ところで、パネルに所望の姿勢を採らせた後に、パネルにその姿勢を保持させるためには、モータに負荷が掛かる。
そこで、本発明の課題は、モータに掛かる負荷を軽減することができる空調室内機を提供することにある。
第1発明に係る空調室内機は、第1部材と、第2部材と、駆動部材と、モータと、室内機本体と、パネルと、を備えている。第1部材は、第1溝と、第2溝と、を有する。第1溝は、第1低湾曲部を含む。第2溝は、第2低湾曲部と、第2高湾曲部と、を含む。第2低湾曲部は、第1低湾曲部から離れた位置にある。第2高湾曲部は、第2低湾曲部の一方の端部である第1端部から延びている。また、第2高湾曲部は、第2低湾曲部よりも曲率が大きい。第2部材は、第1摺動部材と、第2摺動部材と、を有する。第1摺動部材は、第1溝に沿って動く。第2摺動部材は、第2溝に沿って動く。駆動部材は、第1摺動部材が第1溝と摺動し、第2摺動部材が第2溝と摺動するように、第2部材に対して第1部材を移動させる。モータは、駆動部材を駆動させる。室内機本体は、第2部材と連結している。パネルは、第1部材と連結している。また、パネルは、第1部材が第2部材に対して移動することで、室内機本体に対する姿勢を変更する。室内機本体および第2部材のいずれか一方は、ガイド部を有する。ガイド部は、第3低湾曲部と、第3高湾曲部と、を含む。第3高湾曲部は、第3低湾曲部の端部から延びている。また、第3高湾曲部は、第3低湾曲部よりも曲率が大きい。また、パネルおよび第1部材のいずれか一方は、ガイド部に沿って動く第3摺動部材を有する。第3高湾曲部は、その円弧中心が第3高湾曲部から見てパネル側にあり、かつ、第3低湾曲部の第1摺動部材に近い側に設けられている。第2高湾曲部は、第1溝から遠ざかる側に突出している。第2低湾曲部の長さは、第2高湾曲部の長さよりも長い。駆動部材は、第1部材に接触するものである。第2摺動部材が第2低湾曲部から第2高湾曲部に移動する際に、第1部材は、第1摺動部材を回転支点として回転移動する。第3摺動部材がガイド部の第3高湾曲部に位置する時に、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部側の端部である第2溝端部に位置する。また、第2摺動部材が第2溝の第2高湾曲部の側の端部である第2溝端部に位置するときにモータに掛かる負荷は、第2摺動部材が第2低湾曲部の第1端部に位置するときにモータに掛かる負荷よりも小さい。
第1発明に係る空調室内機では、第2摺動部材が第2溝の第2高湾曲部の側の端部である第2溝端部に位置するときにモータに掛かる負荷が、第2摺動部材が第2低湾曲部の第1端部に位置するときにモータに掛かる負荷よりも小さい。このため、例えば、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置するときにパネルが所望の姿勢を採る場合には、第2摺動部材が第2溝の第2低湾曲部の第1端部に位置するときにパネルが所望の姿勢を採る場合と比較して、モータに掛かる負荷を小さくすることができる。
これによって、モータに掛かる負荷を軽減することができる。
また、第3摺動部材が、ガイド部の第3高湾曲部、すなわち、ガイド部の第3高湾曲部の側の端部であるガイド部端部に位置する時に、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置するため、例えば、第3摺動部材がガイド部端部に位置することでモータに掛かる負荷を軽減することができる場合には、ガイド部および第3摺動部材を備えていない場合と比較して、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置する時に掛かるモータの負荷を更に軽減することができる。
これによって、モータに掛かる負荷を更に軽減することができる。
なお、第2低湾曲部は、第2高湾曲部よりも曲率が大きければよい。このため、第1低湾曲部および第2低湾曲部が、湾曲しておらず、例えば、直線状であってもよい。
第2発明に係る空調室内機は、第1部材と、第2部材と、駆動部材と、モータと、室内機本体と、パネルと、を備えている。第1部材は、第1溝と、第2溝と、を有する。第1溝は、第1低湾曲部を含む。第2溝は、第2低湾曲部と、第2高湾曲部と、を含む。第2低湾曲部は、第1低湾曲部から離れた位置にある。第2高湾曲部は、第2低湾曲部の一方の端部である第1端部から延びている。また、第2高湾曲部は、第2低湾曲部よりも曲率が大きい。第2部材は、第1摺動部材と、第2摺動部材と、を有する。第1摺動部材は、第1溝に沿って動く。第2摺動部材は、第2溝に沿って動く。駆動部材は、第1摺動部材が第1溝と摺動し、第2摺動部材が第2溝と摺動するように、第2部材に対して第1部材を移動させる。モータは、駆動部材を駆動させる。室内機本体は、第2部材と連結している。パネルは、第1部材と連結している。また、パネルは、第1部材が第2部材に対して移動することで、室内機本体に対する姿勢を変更する。パネルおよび第1部材のいずれか一方は、ガイド部を有する。ガイド部は、第3低湾曲部と、第3高湾曲部と、を含む。第3高湾曲部は、第3低湾曲部の端部から延びている。また、第3高湾曲部は、第3低湾曲部よりも曲率が大きい。室内機本体および第2部材のいずれか一方は、ガイド部に沿って動く第3摺動部材を有する。第3高湾曲部は、その円弧中心が第3高湾曲部から見てパネル側にあり、かつ、第3低湾曲部の第1摺動部材から遠い側に設けられている。第2高湾曲部は、第1溝から遠ざかる側に突出している。第2低湾曲部の長さは、第2高湾曲部の長さよりも長い。駆動部材は、第1部材に接触するものである。第2摺動部材が第2低湾曲部から第2高湾曲部に移動する際に、第1部材は、第1摺動部材を回転支点として回転移動する。第3摺動部材がガイド部の第3高湾曲部に位置する時に、第2摺動部材が第2溝の第2高湾曲部の側の端部である第2溝端部に位置する。また、第2摺動部材が第2溝の第2高湾曲部の側の端部である第2溝端部に位置するときにモータに掛かる負荷は、第2摺動部材が第2低湾曲部の第1端部に位置するときにモータに掛かる負荷よりも小さい。
第2発明に係る空調室内機では、第2摺動部材が第2溝の第2高湾曲部の側の端部である第2溝端部に位置するときにモータに掛かる負荷が、第2摺動部材が第2低湾曲部の第1端部に位置するときにモータに掛かる負荷よりも小さい。このため、例えば、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置するときにパネルが所望の姿勢を採る場合には、第2摺動部材が第2溝の第2低湾曲部の第1端部に位置するときにパネルが所望の姿勢を採る場合と比較して、モータに掛かる負荷を小さくすることができる。
これによって、モータに掛かる負荷を軽減することができる。
なお、第2低湾曲部は、第2高湾曲部よりも曲率が大きければよい。このため、第1低湾曲部および第2低湾曲部が、湾曲しておらず、例えば、直線状であってもよい。
また、第3摺動部材が、ガイド部の第3高湾曲部、すなわち、ガイド部の第3高湾曲部の側の端部であるガイド部端部に位置する時に、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置するため、例えば、第3摺動部材がガイド部端部に位置することでモータに掛かる負荷を軽減することができる場合には、ガイド部および第3摺動部材を備えていない場合と比較して、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置する時に掛かるモータの負荷を更に軽減することができる。
これによって、モータに掛かる負荷を更に軽減することができる。
