JP4826602B2 - 表示装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は表示装置および方法に関し、特に、動画像の表示に適した表示装置および方法に関する。
信号処理技術や、画像表示素子の駆動技術を向上させることなどにより、表示される画像の画質を向上することが求められている。
一般に、画質を向上させるためには、画像の解像度を高くして、画像のきめを細かくするようにすれば良い。画像の情報量は、画像を構成する点(ドット)を示すピクセルという単位で表され、ピクセルの数は、例えば、800×600や1024×768など、その画像の持つ縦横のドットの数で表される。すなわち、ピクセル(ドット)数が多いほど、画像のきめが細かくなり、画像を構成する情報が多いことになる。
高解像度で画像を表示することができるようにするために、例えば、ディスプレイ1とディスプレイ2の2台のディスプレイを用いて、通常のシングルモードでは、ディスプレイ1に画像を表示させ、マルチモードでは、画像の、例えば左半分をディスプレイ1に、右半分をディスプレイ2に表示させることによって、1台のみのディスプレイを用いるシステムに対して、マルチモードでは、2倍の解像度で、画像を表示することができるようにした技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−124024号公報
解像度を高くして、画像を表示するようにした場合、画像を構成する情報が多くなるため、ディスプレイ1または2に転送するデータ量が増加し、データ転送速度の高速化が要求される。このため、このシステムでは、ディスプレイ1および2の1ドットあたりのデータ量を削減し、信号処理によって、削減したデータの変換を行うことにより、データ転送速度を高速化せずに、画像データの転送を行うことができるようになされている。
また、1秒間に画面が更新される回数を示す値である、フレームレートを高くすることにより、特に、動画像の画質を向上することができる。
例えば、プロジェクタを用いて、スクリーンに動画像を投影表示する場合、プロジェクタは、フレーム画像を、1ラインずつ水平方向に走査して表示し、1フレームの画像の全てのラインを走査した後、次のフレームの画像データの走査を開始することにより、動画像を表示することができる。
上述したように、フレームレートを高くすることにより、特に、動画像の画質を向上することができる。しかしながら、高いフレームレートに応じて表示処理を行うためには、表示素子を駆動する駆動回路の処理の高速化が必要となり、更に、画像強度を決定する光量変調素子の反応速度を高速化しなければならないので、技術的にも困難であり、コストアップの原因となる。
フレームレートを高くすることにより、動画像の画質を向上することができることは知られているが、より高いフレームレートにおける、フレームレートと動画像の画質との関係を実際に調べることはできず、際限なくフレームレートを高くすれば、際限なく動画像の画質を向上させることができるか否かは、わからなかった。
当然、より高いフレームレートにおける、フレームレートと動画像の画質との関係を定量的に知ることはできなかった。
そこで、本発明者は、次世代デジタルシネマフォーマットのフレームレートに着目し、その必要な限界を視覚特性の見地から検討した。
過去、smooth pursuitと呼ばれる追跡眼球運動の速度については視標の移動速度に一致すると考えられてきた。Westheimerは、30deg/sec以下の視標の速度では、眼球は同じ速度で動くと述べた。(Westheimer, G., A. M. A. Arch. Ophthal. 52, pp. 932-941,1954)
しかし、その後の研究では、追跡眼球運動の速度はほとんどの場合、視標の速度より小さいことが示されている。Meyerらは、眼球の追従速度は視標の速度に対して0.87程度と述べている。(Meyer, C. H. et al., Vision Res. Vol. 25, No. 4, pp. 561-563, 1985)
また、最大100deg/secの追従限界速度を得たと報告しているが、それは熟練した被験者により行われた結果であり、一般の被験者の場合はこれほどの追従視はできなかったと述べている。この実験の条件は視距離80cmであり、映画館の視環境とは大きく異なる。また、視標はガルバノメータにより移動する光スポットであり、指標の空間周波数については議論していない。
国内では、フレームレートを議論したNHKの報告例(田所康,他,NHK技研月報,昭43.9,pp.422-426,1968)があるが、条件は14インチモニターを(Hを画面高さとして)7Hの視距離、最大輝度30fl(102.78cd/m2)であり、やはり映画条件を考慮したものではない。またその結論として通常のコンテンツの動きが少ないことを理由にフィールド周波数は60Hz以上は必要ないと述べている。振動する視標を扱った宮原の動視力に関する実験の条件は、14インチモニターを4Hの視距離、最大輝度は400cd/m2である。視覚特性に関する実験は、視環境として主に比較的近距離や高輝度の条件で調べられてきた。
そこで、本発明者は、映画館の視環境すなわち、最大輝度40cd/m2、視距離5乃至15mにおける、眼の動的な空間周波数特性について実験的調査を行うこととした。こうした動的な空間周波数特性に依存する動画質に関する研究は、従来のフレームレートに関するフォーマットを大きく見直すことにつながるため重要である。
本発明者は、この過程において、より高いフレームレートにおける、フレームレートと動画像の画質との関係を実際に調べて、人間の視覚の特性を明らかにした。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、人間の視覚の特性を基に、いたずらにフレームレートを高くすることなく、表示されている動画像を見ている人間である観察者に、より劣化の少ない動画像を呈示することができるようにするものである。
本発明の表示装置は、横方向に隣接して並ぶ4個のサブピクセルのうちの所定の異なる位置にあるサブピクセルをそれぞれが駆動させる4個のデータ線駆動回路と、前記データ線駆動回路を制御し、毎秒360フレームの第1のフレームレートの動画像を構成するフレームの情報を、前記第1のフレームレートの1/4のフレームレートである毎秒90フレームの第2のフレームレートで、前記第2のフレームレートで各フレームを表示させたときの1フレームの表示時間の1/4の時間ずつずらして、4個のサブピクセルに順に表示させる制御手段とを備える。
動画像がCGコンテンツである場合に、上記表示を行うようにすることができる。
本発明の表示方法は、横方向に隣接して並ぶ4個のサブピクセルのうちの所定の異なる位置にあるサブピクセルをそれぞれが駆動させる4個のデータ線駆動回路を制御し、毎秒360フレームの第1のフレームレートの動画像を構成するフレームの情報を、前記第1のフレームレートの1/4のフレームレートである毎秒90フレームの第2のフレームレートで、前記第2のフレームレートで各フレームを表示させたときの1フレームの表示時間の1/4の時間ずつずらして、4個のサブピクセルに順に表示させるステップを含む。
動画像がCGコンテンツである場合に、上記表示を行うようにすることができる。
本発明においては、1秒当たり360以上のフレームからなる動画像を前記表示手段に表示させるように表示が制御される。
以上のように、本発明によれば、人間の視覚の特性を基に、いたずらにフレームレートを高くすることなく、表示されている動画像を見ている人間である観察者に、より劣化の少ない動画像を呈示することができる。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した、画像表示システム1の構成を示すブロック図である。画像表示システム1は、画像信号変換装置11と、画像表示装置12とで構成されている。画像表示システム1は、動画像に対応するアナログの画像信号の供給を受けて、画像信号変換装置11で画像信号を処理し、画像表示装置12に供給して、動画像を表示するようになされている。
画像信号変換装置11に供給されたアナログの画像信号は、A/D変換部21および同期信号検出部22に供給される。
A/D変換部21は、フレームレートmのアナログの画像信号を、デジタルの画像信号に変換して、フレームメモリ23に供給する。同期信号検出部22は、画像信号から、画像信号のフレームレートおよびドットクロックを検出して、垂直同期信号およびドットクロック信号を生成し、コントローラ24に供給する。ドットクロックとは、ディスプレイの1ドットを表示するために必要な時間の逆数である。
コントローラ24は、同期信号検出部22から、垂直同期信号およびドットクロック信号の供給を受けて、フレームメモリ23からの映像信号の出力を制御するとともに、フレームメモリ23からの映像信号の出力に関する情報を、表示制御部27に供給する。フレームメモリ23は、コントローラ24の制御に基づいて、供給されたデジタルの画像信号を、D/A変換部25−1またはD/A変換部25−2に出力する。
図2を参照して、コントローラ24の制御による、フレームメモリ23の映像信号の入出力について説明する。
フレームメモリ23に入力される入力映像信号S1のフレームレートを、mとする。また、フレームメモリ23に順次入力されるフレームを、αフレーム、α+1フレーム、α+2フレーム・・・とする。αフレームおよびα+1フレームが、フレームメモリ23に順次入力された場合、コントローラ24は、フレームメモリ23を制御して、入力映像信号S1のフレームレートの1/2であるm/2のフレームレートで、αフレームを、出力映像信号S2として、D/A変換部25に供給させ、α+1フレームを、出力映像信号S3として、αフレームの供給開始時刻aよりも、1/mだけ遅らせた供給開始時刻bで、D/A変換部25−2に供給させる。
