JP4828510B2 - コレステロール応答性評価試験用食品及びコレステロール応答性の評価方法 - Google Patents

コレステロール応答性評価試験用食品及びコレステロール応答性の評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、簡単に調製でき、かつ被験者に負担なくコレステロール応答性を短期間で評価できるコレステロール応答性評価試験用食品及びこれを用いたコレステロール応答性の評価方法に関する。
近年、動脈硬化等の生活習慣病の増加に伴い、生活習慣病の危険因子の一種であるコレステロールに対する関心が高まっており、血清中のコレステロール濃度(血清コレステロール値)を測定する機会が増加している。
血清コレステロール値は、日常の臨床や健康診断などで良く知られている検査対象である。一方、コレステロールを含む食品を食べても血清コレステロール値が上昇し易い人(ハイパーレスポンダー)と上昇し難い人(ハイポレスポンダー)が存在することが明らかになっている。
すなわち、複数の被験者にコレステロールを摂取させた場合、コレステロールに対する応答性(以下「コレステロール応答性」という。)は被験者毎に異なり、被験者は、血清コレステロール値が上昇し易いハイパーレスポンダーと、血清コレステロール値が上昇し難いハイポレスポンダーとに分かれることが知られている。
例えば卵製品や畜肉等のコレステロールを多く含む食品には一般に、有用な栄養成分が多く含まれている。従って、生活習慣病を予防又は改善しようとして、これらの食品の摂取を減らすと、有用な栄養成分の摂取量が低下する。特に、ハイポレスポンダーは、コレステロールを多く摂取しても血清コレステロール値が上昇し難いため、コレステロールの摂取が生活習慣病の発病又は悪化につながり難いと考えられる。
すなわち、生活習慣病の予防又は改善のためには、コレステロールの摂取量をやみくもに減らすのではなく、コレステロール応答性を知ったうえで、コレステロール応答性に応じて、食事中に含まれるコレステロール含量を調整することが有用である。
コレステロール応答性を評価する方法としては、例えば、卵3個分のコレステロールにあたる凍結乾燥卵黄を毎日食事にまぜ、最低2週間継続的に摂取させた後、摂取前及び摂取後の血清総コレステロール、LDLコレステロール及びHDLコレステロールの値を測定する方法が提案されている(非特許文献1)。
しかしながら、この方法は、ハイパーレスポンダーとハイポレスポンダーとを判別する際の評価基準については規定化されておらず、また、試験食を長期間投与する必要があるため、被験者にとっても大きな負担となっていた。
すなわち、現状は、コレステロール応答性の評価基準が研究者によって異なり、コレステロール応答性評価が規格化されていないためか、コレステロール応答性について充分に正確な評価ができているとはいい難い。
はじめて知る高コレステロール、主婦の友社、東京:64−73(2002)
本発明の目的は、簡単に調製でき、かつ被験者に負担なくコレステロール応答性を短期間で評価できるコレステロール応答性評価試験用食品及びこれを用いたコレステロール応答性の評価方法を提供するものである。
本発明者らは、上記問題を解決すべく、鋭意研究を行ったところ、1食当たりのコレステロール含量と脂質含量を特定量となるように、酸性水中油型乳化食品にコレステロール含有物を配合するならば、意外にも、簡単に調製でき、かつ被験者に負担なくコレステロール応答性を短期間で評価できるコレステロール応答性評価試験用食品が得られることを見出した。さらに、これを用いることでコレステロール応答性の評価方法を確立できることを見出し、遂に本発明を完成するに至った。
本発明の一態様に係るコレステロール応答性評価試験用食品は、
コレステロール含有物及び酸性水中油型乳化食品を含み、
1食当たりのコレステロール含量が400mg以上であり、かつ1食当たりの脂質含量が20g以上であることができる。
上記コレステロール応答性評価試験用食品において、前記コレステロール含有物が乾燥卵黄である。
上記コレステロール応答性評価試験用食品において、前記酸性水中油型乳化食品が卵黄型マヨネーズであることができる。
上記コレステロール応答性評価試験用食品において、前記コレステロール含有物100質量部に対して前記酸性水中油型乳化食品60〜290質量部含むことができる。
本発明の一態様に係るコレステロール応答性評価試験用キットは、
コレステロール含有物を収容する第1容器と、
酸性水中油型乳化食品を収容する第2容器と、
を含み、
前記コレステロール含有物及び前記酸性水中油型乳化食品の混合物が、上記コレステロール応答性評価試験用食品である。
本発明の一態様に係るコレステロール応答性評価試験用食品は、
乾燥卵黄及び卵黄型マヨネーズを含み、
1食当たりの前記乾燥卵黄の含量が15〜20gであり、かつ、1食当たりの前記卵黄型マヨネーズの含量が40〜60gである。
上記コレステロール応答性評価試験用食品において、前記乾燥卵黄100質量部に対して前記卵黄型マヨネーズ60〜290質量部を含むことができる。
