JP4820608B2 - 巻尺 - Google Patents

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Description

本発明は、本体ケース内の巻取ドラムに長尺の測定テープを繰出可能に巻装し、繰出された測定テープを巻取ドラムに連結された操作ハンドルの回転操作によって巻取ドラムに巻取巻装可能とした巻尺に関する。
従来、鋼板、織布、グラスファイバー、プラスチック材等からなる長尺の測定テープを本体ケース内に巻取り収納し、使用時にはその繰出し口から所望長さに繰出せるようにした巻尺が、建築現場等の産業分野や一般家庭等において広く用いられている。特に、グラウンドや土木建築現場での大規模な測量等においては、数十mの可撓性のある長尺測定テープを操作ハンドルの回転操作によって本体ケースに巻取収納し得る巻尺が使用される。このような巻尺は、本体ケースに巻取ドラムが回動自在に保持され、該巻取ドラムに上記測定テープの基端部が決着され、該巻取ドラムに連結された操作ハンドルの回転操作によって巻取ドラムを回転させ、巻取ドラムに測定テープを巻取巻装するようになされている。そして、測量作業時には、測定テープの先端を引出し、上記巻取ドラムを上記とは逆方向に回転させながら、測定テープを所望長さ繰出すことができるようになされている。
ところで、上記巻尺において、測定テープを繰出す際、測定テープの引出し力により回転慣性が働き巻取ドラム及び測定テープの巻装束(以下、尺束と言う)が空転する。測定テープの引出しが急激になされると、回転慣性も大きくなりこれに伴う上記空転によって尺束がほどけ、測定テープの一部が本体ケース外に大きく垂れ下がることがある。そのまま巻取ろうとすると、測定テープが絡まり合い、本体ケース内で尺束が嵩張り、最悪の場合操作ハンドルが操作不能の状態になることがある。このような状態になると、本体ケースを分解し測定テープの絡まりを解す必要があり、測量作業の効率を妨げる大きな原因となることがある。特許文献1及び特許文献2には、測定テープの引出し時における上記回転慣性を抑え、巻取ドラム及び尺束の空転による測定テープの垂れ下がりを生じさせない技術が開示されている。
実開平7−41403号公報 特開平9−287901号公報
上記特許文献1に開示された巻尺においては、巻取ドラムと本体ケースとの間に摩擦制動片を常時弾発的に挟装し、測定テープの繰出時に巻取ドラムに制動をかけ、巻取ドラム及び尺束に回転慣性を起こさせないようになされている。しかし、この制動作用は測定テープを巻取操作する際も働くので、操作ハンドルによる巻取回転操作時の抵抗が大きく、使用者に肉体的な負担を強いることになる。また、特許文献2に開示された巻尺においては、巻取ドラムと本体ケースとの間に回転コマ体を挟装し、測定テープの繰出時には、回転コマ体の斜面カム面の登り方向の作動によって巻取ドラムに摩擦抵抗による制動をかけて上記回転慣性を抑制し、一方測定テープの巻取時には、斜面カムの降り方向への作動によって上記制動を解消するようになされている。この巻尺の場合、巻取時の抵抗は少ないので、使用者の肉体的負担が小さいが、繰出時の上記制動は回転コマ体の摩擦抵抗のみによってなされるから、回転慣性を抑えるには十分ではなく、勢いよく測定テープが引出されると、測定テープの本体ケースからの垂れ下がりがなお発生する懸念があった。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、測定テープの繰出時における巻取ドラム及び尺束の回転慣性を抑えると共に巻取時の抵抗も少なくなし得る新規な巻尺を提供することを目的としている。
