JP4827649B2 - 基布の継手形成方法および継手形成用スライダー - Google Patents

基布の継手形成方法および継手形成用スライダー Download PDF

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本発明は、基布の両端を連結する継手を形成する方法および継手形成用スライダーに関する。
有端状の基布を無端状とする継手構造は、例えば抄紙機のドライヤーパートに使用される抄紙用ドライヤーカンバスにて形成される。具体的には、抄紙用ドライヤーカンバスの本体は、プラスチック製モノフィラメントからなる経糸と緯糸とを織成して、有端状の生地として製造されて供給される。ドライヤーカンバスは、ドライヤーパートにおいて、本体の両端に継手部を設け、その両端部を継手にて連結し無端状にして使用する。この継手の構造としては、ワープループシーム構造およびスパイラルシーム構造がしばしば採用される。ワープループシーム構造は、有端状のドライヤーカンバス本体の両端部から緯糸を除去して、緯糸を除去することにより露出した簾状の経糸を折り返し、適宜その一部をループ形状とし、経糸の折り返し先端部をドライヤーカンバス本体に織り込み、本体の両端部に形成された経糸ループ同士を噛み合わせ、噛み合わせて形成される経糸ループ共通孔に接続用芯線を挿通し連結する構造である。スパイラルシーム構造は、前記経糸ループに合成樹脂モノフィラメントからなるスパイラル線条を噛み合わせ、噛み合わせて形成される共通孔にスパイラル線条固定用芯線を挿入し、ドライヤーカンバス本体の両端部に形成されたスパイラル線条同士を噛み合わせ、噛み合わせにより形成されたスパイラル線条共通孔に接続用芯線を挿入し連結する構造である。
別の形態の継手として、コイルファスナーを利用する継手もまた知られている。コイルファスナーを利用する継手は、継手部の接合及び分離の容易性を考慮したものであり、相互錠止し合うべく予め成型された一本の合成樹脂線材から成るコイル状ファスナーエレメント列を用い、スライダーによりエレメントを錠止することにより形成される。例えば、実開昭50−76101号公報には、スパイラル状エレメント列(コイル状ファスナーエレメント列)を一端に縫着したテープをカンバス両端部にそれぞれ縫着し、相互に噛み合わせて、共通間隙に芯線を挿入した製紙用ドライヤーカンバスの接合部が開示されている。また、特開昭60−48702号公報には、製紙に用いられる織布の両端に相互に締まりばめが得られるように予め成形されたジッパコイル(コイル状ファスナーエレメント列)を結合し、ジッパコイル同士を噛み合わせ、噛み合わせて形成される円筒形の管内にピンを挿入した継目(コイルファスナー継手)、及び継目形成用工具(スライダー)が開示されている。さらに、特開2001−104017号公報には、簡単な構造で、保守手間の必要のない、誰でも簡単に一様に継目が形成可能な、コイルファスナー継手形成用スライダーが開示されている。
さらに、特開平10−237789号公報は、ファスナー付き補助布とドライヤーカンバスとの間の空隙に、カンバスの両端部を支持する支持面を備えた抄紙用ドライヤーカンバスの継手接合用具を挿入することを開示している。同公報は、そのような用具によれば、張力等の影響を無くして接合用芯線の挿入が容易になると説明している。
実開昭50−76101号公報 特開昭60−48702号公報 特開2001−104017号公報 特開平10−237789号公報
コイルファスナーを利用する継手は、スライダーを用いて比較的容易に形成できるという点で好ましいものの、コイルファスナーをカンバス本体に例えば縫着により取り付けることを要するため、製造効率およびコストの点では必ずしも有利ではない。そのため、より一般的な継手構造であるワープループシーム構造またはスパイラルシーム構造をより簡易に形成することが求められる場合もある。
ワープループシーム構造およびスパイラルシーム構造の形成作業においては、接続用芯線を挿入する共通孔を速やかに形成すること、および形成した共通孔を接続用芯線が挿入されるまで保持すること(即ち、ワープループまたはスパイラル線条の噛み合わせが一部において外れないようにすること)が要求される。特に、共通孔を長い時間保持することは、カンバス本体が高い剛性を有していることとも関連して、一般的に困難である。特許文献4に記載の器具は、この問題をある程度解決しているが、剛性の大きい基布の継目を必ずしも十分に保持できるわけではない。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ワープループシーム構造およびスパイラルシーム構造の形成作業がより容易に実施されることを可能にする、継手形成方法および継手形成用スライダーを提供することを課題とする。
本発明は、
基布の両端部に形成された継手ループを噛み合わせて、共通孔を有する継目を形成すること、
形成された継目をその下に位置する面に押し付けること、および
継目の両側にて基布をその下に位置する面に押し付けながら、接続用芯線を共通孔に挿入すること
を含む、基布の継手形成方法を提供する。この方法は、接続用芯線を挿入しやすいように、継目をその下に位置する面に押し付けること、および継目の両側にて基布をその下に位置する面に押し付けながら、接続用芯線を共通孔に挿入することを特徴とする。この特徴によって、継目を有効に保持できる(即ち、継手ループが噛み合った状態を維持できる)ので、接続用芯線を安定的に共通孔に挿通させることが可能となり、作業時間の短縮および作業負荷の軽減を達成できる。
ここで、基布の「継目」とは、継手ループの噛み合いにより共通孔が形成された部分を指すものとする。この継目に接続用芯線を挿通させることにより、継手が形成される。
継目は好ましくは、スライダーを用いて形成される。スライダーによれば、より容易に且つ効率的に継目を形成することができる。ここで、スライダーとは、継目を形成する器具であって、器具それ自体および/または基布を一方向に摺動させることにより、継目を形成することができる器具をいう。
継手ループは、基布本体の経糸の折り返しで形成されたループであってよく、その場合、この方法により形成される継手はワープループシーム構造となる。あるいは、継手ループは、前記経糸ループにもスパイラル線条を噛み合わせ、噛み合わせて形成される共通孔にスパイラル線条固定用芯線を挿通することにより形成される、スパイラル線条のループであってよい。その場合、この方法により形成される継手はスパイラルシーム構造となる。
基布は、好ましくはドライヤーカンバスである。ドライヤーカンバスは、比較的大きい剛性を有し、継目を形成した後、継目の開きやすいものであるから、本発明の方法を好都合に適用し得る。また、ドライヤーカンバスの継手の形成は、通常、暗く狭い場所にて実施される場合が多いので、作業現場において作業時間の短縮等に対する要求が高く、その点でも本発明の方法はドライヤーカンバスの継手形成に極めて有利である。
本発明はまた、上記方法を実施するのに好ましく用いられる継手形成用スライダーを提供する。本発明の継手形成用スライダーは、
基布の両端部に形成された継手ループが上下方向から力を加えたときに噛み合う位置に、2枚の基布の端部を誘導する2つの通路、
継目となる部分および継目を押さえる継目押さえ部分を備えた、継目押さえ部材、および
基布押さえ部分を備えた、基布押さえ部材
を有し、継目押さえ部分および基布押さえ部分が2つの通路の終端部よりも後ろに設けられている、継手形成用スライダーである。
より具体的には、本発明の継手形成用スライダーは、下側フレーム、中間フレーム、上側フレーム、継目となる部分および継目を押さえる継目押さえ部分を備えた継目押さえ部材、および基布押さえ部分を備えた基布押さえ部材を含み、