本発明の一態様に係るコレステロール応答性評価試験用キットは、
乾燥卵黄を収容する第1容器と、
卵黄型マヨネーズを収容する第2容器と、
を含み、
前記乾燥卵黄及び前記卵黄型マヨネーズの混合物が、上記コレステロール応答性評価試験用食品である。
本発明の一態様に係る容器詰めコレステロール応答性評価試験用食品は、上記コレステロール応答性評価試験用食品を含む。
本発明の一態様に係るコレステロール応答性の評価方法は、
上記コレステロール応答性評価試験用食品を摂取した被験者から採取された血清中のコレステロール濃度を指標として、コレステロール応答性を評価することを含む。
上記コレステロール応答性の評価方法において、前記コレステロール応答性の評価は、血清中のコレステロール濃度の所定時間内における変化量に基づいて行うことができる。この場合、前記コレステロール応答性の評価において、前記変化量が所定値より大きい場合コレステロール応答性有りと判定し、一方、前記変化量が所定値より小さい場合コレステロール応答性無しと判定することができる。
上記コレステロール応答性の評価方法において、前記コレステロール濃度は、レムナント様リポタンパク質コレステロール濃度であることができる。
上記コレステロール応答性評価試験用食品を用いることにより、簡単に調製でき、かつ被験者に負担なくコレステロール応答性を短期間で評価できる。これにより、日常の臨床や健康診断等において、上記食品を用いて被験者のコレステロール応答性を予め評価しておくことで、従来の方法よりもさらに正確な臨床判断を行うことができる。すなわち、上記コレステロール応答性の評価方法は、臨床判断のツールとして有用である。
以下、本発明の一実施形態に係るコレステロール応答性評価試験用食品及びコレステロール応答性の評価方法を詳述する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
1.コレステロール応答性評価試験用食品
本発明の一実施形態に係るコレステロール応答性評価試験用食品(以下単に「評価試験用食品」ともいう。)は、酸性水中油型乳化食品及びコレステロール含有物を含む。本実施形態に係る評価試験用食品では、酸性水中油型乳化食品とコレステロール含有物との配合割合を適宜調整することで、1食当たりのコレステロール含量と脂質含量とが特定割合となるように調整されている。
コレステロール含有物の中には、例えば風味が良好でない等の理由により、コレステロール含有物単独では摂取し難いものもある。これに対して、本実施形態に係る評価試験用食品はコレステロール含有物とともに酸性水中油型乳化食品を含むことにより、マイルドな風味を有するため、単独では摂取し難いコレステロール含有物を被験者が負担なく摂取することができる。
本実施形態に係る評価試験用食品は、酸性水中油型乳化食品とコレステロール含有物とが混合されて乳化物の形態であることが好ましく、この場合、例えば、スイートポテト状やクリーム状であることができる。本実施形態に係る評価試験用食品が乳化物の形態であることにより、コレステロールの体内への吸収性を高めることができ、その結果、コレステロール応答性の評価を行うことができる程度に血清中のコレステロール濃度を高めることができる。よって、本実施形態に係る評価試験用食品を単回摂取させた場合であっても、コレステロール応答性を評価するのに充分な血清中のコレステロール濃度を達成することができる。
本実施形態に係る評価試験用食品は、コレステロール含有物10〜20質量%及び酸性水中油型乳化食品10〜80質量%含むことが好ましい。酸性水中油型乳化食品及びコレステロール含有物の含量が上記範囲を外れる場合、乳化物の形態をとることが難しい場合がある。
また、本実施形態に係る評価試験用食品は、水分含量が3〜28質量%であることが好ましく、3〜25質量%であることがより好ましい。水分含量が28質量%を超える場合又は3質量%未満である場合、本実施形態に係る評価試験用食品が乳化物を構成するのが難しくなる場合がある。ここで、水分含量は、栄養表示基準(平成15年4月24日厚生労働省告示第176号)別表第2の第3欄記載の減圧加熱乾燥法に準じて測定した値である。
さらに、本実施形態に係る評価試験用食品においては、コレステロール含有物100部に対して酸性水中油型乳化食品60〜290部を含むことが好ましい。コレステロール含有物100部に対する酸性水中油型乳化食品の含量が60〜290部以外である場合、本実施形態に係る評価試験用食品が乳化物を構成するのが難しくなる場合がある。特に、コレステロール含有物100部に対する酸性水中油型乳化食品の含量が290部を超える場合、油脂中へのコレステロールの移行率の増加の程度が徐々に低くなる(後述する実施例参照)ため、コレステロールの吸収量を増やすために、評価試験用食品中のコレステロール含有物の含量を増やす必要が生じる。しかしながら、評価試験用食品中のコレステロール含有物の含量を増やすことは、余分なコレステロールを被験者が摂取することになり、被験者の負担が大きくなるため、好ましくない場合がある。