第3発明に係る空調室内機は、第1部材と、第2部材と、駆動部材と、モータと、室内機本体と、パネルと、を備える。第1部材は、第1溝と、第2溝と、を有する。第1溝は、第1低湾曲部を含む。第2溝は、第2低湾曲部と、第2高湾曲部と、を含む。第2低湾曲部は、第1低湾曲部から離れた位置にある。第2高湾曲部は、第2低湾曲部の一方の端部である第1端部から延びている。また、第2高湾曲部は、第2低湾曲部よりも曲率が大きい。第2部材は、第1摺動部材と、第2摺動部材と、を有する。第1摺動部材は、第1溝に沿って動く。また、第2摺動部材は、第2溝に沿って動く。駆動部材は、第1摺動部材が第1溝と摺動し、かつ、第2摺動部材が第2溝と摺動するように、第1部材に対して第2部材を移動させる。モータは、駆動部材を駆動させる。室内機本体は、第1部材と連結している。パネルは、第2部材と連結している。また、パネルは、第2部材が第1部材に対して移動することで、室内機本体に対する姿勢を変更する。パネルおよび第2部材のいずれか一方は、ガイド部を有する。ガイド部は、第3低湾曲部と、第3高湾曲部とを含む。第3高湾曲部は、第3低湾曲部の端部から延びている。また、第3高湾曲部は、第3低湾曲部よりも曲率が大きい。室内機本体および第1部材のいずれか一方は、ガイド部に沿って動く第3摺動部材を有する。第3高湾曲部は、その円弧中心が第3高湾曲部から見てパネル側にあり、かつ、第3低湾曲部の第1摺動部材から遠い側に設けられている。第2高湾曲部は、第1溝から遠ざかる側に突出している。第2低湾曲部の長さは、第2高湾曲部の長さよりも長い。駆動部材は、第2部材に接触するものである。第2摺動部材が第2低湾曲部から第2高湾曲部に移動する際に、第1摺動部材を回転支点として第2部材が回転移動する。第3摺動部材がガイド部の第3高湾曲部に位置する時に、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置する。第2摺動部材が第2溝の第2高湾曲部の側の端部である第2溝端部に位置するときにモータに掛かる負荷は、第2摺動部材が第2低湾曲部の第1端部に位置するときにモータに掛かる負荷よりも小さい。
第3発明に係る空調室内機では、第2摺動部材が第2溝の第2高湾曲部の側の端部である第2溝端部に位置するときにモータに掛かる負荷が、第2摺動部材が第2低湾曲部の第1端部に位置するときにモータに掛かる負荷よりも小さい。このため、例えば、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置するときにパネルが所望の姿勢を採る場合には、第2摺動部材が第2溝の第2低湾曲部の第1端部に位置するときにパネルが所望の姿勢を採る場合と比較して、モータに掛かる負荷を小さくすることができる。
これによって、モータに掛かる負荷を軽減することができる。
なお、第2低湾曲部は、第2高湾曲部よりも曲率が大きければよい。このため、第1低湾曲部および第2低湾曲部が、湾曲しておらず、例えば、直線状であってもよい。
また、第3摺動部材が、ガイド部の第3高湾曲部、すなわち、ガイド部の第3高湾曲部の側の端部であるガイド部端部に位置する時に、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置する。例えば、第3摺動部材がガイド部端部に位置することでモータに掛かる負荷を軽減することができる場合には、ガイド部および第3摺動部材を備えていない場合と比較して、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置する時に掛かるモータの負荷を更に軽減することができる。
これによって、モータに掛かる負荷を更に軽減することができる。
第4発明に係る空調室内機は、第1部材と、第2部材と、駆動部材と、モータと、室内機本体と、パネルと、を備える。第1部材は、第1溝と、第2溝と、を有する。第1溝は、第1低湾曲部を含む。第2溝は、第2低湾曲部と、第2高湾曲部と、を含む。第2低湾曲部は、第1低湾曲部から離れた位置にある。第2高湾曲部は、第2低湾曲部の一方の端部である第1端部から延びている。また、第2高湾曲部は、第2低湾曲部よりも曲率が大きい。第2部材は、第1摺動部材と、第2摺動部材と、を有する。第1摺動部材は、第1溝に沿って動く。また、第2摺動部材は、第2溝に沿って動く。駆動部材は、第1摺動部材が第1溝と摺動し、かつ、第2摺動部材が第2溝と摺動するように、第1部材に対して第2部材を移動させる。モータは、駆動部材を駆動させる。室内機本体は、第1部材と連結している。パネルは、第2部材と連結している。また、パネルは、第2部材が第1部材に対して移動することで、室内機本体に対する姿勢を変更する。室内機本体および第1部材のいずれか一方は、ガイド部を有する。ガイド部は、第3低湾曲部と、第3高湾曲部とを含む。第3高湾曲部は、第3低湾曲部の端部から延びている。また、第3高湾曲部は、第3低湾曲部よりも曲率が大きい。また、パネルおよび第2部材のいずれか一方は、ガイド部に沿って動く第3摺動部材を有する。第3高湾曲部は、その円弧中心が第3高湾曲部から見てパネル側にあり、かつ、第3低湾曲部の第1摺動部材に近い側に設けられている。第2高湾曲部は、第1溝から遠ざかる側に突出している。第2低湾曲部の長さは、第2高湾曲部の長さよりも長い。駆動部材は、第2部材に接触するものである。第2摺動部材が第2低湾曲部から第2高湾曲部に移動する際に、第1摺動部材を回転支点として第2部材が回転移動する。第3摺動部材がガイド部の第3高湾曲部に位置する時に、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置する。第2摺動部材が第2溝の第2高湾曲部の側の端部である第2溝端部に位置するときにモータに掛かる負荷は、第2摺動部材が第2低湾曲部の第1端部に位置するときにモータに掛かる負荷よりも小さい。
第4発明に係る空調室内機では、第2摺動部材が第2溝の第2高湾曲部の側の端部である第2溝端部に位置するときにモータに掛かる負荷が、第2摺動部材が第2低湾曲部の第1端部に位置するときにモータに掛かる負荷よりも小さい。このため、例えば、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置するときにパネルが所望の姿勢を採る場合には、第2摺動部材が第2溝の第2低湾曲部の第1端部に位置するときにパネルが所望の姿勢を採る場合と比較して、モータに掛かる負荷を小さくすることができる。
これによって、モータに掛かる負荷を軽減することができる。
なお、第2低湾曲部は、第2高湾曲部よりも曲率が大きければよい。このため、第1低湾曲部および第2低湾曲部が、湾曲しておらず、例えば、直線状であってもよい。
また、第3摺動部材が、ガイド部の第3高湾曲部、すなわち、ガイド部の第3高湾曲部の側の端部であるガイド部端部に位置する時に、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置する。例えば、第3摺動部材がガイド部端部に位置することでモータに掛かる負荷を軽減することができる場合には、ガイド部および第3摺動部材を備えていない場合と比較して、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置する時に掛かるモータの負荷を更に軽減することができる。
これによって、モータに掛かる負荷を更に軽減することができる。
第5発明に係る空調室内機は、第1発明〜第4発明のいずれかの空調室内機であって、パネルは、所望の第1姿勢を採ることが可能である。また、パネルが第1姿勢を採る場合には、第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置している。この空調室内機では、パネルが所望の第1姿勢を採る場合には第2摺動部材が第2溝の第2溝端部に位置しているため、例えば、第2摺動部材が第2溝の第2低湾曲部の第1端部に位置しているときにパネルが第1姿勢を採る場合と比較して、モータに掛かる負荷を軽減することができる。
