JP4826132B2 - 6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸及びその製造方法 - Google Patents
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Description
6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸、取り分け高純度の6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸はビタミン、又は消炎剤や抗アレルギー剤等の医薬品原料として極めて重要である。
(1)一般式(1)で表される6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸エステルを加水分解して6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸を製造する方法において、一般式(1)で表される6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸エステルを塩基性条件下で加水分解した後、該反応液中に含まれる不溶物を除去し、得られた処理液を50〜100℃の温度範囲で中和することを特徴とする、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸の製造方法。
(但し、一般式(1)におけるRは、アルキル基又はアリール基を表す。)
(2)塩基性条件下での加水分解反応を50〜100℃の温度範囲で行う、(1)に記載の6−ヒドロキシ−2,5,7,8―テトラメチルクロマン−2−カルボン酸の製造方法。
(3)塩基性条件下で加水分解した反応液中に含まれる不溶物の除去を50〜100℃の温度範囲で行う、(1)又は(2)に記載の6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸の製造方法。
(4)不溶物を除去した処理液を酸性溶液に加えて中和する、(1)〜(3)の何れかに記載の6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸の製造方法。
(5)一般式(1)で表される6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸エステルが6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸メチルである、(1)〜(4)の何れかに記載の6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸の製造方法。
(6)(1)〜(5)の何れかに記載の方法で得られる6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸。
加水分解時の反応温度は50〜100℃の範囲で行う事が好ましく、特に70〜90℃の温度範囲で行う事がより好ましい。反応時間は0.1〜6時間が好ましく、特に1〜3時間で行うのがより好ましい。
によって構成されており、反応終了後、液中に含まれる不溶物を出来る限り取り除くことが重要である。この不溶物の除去操作は最終的に得られる製品純度に直結する為、必ず実施する必要がある。なお、不溶物の分離手段としては、一般的なデカンテーション、常圧濾過、減圧濾過、加圧濾過、及び遠心分離等の手段を用いることが出来るが、不溶物を分離除去することができれば特にこれらの方法に限定されるものではない。
不溶物を除去する際の液温は、上記加水分解の反応温度と同等の50〜100℃の温度範囲
で行うことが好ましい。なおその際、冷却し過ぎると6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸のアルカリ塩が析出する場合があるので、それらが析出する温度よりも高い温度で行う事が好ましい。また、加水分解の反応温度に近い温度で不溶物を除去するのが不溶物の除去効率及び熱効率の面で有利である。
中和処理は50℃〜100℃の温度範囲で行う事が好ましく、特に70〜90℃の範囲が好ましい。50℃より温度が低い場合には、液全体がペースト状になる。このペーストを固液分離すると含液率が非常に高い結晶になるために、無機塩、又は不純物が残留し易くなり、得られる結晶の純度が低下する。一方、100℃よりも温度が高いと、目的物の変質により収率の低下をもたらす。また、新たな不純物の生成により結晶純度の低下が起こるなどの問題が発生し好ましくない。中和時の圧力は、通常、大気圧下に於いて行うが、必要に応じて加圧又は減圧下に実施しても良い。何れの操作に於いても可能であれば不活性ガス雰囲気下に実施する事が好ましい。
加え方としては、一度に入れることもできるが、1時間程の時間をかけて除々に滴下するのが好ましい。有機溶媒としては水と良く混ざるアルコール、ニトリル類等が挙げられるが、加水分解反応の時に添加した溶媒と同じ物にすることが好ましい。