αフレームのD/A変換部25への供給にかかる時間は、2/mとなり、供給終了時刻cは、α+1フレームのD/A変換部25−2への供給開始時刻bから、1/mだけ後になる。フレームメモリ23には、α+1フレームに次いで、α+2フレームおよびα+3フレームが順次入力されるので、コントローラ24は、フレームメモリ23を制御して、入力映像信号S1のフレームレートの1/2のフレームレートで、αフレームの供給から連続させて(すなわち、供給開始時刻をcとして)、α+2フレームを、出力映像信号S2として、D/A変換部25に供給させる。また、コントローラ24は、α+3フレームも、同様にして、α+2フレームの供給開始時刻cよりも、更に1/mだけ遅らせて、α+1フレームの供給終了時刻と等しい供給開始時刻dで、出力映像信号S3として、D/A変換部25−2に供給させる。
出力映像信号S2および出力映像信号S3の供給タイミングのずれは、入力映像信号S1の垂直同期信号によって決まる。すなわち、図2に示されるように、出力映像信号S2および出力映像信号S3の供給開始時刻a乃至fの間隔は、入力映像信号S1の1フレーム間隔と等しい。コントローラ24は、同期信号検出部22から供給される垂直同期信号を基に、出力映像信号S2のD/A変換部25への供給タイミング、および、出力映像信号S3のD/A変換部25−2への供給タイミングを制御する。
このように、コントローラ24は、フレームメモリ23を制御して、入力映像信号S1のフレームレートmの1/2である、フレームレートm/2で、1フレームずつ交互に、それぞれのフレームの供給開始時刻が、出力される1フレーム供給時間(2/m)に対して半分(1/m)ずつずれるように、D/A変換部25およびD/A変換部25−2に、出力映像信号S2および出力映像信号S3を供給させる。
図1の画像表示システム1の説明に戻る。
D/A変換部25−1は、供給されたデジタルの画像信号を、アナログの画像信号に変換し、画像表示装置12の走査制御部41−1に供給する。D/A変換部25−2は、供給されたデジタルの画像信号を、アナログの画像信号に変換し、画像表示装置12の走査制御部41−2に供給する。
表示制御部27は、コントローラ24から供給された情報を基に、画像表示装置12による動画像の表示を制御し、図2を用いて説明したタイミングと同様のタイミングで、出力映像信号S2および出力映像信号S3に対応するフレーム画像を表示させる。
図2を用いて説明したように、出力映像信号S2および出力映像信号S3のフレームレートは、入力映像信号S1のフレームレートの1/2のフレームレートである。すなわち、出力映像信号S2および出力映像信号S3のドットクロックは、入力映像信号S1のドットクロックの1/2となる。表示制御部27は、コントローラ24から供給される、フレームメモリ23からの映像信号の出力に関する情報を基に、画像表示装置12において表示される出力映像信号S2および出力映像信号S3のドットクロックが、入力映像信号S1のドットクロックの1/2となるように制御する。
また、コントローラ24には、必要に応じて、ドライブ28が接続される。ドライブ28には、磁気ディスク31、光ディスク32、光磁気ディスク33、または、半導体メモリ34が装着され、情報を授受できるようになされている。
画像表示装置12は、映像信号変換装置11により変換された、2系統のアナログ映像信号の供給を受け、表示制御部27の制御に基づいて、走査制御部41−1および走査制御部41−2を用いて、表示部43に、動画像を表示する。
走査制御部41−1は、図2を用いて説明したタイミングでフレームメモリ23から読み出され、D/A変換部25−1でアナログ信号に変換された、出力映像信号S2に対応するアナログ映像信号の供給を受ける。また、走査制御部41−2は、図2を用いて説明したタイミングでフレームメモリ23から読み出され、D/A変換部25−2でアナログ信号に変換された、出力映像信号S3に対応するアナログ映像信号の供給を受ける。
そして、走査制御部41−1および走査制御部41−2は、供給されたアナログの映像信号を、点順次、または、線順次走査方式によって表示部43に表示させる。このとき、走査制御部41−1および走査制御部41−2は、連続したフレームを、1/2フレームずらして交互に走査することにより、走査制御部41−1または走査制御部41−2における単独での画像描画のフレームレートの2倍のフレームレートで、表示部43への画像表示を行うことができる。
また、画像表示装置12は、一つの装置として構成される以外にも、複数の装置により構成される画像表示システムとして構成するようにしても良い。画像表示装置12が画像表示システムとして構成される場合、例えば、図3に示されるように、プロジェクタ51−1、プロジェクタ51−2、および、スクリーン52により構成することができる。
画像表示装置12の具体的な動作について、図3に示されるプロジェクタ51−1、プロジェクタ51−2、および、スクリーン52を用いた場合を例として説明する。プロジェクタ51−1は、図1の走査制御部41−1に対応し、プロジェクタ51−2は、図1の走査制御部41−2に対応し、スクリーン52は、図1の表示部43に対応する。
例えば、プロジェクタ51−1は、図2を用いて説明したタイミングでフレームメモリ23から読み出され、D/A変換部25−1でアナログ信号に変換された、出力映像信号S2に対応するアナログ映像信号の供給を受ける。また、プロジェクタ51−2は、図2を用いて説明したタイミングでフレームメモリ23から読み出され、D/A変換部25−2でアナログ信号に変換された、出力映像信号S3に対応するアナログ映像信号の供給を受ける。
プロジェクタ51−1およびプロジェクタ51−2は、それぞれ、表示制御部27の制御に基づいたタイミングで、表示される表示画像を構成する画素(X,Y)=(0,0)から、画素(X,Y)=(p,q)を、スクリーン52に水平方向に走査することにより、供給された映像信号に対応するフレーム画像を表示する。プロジェクタ51−1とプロジェクタ51−2がスクリーン52に表示させるフレーム画像のそれぞれのフレームレートは、m/2である。また、プロジェクタ51−1とプロジェクタ51−2によって表示される各フレームの走査開始タイミングは、図2を用いて説明した出力映像信号SSおよび出力映像信号S3における場合と同様に、プロジェクタ51−1とプロジェクタ51−2による、それぞれの1フレームの表示に対して、1/2だけずれており、走査の位相差は、1/mとなる。
例えば、プロジェクタ51−2が、スクリーン52上の走査Bで示されるラインに、α+1フレームの対応するラインを走査しているとき、プロジェクタ51−1は、スクリーン52上の走査Aで示されるラインに、α+2フレームの対応するラインを走査している。走査Bで示されるラインは、走査Aで示されるラインから、1フレームのライン数の1/2だけずれたラインである。すなわち、スクリーン52に表示される動画像は、時間1/mごとに、走査Aおよび走査Bによって、交互に書き換えられる。
例えば、プロジェクタ51−1およびプロジェクタ51−2において出力される表示画像のフレームレートが、それぞれ、150Hzであった場合、スクリーンに表示される動画像のフレームレートは、実質的に、300Hzとなる。
なお、走査Aと走査Bによる同一位置の走査ラインのずれが発生しないようにするために、従来の、いわゆるツインスタック技術において用いられる光学的な画像の位置補正と同様の技術を用いて、画素の走査位置を補正することが可能である。ツインスタック技術とは、プロジェクタを2台使用して、同時に同一の画像を同一位置に表示することにより、明るい画像を表示することができる技術である。ツインスタックを用いて画像を表示する場合には、表示される画像の輝度が2倍となり、周囲の環境が明るい場合や、投影距離が長い場合にも 鮮明な投影が可能となる。
ツインスタック技術を用いた場合、投影される2つの画像の画素位置のずれによる画像のボケの発生が問題となっていたが、この問題を解決するために、光学的に投影される画素の画素位置を微調整することができる、いわゆるピクチャーシフト機能が広く用いられており、2台のプロジェクタから投影される画像の位置を厳密に合わせることが可能である。
なお、投影される2つの画像の画素位置のずれを補正するための技術は、例えば、特願平10−058291などに開示されている。
画像表示装置12においては、走査Aと走査Bによる走査ラインのずれが、1画素(1ドット、または1ピクセル)以内となるように調整することにより、1フレームずれた画像との重なりにより、画像がぼやけてしまうことなく、動画像を表示することが可能となる。
上述したように、プロジェクタ51−1およびプロジェクタ51−2により、1/2フレームずらして、1フレームずつ交互に、フレーム画像が描画されるようになされた場合、一方のプロジェクタによって、1フレームが完全に走査されて描画されるよりも早く、他方のプロジェクタによって、次のフレームの画像の描画のための走査が開始される。このとき、図3のスクリーン52に表示される物体Cが、例えば、表示画面上で、左から右に移動するように表示される場合、動画像を観測するユーザにとっては、エッジ部分βの移動の滑らかさが、表示される動画の滑らかさとして感じられる。
スクリーン52に表示される物体Cのエッジ部分βの表示について、図4を用いて説明する。
プロジェクタ51−1により、αフレームの物体Cが表示され、時間1/m後に、プロジェクタ51−2により、α+1フレームの物体Cが表示される。このときの、物体Cのエッジ部分βの位置は、αフレームの表示から、時間1/mで書き換えられる。そして、プロジェクタ51−1により、時間1/m後に、α+2フレームの物体Cが表示される。このときの、物体Cのエッジ部分βは、α+1フレームの表示から、時間1/mで書き換えられる。
例えば、プロジェクタ51−1およびプロジェクタ51−2において出力される表示画像のフレームレートが、それぞれ、150Hzである場合、プロジェクタ51−1またはプロジェクタ51−2が単独で表示した動画像においては、フレームが1/150(秒)ごとに書き換えられる。それに対して、プロジェクタ51−1およびプロジェクタ51−2を用いて、1フレームずつ交互にフレーム画像を表示することによってスクリーン52に表示される物体Cのエッジ部分βは、1/300(秒)でリフレッシュされる。したがって、ユーザにより観測される物体Cのエッジ部分βの動きは、非常に滑らかになる。