1.1.酸性水中油型乳化食品
本発明における酸性水中油型乳化食品とは、食酢等の酸剤の添加によりpH値が酸性域にある水中油型の乳化食品一般をさし、代表的にはマヨネーズや各種のドレッシング類があげられる。酸性水中油型乳化食品中にコレステロール含有物が均一に分散し易く、かつ、全卵型マヨネーズよりもコレステロール及び脂質を多く含むため試験食1食当りの摂取量が少なく済み、被験者に負担とならない点で、酸性水中油型乳化食品は卵黄型マヨネーズであることが好ましい。なお、JAS規格では「マヨネーズ」は「卵黄又は全卵を使用し、かつ、必須原材料、卵黄、卵白、たん白加水分解物、食塩、砂糖類、香辛料、及び調味料(アミノ酸等)以外の原材料を使用していないもの」と定義されているが、本発明において「卵黄型マヨネーズ」とは、前記「マヨネーズ」の定義において卵黄を使用したものをいう。また、卵黄型マヨネーズで使用される卵黄は、他の卵由来の成分、例えば卵白等を商業的に許容される範囲で含んでいてもよい。
1.2.コレステロール含有物
本発明におけるコレステロール含有物とは、食品への添加が許可されており、コレステロールを含有する物であれば特に制限はなく、具体的には、例えば、いくら、卵、乾燥卵黄、レバー等が挙げられる。より少ない配合量で特定量のコレステロール含量を満たすことができ、酸性水中油型乳化食品中での分散性に優れ、かつ酸性水中油型乳化食品中とともに乳化物を構成することができる点で、コレステロール含有物は乾燥卵黄であることが好ましい。
なお、乾燥卵黄とは、鶏卵等の家禽卵を割卵して、卵黄を卵白から分離し、適宜の乾燥方法によって乾燥させたものをいう。乾燥方法としては、例えば、噴霧乾燥(スプレードライ)、凍結乾燥(フリーズドライ)、真空乾燥、マイクロウェーブ乾燥等が挙げられ、これらの方法の内、大量生産が容易であることから、一般的には噴霧乾燥による方法が用いられている。また、これらの乾燥方法により得られた乾燥卵黄は、水分量を10%以下、望ましくは4%以下まで乾燥させたものが好ましい。
なお、本実施形態に係る評価試験用食品の好ましい例としては、コレステロール含有物が乾燥卵黄であり、酸性水中油型乳化食品が卵黄型マヨネーズであって、乾燥卵黄10〜20質量%及び卵黄型マヨネーズ10〜80質量%を含む評価試験用食品が挙げられる。この評価試験用食品によれば、乾燥卵黄10〜20質量%及び卵黄型マヨネーズ10〜80質量%を含むことにより、乳化物の形態をとることができるため、体内へのコレステロールの吸収性に優れている。このため、コレステロール応答性を評価するのに充分な血清コレステロール濃度を達成することができる。この場合、体内へのコレステロールの吸収性をより高めることができる点で、乾燥卵黄100部に対して卵黄型マヨネーズ60〜290部含むことが好ましい。乾燥卵黄100部に対して卵黄型マヨネーズが60部未満であると、乳化物の状態になることができない場合があり、一方、乾燥卵黄100部に対して卵黄型マヨネーズが290部を超えると、評価試験用食品のコレステロール含量が少なくなるため、コレステロール応答性を評価するのに充分な血清コレステロール濃度を達成することができない場合がある。
また、本実施形態に係る評価試験用食品の別の好ましい例は、乾燥卵黄及び卵黄型マヨネーズを含み、1食当たりの乾燥卵黄の含量が15〜20gであり、かつ、1食当たりの卵黄型マヨネーズの含量が40〜60gである。この評価試験用食品は簡単に調製でき、かつ、この評価試験用食品を用いることにより、被験者に負担なくコレステロール応答性を短期間で評価できる。
1.3.コレステロール応答性
本発明におけるコレステロール応答性は、例えば、高比重リポ蛋白(HDL)、低比重リポ蛋白(LDL)、超低比重リポタンパク質(VLDL)及びカイロミクロン等のリポタンパク質、前記VLDL及びカイロミクロンが血中のリポタンパク質リパーゼにより分解されて生じるレムナント様リポタンパク質(RLP)に含まれるコレステロール(レムナント様リポタンパク質コレステロール:RLP)の濃度を測定した値を指標として用いればよい。このうち、コレステロール応答性評価を行うにあたっては、本実施形態に係る評価試験用食品に含まれるコレステロール中の含有割合が高く、血清中のコレステロール濃度をより正確に示すレムナント様リポタンパク質コレステロール濃度(RLP−C)をコレステロール応答性評価の指標として用いることが好ましい。
レムナント様リポタンパク質とは、アポAI及びアポB100を有さないリポタンパク質のことをいい、レムナント様リポタンパク質コレステロールとは、レムナント様リポタンパク質に含まれるコレステロールのことをいう。アポAI及びアポB100はいずれも、リポタンパク質に結合するアポリポタンパク質である。
より具体的には、レムナント様リポタンパク質は、アポAIに対するモノクローナル抗体及びアポB100に対するモノクローナル抗体に対して特異的に結合しないタンパク質のことをいう。