第6発明に係る空調室内機は、第5発明の空調室内機であって、パネルは、第1姿勢とは別の第2姿勢を採ることが可能である。また、パネルが第2姿勢を採る場合には、モータには負荷が掛からない。このため、モータに負荷の掛からない姿勢をパネルに採らせることができる。
第7発明に係る空調室内機は、第6発明の空調室内機であって、第1姿勢を採るパネルは、室内機本体に対して傾斜して配置されている。また、第2姿勢を採るパネルは、室内機本体に対して略平行に配置されている。このため、パネルを室内機本体に対して上下方向に移動させるだけでなく、パネルの端部を室内機本体に対して前後方向に移動させることができる。
第8発明に係る空調室内機は、第1発明〜第7発明のいずれかの空調室内機であって、パネルは、室内機本体の正面側に配置される。このため、室内機本体の正面側に配置されているパネルの姿勢を変更することができる。
第9発明に係る空調室内機は、第1発明〜第8発明のいずれかの空調室内機であって、第2摺動部材が第2低湾曲部から第2高湾曲部に移動される際に、第1摺動部材は第1溝の端部である第1溝端部近傍に位置している。このため、この空調室内機では、第1摺動部材が、第1溝端部近傍に位置している時に、回転支点となっている。
第10発明に係る空調室内機は、第1発明又は第2発明に係る空調室内機であって、駆動機構は、ギアを含む。また、第1部材は、ギアと噛み合うラックを有する。このため、ギアがラックと接触することで、第2部材に対して第1部材を移動させることができる。
第11発明に係る空調室内機は、第3発明又は第4発明の空調室内機であって、駆動機構は、ギアを含む。また、第2部材は、ギアと噛み合うラックを有する。このため、ギアがラックと接触することで、第1部材に対して第2部材を移動させることができる。
第12発明に係る空調室内機は、第1発明〜第11発明のいずれかの空調室内機であって、駆動部材は、第1摺動部材近傍に配置されている。この空調室内機では、駆動部材を第1摺動部材近傍に配置することができる。
第1発明に係る空調室内機では、モータに掛かる負荷を軽減することができる。
第2発明に係る空調室内機では、モータに掛かる負荷を軽減することができる。
第3発明に係る空調室内機では、モータに掛かる負荷を軽減することができる。
第4発明に係る空調室内機では、モータに掛かる負荷を軽減することができる。
第5発明に係る空調室内機では、パネルが所望の第1姿勢を採る場合にモータに掛かる負荷を軽減することができる。
第6発明に係る空調室内機では、モータに負荷の掛からない姿勢をパネルに採らせることができる。
第7発明に係る空調室内機では、パネルの端部を室内機本体に対して前後方向に移動させることができる。
第8発明に係る空調室内機では、室内機本体の正面側に配置されているパネルの姿勢を変更することができる。
第9発明に係る空調室内機では、第1摺動部材は、第1溝端部近傍に位置している時に、回転支点となっている。
第10発明に係る空調室内機では、ギアがラックと接触することで、第2部材に対して第1部材を移動させることができる。
第11発明に係る空調室内機では、ギアがラックと接触することで、第1部材に対して第2部材を移動させることができる。
第12発明に係る空調室内機では、駆動部材を第1摺動部材近傍に配置することができる。
<空調室内機の構成>
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る空調室内機1について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、運転停止時の空調室内機1を斜め下方から視た図である。図2は、運転停止時の空調室内機1を斜め上方から視た図である。図3は、運転時の空調室内機1を斜め上方から視た図である。
空調室内機1は、室内の壁面に取り付けられる壁掛け型の室内機であって、室内の冷暖房等の空気調和を行う。また、空調室内機1は、主に、本体20と、可動パネル30と、駆動機構50(図8および図9参照)と、を備えている。
<本体の構成>
図4は、可動パネル30を取り外した状態の空調室内機1の正面図である。図5は、可動パネル30および本体側面部21,21を取り外した状態の空調室内機1の斜視図である。図6は、本体20を水平方向に切断した断面図であって、本体20の右側端部近傍を示す図である。
本体20は、ケーシング10と、本体側面部21,21と、フラップ25とを備えている。
ケーシング10は、図4に示すように、正面視において、左右方向に長い略長方形状を呈している。また、ケーシング10には、室内熱交換器(図示せず)およびファン(図示せず)等が収容されている。さらに、ケーシング10には、第1吸込口18a、第2吸込口18bおよび吹出口19が形成されている。
第1吸込口18aは、ケーシング10内へと取り込まれる空気が通る開口であり、図3に示すように、ケーシング天面12に設けられている。第2吸込口18bは、ケーシング10内へと取り込まれる空気が通る開口であり、図4に示すように、ケーシング前面13、すなわち、本体20の正面側に設けられている。
吹出口19は、室内へと吹き出される空気が通る開口であり、図3に示すように、ケーシング前面13およびケーシング底面14に設けられている。具体的には、吹出口19は、ケーシング前面13の下部からケーシング底面14の前部にかけて連続して形成されている開口である。なお、以下より、吹出口19において、ケーシング前面13に設けられている開口部分を第1開口部19aといい、ケーシング底面14に設けられている開口部分を第2開口部19bという。
本体側面部21,21は、ケーシング側面15,15を覆うように配置されており、本体20の左右両側面を構成している(図6参照)。また、本体側面部21,21とケーシング側面15,15との間には、後述する伝達軸以外の駆動機構50の構成部材を収納するための収納空間S,Sが形成されている。さらに、本体側面部21,21は、図2、図3および図6に示すように、内面部23と、側面化粧パネル24,24とから構成されている。内面部23は、湾曲した形状を呈している。また、内面部23は、ケーシング側面15,15を覆うように、ケーシング側面15,15の前方、すなわち、ケーシング側面15,15の外側に配置されている。側面化粧パネル24,24は、内面部23の後部を覆うように配置されている。このため、本体20の側面は、前部が凸状に湾曲した形状を呈している。
フラップ25は、左右方向に長い略長方形状の板状の部材であって、吹出口19の第2開口部19bを開閉自在に設けられている。また、フラップ25は、左右方向に回転軸(図示せず)を中心に回動自在に、ケーシング10内に取り付けられている。フラップ25は、回転軸を中心に回動することで、第2開口部19bから吹き出された空気を案内することができる。
<可動パネル>
図7は、可動パネル30が運転停止姿勢から運転姿勢に変更される様子を示す空調室内機1の側面図である。
可動パネル30は、略平坦な形状を呈する正面パネル部31と、正面パネル部31の両端から後方に連続して形成される側面パネル部32,32とから構成されている。なお、可動パネル30は、正面パネル部31と側面パネル部32,32とが一体的に形成されて、構成されている。正面パネル部31は、ケーシング前面13の略全部を覆うことが可能であり、本体20の前方、すなわち、本体20の正面側に配置される。また、側面パネル部32,32は、本体側面部21,21の内面部23の前部を覆うことが可能である。このため、可動パネル30が後述する運転停止姿勢(第2姿勢に相当)を採る場合には、空調室内機1の外郭は、正面側が可動パネル30の正面パネル部31によって構成されており、側面側が可動パネル30の側面パネル部32,32および側面化粧パネル24,24によって構成されており、上側がケーシング天面12によって構成されており、下側がケーシング底面14およびフラップ25によって構成される。