請求項1の発明に係る巻尺は、本体ケース内の巻取ドラムに長尺の測定テープを繰出可能に巻装し、繰出された測定テープを上記巻取ドラムに連結された操作ハンドルの回転操作によって該巻取ドラムに巻取巻装可能とした巻尺であって、上記本体ケースと巻取ドラムとの間に、開環端部に係合突子を有する開環リング部材が巻取ドラムと同心的に介在され、巻取ドラムにはその回動時に上記開環リング部材の係合突子に相互に係合する係合突起が形成されて、この係合により巻取ドラムと開環リング部材とが連動して一体回動が可能とされ、上記本体ケースには、複数の爪部を備えたラチェット部材が固設され、上記巻取ドラムが上記係合突起と係合突子との係合によって開環リング部材と共に測定テープの繰出方向に回転する際は、開環リング部材の係合突子が上記ラチェット部材の爪部に係合し、測定テープの引続く繰出操作に伴う巻取ドラムの回転作用によって、開環リング部材が軸心方向に歪むように弾性変形して上記係合突子と巻取ドラムの係合突起との係合が外れ、或いは開環リング部材が拡開方向に弾性変形して係合突子の上記ラチェット部材の爪部に対する係合が外れ、これが繰り返されて測定テープの繰出しが可能とされ、 巻取ドラムが上記係合突起と係合突子との係合によって開環リング部材と共に測定テープの巻取方向に回転する際は、上記開環リング部材の係合突子ラチェット部材の周面に弾性摺接し且つ上記爪部を乗り越え、これが繰り返されて測定テープの巻取りが可能とされていることを特徴とする。本発明においては、請求項2の発明のように、前記開環リング部材を、硬質合成樹脂の成型体とすることができる。
請求項3の発明に係る巻尺は、上記同様、繰出された測定テープを上記巻取ドラムに連結された操作ハンドルの回転操作によって該巻取ドラムに巻取巻装可能とした巻尺であって、上記本体ケースと巻取ドラムとの間に、複数の弾性羽根部片と複数の弾性ワンウエイクラッチ部片とが交互に放射状に形成された羽根車部材が巻取ドラムと同心的に介在され、巻取ドラムには、その回転時に上記羽根車部材の弾性羽根部片に押当して該弾性羽根部片を巻取ドラムの軸心方向に弾性変形させると共に羽根車部材に巻取ドラムの軸心周りの回転推力を付与する作用突起が形成され、本体ケースには、巻取ドラムが測定テープの繰出方向に回転する際は、上記羽根車部材の弾性ワンウエイクラッチ部片と係合して羽根車部材をロック状態となし、巻取ドラムが測定テープの巻取方向に回転する際は、該弾性ワンウエイクラッチ部片が弾性変形を伴い乗り越え、上記回転推力による羽根車部材の回転を許容し得る複数の係止爪部が突設されていることを特徴とする。本発明においては、請求項4の発明のように、前記羽根車部材を、硬質合成樹脂の成型体とすることができる。
請求項1或いは請求項2の発明に係る巻尺においては、測定テープを繰出すことによって巻取ドラムが測定テープの繰出方向に回転する際、巻取ドラムに形成された係合突起が上記開環リング部材の係合突子に係合し、開環リング部材も同方向に回転する。この開環リング部材の回転に伴い、該係合突子が本体ケースに固設されたラチェット部材の爪部にも係合し、これにより巻取ドラムの回転を阻止する力が作用するが、開環リング部材が開環していることにより、測定テープの強い引出し力が作用すると、開環リング部材が遠心方向に拡開弾性変形し、係合突子が爪部を乗り越えるようにして巻取ドラムの回転が継続される。或いは、開環リング部材が巻取ドラムの軸心方向に歪むように弾性変形し、巻取ドラムの係合突起が係合突子による拘束から解除されて巻取ドラムの回転が継続される。