血清中のレムナント様リポタンパク質コレステロールの濃度は、例えば、後述する試験例1に示す文献に記載された方法により測定することができる。あるいは、RLP−コレステロール「JIMRO」II(大塚製薬(株)製)、デタミナーRLP−C(協和メディックス(株)製)などのレムナント様リポ蛋白−コレステロール測定キットおよび超遠心法、電気泳動法、免疫吸着法などでも測定してよい。
1.4.コレステロール含量
本実施形態に係る評価試験用食品は、後述するように、1食当たりのコレステロール含量が400mg以上である。1日当たりの好ましいコレステロール摂取量の上限が約700mgであり、好ましくは400〜600mgである。従来のコレステロール応答性を評価する方法はこの上限(700mg)に近いコレステロールを被験者に投与する必要があったが、本実施形態に係る評価試験用食品は乳化物の形態であることでコレステロールの体内への吸収率を高めることができることから、本実施形態に係る評価試験用食品1食当たりのコレステロール含量は、好ましくは600mg以下で足りる。
ここで、コレステロール含量は、使用する原材料に基づいて五訂食品成分表(「五訂食品成分表2001」、女子栄養大学出版部)の記載から算出することができる。また、本実施形態に係る評価試験用食品のコレステロール含量を、公知の方法(例えば酵素法、化学法およびガスクロマトグラフィーによる分析)によって測定してもよい。
本実施形態に係る評価試験用食品のコレステロール含量を所定値に調整するには、具体的には、例えば、酸性水中油型乳化食品及びコレステロール含有物に使用する原材料に含まれるコレステロール含量を前述した五訂食品成分表から算出し、この値が所定値となるように酸性水中油型乳化食品にコレステロール含有物を配合すればよい。
本実施形態に係る評価試験用食品は、1食当たりのコレステロール含量が400mg以上であることにより、被験者に負担なくコレステロール応答性を短期間で診断することができる。これに対して、評価試験用食品1食当たりのコレステロール含量が400mg未満である場合、血中に充分な量のコレステロールが残存しないためか、コレステロール応答性を評価し難い場合がある。一方、評価試験用食品1食当たりのコレステロール含量が600mgを超える場合、本実施形態に係る評価試験用食品の風味が損なわれる場合がある。
1.5.脂質含量
本実施形態に係る評価試験用食品は、1食当たりの脂質含量が20g以上であることが好ましく、20〜80gであることがより好ましく、20〜60gであることがさらに好ましい。本実施形態に係る評価試験用食品において、評価試験用食品1食当たりのコレステロール含量が400mg以上であることに加えて、1食当たりの脂質含量を20g以上とすることにより、体内へのコレステロールの吸収性をさらに高めることができる。
ここで、1食当たりの脂質含量は、使用する原材料に基づいて五訂食品成分表(「五訂食品成分表2001」、女子栄養大学出版部)の記載から算出することができる。また、本実施形態に係る評価試験用食品中の脂質含量を、公知の方法(例えばソックスレー法)によって測定してもよい。
本実施形態に係る評価試験用食品1食当たりの脂質含量を所定値に調整するには、具体的には、例えば、酸性水中油型乳化食品及びコレステロール含有物に使用する原材料に含まれるコレステロール含量を前述した五訂食品成分表から算出し、この値が所定値となるように酸性水中油型乳化食品にコレステロール含有物を配合すればよい。
本実施形態に係る評価試験用食品は、上述したように、1食当たりのコレステロール含量が400mg以上であり、かつ1食当たりの脂質含量が20g以上であることにより、被験者に負担なくコレステロール応答性を短期間で評価できる。これに対して、1食当たりの脂質含量が20g未満である場合、脂質中に移行するコレステロール含量が少ないためか、コレステロール応答性を評価し難い場合がある。一方、1食当たりの脂質含量が80gを超える場合、本実施形態に係る評価試験用食品の風味が損なわれる場合がある。
本実施形態に係る評価試験用食品においては、後述する試験例3にて示されるように、コレステロールが効率良く酸性水中油型乳化食品中の油脂へ移行し易い点で、コレステロール含有物100部に対して酸性水中油型乳化食品60〜290部含むことが好ましい。
本実施形態に係る評価試験用食品には、前述した原料の他に、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、例えば、グルタミン酸ナトリウム、食塩、砂糖、動植物等のエキス類等の各種調味料、からし粉、胡椒等の香辛料、オリゴ糖、水あめ等の糖類、酢酸ナトリウム等のpH調整剤、ポリリジン、卵白リゾチーム、プロタミン等の保存料、キレート剤等を適宜配合されていてもよい。
本実施形態に係る評価試験用食品はそのまま食してもよく、あるいは、パン等に挟んで食しても良い。
1.6.製造方法