ここでは、画像表示装置12は、表示制御部27の制御を受けて、画像の表示を制御するものとして説明しているが、画像表示装置12は、表示制御部27を内部に有し、コントローラ24から、画像表示に必要な制御信号の供給を受けるようにしたり、内部に表示制御部27とは異なる制御部を備え、表示制御部27から、垂直同期信号や、ドットクロック信号などの供給を受けて、例えば、図3を用いて説明したプロジェクタ51−1およびプロジェクタ51−2の動作を制御するようにしても良い。
また、ここでは、画像表示装置12の動作について、プロジェクタ51−1、プロジェクタ51−2、および、スクリーン52で構成された投影表示システムを例として説明したが、画像表示装置12は、2つの表示デバイスを用いて、1/2フレームずらして、連続したフレームを交互に走査させるようにすることにより、それぞれの表示デバイスの単独でのフレームレートの2倍のフレームレートで、動画像の表示を行うことができるものであれば、点順次、または、線順次走査方式によって、画像の描画を行ういかなる表示システムを用いるようにしても良い。
画像表示装置12には、例えば、CRT(Cathode Ray Tube),LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ),GLV(Grating Light Valve),LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード),FED(Field Emission Display)の直視型のディスプレイ、または、プロジェクタなどであって、点順次、または、線順次走査方式によって、画像の描画を行うものを用いることができる。
例えば、GLVとは、光の回折効果を利用して光の向きや色などを制御する投影デバイスである、マイクロリボンアレイを使用した画像表示技術である。マイクロリボンアレイとは、極小の光回折素子を1列に並べたもので、GLVでは、これにレーザ光を当てることで、画像の投影を行う。リボンは、電気信号により独立して駆動することができ、駆動量を調節することで光回折量を変化させ、各リボンの差異により画像の明暗を作り出すことができるので、滑らかな階調表現と高コントラストを実現することができる。
LEDは、2種類の半導体が接合されて生成される素子で、電流を加えることにより、発光することができるものである。
FEDは、陰極から電子を取り出して、陽極に塗布した蛍光体に衝突させて発光させるという、CRTと同様の発光原理により、画像を得ることができるものである。ただし、陰極の構造として、CRTは点電子源を用いるのに対して、FEDは面状の電子源を用いる。
次に、図5のフローチャートを参照して、図1の画像表示システム1が実行する、表示制御処理1について説明する。
ステップS1において、同期信号検出部22は、供給されたアナログの映像信号から、同期信号およびドットクロックを検出し、垂直同期信号およびドットクロック信号を、コントローラ24に供給する。
ステップS2において、A/D変換部21は、供給されたアナログの映像信号をA/D変換し、デジタルの映像信号を、フレームメモリ23に供給する。
ステップS3において、フレームメモリ23は、供給されたデジタルの映像信号を、順次保存する。
ステップS4において、フレームメモリ23は、コントローラ24の制御にしたがって、図2を用いて説明したように、入力映像信号S1の半分の速度の出力ドットクロックとなるフレームレートで、1フレームの表示のための走査にかかる時間の半分の時間だけずらして、1フレームずつの映像信号を、2つのD/A変換部25−1およびD/A変換部25−2に、交互に出力する。D/A変換部25−1に出力される映像信号が出力映像信号S2であり、D/A変換部25−2に出力される映像信号が出力映像信号S3である。
換言すれば、コントローラ24は、フレームメモリ23に保存されているフレームを、奇数フレームと偶数フレームにフレームを分離させ、それぞれのフレームを、1フレームの表示のための走査にかかる時間の半分の時間だけずれるようにして、D/A変換部25−1およびD/A変換部25−2に、交互に出力させるように、フレームメモリ23を制御する。
ステップS5において、D/A変換部25−1およびD/A変換部25−2は、供給された映像信号をD/A変換し、アナログの映像信号を、画像表示装置12に供給する。
ステップS6において、表示制御部27は、図2を用いて説明した出力映像信号S2および出力映像信号S3における場合と同様のタイミングで、画像表示装置12の走査制御部41−1および走査制御部41−2(図3においては、プロジェクタ51−1およびプロジェクタ51−2)を制御して、それぞれのフレームの走査開始時刻を、1フレームの表示のための走査にかかる時間の半分の時間だけずらして、1フレームずつの映像信号を交互に走査させることにより、走査制御部41−1および走査制御部41−2のそれぞれの単独のフレームレートに対して、実質的に2倍の表示フレームレートで、表示部43(図3においては、スクリーン52)に映像が表示されるように、画像表示装置12を制御して、処理が終了される。
このような処理により、表示される動画像が、奇数フレームと偶数フレームに分離され、2つの表示デバイスに供給される。そして、表示される動画像の半分のフレームレートで、それぞれの表示デバイスにより、1/2フレームずらして、走査されることにより、表示デバイスの能力の2倍のフレームレートで、動画像を表示させるようにすることができる。
なお、2つの走査線の走査位置精度を、位置ずれが1ドット(1ピクセル)以内となるように調整することにより、1フレームずれた画像との重なりにより、画像がぼやけてしまうことなく、動画像を鮮明に表示することが可能となる。
また、プロジェクタ51−1およびプロジェクタ51−2をいわゆる液晶プロジェクタとする場合、例えば、図2の供給開始時刻a乃至供給開始時刻b、供給開始時刻c乃至供給開始時刻d、および供給開始時刻e乃至供給開始時刻fにおいて、プロジェクタ51−1が投影する画像を表示させるための光を通過させ、図2の供給開始時刻b乃至供給開始時刻c、および供給開始時刻d乃至供給開始時刻eにおいて、プロジェクタ51−1が投影する画像を表示させるための光を遮断するシャッタをプロジェクタ51−1の投影レンズの前に設けるとともに、図2の供給開始時刻b乃至供給開始時刻c、および供給開始時刻d乃至供給開始時刻eにおいて、プロジェクタ51−2が投影する画像を表示させるための光を通過させ、図2の供給開始時刻a乃至供給開始時刻b、供給開始時刻c乃至供給開始時刻d、および供給開始時刻e乃至供給開始時刻fにおいて、プロジェクタ51−2が投影する画像を表示させるための光を遮断するシャッタをプロジェクタ51−2の投影レンズの前に設けるようにしてもよい。
すなわち、プロジェクタ51−1の投影レンズの前に設けるシャッタは、プロジェクタ51−1に、図2の入力映像信号S1と同期したαフレーム、α+2フレーム、α+4フレーム・・・、すなわち、入力映像信号S1と同期した(α+2×n)フレーム(nは整数)のみを表示させるように、プロジェクタ51−1が投影する画像を表示させるための光を透過させるか、遮断する。プロジェクタ51−2の投影レンズの前に設けるシャッタは、プロジェクタ51−2に、図2の入力映像信号S1と同期したα+1フレーム、α+3フレーム・・・、すなわち、(α+2×n+1)フレーム(nは整数)を表示させるように、プロジェクタ51−2が投影する画像を表示させるための光を透過させるか、遮断する。
なお、このシャッタは、液晶シャッタまたはメカニカルシャッタなどとすることができ、所望の期間毎に、光を透過させるか、遮断できれば足りる。
また、このシャッタは、光源と液晶デバイスとの間や液晶デバイスの後など、プロジェクタ51−1またはプロジェクタ51−2内部に設けるようにしてもよい。
次に、図6は、図1の画像表示システム1とは異なる構成を有する、本発明を適用した画像表示システム71の構成を示すブロック図である。
なお、図1における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
すなわち、図6の画像表示システム71は、図1の画像表示システム1と同様の画像表示装置12に動画像を表示させるものであるが、図1の画像信号変換装置11とは異なる構成の画像信号変換装置81を用いて、画像信号を変換する。
画像信号変換装置81に供給されたアナログの画像信号は、A/D変換部21および同期信号検出部22に供給される。
A/D変換部21は、フレームレートmのアナログの画像信号を、デジタルの画像信号に変換して、データ分離部91に供給する。同期信号検出部22は、画像信号から、画像信号のフレームレートおよびドットクロックを検出して、垂直同期信号およびドットクロック信号を生成し、データ分離部91、データ保持部92−1、データ保持部92−2、および、コントローラ94に供給する。
データ分離部91は、供給されたデジタルの画像信号を、同期信号検出部22から供給される垂直同期信号を基に、フレームごとに分離し、1フレームずつ交互に、データ保持部92−1またはデータ保持部92−2に供給する。データ分離部91は、例えば、奇数フレームをデータ保持部92−1に、偶数フレームをデータ保持部92−2に、それぞれ供給する。
データ保持部92−1およびデータ保持部92−2は、データ分離部91と、フレームメモリ93−1およびフレームメモリ93−2のインターフェースであり、同期信号検出部22から供給される垂直同期信号を基に、供給された画像信号を、フレームごとに、フレームメモリ93−1またはフレームメモリ93−2に、それぞれ供給する。
コントローラ94は、同期信号検出部22から、垂直同期信号およびドットクロック信号の供給を受けて、フレームメモリ93−1およびフレームメモリ93−2の映像信号の出力タイミングを制御する。
フレームメモリ93−1は、コントローラ94の制御に基づいて、映像信号を、D/A変換部25−1に供給する。フレームメモリ93−2は、コントローラ94の制御に基づいて、映像信号を、D/A変換部25−2に供給する。
ここで、データ分離部91に供給される信号を入力映像信号S1とし、フレームメモリ93−1から出力される信号を出力映像信号S2とし、フレームメモリ93−2から出力される信号を出力映像信号S3とした場合、これらの信号の入出力の関係は、図2を用いて説明した場合と同様になる。