このように、開環リング部材が遠心方向に拡開弾性変形し、或いは軸心方向に弾性変形する際には、強いフリクション力が作用するから、巻取ドラムに制動力が働き、慣性回転が抑止され、急激な測定テープの繰出しによっても、尺束がほどけてその巻き崩れが生じたりする懸念がない。特に、開環リング部材が硬質合成樹脂の成型体からなる場合は、開環形状と合成樹脂特有の特性とが相乗して、上記弾性変形が円滑になされ且つそのフリクション作用が極めて好適に発現される。そして、ラチェット部材は複数の爪部を備えているから、巻取ドラムが1回転する間、該フリクション作用が複数回間欠的に発現され、慣性回転が効果的に抑止される。
操作ハンドルを回転操作して繰出された測定テープを巻取る際は、巻取ドラムが上記とは逆方向に回転するが、この時は、上記係合突子が爪部の周面に弾性摺接し且つ該爪部を乗り越えるよう動作するから、上記のような大きなフリクション力が作用せず、使用者に肉体的な負担を強いることが少なく、円滑な巻取操作がなし得る。この巻取時においても、開環リング部材が硬質合成樹脂の成型体からなる場合には、開環形状と合成樹脂特有の特性とが相乗して、上記係合突子のラチェット的動作が円滑になされる。
また、請求項3或いは請求項4の発明においては、測定テープの繰出しに伴い巻取ドラムが回転する際、羽根車部材は、巻取ドラムに形成された作用突起によって回転推力が付与されるが、弾性ワンウエイクラッチ部片が本体ケースに形成された係止爪部に係合して回転ロックされた状態となる。しかし、この回転ロック状態において、羽根車部材の弾性羽根部片は、上記作用突起によって巻取ドラムの軸心方向に弾性変形され、この弾性変形によるフリクション力が巻取ドラムに制動力が作用する。また、この弾性変形によって、巻取ドラムと本体ケースとの間に羽根車部材が弾性的に緊合された状態となる。これによっても巻取ドラムに制動力が働き、このような制動力によって、巻取ドラムの慣性回転が抑止され、上記同様急激な測定テープの繰出しによっても、尺束がほどけてその巻き崩れが生じたりする懸念がない。
操作ハンドルを回転操作して繰出された測定テープを巻取る際は、巻取ドラムが上記とは逆方向に回転するが、この時は、弾性ワンウエイクラッチ部片が本体ケースに形成された係止爪部を弾性変形を伴い乗り越え、上記回転推力による羽根車部材の回転が許容されるから、上記のような緊合による制動力が小さく、使用者に肉体的な負担を強いることが少なく、円滑な巻取操作がなし得る。そして、羽根車部材が硬質合成樹脂の成型体からなるものとすれば、合成樹脂特有の特性により、上記緊合による制動がより効果的に発現されると共に、巻取時の弾性ワンウエイクラッチ部片の弾性変形を伴う係止爪部の乗り越えが、より円滑になし得る。
以下に本発明の最良の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は本発明の巻尺の一例を示す外観斜視図、図2は同巻尺の分解斜視図、図3は同巻尺に採用される要部部品の斜視図、図4(a)(b)は同要部の測定テープの繰出時での動作状態を説明する図、図5(a)(b)は同要部の測定テープの巻取時での動作状態を説明する図、図6は別実施形態の巻尺の分解斜視図、図7は同巻尺に採用される要部部品の斜視図、図8(a)(b)は同要部の測定テープの繰出時での動作状態を説明する図、図9(a)(b)は同要部の測定テープの巻取時での動作状態を説明する図である。
図1は本発明の2種の実施形態に共通する巻尺の外観斜視図を示す。図において、本体ケース1は、ビス等により合体される表ケース1a及び裏ケース1bからなり、巻取ドラム2が該表ケース1a及び裏ケース1bに挟装されるようにして、裏ケース1bに形成された支軸1e周りに回動可能に保持されている。該巻取ドラム2には織布、グラスファイバー或いはプラスチック材等からなる長尺の測定テープ3が巻取巻装され、本体ケース1は測定テープ3の尺束3aの一部が露出するような形状とされているが、当該形状は図例のものに限定されるものではない。尚、測定テープ3の尺束3aの一部が露出していることによって、尺束3aの状態を視認することができるので望ましく採用される。