下側フレームと中間フレームとの間に、スライダーの前端および一方の側部にて開いている第1通路が形成され、
中間フレームと上側フレームとの間に、スライダーの前端および他方の側部にて開いている第2通路が形成され、
第1通路および第2通路の前端部は、上下方向の位置がずれており、左右方向にて一部重なり合っており、
第1通路および/または第2通路の少なくとも一部が傾斜していて、第1通路と第2通路の終端部が共通の開放部を形成し、
第1通路および第2通路の終端部よりも後ろに、継目押さえ部分および基布押さえ部分が位置している、
継手形成用スライダーである。
本発明の継手形成用スライダー(単に「スライダー」と呼ぶこともある)は、基布の継目となる部分および継目と接触してこれらを押さえる継目押さえ部分を備えた継目押さえ部材、および基布と接触してこれを押さえる基布押さえ部分を備えた基布押さえ部材を有し、継手ループを噛み合わせた後に、継手ループがずれることを防止する構成を有する。この継手形成用スライダーは、第1通路および第2通路を基布の両端部が通過するようにスライドさせるだけで、基布の両端部を噛み合わせ、かつ接続用芯線を挿入するのに適した状態を容易に作り出すことができる。即ち、このスライダーを用いれば、作業者は、接続用芯線を共通孔に挿通させることに集中しやすく、その分、作業者の負荷は軽減される。したがって、このスライダーを使用すれば、より容易に且つより確実に接続用芯線を挿入して、継手を形成することができる。
ここで、「継目となる部分」とは、基布の両端部にある継手ループの部分を指し、継目押さえ部材によって、互いに噛み合って継目を形成する部分を指す。すなわち、継目押さえ部材は、継目の形成と、形成された継目の押さえを同時に実施する部材である。また、本発明のスライダーに関して、「前」および「後(または後ろ)」というときは、スライダーの進行方向における前後を指す。
本発明の継手形成用スライダーにおいて、基布押さえ部材は左右方向(即ち幅方向で)間隔をあけて配置された2枚の細幅の板状部材であることが好ましい。このように基布押さえ部材を構成すると、基布をスライダーに通したときに、基布の継目と重ならない。したがって、この構成の基布押さえ部材によれば、基布の継手形成の確認を目視で行うことが妨げられることなく、基布を押さえることができる。
本発明の継手形成用スライダーにおいて、継目押さえ部材の継目押さえ部分と基布押さえ部材の基布押さえ部分との間の距離はより短いことが好ましく、基布押さえ部材の基布押さえ部分は、その一部が、継目押さえ部材の継目押さえ部分と長さ方向において重なって延び、一部が継目押さえ部分の後ろに延びている(即ち、側方から見たときに2つの部分が一部においてオーバーラップしている)ことがより好ましい。継目押さえ部分と基布押さえ部分との間の距離が長すぎると、噛み合せた継目から継目ループが外れることがある。
本発明の継手形成用スライダーは、継目押さえ部材の継目押さえ部分と基布押さえ部材の基布押さえ部分の間に、別の継目押さえ部材をさらに有していることが好ましい。継目押さえ部材をさらに有することにより、継手ループが継目から外れる又はずれることをより有効に防止できる。
本発明はまた、継目押さえ部材と基布押さえ部材を備えた、より簡易な形態のスライダーを提供する。そのようなスライダーは、具体的には、ベース部、ベース部の上に突設された突片、継目となる部分および継目を押さえる継目押さえ部分を備えた継目押さえ部材、ならびに基布押さえ部分を備えた基布押さえ部材を含み、突片よりも後ろに、継目押さえ部分および基布押さえ部分が位置しているスライダーである。このスライダーもまた、継目押さえ部材および基布押さえ部材によって、継手ループを噛み合わせた後に、継手ループが継目からずれることを防止するものである。
このスライダーは、前記スライダーとは異なり、基布の両端部が通過する通路を有しておらず、代わりに突片を有する。突片は、スライダーが進行するときに、基布の両端部の間に割り込み、基布の両端部を一旦離れさせる。その後、基布の両端部は、突起の後ろで、噛み合わせに適した位置に達する。即ち、このスライダーは、より簡易な構成で、基布の両端部を噛み合わせることができ、かつ接続用芯線を挿入するのに適した状態を容易に作り出すことができる。
この突片を有するスライダーにおいては、継目押さえ部材と基布押さえ部材が、共通の1枚の板状部材であることが好ましい。即ち、1枚の板状部材が、継目押さえ部材と基布押さえ部材を兼ねていることが好ましい。そのような板状部材を使用することにより、スライダーの構成をより簡易にすることができる。
本発明の継手形成方法は、例えばワープループシーム構造またはスパイラルシーム構造の継手を形成するに際し、接続用芯線を共通孔に挿入する作業において、共通孔を構成する継手ループが外れる又はずれることを、簡単な方法で、より確実に防止する。したがって、本発明の方法によれば、継手部をより容易に且つより確実に形成することができる。また、本発明の継手形成用スライダーは、スライドさせるだけで本発明の継手形成方法を実施することを可能にし、操作が容易であって、熟練していない作業者が継手形成を確実且つ迅速に行うことを可能にしている。
発明を実施するための形態
本発明の継手形成方法を、本発明の継手形成用スライダーとともに、図面を参照して説明する。
(第1の形態)
本発明の継手形成方法は、前述のとおり、基布の両端部に形成された継手ループを噛み合わせて、共通孔を有する継目を形成すること、形成された継目をその下に位置する面に押し付けること、および継目の両側にて基布をその下に位置する面に押し付けながら、接続用芯線を共通孔に挿入することを含む。この方法は、基布の両端部を持ち上げた状態にて実施してよく、そのような状態にして実施することが作業上好ましい場合もある。「基布の両端部を持ち上げる」とは、図1dに示すように、基布の継目が頂点となる略山形を形成するように、基布の両端およびその付近の部分を、他の部分から突出させることをいう。基布の両端を持ち上げることは、継目を形成する前に、各基布の端部を持ち上げ、そのまま継目を形成し、持ち上げた状態を保つことにより実施してよく、あるいは、継目を形成した後に、基布の両端を持ち上げることにより実施してよい。「基布の両端部を持ち上げ」た状態は、例えば、後述するスライダーを使用することによりもたらされる。
本発明の継手形成用スライダー(100)の一形態を図1a〜図1dに示す。図1aは、スライダー(100)の前端面図、図1bはスライダー(100)の右側面図(但し、基布は断面で示す)、図1cはスライダー(100)の左側面図、図1dはスライダー(100)の後端を示す模式図である。但し、図1bおよび図1cにおいては、基布(10)の通過の様子を明瞭にするため、基布については、基布の継目となる部分および形成された継目(10a)のみを示している。図1a〜図1dに示すスライダーは、下側フレーム(12)、中間フレーム(14)、上側フレーム(16)、第1の継目押さえ部材(18)、第2の継目押さえ部材(20)、および基布押さえ部材(22)を少なくとも含む。下側フレーム(12)、中間フレーム(14)、および上側フレーム(16)の組み合わせにより、第1通路(30)および第2通路(32)が形成されることとなる。
図示した形態において、下側フレーム(12)は、スライダーの前端となる面において、左側部分が切り欠き部(12a)となっていて、その上に配置される中間フレーム(14)とともに側方に開いた第1通路(30)を形成している。図1aに示すように、下側フレーム(12)の切り欠き部(12a)の底面は、第1通路(30)と後述する第2通路(32)とが共通の開放部(34)を形成するように、第1通路(12)の終端部の手前の部分で上向きに傾斜している。下側フレーム(12)は、中間フレーム(14)とともに第1経路(30)を形成した後、無端状に接合された基布を支持し、かつ基布の両端部を持ち上げる役割をも有し、基布の支持部材とも呼べる。
