JP4824323B2 - 移動体の速度検出装置及びこれを用いた速度制御装置 - Google Patents
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Description
前記速度算出手段は、第1の受光素子の受光量に相当する第1の受光量信号及び第2の受光素子の受光量に相当する第2の受光量信号をそれぞれ時間微分する第1及び第2の微分部と、前記第1及び第2の微分部によってそれぞれ時間微分された第1及び第2の微分信号を反転して第1及び第2の反転信号として出力する第1及び第2の信号反転部と、前記第1の受光量信号の値が、第1のしきい値未満又は第2のしきい値(第1のしきい値<第2のしきい値とする)より大きいかどうかを判定する第1の比較部と、前記第1の受光量信号の値が第1のしきい値以上第2のしきい値以下であるかどうかを判定し、肯定である場合に、前記第2の受光量信号を第3のしきい値(第1のしきい値<第3のしきい値<第2のしきい値とする)と比較する第2の比較部と、スイッチング回路とを有し、
前記スイッチング回路は、前記第1の受光量信号の値が前記第1のしきい値以上前記第2のしきい値以下の場合において、第2の受光量信号が前記第3のしきい値以上か未満かに応じて、前記第1の微分信号又は前記第1の反転信号のうち正の値のほうを選択し、前記第1の受光量信号の値が前記第1のしきい値未満又は前記第2のしきい値より大きい場合において、前記第2の微分信号が正の値であるときは該第2の微分信号を選択し、該第2の微分信号が負の値であるときは前記第2の反転信号を選択して、速度比例信号として出力することを特徴とする。
前記受光素子へ入射する光は平行光であれば、前記受光素子の開口部と、移動するシャッターの窓部との重なりを正確にとらえることができるので、正確な速度測定のためには望ましい。
前記シャッターは、光の受光を行う窓部と、受光素子に対する光の遮蔽を行う遮蔽部とが前記移動体の移動方向に沿って交互に形成されたものであれば、移動体の移動に伴って複数回の測定ができ、より正確な速度測定ができる。
図1は、本発明の速度制御装置の一例を示す平面図である。
本発明の速度制御装置1は、ベース盤12上にクロスローラガイドの如き一対のガイド部材2を備え、これらのガイド部材2によって移動体としてのステージ3を直線的に案内するようになっている。前記移動体の移動方向を"P"、それに直角な方向を"Q"で表している。
図2は、前記速度検出装置の拡大斜視図であり、図3(a)は、発光素子5a、受光素子5bとシャッター6との位置関係を示す断面図である。
前記発光素子5aと受光素子5bとしては市販のものを用いればよく、発光素子5aには例えば赤外線LED等を、受光素子5bには例えばフォトダイオードやフォトトランジスタ等を用いる。
受光素子5bの開口部14のステージ3の移動方向Pにおける長さをL3とする(図3(a)参照)。四角形に形成する場合、移動体の移動方向Pに沿った長さL3は、前記移動体の移動方向Pに直角な方向Qに沿って一定であることが好ましい。
また、前記シャッター6は、図2及び図3(a)に示すようにステージ3の移動方向Pに沿って所定間隔に設けられた複数の窓部8と、それ以外の遮蔽部13とからなる。
前記シャッター6は、前記窓部8の厚み方向の内周部Jにおいて発光素子5aからの光が反射しないために、内周部J′に傾斜を付けて遮光部を薄くするとよい(図3(b)参照)。内周部J′に傾斜を付けるのは、発光素子5aからの光が内周部J′で反射して受光素子5bに入るのを防ぐためである。または、内周部Jを、光を反射しにくい色調とするのが良い。例えば黒色や灰色等の着色剤を表面に薄く塗布したり、予め着色された材料を用いてシャッター6を形成する等、様々な方法を用いて色調を付与することができる。
この移動により、受光素子5bの開口部14へ入射する光量が時間的に変化し、受光素子5bから、開口部14へ入射する光量に比例して出力される信号が変動する。なお、前記信号は、受光素子から出力される電圧、電流、抵抗値に換算され、受光量によってこれらの値は変動する。
なお、前記シャッター6は複数の窓部8を形成しているが、ステージ3の移動距離が例えば数mmなどと極端に短い場合には、窓部8は1つ形成すれば良く、シャッター6の窓部8の数は、ステージ3の移動距離によって様々な設置数とできる。
発光素子5aより発せられた光は、シャッター6の遮蔽部13に遮られた分を除き、窓部8を通して受光素子5bに入る。この場合、受光素子5bの光量は、受光素子5bの開口部14と窓部8の重複部分の面積に比例する。そしてステージ3が移動するに伴いシャッター6が動き、遮蔽移動、受光移動を行うため、開口部14と窓部8の重複部分の面積が変化することになり、受光素子5bの光量もこれに応じて変化する。この光量の単位時間当たりの変化はステージ3の速度に相当し、これによりステージ3の速度を判明できることになる。当然更にこれを微分すれば、ステージ3の加速度をも求めることが可能となる。