本実施形態に係る評価試験用食品の製造方法は特に限定されないが、例えば、コレステロール含有物及び酸性水中油型乳化食品等を予め攪拌混合した混合物として流通させる場合は、乾燥卵黄等のコレステロール含有物、卵黄型マヨネーズ等の酸性水中油型乳化食品、更に必要に応じて、調味料、香辛料、糖類、pH調整剤、保存料、キレート剤、その他の食品原料や食材を用意し、これらの原材料を、ミキサー等の攪拌混合機に投入し、常法により攪拌混合することにより、本実施形態に係る評価試験用食品を得ることができる。得られた評価試験用食品は、ポリエチレン製のパウチ等に充填後、好ましくは密封後、ヒートシールして容器詰めし、チルド温度や常温で流通させる容器詰め製品とすることができる。
本実施形態に係る評価試験用食品は、全量を1つの容器に詰めて容器詰め製品としてもよいし、あるいは、後述するように、コレステロール含有物と酸性水中油型乳化食品とを別個の容器に詰めた容器詰め製品としてもよい。
1.7.コレステロール応答性評価試験用キット
本発明の一実施形態に係るコレステロール応答性評価試験用キットは、コレステロール含有物を収容する第1容器と、酸性水中油型乳化食品を収容する第2容器と、を含み、コレステロール含有物及び酸性水中油型乳化食品の混合物が本実施形態に係る評価試験用食品である。すなわち、この場合、コレステロール含有物及び酸性水中油型乳化食品をそれぞれ個別の容器(第1容器及び第2容器)に詰め、コレステロール応答性評価試験用キット(以下単に「評価試験用キット」ともいう。)として流通させることができる。
第1容器及び第2容器は例えば、ポリエチレン製のパウチ等であってもよい。例えば、第1容器及び第2容器に、コレステロール含有物及び酸性水中油型乳化食品をそれぞれ充填し、好ましくは密封後、ヒートシールして容器詰めすることにより、本実施形態に係る評価試験用キットを得ることができる。
本実施形態に係る評価試験用キットはチルド温度や常温で流通させることができ、消費者が第1容器及び第2容器を開封して、両容器の内容物を混合することにより、本実施形態に係る評価試験用食品を製することができる。
この場合、第1容器及び第2容器は、各々の収容部が外形的に独立した袋状又はボトル状の容器であってもよいし、あるいは、第1容器及び第2容器各々の収容部がイージーピール性シール部分を介して連続していてもよい。
本実施形態に係る評価試験用キットによれば、酸性水中油型乳化食品及びコレステロール含有物がそれぞれ別個の容器に収容されているため、試験直前に両容器を開封し内容物を混合して、本実施形態に係る評価試験用食品を調製することにより、過度の酸変性による食感の劣化等を防止してコレステロール含有物の風味を開封直前まで維持できる。
1.8.作用機序
本実施形態に係る評価試験用食品によって、上述の作用効果が得られる理由は定かではないが、以下の作用機序が考えられる。まず、コレステロールは摂取すると胃内で乳化され、その後、小腸まで運ばれ、胆汁酸などとミセルを形成し小腸吸収細胞の手前に近づく。そこで単量体として放出された前記コレステロールは、小腸微絨毛膜にある受容体を介して小腸吸収細胞内に取り込まれる。取り込まれたコレステロールは、コレステロールエステルへと変換された後、アポリポタンパク質の一種であるApoB48などと共にカイロミクロンを形成しリンパ管へ放出される。その後、胸管を介して血中に放出されたカイロミクロンはリポタンパク質リパーゼの作用により代謝され、カイロミクロンレムナントへと変換されて、肝臓にあるレムナント受容体を介して肝臓に取り込まれる。
本実施形態に係る評価試験用食品によれば、酸性水中油型乳化食品及びコレステロール含有物を含有することにより、コレステロール含有物が乳化により水中油型乳化食品中の油脂に移行し易くなるため、本実施形態に係る評価試験用食品を摂取した際の胃内での乳化が助長される。その結果、体内へのコレステロールの吸収性が高められるため、コレステロール応答性を評価できる程度に血中コレステロール濃度を維持することができる。これにより、被験者への負担が少ない状態でコレステロール応答性を短期間で評価できるものと考えられる。
2.コレステロール応答性の評価方法
本発明の一実施形態に係るコレステロール応答性の評価方法(以下単に「評価方法」ともいう。)は、本実施形態に係る評価試験用食品を摂取した被験者から採取された血清中のコレステロール濃度を指標として、コレステロール応答性を評価することを含む。
本実施形態に係る評価方法においては、例えば、本実施形態に係る評価試験用食品を摂取した被験者から採取された血清中のコレステロール濃度の所定時間内における変化量を算出し、この変化量に基づいてコレステロール応答性の評価を行うことができる。この場合、前記変化量が所定値より大きい(又は所定値以上である)場合コレステロール応答性有り(ハイパーレスポンダー)と判定し、一方、前記変化量が所定値以下である(又は所定値より小さい)場合コレステロール応答性無し(ハイポレスポンダー)と判定することができる。