下側フレーム(12)は、幅が20〜200mm程度、長さが100〜1000mm程度となるように形成される。また、厚さは、例えば8〜50mm程度である。基布の両端部をより高く持ち上げたい場合には、厚さをより大きくする。切り欠き部(12a)は、例えば、幅が15〜40mm程度、深さが2〜7mm程度、長さが70〜300mm程度となるように形成される。切り欠き部(12a)の幅は、後述する切り欠き部(16a)の幅とともに、第1通路(30)および第2通路(32)が左右方向において重なる距離を規定する。切り欠き部(12a)はまた、図示するように、後述する切り欠き部(16a)よりも前端部にて大きい幅を有し、第1通路(30)の前端部から後端部に向かう方向で、4〜5mm程度漸減するように形成されてよい。この構成は、i)共通開放部において基布の両端部を同じ高さで持ち上げる必要があるのに対し、前端部においては基布の両端部の高さが異なっているので、その分だけ、第1通路(30)を通過する基布を図1aにおいてより左側に位置させて基布の膨らみが生じないようにするために、また、ii)共通の開放部において、基布の両端部に設けられた継手ループが噛み合いに適した位置関係となるようにする(即ち、一方のループの根元が他方のループと重なる、またはループ同士の重なりが不足するのを防止する)ために、適宜採用される。
上側フレーム(16)は、下側フレーム(12)の上下を逆にした形状に略相当し、前端面において、図1aでは右側部分が切り欠き部(16a)となっている。切り欠き部(16a)は、その下に配置される中間フレーム(14)とともに第2通路(32)を形成している。図示した形態において、上側フレーム(16)の切り欠き部(16a)の底面(図においては切り欠き部(16a)を規定する上側の面である)は傾斜していない。上側フレーム(16)は、中間フレーム(14)とともに第2経路(32)を形成することに加え、第1および第2の継目押さえ部材(18,20)ならびに基布押さえ部材(22)を支持する役割をも有する。上側フレーム(16)は、幅が20〜70mm程度、長さが70〜350mm程度となるように形成される。切り欠き部(16a)は、例えば、幅が15〜40mm程度、深さが2〜7mm程度、長さが70〜300mm程度となるように形成される。
中間フレーム(14)は、上側フレーム(16)と下側フレーム(12)との間に位置する。図示した形態においては、中間フレーム(14)は、ボルトによって、上側フレーム(12)および下側フレーム(12)の側面にそれぞれ取り付けられ、それにより、2つの部材を一体化する、接続金具である。中間フレーム(14)の幅方向の寸法は、上側フレーム(16)および下側フレーム(12)の幅と略同じである。中間フレーム(14)の長さは第1および第2通路(30,32)の距離を決定し、例えば、長さが30〜280mm程度となるように形成される。
第1通路(30)および第2通路(32)は、前端部にて、上下方向でずらし、かつ左右方向にて一部重なるように形成されている。これは、i)本発明のスライダーは上下方向で継手ループを加圧して継目を形成するので、2枚の基布の継目ループを上下方向で重ねておく必要があること、およびii)基布(特に、ドライヤーカンバス)の両端部を無端状に接合する際には、両端部が一部重なるように、ファスナー付きの補助布で固定される場合があることによる。なお、ファスナー付きの補助布は、基布(特に、ドライヤーカンバス)の端部に縫い付けられていて、接合作業を容易にするために用いられる。2つの通路は、例えば、左右方向に5〜20mm程度重なるように形成される。このような重なりは前述した寸法の下側フレーム(12)、上側フレーム(16)、および中間フレーム(14)を用いることにより達成される。
第1通路(30)および第2通路(32)は、終端部にて共通の開放部(34)を形成する。2つの通路は、前端部から、開放部を形成する終端部までの間にて、ある程度の距離を有する必要がある。基布の両端部は、第1通路(30)および第2通路(32)の内側側面に軽く当てられてスライドしている間に、互いに噛み合うのに適した位置関係を有するようになるからである。即ち、通路の距離が短いと、例えば図示するように切り欠き部(12a)の幅が漸減しているときに、第1通路(30)の幅が急激に狭くなるために基布に大きな膨れが生じて、両端部の継手ループの噛み合わせが不良となることがある。また、図示した構成において通路の距離が短くなると、それに伴って中間フレーム(14)の長さも短くなり、上側および下側フレームを安定的に固定することができない、または固定強度が低下することがある。具体的には、2つの通路は、それぞれ70〜300mmであることが好ましい。このような長さの通路は、前述した寸法の下側フレーム(12)、上側フレーム(16)、および中間フレーム(14)を用いることにより形成される。
第1通路(30)を通過する基布は、第1通路(30)の底面に沿って進行する、即ち、水平方向に進行した後、上向きに傾斜するように進行して、第2通路(32)を進行する基布の端部と合わせられる。2つの通路を進行する基布の両端部を開放部(34)にて合わせるために、基布の厚さ、および補助布の寸法等を考慮して、第1通路(30)の底面の傾斜部の傾斜角度、切り欠き部(12a、16a)の幅、および切り欠き部(12a)の幅が漸減するときは漸減の度合いが適宜選択される。
第1の継目押さえ部材(18)は、開放部(34)にて合わせられた基布の両端部、即ち、継目となる部分を押さえて、両端部の継手ループを互いに噛み合わせしめ、さらに、噛み合わせにより形成された継目を押さえて、継目を安定化させるために設けられる。第1の継目押さえ部材(18)は、下側フレーム(12)と上側フレーム(16)との間を通過する基布の継目となる部分および継目を、一方のフレームに対して押し付けるような部材であれば、任意の形状を有していてよい。また、前述のように、この部材(18)は継目の形成と継目の押さえを同時に達成するものであるから、好ましくは、ある程度の長さにわたって、継目となる部分および継目を押さえるような寸法を有することが好ましい。例えば、第1の継目押さえ部材(18)は、図示したように、上側フレーム(16)と一体に形成された凸状部であって、その幅を二分する線上に位置し、継目押さえ部分(18a)が幅2〜30mm程度、長さ5〜50mm程度の寸法を有するように形成された凸状部であってよい。
図示した形態のスライダーは、第2の継目押さえ部材(20)として、湾曲した金具を有する。この金具は湾曲部が継目押さえ部分(20a)である。第2の継目押さえ部材(20)は、第1の継目押さえ部材(18)で押さえられた継目を、もう一度、下側フレーム(12)の方に向けて押し付ける役割をする。この部材(20)は、既に形成された継目を押さえる役割をするものであるから、図示した金具のように、狭い領域において(例えばポイント的に)継目を押さえるものであってよい。第2の継目押さえ部材(20)の位置は特に限定されないが、スライダーの長さが大きくなることを避けるために、第1の継目押さえ部材(18)と近接して設けることが好ましい。
基布押さえ部材(22)は、継目を押さえられた基布の両端部を押さえる。図示した形態では、基布押さえ部材(22)として、2本の細幅の板状部材が設けられている。2枚の板状部材は基布の継目ループを上方から見ることができるようにするために用いられており、したがって、それらは継目ループの部分と重ならないように、好ましくはスライダーの幅を二分する線に対して対称となるように間隔をあけて配置される。板状部材(22)は、基布を十分に押さえうる限りにおいて任意の材料で形成されてよく、例えば、金属(具体的には、ステンレスまたはアルミニウム)から形成されてよく、あるいはプラスチック、セラミックまたはガラス等から形成されてよい。板状部材は、上側フレーム(16)の頂面から延びて、下側フレーム(12)に基布を押さえるように屈曲して基布押さえ部分(22a)を構成し、後端部が上方に向かって湾曲した形状を有する。基布押さえ部材(22)で、基布を押さえることにより、噛み合わせた継目から継目ループが外れることを防止することによって、接続用芯線を継目の共通孔に容易に且つ短時間で挿入することが可能となる。