この回路に基づき、信号の流れを説明する。受光素子5bの光検出信号は、増幅部31により所定の倍率で増幅され、ローパスフィルタ部32を通ることにより、信号波形のノイズなど細かな変化分が除去される。もちろん、ノイズが少ない場合は、ローパスフィルタを省略しても良い。この信号を"Va"と表記する。信号Vaは、その後、微分部33により、微分演算が行われる。この微分後の信号を"Vb"と表記する。さらに、絶対値化部34により信号の負の部分が正に反転させられる。
この速度算出回路9の出力信号Vcを制御部10へ送る。そして制御部10から、駆動部11へ、ステージ3の速度変化に応じた指令信号を出力することで、ステージ3の制御を実施している。
受光素子5bはその開口部14に光が入射していない状態では、出力電圧は0であり、図6(a)ではAの位置で表される。すなわち、発光素子5aからの光は、前記シャッター6の遮蔽部13に完全に遮られた状態である。そしてステージ3が移動開始するとシャッター6が移動し、遮蔽部13に完全に遮られていた発光素子5aからの光は、窓部8を通して受光素子5bに入射しはじめ、図6(a)のBの位置では、受光素子5bの開口部14の長さL1と窓部8の長さL2とが半分重複した状態となる。このとき、受光素子5bからは、開口部14の面積全体に光を受けた場合の出力電圧値(例えば10V)半分の出力電圧値(5V)を示す。また、図6(a)のCの位置では、シャッター6の窓部8と受光素子5bの開口部14とが一致し、開口部14全体に光が入射されている状態となり、受光素子5bからは最大出力の電圧値(10V)が検出される。以降、シャッター6は遮蔽移動に入り、窓部8から受光素子5bへ入射する光量は減少していく。
この絶対値信号Vcが「速度比例信号」に相当する。なお、速度比例信号の値と、ステージ3の実際の速度との関係は、ステージ3をいろいろな既知の速度で動かして、速度比例信号の値を求めてプロットし、この関係を最小自乗法などで統計的に処理することにより、求めることができる。また、概略値でよい場合は、開口部14の長さL1と電圧Vcの関係から計算により求めることも可能である。
なお、後述の実施例では、光学センサ5の数を複数にすることにより、この部分Zの存在をなくすようにしている。
ここで、前記駆動部を構成する超音波モータ20の構造を説明する。図1に一例を示すように、超音波モータ20は、圧電セラミック板21の一方の主面に4分割された電極膜22a、22b、22c、22dを有し、対角に位置する電極膜22aと電極膜22dを結線するとともに、対角に位置する電極膜22bと電極膜22cを結線し、かつ他方の主面には、ほぼ全面に電極膜(不図示)を形成している。前記圧電セラミック板21の端面に、セラミックスやガラスからなる摩擦部材23を設けている。圧電セラミックス板21はケース26にバネ24により固定されている。駆動力伝達部材4と垂直方向に設置されたバネ25により、摩擦部材23を介して駆動力伝達部材4に押圧している。
前記超音波モータ20の摩擦部材23としては、セラミックスやガラス等を用いるが、アルミナ等の一般的なセラミックスを用いれば良好な駆動特性を示す。特にアルミナとチタンカーバイドの複合材料を用いれば、従来用いられてきたアルミナ等の摩擦部材23と比較して、良好な駆動特性を示し、更にはステージ3に設置された駆動力伝達部材4もセラミックス材料とすればより良好な駆動特性が得られる。
以下2つ以上のセンサを用いた本発明の速度検出装置及び速度制御装置について説明する。
センサを2つ設ける場合には、図8に示すように、受光素子51bを含む光学センサ51の設置位置に対して、受光素子52bから検出される電圧値が90度位相をずらした状態で検出される位置にもう一つの光学センサ52を設置する。このようにすれば、1つの光学センサ51のみを設置した速度検出装置では、シャッター6の窓部8と受光素子5bの開口部14が完全に一致する位置と、受光素子5bの開口部14が遮蔽部13により完全に遮蔽される位置で、速度比例信号が0となる場合があったが、これを他の光学センサ52を用いて、補うことができる。すなわち、1つの光学センサ51に基づき得られる速度比例信号が0となる時刻に、他の光学センサ52から得られる速度比例信号が0とならないので、これらの2種類の信号を選択することが可能となり、より緻密な制御を実施することができる。