本実施形態に係る評価方法においては、食品中に含まれるコレステロール濃度を反映することができる点で、コレステロール応答性評価の指標として測定されるコレステロール濃度は、レムナント様リポタンパク質コレステロール濃度であることが好ましい。この場合、摂取する評価試験用食品のコレステロール含量にもよるが、評価試験用食品のコレステロール含量が400mg以上である場合、前記変化量は、レムナント様リポタンパク質コレステロール濃度のIAUCが30〜40mg・hr/dLであることが好ましく、例えば30mg・hr/dLである。
ハイパーレスポンダーにとっては、非特許文献1記載の方法のように、2週間続けて高コレステロール濃度の試験食を摂取することは、動脈硬化のリスクを高め、生活習慣病の発病又は悪化をもたらす可能性がある。これに対して、本実施形態に係るコレステロール応答性評価試験用食品を用いてコレステロール応答性評価を行う場合、単回摂取で足りるため、生活習慣病が発病又は悪化するリスクが非常に低い。
3.実施例
以下、本発明のコレステロール応答性評価試験用食品及びコレステロール応答性の評価方法について、実施例、比較例及び試験例を挙げて具体的に説明する。なお、本発明はこれらに限定するものではない。
3.1.実施例1(コレステロール応答性評価試験用食品の調製)
まず、酸性水中油型乳化食品として卵黄型マヨネーズ(植物油脂70%、液卵黄15%、食酢12%、調味料及び香辛料3%から常法により調製したもの、pH4.0)45部、コレステロール含有物として乾燥卵黄粉末((株)全農・キユーピー・エツグステーシヨン製)17部を準備した。次に、これらの原料をミキサー(ホバート社製)に投入して攪拌混合することで、スイートポテト状の実施例1のコレステロール応答性評価試験用食品を得た。
得られたコレステロール応答性評価試験用食品1食当たりのコレステロール含量及び脂質含量を、五訂食品成分表の[鶏卵類]・乾燥卵黄、[マヨネーズ]・卵黄型の記載(五訂食品成分表から抜粋して下記表1に記載)に基づいて算出したところ、1食当たりのコレステロール含量が460mgであり、1食当たりの脂質含量が30gであった。
Figure 0004828510
3.2.試験例1(コレステロール応答性評価試験)
試験例1では、実施例1のコレステロール応答性評価試験用食品を摂取した被験者から採取された血清中のコレステロール(レムナント様リポタンパク質コレステロール)濃度を指標として、コレステロール応答性を評価した。
3.2.1.被験者及び摂食
試験例1では、健常人(20〜60歳の血清総コレステロール濃度が200〜260mg/dlの男性53名)を被験者とした。次に、前記被験者を12時間以上絶食後、実施例1で得られたコレステロール応答性評価試験用食品62gを食パン2枚に挟み、前記評価試験用食品を5分以内で食べきれるように摂取させた。
3.2.2.採血
前記評価試験用食品の摂食前及び摂食後120分、240分及び360分経過後に前記被験者から採血を行った。採血は、真空採血管(ベノジェクトII真空採血管、テルモ(株))と採血針(ベノジェクトII採血針S、テルモ(株))を用いて静脈から血液を採取した。得られた血液は血清RLP−C(血清中のレムナント様リポタンパク質コレステロール濃度)を測定するまで凍結保存した。
3.2.3.被験者の血清RLP−Cの測定
被験者から採取した血清RLP−Cを、Camposらの方法[Campos, E., Nakajima, K., Tanaka, A., and Havel, R.J., Properties of an apolipoprotein E-enriched fraction of triglyceride rich lipoprotein isolated from human blood plasma with a monoclonal antibody to apolipoprotein B-100. J. Lipid Res., 33, 369-380 (1992)]に基づいて測定した。つまり、アポタンパク質AI及びアポタンパク質B100に対するモノクローナル抗体を使用した沈殿法を用いて血清RLP−Cを測定した。血清RLP−Cの摂食後0〜360分の結果に基づいて、血清濃度−時間曲線下面積値(IAUC)を台形法により算出し、IAUCに基づいて被験者のコレステロール応答性を評価した。その結果を図1に示す。
3.2.4.コレステロール応答性評価
図1は、各被験者(被験者番号1〜53)の血清RLP−Cの血清濃度−時間曲線下面積値(IAUC)を示すグラフである。
コレステロール応答性の評価は、実施例1のコレステロール応答性評価試験用食品を摂取した被験者から採取された血清RLP−Cの所定時間(摂食から360分後までの1時間当たり)内における変化量(IAUCすなわち単位時間当たりの血清RLP−Cの変化量)を算出し、前記変化量が所定値(30mg・hr/dL)より大きい場合コレステロール応答性有りと判定し、一方、前記変化量が所定値(30mg・hr/dL)以下である場合コレステロール応答性無しと判定した。