図示した形態において、基布押さえ部材(22)は、後ろ側の端部が上方に向かってスキー板のごとく屈曲している。これは、接続用芯線の挿入作業の間に、ループの噛み合わせが外れる又は接続用芯線が一部の共通孔を通過していない等の不都合が生じたときに、スライダーを逆行させる必要があるところ、基布押さえ部材(22)の先端が例えば真っ直ぐであると、その先端で基布を損傷するおそれがあることによる。
図示した形態のスライダーには、さらに、照明装置として、発光体(40)が取り付けられている。発光体(40)は、下側フレーム(12)に設けられた溝部に挿入することにより、取り付けられている。図示した形態において、溝部は、下側フレーム(12)の後端から、後述する透明板(60)と略一致する長さにわたって設けられ、したがって、発光体(40)もその長さにわたって延びている。基布(特に、ドライヤーカンバス)の継目形成を行う場所(例えば、工場)は、必ずしも明るい場所ではなく、また、上方から照明されても噛み合わされたループ間の僅かな隙間から接続用芯線の先端の位置を確認することは困難であることが多いために、接続用芯線を挿入する部分をこのように下側から発光体で照らすことが好ましい。発光体(40)は、例えば、簡便には、フィッシングで使用されるウキトップライト(例えば、商品名ケミホタル (株)ルミカ製)が使用される。あるいは、発光体(40)は、蛍光灯、発光ダイオード、電球、またはエレクトロルミネッセンス素子であってよい。
以上において、本発明の継手形成用スライダーの一形態の主要な部材を説明した。これらの部材は、一般的な方法によって、互いに連結されて一体化される。前述したように、上側フレーム(16)および下側フレーム(12)は中間フレーム(14)を用いて一体化され、中間フレーム(14)は、ボルトにより上側フレーム(16)および下側フレーム(12)の側面に接続される。図示した形態において、基布押さえ部材(22)は、上側フレーム(16)の頂面にボルト等により取り付けられている。
さらに、本発明のスライダーは、必要に応じて、取手(50)を有してよい。取手はスライダーをスライドさせる際に把持する部分となる。取手は「つまみ」であってもよい。
図示した形態においては、基布押さえ部材(22)の基布押さえ部分にて、基布(10)と下側フレーム(12)との間に、山形に曲げた透明板(60)が配置されている。これは、基布が押さえられている間に、基布の両端部がより持ち上げられた状態にし、接続用芯線の挿入をより容易にするために設けられている。この透明な板が無い場合には、平坦な下側フレーム(12)によって、基布の両端部は図2bに示すようにややフラット気味に持ち上げられる。このようなフラットな持ち上げ形態であっても、基布の継目および継目の両側の基布が下側フレーム(12)の方に向けて押し付けられる限りにおいて、本発明の効果は得られる。透明板(60)は、例えば、塩化ビニル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ガラス等の汎用されている任意の材料を用いて形成される。透明板(60)に代えて、発光体(40)からの光を透過させうる限りにおいて、乳白色等、比較的薄く着色された板を用いてよい。このことは、以下の実施形態においてもあてはまる。
このスライダーを用いて、継手を形成することは次の手順に従って実施される。まず、接続すべき2枚の基布(10)を、それぞれ第1通路(30)および第2通路(32)に挿入し、スライダーを進行させて、継目(10a)を形成する。継目(10a)は2つの継目押さえ部材(18,20)により押さえられ、その後、継目の両側の部分が基布押さえ部材(22)によって押さえられる。基布押さえ部材(22)で基布が押さえられている間に、接続用芯線をスライダーの後端部から、継目の共通孔に挿入する。したがって、スライダーを一度に進行させ得る距離は、基布押さえ部材(22)の長さよりも短くする必要がある。このとき、発光体(40)を発光させて共通孔を照らすと、作業が容易となる。接続用芯線を可能な限り挿入した後、スライダーを更に進行させて継目を形成すること、継目を押さえること、および基布が基布押さえ部材で押さえられている間に共通孔に接続用芯線を挿入することを繰り返して、所定幅の基布の両端部を無端状に接続する。繰り返し作業している間に、継手が形成された部分は下側フレームによって支持されなくなってよい。
(第2の形態)
本発明の継手形成用スライダーの別の形態を図2aおよび図2bに示す。図2aは、スライダー(200)の右側面図(但し、基布は断面で示す)であり、図2bはスライダー(200)の後端を示す模式図である。図2aおよび図2bにおいて、図1a〜図1dにて示した要素および部材と同じ要素および部材は、図1a〜図1dで使用した符号と同じ符号で示している。
図2aおよび図2bに示すスライダー(200)は、スプリング(210)を取り付けた棒状部材(220)が基布押さえ部材(22)の上方に取り付けられている点で、図1a〜図1dに示すスライダーとは異なる。スプリング(220)は、基布押さえ部材(22)が基布を押さえるときに加える力を、一定に保つために設けられる。図2aおよび図2bに示すスライダーは、透明板(60)が平坦であるという点においても、図1a〜図1dに示すスライダーとは異なる。透明板(60)を平坦にすると、基布(10)と基布押さえ部分(22a)との接触面積が増えて、基布がより押さえられて、継目から継目ループが外れることをより防止できる。
スプリング(210)は、ボルトにより棒状部材(220)に取り付けられる。スプリングは、基布押さえ部材(22)の基布押さえ部分(22a)の前端部と後端部とを押さえるように、2つの基布押さえ部材(22)それぞれの上方に取り付けられる。これよりも多くのスプリングを設けてもよく、あるいはスプリングを各押さえ部材につき1つだけ設けてもよい。スプリング(210)を取り付ける棒状部材(220)は、基布押さえ部材(22)と平行して延び、基布押さえ部材(22)とともに上側フレーム(16)の頂面にボルトにより取り付けられている。このようなスプリング(210)を設けると、スライダーが繰り返し使用されたときでも、基布押さえ部材が基布を押し付ける力が変化しない。スプリングは、コイルバネをそのまま用いて構成してよく、あるいはコイルバネが内部に組み込まれたボルト(例えば、(株)イマオコーポレーション製のスプリングプランジャー(商品名))であってよい。
その他の要素および部材は、図1a〜図1dに示すスライダーと同じである。したがって、図1a〜図1dにて説明した要素および部材の説明は、ここでは省略する。
(第3の形態)
本発明の継手形成用スライダーの別の形態を図3に示す。図3は、スライダー(300)の右側面図(但し、基布は断面で示す)である。図3において、図1a〜図1dにて示した要素および部材と同じ要素および部材は、図1a〜図1dで使用した符号と同じ符号で示している。