また、側面パネル部32,32は、可動パネル30が後述する運転停止姿勢を採る場合に側面化粧パネル24,24とともに滑らかな曲面を構成するように、凸状に湾曲した形状を呈している。
さらに、可動パネル30の内面には、後述するアーム66,76と連結するための第1連結部33,33と、第2連結部34,34とが形成されている。第1連結部33,33は、第2連結部34,34よりも上方に設けられている。
また、可動パネル30は、運転停止姿勢と運転姿勢(第1姿勢に相当)とを採ることが可能である。
可動パネル30が運転停止姿勢を採る場合、可動パネル30は、図2および図7に示すように、正面パネル部31がケーシング前面13の略全部を覆い、かつ、側面パネル部32,32が本体20の側面の前部(本体20の側方)を覆うように配置される。このため、可動パネル30が運転停止姿勢を採る場合、正面パネル部31が第2吸込口18bおよび吹出口19の第1開口部19aの前方に配置されるため、第2吸込口18bおよび吹出口19の第1開口部19aが遮蔽される。また、可動パネル30が運転姿勢を採る場合、可動パネル30は、図3および図7に示すように、運転停止姿勢を採る時よりも正面パネル部31の上部が本体20から離れるように配置される。可動パネル30が運転姿勢を採る場合、可動パネル30は運転停止姿勢時に配置されている位置から斜め前上方に移動される。このため、可動パネル30が運転姿勢を採る場合、可動パネル30は、正面パネル部31の上辺31aが正面パネル部31の下辺31bよりもケーシング前面13から離れるように傾斜して配置される。したがって、可動パネル30が運転姿勢を採る場合、ケーシング前面13の上部に設けられている第2吸込口18bが開放される。また、可動パネル30が運転姿勢を採る場合、可動パネル30は、正面パネル部31の下辺31bが吹出口19の第1開口部19aよりも上方に位置するように配置される。このため、可動パネル30が運転姿勢を採る場合、吹出口19の第1開口部19aが開放される。
なお、本実施形態では、可動パネル30およびフラップ25が駆動することで、空調室内機1の運転停止時には第2吸込口18bおよび吹出口19が遮蔽され、運転時には第2吸込口18bおよび吹出口19が開放される。
<駆動機構の構成>
図8は、駆動機構50の側面図である。図9は、駆動機構50の分解斜視図である。図10は、第1部材62の側面図である。図11は、第2部材61の側面図である。図12は、空調室内機1の右側面図である。なお、図12では、可動パネル30を省略して描いている。
駆動機構50は、可動パネル30の本体20に対する姿勢を変更するために、可動パネル30を移動させる機構である。また、駆動機構50は、主に、駆動部51と、駆動機構本体60,70(図8および図14参照)とを有している。
駆動部51は、1つのモータ52と、動力伝達部53と、を備えている。
モータ52は、ステッピングモータであって、図4に示すように、本体20の右側端部近傍に配置されている。また、モータ52は、図8に示すように、駆動軸52aと、駆動ギア54とを有している。駆動軸52aは、モータ52が駆動することによって回転する。駆動ギア54は、駆動軸52aに取り付けられており、駆動軸52aが回転することによって回転する。なお、モータ52は、制御部(図示せず)の制御を受けて回転駆動される。
動力伝達部53は、モータ52の駆動力を駆動機構本体60,70へと分配して伝達するための機構である。動力伝達部53は、伝達軸(図示せず)と、第1ギア55と、第2ギア56(図14参照)と、を有している。伝達軸は、左右方向に延びるように配置されている。第1ギア55は、伝達軸の右側端部に取り付けられている。また、第2ギア56は、伝達軸の左側端部に取り付けられている。さらに、第1ギア55は、駆動ギア54と噛み合うように配置されており、駆動ギア54が回転することで回転する。また、第1ギア55が回転することで伝達軸が回転し、伝達軸が回転することで第2ギア56が回転する。このようにして、動力伝達部53では、駆動ギア54から第1ギア55に伝えられた動力を、伝達軸を介して第2ギア56に伝えることができる。
駆動機構本体60,70は、第1部材62,72と、第2部材61,71と、を備えている。なお、駆動機構本体60,70の構成は、左右対称の同様の構成であるため、ここでは、本体20の右側端部に配置される駆動機構本体60の構成のみ説明し、本体20の左側端部に配置される駆動機構本体70については、それぞれ、駆動機構本体60の各部を示す60番台の符号の代わりに70番台の符号を付して、各部の説明を省略する。
第1部材62は、アーム66と、ローラ67とを有している。なお、本実施形態では、第1部材62は、アーム66やローラ67等の複数の部品を組み合わせて一体的に構成されているが、これに限定されず、第1部材が1つの部品から構成されていてもよい。
アーム66は、略三角形状を呈する板状の部材であって、可動パネル30の内面と連結している。具体的には、アーム66の上部に位置する端点66c近傍と可動パネル30の第1連結部33とが連結しており、アーム66の前側下部に位置する端点66d近傍と可動パネル30の第2連結部34とが連結している。
また、アーム66の後側下部に位置する端点66eと端点66cとを結ぶ辺66fは、凸状に緩やかに湾曲している。さらに、アーム66の辺66f近傍には、辺66fに沿って、第1ギア55と噛み合うラック66gが設けられている。また、アーム66は、第1部66aと、第2部66bとを有する。第1部66aと第2部66bとは、上下方向に並ぶように、配置されている。
また、第1部66aには、第1ガイド路68が形成されている。第1ガイド路68とは、アーム66の両面を貫通するスリット状の開口である。第1ガイド路68は、アーム66の辺66f近傍に形成されている。また、第1ガイド路68は、アーム66の辺66fに沿って凸状に緩やかに湾曲した円弧形状を有するように、アーム66に形成されている。このため、第1ガイド路68の有する空間である第1低湾曲部68aは、アーム66の辺66fに沿って凸状に緩やかに湾曲した円弧形状を呈している。
また、第2部66bには、第2ガイド路69が形成されている。第2ガイド路69とは、アーム66の両面を貫通するスリット状の開口である。第2ガイド路69は、第1ガイド路68よりもアーム66の辺66fから離れた位置に配置されている。また、第2ガイド路69は、第1ガイド路68のように凸状に穏やかに湾曲した円弧形状を呈する部分と、前記部分の端部から前方に屈曲した部分とを有するように、アーム66に形成されている。このため、第2ガイド路69の有する空間であって、第2ガイド路69の上部の領域である第2低湾曲部69aは、凸状に緩やかに湾曲した円弧形状を呈している。なお、第2低湾曲部69aと第1低湾曲部68aとは、同一の仮想平面において、同一の円弧中心を有する。このため、第2低湾曲部69aとは、第2ガイド路69において、第1低湾曲部68aと、同一の仮想平面において、同一の円弧中心を有し、曲率半径が異なる領域のことである。また、第2ガイド路69の有する空間であって、第2ガイド路69の下部のる領域である屈曲部69bは、第2低湾曲部69aよりも曲率が大きい。このため、屈曲部69bは、第2低湾曲部69aよりも凸状に湾曲した円弧形状を呈している。なお、第2低湾曲部69aの下部と屈曲部69bの上部とは連続している。また、アーム66に形成されている第1ガイド路68および第2ガイド路69の形状のみに着目した場合、第1ガイド路68は略I字形状を呈しており、第2ガイド路69は略J字形状を呈している。
ローラ67は、アーム66の端点66e近傍に配置されている。また、ローラ67は、アーム66に回転可能に支持されている。さらに、ローラ67は、後述するガイド部65のガイド壁部65aに沿って動く。