この回路に基づき、信号の流れを説明する。受光素子51bの光検出信号は、増幅部41により所定の倍率で増幅され、ローパスフィルタ部42を通ることにより、信号波形のノイズなど細かな変化分が除去される。この信号を"Va1"と表記する。信号Va1は、その後、微分部43を通ることにより時間微分が行われる。この微分後の信号を"Vb1"と表記する。さらに、微分出力反転部46により信号波形が正負反転させられる。微分出力反転部46の出力信号を"Vc1"と表記する。前記信号Va1は、比較部44によってしきい値7.5Vと比較され、比較部45によってしきい値2.5Vと比較される。
図11(a)に受光素子51b、52bの検出信号の電圧波形Va1,Va2をプロットしたグラフを示す。電圧波形Va1は、電圧波形Va2よりも位相が90°だけ遅れた状態で変化していることがわかる。
この電圧波形Va1を微分することにより、図11(b)の微分信号Vb1を得る。電圧波形Va2を微分することにより、図11(c)の微分信号Vb2を得る。
ここで、比較部44,45,64,65の動作を説明する。
比較部64は、受光素子51bの検出信号Va1がしきい値2.5Vと7.5Vの間にあり、かつ受光素子52bの検出信号Va2がしきい値5V未満の期間、例えば信号切換点FからGまでの期間に、微分出力反転部46の出力信号Vc1、つまり、微分部43の微分信号Vb1の反転信号が出力されるように、スイッチング回路60のスイッチを操作する。これにより、図11(d)に示すように、信号切換点FからGまでの期間に、速度比例信号が現れる。
そして、制御部10へ送られる速度比例信号を連続したものとすることができ、より緻密に駆動部11を制御することが可能となる。さらに、微分出力反転部を持つことにより、受発光素子の数が半減するという効果もある。
次に、図12に示すように、受光素子51bを含む光学センサ51の設置位置に対して、もう一つの受光素子52bから出される電圧値が180°位相をずらした状態で検出される位置にもう一つの光学センサ52を設置する例を説明する。
この回路に基づき、信号の流れを説明する。受光素子51bの光検出信号は、増幅部71により所定の倍率で増幅され、ローパスフィルタ部72を通ることにより、信号波形のノイズなど細かな変化分が除去される。この信号を"Va1"と表記する。信号Va1は、その後、微分部73により、微分処理が行われる。この微分後の信号を"Vb1"と表記する。前記信号Vb1は、比較部74によってしきい値0Vと比較され、正負が確認される。
図15(a)に受光素子51b、52bの検出信号の電圧波形Va1,Va2をプロットしたグラフを示す。電圧波形Va1は、電圧波形Va2よりも位相が180°だけ遅れた状態(つまり反転した状態)で変化している。
ここで、比較部74,84の動作を説明する。
比較部74は、受光素子51bの検出信号Va1の微分信号Vb1が正の期間に、スイッチング回路60から、微分信号Vb1が出力されるように、スイッチを操作する。これにより、図15(b)に示すように、信号切換点AからBまでの期間に、速度比例信号が現れる。
以上の動作によって、受光素子51bの検出信号Va1の傾きが正の期間だけ微分信号Vb1を取り出すことができ、受光素子52bの検出信号Va2の傾きが正の期間だけ微分信号Vb2を取り出すことができる。したがって、図6(b)のように、微分信号Vbの傾きが正から負になる過渡的な期間、負から正になる過渡的な期間の信号を取り出すことはないので、速度比例信号は、それだけ安定したものとなる。また、速度の絶対値だけでなく、速度の符号(移動体の移動方向)の検出も可能になる。
次に、図16に示すように、受光素子51bを含む光学センサ51の設置位置に対して、120度位相をずらした位置にもう一つの光学センサ52を設置し、さらに120度位相をずらした位置にもう一つの光学センサ53を設置する例を説明する。
この回路に基づき、信号の流れを説明する。受光素子51bの光検出信号は、増幅部91により所定の倍率で増幅され、ローパスフィルタ部92を通ることにより、信号波形のノイズなど細かな変化分が除去される。この信号を"Va1"と表記する。信号Va1は、その後、微分部93により、微分演算が行われる。この微分後の信号を"Vb1"と表記する。さらに、比較部94によって前記信号Va1は、しきい値10/6V,50/6Vと比較され、前記信号Va2はしきい値5Vと比較される。しきい値10/6V,50/6Vは、信号のフルスケールを10Vとし、それを6等分した場合に上から2番目、及び下から2番目の値である(上から1番目の値は10V、下から1番目の値は0Vである)。しきい値5Vは中央の値である。
図19(a)に、ステージ3が一方向に移動する場合の受光素子51b、52b,53bの検出信号の電圧波形Va1,Va2,Va3をプロットしたグラフを示す。電圧波形Va2は、電圧波形Va1よりも位相が120°だけ遅れ、電圧波形Va3は、電圧波形Va2よりも位相が120°だけ遅れた状態で変化している。