図3に示すスライダー(300)は、継目押さえ部材が1つだけ設けられており、継目押さえ部材(320)が、取手(360)の一部であり、取手(360)の後端部を下向きに突出させることにより形成されている点で、図1a〜図1dに示すスライダーとは異なる。継目押さえ部材(320)は、継目が十分に押さえられて、継手ループを浮かせないように、継目押さえ部分(320a)と下側フレーム(12)との間で、基布が通過することを妨げない範囲で、十分に小さい隙間を形成するように設けられる。このように、継目押さえ部材(320)を取手(360)の一部として形成することにより、スライダーを構成する部品の数を少なくすることができ、スライダーの製造または組立が容易になるという利点を有する。なお、取手(360)は、上側フレーム(16)にボルト(図示せず)により取り付けられている。さらに、この形態においては、継目押さえ部材(320)により継目が押さえられている間に基布の押さえを開始するべく、基布押さえ部材(22)の基布押さえ部分(22a)が継目押さえ部材(320)の継目押さえ部分(320a)と一部において重なるように、即ち、一部において並列して設けられている。この構成により、ループの噛み合わせが外れることをより有効に防止できる。
図3に示す形態のスライダーは、透明板(60)が平坦であるという点においても、図1a〜図1dに示すスライダーとは異なる。その他の要素および部材は、図1a〜図1dに示すスライダーと同じである。したがって、図1a〜図1dにて説明した要素および部材の説明は、ここでは省略する。
(第4の形態)
本発明の継手形成用スライダーの別の形態を図4aおよび図4bに示す。図4aおよび図4bはいずれもスライダー(400)の右側面図である(但し、基布は断面にて示す)。図4aに示すスライダー(400)は、第3の形態の変形例ともいえるものであり、図4aおよび図4bにおいて、図3に示した要素および部材と同じ要素および部材は、図3で使用した符号と同じ符号で示し、図1a〜図1dにて示した要素および部材と同じ要素および部材は、図1a〜図1dで使用した符号と同じ符号で示している。
図4aに示すスライダー(400)は、取手(360)を上側フレーム(360)に取り付けるボルト(370a,370b)のうち、後側に位置するボルト(370b)がスプリング付きのボルトである点において、図3に示すスライダーとは異なる。ボルト(370b)は、基布が特に抄紙用ドライヤーカンバスである場合には、継目の厚さがドライヤーカンバスの種類によって異なることを考慮して、継目の厚さが異なる複数種類の基布(10)の継手形成を1つのスライダーで実施できるようするべく設けられている。即ち、ボルト(370b)は、継目押さえ部材(320)と下側フレーム(12)との間の距離を変えるために設けられている。
図4aは、スプリングによって、継目押さえ部材(320)が下側フレーム(12)の方に押さえられ、例えば、両部材の間の空隙が1mm程度である状態のスライダーを示す。このスライダーを用いて、継目の厚さが例えば3mm程度である、基布(10)の継手を形成する場合には、図4bに示すように、厚い基布(10)が通過することによりスプリングが圧縮されて、継目押さえ部材(320)が上向きに押し上げられることとなる。それにより、継目押さえ部材(320)と下側フレーム(12)との間の空隙は、3mm程度となる。
図4aおよび図4bに示すスライダーは、発光体(40)を固定するボルト(410)が設けられている点においても図1a〜図1dにスライダーとは異なる。発光体(40)を図1dに示すように下側フレーム12に形成された溝に挿入した状態では、スライダーを傾けると発光体(40)が脱落することがある。そのような脱落を避けるために、図4bに示すようにボルトを挿入するためのねじ穴を下側フレーム(12)に設け、ボルト(410)を、発光体(400)を溝の一方の側面に押し当てる。ボルト(410)による発光体(40)の固定は、例えば、コイルバネが内部に組み込まれたボルト(例えば、(株)イマオコーポレーション製のスプリングプランジャー(商品名))を用いて実施してよく、その場合、ボルトの先端のセンターピンで発光体(40)が溝の一方の側面に押し当てられる。
図4に示す形態のスライダーは、透明板(60)が平坦であるという点においても、図1a〜図1dとは異なる。その他の要素および部材は、図1a〜図1dに示すスライダーと同じである。したがって、図1a〜図1dにて説明した要素および部材の説明は、ここでは省略する。
以上において、本発明の継手形成用スライダーの形態を例示的に説明した。本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、上記の継手形成用スライダーに種々の変更を加えてよい。また、第1〜第4の形態の部材または要素を適宜組み合わせてよい。例えば、図1a〜図1dおよび図2a〜bに示す形態において、第2の継目押さえ部材(20)は、図2aおよび図2bに示すように、上方からスプリングで押さえられるように構成した板状部材であってよい。
あるいは、いずれの形態においても、基布押さえ部材は、細幅の板状部材に代えて、基布全体を下側フレーム(12)の方に向けて押し付ける一枚の板状部材としてよい。その場合、基布とともに継目も押さえられることとなり、該一枚の板状部材は継目押さえ部材と基布押さえ部材を兼ねることとなる。該一枚の板状部材を使用すると、接続用芯線の挿入作業の間、基布の押さえられる面積が大きくなり、継手形成作業をより容易に実施できる。該一枚の板状部材は、押さえられている基布が見えるように、透明であることが好ましい。透明な板状部材を構成するのに適した材料は、先に透明板(60)に関連して説明したとおりである。該一枚の板状体である基布押さえ部材もまた、図2aおよび図2bに示すように、スプリングにより押さえられてよい。あるいはまた、図示した細幅の板状部材と基布との間に透明な一枚の板状体を配置して、基布が細幅の板状部材と該一枚の板状部材とで押さえられるようにしてよい。別の変形例において、基布押さえ部材は、上側フレーム(16)の一部として形成されてよい。例えば、上側フレームをより長い形状とし、基布の押さえ部材となる部分を略「コ」の字形となるように加工してよい。その場合、基布が十分に下側フレーム(12)に押し付けられるように、必要に応じて、例えば、基布押さえ部材となる部分を下側に屈曲させる、ならびに/あるいは当該部分が厚くなるように上側フレームを適宜加工する。さらに別の変形例において、基布押さえ部材は、板バネ(例えば、光学顕微鏡のクレンメルのようなクリップ)としてよい。板バネは、一般的に用いられているステンレス鋼(SUS)から成るものであってよく、あるいは、炭素工具鋼(SK)、または合金工具鋼(SKD)から成るものであってよい。
いずれの基布押さえ部材を用いる場合も、基布押さえ部材は図1aおよび図2aに示すように、基布押さえ部分が継目押さえ部材の継目押さえ部分の後方に位置するように設けてよく、あるいは、図3および図4aに示すように、基布押さえ部分が継目押さえ部材の継目押さえ部分と一部において並列するように設けられてよく、あるいはまた、継目押さえ部材の継目押さえ部分よりも前に基布押さえ部分が開始して、後方に延びていてよい。あるいはまた、前述したように、一枚の板状部材で基布を押さえる場合には、継目押さえ部材の継目押さえ部分と基布押さえ部材の基布押さえ部分とが全体にわたって並列する位置関係で設けられることとなる。
あるいは、第1通路(30)を規定する切り欠き部(12a)の底面は、前端部から終端部にかけて全体にわたって傾斜していてよい。あるいはまた、第1通路(30)を規定する切り欠き部(12a)の底面は傾斜せず、第2通路(32)の底面が、終端部に向かうにつれて又は終端部付近で、下向きに傾斜して、終端部にて第1通路(30)とともに共通の開放部を形成していてよい。あるいは、いずれの形態においても、第1の継目押さえ部材(18)は、下側フレームに取り付けられた突出部であってよく、該突出部は下側フレームと一体に形成されていてよい。