また、第1部材62は、第1状態と、第2状態とを採る。第1部材62が第1状態を採る場合には、アーム66の端点66cと端点66dとが同一直線上に位置するように、第1部材62が配置される。また、第1部材62が第2状態を採る場合には、アーム66の端点66cが端点66dよりも前方に位置するように、第1部材62が配置される。なお、本実施形態では、第1部材62が第1状態を採る場合には、第1部材62は本体20に収納されている。また、第1部材62が第2状態を採る場合には、アーム66の上部が本体20から突き出すように、第1部材62が配置される。
第2部材61は、ケーシング側面15の外側に固定されており、第1部材62を移動可能に支持している。また、第2部材61は、本体部63と、第1摺動部材64aと、第2摺動部材64bとを有している。なお、本実施形態では、第2部材61は、本体部63、第1摺動部材64aおよび第2摺動部材64b等の複数の部品を組み合わせて一体的に構成されているが、これに限定されず、第2部材が1つの部品から構成されていてもよい。また、本体部63は、基体部63aと、ガイド部65と、を含む。
基体部63aは、略平坦な面を有する板状の部材である。また、基体部63aは、第1部材62のアーム66と略同一形状を呈する(図10および図11参照)。さらに、基体部63aの上部には、第1ギア55が配置されており、基体部63aは、第1ギア55を回転可能に支持している。
ガイド部65は、基体部63aの後側端部から立設されている。また、ガイド部65は、ガイド壁部65aと湾曲部65bとを有している。ガイド壁部65aは、ガイド部65の湾曲部65b以外の部分を構成しており、湾曲部65bの下端から下方に延びている。また、ガイド壁部65aは、凸状に緩やかに湾曲した円弧形状を呈している。なお、ガイド壁部65aと、第1低湾曲部68aと第2低湾曲部69aとは、同一の仮想平面において、同一の円弧中心を有する。このため、ガイド壁部65aとは、ガイド部65において、第1低湾曲部68aおよび第2低湾曲部69aと、同一の仮想平面において、同一の円弧中心を有し、曲率半径が異なる領域のことである。
湾曲部65bは、ガイド部65の上端部を構成している。また、湾曲部65bは、ガイド壁部65aよりも曲率が大きい。このため、湾曲部65bは、ガイド壁部65aよりも凸状に湾曲した円弧形状を呈している。具体的には、湾曲部65bは、第1部材62のローラ67の外周面に沿って湾曲した形状を呈しており、ローラ67が湾曲部65bに位置することでローラ67のスライド移動を規制することができる。
第1摺動部材64aは、略円筒形状を呈しており、基体部63aの表面から外方に突出するように基体部63aに設けられている。また、第1摺動部材64aは、基体部63aの上部に配置されている。さらに、第1摺動部材64aは、第1部66aと摺動するように第1ガイド路68を挿通している。また、第1摺動部材64aは、第1部材62の前後方向への移動が許容され、かつ、右方向への移動が規制されるように第1部66aを係止している。このように、第1摺動部材64aは、第1部66aを係止することで、第1部材62を支持している。
第2摺動部材64bは、略円筒形状を呈しており、基体部63aの表面から外方に突出するように基体部63aに設けられている。また、第2摺動部材64bは、基体部63aにおいて、第1摺動部材64aよりも下方に配置されている。さらに、第2摺動部材64bは、第2部66bと摺動するように第2ガイド路69を挿通している。また、第2摺動部材64bは、第1部材62の前後方向への移動が許容され、かつ、右方向への移動が規制されるように第2部66bを係止している。このように、第2摺動部材64bは、第2部66bを係止することで、第1部材62を支持している。
このような構成によって、この駆動機構50では、モータ52が駆動することで、駆動ギア54を介して第1ギア55および第2ギア56が回転する。そして、第1ギア55が回転することで、第1ギア55と噛み合うラック66gが駆動され、第1部材62が第2部材61に対して移動する。このとき、アーム66の端点66c,66d,66eの位置は、それぞれ、第1ガイド路68、第2ガイド路69およびガイド壁部65aに沿って、それぞれ移動する。このため、アーム66の端点66c,66d,66eの描く軌跡は、凸状に穏やかに湾曲している。また、第2ギア56が回転することで、第2ギア56と噛み合うラック76gが駆動され、第1部材72が第2部材71に対して移動する。このとき、アーム76の端点76c,76d,76eの位置は、それぞれ、第1ガイド路78、第2ガイド路79およびガイド壁部75aに沿って、それぞれ移動する。このため、アーム76の端点76c,76d,76eの描く軌跡は、凸状に穏やかに湾曲している。
なお、本実施形態では、上述のように、ケーシング側面15,15と本体側面部21,21との間に形成される収納空間S,Sに、伝達軸以外の駆動機構50が収納されている。具体的には、右側の収納空間Sには、駆動機構本体60、モータ52、駆動ギア54および第1ギア55が収納されている。より具体的には、ケーシング側面15の前方(右側)に第2部材61が配置されており、第2部材61の前方(右側)に第1部材62が配置されており、第1部材62の前方(右側)にモータ52が配置されている。また、左側の収納空間Sには、駆動機構本体70および第2ギア56が収納されている。具体的には、ケーシング側面15の前方(左側)に第2部材71が配置されており、第2部材71の前方(左側)に第1部材72が配置されている。
<可動パネルの動作>
図13は、可動パネル30の第1連結部33の軌跡を示す概念図である。図14は、駆動機構本体70の側面図であって、第1部材72が第1状態にある場合を示す概念図である。図15は、駆動機構本体70の側面図であって、第1部材72が第1状態から第2状態に移行している場合を示す概念図である。図16は、駆動機構本体70の側面図であって、第1部材72が第2状態にある場合を示す概念図である。なお、図13では、第1連結部33の軌跡を一点鎖線で示している。
次に、可動パネル30の姿勢が切り換わる場合の可動パネル30の動作および第1連結部33,33の軌跡について、図13、図14、図15および図16を用いて説明する。
可動パネル30が運転停止姿勢を採る場合、図14に示すように、第1部材72は、第1状態を採る。具体的には、可動パネル30が運転停止姿勢を採る場合、第1部材72は第2部材71に対して、第1ガイド路78の上端部78xすなわち第1低湾曲部78aの上端部78axに第1摺動部材74aが位置し、第2ガイド路79の上端部79xすなわち第2低湾曲部79aの上端部79axに第2摺動部材74bが位置し、ローラ77がガイド壁部75aの下端部75aaに位置するように配置される。また、可動パネル30が運転停止姿勢を採る場合、第1部材62は第2部材61に対して、第1ガイド路68の上端部68xすなわち第1低湾曲部68aの上端部68axに第1摺動部材64aが位置し、第2ガイド路69の上端部69xすなわち第2低湾曲部69aの上端部69axに第2摺動部材64bが位置し、ローラ67がガイド壁部65aの下端部65aaに位置するように配置される。これにより、第1連結部33,33は、図13に示す位置P1に配置される。