ここで、比較部94,104,114の動作を説明する。
比較部104は、受光素子52bの検出信号Va2がしきい値10/6Vとしきい値50/6Vとの間にあり、かつ電圧波形Va3が5V未満の期間、つまり信号切換点CからDまでの期間に、微分部103の微分信号Vb2が出力されるように、スイッチング回路100のスイッチを操作する。
なお、前記の各しきい値は、受光量と速度とが比例する範囲を抽出するために設定する値であり、前記数値に限定されるものではない。
図19(b)の、ステージ3が他方向に移動する場合、比較部94は、受光素子51bの検出信号Va1がしきい値10/6Vとしきい値50/6Vとの間にあり、かつ電圧波形Va2が5V未満の期間、つまり信号切換点GからHまでの期間に、微分部93の微分信号Vb1が出力されるように、スイッチング回路100のスイッチを操作する。
さらに比較部114は、受光素子53bの検出信号Va3がしきい値10/6Vとしきい値50/6Vとの間にあり、かつ電圧波形Va1が5V未満の期間、つまり信号切換点IからJまでの期間に、微分部113の微分信号Vb3が出力されるように、スイッチング回路100のスイッチを操作する。
以上の動作によって、図19(c)のように、微分部93,103,113の微分信号Vb1,Vb2,Vb3がゼロをクロスする期間を除いたその値が安定している期間だけ速度比例信号Vまたは−Vを取り出すことができる。
これにより、制御部10へ送られる速度比例信号を連続したものとすることができ、より緻密に駆動部11を制御することが可能となる。また、速度比例信号Vまたは−Vの符号を検出することにより、ステージ3の移動方向がわかるという利点もある。
次に、図20に、本発明の一例として、上述した駆動源として超音波モータ20を用いた場合の速度制御装置のブロック線図を示す。
そして、指令信号122が最終の指令信号として駆動部11へ送られ、指令電圧として超音波モータ20へ出力するようになっている。
このように、本発明の速度検出装置及び速度制御装置を用いれば、従来と比較して、構成部品も少なく安価で、装置のメンテナンスが容易であり、ステージ3の位置精度もこれまでと同等以上の性能が発揮できる。さらにこの速度制御装置をステージ等の移動を伴う装置全般に取り付けることにより装置の低コスト化が実現可能である。
例えば、以上の速度算出回路9の機能は、演算増幅素子によって実現してもよいが、マイクロコンピュータでソフトウェア演算をすることにより実現してもよいことはもちろんである。
図21は、支軸Oを中心にして回転運動する回転ステージ3′を示す部分的な斜視図である。回転ステージ3′の外周には円板状のシャッター6′が取り付けられており、シャッター6′には、その円周上に、複数の窓部8′と、それ以外の遮蔽部13′とが設けられている。窓部8′を規定する角度をθ1、遮蔽部13′を規定する角度をθ2とする。シャッター6′の上下に発光素子と、開口部を有する受光素子とが設置されている。このようなステージ3′が回転移動する構成では、前記距離L1,L2を、角度θ1、θ2と読み替えて、前記速度検出処理を適用することができる。これにより、簡単な構成でステージ3′の回転速度を検出することができ、ステージ3′の回転速度制御を行うことができる。
図1に示す本発明の一例である速度制御装置を駆動させる試験を実施した。
本実験において、速度制御装置を構成するステージ3は、300mm×300mm×20mmの板状体をしたもので、純度99.5%のアルミナセラミックスにより形成した。また、駆動力伝達部材4は、30mm×30mm×300mmの柱状体をしたもので、アルミナセラミックスとチタンカーバイドの複合材料を用いて形成した。なお、ステージ13及び駆動力伝達部材4の総荷重を測定したところ、10kgであった。
なお、速度制御装置の制御は図20に示すブロック線図に基づいて実施した。
以上のような装置構成、制御方法により、本発明の速度制御装置を駆動させたところ、目標値とした速度情報に対し、±1%以内の速度誤差でステージ移動が可能であって、従来技術に掲げた特許文献1の速度センサを使用した場合と同等の速度誤差にてステージを速度制御できることが確認できた。
2:ガイド部材
3:ステージ
4:駆動力伝達部材
5:光学センサ
5a 発光素子
5b 受光素子
6:シャッター
7:固定ネジ
8:窓部
9:速度算出回路
10:制御部
11:駆動部
12:ベース盤
13:遮蔽部
14:開口部
20:超音波モータ
21:圧電セラミック板
22a、22b、22c、22d:電極膜
23:摩擦部材
24、25:バネ
26:ケース