さらに、本発明の継手形成用スライダーにおいては、第1通路および第2通路は前端部にて必ずしも上下方向の位置がずれている必要はなく、例えば、同じ高さにあってよい。その場合には、2つの通路を下向きに傾斜させて、共通の開放部を形成する。本発明の継手形成用スライダーは、継目押さえ部材および基布押さえ部材を有することが第1の特徴部分であり、継目を形成させ得る限りにおいて、第1通路および第2通路は任意の構成としてよいことに留意されたい。
あるいは、本発明の継手形成用スライダーは、第1通路および第2通路がフレームにより画定されていなくてもよく、基布の両端部が継目を形成する位置に、基布の両端部を導く部材が設けられたものであってよい。以下に、そのようなスライダーを、第5の形態として説明する。
(第5の形態)
本発明の継手形成用スライダーのさらに別の形態を、図5a、図5bおよび図5cに示す。図5aは、スライダー(500)の右側面図であり、図5bはスライダー(500)の前端を示す模式図であり、図5cはスライダー(500)の後端を示す模式図である。図5a〜図5cに示すスライダーは、ベース部(50)、突片(52)、継目押さえ部材および基布押さえ部材としての板状部材(54)を含み、板状部材(54)をベース部(52)に対して押さえつけるためのアーム(56)およびスプリング(58)が設けられている。さらに、この形態のスライダーには、発光体を挿入するための開口部(59)が設けられている。開口部(59)に挿入する発光体は、先に第一の形態に関連して説明したとおりであり、好ましくはフィッシングで使用されるウキトップライトである。
ベース部(50)は、継目を形成する前において、および継目を形成した後、芯線を挿入する間に、基布を支持する役割をし、かつ基布の両端部を持ち上げる役割をする。前述のように、基布(特に、ドライヤーカンバス)の両端部を無端状に接合する際には、両端部が一部重なるように、ファスナー付きの補助布で固定される場合がある。そのような基布の両端部を接合する場合には、特に基布の両端部を持ち上げて、補助布と基布の両端部が継目を頂点とする三角形を形成し、基布の両端部の重なりの度合いが、継目の形成に適したものとなるようにすることが好ましい。ベース部(50)は厚さを有する部材であるから、これで基布を支持すれば、基布の両端部はベース部(50)の厚さの分だけ持ち上げられることとなる。
ベース部(50)は、例えば、幅が20〜250mm程度、長さが100〜1000mm程度、厚さ(図5aにおいて、dで示される)が10〜100mm程度となるように形成される。厚さは、基布の両端部を持ち上げる高さに応じて変更される。基布がファスナー付きの補助布で固定されている状態で、スライダーを用いた接合作業に付される場合には、補助布の幅および取り付け位置を考慮して、ベース部の厚さが変更され、あるいはベース部の高さに応じて、補助布の幅および取り付け位置を適宜調節する。一般に、厚さが10mm未満であると、後述するように、発光体素子を挿入するための開口部(59)を形成することが難しくなる。厚さが100mmを越えると、スライダー全体の質量が大きくなる、ならびに基布の両端部が高く持ち上げられて、芯線を挿入する位置が高くなり、芯線を挿入する作業が行いにくくなる等といった、不都合が生じることがある。
図示した形態において、ベース部(50)は、幅の略中央が最も高くなるような山形の形状を有する。ベース部(50)がこのような形状を有することにより、基布の両端部がより安定して持ち上げられた状態となり、継目の形成および接続用芯線の挿入がより容易となる。さらに、ベース部の前端および後端は側面から見たときに勾配を有し、前端から山の頂点に至る傾斜面が形成されるように構成されている。これは、スライダーの前端および後端における段差を緩和して、スライダーの進行をよりスムースにするためである。ベース部(50)が山形を有している場合、その寸法は、例えば、図5aに示す高さhが約9〜10mm程度となり、図5bに示す角度αが約147〜148度となるものであることが好ましいが、それに限定されるものではない。
ベース部(50)は、例えば、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール、塩化ビニル、ポリエチレン、キャストナイロン、エポキシ樹脂、ポリエーテルイミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン6、木材、アルミニウム、チタンおよびステンレス等から選択される、1または複数の材料で構成してよい。
突片(52)は、スライダーが進行するときに、基布の両端部の間に割り込み、基布の両端部をさらに持ち上げるとともに、一旦離れさせて、それぞれ突片の側方を通過させた後、基布の両端部を噛み合わせに適した位置にもってくる役割を有する。したがって、突片(52)は、上下方向から力を加えたときに噛み合う位置に誘導する2つの通路を形成しているともいえる。突片(52)の寸法は、基布の両端が板状部材(54)で押さえられる前に、基布の両端が噛み合う位置に配置されるように、適宜選択される。突片(52)はまた、スライダーを操作するときの取手として利用することができる。
突片(52)の幅が小さすぎると、突辺(52)の強度が不十分となることがある。突片(52)の幅が大きすぎると、基布の両端部が高く持ち上げられるため、基布が突片の両側を通過した後、適切に噛み合させるまで、長い距離を要する、あるいは板状部材が基布を押さえる力を大きくする必要が生じ、その結果、スライダーが取り扱いにくくなる、または設計しにくくなることがある。突片(52)により基布がある程度持ち上げられ、かつ突片(52)を取手として使用する場合の操作性を考慮すると、突片(52)の高さ(ベース(50)の最も高い位置から突片(52)の最も高い位置まで)が低すぎると不都合である。一方、突片(52)の高さが高すぎても、突片(52)を取手として使用するときの操作性が悪くなる。突片(52)の長さも、同様に、強度および取手として使用ときの操作性を考慮して、適切に選択する必要がある。例えば、突片(52)は、幅5〜150mm、高さ69〜1500mm、長さ5〜800mmとなるように形成される。
突片(52)は、図示したような直方体でなくてもよく、円柱形、三角柱形、または球形等、他の形状を有してよい。あるいは、図示した突片(52)は、角部が丸みを帯びていてよく、例えば、側方から見たときに上部が半円形状を有していてよい。また、突片(52)は、スライダーの前端または後端に向かって傾斜していてよい。
突片(52)を設ける位置は、特に限定されない。好ましくは、突片(52)は、その幅を二分する線が、板状部材(54)の幅を二分する線と、略一致するように、配置される。図示した形態において、突片(52)は、ベース部(50)の前端から離れたところ(例えば、約50mm程度のところ)に設けられている。あるいは、突片(52)は、ベース部(50)の前端に設けてよい。突片(52)は、独立した部材をベース(50)に接着剤またはボルトで取り付けることによって、突設してよく、あるいはベース(50)と一体に成形されたものであってよい。
突片(52)を構成し得る材料は、先にベース部(50)に関連して説明したとおりであるから、ここではその詳細な説明を省略する。
板状部材(54)は、継目押さえ部材および基布押さえ部材として機能する。板状部材(54)に適した材料は、先に透明板(60)に関して説明したとおりである。板状部材(54)は、基布の継目および基布を十分に押さえることのできる寸法とする。例えば、板状部材(54)の幅が小さすぎると、基布を十分に押さえることができない。板状部材(54)の長さが短すぎると、一度にスライダーを進行させ得る距離が短くなり、効率的に継手を形成することが困難となる。一方、板状部材(54)の幅および/または長さが大きすぎると、スライダーが取り扱いにくくなる。例えば、板状部材(54)は、幅20〜200mm、長さ20〜300mm、厚さ1〜20mmとなるように形成される。