可動パネル30の姿勢が運転停止姿勢から運転姿勢に切り換わる場合、第1部材72は、図15に示すように、第1ガイド路78の下端部78yが第1摺動部材74aに近接し、第2ガイド路79の第2低湾曲部79aの下端部79ayが第2摺動部材74bに近接し、ローラ77がガイド壁部75aの上端部に近接する方向に、第2部材71に対して移動する。また、可動パネル30の姿勢が運転停止姿勢から運転姿勢に切り換わる場合、第1部材62は、第1ガイド路68の下端部68yが第1摺動部材64aに近接し、第2ガイド路69の第2低湾曲部69aの下端部69ayが第2摺動部材64bに近接し、ローラ67がガイド壁部65aの上端部に近接する方向に、第2部材61に対して移動する。このとき、第1部66a,76aにおいて第1低湾曲部68a,78aを規定している部分が第1摺動部材64a,74aに対して摺動し、第2部66b,76bにおいて第2低湾曲部69a,79aを規定している部分が第2摺動部材64b,74bに対して摺動し、ローラ67,77がガイド壁部65a,75aに対して摺動する。このため、アーム66,76は、第1低湾曲部68a,78a、第2低湾曲部69a,79aおよびガイド壁部65a,75aに沿って、斜め前上方にスライド移動する。第1連結部33,33は、アーム66,76と一体となって動くため、図13に示す位置P1から斜め前上方にスライド移動する。したがって、可動パネル30は、図13に示すように、本体20に対して斜め前上方へとスライド移動する。
第2摺動部材64b,74bと第2ガイド路69,79の第2低湾曲部69a,79aと屈曲部69b,79bとの境界部分とが近接する位置まで、第1部材62,72が第2部材61,71に対して移動すると、第1部材62,72は、第2部材61,71に対して回転移動しながらスライド移動する。具体的には、第2摺動部材64b,74bの位置が屈曲部69b,79bの上端部69bx,79bxから下端部69by,79byに移動し、ローラ67,77がガイド壁部65a,75aから湾曲部65b,75bに移動するとき、第1部材62,72は、第1摺動部材64a,74aを回転支点として、第2部材61,71に対して所定角度だけ回転する。なお、このとき、第1摺動部材64aは、第1ガイド路68,78の下端部68y,78y近傍に位置している。その後、第1部材62,72は、第1ガイド路68,78の下端部68y,78yに第1摺動部材64a,74aが位置し、第2ガイド路69,79の下端部69y,79yすなわち屈曲部69b,79bの下端部69by,79byに第2摺動部材64b,74bが位置し、ローラ67,77が湾曲部65b,75bに位置するように、第2部材61,71に対して移動する。これにより、第1部66a,76aにおいて第1ガイド路68,78の下端部68y,78yを規定する部分が第1摺動部材74aに係止され、第2部66b,76bにおいて第2ガイド路69,79の下端部69y,79yすなわち屈曲部69b,79bの下端部69by,79byを規定する部分が第2摺動部材64b,74bに係止され、ローラ67,77が湾曲部65b,75bに係止される。これにより、図8および図16に示すように、第1部材62,72は、第2状態を採る。また、第1連結部33,33は、図11に示す位置P2から斜め前下方の位置P3に移動する。したがって、可動パネル30は、図13に示すように、本体20に対して斜め前下方へと移動する。これにより、可動パネル30の姿勢が、運転停止姿勢から運転姿勢に切り換わる。また、屈曲部69b,79bの下端部69by,79byおよび湾曲部65b,75bは、曲率が大きいため、第2摺動部材64b,74bおよびローラ67,77が係止されやすい構造となっている。また、第2摺動部材64b,74bが屈曲部69b,79bの下端部69by,79byに位置し、ローラ67,77が湾曲部65b,75bに位置することで、第2摺動部材64b,74bが屈曲部69b,79bから第2低湾曲部69a,79aに移動し難くなり、ローラ67,77が湾曲部65b,75bからガイド壁部65a,75aに移動し難くなっている。
なお、本実施形態では、可動パネル30が運転姿勢を採る場合には、モータ52は駆動されているため、モータ52には負荷が掛かっている。また、可動パネル30が運転停止姿勢を採る場合には、モータ52は駆動されていないため、モータ52には、負荷が掛かっていない。
<特徴>
(1)
本実施形態では、第1部材62,72が第2部材61,72に対して移動する。また、可動パネル30は第1部材62,72と連結されており、本体10には第2部材61,72が固定されている。さらに、可動パネル30が運転姿勢を採る場合、第2摺動部材64b,74bが屈曲部69b,79bの下端部69by,79byに位置することで、アーム66,76の移動が規制されるように第1部材62,72が支持される。すなわち、可動パネル30が運転姿勢を採る場合、可動パネル30および第1部材62,72を、第2摺動部材64b,74bと第1ギア55とで分担して支持することができる。このため、例えば、第2ガイド路の下端部が屈曲しておらず第1ガイド路の下端部が前方に屈曲しており第1摺動部材が第1ガイド路の下端部を規定する部分を係止するようなアームと比較して、第1ギア55および第2ギア56がアーム66,76と接触してアーム66,76を支持している部分からアームを支持している摺動部材である第2摺動部材64b,74bまでの距離が長いため、可動パネル30に姿勢を維持させるためにモータ52に掛かる負荷を軽減することができる。また、第1ギア55および第2ギア56のみによってアーム66,76が支持されている場合と比較して、モータ52に掛かる負荷を小さくすることができている。また、第2摺動部材64b,74bが屈曲部69b,79bの下端部69by,79byに位置している場合には、第2摺動部材64b,74bが屈曲部69b,79bの下端部69by,79byに位置する前、例えば、第2摺動部材64b,74bが第2ガイド路79の第2低湾曲部79aの下端部79yに位置する場合と比較して、モータ52に掛かる負荷を小さくすることができる。なお、可動パネル30の重心は、第2摺動部材64b,74bの位置よりも、本体30から前方に位置している。
さらに、本実施形態では、モータ52および第1ギア55あるいは第2ギア56近傍に位置する第1摺動部材64a,74aを回転支点として、第1部材62,72が第2部材61,71に対して回転するため、例えば、第2摺動部材を回転支点として第1部材が第2部材に対して回転する場合と比較して、第1部材62,72が回転する際にモータ52に掛かる負荷を小さくすることができる。
(2)
本実施形態では、可動パネル30が運転停止姿勢を採る場合、第1部材62,72は第2部材61,71に対して、第1ガイド路68,78の上端部68x,78xに第1摺動部材64a,74aが位置し、第2ガイド路69,79の上端部69x,79xに第2摺動部材64b,74bが位置し、ローラ67,77がガイド壁部65a,75aの下端部65aa,75aaに位置するように配置される。第1摺動部材64a,74aが第1ガイド路68,78の上端部68x,78xに位置することで、第1摺動部材64a,74aが第1ガイド路68,78の上端部68x,78xを規定する第1部66a,76aを係止してアーム66,76の重力方向への移動が規制される。また、第2摺動部材64b,74bが第2ガイド路69,79の上端部69x,79xに位置することで、第2摺動部材64b,74bが第2ガイド路69,79の上端部69x,79xを規定する第2部分66b,77bを係止して、アーム66,76の重力方向への移動が規制される。これにより、第1部材62,72と連結している可動パネル30の重力方向への移動が規制される。したがって、モータ52を駆動させて第1ギア55および第2ギア56を回転させることでアーム66,76を支持しなくても、可動パネル30の重力方向への移動を規制することができる。これによって、モータ52に負荷の掛からない姿勢を、可動パネル30に採らせることができる。
(3)
本実施形態では、可動パネル30は本体20の正面側に配置されている。また、可動パネル30が運転姿勢を採る場合には、可動パネル30が本体20に対して傾斜して配置されることで、本体20の有するケーシング前面13に形成されている第2吸込口18bを開放することができる。また、可動パネル30が運転停止姿勢を採る場合には、可動パネル30が本体20に対して略平行に配置されることで、本体20の有するケーシング前面13に形成されている第2吸込口18bおよび吹出口19の第1開口部19aを遮蔽することができる。