ただし、図2においては、データ分離部91によるデータ分離処理などによる信号の遅延は考慮していないが、コントローラ94は、信号の遅延や、2系統の映像信号のタイミングのずれを、例えば、データ保持部92−1およびデータ保持部92−2からの信号出力タイミングなどで調整するようにしてもよい。
D/A変換部25−1は、供給されたデジタルの画像信号を、アナログの画像信号に変換し、画像表示装置12に供給する。D/A変換部25−2は、供給されたデジタルの画像信号を、アナログの画像信号に変換し、画像表示装置12に供給する。
表示制御部27は、コントローラ94から供給された情報を基に、画像表示装置12による動画像の表示を制御し、図2を用いて説明したタイミングと同様のタイミングで、出力映像信号S2および出力映像信号S3に対応するフレーム画像を表示させる。
また、コントローラ94には、必要に応じて、ドライブ28が接続される。ドライブ28には、磁気ディスク31、光ディスク32、光磁気ディスク33、または、半導体メモリ34が装着され、情報を授受できるようになされている。
次に、図7のフローチャートを参照して、図6の画像表示システム71が実行する、表示制御処理1について説明する。
ステップS21において、同期信号検出部22は、供給されたアナログの映像信号から、同期信号およびドットクロックを検出し、垂直同期信号およびドットクロック信号を、データ分離部91、データ保持部92−1、データ保持部92−2、および、コントローラ94に供給する。
ステップS22において、A/D変換部21は、供給されたアナログの映像信号をA/D変換し、デジタルの映像信号を、データ分離部91に供給する。
ステップS23において、データ分離部91は、同期信号検出部22から供給される垂直同期信号を基に、供給されたアナログの映像信号をフレームごとに分離し、1フレームずつ交互に、データ保持部92−1またはデータ保持部92−2に供給する。データ分離部91は、例えば、奇数フレームをデータ保持部92−1に、偶数フレームをデータ保持部92−2にそれぞれ供給する。
ステップS24において、データ保持部92−1およびデータ保持部92−2は、供給された映像信号を、フレームメモリ93−1またはフレームメモリ93−2にそれぞれ供給して保存させる。
ステップS25において、コントローラ94は、フレームメモリ93−1およびフレームメモリ93−2を制御して、入力映像信号S1のドットクロックの半分の速度の出力ドットクロックとなるフレームレートで、1フレームの表示のための走査にかかる時間の半分の時間だけずらして、1フレームの映像信号を、フレームメモリ93−1からD/A変換部25−1に、フレームメモリ93−2からD/A変換部25−2に、交互に出力させる。すなわち、データ分離部91に供給される信号を入力映像信号S1とし、フレームメモリ93−1から出力される信号を出力映像信号S2とし、フレームメモリ93−2から出力される信号を出力映像信号S3とした場合、これらの信号の入出力の関係は、コントローラ94によって、図2を用いて説明した場合と同様になるように制御される。
ステップS26において、D/A変換部25−1およびD/A変換部25−2は、供給された映像信号をD/A変換し、アナログの映像信号を、画像表示装置12に供給する。
ステップS27において、表示制御部27は、図2を用いて説明した出力映像信号S2および出力映像信号S3における場合と同様のタイミングとなるように、画像表示装置12の走査制御部41−1および走査制御部41−2(図3においては、プロジェクタ51−1およびプロジェクタ51−2)を制御して、1フレームの表示のための走査にかかる時間の半分の時間だけ走査開始時刻をずらして、1フレームずつの映像信号を交互に走査させるようにすることにより、走査制御部41−1および走査制御部41−2の、それぞれの単独のフレームレートの、実質的に2倍の表示フレームレートで、表示部43(図3においては、スクリーン52)に映像が表示されるように、画像表示装置12を制御して、処理が終了される。
このような処理により、図6の画像表示システム71においても、図1の画像表示システムと同様にして、表示される動画像が、奇数フレームと偶数フレームに分離され、2つの表示デバイス、すなわち、走査制御部41−1および走査制御部41−2に供給される。そして、それぞれの表示デバイスから、表示される動画像の半分のフレームレートで、1/2フレームずらして、フレーム画像が走査されることにより、表示デバイスの能力の実質的に2倍のフレームレートで、動画像を表示させるようにすることができる。
なお、本発明の実施の形態においては、供給された画像信号を、2系列に分離し、2つの走査制御部によって描画する場合について説明したが、画像信号の分離数は、2つ以上のいかなる数であっても良い。
画像信号の分離数が、例えば、3つであった場合、フレームメモリから出力される映像信号が3つのD/A変換部に順次供給されるか、または、データ分離部より3系列に分離されたフレームが、3つのフレームメモリに順次供給されて保存されるようになされる。そして、図8に示されるように、入力映像信号S1が、3つの出力映像信号S2,S3,およびS4に分離され、3つ設けられている走査制御部に供給される。
第1の走査制御部によって、出力映像信号S2に対応するαフレーム、α+3フレーム、α+6フレーム・・・の表示が制御され、第2の走査制御部によって、出力映像信号S3に対応するα+1フレーム、α+4フレーム、α+7フレーム・・・の表示が制御され、第3の走査制御部によって、出力映像信号S4に対応するα+2フレーム、α+5フレーム、α+8フレーム・・・の表示が制御される。また、第1の走査制御部、第2の走査制御部、および第3の走査制御部により表示されるそれぞれの出力映像信号のフレームのフレームレートは、入力映像信号のフレームレートの1/3であり、第1の走査制御部、第2の走査制御部、および第3の走査制御部によるそれぞれのフレームの走査開始時刻は、出力映像信号S2乃至出力映像信号S4の1フレームの表示のための走査にかかる時間の1/3ずつずれる。
例えば、入力映像信号S1が180Hzである場合、3つの出力映像信号S2,S3,およびS4に分離され、3つ設けられている走査制御部に供給され、それぞれの走査制御部において、60Hzのフレームレートの出力映像信号として走査表示される。また、例えば、入力映像信号S1が150Hzである場合、3つの出力映像信号S2,S3,およびS4に分離され、3つ設けられている走査制御部に供給され、それぞれの走査制御部において、50Hzのフレームレートの出力映像信号として走査表示される。このようにして、現状最も広く用いられている50Hz(PAL:Phase Alternating Line)や60Hz(NTSC:National Television System CommitteeやHD(High Definitions)映像信号)の画像を表示可能な走査制御部を用いて、より高フレームレートの動画像を表示させるようにすることが可能となる。
なお、NTSCにおけるフレームレートは、より正確には、1秒当たり59.94であるが、当業者の慣習と同様に、NTSCのフレームレートを1秒当たり60と称する。59.94の倍数および60の倍数も同様に称する。すなわち、59.94,119.88,179.82,239.76,299.70,359.64,418.58,479.52を、それぞれ、60,120,180,240,300,360,420,480と称する。
このように、映像信号の分離数が、例えば、nであった場合、走査制御部がn個設けられ、第1の走査制御部乃至第nの走査制御部により表示されるそれぞれの出力映像信号のフレームのフレームレートは、入力映像信号のフレームレートの1/nであり、第1の走査制御部乃至第nの走査制御部によるそれぞれのフレームの描画開始時刻は、それぞれの出力映像信号の1フレームの表示時間の1/nずつずれるようになされることにより、それぞれの走査制御部が単独で動画像を表示する場合と比較して、実質的に、n倍のフレームレートで、動画像を表示するようにすることができる。
また、走査制御部の個数をsとし、映像信号の分離数を、sより小さなnとして設定し、s個の走査制御部のうち、n個の走査制御部を用いて、動画像を表示するようにしても良い。
なお、図1および図6においては、画像信号変換装置と画像表示装置によって、画像表示システムを構成するものとして説明したが、それぞれの構成要素を、1つの装置として実現するようにしても良いことは、言うまでもない。
また、図1の画像信号変換装置11においては、フレームメモリ23をコントローラ24が制御し、画像表示装置12を表示制御部27が制御するものとして説明し、図6の画像信号変換装置81においては、フレームメモリ93−1およびフレームメモリ93−2をコントローラ94が制御し、画像表示装置12を表示制御部27が制御するものとして説明したが、映像信号を保存するフレームメモリと、画像を表示する画像表示装置とを、同一のコントローラにより制御するようにしても良い。また、表示制御部27は、画像信号変換装置11、または、画像信号変換装置81ではなく、画像表示装置12の内部に備えるようにしても良い。
ところで、動画には、静止画では発生しない動画特有の画質劣化が存在する。現状最も広く用いられている50Hz(PAL)や60Hz(NTSCやHD映像信号)のディスプレイでは、時間方向の再現が不完全であり、特定の条件下においてこの時間方向での不完全性が空間方向での不完全性に変換されるために、例えば、動画像データ取得時のシャッタ時間、動画像データ表示時の表示素子発光時間、および、人の視線条件によって、動画質の劣化が発生してしまう。
図9に、動くものと固定しているものが共存するような現実のシーンの例を示す。このシーンは車が右方向に移動し、樹木は地面に固定されていることを想定している。図9のシーンを観察した場合の観察者の見えを図10および図11に示す。
図10は観察者が樹木を注視していた場合の観察者からの映像の見えを示す図である。この場合、右方向に移動する車は、観察者からはぼけて見える。一方、図11は車に注視していた場合の観察者からの映像の見えを示す図である。この場合、固定している樹木は、観察者からはぼけて見える。
以下、観察面座標上での固定物に視線を固定している場合を固定視条件、観察面座標上での移動物に視線を追従している場合を追従視条件とする。すなわち、図10を用いて説明した場合が固定視条件、図11用いて説明した場合が追従視条件となる。固定視条件、追従視条件とも、注視しているものはクリアに見える。一方、注視している物体と相対位置が変化する物体はぼけて見える。