実施例1
1)6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸メチルの製造
1,4−ジヒドロキシ−2,3,5−トリメチルベンゼン(以下、TMHQ(トリメチルヒドロキノン)と記す)100g(0.657mol)、ホルマリン水溶液(ホルムアルデヒド37wt%、水56wt%、メタノール7wt%)110g、メチルメタクリレート330g(3.296mol)を1Lのステンレス製オートクレーブに入れ、180℃で3時間撹拌しながら反応させた。40℃まで冷却後、析出した結晶を濾過し、メタノール200gで2回リンスした。回収した結晶を乾燥して目的とする6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸メチル(以下、CCMと記す)135g(CCMとして0.478mol、収率72.6%、化学純度93.5%)を得た。
2)6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸の製造
上記のようにして製造したCCM16.7g(CCMとして59.1mmol、化学純度93.5%)、メタノール16.7g、NaOH3.3g(82.5mmol)、水50gを200mLのガラス容器に仕込み、窒素雰囲気下80℃で1時間攪拌しながらエステルの加水分解反応を行った。この反応液をそのままの温度で濾過し不溶物を除いた後、300mLのガラス容器に仕込んだ、硫酸水素カリウム11.7g(85.9mmol)を50gの水に溶かし80℃に保った酸性溶液中に1時間かけて滴下した。中和処理終了後、攪拌を止め静置すると、結晶は速やかに沈降した(図1参照)。この結晶を80℃で濾別し、50mLの水で2回洗浄した後、80℃で24時間、真空乾燥し6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(以下、CCAと記す)14.5g(57.9mmol)を得た(収率98.3%、化学純度は99.7%)。なお、濾別後、真空乾燥に供した結晶スラリーの含液率は33wt%であり、結晶の濾過性、乾燥性は何れも非常に良好であった。
実施例1に記載の方法で得たCCM16.7g(CCMとして59.1mmol、化学純度93.5%)をメタノール16.7gに溶解した後、NaOH3.3g(82.5mmol)、水50gと混合し、窒素雰囲気下80℃で1時間撹拌しながらエステルの加水分解反応を行った。この反応液をそのままの温度で濾過し不溶物を除いた後、300mLのガラス容器に仕込んだ、硫酸水素カリウム11.7g(85.9mol)を50gの水に溶かし70℃に保った酸性溶液中に1時間かけて滴下した。中和処理終了後、攪拌を止め静置すると、結晶は速やかに沈降した。この結晶を70℃で濾別し、50mLの水で2回洗浄した後、80℃で24時間、真空乾燥しCCA14.6g(58.3mmol)を得た(収率98.7%、化学純度は99.5%)。なお、濾別後、真空乾燥に供した結晶スラリーの含液率は35wt%であり、結晶の濾過性、乾燥性は何れも非常に良好であった。
実施例1に記載の方法で得たCCM16.7g(CCMとして59.1mmol、化学純度93.5%)をメタノール16.7gに溶解した後、NaOH3.3g(82.5mmol)、水50gと混合し、窒素雰囲気下80℃で1時間撹拌しながらエステルの加水分解反応を行った。この反応液をそのままの温度で濾過し不溶物を除いた後、300mLのガラス容器に仕込んだ、硫酸水素カリウム11.7g(85.9mol)を50gの水に溶かし60℃に保った酸性溶液中に1時間かけて滴下した。中和処理終了後、攪拌を止め静置すると、結晶は速やかに沈降した。この結晶を70℃で濾別し、50mLの水で2回洗浄した後、80℃で24時間、真空乾燥しCCA14.6g(58.3mmol)を得た(収率98.7%、化学純度は99.3%)。なお、濾別後、真空乾燥に供した結晶スラリーの含液率は36wt%であり、結晶の濾過性、乾燥性は何れも非常に良好であった。
実施例1に記載の方法で得たCCM8.35g(CCMとして29.6mmol、化学純度93.5%)、メタノール16.7g、NaOH1.65g(41.3mmol)、水50gを200mlのガラス容器に仕込み、窒素雰囲気下80℃で1時間攪拌しながらエステルの加水分解反応を行った。この反応液をそのままの温度で濾過し不溶物を除いた後、300mLのガラス容器に仕込んだ硫酸水素カリウム5.85g(43.0mmol)を50gの水に溶かし80℃に保った酸性溶液中に1時間かけて滴下した。中和処理終了後、攪拌を止め静置すると、結晶は速やかに沈降した。この結晶を80℃で濾別し、50mLの水で2回洗浄した後、80℃で24時間、真空乾燥しCCA7.3g(29.2mmol)を得た(収率98.6%、化学純度は99.8%)。なお、濾別後、真空乾燥に供した結晶スラリーの含液率は31wt%であり、結晶の濾過性、乾燥性は何れも非常に良好であった。