30:フィードバック制御部
31:目標値発生部
31,41,61,71,81,91,101,111 増幅部
32,42,62,72,82,92,102,112 ローパスフィルタ
33,43,63,73,83,93,103,113 微分部
44,45,64,65,74,75,84,94,104,114 比較部
34 絶対値化部
46,66 微分出力反転部
51,52,53 光学センサ
51a,52a,53a 発光素子
51b,51b,53b 受光素子
60,80,100 スイッチング回路
111:要求速度比例信号
112:指令信号
113:速度比例信号
130 フィードバック制御部
131 目標値発生部
Claims (8)
- 直線移動又は回転移動が可能な移動体と、
前記移動体に固定され、移動体の移動方向に沿って所定の長さを有する窓部を持ったシャッターと、
第1の発光素子から出力された光が第1の受光素子に入射するよう配置された第1の受発光手段と、
第2の発光素子から出力された光が第2の受光素子に入射するよう配置された第2の受発光手段とを備え、
前記シャッターは、前記移動体の移動とともに前記第1の発光素子と第1の受光素子との間および前記第2の発光素子と第2の受光素子との間を通過して、前記各受光素子への光を遮蔽又は透過させるものであり、
前記各受光素子は、移動体の移動方向に沿って所定の長さを有する開口部を有し、
前記各受光素子の受光量を信号に変換し、その信号を計測することで前記移動体の速度を算出する速度算出手段をさらに備え、
前記第1および第2の受発光手段は、前記移動体の移動方向に沿って、互いに位相が90°異なる位置に配置され、
前記速度算出手段は、第1の受光素子の受光量に相当する第1の受光量信号及び第2の受光素子の受光量に相当する第2の受光量信号をそれぞれ時間微分する第1及び第2の微分部と、前記第1及び第2の微分部によってそれぞれ時間微分された第1及び第2の微分信号を反転して第1及び第2の反転信号として出力する第1及び第2の信号反転部と、前記第1の受光量信号の値が、第1のしきい値未満又は第2のしきい値(第1のしきい値<第2のしきい値とする)より大きいかどうかを判定する第1の比較部と、前記第1の受光量信号の値が第1のしきい値以上第2のしきい値以下であるかどうかを判定し、肯定である場合に、前記第2の受光量信号を第3のしきい値(第1のしきい値<第3のしきい値<第2のしきい値とする)と比較する第2の比較部と、スイッチング回路とを有し、
前記スイッチング回路は、前記第1の受光量信号の値が前記第1のしきい値以上前記第2のしきい値以下の場合において、第2の受光量信号が前記第3のしきい値以上か未満かに応じて、前記第1の微分信号又は前記第1の反転信号のうち正の値のほうを選択し、前記第1の受光量信号の値が前記第1のしきい値未満又は前記第2のしきい値より大きい場合において、前記第2の微分信号が正の値であるときは該第2の微分信号を選択し、該第2の微分信号が負の値であるときは前記第2の反転信号を選択して、速度比例信号として出力することを特徴とする移動体の速度検出装置。 - 前記シャッターの窓部の長さ及び前記受光素子の開口部の長さは、前記移動体の移動方向に直角な方向に沿って一定であることを特徴とする請求項1記載の移動体の速度検出装置。
- 前記受光素子へ入射する光は平行光であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の移動体の速度検出装置。
- 前記シャッターの窓部の内面エッジは、前記受光素子へ入射する光と略平行に形成されていることを特徴とする請求項3記載の移動体の速度検出装置。
- 前記シャッターは、光の受光を行う窓部と、受光素子に対する光の遮蔽を行う遮蔽部とが前記移動体の移動方向に沿って交互に形成されたものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の移動体の速度検出装置。
- 前記窓部の移動体の移動方向に沿った長さが前記遮蔽部の移動体の移動方向に沿った長さと略同じとしたことを特徴とする請求項5記載の移動体の速度検出装置。
- 前記シャッターの窓部が2つ形成されていることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の移動体の速度検出装置。
- 請求項1から請求項7のいずれかに記載の速度検出装置と、前記移動体を駆動するモータとを有し、
前記速度算出手段により算出されたシャッター移動に伴う連続した速度情報を前記モータ用制御部に出力することで前記移動体の速度を制御する移動体の速度制御装置。
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