この原因は、人が網膜に入射された光をある時間内であるならば積分する作用を視覚特性として持つためである。眼の網膜座標上で移動する物体は、その位置変化が時間方向に積分されるため、結果的にぼけた映像として知覚される。このぼけは、網膜座標上での移動速度に比例して大きくなる。網膜座標上の移動速度とは、実際の物体の速度ではなく、角速度(deg/sec)に相当する。
以上のように、網膜座標上で静止している物体はクリアに見え、網膜座標上で移動する物体はぼけて見える。この実際の見えと一致する映像を再現することが、リアリティのある動画像、すなわち、滑らかに動いているように見える画質のよい動画像を表示するためには重要である。
図12を用いて、図10および図11を用いて説明した観察者の見えの違いについて説明する。図12上部は外界での実際の動きを示している。縦軸は時間軸、横軸は水平方向であり、外界上にて固定ドット(図9乃至図11における樹木に対応し、図中xで示す)と一定速度で移動するドット(図9乃至図11における車に対応し、図中yで示す)が存在するシーンでの各ドットの時間毎の位置を示す。図12下部は、この外界の動きを観察したときの固定視および追従視での見えを示している。点線で示された矢印が、観察者の視点の動き、つまり網膜上での映像の積分方向を示す。垂直方向の軸が固定視、斜め方向の軸が追従視での積分方向である。すなわち、観察者が追従視をしている場合、固定ドット(樹木)はぼけて見えるが、移動するドット(車)はクリアに見える。一方、観察者が固定視をしている場合、固定ドット(樹木)はクリアに見えるが、移動するドット(車)はボケて見える。
次に、図13を用いて、図9で示した外界の動きを固定撮影し、動画像として再生表示した場合の観察者の見えについて、撮影条件、表示条件、観察条件ごとに説明する。図13上部は、動画像表示の時間変化を示す。図13下部に、固定視、追従視での視線の動き方向、つまり積分軸方向に沿って動画像表示された光を積分した結果を観察者の見えとして示す。
図13Aは、撮影条件がオープンシャッタ方式で、表示がパルスタイプである場合、図13Bは、撮影条件がオープンシャッタ方式で、表示がホールドタイプである場合、図13Cは、撮影条件が高速シャッタ方式で、表示がパルスタイプである場合、図13Dは、撮影条件が高速シャッタ方式で、表示がホールドタイプである場合の、観察者の見えを示す。
ここで、ホールドタイプ(ホールド型)とは、フレームの期間のそれぞれにおいて、画面の各画素の表示が維持される方式をいい、ホールドタイプ(ホールド型)のディスプレイは、例えば、LCDなどである。LEDを用いた表示デバイス、またはEL(electroluminescence)を用いた表示デバイスなどは、ホールドタイプ(ホールド型)のディスプレイとして動作させることができる。
また、パルスタイプのディスプレイは、例えば、CRT、FEDなどである。
なお、ディスプレイは、ホールドタイプ(ホールド型)とパルスタイプとの分類の他、画素毎に素子が配置された画素型ディスプレイ(例えば、LCD、LEDを用いたディスプレイ、ELを用いたディスプレイなど)、所定の長さの単位毎の画面の縦方向の位置のそれぞれと、所定の長さの単位毎の画面の横方向の位置のそれぞれとに、個々に電圧または電流などを印可することにより駆動される、いわゆるマトリックス駆動されるディスプレイなどに分類される。
図13A乃至図13Dより、発生する動画質劣化は各条件によって異なることがわかる。例えば、図13Aおよび図13Cの追従視での移動物の見えと比較して、図13Bおよび図13Dの追従視での移動物がぼけて見えてしまうのは、発光条件がホールド型であるディスプレイ特有の「動きぼけ」と呼ばれる現象である。「動きぼけ」は、注視しているものがぼけてしまうため、観察者にとって、わかりやすい劣化である。
それ以外にも、図13Dの固定視でのストロボ妨害(ジャーキネス)、図13Aおよび図13Cの追従視でのストロボ妨害などの劣化が生じている。ストロボ障害とは、図14に示されるように、ディスプレイ上の固定物(例えば、樹木)に固定視を行った場合に、移動物(例えば、車)が、多重像に見える、または、スムーズではない離散的な動きが見えるといった動画質劣化のことである。このように、固定視での移動物、追従視での固定物に発生するストロボ妨害は、注視している対象ではない部分で発生する劣化である場合が多く、「動きぼけ」と比較してあまり目立たないことも多い。だが、視線の追従が完全に行われていない場合は、注視を行いたい対象物と視線の関係は、固定視での移動物、または追従視での固定物と同じ関係になる。この場合のストロボ妨害は注視している対象物において発生するため、非常に目立つ劣化となる。この現象は、動きが速く、次の動きが予測しにくい映像ソース、例えば、スポーツ中継、アクション映画等において目立ってしまう。映画などにおける動画像の撮像では、このような動画質劣化を防止するために、例えば、移動物を撮影する場合はカメラで追従して撮影し、表示画面上では固定物状態にすることや、ストロボ妨害を抑制するためにmotion blurと呼ばれるぼけを加味するといった手法を用いる。しかしながら、これらの手法による制限は、表現手段を狭めている結果にもなっている。また、スポーツなどでは、注目したい被写体の動きの予想ができないため、これらの手段は使えない。
このような動画質劣化は移動物の角速度に応じて増加する。したがって、同じ映像シーンであっても、より視野角の大きいディスプレイに動画像が表示された場合において動画質が顕著に劣化する。また、高解像度化を行っても本章で述べた動画質劣化はほとんど改善されない。むしろ、高解像度化により静止画質がより向上してしまうために、動画質劣化が目立ってしまう。今後、ディスプレイが大画面化、高精細化されるのにともなって、これらの動画質劣化が大きな問題となることが予想される。
動画質劣化の原因は時間再現性の欠如である。したがって、時間再現性を向上することが根本的な解決となる。すなわち、その解決手段としては、撮影、表示ともフレームレートを高くすることが有効な手段となる。
この動画質劣化とディスプレイの方式との関係をより詳しく説明すると次のようになる。
例えば、図13Aと図13Bとの比較により、図13Bの追従視により視認される移動物の像の長さが、図13Aの追従視により視認される移動物の像の長さより長いことから、ホールドタイプのディスプレイに表示された移動物を追従視により見た場合に知覚される動きぼけは、パルスタイプのディスプレイの場合に比較して、より大きいことがわかる。一方、図13Aの追従視により視認される固定物の像が分断され、図13Bの追従視により視認される固定物の像が空間方向に連続していることから、追従視において、ホールドタイプのディスプレイに表示された固定物は、パルスタイプのディスプレイの場合に比較して、より自然に見えることがわかる。
同様に、図13Cと図13Dとの比較により、図13Dの追従視により視認される移動物の像の長さが、図13Cの追従視により視認される移動物の像の長さより長いことから、ホールドタイプのディスプレイに表示された移動物を追従視により見た場合に知覚される動きぼけは、パルスタイプのディスプレイの場合に比較して、より大きいことがわかる。一方、図13Cの追従視により視認される固定物の像が分断され、図13Dの追従視により視認される固定物の像が空間方向に連続していることから、追従視において、ホールドタイプのディスプレイに表示された固定物は、パルスタイプのディスプレイの場合に比較して、より自然に見えることがわかる。
固定視においては、図13Aに示される移動物および固定物の見え方と図13Bに示される移動物および固定物の見え方とが同じであり、図13Cに示される移動物および固定物の見え方と図13Dに示される移動物および固定物の見え方とが同じであり、図13A並びに図13Bに示される移動物および固定物の見え方と図13C並びに図13Dに示される移動物および固定物の見え方とが異なる。このことから、ディスプレイがパルスタイプであってもホールドタイプであっても、固定視における移動物および固定物の見え方(動きぼけとストロボ妨害(ジャーキネス)の生じ方)は同じである。また、オープンシャッタ方式において撮影された移動物を固定視で見ても、ストロボ妨害(ジャーキネス)は知覚されないが、高速シャッタ方式において撮影された移動物を固定視で見ると、ストロボ妨害(ジャーキネス)が知覚されることがわかる。
図13を用いて説明した場合の動画像データを、2倍のフレームレートで撮影し、2倍のフレームレートで表示を行った場合の動画質劣化の改善を図15に示す。
図15Aは、撮影条件がオープンシャッタ方式で、表示がパルスタイプである場合、図15Bは、撮影条件がオープンシャッタ方式で、表示がホールドタイプである場合、図15Cは、撮影条件が高速シャッタ方式で、表示がパルスタイプである場合、図15Dは、撮影条件が高速シャッタ方式で、表示がホールドタイプである場合、それぞれ、図13を用いて説明した場合の2倍のフレームレートで表示された動画像に対する、観察者の見えを示す。
図15A乃至図15Dに示されるように、表示画像の見えのぼけ妨害に関して、それぞれの撮像および表示方法において、ぼけ量は半分となっている。また、ストロボ妨害に関しても、ストロボ的な離散数が倍増するため、画像劣化が改善される。すなわち、ぼけ妨害およびストロボ妨害は、フレームレートの増加に対し、リニアに改善されることが示される。また、フレームレートを増加した場合、シャッタ時間、発光時間による動画質劣化の質の違いも小さくなっている。すなわち、動画質を改善するためには、高フレームレート化が、非常に有効な手段であるといえる。
特に、図13Aと図15Aとの比較および図13Bと図15Bとの比較により、図13Aの追従視により視認される移動物の像の長さに対する、図15Aの追従視により視認される移動物の像の長さの比に比較して、図13Bの追従視により視認される移動物の像の長さに対する、図15Bの追従視により視認される移動物の像の長さの比が、より小さいことがわかる。同様に、図13Cと図15Cとの比較および図13Dと図15Dとの比較により、図13Cの追従視により視認される移動物の像の長さに対する、図15Cの追従視により視認される移動物の像の長さの比に比較して、図13Dの追従視により視認される移動物の像の長さに対する、図15Dの追従視により視認される移動物の像の長さの比が、より小さいことがわかる。