すなわち、図1において、前記変化量(IAUC)が30mg・hr/dLを超える被験者は、血清コレステロール濃度が上昇し易いハイパーレスポンダーであり、前記変化量(IAUC)が30mg・hr/dL未満の被験者は、血清コレステロール濃度が上昇し難いハイポレスポンダーであると理解できる。
具体的には、図1において、番号39〜53の被験者がハイパーレスポンダーであり、番号1〜38の被験者がハイポレスポンダーであると判定され、両者の比率は約1:2であった。この結果は、非特許文献1の記載(コレステロール感受性タイプが約35%であり、コレステロール非感受性タイプが約65%であること)とほぼ合致する。以上の結果から、実施例1のコレステロール応答性評価試験用食品を用いた試験例1のコレステロール応答性評価試験によって、ハイパーレスポンダーとハイポレスポンダーとを明確に判別できることが理解できる。
非特許文献1に記載の方法では、試験食の摂取からコレステロール応答性を評価するまでに約2週間を要し、試験食を約2週間続けて摂食する必要がある。これに対して、図1によれば、実施例1のコレステロール応答性評価試験用食品を用いた試験例1のコレステロール応答性評価試験によって、コレステロール応答性を単回摂取によって短時間で正確に評価できることが理解できる。
また、ハイパーレスポンダー(被験者番号39〜53の15人)及びハイポレスポンダー(被験者番号1〜38の38人)における評価試験用食品摂取後の血清RLP−Cの経時的変化を図2に示す。図2において、120分、240分、及び360分のプロットはそれぞれ、評価試験用食品摂取から120分後まで、評価試験用食品摂取120分後から240分後まで、及び評価試験用食品摂取240分後から360分後までの血清RLP−Cの値を示す。
図2によれば、評価試験用食品の摂取前の血清RLP−Cがほぼ同じであっても、ハイパーレスポンダーはハイポレスポンダーに比べて、評価試験用食品摂取後の血清RLP−Cが上昇しやすい傾向があることが理解できる。
3.3.比較例1
実施例1で得られた評価試験用食品の代わりに、卵黄型マヨネーズ15g(表1より、コレステロール含量22.5mg及び脂質10.8gを含有する)を評価試験用食品として用い、健常人(20〜60歳の血清総コレステロール濃度が200〜260mg/dlの男性15名)を被験者として、評価試験用食品の摂取後120分、180分、240分、及び360分後に採血を行って、血清RLP−Cを測定した以外は試験例1と同様の試験を行った。その結果を図3に示す。
図3は、図1と同様の方法で算出された、各被験者(被験者番号1〜15)の血清RLP−Cの血清濃度−時間曲線下面積値(IAUC)を示すグラフである。図3によれば、比較例1のように、卵黄型マヨネーズを評価試験用食品として用いた場合(すなわち、1食当たりのコレステロール含量が400mg未満であり、1食当たりの脂質含量が20g未満の評価試験用食品を用いた場合)、コレステロール応答性評価試験によって、ハイパーレスポンダーとハイポレスポンダーとを明確に判別できないことが理解できる。
3.4.比較例2
実施例1において酸性水中油型乳化食品(卵黄型マヨネーズ)を用いないで、油脂(菜種サラダ油(S)、日清オイリオグループ(株))31.5部を配合した他は、実施例1と同様の方法により、比較例2のコレステロール応答性評価試験用食品を製した。
得られたコレステロール応答性評価試験用食品の1食当たりのコレステロール含量及び脂質含量を、表1に示す五訂食品成分表の[鶏卵類]・乾燥卵黄の記載に基づいて算出したところ、1食当たりのコレステロール含量が391mgであり、1食当たりの脂質含量が31.5gであった。
3.5.試験例2
実施例1及び比較例2によって得られたコレステロール応答性評価試験用食品について、下記方法により、コレステロールの油脂への移行に及ぼす乳化の影響を評価した。その結果を表2に示す。
3.5.1.評価方法
500mlのビーカーに、0.1%ペプシン溶液に塩酸を添加してpH2.0に調整した人工胃液300g及び実施例1で得られたコレステロール応答性評価試験用食品62gを入れて混合した後、37℃で30分間攪拌した。次に、遠心分離機(国産遠心器(株)製)を用いて3000rpmで10分間遠心分離を行い、分離された油脂部を回収した。その後、残渣を−20℃で24時間放置することで、乳化を破壊し、上記と同様の方法で遠心分離を行い、油脂部を回収した。前記2箇所で回収した油脂部をガスクロマトグラフィーに供し、油脂のコレステロール含量を測定した。比較例2で得られた評価試験用食品についても同様の方法にて、油脂のコレステロール含量を測定した。
Figure 0004828510
表2において、評価試験用食品1食当たりに含まれるコレステロール含量は、前述した表1の五訂食品成分表に基づいて算出した値である。また、油脂へのコレステロール移行率(%)は下記の式より算出した。
油脂中へのコレステロール移行率(%)=油脂のコレステロール含量/食品のコレステロール含量×100
