコンからなる半導体薄膜を形成する薄膜形成工程と、A thin film forming step of forming a semiconductor thin film made of amorphous silicon having a film thickness of 60 to 160 nm on the one substrate made of glass;
該半導体薄膜を不活性ガス雰囲気中で600〜630℃、5〜20時間の条件で炉アニールして固相成長処理を施し、非晶質シリコンを1〜1.5μmの結晶粒径を持つ多結晶シリコンに転換すると同時に該基板の緻密化処理を施す固相成長工程と、The semiconductor thin film is annealed in an inert gas atmosphere at 600 to 630 ° C. for 5 to 20 hours and subjected to solid phase growth treatment, so that amorphous silicon has a crystal grain size of 1 to 1.5 μm. A solid phase growth step of converting the crystalline silicon to a densification treatment of the substrate at the same time;
多結晶シリコンに転換した半導体薄膜に波長200〜400nmのエキシマレーザ光を照射して、多結晶シリコンに含まれる結晶欠陥を低減化する光照射工程と、Irradiating a semiconductor thin film converted into polycrystalline silicon with an excimer laser beam having a wavelength of 200 to 400 nm to reduce crystal defects contained in the polycrystalline silicon;
圧力が0.1Mpaから5Mpaの高圧水蒸気を用いて550〜650℃の温度範囲で半導体薄膜を酸化することにより、多結晶シリコンの表面を熱酸化して膜厚が10〜200nmの酸化膜を形成する熱酸化工程と、By oxidizing the semiconductor thin film in a temperature range of 550 to 650 ° C. using high-pressure steam having a pressure of 0.1 to 5 Mpa, the surface of the polycrystalline silicon is thermally oxidized to form an oxide film having a thickness of 10 to 200 nm. A thermal oxidation process,
該半導体薄膜の表面を熱酸化して得られた酸化膜をゲート絶縁膜として、その上にゲート電極膜を形成する工程とを行う液晶表示装置の製造方法。And a step of forming a gate electrode film on the oxide film obtained by thermally oxidizing the surface of the semiconductor thin film as a gate insulating film.
圧力が2Mpaの高圧水蒸気を用いて600℃で半導体薄膜を酸化する請求項3記載の液晶表示装置の製造方法。4. The method of manufacturing a liquid crystal display device according to claim 3, wherein the semiconductor thin film is oxidized at 600 [deg.] C. using high-pressure steam having a pressure of 2 Mpa. 絶縁性の基板に、エレクトロルミネッセンス素子とこれを駆動する薄膜トランジスタを配し、該薄膜トランジスタは、多結晶シリコンからなる半導体薄膜と、シリコンの酸化物からなる酸化膜と、ゲート電極膜とを含む積層構造を有するエレクトロルミネッセンス表示装置を製造する場合に、An electroluminescent element and a thin film transistor for driving the electroluminescent element are arranged on an insulating substrate, and the thin film transistor includes a semiconductor thin film made of polycrystalline silicon, an oxide film made of silicon oxide, and a gate electrode film. When manufacturing an electroluminescent display device having
ガラスからなる該絶縁性の基板に膜厚が60〜160nmの非晶質シリコンからなる半導体薄膜を形成する薄膜形成工程と、A thin film forming step of forming a semiconductor thin film made of amorphous silicon having a thickness of 60 to 160 nm on the insulating substrate made of glass;
該半導体薄膜を不活性ガス雰囲気中で600〜630℃、5〜20時間の条件で炉アニールして固相成長処理を施し、非晶質シリコンを1〜1.5μmの結晶粒径を持つ多結晶シリコンに転換すると同時に該基板の緻密化処理を施す固相成長工程と、The semiconductor thin film is annealed in an inert gas atmosphere at 600 to 630 ° C. for 5 to 20 hours and subjected to solid phase growth treatment, so that amorphous silicon has a crystal grain size of 1 to 1.5 μm. A solid phase growth step of converting the crystalline silicon to a densification treatment of the substrate at the same time;
多結晶シリコンに転換した半導体薄膜に波長200〜400nmのエキシマレーザ光を照射して、多結晶シリコンに含まれる結晶欠陥を低減化する光照射工程と、Irradiating a semiconductor thin film converted into polycrystalline silicon with an excimer laser beam having a wavelength of 200 to 400 nm to reduce crystal defects contained in the polycrystalline silicon;
圧力が0.1Mpaから5Mpaの高圧水蒸気を用いて550〜650℃の温度範囲で半導体薄膜を酸化することにより、多結晶シリコンの表面を熱酸化して膜厚が10〜200nmの酸化膜を形成する熱酸化工程と、By oxidizing the semiconductor thin film in a temperature range of 550 to 650 ° C. using high-pressure steam having a pressure of 0.1 to 5 Mpa, the surface of the polycrystalline silicon is thermally oxidized to form an oxide film having a thickness of 10 to 200 nm. A thermal oxidation process,
該半導体薄膜の表面を熱酸化して得られた酸化膜をゲート絶縁膜として、その上にゲート電極膜を形成する工程とを行うエレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。And a step of forming a gate electrode film on the oxide film obtained by thermally oxidizing the surface of the semiconductor thin film as a gate insulating film.
圧力が2Mpaの高圧水蒸気を用いて600℃で半導体薄膜を酸化する請求項5記載のエレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。6. The method of manufacturing an electroluminescence display device according to claim 5, wherein the semiconductor thin film is oxidized at 600 [deg.] C. using high-pressure steam having a pressure of 2 Mpa.
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