すなわち、同じようにフレームレートを増加させた場合、パルスタイプのディスプレイにおける動きぼけの低減に比較して、ホールドタイプのディスプレイにおける動きぼけの低減の効果が大きいと言える。すなわち、フレームレートの増加による、追従視した場合に生じる動きぼけの低減の効果は、ホールドタイプのディスプレイにおいて著しい。
一方、ストロボ妨害(ジャーキネス)については、全般に、分断されて表示される固定物の像の間隔がより短くなり、全般に、ストロボ妨害(ジャーキネス)がより知覚されにくくなる。
次に、オープンシャッタで撮影された動画像の表示について、追従視の条件において、ジャーキネス、動きぼけに着目した動画質の評価を、視覚心理物理実験により調査した。
ジャーキネスに着目した評価結果を図16に、動きぼけに着目した評価結果を図17に示す。この評価においては、動画像として、例えば、自然動画、CGの動き、オープンシャッタで撮影された映像など、さまざまなものが用意された。また、評価ポイントは、劣化尺度については、「劣化がわからない」が評価5、「劣化は分かるが気にならない」が評価4、「劣化は分かるが邪魔にならない」が評価3、「劣化が邪魔になる」が評価2、「劣化が非常に邪魔になる」が評価1とされ、評価尺度については、「非常によい」が評価5、「よい」が評価4、「普通」が評価3、「悪い」が評価2、「非常に悪い」が評価1とされた。この実験においては、一般的な動画質の評価について調査するために充分な人数の被験者により評価が実行されている。そして、図16および図17においては、全てのシーンおよび被験者の平均と、標準偏差がプロットされている。
図16に示されるジャーキネスに比較して、図17に示される動きぼけの評価値の変化が大きく、また両者に共通して、フレームレートが大きくなるにともなって、動画質の評価値も大きくなる傾向が見られる。特に動きぼけに関して、250fps近辺で、知覚限である評価値4.5近辺に達し、更に高いフレームレートでは、評価値は4.5以上で平らな値を示す屈曲型の傾向を示した。また、ジャーキネスに関しても、250fps近辺で、知覚限である評価値4.5近辺に達し、更に高いフレームレートでは、評価値は4.5以上で、略平らな値を示す屈曲型の傾向を示した。
このように、特に顕著な動画質劣化を示す追従視における動きぼけは、250fps近辺のフレームレートにより十分解決されること、すなわち、250fps近辺が、現在広く用いられている映像リソースの有効性を考慮した場合の理想周波数であることを示唆するものである。具体的には、現在広く用いられている映像リソースは、上述したように50Hz,60Hzのものが多いので、その整数倍の周波数である240Hzや250Hzが、映像リソースの有効性を考慮した場合の理想周波数であることを示唆するものである。
この評価をより詳しく説明すると次のようになる。EBU(European Broadcast Union)法において、評価値4.5は、これ以上の評価値に対応する領域において基本的に差が知覚されないとされる知覚限界であり、評価値3.5は、これ以下の評価値に対応する領域において基本的に改善が知覚されないとされる許容限界である。
動きぼけに着目した評価結果において、評価値3.5である許容限界におけるフレームレートは、105である。105のフレームレートから、通常のユーザは、動きぼけの改善を知覚しはじめる。すなわち、105以上のフレームレートにおいて、通常のユーザに、動きぼけの改善が知覚される。
動きぼけに着目した評価結果において、評価値4.5である知覚限界におけるフレームレートは、230である。230以上のフレームレートにおいて、通常のユーザは、動きぼけの改善が十分になされたように知覚される。換言すれば、230のフレームレートから、通常のユーザは、動きぼけの改善が頭打ちになったように知覚される。すなわち、230以上のフレームレートにおいて、通常のユーザには、動きぼけの改善が十分に知覚される。
また、ジャーキネスに着目した評価結果において、480であるフレームレートにおいて、評価値が5.0であり、標準偏差が極めて小さい値となっている。これから、480のフレームレートにおいて、通常のユーザは、ジャーキネスを認識することができない。すなわち、480のフレームレートにおいて、通常のユーザには、認識することができない程度にジャーキネスによる画像劣化が抑制される。
以上のことから、PALにおける50であるフレームレートの整数倍のフレームレートであり、105以上のフレームレートである、150,200,250,300,350,400、450、または500のフレームレートにおいて、動画質の劣化が改善される。PALにおける50であるフレームレートの整数倍のフレームレートにおいては、150以上のフレームレートにおいて、通常のユーザには、動きぼけの改善が知覚される。PALにおける50であるフレームレートの整数倍のフレームレートにおいては、250以上のフレームレートにおいて、通常のユーザには、動きぼけの改善が十分に知覚される。
同様に、NTSCにおける60であるフレームレートの整数倍のフレームレートであり、105以上のフレームレートである、120,180,240,300,360,420、または480のフレームレートにおいて、動画質の劣化が改善される。NTSCにおける60であるフレームレートの整数倍のフレームレートにおいては、120以上のフレームレートにおいて、通常のユーザには、動きぼけの改善が知覚される。NTSCにおける60であるフレームレートの整数倍のフレームレートにおいては、240以上のフレームレートにおいて、通常のユーザには、動きぼけの改善が十分に知覚される。
通常の放送方式である、例えば、NTSCまたはPALの周波数の整数倍となるフレームレートにおいては、画像処理を容易に実行することができる。また、映像を撮像するにあたり、3板式プリズムを用いることは、すでに一般的である。したがって、EBU法において、通常のユーザに動きぼけの改善が知覚される評価値3.5以上となるフレームレートである180のフレームレートの映像信号は、画像処理が容易であり、かつ、3板式プリズムを用いて、60のフレームレートの映像を、1/180秒ずつずらして撮像することにより、用意に取得することができる。
また、一連の実験において、特に、コンピュータグラフィックスの画像を表示する場合、フレームレートを360または350とすることが好ましいことがわかった。これは、コンピュータグラフィックスの画像は、一般に、例えば、エッジなどに高周波成分をより多く含んでいる。これにより、ジャーキネスによる画像劣化が知覚しやすくなり、250または240のフレームレートから、360または350のフレームレートに変化させた場合、通常のユーザでも、画質の改善が知覚できるようになるものである。
図1または図6を用いて説明した、本発明を適用した画像表示システムを用いて、50Hz,60Hzの整数倍の周波数である240Hzや250Hzの動画像を表示させるようにすることが可能である。例えば、図18に示されるように、2以上のプロジェクタ51−1乃至51−nを用いて、本発明を適用した画像表示システムを用いて、50Hz,60Hzの整数倍の周波数である240Hzや250Hzの動画像の表示を実現することができる。
プロジェクタ51−1乃至プロジェクタ51−nは、それぞれ、表示制御部27の制御に基づいたタイミングで、表示される表示画像を構成する画素(X,Y)=(0,0)から、画素(X,Y)=(p,q)を、スクリーン52に水平方向に走査することにより、供給された映像信号に対応するフレーム画像を表示する。プロジェクタ51−1乃至プロジェクタ51−nのそれぞれがスクリーン52に表示させるフレーム画像のそれぞれのフレームレートは、画像表示システムに供給される動画像のフレームレートをmHzとしたとき、m/nHzであるが、プロジェクタ51−1乃至プロジェクタ51−nによって表示される動画像のフレームレートはmHzである。また、プロジェクタ51−1乃至プロジェクタ91−nによって表示される各フレームの走査開始タイミングは、プロジェクタ51−1乃至プロジェクタ51−nによる、それぞれの1フレームの表示に対して、1/n位相、すなわち、1/m秒だけずれている。
例えば、プロジェクタ91−2が、スクリーン92上の走査Bで示されるラインに、α+1フレームの対応するラインを走査しているとき、プロジェクタ91−3は、スクリーン92上の走査Aで示されるラインに、α+2フレームの対応するラインを走査している。走査Bで示されるラインは、走査Aで示されるラインから、1フレームのライン数の1/nだけずれたラインである。すなわち、スクリーン92に表示される動画像は、時間1/mごとに、走査Aおよび走査Bを含む複数の走査によって、順次書き換えられる。
入力画像信号のフレームレートが、240Hzであり、画像信号の分離数が、例えば、4つであった場合、フレームメモリから出力される映像信号が4つのD/A変換部に順次供給されるか、または、データ分離部より4系列に分離されたフレームが、4つのフレームメモリに順次供給されて保存されるようになされる。そして、図19に示されるように、入力映像信号S1が、4つの出力映像信号S2,S3,S4,およびS5に分離され、4つ設けられている走査制御部に供給される。
第1の走査制御部によって、出力映像信号S2に対応するαフレーム、α+4フレーム・・・の表示が制御され、第2の走査制御部によって、出力映像信号S3に対応するα+1フレーム、α+5フレーム・・・の表示が制御され、第3の走査制御部によって、出力映像信号S4に対応するα+2フレーム、α+6フレーム・・・の表示が制御され、第4の走査制御部によって、出力映像信号S5に対応するα+3フレーム、α+7フレーム・・・の表示が制御される。また、第1の走査制御部乃至第4の走査制御部により表示されるそれぞれの出力映像信号のフレームのフレームレートは、入力映像信号のフレームレートの1/4であり、第1の走査制御部乃至第4の走査制御部によるそれぞれのフレームの走査開始時刻は、出力映像信号S2乃至出力映像信号S5の1フレームの表示のための走査にかかる時間の1/4ずつずれる。