巻取ドラム2の表ケース1a側の面の回動中心には同心的に太陽ギヤ4が固設され、また、表ケース1aの巻取ドラム2に対応する部位には、該太陽ギヤ4と同心状の円形開口部5が開設され、その内周部分に内接ギヤ5aが形成されている。そして、該円形開口部5には、操作ハンドル6が太陽ギヤ4の軸心周りに回動操作可能に装着され、該操作ハンドル6の装着基部には、複数個(例えば、3個)の遊星ギヤ(不図示)が、この内接ギヤ5aと太陽ギヤ4とに共役的に噛合するよう取付けられている。このような内接ギヤ5a、太陽ギヤ4及び遊星ギヤの相互の噛合関係によって、操作ハンドル6の1回転の回転操作で、巻取ドラム2が複数回回転することになる。測定テープ3は、その基端部3b(図2参照)が、巻取ドラム2の周体に形成された測定テープ取付基部2a(図3参照)に結着され、操作ハンドル6の回転操作により巻取ドラム2に巻取巻装される。測定テープ3の繰出しは、本体ケース1の上部に形成された取手部1cを把持し、下端部に形成された繰出部1dに露出する測定テープ3の先端部3cを引出すことによりなされ、この引出操作により巻取ドラム2及び操作ハンドル6が反巻取方向に回転する。尚、操作ハンドル6は、その取付基部において、180°反対側に折曲可能とし、収納保管性を高めるようになすことが望ましい。
図2乃至図5において、測定テープ3の繰出時における巻取ドラム2及び尺束3aの慣性回転を抑制する機構の一実施形態について説明する。図において、裏ケース1bと巻取ドラム2との間に、硬質合成樹脂の成型体からなる開環リング部材7が巻取ドラム2と同心的に介在され、該開環リング部材7の開環端部にはスラスト方向及び求心方向に膨大化した係合突子7aが形成されている。巻取ドラム2の開環リング部材7に対合する部位には、スラスト方向に隆起する係合突起2bが形成され、巻取ドラム2の回転によって、該係合突起2bが上記係合突子7aに周方向で係合するようになされている。
一方、裏ケース1bの開環リング部材7に対合する部位には、該開環リング部材7に内接する3個の爪部8a…を周方向に等間隔で供えた環状ラチェット部材8が固設されている。該爪部8aは、ラチェット部材8の遠心方向に膨大化した山形形状とされ、山形形状の一方の側が段差状に、他方の側が隣接する爪部8aに連なる緩やかな曲線状とされている。後記するように、測定テープ3の繰出時における巻取ドラム2及び開環リング部材7の回転により、係合突子7aが爪部8aの段差状部分に係合し、逆に測定テープ3の巻取時における巻取ドラム2及び開環リング部材7の回転により、係合突子7aが爪部8aの緩やかな曲線状部分を弾性摺接し且つ開環リング部材7の拡開弾性変形を生起し、爪部8aの頂部を乗り越えるようになされている。
図4(a)(b)は、測定テープ3の繰出時における動作状態を示す図であり、同図(b)に示すように、測定テープ3を繰出すとその引張り作用によって巻取ドラム2はA方向に回転し、この回転と共に係合突起2bが、開環リング部材7の係合突子7aに係合する。この係合によって、開環リング部材7が同図(a)に示すようにラチェット部材8の周りをB方向(A方向と同方向)に摺接回転し、係合突子7aがラチェット部材8の爪部8aにおける段差状部分に係合する。この係合突子7aの爪部8aに対する係合によって、巻取ドラム2には開環リング部材7を介して制動力が作用する。