実施例1に記載の方法で得たCCM16.7g(CCMとして59.1mmol、化学純度93.5%)、メタノール33.4g、NaOH3.3g(82.5mmol)、水50gを200mlのガラス容器に仕込み、窒素雰囲気下80℃で1時間攪拌しながらエステルの加水分解反応を行った。この反応液をそのままの温度で濾過し不溶物を除いた後、300mLのガラス容器に仕込んだ硫酸水素カリウム11.7g(85.9mmol)を50gの水に溶かし80℃に保った酸性溶液中に1時間かけて滴下した。中和処理終了後、攪拌を止め静置すると、結晶は速やかに沈降した。この結晶を80℃で濾別し、50mLの水で2回洗浄した後、80℃で24時間、真空乾燥しCCA14.3g(57.1mmol)を得た(収率96.6%、化学純度は99.8%)。なお、濾別後、真空乾燥に供した結晶スラリーの含液率は35wt%であり、結晶の濾過性、乾燥性は何れも非常に良好であった。
実施例1に記載の方法で得たCCM16.7g(CCMとして59.1mmol、化学純度93.5%)をメタノール16.7gに溶解した後、NaOH3.3g(82.5mmol)、水50gと混合し、窒素雰囲気下80℃で1時間撹拌しながらエステルの加水分解反応を行った。この反応液をそのままの温度で濾過し不溶物を除いた後、300mLのガラス容器に仕込んだ、硫酸水素カリウム11.7g(85.9mmol)を50gの水に溶かし25℃に保った酸性溶液中に1時間かけて滴下した。中和処理途中から混合液全体がペースト状となり、中和処理終了後、攪拌を止め静置しても、結晶の沈降分離は起こらなかった(図2参照)。濾過は可能であったが、濾過性は非常に悪く6時間を要した。この濾別した結晶を50mLの水で2回洗浄したが洗浄効果に乏しく中和塩の除去は不充分であった(分析の結果2.9gの中和塩が残存していた)。スラリー状の結晶を圧搾した後、さらに50mLの水で2回洗浄し水切りした後、80℃で24時間、真空乾燥したが乾燥にも長時間を要した。なお、濾別後、真空乾燥に供した結晶スラリーの含液率は70wt%で、乾燥し難く、粉立ちも多い取り扱い性の悪い細かい粉末状の結晶となった。最終的に、CCAの微粉末結晶14.3g(57.1mmol、収率96.6%、化学純度は98.1%)を得た。
実施例1に記載の方法で得たCCM16.7g(CCMとして59.1mmol、化学純度93.5%)をメタノール16.7gに溶解した後、NaOH3.3g(82.5mmol)、水50gと混合し、窒素雰囲気下80℃で1時間撹拌しながらエステルの加水分解反応を行った。この反応液をそのままの温度で濾過し不溶物を除いた後、300mLのガラス容器に仕込んだ、硫酸水素カリウム11.7g(85.9mmol)を50gの水に溶かし35℃に保った酸性溶液中に1時間かけて滴下した。中和処理途中から混合液全体がペースト状となり、中和処理終了後、攪拌を止め静置しても、結晶の沈降分離は起こらなかった。濾過は可能であったが、濾過性は非常に悪く6時間を要した。この濾別した結晶を50mLの水で2回洗浄したが洗浄効果に乏しく中和塩の除去は不充分であった(分析の結果2.5gの中和塩が残存していた)。スラリー状の結晶を圧搾した後、さらに50mLの水で2回洗浄し水切りした後、80℃で24時間、真空乾燥したが乾燥にも長時間を要した。なお、濾別後、真空乾燥に供した結晶スラリーの含液率は69wt%で、乾燥し難く、粉立ちも多い取り扱い性の悪い細かい粉末状の結晶となった。最終的に、CCAの微粉末結晶14.4g(57.5mmol、収率97.3%、化学純度は98.3%)を得た。
実施例1に記載の方法で得たCCM16.7g(CCMとして59.1mmol、化学純度93.5%)をメタノール16.7gに溶解した後、NaOH3.3g(82.5mmol)、水50gと混合し、窒素雰囲気下80℃で1時間撹拌しながらエステルの加水分解反応を行った。この反応液をそのままの温度で濾過し不溶物を除いた後、300mLのガラス容器に仕込んだ、硫酸水素カリウム11.7g(85.9mmol)を50gの水に溶かし45℃に保った酸性溶液中に1時間かけて滴下した。中和処理途中から混合液全体がペースト状となり、中和処理終了後、攪拌を止め静置しても、結晶の沈降分離は起こらなかった。濾過は可能であったが、濾過性は非常に悪く6時間を要した。この濾別した結晶を50mLの水で2回洗浄したが洗浄効果に乏しく中和塩の除去は不充分であった(分析の結果2.5gの中和塩が残存していた)。スラリー状の結晶を圧搾した後、さらに50mLの水で2回洗浄し水切りした後、80℃で24時間、真空乾燥したが乾燥にも長時間を要した。なお、濾別後、真空乾燥に供した結晶スラリーの含液率は65wt%で、乾燥し難く、粉立ちも多い取り扱い性の悪い細かい粉末状の結晶となった。最終的に、CCAの微粉末結晶14.4g(57.5mmol、収率97.3%、化学純度は98.5%)を得た。