入力画像信号のフレームレートが、250Hzであり、画像信号の分離数が、例えば、5つであった場合、フレームメモリから出力される映像信号が5つのD/A変換部に順次供給されるか、または、データ分離部より5系列に分離されたフレームが、5つのフレームメモリに順次供給されて保存されるようになされる。そして、図20に示されるように、入力映像信号S1が、5つの出力映像信号S2,S3,S4,S5、およびS6に分離され、5つ設けられている走査制御部に供給される。
第1の走査制御部によって、出力映像信号S2に対応するαフレーム、α+5フレーム・・・の表示が制御され、第2の走査制御部によって、出力映像信号S3に対応するα+1フレーム、α+6フレーム・・・の表示が制御され、第3の走査制御部によって、出力映像信号S4に対応するα+2フレーム、α+7フレーム・・・の表示が制御され、第4の走査制御部によって、出力映像信号S5に対応するα+3フレーム、α+8フレーム・・・の表示が制御され、第5の走査制御部によって、出力映像信号S6に対応するα+4フレーム、α+9フレーム・・・の表示が制御される。また、第1の走査制御部乃至第5の走査制御部により表示されるそれぞれの出力映像信号のフレームのフレームレートは、入力映像信号のフレームレートの1/5であり、第1の走査制御部乃至第4の走査制御部によるそれぞれのフレームの走査開始時刻は、出力映像信号S2乃至出力映像信号S6の1フレームの表示のための走査にかかる時間の1/5ずつずれる。
現状最も広く用いられているフレームレート50Hzや60Hzでの動画表示においては、ボケやジャーキネスといった動画質劣化が顕著であった。これに対して、本発明を適用し、映像信号の分離数nとして、例えば、4や5を用いた場合、高フレームレートの動画像を、フレームレート50Hzまたは60Hzの、従来広く用いられている表示装置(たとえば、プロジェクタなど)を用いて表示することが可能となる。例えば、映像信号の分離数n=4であり、プロジェクタ51−1乃至プロジェクタ51−4において出力される表示画像のフレームレートが、それぞれ、60Hzであった場合、スクリーン52に表示される動画像のフレームレートは、実質的に、240Hzとなる。更に、例えば、映像信号の分離数n=5であり、プロジェクタ51−1乃至プロジェクタ51−5において出力される表示画像のフレームレートが、それぞれ、50Hzであった場合、スクリーン52に表示される動画像のフレームレートは、実質的に、250Hzとなる。
現在広く用いられている映像リソースは、上述したように50Hz,60Hzのものが多いので、その整数倍の周波数である240Hzや250Hzが、映像リソースの有効性を考慮した場合の理想周波数である。
このような場合においても、走査制御部の個数をsとし、映像信号の分離数を、sより小さなnとして設定し、s個の走査制御部のうち、n個の走査制御部を用いて、動画像を表示するようにしても良いことは言うまでもない。
次に、本発明に係る画像表示システム101の一実施の形態の他の構成について説明する。図21は、LCDを用いた画像表示システム101の構成を示すブロック図である。
図21で示される画像表示システム101は、信号処理部111、クロック/サンプリングパルス発生部112、および画像表示装置113からなる。信号処理部111は、入力信号である画像信号を取得して、取得した画像信号に信号処理を適用して、デジタルRGB(Red Green Blue)信号を画像表示装置113に供給する。クロック/サンプリングパルス発生部112は、入力信号である画像信号を取得して、取得した画像信号から水平同期信号および垂直同期信号を検出し、検出した水平同期信号および垂直同期信号を基に、さらに制御信号を生成する。クロック/サンプリングパルス発生部112は、生成した制御信号を信号処理部111および画像表示装置113に供給する。
画像表示装置113は、LCDを備え、信号処理部111およびクロック/サンプリングパルス発生部112から供給された信号を基に、画像を表示する。
信号処理部111は、Y/C分離/クロマデコード部121、A/D変換部122、およびフレームメモリ123からなる。Y/C分離/クロマデコード部121は、取得した画像信号を輝度信号(Y)およびカラー信号(C)に分離するとともに、カラー信号をデコードして、アナログRGB信号を生成する。Y/C分離/クロマデコード部121は、生成したアナログRGB信号をA/D変換部122に供給する。
A/D変換部122は、クロック/サンプリングパルス発生部112からの制御信号の基に、Y/C分離/クロマデコード部121から供給されたアナログRGB信号をアナログ/デジタル変換し、これにより生成されたデジタルRGB信号をフレームメモリ123に供給する。フレームメモリ123は、A/D変換部122から順に供給されるデジタルRGB信号を一時的に記憶し、記憶しているデジタルRGB信号を画像表示装置113に供給する。
クロック/サンプリングパルス発生部112は、同期信号検出部124および制御信号発生部125を含む。同期信号検出部124は、取得した画像信号から水平同期信号および垂直同期信号を検出し、制御信号発生部125に供給する。制御信号発生部125は、同期信号検出部124から供給された水平同期信号および垂直同期信号を基に、A/D変換部122におけるアナログ/デジタル変換を制御するための制御信号、および画像表示装置113の表示を制御するための制御信号を生成して、生成した制御信号をA/D変換部122および画像表示装置113に供給する。
画像表示装置113は、LCD131、バックライト132、データ線駆動回路133−1乃至133−4、ゲート線駆動回路134、およびバックライト駆動回路135を含む。LCD131は、ホールド型のマトリックス駆動される画素型のディスプレイであり、画素である、画面に配置されている液晶セル内部の液晶の配列を制御することにより透過する光量を変化させて、画像を表示する。
バックライト132は、LCD131の背面から光を入射させる光源である。データ線駆動回路133−1乃至133−4およびゲート線駆動回路134は、制御信号発生部125からの制御信号の基に、信号処理部111から供給されたデジタルRGB信号に応じて、LCD131の各画素をマトリックス駆動する。バックライト駆動回路135は、バックライト132を発光させるように駆動する。
より詳細には、LCD131には、1行1列からn行m列まで、液晶セル141−1−1、TFT(Thin Film Transistor)142−1−1、およびキャパシタ143−1−1の組乃至液晶セル141−n−m(図示せず)、TFT142−n−m(図示せず)、およびキャパシタ143−n−m(図示せず)の組が配置される。
以下、液晶セル141−1−1乃至液晶セル141−n−mを個々に区別する必要がないとき、単に、液晶セル141と称する。以下、TFT142−1−1乃至TFT142−n−mを個々に区別する必要がないとき、単に、TFT142と称する。以下、キャパシタ143−1−1乃至キャパシタ143−n−mを個々に区別する必要がないとき、単に、キャパシタ143と称する。
1つの液晶セル141、1つのTFT142、および1つのキャパシタ143が、1組で、サブピクセルを構成するように配置される。液晶セル141は、液晶を格納し、TFT142により印可される電圧により、バックライト132から照射される光のうち透過する光の量を変化させる。TFT142は、液晶セル141に電圧を印可することにより、液晶セル141を駆動する。キャパシタ143は、液晶セル141に並列に設けられ、フレームの期間において、液晶セル141に印可される電圧を保持する。
LCD131の上から1行目の左から1列目には、1つのサブピクセルを構成する、液晶セル141−1−1、TFT142−1−1、およびキャパシタ143−1−1が配置される。LCD131上において、液晶セル141−1−1、TFT142−1−1、およびキャパシタ143−1−1の右側には、1つのサブピクセルを構成する、液晶セル141−1−2、TFT142−1−2、およびキャパシタ143−1−2が配置される。さらに、LCD131上において、その右側に、順に、1つのサブピクセルを構成する、液晶セル141−1−3、TFT142−1−3、およびキャパシタ143−1−3が配置され、1つのサブピクセルを構成する、液晶セル141−1−4、TFT142−1−4、およびキャパシタ143−1−4が配置される。
LCD131において、横1列に隣接して並ぶ4つのサブピクセルは、1つのピクセル(画素)を構成する。すなわち、液晶セル141−1−1乃至キャパシタ143−1−4は、1つの画素を構成する。
同様に、LCD131の上から2行目の左から1列目には、1つのサブピクセルを構成する、液晶セル141−2−1、TFT142−2−1、およびキャパシタ143−2−1が配置される。LCD131上において、液晶セル141−2−1、TFT142−2−1、およびキャパシタ143−2−1の右側には、1つのサブピクセルを構成する、液晶セル141−2−2、TFT142−2−2、およびキャパシタ143−2−2が配置される。さらに、LCD131上において、その右側に、順に、1つのサブピクセルを構成する、液晶セル141−2−3、TFT142−2−3、およびキャパシタ143−2−3が配置され、1つのサブピクセルを構成する、液晶セル141−2−4、TFT142−2−4、およびキャパシタ143−2−4が配置される。
液晶セル141−2−1乃至キャパシタ143−2−4は、1つの画素を構成する。
例えば、毎秒240フレームの画像信号が供給された場合、制御信号発生部125は、1番目のフレームであるフレーム1を、1つの画素のうちの最も左側に位置するサブピクセルに表示させるように、データ線駆動回路133−1に制御信号を供給する。
データ線駆動回路133−1は、フレームメモリ123からフレーム1のデジタルRGB信号を読み出して、読み出したフレーム1のデジタルRGB信号を基に、1つのピクセル(画素)の横1列に隣接して並ぶ4つのサブピクセルのうち、最も左に位置するサブピクセル、例えば、液晶セル141−1−1、TFT142−1−1、およびキャパシタ143−1−1からなるサブピクセル、液晶セル141−2−1、TFT142−2−1、およびキャパシタ143−2−1からなるサブピクセルなどにフレーム1を表示させるようにLDC131に駆動信号を供給する。