そして、測定テープ3の引続く繰出操作に伴う巻取ドラム2の回転作用によって、開環リング部材7にはB方向への強い回転力が付加されるが、開環リング部材7が開環状であることと合成樹脂の成型体であることとの相乗作用で、開環リング部材7が軸心方向(スラスト方向)に歪むように弾性変形して係合突子7aと巻取ドラム2の係合突起2bとの係合が外れ、或いは開環リング部材7が拡開方向(遠心方向)に弾性変形して係合突子7aと係合突子7aの爪部8aに対する係合が外れ、これらを繰返し弾性変形時の大きなフリクション力を伴いながら、測定テープ3が所望長さに至るまで繰出される。従って、この間での上記係合による制動力及び開環リング部材7の弾性変形によるフリクション力に基づく制動力によって、測定テープ3の引出に伴う巻取ドラム2及び尺束3aの慣性回転が抑制され、急激な測定テープ3の引出によっても尺束3aの巻き崩れが生じる懸念がない。
図5(a)(b)は、測定テープ3の巻取時における動作状態を示す図であり、同図(b)に示すように、操作ハンドル6を巻取方向に回転操作すると、前記各ギヤの噛合関係によって巻取ドラム2はC方向に回転し、測定テープ3は巻取ドラム2の周体に巻取巻装されてゆく。この回転と共に巻取ドラム2の係合突起2bが、開環リング部材7の係合突子7aに上記とは逆の方向から(開環端部側から)係合する。この係合によって、開環リング部材7が同図(a)に示すように、係合突子7aがラチェット部材8の爪部8aにおける緩やかな曲線状部分を弾性摺接し且つ開環リング部材7が拡開弾性変形しながら、爪部8aの頂部を順次乗り越えるようにしてラチェット部材8の周りをD方向(C方向と同方向)に摺接回転する。この場合、開環リング部材7の係合突子7aが爪部8aにおける緩やかな曲線状部分を弾性摺接しながらその頂部に至るから、その拡開弾性変形が円滑に且つ左程大きな負荷を伴うことなくなされ、操作ハンドル6の回転巻取操作が使用者の負担を伴うことなくなされる。
図6乃至図9は、別実施形態を示すものであるが、外観形状は図1と同様であるのでその図示を省略する。巻取ドラム2は、上記同様表ケース1a側の面に太陽ギヤ4を同心的に備え、裏ケース1bに形成された支軸1e周りに回動自在に保持されている。巻取ドラム2と裏ケース1bとの間には、硬質合成樹脂の成型体からなる羽根車部材9が介在され、支軸1e周りに回動自在に保持されている。該羽根車部材9は、3片の弾性羽根部片9a…と、3片の棒状弾性ワンウエイクラッチ部片9b…とが交互に放射状に形成されてなる。各弾性羽根部片9aの羽根面は、周方向に同じ向きに傾斜しているが、この傾斜形態は後記する。また、各弾性ワンウエイクラッチ部片9bは、断面が同じ向きの倒台形状(テーパ形状)とされており、このテーパ形状の向きも後記する。
巻取ドラム2の羽根車部材9に対合する部位、即ち、裏ケース1b側の部位には、スラスト方向に隆起する作用突起2cが形成されている。該作用突起2cは、巻取ドラム2の回転によって、上記羽根車部材9の弾性羽根部片9a…に押当して該弾性羽根部片9a…を巻取ドラム2の軸心方向に弾性変形させると共に羽根車部材9に巻取ドラム2の軸心周りの回転推力を付与するよう形成されている。その形状は、周方向に沿った山形状をなし、測定テープ3の繰出時の巻取ドラム2の回転方向先側傾斜部が急で後方側傾斜部が緩やかに形成されている。そして、各弾性羽根部片9aの上記傾斜は、同回転方向の先側部分が巻取ドラム2に接近し、後方に向かい徐々に離反するようするような形態とされている。また、弾性ワンウエイクラッチ部片9bの断面形状は、同回転方向の先側部分から後方側部分に向かって漸次幅狭となるようなテーパ形状とされている。