実施例1に記載の方法で得たCCM16.7g(CCMとして59.1mmol、化学純度93.5%)、メタノール16.7g、NaOH3.3g(82.5mmol)、水50gを200mlのガラス容器に仕込み、窒素雰囲気下80℃で1時間攪拌しながらエステルの加水分解反応を行った。この反応液をそのままの温度で濾過し不溶物を除いた後、300mLのガラス容器に仕込んだ。さらに、別途100mLのガラス容器に、硫酸水素カリウム11.7g(85.9mmol)を50gの水に溶かした。反応液を80℃に保ち、酸性溶液を1時間かけて滴下した。中和処理終了後、攪拌を止め静置すると、結晶は速やかに沈降した。この結晶を80℃で濾別し、50mLの水で2回洗浄した後、80℃で24時間、真空乾燥しCCA14.4g(57.5mmol)を得た(収率97.3%、化学純度は98.9%)。なお、濾別後、真空乾燥に供した結晶スラリーの含液率は36wt%であり、結晶の濾過性、乾燥性は何れも非常に良好であったが、実施例1の時に得られた結晶の外観が白色であったのと異なり、濃い茶色の結晶であった。
実施例1に記載の方法で得たCCM16.7g(CCMとして59.1mmol、化学純度93.5%)、メタノール16.7g、NaOH3.3g(82.5mmol)、水50gを200mlのガラス容器に仕込み、窒素雰囲気下80℃で1時間攪拌しながらエステルの加水分解反応を行った。この反応液をそのままの温度で濾過し不溶物を除いた。さらに、硫酸水素カリウム11.7g(85.9mmol)を50gの水に溶かし酸性溶液を調製した。水50gを300mLのガラス容器に仕込み、80℃に保ちながら、反応液と酸性溶液を1時間かけて滴下した。中和処理終了後、攪拌を止め静置すると、結晶は速やかに沈降した。この結晶を80℃で濾別し、50mLの水で2回洗浄した後、80℃で24時間、真空乾燥しCCA14.4g(57.5mmol)を得た(収率97.3%、化学純度は98.9%)。なお、濾別後、真空乾燥に供した結晶スラリーの含液率は36wt%であり、結晶の濾過性、乾燥性は何れも非常に良好であり、実施例1の時に得られた結晶の外観と同等の白さであった。
CCMのエステル加水分解反応後に行う不溶物除去を行わなかった以外は実施例1と同様にして操作した。実施例1の場合と同じく中和処理終了後、攪拌を止め静置すると、結晶は速やかに沈降した。この結晶を濾別し、50mLの水で2回洗浄した後、80℃で24時間、真空乾燥しCCA15.5g(CCAとして0.058mol、収率98.1%、化学純度は93.5%)を得た。なお、濾別後、真空乾燥に供した結晶スラリーの含液率は31wt%であり、結晶の濾過性、乾燥性は何れも比較的良好であった。
実施例1に記載の方法で製造したCCA0.5g(2mmol、化学純度99.8%)をイソプロピルアルコール5mLに溶解し、次に光学活性なアミン(+)−N−ベンジル−α−フェネチルアミン0.42g(2mmol)を加えて60℃で1時間加熱し溶解させた。その後、6時間かけて2℃まで冷却した。析出した塩を濾別し、0.26gを得た。これを1規定のNaOH水溶液1mLを加えた後、酢酸エチル1mLを用いて3回抽出した。水相を回収し、1規定の塩酸を加えた後、酢酸エチルでS−(−)−6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(以下、S−CCAと記す)を抽出し、0.2gを得た。HPLC分析による光学純度は96%eeであった。また化学純度は99.8%であった。
比較例1に記載の方法で製造したCCA(化学純度98.3%)を用いて実施例2と同様にしてS−CCAの光学分割を行った。イソプロピルアルコールに溶解後、光学活性なアミン(+)−N−ベンジル−α−フェネチルアミンを添加し冷却してもアミン塩は析出しなかったので、種結晶として(−)−6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸・(+)−N−ベンジル−α−フェネチルアミン塩を微量加えた以外は、全く同様な操作を施してS−CCA0.2gを得た。HPLC分析による光学純度は95%eeであった。また化学純度は98.1%であった。
Claims (5)
- 塩基性条件下での加水分解反応を50〜100℃の温度範囲で行う、請求項1に記載の6−ヒドロキシ−2,5,7,8―テトラメチルクロマン−2−カルボン酸の製造方法。
- 塩基性条件下で加水分解した反応液中に含まれる不溶物の除去を50〜100℃の温度範囲で行う、請求項1又は2に記載の6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸の製造方法。
- 不溶物を除去した処理液を酸性溶液に加えて中和する、請求項1〜3の何れかに記載の6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸の製造方法。
- 一般式(1)で表される6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸エステルが6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸メチルである、請求項1〜4の何れかに記載の6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸の製造方法。
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