次に、制御信号発生部125は、毎秒240フレームの動画像の2番目のフレームであるフレーム2を、1つの画素のうちの左から2番目に位置するサブピクセルに表示させるように、データ線駆動回路133−2に制御信号を供給する。
データ線駆動回路133−2は、フレームメモリ123からフレーム2のデジタルRGB信号を読み出して、読み出したフレーム2のデジタルRGB信号を基に、1つのピクセル(画素)の横1列に隣接して並ぶ4つのサブピクセルのうち、左にから2番目に位置するサブピクセル、例えば、液晶セル141−1−2、TFT142−1−2、およびキャパシタ143−1−2からなるサブピクセル、液晶セル141−2−2、TFT142−2−2、およびキャパシタ143−2−2からなるサブピクセルなどにフレーム2を表示させるようにLDC131に駆動信号を供給する。
さらに、制御信号発生部125は、毎秒240フレームの動画像の3番目のフレームであるフレーム3を、1つの画素のうちの左から3番目に位置するサブピクセルに表示させるように、データ線駆動回路133−3に制御信号を供給する。
データ線駆動回路133−3は、フレームメモリ123からフレーム3のデジタルRGB信号を読み出して、読み出したフレーム3のデジタルRGB信号を基に、1つのピクセル(画素)の横1列に隣接して並ぶ4つのサブピクセルのうち、左にから3番目に位置するサブピクセル、例えば、液晶セル141−1−3、TFT142−1−3、およびキャパシタ143−1−3からなるサブピクセル、液晶セル141−2−3、TFT142−2−3、およびキャパシタ143−2−3からなるサブピクセルなどにフレーム3を表示させるようにLDC131に駆動信号を供給する。
さらにまた、制御信号発生部125は、毎秒240フレームの動画像の4番目のフレームであるフレーム4を、1つの画素のうちの最も右側に位置するサブピクセルに表示させるように、データ線駆動回路133−4に制御信号を供給する。
データ線駆動回路133−4は、フレームメモリ123からフレーム4のデジタルRGB信号を読み出して、読み出したフレーム3のデジタルRGB信号を基に、1つのピクセル(画素)の横1列に隣接して並ぶ4つのサブピクセルのうち、最も右側に位置するサブピクセル、例えば、液晶セル141−1−4、TFT142−1−4、およびキャパシタ143−1−4からなるサブピクセル、液晶セル141−2−4、TFT142−2−4、およびキャパシタ143−2−4からなるサブピクセルなどにフレーム4を表示させるようにLDC131に駆動信号を供給する。
そして、制御信号発生部125は、毎秒240フレームの動画像の5番目のフレームであるフレーム5を、1つの画素のうちの最も左側に位置するサブピクセルに表示させるように、データ線駆動回路133−1に制御信号を供給する。
データ線駆動回路133−1は、フレームメモリ123からフレーム5のデジタルRGB信号を読み出して、読み出したフレーム5のデジタルRGB信号を基に、1つのピクセル(画素)の横1列に隣接して並ぶ4つのサブピクセルのうち、最も左に位置するサブピクセル、例えば、液晶セル141−1−1、TFT142−1−1、およびキャパシタ143−1−1からなるサブピクセル、液晶セル141−2−1、TFT142−2−1、およびキャパシタ143−2−1からなるサブピクセルなどにフレーム1を表示させるようにLDC131に駆動信号を供給する。
このように、1つのピクセル(画素)の横1列に隣接して並ぶ4つのサブピクセルが、1つのフレームの画像を順に表示する。
この場合、1/240秒の期間において、各フレームを表示させるのが好ましいが、例えば、より長い期間である、1/60秒の期間において、各フレームを表示させるようにしてもよい。
このようにすることで、液晶の応答時間が長い場合であっても、1秒間あたりに、より多くのフレームの動画像を表示させることができる。例えば、毎秒240フレームの動画像を表示することができる。
なお、LCDを用いると説明したが、LCDに限らず、マトリックス駆動されるディスプレイであれば足り、例えば、LEDを用いたディスプレイ、有機ELディスプレイであってもよい。
以上のように、フレームの期間のそれぞれにおいて、画面の各画素の表示が維持されるホールド型のディスプレイにおいて、1秒当たり105以上のフレームからなる動画像を表示させるように表示を制御し、この制御の基に、1秒当たり105以上のフレームからなる動画像を表示するようにした場合、人間の視覚の特性を基に、いたずらにフレームレートを高くすることなく、表示されている動画像を見ている人間である観察者に、より劣化の少ない動画像を呈示することができる。
また、マトリックス駆動されるディスプレイにおいて、1秒当たり105以上のフレームからなる動画像を表示させるように表示を制御し、この制御の基に、1秒当たり105以上のフレームからなる動画像を表示するようにした場合、人間の視覚の特性を基に、いたずらにフレームレートを高くすることなく、表示されている動画像を見ている人間である観察者に、より劣化の少ない動画像を呈示することができる。
上述した一連の処理は、ソフトウェアにより実行することもできる。そのソフトウェアは、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、図1または図6に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク31(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク32(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク33(MD(Mini-Disk)(商標)を含む)、もしくは半導体メモリ34などよりなるパッケージメディアなどにより構成される。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
本発明を適用した、画像表示システムの第1の構成例を説明するためのブロック図である。 入力映像信号と、出力映像信号のタイミングについて説明するための図である。 図1の画像表示装置の構成例について説明するための図である。 図3の画像表示装置に表示される動画像のエッジ部分の更新レートについて説明するための図である。 図1の画像表示システムが実行する表示制御処理1を説明するフローチャートである。 本発明を適用した、画像表示システムの第2の構成例を説明するためのブロック図である。 図6の画像表示システムが実行する表示制御処理2を説明するフローチャートである。 入力映像信号と、出力映像信号のタイミングについて説明するための図である。 動くものと固定しているものが共存するような現実のシーンの例を示す図である。 固定視条件を説明するための図である。 追従視条件を説明するための図である。 追従視および固定視における観察者の見えについて説明するための図である。 撮影条件、表示条件、観察条件ごとの観察者の見えについて説明するための図である。 ストロボ障害ついて説明するための図である。 高フレームレートにおける撮影条件、表示条件、観察条件ごとの観察者の見えについて説明するための図である。 ジャーキネスに着目した動画質の評価結果について説明するための図である。 動きぼけに着目した動画質の評価結果について説明するための図である。 nが2以外の数の場合のプロジェクタとスクリーンの構成例について説明するための図である。 m=240、n=4の場合における、入力映像信号と、出力映像信号のタイミングについて説明するための図である。 m=250、n=5の場合における、入力映像信号と、出力映像信号のタイミングについて説明するための図である。 LCDを用いた画像表示システム101の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 画像表示システム, 11 画像信号変換装置, 12 画像表示装置, 21 A/D変換部, 22 同期信号検出部, 23 フレームメモリ, 24 コントローラ, 25 D/A変換部, 27 表示制御部, 41 走査制御部, 43 表示部, 71 画像表示システム, 81 画像信号変換装置, 91 データ分離部, 92 データ保持部, 94 コントローラ, 93 フレームメモリ, 101 画像表示システム, 111 信号処理部, 112 クロック/サンプリングパルス発生部, 113 画像表示装置, 121 Y/C分離/クロマデコード部, 122 A/D変換部, 124 同期信号検出部, 125 制御信号発生部, 131 LCD, 133−1乃至133−4 データ線駆動回路, 134 ゲート線駆動回路, 141 液晶セル, 142 TFT, 143 キャパシタ

Claims (4)

  1. 横方向に隣接して並ぶ4個のサブピクセルのうちの所定の異なる位置にあるサブピクセルをそれぞれが駆動させる4個のデータ線駆動回路と、
    前記データ線駆動回路を制御し、毎秒360フレームの第1のフレームレートの動画像を構成するフレームの情報を、前記第1のフレームレートの1/4のフレームレートである毎秒90フレームの第2のフレームレートで、前記第2のフレームレートで各フレームを表示させたときの1フレームの表示時間の1/4の時間ずつずらして、4個のサブピクセルに順に表示させる制御手段と
    を備える表示装置。
  2. 動画像がCGコンテンツである場合に、上記表示を行う
    請求項1に記載の表示装置。
  3. 横方向に隣接して並ぶ4個のサブピクセルのうちの所定の異なる位置にあるサブピクセルをそれぞれが駆動させる4個のデータ線駆動回路を制御し、
    毎秒360フレームの第1のフレームレートの動画像を構成するフレームの情報を、前記第1のフレームレートの1/4のフレームレートである毎秒90フレームの第2のフレームレートで、前記第2のフレームレートで各フレームを表示させたときの1フレームの表示時間の1/4の時間ずつずらして、4個のサブピクセルに順に表示させる
    ステップを含む表示方法。
  4. 動画像がCGコンテンツである場合に、上記表示を行う
    請求項3に記載の表示方法。
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