(4)
本実施形態では、第1部材62,72がローラ67,77を有している。また、第2部材61,71は、ガイド部65,75を有している。また、ローラ67,77がガイド部65,75の湾曲部65b,75bしている場合には、第2摺動部材64b,74bが屈曲部69b,79bの下端部69by,79byに位置している。ローラ67,77が湾曲部65b,75bに位置することでアーム66,76の移動が規制されるため、可動パネル30が運転姿勢を採る場合には、アーム66,76を、第1ギア55および第2ギア56、第2摺動部材64b,74bおよび湾曲部65b,75bによって支持することができる。
これによって、可動パネル30に所望の姿勢である運転姿勢を採らせる場合のモータ52に掛かる負荷を更に軽減することができている。
<変形例>
(A)
上記実施形態では、アーム66に形成されている第1ガイド路68および第2ガイド路69の第2低湾曲部69aは、凸状に緩やかに湾曲した円弧形状を呈している。
これに代えて、第1ガイド路や第2ガイド路の第2低湾曲部が円弧形状を呈していなくてもよい。例えば、第1ガイド路が直線形状を呈し、第2ガイド路の第2低湾曲部が第1ガイド路に対して平行な直線形状を呈するように、アームに形成されていてもよい。
(B)
上記実施形態では、第1ギア55およびで第2ギア56は、1つのモータ52によって駆動されている。これに代えて、第1ギアおよび第2ギアが、それぞれ個別のモータによって駆動されてもよい。これにより、伝達軸を配備する必要がなくなる。
(C)
上記実施形態では、第1ガイド路68および第2ガイド路69は、アーム66の両面を貫通するスリット状の開口である。
これに代えて、第1摺動部材あるいは第2摺動部材が摺動可能であれば、第1ガイド路および第2ガイド路が開口でなくてもよい。例えば、第1ガイド路および第2ガイド路が、アームに設けられた溝状の凹みであってもよい。
(D)
上記実施形態では、駆動部51によって、第1部材62,72が第2部材61,71に対して移動される。また、第1部材62,72は、可動パネル30と連結しており、第2部材61,71は、本体20の有するケーシング側面15に固定されている(図17(a)参照)。このため、第1部材62,72が第2部材61,71に対して移動されることで、第1部材62,72と連結している可動パネル30が、第2部材61,71の固定されている本体20に対して移動する。これにより、可動パネル30の本体20に対する姿勢が変更される。
これに代えて、可動パネル30の本体20に対する姿勢が変更可能であれば、駆動部が、第1摺動部材および第2摺動部材を有する第2部材161,171を、第1ガイド路および第2ガイド路が形成されている第1部材162,172に対して移動させる機構であってもよい。なお、第2部材161,171が第1部材162,172に対して移動される場合には、第2ガイド路は、上部が屈曲した形状を呈するように、すなわち、第2低湾曲部の上部と屈曲部の下部とが連続するように、第1部材162,172に形成されている。また、第2部材161,171の有する第1摺動部材および第2摺動部材は、可動パネル30が運転停止姿勢を採る時に、第1摺動部材が第2部材161,171の第1ガイド路の下端部に位置し、第2摺動部材が第2部材161,171の第2ガイド路の下端部に位置するように、それぞれ配置されている。
また、第2部材161,171が第1部材162,172に対して移動する場合には、本体20に第1部材162,172が固定され、可動パネル30に第2部材161,171が連結される(図17(b)参照)。この場合、駆動部によって第2部材161,171が第1部材162,172に対して移動されることで、第2部材161,171に固定されている可動パネル30が第2部材161,171と一体となって動くため、本体20に対して可動パネル30を移動させることができる。これにより、可動パネル30の本体20に対する姿勢を変更することができる。
また、可動パネル30が運転姿勢を採る場合、第2部材161,171は、第2摺動部材が屈曲部の上端部を規定する部分に係止されることで、移動が規制される。このため、例えば、第2ガイド路の上端部が屈曲しておらず第1ガイド路の上端部が前方に屈曲しており第1摺動部材が第1ガイド路の上端部を規定する部分に係止されるような場合と比較して、第1ギアおよび第2ギアが第2部材161,171と接触して第2部材161,171を支持している部分から、第2部材161,171を支持している第2ガイド路の屈曲部を規定する部分までの距離が長いため、可動パネル30に姿勢を維持させるためにモータに掛かる負荷を軽減することができる。また、第1ギアおよび第2ギアのみによって第2部材161,171が支持されている場合と比較して、モータに掛かる負荷を小さくすることができている。
(E)
上記実施形態では、第1部材62,72が、第2部材61,71に対して移動されている。また、第1部材62,72は、可動パネル30に連結されており、第2部材61,71は、本体20に固定されている。さらに、第1部材62,72がローラ67,77を有しており、第2部材61,71がガイド部65,75を有している(図18(a)参照)。
これに代えて、図18(b)に示すように、第1部材62,72が第2部材61,71に対して移動する場合であって、第1部材62,72が可動パネル30に連結されており、第2部材61,71が本体20に固定されている場合には、第2部材61,71の有するガイド部65,75に沿って動くローラ67,77を、可動パネル30が有していてもよい。
また、図19(a)に示すように、第1部材62,72が第2部材61,71に対して移動する場合であって、第1部材62,72が可動パネル30に連結されており、第2部材61,71が本体20に固定されている場合には、第1部材62,72の有するローラ67,77をガイドするためのガイド部65,75を、本体20が有していてもよい。さらに、図19(b)に示すように、第1部材62,72が第2部材61,71に対して移動する場合であって、第1部材62,72が可動パネル30に連結されており、第2部材61,71が本体20に固定されている場合には、本体20がガイド部65,75を有しており、可動パネル30がローラ67,77を有していてもよい。
また、図20(a)に示すように、第1部材62,72が第2部材61,71に対して移動する場合であって、第1部材62,72が可動パネル30に連結されており、第2部材61,71が本体20に固定されている場合には、第2部材61,71がローラ167,177を有しており、第1部材62,72がガイド部165,175を有していてもよい。なお、可動パネル30および可動パネル30と連結している方の部材(図20(a)では、第1部材62,72)を可動側とし、本体20および本体20に連結している方の部材(図20(a)では、第2部材61,71)を固定側とした場合、可動側の部品(図20(a)では、可動パネル30および第1部材62,72)がガイド部を有している場合には、ガイド部165,175は、上部にガイド壁部が配置され、下端部に湾曲部が配置されるように、構成されている。また、固定側の部品(図20(a)では、本体20および第2部材61,71)がローラを有している場合には、ローラ167,177は、可動パネル30が運転停止姿勢を採る時にガイド部165,175のガイド壁部の上端部に位置し、可動パネル30が運転姿勢を採る時にガイド部の湾曲部に位置するように配置されている。さらに、図20(b)に示すように、第1部材62,72が第2部材61,71に対して移動する場合であって、第1部材62,72が可動パネル30に連結されており、第2部材61,71が本体20に固定されている場合には、第2部材61,71の有するローラ167,177が、可動パネル30の有するガイド部165,175に沿って動いてもよい。