図示した形態においては、ベース部(50)が山形であるため、それに合わせて、板状部材(54)も山形に折られている。板状部材(54)が山形であると、接続用芯線を共通孔に挿入する作業がより容易となる。また、板状部材(54)の前後の端部(54a)は、斜め上に向けられている。これは、先に、第一の形態の基布押さえ部材(22)に関連して説明した理由と同様の理由によるものであり、板状部材(54)の端部で基布を損傷することを防止するためである。板状部材(54)の端部(54a)を斜め上に向けるには、図7aおよび図7bに示すように、端部(54a)となる別の部材を、山形に折られた板状部材(54)に取り付けて実施してよい。図7aは、略長方形の板を山形に折ったものに、ブーメラン形状の部材を山形に折ったものを端部(54a)として取り付ける方法を示し、図7bは、長方形の板の四隅を切り落として両端に尖らせた形状の板を山形に折ったものに、ブーメラン形状の部材を端部(54a)として取り付ける方法を示す。
板状部材(54)を設ける位置は、突片(52)の幅等を考慮して、決定される。一般に、突片(52)の幅が大きくなるほど、基布の両端が突片(52)の両側を通過してから、適切な噛み合わせ位置に至るまでの距離は長くなる。具体的には、突片(52)の幅に対して、突片(52)と板状部材(54)との間の適切な距離は、下記表1に示すとおりである。
Figure 0004827649
突片(52)と板状部材(54)との間の距離は、上記に限定されない。尤も、当該距離をより短くするには、板状部材(54)をベース部(50)に対してより強い力で押さえる必要がある。それにより、スライダーに負荷がかかることがある。また、当該距離をより長くすると、スライダー全体が長くなりすぎて取り扱いにくくなる、あるいは板状部材(54)で継目および基布を押さえるまでに、両端部の噛み合わせがずれる又は外れることがある。
板状部材(54)は、透明な材料から成ることが好ましい。基布の継目を上方から見ることができるようにするためである。透明な板状部材(54)は、例えば、塩化ビニル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ガラス等の汎用されている任意の材料を用いて形成される。
板状部材(54)は、適当な手段によって、ベース部(50)(基布を押さえているときは、基布)に対して押し付けられる。図示した形態では、2本のアーム(56)及びスプリング(58)を利用して、板状部材(54)をベース部(50)に押し付けている。アーム(56)は、板状部材(54)と突片(52)との間に設けられて、両者を繋ぐ。アームは、例えば、アルミニウムまたはステンレスのような金属で形成され、または樹脂で形成される。アーム(56)は、ヒンジ(53)で板状部材(54)に取り付けられている。板状部材(54)が山形に折られているため、ヒンジ(54)を安定して取り付けるための台(55)が板状部材(54)に取り付けられている。アーム(56)、ヒンジ(53)および板状部材(54)は、成形等により、一体に形成されていてもよい。
各アーム(56)は、ボルト(57)で突片(52)に取り付けられ、このボルト(57)に、ねじりコイルばね(58)を巻き付け、その一端を突片(52)に取り付け、他端を変位させてアーム(56)に取り付ける。この変位させた他端が元に戻ろうとする力を、アーム(56)を介して、板状部材(54)に及ぼすことにより、板状部材(54)がベース部(50)に押し付けられる。ねじりコイルばね(58)は、例えば、ステンレスまたは鉄から成る。
あるいは、図5の構成に代えて、図6に示すように、突片付近で2本のアームをボルト(57’)で繋ぎ、当該ボルト(57’)に引張りコイルばね(58’)の一端を取り付け、他端を、コイルばねを引っ張って、ベース部にボルト等で取り付ける構成を採用してよい。このコイルばねが元に戻ろうとする力を、アーム(56)を介して、板状部材(54)に及ぼすことにより、板状部材(54)がベース部(50)に押し付けられる。引張りコイルばね(58’)は、例えば、ステンレスまたは鉄から成る。
突片(52)を有するスライダーを用いて、継手を形成することは次の手順に従って実施される。まず、接続すべき2枚の基布の両端部の間に、突片(52)を割り込ませて、スライダーを進行させる。それから、最初の部分の継目を必要に応じて手で形成した後、アーム(56)を持ち上げるか、あるいは、アーム(56)を持ち上げた状態で、最初の部分の継目を必要に応じて手で形成する。その後、最初の部分の継目が、板状部材(54)により、好ましくはヒンジ(53)の直下で板状部材(50)に対して押さえられるように、基布を板状部材(54)とベース部(50)との間に入れ、アーム(56)を降ろして、板状部材(54)で基布を押さえる。次いで、突片(52)を掴んで、スライダーを進行させると、継目が順次形成される。板状部材(54)で基布が押さえられている間に、接続用芯線をスライダーの後端から継目の共通孔に挿入する。一度にスライダーを進行させる距離、および発光体の使用等に関しては、第1の形態に関して説明したとおりであるから、ここでは省略する。
第5の形態においては、第1〜第4の形態の部材または要素を適宜使用してよい。例えば、板状部材に代えて、継目押さえ部材と基布押さえ部材とを別個に設けてよい。あるいは、突片と板状部材とを一体的に形成してもよい。
以上において説明した、本発明の継手形成用スライダーを用いて、継手を形成する基布は、好ましくは抄紙用ドライヤーカンバスである。基布の両端部を無端状に接合することは、抄紙用ドライヤーカンバスを使用する現場において、要求されるからである。抄紙用ドライヤーカンバスは、プラスチック製モノフィラメントの織物であってよく、あるいはこの織物に繊維ウェブを積層してニードルパンチ法により一体化させたニードルカンバスであってよい。
以上においては、継目をスライダーにより形成した場合の本発明の継手形成方法を説明した。本発明の継手形成方法は、スライダー以外の器具または方法(例えば、手で継目を形成する方法)を用いて継目を形成する場合にも好ましく適用される。そのような場合には、例えば、図1a〜図1dに示すスライダーのうち、第2の継目押さえ部材および基布押さえ部材に相当する部材を有する器具を準備し、当該器具を用いて継目を安定化させながら、接続用芯線を共通孔に挿入することができる。
(実施例1〜4)
図1a〜図1dに示す形態のスライダーを用いて、幅5mの抄紙用ドライヤーカンバスの両端部を接合するのに要した時間(継目の形成および接続用芯線の挿入に要した時間のみ)を測定した。スライダーの寸法は次のとおりである。
下側フレーム:幅45mm、長さ295mm、厚さ15mm
下側フレームの切り欠き部の幅29mm、長さ134mm、前端部における深さ4mm
中間フレーム: 厚さ1.5mm、長さ123mmの金属金具
上側フレーム:幅45mm、長さ195mm、厚さ10mm
上側フレームの切り欠き部の幅20mm、長さ134mm、前端部における深さ4mm
第1の継目押さえ部材:幅11mm、長さ50mm、高さ10mm
第2の継目押さえ部材:湾曲した金具
基布押さえ部材: 幅19mm、基布押さえ部分の長さ12mm
測定は、蛍光灯を点けた室内(室温30〜32℃)にて、障害物のない平らな床上で実施した。ドライヤーカンバスの両端部の接合は、2名で実施し、一人がスライダーを操作して継手を形成し、もう一人が接続用芯線を挿入した。測定は、この2名の分担をそれぞれ変えて2回実施し、2回の作業時間の平均値を求めた。測定の結果を表2に示す。各実施例で使用した抄紙用ドライヤーカンバスの組織、使用した糸の種類、継手構造、および厚さは、表2に示すとおりである。
(比較例1〜4)