表2より、酸性水中油型乳化食品を用いた実施例1のコレステロール応答性評価試験用食品は、酸性水中油型乳化食品を用いない比較例2のコレステロール応答性評価試験用食品に比べて、油脂中にコレステロールが効率良く移行されていることが理解できる。従って、本試験例によれば、上述のように酸性水中油型乳化食品にコレステロール含有物を混合することで、コレステロール含有物が乳化により油脂中に取り込まれ易くなるため、実施例1の評価試験用食品を摂取した際の胃内での乳化が助長されると考えられる。すなわち、実施例1のコレステロール応答性評価試験用食品は、コレステロール含有物及び酸性水中油型乳化食品を含み、1食当たりのコレステロール含量が400mg以上であり、かつ1食当たりの脂質含量が20g以上であることにより、コレステロールの吸収性に優れている。これにより、該評価試験用食品を用いて、被験者に負担なくコレステロール応答性を短期間で評価できることが理解できる。
3.6.試験例3
実施例1において、酸性水中油型乳化食品(卵黄型マヨネーズ)の配合量を表3に示す配合量に変えた以外は、実施例1と同様の方法で4種類のコレステロール応答性評価試験用食品(実施例2〜5)を製した。次に、実施例2〜5のコレステロール応答性評価試験用食品を用いて、試験例2と同様の方法によりコレステロールの油脂への移行に及ぼす乳化の影響を評価した。結果を表3に示す。
Figure 0004828510
表3より、コレステロール含有物(乾燥卵黄)の配合量に対する酸性水中油型乳化食品(卵黄型マヨネーズ)の配合量が多いほど、油脂中へのコレステロールの移行率が多いことが理解できる。さらに、卵黄型マヨネーズの配合量が多くなるにつれて、油脂中へのコレステロールの移行率の増加の程度が徐々に小さくなることが理解できる。従って、本試験例の結果から、食品中に含まれるコレステロールがより効率良く油脂中に移行できる点で、評価試験用食品1食当たりのコレステロール含有物(乾燥卵黄)の含量は15〜20gであり、かつ、1食当たりの酸性水中油型乳化食品(卵黄型マヨネーズ)の含量は40〜60gであるのが好ましいことが理解できる。また、酸性水中油型乳化食品(卵黄型マヨネーズ)の配合量は、コレステロール含有物(乾燥卵黄)の配合量17gに対して50g以下、すなわち、コレステロール含有物100部に対して酸性水中油型乳化食品290部以下であるのが好ましいことが理解できる。
図1は、試験例1において、各被験者の血清RLP−Cの血清濃度−時間曲線下面積値(IAUC)を示すグラフである。 図2は、試験例1において、ハイパーレスポンダー及びハイポレスポンダーの評価試験用食品摂取後の血清RLP−Cの経時的変化を示すグラフである。 図3は、比較例1において、各被験者の血清RLP−Cの血清濃度−時間曲線下面積値(IAUC)を示すグラフである。

Claims (6)

  1. コレステロール応答性評価試験用食品を摂取した被験者から採取された血清中のレムナント様リポタンパク質コレステロール濃度を指標として、コレステロール応答性を評価するコレステロール応答性の評価方法であって、
    前記コレステロール応答性評価試験用食品は、コレステロール含有物及び酸性水中油型乳化食品を含む乳化物の形態であり、1食当たりのコレステロール含量が400〜600mgであり、かつ1食当たりの脂質含量が20g以上である、コレステロール応答性評価方法
  2. 前記コレステロール応答性の評価は、
    前記コレステロール応答性評価試験用食品を摂取した被験者から採取された血清中のコレステロール濃度の所定時間内における変化量に基づいて行う、請求項1記載のコレステロール応答性の評価方法。
  3. 前記コレステロール応答性の評価において、前記変化量が所定値より大きい場合コレステロール応答性有りと判定し、一方、前記変化量が所定値より小さい場合コレステロール応答性無しと判定する、請求項2記載のコレステロール応答性の評価方法。
  4. 前記コレステロール応答性評価試験用食品は、
    前記コレステロール含有物100質量部に対して前記酸性水中油型乳化食品60〜290質量部含む、請求項1乃至3のいずれかに記載のコレステロール応答性評価方法
  5. 前記コレステロール含有物を収容する第1容器と、
    前記酸性水中油型乳化食品を収容する第2容器と、
    を含み、
    前記コレステロール含有物及び前記酸性水中油型乳化食品の混合物が、請求項1乃至4のいずれかに記載のコレステロール応答性評価方法で使用される前記コレステロール応答性評価試験用食品である、コレステロール応答性評価試験用キット。
  6. 前記コレステロール応答性評価試験用食品において、
    前記コレステロール含有物が乾燥卵黄であり、
    前記酸性水中油型乳化食品が卵黄型マヨネーズであり、
    1食当たりの前記乾燥卵黄の含量が15〜20gであり、かつ、1食当たりの前記卵黄型マヨネーズの含量が40〜60gである、請求項1乃至4のいずれかに記載のコレステロール応答性評価方法
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