また、図21(a)に示すように、第1部材62,72が第2部材61,71に対して移動する場合であって、第1部材62,72が可動パネル30に連結されており、第2部材61,71が本体20に固定されている場合には、本体20がローラ167,177を有しており、第1部材62,72がガイド部165,175を有していてもよい。さらに、図21(b)に示すように、第1部材62,72が第2部材61,71に対して移動する場合であって、第1部材62,72が可動パネル30に連結されており、第2部材61,71が本体20に固定されている場合には、本体20の有するローラ167,177が、可動パネル30の有するガイド部165,175に沿って動いてもよい。
このように、固定側である本体20に第2部材61、71が固定されており、可動側である可動パネル30に第1部材62,72が連結されている場合であって、本体20又は第2部材61,71のいずれか一方がガイド部65,75を有しており、可動パネル30又は第1部材62,72のいずれか一方がローラ67,77を有している場合には、ローラ67,77がガイド部65,75の湾曲部65b,75bに位置することでアーム66,76の移動が規制される。また、固定側である本体20に第2部材61、71が固定されており、可動側である可動パネル30に第1部材62,72が連結されている場合であって、本体20又は第2部材61,71のいずれか一方がローラ167,177を有しており、可動パネル30又は第1部材62,72のいずれか一方がガイド部165,175を有している場合には、ローラ167,177がガイド部165,175の湾曲部に位置することでアーム66,76の移動が規制される。このため、可動パネル30が運転姿勢を採る場合には、第1部材62,72を、第1ギア55、第2ギア56、第2摺動部材64b,74b、および、湾曲部65b,75bあるいはローラ167,177によって支持することができる。
これによって、可動パネル30に所望の姿勢である運転姿勢を採らせる場合のモータ52に掛かる負荷を更に軽減することができる。
また、変形例(D)のように、第1摺動部材および第2摺動部材を有する第2部材161,171が第1ガイド路および第2ガイド路が形成されている第1部材162,172に対して移動する場合であって、本体20に第1部材162,172が固定されており、可動パネル30に第2部材161,171が固定されている場合には、図22(a)に示すように、第1部材162,172がローラ167,177を有しており、第2部材161,171がガイド部165,175を有していてもよい。さらに、図22(b)に示すように、第2部材161,171が第1部材162,172に対して移動する場合であって、本体20に第1部材162,172が固定されており、可動パネル30に第2部材161,171が固定されている場合には、第1部材162,172の有するローラ167,177が、可動パネル30の有するガイド部165,175に沿って動いてもよい。
また、図23(a)に示すように、第2部材161,171が第1部材162,172に対して移動する場合であって、本体20に第1部材162,172が固定されており、可動パネル30に第2部材161,171が固定されている場合には、本体20がローラ167,177を有しており、第2部材161,171がガイド部165,175を有していてもよい。さらに、図23(b)に示すように、第2部材161,171が第1部材162,172に対して移動する場合であって、本体20に第1部材162,172が固定されており、可動パネル30に第2部材161,171が固定されている場合には、本体20の有するローラ167,177が、可動パネル30の有するガイド部165,175に沿って動いてもよい。
また、図24(a)に示すように、第2部材161,171が第1部材162,172に対して移動する場合であって、本体20に第1部材162,172が固定されており、可動パネル30に第2部材161,171が固定されている場合には、第1部材162,172がガイド部65,75を有しており、第2部材161,171がローラ67,77を有していてもよい。さらに、図24(b)に示すように、第2部材161,171が第1部材162,172に対して移動する場合であって、本体20に第1部材162,172が固定されており、可動パネル30に第2部材161,171が固定されている場合には、第1部材162,172の有するガイド部65,75に沿って動くローラ67,77を、可動パネル30が有していてもよい。
また、図25(a)に示すように、第2部材161,171が第1部材162,172に対して移動する場合であって、本体20に第1部材162,172が固定されており、可動パネル30に第2部材161,171が固定されている場合には、第2部材161,171の有するローラ67,77をガイドするためのガイド部65,75を、本体20が有していてもよい。さらに、図25(b)に示すように、第2部材161,171が第1部材162,172に対して移動する場合であって、本体20に第1部材162,172が固定されており、可動パネル30に第2部材161,171が固定されている場合には、本体20がガイド部65,75を有しており、可動パネル30がローラ67,77を有していてもよい。
このように、固定側である本体20に第1部材162,172が固定されており、可動側である可動パネル30に第2部材161,171が連結されている場合であって、本体20又は第1部材162,172のいずれか一方がガイド部65,75を有しており、可動パネル30又は第2部材161,171のいずれか一方がローラ67,77を有している場合には、ローラ67,77がガイド部65,75の湾曲部65b,75bに位置することで第2部材161,171の移動が規制される。また、固定側である本体20に第1部材162,172が固定されており、可動側である可動パネル30に第2部材161,171が連結されている場合であって、本体20又は第1部材162,172のいずれか一方がローラ167,177を有しており、可動パネル30又は第2部材161,171のいずれか一方がガイド部165,175を有している場合には、ローラ167,177がガイド部165,175の湾曲部に位置することで第2部材161,171の移動が規制される。このため、可動パネル30が運転姿勢を採る場合には、第2部材161,171を、第1ギア55、第2ギア56、第2ガイド路の有する第2部において湾曲部を規定する部分、および、湾曲部65b,75bあるいはローラ167,177によって支持することができる。
これによって、可動パネル30に所望の姿勢である運転姿勢を採らせる場合のモータ52に掛かる負荷を更に軽減することができる。
(F)
上記実施形態では、第2ガイド路69の下端部69yと屈曲部69bの下端部69byとは、略同一である(図26(a)参照)。また、可動パネル30が運転姿勢を採る場合には、第2ガイド路69の下端部69yに第2摺動部材64bが位置している。
これに代えて、図26(b)に示すように、第2ガイド路169が、屈曲部69bの下端部69byから更に延びていてもよい。アーム66に第2ガイド路169が形成されている場合には、第2摺動部材64bが第2ガイド路169の下端部169yに位置する時に、可動パネル30が運転姿勢を採る。このような形状を呈する第2ガイド路169であっても、第2摺動部材64bが第2部166bにおいて第2ガイド路169の下端部169yを規定する部分に係止することで、アーム66を支持することができる。これにより、可動パネル30に運転姿勢を採らせる場合にモータ52に掛かる負荷を軽減することができる。