図1a〜図1dに示す形態のスライダーから、第2の継目押さえ部材(20)および基布押さえ部材(22)を除いた器具を用い、実施例1〜4で使用した抄紙用ドライヤーカンバスの両端部を接合するのに要した時間を測定した。
(実施例5〜8)
図5a〜図5dに示す形態のスライダーを用いて、幅5mの抄紙用ドライヤーカンバスの両端部を接合するのに要した時間(継目の形成および接続用芯線の挿入に要した時間のみ)を測定した。スライダーの寸法および材料等は次のとおりである。
ベース部:幅80mm、長さ320mm
頂点の高さ(h)19mm、両側部の厚さ(d)10mm
両端の傾斜面 前端および後端からそれぞれ25mmの位置で開始
発光体用の開口 直径9mm
材料 キャストナイロン
突片:幅15mm、長さ35mm、高さ130mm
位置:ベース部の前端から50mm、ベース部の幅の略中央
材料 キャストナイロン
アーム:長さ150mm、突片の頂部から55mmの位置に取り付け
材料 アルミニウム
板状部材:長さ120mm、内、基布押さえ部分110mm
突片との間の距離 95mm
材料 塩化ビニル
測定は、蛍光灯を点けた室内(室温30〜32℃)にて、障害物のない平らな床上で実施した。ドライヤーカンバスの両端部の接合は、2名で実施し、一人がスライダーを操作して継手を形成し、もう一人が接続用芯線を挿入した。測定は、この2名の分担をそれぞれ変えて2回実施し、2回の作業時間の平均値を求めた。測定の結果を表2に示す。各実施例で使用した抄紙用ドライヤーカンバスの組織、使用した糸の種類、継手構造、および厚さは、表2に示すとおりである。
Figure 0004827649
表2に示す結果より、本発明の方法およびスライダーによれば、抄紙用ドライヤーカンバスの両端を、容易に且つ迅速に無端状に接合できることがわかる。
本発明の方法およびスライダーは、剛性の大きい基布の両端部を無端状に接合する作業をより容易にするものであり、特に、長尺の抄紙用ドライヤーカンバスの継手を形成するのに適している。
本発明のスライダーの第1の形態を模式的に示す前端面図である。 図1aに示すスライダーの右側面図である。 図1aに示すスライダーの左側面図である。 図1aに示すスライダーの後端を示す模式図である。 本発明のスライダーの第2の形態を模式的に示す右側面図である。 図2aに示すスライダーの後端を示す模式図である。 本発明のスライダーの第3の形態を示す右側面図である。 本発明のスライダーの第4の形態を示す右側面図である。 図4aに示すスライダーで厚い基布の継目を形成する状態を模式的に示す右側面図である。 本発明のスライダーの第5の形態を示す右側面図である。 図5aに示すスライダーの前端を示す模式図である。 図5bに示すスライダーの前端を示す模式図である。 図5aに示すスライダーの変形例を示す右側面図である。 図5aに示すスライダーの板状部材に斜め上向きの端部を設ける方法を模式的に示す斜視図である。 図5aに示すスライダーの板状部材に斜め上向きの端部を設ける方法を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
10 基布
10a 継目
12 下側フレーム
14 中間フレーム
16 上側フレーム
18 第1の継目押さえ部材
18a 継目押さえ部分
20 第2の継目押さえ部材
20a 継目押さえ部分
22 基布押さえ部材
22a 基布押さえ部分
40 発光体
50 ベース部
52 突片
53 ヒンジ
54 板状部材
54a 板状部材の端部
55 台
56 アーム
57 ボルト
57’ ボルト
58 コイルばね
58’ コイルばね
59 発光体挿入用開口部
60 透明板
100 スライダー
200 スライダー
210 スプリング
220 棒状部材
300 スライダー
320 継目押さえ部材
320a 継目押さえ部分
400 スライダー
370a ボルト
370b スプリング付きのボルト
410 ボルト
500 スライダー

Claims (11)

  1. 下側フレーム、中間フレーム、上側フレーム、継目となる部分および継目を押さえる継目押さえ部分を備えた継目押さえ部材、および基布押さえ部分を備えた基布押さえ部材を含み、
    下側フレームと中間フレームとの間に、スライダーの前端および一方の側部にて開いている第1通路が形成され、
    中間フレームと上側フレームとの間に、スライダーの前端および他方の側部にて開いている第2通路が形成され、
    第1通路および第2通路の前端部は、上下方向の位置がずれており、左右方向にて一部重なり合っており、
    第1通路および/または第2通路の少なくとも一部が傾斜していて、第1通路と第2通路の終端部が共通の開放部を形成し、
    第1通路および第2通路の終端部よりも後ろに、継目押さえ部分および基布押さえ部分が位置しており、
    基布押さえ部材が、左右方向にて間隔をあけて配置された2枚の細幅の板状部材である、
    継手形成用スライダー。
  2. 基布の両端部に形成された継手ループが上下方向から力を加えたときに噛み合う位置に、2枚の基布の端部を誘導する2つの通路、
    継目となる部分および継目を押さえる継目押さえ部分を備えた、継目押さえ部材、および
    基布押さえ部分を備えた、基布押さえ部材
    を有し、継目押さえ部分および基布押さえ部分が2つの通路の終端部よりも後ろに設けられており、
    基布押さえ部材が、左右方向にて間隔をあけて配置された2枚の細幅の板状部材である、
    継手形成用スライダー。
  3. 下側フレームに発光体が取り付けられている、請求項1に記載の継手形成用スライダー。
  4. 基布の押さえ部材の基布押さえ部分の一部が、継目押さえ部材の継目押さえ部分と長さ方向において重なって延びており、一部が継目押さえ部材の継目押さえ部分よりも後ろに延びている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の継手形成用スライダー。
  5. 継目押さえ部材を2つ以上有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の継手形成用スライダー。
  6. 抄紙用ドライヤーカンバスの継手を形成するためのものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のスライダー。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の継手形成用スライダーを用いて、基布の継手を形成する方法であって、
    基布の両端部に形成された継手ループを噛み合わせて、共通孔を有する継目を形成すること、
    形成された継目を、継目押さえ部材によって、その下に位置する面に押し付けること、および
    継目の両側にて基布を、基布押さえ部材によって、その下に位置する面に押し付けながら、接続用芯線を共通孔に挿入すること
    を含む、基布の継手形成方法。
  8. 基布が抄紙用ドライヤーカンバスである、請求項7に記載の方法。
  9. ベース部、ベース部の上に突設された突片、継目となる部分および継目を押さえる継目押さえ部分を備えた継目押さえ部材、ならびに基布押さえ部分を備えた基布押さえ部材を含み、
    突片よりも後ろに、継目押さえ部分および基布押さえ部分が位置しており、
    継目押さえ部材と基布押さえ部材が、共通の1枚の板状部材であり、
    板状部材が、幅20〜200mm、長さ20〜300mmの寸法を有する、
    継手形成用スライダー。
  10. ベース部に発光体が取り付けられている、請求項に記載の継手形成用スライダー。
  11. 抄紙用ドライヤーカンバスの継手を形成するためのものである、請求項9または10に記載のスライダー。
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