一方、裏ケース1bの羽根車部材9に対合する部位には、上記弾性ワンウエイクラッチ部片9bの回転軌跡に沿って等間隔で3個の係止爪部10…が突設されている。該係止爪部10は、弾性ワンウエイクラッチ部片9bの上記繰出時の回転の際には該弾性ワンウエイクラッチ部片9bをロックし得る当止面と、その反方向の回転の際は、弾性ワンウエイクラッチ部片9bが弾性変形を伴い乗り越え得るような緩やかな傾斜面とを備えた山形の突起であり、この係止爪部10と弾性ワンウエイクラッチ部片9bとにより、羽根車部材9に対する一種のワンウエイクラッチ機構が構成される。
図8(a)(b)は、測定テープ3の繰出時における動作状態を示す図であり、同図(b)に示すように、測定テープ3を繰出すとその引張り作用によって巻取ドラム2はE方向に回転し、この回転と共に作用突起2cが、上記羽根車部材9における弾性羽根部片9a…のいずれかの羽根面に押当し、該羽根面の傾斜形態と作用突起2cの形状との相互作用によって、弾性羽根部片9aを巻取ドラム2の軸心方向(裏ケース1b側)に弾性変形させると共に羽根車部材9に巻取ドラム2の軸心周りでの回転推力が付与される。回転推力を付与された羽根車部材9は、同図(a)に示すようにF方向(E方向と同方向)に回転するが、弾性ワンウエイクラッチ部片9bが係止爪部10に達すると、係止爪部10によってロックされ、それ以上の回転が阻止される。
測定テープ3の引続く繰出しによって、巻取ドラム2はその後もE方向への回転が継続されるが、羽根車部材9は上記のようにロックされて停止した状態であるので、作用突起2cの弾性羽根部片9a…に対する押当作用が繰返され、この押当による弾性羽根部片9aの上記弾性変形に伴うフリクション力が巻取ドラム2の制動力として作用する。また、弾性羽根部片9aの弾性変形によって、羽根車部材9が巻取ドラム2と裏ケース1bとの間に弾性的に緊合されることになり、この緊合状態も巻取ドラム2の制動力として作用する。このような制動力によって、巻取ドラム2及び尺束3aの慣性回転が抑制され、急激な測定テープ3の引出によっても尺束3aの巻き崩れが生じる懸念がない。
図8(a)(b)は、測定テープ3の巻取時における動作状態を示す図であり、同図(b)に示すように、操作ハンドル6を巻取方向に回転操作すると、前記各ギヤの噛合関係によって巻取ドラム2はG方向に回転し、測定テープ3は巻取ドラム2の周体に巻取巻装されてゆく。この回転と共に巻取ドラム2の作用突起2cが、羽根車部材9における弾性羽根部片9a…の羽根面に上記とは逆の方向から作用し、羽根車部材9に回転推力を付与する。回転推力を付与された羽根車部材9は、同図(a)に示すようにH方向(G方向と同方向)に回転する。この回転に伴い、弾性ラチェット部片9b…は、そのテーパ面から係止爪部10の緩やかな傾斜面に摺接し、弾性変形を伴い、該係止爪部10を乗り越える。従って、巻取ドラム2のG方向への回転に従動して羽根車部材9もH方向に円滑に回転し、この回転は上記のような制動力を殆ど伴うものではないから、使用者は負担を感じることなく操作ハンドル6の回転巻取操作を行うことができる。
その他の構成は、上記実施例1と同様であるので、共通部分に同一の符号を付し、ここではその説明を割愛する。
尚、上記実施例における本体ケース1の形状、操作ハンドル6の形状等は図例のものに限定されないことは言うまでもない。また、測定テープ3の繰出部1dには、その繰出しを円滑になし得るよう、ローラ対が配置され、そのクリアランスが適宜設定されるべきことは当然である。
本発明の巻尺の一例を示す外観斜視図である。 同巻尺の分解斜視図である。 同巻尺に採用される要部部品の斜視図である。 (a)(b)は同要部の測定テープの繰出時での動作状態を説明する図である。 (a)(b)は同要部の測定テープの巻取時での動作状態を説明する図である。 別実施形態の巻尺の分解斜視図である。 同巻尺に採用される要部部品の斜視図である。 (a)(b)は同要部の測定テープの繰出時での動作状態を説明する図である。 (a)(b)は同要部の測定テープの巻取時での動作状態を説明する図である。
符号の説明
1 本体ケース
2 巻取ドラム
2b 係合突起
2c 作用突起
3 測定テープ
6 操作ハンドル
7 開環リング部材
7a 係合突子
8 ラチェット部材
8a 爪部
9 羽根車部材
9a 弾性羽根部片
9b 弾性ワンウエイクラッチ部片
10 係止爪部

Claims (4)

  1. 本体ケース内の巻取ドラムに長尺の測定テープを繰出可能に巻装し、繰出された測定テープを上記巻取ドラムに連結された操作ハンドルの回転操作によって該巻取ドラムに巻取巻装可能とした巻尺であって、
    上記本体ケースと巻取ドラムとの間に、開環端部に係合突子を有する開環リング部材が巻取ドラムと同心的に介在され、巻取ドラムにはその回動時に上記開環リング部材の係合突子に相互に係合する係合突起が形成されて、この係合により巻取ドラムと開環リング部材とが連動して一体回動が可能とされ、
    上記本体ケースには、複数の爪部を備えたラチェット部材が固設され、
    上記巻取ドラムが上記係合突起と係合突子との係合によって開環リング部材と共に測定テープの繰出方向に回転する際は、開環リング部材の係合突子が上記ラチェット部材の爪部に係合し、測定テープの引続く繰出操作に伴う巻取ドラムの回転作用によって、開環リング部材が軸心方向に歪むように弾性変形して上記係合突子と巻取ドラムの係合突起との係合が外れ、或いは開環リング部材が拡開方向に弾性変形して係合突子の上記ラチェット部材の爪部に対する係合が外れ、これが繰り返されて測定テープの繰出しが可能とされ、
    巻取ドラムが上記係合突起と係合突子との係合によって開環リング部材と共に測定テープの巻取方向に回転する際は、上記開環リング部材の係合突子ラチェット部材の周面に弾性摺接し且つ上記爪部を乗り越え、これが繰り返されて測定テープの巻取りが可能とされていることを特徴とする巻尺。
  2. 請求項1に記載の巻尺において、
    前記開環リング部材が、硬質合成樹脂の成型体からなることを特徴とする巻尺。
  3. 本体ケース内の巻取ドラムに長尺の測定テープを繰出可能に巻装し、繰出された測定テープを上記巻取ドラムに連結された操作ハンドルの回転操作によって該巻取ドラムに巻取巻装可能とした巻尺であって、
    上記本体ケースと巻取ドラムとの間に、複数の弾性羽根部片と複数の弾性ワンウエイクラッチ部片とが交互に放射状に形成された羽根車部材が巻取ドラムと同心的に介在され、巻取ドラムには、その回転時に上記羽根車部材の弾性羽根部片に押当して該弾性羽根部片を巻取ドラムの軸心方向に弾性変形させると共に羽根車部材に巻取ドラムの軸心周りの回転推力を付与する作用突起が形成され、本体ケースには、巻取ドラムが測定テープの繰出方向に回転する際は、上記羽根車部材の弾性ワンウエイクラッチ部片と係合して羽根車部材をロック状態となし、巻取ドラムが測定テープの巻取方向に回転する際は、該弾性ワンウエイクラッチ部片が弾性変形を伴い乗り越え、上記回転推力による羽根車部材の回転を許容し得る複数の係止爪部が突設されていることを特徴とする巻尺。
  4. 請求項3に記載の巻尺において、
    前記羽根車部材が、硬質合成樹脂の成型体からなることを特徴とする巻尺。
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